JP5052373B2 - コネクタ - Google Patents
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ロック爪は、雌型のハウジングが雄型のハウジング内に収納された状態で、雌型のハウジング内に形成されたロック受部に係止する。
この状態で、雌端子が、雄型のハウジングの雄端子に接続される(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1は、キャビティの前部上面壁にランスが形成され、ハウジングの上面に形成されたロックアームにロック爪が突出されている。
このように、ロック爪、ランスが別の部位に設けられているため、低背化に限界がある。
(1) 端子を収容するキャビティが形成されたハウジングと、
前記ハウジングの外側面に支持された支持部と、当該支持部から延設され、かつ前記ハウジングの外側面に対して離間配置された変位自在部と、を有し、かつ、前記変位自在部が前記ハウジングに対して近接する可撓性を備えたアームと、
前記アームの変位自在部に連結され、前記変位自在部を前記ハウジングに対して近付く方向に撓ませるための操作部と、
前記アームの変位自在部における前記ハウジングとは反対側の外側面に設けられたロック爪と、
前記アームの変位自在部に支持されて前記キャビティに対して突没可能なランスと、
を備え、
前記変位自在部に一体形成されたランス片を更に備え、当該ランス片が、前記変位自在部の可撓方向に対して直交するように延長するとともに前記変位自在部に対して平行に配列されており、
前記ランス片における前記キャビティの前記端子挿入口側の基端部が前記変位自在部に連結されているとともに、前記ランス片における前記キャビティの前記端子突当側の先端部に前記ランスが設けられていること。
前記アームの支持部が、前記ハウジングにおける前記キャビティの端子挿入口側の部分に立設された第1脚部と、前記ハウジングにおける前記キャビティの端子突当側の部分に立設された第2脚部と、を含み、そして前記変位自在部が、前記第1脚部および前記第2脚部間に掛け渡されていること。
前記ランスが、前記端子のランス孔の開口縁部に接触するとともに前記キャビティの前記端子突当側に向く接触面を有し、前記接触面における基端側部分が前記接触面における先端側よりも前記キャビティの端子挿入口側に配置された傾斜面であること。
これにより、コネクタの高さを小さく抑えることが可能になり、コネクタを低背化できる。
また、上記(1)の構成のコネクタでは、変位自在部に対して平行にランス片を配列した。そして、ランス片の基端部を変位自在部に連結し、自由端の先端部にランスを設けた。
よって、基端部を中心にしてランスを上向きや下向きに良好に揺動することが可能になる。
これにより、ランスの移動量を大きく確保することが可能になり、ランスの移動量を利用して、コネクタを離脱することや、端子を離脱することが可能になる。
ランスの接触面を傾斜面とすることで、操作部で変位自在部をハウジング側に弾性変形させてロックを解除した状態で、ランスの傾斜面が端子を押し出す方向に移動することができる。
これにより、作用する反力で、ハウジング(コネクタ)を離脱する方向に半ば自動的に移動させ、相手コネクタのハウジングからコネクタを離脱することができる。
よって、ランスがキャビティの端子挿入口側に引っ張られることで、ランスの傾斜面が端子に対して係合した状態から、係合を解除可能な状態に変位させることが可能である。
これにより、ワイヤーハーネスを不用意に引っ張ったときに、ワイヤーハーネスが断線することを防ぐことができる。
図1〜4に示すように、コネクタ10は、キャビティ12が形成されたハウジング11と、ハウジング11に支持された一対のアーム14と、一対のアーム14に連結された操作部16と、一対のアーム14にそれぞれ設けられたロック爪18と、一対のアーム14に設けられたランス片21と、ランス片21に設けられたランス22とを備えている。
キャビティ12は、雌端子(端子)26を収容する空間である。
すなわち、コネクタ10は雌型のコネクタである。
図4に示す雄端子27は、雄型のハウジング24に設けられている。
変位自在部33は、ハウジング11の上外側面11Aに対して略平行に配置され、ハウジング11に対して近接する方向(図3中、下方)に可撓可能な部位である。
よって、アーム14の強度を高めることができるので、変位自在部33の薄肉化を図ることができる。
すなわち、側脚部41は、変位自在部33のうち、第1脚部31近傍の部位33A(図2参照)に上方に向けて立設されている。
操作部位42をハウジング11に向けて押圧することで、アーム14(変位自在部33)をハウジング11に対して近付く方向に撓ませることが可能である。
なお、ロック爪18およびランス22の移動については図5〜図8で詳しく説明する。
ロック爪18は、図4に示すように、雄型のハウジング24に差し込まれた状態において、雄型のハウジング24の係止爪44に係止される。
よって、ハウジング11が雄型のハウジング24に差し込まれた状態に保たれる。
また、ランス片21は、キャビティ12の挿入口12A側の基端部21Aが一対の変位自在部33に掛け渡され(連結され)、基端部21Aからキャビティ12の突当12B側に向けて延出されている。
すなわち、ランス22は、ランス片21を介して変位自在部33に支持されている。
よって、アーム14(変位自在部33)がハウジング11側に弾性変形した際に、ランス22を、ランス片21を介してハウジング24側に移動させることが可能である。
さらに、ランス22は、先端部21Bからキャビティ12に向けて突設されている。
図4に示すように、ランス22は、雌端子26のランス孔45の開口縁部45Aに接触するとともにキャビティ12の突当12B側に向く接触面46を備えている。
以下、接触面46を傾斜面として説明する。なお、接触面46を傾斜面とした理由は図7〜図8において詳しく説明する。
よって、開口縁部45Aに傾斜面46が当接(接触)して、雌端子26をキャビティ12に差し込んだ状態に保持することができる。
このように、ロック爪18が設けられた変位自在部33にランス22をまとめて支持することで、ロック爪18およびランス22の高さ方向において、ロック爪18およびランス22間の間隔を小さく抑えることができる。
これにより、コネクタ10の高さH(図3参照)を小さく抑えることが可能になり、コネクタ10を低背化できる。
まず、ハウジング11のキャビティ12に雌端子26を装着する例を図5(A),(B)に基づいて説明する。
図5(A)に示すように、ハウジング11のキャビティ12に雌端子26を矢印Aの如く差し込む。
この状態で、雌端子26を更に矢印A方向に差し込むことで、ランス孔45がランス22に到達する。
これにより、ランス22の傾斜面46が開口縁部45Aに当接して、ハウジング11のキャビティ12に雌端子26が保持される。
図6(A)に示すように、雄型のコネクタ24にコネクタ10を矢印Dの如く差し込む。
コネクタ10のロック爪18が、雄型のハウジング24の係止爪44に当接する。ロック爪18に押付力F2が下向きに作用する。
この状態で、コネクタ10を更に矢印D方向に差し込むことで、ロック爪18が係止爪44を乗り越える。
よって、ハウジング11を雄型のハウジング24に差し込んだ状態に保つことができる。
図7(A)に示すように、操作部16の操作部位42をハウジング11に向けて押圧する。
押圧力F3が側脚部41を経て変位自在部33のうち、第1脚部31近傍の部位33Aに下向きに作用する。
アーム14(変位自在部33)がハウジング11に対して近付く方向に撓み、ロック爪18がハウジング11側に移動する。
ここで、操作部16でアーム14(変位自在部33)を押し下げる際には、アーム14(変位自在部33)は、第1脚部31近傍の部位33Aが下向きに押し下げられる。
よって、ランス22は、第1脚部31近傍の部位33Aを中心にして矢印G方向に上向きに揺動する。
ランス22の傾斜面46が、ランス孔45の開口縁部45Aに接触されているので、ランス22が上向きに揺動する。
加えて、ランス22は、変位自在部33の部位33Aに対してキャビティ12の突当12B側に距離S2だけ離れた位置に設けられている。
よって、ランス22が上向きに良好に揺動することが可能になり、ランス孔45の開口縁部45Aをランス22の傾斜面46で矢印H方向に押し込むことができる。
よって、突片47から雌端子26に反力がF4が作用する。この反力F4で雌端子26および雌型のハウジング11を雄型のハウジング24から離脱する方向に半ば自動的に押し出すことができる。
図8(A)に示すように、雌端子26に矢印I方向に引張力が作用することで、ランス22の傾斜面46にランス孔45の開口縁部45Aから矢印I方向に押圧力が作用する。
アーム14(変位自在部33)は弾性変形可能な部位である。
よって、アーム14(変位自在部33)が弾性変形することで、ランス片21が基端部21Aを中心にして矢印J方向に揺動する。
加えて、ランス22は、変位自在部33の部位33Aに対してキャビティ12の突当12B側に距離S2だけ離れた位置に設けられている。
よって、ランス22が下向きに良好に揺動することが可能になる。
よって、ランス22による雌端子26の係止を解除して、ランス22をキャビティ12から離脱することができる。
よって、雌端子26に矢印I方向に引張力が不用意に作用した場合に、ワイヤーハーネス29が断線することを防ぐことができる。
11 ハウジング
11A ハウジングの上外側面(外側面)
11B ハウジングの上外側(外側)
12 キャビティ
12A キャビティの挿入口
12B キャビティの突当
14 アーム
16 操作部
18 ロック爪
21 ランス片
21A ランス片の基端部
21B ランス片の先端部
22 ランス
26 雌端子(端子)
31 第1脚部
32 第2脚部
33 変位自在部
33C 変位自在部の外側面(アームの外側面)
45 ランス孔
45A ランス孔の開口縁部
46 接触面(傾斜面)
46A 接触面(傾斜面)における基端
46B 接触面(傾斜面)における先端
Claims (3)
- 端子を収容するキャビティが形成されたハウジングと、
前記ハウジングの外側面に支持された支持部と、当該支持部から延設され、かつ前記ハウジングの外側面に対して離間配置された変位自在部と、を有し、かつ、前記変位自在部が前記ハウジングに対して近接する可撓性を備えたアームと、
前記アームの変位自在部に連結され、前記変位自在部を前記ハウジングに対して近付く方向に撓ませるための操作部と、
前記アームの変位自在部における前記ハウジングとは反対側の外側面に設けられたロック爪と、
前記アームの変位自在部に支持されて前記キャビティに対して突没可能なランスと、
を備え、
前記変位自在部に一体形成されたランス片を更に備え、当該ランス片が、前記変位自在部の可撓方向に対して直交するように延長するとともに前記変位自在部に対して平行に配列されており、
前記ランス片における前記キャビティの前記端子挿入口側の基端部が前記変位自在部に連結されているとともに、前記ランス片における前記キャビティの前記端子突当側の先端部に前記ランスが設けられている
ことを特徴とするコネクタ。 - 請求項1に記載のコネクタであって、
前記アームの支持部が、前記ハウジングにおける前記キャビティの端子挿入口側の部分に立設された第1脚部と、前記ハウジングにおける前記キャビティの端子突当側の部分に立設された第2脚部と、を含み、そして
前記変位自在部が、前記第1脚部および前記第2脚部間に掛け渡されていることを特徴とするコネクタ。 - 請求項2に記載のコネクタであって、
前記ランスが、前記端子のランス孔の開口縁部に接触するとともに前記キャビティの前記端子突当側に向く接触面を有し、
前記接触面における基端側部分が前記接触面における先端側よりも前記キャビティの端子挿入口側に配置された傾斜面であることを特徴とするコネクタ。
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