JP5050417B2 - 車両用操舵制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、運転者の操舵操作にかかわらず、操向輪の転舵角を制御可能な車両用操舵装置の技術分野に属する。
従来の車両用操舵制御装置では、車両が直進状態であるときの転舵角を記憶し、操舵ハンドルが直進操作状態であるときに、記憶した転舵角になるように転舵アクチュエータを制御することで、ハンドルが直進操作状態にあるとき、車両の直進状態が維持される。具体的には、検出された車両のヨーレートまたは横加速度が所定値(≒0)以下である場合の転舵角を記憶し、記憶した転舵角分をオフセット角度として目標転舵角に加えることで、ハンドルの直進操作状態での車両の進行方向のずれ量を補正している(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−62633号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、オフセット角度は車輪の左右空気圧差などに起因する定常的なずれ量に対して設定されるものであるため、過渡的な路面外乱や横風などにより車両が直進できない状態となった場合には、記憶するオフセット角度には、反映されないため、対応することができず、運転者は直進状態を維持する操舵操作を強いられるという問題があった。
本発明は上記課題に対してなされたもので、その目的とするところは、車両への過渡的な外乱入力に対し、運転者に操舵操作を強いることなく車両の直進状態を維持することができる車両用操舵制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、
運転者の操舵操作にかかわらず、操向輪の転舵角を制御可能な車両用操舵装置において、
ヨーレートまたは横速度を検出する旋回挙動検出手段と、
前記ヨーレートまたは横速度を積分してヨー角または横変位量を演算する積分手段と、
車両が直進状態となった後、運転者の操舵介入がなされるまでの間、車両が直進状態になってから前記積分手段により演算されたヨー角または横変位量を打ち消す転舵角補正量を演算する転舵角補正量演算手段と、
前記転舵角補正量に基づいて前記転舵角を補正する転舵角補正手段と、
を備えることを特徴とする。

本発明の車両用操舵制御装置では、車両が直進状態となった後、運転者の操舵介入が成されるまでの間、車両が直進するように進行方向が補正されるため、車両への過渡的な外乱入力に対し、運転者に操舵操作を強いることなく車両の直進状態を維持することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1,2に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の車両用操舵制御装置を適用したステアバイワイヤ(SBW)システムの構成図であり、実施例1のSBWシステムは、操舵ハンドル1と、操舵角センサ2と、反力モータ3と、バックアップクラッチ4と、転舵モータ5と、転舵角センサ6と、舵取り機構7と、前輪(操向輪)8と、反力コントローラ9と、転舵コントローラ10と、通信ライン11と、を備えている。反力モータ3および転舵モータ5は、例えば、ブラシレスモータ等で構成される。
実施例1のSBWシステムは、操舵ハンドル1と、前輪8および舵取り機構7とが機械的に切り離されている。ただし、バックアップ手段としてバックアップクラッチ4を備えており、SBWシステムに何らかの異常が発生した場合は、バックアップクラッチ4を締結して操舵ハンドル1と舵取り機構7との間を機械的に連結することで、安全な走行が可能となる。
実施例1では、操舵ハンドル1の操作状態に応じた目標転舵角となるように転舵モータ5を駆動し、少なくとも前輪8の転舵状態に応じた目標操舵反力トルクを付与するように反力モータ3を駆動するSBW制御を行う。
転舵コントローラ10は、前輪8の実転舵角が指令転舵角に一致するように、転舵モータ5の指令電流値を演算し、転舵モータ5を駆動する。
反力コントローラ9は、転舵角センサ6で検出された前輪8の転舵角に基づいて反力モータ3の指令電流値を演算し、反力モータ3を駆動する。反力コントローラ9は、操舵角センサ2で検出された操舵ハンドル1の回転操作量(操舵角)に基づいて目標転舵角を演算する。
また、実施例1では、操舵ハンドル1に対する前輪8の転舵量の比を、車速等に応じて可変とする可変ギア制御を行う。この可変ギア制御では、例えば、極低車速域には操舵ハンドル角に対する実転舵角の比を大きくして据え切り等の操舵負担軽減を図る一方、高車速域では操舵ハンドル角に対する実転舵角の比を小さくして直進走行安定性を向上させる等の制御を行う。
[転舵角補正ロジック]
図2は、実施例1の転舵コントローラ10における転舵角補正ロジックを示す転舵角制御系ブロック図である。
実施例1では、路面外乱や横風などにより直進状態からヨー角または横変位(ずれ量)が発生した場合、ずれ量を抑制する方向に転舵モータ5を駆動する指令電流値を決定し、前輪8,8の転舵角を補正する。
補正方法としては、まず、車両が直進状態になってからの車両の進行方向のずれ量を算出する。算出方法としては、積分器10aを用いて、車両のヨーレートの積分値であるヨー角、または車両の横速度の積分値である横移動量を用いる。なお、横速度は各車輪速から求めることができる。また、横移動量は、積分器10aを用いず、車線検出、ナビゲーション情報等から求めることもできる。
車両モデル10bでは、ヨー角または横移動量を入力し、入力されたヨー角(または横移動量)が発生する前輪8,8の転舵角を補正量として出力する。比較器10cでは、目標転舵角から補正量を減算し、補正後目標転舵角を算出する。
制御器10dでは、補正後目標転舵角に応じた指令電流値を転舵モータ5へ出力する。ここで、制御器10dは、公知であるゲイン制御やPID制御その他の制御手法を用いることができる。
ここで、転舵角の補正中、操舵角、操舵角速度、操舵トルクにより運転者が車両を直進状態でない状態にしたと判断した場合、または車速が判定しきい値以下となり補正をする必要が無い車速となった場合には、補正を中断する。その際、ずれ量はリセットするが、転舵角の補正量をリセットしてしまうと、目標転舵角が急変してしまうため、補正量を保持し、その後再度補正に入ったらその保持した補正量から補正を開始する。
なお、転舵角の補正中、反力コントローラ9は、転舵角センサ6で検出された前輪8の転舵角から、補正量に応じた転舵角の変化分を除いた値に基づいて、操舵反力を生成することで、転舵角の補正に伴う操舵反力の変動を防止する。
[直進走行時の転舵角補正制御処理]
図3は、実施例1の転舵コントローラ10で実行される転舵角補正制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する(転舵角補正手段に相当)。なお、この制御処理は、所定の制御周期で繰り返し実行される。
ステップS1では、操舵角の絶対値が所定値aよりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS2へ移行し、NOの場合にはステップS7へ移行する。ここで、所定値aは、車両が直進状態と判断できる中立位置付近の操舵角とする。
ステップS2では、操舵角速度の絶対値が所定値bよりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS3へ移行し、NOの場合にはステップS7へ移行する。ここで、所定値bは、運転者が操舵ハンドル1の操舵角を一定に維持していると判断できる操舵角速度とする。
ステップS3では、操舵力(操舵トルク)の絶対値が所定値cよりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS4へ移行し、NOの場合にはステップS7へ移行する。ここで、所定値cは、操舵ハンドル1が中立位置付近であると判断できる操舵トルクとする。
ステップS4では、車速が所定値(判定しきい値)dよりも大きいか否かを判定する。YESの場合にはステップS5へ移行し、NOの場合にはステップS7へ移行する。ここで、所定値dは、車両が高速道路など直進走行が継続し、かつ、進行方向のずれが生じる高速走行していると判断できる速度(例えば、60km/h)とする。なお、ステップS4において、車線検出、ナビゲーション情報等に基づき、車両が直進路を走行中であるか否かを判定し、車両が直進路以外を走行している場合にはステップS5へ移行し、カーブを走行している場合にはステップS7へ移行するように設定してもよい。
ステップS5では、補正フラグFが1であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS10へ移行し、NOの場合にはステップS6へ移行する。
ステップS6では、カウンタをカウントアップし、ステップS7へ移行する。
ステップS7では、カウンタのカウント値が所定値T以上であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS8へ移行し、NOの場合にはステップS1へ移行する。ここで、所定値Tは、運転者が車両を直進させる意志があると判断できる時間とする。
ステップS8では、カウンタのカウント値をクリアし、ステップS9へ移行する。
ステップS9では、補正フラグFを1とし、ステップS10へ移行する。
ステップS10では、前輪8,8の転舵角の補正を開始し、リターンへ移行する。前輪8,8の補正量は、車両のヨー角または横移動量から算出した車両の直進状態となってからの車両の進行方向のずれ量に基づいて算出する。
ステップS11では、補正フラグFが1であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS12へ移行し、NOの場合にはステップS13へ移行する。
ステップS12では、補正フラグFを2とし、ステップS14へ移行する。
ステップS13では、補正フラグFが2であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS14へ移行し、NOの場合にはリターンへ移行する。
ステップS14では、直前の補正量を保持し、リターンへ移行する。
次に、作用を説明する。
[車両の直進状態維持作用]
高速道路などの直線路において、車両を直進させるために操舵ハンドルを常に操作していなければならない場合、運転者にとって煩わしく、操作性が悪化する。特開2000−62633号公報に記載の技術では、車両が直進状態であるときの転舵角を記憶し、操舵ハンドルが直進操作状態であるときに、記憶した転舵角になるように転舵アクチュエータを制御することで、ハンドルが直進操作状態にあるとき、車両の直進状態が維持される。具体的には、検出された車両のヨーレートまたは横加速度が所定値(≒0)以下である場合の転舵角を記憶し、記憶した転舵角分をオフセット角度として目標転舵角に加えることで、ハンドルの直進操作状態での車両の進行方向のずれ量を補正している。
ところが、この従来技術では、オフセット角度は車輪の左右空気圧差などに起因する定常的なずれ量に対して設定されるものであるため、過渡的な路面外乱や横風などにより車両が直進できない状態となった場合には、記憶するオフセット角度には、反映されないため、対応することができない。したがって、運転者は自らのハンドル操作によって車両を直進状態に戻さなければならず、操作性はあまり向上しない。
これに対し、実施例1の車両用操舵制御装置では、車両が直進状態となった後、運転者の操舵介入がなされるまでの間、直進方向に対する車両の進行方向のずれ量を求め、ずれ量を無くすように目標転舵角を補正することで、車両が直進方向からずれるのを防止している。
すなわち、図3のフローチャートにおいて、高速走行中、運転者が車両を直進させる操舵操作を開始した場合には、カウンタのカウント値が所定値Tに達するまで、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7へと進む流れが繰り返される。
カウント値が所定値Tに達した場合、ステップS7からステップS8→ステップS9→ステップS9→ステップS10へと進み、以降、運転者が車両を直進させる操舵操作を終了するまでの間、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8→ステップS9→ステップS10へと進む流れが繰り返され、直進に対する進行方向のずれ量に応じて、転舵角が補正される。
また、実施例1では、転舵角の補正中、運転者による操舵介入がなされた場合には、転舵角の補正を終了し、直前の補正量を保持する。すなわち、ステップS1、ステップS2またはステップS3のいずれかのステップから、ステップS11→ステップS12→ステップS13→ステップS14へと進み、その後は、再び運転者が車両を直進させる操舵操作を開始するまでの間、ステップS1(または、ステップS2とステップS3の一方)→ステップS11→ステップS13→ステップS14へと進む流れが繰り返され、補正量が保持される。
例えば、運転者の操舵介入により転舵角の補正を終了する際、補正量をゼロとした場合、目標転舵角が急変し、車両挙動が不安定となるおそれがある。これに対し、実施例1では、直前の補正量を保持することで、補正を中断した際の目標転舵角の急変を回避することができる。
また、実施例1では、車両のヨー角または車両の横移動量に基づいて、ずれ量を演算している。
ヨーレートの積分値であるヨー角に基づいて、ずれ量を演算することで、路面からの外乱入力に伴う車両の旋回運動により生じるずれ量を検出することができる。
横移動量に基づいて、ずれ量を演算することで、横風に伴う車両の横移動により生じるずれ量を正確に検出することができる。
実施例1では、ステップS1〜ステップS3において、操舵状態(操舵角、操舵角速度、操舵トルク)に基づいて、車両が直進状態であるか否かを判定する。
例えば、車両の直進状態を、検出したヨーレートや横加速度等の車両挙動に基づいて判定する場合、実際に車両挙動の変化が発生した後でなければ車両の直進状態を判定できないため、転舵角の補正開始が遅れてしまう。
これに対し、実施例1では、車両が直進状態であるか否かを、操舵状態に基づいて判定しているため、操舵状態に応じて変化する車両挙動を、実際に車両挙動の変化が発生する前の段階で検知することができ、転舵角の補正を遅れなく実施することができる。
同時に、ステップS1〜ステップS3では、操舵状態に基づいて、運転者の操舵介入を判定している。特に、操舵角速度(ステップS2)や操舵トルク(ステップS3)に基づいて操舵介入を判定することで、操舵介入の早期判定が可能となり、転舵角の補正を素早く中断することができるため、転舵角補正の継続に伴い、旋回挙動が乱れるのを回避することができる。
実施例1では、ステップS4において、車速が所定値(判定しきい値)dを超える場合には、ずれ量に基づく転舵角の補正を実施するが、車速が所定値d以下の場合には、補正を実施しない。すなわち、直進の維持が要求されるのは、直進が継続し、かつ、進行方向のずれが生じる高速道路などを走行中の場合であり、一般の市街地走行中には、直進の維持が必要とされない。よって、車速に応じて転舵角の補正を行うことで、高速走行時における転舵角の確実な補正と、市街地走行時における不要な補正の回避とを両立することができる。
さらに、実施例1では、ステップS4において、車両が直進路を走行している場合には、ずれ量に基づく転舵角の補正を実施するが、直進路を走行していない場合には、補正を実施しない。すなわち、直進の維持が要求されるのは、直進路走行中の場合であり、カーブを走行している場合には、直進の維持が不要である。よって、道路形状に基づいて転舵角の補正を行うことで、直進路における転舵角の確実な補正と、カーブ走行時における不要な補正の回避とを両立することができる。
図4は、実施例1の直進状態維持作用を示すタイムチャートであり、時点t1では、高速走行中、運転者が車両を直進させる操舵操作を開始したため、転舵角の補正が開始される。これにより、車両が一旦直進状態となった場合には、運転者の操舵介入がなされるまでの間、路面カント等の定常的な外乱、路面入力や横風等の過渡的な外乱が車両に入力された場合であっても、車両の直進状態が維持される。
時点t2では、運転者による操舵介入がなされたため、補正を終了し、運転者が再び車両を直進させる操舵操作を開始する時点t3までの間、直前の補正量が保持される。これにより、目標転舵角の急変が回避され、車両挙動の不安定化を抑制することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用操舵制御装置にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
(1) 運転者の操舵操作にかかわらず、前輪8,8の転舵角を制御可能な車両用操舵装置において、車両が直進状態となった後、運転者による操舵介入がなされるまでの間、車両が直進状態になってからの車両の進行方向のずれ量に基づいて転舵角を補正する(ステップS10)転舵角補正手段(図3)を備える。これにより、車両への外乱入力に対し、運転者に操舵操作を強いることなく車両の直進状態を維持することができる。
(2) 転舵角補正手段は、運転者の操舵介入がなされた場合、ずれ量に基づく補正量を保持する(ステップS14)ため、目標転舵角の急変を回避でき、車両挙動の不安定化を抑制することができる。
(3) 転舵角補正手段は、車両のヨーレートに基づいて、ずれ量を演算するため、路面からの外乱入力に伴う車両の旋回運動により生じるずれ量を検出することができる。
(4) 転舵角補正手段は、車両の横移動量に基づいて、ずれ量を演算するため、横風に伴う車両の横移動により生じるずれ量を正確に検出することができる。
(5) 転舵角補正手段は、操舵状態に基づいて、車両が直進状態であるか否かを判定するため、操舵状態に応じて変化する車両挙動を、実際に車両挙動の変化が発生する前の段階で検知することができ、転舵角の補正を遅れなく実施することができる。
(6) 転舵角補正手段は、車速が所定値dを超える場合、ずれ量に基づく転舵角の補正を実施するため、高速走行時における転舵角の確実な補正と、市街地走行時における不要な補正の回避とを両立することができる。
(7) 転舵角補正手段は、車両が直進路を走行している場合、ずれ量に基づく転舵角の補正を実施するため、直進路における転舵角の確実な補正と、カーブ走行時における不要な補正の回避とを両立することができる。
実施例2は、運転者の操舵介入がなされた場合、ずれ量に基づく転舵角の補正量を徐々に減少させる例である。
なお、全体構成については、図1に示した実施例1と同様であるため、図示ならびに説明を省略する。
[直進走行時の転舵角補正制御処理]
図5は、実施例2の転舵コントローラ10で実行される転舵角補正制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する(転舵角補正手段に相当)。なお、図3に示した実施例1と同一の処理を行うステップには、同一のステップ番号を付して説明を省略する。
ステップS21では、直前の補正量から補正量を徐々に減少させ、ステップS22へ移行する。ここで、減少させる量は、運転者に補正量の変化を感じさせない程度とする。
ステップS22では、補正量がゼロであるか否かを判定する。YESの場合にはステップS23へ移行し、NOの場合にはリターンへ移行する。
ステップS23では、補正フラグFをゼロとし、リターンへ移行する。
[補正量逓減作用]
実施例2では、転舵角の補正中、運転者による操舵介入がなされた場合には、転舵角の補正を終了し、補正量を徐々に減少させる。すなわち、図5のフローチャートにおいて、補正量がゼロとなるまでの間、ステップS1、ステップS2またはステップS3のいずれかのステップから、ステップS11→ステップS12→ステップS21→ステップS22へと進む流れが繰り返される。
例えば、運転者の操舵介入により転舵角の補正を終了する際、補正量をゼロとした場合、目標転舵角が急変し、車両挙動が不安定となるおそれがある。これに対し、実施例2では、補正量を徐々に低減させることで、補正を中断した際の目標転舵角の急変を回避することができる。また、補正量を徐々に低減することで、運転者に与える違和感を抑制することができる。
図6は、実施例2の直進状態維持作用を示すタイムチャートであり、時点t1〜時点t2の区間は、実施例1と同様であるため、説明を省略する。
時点t2では、運転者による操舵介入がなされたため、補正を終了し、運転者が再び車両を直進させる操舵操作を開始する時点t3までの間、補正量が徐々に減少する。これにより、目標転舵角の急変が回避され、車両挙動の不安定化を抑制することができる。
次に、効果を説明する。
実施例2の車両用操舵制御装置にあっては、実施例1の効果(1),(2)〜(7)に加え、以下の効果が得られる。
(8) 転舵角補正手段(図5)は、運転者の操舵介入がなされた場合、転舵角の補正を終了し、ずれ量に基づく転舵角の補正量を徐々に減少させるため、目標転舵角の急変を回避でき、車両挙動の不安定化を抑制することができる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1,2に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1,2に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例1,2では、操舵ハンドルと前輪とを機械的に切り離したステアバイワイヤシステムについて説明したが、本発明の車両用操舵制御装置は、運転者の操舵操作にかかわらず、操向輪の転舵角を制御可能な構成であれば、ハンドルと前輪とを機械的に連結した操舵装置にも適用可能である。
また、実施例1,2では、前輪の転舵角を補正する例を示したが、後輪の転舵角を可変する機構を備えた車両の場合は、後輪の転舵角、または前後輪それぞれの転舵角を補正する構成としてもよい。前後輪の転舵角を共に補正する場合、ヨー角に基づくずれ量と横変位量に基づくずれ量の両方を無くすことができるため、車両の直進方向に対する進行方向のずれ量をより一層抑えることが可能である。
実施例1の車両用操舵制御装置を適用したステアバイワイヤシステムの構成図である。 実施例1の転舵コントローラ10における転舵角補正ロジックを示す転舵角制御系ブロック図である。 実施例1の転舵コントローラ10で実行される転舵角補正制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の直進状態維持作用を示すタイムチャートである。 実施例2の転舵コントローラ10で実行される転舵角補正制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2の直進状態維持作用を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 操舵ハンドル
2 操舵角センサ
3 反力モータ
4 バックアップクラッチ
5 転舵モータ
6 転舵角センサ
7 機構
8 前輪
9 反力コントローラ
10 転舵コントローラ
10a 積分器
10b 車両モデル
10c 比較器
10d 制御器
11 通信ライン

Claims (4)

  1. 運転者の操舵操作にかかわらず、操向輪の転舵角を制御可能な車両用操舵装置において、
    ヨーレートまたは横速度を検出する旋回挙動検出手段と、
    前記ヨーレートまたは横速度を積分してヨー角または横変位量を演算する積分手段と、
    車両が直進状態となった後、運転者の操舵介入がなされるまでの間、車両が直進状態になってから前記積分手段により演算されたヨー角または横変位量を打ち消す転舵角補正量を演算する転舵角補正量演算手段と、
    前記転舵角補正量に基づいて前記転舵角を補正する転舵角補正手段と、
    を備えることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用操舵制御装置において、
    前記転舵角補正手段は、操舵状態に基づいて、車両が直進状態であるか否かを判定することを特徴とする車両用操舵制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両用操舵制御装置において、
    前記転舵角補正手段は、車速が判定しきい値を超える場合、前記転舵角補正量に基づく前記転舵角の補正を実施することを特徴とする車両用操舵制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
    前記転舵角補正手段は、車両が直進路を走行している場合、前記転舵角補正量に基づく前記転舵角の補正を実施することを特徴とする車両用操舵制御装置。
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