JP5051154B2 - 加熱装置、及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱装置、及び画像形成装置に関する。
従来、トナー像をヒータにより記録媒体に定着させる加熱装置において、第一ヒータと第二ヒータとを備えるものが知られている(例えば特許文献1参照)。この加熱装置では、両方のヒータを同時にオン/オフする制御や2つのヒータを交互にオン/オフする制御を行って人間に不快と感じさせない高い周波数で電圧低下を変化させることにより、ヒータに通電する際に発生する照明機器のフリッカを軽減している。
特開2004−303469号公報
しかしながら、両方のヒータを同時にオン/オフすると電流の変化が急激になるので、フリッカを軽減する上で改良の余地がある。
また、2つのヒータを交互にオン/オフする場合であっても電流の変化が急激になる場合もあり、フリッカを軽減する上で改良の余地がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、照明機器のフリッカをより軽減できる加熱装置、及び画像形成装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、通電に応じて発熱する複数の発熱手段と、各前記発熱手段への通電をオン/オフする複数のスイッチング手段と、複数の前記スイッチング手段のオン/オフの組み合わせを切り替えることにより各前記発熱手段の温度を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、複数の前記スイッチング手段のオン/オフの組み合わせを切り替えるとき、各前記発熱手段に流れる電流を合成した合成電流の最大値が切り替え前の組み合わせにおける合成電流の最大値と切り替え後の組み合わせにおける合成電流の最大値との間となる中間の組み合わせが存在する場合は、切り替え前の組み合わせと切り替え後の組み合わせとの間に当該中間の組み合わせを挿入する。
この発明によると、切り替え前の組み合わせから切り替え後の組み合わせに直接切り替える場合に比べ、電流の変化を緩やかにすることができる。
よってこの発明によると、照明機器のフリッカをより軽減できる。
第2の発明は、第1の発明の加熱装置であって、第1の前記発熱手段と第2の前記発熱手段とを有し、前記第1の発熱手段の消費電力は、前記第2の発熱手段の消費電力よりも大きい。
2つの発熱手段に消費電力の差がある場合は、中間の組み合わせのバリエーションが増えるので、電流の変化をより適切に制御できる。
第3の発明は、第2の発明の加熱装置であって、前記制御手段は、切り替え前の組み合わせと切り替え後の組み合わせとに応じて、前記第1の発熱手段に通電する第1の前記スイッチング手段のみをオンにする組み合わせ、及び前記第2の発熱手段に通電する第2の前記スイッチング手段のみをオンにする組み合わせの少なくとも一方の組み合わせを挿入する。
この発明によると、電流の変化をより適切に制御できる。
第4の発明は、第3の発明の加熱装置であって、前記制御手段は、前記第2のスイッチング手段のみがオンである組み合わせから両前記スイッチング手段をオンにする組み合わせに切り替えるとき、又は、両前記スイッチング手段がオンである組み合わせから前記第2のスイッチング手段のみをオンにする組み合わせに切り替えるときは、前記第1のスイッチング手段のみをオンにする組み合わせを挿入する。
この発明によると、第2のスイッチング手段のみがオンである組み合わせから両スイッチング手段をオンにする組み合わせに切り替えるときの電流の変化を緩やかにすることができる。両スイッチング手段がオンである組み合わせから第2のスイッチング手段のみをオンにする組み合わせに切り替えるときも同様である。
第5の発明は、第1〜第4のいずれかの発明の加熱装置であって、前記制御手段は、前記第1のスイッチング手段のみがオンである組み合わせから両前記スイッチング手段をオフにする組み合わせに切り替えるとき、又は、両前記スイッチング手段がオフである組み合わせから前記第1のスイッチング手段のみをオンにする組み合わせに切り替えるときは、前記第2のスイッチング手段のみをオンにする組み合わせを挿入する。
この発明によると、第1のスイッチング手段のみがオンである組み合わせから両スイッチング手段をオフにする組み合わせに切り替えるときの電流の変化を緩やかにすることができる。両スイッチング手段がオフである組み合わせから第1のスイッチング手段のみをオンにする組み合わせに切り替えるときも同様である。
第6の発明は、第3〜第5のいずれかの発明の加熱装置であって、前記制御手段は、両前記スイッチング手段がオンである組み合わせから両前記スイッチング手段をオフにする組み合わせに切り替えるときは、前記第1のスイッチング手段のみをオンにする組み合わせと前記第2のスイッチング手段のみをオンにする組み合わせとをこの順で挿入し、両前記スイッチング手段がオフである組み合わせから両前記スイッチング手段をオンにする組み合わせに切り替えるときは、前記第2のスイッチング手段のみをオンにする組み合わせと前記第1のスイッチング手段のみをオンにする組み合わせとをこの順で挿入する。
この発明によると、中間の組み合わせとして2つの組み合わせを挿入するので、電流の変化をより適切に制御できる。
第7の発明は、加熱装置であって、交流電流の通電に応じて発熱する複数の発熱手段と、前記発熱手段毎に交流電流の前半の半周期の導通角と後半の半周期の導通角とをそれぞれ設定する設定手段と、各前記発熱手段に同位相の交流電流を前記設定手段で設定された導通角で通電する通電手段と、を備え、前記設定手段は、各前記発熱手段に流れる電流を合成した合成電流の最大値が、前記発熱手段毎に前半の半周期の導通角と後半の半周期の導通角とを同じにして通電した場合の合成電流の最大値より小さくなるように、前記発熱手段毎に前記前半の半周期の導通角と前記後半の半周期の導通角とを異ならせる。
この発明によると、各発熱手段に通電される電流を合成した合成電流の最大値を、発熱手段毎に前半の半周期の導通角と後半の半周期の導通角とを同じにして通電した場合の合成電流の最大値より小さくすることができる。これにより、電流の変化を緩やかにできる。
よってこの発明によると、照明機器のフリッカをより軽減できる。
第8の発明は、第7の発明の加熱装置であって、2つの前記発熱手段を備え、前記設定手段は、一方の前記発熱手段について前半の半周期の導通角を後半の半周期の導通角より大きくし、他方の前記発熱手段について前半の半周期の導通角を後半の半周期の導通角より小さくする。
この発明によると、発熱手段が2つである場合に、電流の変化を緩やかにできる。
第9の発明は、第7又は第8の発明の加熱装置であって、交流電流の一周期分の電力量に対する通電期間中の電力量の比をパワーデューティというとき、前記発熱手段毎に現在温度と目標温度とに基づいてパワーデューティを決定する決定手段を備え、前記設定手段は、前記発熱手段毎にパワーデューティを一定に保ちながら前半の半周期の導通角と後半の半周期の導通角とを異ならせる。
この発明によると、各発熱手段の温度を目標温度に到達させつつ照明機器のフリッカをより軽減できる。
第10の発明は、第7〜第9のいずれかの発明の加熱装置であって、前記設定手段は、各前記発熱手段に通電される電流を合成した合成電流の複数の極大値間の差が所定値以下となるように各前記発熱手段の導通角を設定する。
この発明によると、電流の変化をより緩やかにすることができる。
第11の発明は、画像形成装置であって、被記録媒体上にトナー像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により形成されたトナー像を前記被記録媒体に定着させる第1から第10のいずれかの発明の加熱装置と、を備える。
この発明によると、形成されたトナー像を加熱装置により被記録媒体に定着させる画像形成装置において、照明機器のフリッカをより軽減できる。
本発明によれば、照明機器のフリッカをより軽減できる。
本発明の実施形態1に係る画像形成装置の要部側断面図。 画像形成装置のブロック図。 加熱装置の構成を示すブロック図。 移行すべき組み合わせを温度差に応じて決定するための表。 切り替えパターン1を拡大して示す波形図。 切り替えパターン2の波形図。 切り替えパターン3の波形図。 切り替えパターン4の波形図。 切り替えパターン5の波形図。 切り替えパターン6の波形図。 切り替えパターン7の波形図。 切り替えパターン8の波形図。 切り替えパターン9の波形図。 切り替えパターン10の波形図。 切り替えパターン11の波形図。 切り替えパターン12の波形図。 次に切り替える組み合わせを決定するための表。 印刷処理中の温度制御の流れを示すフローチャート。 本発明の実施形態2に係る第1の発熱手段の駆動電流波形図。 第2の発熱手段の駆動電流波形図。 及びこれらの波形を合成した合成波形を比較例とともに示す波形図。 パワーデューティを決定するための表。 パワーデューティの組み合わせ毎に求めた導通角を示す表。 印刷処理中の温度制御の流れを示すフローチャート。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図8によって説明する。
(1−1)プリンタの構成
図1は、レーザプリンタ1(画像形成装置の一例)の要部側断面図である。レーザプリンタ1(以下「プリンタという)は、本体フレーム2、給紙部4、画像形成部5などを備えている。
給紙部4は、印刷用紙3(被記録媒体の一例)が積載される給紙トレイ6、押圧板7、および給紙ローラ8を備えている。押圧板7は、その後端部を中心に回転可能とされており、押圧板7上の印刷用紙3が給紙ローラ8に向かって押圧されている。給紙ローラ8が回転することにより印刷用紙3が1枚ずつ搬送路に送り出される。
給紙された印刷用紙3は、レジストレーションローラ12によってレジストされた後に転写位置Xに送られる。転写位置Xは、印刷用紙3に感光体ドラム27上のトナー像を転写する位置であって、感光体ドラム27と転写ローラ30との接触位置とされる。
画像形成部5(画像形成手段の一例)は、スキャナ部16、プロセスカートリッジ17、定着部18などを備えている。
スキャナ部16は、図示しないレーザ発光部、ポリゴンミラー19などを備えている。レーザ発光部から発光されたレーザ光(図中の一点鎖線)は、ポリゴンミラー19によって偏向されつつ感光体ドラム27の表面上に照射される。
プロセスカートリッジ17は、現像ローラ31、感光体ドラム27、及びスコロトロン型の帯電器29を備えている。帯電器29は、感光体ドラム27の表面を一様に正極性に帯電させる。正極性に帯電した感光体ドラム27の表面はスキャナ部16から発光されたレーザ光により露光され、静電潜像が形成される。次いで、現像ローラ31の表面上に担持されるトナーが感光体ドラム27上に形成された静電潜像に供給され現像される。
定着部18は、加熱ローラ41、押圧ローラ42、加熱装置43(図3参照)などを備えている。定着部18は、印刷用紙3が加熱ローラ41と押圧ローラ42との間を通過する間にトナーを印刷用紙3に熱定着させる。トナーが熱定着された印刷用紙3は排紙パス44を介して排紙トレイ46上に排紙される。
(1−2)プリンタの電気的構成
図2は、プリンタ1の電気的構成を示すブロック図である。
プリンタ1は、CPU50(制御手段、設定手段、通電手段、決定手段の一例)、ROM51(設定手段、決定手段の一例)、RAM52、EEPROM53、給紙部4、画像形成部5、表示部54、操作部55などを備えている。
CPU50はROM51に記憶されている各種のプログラムを実行することによりプリンタ1の各部を制御する。ROM51はCPU50により実行される各種のプログラムやCPU50が各種の処理で参照する表などを記憶している。RAM52はCPU50が各種の処理を実行するための主記憶装置として用いられる。EEPROM53は通電が停止されても情報を記憶可能な不揮発性メモリであり、各種の設定情報などを記憶する。
表示部54は各種ランプや液晶パネルなどで構成されている。操作部55は入力パネルなどで構成されており、利用者は表示部54を参照しながら操作部55を操作して印刷の指示などを行うことができる。
この他、プリンタ1には外部機器と接続するための図示しないネットワークインタフェースなども設けられており、利用者は外部機器からネットワークインタフェースを介して印刷を指示することもできる。
(1−3)加熱装置の構成
図3は、加熱装置43の構成を示すブロック図である。加熱装置43は、ヒータ60A、ヒータ60B、温度センサ61A、温度センサ61B、ヒータ制御回路62、ゼロクロス検出回路63などを備えている。
ヒータ60A(第1の発熱手段の一例、以下「ヒータA」という)、及びヒータ60B(第2の発熱手段の一例、以下「ヒータB」という)は、ハロゲンランプである。ヒータA及びヒータBは加熱ローラ41の中心軸方向に延びる姿勢で加熱ローラ41の内部に収容されており、通電に応じて発熱する。本実施形態ではヒータAの消費電力の方がヒータBの消費電力より大きいものとする。
温度センサ61A(以下「温度センサA」という)は、図示しない抵抗器やサーミスタなどで構成されている。サーミスタは温度変化に対して電気抵抗の変化の大きい抵抗体であり、ヒータAの近傍に配置されている。サーミスタは一端が抵抗器を介して接地されており、他端が5Vの直流電流に接続されている。温度センサAはサーミスタと抵抗器との間の電位をサーミスタ信号TAとしてCPU50に出力する。
温度センサ61B(以下「温度センサB」という)は、サーミスタがヒータBの近傍に配置されることを除いて温度センサAと同一である。温度センサBはサーミスタと抵抗器との間の電位をサーミスタ信号TBとしてCPU50に出力する。
ヒータ制御回路62(通電手段の一例)は、交流電源としてのヒータ電源70とヒータAとを接続する電力供給線上に配置されているトライアックスイッチ62A(スイッチング手段の一例、以下「スイッチA」という)、ヒータ電源70とヒータBとを接続する電力供給線上に配置されているトライアックスイッチ62B(スイッチング手段の一例、以下「スイッチB」という)などを備えている。ヒータ制御回路62はCPU50による制御の下でスイッチAとスイッチBとをオン/オフすることによりヒータA及びヒータBへの通電をオン/オフする。スイッチAとスイッチBとが両方オンであるときには、ヒータA及びヒータBにはヒータ電源70から同位相の交流電流が通電される。
ゼロクロス検出回路63は、ヒータ電源70から印加される駆動電圧のゼロクロスポイントを検出してCPU50にゼロクロス信号を出力する。ゼロクロスポイントとは、駆動電圧波形において電圧が0(零)になるポイントである。このゼロクロスポイントにおいて電流値も0になる。
(1−4)温度制御の概要
CPU50は、温度センサA及びBから一定周期でサーミスタ信号TA及びTBを取得して各ヒータの近傍の現在温度を取得し、現在温度と目標温度とに温度差がある場合には、その温度差に応じてスイッチA及びスイッチBのオン/オフの組み合わせを切り替える。以下の説明では切り替え後の組み合わせのことを「移行すべき組み合わせ」というものとする。
図4は、移行すべき組み合わせを温度差に応じて決定するための表である。図示する表においてΔTAはヒータA近傍の現在温度[摂氏]とヒータA近傍の目標温度[摂氏]との温度差であり、同じくΔTBはヒータB近傍の現在温度[摂氏]とヒータB近傍の目標温度[摂氏]との温度差である。ヒータA近傍の目標温度及びヒータB近傍の目標温度はそれぞれ被記録媒体の種類によって決まる定数であり、本実施形態ではヒータA近傍の目標温度とヒータB近傍の目標温度とは同じであるとする。温度差ΔTA、及びΔTBはそれぞれ以下の式により求められる。
ΔTA=ヒータA近傍の現在温度−ヒータA近傍の目標温度
ΔTB=ヒータB近傍の現在温度−ヒータB近傍の目標温度
例えば、温度差ΔTA、及びΔTBがいずれも0(零)度以上である場合は、CPU50はヒータA及びヒータBのいずれについてもそれ以上温度が上昇しないように通電を停止する。この場合は、スイッチA及びスイッチBを「両方オフ」にする組み合わせが移行すべき組み合わせとなる。
また、例えば、現在の温度差ΔTAが0度以上であり、温度差ΔTBが0度未満である場合は、CPU50はヒータAについてはそれ以上温度が上昇しないように通電を停止する、あるいは停止中であれば停止を継続する。一方、CPU50はヒータBについては目標温度に向けて温度を上昇させるために通電を開始する、あるいは通電中であれば通電を継続する。この場合は、スイッチAをオフにし、スイッチBをオンにする組み合わせ、言い換えると「スイッチBのみをオン」にする組み合わせが移行すべき組み合わせとなる。
図5、及び図6A〜図6Kは、各ヒータに流れる電流を合成した合成電流の波形図である。これらの図では組み合わせを切り替える前後の期間の合成電流の波形を、切り替えパターン毎に示している。但し、切り替え前の組み合わせと切り替え後の組み合わせとが同じである切り替えパターンについては波形を省略している。
図5は、パターン1を拡大して示す波形図である。パターン1は「両方オフ」である組み合わせ(組み合わせを切り替える前の期間の合成電流の波形)から「スイッチAのみをオン」にする組み合わせ(組み合わせを切り替えた後の期間の合成電流の波形)に切り替える切り替えパターンである。ここで、図示するように「スイッチBのみをオン」にする組み合わせにおいて各ヒータに流れる電流を合成した合成電流の最大値Ibは、「両方オフ」である組み合わせにおける合成電流の最大値(=0(零))と、「スイッチAのみをオン」にする組み合わせにおける合成電流の最大値(=Iab)との間である。つまり、各ヒータに流れる電流を合成した合成電流の最大値が、切り替え前の組み合わせにおける合成電流の最大値0と切り替え後の組み合わせにおける合成電流の最大値Iabとの間となる中間の組み合わせとして、「スイッチBのみをオン」にする組み合わせが存在する。
このように中間の組み合わせが存在する場合、CPU50は図示するように「両方オフ」である組み合わせと「スイッチAのみをオン」にする組み合わせとの間に、中間の組み合わせである「スイッチBのみをオン」にする組み合わせを挿入する。これにより、「両方オフ」である組み合わせから「スイッチAのみをオン」にする組み合わせに直接切り替える場合に比べ、電流の変化を緩やかにすることができる。これにより、照明機器のフリッカをより軽減できる。
ここで、本実施形態において「合成電流の最大値」とは、電流の正負を問わず絶対値でみた最大値をいう。また、本実施形態では負荷(ヒータA及びヒータB)が抵抗であるので、電流と電圧との位相が一致していることを想定している。このため電流の変化の仕方と消費電力の変化の仕方とが対応している。従って「合成電流の最大値」は「消費電力の合計の最大値」と置き換えることもできる。
図6Aに示すパターン2はパターン1と逆のパターンであり、「スイッチAのみをオン」にする組み合わせから「両方オフ」にする組み合わせに切り替えるパターンである。この場合、CPU50は「スイッチBのみをオン」にする組み合わせを中間の組み合わせとして挿入する。
図6Dに示すパターン5は、「両方オフ」である組み合わせから「両方オン」にする組み合わせに切り替えるパターンである。この場合、CPU50は「ヒータBのみをオン」にする組み合わせと「ヒータAのみをオン」にする組み合わせとを、中間の組み合わせとしてこの順で挿入する。
図6Eに示すパターン6はパターン5と逆のパターンであり、「両方オン」である組み合わせから「両方オフ」にする組み合わせに切り替えるパターンである。この場合、CPU50は「ヒータAのみをオン」にする組み合わせと「ヒータBのみをオン」にする組み合わせとを、中間の組み合わせとしてこの順で挿入する。
図6Hに示すパターン9は、「ヒータBのみをオン」にする組み合わせから「両方オン」にする組み合わせに切り替えるパターンである。この場合、CPU50は「ヒータAのみをオン」にする組み合わせを中間の組み合わせとして挿入する。
図6Iに示すパターン10はパターン9と逆のパターンであり、「両方オン」にする組み合わせから「ヒータBのみをオン」にする組み合わせに切り替えるパターンである。この場合、CPU50は「ヒータAのみをオン」にする組み合わせを中間の組み合わせとして挿入する。
図6Bに示すパターン3、図6Cに示すパターン4、図6Fに示すパターン7、図6Gに示すパターン8、図6Jに示すパターン11、及び、図6Kに示すパターン12は中間の組み合わせが存在しないパターンであり、この場合は現在の組み合わせから移行すべき組み合わせに直接切り替えられる。
図7は、実行すべきパターンが決まった場合に、次に切り替える組み合わせを決定するための表である。図示するように各パターンには「次に切り替える組み合わせ」が対応付けられている。移行すべき組み合わせが決まると、現在の組み合わせと移行すべき組み合わせとから実行すべきパターンが決まる。CPU50は実行すべきパターンが決まると、現在の組み合わせからそのパターンに対応付けられている「次に切り替える組み合わせ」に切り替え、これをスイッチA及びBのオン/オフの組み合わせが「移行すべき組み合わせ」に合致するまで繰り返す。「次に切り替える組み合わせ」と「移行すべき組み合わせ」とが異なる場合、「次に切り替える組み合わせ」は中間の組み合わせの一例である。
例えば、現在の組み合わせが「両方オフ」である組み合わせであり、移行すべき組み合わせが「両方オン」にする組み合わせであるとすると、実行するパターンはパターン5となる。
パターン5には、次に切り替える組み合わせとして「ヒータBのみをオン」にする組み合わせが対応付けられている。従ってCPU50は「両方オン」にする組み合わせに直接切り替えるのではなく、「ヒータBのみをオン」にする組み合わせに切り替える。
「ヒータBのみをオン」にする組み合わせは移行すべき組み合わせ(「両方オン」にする組み合わせ)ではないので、CPU50は、「ヒータBのみをオン」にする組み合わせを現在の組み合わせとし、次にパターン9(「ヒータBのみをオン」から「両方オン」に切り替えるパターン)を実行する。パターン9には、次に切り替える組み合わせとして「ヒータAのみをオン」にする組み合わせが対応付けられている。CPU50はこれに従って「ヒータAのみをオン」にする組み合わせに切り替える。
「ヒータAのみをオン」にする組み合わせは移行すべき組み合わせ(「両方オン」にする組み合わせ)ではないので、CPU50は、「ヒータAのみをオン」にする組み合わせを現在の組み合わせとし、次にパターン11(「ヒータAのみをオン」から「両方オン」に切り替えるパターン)を実行する。パターン11には、次に切り替える組み合わせとして「両方オン」にする組み合わせが対応付けられている。CPU50はこれに従って「両方オン」にする組み合わせに切り替える。これにより、移行すべき組み合わせ(「両方オン」にする組み合わせ)に切り替わる。
つまり、図7に示す手順で「両方オフ」から「両方オン」への切り替えを行うと、間に「ヒータBのみをオン」にする組み合わせと「ヒータAのみをオン」にする組み合わせとがこの順で挿入されることになる。
(1−5)印刷処理中の温度制御
次に、印刷処理中の温度制御について説明する。
図8は、印刷処理中の温度制御の流れを示すフローチャートである。CPU50は、例えば印字動作を開始する度に、本処理を実行する。
S101では、CPU50は印刷が終了したか否かを判定し、印刷が終了していない場合はS102に進み、印刷が終了している場合はS105に進む。
S102では、CPU50は温度差ΔTA、及びΔTBに基づいて、各ヒータの現在温度が目標温度に達しているか否かを判定する。具体的には、CPU50は温度センサA及び温度センサBからサーミスタ信号TA及びTBを取得し、サーミスタ信号TA及びTBをAD変換してヒータA近傍及びヒータB近傍の現在温度を特定する。次に、CPU50は現在温度と目標温度との温度差ΔTA、ΔTBを算出し、以下の2つの式が同時に満たされれば目標温度に達していると判定する。
-1≦ΔTA≦1
-1≦ΔTB≦1
CPU50は、目標温度に達していると判定した場合はS101に戻り、達していないと判定した場合はS103に進む。
S103では、CPU50は次に切り替える組み合わせを決定する。具体的には、CPU50はS102で算出した温度差ΔTA、ΔTBに応じた移行すべき組み合わせを図4に示す表から決定し、現在の組み合わせと移行すべき組み合わせとから決まるパターンに対応付けられている「次に切り替える組み合わせ」を図7に示す表から決定する。
S104では、CPU50は駆動電圧のゼロクロスポイントで「次に切り替える組み合わせ」に従ってスイッチA、スイッチBをそれぞれオン又はオフにする。
S105では、スイッチA、及びスイッチBをそれぞれオフにする。
以上により印刷処理が終了する。以上の処理によれば、例えば、現在の組み合わせが「両方オフ」であり、移行すべき組み合わせが「両方オン」である場合、すなわちパターン5を実行する場合、S102で目標温度に達していないと判定されると、S104でパターン5に対応付けられている「次に切り替える組み合わせ」である「スイッチBのみをオン」に従ってヒータBのみがオンにされる。
そして、S102でまだ目標温度に達していないと判定されると、S104でパターン9に対応付けられている「次に切り替える組み合わせ」である「スイッチAのみをオン」に従ってヒータAがオンにされ、ヒータBがオフにされる。
そして、S102でまだ目標温度に達していないと判定されると、S104でパターン11に対応付けられている「次に切り替える組み合わせ」である「両方オン」に従ってヒータBもオンにされる。
(1−6)実施形態の効果
以上説明した本発明の実施形態1に係る加熱装置43によると、スイッチA及びスイッチBのオン/オフの組み合わせを切り替えるとき、ヒータA及びヒータBに流れる電流を合成した合成電流の最大値が切り替え前の組み合わせにおける合成電流の最大値と切り替え後の組み合わせにおける合成電流の最大値との間となる中間の組み合わせが存在する場合は、切り替え前の組み合わせと切り替え後の組み合わせとの間に当該中間の組み合わせを挿入するので、切り替え前の組み合わせから切り替え後の組み合わせに直接切り替える場合に比べ、電流の変化を緩やかにすることができる。
よって加熱装置43によると、照明機器のフリッカをより軽減できる。
更に、加熱装置43によると、ヒータAの消費電力は、ヒータBの消費電力よりも大きい。このように2つのヒータに消費電力の差がある場合は、切り替え前の組み合わせと切り替え後の組み合わせとの間に挿入する中間の組み合わせのバリエーションが増えるので、電流の変化をより適切に制御できる。
更に、加熱装置43によると、「スイッチBのみをオン」から「両方オン」、及び「両方オン」から「スイッチBのみをオン」に切り替えるときは「スイッチAのみをオン」にする組み合わせのみを挿入し、「スイッチAのみをオン」から「両方オフ」、及び「両方オフ」から「スイッチAのみをオン」に切り替えるときは「スイッチBのみをオン」にする組み合わせのみを挿入する。このように加熱装置43によると、切り替え前の組み合わせと切り替え後の組み合わせとに応じて、スイッチAのみをオンにする組み合わせ、及びスイッチBのみをオンにする組み合わせの少なくとも一方の組み合わせを挿入するので、電流の変化をより適切に制御できる。
更に、加熱装置43によると、「スイッチBのみをオン」から「両方オン」に切り替えるときは「スイッチAのみをオン」にする組み合わせを挿入するので、電流の変化を緩やかにすることができる。「両方オン」から「スイッチBのみをオン」に切り替えるときも同様である。
更に、加熱装置43によると、「スイッチAのみをオン」から「両方オフ」に切り替えるときは「スイッチBのみをオン」を挿入するので、電流の変化を緩やかにすることができる。「両方オフ」から「スイッチAのみをオン」に切り替えるときも同様である。
更に、加熱装置43によると、「両方オン」から「両方オフ」に切り替えるときは「スイッチAのみをオン」と「スイッチBのみをオン」とをこの順で挿入するので、電流の変化をより適切に制御できる。「両方オフ」から「両方オン」に切り替えるときも同様である。
更に、本発明の実施形態1に係るプリンタ1によると、照明機器のフリッカをより軽減できる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図9ないし図13によって説明する。
実施形態2では、ヒータ毎に交流電流の1周期中における前半の半周期の導通角と後半の半周期の導通角とを異ならせることによりフリッカを低減する。
実施形態2に係る加熱装置及び画像形成装置の構成は実施形態1と実質的に同一であるので構成の詳細な説明は省略する。
また、本実施形態では「合成電流の最大値」あるいは「合成電流の極大値」というときは、電流の正負を問わず絶対値でみた最大値あるいは極大値をいう。
(2−1)通電制御の概要
図9A〜Cは、ヒータAの駆動電流波形、ヒータBの駆動電流波形、及びこれらの波形を合成した合成波形を、比較例とともに示す波形図である。図中において一点鎖線は交流電流の波形を示している。
ヒータAの駆動電流波形において点線で示す波形は前半の半周期の導通角[ラジアン]と後半の半周期の導通角[ラジアン]とを等しくした比較例である。実線は本実施形態に係る波形である。本実施形態に係るヒータAの波形では、以下に説明するパワーデューティを比較例と同じに保ちつつ、前半の半周期の導通角θA1[ラジアン]を後半の半周期の導通角θA2[ラジアン]より大きくしている。
ここで、本実施形態において導通角とは、直前のゼロクロスポイントからの角度である。従って導通角が取り得る範囲は0〜πである。
本実施形態においてパワーデューティとは、交流電流の一周期分の電力量に対する通電期間中の電力量の比のことをいう。パワーデューティはヒータ毎にヒータ近傍の現在温度とヒータ近傍の目標温度との温度差に基づいて決定される。なお、パワーデューティはヒータに電力を供給する比率(供給電力比率)であるということもできる。パワーデューティを一定に保つと、交流電流の1周期単位でみた場合には、ヒータに供給する電力量を一定に保つことができる。但し、パワーデューティは一定であることが望ましいが、導通角の計算の都合上、多少のずれは生じ得る。
図10は、現在温度と目標温度との温度差に基づいてパワーデューティを決定するための表である。図示する表においてΔTはヒータ近傍の現在温度[摂氏]とヒータ近傍の目標温度[摂氏]との温度差であり、以下の式により求められる。
ΔT=ヒータ近傍の現在温度−ヒータ近傍の目標温度
ヒータ近傍の目標温度は被記録媒体の種類によって決定される定数であり、本実施形態ではヒータA近傍の目標温度とヒータB近傍の目標温度とは同じ温度である。
温度差ΔTが決まると、表を参照してパワーデューティが決定される。例えば温度差ΔTが−1度より大きく+1度以下であれば、パワーデューティは40%に決定される。
図9Bに示すヒータBの駆動電流波形において点線で示す波形は前半の半周期の導通角と後半の半周期の導通角とを等しくした比較例である。ここでは理解を容易にするためヒータAのパワーデューティとヒータBのパワーデューティとは等しいものとしている。実線は本実施形態に係る波形である。本実施形態に係るヒータBの波形ではパワーデューティを比較例と同じに保ちつつ前半の半周期の導通角θB1[ラジアン]を後半の半周期の導通角θB2[ラジアン]より小さくしている。
図9Cに示す合成波形において点線で示す波形は比較例に係るヒータAの波形と比較例に係るヒータBの波形とを合成した合成波形である。実線で示す波形は本実施形態に係るヒータAの波形と本実施形態に係るヒータBの波形とを合成した合成波形である。
本実施形態では、ヒータA及びヒータBに流れる電流を合成した合成電流の最大値が、前半の半周期の導通角と後半の半周期の導通角とを同じにして通電した場合の合成電流(比較例に係る合成電流)の最大値より小さくなるように、ヒータ毎に交流電流の前半の半周期の導通角と後半の半周期の導通角とを異ならせる。電流の変化は合成電流の最大値が小さいほど緩やかになるので、合成電流の最大値が比較例に係る合成電流の最大値より小さくなるようにすると、比較例に比べて電流の変化を緩やかにすることができ、それによりフリッカをより低減できる。
合成電流の最大値は、合成波形の複数の極大値が互いに等しいとき、最も小さくなる。導通角θA1、θB1、θA2、及びθB2における合成電流値はいずれも本実施形態に係る合成波形における極大値である。そこで、本実施形態では、導通角θA1における合成電流値と導通角θB1おける合成電流値とが等しくなるように、導通角θA1、及びθB1を設定する。言い換えると複数の極大値間の差が所定値以下(この場合は0)になるように導通角を設定する。同じく、導通角θA2における合成電流値と導通角θB2おける合成電流値とが等しくなるように、導通角θA2、及びθB2を設定する。以下、具体的に説明する。
先ず、ヒータのパワーデューティをPとすると、導通角θのときのパワーデューティPは以下の式で表すことができる。
P=1+(sin2θ-2θ)/2π
また、ヒータAの消費電力に対するヒータBの消費電力の比を消費電力比率rとすると、消費電力比率rは以下の式で表すことができる。消費電力比率rはヒータA及びヒータBの消費電力に応じて決まる固定値である。
r=ヒータBの消費電力/ヒータAの消費電力
本実施形態ではパワーデューティを一定に保ちつつ前半の半周期と後半の半周期とで導通角を異ならせるので、ヒータAのパワーデューティをPAとすると、以下の式が成り立つ。
PA={[1+(sin2θA1-2θA1)/2π]+[1+(sin2θA2-2θA2)/2π]/2 ・・・式1
同じくヒータBについては以下の式が成り立つ。
PB={[1+(sin2θB1-2θB1)/2π]+[1+(sin2θB2-2θB2)/2π]/2 ・・・式2
そして、前半の半周期について2つの極大値は等しいので、以下の式が成り立つ。
rsinθB1=(1+r)sinθA1 ・・・式3
同じく後半の半周期について2つの極大値は等しいので、以下の式が成り立つ。
sinθA2=(1+r)sinθB2 ・・・式4
以上の式1〜式4に、消費電力比率r、図10に示す表を参照して決定されるパワーデューティPA及びPBを代入すると、未知数が4つ、数式が4つの連立方程式となる。この連立方程式を解くことにより、導通角θA1、θA2、θB1、及びθB2を求めることができる。
ただし、この連立方程式は一般に代数的には解けないので、予めコンピュータによるシミュレーションにより求める。具体的には例えば、各導通角の小数点以下の桁数を3桁とした場合、各導通角(ラジアン)を0.001刻みで変えながら4つの導通角の組み合わせを網羅するように式1〜式4の計算を繰り返し、式1〜式4が最もよく満たされる組み合わせを求める。これにより、パワーデューティPA及びPBに応じた導通角θA1、θA2、θB1、及びθB2を求めることができる。
上述したシミュレーションをパワーデューティPAとPBとの組み合わせ毎に行っておけば、決定されたパワーデューティPA及びPBに応じて導通角θA1、θA2、θB1、及びθB2を設定することができる。
但し、パワーデューティPA及びPBを無段階に決定できると、シミュレーションを行うべき組み合わせが膨大となり、そのための計算量も膨大となる。そこで、本実施形態ではパワーデューティPA及びPBはそれぞれ0%、20%、40%、60%、80%、100%という離散的な値のみを取り得るものとし、これら離散的なパワーデューティPA及びPBの組み合わせについてのみシミュレーションを行う。
図11は、パワーデューティPAとPBとの組み合わせ毎に求めた導通角を示す表である。但し、図11では一部の組み合わせについては導通角を省略して示している。また、この表では消費電力比率rが1であるとして導通角を求めている。また、図11ではパワーデューティをPDと表記している。
この表によれば、例えばパワーデューティPA=PB=20%の場合は、各導通角は次のような値に設定される。
θA1=θB2=2.630[ラジアン]
θA2=θB1=1.773[ラジアン]
(2−2)印刷処理中の温度制御
次に、印刷処理中の温度制御について説明する。
図12は、印刷処理中の温度制御の流れを示すフローチャートである。CPU50は、例えば印字動作を開始する度に、本処理を実行する。
S201では、CPU50は印刷が終了したか否かを判定し、印刷が終了していない場合はS202に進み、印刷が終了している場合は処理を終了する。
S202では、CPU50は温度差ΔTA、及びΔTBに基づいて、各ヒータの現在温度が目標温度に達しているか否かを判定する。CPU50は、目標温度に達していると判定した場合はS201に戻り、達していないと判定した場合はS203に進む。
S203では、CPU50はヒータA及びヒータBのパワーデューティを決定する。具体的には、CPU50はS202で算出した温度差ΔTA、ΔTBに応じたヒータA及びヒータBのパワーデューティを図10に示す表からそれぞれ決定する。
S204では、CPU50は各ヒータのパワーデューティから図11に示す表を参照して導通角θA1、θA2、θB1、及びθB2を設定する。
S205では、CPU50はスイッチAをオンにするON信号を導通角θA1でヒータ制御回路62に送信することによりヒータAへの通電を開始するとともに、スイッチBをオンにするON信号を導通角θB1でヒータ制御回路62に送信することによりヒータBへの通電を開始する。
S206では、CPU50は交流電圧のゼロクロスポイントでスイッチAをオフにするOFF信号及びスイッチBをオフにするOFF信号をヒータ制御回路62に送信することによりヒータA及びヒータBへの通電を停止する。
S207では、CPU50はスイッチAをオンにするON信号を導通角θA2でヒータ制御回路62に送信することによりヒータAへの通電を開始するとともに、スイッチBをオンにするON信号を導通角θB2でヒータ制御回路62に送信することによりヒータBへの通電を開始する。
S208では、CPU50は交流電圧のゼロクロスポイントでスイッチAをオフにするOFF信号及びスイッチBをオフにするOFF信号をヒータ制御回路62に送信することによりヒータA及びヒータBへの通電を停止する。
(2−3)実施形態の効果
以上説明した本発明の実施形態2に係る加熱装置によると、ヒータA及びヒータBに流れる電流を合成した合成電流の最大値が、ヒータA及びヒータB毎に前半の半周期の導通角と後半の半周期の導通角とを同じにして通電した場合の合成電流の最大値より小さくなるように、ヒータA及びヒータB毎に前半の半周期の導通角と後半の半周期の導通角とを異ならせる。これにより、電流の変化を緩やかにできる。
よってこの発明によると、照明機器のフリッカをより軽減できる。
更に、加熱装置によると、ヒータAについて前半の半周期の導通角を後半の半周期の導通角より大きくし、ヒータBについて前半の半周期の導通角を後半の半周期の導通角より小さくするので、ヒータが2つである場合に、電流の変化を緩やかにできる。
更に、加熱装置によると、ヒータA及びヒータB毎にパワーデューティを一定に保ちながら前半の半周期の導通角と後半の半周期の導通角とを異ならせるので、ヒータA及びヒータBの温度を目標温度に到達させつつ照明機器のフリッカをより軽減できる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態1ではヒータA及びヒータBに同位相の交流電流を通電する場合を例に説明したが、ヒータA及びヒータBに通電する交流電流は必ずしも同位相でなくてもよい。
(2)上記実施形態2ではヒータAの消費電力とヒータBの消費電力とが同じである場合を例に説明したが、ヒータAの消費電力とヒータBの消費電力とは同じでなくてもよい。
(3)上記実施形態2では前半の半周期について2つの極大値(導通角θA1における合成電流値、及びθB1における合成電流値)が等しくなるように導通角θA1及びθB1を求めているが、ヒータA及びヒータBに流れる電流を合成した合成電流の最大値が、ヒータA及びヒータB毎に前半の半周期の導通角と後半の半周期の導通角とを同じにして通電した場合の合成電流の最大値より小さくなれば、これらは必ずしも等しくなくてもよい。後半の半周期についても同様である。
(4)上記実施形態ではサーミスタをヒータの近傍に配置する場合を例に説明したが、サーミスタはヒータに接するように配置されてもよい。
(5)上記実施形態ではプリンタとして単色のトナーを用いて印刷する所謂モノクロプリンタを例に説明したが、プリンタは2色以上のトナーを用いるカラープリンタであってもよい。また、レーザプリンタはポリゴンミラーによりレーザ光を偏向するものに限られず、例えばLEDプリンタであってもよい。
(6)上記実施形態では画像形成装置としてプリンタ1を例に説明したが、スキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能、ファクシミリ機能などを備える複合機に本発明を適用してもよい。
(7)上記実施形態ではヒータA及びヒータBがともに加熱ローラ41を加熱する場合を例に説明したが、ヒータAとヒータBとはそれぞれ別々の物体を加熱する構成でもよい。
(8)上記実施形態ではヒータが2つである場合を例に説明したが、ヒータは3つ以上であってもよい。
1・・・レーザプリンタ(画像形成装置)
3・・・印刷用紙(被記録媒体)
5・・・画像形成部(画像形成手段)
43・・・加熱装置
50・・・CPU(制御手段、設定手段、通電手段、決定手段)
51・・・ROM(設定手段、決定手段)
60A・・・ヒータ(発熱手段、第1の発熱手段)
60B・・・ヒータ(発熱手段、第2の発熱手段)
62・・・ヒータ制御回路62(通電手段)
62A・・・トライアックスイッチ(スイッチング手段)
62B・・・トライアックスイッチ(スイッチング手段)
θA1、θA2、θB1、θB2・・・導通角

Claims (5)

  1. 交流電流の通電に応じて発熱する複数の発熱手段と、
    前記発熱手段毎に交流電流の前半の半周期の導通角と後半の半周期の導通角とをそれぞれ設定する設定手段と、
    各前記発熱手段に同位相の交流電流を前記設定手段で設定された導通角で通電する通電手段と、
    を備え、
    前記設定手段は、前記発熱手段毎に前記前半の半周期の導通角と前記後半の半周期の導通角とを異ならせるとともに、いずれの半周期においても前記発熱手段間で導通角を異ならせ、且つ、各前記発熱手段に流れる電流を合成した合成電流の最大値を、前記発熱手段毎に前記前半の半周期の導通角と前記後半の半周期の導通角とを同じにして通電した場合の合成電流の最大値より小さくさせる、加熱装置。
  2. 請求項1に記載の加熱装置であって、
    2つの前記発熱手段を備え、
    前記設定手段は、一方の前記発熱手段について前半の半周期の導通角を後半の半周期の導通角より大きくし、他方の前記発熱手段について前半の半周期の導通角を後半の半周期の導通角より小さくする、加熱装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の加熱装置であって、
    交流電流の一周期分の電力量に対する通電期間中の電力量の比をパワーデューティというとき、前記発熱手段毎に現在温度と目標温度とに基づいてパワーデューティを決定する決定手段を備え、
    前記設定手段は、前記発熱手段毎にパワーデューティを一定に保ちながら前半の半周期の導通角と後半の半周期の導通角とを異ならせる、加熱装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の加熱装置であって、
    前記設定手段は、各前記発熱手段に通電される電流を合成した合成電流の複数の極大値間の差が所定値以下となるように各前記発熱手段の導通角を設定する、加熱装置。
  5. 被記録媒体上にトナー像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段により形成されたトナー像を前記被記録媒体に定着させる請求項1乃至4のいずれか一項に記載の加熱装置と、
    を備える画像形成装置。
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