JP2021002433A - 燃料電池システムおよび燃料電池システムにおける水素センサの劣化検出方法 - Google Patents

燃料電池システムおよび燃料電池システムにおける水素センサの劣化検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水素センサの劣化を従来よりも早期に検出することができる燃料電池システムを提供する。【解決手段】燃料電池15と、燃料電池15にエアを供給するエアコンプレッサ37と、水素センサ47とを有する燃料電池システムにおいて、燃料電池システムを起動した場合にエアコンプレッサ37を駆動することにより、燃料電池15から排出されるカソードオフガスに含まれる水素の濃度を水素センサ47に検出させ、水素センサ47による水素濃度の検出値に基づいて、水素センサ47が劣化しているか否かを判断する制御部12を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムおよび燃料電池システムにおける水素センサの劣化検出方法に関する。
燃料電池が発電する電力を利用して走行する燃料電池車両では、発電のための燃料ガスとして水素を用いる。このため、燃料電池や配管、弁などから水素が漏れていないかどうかを水素センサによって検知している。水素センサは、燃料電池車両の使用環境によっては、雰囲気ガスに含まれる不純物がセンサ感知部に付着するなどして感度が低下することがある。水素センサの感度低下の原因となる不純物としては、たとえばシリコンが挙げられる。水素センサの感度低下は、水素センサ自体の劣化につながるため、早期に検出する必要がある。
特許文献1には、水素漏れを検知するための水素センサを水素タンクや燃料電池の上方のフロアパネルの下面に取り付け、定期点検時に、点検用ガス導入管を通して点検用ガスを水素センサへと導くことにより、水素センサを点検する技術が記載されている。
特開2010−40330号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、水素センサに感度低下等の劣化が生じていた場合に、定期点検時のみしか水素センサの劣化を検出することができないという課題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、水素センサの劣化を従来よりも早期に検出することができる燃料電池システムおよび燃料電池システムにおける水素センサの劣化検出方法を提供することにある。
本発明に係る燃料電池システムは、燃料電池と、燃料電池にエアを供給するエアコンプレッサと、水素センサとを有する燃料電池システムであって、燃料電池システムを起動した場合にエアコンプレッサを駆動することにより、燃料電池から排出されるカソードオフガスに含まれる水素の濃度を水素センサに検出させ、水素センサによる水素濃度の検出値に基づいて、水素センサが劣化しているか否かを判断する制御部を備える。
本発明に係る燃料電池システムにおいて、制御部は、燃料電池システムを停止してから起動するまでの放置時間が予め設定された基準時間以上経過した後に、水素センサによって得られる水素濃度の検出値に基づいて、水素センサが劣化しているか否かを判断してもよい。
本発明に係る燃料電池システムにおいて、制御部は、燃料電池システムが起動される毎に、水素センサによる水素濃度の検出値と予め設定された閾値とを比較し、検出値が予め設定された回数だけ連続して閾値未満となったときに水素センサが劣化していると判断してもよい。
本発明に係る燃料電池システムにおいて、水素センサは、第1水素センサおよび第2水素センサによって構成され、制御部は、第1水素センサによる水素濃度の検出値と第2水素センサによる水素濃度の検出値とが、共に閾値未満となったときに、水素センサが劣化していると判断してもよい。
本発明に係る燃料電池システムにおける水素センサの劣化検出方法は、燃料電池と、燃料電池にエアを供給するエアコンプレッサと、水素センサとを有する燃料電池システムにおける水素センサの劣化検出方法であって、燃料電池システムを起動した場合にエアコンプレッサを駆動することにより、燃料電池から排出されるカソードオフガスに含まれる水素の濃度を水素センサによって検出するステップと、水素センサによる水素濃度の検出値に基づいて、水素センサが劣化しているか否かを判断するステップと、を含む。
本発明によれば、水素センサの劣化を従来よりも早期に検出することができる。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの全体の構成を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池システムの一部を示す概略側断面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池システムにおける水素センサの劣化検出方法を示すフローチャートである。 水素センサの劣化が無し場合の水素濃度の日単位の変化を示す図である。 水素センサの劣化が有り場合の水素濃度の日単位の変化を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る燃料電池システムの一部を示す概略側断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池システムの全体の構成を示す概略図である。
図1に示すように、燃料電池システムは、燃料電池ユニット11と、この燃料電池ユニット11を制御する制御部12とを備えている。図示した燃料電池システムは、たとえばフォークリフトなどの燃料電池車両に搭載される。
(燃料電池ユニット)
まず、燃料電池ユニット11の構成について説明する。
燃料電池ユニット11は、燃料電池15を有している。燃料電池15は、複数の燃料電池セル(図示せず)を積層したスタック構造となっている。燃料電池15は、水素と酸素との化学反応によって発電するとともに、その化学反応によって水(以下、「生成水」という。)を生成する。燃料電池セルは、アノードとカソードとの間に電解質膜を挟み込んだ構造になっている。燃料電池15には、水素供給流路16とエア供給流路17とが接続されている。水素供給流路16は、水素タンク30に貯蔵された水素を燃料電池15へと供給する場合に、水素が流れる流路である。エア供給流路17は、大気中のエアを燃料電池15へと供給する場合に、エアが流れる流路である。
水素供給流路16には、第1圧力センサ20と、インジェクタ21と、第2圧力センサ22とが設けられている。水素供給流路16を流れる水素の流れ方向において、第1圧力センサ20は、インジェクタ21の下流側に配置され、第2圧力センサ22は、インジェクタ21の上流側に配置されている。第1圧力センサ20は、インジェクタ21の下流側において、水素供給流路16内の水素の圧力を検出するセンサである。第2圧力センサ22は、インジェクタ21の上流側において、水素供給流路16内の水素の圧力を検出するセンサである。
インジェクタ21は、燃料電池15に水素を供給するものである。インジェクタ21は、図示しないインジェクタバルブを内蔵し、このインジェクタバルブを開閉することにより、燃料電池15に水素を供給する。インジェクタ21は、制御部12に電気的に接続されている。
また、水素供給流路16には、フィルタ25と、レギュレータ26と、第3圧力センサ27と、メインバルブ28と、温度センサ29とが設けられている。フィルタ25は、塵埃などの不純物を捕捉するものである。レギュレータ26は、水素タンク30からメインバルブ28を介して供給される水素の圧力を減圧するものである。第3圧力センサ27は、水素タンク30からメインバルブ28を介して供給される水素の圧力を検出するセンサである。
メインバルブ28は、水素タンク30からの水素の供給を遮断または許容するバルブである。メインバルブ28は、閉状態で水素の供給を遮断し、開状態で水素の供給を許容する。メインバルブ28の開閉動作は制御部12によって制御される。温度センサ29は、メインバルブ28と水素タンク30との間で、水素供給流路16内の温度を検出するセンサである。水素タンク30は、水素を貯蔵するタンクである。水素タンク30には水素補給流路31が接続されている。水素補給流路31は、レセプタクル32から水素タンク30へと補給される水素が流れる流路である。水素補給流路31には2つの逆止弁33,34が設けられている。
一方、エア供給流路17にはエアコンプレッサ37が設けられている。エアコンプレッサ37は、大気中から吸引したエアを圧縮し、この圧縮したエアをエア供給流路17を通して燃料電池15に供給するものである。
燃料電池15には、循環流路41と排出流路42とが接続されている。循環流路41は、燃料電池15から排出されるアノードオフガスに含まれる水素を水素供給流路16に戻すための流路である。排出流路42は、燃料電池15から排出されるカソードオフガスを排出するための流路である。
循環流路41には、気液分離器43と水素循環ポンプ44とが設けられている。気液分離器43は、燃料電池15から排出されるアノードオフガスを気体と液体とに分離するものである。水素循環ポンプ44は、気液分離器43によって分離された気体である水素を水素供給流路16へと送り出すものである。水素循環ポンプ44は、制御部12に電気的に接続されている。
排出流路42には希釈器46が設けられている。希釈器46には、燃料電池15から排出されるカソードオフガスが供給される。また、希釈器46には、燃料電池15から排出されて気液分離器43により気液分離されたアノードオフガスが排気排水弁45を介して供給される。希釈器46は、アノードオフガスに含まれる水素をカソードオフガス(エア)によって希釈し、これによって生成される希釈ガスを大気中に排気するものである。
また、燃料電池ユニット11には水素センサ47が設けられている。水素センサ47は、燃料電池ユニット11から水素が漏れた場合に、この水素を検出するためのセンサである。水素は空気よりも軽いため、水素センサ47は燃料電池ユニット11の上部に配置される。具体的には、水素センサ47は、燃料電池15や水素タンク30よりも上方に配置されるとともに、燃料電池ユニット11の筐体(図示せず)のガス滞留部分に取り付けられる。
貯水タンク48は、希釈器46に接続されている。貯水タンク48は、希釈器46から生成水を受け取って貯めるタンクである。生成水は、主にカソードオフガスと一緒に希釈器46に送られ、さらに希釈器46を介して貯水タンク48に送られる。貯水タンク48には水位センサ49が設けられている。水位センサ49は、貯水タンク48内の生成水の水位が満水レベルに達したことを検出するセンサである。貯水タンク48内の生成水は、排水カプラ50を介して排水される。燃料電池ユニット11は以上のように構成されている。
(制御部)
次に、制御部12の構成について説明する。
制御部12は、CPU、RAM、ROM、インターフェース回路などを備えたコンピュータによって構成される。制御部12には、インジェクタ21および水素循環ポンプ44の他に、第1圧力センサ20、第2圧力センサ22、第3圧力センサ27、メインバルブ28、温度センサ29、エアコンプレッサ37、排気排水弁45、水素センサ47および水位センサ49が、それぞれ電気的に接続されている(図1の符号A,B,C,D,E,F,G,H,Iを参照)。これにより、第1圧力センサ20、第2圧力センサ22、第3圧力センサ27、温度センサ29、水素センサ47および水位センサ49は、それぞれの検出結果を制御部12に与える。また、インジェクタ21、水素循環ポンプ44、メインバルブ28、エアコンプレッサ37および排気排水弁45は、それぞれ制御部12から与えられる制御指令に基づいて動作する。
上記構成からなる燃料電池システムにおいては、インジェクタ21の駆動によって燃料電池15に供給された水素と、エアコンプレッサ37の駆動によって燃料電池15に供給されたエアに含まれる酸素とが、燃料電池15内で各々の燃料電池セルに分配して供給される。その際、燃料電池セルのアノード側には水素が供給され、燃料電池セルのカソード側にはエアが供給される。これにより、燃料電池セルは、水素と酸素との化学反応によって発電する。このとき、発電に寄与せずに燃料電池15のカソードから排出されるガスがカソードオフガスとなり、発電に寄与せずに燃料電池15のアノードから排出されるガスがアノードオフガスとなる。また、燃料電池15のカソードからは、カソードオフガスと一緒に生成水が排出される。
図2は、本発明の実施形態に係る燃料電池システムの一部を示す概略側断面図である。
図2に示すように、希釈器46は貯水タンク48の上に設置されている。希釈器46の内部には仕切部54が設けられ、この仕切部54によって希釈器46の内部が第1空間46aと第2空間46bとに仕切られている。ただし、第1空間46aと第2空間46bとは、連通部56を介して連通している。希釈器46には、第1ガス取込管51と第2ガス取込管52とガス排出管53とが接続されている。第1ガス取込管51は、上述した排出流路42を形成するもので、希釈器46の第1空間46aに連通している。また、第2ガス取込管52は希釈器46の第2空間46bに連通し、ガス排出管53は希釈器46の第1空間46aに連通している。第1ガス取込管51は、燃料電池15から排出されるカソードオフガスG1を希釈器46の第1空間46aに取り込むためのものである。第2ガス取込管52は、燃料電池15から気液分離器43および排気排水弁45を経由して排出されるアノードオフガスG2を希釈器46の第2空間46bに取り込むためのものである。ガス排出管53は、希釈器46によって生成される希釈ガスG3を大気中に排出するためのものである。燃料電池車両では、アノードオフガスG2に含まれる水素を一定の濃度以下に希釈して排出する必要がある。
一方、貯水タンク48の天井部分には受水口65が設けられている。受水口65は、第1ガス取込管51を通して希釈器46の第1空間46aへと送られる生成水Wを重力によって貯水タンク48内に落とし込むための開口である。貯水タンク48の内部は、受水口65を介して希釈器46の第1空間46aに連通している。また、貯水タンク48には排水管62が接続されている。排水管62は、貯水タンク48から生成水Wを排出するためのものである。
上記構成からなる希釈器46および貯水タンク48においては、燃料電池15から排出されるカソードオフガスG1が、第1ガス取込管51を通して希釈器46の第1空間46aに取り込まれる。また、燃料電池15から気液分離器43および排気排水弁45を経由して排出されるアノードオフガスG2が、第2ガス取込管52を通して希釈器46の第2空間46bに取り込まれる。第2空間46bに取り込まれたアノードオフガスG2は、仕切部54によって形成される連通部56を通して少しずつ第1空間46aへと流れ込み、そこでカソードオフガスG1と混合される。これにより、アノードオフガスG2に含まれる水素がカソードオフガスG1によって希釈され、希釈ガスG3が生成される。希釈ガスG3はガス排出管53を通して排出される。また、希釈器46の第1空間46aには、カソードオフガスG1と共に生成水Wが送り込まれる。この生成水Wは、受水口65を通して貯水タンク48に受け取られ、貯水タンク48に貯められる。
続いて、本発明の実施形態に係る燃料電池システムにおける水素センサの劣化検出方法について、図3のフローチャートを参照しつつ説明する。図示した水素センサの劣化検出方法は、制御部12によって行われるものである。
まず、燃料電池システムの起動中において、制御部12は、燃料電池車両がキーオフされたかどうかを監視し(ステップS1)、キーオフされたと判断すると燃料電池システムを停止する(ステップS2)。キーオフとは、燃料電池車両のオペレータが車両始動用のキーをオン位置からオフ位置へと切り替える操作を意味する。ただし、キーオフの操作はボタン操作やスイッチ操作などであってもよい。
次に、制御部12は、制御部12自身が備えるタイマー機能を使って放置時間Tの計測を開始する(ステップS3)。放置時間とは、燃料電池システムを停止してから起動するまでの時間、すなわち燃料電池車両が実質的に駆動を停止したまま放置される時間をいう。この放置時間の間、燃料電池15の内部ではクロスリークが起こる。クロスリークとは、アノードとカソードとの間に挟まれた電解質膜を水素と酸素がそれぞれ透過することにより、アノード側からカソード側に水素が移動するとともに、カソード側からアノード側に酸素が移動することをいう。このため、放置時間に生じるクロスリークにより、カソード側にも水素が移動した状態になる。ただし、水素センサ47の劣化検出に必要な量の水素をクロスリークによってカソード側に移動させるには所定の時間がかかる。
次に、制御部12は、燃料電池車両がキーオンされたかどうかを監視し(ステップS4)、キーオンされたと判断すると放置時間Tの計測を終了する(ステップS5)。キーオンとは、燃料電池車両のオペレータが車両始動用のキーをオフ位置からオン位置へと切り替える操作を意味する。ただし、キーオンの操作はボタン操作やスイッチ操作などであってもよい。
次に、制御部12は、燃料電池システムを起動した後(ステップS6)、エアコンプレッサ37を駆動する(ステップS7)。これにより、燃料電池15のカソードからは、エアコンプレッサ37によって供給されるエアに押し出されるかたちでカソードオフガスG1が排出される。また、上述のクロスリークによってカソード側に移動した水素は、カソードオフガスG1と共に、第1ガス取込管51を通して希釈器46の第1空間46aに送られた後、ガス排出管53から排出される。
次に、制御部12は、ガス排出管53から排出されるカソードオフガスG1に含まれる水素の濃度を水素センサ47に検出させる(ステップS8)。これにより、エアコンプレッサ37の駆動によって燃料電池15から排出されるカソードオフガスG1の水素濃度が水素センサ47によって検出される。このとき、燃料電池15から排出流路42を通して排出されるカソードオフガスG1には、上記のクロスリークによって水素が含まれている。このため、水素センサ47による水素濃度の検出値は、クロスリークによってカソードオフガスG1に含まれる水素の濃度を反映した値となる。なお、水素センサ47による水素濃度の検出は、燃料電池システムの起動後、継続して行ってもよい。
次に、制御部12は、上述のように計測した放置時間Tと予め設定された基準時間Trefとを比較することにより、放置時間Tが基準時間Tref以上であるかどうかを確認する(ステップS9)。そして、放置時間Tが基準時間Tref以上であれば、ステップS10に進み、放置時間Tが基準時間Tref未満であれば、そのまま一連の処理を終了する。基準時間Trefは、燃料電池システムを停止した後に燃料電池の内部で起こるクロスリークにより、燃料電池のアノード側とカソード側の両方にほぼ均一な濃度で水素が存在する状態となるまでに要する時間に合わせて設定される。このような基準時間Trefは実験的に求めることができる。
次に、制御部12は、上記ステップS8において水素センサ47から得られる水素濃度の検出値を記憶する(ステップS10)。水素センサ47による水素濃度の検出値は、制御部12自身が備える不揮発性メモリに記憶される。この不揮発性メモリには、キーオン毎に水素センサ47が検出した水素濃度の検出値が記憶される。
次に、制御部12は、不揮発性メモリに記憶してある水素濃度の検出値に基づいて、水素センサ47が劣化しているか否かを判断する(ステップS11)。以下に、具体的な判断方法について説明する。
まず、燃料電池車両のキーオンによって燃料電池システムを起動した場合に、エアコンプレッサ37の駆動によって燃料電池15から排出されるカソードオフガスG1の水素濃度は、図4に示すように、その日によって多少のバラツキはあるものの、一定以上の濃度を示す。図4の縦軸は、キーオン後に燃料電池システムを起動した場合に、エアコンプレッサ37の駆動によって燃料電池15から排出されたカソードオフガスG1の水素濃度を水素センサ47によって検出したときの最大の水素濃度を示し、横軸は、日にちを示す。最大の水素濃度は、一日(24時間)に燃料電池車両のキーオンとキーオフとが何度か繰り返される場合に、キーオン毎に水素センサ47が検出した水素濃度の検出値のうち、最大の水素濃度(以下、「最大水素濃度」ともいう。)を示す検出値に相当する。
一方、水素センサ47のセンサ感知部に不純物が付着するなどして水素センサ47の感度が低下すると、上述したエアコンプレッサ37の駆動によって燃料電池15から排出されるカソードオフガスG1の水素濃度は一定以上であっても、水素センサ47の検出値は実際の水素濃度よりも低い値になる。このため、キーオン後に燃料電池システムを起動した場合に水素センサ47によって検出される最大水素濃度は、水素センサ47の感度の低下により、図5のように変化する場合がある。図5は、キーオン毎に水素センサ47の検出値を不揮発性メモリに記憶した場合の、日にち別の最大水素濃度の変化を示している。
図5においては、水素センサ47の劣化の有無を判定するための閾値SHが設定されている。この閾値SHは、予め制御部12に与えられる。閾値SHは、キーオン後に燃料電池システムを起動し、エアコンプレッサ37の駆動にともなってガス排出管53から排出されるカソードオフガスG1の水素濃度を、感度劣化のない水素センサ47によって検出した場合に、最大水素濃度が閾値SHを下回らないように設定される。このような閾値SHは実験的に求めることができる。
上記ステップS11において、制御部12は、水素センサ47による水素濃度の検出値と閾値SHとを比較する。そして、水素センサ47による水素濃度の検出値が閾値SH以上となっている場合は、水素センサ47が劣化していないと判断し、水素センサ47による水素濃度の検出値が閾値SH未満となっている場合は、水素センサ47が劣化していると判断する。図5においては、N日目までは、水素センサ47による水素濃度の検出値がいずれも閾値SH以上となっており、(N+1)日目以降は、水素センサ47による水素濃度の検出値がいずれも閾値SH未満となっている。この場合、制御部12は、水素センサ47による水素濃度の検出値が予め設定された回数(複数回)だけ連続して閾値SH未満となったときに、水素センサ47が劣化していると判断する。水素センサ47による水素濃度の検出値が連続して閾値SH未満となる回数は、たとえば、2回ないし3回に設定してもよいし、4回以上に設定してもよい。
上記ステップS11において、水素センサ47が劣化していると判断した場合は、制御部12は警告処理を行う(ステップS12)。警告処理は、燃料電池車両のオペレータに対して、水素センサ47が劣化している旨または水素センサ47が劣化しているおそれがある旨を知らせることにより、水素センサ47の点検や交換などを促す処理である。警告処理は、たとえば、燃料電池車両の操作パネルに警告メッセージを表示したり警告ランプを点灯したりすることにより行えばよい。これに対し、上記ステップS11において、水素センサ47が劣化していないと判断した場合は、ステップS12の警告処理を行うことなく、一連の処理を終了する。
このように、本発明の実施形態に係る燃料電池システムにおいては、燃料電池システムを起動した場合にエアコンプレッサ37を駆動することにより、燃料電池15から排出されるカソードオフガスG1に含まれる水素の濃度を水素センサ47に検出させ、水素センサ47による水素濃度の検出値に基づいて、水素センサ47が劣化しているか否かを判断する。これにより、燃料電池システムを起動するタイミングを利用して、水素センサ47の劣化の有無を検出することができる。したがって、定期点検時のみしか水素センサ47の劣化を検出していなかった従来と比べて、水素センサ47の劣化を早期に検出することが可能となる。また、水素センサ47の劣化を追加部品なしで検知することができる。
また、本発明の実施形態においては、燃料電池システムを停止してから起動するまでの放置時間Tが基準時間Tref以上経過した後に、水素センサ47によって得られる水素濃度の検出値に基づいて、水素センサ47が劣化しているか否かを判断する。これにより、放置時間Tを利用して燃料電池15のカソード側に水素を移動(クロスリーク)させ、カソードオフガスG1の水素濃度を劣化検出に必要なレベルまで上昇させることができる。このため、ガス排出管53から離れた位置に水素センサ47を配置した場合でも、カソードオフガスG1に含まれる水素濃度を水素センサ47によって検出し、この検出結果に基づいて、水素センサ47が劣化しているか否かを判断することができる。
また、本発明の実施形態においては、燃料電池システムが起動される毎に、水素センサ47による水素濃度の検出値と閾値SHとを比較し、その検出値が予め設定された回数だけ連続して閾値SH未満となったときに水素センサ47が劣化していると判断する。これにより、水素センサ47の劣化の有無をより的確に検出することができる。
図6は、本発明の他の実施形態に係る燃料電池システムの一部を示す概略側断面図である。
図6に示すように、本実施形態に係る燃料電池システムは、先述した実施形態と比較して、水素センサの個数が異なり、それ以外は同様である。
本実施形態に係る燃料電池システムでは、水素センサ47が、第1水素センサ47aおよび第2水素センサ47bによって構成されている。第1水素センサ47aおよび第2水素センサ47bは、それぞれ水素を検出するセンサである。第1水素センサ47aによる水素濃度の検出値と第2水素センサ47bによる水素濃度の検出値とは、個別に制御部12に与えられる。これに対し、制御部12は、上記図3のステップS11において、第1水素センサ47aによる水素濃度の検出値と第2水素センサ47bによる水素濃度の検出値とが、共に閾値未満となっている場合に、水素センサ47が劣化していると判断する。
このように、水素センサ47の劣化検出に2つの水素センサ47a,47bを用いることにより、水素センサ47の劣化検出の精度を高めることができる。
なお、本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
たとえば、上記実施形態においては、放置時間Tが基準時間Tref以上である場合に、水素センサ47による水素濃度の検出値を記憶するものとしたが、これに限らず、放置時間Tの長短に限らず、水素センサ47による水素濃度の検出値をすべて記憶しておき、その中から放置時間Tが基準時間Tref以上である場合に記憶された水素濃度の検出値を用いて、水素センサ47が劣化しているか否かを判断してもよい。
また、上記実施形態においては、キーオフした後のキーオンを待ってから、燃料電池システムを起動してエアコンプレッサ37を駆動するとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、制御部12は、放置時間Tの計測を開始してから基準時間Trefが経過するたびに、燃料電池システムを自動的に起動してエアコンプレッサ37を駆動し、これによって燃料電池15から排出されるカソードオフガスG1に含まれる水素の濃度を水素センサ47に検出させてもよい。
また、上記実施形態においては、水素センサ47による水素濃度の検出値が予め設定された回数(複数回)だけ連続して閾値SH未満となったときに水素センサ47が劣化していると判断する構成となっているが、本発明はこれに限らない。すなわち、水素センサ47による水素濃度の検出値が1回でも閾値SH未満となった段階で水素センサ47が劣化していると判断してもよい。
12 制御部、15 燃料電池、37 エアコンプレッサ、47 水素センサ、47a 第1水素センサ、47b 第2水素センサ、G1 カソードオフガス、T 放置時間、Tref 基準時間。

Claims (5)

  1. 燃料電池と、前記燃料電池にエアを供給するエアコンプレッサと、水素センサとを有する燃料電池システムであって、
    前記燃料電池システムを起動した場合に前記エアコンプレッサを駆動することにより、前記燃料電池から排出されるカソードオフガスに含まれる水素の濃度を前記水素センサに検出させ、前記水素センサによる水素濃度の検出値に基づいて、前記水素センサが劣化しているか否かを判断する制御部を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記制御部は、前記燃料電池システムを停止してから起動するまでの放置時間が予め設定された基準時間以上経過した後に、前記水素センサによって得られる水素濃度の検出値に基づいて、前記水素センサが劣化しているか否かを判断する
    請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記制御部は、前記燃料電池システムが起動される毎に、前記水素センサによる水素濃度の検出値と予め設定された閾値とを比較し、前記検出値が予め設定された回数だけ連続して前記閾値未満となったときに前記水素センサが劣化していると判断する
    請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記水素センサは、第1水素センサおよび第2水素センサによって構成され、
    前記制御部は、前記第1水素センサによる水素濃度の検出値と前記第2水素センサによる水素濃度の検出値とが、共に閾値未満となったときに、前記水素センサが劣化していると判断する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  5. 燃料電池と、前記燃料電池にエアを供給するエアコンプレッサと、水素センサとを有する燃料電池システムにおける水素センサの劣化検出方法であって、
    前記燃料電池システムを起動した場合に前記エアコンプレッサを駆動することにより、前記燃料電池から排出されるカソードオフガスに含まれる水素の濃度を前記水素センサによって検出するステップと、
    前記水素センサによる水素濃度の検出値に基づいて、前記水素センサが劣化しているか否かを判断するステップと、
    を含む燃料電池システムにおける水素センサの劣化検出方法。
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