JP5057207B2 - 折半屋根の散水熱交換方法 - Google Patents

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本発明は、折半形式をした屋根の散水熱交換方法、より具体的には折半屋根の散水融雪方法および/または散水冷却方法に係る。豪雪地では、冬期に融雪目的のために利用し夏期には屋根冷却に用いることができる。
本明細書中では、説明の便宜上、融雪を事例とした説明がされている。
凹凸折半屋根は屋根構造が単純で耐圧性に優れているため、規模の大きな建物に多く見られる屋根形式である。積雪量が2.5m程度までの耐雪屋根構造体として豪雪地域では汎用されている。
こうした大型の折半屋根の融雪には地下水の散水方式が一般的であり、散水にはスプリンクラや噴射ノズル等の散布器を使用する事例が多く見られる。スプレイ散水は広範囲に拡散させることができるので、散布器を点在させておけば大規模な屋根面であっても想定される平均的積雪量の範囲内であればこれに対処することができる。
しかし、長時間わたり多量の雪が降り続くと融雪が追いつかず、屋根凹凸面に対する熱媒体の斜め方向への散布では尾根が遮蔽物になって濡れムラができやすく、また粒子が外気中を飛翔するため大気への放熱ロスが大きい。
また風雪が強くてスプレイ水が飛ばされてしまうときには散水の効果が失われる。このような状況下では雪溜りが拡大し残雪がつながって屋根表面を広範囲に雪が被り、下側にトンネルが形成され、やがては屋根全面が雪で覆われ積雪が拡大していく。降雪量は軽微な年と甚だしい年の差が大きく、また記録的な大豪雪に見舞われる可能性もあって予測困難なのが実態である。
設備能力に余力を持たせるために、散布器の設置間隔を狭めたり散水量を多くするなど熱の投入量を増やす方法にも限界がある。豪雪地帯での散水量として1平米あたり毎分0.5リットル程度なら多いとは言えないが、この水量でも5千平米の屋根では毎分2トン以上が消費される。1物件あたりの消費量としては1時間あたり120トン以上、日量では約3000トンにもなり、これが数日も続けばその水量は尋常ではなく、大型屋根での地下水利用は恒常的な設備にはなりにくい。
豪雪地に大型工場を誘致する場合、この課題は大きな障害である。新たに井戸を掘削するには規制があって許可がされないこともある。ボイラー加熱方式を採用するには有資格者の管理する大型ボイラーの導入と高額の燃費を覚悟しなければならない。
この解決策として、屋根上に平板を設置し平坦面を形成して融雪する方法につき評価してきた。この方法は、平坦面であるから融雪性能には優れていはいるものの、事実上、屋根の葺きなおしに相当し工事費の嵩む難点がある。
特開2004−149782
解決しようとする問題点は、折半屋根の頂上部を跨がって敷設する平板はそれ自体が耐雪強度を備えた軽量な部材要素であって、しかも風圧対策を考慮に入れて屋根の支保構造に安定的に固定しておかなければならないので設置費用が高額になり、大型の折半屋根に採用するには費用対効果の観点から採用が難しい。
本発明は、熱媒体を屋根面に広く均一に分布させるために、多く雪を被る尾根の上側表面に投入初期の熱媒体を滞留させながら、尾根頂上部の融雪と周辺への散水を同時に行ない屋根全面を融雪することを主要な特徴とする。
屋根の尾根の表面積は小さいので供給される熱媒体の水量が少なくても尾根の上側表面には熱媒体の流れを確実に形成でき、頂上部に積もった雪を溶かしながら熱媒体を尾根の傾斜側面に流下させることができる。
並列する長細い尾根を用いるため、結果的に1つの広い融雪面を規則性を持たせて配置した少ない散水量に見合う小面積の融雪面に小分けしたことに相当し、これら融雪面から周辺の裾野の傾斜側面に均等に熱媒体を分配するため散水は凹凸全面にわたり分散され、効率よく短時間で融雪を行える。けじめよく散水をきりあげられるから熱媒体を無駄に流さなくてすむ。限られた量の熱媒体を有効に利用できる利点がある。
尾根の上部に形成された流水路は熱媒体の流れ方向を拘束するため熱媒体を流水路に連続投入でき、また移動する熱媒体は自然発生する波動や降雪粒子の吸引によりその一部が流水路の縁取りを越流して流水路構成材料のストリップ材に保水されるので、小さな流水路であっても尾根上部に大量の熱媒体を貯水したのと同様の効果が得られる。
尾根より落下する熱媒体はストリップ材が流下緩衝材として作用するので熱媒体の流下速度は減速され、傾斜側面に付着した雪との熱交換を効率よく行える。また、熱媒体の保水箇所を尾根に沿って連続的に設置できるので、尾根全面に熱媒体を緩慢に流し落とすことができる。
これら一連の作用効果は屋根の勾配の影響を受けにくい。
熱媒体をムラなく散布するのが困難な凹凸屋根面に熱媒体を広く拡散させて確実に融雪するという目的を、屋根の様式を変更せずそのままの形態で行なう手順の下で実現した。
図2に示す折半屋根は、尾根上側表面の側縁から傾斜側面にかけて、図1に示すような厚みのある保水性を備えたストリップ材1が接着されている。このストリップ材1は、厚みのある保水性を備えた材料部分1A、例えば織布や不織布、編布から構成されている。図示のストリップ材1は厚みのある保水性を備えた材料部分1Aに延長して、吸水性のある厚みの薄い材料部分1Bが形成されている。材料部分1Bも材料部分1Aと同じ材質から構成することができる。材料部分1Bを設けておく場合、この部分は尾根の傾斜側面の少なくとも一部を覆う状態に設置される。図示の例では、材料部分1Bは傾斜側面の全面を覆っている。
ストリップ材1は側端部1aを尾根に平行させて配置されている。この側端部1aは尾根に沿った縁取りとして利用され、尾根上側表面の側縁にあって尾根に沿った凹所を形作り熱媒体の流れる流水路2を形成している。尾根の勾配が緩慢であれば流水路2を流れる熱媒体の移動速度はゆっくりとしているので流水路は貯水槽として機能し、勾配が急であれば流水路2は熱媒体の移動方向を拘束する流下経路を形作ることになる。
流水路を移動する熱媒体はそれが持つ表面張力により、またストリップ材1の吸水力により側端部からストリップ材に吸収され保水される。また、熱媒体の移動によって自然に発生する波動により、熱媒体の一部はストリップ材1の側端部を越流してストリップ材に吸水され保水される。また、降雪時にストリップ材に積もる雪粒子は、側端部より熱媒体を吸引して熱媒体に接触して溶け増量して保水される。
材料部分1Aに保水され一時的に滞留した熱媒体は尾根の傾斜側面を伝って流れ落ちていく。流下した熱媒体は折半屋根の谷部3に集まり、勾配にしたがって流れていく。
材料部分1Aに材料部分1Bが延長されている場合、材料部分1Bの設置された傾斜側面に積もる雪は材料部分1Bに捕捉され滑り落ちにくい。この捕捉状態で熱媒体に接触する雪は定位置で融解していく。
材料部分1Aに加えて材料部分1Bを設置するかどうか、また設置する場合でもその丈の長さをどの程度にするかは、傾斜側面の勾配、表面性状によって決められる選択事項である。
図7に示す折半屋根は尾根の中央に縦はぜ巻の連結部が位置する構造のものである。この連結部の存在により、ストリップ材1は尾根の左右それぞれに設置され連結部を挟んで左右に流水路2が形成される。
図3のストリップ材1は、図2に示したストリップ材の側端部1aに延長して厚みの薄い段差1bが形成されている。この段差は図4に示すように階段状の縁取りを形成し、熱媒体の導入部として機能する。段差1bを設ければ、これがない場合と比較して材料部分1Aへの熱媒体の移動はスムーズである。
図5の参照番号4は折半屋根の固定ボルトを示している。この固定ボルト4を使用するタイプの折半屋根では、前述した流水路2は固定ボルトにより遮られる。そのための対策として、例えば、固定ボルトの周辺では、図6に示すように、ストリップ材の材料部分1Aの側端部1aを立ち上げ先端をカットして丈を短くしてなる突起1cが形成されている。この突起1cを土手として利用すれば、流水路2を移動してきた熱媒体は固定ボルト4とワッシャー5により左右に振り分けられ、固定ボルトを通りすぎて再び集合するようになる。その際、固定ボルトの周辺には大量の熱媒体の溜りが形成されるので固定ボルト周辺部の残雪対策にとり都合がよい。また、この固定ボルト周辺部のスペースは移動する途中の熱媒体にとっては運動の緩衝地帯となる。
流水路2は上向きに開放されているので貯水された熱媒体は降る雪に接触し、また流水路内に積もってしまった雪は熱媒体の流入により急速に溶解する。
流水路2の上流側に供給される熱媒体は尾根勾配に沿って移動し流水路2を流れながら流出していくが、ストリップ材は雪の滑止めとして機能するので流下する熱媒体は雪を定位置においてまま溶かしていく。ストリップ材で覆われていない傾斜側面に降る雪は流下する熱媒体が洗い流しながら溶かしていき、流れ落ちた熱媒体と雪シャーベットは谷部に集まり排水される。その意味で、傾斜側面を材料部分1Bで覆ってあれば比較的少量の熱媒体を拡散して流下さすことができるので残雪対策面からは効果的である。
流水路内への熱媒体の供給は、例えば、流水路の上流側に配置した散水パイプを用いて連続的にか間欠的に行なうことができる。
緩勾配の積雪面を比較的少量の熱媒体で融雪処理および/または冷却できるため、井戸施設またはボイラー設備を使用して、工場、駅舎、公共施設のような数万平米におよぶ長尺大型折半屋根にも対応することができる。
折半屋根に貼り付けるストリップ材の一例を示す斜視図である。 ストリップ材を貼り付けた折半屋根の一例を示す斜視図である。 折半屋根に貼り付けるストリップ材の他の例を示す斜視図である。 ストリップ材を貼り付けた折半屋根の他の例を示す斜視図である。 固定ボルトを使用した折半屋根の貼付け例を示す平面図である。 図5のVI−VI線に沿った縦断面図である。 縦はぜ形式の折半屋根での使用例を示す斜視図である。
符合の説明
1 ストリップ材
1A,1B 材料部分
1a ストリップ材の側端部
1b ストリップ材の段差
2 流水路
3 谷部

Claims (1)

  1. 折半屋根の尾根上側表面の側縁から傾斜側面にかけて厚みのある保水性を備えたストリップ材を接着し、尾根に平行するストリップ材の側端部を縁取りとして利用することで、尾根の上側表面に尾根に沿った凹所を形作り熱媒体の流れる流水路を形成し、流水路上流側の散水手段から流水路内に放出された熱媒体を流水路に沿って移動させながらその一部をストリップ材表面に越流させ、ストリップ材に含浸させて保水し、この保水箇所から傾斜側面に沿い熱媒体を緩慢に流下させて折半屋根の谷部に集め、谷部に沿って流し排水することにより折半屋根表面と熱媒体の熱交換を行なうもので、
    前記ストリップ材は折半屋根の谷部にかけて延長され、この延長部分の厚みを薄く形成するとともに、ストリップ材は尾根上部の側端部に段差が形成されている折半屋根の散水熱交換方法。
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