JP5053969B2 - 障子開放補助装置受金具及びこれを取り付けたサッシ枠 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1では、障子開放補助装置として横方向に回動可能に軸支されたレバー部材と、このレバー部材の回動により枠側の縦枠側に突出して障子を開方向に押し出す突出部とを有してなるアシスト把手が記載されている。
このアシスト把手では、その突出部が、縦枠の内側面に突設されたリブの先端部に当接してこれを押圧する反力により外障子が右方向の開方向へ押し動かされ、障子を容易に開くことができるとされている。
このリブには、サッシ枠の気密性を保つための気密材が配置されており、リブが変形した場合には、サッシ枠の気密性が害されてしまう。
そこで、本願発明は、障子に障子開放補助装置を取り付ける際に、その外力からサッシ枠を保護するための開放補助装置受金具と、この開放補助装置受金具を取り付けたサッシ枠等を提供することを目的とする。
サッシ枠のたて枠の前記ヒレは、障子のたて框の形態、障子に配置される遮蔽体等によって、その長短が変化するものである。よって、見付カバー面の見付幅を障子の種類によって変化させることで、各種の障子に対応させることができる。
前記見込カバー面は、外力により変形し易いヒレの自由端をカバーするもので、前記見込カバー面と外力受面とが表裏の関係にあることで、外力受面を介して見込カバー面に加えられる外力からヒレを保護することができる。
遮蔽体として、例えば網戸やロールスクリーンを収納した障子を備えたサッシ窓において、そのサッシ枠のヒレを保護することができる最適な障子開放補助装置受金具を提供することができる。
図1及び図2は、引違障子の内外障子を取付けたサッシ枠(以下、窓枠とも称する)に固定された実施形態に係る開放補助装置受金具の横断面図及び縦断面図、図3及び図4は図1に示した同金具のそれぞれ別角度からの斜視図、図5及び図6は図2に示した同金具のそれぞれ別角度からの斜視図である。
これらの各図及び後述の各図において、同一の構成は同一の符号を付して重複した説明を省略する。
即ち、図1等に図示されているように網戸装置1の収納ケース5(詳細は後述)は、外障子3のたて框30に対向する窓枠4の対向面40に配置されているので、その網戸収納ケース5の収納分だけ、前記たて框30がサッシ枠4の面内方向に入ることになる。従ってサッシ枠4の気密性を保持するための前記ヒレ48Aの見付面48bが長くなるように設定される。
この見込カバー面10aの長さ寸法Lは、前記障子開放補助装置11の押出部11D(後述)の縦方向の幅に略等しくなっている。
上述のように、ヒレ48Aの見付面48bはサッシ枠4に配置されている網戸収納ケース5の収納幅分、延長されているので、前記見付カバー面10bも延長されて形成されている。
この外力受面10cの横幅Wは、前記押出部11Dより幅広になっており、押出部11Dからの力を確実に受けることができる。
なお、符号10eは、前記開放補助装置受金具10の固定用の塞ぎ穴である。
かかる障子開放補助装置11は、操作者が前記ハンドル11cを操作できるスペースS(図1参照)を設けて、前記たて框30の室内見付面に固定されている。
なお、障子開放補助装置は、横軸回転のものでもよいが、この実施形態のようにハンドル11cが縦軸に回転可能に取り付けられている構成のほうが、装置自体を小さくすることができ、たて框30の見付け寸法内に取り付けることができる。
1. サッシ枠4のヒレ48Aが、開放補助装置受金具10で保護されているので、前記障子開放補助装置11の押出部11Dが直接、ヒレ48Aに当ることはなく、そのヒレ48Aの変形を防止することができる。
2. また、前記障子開放補助装置11の押出部11Dが直接ヒレ48Aに当る場合には、ヒレ48Aばかりでなく、押出部11D自体が変形したり、その一部が摩耗する等の問題もあるが、開放補助装置受金具10によって、押出部11D自体の変形も防止することができる。
3. サッシ枠4のヒレ48Aの変形を防止することができるので気密材が障子に適正に当接し、サッシ枠4の気密・水密の性能を保持することができる。
4. 開放補助装置受金具10の外力受面10cの横幅Wは、前記押出部11Dより幅広になっており、押出部11Dからの力を確実に受けることができる。
5. また前記押出部11Dの幅の約2/3がヒレ48Aの延長線上に位置せず、その約1/3がその延長線上に位置していることから、力のモーメントにより、前記押出部11Dの力がたて枠45の基部に効率よく伝わり、ヒレ48Aへの影響を小さくすることができる。
従って、網戸装置1を収納するために前記ヒレ48Aの見付面48bが長めであっても、そのヒレ48Aを保護することができる前記開放補助装置受金具10となっている。
6. 障子開放補助装置11は障子2、3に面付けされているので、障子開放補助装置が障子に内蔵される内蔵型のように、その加工部からの漏気等を防ぐ必要がなく、加工数や部品数を少なくすることできる。
7. また障子開放補助装置11は障子2、3に面付けされているので、ポップナット等の使用で、その後付けが可能となっている。
8. 開放補助装置受金具10の見付カバー面10bは、障子の種類に応じて設定されるので、各種の障子に対応させることができる。
図8〜図10はそれぞれ網戸装置を取付けたテラスタイプ窓の正面図であって、図8は障子閉鎖状態の正面図、図9は外障子を開放した換気状態の正面図、図10は内障子を開放した換気状態の正面図である。
図11は図8に対応する横断面図、図12は同縦断面図である。
図13は図12に示した上レールの虫除け材の拡大断面図、図14は図12に示した下レールの虫除け材の拡大断面図である。
なお、前記網戸装置1は、後述の図17等に示したように、前記各障子かまち20、30に対し、前記移動かまち6、6を着脱自在に操作可能な網戸キャッチ8及び受け8Aを設けて構成されている。
前記内外障子2、3及びこれらに配置されている各網戸装置1は略同一の構成であるので、主に外障子3の網戸装置1の構成例を説明する。
なお、前記移動かまち6が障子かまち30に対向する框対向部602には、障子かまち30側の網戸キャッチ8の鎌を受ける受け8A(図17参照)が複数箇所に設けられている。
そして、上記構成の移動かまち6と網戸収納ケース5とが当接する場合には、移動かまち6が前記網戸収納ケース5の出没口501を略塞ぐようになっている。
また、障子かまち30の網戸キャッチ8と移動かまち6の受け8Aが係合している場合には、移動かまち6が外障子3の開閉に追随して移動するようになっている。
この隙間Gは、網戸収納ケース5を窓枠4の対向面40に取付けたり、取外す場合に必要な間隙である。
前記網目部材7の上端70と窓枠4の上枠43間の隙間Gを塞ぐ虫除け材9は、図13に図示されているように、上枠43の取付溝430に圧入される圧入部90と、網目部材7の上端70に向って下方に対向する下対向部91からなり、この下対向部91の先端は形状を安定させるために略円筒状に形成されている。
実施形態の虫除け材9はゴムまたは合成樹脂にて、且つ圧入部90の硬度が高く、一方下対向部91の硬度が低い2色成形により形成されているが、硬度が同じものでも防虫効果は変わらない。
この実施形態では、前記網目部材7の上端70が前記上レール41と気密材取付ヒレ48間で開閉幕させるようしている。これは、室外側からの強い風圧(正圧)に対して、網目部材7の上端70が前記上レール41を乗り越えて捲れることを避けるためである。よって網目部材7の上端70が前記上レール41に捲れたまま開閉幕されることもなく、網目部材7の保護を図ることができる。一方、室内側からの風圧(負圧)に対して、網目部材7の上端70は上レール41の側面に当ることで柔軟に対応させることができる。
このような風圧対策と虫除け材9による防虫対策を両立させるため、虫除け材9も上レール41と窓枠4の気密材取付ヒレ48間に、前記網目部材7の上端70と突合せつつ、略鉛直線上に配置されている。
この場合、風圧による前記網目部材7の上下端70、71の移動変位に、複数本の下対向部91と上対向部92が対処できるため、風圧対策と虫除け材9による防虫対策を効果的に両立させることができる。
なお、風圧対策と虫除け材9による防虫対策を効果的に両立させるため、虫除け材9と開閉幕される前記網目部材7の上下端70、71の位置を、図面上左右に移動させつつ、複数本の下対向部91と上対向部92の内、最も適切な下対向部91と上対向部92を選択して調整してもよい。
1.前記隙間G(図12参照)が形成されているので、カセット式の網戸収納ケース5の着脱等が容易に行えてメンテナンス等の必要性を満たしつつ、虫除け材9により前記隙間Gを塞ぐことができるので、防虫効果が発揮される。
2.開閉幕される前記網目部材7の上下端70、71は、前記上下レール41、42と前記気密材取付ヒレ48間に位置されるので、室外側からの強い風圧に対して、網目部材7の上下端70、71が前記上下レール41、42を乗り越えて捲れることもなく、また気密材取付ヒレ48の室外側側面に接することとなる。よって網目部材7の上下端70、71が前記上下レール41、42に捲れたまま開閉幕されることもなく、その保護を図ることができる。
3.一方、室内側からの風圧に対して、網目部材7の上下端70、71が前記上下レール41、42に接するように柔軟に対応させることができ、その保護を図ることができる。
4.虫除け材9の下対向部91と上対向部92が網目部材7の上下端70、71に突き合さる位置にあるので、防虫効果及び対風圧対策とすることができる。
5.虫除け材9の下対向部91と上対向部92をそれぞれ複数本にした場合には、風圧による前記網目部材7の上下端70、71の移動変位に、複数本の下対向部91と上対向部92が対処できるため、風圧対策と虫除け材9による防虫対策をより効果的に両立させることができる。
6.前記網戸キャッチ8と受け8Aは、通常は係合状態が維持されているので、使い勝手が良い網戸装置となっている。
前記障子かまちに対向する窓枠に配置される網戸収納部は、カセット式のように窓枠と別体のものでもよし、窓枠と一体のものでもよい。
前記移動かまちは障子かまちの移動に追随可能であって、移動かまちのみを走行させてもよい。
前記網戸装置は、ロール網戸には限定されず、その他、プリーツ状の網目部材のものや、ロールスクリーン等でもよい。
10 開放補助装置受金具
10a 見込カバー面 10b 見付カバー面
10c 外力受面
10d 補強部辺
10e 塞ぎ穴
11 障子開放補助装置
11A 補強台座 11B 台座カバー
11C ハンドル部 11b 開口
11D 押出部
20、30 障子かまち(たて框) 4 窓枠(サッシ枠)
5 網戸収納ケース
6 移動かまち
7 網目部材 8 網戸キャッチ
9 虫除け材
40 対向面
41、42 上下レール
43、44 上下枠 45 たて枠
48A、48B 気密材取付ヒレ
48a 見込面
48b 見付面
48c 気密材取付溝
430 取付溝
501 出没口
600 取付部 602 框対向部
70、71 網目部材の上下端
72 プレート
80、81 内外の操作レバー
800、810 脚部
82 キャッチ本体 83 連動プレート
84 鎌
85 連動プレートガイド
90 圧入部
91 下対向部
92 上対向部
Claims (3)
- 障子のたて框の室内見付面に面付けされた障子開放補助装置からの外力を受ける障子開放補助装置受金具であって、
前記障子のたて框端部に対向し、且つ、サッシ枠のたて枠の見込側に設けられるヒレの見込面をカバーする見込カバー面と、そのヒレの見付面をカバーする見付カバー面と、前記障子開放補助装置からの外力を受ける外力受面を備えたことを特徴とする障子開放補助装置受金具。 - 前記見込カバー面と前記外力受面は表裏の関係にあることを特徴とする請求項1に記載の障子開放補助装置受金具。
- 障子のたて框の室内見付面に面付けされた障子開放補助装置と、
前記障子のたて框端部に対向し、且つ、サッシ枠のたて枠の見込側に設けられるヒレの見込面をカバーする見込カバー面と、そのヒレの見付面をカバーする見付カバー面と、前記障子開放補助装置からの外力を受ける外力受面からなる障子開放補助装置受金具と、
前記サッシ枠と障子たて框端部間に遮蔽体を収納したことを特徴とするサッシ窓。
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