JPH03178879A - 前後輪操舵装置 - Google Patents
前後輪操舵装置Info
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- JPH03178879A JPH03178879A JP31677289A JP31677289A JPH03178879A JP H03178879 A JPH03178879 A JP H03178879A JP 31677289 A JP31677289 A JP 31677289A JP 31677289 A JP31677289 A JP 31677289A JP H03178879 A JPH03178879 A JP H03178879A
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Links
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Landscapes
- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
- Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
本発明は、ハンドル操舵量と車速を検出するとともに、
車両の偏向状態を垂直軸周りの回転と横方向への変位を
表す物理量で検出し、この検出されたハンドル操舵量と
車速とによって定まる車両の目標偏向状態と上記検出さ
れた偏向状態とに応じて前後輪を操舵する前後輪操舵装
置に関する。
車両の偏向状態を垂直軸周りの回転と横方向への変位を
表す物理量で検出し、この検出されたハンドル操舵量と
車速とによって定まる車両の目標偏向状態と上記検出さ
れた偏向状態とに応じて前後輪を操舵する前後輪操舵装
置に関する。
従来、この種の前後輪操舵装置として、特開昭81−6
7666号公報に示すものが知られている。同公報に示
す前後輪操舵装置では、車両の偏向状態を表す物理量と
してヨーレートと横方向加速度とを使用し、ハンドル操
舵量と車速とに応じてヨーレートと横方向加速度とで表
される目標偏向状態となるように前後輪の操舵量を演算
している。
7666号公報に示すものが知られている。同公報に示
す前後輪操舵装置では、車両の偏向状態を表す物理量と
してヨーレートと横方向加速度とを使用し、ハンドル操
舵量と車速とに応じてヨーレートと横方向加速度とで表
される目標偏向状態となるように前後輪の操舵量を演算
している。
しかるに、従来の前後輪操舵装置における前後輪の操舵
量の演算では、ヨーレートと横方向加速度に基づく操舵
量の演算が互いに独立していなかった。すなわち、複数
項目の物理量を制御要素として車両の偏向を制御するに
あたり、各制御要素が互いに非干渉であるとは限らなか
ったため、状況に応じてヨーレートによるフィードバッ
クを停止したり、横方向速度によるフィードバックを停
止したりすることができなかった。従って、いずれか片
方の検出器だけに作動不良が生じても制御系全体を停止
せざるを得ず、かかる制御によって操安性が良くなれば
なるほど制御停止に陥った場合に運転者が受ける負担が
大きくなってしまった。 本発明は、上記課題に対処するためになされたもので、
各制′n要素の独立性を保証することによって、各制御
要素ごとにフィードバック制御の停止を可能とし、一部
の制御要素に関する検出器に作動不良が生じた場合は、
当該作動不良が生じた検出器に関する実質的なフィード
バック制御を独立に停止することが可能な前後輪操舵装
置を提供することを目的とする。
量の演算では、ヨーレートと横方向加速度に基づく操舵
量の演算が互いに独立していなかった。すなわち、複数
項目の物理量を制御要素として車両の偏向を制御するに
あたり、各制御要素が互いに非干渉であるとは限らなか
ったため、状況に応じてヨーレートによるフィードバッ
クを停止したり、横方向速度によるフィードバックを停
止したりすることができなかった。従って、いずれか片
方の検出器だけに作動不良が生じても制御系全体を停止
せざるを得ず、かかる制御によって操安性が良くなれば
なるほど制御停止に陥った場合に運転者が受ける負担が
大きくなってしまった。 本発明は、上記課題に対処するためになされたもので、
各制′n要素の独立性を保証することによって、各制御
要素ごとにフィードバック制御の停止を可能とし、一部
の制御要素に関する検出器に作動不良が生じた場合は、
当該作動不良が生じた検出器に関する実質的なフィード
バック制御を独立に停止することが可能な前後輪操舵装
置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の構成上の特徴は、操
舵ハンドルによる入力操舵量を検出するハンドル操舵1
検出手段と、車両の速度を検出する車速検出手段と、車
両に発生している垂直軸周りの回転に関する第1物理量
を検出する第1物理量検出手段と、車両に発生している
横方向への変位に関する第2物理量を検出する第2物理
量検出手段と、この第1及び第2物理量検出手段におけ
る各物理量の検出の作動不良をそれぞれ別個に検出する
不良検出手段と、上記検出ハンドル操舵量と検出車速と
検出筒1及び第2物理量とを入力し、同検出ハンドル操
舵量と検出車速とによって定まる目標第1及び第2物理
量と上記検出筒1及び第2物理量との各ずれをなくすよ
うに前後輪の各操舵量を同検出車速と検出筒1及び第2
物理量とを用いてフィードバック補償演算するにあたり
、各物理量に基づく前後輪の操舵が互いに他方の物理量
を生ぜしめることのない非干渉な関係となるように同演
算を行なう補償演算手段と、上記不良検出手段によって
上記第1及び第2物理量検出手段の作動不良が検出され
たとき当該不良が検出された物理量に関する上記フィー
ドバック補償演算におけるフィードバックゲインを実質
的にOとする条件を付与する条件付与手段と、上記演算
された操舵量だけ前後輪を操舵する操舵機構とを備えた
ことにある。
舵ハンドルによる入力操舵量を検出するハンドル操舵1
検出手段と、車両の速度を検出する車速検出手段と、車
両に発生している垂直軸周りの回転に関する第1物理量
を検出する第1物理量検出手段と、車両に発生している
横方向への変位に関する第2物理量を検出する第2物理
量検出手段と、この第1及び第2物理量検出手段におけ
る各物理量の検出の作動不良をそれぞれ別個に検出する
不良検出手段と、上記検出ハンドル操舵量と検出車速と
検出筒1及び第2物理量とを入力し、同検出ハンドル操
舵量と検出車速とによって定まる目標第1及び第2物理
量と上記検出筒1及び第2物理量との各ずれをなくすよ
うに前後輪の各操舵量を同検出車速と検出筒1及び第2
物理量とを用いてフィードバック補償演算するにあたり
、各物理量に基づく前後輪の操舵が互いに他方の物理量
を生ぜしめることのない非干渉な関係となるように同演
算を行なう補償演算手段と、上記不良検出手段によって
上記第1及び第2物理量検出手段の作動不良が検出され
たとき当該不良が検出された物理量に関する上記フィー
ドバック補償演算におけるフィードバックゲインを実質
的にOとする条件を付与する条件付与手段と、上記演算
された操舵量だけ前後輪を操舵する操舵機構とを備えた
ことにある。
上記のように構成した本発明においては、ハンドル操舵
1検出手段が操舵ハンドルによる入力操舵量を検出し、
車速検出手段が車両の速度を検出し、第1物理量検出手
段が車両に発生している垂直軸周りの回転に関する第1
物理量を検出し、第2物理量検出手段が車両に発生して
いる横方向への変位に関する第2物理量を検出し、不良
検出手段がこの第1及び第2物理量検出手段における各
物理量の検出の作動不良をそれぞれ別個に検出する。す
ると、補償演算手段が上記検出ハンドル操舵量と検出車
速と検出筒1及び第2物理量とを入力し、同検出ハンド
ル操舵量と検出車速とによって定まる目標第1及び第2
物理量と上記検出筒1及び第2物理量との各ずれをなく
すように前後輪の各操舵量を同検出車速と検出筒1及び
第2物理量とを用いてフィードバック補償演算するにあ
たり、各物理量に基づく前後輪の操舵が互いに他方の物
理量を生ぜしぬることのない非干渉な関係となるように
同演算を行なうが、このとき、条件付与手段は上記不良
検出手段によって上記第1及び第2物理量検出手段の作
動不良が検出されたとき当該不良が検出された物理量に
関する上記フィードバック補償演”算におけるフィード
バックゲインを実質的にOとする条件を付与する。そし
て、操舵機構が上記演算された操舵量だけ前後輪を操舵
する。 すなわち、本発明では各物理量に基づく前後輪の操舵が
互いに他方の物理量を生ぜしめることのない非干渉な関
係となるように前後輪の操舵角を演算するため、制御の
停止についても各物理量ごヒに独立であり、上記不良検
出手段ζこよって上記物理量検出手段の作動不良が検出
されたときに当該不良が検出された物理量のフィードバ
ックゲインを実質的にOとする条件を与えて同演算を継
続することができる。従って、各制御要素ごとに制御を
停止することが可能となり、一部の制御要素に関する検
出器に作動不良が生じた場合は当該作動不良が生じに検
出器に関するフィードバック制御を独立に停止して全制
御系が即座に制御停止に陥ることを防止することができ
る。
1検出手段が操舵ハンドルによる入力操舵量を検出し、
車速検出手段が車両の速度を検出し、第1物理量検出手
段が車両に発生している垂直軸周りの回転に関する第1
物理量を検出し、第2物理量検出手段が車両に発生して
いる横方向への変位に関する第2物理量を検出し、不良
検出手段がこの第1及び第2物理量検出手段における各
物理量の検出の作動不良をそれぞれ別個に検出する。す
ると、補償演算手段が上記検出ハンドル操舵量と検出車
速と検出筒1及び第2物理量とを入力し、同検出ハンド
ル操舵量と検出車速とによって定まる目標第1及び第2
物理量と上記検出筒1及び第2物理量との各ずれをなく
すように前後輪の各操舵量を同検出車速と検出筒1及び
第2物理量とを用いてフィードバック補償演算するにあ
たり、各物理量に基づく前後輪の操舵が互いに他方の物
理量を生ぜしぬることのない非干渉な関係となるように
同演算を行なうが、このとき、条件付与手段は上記不良
検出手段によって上記第1及び第2物理量検出手段の作
動不良が検出されたとき当該不良が検出された物理量に
関する上記フィードバック補償演”算におけるフィード
バックゲインを実質的にOとする条件を付与する。そし
て、操舵機構が上記演算された操舵量だけ前後輪を操舵
する。 すなわち、本発明では各物理量に基づく前後輪の操舵が
互いに他方の物理量を生ぜしめることのない非干渉な関
係となるように前後輪の操舵角を演算するため、制御の
停止についても各物理量ごヒに独立であり、上記不良検
出手段ζこよって上記物理量検出手段の作動不良が検出
されたときに当該不良が検出された物理量のフィードバ
ックゲインを実質的にOとする条件を与えて同演算を継
続することができる。従って、各制御要素ごとに制御を
停止することが可能となり、一部の制御要素に関する検
出器に作動不良が生じた場合は当該作動不良が生じに検
出器に関するフィードバック制御を独立に停止して全制
御系が即座に制御停止に陥ることを防止することができ
る。
以下、本発明の一実施例を説明する。第2図は本発明が
適用される前後輪操舵車を概略的に示しており、同図に
示すようにこの前後輪操舵車は、前輪操舵装置Aと、後
輪操舵装置Bと、電気制御装置Cとを備えている。 かかる前後輪操舵車の説明を開始する前に、本発明にお
ける制御系において、各物理量に基づく前後輪の操舵が
互いに他方の物理量を生ぜしぬることのない非干渉な関
係となる演算系について説明する。なお、本実施例では
、車両の偏向状態を検出する第1及び第2の物理量とし
てヨーレートと横滑り角を用いている。 目的とする車両の運動を第3図に示す平面二輪車モデル
で記述できると仮定した場合、車両の操縦安定性に関す
る車両の応答は、近似的に次の伝達間数式で表されるこ
とが知られている。 前後輪の操舵入力(ξf、ξr)に対する伝達関数式は
、 (1) (2) であり、 横力外乱を入力とした伝達間数式は、 (3) ]XWD (4) である。 なお、 ・・・ (5) V=V(ψ+Sβ) ・・・ (6) である。 ここで、 各変数は ψSν。 ψWO: ヨーレート βSW。 βvD: 車体の横滑り角 : 横加速度 ξf:前輪舵角 ξ「:後輪舵角 WD:横力外乱 各定数は IZ: ヨー慣性モーメント Kf: 前輪のコーナリングパワー(両輪分)K「:後
輪のコーナリングパワー(両輪分)Lf: 重心点から
前輪軸までの距離 Lr: 重心点から後輪軸までの距離しり:外乱着力
点の重心点からの水平距離M : 車両の重量 V 二車速 をそれぞれ表している。 ここで、計算の簡略のため(1)〜(4)式ζこおける
パラメータを置き換えておく。 ・・・ (7) ・・・ (8) ・・・ (9) ・・・ (10) なお、 (7)〜(10)式にて置き換えられたfφb
rΦot rit+ rφot yit+
yiolfBIJ fatl+ rBI、 r
80+ 5’B1+ 5’flO1dl、 d。 は、車両諸元によって定まる値であり、車両に固有のパ
ラメータである。 一方、前後輪操舵車において運転者によるハンドル操作
に応じて前後輪の操舵角ξf、ξrを決定する際、車両
に生じたヨーレートψと横滑り角βをフィードバックす
る制御系を構成するとすれば、制御対象に前後輪の操舵
角ξf、ξ「を入力して制御対象からヨーレートψと横
滑り角βが出力されるという、二人カニ出力系の制御系
となり、第4図に示すようにフィードフォワード補償要
素(Gf(s)、 G r(s )) 2つと、フィ
ードバック補償要素(Hf中(s)、 HfB(s)、
Hri(s)、 Hra(S))4つを設計しなけれ
ばならない。 かかる制御系では、得られる前後輪の操舵角は伝達関数
式により以下のように表される。 ・・・ (11) ・・・ (l 2) なお、 δsw: ハンドルによる操舵角 N: ステアリングギア比 また、車両の応答を示す伝達間数式(7〉〜(10)式
を参照すれば、第4図に示す制御系において前後輪の操
舵角ξf、ξ「と横力外乱WDが与えられるとすると、
ヨーレートと横滑り角は以下のように表される。 ・・・ (13) ・・・ (l 4) ここで、 P iL P ’l’r+ Qo+ P
Bf+ P Hri Qa+ Dはそれぞれが
伝達関数式であり、 (7)〜(10)式の各係数に対
応する。 従って、運転者によるハンドル操舵と外乱によって当該
車両に生じるヨーレートψと横滑り角βは、 (11)
(12)式を(13)(14)式に代入して前後輪の操
舵角ξf、ξ「を消去して整理した結果、次のようにな
る。 な才3、 E=(D+P 13fHfB +P l1rHrB)x
(D+PφfHf・54P↓r)(rΦ)−(P4、f
HfB+PirHrB) X(P pfHfi’、P 11rHri)・・・
く 1 6 〉 である。 ところで、フ(=・ドパツク制御が行なわれなし)とき
は、フイ・−ドパツク補償要素(Hf1卆(s)、
HfB(s)、 Hri (s)、 Hro (s
))がすべて「0」であるから(15)式における一
部の行列は、すなわち、対角成分が「1ノ、非対角成分
がrOJの単位行列となっている。 しかるに、フィードバック制御を行なうことによって非
対角成分が「0」でなくなると、ヨーレートを目標値に
到達せしめる制御によって横滑り角の応答が生じ、横滑
り角を目標値に到達せしめる制御によってヨーレートの
応答が生じることになる。すなわち、フィードバック制
御によって干渉が生じているのであり、かかる干渉を生
じなくするためには(15)式における 部の行列の非
対角成分がrOJとなるようにフィードバック補償要素
を定めなければならない。 一方、この非対角成分がrOJである範囲内ではフィー
ドバック補償要素(Hf↓(s)、 Hfa(s)+
Hr+(s)+ Hra(s))とフィードフォ
ワード補償要素(Gf(s)、 Gr(s))を自由
に設計することもできる。そこで、本実施例では次のよ
うな制御系を設計する。 ■ 横力外乱の車両応答に対する影響を低周波領域で低
減し、高周波領域では低減しないようにする。横力外乱
のパワ−スペクトル密度(入力される頻度)は低周波領
域で大きいため、同領域における横力外乱の車両応答に
対する影響は積極的に低減せしめる必要があるが、高周
波領域では横力外乱のパワースペクトル密度は大きくな
いから、横力外乱の車両応答に対する影響を放置しても
あまり問題はないし、逆に積極的なフィードバック制御
を行なうと偏向状態を検出するセンサのノイズによる悪
影響が生しるからである。 従って、フィードバック補償要素としては、低周波領域
で横力外乱の伝達率が低減せしめ、高周波領域ではあえ
て低減せしめないようにする。 ■ 運転者のハンドル操舵入力に対しては車両のヨーレ
ート応答と横滑り力応答がともに一次遅れで追従するよ
うにする。−次遅れ程度が望ましいという意である。 従って、フィードフォワード補償要素としてはハンドル
操舵入力の伝達関数が一次遅れとなるようにする。 まず、■を設計する。 低周波領域で横力外乱がヨーレートに及ぼす影響を低減
せしめ、高周波領域では低減せしめないようにするため
には、ヨーレートψの一巡伝達間数(制御しない場合と
比較した伝達率〉が、・・・ (17) a↓、bφ:設計パラメータ(a+?b↓)となればよ
い。 また、低周波領域で横力外乱が横滑り角に及ぼす影響を
低減せしめ、高周波領域では低減せしめないとするため
には、°横滑り角βの一巡伝達間数(制御しない場合と
比較した伝達率〉が、・・・ (18〉 &B*bB: 設計パラメータ(as≧be)となれば
よい。 ここで、各設計パラメータa↓、b↓+aB+bBは外
乱に対するヨーレートψと横滑り角βの周波数応答特性
がそれぞれ第5図と第6図(同図では、実線にて「制御
有り」の場合を示し、破線にて「制御なし」の場合を示
している。)て示すようになることを目標としたもので
あり、低周波領域(周波数がそれぞれb++bBより低
い領域)では伝達率を下げることによって外乱の影響を
低減させ、高周波領域(周波数がそれぞれaφ、aB)
より高い領域)では外乱の影響を制御しない状態と同じ
にしている。すなわち、高周波領域では実質的にヨーレ
ートψと横滑り角βをフィードバックせず、偏向状態検
出手段のノイズの影響を受けないようにしている。 次に、■を設計する。 ハンドル操舵入力に対してヨーレートψが一次遅れで追
従するのであるから、目標ヨーレートΦが ・・・ (l 9) gφ: ヨーレートの定常ゲイン T↓: ヨーレートの時定数 となれば良い。なお、ヨーレートの定常ゲインg↓とヨ
ーレートの時定数T↓は車速に依存するとともに車種等
によって変更可能な値をである。 また、操舵入力に対して横滑り角が一次遅れで追従する
のであるから、目標横滑り角βが、・・・ (20) gB: 横滑り角の定常ゲイン TB: 横滑り角の時定数 となれば良い。なお、横滑り角の定常ゲインgBと横滑
り角の時定数Taについても車速に依存するとともに車
種等によって変更可能な値をである。 (15)式に戻ると、■を実現するためには一部の行列
における対角成分が(17)(18)式で表されている
ように、 それぞれ 1」」ヒ1 sea φ 五コユヒ主 s+aB となれば良い。 これにより、 フィードバック制御が行なわれな いときに横力外乱入力に対してヨーレートと横滑り角の
応答が、 それぞれ (21) ・・・ (22) であったものが、 フィードバック制御により、 ・・・ (24) となる。 以上より、 (15)式における 部における 行列が となるようにフィードバック補償要素 (Hf↓ (S)。 1(fB(s)+ Hr↓(S)。 Hra(s)) を決定 すれば良い。 簡単のため、 fr +r M ◆ Iz◆ ■ =p。 ・・・ (25) とおくと、 ・・・ (26) ・・・ (28) ・・・ (29) となO、フィードバック補償要素 (Hfi(s)、 H fB(s)、HrΦ(s)、Hra(s))が一義的に
定まろ。 一方、■を実現するためには、制御の目標である(19
)(20)式と(26)〜(29)式の結果を(15)
式にあてはめてフィードフォワード補償要素(Gf(s
)、Gr(s))を求める。すなわち、 ・・・ (30〉 より 0 s+b 1+TB ・・・ (3 ・・・ (32) が得られる。 以上により、補償要1(Hfφ(s)、HfB(s)。 Hrφ(s)、Hra(s)、Gf(s)、Gr(s)
)が全て求められた。 補償要素が求められたところで、当該制御系を分かりや
すい形でまとめてみる。 (31)(32)式を変形し
て ・・・ (33) ・・・ (34) と し、 (33) (34)式に(19) (20)式 及び(26) (29)式を代入すると、 ・・・ (35) ・・・ (36) か得られる。 さらに、 (35) (36)式を前後輪の操舵角 を表す ( ] ) (12) 式に代入してまとめると、 +Hfφ(Φ−ψ)+HfB(θ−β)・・・ (37
) + Hr↓(Φ−ψ)+Hra(β−β)・・・ (3
日) となる。 (37)(3B)式に示すようにヨーレートと横滑り角
の各々における目標値と実際の検出値とによって前後輪
の操舵角はフィードバック制御されるのであるが、ここ
で、ヨーレートに関するフィードバック補償要素(Hf
↓+Hr*)は、実際のヨーレートψと目標のヨーレー
トΦとの間にずれが生じたときに前後輪の舵角ξf、ξ
rてそのずれを補正するにあたり、その補正を行なって
も横滑り角βと目標横滑り角βとの間に新たなずれは生
しないような制御系を構成しているのである。 また、これは横滑り角に関するフィードバック補償要素
(Hfa、 Hrs)についても全く同様である。 一方、このようにヨーレートと横滑り角によるフィード
バック制御が行なわれることに関して非干渉であれば、
制御を停止することについても互いに非干渉な関係が保
たれる。従って、求められた補償要素(Hf◆(s)+
Hfa(s)、 Hrφ(s)。 Hra(s)、Gf(s)、Gr(s))を維持しつつ
、変更可能な設計パラメータを所定の関係に設定すれば
”ヨーレートのみ”あるいは”横滑り角のみ′°につい
て検出値に基づくフィードバック制御を停止することが
できる。 かかる設計パラメータを定めるにあたり、 (26)〜
(29)式のブイ−ドパツク補償要素(Hf1(s)+
Hfe(s)、 Hri(s)、 Hra(s))を
参照すると、ヨーレートに基づくブイードパツクaノ(
御を停止する場合、設計パラメータai、bφを等しく
しで(a中=b4.)フィードバック補償v療Hf i
(s >、 Hr φ(s )を「0」とすればよ
い1八 横滑り角に基づくフィードバック制御を停止す
る場合、設計パラメータaB、bBを等しくして(aB
=ba)フィードバック補償要素Hf1](s)、Hz
+<s)を「0」とすればよいことが分かる。 次に、かかる制御系を実際に連用した前後輪操舵車につ
いて図面を参照しつつ説明する。 第2図に示す前輪操舵装置Aは、車体(図示しない)に
対して軸方向へ変位可能に支持されに円筒状のハウジン
グ21を備えており、同バウジご・グ21内にはランク
パー22が軸方向へ変位可能に支持されている。ラック
バー22は、ハウジング21内にて同バー22と噛合す
るビニオノ23と、中間軸24a(操舵軸24の若干の
屈曲を21容する)を含tl′操舵軸24を介して操舵
ハンドル25に接続されるとともに、その両端(、′、
て左イ(タイロッド26a、、26b及び左′lTす・
ツク刀2アーム27a、2−/b7i介しlて左右前輪
FWI、 FW2を接続している。 ハウジング21内には一体的にパワ・−・ン1ノンダ2
8が形成されており、同シリンダ28はラックバ−22
に固定されたピストン28aにより左右油室28 b、
28 cに区画されている。左右油室28 b、
28 cはハウジング21に組み付けた制御バルブ3
1にそれぞれ接続されており、同バルブ31は操舵軸2
4に作用する操舵トルクに応じて油圧ポンプ32から前
記油’!28b、28cへの作動油の供給及び同油室2
8b、28cからリザーバ33への作動油の排出を制御
する。 ハウジング21には一体的にブラケット34が固着され
ており、同ブラケット34はピストンロッド35aの一
端に接続されている。ピストンロッド35aの他端には
ピストン35bが固着されており、同ピストン35bは
油圧シリンダ35を左右油室35c、35dに区画して
いる。油圧シリンダ35の左右油室35 c、 31
5 dは電磁切り換えバルブ36を介して油圧ポンプ3
2及びリザーバ33にそれぞれ連通している。電磁切り
換えバルブ36は電磁ソレノイド36aを備えており、
同ソレノイド36aは電圧の非印加時に同バルブ36を
第1状!IJ(中央位置)に設定して油圧ポンプ32及
びリザーバ33と油圧シリンダ35の左右油室35 c
、 35 dとの連通を禁止する。また、電磁ソレノ
イド36aは正電圧の印加時に電磁LJJり換えバルブ
36を12状U(図示右位置)ζこ設定して油圧ポンプ
32から油圧シリンダ35の右油室35dへの作動油の
供給及び同シリンダ35の左油室35cからリザーバ3
3への作動油の排出を許容するとともに、負電圧の印加
時に同バルブ36を第3状態(図示左位置〉に設定して
油圧ポンプ32から左油室35cへの作動油の供給及び
右油室35dからリザーバ33への作動油の排出を許容
する。なお、油圧ポンプ32には分流弁37が備え付け
られており、同ポンプ32から圧送される作動油は、こ
の分流弁37において分流されている。 一方、後輪操舵!!置Bは車体に支持された円筒イ犬の
ハウジング4]を備えており、同ハウジング41内には
リレーロッド42が軸方向へ変位可能に支持されている
。リレーロット42はその両端にて左右タイロッド43
a、43b及び左Bナックルアーム44a、44bを介
して左右後輪RWI。 RW2を接続している。ハウジング41内には一体的に
パワーシリンダ45が形成されており、同シリンダ45
はリレーロット42に固定されたピストン45aにより
左右油室45b、45cに区画されている。左右油室4
5 b、 45cは電磁切り換えバルブ4日を介して
油圧ポンプ32及びリザーバ33にそれぞれ連通してい
る。 電磁切り換えバルブ46は電磁ソレノイド46aを備え
ており、同ソレノイド46aは電圧の非印加時に同バル
ブ46を第1状態(中央位置〉に設定して油圧ポンプ3
2及びリザーバ33とパワーシリンダ45の左右油室4
5 b、 45 cとの連通を禁止する。また、電磁
ソレノイド46aは正電圧の印加時に電磁切り換えバル
ブ46を第2状態(図示左位置)に設定して油圧ポンプ
32からパワーシリンダ45の左油室q5bへの作動油
の供給及び同シリンダ45の右油室45cからリザーバ
33への作動油の排出を許容するとともに、負電圧の印
加時に同バルブ46を$3状a(図示右位置)に設定し
て油圧ポンプ32から同右油室45cへの作動油の供給
及び左油室45bからリザーバ33への作動油の排出を
許容する。 前輪操舵装置Aにおけろ電磁切り換えバルブ36と後輪
操舵装置Bにおける電磁切り換えバルブ46への正負電
圧の印加及び電圧の非印加は電気制御装置Cにより制御
されている。 尾ス制1alI装置Cはハンドル操舵角検出器51、変
位量検出器52 a、 52 b、 車速検出器5
3、ヨーレート検出器571及び横滑り角検出器55を
備えている。 ハンドル操舵角検出器51は操舵軸24の外周近傍に配
設され、同軸24によるハンドル操舵角を検出して同ハ
ンドル操舵角δSWをアナログ量で表す検出操舵角信号
を出力する。この検出操舵角信号は零により操舵ハンド
ル250基準回転位置を表し、正により同ハンドル25
の右回転位置を表し、かつ負により同ハンドル25の左
回転位置を表す。 変位量検出器52 a、 52 bはそれぞれ前後輪
の実際の操舵量を検知するためのセンサであり、変位量
検出352aはピストンロッド35aの近傍に配設され
て同ロツ)’ 35 aの変位量をアナログ量で表す検
出前輪変位量信号を出力する。この検出前輪変位量信号
は零によりピストンロッド35aの基準位置を表し、正
により同ロッド35aの左方向への変位を表し、かつ負
により同ロッド35aの右方向への変位を表す。一方、
変位量検出器52bはリレーロッド42の近傍に配設さ
れており、同ロッド42の変位量をアナログ量で表す検
出後輪変位量信号を出力する。この検出後輪変位量1言
号は零によりリレーロッド42の基準位置を表し、正に
より同ロッド42の右方向への変位を表し、かつ負によ
り同ロッド42の左方向への変位を表す。 車速検出器53は車両の駆動系に設けられた変速機(図
示しない)の出力部に配設され、同変速機の出力軸の回
転を検出することにより車速Vをアナログ量で表す検出
車速信号を出力する。 ヨーレート検出器54は車体の垂直回りの回転角速度を
計測することによりヨーレートψを検出し、同ヨーレー
トψをアナログ量で表す検出ヨー・レート信号を出力す
る。この検出ヨーレート信号は零により車体が回転して
いない状態を表し、正により右回転、負により左回転し
ている状態を表す。このヨーレート検出器54は振動ジ
ャイロから構成されているが、この他にも車体の二ケ所
に取り付けた加速度センサと同センサの出力よりヨーレ
ートψを演算する演算器とによって構成することもてき
る(特開昭61−67666号公報の第7図と第8図に
開示されたもの)。 横滑り角検出器55は車両の横滑り角βを検出し、同横
滑り角βをアナログ量で表す検出横滑り角信号を出力す
る。この検出横滑り角信号は零により横滑り角の生じて
いない状態を表し、正により車体の直進方向に向かって
右方向への横滑り角を表し、負により左方向への横滑り
角を表す。本実施例では横滑り角検出器55を横方向へ
の速度を検出する対地速度センサと同センサの出力を車
速て除算して横滑り角とみなす除算器とによって構成し
ている。この他、車体の二ケ所に取り付けた加速度セン
サと演算器とによって車体の求心加速度を求めるととも
に、同求心加速度とヨーレートと車速とによって横方向
加速度を求め、これを積分して横方向速度を求めた後で
車速で除算する構成とすることもできる(特開昭61−
67666号公報の第7図と第9図に開示されたもの)
。 マイクロコンピュータ5Gはバス56aにそれぞれ共通
に接続されたROM56b、CPU56c、RAM56
d及び■10く入出力インターフェース回路)56eか
らなる。ROM 56 bは第7図のフローチャートに
対応したプログラムを記憶し、CPU56cはイグニッ
ションスイッチ(図示しない)の閉成に応答して前記プ
ログラムの実行を開始するとともに同スイッチの閉成中
間プログラムを実行し続け、RAM 56 dは面記プ
ログラムの実行に必要な変数データを一時的に記憶する
。 11056eはA/D変換器、D/A変換器、記憶回路
等を内蔵するとともに、ハンドル操舵角検出651、車
速検出器53、ヨーレート検出器54、横滑り角検出器
55及び前後輪の差動増幅器57 a、 57 bに
接続されている。そして、ハンドル操舵角検出器51、
車速検出器53、ヨーレート検出器54及び横滑り角検
出器55から供給されたアナログ量の各検出信号をディ
ジタル変換して同ディジタル変換データをバス56aに
供給するとともに、前記プログラムの実行により決定さ
れた前後輪の操舵角ξf、ξrを表すディジタル制御デ
ータをアナログ変換して同アナログ′7JII13jl
信号をそれぞれ差動増vA器57a、57bの正側入力
(+)に供給する。 一方、差動増幅器57a、57bの負側入力(−)には
それぞれ変位量検出器52a、52bの出力が接続され
ており、同増幅器57aはピストンロッド35 aの変
位をフィードバック制御し、同増幅器57bはリレーミ
ツド42の変位をフィードバック制御する。 第2図に示す前後輪操舵車にζよ、ヨーレー ト検出器
54と横ポリ角検出器53の作動不良を検出する機器が
示されていないが、本実施例ではソフトウェアによる検
出を行なう。 (37)(3B)式では、ヨーレートと横滑り角の各々
において目標値と実測値とを使用して演算を行なうが、
本来の制御が順調であればヨーレートと横滑り角におけ
る目標値と実測値とは同一または近似しているはずであ
る。 従って、実測値と目標値とが大きくかけ離れていれば制
御系が不調であることを示し、検出器54.55、マイ
クロコンピュータ56、あるいは制御系等に故障が生じ
ている証となる。かかる場合、少なくとも検出器54+
56に故障が生じているならば、マイクロコンピュータ
56の処理によって検出器54.55の作動不良として
検出することができる。 本実施例では、ヨーレートと横滑り角における実ill
値と目標値との差によってのみ検出器54゜55の作動
不良を検出するが、その他、車両の走行上、有り得ない
ような実測値が得られた場合にもマイクロコンピュータ
56の処理によってソフト的に検出器54.55の作動
不良を検出することができる。 次に、上記のように構成した実施例の動作を説明する。 運転者が車両を操縦すべくイグニッションスイッチを閉
成すると、マイクロコンピュータ56は、第7図に示す
フローチャートに対応したプログラムに従って処理の実
行を開始する。 処理はステップ100より開始する。同ステップで+、
1% CPU5ccが各検出器によって検出された車両
の状91を読み込む処理を行なう、n体的には、ハンド
ル操舵角検出器51と車速検出器53とヨーレート検出
器54と横滑り角検出器55の出力したアナログ量の検
出操舵角信号と検出車速信号と検出ヨーレート信号検出
と横滑り角信号とがl1056eに入力され、l105
6cによってディジタル量に変換されたハンドル操舵角
δswと車速Vとヨーレートψと横滑り角βの各データ
がRAM56d内の所定の領域に記憶されろ。なお、ヨ
ーレートψや+M滑り角βが直接求められない場合には
他の物理量から演算して求めるが、同演算は本ステップ
で行なえば良い。 次なるステップ200では、CPU56cはステップ1
00にて読み込まれた車速Vに対応した各種の設計パラ
メータをROM56bに記憶されたマツプから読み込む
、すなわち、車速■を加工してROM 56 bの読み
出しアドレスを作成し、ROM56bの同アドレスに記
憶された各データを読み出してRAM56d内の所定の
領域に記憶せしめる。なお、フローチャート中では、マ
ツプから読み込むデータLこ”m”の印を付しているゆ
本ステップで読み込まれる設計パラメータは、定常ヨー
レートゲインg↓、定常横滑り角ゲインgB、ヨーレー
ト時定数Tφ、横滑り内時定数Ta及び周波数を定める
設計パラメータbφ*bB*nφ+&Bの他、ヨーレー
トと横滑り角のそれぞれにおいて目標値と実測値とがど
れくらい離れた時点でフェイルと判断するかを決めるヨ
ーレートし・きいf直εiと横滑り角しきい値εBを含
めて、計10個である 設計パラメータの読み込みが終了したら、ステップ30
0では車両に固有のパラメータを読み込む。この車両に
固有のパラメータも、先の設計パラメータと同様、車速
■に対応しているのて、車速■よりROM 561)の
読み出しアドレスを作成し、同アドレスに記憶された各
パラメータを読み出してRAM56dの所定の領域に記
憶せしめろ。 なお、本ステップにおける車両に固有のパラメータは−
fΦL rφo+ r□iIL r+0+ f
B++ fBo+ rBllrBD+ pOの9
つである。 以上までのステップで前輪Fν1. FW2及び後輪
RW1、 RW2の操舵角ξf、ξ「を演算するために
必要な要素が得られたが、ヨーレート検出854と横滑
り角検出器55とのいずれかに作動不良が生していれば
(37)(38)式における係数が異なって来るので、
ステップ400〜700において当該場合の処理を行な
う。 ステップ400では、ヨーレート検出器54に作動不良
が生していないか調べる。すなわち、目標ヨーレートΦ
と検出ヨーレートψとの差の絶対値がヨーレートしきい
値εiを越えているか否かを判定する。この判定で’N
o”となれば何もせずにステップ600に移行するが、
“’ YES”と判定された場合は検出ヨーレートψで
フィードバック制御をすることがないよう、ステップ5
00にて設計パラメータa中、b↓を同一値にする。 ステップ400の判定で”NO゛と判定されるか、ある
いは”YES″と判定されてステップ500の処理を経
ると、次のステップ600では、横滑り角検出器55に
作動不良が生じていないか調べる。すなわち、目標横滑
り角βと検出横滑り角βとの差の絶対値が横滑り角17
.・きい値εBを越えているか否かを判定する。本ステ
ップでは、ステップ400の場合と同様、′NO″と判
定されれば何もせずにステップ800に移行するが、Y
ES”と判定された場合は検出横滑り角βてフィードバ
ック制御をすることがないよう、ステップ700にて設
計パラメータas、baを同一値にする。 以上のステップ700まてにおいて、変更可能性のある
設計パラメータaφ+ bt’、aB+ bBを含
めた前後輪舵角ξf、ξrを演算するために必要な全て
の要素が得られたので、ステップ800ては(37)(
3B)式に基づいて両操舵角ξf。 ξ「を演算する。かかる演算は、いわゆるデジタルフィ
ルタとして計算が行なえる。 ここで、その計算方法について説明する。 計算の順序は(37)(3B)式の両式における第3項
及び第4項の目標ヨーレート検出Φと、目標横滑り角B
を求めた後、同両式における第1項及び第2項、及び各
フィードバック補償要素(Hri (s)、 Hfa
(s)、 Hri (s)+ Hrs (s ))を求
めて、最後に各項の和を求めることにする。 (37)(3B)式における第3項の目標ヨーレートΦ
は(19)式に示すように ・・・ (l 9) で表される。ところで、一般に次の Y= X 1+Ts ・・・ (39) X : 入力 Y :出力 P : ゲイン(定数) T : 時定数(定数) なる伝4関数式は、ディジタル計算ではy (n)=
p ◆y (n−1)+ q ◆x (n−1)・・・
(40) X : 入力 y : 出力 p :定数 q :定数 n : 現在の値 n−に −用量前の値 で表される。ここで(39)式と(40)式における定
数の対応は、ディジタル計算の計算周期をT comp
とすると ・・・ 〈41 ) ・・・ (42) 従って、 (39〉〜(42)式の間係を利用す れば(19)式は(40)において ・・・ (43) ・・・ (44) とおき、δSWを入力Xとすれば出力Yとして目標ヨー
レートΦが求められる。 同様にして(37)(3B)式における第4項の目標横
滑り角Bの値も演算できる。 また、 (37)式における第1項は、次のように変形
できる。 × δ SW ・・・ (45) 従って、 この場合も(39) 〜 (42) 式の関係 を利用することができろ。 すなわち、 y(n)=p y (n− )+qO・ x (n)+ q l・ x (n−]) ・・・ (46) :こおいて、 ・・・ (47) ・・・ (49) とおき、ハンドル操舵角δSWを入力Xとすれば出力y
として(37)式の第1項が求められる。 (37)式の第2項、 (38)式の第1項及び第2項
についても同様である。 また、 (37)式におけるフィードバック補償要素H
f↓も ・・・ (50) と変形できるから、 (46)式において、p=exp
(−bφTcomp) ・・・く51) X (1−exp(−b 中T comp))・・・
(53) どおけば演算できる。 従って、 (37)(3B)式における他のフィ・・ド
パツク補償要素HfBI Hrφ、HrBについCも
同様にして演算できる。 但し、上述したようにヨーレート検出器54’こ作動不
良が生B ”(いるときはaφ==b↓となっているの
でフィー・ドパツク補償要素Hf1j HrΦは「O
」となるし、横滑り角検出器55に作動不良が生じてい
るときはa B = bBとなっているのでフィードバ
ック補償要素HfB、HrBは「0」となる。 後は、以上の結果をもとに通常の四則演算を行ない、
(37)(3B)式の両式から前後輪の操舵角ξf、ξ
rが計算できることになる。 このようtこbT前後輪の操舵角ξf、ξ「が求められ
たら、CPU56cはスデ・ンン゛ら00にて同操舵角
ξf、ξrを表すアナログ制御型信号を差動増幅器57
a、57bに出力せ]ノめる。 この際、後輪操舵装置Bに対する制御信号とし・では後
輪RWI、 RW2の操舵角ξ「を示すものを出力す
ればよいが、前輪操舵装置Aに対しては操舵ハンドル2
5による操舵周分を差し引いた制御信号を出力しなけれ
ばならない。操舵ハンドル25による操舵周分はハンド
ル操舵角検出器51によって求めることができるので、
前輪FνI、 FW2の操舵角ξfから操舵ハンドル
25による操舵角を差し引いた後の前輪修正舵角△ξf
を示ず制i卸信号を出力する。 なお、CP U 36 cによる演算で求められた前後
輪の操舵角はディジタル量であわ、CP 056Cが同
データをI / 056 eに送出すると、 l105
6eはディジタル/アナログ変換してアナ0グ量の制御
信号に変換している。 このステップ900にて、アナlコグ制御信号が差動増
幅器57a、57bに出力されると、前輪操舵装mAに
おけるピストンロッド35 aと後輪操舵装置Bにおけ
るリレーロッド42とがそれぞれtB&切り換えバルブ
36.46の働きによって目標位置にフィードバック制
御される。 いま、ピストンロッド35aが目標位置にあったとする
。この場合、差動増幅器57aの負側入力(−〉に入力
される変位量検出器52aからの検出前輪変位1信号と
、同増暢器57aの正側入力(+)に入力されるl10
56eからの前輪修正舵角を示す制御信号とは同電位と
なるため、差動増幅器57aからは電磁ソレノイド36
aを駆動する電圧が出力されない。この結果、電磁切り
換えバルブ36は作動せず、前輪FWi、 FW2は
転舵されずに現状を維持する。 これに対し、ピストンロッド35aが目標位置より右(
左)にあったとする。すると、前輪峰正舵角を示す制御
信号の方が電位が高い(低い)こととなり、差動増幅器
57aは正電圧(負電圧)を出力する。この正電圧(負
電圧)は電磁ソレノイド36aに印加され、電磁切り換
えバルブ36を第2状!!J(図示右位置〉 (第3状
態(図示左位置))に設定せしめる。 この第2状態(第3状態)では、油圧ポンプ32から送
出される作動油は油圧シリンダ35の右油室35d(左
油室35C)に供給され、左油室35C(右油室35d
)の作動油がリザーバ33へ袖山される。これによりピ
ストン35bとともにピストンロッド35aは左(右)
に移動し、目標位置まで変位する。このピストンロッド
35aの左(右)方向への変位はブラケット34を介し
てハウジング21を左(右)に変位せしめ、前輪FWI
、 FW2は右(左)方向に目標の舵角ξfとなるま
て転舵される。 一方、後輪操舵機構Bにおいては次のようにたる。リレ
ーロッド42の位置が目標位置であれば変位fi検出器
52bから出力されて差動増幅器57bの負側入力(−
)へ入力される検出後輪変位量fN号と、 l1056
eから出力されて差動増幅器57bの正側入力(+)へ
入力される後輪操舵制御13号とは同電位となるためT
L位差が生じず、差動増幅器57bからの出力も零であ
る。従って、電磁切り換えバルブ46は第1状B(中央
位置)のままであり、後輪RWI、 RW2は操舵さ
れない。 これに対し、リレーロッド42が目標位置より右(左〉
にあったとする。この場合、検出後輪変位量信号の方が
後輪操舵制御信号より電位が高いことになる。従って差
動増幅器57bては負側入力(−)の方が正側入力(+
〉より電位が高くなり、同差動増幅器57F)は電磁ソ
レノイF’ 46 aに対して負電圧を発生する。電磁
ソレノイド46aはこの負電圧の印加によって電磁切り
換えバルブ46を第2状態(図示右位置)く第3状態(
図示左装置))に設定する。この状態では油圧ポンプ3
2から送出されろ作動油はパワーシリシダ45の右油室
45c(左油室45b)に供給され、左油室45b(右
油室45C)の作動油をリザーバ33へj非出せしめろ
。これζこよりピストン45aは左(右)に移動し、リ
レーロット42は目標位置まで変位して後輪RWI、
RW2が左く右〉方向に目標の舵角ξrとなるまで転
舵される。 ヨーレート検出器54と横滑り角検出器55がいずれも
正常に作動している場合においては、かかる前後輪の転
舵によって車両に生しるヨーレートφと横滑り角βはハ
ンドル操舵量δSWと車速■に応して定まる所定値にフ
ィードバック制御される。しかし、ヨーレート検出器5
4か横滑り角検出器55に作動不良が生じている場合に
は、前後輪操舵角ξf、ξrの演算時にそれぞれヨーレ
ートψまたは横滑り角βの係数が「0」となるような条
件を設定したため、ヨーレートや横滑り角に関してフィ
ードバック制御されないが、 (37)(38)式に示
すように前後輪舵角ξf、ξ「は目標ヨーレートφと目
標横滑り角βに応して定められ、前後輪転舵の制御を継
続することができる。 この後、ステップ1000にて処理を続行するか否か判
定し、続行する場合はステップ1008こ戻って上述し
た処理を繰り返す。処理を続行しない場合としては、各
部品のフェイルチエツクを行なった結果、フェイルが発
見された場合や、イグニッションスイッチが開成されて
しまった場合などがある。 一方、車両走行中に、操舵ハンドル25が右方向に回動
されると、該回動は操舵軸24及びピニオン23を介し
てラックパー22に伝達され、同バー22が左方向へ変
位する。このラックパー22の左方向への変位は左右タ
イロッド26a、26b及び左右ナックルアーム27a
、27bを介して左右前輪FWI、 FW2に伝達さ
れ、同前輪FWI、 FW2は右方向へ操舵される。 かかる左右前輪FWI、 FW2の在方向への操舵時
には、制御バルブ31が操舵軸24に働く操舵トルクに
応して油圧ポンプ32からの作動油をパワーシリンダ2
8の右油室28c;こ供給するとともに同シリンダ28
の左油室281)内の作動油をリザーバ33に排出する
ように作用するので、同シリンダ2日はラックパー22
を左方向へ駆動して前記左右前輪FWI、 FW2の
操舵を助勢する。また、操舵ハンドル25が左方向へ回
動された場合には、各装置の前記とは反対方向への動き
により左右前輪FWI、 FW2は左方向へ操舵され
る。 しかし、前後輪の操舵はマイクロコンピュータ56によ
って常に制御されており、このような操舵ハンドル25
による操舵と並行して同マイクロコンピュータ56によ
って前後輪が転舵されている。 次に、かかるマイクロコンピュータ56の転舵制御にお
ける第1及び第2物理量の非干渉な関係を車両に横力外
乱が加わった場合を例として説明する。 上述した制御系によればハンドル操舵入力と車速とに応
して車両に生ずべき目標ヨーレートΦと目標横滑り角β
とを求め、それぞれの値より前後輪の舵角ξf、ξ「を
決定している。しかし、車両に横力外乱が加われば(3
7)(38)式に示すようにヨーレートψと横滑り角β
とのそれぞれにおいて目標値と実際値にずれが生じるか
ら、前後輪の操舵角ξf、ξrは変化する。 この変化によって横力外乱の影響が打ち消されるのであ
り、かつ、このときのヨーレートψと横滑り角βに基づ
く前後輪操舵のフィードバック制御は互いに干渉しない
ため、ヨーレートψと横滑り角βは目標とおりの値とな
る。いま、直進中に横力外乱によって車体が右旋回した
とすれば、上述した制御系では単に右旋回を止めるため
だけの操舵を行なうのではなく、同操舵によって新たな
横滑り角が生じない前後輪の舵角で操舵するのである。 同様に横力外乱の影響によって車両に横滑り角が生じた
ら、新たなヨーレートを生しさせることなくこの横滑り
角を打ち消すようにする。 車両に対してヨーレートのみ、または横滑り角のみが生
じることは通常起こり得ないだろうが、同時に生じた場
合における前後輪舵角の決定において上述した非干渉な
関係が実現されるのである。 また、このように非干渉な関係があればヨーレートψの
み、又は横滑り角βのみに基づくフィードバック制御を
停止させても他方の物理量に影響を与えない。従って、
各々の検出器に作動不良が生した場合は作動不良が生し
た検出器にかかる物理量に基づくフィードバック制御を
独立に停止することができる。 ただ、以上のようなフィードバック制御も、(17)(
18)式で示される伝達関数式の周波数特性に従う結果
、所定の低周波帯域における外乱に対してのみ有効とな
る。 これまでに説明した制御におけるヨーレートの発生抑制
及び横滑り角の発生抑制の効果、並びに同効果と周波数
特性との関係は第8図〜第11図(図中、実線にて「制
御有り」の場合を示し、破線にて「制御なし」の場合を
示している。)に示している。各図に示すゲインの変化
状況をみれば明らかに低周波帯域で効果が生しているの
が分かる。 また、ハンドル操舵に対する車両応答が一次遅れとなる
ように設計したが、第12図とv、13図(図中、実線
にて「制御有り」の場合を示し、破線にて「制御なし」
の場合を示している。)における位相の変化状況をみれ
ば遅れが減少して効果が生しCいるのが分かる。 なお、上述した実施例においては、操舵ハンドル25に
よる前輪FWI、 FW2の転舵を油圧シリンダ35
によって修正する形で前輪FWI、 FW2を操舵し
ているが、このようなハンドル操舵を修正するものに限
られず、例えば、操舵ハンドル25の回動と前輪FWI
、 FW2の操舵とを独立にし、油圧シリンダ35の
変位で直接、前輪FWI、 FW2を転舵する構成と
することもてきる。 また、上述した実施例では、 (37)(3s)式に基
づいて制御を行なっているが、さらに進化してマイクロ
コンピュータ56における処理の都合上、より簡便な演
算式に基づいて演算を行なうことも可能である。 以下に演算を簡略化した例を説明する。 (31)(32)式を次のような部分分数に分解する。 (以下余白〉 ・・ (54) ・・・ (55) また、 (26) 〜 (29〉 式もそれぞれ分解す ると、 po(s+b B) ・・・ 〈57〉 po(s+b ↓) ・・・ (58) ・・・ (59) となる。 (54)〜 (59) 式を (l エ ン (12) 式に 代入してまとめると、 ・・・ (60) となるから、 ベクトルとマト リクスを用いて (61 ) と表される。 なお、 g : フィードフォワードベクトル 九r: フィードバックマトリクス hl: 々 hm: 々 であり、各々のベクトルとマトリクス(gI、hr。 hi、hm)は要素に車両に固有のパラメータを全て含
んだ定数ベクトルと定数マトリクスとなっている。 この結果、伝達関数として計算が必要なのは(19)式
の目標ヨーレートψと(20)式の目標横滑り角βの演
算、及び(61)式右辺第3項となり、演算に要する時
間はかなり減少する。 また、車速に依存するパラメータをマツプの形でメモリ
に記憶させる場合も、フィードバック制御とフィードフ
ォワード制御に関するマツプの数はフィードフォワード
ベクトル9の2要素と、フィードバックマトリクスhr
、bi、hmの各4要素という計14枚のマツプを持つ
こととなり、メモリから値を呼び出す時間が短くなる。 一方、ヨーレート検出器54に作動不良が生した場合は
°”aφ=bΦ”とし、横滑り角検出器55に作動不良
が生じた場合はaB=bB′′として検出ヨーレートψ
と検出横滑り角βでフィードバック制御しないこととし
た。このため、かがる作動不良が検出された場合、 (
60)式からも明らかなように、 (61)式のフィー
ドバックマトリクスhr、hi、hmの要素が変化する
。 すなわち、 hr (j、 k) =O hi (j、 k)=O hm (j、 k)=hn (j、 k)なお
、 k=1: ヨーレート検出器が作動不良に=2: 横
滑り角検出器が作動不良 」 = 1. 2 又、マトリクスhnについては ・・・ (62) となっている。 前述した実施例のように(11)(12)式に(26)
〜(29)式と(30)(31)式を代入して演算する
のでは伝達関数式が複雑であり、計算に時間を要するし
、また、伝達関数式に車両に固有のパラメータが多数音
まれているが、このパラメータが車速によって変化する
特性を持っているため、パラメータをマツプの形でコン
ピュータのメモリ内に持つ場合にメモリからの読み出し
時間が多くなってしまう可能性もある。 (60)式に
基づいて計算を行なえば計算時間及びメモリ読み出し時
間が低減される。 なお、 (6])式で示される制御系を第14図に示し
ている。 以下、 (61)式に基づく前後輪の操舵の制御を実現
する処理について第15〜17図のフローチャートを参
照しつつ説明する。 イグニッションスイッチがオンにされると、まず、ステ
ップ1000にてフラグに初期値をセットする。フラグ
は、ヨーレート検出器54の作動不良を示すFφと横滑
り角検出器55の作動不良を示すFBとを使用し、それ
ぞれlTl11にて作動長の状態を示し、JI Onに
て作動不良の状態を示す。初期値は“1パである。 ステップ1100では、前述したフローチャートの場合
と同様、各検出器51〜55によって検出された車両の
状態量を読み込む。 次なるステップ1200ては、CP U 56 c +
、t、ステップ1100にて読み込まれた車速Vをもと
に、ROM 56 bに記憶されたマツプから同車速V
に応して変化する各種の設計パラメータを読み込む。 ステップ1300では、ステップ1200で読み込まれ
た設計パラメータの一部を利用し、 (19)(20)
式に基づいて目標ヨーレートψと目標横滑り角Rとを算
出する。ディジタルフィルタとしての計算方法は、 (
39)式の伝達関数式と同様に行なえばよい。 ステップ+ 4.00では、 (61)式の第3項のす
る。この場合もディジタルフィルタの計算は(39)式
の伝達間数式と同様−Cある。 次なるステップ1500では、CPU56cはROM
56 bのマツプからフィードフォワードベクトル9と
フィードバックマトリクスhr、 hi。 hmを読み込む。フィードフォワードベクトル9:こつ
いては2要素、フィードバックマトリクスhr、 h
+、 hmについてはそれぞれが4要素づつ、計14
要素が車速■をパラメータとして読み込まれろ。 フィードバックマトリクスhr、 hi、 hmの
読み込み後、ステップ1600.1700では検出器5
4.55の作動状態を判定し、作動不良と判定された場
合は読み込んだフィードバックマトリクスhr、 h
i、 hmの要素を変更する。 ここで各ステップ1600.1700をより詳細に記し
た第16図及び第17図を参照する。 ステップ1610では、フラグFiが”1 +1かどう
かを判断する。既に、以前のループ処理中に作動不良が
検出されていればフラグFiがOIl+にセットされで
おり、ステップ1610で”NO”と判定されてステッ
プ1640へ移行してフィードバックマトリクスhr、
hi、 hl+の要素を変更する。 一方、ステップ1610て“YES”と判定:\゛れた
場合は、ステップ1620でヨーレートのi」標値(疑
似積分値)ψINと検出値ψとの差によってヨーレート
検出器54の作動不良を判定するい疑似積分値を使用す
れば平均化されるため、ノイズなどによって突発的に実
測値が変化した場合に制御が即座に停止されてしまう自
体を防止することができる。 同差の絶対値が所定のしきい値ε↓を越えていると判定
されるとステップ1630にてFiに”0パをセットし
、ステップ1640にてフィードバックマトリクスhr
、 hi、 hIllの要素を変更する。 ステ・ツブ1640では、”a↓=b↓”としたときの
フィードバックマトリクスhr、 hi、 hll
を設定する処理を行ない、上述したとおり、hr cj
、 k) =O rli (j、 k) =0 へm (j、 k) =hn cj、 k)木に:
l: j=1.2 とする。 しかし、同差の絶対値が所定のしきい値εφの範囲内で
あればステップ1640に移行することなくステップ1
700へ移行する。 ステップ1700における各処理はステップ1600に
準拠しており、ステップ1710では、フラグFIlが
”I I+かどうかを判断する。既に、以前のループ処
理中に作動不良が検出されていればフラグFBがO”に
セットされており、ステップ1710で”No”と判定
されてステップ1740へ移行し、フィードバックマト
リクスhr。 hi、 hIllの要素を変更する。 一方、ステップ1710で”YES”と判定された場合
は、ステップ1720で横滑り角目標値(疑似積分(I
りβINと検出値βとの差によって横滑り角検出器55
の作動不良を判定する。疑似積分値を使用した場合の効
果はステップ1600の場合と同様である。 同差の絶対値が所定のしきい値εBを越えでいると判定
されるとステップ1730にてFaに9゛O”をセット
し、ステップ1740にてフィードバックマトリクスh
r、 hi、 h+aの要素を変更する。 ステップ1740ては、”aB=bB”としkときのフ
ィードバックマトリクスhr、 hi、 hIll
を設定する処理を行ない、上述したとおり、hr (J
l k) =0 hi (j、 k)=O hm (j、 k)=hn (j、 k)*に
=2: j= 1.2 とする。 しかし、この場合も開蓋の絶対値が所定のしきい値εB
のRgf4内であればステップ1740に移行すること
なくステップ1800へ移行する。 そして、ステ・ツブ1800にてこれまで計算しておい
た各要素tごもとづき四則演算で(61)式を計算し、
前輪FWI、 FW2の操舵角ξfと後輪RWI。 RId2の操舵角ξrを求める。また、ステップ190
0では、 I 、/ 056 eを介してステップ18
00にて求められた前輪の操舵角ξfより操舵ハンドル
25による操舵角を差し引いた前輪修正舵角Δξfど後
輪の操舵角ξrを表すアナログ量の制御信号を差動増幅
器57a、57bに出力する。 これにより電磁切り換えバルブ36.46が前述のよう
に作動油の給排を制御し、前後輪が目標の舵角ξf、ξ
「となるように転舵される。 このように、本実施例では、目標となる車両の偏向状態
が車両の垂直軸周りの回転と横方向への変位を表す物理
量として示されている場合において、車両の偏向状暢を
この複数項目の物理量で検出し、目標値と実測値との差
がなくなるように前後輪を転舵せしめる制御を行なう際
、各項目の物理量に基づく前後輪の転舵が他の項目の物
理量に基づく前後輪の転舵と非干渉な関係となるような
演1(系を実現している。このため、制御の停止:こつ
いても互いに他の物理量に影響を与えr、各物理量に基
づく制御を別個に停止することができろ。 従って、かかる物理量を検出する検出器の一方に作動不
良が生じた場合に、当該検出器にかかる物理量に基づく
フィードバック制御だけを停止することができ、即座に
すべての制御を停止する必要があった従来と比べて運転
者の負担を軽減することができる。
適用される前後輪操舵車を概略的に示しており、同図に
示すようにこの前後輪操舵車は、前輪操舵装置Aと、後
輪操舵装置Bと、電気制御装置Cとを備えている。 かかる前後輪操舵車の説明を開始する前に、本発明にお
ける制御系において、各物理量に基づく前後輪の操舵が
互いに他方の物理量を生ぜしぬることのない非干渉な関
係となる演算系について説明する。なお、本実施例では
、車両の偏向状態を検出する第1及び第2の物理量とし
てヨーレートと横滑り角を用いている。 目的とする車両の運動を第3図に示す平面二輪車モデル
で記述できると仮定した場合、車両の操縦安定性に関す
る車両の応答は、近似的に次の伝達間数式で表されるこ
とが知られている。 前後輪の操舵入力(ξf、ξr)に対する伝達関数式は
、 (1) (2) であり、 横力外乱を入力とした伝達間数式は、 (3) ]XWD (4) である。 なお、 ・・・ (5) V=V(ψ+Sβ) ・・・ (6) である。 ここで、 各変数は ψSν。 ψWO: ヨーレート βSW。 βvD: 車体の横滑り角 : 横加速度 ξf:前輪舵角 ξ「:後輪舵角 WD:横力外乱 各定数は IZ: ヨー慣性モーメント Kf: 前輪のコーナリングパワー(両輪分)K「:後
輪のコーナリングパワー(両輪分)Lf: 重心点から
前輪軸までの距離 Lr: 重心点から後輪軸までの距離しり:外乱着力
点の重心点からの水平距離M : 車両の重量 V 二車速 をそれぞれ表している。 ここで、計算の簡略のため(1)〜(4)式ζこおける
パラメータを置き換えておく。 ・・・ (7) ・・・ (8) ・・・ (9) ・・・ (10) なお、 (7)〜(10)式にて置き換えられたfφb
rΦot rit+ rφot yit+
yiolfBIJ fatl+ rBI、 r
80+ 5’B1+ 5’flO1dl、 d。 は、車両諸元によって定まる値であり、車両に固有のパ
ラメータである。 一方、前後輪操舵車において運転者によるハンドル操作
に応じて前後輪の操舵角ξf、ξrを決定する際、車両
に生じたヨーレートψと横滑り角βをフィードバックす
る制御系を構成するとすれば、制御対象に前後輪の操舵
角ξf、ξ「を入力して制御対象からヨーレートψと横
滑り角βが出力されるという、二人カニ出力系の制御系
となり、第4図に示すようにフィードフォワード補償要
素(Gf(s)、 G r(s )) 2つと、フィ
ードバック補償要素(Hf中(s)、 HfB(s)、
Hri(s)、 Hra(S))4つを設計しなけれ
ばならない。 かかる制御系では、得られる前後輪の操舵角は伝達関数
式により以下のように表される。 ・・・ (11) ・・・ (l 2) なお、 δsw: ハンドルによる操舵角 N: ステアリングギア比 また、車両の応答を示す伝達間数式(7〉〜(10)式
を参照すれば、第4図に示す制御系において前後輪の操
舵角ξf、ξ「と横力外乱WDが与えられるとすると、
ヨーレートと横滑り角は以下のように表される。 ・・・ (13) ・・・ (l 4) ここで、 P iL P ’l’r+ Qo+ P
Bf+ P Hri Qa+ Dはそれぞれが
伝達関数式であり、 (7)〜(10)式の各係数に対
応する。 従って、運転者によるハンドル操舵と外乱によって当該
車両に生じるヨーレートψと横滑り角βは、 (11)
(12)式を(13)(14)式に代入して前後輪の操
舵角ξf、ξ「を消去して整理した結果、次のようにな
る。 な才3、 E=(D+P 13fHfB +P l1rHrB)x
(D+PφfHf・54P↓r)(rΦ)−(P4、f
HfB+PirHrB) X(P pfHfi’、P 11rHri)・・・
く 1 6 〉 である。 ところで、フ(=・ドパツク制御が行なわれなし)とき
は、フイ・−ドパツク補償要素(Hf1卆(s)、
HfB(s)、 Hri (s)、 Hro (s
))がすべて「0」であるから(15)式における一
部の行列は、すなわち、対角成分が「1ノ、非対角成分
がrOJの単位行列となっている。 しかるに、フィードバック制御を行なうことによって非
対角成分が「0」でなくなると、ヨーレートを目標値に
到達せしめる制御によって横滑り角の応答が生じ、横滑
り角を目標値に到達せしめる制御によってヨーレートの
応答が生じることになる。すなわち、フィードバック制
御によって干渉が生じているのであり、かかる干渉を生
じなくするためには(15)式における 部の行列の非
対角成分がrOJとなるようにフィードバック補償要素
を定めなければならない。 一方、この非対角成分がrOJである範囲内ではフィー
ドバック補償要素(Hf↓(s)、 Hfa(s)+
Hr+(s)+ Hra(s))とフィードフォ
ワード補償要素(Gf(s)、 Gr(s))を自由
に設計することもできる。そこで、本実施例では次のよ
うな制御系を設計する。 ■ 横力外乱の車両応答に対する影響を低周波領域で低
減し、高周波領域では低減しないようにする。横力外乱
のパワ−スペクトル密度(入力される頻度)は低周波領
域で大きいため、同領域における横力外乱の車両応答に
対する影響は積極的に低減せしめる必要があるが、高周
波領域では横力外乱のパワースペクトル密度は大きくな
いから、横力外乱の車両応答に対する影響を放置しても
あまり問題はないし、逆に積極的なフィードバック制御
を行なうと偏向状態を検出するセンサのノイズによる悪
影響が生しるからである。 従って、フィードバック補償要素としては、低周波領域
で横力外乱の伝達率が低減せしめ、高周波領域ではあえ
て低減せしめないようにする。 ■ 運転者のハンドル操舵入力に対しては車両のヨーレ
ート応答と横滑り力応答がともに一次遅れで追従するよ
うにする。−次遅れ程度が望ましいという意である。 従って、フィードフォワード補償要素としてはハンドル
操舵入力の伝達関数が一次遅れとなるようにする。 まず、■を設計する。 低周波領域で横力外乱がヨーレートに及ぼす影響を低減
せしめ、高周波領域では低減せしめないようにするため
には、ヨーレートψの一巡伝達間数(制御しない場合と
比較した伝達率〉が、・・・ (17) a↓、bφ:設計パラメータ(a+?b↓)となればよ
い。 また、低周波領域で横力外乱が横滑り角に及ぼす影響を
低減せしめ、高周波領域では低減せしめないとするため
には、°横滑り角βの一巡伝達間数(制御しない場合と
比較した伝達率〉が、・・・ (18〉 &B*bB: 設計パラメータ(as≧be)となれば
よい。 ここで、各設計パラメータa↓、b↓+aB+bBは外
乱に対するヨーレートψと横滑り角βの周波数応答特性
がそれぞれ第5図と第6図(同図では、実線にて「制御
有り」の場合を示し、破線にて「制御なし」の場合を示
している。)て示すようになることを目標としたもので
あり、低周波領域(周波数がそれぞれb++bBより低
い領域)では伝達率を下げることによって外乱の影響を
低減させ、高周波領域(周波数がそれぞれaφ、aB)
より高い領域)では外乱の影響を制御しない状態と同じ
にしている。すなわち、高周波領域では実質的にヨーレ
ートψと横滑り角βをフィードバックせず、偏向状態検
出手段のノイズの影響を受けないようにしている。 次に、■を設計する。 ハンドル操舵入力に対してヨーレートψが一次遅れで追
従するのであるから、目標ヨーレートΦが ・・・ (l 9) gφ: ヨーレートの定常ゲイン T↓: ヨーレートの時定数 となれば良い。なお、ヨーレートの定常ゲインg↓とヨ
ーレートの時定数T↓は車速に依存するとともに車種等
によって変更可能な値をである。 また、操舵入力に対して横滑り角が一次遅れで追従する
のであるから、目標横滑り角βが、・・・ (20) gB: 横滑り角の定常ゲイン TB: 横滑り角の時定数 となれば良い。なお、横滑り角の定常ゲインgBと横滑
り角の時定数Taについても車速に依存するとともに車
種等によって変更可能な値をである。 (15)式に戻ると、■を実現するためには一部の行列
における対角成分が(17)(18)式で表されている
ように、 それぞれ 1」」ヒ1 sea φ 五コユヒ主 s+aB となれば良い。 これにより、 フィードバック制御が行なわれな いときに横力外乱入力に対してヨーレートと横滑り角の
応答が、 それぞれ (21) ・・・ (22) であったものが、 フィードバック制御により、 ・・・ (24) となる。 以上より、 (15)式における 部における 行列が となるようにフィードバック補償要素 (Hf↓ (S)。 1(fB(s)+ Hr↓(S)。 Hra(s)) を決定 すれば良い。 簡単のため、 fr +r M ◆ Iz◆ ■ =p。 ・・・ (25) とおくと、 ・・・ (26) ・・・ (28) ・・・ (29) となO、フィードバック補償要素 (Hfi(s)、 H fB(s)、HrΦ(s)、Hra(s))が一義的に
定まろ。 一方、■を実現するためには、制御の目標である(19
)(20)式と(26)〜(29)式の結果を(15)
式にあてはめてフィードフォワード補償要素(Gf(s
)、Gr(s))を求める。すなわち、 ・・・ (30〉 より 0 s+b 1+TB ・・・ (3 ・・・ (32) が得られる。 以上により、補償要1(Hfφ(s)、HfB(s)。 Hrφ(s)、Hra(s)、Gf(s)、Gr(s)
)が全て求められた。 補償要素が求められたところで、当該制御系を分かりや
すい形でまとめてみる。 (31)(32)式を変形し
て ・・・ (33) ・・・ (34) と し、 (33) (34)式に(19) (20)式 及び(26) (29)式を代入すると、 ・・・ (35) ・・・ (36) か得られる。 さらに、 (35) (36)式を前後輪の操舵角 を表す ( ] ) (12) 式に代入してまとめると、 +Hfφ(Φ−ψ)+HfB(θ−β)・・・ (37
) + Hr↓(Φ−ψ)+Hra(β−β)・・・ (3
日) となる。 (37)(3B)式に示すようにヨーレートと横滑り角
の各々における目標値と実際の検出値とによって前後輪
の操舵角はフィードバック制御されるのであるが、ここ
で、ヨーレートに関するフィードバック補償要素(Hf
↓+Hr*)は、実際のヨーレートψと目標のヨーレー
トΦとの間にずれが生じたときに前後輪の舵角ξf、ξ
rてそのずれを補正するにあたり、その補正を行なって
も横滑り角βと目標横滑り角βとの間に新たなずれは生
しないような制御系を構成しているのである。 また、これは横滑り角に関するフィードバック補償要素
(Hfa、 Hrs)についても全く同様である。 一方、このようにヨーレートと横滑り角によるフィード
バック制御が行なわれることに関して非干渉であれば、
制御を停止することについても互いに非干渉な関係が保
たれる。従って、求められた補償要素(Hf◆(s)+
Hfa(s)、 Hrφ(s)。 Hra(s)、Gf(s)、Gr(s))を維持しつつ
、変更可能な設計パラメータを所定の関係に設定すれば
”ヨーレートのみ”あるいは”横滑り角のみ′°につい
て検出値に基づくフィードバック制御を停止することが
できる。 かかる設計パラメータを定めるにあたり、 (26)〜
(29)式のブイ−ドパツク補償要素(Hf1(s)+
Hfe(s)、 Hri(s)、 Hra(s))を
参照すると、ヨーレートに基づくブイードパツクaノ(
御を停止する場合、設計パラメータai、bφを等しく
しで(a中=b4.)フィードバック補償v療Hf i
(s >、 Hr φ(s )を「0」とすればよ
い1八 横滑り角に基づくフィードバック制御を停止す
る場合、設計パラメータaB、bBを等しくして(aB
=ba)フィードバック補償要素Hf1](s)、Hz
+<s)を「0」とすればよいことが分かる。 次に、かかる制御系を実際に連用した前後輪操舵車につ
いて図面を参照しつつ説明する。 第2図に示す前輪操舵装置Aは、車体(図示しない)に
対して軸方向へ変位可能に支持されに円筒状のハウジン
グ21を備えており、同バウジご・グ21内にはランク
パー22が軸方向へ変位可能に支持されている。ラック
バー22は、ハウジング21内にて同バー22と噛合す
るビニオノ23と、中間軸24a(操舵軸24の若干の
屈曲を21容する)を含tl′操舵軸24を介して操舵
ハンドル25に接続されるとともに、その両端(、′、
て左イ(タイロッド26a、、26b及び左′lTす・
ツク刀2アーム27a、2−/b7i介しlて左右前輪
FWI、 FW2を接続している。 ハウジング21内には一体的にパワ・−・ン1ノンダ2
8が形成されており、同シリンダ28はラックバ−22
に固定されたピストン28aにより左右油室28 b、
28 cに区画されている。左右油室28 b、
28 cはハウジング21に組み付けた制御バルブ3
1にそれぞれ接続されており、同バルブ31は操舵軸2
4に作用する操舵トルクに応じて油圧ポンプ32から前
記油’!28b、28cへの作動油の供給及び同油室2
8b、28cからリザーバ33への作動油の排出を制御
する。 ハウジング21には一体的にブラケット34が固着され
ており、同ブラケット34はピストンロッド35aの一
端に接続されている。ピストンロッド35aの他端には
ピストン35bが固着されており、同ピストン35bは
油圧シリンダ35を左右油室35c、35dに区画して
いる。油圧シリンダ35の左右油室35 c、 31
5 dは電磁切り換えバルブ36を介して油圧ポンプ3
2及びリザーバ33にそれぞれ連通している。電磁切り
換えバルブ36は電磁ソレノイド36aを備えており、
同ソレノイド36aは電圧の非印加時に同バルブ36を
第1状!IJ(中央位置)に設定して油圧ポンプ32及
びリザーバ33と油圧シリンダ35の左右油室35 c
、 35 dとの連通を禁止する。また、電磁ソレノ
イド36aは正電圧の印加時に電磁LJJり換えバルブ
36を12状U(図示右位置)ζこ設定して油圧ポンプ
32から油圧シリンダ35の右油室35dへの作動油の
供給及び同シリンダ35の左油室35cからリザーバ3
3への作動油の排出を許容するとともに、負電圧の印加
時に同バルブ36を第3状態(図示左位置〉に設定して
油圧ポンプ32から左油室35cへの作動油の供給及び
右油室35dからリザーバ33への作動油の排出を許容
する。なお、油圧ポンプ32には分流弁37が備え付け
られており、同ポンプ32から圧送される作動油は、こ
の分流弁37において分流されている。 一方、後輪操舵!!置Bは車体に支持された円筒イ犬の
ハウジング4]を備えており、同ハウジング41内には
リレーロッド42が軸方向へ変位可能に支持されている
。リレーロット42はその両端にて左右タイロッド43
a、43b及び左Bナックルアーム44a、44bを介
して左右後輪RWI。 RW2を接続している。ハウジング41内には一体的に
パワーシリンダ45が形成されており、同シリンダ45
はリレーロット42に固定されたピストン45aにより
左右油室45b、45cに区画されている。左右油室4
5 b、 45cは電磁切り換えバルブ4日を介して
油圧ポンプ32及びリザーバ33にそれぞれ連通してい
る。 電磁切り換えバルブ46は電磁ソレノイド46aを備え
ており、同ソレノイド46aは電圧の非印加時に同バル
ブ46を第1状態(中央位置〉に設定して油圧ポンプ3
2及びリザーバ33とパワーシリンダ45の左右油室4
5 b、 45 cとの連通を禁止する。また、電磁
ソレノイド46aは正電圧の印加時に電磁切り換えバル
ブ46を第2状態(図示左位置)に設定して油圧ポンプ
32からパワーシリンダ45の左油室q5bへの作動油
の供給及び同シリンダ45の右油室45cからリザーバ
33への作動油の排出を許容するとともに、負電圧の印
加時に同バルブ46を$3状a(図示右位置)に設定し
て油圧ポンプ32から同右油室45cへの作動油の供給
及び左油室45bからリザーバ33への作動油の排出を
許容する。 前輪操舵装置Aにおけろ電磁切り換えバルブ36と後輪
操舵装置Bにおける電磁切り換えバルブ46への正負電
圧の印加及び電圧の非印加は電気制御装置Cにより制御
されている。 尾ス制1alI装置Cはハンドル操舵角検出器51、変
位量検出器52 a、 52 b、 車速検出器5
3、ヨーレート検出器571及び横滑り角検出器55を
備えている。 ハンドル操舵角検出器51は操舵軸24の外周近傍に配
設され、同軸24によるハンドル操舵角を検出して同ハ
ンドル操舵角δSWをアナログ量で表す検出操舵角信号
を出力する。この検出操舵角信号は零により操舵ハンド
ル250基準回転位置を表し、正により同ハンドル25
の右回転位置を表し、かつ負により同ハンドル25の左
回転位置を表す。 変位量検出器52 a、 52 bはそれぞれ前後輪
の実際の操舵量を検知するためのセンサであり、変位量
検出352aはピストンロッド35aの近傍に配設され
て同ロツ)’ 35 aの変位量をアナログ量で表す検
出前輪変位量信号を出力する。この検出前輪変位量信号
は零によりピストンロッド35aの基準位置を表し、正
により同ロッド35aの左方向への変位を表し、かつ負
により同ロッド35aの右方向への変位を表す。一方、
変位量検出器52bはリレーロッド42の近傍に配設さ
れており、同ロッド42の変位量をアナログ量で表す検
出後輪変位量信号を出力する。この検出後輪変位量1言
号は零によりリレーロッド42の基準位置を表し、正に
より同ロッド42の右方向への変位を表し、かつ負によ
り同ロッド42の左方向への変位を表す。 車速検出器53は車両の駆動系に設けられた変速機(図
示しない)の出力部に配設され、同変速機の出力軸の回
転を検出することにより車速Vをアナログ量で表す検出
車速信号を出力する。 ヨーレート検出器54は車体の垂直回りの回転角速度を
計測することによりヨーレートψを検出し、同ヨーレー
トψをアナログ量で表す検出ヨー・レート信号を出力す
る。この検出ヨーレート信号は零により車体が回転して
いない状態を表し、正により右回転、負により左回転し
ている状態を表す。このヨーレート検出器54は振動ジ
ャイロから構成されているが、この他にも車体の二ケ所
に取り付けた加速度センサと同センサの出力よりヨーレ
ートψを演算する演算器とによって構成することもてき
る(特開昭61−67666号公報の第7図と第8図に
開示されたもの)。 横滑り角検出器55は車両の横滑り角βを検出し、同横
滑り角βをアナログ量で表す検出横滑り角信号を出力す
る。この検出横滑り角信号は零により横滑り角の生じて
いない状態を表し、正により車体の直進方向に向かって
右方向への横滑り角を表し、負により左方向への横滑り
角を表す。本実施例では横滑り角検出器55を横方向へ
の速度を検出する対地速度センサと同センサの出力を車
速て除算して横滑り角とみなす除算器とによって構成し
ている。この他、車体の二ケ所に取り付けた加速度セン
サと演算器とによって車体の求心加速度を求めるととも
に、同求心加速度とヨーレートと車速とによって横方向
加速度を求め、これを積分して横方向速度を求めた後で
車速で除算する構成とすることもできる(特開昭61−
67666号公報の第7図と第9図に開示されたもの)
。 マイクロコンピュータ5Gはバス56aにそれぞれ共通
に接続されたROM56b、CPU56c、RAM56
d及び■10く入出力インターフェース回路)56eか
らなる。ROM 56 bは第7図のフローチャートに
対応したプログラムを記憶し、CPU56cはイグニッ
ションスイッチ(図示しない)の閉成に応答して前記プ
ログラムの実行を開始するとともに同スイッチの閉成中
間プログラムを実行し続け、RAM 56 dは面記プ
ログラムの実行に必要な変数データを一時的に記憶する
。 11056eはA/D変換器、D/A変換器、記憶回路
等を内蔵するとともに、ハンドル操舵角検出651、車
速検出器53、ヨーレート検出器54、横滑り角検出器
55及び前後輪の差動増幅器57 a、 57 bに
接続されている。そして、ハンドル操舵角検出器51、
車速検出器53、ヨーレート検出器54及び横滑り角検
出器55から供給されたアナログ量の各検出信号をディ
ジタル変換して同ディジタル変換データをバス56aに
供給するとともに、前記プログラムの実行により決定さ
れた前後輪の操舵角ξf、ξrを表すディジタル制御デ
ータをアナログ変換して同アナログ′7JII13jl
信号をそれぞれ差動増vA器57a、57bの正側入力
(+)に供給する。 一方、差動増幅器57a、57bの負側入力(−)には
それぞれ変位量検出器52a、52bの出力が接続され
ており、同増幅器57aはピストンロッド35 aの変
位をフィードバック制御し、同増幅器57bはリレーミ
ツド42の変位をフィードバック制御する。 第2図に示す前後輪操舵車にζよ、ヨーレー ト検出器
54と横ポリ角検出器53の作動不良を検出する機器が
示されていないが、本実施例ではソフトウェアによる検
出を行なう。 (37)(3B)式では、ヨーレートと横滑り角の各々
において目標値と実測値とを使用して演算を行なうが、
本来の制御が順調であればヨーレートと横滑り角におけ
る目標値と実測値とは同一または近似しているはずであ
る。 従って、実測値と目標値とが大きくかけ離れていれば制
御系が不調であることを示し、検出器54.55、マイ
クロコンピュータ56、あるいは制御系等に故障が生じ
ている証となる。かかる場合、少なくとも検出器54+
56に故障が生じているならば、マイクロコンピュータ
56の処理によって検出器54.55の作動不良として
検出することができる。 本実施例では、ヨーレートと横滑り角における実ill
値と目標値との差によってのみ検出器54゜55の作動
不良を検出するが、その他、車両の走行上、有り得ない
ような実測値が得られた場合にもマイクロコンピュータ
56の処理によってソフト的に検出器54.55の作動
不良を検出することができる。 次に、上記のように構成した実施例の動作を説明する。 運転者が車両を操縦すべくイグニッションスイッチを閉
成すると、マイクロコンピュータ56は、第7図に示す
フローチャートに対応したプログラムに従って処理の実
行を開始する。 処理はステップ100より開始する。同ステップで+、
1% CPU5ccが各検出器によって検出された車両
の状91を読み込む処理を行なう、n体的には、ハンド
ル操舵角検出器51と車速検出器53とヨーレート検出
器54と横滑り角検出器55の出力したアナログ量の検
出操舵角信号と検出車速信号と検出ヨーレート信号検出
と横滑り角信号とがl1056eに入力され、l105
6cによってディジタル量に変換されたハンドル操舵角
δswと車速Vとヨーレートψと横滑り角βの各データ
がRAM56d内の所定の領域に記憶されろ。なお、ヨ
ーレートψや+M滑り角βが直接求められない場合には
他の物理量から演算して求めるが、同演算は本ステップ
で行なえば良い。 次なるステップ200では、CPU56cはステップ1
00にて読み込まれた車速Vに対応した各種の設計パラ
メータをROM56bに記憶されたマツプから読み込む
、すなわち、車速■を加工してROM 56 bの読み
出しアドレスを作成し、ROM56bの同アドレスに記
憶された各データを読み出してRAM56d内の所定の
領域に記憶せしめる。なお、フローチャート中では、マ
ツプから読み込むデータLこ”m”の印を付しているゆ
本ステップで読み込まれる設計パラメータは、定常ヨー
レートゲインg↓、定常横滑り角ゲインgB、ヨーレー
ト時定数Tφ、横滑り内時定数Ta及び周波数を定める
設計パラメータbφ*bB*nφ+&Bの他、ヨーレー
トと横滑り角のそれぞれにおいて目標値と実測値とがど
れくらい離れた時点でフェイルと判断するかを決めるヨ
ーレートし・きいf直εiと横滑り角しきい値εBを含
めて、計10個である 設計パラメータの読み込みが終了したら、ステップ30
0では車両に固有のパラメータを読み込む。この車両に
固有のパラメータも、先の設計パラメータと同様、車速
■に対応しているのて、車速■よりROM 561)の
読み出しアドレスを作成し、同アドレスに記憶された各
パラメータを読み出してRAM56dの所定の領域に記
憶せしめろ。 なお、本ステップにおける車両に固有のパラメータは−
fΦL rφo+ r□iIL r+0+ f
B++ fBo+ rBllrBD+ pOの9
つである。 以上までのステップで前輪Fν1. FW2及び後輪
RW1、 RW2の操舵角ξf、ξ「を演算するために
必要な要素が得られたが、ヨーレート検出854と横滑
り角検出器55とのいずれかに作動不良が生していれば
(37)(38)式における係数が異なって来るので、
ステップ400〜700において当該場合の処理を行な
う。 ステップ400では、ヨーレート検出器54に作動不良
が生していないか調べる。すなわち、目標ヨーレートΦ
と検出ヨーレートψとの差の絶対値がヨーレートしきい
値εiを越えているか否かを判定する。この判定で’N
o”となれば何もせずにステップ600に移行するが、
“’ YES”と判定された場合は検出ヨーレートψで
フィードバック制御をすることがないよう、ステップ5
00にて設計パラメータa中、b↓を同一値にする。 ステップ400の判定で”NO゛と判定されるか、ある
いは”YES″と判定されてステップ500の処理を経
ると、次のステップ600では、横滑り角検出器55に
作動不良が生じていないか調べる。すなわち、目標横滑
り角βと検出横滑り角βとの差の絶対値が横滑り角17
.・きい値εBを越えているか否かを判定する。本ステ
ップでは、ステップ400の場合と同様、′NO″と判
定されれば何もせずにステップ800に移行するが、Y
ES”と判定された場合は検出横滑り角βてフィードバ
ック制御をすることがないよう、ステップ700にて設
計パラメータas、baを同一値にする。 以上のステップ700まてにおいて、変更可能性のある
設計パラメータaφ+ bt’、aB+ bBを含
めた前後輪舵角ξf、ξrを演算するために必要な全て
の要素が得られたので、ステップ800ては(37)(
3B)式に基づいて両操舵角ξf。 ξ「を演算する。かかる演算は、いわゆるデジタルフィ
ルタとして計算が行なえる。 ここで、その計算方法について説明する。 計算の順序は(37)(3B)式の両式における第3項
及び第4項の目標ヨーレート検出Φと、目標横滑り角B
を求めた後、同両式における第1項及び第2項、及び各
フィードバック補償要素(Hri (s)、 Hfa
(s)、 Hri (s)+ Hrs (s ))を求
めて、最後に各項の和を求めることにする。 (37)(3B)式における第3項の目標ヨーレートΦ
は(19)式に示すように ・・・ (l 9) で表される。ところで、一般に次の Y= X 1+Ts ・・・ (39) X : 入力 Y :出力 P : ゲイン(定数) T : 時定数(定数) なる伝4関数式は、ディジタル計算ではy (n)=
p ◆y (n−1)+ q ◆x (n−1)・・・
(40) X : 入力 y : 出力 p :定数 q :定数 n : 現在の値 n−に −用量前の値 で表される。ここで(39)式と(40)式における定
数の対応は、ディジタル計算の計算周期をT comp
とすると ・・・ 〈41 ) ・・・ (42) 従って、 (39〉〜(42)式の間係を利用す れば(19)式は(40)において ・・・ (43) ・・・ (44) とおき、δSWを入力Xとすれば出力Yとして目標ヨー
レートΦが求められる。 同様にして(37)(3B)式における第4項の目標横
滑り角Bの値も演算できる。 また、 (37)式における第1項は、次のように変形
できる。 × δ SW ・・・ (45) 従って、 この場合も(39) 〜 (42) 式の関係 を利用することができろ。 すなわち、 y(n)=p y (n− )+qO・ x (n)+ q l・ x (n−]) ・・・ (46) :こおいて、 ・・・ (47) ・・・ (49) とおき、ハンドル操舵角δSWを入力Xとすれば出力y
として(37)式の第1項が求められる。 (37)式の第2項、 (38)式の第1項及び第2項
についても同様である。 また、 (37)式におけるフィードバック補償要素H
f↓も ・・・ (50) と変形できるから、 (46)式において、p=exp
(−bφTcomp) ・・・く51) X (1−exp(−b 中T comp))・・・
(53) どおけば演算できる。 従って、 (37)(3B)式における他のフィ・・ド
パツク補償要素HfBI Hrφ、HrBについCも
同様にして演算できる。 但し、上述したようにヨーレート検出器54’こ作動不
良が生B ”(いるときはaφ==b↓となっているの
でフィー・ドパツク補償要素Hf1j HrΦは「O
」となるし、横滑り角検出器55に作動不良が生じてい
るときはa B = bBとなっているのでフィードバ
ック補償要素HfB、HrBは「0」となる。 後は、以上の結果をもとに通常の四則演算を行ない、
(37)(3B)式の両式から前後輪の操舵角ξf、ξ
rが計算できることになる。 このようtこbT前後輪の操舵角ξf、ξ「が求められ
たら、CPU56cはスデ・ンン゛ら00にて同操舵角
ξf、ξrを表すアナログ制御型信号を差動増幅器57
a、57bに出力せ]ノめる。 この際、後輪操舵装置Bに対する制御信号とし・では後
輪RWI、 RW2の操舵角ξ「を示すものを出力す
ればよいが、前輪操舵装置Aに対しては操舵ハンドル2
5による操舵周分を差し引いた制御信号を出力しなけれ
ばならない。操舵ハンドル25による操舵周分はハンド
ル操舵角検出器51によって求めることができるので、
前輪FνI、 FW2の操舵角ξfから操舵ハンドル
25による操舵角を差し引いた後の前輪修正舵角△ξf
を示ず制i卸信号を出力する。 なお、CP U 36 cによる演算で求められた前後
輪の操舵角はディジタル量であわ、CP 056Cが同
データをI / 056 eに送出すると、 l105
6eはディジタル/アナログ変換してアナ0グ量の制御
信号に変換している。 このステップ900にて、アナlコグ制御信号が差動増
幅器57a、57bに出力されると、前輪操舵装mAに
おけるピストンロッド35 aと後輪操舵装置Bにおけ
るリレーロッド42とがそれぞれtB&切り換えバルブ
36.46の働きによって目標位置にフィードバック制
御される。 いま、ピストンロッド35aが目標位置にあったとする
。この場合、差動増幅器57aの負側入力(−〉に入力
される変位量検出器52aからの検出前輪変位1信号と
、同増暢器57aの正側入力(+)に入力されるl10
56eからの前輪修正舵角を示す制御信号とは同電位と
なるため、差動増幅器57aからは電磁ソレノイド36
aを駆動する電圧が出力されない。この結果、電磁切り
換えバルブ36は作動せず、前輪FWi、 FW2は
転舵されずに現状を維持する。 これに対し、ピストンロッド35aが目標位置より右(
左)にあったとする。すると、前輪峰正舵角を示す制御
信号の方が電位が高い(低い)こととなり、差動増幅器
57aは正電圧(負電圧)を出力する。この正電圧(負
電圧)は電磁ソレノイド36aに印加され、電磁切り換
えバルブ36を第2状!!J(図示右位置〉 (第3状
態(図示左位置))に設定せしめる。 この第2状態(第3状態)では、油圧ポンプ32から送
出される作動油は油圧シリンダ35の右油室35d(左
油室35C)に供給され、左油室35C(右油室35d
)の作動油がリザーバ33へ袖山される。これによりピ
ストン35bとともにピストンロッド35aは左(右)
に移動し、目標位置まで変位する。このピストンロッド
35aの左(右)方向への変位はブラケット34を介し
てハウジング21を左(右)に変位せしめ、前輪FWI
、 FW2は右(左)方向に目標の舵角ξfとなるま
て転舵される。 一方、後輪操舵機構Bにおいては次のようにたる。リレ
ーロッド42の位置が目標位置であれば変位fi検出器
52bから出力されて差動増幅器57bの負側入力(−
)へ入力される検出後輪変位量fN号と、 l1056
eから出力されて差動増幅器57bの正側入力(+)へ
入力される後輪操舵制御13号とは同電位となるためT
L位差が生じず、差動増幅器57bからの出力も零であ
る。従って、電磁切り換えバルブ46は第1状B(中央
位置)のままであり、後輪RWI、 RW2は操舵さ
れない。 これに対し、リレーロッド42が目標位置より右(左〉
にあったとする。この場合、検出後輪変位量信号の方が
後輪操舵制御信号より電位が高いことになる。従って差
動増幅器57bては負側入力(−)の方が正側入力(+
〉より電位が高くなり、同差動増幅器57F)は電磁ソ
レノイF’ 46 aに対して負電圧を発生する。電磁
ソレノイド46aはこの負電圧の印加によって電磁切り
換えバルブ46を第2状態(図示右位置)く第3状態(
図示左装置))に設定する。この状態では油圧ポンプ3
2から送出されろ作動油はパワーシリシダ45の右油室
45c(左油室45b)に供給され、左油室45b(右
油室45C)の作動油をリザーバ33へj非出せしめろ
。これζこよりピストン45aは左(右)に移動し、リ
レーロット42は目標位置まで変位して後輪RWI、
RW2が左く右〉方向に目標の舵角ξrとなるまで転
舵される。 ヨーレート検出器54と横滑り角検出器55がいずれも
正常に作動している場合においては、かかる前後輪の転
舵によって車両に生しるヨーレートφと横滑り角βはハ
ンドル操舵量δSWと車速■に応して定まる所定値にフ
ィードバック制御される。しかし、ヨーレート検出器5
4か横滑り角検出器55に作動不良が生じている場合に
は、前後輪操舵角ξf、ξrの演算時にそれぞれヨーレ
ートψまたは横滑り角βの係数が「0」となるような条
件を設定したため、ヨーレートや横滑り角に関してフィ
ードバック制御されないが、 (37)(38)式に示
すように前後輪舵角ξf、ξ「は目標ヨーレートφと目
標横滑り角βに応して定められ、前後輪転舵の制御を継
続することができる。 この後、ステップ1000にて処理を続行するか否か判
定し、続行する場合はステップ1008こ戻って上述し
た処理を繰り返す。処理を続行しない場合としては、各
部品のフェイルチエツクを行なった結果、フェイルが発
見された場合や、イグニッションスイッチが開成されて
しまった場合などがある。 一方、車両走行中に、操舵ハンドル25が右方向に回動
されると、該回動は操舵軸24及びピニオン23を介し
てラックパー22に伝達され、同バー22が左方向へ変
位する。このラックパー22の左方向への変位は左右タ
イロッド26a、26b及び左右ナックルアーム27a
、27bを介して左右前輪FWI、 FW2に伝達さ
れ、同前輪FWI、 FW2は右方向へ操舵される。 かかる左右前輪FWI、 FW2の在方向への操舵時
には、制御バルブ31が操舵軸24に働く操舵トルクに
応して油圧ポンプ32からの作動油をパワーシリンダ2
8の右油室28c;こ供給するとともに同シリンダ28
の左油室281)内の作動油をリザーバ33に排出する
ように作用するので、同シリンダ2日はラックパー22
を左方向へ駆動して前記左右前輪FWI、 FW2の
操舵を助勢する。また、操舵ハンドル25が左方向へ回
動された場合には、各装置の前記とは反対方向への動き
により左右前輪FWI、 FW2は左方向へ操舵され
る。 しかし、前後輪の操舵はマイクロコンピュータ56によ
って常に制御されており、このような操舵ハンドル25
による操舵と並行して同マイクロコンピュータ56によ
って前後輪が転舵されている。 次に、かかるマイクロコンピュータ56の転舵制御にお
ける第1及び第2物理量の非干渉な関係を車両に横力外
乱が加わった場合を例として説明する。 上述した制御系によればハンドル操舵入力と車速とに応
して車両に生ずべき目標ヨーレートΦと目標横滑り角β
とを求め、それぞれの値より前後輪の舵角ξf、ξ「を
決定している。しかし、車両に横力外乱が加われば(3
7)(38)式に示すようにヨーレートψと横滑り角β
とのそれぞれにおいて目標値と実際値にずれが生じるか
ら、前後輪の操舵角ξf、ξrは変化する。 この変化によって横力外乱の影響が打ち消されるのであ
り、かつ、このときのヨーレートψと横滑り角βに基づ
く前後輪操舵のフィードバック制御は互いに干渉しない
ため、ヨーレートψと横滑り角βは目標とおりの値とな
る。いま、直進中に横力外乱によって車体が右旋回した
とすれば、上述した制御系では単に右旋回を止めるため
だけの操舵を行なうのではなく、同操舵によって新たな
横滑り角が生じない前後輪の舵角で操舵するのである。 同様に横力外乱の影響によって車両に横滑り角が生じた
ら、新たなヨーレートを生しさせることなくこの横滑り
角を打ち消すようにする。 車両に対してヨーレートのみ、または横滑り角のみが生
じることは通常起こり得ないだろうが、同時に生じた場
合における前後輪舵角の決定において上述した非干渉な
関係が実現されるのである。 また、このように非干渉な関係があればヨーレートψの
み、又は横滑り角βのみに基づくフィードバック制御を
停止させても他方の物理量に影響を与えない。従って、
各々の検出器に作動不良が生した場合は作動不良が生し
た検出器にかかる物理量に基づくフィードバック制御を
独立に停止することができる。 ただ、以上のようなフィードバック制御も、(17)(
18)式で示される伝達関数式の周波数特性に従う結果
、所定の低周波帯域における外乱に対してのみ有効とな
る。 これまでに説明した制御におけるヨーレートの発生抑制
及び横滑り角の発生抑制の効果、並びに同効果と周波数
特性との関係は第8図〜第11図(図中、実線にて「制
御有り」の場合を示し、破線にて「制御なし」の場合を
示している。)に示している。各図に示すゲインの変化
状況をみれば明らかに低周波帯域で効果が生しているの
が分かる。 また、ハンドル操舵に対する車両応答が一次遅れとなる
ように設計したが、第12図とv、13図(図中、実線
にて「制御有り」の場合を示し、破線にて「制御なし」
の場合を示している。)における位相の変化状況をみれ
ば遅れが減少して効果が生しCいるのが分かる。 なお、上述した実施例においては、操舵ハンドル25に
よる前輪FWI、 FW2の転舵を油圧シリンダ35
によって修正する形で前輪FWI、 FW2を操舵し
ているが、このようなハンドル操舵を修正するものに限
られず、例えば、操舵ハンドル25の回動と前輪FWI
、 FW2の操舵とを独立にし、油圧シリンダ35の
変位で直接、前輪FWI、 FW2を転舵する構成と
することもてきる。 また、上述した実施例では、 (37)(3s)式に基
づいて制御を行なっているが、さらに進化してマイクロ
コンピュータ56における処理の都合上、より簡便な演
算式に基づいて演算を行なうことも可能である。 以下に演算を簡略化した例を説明する。 (31)(32)式を次のような部分分数に分解する。 (以下余白〉 ・・ (54) ・・・ (55) また、 (26) 〜 (29〉 式もそれぞれ分解す ると、 po(s+b B) ・・・ 〈57〉 po(s+b ↓) ・・・ (58) ・・・ (59) となる。 (54)〜 (59) 式を (l エ ン (12) 式に 代入してまとめると、 ・・・ (60) となるから、 ベクトルとマト リクスを用いて (61 ) と表される。 なお、 g : フィードフォワードベクトル 九r: フィードバックマトリクス hl: 々 hm: 々 であり、各々のベクトルとマトリクス(gI、hr。 hi、hm)は要素に車両に固有のパラメータを全て含
んだ定数ベクトルと定数マトリクスとなっている。 この結果、伝達関数として計算が必要なのは(19)式
の目標ヨーレートψと(20)式の目標横滑り角βの演
算、及び(61)式右辺第3項となり、演算に要する時
間はかなり減少する。 また、車速に依存するパラメータをマツプの形でメモリ
に記憶させる場合も、フィードバック制御とフィードフ
ォワード制御に関するマツプの数はフィードフォワード
ベクトル9の2要素と、フィードバックマトリクスhr
、bi、hmの各4要素という計14枚のマツプを持つ
こととなり、メモリから値を呼び出す時間が短くなる。 一方、ヨーレート検出器54に作動不良が生した場合は
°”aφ=bΦ”とし、横滑り角検出器55に作動不良
が生じた場合はaB=bB′′として検出ヨーレートψ
と検出横滑り角βでフィードバック制御しないこととし
た。このため、かがる作動不良が検出された場合、 (
60)式からも明らかなように、 (61)式のフィー
ドバックマトリクスhr、hi、hmの要素が変化する
。 すなわち、 hr (j、 k) =O hi (j、 k)=O hm (j、 k)=hn (j、 k)なお
、 k=1: ヨーレート検出器が作動不良に=2: 横
滑り角検出器が作動不良 」 = 1. 2 又、マトリクスhnについては ・・・ (62) となっている。 前述した実施例のように(11)(12)式に(26)
〜(29)式と(30)(31)式を代入して演算する
のでは伝達関数式が複雑であり、計算に時間を要するし
、また、伝達関数式に車両に固有のパラメータが多数音
まれているが、このパラメータが車速によって変化する
特性を持っているため、パラメータをマツプの形でコン
ピュータのメモリ内に持つ場合にメモリからの読み出し
時間が多くなってしまう可能性もある。 (60)式に
基づいて計算を行なえば計算時間及びメモリ読み出し時
間が低減される。 なお、 (6])式で示される制御系を第14図に示し
ている。 以下、 (61)式に基づく前後輪の操舵の制御を実現
する処理について第15〜17図のフローチャートを参
照しつつ説明する。 イグニッションスイッチがオンにされると、まず、ステ
ップ1000にてフラグに初期値をセットする。フラグ
は、ヨーレート検出器54の作動不良を示すFφと横滑
り角検出器55の作動不良を示すFBとを使用し、それ
ぞれlTl11にて作動長の状態を示し、JI Onに
て作動不良の状態を示す。初期値は“1パである。 ステップ1100では、前述したフローチャートの場合
と同様、各検出器51〜55によって検出された車両の
状態量を読み込む。 次なるステップ1200ては、CP U 56 c +
、t、ステップ1100にて読み込まれた車速Vをもと
に、ROM 56 bに記憶されたマツプから同車速V
に応して変化する各種の設計パラメータを読み込む。 ステップ1300では、ステップ1200で読み込まれ
た設計パラメータの一部を利用し、 (19)(20)
式に基づいて目標ヨーレートψと目標横滑り角Rとを算
出する。ディジタルフィルタとしての計算方法は、 (
39)式の伝達関数式と同様に行なえばよい。 ステップ+ 4.00では、 (61)式の第3項のす
る。この場合もディジタルフィルタの計算は(39)式
の伝達間数式と同様−Cある。 次なるステップ1500では、CPU56cはROM
56 bのマツプからフィードフォワードベクトル9と
フィードバックマトリクスhr、 hi。 hmを読み込む。フィードフォワードベクトル9:こつ
いては2要素、フィードバックマトリクスhr、 h
+、 hmについてはそれぞれが4要素づつ、計14
要素が車速■をパラメータとして読み込まれろ。 フィードバックマトリクスhr、 hi、 hmの
読み込み後、ステップ1600.1700では検出器5
4.55の作動状態を判定し、作動不良と判定された場
合は読み込んだフィードバックマトリクスhr、 h
i、 hmの要素を変更する。 ここで各ステップ1600.1700をより詳細に記し
た第16図及び第17図を参照する。 ステップ1610では、フラグFiが”1 +1かどう
かを判断する。既に、以前のループ処理中に作動不良が
検出されていればフラグFiがOIl+にセットされで
おり、ステップ1610で”NO”と判定されてステッ
プ1640へ移行してフィードバックマトリクスhr、
hi、 hl+の要素を変更する。 一方、ステップ1610て“YES”と判定:\゛れた
場合は、ステップ1620でヨーレートのi」標値(疑
似積分値)ψINと検出値ψとの差によってヨーレート
検出器54の作動不良を判定するい疑似積分値を使用す
れば平均化されるため、ノイズなどによって突発的に実
測値が変化した場合に制御が即座に停止されてしまう自
体を防止することができる。 同差の絶対値が所定のしきい値ε↓を越えていると判定
されるとステップ1630にてFiに”0パをセットし
、ステップ1640にてフィードバックマトリクスhr
、 hi、 hIllの要素を変更する。 ステ・ツブ1640では、”a↓=b↓”としたときの
フィードバックマトリクスhr、 hi、 hll
を設定する処理を行ない、上述したとおり、hr cj
、 k) =O rli (j、 k) =0 へm (j、 k) =hn cj、 k)木に:
l: j=1.2 とする。 しかし、同差の絶対値が所定のしきい値εφの範囲内で
あればステップ1640に移行することなくステップ1
700へ移行する。 ステップ1700における各処理はステップ1600に
準拠しており、ステップ1710では、フラグFIlが
”I I+かどうかを判断する。既に、以前のループ処
理中に作動不良が検出されていればフラグFBがO”に
セットされており、ステップ1710で”No”と判定
されてステップ1740へ移行し、フィードバックマト
リクスhr。 hi、 hIllの要素を変更する。 一方、ステップ1710で”YES”と判定された場合
は、ステップ1720で横滑り角目標値(疑似積分(I
りβINと検出値βとの差によって横滑り角検出器55
の作動不良を判定する。疑似積分値を使用した場合の効
果はステップ1600の場合と同様である。 同差の絶対値が所定のしきい値εBを越えでいると判定
されるとステップ1730にてFaに9゛O”をセット
し、ステップ1740にてフィードバックマトリクスh
r、 hi、 h+aの要素を変更する。 ステップ1740ては、”aB=bB”としkときのフ
ィードバックマトリクスhr、 hi、 hIll
を設定する処理を行ない、上述したとおり、hr (J
l k) =0 hi (j、 k)=O hm (j、 k)=hn (j、 k)*に
=2: j= 1.2 とする。 しかし、この場合も開蓋の絶対値が所定のしきい値εB
のRgf4内であればステップ1740に移行すること
なくステップ1800へ移行する。 そして、ステ・ツブ1800にてこれまで計算しておい
た各要素tごもとづき四則演算で(61)式を計算し、
前輪FWI、 FW2の操舵角ξfと後輪RWI。 RId2の操舵角ξrを求める。また、ステップ190
0では、 I 、/ 056 eを介してステップ18
00にて求められた前輪の操舵角ξfより操舵ハンドル
25による操舵角を差し引いた前輪修正舵角Δξfど後
輪の操舵角ξrを表すアナログ量の制御信号を差動増幅
器57a、57bに出力する。 これにより電磁切り換えバルブ36.46が前述のよう
に作動油の給排を制御し、前後輪が目標の舵角ξf、ξ
「となるように転舵される。 このように、本実施例では、目標となる車両の偏向状態
が車両の垂直軸周りの回転と横方向への変位を表す物理
量として示されている場合において、車両の偏向状暢を
この複数項目の物理量で検出し、目標値と実測値との差
がなくなるように前後輪を転舵せしめる制御を行なう際
、各項目の物理量に基づく前後輪の転舵が他の項目の物
理量に基づく前後輪の転舵と非干渉な関係となるような
演1(系を実現している。このため、制御の停止:こつ
いても互いに他の物理量に影響を与えr、各物理量に基
づく制御を別個に停止することができろ。 従って、かかる物理量を検出する検出器の一方に作動不
良が生じた場合に、当該検出器にかかる物理量に基づく
フィードバック制御だけを停止することができ、即座に
すべての制御を停止する必要があった従来と比べて運転
者の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成に対応するクレーム対応図、第2
図は前後輪操舵車の概略構成を示す図、第;3図は平面
二輪車モデルにおける車両の運動を示す図、第4図は制
御系を示す図、第5図及び第6図は車両の応答の周波数
特性図、第7図はフローチャート、第81!I〜第13
図は車両の応答の周波数特性と位相特性を示す図、第1
4図は制御系を示す図、第15図〜第17図はフローチ
ャートである。 符 号 の 説 明 A・・・前輪操舵装置、B・・・後輪操舵装置、C・・
・電気制御装置、FWI、 Fす2・・・前輪、RW
I、 Rυ2・・・後輪、21・・・ハウジング、2
2・・・ラックバ−125・・・操舵ハンドル、34・
・・ブラケット、35・・・油圧シリンダ、36◆・・
電磁切り換えバルブ、41・・・ハウジング、42・・
・リレーロッド、45◆・・パワーシリンダ、46・・
・電磁切り換えバルブ、51・・・ハンドル操舵角検出
器、52・・・変位量検出器、53・・・車速検出器、
54・・・ヨーレート検出器、 5 ・横滑り角検出器、 56 ・ ・マイクロコンピュータ、 57 ・ 差 動増幅器。
図は前後輪操舵車の概略構成を示す図、第;3図は平面
二輪車モデルにおける車両の運動を示す図、第4図は制
御系を示す図、第5図及び第6図は車両の応答の周波数
特性図、第7図はフローチャート、第81!I〜第13
図は車両の応答の周波数特性と位相特性を示す図、第1
4図は制御系を示す図、第15図〜第17図はフローチ
ャートである。 符 号 の 説 明 A・・・前輪操舵装置、B・・・後輪操舵装置、C・・
・電気制御装置、FWI、 Fす2・・・前輪、RW
I、 Rυ2・・・後輪、21・・・ハウジング、2
2・・・ラックバ−125・・・操舵ハンドル、34・
・・ブラケット、35・・・油圧シリンダ、36◆・・
電磁切り換えバルブ、41・・・ハウジング、42・・
・リレーロッド、45◆・・パワーシリンダ、46・・
・電磁切り換えバルブ、51・・・ハンドル操舵角検出
器、52・・・変位量検出器、53・・・車速検出器、
54・・・ヨーレート検出器、 5 ・横滑り角検出器、 56 ・ ・マイクロコンピュータ、 57 ・ 差 動増幅器。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 操舵ハンドルによる入力操舵量を検出するハンドル操舵
量検出手段と、 車両の速度を検出する車速検出手段と、 車両に発生している垂直軸周りの回転に関する第1物理
量を検出する第1物理量検出手段と、車両に発生してい
る横方向への変位に関する第2物理量を検出する第2物
理量検出手段と、この第1及び第2物理量検出手段にお
ける各物理量の検出の作動不良をそれぞれ別個に検出す
る不良検出手段と、 上記検出ハンドル操舵量と検出車速と検出第1及び第2
物理量とを入力し、同検出ハンドル操舵量と検出車速と
によって定まる目標第1及び第2物理量と上記検出第1
及び第2物理量との各ずれをなくすように前後輪の各操
舵量を同検出車速と検出第1及び第2物理量とを用いて
フィードバック補償演算するにあたり、各物理量に基づ
く前後輪の操舵が互いに他方の物理量を生ぜしめること
のない非干渉な関係となるように同演算を行なう補償演
算手段と、 上記不良検出手段によって上記第1及び第2物理量検出
手段の作動不良が検出されたとき当該不良が検出された
物理量に関する上記フィードバック補償演算におけるフ
ィードバックゲインを実質的に0とする条件を付与する
条件付与手段と、上記演算された操舵量だけ前後輪を操
舵する操舵機構と を具備することを特徴とする前後輪操舵装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31677289A JPH03178879A (ja) | 1989-12-06 | 1989-12-06 | 前後輪操舵装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31677289A JPH03178879A (ja) | 1989-12-06 | 1989-12-06 | 前後輪操舵装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03178879A true JPH03178879A (ja) | 1991-08-02 |
Family
ID=18080751
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31677289A Pending JPH03178879A (ja) | 1989-12-06 | 1989-12-06 | 前後輪操舵装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03178879A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH068842A (ja) * | 1992-03-03 | 1994-01-18 | Deutsche Forsch & Vers Luft Raumfahrt Ev | 前輪、後輪ステアリングを有する路面車両のステアリング方法 |
JP2007331622A (ja) * | 2006-06-16 | 2007-12-27 | Nissan Motor Co Ltd | 車両用操舵制御装置 |
-
1989
- 1989-12-06 JP JP31677289A patent/JPH03178879A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH068842A (ja) * | 1992-03-03 | 1994-01-18 | Deutsche Forsch & Vers Luft Raumfahrt Ev | 前輪、後輪ステアリングを有する路面車両のステアリング方法 |
JP2007331622A (ja) * | 2006-06-16 | 2007-12-27 | Nissan Motor Co Ltd | 車両用操舵制御装置 |
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