JP5055974B2 - 地中構造物の構築方法、地盤掘削装置 - Google Patents
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"改訂版 建築物の改良地盤の設計及び品質管理指針 ―セメント系固化材を用いた深層・浅層混合処理工法―" 財団法人 日本建築センター、平成14年11月30日、p.409−414
X=V1/V2×(D1−D3)/(D1−D2) …(1)
また、注入ステップでは、高圧圧送された注入液を注入してもよい。
また、削孔撹拌することにより形成された掘削孔の断面の少なくとも一部を塞ぐように前記注入液を注入する位置よりも上方に遮蔽部材を設け、前記注入ステップでは、注入液の注入速度に合わせて前記遮蔽部材を上方に移動させながら、前記遮蔽部材の下方に注入液を注入してもよい。
図1は、本実施形態の地中構造物の構築方法により構築されたソイルセメント13からなる地中構造物10の一例を示す図であり、(A)は鉛直方向断面図であり、(B)は水平方向断面図である。同図に示すように、地中構造物10は、ソイルセメント13と、ソイルセメント13に埋設された芯材11とで構成され、建物2を支持する杭として機能する。地中構造物10を構成するソイルセメント13の支持層3にあたる部分は高強度ソイルセメント16からなり、その他の部分は普通強度のソイルセメントからなる。高強度ソイルセメント16は、普通強度のソイルセメントに比べて土砂に対するセメント量の割合を増加させることにより形成され、4[N/mm2]以上の強度を有するソイルセメントである。ただし、一般的には高強度ソイルセメント16の強度の上限は20[N/mm2]程度である。後に詳述するように、本実施形態の地中構造物10を構成するソイルセメント13は、複数の改良区間20に分割され、下方から上方に向かって、改良区間20ごとに順次形成されたものである。
また、H型鋼12のウェブの表面には、水平方向(紙面に垂直な方向)に延びるように凸部18が形成されている。この凸部18は、例えばアングル材をH型鋼12のウェブの表面に水平に溶接することにより形成することができる。
同図に示すように、地盤掘削装置100は、装置の下部に設けられた、油圧モータなどにより駆動される一対のカッタードラム110と、セメント系材料からなる注入液であるセメントミルクを装置下部より対象土内に供給する注入液供給装置120と、エアーリフト130と、注入液供給装置120の上方に設けられた遮蔽板140と、を備える。
また、地盤掘削装置100は、注入液供給装置120により削孔撹拌された対象土に注入液を供給した後、カッタードラム110を回転させることにより、対象土と注入液とを混合撹拌してソイルセメントを形成することができる。
注入液供給装置120は地上より高圧圧送されたセメントミルクを地盤掘削装置100の下部より対象土内に注入する。
かかる構成により、図2(A)に示すように、油圧ジャッキ141を収縮することにより、遮蔽板140は装置本体に当接して格納された状態となり、また、図2(B)に示すように、油圧ジャッキ141を伸長することにより、遮蔽板140は略水平に開いた状態となって、地盤掘削装置100の側面と掘削孔の内壁面との間を塞ぐことができる。
注入される注入液の体積V1は、注入液供給装置120における注入時間と流量とを積算するなどの方法により求めることができる。
改良区間20の地盤の密度D2は、地中構造物10を構築する前に実施される地盤調査の結果から得ることができる。
改良区間20の体積V2は、地盤掘削装置100の性能や施工計画に基づき決定される。
排出される対象土及び注入液の混合物の密度D3は、サンプリングした混合物の質量及び体積などを測定することにより算出できる。
M=V2×D1×X+V2×D2×(1−X) …(2)
また、改良区間20における質量の収支を考えると、改良区間20の質量Mは以下の式で表される。
M=V1×D1+V2×D2−V1×D3 …(3)
式(2)及び式(3)からから次式(4)が導かれる。
X=V1/V2×(D1−D3)/(D1−D2) …(4)
まず、揚重機により地盤掘削装置100を揚重し、図4(A)に示すように、地中構造物10の構築位置に地盤掘削装置100を設置し、遮蔽板140を格納した状態でカッタードラム110を回転させて、地中構造物10の下端にあたる深さまで削孔撹拌することにより緩め掘りを施す。
さらに、注入液を遮蔽板140の下方の対象土内に注入しながら、その注入液の注入速度に合わせて、地盤掘削装置100を揚重機により上方に移動させる。これにより、遮蔽板140より上方の対象土は、高圧圧送された注入液により上方に向かって圧力を受けるとともに、遮蔽板140により上方に押し上げられる。上方に押し上げられた上方の対象土は、掘削孔上部まで達すると順次バックホーなどにより外部に排出される。このように、注入液を注入した遮蔽板140より下方の対象土は排出されず、注入液が注入されていない遮蔽板140より上方の対象土のみが掘削孔より排出されるため、注入した注入液が排出されることがなく、対象土に注入する注入液の量を必要最小限に抑えることができる。
次に、図4(C)に示すように、カッタードラム110を回転させることにより、対象土と注入液とを混合撹拌する。
次に、図4(E)に示すように、算出された注入液の混入率Xが設計混入率X0未満の場合には、混入率Xが設計混入率X0に達するまで注入液の供給及び対象土と注入液との混合撹拌を繰り返す。これにより、ソイルセメントにおける注入液の混入率Xを高めていくことができ、設計混入率X0となるように調整することができる。このようにして、注入液の混入率Xが設計混入率X0になった時点で注入液の供給及び混合撹拌を終了する。
各改良区間20について上記の工程を行うことにより、図4(F)に示すように、地中構造物10を構成するソイルセメント13を構築することができる。
そして、図4(H)に示すように、ソイルセメント13が硬化することにより、ソイルセメント13からなる地中構造物10が構築される。
また、本実施形態では、地中構造物を構成するソイルセメントの支持層にあたる部分を高強度ソイルセメントとしたが、これに限らず、ソイルセメントの中間部を高強度ソイルセメントとすることもできる。
4 軟弱層
10 地中構造物
11 芯材
12 H型鋼
13 ソイルセメント
14 第1の鋼板
15 第2の鋼板
16 高強度ソイルセメント
20 改良区間
100 地盤掘削装置
110 カッタードラム
120 注入液供給装置
130 エアーリフト
131 エアー供給装置
132 揚泥ポンプ
140 遮蔽板
141 油圧ジャッキ
150 サンプリング装置
151 回転軸
152 回転翼
153 筒状部材
Claims (6)
- 地盤に埋設されるソイルセメントからなる地中構造物を構築する方法であって、
前記地盤の前記地中構造物に相当する部分を、地盤掘削装置に設けられたカッタードラムを回転させることにより、断面長方形状に削孔撹拌する削孔撹拌ステップと、
前記削孔撹拌された対象土にセメント系材料からなる注入液を注入し、注入液の注入される位置よりも上方の削孔撹拌された対象土を押し上げる注入ステップと、
前記対象土と前記注入液とを混合撹拌する混合撹拌ステップと、
前記対象土と前記注入液とを混合撹拌した混合物を、前記地盤掘削装置に設けられた揚泥ポンプによりサンプリングするステップと、
前記サンプリングした混合物における前記注入液の混入率を算出するステップと、
前記算出した注入液の混入率に基づき、前記注入液の供給量を調整するステップと、
を備えることを特徴とする地中構造物の構築方法。 - 前記注入液の混入率を算出するステップは、
前記混合された注入液の密度をD1、前記混合された注入液の累積体積をV1、前記注入液を混合する前の前記対象土の密度をD2、前記注入液を混合する前の前記対象土の体積をV2、前記サンプリングした混合物の密度をD3、とした場合に、前記注入液の混入率Xを、次式(1)により算出することを特徴とする請求項1記載の地中構造物の構築方法。
X=V1/V2×(D1−D3)/(D1−D2) …(1) - 前記ソイルセメントを、上方と下方とで強度が異なるように構築することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の地中構造物の構築方法。
- 前記注入ステップでは、高圧圧送された注入液を注入することを特徴とする請求項1から3何れかに記載の地中構造物の構築方法。
- 削孔撹拌することにより形成された掘削孔の断面の少なくとも一部を塞ぐように前記注入液を注入する位置よりも上方に遮蔽部材を設け、
前記注入ステップでは、注入液の注入速度に合わせて前記遮蔽部材を上方に移動させながら、前記遮蔽部材の下方に注入液を注入することを特徴とする請求項1から4何れかに記載の地中構造物の構築方法。 - 請求項1に記載の地中構造物の構築方法で用いる地盤掘削装置であって、
地盤を断面長方形状に削孔撹拌するカッタードラムと、
前記カッタードラムにより削孔撹拌された対象土にセメント系材料からなる注入液を注入する注入手段と、を備え、
前記カッタードラムにより削孔撹拌された対象土と前記注入液とを前記カッタードラムにより混合撹拌し、
前記混合撹拌された対象土と注入液の混合物をサンプリングする揚泥ポンプを備えることを特徴とする地盤掘削装置。
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