JP5057754B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ESD(Electrostatic Discharge) 保護素子に関するものである。
従来、信号線とグランド電極間にESD保護ダイオードを並列に挿入し、ダイオードのカソード間に抵抗を挿入することによって、高周波信号をフィルタリングするEMIフィルタ内蔵のESD保護ダイオードが形成されている。しかしながら、従来の低周波信号をフィルタリングするハイパスフィルタを1チップに構成することは出来ていない。従来は、プリント基板などの実装基板にダイオードと抵抗の各電子部品をそれぞれ搭載させてこのようなハイパスフィルタを構成していた。
従来技術として特許文献1には、2つの入力端子と2つの出力端子の間に接続され、出力端子は保護回路に入力接続されたサージ保護構造において、第1入力端子はインピーダンス(ポリシリコンと接合容量を形成する)を介して第1出力端子に接続され、第2入力端子は第2出力端子に接続され、入力端子は第1ツェナーダイオードにより相互接続され、出力端子は第1ツェナーダイオードと同一極性の第2ツェナーダイオードにより相互接続されることが記載されている。また、特許文献2には、入力端子から入力バッファを介する内部ロジック回路への任意の信号伝達経路途中にP型多結晶Si部材が配線接続され、P型領域からN型領域、P型領域、N型領域が横方向に並びN型領域は基準電位(GND)に繋がるN型の多結晶Si部材に接続されパンチスルーでトリガするサイリスタを構成する保護素子が記載されている。
特開平11−168175号公報 特開2002−94012号公報
本発明は、寄生インダクタンスの影響によるフィルタ特性劣化を防止することができるESD保護素子を提供する。
本発明の一態様によれば、第1導電型半導体基板と、前記半導体基板の第1主表面に形成された信号入力電極と、前記半導体基板の第2主表面の表面領域に形成された第2導電型ベース領域と、前記第1導電型半導体基板の前記第2導電型ベース領域の表面領域に選択的に形成された第1導電型拡散領域と、前記第1導電型半導体基板の第2主表面上に形成され、前記第1導電型拡散領域に電気的に接続された抵抗層と、前記第1導電型拡散領域に電気的に接続された信号出力電極と、前記抵抗層に電気的に接続された接地電極と、を備えたことを特徴とするESD保護素子が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、半導体基板と、前記半導体基板の第1主表面に形成された接地電極と、前記半導体基板の第2主表面の表面領域に選択的に形成された第2導電型の第1の拡散領域と、前記第2導電型の第1の拡散領域の表面領域に選択的に形成された第1導電型の第2の拡散領域と、前記第2導電型の第1の拡散領域の表面領域に選択的に形成された第1導電型の第3の拡散領域と、前記第2の拡散領域に接続された信号入力電極と、前記第3の拡散領域に接続された信号出力電極と、前記信号出力電極に接続され、前記半導体基板の第2主表面の表面領域に選択的に形成され、前記半導体基板の前記第1主表面と同一の導電型を有する第4の拡散領域と、を備えたことを特徴とするESD保護素子が提供される。
本発明によれば、寄生インダクタンスの影響によるフィルタ特性劣化を防止することができるESD保護素子を提供することができる。
以下、実施例を参照して発明の実施の形態を説明する。なお、各図において、同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1及び図2を参照して実施例1を説明する。
図1は、この実施例に係るESD保護素子の等価回路図、図2は、この実施例に係るESD保護素子の要部断面図である。図1に示すように、信号入力(VIN)と信号出力(VOUT)との間にESD保護素子を構成するダイオード(双方向ツェナーダイオード)50と抵抗6が接続されている。抵抗6の一端はダイオード50の一端に接続され、他端は接地(GND)されている。
図2に示すように、シリコン半導体基板10は、N型高濃度層1と高濃度層1上に形成されたP型シリコンエピタキシャル層2から構成されている。高濃度層1の不純物濃度は、1×1019/cm3 以上であり、P型シリコンエピタキシャル層2の不純物濃度は1×1015〜1×1017/cm3 程度である。半導体基板10の第1主表面(高濃度基板側)には信号入力電極9が形成されている。半導体基板10の第2主表面(シリコンエピタキシャル層側)の表面領域には素子領域を区画するN高濃度不純物拡散領域が形成され、この不純物拡散領域が素子分離領域4を構成している。素子分離領域4の不純物濃度は、高濃度層1と同程度である。半導体基板10の第2主表面(シリコンエピタキシャル層側)のP型シリコンエピタキシャル層2内にN高濃度不純物拡散領域3が形成されている。
そして、半導体基板10の第2主表面(シリコンエピタキシャル層側)は、N高濃度不純物拡散領域3の中央部分を除いて、シリコン酸化膜などの層間絶縁膜5により被覆されている。
層間絶縁膜5の上には一端がN高濃度不純物拡散領域3の露出する表面に接続され、他端が層間絶縁膜5上に延在しているポリシリコン膜からなる抵抗層6が形成されている。抵抗層6としては、ポリシリコン膜の代わりに、タングステンシリサイドなどの金属シリサイド膜を用いることもできる。抵抗層6のN高濃度不純物拡散領域3に接する一端の上には信号出力電極7が形成されている。また、抵抗層6の他端にはグランド(GND)に繋がる接地電極8が形成されている。ここで、ESD保護ダイオード50は、半導体基板10において、信号入力電極9がアノード電極、N高濃度層1がアノード領域、P型シリコンエピタキシャル層2がベース領域、N高濃度不純物拡散領域3がカソード領域及び信号出力電極7がカソード電極を構成している。そして、ポリシリコン膜が抵抗層6を構成し、これらが、図1に示す回路を構成している。
VIN端子(アノード端子)又はVOUT端子(カソード端子)にESDパルスが印加されるとESD保護ダイオード50のPN接合が降伏を起こして抵抗層(ポリシリコン膜)6を通して電荷をグランドに逃がす。またVIN端子に信号が入力されると、ESD保護ダイオード50の接合容量と抵抗層6とから構成されたCRフィルタが動作して、低周波信号を減衰させ、ハイパスフィルタとして働く。このように図2のような構成を取ることによって、1チップ上にハイパスフィルタを構成することができる。
1チップにハイパスフィルタが形成されているので寄生インダクタンスの影響によるフィルタ特性劣化を防止することができる。1チップ化することで設置面積を小さくすることができ、また素子間をつなぐためのワイヤ等による寄生インダクタンスが無くなるのでフィルタ特性が向上する。
次に、図3を参照して実施例2を説明する。
図3は、この実施例に係るESD保護素子の断面図である。図3に示すように、信号入力(VIN)と信号出力(VOUT)との間にESD保護素子を構成するダイオード(双方向ツェナーダイオード)60と信号出力電極29が接続されている。信号出力電極29の一端はダイオード60の一端に接続され、他端はN高濃度不純物拡散領域26に接続されている。 シリコン半導体基板20は、N型高濃度層22とこの高濃度層22上に形成されたNシリコンエピタキシャル層21から構成されている。高濃度層22の不純物濃度は、1×1019/cm3 以上であり、Nシリコンエピタキシャル層21の不純物濃度は1×1014/cm3 程度以下である。半導体基板10の第2主表面(シリコンエピタキシャル層側)には信号入力電極28及び信号出力電極29が形成されている。半導体基板20の第2主表面(シリコンエピタキシャル層側)の表面領域にはP型不純物拡散領域23が形成され、またこのP型不純物拡散領域23内に表面に露出してN高濃度不純物拡散領域24、25が形成され、更に前記第2主表面(シリコンエピタキシャル層側)の表面領域にはN高濃度不純物拡散領域26がP型不純物拡散領域23とは離隔して形成されている。
高濃度不純物拡散領域24、25、26は、不純物濃度がN高濃度層22と同程度である。
半導体基板20の第2主表面(シリコンエピタキシャル層側)には、N高濃度不純物拡散領域24、25、26の中央部分を除いて、シリコン酸化膜などの層間絶縁膜27により被覆されている。層間絶縁膜27の上には一端側がN高濃度不純物拡散領域25の露出する表面に接続され、他端側がN高濃度不純物拡散領域26の露出する表面に接続され、且つ層間絶縁膜27上に信号出力電極29が形成されている。さらに信号出力電極29には信号出力端子(VOUT)が接続されている。また、半導体基板20の第1主表面(高濃度層側)にはグランド(GND)に繋がる接地電極29bが形成されている。
ここで、ESD保護ダイオード60は、半導体基板20において、信号入力電極28がアノード電極、N高濃度不純物拡散領域24がアノード領域、P型不純物拡散領域23がベース領域及びN高濃度不純物拡散領域25がカソード領域及び信号出力電極29がカソード電極を構成している。そして、信号出力電極29は、N高濃度不純物拡散領域26、Nシリコンエピタキシャル層21及びN型高濃度層22から構成される抵抗(図1の抵抗6に対応する)を介して接地電極29bにより接地されている。
VIN端子(アノード端子)又はVOUT端子(カソード端子)にESDパルスが印加されるとESD保護ダイオード60のPN接合が降伏を起こして信号出力電極29およびN高濃度不純物拡散領域26、Nシリコンエピタキシャル層21、N型高濃度層22を通して電荷をグランドに逃がす。
またVIN端子に信号が入力されると、ESD保護ダイオード60の接合容量とNシリコンエピタキシャル層21とから構成されたCRフィルタが動作して、低周波信号を減衰させ、ハイパスフィルタとして働く。このように構成することによって、1チップ上にハイパスフィルタを構成することができる。1チップにハイパスフィルタが形成されているので寄生インダクタンスの影響によるフィルタ特性劣化を防止することができる。1チップ化することで設置面積を小さくすることができ、また素子間をつなぐためのワイヤ等による寄生インダクタンスが無くなるのでフィルタ特性が向上する。
この実施例では、半導体基板20を接地している。半導体チップをパッケージにアセンブリする際には、金属フレーム上に半導体チップを共晶あるいは導電性ペーストにより接合させるために、実施例1よりも接地電極の寄生インダクタンスが小さくなる。実施例1では接地電極から配線により接地がなされているので寄生インダクタンスが大きくなる。この実施例では、このような構成によりフィルタ特性を向上させることができる。また、ESD保護ダイオード60はP型不純物拡散領域23とNシリコンエピタキシャル層21とのPN接合に形成される空乏層により分離されているが、空乏層容量が大きくなると、信号が接地電極29bに逃げるために信号が減衰してしまうという欠点が生じる。これを防止するために空乏層容量を減らす必要があり、そのためにNシリコンエピタキシャル層21の抵抗を高比抵抗にする必要がある。Nシリコンエピタキシャル層21の比抵抗としては10Ωcm以上が必要であり、100Ωcm以上となることが望ましい。また、信号出力電極と接地電極間の抵抗値は、N高濃度不純物拡散領域26の面積を調整することにより制御することが可能である。
次に、図4を参照して実施例3を説明する。
図4は、この実施例に係るESD保護素子の断面図である。図4に示すように、信号入力(VIN)と信号出力(VOUT)との間にESD保護素子を構成するダイオード(双方向ツェナーダイオード)70と信号出力電極39が接続されている。出力信号信号出力電極39の一端はダイオード70の一端に接続され、他端はN高濃度不純物拡散領域36に接続されている。
シリコン半導体基板30は、N型高濃度層32と、この高濃度層32上に形成されたNシリコンエピタキシャル層31と、このNシリコンエピタキシャル層31上に形成されたP型シリコンエピタキシャル層41とから構成されている。高濃度層32の不純物濃度は、1×1019/cm3 以上であり、Nシリコンエピタキシャル層31の不純物濃度は1×1014/cm3 程度以下である。半導体基板30の第2主表面(シリコンエピタキシャル層側)には信号入力電極38及び信号出力電極39が形成されている。なお、P型シリコンエピタキシャル層31は半導体基板の第2主表面(シリコンエピタキシャル層側)側からの拡散により形成してもよい。
半導体基板30の第2主表面(シリコンエピタキシャル層側)の表面領域にはPシリコンエピタキシャル層41内にN型不純物拡散領域33が形成され、またこのN型不純物拡散領域33内に表面に露出してP高濃度不純物拡散領域34、35が形成され、更に前記第2主表面(シリコンエピタキシャル層側)の表面領域にはN高濃度不純物拡散領域36が形成されている。N高濃度不純物拡散領域36は、不純物濃度がN高濃度層32と同程度である。半導体基板30の第2主表面(シリコンエピタキシャル層側)には、P高濃度不純物拡散領域34、35及びN高濃度不純物拡散領域36の中央部分を除いて、シリコン酸化膜などの層間絶縁膜37により被覆されている。層間絶縁膜37の上には一端側がP高濃度不純物拡散領域35の露出する表面に接続され、他端側がN高濃度不純物拡散領域36の露出する表面に接続され、且つ層間絶縁膜37上に信号出力電極39が形成されている。さらに信号出力電極39には信号出力端子(VOUT)が接続されている。また、半導体基板30の第1主表面(高濃度層側)にはグランド(GND)に繋がる接地電極39bが形成されている。
ここで、ESD保護ダイオード70は、半導体基板30において、信号入力電極38がアノード電極、P高濃度不純物拡散領域34がアノード領域、N型不純物拡散領域33がベース領域及びP高濃度不純物拡散領域35がカソード領域及び信号出力電極39aがカソード電極を構成している。そして、信号出力電極39は、N高濃度不純物拡散領域36、Nシリコンエピタキシャル層31及びN型高濃度層32から構成される抵抗(図1の抵抗6に対応する)を介して接地電極39bにより接地されている。
VIN端子(アノード端子)又はVOUT端子(カソード端子)にESDパルスが印加されるとESD保護ダイオード70のPN接合が降伏を起こして、信号出力電極39およびN高濃度不純物拡散領域36、Nシリコンエピタキシャル層31、N型高濃度層32を通して電荷をグランドに逃がす。またVIN端子に信号が入力されると、ESD保護ダイオード70の接合容量とNシリコンエピタキシャル層31とから構成されたCRフィルタが動作して、低周波信号を減衰させ、ハイパスフィルタとして働く。
このように構成することによって、1チップ上にハイパスフィルタを構成することができる。1チップにハイパスフィルタが形成されているので寄生インダクタンスの影響によるフィルタ特性劣化を防止することができる。1チップ化することで設置面積を小さくすることができ、また素子間をつなぐためのワイヤ等による寄生インダクタンスが無くなるのでフィルタ特性が向上する。
この実施例では、半導体基板30を接地している。半導体チップをパッケージにアセンブリする際には、金属フレーム上に半導体チップを共晶あるいは導電性ペーストにより接合させるために、実施例1よりも接地電極の寄生インダクタンスが小さくなる。実施例1では接地電極から配線により接地がなされているので寄生インダクタンスが大きくなる。この実施例では、このような構成によりフィルタ特性を向上させることができる。
また、信号出力電極39と接地電極39b間の抵抗(図1の抵抗6に対応する)の抵抗値は、N高濃度不純物拡散領域36の面積を調整することにより制御することが可能である。
この実施例では、実施例2とは異なりNシリコンエピタキシャル層31とESD保護ダイオード70間にP型シリコンエピタキシャル層41を挿入している。このように構成することによって、N型不純物拡散領域33と接地電極39bとの間の容量は、N型不純物拡散領域33とP型エピタキシャル層41との間の接合容量及びP型エピタキシャル層41とNエピタキシャル層31との間の容量が直列に挿入されているので、ESD保護ダイオード70と接地電極39bとの間の容量が小さくなり、信号減衰を防止することができる。
次に、図5を参照して実施例4を説明する。
図5は、この実施例に係るESD保護素子の断面図である。図に示すように、信号入力(VIN)と信号出力(VOUT)との間にESD保護素子を構成するダイオード(双方向ツェナーダイオード)80と信号出力電極49が接続されている。信号出力電極49の一端はダイオード80の一端に接続され、他端はN高濃度不純物拡散領域46に接続されている。
シリコン半導体基板40は、N型高濃度層42と、この高濃度層42上に形成されたP型シリコンエピタキシャル層41とから構成されている。高濃度層42の不純物濃度は、1×1019/cm3 以上であり、P型シリコンエピタキシャル層41の不純物濃度は1×1018〜1×1019/cm3 程度以下である。半導体基板40の第2主表面(シリコンエピタキシャル層側)には信号入力電極48及び信号出力電極50が形成されている。半導体基板40の第2主表面(シリコンエピタキシャル層側)の表面領域にはP型シリコンエピタキシャル層41内にN型不純物拡散領域43が形成され、また、このN型不純物拡散領域43内に表面に露出してP高濃度不純物拡散領域44、45が形成され、更に前記第2主表面(シリコンエピタキシャル層側)の表面領域にはN高濃度不純物拡散領域46が形成されている。なお、P型シリコンエピタキシャル層41は半導体基板40の第2主表面(シリコンエピタキシャル層側)側からの拡散により形成してもよい。
高濃度不純物拡散領域46は、不純物濃度がN高濃度層42と同程度である。半導体基板40の第2主表面(シリコンエピタキシャル層側)には、P高濃度不純物拡散領域44、45及びN高濃度不純物拡散領域46の中央部分を除いて、シリコン酸化膜などの層間絶縁膜47により被覆されている。層間絶縁膜47の上には一端側がP高濃度不純物拡散領域45の露出する表面に接続され、他端側がN高濃度不純物拡散領域46の露出する表面に接続され、且つ層間絶縁膜47上に信号出力電極49が形成されている。さらに信号出力電極49には信号出力端子(VOUT)が接続されている。また、半導体基板40の第1主表面(高濃度層側)にはグランド(GND)に繋がる接地電極49bが形成されている。
ここで、ESD保護ダイオード80は、半導体基板40において、信号入力電極48がアノード電極、P高濃度不純物拡散領域44がアノード領域、N型不純物拡散領域43がベース領域及びP高濃度不純物拡散領域45がカソード領域及び信号出力電極50がカソード電極を構成している。そして、信号出力電極49は、N高濃度不純物拡散領域46及びN型高濃度層42から構成される抵抗を介して接地電極49bにより接地されている。
VIN端子(アノード端子)又はVOUT端子(カソード端子)にESDパルスが印加されるとESD保護ダイオード80のPN接合が降伏を起こして抵抗層49およびN高濃度不純物拡散領域46、N高濃度層42を通して電荷をグランドに逃がす。またVIN端子に信号が入力されると、ESD保護ダイオード80の接合容量を含むCRフィルタが動作して、低周波信号を減衰させ、ハイパスフィルタとして働く。このように構成することによって、1チップ上にハイパスフィルタを構成することができる。1チップにハイパスフィルタが形成されているので寄生インダクタンスの影響によるフィルタ特性劣化を防止することができる。1チップ化することで設置面積を小さくすることができ、また素子間をつなぐためのワイヤ等による寄生インダクタンスが無くなるのでフィルタ特性が向上する。
この実施例では、半導体基板40を接地している。半導体チップをパッケージにアセンブリする際には、金属フレーム上に半導体チップを共晶あるいは導電性ペーストにより接合させるために、実施例1よりも接地電極の寄生インダクタンスが小さくなる。実施例1では接地電極から配線により接地がなされているので寄生インダクタンスが大きくなる。この実施例では、このような構成によりフィルタ特性を向上させることができる。
この実施例では、図4と異なりNエピタキシャル層を除いている。このように構成することによって、信号出力電極49から接地電極49bまでの間の抵抗(図1の抵抗6に対応する)を低抵抗に形成することができる。
この実施例では、実施例2とは異なりN型高濃度層42とESD保護ダイオード80間にP型シリコンエピタキシャル層41を挿入している。このように構成することによって、N型不純物拡散領域43と接地電極49bとの間の容量は、N型不純物拡散領域43とP型エピタキシャル層41との間の接合容量及びP型エピタキシャル層41とN型高濃度層42との間の容量が直列に挿入されているので、ESD保護ダイオードと接地電極との間の容量が小さくなり、信号減衰を防止することができる。
図6を参照して実施例5を説明する。
図6は、この実施例にかかるESD保護素子の等価回路図である。図6に示すように、信号入力(VIN)と信号出力(VOUT)との間に、ESD保護素子を構成する双方向性の整流部としてダイオード(双方向ツェナーダイオード)101が接続されている。一方、信号出力(VOUT)と接地(GND)との間に、整流性素子としてのダイオード(双方向ツェナーダイオード)103と、抵抗102と、が並列に接続されている。
図6に表したESD保護素子は、図1に表したESD保護素子と異なり、抵抗102と並列にダイオード103が接続されているので、ESDパルスが印加された際にダイオード103が動作して電荷をGNDに逃がすので、図1に表したESD保護素子よりもESD耐量が増大する。また、VIN端子に信号が入力されると、ESD保護ダイオード101の接合容量と抵抗102とで構成されたCRフィルタが動作して低周波信号を減衰させ、ハイパスフィルタとしてはたらく。なお、フィルタの特性を向上させるために、ダイオード103の接合容量は、ダイオード101の接合容量よりも小さいことが望ましい。
図7は、図6のESD保護ダイオードの要部断面図である。
図7に示すように、信号入力(VIN)と信号出力(VOUT)との間に第1のESD保護ダイオードを構成するダイオード(双方向ツェナーダイオード)220が接続され、信号出力(VOUT)と接地端子(GND)との間に抵抗層207と第2のESD保護ダイオードを構成するダイオード(双方向ツェナーダイオード)221とが並列に接続されている。N型半導体基板201の主表面上には、信号入力電極208および信号出力電極210、接地電極214が形成されている。半導体基板201の主表面の表面領域にはP型不純物拡散層203と212が互いに離隔して形成され、また、P型不純物拡散層203内に表面に露出してN高濃度不純物拡散領域204、205が形成され、P型不純物拡散層212内に表面に露出してN高濃度不純物拡散領域211、213が形成されている。
高濃度不純物拡散領域204、205、211、213は、不純物濃度が1×1019/cm3以上であり、N型半導体基板201の不純物濃度は1×1015/cm3程度である。半導体基板201の主表面には、N高濃度不純物拡散領域204、205、211、213の中央部分を除いて、シリコン酸化膜などの層間絶縁膜209により被覆されている。層間絶縁膜209の上には、一端側がN高濃度不純物領域211の露出する表面に接続され、他端側がN高濃度不純物領域213の露出する表面に接続され、かつ層間絶縁膜209上に形成されている抵抗層207が形成されている。抵抗層207は、ポリシリコンやタングステンシリサイドなどにより形成することができる。抵抗層207のN高濃度不純物領域213に接する他端側の上には接地電極214が形成され、接地されている。また、一端側がN高濃度不純物領域205の露出する表面に接続され、他端側が抵抗層207のN高濃度不純物領域211に接する一端側の上に接続され、かつ層間絶縁膜209上に形成されている金属薄膜が信号出力電極210として形成されており、これに信号出力端子(VOUT)に接続されている。また、N高濃度不純物領域204の露出する表面上に信号入力電極208が形成され、これに信号入力端子(VIN)に接続されている。
ここで、ESD保護ダイオード220は、半導体基板201において、信号入力電極208がアノード電極、N高濃度不純物拡散領域204がアノード領域、P型不純物拡散領域203がベース領域、N高濃度不純物領域205がカソード領域及び信号出力電極210がカソード電極を構成している。また、ESD保護ダイオード221は、半導体基板201において、信号出力電極210がアノード電極、N高濃度不純物拡散領域211がアノード領域、P型不純物拡散領域212がベース領域、N高濃度不純物領域213がカソード領域及び接地電極214がカソード電極を構成している。そして、ポリシリコンなどからなる抵抗層(ポリシリコン膜)207は、一端が信号出力端子(VOUT)およびダイオード221のアノード領域に接続され、他端がダイオード221のカソード領域に接続され、かつ接地電極214を介して接地されている。
VIN端子(ダイオード220のアノード端子)にESDパルスが印加されるとESD保護ダイオード220およびESD保護ダイオード221のPN接合が降伏を起こして、ESD保護ダイオード220、信号出力電極210、ESD保護ダイオード221、接地電極214を通して電荷をGNDに逃がす。また、VINに信号が入力されると、ダイオード220の接合容量と抵抗層207とから構成されるCRフィルタが動作して、低周波信号を減衰させ、ハイパスフィルタとして働く。このように構成することによって、1チップ上にハイパスフィルタを構成することができる。1チップにハイパスフィルタが形成されているので、寄生インダクタンスの影響によるフィルタ特性劣化を防止することができる。1チップ化することで設置面積を小さくすることができ、また素子間をつなぐためのワイヤ等による寄生インダクタンスが無くなるのでフィルタ特性が向上する。なお、フィルタの特性を向上させるために、ダイオード221の接合容量はダイオード220の接合容量よりも小さいことが望ましい。そのためには、ダイオード221の面積はダイオード220の面積よりも小さく形成する必要がある。
図7において、ダイオード220とダイオード221は断面を共有するように形成されているが、図7のような構成に限ることなく、その他さまざまな配置をすることができる。
図8を参照して実施例6を説明する。
図8は、この実施例にかかるESD保護素子の等価回路図である。図8のESD保護素子が図6のESD保護素子と異なる点は、信号出力端子(VOUT)とGNDとの間に接続される整流性素子として、双方向ツェナーダイオードの代わりに双方向トリガーダイオード114を使用したことにある。このような構成においても図6のESD保護素子と同様の動作、効果を発揮することができる。双方向トリガーダイオード114は双方向ツェナーダイオードよりも単位面積当たりの電流を流す能力が高く、また単位面積当たりの容量を小さくすることができるので、図6に表したESD保護素子よりもフィルタ特性、ESD耐量を向上させることができる。
図9は、図8のESD保護素子の要部断面図である。図9に示すように、信号入力(VIN)と信号出力(VOUT)との間に第1のESD保護ダイオードを構成するダイオード(双方向ツェナーダイオード)223接続されている。また、信号出力(VOUT)と接地端子(GND)との間には、抵抗層207と第2のESD保護ダイオードを構成するダイオード(双方向トリガーダイオード)222が接続されている。P型半導体基板256の主表面上には信号入力電極208および信号出力電極210、接地電極214が形成されている。半導体基板256の主表面の表面領域にはN型不純物拡散層258と252が互いに離隔して形成され、また、N型不純物拡散層258内に表面に露出してP高濃度不純物拡散領域257、259が、N型不純物拡散層252内に表面に露出してP型不純物拡散層251、253が、さらにP型不純物拡散層251内に表面に露出してN高濃度不純物拡散領域254が、P型不純物拡散層253内に表面に露出してN高濃度不純物拡散領域255が形成されている。
高濃度不純物拡散領域257、259は、不純物濃度が1×1018/cm以上であり、N高濃度不純物拡散領域251、252は、不純物濃度が1×1019/cm以上である。P型半導体基板256の不純物濃度は1×1015/cm3程度である。半導体基板256の主表面には、P高濃度不純物拡散領域257、259の中央部分およびP不純物拡散層251、253の中央部分を除いて、シリコン酸化膜などの層間絶縁膜209により被覆されている。なお、P不純物拡散層251内に形成されたN高濃度不純物拡散領域254、P不純物拡散層253内に形成されたN高濃度不純物領域255の一部または全部は層間絶縁膜209に被覆されることなく露出している。層間絶縁膜209の上には、一端側がP型不純物拡散層251及びN高濃度不純物領域254の露出する表面に接続され、他端側がP型不純物拡散層253及びN高濃度不純物領域255の露出する表面に接続され、かつ層間絶縁膜209上に形成されているポリシリコンなどからなる抵抗層207が形成されている。抵抗層207にはタングステンシリサイドなどの金属シリサイド膜を用いることができる。抵抗膜207のP型不純物拡散層253及びN高濃度不純物領域255に接する他端側の上には接地電極214が形成され、接地されている。また、一端側がP高濃度不純物領域259の露出する表面に接続され、他端側が抵抗層207のP型不純物拡散層251及びN高濃度不純物領域254に接する一端側の上に接続され、かつ層間絶縁膜209上に形成されている金属薄膜からなる信号出力電極210が形成されており、これに信号出力端子(VOUT)に接続されている。また、P高濃度不純物領域257の露出する表面上に信号入力電極208が形成され、これに信号入力端子(VIN)に接続されている。
ここで、ESD保護ダイオード223は、半導体基板256において、信号入力電極208がアノード電極、P高濃度不純物拡散領域257がアノード領域、P型不純物拡散領域203がベース領域、P高濃度不純物領域259がカソード領域及び信号出力電極210がカソード電極を構成している。また、ESD保護素子222は、半導体基板256において、信号出力電極210がアノード電極、P型不純物拡散層251及びN高濃度不純物拡散領域254がアノード領域、N型不純物拡散層252がベース領域、P型不純物拡散層253及びN高濃度不純物領域255がカソード領域及び接地電極214がカソード電極を構成している。
VIN端子(ダイオード223のアノード端子)にESDパルスが印加されるとESD保護ダイオード223がPN接合が降伏を起こし、さらにダイオード222がブレークオーバーを起こして、ESD保護ダイオード223、信号出力電極210、ダイオード222、接地電極214を通して電荷をGNDに逃がす。また、VINに信号が入力されると、ダイオード223の接合容量と抵抗層207とから構成されるCRフィルタが動作して、低周波信号を減衰させ、ハイパスフィルタとして働く。このように構成することによって、1チップ上にハイパスフィルタを構成することができる。1チップにハイパスフィルタが形成されているので、寄生インダクタンスの影響によるフィルタ特性劣化を防止することができる。1チップ化することで設置面積を小さくすることができ、また素子間をつなぐためのワイヤ等による寄生インダクタンスが無くなるのでフィルタ特性が向上する。なお、フィルタの特性を向上させるために、ダイオード222の接合容量はダイオード223の接合容量よりも小さいことが望ましい。一般にトリガーダイオードのほうが双方向ツェナーダイオードよりも単位面積当たりの接合容量は小さいので、実施例4の場合より接合容量の大小関係を容易に実現できる。
図9において、ダイオード223とダイオード222は断面を共有するように形成されているが、図9のような構成に限ることなく、その他さまざまな配置をすることができる。
図10を参照して実施例7を説明する。
図10は、この実施例にかかるESD保護素子の等価回路図である。図10のESD保護素子が図8のESD保護素子と異なる点は、信号出力端子(VOUT)とGNDとの間に接続される整流性素子として、双方向トリガーダイオードの代わりにサイリスタ104および分圧抵抗R1、R2で構成されるスイッチを使用したことにある。このような構成においても図8に表したESD保護素子と同様の動作、効果を発揮することができる。サイリスタと分圧抵抗で構成されるスイッチは双方向トリガーダイオードよりもVOUTにかかる電圧を小さく、かつ確実にオンさせることができるので、VOUTに接続される被保護デバイスの保護性能を向上させることができる。
なお、抵抗R1、R2の代わりにダイオードを直列に接続したものにしてもよい。この場合においてもサイリスタをターンオンさせることができるため、同様の動作、効果が期待できる。また、抵抗よりもダイオードのほうがESD耐量が高いため、ESD保護素子のESD耐量が向上する。
図11は図10のESD保護素子の要部断面図である。図11に示すように、信号入力(VIN)と信号出力(VOUT)との間に双方向性の整流部としてのダイオード(双方向ツェナーダイオード)223が接続されている。また、信号出力(VOUT)と接地端子(GND)との間に抵抗層236とESD保護素子を構成するサイリスタ230が接続されている。なお、図10に示されている抵抗102は図示されていない。P型半導体基板256の主表面上には信号入力電極208および信号出力電極210、接地電極214が形成されている。半導体基板256の主表面の表面領域にはN型不純物拡散層258と232が互いに離隔して形成され、また、N型不純物拡散層258内に表面に露出してP高濃度不純物拡散領域257、259が形成されている。N型不純物拡散層232内に表面に露出してP型不純物拡散層231、233が形成されている。さらにP型不純物拡散層233内に表面に露出してP高濃度不純物拡散領域234及びN高濃度不純物拡散領域235が形成されている。
高濃度不純物拡散領域257、259、234は、不純物濃度が1×1018/cm以上であり、N高濃度不純物拡散領域235は、不純物濃度が1×1019/cm以上である。P型半導体基板256の不純物濃度は1×1015/cm3程度である。半導体基板256の主表面には、P高濃度不純物拡散領域257、259、234、P型不純物拡散層231、N高濃度不純物領域235の中央部分を除いて、シリコン酸化膜などの層間絶縁膜209により被覆されている。層間絶縁膜209の上には、一端側がP型不純物拡散層231の露出する表面に接続され、中央部分でP型高濃度不純物拡散領域234の露出する表面に接続され、他端側がN型高濃度不純物拡散領域235の露出する表面に接続され、かつ層間絶縁膜209上に形成されている抵抗層236が形成されている。抵抗層236には、ポリシリコン膜や、タングステンシリサイドなどの金属シリサイド膜を用いることができる。
抵抗層236のN高濃度不純物拡散領域235に接する他端側の上には接地電極214が形成され、接地されている。また、一端側がP高濃度不純物領域259の露出する表面に接続され、他端側が抵抗層236のP型不純物拡散層231に接する一端側の上に接続され、かつ層間絶縁膜209上に形成されている金属薄膜からなる信号出力電極210が形成されており、これに信号出力端子(VOUT)に接続されている。また、P高濃度不純物領域257の露出する表面上に信号入力電極208が形成され、これに信号入力端子(VIN)に接続されている。
ここで、ESD保護ダイオード223は、半導体基板256において、信号入力電極208がアノード電極、P高濃度不純物拡散領域257がアノード領域、P型不純物拡散領域203がベース領域、P高濃度不純物領域259がカソード領域及び信号出力電極210がカソード電極を構成している。また、サイリスタ230は、半導体基板256において、信号出力電極210がアノード電極、P型不純物拡散層231がアノード領域、N型不純物拡散層232がNベース領域、P型不純物拡散層233がPベース領域、P型高濃度不純物拡散領域234がゲート領域、N型高濃度不純物拡散領域235がカソード領域及び接地電極214がカソード電極を構成している。そして、抵抗層236は、一端が信号出力端子(VOUT)およびサイリスタ230のアノード領域に接続され、中央がサイリスタ230のゲート領域、他端がサイリスタ230のカソード領域に接続され、かつ接地電極214を介して接地されている。すなわち、抵抗層236が、図10に表した抵抗R1とR2に対応する。
VIN端子(ダイオード223のアノード端子)にESDパルスが印加されるとESD保護ダイオード223PN接合が降伏を起こし、さらに抵抗層236によってVOUTにかかる電圧が分圧されてサイリスタ230のゲート領域234の電位がサイリスタ230のカソード領域235よりも電位が上昇してサイリスタ230がオンする。サイリスタ230のオン状態において、ESD保護ダイオード223、信号出力電極210、サイリスタ230、接地電極214を通して電荷はGNDに逃げる。また、VINに信号が入力されると、ダイオード223の接合容量と抵抗層236および図示されていない抵抗102(図10参照)とから構成されるCRフィルタが動作して、低周波信号を減衰させ、ハイパスフィルタとして働く。このように構成することによって、1チップ上にハイパスフィルタを構成することができる。1チップにハイパスフィルタが形成されているので、寄生インダクタンスの影響によるフィルタ特性劣化を防止することができる。1チップ化することで設置面積を小さくすることができ、また素子間をつなぐためのワイヤ等による寄生インダクタンスが無くなるのでフィルタ特性が向上する。なお、フィルタの特性を向上させるために、サイリスタ230の接合容量はダイオード223の接合容量よりも小さいことが望ましい。一般にサイリスタのほうが双方向ツェナーダイオードよりも単位面積当たりの接合容量は小さいので、実施例4の場合より接合容量の大小関係を容易に実現できる。
図11において、ダイオード223とサイリスタ230は断面を共有するように形成されているが、図11のような構成に限ることなく、その他さまざまな配置をすることができる。
図12は、実施例7の変形例を示す。
図12に表したESD保護素子は、図10に表したESD保護素子と異なり、抵抗102が削除された構成となっている。サイリスタをオンさせるための分圧抵抗R1及びR2がハイパスフィルタとしてのCRフィルタの抵抗の役割も果たすので、このような構成においても図10に表したESD保護素子と同様の動作、効果が期待できる。なお、抵抗102を削除したことで、素子面積を小さくすることができ、寄生インダクタンスによるフィルタ特性の劣化を防止し、コスト削減に寄与することができる。
図13を参照して実施例8を説明する。
図13は、この実施例にかかるESD保護素子の等価回路図である。図13のESD保護素子が図10のESD保護素子と異なる点は、信号出力端子(VOUT)とGNDとの間に接続される整流性素子のサイリスタおよび分圧抵抗の構成のスイッチとともに、サイリスタの向きが逆のスイッチとで構成したことにある。このような構成においても図10のESD保護素子と同様の動作、効果を発揮することができる。なお、図13の構成においては、VINまたはVOUTに逆極性のESDパルスが印加された場合においても、VOUTに接続される被保護デバイスを保護することができる。なお、実施例7に関して前述したものと同様に、抵抗102を省略した構成をとることもできる。
図14は、実施例8の変形例の等価回路図である。
図14に表したESD保護素子においては、図13に表したESD保護素子と異なり、両極性のサイリスタ104、105をオンさせる分圧抵抗をR1、R2で兼用している。このような構成においても、図13に表したESD保護素子と同様の動作、効果が期待できる。
図15を参照して実施例9を説明する。
図15は、この実施例にかかるESD保護素子の等価回路図である。本実施例における双方向性の整流部300は、図13の点線内の回路Aと等価である。また、すなわち、図15のESD保護素子が図13のESD保護素子と異なる点は、信号入力端子(VIN)と信号出力端子(VOUT)との間に接続される双方向性の整流部300を双方向ツェナーダイオードの代わりにサイリスタおよび分圧抵抗で構成されるスイッチとしたことである。このような構成においても図13に表したESD保護素子と同様の動作、効果を発揮することができる。双方向ツェナーダイオードの代わりにサイリスタを用いたので、電流を流す能力が向上するため、ESD保護素子のESD耐量が向上する。
図16は、実施例9の変形例を表す等価回路図である。
図16に表したESD保護素子においては、信号入力端子(VIN)と信号出力端子(VOUT)との間に容量C1を並列に挿入している。このような構成にすることによって、双方向性の整流部300および回路301が同一の構成であっても信号入力端子(VIN)と信号出力端子(VOUT)との間の容量が大きくなるので、フィルタ特性を向上させることができる。また、回路の自由度が上がるので、フィルタ特性を所望の形に変化させることができる。
なお、図15及び図16に表したESD保護素子において、双方向性の整流部300や回路301を、図14に表したESD保護素子のように共通の分圧抵抗R1とR2によりサイリスタ104と105をオンさせてもよい。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これら具体例に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。また、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組み合わせにより、種々の発明が抽出されうる。
本発明の一実施例である実施例1に係るESD保護素子の等価回路図である。 本発明の一実施例である実施例1に係るESD保護素子の要部断面図である。 本発明の一実施例である実施例2に係るESD保護素子の要部断面図である。 本発明の一実施例である実施例3に係るESD保護素子の要部断面図である。 本発明の一実施例である実施例4に係るESD保護素子の要部断面図である。 本発明の一実施例である実施例5に係るESD保護素子の等価回路図である。 図6のESD保護ダイオードの要部断面図である。 本発明の一実施例である実施例6に係るESD保護素子の等価回路図である。 図8のESD保護ダイオードの要部断面図である。 本発明の一実施例である実施例7に係るESD保護素子の等価回路図である。 図10のESD保護ダイオードの要部断面図である。 実施例7の変形例を示す等価回路図である。 本発明の一実施例である実施例8に係るESD保護素子の等価回路図である。 実施例8の変形例を示す等価回路図である。 本発明の一実施例である実施例9に係るESD保護素子の等価回路図である。 実施例9の変形例を示す等価回路図である。
符号の説明
1 N型高濃度層、2 P型シリコンエピタキシャル層、 3、34、35、36、44、45、46、251、254、255、257 高濃度不純物拡散領域、 4 素子分離領域、5、27 237、47、209層間絶縁膜、6、29N、39N、49、236、207 抵抗層、7、29a、39a、210 信号出力電極、8 P型ベース層、8、29b 39b 49b 214 接地電極、9、28、38、48、208 信号入力電極、10、20 半導体基板、 21 シリコンエピタキシャル層、 22 高濃度層、 24、25、26 高濃度不純物拡散領域、29 ポリシリコン膜(信号出力電極)、30、40、201、256 半導体基板、31 エピタキシャル層、32 高濃度層、33 43 203 不純物拡散領域、39 ポリシリコン膜(信号出力電極)、41 シリコンエピタキシャル層、 42 高濃度層、 49 ポリシリコン膜(信号出力電極)、 50、101、103 220、221、222、223 ダイオード、ダイオード、102 抵抗、104 サイリスタ、114 双方向トリガーダイオード、204、205、211、213、259 高濃度不純物領域、230 サイリスタ、212、231、232、233、252、253、253、251、258 不純物拡散層、234 ゲート領域、235 カソード領域、300 整流部、301 回路

Claims (2)

  1. 第1導電型半導体基板と、
    前記半導体基板の第1主表面に形成された信号入力電極と、
    前記半導体基板の第2主表面の表面領域に形成された第2導電型ベース領域と、
    前記第1導電型半導体基板の前記第2導電型ベース領域の表面領域に選択的に形成された第1導電型拡散領域と、
    前記第1導電型半導体基板の第2主表面上に形成され、前記第1導電型拡散領域に電気的に接続された抵抗層と、
    前記第1導電型拡散領域に電気的に接続された信号出力電極と、
    前記抵抗層に電気的に接続された接地電極と、
    を備えたことを特徴とするESD保護素子。
  2. 半導体基板と、
    前記半導体基板の第1主表面に形成された接地電極と、
    前記半導体基板の第2主表面の表面領域に選択的に形成された第2導電型の第1の拡散領域と、
    前記第2導電型の第1の拡散領域の表面領域に選択的に形成された第1導電型の第2の拡散領域と、
    前記第2導電型の第1の拡散領域の表面領域に選択的に形成された第1導電型の第3の拡散領域と、
    前記第2の拡散領域に接続された信号入力電極と、
    前記第3の拡散領域に接続された信号出力電極と、
    前記信号出力電極に接続され、前記半導体基板の第2主表面の表面領域に選択的に形成され、前記半導体基板の前記第1主表面と同一の導電型を有する第4の拡散領域と、
    を備えたことを特徴とするESD保護素子。
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