JP5051903B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ機等の弾球遊技機に係り、特に、可動式の役物を備えた弾球遊技機に用いて好適な傾き検出構成に関する。
一般に、弾球遊技機、例えばパチンコ機として、球受け皿に滞留している遊技球が、発射ハンドルの操作に応じて遊技盤の遊技領域に打ち出された後、遊技領域の障害釘や風車等に導かれつつ盤面を流下して、各種入賞口に入球し、或いは入球せずに遊技盤下部のアウト口に流入するように構成されたものが知られている(特許文献1参照)。
このようなパチンコ機では、一般入賞口に入球した際にそれに対応した個数の遊技球が払い出され、また始動チャッカーに入球した際にはこれに基づいて大当たり抽選が行われると共に所定数の遊技球が払い出され、当該抽選の結果に応じて、遊技盤の中央部分に設けられた液晶等の画像表示装置の画面上で所定の演出表示が行われる。大当たりの発生時には、アタッカーと呼ばれる大入賞口が開放し、入球に対応して多量の遊技球が払い出される状態となる。
上記したような従来のパチンコ機の中には、特別図柄表示装置に可動物を備え、可動物の正常動作時にあっては、可動物の可動物用モータを所定ステップ数正回転駆動して、該可動物の先端部分が、液晶表示器に表示される右列の仮停止図柄に重なる位置まで移動させ、可動物の故障時にあっては、可動物を表す映像可動物を、遊技者側から見て移動する可動物に重なるように液晶表示器に表示させるものが提案されている(特許文献2参照)。
特開2003−236210号公報 特開2007−202639号公報
上記した特許文献2に記載されたパチンコ機のように、昨今のパチンコ機の中には、パチンコ機内に配置した可動物を回転量の制御が行い易い、つまり位置の制御が行い易いステッピングモータによって演出動作させるようにしたものが見受けられる。しかし、このステッピングモータは、脱調現象に起因して入力パルスに確実に追従して回転しない場合があり、位置制御を行った際の位置再現性の確保に難点があった。
そこで本発明は、傾きによって位置が決まる軌道上を移動部材が移動した際に、その傾きから移動部材の位置を演算することによって該移動部材の位置制御を正確で且つ再現性高く行い得るように構成し、もって上述した課題を解決した遊技機を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る本発明は(例えば図1ないし図8参照)、演出役物(28)を備えた遊技領域(3a)に遊技球(Ba)を打ち出して遊技してなる弾球遊技機(1)において、
前記演出役物(28)は、
傾き(例えばD1´,D2´)によって位置(例えばD1,D2)が決まる軌道(T)上に移動自在に配置された移動部材(39)と、
前記移動部材(39)を前記軌道(T)に沿って移動させる駆動手段(63)と、
前記移動部材(39)に配置され、該移動部材(39)の傾き(例えばD1´,D2´)を検出する傾き検出手段(56)と、
前記軌道(T)と、前記傾き検出手段(56)により検出された傾き(例えばD1´,D2´)との関係から前記移動部材(39)の位置(例えばD1,D2)を演算する演算手段(95)と、を有してなる、
ことを特徴とする弾球遊技機(1)にある。
請求項2に係る本発明は(例えば図1ないし図5、及び図7参照)、前記駆動手段(63)が、前記演算手段(95)により演算された位置(例えばD3)に基づき、前記移動部材(39)を移動させてなる、
請求項1記載の弾球遊技機(1)にある。
請求項3に係る本発明は(例えば図2ないし図5参照)、前記駆動手段(63)が、前記移動部材(39)を前記軌道(T)に沿って案内する円弧状の軌条部材(42)を有し、前記移動部材(39)を前記軌条部材(42)の円弧に沿って移動させてなる、
請求項1又は2記載の弾球遊技機(1)にある。
請求項4に係る本発明は(例えば図4及び図5参照)、前記傾き検出手段(56)が、加速度センサである、
請求項1ないし3のいずれか1項記載の弾球遊技機(1)にある。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の記載に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、弾球遊技機が備えた演出役物は、傾きによって位置が決まる軌道上に移動自在に配置された移動部材と、移動部材を軌道に沿って移動させる駆動手段と、移動部材に配置され、該移動部材の傾きを検出する傾き検出手段と、軌道と、傾き検出手段により検出された傾きとの関係から移動部材の位置を演算する演算手段と、を有してなる。これにより、移動部材に配置した傾き検出手段によって移動部材の傾きを検出し、該傾きから移動部材の軌道上における位置を演算することができるので、モータ等の回転量等によって位置制御する場合に比して、移動部材の位置制御を正確で且つ再現性高く行い得るものとすることができる。
請求項2に係る本発明によると、駆動手段が、演算手段により演算された位置に基づき、移動部材を移動させてなるので、移動部材の位置制御を正確で且つ再現性高く行い得ると共に、例えば移動部材をステッピングモータによって位置制御しているような場合に、脱調などに起因して仮に位置ズレを起こしたような場合であっても、そのズレを解消して所望の位置に復帰させることができる。
請求項3に係る本発明によると、駆動手段が、移動部材を軌道に沿って案内する円弧状の軌条部材を有し、移動部材を軌条部材の円弧に沿って移動させてなる。このような軌条部材により、移動部材の傾きによって位置が決まるような軌道を有効に形成することができると共に、駆動手段が、該軌条部材に沿って移動部材の傾きを円滑に変えながら移動させることができるものとなる。
請求項4に係る本発明によると、傾き検出手段が、加速度センサであるので、移動部材の傾き検出を一般的に普及されたセンサで実現できる。
以下、本発明に係る遊技機の実施形態として、遊技場等に設置されるパチンコ機を図面に沿って説明する。後述する各実施の形態では、本発明の遊技機を所謂1種のパチンコ機として述べるが、本発明はこれに限らず、1種1種など他の種別のパチンコ機にも適用可能であることは勿論である。なお、図1は、本発明の実施形態におけるパチンコ機1の外部構造を示す正面図である。
本パチンコ機1は、図1に示すように、発射ハンドル2の操作による発射装置(図示せず)の作動で遊技球(所謂パチンコ玉)を遊技盤3の遊技領域3aに向かって打ち出しつつ遊技を行うもので、所謂確率変動等の大当たりが発生した状態でアタッカー93に入球した遊技球に対応する数の遊技球を払い出すように構成されている。上記確率変動当たり(「確変当たり」とも言う)とは、抽選の結果、確変モードの大当たりが当選したとき、少なくとも当該確変モードによる遊技状態において次なる大当たりを引くまでの間、遊技者に有利な付加価値を付与し得る特殊状態を意味する。これに対し、当該特殊状態にならない大当たりとして「通常当たり」がある。
図1に示すように、本パチンコ機1は、開口を有する枠体状の筐体6と、この筐体6に開閉可能に装着された前扉7とを有しており、前扉7の前面には、透明ガラス9を有するガラス枠10が開閉可能に取り付けられている。透明ガラス9の奥側には、遊技盤3が配設されている。前扉7における遊技盤3の左右には演出用照明装置11が配設されており、前扉7における遊技盤3の上部中央には演出用照明装置8が配設されている。そして、前扉7における遊技盤3の左右上方及び左右下方には、スピーカー(図示せず)を有する放音装置12がそれぞれ配設されている。また、ガラス枠10における右側部には、前扉7を筐体6側に施錠したり解放したりするための施錠装置18が配設されている。なお、筐体6及び前扉7等から遊技機本体が構成されている。
前扉7における遊技盤3の下方には皿ユニット16が設けられており、皿ユニット16における右上部には、賞球及び貸球を含む遊技球が供給される球供給口17が設けられ、皿ユニット16における右上部壁面には、球貸ボタン19a及びプリペイドカード返却ボタン19bが設けられている。皿ユニット16には、該皿ユニット16上の遊技球を発射装置(図示せず)付近から皿ユニット下部の球排出口(図示せず)を通して下方に排出するための第1球抜きボタン20aと、皿ユニット16上の遊技球を球供給口17付近から上記球排出口を通して下方に排出するための第2球抜きボタン20bとが設けられている。
また、皿ユニット16の右側には、発射装置を操作して遊技球を遊技領域3aに向けて打ち出すための発射ハンドル2が配設されている。更に、皿ユニット16の左下方には灰皿21、及び遊技者参加ボタン(所謂チャンスボタン)22が配設されている。なお、図1中の符号14は、発射ハンドル2の操作で発射された遊技球を遊技領域3aに導くガイドレールを示し、符号15は、遊技者参加ボタン22を配置するための平坦部を示している。
遊技領域3aの中央部には、最上部に一般入賞口13及び始動チャッカー27を有し、かつ内方に演出役物28を有し、遊技領域3aに打ち出されて該始動チャッカー27に入賞した遊技球を内方に導入して演出に用いるように構成されたセンター役物23が配設されている。画像表示装置35が、該センター役物23の右上部に形成された開口部36から画面35aを露出させた状態で固定されている。センター役物23の左右下方には、大当たり抽選に寄与しない一般の入賞が行われる一般入賞口25a,25b,26a,26bが配設されており、センター役物23の中央部下方にはアタッカー93が配設されている。センター役物23の左右上方及び左右下方にはそれぞれ風車31が配置されており、センター役物23の左右にはスルーゲート32a,32bが配設されている。一方のスルーゲート32bはダミーである。アタッカー93の下方には、遊技領域3aにおいてどの入賞口等にも入賞しなかった遊技球を遊技盤背面側に流すアウト口29が形成されている。
始動チャッカー27は、大当たり抽選実行の契機となり得る入賞が行われるものであり、始動チャッカー開閉ソレノイド70(図7参照)によって開放位置と閉止位置とに開閉動作するように作動させられる。始動チャッカー27の直上方には一般入賞口13が位置しているため、該始動チャッカー27は、その開放時にのみ入賞し得る状態となる。
アタッカー93は、大当たり発生時に、アタッカー開閉ソレノイド71(図7参照)の作動で開放され、遊技領域3aに打ち出されて転動落下する遊技球を入賞させるものであり、大当たり発生中、例えば、1回の開放で9個の入球を完了した時点で閉じ、当該開閉動作を15回繰り返すように構成される。なお、これらの入球数並びに開閉動作の回数は、9個や15回に限定されることはなく、必要に応じて適宜設定され得るものである。
スルーゲート32aは、遊技球が通過した際に始動チャッカー27を開閉動作させるための遊技部品である。該スルーゲート32aを遊技球が通過したことが入賞判定手段81(図7参照)で判定されて入賞信号出力手段82(図7参照)からその旨の信号が出力されると、始動チャッカー開閉制御手段94(図7参照)の制御により始動チャッカー開閉ソレノイド70が作動させられ、始動チャッカー27が、予め定められた短時間だけ開放動作する。
遊技領域3aにおけるスルーゲート32a,32b、一般入賞口25a,25b,26a,26b、一般入賞口13、始動チャッカー27、アタッカー93等の周囲には、遊技球を適宜散らし、或いは入賞(入球)に導くようにするための多数の障害釘が打ち込まれている。
次に、上記センター役物23の構成について、図2及び図3を参照して詳細に説明する。なお、図2及び図3は、センター役物23を異なる状態でそれぞれ拡大して示す斜視図である。
すなわち、センター役物23は、全体が外周壁面23bによって囲まれた空間内に種々の役物を有すると共に、最上部に位置する上部壁面23aの中央部分に配置された一般入賞口13及び始動チャッカー27を一体的に有している。
図2及び図3に示すように、センター役物23の上記空間内には、始動チャッカー27に入賞して入賞検知された後の遊技球Baを受け入れる受容部4と、該受容部4から所定の契機で落下させられる所定数(本実施形態では4個)の遊技球Baを受け入れるトロッコ状の移動部材39を有する演出役物28と、上記受容部4に上記所定数の遊技球Baが貯留された後に流下してくる遊技球Baが流入する流入部5と、該流入部5から放出される遊技球Baを受け入れるトレー部55と、所定の契機で放出位置に移動した移動部材39から落下する遊技球Baを受け入れるトレー部49と、該トレー部49及び上記トレー部55の少なくとも一方から送られる遊技球Baを受け入れる回転振分け部材50と、を有している。なお、符号44は、導火線の付いた爆弾を模った照明灯である。
受容部4は、始動チャッカー27に入賞した遊技球Baが上部壁面23aの裏側に設けられた不図示の通路を介して送られる貯留部30と、所定の契機で動作して該貯留部30から遊技球Baを受け入れて移動部材39に送り込む送込部33と、を有している。
演出役物28は、送込部33から遊技球Baを送り込まれると共にレール部材(軌条部材)42に沿って移動する移動部材39と、レール部材42を有すると共に移動部材39を該レール部材42に沿って左方向と右方向に選択的に移動させる駆動部(駆動手段)63(図4参照)と、レール部材42に沿って移動した際の移動部材39の傾きを検出する加速度センサ(傾き検出手段)56とを有している。また、演出役物28の背後(図1の正面視奥側)であって、センター役物23の奥側には、内部に発光ダイオード102(以下、LED102という)が配置された発光演出装置101が設けられている。この発光演出装置101は、演出制御手段91(図7参照)によって、演出役物28に係る所定の契機で発光演出される。なお、図2及び図3において、上記LED102はそれぞれ2つのみ図示されているが、該2つのLED102周辺にも多数配置されており、他のものは便宜上その図示を省略している。
流入部5は、貯留部30で所定数(例えば4個)が貯留された後、始動チャッカー27に入賞した場合に該貯留部30から溢れた遊技球Baが送り込まれる受入部37と、該受入部37からの遊技球Baを後流側に送る通路部48と、を有している。該通路部48は、受け入れた遊技球Baを後流側に放出する開口48aと、該開口48aから放出された遊技球Baをトレー部55に送る通路48bと、を有している。なお、通路48bの下流側には不図示の貯留部が配置され、上記通路部48の通路48bから送られる遊技球Baを堰き止め、所定の契機で作動した際に所定数(例えば4個)の遊技球Baを上記トレー部55に放出する。
トレー部55は、不図示の貯留部から放出される遊技球Baを受け入れる形状を呈しており、該遊技球Baを順次下流に送り出す送出部55aと、該送出部55aから送られた遊技球Baを受け入れて下流の滞留部55cに送る送り部55bと、を有している。
トレー部49は、全体的に、レール部材42に沿って図3の右側に傾斜した移動部材39から落下する遊技球Baを受け入れる形状を呈しており、受け入れた遊技球Baを下流側に放出する開口49bと、該開口49bから放出された遊技球Baを滞留部49cに向けて流下させる流路49aと、を有している。
滞留部49cと滞留部55cとの間には、回転振分け部材50に対向する位置で、流下してきた遊技球Baを該回転振分け部材50に順次送り込む揚送機構54が配置されている。該回転振分け部材50は、センター役物23に配置されて、始動チャッカー27への入賞を契機として行われる特別遊技状態に移行するか否かの抽選(大当たり抽選)の結果を演出するものであり、全体的に円盤状に形成され、外周縁部に等角度間隔で形成された凹部50a,50b,50c,50d,50e,50f,50g,50hを有している。上記凹部50aは、抽選手段83で大当たりが抽選決定された際に、遊技球を意図的に入球させるようにしてその旨を演出表示させる所謂Vゾーンのようなもので、該凹部50aの近傍には「V」の文字が記載されている。該凹部50aを含む凹部50b〜50hは、いずれも揚送機構54側に向いた状態にあっては有底で遊技球Baを保持した状態で、回転振分け部材50と共にゆっくりと回転し、揚送機構54の反対側に移動した時点で底部が抜けた状態となって遊技球Baを落下させる。該落下した遊技球Baは、遊技盤3の背面側に放出される。なお、凹部50a〜50hを伴った回転振分け部材50の上記回転動作としては、単に一方向に連続回転する動作、時間を空けながら間歇的に回転する動作、順番でなく途中の凹部を飛ばして大きく回転する動作、一旦停止して逆方向に回転する動作、等が挙げられる。
ここで、図4を参照して、上記演出役物28の詳細な構成について説明する。なお、図4は、演出役物28を手前側のレール部材42を取り外した状態で示す正面図である。
本実施の形態では、移動部材39は、遊技領域3aに打ち出されて始動チャッカー27に入賞した後の遊技球Baを複数個(例えば4個)積載してレール部材42に沿って移動するように構成される。これにより、レール部材42は、太線の矢印で示すような移動部材39の軌道Tを形成している。そして、該移動部材39のレール部材42に沿った一方向(つまり、図2の右方)の進退移動が、該移動部材39に積載した遊技球Baを回転振分け部材50側に放出する演出動作となり、移動部材39のレール部材42に沿った他方向(つまり、図2の左方)の進退移動が、該移動部材39に積載した遊技球Baをトレー部55とは逆側に放出する演出動作となる。
図4に示すように、演出役物28は、移動部材39をレール部材42に沿って移動させる駆動部63を有しており、該駆動部63は、発光演出装置101の前側(紙面の手前側)における前後方向に2本が正面視左右方向に延在するように平行に配置された一対のレール部材42を有している。なお、図4において、手前側(つまり、遊技者側)のレール部材42は取り外した状態で描かれている。
駆動部63は、移動部材39を、その車輪62が正面視においてレール部材42上に位置する状態で保持する保持部材24と、該保持部材24の下部に固定された状態で軸72を介して支持部65に回動自在に支持されたギヤ部材73と、支持部65側に固定されたステッピングモータからなる駆動モータ69と、該駆動モータ69の回転軸67の先端に固定されたピニオン68と、を有している。ギヤ部材73は、図4における下方に向いた半周分にのみ歯部が形成されており、それら歯部がピニオン68に噛合している。
支持部65は、センター役物23側に支持されており、その最上部には、レール部材42の略々円弧形状に沿うように曲がった形状の案内溝66が形成されている。該案内溝66には、保持部材24の裏側に設けられた不図示の凸部が摺動自在に挿入されている。ギヤ部材73が、駆動モータ69の回転駆動時にピニオン68の一方向、他方向(時計回り方向、反時計回り方向)の回転を受けると、保持部材24は、裏側の凸部を案内溝66に沿わせつつレール部材42に沿うように動作する。
移動部材39は、保持部材24の上端部24aに図4に示す状態で固定された基台部39aを下部に有する。基台部39aの図4における紙面手前−奥方向には、それぞれ2個ずつの車輪62が固定されている。また、移動部材39の内部には、3軸加速度センサチップ等からなる加速度センサ56が、不図示のセンサボードに実装された形で配置されている。
ついで、本パチンコ機1の背面構造について図6を参照して説明する。同図は、本パチンコ機1の背面構造を示す背面図である。
すなわち、図6に示すように、パチンコ機1の前扉背面における上部左方には、賞球タンク43が取り付けられており、この賞球タンク43の下方に、副制御基板38、主制御基板40、及び払出し制御基板51がこの順に配設されている。また、前扉背面における上部右方には、外部端子板52が取り付けられており、この外部端子板52の下方に、整列待機通路45、賞球装置46、賞球排出通路47、電源ユニット41、及び発射装置(図示せず)用の発射制御基板53がこの順に配設されている。パチンコ機1の前扉背面における左側部には、施錠装置18が配設されている。
次に、本実施形態におけるパチンコ機1の制御系を図7に沿って説明する。なお、同図は本パチンコ機の制御系を示すブロック図である。
すなわち、本制御系は、遊技制御装置80と、該遊技制御装置80に電気的に接続された、始動チャッカー開閉ソレノイド70、アタッカー開閉ソレノイド71、放音装置12、演出用照明装置8,11、画像表示装置35、加速度センサ56、駆動部63の駆動モータ69、及び発光演出装置101のLED102と、を備えている。
遊技制御装置80は、図6に示した主制御基板40や副制御基板38等から構成されている。主制御基板40は、本パチンコ機1の動作全体を統括的に管理するものであり、当該パチンコ機1の動作全体を管理するシステムプログラム及び遊技用の実行プログラムが予め記憶された半導体メモリ等からなる記憶部(図示せず)と、これらのプログラムを実行する不図示のマイクロプロセッサ(MPU)とを備えている。また、副制御基板38は、主に画像表示、効果音等の演出、効果光等の表示制御を行うように構成されている。
遊技制御装置80は、入賞判定手段81、入賞信号出力手段82、抽選手段83、始動チャッカー開閉制御手段94、遊技制御手段86、保留手段87、作動制御手段88、作動判定手段89、作動決定手段90、演出制御手段91、表示制御手段92、及び位置演算手段(演算手段)95を備えている。
入賞判定手段81は、発射ハンドル2の操作で作動する発射装置(図示せず)によって遊技領域3aに打ち出された遊技球が始動チャッカー27、一般入賞口25a,25b,26a,26b、アタッカー93等の何れかに入賞したとき、当該入賞があった旨を判定する。また、入賞判定手段81は、スルーゲート32aを遊技球が通過した際にも、当該通過があった旨を判定する。
入賞信号出力手段82は、入賞判定手段81によって入賞が判定されたとき、対応する始動チャッカー27、一般入賞口25a,25b,26a,26b、アタッカー93等に入賞した旨の入賞信号を出力する。また、入賞信号出力手段82は、入賞判定手段81によってスルーゲート32aの遊技球通過が判定されたとき、該ゲート32aを遊技球が通過した旨の信号を出力する。
抽選手段83は、遊技領域3aに打ち出された遊技球の入賞を契機として大当たり抽選(即ち、特別遊技状態に移行するか否かの抽選)を実行する。すなわち、抽選手段83は、入賞信号出力手段82からの始動チャッカー27に対応する入賞信号の入力時、最大保留球数未満での入賞を契機として、次なる大当たりを当選させるまで遊技者に有利な付加価値を付与し得る特殊状態となる確率変動当たりや、該特殊状態とならない通常当たりに当選したり外れたりするように、大当たり乱数値を取得して、大当たり抽選を実行する。
そして抽選手段83は、大当たり抽選で確変当たりに当選した場合、演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、確変当たりに対応する「111」等の図柄が画像表示装置35の大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。なお、上記「大当たり有効ライン」は、大当たりを得るため図柄が一列に並ぶべき位置(ライン)を意味する。また抽選手段83は、大当たり抽選で通常当たりに当選した場合、変動の結果、通常当たりに対応する「222」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。更に抽選手段83は、大当たり抽選に外れた場合、変動の結果、外れに対応する「252」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。
始動チャッカー開閉制御手段94は、スルーゲート32aを遊技球が通過した旨の信号が入賞信号出力手段82から出力されたとき、始動チャッカー開閉ソレノイド70に駆動信号を出力して作動させ、始動チャッカー27を、予め設定された短時間だけ開閉動作させる。
遊技制御手段86は、放音装置12、演出用照明装置8,11、発光演出装置101に放音、発光等の演出を、駆動部63に移動部材39の移動に係る演出をさせる契機となる指令を、演出制御手段91に送る。また遊技制御手段86は、予め設定された演出データや、抽選手段83での抽選結果に応じて、画像表示装置35に表示すべき大当たり抽選に関連する演出内容に関する信号を表示制御手段92に送る。
保留手段87は、抽選手段83から出力された変動パターン信号を入力し、変動パターンを、始動チャッカー27への入賞の都度に行われた抽選の結果となる保留球として順次記憶する。当該記憶状況は、保留表示装置(図示せず)に、最大4個の保留球となるように点灯表示される。保留手段87は、保留球数が例えば4個になっているか否かを常時判定し、保留球数が4個表示されている間は、始動チャッカー27への入賞に拘わらず大当たり抽選は行わない。なお、保留球として点灯表示される保留球数は上記「最大4個」に限らず、例えば3個以下、又は5個以上として適宜設定することも可能である。
作動制御手段88は、アタッカー開閉ソレノイド71に駆動信号を送って該ソレノイド71を作動させ、抽選手段83での抽選による大当たり発生時にアタッカー93を開放して所定数入賞が終了する(又は所定時間が経過する)毎に閉塞する動作を所定回数(所定ラウンド)だけ繰り返すように制御する。
作動判定手段89は、アタッカー開閉ソレノイド71を作動させるための条件を満たすか否かを判定する。つまり、アタッカー開閉ソレノイド71にあって、アタッカー93の開放の「条件を満たす」時とは、所謂リーチ(所謂スーパーリーチ、ノーマルリーチを含む)の状態から3つの同じ図柄が大当たり有効ライン上で揃って大当たりが発生した場合であり、アタッカー93の閉塞の「条件を満たす」時とは、大当たり発生時の全てのラウンドにおける入賞を完了した場合である。
作動決定手段90は、作動判定手段89からの判定信号を受けて、アタッカー開閉ソレノイド71の作動開始を決定する。
演出制御手段91は、遊技制御手段86からの指令に応答して、放音装置12を放音駆動し、演出用照明装置8,11を発光駆動し、遊技者の聴覚や視覚に訴える演出を行う。また、演出制御手段91は、遊技制御手段86からの指令、又は位置演算手段95からのデータ信号に応答して、駆動部63における駆動モータ69の駆動制御、発光演出装置101におけるLED102の発光制御を行い、遊技者の視覚に訴える演出を行う。
表示制御手段92は、遊技制御手段86からの信号に従って、画像表示装置35を駆動し、大当たり抽選結果を中心とした内容等の演出を、遊技者の視覚に訴えるように演出表示する。
位置演算手段95は、加速度センサ56により検出された傾きに基づき、予め記憶部に記憶されている傾きのデータと位置データとの対応テーブルにて検索処理することにより、移動部材39の位置を演算し、演算した該位置のデータを演出制御手段91へと送る。
次に、本パチンコ機1による作用について、図8のフローチャートを併せて参照しつつ説明する。
すなわち、本パチンコ機1に対面して着座した遊技者が発射ハンドル2を握り、適宜の角度に回動操作すると(ステップS1)、発射装置の作動で遊技球が所定の時間間隔で遊技領域3aに向けて連続的に発射される。すると、遊技領域3aに打ち出されて転動する多数の遊技球は、始動チャッカー27や一般入賞口25a,25b,26a,26bに適時入賞し、或いは、これらに関与せずに流下して、遊技領域3a最下部のアウト口29から遊技盤3背面側に排出される。
遊技領域3aに打ち出された遊技球の一部が、スルーゲート32aへの遊技球通過に応答して開放した始動チャッカー27に入賞すると、入賞判定手段81が当該入賞を判定し、且つ入賞信号出力手段82が入賞信号を出力する(ステップS2)。そして、該遊技球は、入賞ごとに貯留部30に順次貯留され、該貯留部30に4個が溜まると、その後に入賞してくる遊技球は、貯留されている4個目の遊技球により貯留部30への進入を拒まれて、受入部37側に流出することになる。貯留部30に貯留された4個の遊技球Baは、当該4個目の遊技球Baがセンサ(図示せず)によって検知されている。
一方、受入部37側に流出した遊技球Baは、通路部48の通路48bを経由して5個が貯留され、該5個目がセンサによって検知される。これら遊技球Baの検知結果は、遊技制御手段86によって認識されている。この間、一般入賞口25a,25b,26a,26bの何れかに遊技球が入賞した場合にも、入賞判定手段81が当該入賞を判定し、且つ入賞信号出力手段82が入賞信号を出力する(ステップS2)。
始動チャッカー27への入賞時、最大保留球数未満の状態であれば、抽選手段83による大当たり抽選が実行される(ステップS3)。その際、大当たり抽選に当選して抽選手段83が当たりフラグをオンすると、演出乱数値に基づく抽選で、大当たりの種別、つまり確変当たり又は通常当たりに対応する変動パターンが決定される。これにより、画像表示装置35に表示されるべき当たり図柄がセットされ、抽選手段83は、その旨の変動パターン信号を出力すると共に、当該変動パターン信号に基づく演出表示が終了するまでは次の変動パターン信号を送信しないようにするために図柄変動禁止フラグをオンし、当該オンした図柄変動禁止フラグを解除する時間を計測するための図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする(ステップS4)。
一方、ステップS3で大当たり抽選に外れた場合は、演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、外れに対応する図柄が最終的に揃う旨の変動パターンが決定される。これにより、画像表示装置35に表示される外れ図柄がセットされ、抽選手段83は、その旨の変動パターン信号を出力すると共に、図柄変動禁止フラグをオンし、図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。
そして、遊技制御手段86が、画像表示装置35の画面35aに表示すべき演出内容に関する信号を、表示制御手段92に送信することに基づき、表示制御手段92は、画像表示装置35を駆動し、大当たり抽選結果(大当たり当選又は外れ)に関する内容等を、遊技者の視覚に訴えるように演出表示する(ステップS5)。この際、遊技制御手段86から指令が出ていれば、演出制御手段91は、画面35a上の演出に合わせて、放音装置12を放音駆動し、或いは、演出用照明装置8,11を発光駆動して、演出を盛り上げるように作動制御する。
上記演出において、演出制御手段91は、例えばスーパーリーチに発展した場合、期待感を盛り上げるため、放音装置12を放音駆動し、或いは演出用照明装置8,11を発光駆動する。そして、画面35a上に大当たり決定の抽選結果が表れた場合、作動制御手段88は、作動決定手段90の作動開始決定の旨の信号に基づき、所定のタイミングでアタッカー開閉ソレノイド71に駆動信号を送り、当該ソレノイド71を作動させてアタッカー93を開放し、所定数入賞が終了する(又は所定時間が経過する)毎に閉塞する動作を所定回数(所定ラウンド)だけ繰り返させる。これにより、アタッカー93に入賞した遊技球に対応する多量の遊技球が球供給口17から皿ユニット16に払い出される(ステップS6)。
ここで、大当たり抽選結果の表示演出時におけるセンター役物23内の演出役物28の動作等について図5を参照して説明する。図5は、レール部材42を基準とした移動部材39の動作を示す説明図である。
すなわち、スルーゲート32aへの遊技球通過に応じて始動チャッカー27が短時間開放した場合に、該始動チャッカー27に遊技球が入賞すると、抽選手段83による大当たり抽選が行われると共に、入賞検知を施された後の遊技球Baは、受容部4の貯留部30に順次送り込まれる。その際、貯留部30内に遊技球が存在しない状態から、送り込まれた遊技球Baが4個溜まると、該4個目の遊技球Baが不図示のセンサで検知され、演出役物28による演出に必要な個数の遊技球Baが揃った旨が遊技制御手段86により認識される。そして、5個目以降の遊技球Baは、流入部5の受入部37側に流出される。
これにより、受入部37には、受容部4側から流出された遊技球Baが順次送りこまれ、通路48bを通って不図示の貯留部に貯留される。その際、不図示のセンサで5個目の遊技球Baが検知されると、トレー部55での演出に必要な個数の遊技球Baが揃った旨が遊技制御手段86によって認識される。
そして、画像表示装置35の画面35aには、始動チャッカー27の入賞に対応して抽選手段83で抽選された抽選結果が時系列で表示される。本実施形態において、センター役物23での演出は、回転振分け部材50に対する遊技球Baの物理的な動きで表すことがメインであるため、画面35a上に表示される演出内容は、派手さを抑えたものであり、遊技者の注意ができるだけ回転振分け部材50など、遊技球Baの流れに向き易いように構成されている。
画面35a上で、大当たり抽選結果に基づいた内容の演出表示が行われている間、遊技制御手段86によって、遊技球Baを実際に用いた演出を実行する旨の指令が出力されている場合には、例えば以下のように演出が実行される。すなわち、画面35a上での演出に対応したタイミングで送込部33が作動すると、貯留部30内に貯留されている4個の遊技球Baが、個別に(或いは一斉に)、下方の移動部材39内に落下される。このとき、移動部材39は、空の状態で、かつ図2に示すようにレール部材42の最上部に位置している。この際に落下する遊技球の個数に応じて、大当たり当選に対する期待度が変わることになる。
この状態から、遊技者の期待感を膨らませるため、移動部材39の倒れる方向が選択される。すなわち、遊技制御手段86が、大当たりの期待度を低くする指令を出力していた場合は、演出制御手段91が、移動部材39を図2の左方に傾斜させるように駆動モータ69を所定ステップ値だけ駆動する。このため、図4においてピニオン68が時計回り方向に回動し、これにより、該ピニオン68に噛合しているギヤ部材73が反時計回り方向に回動する。このため、保持部材24が案内溝66に沿って左方に傾斜するように傾動し、移動部材39が大きく傾斜することにより、積載している4個の遊技球Baが全て排出部74(図2参照)からセンター役物23の外方である遊技盤背面側に排出される(以下、上記演出を低期待度演出とよぶ)。
上記したような低期待度演出がなされた場合、該移動部材39は、図5に示すような、その初期位置(破線箇所)から矢印R1に沿って移動されて、レール部材42(換言すると軌道T)の位置D1に静止したものとなる。移動部材39が、上記位置D1に移動すると、移動部材39内部に配置された加速度センサ56は、その左部が符号D1´に示す傾きだけ下降した状態に傾く。このとき、加速度センサ56は、上記傾きD1´の角度を例えば45度(水平状態を0度として反時計回りで)として検出し、この値を傾きデータとして位置演算手段95へと送信する。位置演算手段95は、受信した傾きデータを、予め記憶部に記憶されていた傾きデータと軌道Tの位置データとの対応テーブルにて検索処理することにより、移動部材39が軌道Tの位置D1に位置したことを演算する。
続いて、位置演算手段95は、演算した位置D1を示す位置データを演出制御手段91へと送信する。演出制御手段91は、送信されてきた位置データが、移動部材39が位置D1に位置したことを示すものであることから、これを契機とする所定演出(以下、クラッシュ演出とよぶ)の制御を開始する。演出制御手段91は、上記クラッシュ演出に際して、発光演出装置101全体のLED102を赤色に発光制御する。これにより、移動部材39が、軌道Tの位置D1で傾斜した状態で停止したのと略々同時に、発光演出装置101全体が赤く光るので、あたかも移動部材39がクラッシュして発火したような派手で迫力のある見栄えを遊技者に提供できるようになる。なお、上記したような、移動部材39を軌道Tの位置D1で傾斜させるように移動させる演出の場合、大当たり演出のそれ以上の発展は無く、従って、この回の演出はこれで終了することになる。
一方、遊技制御手段86が、大当たりの期待度を高くする指令を出力していた場合は、演出制御手段91が、移動部材39を図2の右方に傾斜させるように駆動モータ69を所定ステップ値だけ駆動する。このため、図4においてピニオン68が反時計回り方向に回動し、これにより、ギヤ部材73が時計回り方向に回動する。このため、保持部材24が案内溝66に沿って右方に傾斜するように傾動し、移動部材39が大きく傾斜することで、積載している4個の遊技球Baがトレー部49に落下する(以下、上記演出を高期待度演出とよぶ)。従って、待機状態の移動部材39に受容部4から遊技球Baが4個一斉に落下することで、遊技者は、期待できる何かが起きていることを察知し、移動部材39の動きに注目することになる。この演出の場合、大当たり演出の更なる発展が期待できる。
上記したような移動部材39による高期待度演出を行う場合、遊技球を落下させる位置に到達する少し手前の位置で移動部材39を一度停止させるように演出(以下、一時停止演出とよぶ)する場合がある。これは、高期待度演出に入る前にワンテンポの時差を置くことで、遊技者の注意を引くと共に遊技者を焦らせる演出となっている。移動部材39が一時停止演出されると、該移動部材39は、図5に示すような、その初期位置(破線箇所)から矢印R2に沿って移動されて、軌道Tの位置D2に静止する。移動部材39が、上記位置D2に移動すると、移動部材39内部に配置された加速度センサ56は、その右部が符号D2´に示す傾きだけ下降した状態に傾く。このとき、加速度センサ56は、上記傾きD2´の角度を例えば−35度(水平状態を0度として時計回りで)として検出し、この値を傾きデータとして位置演算手段95へ送信する。これにより、位置演算手段95は、受信した傾きデータを、前述した対応テーブルにて検索処理することにより、移動部材39が軌道Tの位置D2に位置したことを演算する。次いで、位置演算手段95は、演算した位置D2を示す位置データを演出制御手段91へと送信する。ここで、演出制御手段91は、移動部材39が位置D2に位置していることから、一時停止演出をした場合の正常な位置に移動したと判定し、前述した高期待度演出を引き続き行う。
ところが、上記一時停止演出において、移動部材39が、駆動モータ69によって所定ステップ値だけ駆動されたにも拘らず、駆動モータ69が引き起こす脱調等を原因として正常な位置(上記した位置D2)で一時停止されない場合が起こり得る。例えば、移動部材39が位置D2の手前で停止し、加速度センサ56によって検出された傾きデータが例えば−30度になったとすると、これを受けた位置演算手段95は、前述した対応テーブルに基づいて移動部材39が位置D3に位置したことを演算する。次いで、位置演算手段95は、演算した位置D3を示す位置データを演出制御手段91へと送信する。演出制御手段91は、上記位置D3を示す位置データを受けると、一時停止演出における正常な停止位置が位置D2であることから、該位置D3との位置ズレした分の距離(ステップ値)だけ、移動部材39を、駆動モータ69を駆動することによって位置補正する。このように、本演出役物28にあっては、加速度センサ56によって検出した傾きデータにより移動部材39の軌道T上での位置を演算し得るので、演出における予め定められた停止位置に停止しなかった移動部材39のような可動役物の位置補正をすることができるようになる。
ところで、移動部材39が、図2に示す状態から図3に示す状態になると(つまり高期待度演出がなされると)、移動部材39内の遊技球Baが全てトレー部49に落下し、流路49aを通って順次流下し、揚送機構54に対面する。また、それと同時にトレー部55からは、トレー部55に送られた複数の遊技球Baが滞留部55cを介して揚送機構54に流下し、それぞれ揚送機構54の昇降動作によって凹部50a以外の凹部50b,50c等に進入される。
ここで、例えば、揚送機構54に対面した遊技球が4個存在し、Vゾーンである凹部50aが揚送機構54に対する4つ手前側に位置している状態を想定する。ここで大当たり抽選に当選していたとすると、時計回り方向にゆっくりと回転する回転振分け部材50の凹部50aが揚送機構54に対向するまで、凹部50f,50g,50hに対して揚送機構54が1個ずつ遊技球Baを進入させるように作動する。そして、凹部50aが揚送機構54に対向した際、該揚送機構54が4個目の遊技球を凹部50aに進入させることにより、大当たり当選した旨が遊技者に対して効果的に示されるものとなる。
一方、大当たり抽選に当選していない場合は、滞留部49cや滞留部55cにおける遊技球Baの個数、及びVゾーンの位置とは無関係に、凹部50aに入賞させることはない。つまり、そのような演出実行のために遊技制御手段86から出されている指令に基づき、演出制御手段91は、十分な個数の遊技球Baが存在していても、凹部50aが揚送機構54に対向した際には該揚送機構54を作動させず、該凹部50aに遊技球を進入させないように制御する。
なお、以上の本実施の形態においては、移動部材39が、遊技者の正面視において略々時計回り及び反時計回りに軌道を有して傾斜する(換言すると回転する)ように移動動作をするものとして説明したが、他にも、正面視で手前側と奥側に向って傾斜していくように移動動作するものであってもよく、また、それらを併せ持った移動動作をするものであってもよい。更には、上記した軌道を含む全方位、つまり軌道が球面的になるような移動動作をする移動部材であってもよく、このような動きをする移動部材に加速度センサを搭載して傾きを検出し、その移動先の位置を演算により求めるようにして構成してよいのは勿論である。
また、以上の本実施の形態においては、移動部材39が、位置D2に移動する場合のみ位置補正の駆動制御を行うものとして説明したが、位置D1やその他の位置等に移動する場合、もしくは軌道T上のいずれの位置に移動する場合にも位置補正の駆動制御を行わせるようにしてよいのは勿論である。
以上のように本実施形態によれば、パチンコ機1が備えた演出役物28は、傾きによって位置が決まる軌道T上に移動自在に配置された移動部材39と、移動部材39を軌道Tに沿って移動させる駆動部63と、移動部材39に配置され、該移動部材39の傾きを検出する加速度センサ56と、軌道Tと加速度センサ56により検出された傾きとの関係から移動部材39の位置を演算する位置演算手段95と、を有してなる。これにより、移動部材39に配置した加速度センサ56によって移動部材39の傾きを検出し、該傾きから移動部材39の軌道T上における位置を演算することができるので、モータ等の回転量等によって位置制御する場合に比して、移動部材39の位置制御を正確で且つ再現性高く行い得るものとすることができるようになる。
また、位置演算手段95により演算された位置D1に基づき、移動部材39に係る前述したクラッシュ演出のような演出制御を行うことができるので、移動部材39の移動する位置に合わせた演出を正確で且つ再現性高く制御することができるようになる。
また、駆動部63が、位置演算手段95により演算された位置D3に基づき、移動部材39を移動させてなるので、移動部材39を位置補正させるような位置制御を正確で且つ再現性高く行い得ると共に、例えば移動部材39をステッピングモータによって位置制御しているような場合に、脱調などに起因して仮に位置ズレを起こしたような場合であっても、そのズレを解消して所望の位置D2に復帰させることができるようになる。
また、駆動部63が、移動部材39を軌道Tに沿って案内する円弧状のレール部材42を有し、移動部材39をレール部材42の円弧に沿って移動させてなる。このようなレール部材42により、移動部材39の傾きによって位置が決まるような軌道Tを有効に形成することができると共に、駆動部63が、該レール部材42に沿って移動部材39の傾きを円滑に変えながら移動させることができるものとなる。
また、本実施の形態のように、可動式の役物である移動部材39の軌道T上での傾きを、加速度センサのような一般的に普及されたセンサで検出することができるようになる。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明の弾球遊技機は、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施した弾球遊技機も、本発明の範囲に含まれる。
本発明に係るパチンコ機の外部構造を示す正面図である。 センター役物を拡大して示す斜視図である。 センター役物を拡大して示す斜視図である。 演出役物を手前側のレール部材を取り外した状態で示す正面図である。 レール部材を基準とした移動部材の動作を示す説明図である。 本パチンコ機の背面構造を示す背面図である。 本パチンコ機の制御系を示すブロック図である。 本パチンコ機による作用を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 弾球遊技機(パチンコ機)
3a 遊技領域
28 演出役物
39 移動部材
42 軌条部材(レール部材)
56 傾き検出手段(加速度センサ)
63 駆動手段(駆動部)
95 演算手段(位置演算手段)
Ba 遊技球
D1´,D2´ 傾き
D1,D2,D3 位置
T 軌道

Claims (4)

  1. 演出役物を備えた遊技領域に遊技球を打ち出して遊技してなる弾球遊技機において、
    前記演出役物は、
    傾きによって位置が決まる軌道上に移動自在に配置された移動部材と、
    前記移動部材を前記軌道に沿って移動させる駆動手段と、
    前記移動部材に配置され、該移動部材の傾きを検出する傾き検出手段と、
    前記軌道と、前記傾き検出手段により検出された傾きとの関係から前記移動部材の位置を演算する演算手段と、を有してなる、
    ことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記駆動手段は、前記演算手段により演算された位置に基づき、前記移動部材を移動させてなる、
    請求項1記載の弾球遊技機。
  3. 前記駆動手段は、前記移動部材を前記軌道に沿って案内する円弧状の軌条部材を有し、前記移動部材を前記軌条部材の円弧に沿って移動させてなる、
    請求項1又は2記載の弾球遊技機。
  4. 前記傾き検出手段は、加速度センサである、
    請求項1ないし3のいずれか1項記載の弾球遊技機。
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