JP5052229B2 - プレスフィット構造 - Google Patents

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Description

本発明は、メタルコアに形成された貫通孔を貫通するスルーホールを有するメタルコア基板にプレスフィット技術を適用できるようにする技術に係り、より詳細には、従来実現できなかったスルーホールへのプレスフィット端子の信頼性の高いプレスフィット{即ち、圧入および固定(電気接続)}を可能にするメタルコア基板およびプレスフィット構造に関する。
メタルコアプリント配線板、メタルコア型プリント基板、メタルコアプリント回路板、等といったメタルコア基板は、その実装面上に実装された電気部品が発する熱を放熱するとともに均熱化するのに好適な電気回路基板であって、アルミニウム、銅、等といった熱伝導性の良好な金属板をメタルコア(即ち、メタルベース)とし、このメタルコアに樹脂を主体とする絶縁層を介して導体層を設けたものである。
絶縁層を形成するために、通常、プリプレグ(即ち、ガラス繊維を編んでシート状に形成したガラス繊維織物に絶縁樹脂として例えばエポキシ樹脂を含浸させたもの)が使用される。メタルコアにスルーホール用の貫通孔が設けられたメタルコア基板では、導体層とメタルコアとを絶縁するため、メタルコアの貫通孔が絶縁樹脂で埋められる。この孔埋めは、メタルコアにプリプレグを積層するように重ねたものを加熱加圧して一体化するときにプリプレグから流出する絶縁樹脂を貫通孔に流し込む方法によるのが一般的である(例えば、特許文献1〜3参照)。
スルーホールを有するメタルコア基板は、例えば、より具体的には次のように製造される。図3(a)〜図3(d)は、スルーホールを有するメタルコア基板の製造方法を説明するための図であって、工程それぞれにおける状態を示す断面図である。まず、ドリル加工、X線穴あけ(即ち、レーザードリル加工)、パンチング、等といった穴あけ加工によりスルーホール用の貫通孔1が板厚方向に形成された板状のメタルコア2を用意する{図3(a)参照}。
次いで、図3(b)に示されるように、メタルコア2の両主面側に複数のプリプレグ3および導電金属箔として銅箔4を順次積層し、この状態で加熱加圧成形を施す。すると、図3(c)に示されるような銅箔張り積層体5が得られる。つまり、メタルコア2に複数のプリプレグ3および銅箔4を積層した図3(b)に示される状態ではメタルコア2の貫通孔1は空隙を成しているが、前記加熱加圧成形により、プリプレグ3からの絶縁樹脂の流動、充填、そして硬化によって、前述の貫通孔1も一体的に埋められた状態を成した銅箔張り積層体5が得られる。
こうして得た銅箔張り積層体5に、メタルコア2の貫通孔1と同軸的に且つ、貫通孔1の径よりも小径の貫通孔6をドリル加工、X線穴あけ(即ち、レーザードリル加工)、等といった穴あけ加工により形成する{図3(d)参照}。その後、貫通孔6を画成する内壁面も含めて銅箔張り積層体5の表面全体にメッキ処理を施し、これにより導電金属製のスルーホールを形成する。そしてその後、例えば、感光フィルム貼付、露光、現像、エッチング、感光フィルム剥離、等による所要の回路パターン形成処理、レジスト形成処理、等を施すことによって、メタルコア基板が得られる。
特許文献4には、上述したようなメタルコア基板の製造工程中で銅箔張り積層体の貫通孔を形成するドリル加工時にメタルコアの貫通孔内の絶縁樹脂にクラック(即ち、亀裂)が発生することを防止するための参考例が開示されている。この参考例ではメタルコアに貫通孔を形成した後、この貫通孔に耐クラック性に優れる樹脂を充填する。
この耐クラック性に優れる樹脂には、プリプレグに用いる樹脂に比べて、硬化後でも十分な可撓性をもつ材料が用いられる。この耐クラック性に優れる樹脂としては、例えばエポキシ樹脂にアルミナやガラス短繊維等のフィラーを混入して、エポキシ樹脂だけの場合に発生し易いクラックを防ぐようにしたものが適する。この樹脂は、スキージ(即ち、へら)を用いてメタルコアに表面を擦ることにより、メタルコアの貫通孔に充填することができる。
このようにメタルコアの貫通孔を耐クラック性に優れる樹脂で充填し、そして或る程度硬化させた後、プリプレグを積層し、全体を硬化させる。そして小径のドリルを用いてメタルコアの貫通孔を貫通するように細い貫通孔を加工する。このとき、その細い貫通孔とメタルコアの貫通孔の内周面との間には耐クラック性に優れる樹脂の一部が環状に残る。この環状の樹脂(即ち、耐クラック層)は可撓性を持つから、ドリルで前述の細い貫通孔を加工する際に、亀裂が入りにくい。このためその後無電解銅メッキを施す際にメッキ液が耐クラック層に浸み込まないので、メタルコアとスルーホールメッキとの短絡(即ち、ショート)を防止することができる。
他方、プレスフィット技術は、周知のとおり、電気回路基板のスルーホールの径よりも大きな径あるいは幅を持つプレスフィット部を備えた導電金属製のプレスフィット端子をスルーホールに圧入し、プレスフィット部の弾性変形、つまり弾性復元力によるスルーホール内周面への圧接力で接触を維持する電気接続技術の一つである。
プレスフィット端子は、そのプレスフィット部に様々な形状を備えたものが従来から提案されており、例えば、ニードルアイタイプ、アクションピンタイプ、等といった分割梁型プレスフィット部を備えたものや、断面C形タイプ、断面Σ形(あるいは断面M形)タイプ、ボウタイタイプ、等といった断面形状変形型プレスフィット部を備えたもの等がある(例えば、特許文献5、6参照)。
プレスフィット技術導入のメリットとしては、ハンダを用いずに端子を電気回路基板のスルーホールに固定できるので環境保護の点で優れていること、同様に、電気回路基板のスルーホールへの端子フローハンダ付け工程を無くせるので実装作業の簡素化を図れること、ハンダ付けされた端子と比較して電気回路基板のスルーホールからの取り外しが容易であること(つまり、リサイクルを考慮して解体容易性が高いこと)、等を挙げることができる。
しかし、従来のメタルコア基板のスルーホールにプレスフィット端子をプレスフィット{即ち、圧入および固定(電気接続)}することは、信頼性を確保できず、実用化が困難であった。その理由について図4を参照しながら説明する。
図4は、従来のメタルコア基板のスルーホールにプレスフィット端子を圧入した状態を示す断面図である。尚、この図4では図3(a)〜図3(d)と同一の部分に同一符号を付しているので、それらの部分の説明については簡略化あるいは省略する。図4に示される例では、プレスフィット端子10のプレスフィット部10aに上述でも挙げた分割梁型(より詳細には、ニードルアイタイプ)のものを用いている。
図4に示されるように、このメタルコア基板50でも、上述の加熱加圧成形により、プリプレグ3のガラス繊維織物3aからの絶縁樹脂3bの流動、充填、そして硬化によって、メタルコア2の貫通孔1が埋められ、メッキ処理により形成されたスルーホール7とメタルコア2の貫通孔1の内周面との間に絶縁樹脂3bからなる環状の埋設樹脂部8が形成されている。
スルーホール7に圧入されたプレスフィット端子10は、そのプレスフィット部10aがスルーホール7の内周面の中央部分辺り、即ち、環状の埋設樹脂部8内のスルーホール7の内周面の部分に弾性接触する。
スルーホール7に対するプレスフィット端子10の挿入方向の位置決めは、例えば、特許文献7等で教示され、また、図5にも例示したように、コネクタハウジング70の下面70aからプレスフィット部10aを含むプレスフィット端子10の部分が突出するようにプレスフィット端子10を収容および保持するコネクタハウジング70の下面70aを基板80の上面80aに当接させるといった位置決め手段で行なわれるものであってもよいし、或いは、プレスフィット端子10を、そのプレスフィット部10aよりも上の端子本体の部分に位置決め突起を一体形成したものとし、その位置決め突起の下面をメタルコア基板50の上面に当接させるといった位置決め手段で行なわれるものであってもよいし、或いは、プレスフィット端子10をスルーホール7に圧入する圧入装置でスルーホール7へのプレスフィット端子10の挿入深度を調整するといった位置決め手段で行なわれるものであってもよく、こういった適宜な位置決め手段で行なわれる。
上述のように、プレスフィット部10aは環状の埋設樹脂部8内のスルーホール7の内周面の部分に弾性接触するのだが、埋設樹脂部8が、強度の低い絶縁樹脂3bからなるため、プレスフィット部10aの弾性復元力によって、スルーホール7と共にクリープ変形する(即ち、拡径する方向に凹んだままとなってしまう)。
そのため、本来求めているプレスフィット部10aのスルーホール7の内周面への接圧が得られず、信頼性の極めて低いプレスフィットになってしまう。尚、特許文献4に開示されている参考例に関しても同様に、本来求めているプレスフィット部10aのスルーホール7の内周面への接圧が得られないことは言うまでもない。
特開平2−89396号公報 特開平5−251836号公報 特開平10−41623号公報 特許第3688397号明細書 特開昭60−44983号公報 特公昭59−19416号公報 特開2007−103088号公報
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、スルーホールへのプレスフィット端子のプレスフィットを高い信頼性をもって可能にするメタルコア基板およびプレスフィット構造を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明が対象とするメタルコア基板は、下記(1)〜(4)を特徴としている。
(1) 貫通孔が両主面を貫通するように板厚方向に形成されたメタルコアと、
前記メタルコアの両主面のうち一方上に前記板厚方向に積層された第1プリプレグと、
前記メタルコアの貫通孔および前記第1プリプレグを貫通するスルーホールと、
を備えるメタルコア基板であって、
前記第1プリプレグにおける少なくとも前記スルーホールの周りの部分が、
前記第1プリプレグ内に位置する前記スルーホールの内周面に拡径する方向の圧接力を持って接触するプレスフィット端子のプレスフィット部による、前記スルーホールの内周面に対しての電気接続を維持するのに十分な接圧が得られるように、前記板厚方向に肉厚に形成され、それにより補強されていること。
(2) 上記(1)の構成のメタルコア基板において、
前記第1プリプレグが、ガラス繊維を編んで形成したガラス繊維織物に絶縁樹脂を含浸させたものを複数積層することにより前記板厚方向に肉厚に形成されていること。
(3) 上記(1)または(2)の構成のメタルコア基板が、
前記メタルコアの両主面のうち他方上に前記板厚方向に積層され且つ前記スルーホールに貫通された第2プリプレグと、前記メタルコアの貫通孔内に該貫通孔を画成する前記メタルコアの内周面と前記スルーホールの外周面との間を埋めるように配置され、且つ前記第1プリプレグおよび前記第2プリプレグと接合された埋設樹脂部と、を更に備え、前記第1プリプレグと前記第2プリプレグが同一材料からなり、そして前記第1プリプレグにおける少なくとも前記スルーホールの周りの部分が前記第2プリプレグよりも前記板厚方向に厚いこと。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかの構成のメタルコア基板において、
前記第1プリプレグ全体が、前記スルーホールの内周面に対して電気接続を維持するのに十分な前記プレスフィット端子のプレスフィット部の接圧が得られるように、前記板厚方向に肉厚に形成されていること。
上記(1)の構成のメタルコア基板では、第1プリプレグにおける少なくともスルーホールの周りの部分が、スルーホールの内周面に対して電気接続を維持するのに十分なプレスフィット端子のプレスフィット部の接圧が得られるように、メタルコアの板厚方向に肉厚に形成され、それにより補強されている。従って、この構成のメタルコア基板によれば、第1プリプレグ内に位置するスルーホールの内周面に拡径する方向の圧接力を持って接触するようにプレスフィット端子のプレスフィット部を位置決めすれば、第1プリプレグの強度が高いため、プレスフィット部の弾性復元力によってスルーホールと共に第1プリプレグがクリープ変形することが防止される(即ち、拡径する方向に凹んだままとなってしまうことが防止される)。よって、本来求めているプレスフィット部のスルーホールの内周面への接圧が得られ、信頼性の高いプレスフィットを実現するメタルコア基板のスルーホールとプレスフィット端子とのプレスフィット構造を提供できる。尚、第1プリプレグの必要な箇所(即ち、第1プリプレグのスルーホールの周りの部分)のみ肉厚に形成すれば、メタルコア基板の放熱効果や均熱効果を損なわずに済むので好ましい。
上記(2)の構成のメタルコア基板によれば、第1プリプレグが、ガラス繊維を編んで形成したガラス繊維織物に絶縁樹脂を含浸させたものを複数積層することによりメタルコアの板厚方向に肉厚に形成されているので、特別な補強手段を用いる必要がなく、製造が容易である。
上記(3)の構成のメタルコア基板では、埋設樹脂部に接合されるようにメタルコアに積層された第1プリプレグおよび第2プリプレグが同一の材料からなるので、第1プリプレグの絶縁樹脂が第2プリプレグの絶縁樹脂とよく馴染んで埋設樹脂部に対する第1プリプレグと第2プリプレグとの接合強度が高められている。従って、第1プリプレグおよび第2プリプレグを貫通するスルーホールのプレスフィットに対する強度を高めることができる。また、この構成のメタルコア基板では、第1プリプレグにおける少なくともスルーホールの周りの部分が第2プリプレグよりもメタルコアの板厚方向に厚いので、第2プリプレグをも肉厚に形成する必要がなく、メタルコア基板の放熱効果や均熱効果を損なわずに済むので好ましい。
上記(4)の構成のメタルコア基板によれば、第1プリプレグ全体が、スルーホールの内周面に対して電気接続を維持するのに十分なプレスフィット端子のプレスフィット部の接圧が得られるように、メタルコアの板厚方向に肉厚に形成されているので、略一定の厚みとなるように第1プリプレグを積層すればよいため、製造が容易である。
また、上述した目的を達成するために、本発明に係るプレスフィット構造は、下記(5)および(6)を特徴としている。
(5) 貫通孔が板厚方向に形成されたメタルコアと、該メタルコア上に前記板厚方向に積層されたプリプレグと、前記メタルコアの貫通孔および前記プリプレグを貫通するスルーホールと、前記メタルコアの貫通孔内に該貫通孔を画成する前記メタルコアの内周面と前記スルーホールの外周面との間を埋めるように配置され、且つ前記プリプレグと接合された埋設樹脂部と、を備えるメタルコア基板と、前記スルーホールにプレスフィットされたプレスフィット端子のプレスフィット部とのプレスフィット構造であって、
前記プレスフィット部が、前記埋設樹脂部内に位置する前記スルーホールの内周面を避けて前記プリプレグ内に位置する前記スルーホールの内周面に拡径する方向の圧接力を持って接触するように、前記プレスフィット端子が前記メタルコア基板に対して位置決めされていること。
(6) 上記(5)の構成のプレスフィット構造において、
前記プリプレグは、前記貫通孔が貫通する前記メタルコアの両主面のうち一方上に前記板厚方向に積層された第1プリプレグを含み、
前記第1プリプレグにおける少なくとも前記スルーホールの周りの部分は、前記プレスフィット部による前記スルーホールの内周面に対しての電気接続を維持するのに十分な接圧が得られるように、前記板厚方向に肉厚に形成され、それにより補強されており、
前記プレスフィット部が、前記第1プリプレグ内に位置する前記スルーホールの内周面に拡径する方向の圧接力を持って接触するように、前記プレスフィット端子が前記メタルコア基板に対して位置決めされていること。
上記(5)の構成のプレスフィット構造では、メタルコア基板のスルーホールにプレスフィットされたプレスフィット端子のプレスフィット部が、埋設樹脂部内に位置するスルーホールの内周面を避けてプリプレグ内に位置するスルーホールの内周面に拡径する方向の圧接力を持って接触するように、プレスフィット端子がメタルコア基板に対して位置決めされているので、プレスフィット部の弾性復元力によってスルーホールと共に埋設樹脂部がクリープ変形することが防止される(即ち、拡径する方向に凹んだままとなってしまうことが防止される)。即ち、プレスフィット部が、埋設樹脂部よりも強度の高いプリプレグ内のスルーホールの部分の内周面と接するので、プレスフィット部のスルーホールの内周面への十分な接圧が得られ、信頼性の高いプレスフィットを実現できる。
上記(6)の構成のプレスフィット構造では、貫通孔が貫通するメタルコアの両主面のうち一方上にメタルコアの板厚方向に積層された第1プリプレグにおける少なくともスルーホールの周りの部分が、プレスフィット部によるスルーホールの内周面に対しての電気接続を維持するのに十分な接圧が得られるように、メタルコアの板厚方向に肉厚に形成され、それにより補強されており、そしてプレスフィット部が、第1プリプレグ内に位置するスルーホールの内周面に拡径する方向の圧接力を持って接触するように、プレスフィット端子がメタルコア基板に対して位置決めされているので、第1プリプレグの強度が高いため、プレスフィット部の弾性復元力によってスルーホールと共に第1プリプレグがクリープ変形することが防止される(即ち、拡径する方向に凹んだままとなってしまうことが防止される)。よって、本来求めているプレスフィット部のスルーホールの内周面への接圧が十分に得られ、信頼性の高いプレスフィットを実現できる。尚、第1プリプレグの必要な箇所(即ち、第1プリプレグのスルーホールの周りの部分)のみ肉厚に形成すれば、メタルコア基板の放熱効果や均熱効果を損なわずに済むので好ましい。
本発明によれば、メタルコア基板のスルーホールへのプレスフィット端子の信頼性の高いプレスフィットを実現できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための最良の形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
以下、本発明に係るメタルコア基板の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るメタルコア基板の実施形態の要部を示す図であって、メタルコア基板のスルーホールにプレスフィット端子を圧入した状態を示す断面図である。尚、図1では図4と同一の部分に同一符号を付しているので、それらの部分の説明については簡略化あるいは省略する。
図1に示されるように、メタルコア基板100は、貫通孔1が両主面を貫通するように板厚方向に形成されたメタルコア2と、メタルコア2の両主面のうち一方上にメタルコア2の板厚方向に積層された第1プリプレグ30と、メタルコア2の両主面のうち他方上にメタルコア2の板厚方向に積層された第2プリプレグ3と、メタルコア2の貫通孔1および第1プリプレグ30および第2プリプレグ3を貫通するスルーホール7と、メタルコア2の貫通孔1内に該貫通孔1を画成するメタルコア2の内周面とスルーホール7の外周面との間を埋めるように配置され、且つ第1プリプレグ30および第2プリプレグ3と接合された環状の埋設樹脂部8と、を備える電気回路基板である。
このメタルコア基板100では、第1プリプレグ30全体が、第1プリプレグ30内に位置するスルーホール7の内周面に拡径する方向の圧接力を持って接触するプレスフィット端子10のプレスフィット部10aによる、スルーホール7の内周面に対しての電気接続を維持するのに十分な接圧が得られるように、板厚方向に肉厚に形成され、それにより補強されている。この第1プリプレグ30は、ガラス繊維を編んで形成したガラス繊維織物3aに絶縁樹脂3bを含浸させたものを複数積層することにより板厚方向に肉厚に形成されている。尚、第2プリプレグ3は、第1プリプレグ30と同一の材料からなり、第1プリプレグ30よりもメタルコア2の板厚方向に薄く形成されている。
この構成のメタルコア基板100によれば、第1プリプレグ30内に位置するスルーホール7の内周面に拡径する方向の圧接力を持って接触するようにプレスフィット端子10のプレスフィット部10aを位置決めすれば、第1プリプレグ30の強度が高いため、プレスフィット部10aの弾性復元力によってスルーホール7と共に第1プリプレグ30がクリープ変形することが防止される(即ち、拡径する方向に凹んだままとなってしまうことが防止される)。よって、本来求めているプレスフィット部10aのスルーホール7の内周面への接圧が得られ、信頼性の高いプレスフィットを実現するメタルコア基板100のスルーホール7とプレスフィット端子10とのプレスフィット構造を提供できる。尚、スルーホール7に対するプレスフィット端子10の挿入方向の位置決めについては、上述の説明を参照されたい。
また、この構成のメタルコア基板100によれば、第1プリプレグ30が、ガラス繊維を編んで形成したガラス繊維織物3aに絶縁樹脂3bを含浸させたものを複数積層することによりメタルコア2の板厚方向に肉厚に形成されているので、特別な補強手段を用いる必要がなく、製造が容易である。
また、この構成のメタルコア基板100では、埋設樹脂部8に接合されるようにメタルコア2に積層された第1プリプレグ30および第2プリプレグ3が同一の材料からなるので、第1プリプレグ30の絶縁樹脂3bが第2プリプレグ3の絶縁樹脂3bとよく馴染んで埋設樹脂部8に対する第1プリプレグ30と第2プリプレグ3との接合強度が高められている。従って、第1プリプレグ30および第2プリプレグ3を貫通するスルーホール7のプレスフィットに対する強度を高めることができる。尚、埋設樹脂部8は、上記説明のように、加熱加圧成形により、第1プリプレグ30および第2プリプレグ3のガラス繊維織物3aからの絶縁樹脂3bの流動、充填、そして硬化によって、メタルコア2の貫通孔1が埋められことで形成される。
また、この構成のメタルコア基板100では、第1プリプレグ30が第2プリプレグ3よりもメタルコア2の板厚方向に厚いので、第2プリプレグ3をも肉厚に形成する必要がなく、メタルコア基板100の放熱効果や均熱効果を損なわずに済むので好ましい。
また、この構成のメタルコア基板100によれば、第1プリプレグ30全体が、スルーホール7の内周面に対して電気接続を維持するのに十分なプレスフィット端子10のプレスフィット部10aの接圧が得られるように、メタルコア2の板厚方向に肉厚に形成されているので、略一定の厚みとなるように第1プリプレグ30を積層すればよいため、製造が容易である。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、組み合わせ、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
図2は、上述したメタルコア基板100の変形例を示す図であって、メタルコア基板のスルーホールにプレスフィット端子を圧入した状態を示す断面図である。尚、図2では図1と同一の部分に同一符号を付しているので、それらの部分の説明については簡略化あるいは省略する。
このメタルコア基板100Aでは、第1プリプレグ30Aにおける少なくともスルーホール7の周りの部分が、スルーホール7の内周面に対して電気接続を維持するのに十分なプレスフィット端子10のプレスフィット部10aの接圧が得られるように、メタルコア2の板厚方向に肉厚に形成され、それにより補強されている。
この構成のメタルコア基板100Aのように、第1プリプレグ30Aの必要な箇所(即ち、第1プリプレグ30Aのスルーホール7の周りの部分)のみ肉厚に形成すれば、メタルコア基板100Aの放熱効果や均熱効果を損なわずに済むので好ましい。
尚、メタルコア基板100の製造方法ならびにメタルコア基板100Aの製造方法については、上述した製造方法の説明から容易に類推可能であるので、これ以上の説明は省略する。
また、たとえ図4のメタルコア基板50と、そのスルーホール7にプレスフィットされたプレスフィット端子10のプレスフィット部10aとのプレスフィット構造であっても、メタルコア基板50のスルーホール7にプレスフィットされたプレスフィット端子10のプレスフィット部10aが、埋設樹脂部8内に位置するスルーホール7の内周面を避けてプリプレグ3内に位置するスルーホール7の内周面に拡径する方向の圧接力を持って接触するように、プレスフィット端子10をメタルコア基板50に対して位置決めすれば、プレスフィット部10aの弾性復元力によってスルーホール7と共に埋設樹脂部8がクリープ変形することが防止される(即ち、拡径する方向に凹んだままとなってしまうことが防止される)。即ち、プレスフィット部10aが、埋設樹脂部8よりも強度の高いプリプレグ3内のスルーホール7の部分の内周面と接するので、プレスフィット部10aのスルーホール7の内周面への十分な接圧が得られ、信頼性の高いプレスフィットを実現できる。
勿論、このプレスフィット構造においても、貫通孔1が貫通するメタルコア2の両主面のうち一方上にメタルコア2の板厚方向に積層されたプリプレグ(即ち、第1プリプレグ30)における少なくともスルーホール7の周りの部分が、プレスフィット部10aによるスルーホール7の内周面に対しての電気接続を維持するのに十分な接圧が得られるように、メタルコア2の板厚方向に肉厚に形成され、それにより補強され、そしてプレスフィット部10aが、第1プリプレグ30内に位置するスルーホール7の内周面に拡径する方向の圧接力を持って接触するように、プレスフィット端子10をメタルコア基板100,100Aに対して位置決めすれば、第1プリプレグ30の強度が高いため、プレスフィット部10aの弾性復元力によってスルーホール7と共に第1プリプレグ30がクリープ変形することが防止される(即ち、拡径する方向に凹んだままとなってしまうことが防止される)。よって、本来求めているプレスフィット部10aのスルーホール7の内周面への接圧が十分に得られ、信頼性の高いプレスフィットを実現できる。
本発明に係るメタルコア基板の実施形態の要部を示す図であって、メタルコア基板のスルーホールにプレスフィット端子を圧入した状態を示す断面図である。 本発明に係るメタルコア基板の実施形態の変形例を示す図である。 (a)〜(d)は、スルーホールを有する従来のメタルコア基板の製造方法を説明するための図であって、工程それぞれにおける状態を示す断面図である。 従来のメタルコア基板のスルーホールにプレスフィット端子を圧入した状態を示す断面図である。 メタルコア基板のスルーホールに対するプレスフィット端子の挿入方向の位置決めを行なうための位置決め手段の一例を示す断面図である。
符号の説明
1:貫通孔
2:メタルコア
3:第2プリプレグ
3a:ガラス繊維織物
3b:絶縁樹脂
4:銅箔(導電金属箔)
6:小径の貫通孔
7:スルーホール
10:プレスフィット端子
10a:プレスフィット部
30:第1プリプレグ
100:メタルコア基板

Claims (2)

  1. 貫通孔が板厚方向に形成されたメタルコアと、該メタルコア上に前記板厚方向に積層されたプリプレグと、前記メタルコアの貫通孔および前記プリプレグを貫通するスルーホールと、前記メタルコアの貫通孔内に該貫通孔を画成する前記メタルコアの内周面と前記スルーホールの外周面との間を埋めるように配置され、且つ前記プリプレグと接合された埋設樹脂部と、を備えるメタルコア基板と、前記スルーホールにプレスフィットされたプレスフィット端子のプレスフィット部とのプレスフィット構造であって、
    前記プレスフィット部が、前記埋設樹脂部内に位置する前記スルーホールの内周面を避けて前記プリプレグ内に位置する前記スルーホールの内周面に拡径する方向の圧接力を持って接触するように、前記プレスフィット端子が前記メタルコア基板に対して位置決めされていることを特徴とするプレスフィット構造。
  2. 前記プリプレグは、前記貫通孔が貫通する前記メタルコアの両主面のうち一方上に前記板厚方向に積層された第1プリプレグを含み、
    前記第1プリプレグにおける少なくとも前記スルーホールの周りの部分は、前記プレスフィット部による前記スルーホールの内周面に対しての電気接続を維持するのに十分な接圧が得られるように、前記板厚方向に肉厚に形成され、それにより補強されており、
    前記プレスフィット部が、前記第1プリプレグ内に位置する前記スルーホールの内周面に拡径する方向の圧接力を持って接触するように、前記プレスフィット端子が前記メタルコア基板に対して位置決めされていることを特徴とする請求項1に記載したプレスフィット構造。
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