JP5050139B1 - 気密性検査装置 - Google Patents

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Abstract

気密性検査を短時間で検査することができる検査対象物の気密性検査装置を提供することを課題とする。気密性検査装置は、検査対象物Xを格納するための格納容器2と、該格納容器2の内部のガスを吸引する吸引手段3と、検査対象物Xから漏出したガス状の検知対象物を検知可能なガス検知手段4と、を備え、前記吸引手段3は、前記格納容器2内に設置される前記ガス検知手段4に前記検査対象物Xの周囲のガスを誘導可能な格納容器2内の位置に設けられる吸引口22cから吸引することを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、密封構造の容器を有する気密性検査装置であって、特に、二次電池などの検査対象物の気密性検査装置に関する。
従来から、リチウムイオン電池の製造工程において、その気密性が充分に保たれていることを検査する気密性検査が実施されている。通常、リチウムイオン電池は、有機電解液などの電解質が密封された密封容器を備えている。ピンホールなどの不良がこの密封容器にあると、密封容器の気密性は不足する。そして、この密封容器の内部に封入された電解液が漏れ出す可能性は高まる。
そこで、特許文献1にあるような気密性検査が実施されている。この気密性検査を実施するための気密性検査装置は、電池を内部に収容可能な密閉容器と、該密閉容器に接続される真空排気管と、を備える。真空排気管は、真空ポンプ、切換弁及び水素濃度センサから構成されている。そして、真空排気管は、真空ポンプ、切換弁及び水素濃度センサが密閉容器から直列に接続されている。そして、真空ポンプが作動することにより、密閉容器の内部が減圧する。そのとき、真空ポンプから排出される密閉容器内のガスは、切換弁によって、大気中に放出されている。密閉容器の内部が所定の条件に達すると、切換弁が切り換えられる。そして、真空ポンプから排出されるガスは、水素濃度センサに送られる。水素濃度センサは、そのガスに含まれる水素濃度を測定する。この気密性検査装置は、その測定結果を大気中の水素濃度と比較する。そして、気密性検査装置は、気密性が保たれているか否かを判断する。
日本国特開2001−236986号公報
通常、リチウムイオン電池は、生産ライン方式によって大量に生産されている。気密性検査は、生産ラインの生産速度に合わせて実施することを求められている。これは、リチウムイオン電池に限られない。他の二次電池や一次電池である検査対象物でも共通する課題である。しかし、前述の気密性検査では、(水素濃度)センサが真空ポンプの出口側に設けられている。そのため、このセンサは、ガスに含まれる水素濃度を直接に検出することができない。よって、このような気密性検査では、生産ラインの生産速度に合わせて短時間で検査対象物の気密性を検査することができなかった。
そこで、本発明は、かかる事情に鑑み、気密性検査を短時間で検査することができる気密性検査装置を提供することを課題とする。
本発明に係る気密性検査装置は、検査対象物を格納するための格納容器と、該格納容器の内部のガスを吸引する吸引手段と、前記検査対象物から漏出したガス状の検知対象物を検知可能なガス検知手段と、を備える気密性検査装置であって、前記ガス検知手段は、前記格納容器の内部に設置され、前記吸引手段は、前記検査対象物の周囲のガスを前記ガス検知手段に誘導可能な吸引口であって、前記検査対象物の周囲のガスを吸引するために前記格納容器内の位置に設けられる吸引口から吸引することを特徴とする。
かかる構成によれば、ガス検知手段は、検査対象物を格納する格納容器の内部に設置されている。ガス状の検知対象物が検査対象物から漏出している場合、格納容器の内部のガスが吸引手段で吸引口から吸引されることにより、検査対象物の周囲のガスとともに、その検知対象物もガス検知手段に誘導される。このようにして、ガス検知手段は、その検知対象物を検知することができるようになっている。よって、本発明の気密性検査装置は、格納容器の内部で検査対象物から検知対象物が漏出しているか否かを検知することができる。そして、気密性検査装置は、短時間で検査対象物の気密性を検査することができる。
本発明によれば、前記格納容器は、前記検査対象物を格納する第1格納部と、該第1格納部の内部のガスを流通可能な第2格納部であって、前記吸引口が前記第1格納部から流通するガスを外部に吸引可能な位置となるように設けられる第2格納部と、を備えていることが好ましい。
かかる構成によれば、検査対象物が第1格納部に格納される。検査対象物から漏出したガス状の検知対象物は、この第1格納部の内部に放出される。第2格納部には、吸引口が設けられている。第2格納部の内部のガスは、吸引手段を吸引させることにより、吸引口に吸引される。続けて、第1格納部の内部のガスが吸引口に吸引される。検査対象物から漏出した検知対象物は、第2格納部の内部のガスを吸引口から吸引手段で吸引することにより、第1格納部から検査対象物の周囲のガスとともに、ガス検知手段に誘導される。このようにして、ガス検知手段は、その検知対象物を検知することができるようになっている。よって、本発明の気密性検査装置は、格納容器の内部で検査対象物から検知対象物が漏出しているか否かを検知することができる。そして、気密性検査装置は、短時間で検査対象物の気密性を検査することができる。
本発明によれば、前記吸引手段は、前記第1格納部の内部のガスを前記第2格納部に吸引するための連通口を備えていることが好ましい。
かかる構成によれば、連通口は、検査対象物が格納される第1格納部に近い位置に配置することができる。この連通口は、検査対象物の周囲のガスを高速に吸引することができる。
本発明によれば、前記吸引手段は、前記格納容器の内部のガスを前記吸引口から吸引するガスの流量を調整可能な調整手段を備えていることが好ましい。
かかる構成によれば、格納容器の内部のガスは、ガス検知手段に誘導される。調整手段は、ガス検知手段が検知対象物を検知するのに適した流量になるように調整することができる。
本発明によれば、前記ガス検知手段は、前記検知対象物を検知する検知部と、該検知部に前記格納容器の内部のガスを案内する案内路と、該案内路により前記検知部まで案内されたガスの流れに対して交差する位置に設けられる排気孔と、を備えていることが好ましい。
かかる構成によれば、格納容器の内部のガスは、吸引手段により吸引される。そして、このガスは、案内路を介して検知部まで案内される。このガスが排気孔から排出される際に、このガスの流れは、検知部で曲げられて減速する。このガス検知手段は、吸引されるガスの流速を減速することができる構造となっている。このため、ガス検知手段は、検知対象物を検知する感度を向上させることができる。
また、本発明に係る気密性検査装置は、検査対象物を格納するための格納容器と、該格納容器の内部のガスを吸引する吸引手段と、前記検査対象物から漏出したガス状の検知対象物を検知可能なガス検知手段と、を備える気密性検査装置であって、前記ガス検知手段は、前記格納容器の内部に設置され、前記吸引手段は、前記検査対象物の周囲のガスを前記ガス検知手段に誘導可能な吸引口であって、前記検査対象物の周囲のガスを吸引するために前記格納容器内の位置に設けられる吸引口から吸引し、前記格納容器は、前記検査対象物を格納する第1格納部と、該第1格納部の内部のガスを流通可能な第2格納部であって、前記吸引口が前記第1格納部から流通するガスを外部に吸引可能な位置となるように設けられる第2格納部と、を備え、前記吸引手段は、前記第1格納部の内部のガスを前記第2格納部に吸引するための連通口と、該連通口を塞ぐ蓋と、を備え、前記蓋は、前記第2格納部に吸引されるガスを通過可能な流通孔であって、該流通孔の開口面積は、前記連通口の開口面積より小さいことを特徴とする。
かかる構成によれば、ガス検知手段は、検査対象物を格納する格納容器の内部に設置されている。ガス状の検知対象物が検査対象物から漏出している場合、格納容器の内部のガスが吸引手段で吸引口から吸引されることにより、検査対象物の周囲のガスとともに、その検知対象物もガス検知手段に誘導される。このようにして、ガス検知手段は、その検知対象物を検知することができるようになっている。よって、本発明の気密性検査装置は、格納容器の内部で検査対象物から検知対象物が漏出しているか否かを検知することができる。そして、気密性検査装置は、短時間で検査対象物の気密性を検査することができる。
また、蓋は、連通口の開口面積を流通孔によって制限することができる。よって、流通孔は、連通口を通過するガスの流量を制限することができる。
以上の如く、本発明に係る気密性検査装置によれば、気密性検査を短時間で検査することができるという優れた効果を奏する。
図1は、第1実施形態に係る気密性検査装置の全体概観図である。(a)は、正面図を示す。(b)は、側面図を示す。 図2は、同実施形態に係る気密性検査装置で用いる格納容器である。(a)は、正面図を示す。(b)は、上面図を示す。(c)は、側面図を示す。 図3は、同実施形態に係る気密性検査装置で用いる格納容器の断面図を示す。 図4は、同実施形態に係る気密性検査装置内のガスの流れを表すガスフロー図を示す。 図5は、同実施形態に係る気密性検査装置で用いるガス検知手段である。(a)及び(b)は、縦断面図を示す。(c)は、底面図を示す。 図6は、同実施形態に係る気密性検査装置で用いるガス検知手段の検知部に関する図である。(a)は、ガス減圧時の動作特性図を示す。(b)は、等価回路図を示す。 図7は、同実施形態に係る気密性検査装置の制御ブロック図を示す。 図8は、同実施形態に係る気密性検査装置の制御フロー図を示す。 図9は、同実施形態に係る気密性検査装置の制御フロー図を示す。 図10は、同実施形態に係る気密性検査装置のガス検知手段の検知部のセンサ出力電圧を示す。 図11は、第2実施形態に係る気密性検査装置の図である。(a)は、全体概観図を示す。(b)は、格納容器の内部の正面図を示す。 図12は、第3実施形態に係る気密性検査装置の断面図を示す。 図13は、同実施形態に係る気密性検査装置の蓋である。(a)は、断面図を示す。(b)は、下面図を示す。 図14は、他の実施形態に係る気密性検査装置の全体概略図を示す。
本発明の第1実施形態に係る気密性検査装置について、図面を参照しつつ説明する。まず、同実施形態に係る気密性検査装置の構成について、図1〜図7を参照しつつ詳細に説明する。
同実施形態に係る気密性検査装置は、検査対象物に封入された検知対象物の漏出を検知することによりその検査対象物の気密性を検査する検査装置である。本実施形態では、検査対象物としてリチウムイオン電池の気密性検査を例に説明する。リチウムイオン電池には、正極や負極などとともに、希硫酸などの水溶液やアルコール系の有機電解液などの電解液(電解質)が密封容器に封入されている。この密封容器にピンホールや亀裂などの不良があると、電解液がこの密封容器の不良箇所から漏出する。よって、このリチウムイオン電池の気密性検査装置では、検査過程で密封容器から漏出してガス状となった有機電解液を検知対象物として検知する。そして、この気密性検査装置では、その密封容器の気密性の良否を判断する。本実施形態では、リチウムイオン電池の気密性検査装置のこのような検査について説明する。
気密性検査装置1は、図1(a)及び(b)の全体概観図に示すように、検査対象物Xを格納するための格納容器2と、該格納容器2の内部のガスを吸引する吸引手段3と、検査対象物Xから漏出したガス状の検知対象物を検知可能なガス検知手段4と、吸引手段3及びガス検知手段4を制御する制御手段5と、これらの装置を一体に収納するケーシング6と、を備える。
格納容器2は、図2(a)〜(c)及び図3に詳細に示すように、2つの部屋に区画されている。格納容器2は、検査対象物Xを格納する第1格納部21と、該第1格納部21の内部のガスが流通可能である第2格納部22と、を備える。第1格納部21と第2格納部22とは、格納容器2の内部の高さ方向中途部に内側に向かって突出して設けられる突出部20aと、該突出部20aにボルト及びナットで固定され、第1格納部21と第2格納部22との間をガスが流通不能となるようにシールされた壁20bと、によって、区画されている。
第1格納部21は、内部のガスを吸い出すことにより減圧雰囲気とされる第1チャンバー21aと、該第1チャンバー21aの内部に検査対象物X(具体的には、リチウムイオン電池)を格納するための格納手段21bと、減圧された第1チャンバー21aの内部のガスを外部に開放する大気開放手段21cと、第1チャンバー21aの内部の検査対象物X等の状況を点検するための点検手段21dと、第1チャンバー21aの内部の圧力を計測する圧力計21e(図3参照)と、を備える。
第1チャンバー21aは、その内部に検査対象物Xが載置されて、第1格納部21の外部と隔絶可能な密閉構造をしている。更に、第1チャンバー21aは、隣接する第2格納部22とも隔絶可能な密閉構造をしている。そのため、第1チャンバー21aの内部のガスを外部に吸引すると、その内部は、減圧雰囲気又は真空となる。すなわち、第1チャンバー21aは、その内部の酸素濃度を低下させるための装置である。
格納手段21bは、閉じたときに第1チャンバー21aがその外部から密閉される構造となるように外部と隔絶可能な機能を有する格納扉である。更に、格納手段21bは、第1チャンバー21aの内部を減圧した後に検査対象物Xを第1チャンバー21aの内部から取り出すときにも利用される。当然に、格納手段21bを開放すると、第1チャンバー21aの内部のガスは、外部に開放される。
大気開放手段21cは、大気開放弁を途中又は端部に備える。よって、大気開放手段21cは、第1格納部21の内部と外部とを連通可能な連通管である。大気開放手段21cは、第1チャンバー21aの内部を減圧した後に、第1チャンバー21aの内部の圧力を大気圧に戻すために設けられている。
点検手段21dは、格納手段21bに設けられる。点検手段21dは、第1チャンバー21aの内部を外部から目視可能な点検窓である。
圧力計21eは、制御手段5と接続されている。圧力計21eは、計測した第1チャンバー21aの内部の圧力をデジタル出力又はアナログ出力可能な送信部を有する。
第2格納部22は、内部のガスを吸い出すことにより減圧雰囲気とされる第2チャンバー22aと、第1チャンバー21aと第2チャンバー22aとの間をガスが流通可能なように第1チャンバー21a及び第2チャンバー22aを連通させた連通口22bと、第1チャンバー21aから流通するガスを(第1格納部21及び第2格納部22の)外部に吸引可能な位置に設けられる吸引口22cと、第2チャンバー22aの内部に取り付けられるガス検知手段4などの装置を取り付け及び点検するための点検手段22dと、第2チャンバー22a内の圧力を計測する圧力計22e(図3参照)と、を備える。
第2チャンバー22aは、その内部に検査対象物Xが載置されて、第2格納部22の外部と隔絶可能な密閉構造をしている。更に、第2チャンバー22aは、隣接する第1格納部21とも隔絶可能な密閉構造をしている。そのため、第2チャンバー22aの内部のガスを外部に吸引すると、その内部は、減圧雰囲気又は真空となる。すなわち、第2チャンバー22aは、第1チャンバー21aの内部のガスを吸引して、第1チャンバー21aの内部を減圧雰囲気又は真空とするための装置である。
連通口22bは、本実施形態では、ガスを流通させる開口である。更に、連通口22bは、そのガスの流通を制御する装置を装着可能な構造を有する。この連通口22bは壁20bに2箇所設ける。一方の連通口22b(以下、「第1の連通口22b1」と称する。図3参照)には、調整手段32が取り付けられる。この第1の流通口22b1は、第1格納部21の内部のガスを第2格納部22を介して外部に吸引するのに効率の良い位置に配置される。そのため、第1の連通口22b1は、他方の連通口22bより吸引口22c側に配置されている。
また、他方の連通口22b(以下、「第2の連通口22b2」と称する。図3参照)には、ガス検知手段4が取り付けられる。この第2の連通口22b2は、検査対象物Xの周囲のガスを吸引口22cを介して外部に吸引するのに効率のよい位置に配置される。より具体的には、第2の連通口22b2は、検査対象物Xの周囲のガスを(検査対象物Xから検知対象物が流出している場合は、この検知対象物を)最も捕集しやすい位置に設けられる。
吸引口22cは、格納容器2内に設置されるガス検知手段4に検査対象物Xの周囲のガスを誘導可能な位置に設けられる。吸引口22cは、検査対象物Xの周囲のガス、すなわち、第1格納部21の内部のガスを第1の連通口22b1及び第2の連通口22b2のいずれか一方又はその両方から第2格納部22に吸引させるため、そのガスを吸引しやすい位置に設けられている。
点検手段22dは、第2チャンバー22aの天面に設けられる。点検手段22dは、この天面にボルトとナットとによって締付けられて閉鎖することにより、第2チャンバー22aが密閉可能な構造となる構造を有する点検蓋である。
圧力計22eは、制御手段5と接続されている。圧力計22eは、計測した第2チャンバー22aの内部の圧力をデジタル出力又はアナログ出力可能な送信部を有する。
吸引手段3は、図3及び図4に示すように、吸引口22cから吸引する。この吸引口22cは、第2格納部22の内部に設置されるガス検知手段4に検査対象物Xの周囲のガスを誘導可能な格納容器2内の位置に設けられる。吸引手段3は、格納容器2の内部のガスを吸引する吸引装置31(図1(a)及び(b),図3参照)と、検査対象物Xの周囲からガス検知手段4に誘導されるガスの流量を調整するために、複数ある連通口22b1,22b2を切換可能な切換手段32と、格納容器2の内部のガスを吸引口22cから吸引するガスの流量を調整可能な調整手段33(図4参照)と、を備える。
吸引装置31は、図4にその吸引経路が示されているように、調整手段33を介して格納容器2(具体的には、第2格納部22の吸引口22c)に接続されている。吸引装置31は、この格納容器2の内部のガスを吸引する真空ポンプである。
調整手段32は、図3及び図4に示すように、第2格納部22の2つある連通口22b1,22b2を流れる流量を調整することにより、ガス検知手段4に誘導されるガスの流量を調整する。本実施形態に係る調整手段32は、これらの連通口22b1,22b2のうちの一方の連通口22b(第1の連通口22b1)に取り付けられるガス遮断弁32aである。他方の連通口22b(第2の連通口22b2)には、ガス検知手段4が取り付けられる。以下、第1格納部21の内部のガスを第1の連通口22b1からガス遮断弁32aを通過させて第2格納部22に流通させる流通路を第1流通路Ra−1と称して説明する。また、第1格納部21の内部のガスを第2の連通口22b2からガス検知手段4を通過させて第2格納部22に流通させる流通路を第2流通路Ra−2と称して説明する。
調整手段32は、ガス遮断弁32aを遮断することにより、第1流通路Ra−1が遮断されて、第1格納部21の内部のガスを(遮断機構を備えていない)第2流通路Ra−2のみに通過させて第2格納部22に流通させる。すなわち、第2流通路Ra−2に備えられるガス検知手段4へのガスの流量は、第1格納部21から第2格納部22を流通するガスの全量にすることができる。
また、調整手段32は、ガス遮断弁32aを開放することにより、第1格納部21の内部のガスを第1流通路Ra−1及び第2の流通路Ra−2の両方を通過させて第2格納部22に通過させる。なお、第1の連通口22b1が第2の連通口22b2よりも吸引口22c側に近く、吸引しやすい位置に配置されている。よって、第1格納部21から第2格納部22に吸引されるガスは、その大部分が第1流通路Ra−1に流れ、第2流通路Ra−2には実質的にほとんど流れることはない。
第2の流量調整手段33は、第2格納部22の内部のガスを吸引口22cから吸引装置31の(最大)吸引流量で吸引する第1吸引ルートRb−1と、吸引装置31の吸引流量を減少させて流速を減速させて吸引する第2吸引ルートRb−2と、を切り換えることにより、吸引する流量を調整する。
第2の流量調整手段33は、吸引口33cから第2格納部22の内部のガスを誘導する第1の配管33aと、該第1の配管33aと接続され、第1吸引ルートRb−1と第2吸引ルートRb−2とを切り換える流路切換弁(流路切換手段)33bと、第1吸引ルートRb−1を構成する配管であって、第2吸引ルートRb−2との合流部までガスを誘導する第2の配管33cと、第2吸引ルートRb−2を構成する配管であって、第1吸引ルートRb−1との合流部までガスを誘導する第3の配管33dと、該第3の配管33dに設けられ、配管内を通過するガスの流量を調整可能な流量調整弁(流量調整手段)33eと、第1吸引ルートRb−1と第2吸引ルートRb−2との合流部から吸引装置31にガスを誘導する第4の配管33fと、を備える。
ガス検知手段4は、図5(a)〜(c)に示すように、検知対象物を検知する検知部41と、第1格納部21の内部のガスを第2の連通口22b2から検知部41に誘導するためのホルダ42と、を備える。
検知部41は、検知対象物である有機溶媒を検知可能な半導体方式のガスセンサである。検知部41は、本実施形態では、酸化スズ半導体ガスセンサを用いた例を説明する。この半導体方式のガスセンサは、金属酸化物半導体素子の表面に検知対象物が付着することにより電気伝導度が変化することを利用して、その電気伝導度を計測することにより、検知対象物の有無を検知する。このガスセンサは、更には、その検知対象物の漏出量を検知する。
まず、このガスセンサの動作特性について、図6を参照しつつ説明する。まず、このガスセンサがガス減圧時の動作特性を図6(a)に示す。図6(a)では、横軸に格納容器の内部を減圧した減圧レベル[kPa]/[Torr]を示す。また、図6(a)では、縦軸にそのときの酸素濃度[%]及びこのガスセンサのセンサ出力[mV]を示す。酸素濃度は、点線で示すa線である。ガスセンサのセンサ出力は、実線で示すb線である。なお、このガスセンサのセンサ出力は、図6(b)のガスセンサの等価回路に示されているように、半導体素子41aと直列に接続された負荷抵抗RLの両端電圧VRLの値である。
図6(a)の結果に示されているように、減圧レベルを高くすると、当然に、格納容器の内部の酸素濃度(点線a)が低下し、その低下とともに、このガスセンサのセンサ出力(負荷抵抗の両端電圧VRL。実線b)は、酸素濃度と比例して上昇する。すなわち、(回路電圧VCは一定であることから)センサ抵抗RSは、酸素濃度と比例して低下している。このことから、このガスセンサは、格納容器の内部を真空状態に相当する93.3[kPa](=700[Torr])まで減圧しても使用に耐え得ることがわかる。
ホルダ42は、図5(a)〜(c)に示すように、検知部41を保持するホルダ本体42aと、検知部41に第1格納部21の内部のガスを案内する案内路42bと、該案内路42bにより検知部41まで案内されたガスの流れに対して交差する位置に設けられる排気孔42cと、を備える。なお、図5(a)の縦断面図は、図5(c)の矢視A−A断面である。図5(b)の縦断面図は、図5(c)の矢視B−B断面である。
ホルダ本体42aは、ホルダ42を第2の連通口22b2に装着可能な装着手段44と、検知部41を保持する保持手段45と、を備える。
第2の連通口22b2の内周面には、雌螺子が形成されている。装着手段44は、この第2の連通口22b2の雌螺子に螺合される雄螺子がホルダ本体42aの下端側周面に形成されている。よって、装着手段44は、第2の連通口22b2に着脱自在に装着される構造となっている。ホルダ本体42aは、第2の連通口22b2に装着すると、案内路42bが第1格納部21側から第1格納部21の内部のガスを吸引可能な位置に配置される。ホルダ本体42aは、排気孔32cが第2格納部22側に第1格納部21の内部のガスを排気可能な位置に配置される。
保持手段45は、検知部41の検知面41bが案内路42bを流れるガスの流れに対して直交するように配置される。保持手段45は、案内路42bを流れるガスを検知部41の検知面43より後方(図5(a)及び(b)の上側)に流れにくくするために、検知部41(の検知面43)との間に隙間ができないように保持される。
案内路42bは、ホルダ本体42aの下端(図5(a)及び(b)では下側)に設けられた吸引口46からホルダ本体42aに保持される検知部41aの検知面43に向かって直線状に延びる流路である。
排気孔42cは、ホルダ本体42aの側面をその外周面と案内路42bとの間を貫通した孔である。排気孔42cは、より具体的には、ホルダ本体42aの幅方向の長さを長辺とし、軸方向の長さを短辺とする長孔である。ホルダ本体42aを第2格納部22の連通口22bに取り付けた際に、排気孔42cは、少なくとも第2格納部22側に通じる位置に配置されている。好ましくは、排気孔42cは、検知部41の直近に配置されていることが好ましい。
排気孔42cは、このようにして、検知部41の内部にガスが通過しないように、案内路42bによって案内されたガスの流れを検知部41の検知面43で直交させて側方に曲げて第2格納部22側に排出させることができる。そして、案内路42bを流れるガスは、検知部41の検知面43でその流れが直角に曲げられることにより、その流速が低下する。よって、検知部41は、検知面43でガスの流速を低下させてから検知することができるため、内蔵されるヒータの温度低下を抑制できる。そして、内蔵されるヒータの温度が低下することによるセンサ抵抗が増加するのを防止し、検知部41は、正常に動作することができる。
制御手段5は、図7の制御ブロック図に示すように、気密性検査に従事する検査担当者が当該装置を操作する操作部51と、格納容器2、吸引手段3及びガス検知手段4との信号の入出力を行う入出力部52と、該入出力部52から入力された信号に基づき吸引手段3等を制御する制御部53と、該制御部53の検査結果等を報知する報知部54と、を備える。
操作部51は、制御部53に接続される。操作部51は、検査対象者が当該装置に気密性検査の開始を指示する検査開始スイッチや各装置に電源を供給する電源スイッチなどを備える。
入出力部52は、第1格納部21の圧力計21eと、第2格納部22の圧力計22eと、ガス検知手段4の検知部41とに接続されて、これらの電源を供給するとともに、各種信号を受け付ける。第1格納部21の圧力計21eからは、第1格納部21の内部の圧力を計測した計測信号が入力される。第2格納部22の圧力計22eからも同様に第2格納部22の内部の圧力を計測した計測信号が入力される。ガス検知手段4の検知部41からは、センサ出力が入力される。
入出力部52は、更に、吸引装置31と、切換手段32のガス遮断弁32aと、調整手段33の流路切換弁33bと、第1格納部21の大気開放弁21cとも接続されている。そして、入出力部52は、電源を供給するとともに、各種信号を出力する。吸引装置31には、ポンプ駆動用の電源を供給する。ガス遮断弁32aには、遮断信号を出力する。流路切換弁33bには、流路切換信号を出力する。
制御部53は、気密性検査に関する制御プログラムを記憶する不揮発性のメモリであるROMと、入出力部52からの入出力信号などを記憶する揮発性のメモリであるRAMと、各種演算処理を行う演算部と、を備える。
制御部53は、吸引装置31、ガス遮断弁32a、流路切換弁33b及び大気開放弁21cを制御して格納容器2の内部のガス圧力を制御する圧力制御部53aと、第1格納部21の圧力計21e及び第2格納部22の圧力計22eからの計測信号に基づき格納容器2の内部の状態を監視する状態監視部53bと、格納容器2の内部の圧力から検査対象物の気密性を判定する気密性判定部53cと、を備える。
報知部54は、第1格納部21の内部のガスの圧力を表示する第1圧力表示計54aと、第2格納部22の内部のガスの圧力を表示する第2圧力表示計54bと、気密性判定部53cによる検査対象物の気密性の判定結果を報知する判定表示部(表示パネルや警報ランプ、警報ブザー)54cと、を備える。
ケーシング6は、格納容器2、吸引手段3、制御手段5などを収納して搬送可能なように底面にキャスターが設けられている。ケーシング6の前面には、制御手段5の各種計器や操作スイッチ等が取り付けられている。
次に、本実施形態に係る気密性検査装置の作用について、図8及び図9を参照しつつ詳細に説明する。まず、図8の制御フローにそって順に説明する。最初に、検査対象物Xの気密性を検査するにあたり、第1格納部21に検査対象物Xを格納する。点検扉(点検手段)21dを閉鎖して、第1格納部21を密閉する(S1)。そして、操作部51の運転開始スイッチが操作されて、気密性検査が開始される(S2)と、気密性検査は、検査対象物Xから検知対象物が漏出可能な条件にすべく、第1格納部21を所定の圧力まで減圧する減圧段階と、第1格納部21の内部のガスから検知対象物を検知する検知部41のセンサ出力信号から検査対象物Xの気密性の良否を判定する判定段階と、に分けて実施される。
気密性検査の減圧段階では、制御手段5の圧力制御部53aは、切換手段32を制御して、第1格納部21の内部のガスが主に第1流通路Ra−1から第2格納部22に吸引されるように調整する。すなわち、圧力制御部53aは、ガス遮断弁32aを開放する(S3)。
圧力制御部53aは、調整手段33を制御して、第2格納部22の内部のガスが第1吸引ルートRb−1から吸引されるように切り換える。すなわち、圧力制御部53aは、流路切換弁33bを第1吸引ルートRb−1側に切り換える(S4)。
このようにして第1格納部21の内部のガスを吸引装置31に吸引する流路が選択される(S3及びS4の後)と、圧力制御部53aは、吸引装置31を駆動させるべく、吸引装置31を駆動させる駆動信号を入出力部52に出力する(S5)。吸引装置31は、この入出力部52からの駆動信号の入力により駆動を開始する。そして、吸引装置31は、第2格納部22の内部のガスを吸引する。更には、吸引装置31は、主として第1流通路Ra−1から第1格納部21の内部のガスを吸引する。このようにして、第1格納部21は、減圧され始める。
状態監視部53bでは、格納容器21,22の内部のガスの圧力を第1格納部21の圧力計21e及び第2格納部22の圧力計22eから入力される計測信号に基づき監視している。そして、状態監視部53bは、その内部のガスの圧力を計測した計測信号を圧力制御部53a及び報知部54に出力している。報知部54では、状態監視部53bから入力された計測信号(圧力信号)を操作者に報知するために第1圧力表示計54a及び第2圧力表示計54bに表示させる。
圧力制御部53が状態監視部53bから入力された圧力信号に基づき第1格納部21の圧力が所定圧力に達したと判定する(S6でYES)と、気密性検査は、検査対象物から検知対象物が漏出可能な条件となったため、検知段階に移行する。なお、ここでいう所定圧力とは、検査対象物Xから検知対象物を漏出させるために必要な圧力である。以下、この圧力を「判定開始圧力」を称する。本実施形態では、この判定開始圧力は、93.3[kPa]/700[Torr]とする。
検知段階S4では、図9の制御フロー図に示されているように、制御手段5の圧力制御部53aは、調整手段33を制御して、第2格納部22の内部のガスが第2吸引ルートRb−2から吸引されるように切り換える。すなわち、圧力制御部53aは、流路切換弁33bを第2吸引ルートRb−2側に切り換える(S7)。
圧力制御部53aは、更に、切換手段32を制御して、第1格納部21の内部のガスが第2流通路Ra−2から第2格納部22に吸引されるように調整する。すなわち、圧力制御部53aは、ガス遮断弁32aを遮断する(S8)。
このようにして第1格納部21の内部のガスを吸引装置31に吸引する流路が選択される(S7及びS8の後)と、ガス検知手段4の検知部41に第1格納部21のガスが大量に流入するようになる。気密性判定部53cでは、図10に示すように、ガス検知手段4の検知部41のセンサ出力信号の入力を受け付けている(検査時間が約4秒のときに格納容器2の減圧が開始される)が、判定開始圧力に達した約12秒後から、ピンホール等があれば、センサ出力電圧(信号)が上昇し始める。
気密性判定部53cは、第1格納部21内のガス圧力が判定開始圧力に達してから所定の時間が経過したとき(S9でYES)の検知部41のセンサ出力電圧が所定の電圧以下であるか否かでその検知対象物の気密性の良否を判定する(S10)。
なお、ここでいう所定の時間とは、検知部41が気密性の判定においてその気密性の良否を判別可能な閾値まで検知対象物を漏出させるのに必要な時間である。この所定の時間は、以下、「漏出検知時間」と称する。具体的には、図10に示されているように、センサ出力電圧は、検査対象物Xにピンホールがあれば(実線a以外の1点鎖線b、2点鎖線c、3点鎖線d)、判定開始圧力に達してから(検査時間約12秒後)約4秒以内に少なくとも1.6Vに達している。約4秒間あれば、検査対象物Xにピンホールがあるか否かを判別することができる。このことから、本実施形態でこの漏出検知時間は、判定開始圧力に達してから約4秒間(検査時間が約12〜16秒の間)とする。
また、ここでいう所定の電圧とは、判定開始圧力から漏出検知時間に達したときのその気密性の良否を判別可能な閾値となるセンサ出力電圧である。この所定の電圧は、以下、「気密性判定電圧」と称する。この気密性判定電圧は、検査対象物Xに形成されたピンホールの規模(大きさ)によって、電圧値が異なっている。例えば、ピンホールの直径が0.020mmまで検知する場合は、気密性判定電圧は2.1Vとされる。ピンホールの直径が0.010mmまで検知する場合は、気密性判定電圧は2.0Vとされる。ピンホールの直径が0.005mmまで検知する場合は、気密性判定電圧は1.6Vとされる。なお、図10の実線aは、ピンホールがないときのセンサ出力電圧[V]を示す。1点鎖線bは、ピンホールの直径が0.020mmのときのセンサ出力電圧[V]を示す。2点鎖線cは、ピンホールの直径が0.010mmのときのセンサ出力電圧[V]を示す。3点鎖線dは、ピンホールの直径が0.005mmのときのセンサ出力電圧[V]を示す。
気密性判定部52は、センサ出力電圧がこの気密性判定電圧以下であった場合、気密性に異常はなく、気密性が保たれていると判定する(S10でYES,S11)。一方、気密性判定部52は、センサ出力電圧がこの気密性判定電圧を超えた場合、気密性に異常があり、気密性が充分に保たれていないと判定する(S10でNO,S12)。気密性判定部52は、これらの判定結果(判定結果信号)を報知部54に出力する(S13)。報知部54では、判定表示部54cでその結果を報知する。
判定結果が出て、気密性検査が完了すると、圧力制御部53aは、検査対象物を取り出すべく、大気開放弁21cを開放して、格納容器2を大気開放し、格納容器2の内部を大気圧に戻す(S14)。格納容器2の圧力が大気圧まで戻ると、検査担当者は、点検扉21dを開放して、検査対象物Xを取り出して、検査を完了する。
このようにして、ガス検知手段4は、検査対象物Xを格納する格納容器2の内部に設置されている。ガス状の検知対象物が検査対象物Xから漏出している場合、格納容器2の内部のガスが吸引手段3で吸引口22cから吸引されることにより、検査対象物Xの周囲のガスとともに、その検知対象物Xもガス検知手段4に誘導される。このようにして、ガス検知手段4は、その検知対象物を検知することができるようになっている。
特に、検査対象物Xが第1格納部21に格納される。検査対象物Xから漏出したガス状の検知対象物は、この第1格納部21の内部に放出される。第2格納部22には、吸引口22cが設けられている。この第2格納部22の内部のガスは、吸引手段3を吸引させることにより、吸引口22cに吸引される。続けて、第1格納部21の内部のガスが吸引口22cに吸引される。検査対象物Xから漏出した検知対象物は、第2格納部22の内部のガスを吸引口22cから吸引手段3で吸引することにより、第1格納部21から検査対象物Xの周囲のガスとともに、ガス検知手段4に誘導される。このようにして、ガス検知手段4は、その検知対象物Xを検知することができるようになっている。よって、本実施形態に係る気密性検査装置1は、格納容器2の内部で検査対象物Xから検知対象物が漏出しているか否かを検知することができる。そして、気密性検査装置1は、短時間で検査対象物Xの気密性を検査することができる。
連通口22b1,22b2は、検査対象物Xが格納される第1格納部21に近い位置に配置することができる。この連通口22b1,22b2は、検査対象物Xの周囲のガスを高速に吸引することができる。
格納容器2の内部のガスは、ガス検知手段4に誘導される。調整手段33は、ガス検知手段4が検知対象物を検知するのに適した流量になるように調整することができる。
格納容器2の内部のガスは、吸引手段3により吸引される。そして、このガスは、案内路42bを介して検知部41まで案内される。このガスが排気孔42cから排出される際に、このガスの流れは、検知部41で曲げられて減速する。このガス検知手段4は、吸引されるガスの流速を減速することができる構造となっている。このため、ガス検知手段4は、検知対象物を検知する感度を向上させることができる。
なお、検知部41のセンサ出力(電圧)が気密性判定電圧を超えた後であっても、格納容器2の内部の圧力を大気圧に戻すだけで、半導体素子の表面に付着した検知対象物が離脱する。このため、図10に示すように、検知部41のセンサ出力(電圧)を検査初期の電圧に戻すことができ、判定前のセンサ出力電圧に戻すことができる。よって、本発明の気密性検査装置によれば、連続して気密性検査を実施しても、その検知精度が低下することがない。
次に、本発明の第2実施形態に係る気密性検査装置について、図11を参照しつつ説明する。なお、第1実施形態に係る気密性検査装置1と同一の構成については、同じ符号を用いるともに、その説明を省略する。
まず、本実施形態に係る気密性検査装置100は、第1実施形態と同じく、格納容器102と、吸引手段3と、ガス検知手段4と、制御手段5と、ケーシング6と、を備える。
格納容器102は、図11に示すように、第1格納部121と第2格納部122とを備える。しかし、第1格納部121と第2格納部122とは、それぞれが密閉可能に仕切られておらず、格納容器102の内部の高さ方向中途部に内側に向かって突出して設けられる突出部120aに壁120bが載置されている。つまり、壁120bは、前方にスライドすることにより、格納容器102から取り外し可能となっている。第1格納部121は、多数の検査対象物を同時に検査するために、複数のトレイ121f,…が収納可能となっている。当該トレイ121fを前方にスライドすることにより、第1格納部121には、格納容器102から取り外し可能に保持可能な突出部121g,…が設けられている。
第2格納部122は、本実施形態に係る多数の検査対象物を同時に検査することを想定している。そのことから、第1格納部121の容積が大きく、第1格納部121から吸引するガスの流量も当然に大きくなっている。よって、連通口122b,…が複数設けられている。また、吸引口122cは、格納容器102の上部に設けられている。よって、吸引口122cは、格納容器102の内部のガスを効率よく吸引可能な位置に配置されている。連通口122b,…には、第1格納部121の容積に合わせて多数のガス遮断弁32,…及びガス検知手段4,…が取り付けられている。
このように、第1格納部121と第2格納部122とは、それぞれが完全に密閉されていない。例えば、突出部120aと壁120bとの接合部分から第1格納部121の内部のガスが流通可能であったとしても、第1格納部121の内部のガスの大部分は多数の連通口122b,…を介して第2格納部122に流通する。このため、この連通口122b,…に取り付けられるガス検知手段4,…によって、検知対象物を検知することは可能である。
また、検査対象物の容積が増えた場合であっても、連通口122b,…の数量を増加させることにより、検知対象物の検知を行うことに支障となることはない。また、連通口122b,…を複数設けることにより、ガス検知手段4,…及びガス遮断弁32,…も複数となる。しかし、本実施形態に係る格納容器102は、壁120bが取り外し可能に構成されているため、容易にメンテナンスが行えるようになっている。また、第1格納部121から吸引可能なガスの流量が増加して、第1格納部121の内部を所定の圧力まで(1箇所から吸引する場合と比較して)短時間で低下させることができる。なお、1箇所の連通口の開口面積を拡大することによって、同様の効果を得るようにしてもよい。
次に、本発明の第3実施形態に係る気密性検査装置について、図1〜図4,図12及び図13を参照しつつ説明する。
気密性検査装置1は、図1(a)及び(b)の全体概観図に示すように、検査対象物Xを格納するための格納容器2と、該格納容器2の内部のガスを吸引する吸引手段3と、検査対象物Xから漏出したガス状の検知対象物を検知可能なガス検知手段4と、吸引手段3及びガス検知手段4を制御する制御手段5と、これらの装置を一体に収納するケーシング6と、を備える。
格納容器2は、図2(a)〜(c)及び図3に詳細に示すように、検査対象物Xを格納する第1格納部21と、該第1格納部21の内部のガスが流通可能である第2格納部22と、を備える。第1格納部21と第2格納部22とは、第1格納部21と第2格納部22との間をガスが流通不能となるようにシールされた壁20bによって、区画されている。
第1格納部21は、内部のガスを吸い出すことにより減圧雰囲気とされる第1チャンバー21aと、該第1チャンバー21aの内部に検査対象物Xを格納するための格納手段21bと、減圧された第1チャンバー21aの内部のガスを外部に開放する大気開放手段21cと、第1チャンバー21aの内部の検査対象物X等の状況を点検するための点検手段21dと、第1チャンバー21aの内部の圧力を計測する圧力計21e(図3参照)と、を備える。
第2格納部22は、内部のガスを吸い出すことにより減圧雰囲気とされる第2チャンバー22aと、第1チャンバー21aと第2チャンバー22aとの間をガスが流通可能なように第1チャンバー21a及び第2チャンバー22aを連通させた連通口22bと、該連通口22bに取付部347を介して間接的に閉塞可能な蓋322f(図12参照)と、第1チャンバー21aから流通するガスを外部に吸引可能な位置に設けられる吸引口22cと、第2チャンバー22aの内部に取り付けられるガス検知手段4などの装置を取り付け及び点検するための点検手段22dと、第2チャンバー22a内の圧力を計測する圧力計22e(図3参照)と、を備える。
また、連通口22bは、吸引手段3により第1チャンバー21a(第1の格納部21)の内部のガスを第2チャンバー22a(第2の格納部22)に吸引するために設けられている。つまり、連通口22bは、吸引手段3の一部としても機能する。
連通口22bは、壁20bに2箇所設ける。一方の連通口22b(以下、「第1の連通口22b1」と称する。図3参照)には、調整手段32が取り付けられる。他方の連通口22b(以下、「第2の連通口22b2」と称する。図3参照)には、ガス検知手段4が取り付けられる。
蓋322fは、図12,図13(a)及び図13(b)に示すように、連通口22bを取付部347を介して間接的に閉塞可能な蓋本体322f1と、第2チャンバー22a(第2格納部22)に吸引されるガスを通過可能な流通孔322f2と、を備える。蓋322f2は、複数ある連通口22bのうち、第2の連通口22b2側に取り付けられることが好ましい。なお、図12は、第2の連通口22b2周辺の部分断面図である。図13(a)は、蓋322fの縦断面図である。図13(b)は、蓋322fの底面図である。
蓋本体322f1は、有底筒状に形成されており、連通口22bを閉塞する板状の基底部322f3と、該基底部322f3の一方の面から延出して設けられる円筒部322f4と、を備える。基底部322f3は、連通口22bよりも大きい外径を有する円板状に形成されている。そして、基底部322f3の一部の円弧の縁が直線状に形成されている。円筒部322f4は、連通口22bを着脱可能に取り付けるべく雄螺子322f5をその外周面に備える。雄螺子322f5は、取付部347に設けられる雌螺子347bに螺合される。よって、蓋322fは、取付部347に着脱自在に装着される構造となっている。円筒部322f4は、その内周面が流通孔322f2を通過したガスを連通口22bに流すべく円筒形状に形成されている。
流通孔322f2は、1又は複数の孔から構成される。本実施形態に係る流通孔322f2は、4つの孔から構成される。そして、この4つの流通孔322f2,…の各開口面積の合計が連通口22bの開口面積より小さくなるように設けられている。流通孔322f2は、蓋本体322f1の基底部322f3を貫通して設けられる。流通孔322f2は、円筒部322f4の内側にガスを流すべく、円筒部322f4の内周面より内側に配置される。
ガス検知手段4は、図12に示すように、検知対象物を検知する検知部41と、第1格納部21の内部のガスを第2の連通口22b2から検知部41に誘導するためのホルダ42と、該ホルダ42を壁20bに着脱可能に取り付ける取付部347と、を備える。
検知部41は、検知対象物である有機溶媒を検知可能な半導体方式のガスセンサである。
ホルダ42は、図12に示すように、検知部41を保持するホルダ本体42aと、検知部41に第1格納部21の内部のガスを案内する案内路42bと、該案内路42bにより検知部41まで案内されたガスの流れに対して交差する位置に設けられる排気孔42cと、を備える。
ホルダ本体42aは、ホルダ42を第2の連通口22b2に装着可能な装着手段44と、検知部41を保持する保持手段45と、を備える。
装着手段44は、円筒形状に形成された筒部344aと、該筒部344aの外周面に形成される雄螺子344bと、を備える。筒部344aは、取付部347に挿入可能な外径を有する。雄螺子344bは、取付部347に設けられる雌螺子347bに螺合される。よって、装着手段44は、取付部347に着脱自在に装着される構造となっている。
保持手段45は、検知部41の検知面41bが案内路42bを流れるガスの流れに対して直交するように配置される。保持手段45は、案内路42bを流れるガスを検知部41の検知面43より後方(図12の上側)に流れにくくするために、検知部41(の検知面43)との間に隙間ができないように保持される。
取付部347は、連通口22bに挿通させて配置されている。取付部347は、一端側が第1格納部21側に、他端側が第2格納部22側に位置するように設けられている。そして、取付部347は、壁20bに固定されている。取付部347は、円筒形状に形成された筒部347aと、該筒部347aの筒芯方向の一端側から他端側の内周面に形成される雌螺子347bと、を備える。
取付部347の雌螺子347bは、筒芯方向の一端側からホルダ本体42aが螺合でき、他方側から蓋322fが螺合できるように設けられる。本実施形態に係る取付部347の雌螺子347bは、取付部347にホルダ本体42aと蓋322fとを螺合させた状態で、それぞれの先端部の間に隙間が開くように十分長く形成されている。
このようにして、ガス検知手段4は、検査対象物Xを格納する格納容器2の内部に設置されている。ガス状の検知対象物が検査対象物Xから漏出している場合、格納容器2の内部のガスが吸引手段3で吸引口22cから吸引されることにより、検査対象物Xの周囲のガスとともに、その検知対象物Xもガス検知手段4に誘導される。このようにして、ガス検知手段4は、その検知対象物を検知することができるようになっている。
また、蓋322fの流通孔322f2は、ガス検知手段4による検知対象物の検知に適するようにガスの流量を制限することができる。そして、検知部41は、検知面43を通過するガスの流量が最適な流量に制限されるため、内蔵されるヒータの温度低下を抑制できる。検知部41は、センサ抵抗の増加を防止できるため、正常に動作することができる。
なお、本発明に係る気密性検査装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記実施形態に係る気密性検査装置1,100は、リチウムイオン電池に適用する例を説明したが、この用途に限定されるものではない。例えば、本発明に係る気密性検査装置は、リチウムイオン電池以外のニッケル水素電池などのように、放電後に再充電して繰り返し使用可能な二次電池(いわゆる、充電池)や、アルカリ乾電池やマンガン乾電池のような一次電池などの電池に対しても適用することができる。また、これらの電池と同じように密封構造の容器を有する検査対象物にも適用することができる。例えば、電解コンデンサも陽極電極と、陰極電極と、当該両電極間に浸透される電解液と、を有している検査対象物にも適用することができる。この検査対象物は、リチウムイオン電池と同じ課題があり、本発明に係る気密性検査装置を用いて気密性検査を行えば、同じ課題を達成することができる。
上記実施形態に係る気密性検査装置1,100は、検知部41が酸化スズ半導体ガスセンサである例を説明したが、これに限定されるものではない。検知部は、本発明の気密性検査装置が検査する検査対象物Xに合わせて検知対象物を選択し、この検知対象物の検知に適したセンサであれば、どのようなセンサであってもよい。なお、上記実施形態で開示した検知部の特性は、一例である。検知部の特性は、検知対象物に合わせて選択したセンサの特性に合わせて適宜、センサの特性を確認し、センサごとに適した制御が行われなくてはならないことは言うまでもない。
上記実施形態に係る気密性検査装置1,100は、検査対象物Xを検査担当者によって格納容器2,102に格納する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図14に示すように、気密性検査装置200は、検査対象物Xの生産ラインY上に設置されて、自動で格納容器202内に格納され、気密性検査を実施した上、自動で生産ラインY上に戻すように構成されていてもよい。この場合、気密性検査装置200は、気密性検査を実施した検査結果を生産ライン設備に送信し、気密性が保たれていない検査対象物Xを自動で生産ラインYから外すようにするために、生産ライン設備に検査結果を出力可能な外部出力端子が設けられていてもよい。
上記実施形態に係る気密性検査装置1は、第1の連通口22b1が第2の連通口22b2に対して吸引口22c側に配置される例を説明したが、これ以外の方法によって又はこれ以外の方法を組み合わせて第1格納部21の内部のガスを第2格納部22を介して外部に吸引するのに効率の良く構成させてもよい。例えば、第1の連通口22b1は、第2の連通口22b2の開口面積よりも大きく設定することにより、より効率よく流通できるようにしてもよい。また、第1の連通口22b1は、第2の連通口22b2を1つの第1の連通口22b2に対して複数設けるようにして、より効率よく流通できるようにしてもよい。
上記実施形態に係る気密性検査装置1,100は、ホルダ本体42aが案内路42bにより検知部41まで案内されたガスの流れに対して交差する位置に排気孔42cを設ける例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ホルダ本体は、検知部41に検知させるガスを検知部41を通過させるように、案内路42bにより検知部41まで案内されたガスの流れを延長線上の位置に排気孔を設けるようにしてもよい。このようにする場合、検知部のセンサ出力が低下する場合があるため、そのセンサ出力を復帰させるために、ガスの検知後、復帰時間(約20秒程度)を設けるようにして、そのセンサの感度を維持させるようにすることが好ましい。
上記実施形態に係る気密性検査装置1,100は、切換手段32として第1の連通口22b1側にガス遮断弁32aを設ける例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、この切換手段は、ガス検知手段4が取り付けられる第2の連通口22b2側に取り付けるようにして、第1格納部21から第2格納部22に吸引するガスの流量を調整するようにしてもよい。この場合、好ましくは、ガス検知手段の出口側にガス遮断弁を取り付けて、減圧段階時にガス遮断弁を遮断することにより、減圧時に第1の連通口22b1側にガスを流すようする。そして、判定段階時にのみガス遮断弁を開放することにより、第1の連通口22b1と第2の連通口22b2の両方にガスを流し、そのうち、第2の連通口22b2に流れたガスに含まれる検知対象物を検知するようにしてもよい。よって、第2の連通口22b2に流れるガスの流量が本実施形態と比較すると低下するため、測定時間を長くすることにより、そのガスの流量を確保するようにすることが好ましい。
上記実施形態に係る気密性検査装置1,100は、格納容器2が第1格納部21と第2格納部22との二つに区画されている例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第1格納部の内部のガスが第2格納部の第1の連通口及び第2の連通口を介して流通する妨げとならなければ、第1格納部と第2格納部とがそれぞれ完全に密閉構造となっている必要はなく、二つに区画されている必要もない。すなわち、吸引口が前記格納容器内に設置される前記ガス検知手段に前記検査対象物の周囲のガスを誘導可能な格納容器内の位置に設けられておれば、検査対象物から漏出した検知対象物をガス検知手段に誘導することができ、検知することができる。しかし、ガス検知手段にガスを集中的に誘導することができないため、上記実施形態に係る構成が最も好ましいことは言うまでもない。なお、気密性が高く求められていない場合であれば、当然に、ガス検知手段から漏出する検知対象物の量(ガス中に含まれる濃度)が高くなり、上記実施形態に係る構成とするまでもなく検知できるとともに、安価に製造することができるため、このような場合においては、このような構成とすることが好ましい。
上記実施形態に係る気密性検査装置1,100は、排気孔42cがホルダ本体42aの側面に1箇所設けられる例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、排気孔は、2箇所設けられていてもよい。2箇所に設ける排気孔の位置関係は、ホルダ本体42aの半径方向に対して互いに対向する位置に設けられていてもよい。また、排気孔は、3箇所以上の複数箇所に設けられていてもよい。
上記実施形態に係る気密性検査装置1,100は、吸引手段31の吸引能力を一定のまま、調整手段33によって格納容器2の内部のガスを吸引する流量を調整する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、吸引手段は、その吸引能力を調整又は多段切換してガスの流量を調整可能な真空ポンプ若しくは吸引能力を調整又は多段切換可能な制御部を搭載した真空ポンプであってもよい。すなわち、調整手段は、吸引手段に一体に組み込まれて、格納容器の内部のガスを吸引する流量を調整するようにしてもよい。
上記実施形態に係る気密性検査装置1,100は、蓋322fが取付部347を介して連通口22bを間接的に閉塞可能である例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、蓋は、取付部を介することなく、連通口22bを直接閉塞可能であってもよい。
上記実施形態に係る気密性検査装置1,100は、流通孔322f2が複数ある例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、流通孔は、1つであってもよい。流通孔は、円形の孔であって、連通口22bの内径よりも小さい外径を有していることが好ましい。また、流通孔は、その開口の形状が円状であるものに限定されない。例えば、流通孔は、蓋の蓋本体の基底部に対して多角形状に形成される孔であってもよいし、楕円状に形成される孔であってもよい。
1…気密性検査装置、2…格納容器、20a…突出部、20b…壁、21…第1格納部、21a…第1チャンバー、21b…格納手段、21c…大気開放手段、21d…点検手段(点検扉)、21e…圧力計、22…第2格納部、22a…第2チャンバー、22b…連通口、22b1…第1の連通口、22b2…第2の連通口、22c…吸引口、22d…点検手段(点検蓋)、22e…圧力計、3…吸引手段、31…吸引装置、32…切換手段、32a…ガス遮断手段(ガス遮断弁)、33…調整手段、33a…第1の配管、33b…流路切換手段(流路切換弁)、33c…第2の配管、33d…第3の配管、33e…流量調整手段(流量調整弁)、33f…第4配管、4…ガス検知手段、41…検知部、41a…半導体素子、42…ホルダ、42a…ホルダ本体、42b…案内路、43…検知面、44…装着手段、45…保持手段、46…吸引口、42c…排気孔、5…制御手段、51…操作部、52…入出力部、53…制御部、53a…圧力制御部、53b…状態監視部、53c…気密性判定部、54…報知部、54a…第1圧力表示計、54b…第2圧力表示計、54c…判定表示部、6…ケーシング、100…気密性検査装置、102…格納容器、120a…突出部、120b…壁、121…第1格納部、121g…突出部、121f…トレイ、122…第2格納部、122b…連通口、122c…吸引口、200…気密性検査装置、202…格納容器、322f…蓋、322f1…蓋本体、322f2…流通孔、322f3…基底部、322f4…円筒部、322f5…雄螺子、344a…筒部、344b…雄螺子、347…取付部、347a…筒部、347b…雌螺子、Ra−1…第1流通路、Ra−2…第2流通路、Rb−1…第1吸引ルート、Rb−2…第2吸引ルート、X…検査対象物、Y…生産ライン

Claims (5)

  1. 検査対象物を格納するための格納容器と、該格納容器の内部のガスを吸引する吸引手段と、前記検査対象物から漏出したガス状の検知対象物を検知可能なガス検知手段と、を備える気密性検査装置であって、
    前記ガス検知手段は、前記格納容器の内部に設置され、
    前記吸引手段は、前記検査対象物の周囲のガスを前記ガス検知手段に誘導可能な吸引口であって、前記検査対象物の周囲のガスを吸引するために前記格納容器内の位置に設けられる吸引口から吸引し、
    前記格納容器は、前記検査対象物を格納する第1格納部と、該第1格納部の内部のガスを流通可能な第2格納部であって、前記吸引口が前記第1格納部から流通するガスを外部に吸引可能な位置となるように設けられる第2格納部と、を備えることを特徴とする気密性検査装置。
  2. 前記吸引手段は、前記第1格納部の内部のガスを前記第2格納部に吸引するための連通口を備える請求項に記載の気密性検査装置。
  3. 前記吸引手段は、前記格納容器の内部のガスを前記吸引口から吸引するガスの流量を調整可能な調整手段を備える請求項1又は2に記載の気密性検査装置。
  4. 前記ガス検知手段は、前記検知対象物を検知する検知部と、該検知部に前記格納容器の内部のガスを案内する案内路と、該案内路により前記検知部まで案内されたガスの流れに対して交差する位置に設けられる排気孔と、を備える請求項1〜のいずれか1項に記載の気密性検査装置。
  5. 検査対象物を格納するための格納容器と、該格納容器の内部のガスを吸引する吸引手段と、前記検査対象物から漏出したガス状の検知対象物を検知可能なガス検知手段と、を備える気密性検査装置であって、
    前記ガス検知手段は、前記格納容器の内部に設置され、
    前記吸引手段は、前記検査対象物の周囲のガスを前記ガス検知手段に誘導可能な吸引口であって、前記検査対象物の周囲のガスを吸引するために前記格納容器内の位置に設けられる吸引口から吸引し、
    前記格納容器は、前記検査対象物を格納する第1格納部と、該第1格納部の内部のガスを流通可能な第2格納部であって、前記吸引口が前記第1格納部から流通するガスを外部に吸引可能な位置となるように設けられる第2格納部と、を備え、
    前記吸引手段は、前記第1格納部の内部のガスを前記第2格納部に吸引するための連通口と、該連通口を塞ぐ蓋と、を備え、
    前記蓋は、前記第2格納部に吸引されるガスを通過可能な流通孔であって、該流通孔の開口面積は、前記連通口の開口面積より小さいことを特徴とする気密性検査装置。
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