JP5059718B2 - 半導体単結晶製造装置用の排気部材 - Google Patents

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Description

本発明は、引き上げ炉でドーパントが添加された半導体単結晶を製造する半導体単結晶製造装置に用いられ、引き上げ炉の内部に存在する融液からの蒸発物及び気化したドーパントをキャリアガスとともに外部に排気するための排気部材に関する。
シリコン等の単結晶を製造する方法としては、坩堝内に収納された単結晶原料を溶融させ、この溶融液から単結晶を引き上げ成長させる、いわゆるチョクラルスキー(CZ)法が一般的に採用されている。CZ法によるシリコン単結晶の製造では、まず、多結晶シリコンと必要なドーパント(P、B、Sb、As等)とを、引き上げ炉の内部に回転可能に設けられた石英坩堝に投入し、引き上げ炉の内部を真空にした後、石英坩堝の周囲に配設されたヒーターによって多結晶シリコンとドーパントとを融解する。そして、キャリアガスを流しながら真空ポンプで排気し、真空雰囲気下で、引上げ軸のチャックに取り付けられた種結晶を石英坩堝の中のシリコン融液に浸漬した後に、引き上げ軸を石英坩堝に対して相対的に回転させながら所定の速度で引き上げる。
単結晶の引き上げ中、融液は高温状態が維持される。したがって、融液に含まれるシリコン及び砒素等の揮発性のドーパントは、少しずつ融液から蒸発し、引き上げ炉の内部空間に放出される。また、単結晶の引き上げ中に砒素等の揮発性のドーパントを追加投入した場合、引き上げ炉の内部で追加投入されたドーパントが昇華し、その一部が融液に取り込まれずに引き上げ炉の内部空間に放出される。そして、これらの蒸発物及び気化したドーパントは、不活性ガスであるキャリアガスとともにとともに引き上げ炉の外部へと排気される。近年、ドーパントが高濃度に添加された低抵抗率のシリコン単結晶の需要が高まっていることから、融液に含まれるドーパントの濃度も高くなっており、引き上げ炉の内部からキャリアガスとともに排気される揮発性のドーパントの量は多くなっている。
引き上げ炉の内部に放出されたこれらの蒸発物及びドーパントを排気するための排気管は、SUS管やSS管といった標準鋼管が使用されるのが一般的である。標準鋼管を使用した排気管の内面には、ミクロな凹凸が多数存在しており、特に表面処理はなされていない。このため、融液からの蒸発物及び気化したドーパントは、排気管を通過する際に排気管の内面のミクロな凹凸に入り込み、排気管を通じて外気と熱交換を行うことで排気管の内面に析出し、ドーパント及びドーパントの酸化物の固着物、並びにシリコンを含むアモルファスとして付着する。こうして排気管の内面に析出したこれらの付着物は、当初の排気管の内面よりも凹凸が大きいので、排気管の内面へのドーパント及びドーパントの酸化物の固着物、並びにアモルファスの付着が促進される。
排気管の内面に付着したアモルファスは、引き上げ炉の外部の空気と反応した際に発火するおそれがあるので、排気管の内面を清掃するときに局部的に小発火することがある。このような問題に対処するために、特許文献1には、引き上げ炉の排気管にエアを送り、排気管の内部に存在する可燃性のアモルファスを燃焼させて除去する発明が提案されている。
特開2002−68888号公報
しかし、排気管の内面にドーパント及びドーパントの酸化物の固着物、並びにアモルファスが付着した際の問題点は、発火だけではない。排気管に付着したこれらの付着物は、排気管の内面に強固に固着した状態となっており、これらの付着物を除去する清掃作業は、重労働かつ長時間を要する。すなわち、排気管の内面に付着したドーパント及びドーパントの酸化物の固着物、並びにアモルファスの層は非常に硬くかつ厚く、治具等を用いて削り落とすという重労働かつ長時間の作業を強いられる。このため、清掃作業には多大な工数を要することになっている。
また、排気管の内面にドーパント及びドーパントの酸化物の固着物、並びにアモルファスの層が固着した状態を放置すると、これらの層の堆積が加速度的に進行して、最終的には排気管が閉塞してしまうおそれがある。このような問題は排気管ばかりでなく、圧力制御弁等といった半導体単結晶製造装置の他の排気部材も同様に内部が閉塞して故障に至るおそれがある。こうした排気部材の閉塞は、半導体単結晶製造装置の稼動停止やシリコン単結晶の歩留まりに悪影響を与えるおそれがある。また、排気部材の閉塞によって引き上げ炉の内圧が常圧まで上昇し、高温、危険ガスの噴出により作業者に人的被害を与えるおそれがある。また、圧力上昇に伴い、引き上げ炉等といった半導体単結晶製造装置に機械的損傷を与えるおそれもある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、排気部材の内面へのドーパント及びドーパントの酸化物の固着物、並びにアモルファスの層の固着を抑制し、また、これらが排気部材の内面に固着したとしても容易に除去することのできる半導体単結晶製造装置用の排気部材を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、引き上げ炉の排気管等といった半導体単結晶製造装置用の排気部材の内面の表面粗さRaを特定の数値以下とすることにより、排気部材の内面にドーパント及びドーパントの酸化物の固着物、並びにアモルファスの層(以下、これらをまとめて「固着層」ともいう。)の形成を抑制できること、又は排気部材の内面に固着層が形成されたとしても容易にこれを除去できることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1)本発明の半導体単結晶製造装置用の排気部材は、引き上げ炉の内部でドーパントが添加された半導体の融液から、半導体単結晶を製造する半導体単結晶製造装置に用いられ、前記融液からの蒸発物及び気化したドーパントをキャリアガスとともに外部に排気するための排気部材であって、前記排気部材のうち、排気される前記融液からの蒸発物及び気化したドーパントが通過する空間に面した曝露面の表面粗さRaが0.2μm以下であることを特徴とする。
(2)前記曝露面の硬度Hvが300以上であることが好ましい。
(3)前記曝露面は、排気部材の母材の表面に形成されたコーティング被膜からなることが好ましい。
(4)前記コーティング被膜がクロムめっきであることが好ましい。
本発明によれば、排気部材の内面へのドーパント及びドーパントの酸化物の固着物、並びにアモルファスの層の固着を抑制し、また、これらが排気部材の内面に固着したとしても容易に除去することのできる半導体単結晶製造装置用の排気部材が提供される。
以下、本発明の半導体単結晶製造装置用の排気部材の第一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の半導体製造装置用の排気部材の第一実施形態を示した断面図である。
なお、本明細書において、引き上げ炉内のアモルファスとは、融液から蒸発したシリコンを主体とした蒸気やアモルファス固体のことであり、ドーパント、酸素、シリコン酸化物等を含むこともある。引き上げ炉内のドーパントとは、固体又は気体のドーパント金属単体であって、砒素As、リンP、アンチモンSb等をいう。引き上げ炉内のドーパント酸化物とは、ドーパントが酸化して形成された砒素酸化物、リン酸化物、アンチモン酸化物等をいう。また、キャリアガスは、融液からの蒸発物や気化したドーパントを引き上げ炉の外部に排気するために使用されるガスであり、アルゴン等の不活性ガスが例示される。
第一実施形態の排気部材10は、引き上げ炉の内部でドーパントが添加された半導体単結晶を製造する半導体単結晶製造装置に用いられるものである。引き上げ炉で半導体単結晶の成長を行う際、融液からの蒸発物及び気化したドーパントは、キャリアガスとともに排気管を通して真空ポンプにより排気される。ここで使用される排気管は、本実施形態の排気部材10の一例である。排気部材10としては、排気管の他に、排気管に設置され引き上げ炉の内部の減圧度を制御する各種制御弁や、排気管に設置され排気中に含まれるダストを捕集するダスト捕集トラップ等が例示される。すなわち、本実施形態においては、引き上げ炉の内部のガスを排気する際、排気されるこれらの蒸発物及びドーパントが通過する部材全般のことを排気部材10という。
排気部材10は、排気される融液からの蒸発物及び気化したドーパントをその内部に流通させるために中空部12を有する。そして、排気部材10の内面に、中空部12に面した曝露面11を有する。したがって、排気部材10は、排気されるこれらの蒸発物及びドーパントに曝露面11を介して接触することになる。
本実施形態の排気部材10の内面には、コーティング被膜10bが施される。この場合、このコーティング被膜10bの表面が曝露面11となる。
排気部材10の母材10aは金属であり、母材10aの構成素材は特に限定されない。母材10aの構成素材の一例として、SUS材(ステンレス)、SS材(鉄)等が挙げられる。これらの素材は、入手容易であり、価格が低廉である点で優れており、排気部材10の構成材料として好適である。他にも、排気管を通過する物質の温度(概ね260℃以下)に耐えることのできる材料であり、かつ後で説明するクロムめっき処理が可能な材料であれば、排気部材10の構成材料として好ましく使用することができるが、特にこれらに制限されない。なお、本発明において母材とは、上記例示したSUS材やSS材等、排気部材10を構成する主要材料のことをいう。
排気部材10の内面には、その母材10aの表面にコーティング被膜としてクロムめっきが施され、クロムめっき層10bが形成されている。そして、クロムめっき層10bの表面に曝露面11が形成されている。排気部材10の内面にクロムめっきを施すに際しては、公知のクロムめっき法を特に制限無く使用することができる。これら公知のクロムめっき法としては、電解めっき法が例示される。クロムめっき層10bの厚さは、10〜15μmである。クロムめっき層10bの厚さが10μm以上であれば、固着層の付着を抑制する効果や、付着層の除去を容易にする効果を十分に得ることができる。
クロムめっき層10bの表面粗さRaは、0.2μm以下である。一般に、クロムめっき処理を行うと表面粗さRaの値を小さくすることができるので、排気部材10の母材10a自体の表面粗さRaは0.2μmを超える値であってもよい。なお、クロムめっき処理を行っただけでは表面粗さRaが0.2μm以下とならない場合には、例えば表面研磨を施すことにより表面粗さRaを0.2μm以下とすればよい。
クロムめっき層10bは、排気される融液からの蒸発物及び気化したドーパントが通過する中空部12に面した曝露面11として形成されている。したがって、「クロムめっき層の表面粗さRaが0.2μm以下である」とは、少なくとも、排気されるこれらの蒸発物及びドーパントが通過する空間に面した曝露面11の表面粗さRaが0.2μm以下である、という意味である。クロムめっき層10bの表面粗さRaは、0.1μm以下であることが好ましい。
また、クロムめっき層10bの硬度Hvは、300以上であることが好ましく、750以上であることがより好ましい。なお、クロムめっき層10bの表面は曝露面11であるから、クロムめっき層10bが上記の硬度であることは、同時に曝露面11が上記の硬度であるということと同じ意味である。
以下、本実施形態の効果について説明する。
(1)本実施形態の排気部材10のクロムめっき層10bの表面粗さRaが0.2μm以下であることにより、ドーパント及びドーパントの酸化物の固着物、並びにアモルファスの層がクロムめっき層10bの表面、すなわち曝露面11に付着するのが抑制され、また曝露面11に付着したとしても容易にこれらを曝露面11から除去することができる。このような効果がもたらされる理由は例えば2つ考えられる。一つは、排気部材10の内面のミクロな凹凸が減少することにより、排気部材10の内面でのアモルファスやドーパント等の析出が抑制されるためと推測される。もう一つは、排気部材10の内面にアモルファスやドーパント等が固着層として析出した場合でも、排気部材10の内面のミクロな凹凸が減少することにより、排気部材10の内面と固着層との接触面積が小さくなり、両者の固着が弱くなるためと推測される。
これらの効果により、固着層が自重により排気部材10から自然に剥離したり、自重で剥離しなかった固着層についてもブラシなどで軽く擦ることにより容易に剥離させることができるので、固着層を排気部材10から除去する際の労力は大幅に軽減される。また、何らかの原因により固着層の厚みが増大したとしても、上記の通り、固着層が自重により排気部材10から剥離しやすいので、排気部材10の内部が梗塞するのを抑制することができる。このため、ドーパントを多量に使用しながら単結晶を製造するような場合に、本実施形態の排気部材10は特に有効である。
(2)本実施形態の排気部材10のクロムめっき層10bの硬度Hvが300以上であることにより、例えばステンレスブラシなどで排気部材10の内面を清掃したとしても、クロムめっき層10bに傷が付きにくいという効果が得られる。このような効果により、排気部材10の清掃作業を行った後も所定の表面粗さRa値が維持されるので、排気部材の内面にアモルファスやドーパント等の析出を抑制する効果、及びこれらの析出物を容易に除去することのできる効果が維持される。したがって、排気部材10のメンテナンス性が向上する。
次に、本発明の半導体単結晶製造装置用の排気部材の第二実施形態について図面を参照しながら説明する。図2は、本発明の半導体製造装置用の排気部材の第二実施形態を示した断面図である。なお、本実施形態において、第一実施形態と同一の部分については説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
第二実施形態の排気部材10は、第一実施形態の排気部材10と比べて主としてコーティング層10bが無い点で異なる。したがって、母材10aの表面が曝露面11を構成することになる。母材10aの表面、すなわち曝露面11の表面粗さRaは0.2μm以下である。このため、曝露面11への固着層の形成が抑制され、また、曝露面11に固着層が形成されてもこれを容易に除去することのできる効果を奏することになる。したがって、上記第一実施形態の場合と異なり、クロムめっき等のコーティング処理は必ずしも必要でない。さらに、母材10aの硬度Hvは300以上であることが好ましく、750以上であることがより好ましい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、以上の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
例えば、排気部材10の母材10aは金属でなくてもよく、耐熱性のある素材であれば特に制限されることなく使用することができる。また、コーティング被膜はクロムめっきでなくてもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
SUS304製の鋼管の内面に、電解めっき法により硬質クロムめっき層を10〜15μmの厚さで形成し、実施例1の排気部材を作成した。このとき、クロムめっき層(鋼管の内面)の硬度Hvは750以上であり、表面粗さRaは0.10〜0.20であった。
[実施例2]
SUS304製の鋼管の内面に、電解研磨により鏡面仕上げを施し、実施例2の排気部材を作成した。このとき、鋼管の内面の硬度Hvは160〜200であり、表面粗さRaは0.07〜0.09であった。
[比較例1]
SUS304製の鋼管に対して上記クロムめっき処理や鏡面仕上げ加工等を施さず、そのまま比較例1の排気部材とした。このとき、鋼管の内面の硬度Hvは160〜200であり、表面粗さRaは0.51〜0.57であった。
[比較例2]
SUS304製の鋼管の内面に、塩浴軟窒化処理を施し、比較例2の排気部材を作成した。このとき、鋼管の内面の硬度Hvは1000以上であり、表面粗さRaは0.30〜0.42であった。
<評価>
実施例1及び2並びに比較例1及び2の排気部材を、実際に単結晶成長装置の排気管として300時間使用し、ドーパント及びドーパントの酸化物の固着物、並びにアモルファスの層(固着層)の付着の程度、及び除去の容易性を評価した。その結果は、以下の通りであった。
[実施例1]
実施例1の排気部材の内面に固着層の付着は観察されたが、排気部材と固着層の密着は弱く、一部の固着層が排気部材から自然に剥がれ落ちた跡が観察された。そして、排気部材の内面をステンレスブラシで軽く擦ることにより、排気部材から固着層を簡単に除去することができた。このことから、実施例1の排気部材は、固着層の付着を抑制する効果、及び固着層を容易に除去することのできる効果を有することが確認された。また、実施例1の排気部材は、使用を繰り返しても、固着層の除去効果が低下しなかったことから、耐久性についても優れることが確認された。
[実施例2]
実施例2の排気部材の内面に固着層の付着は観察されたが、実施例1と同様に、排気部材と固着層の密着は弱く、一部の固着層が排気部材から自然に剥がれ落ちた跡が観察された。そして、排気部材の内面をステンレスブラシで軽く擦ることにより、排気部材から固着層を簡単に除去することができた。このことから、実施例2の排気部材は、固着層の付着を抑制する効果、及び固着層を容易に除去することのできる効果を有することが確認された。
[比較例1]
比較例1の排気部材の内面には固着層の付着が確認され、排気部材と固着層の密着は強固だった。このため、ステンレスブラシで擦るのみでは排気部材から固着層を除去するのが困難であり、治具等で固着層を削り取る必要があった。このため、比較例1の排気部材は、固着層の付着を抑制する効果、及び固着層を容易に除去することのできる効果を著しく不足することが確認された。
[比較例2]
比較例1と同様の結果であり、治具等で削り取らなければ、排気部材から固着層を除去するのは困難だった。このため、比較例2の排気部材は、固着層の付着を抑制する効果、及び固着層を容易に除去することのできる効果を著しく不足することが確認された。
以上の通り、本発明で規定する構成を有する排気部材は、引き上げ炉の排気部材として使用することにより、固着層の付着を抑制する効果、及び固着層を容易に除去することのできる効果を有することが示された。実施例1及び比較例2の間で、固着層の付着を抑制する効果、及び固着層を容易に除去することのできる効果に大きな差が有った一方で、比較例1及び比較例2の間で、これらの効果にほとんど差がなかった。このことから、固着層の付着を抑制する効果、及び固着層を容易に除去することのできる効果については、硬度Hvよりも、表面粗さRaの影響が大きいことがわかった。また、実施例1と実施例2との間で固着層の除去効果の耐久性に差が確認されたことから、固着層の除去性能を維持するという観点からは、排気部材の曝露面が所定の硬度を有することが好ましいことがわかった。
本発明の半導体製造装置用の排気部材の第一実施形態を示す断面図である。 本発明の半導体製造装置用の排気部材の第二実施形態を示す断面図である。
符号の説明
10 排気管(排気部材)
10a 母材
10b クロムめっき層(コーティング被膜)
11 曝露面
12 中空部

Claims (4)

  1. 引き上げ炉の内部でドーパントが添加された半導体の融液から、半導体単結晶を製造する半導体単結晶製造装置に用いられ、前記融液からの蒸発物及び気化したドーパントをキャリアガスとともに外部に排気するための排気部材であって、
    前記排気部材のうち、排気される前記融液からの蒸発物及び気化したドーパントが通過する空間に面した曝露面の表面粗さRaが0.2μm以下であることを特徴とする半導体単結晶製造装置用の排気部材。
  2. 前記曝露面の硬度Hvが300以上である請求項1記載の半導体単結晶製造装置用の排気部材。
  3. 前記曝露面は、排気部材の母材の表面に形成されたコーティング被膜からなる請求項1又は2記載の半導体単結晶製造装置用の排気部材。
  4. 前記コーティング被膜がクロムめっきである請求項3記載の半導体単結晶製造装置用の排気部材。
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