JP5049761B2 - 管継手用シール体 - Google Patents

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本発明は、自動車の排気管継手部等に用いられる管継手用シール体に係り、詳しくは、互いに対向配備される第1及び第2流体移送用管のフランジ面どうしの間に介装されて、それら両流体移送用管を密封接合する管継手部を構成すべく環状に形成される管継手用シール体に関するものである。
従来、この種の管継手用シール体としては、特許文献1(図2〜図5を参照)において開示されるように、集合管と排気管との接続部や排気管どうしの接続部といった管継手部において採用されていることが多い。例えば、特許文献1の図2のものでは、第1流体移送用管である集合管の一体フランジ(22)と第2流体移送用管である排気管(3)の浮動フランジ(9)との間に介装されている環状シールリング(4)が管継手用シール体である。
前記管継手部においては、両フランジに亘って架設されるコイルスプリング(11)を伴うセットボルト(10)により、排気管(3)において凸球面状に形成されている先端部分の外周シール座(3a)と管継手用シール体(4)の内周シール面(4b)とが圧接される構造とされている。そして、圧接による外周シール座(3a)との気密性を良好に維持させるために、環状シールリング(4)の内周シール面(4b)に二硫化モリブデンや四窒化フッ素等の潤滑材を塗布させる工夫が為されている(特許文献1の段落番号「0017」を参照)。
ところが、振動等による外周シール座(3a)と内周シール面(4b)との球面接触による排気管(3)の揺動(相対角度変位)が繰返し行われることにより、摺動部に形成されている前述の潤滑材による皮膜が早期に摩耗したり脱落したりし易いことが分ってきた。このような不都合が生じると、管継手部での異常摩耗音(騒音)が発生するようになるため、良好な耐久性を発揮できるようにするには改善の余地がある。
特開2000−291862号公報
本発明の目的は、摺動面に工夫を凝らすことにより、フランジ面と環状シール体との摺動面に付加される潤滑材が早期に減ってしまわないようにして、異常摩耗音等が生ぜず耐久性が改善される管継手用シール体を開発して提供する点にある。
請求項1に係る発明は、互いに対向配備される第1及び第2流体移送用管1,2のフランジ面5a,9aどうしの間に介装されて、それら両流体移送用管を密封接合する管継手部Tを構成すべく環状に形成される管継手用シール体Aであって、
膨張黒鉛テープの外周でステンレス製糸状体によるニット編みが行われて圧縮成形されてなる複合材料によって形成されており、前記第2流体移送用管2のフランジ面9aに形成された凸球面状外周面に当接する摺動面12は、前記凸球面状外周面に沿う凹球面状内周面に形成されており、この凹球面状内周面を呈する摺動面12に、管軸心に沿う断面の形状がプレス成形を可能とする階段状を呈した複数の周溝で構成されて潤滑材23の保持が可能となる凹部24が形成されており、これら凹部24保持された潤滑材23の潤滑面とこれら凹部24が形成されていない前記摺動面12の当接箇所とが前記凸球面状外周面に対し交互になるように形成されていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の管継手用シール体において、前記摺動面12にフェノール系潤滑材23が塗されるものであることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の管継手用シール体において、前記第1及び第2流体移送用管1,2が排気管に構成されて排気用の前記管継手部Tに用いられるものであることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、環状シール体におけるフランジ面に当接する摺動面には潤滑材の保持が可能となる凹部が形成されているから、フランジ面と圧接される状態での揺動移動による摩耗が繰返し行われても、凹部に保持されている潤滑材がフランジ面と摺動面との間に浸透して存在する状態が長期に亘って維持されるようになる。その結果、摺動面に工夫を凝らすことにより、フランジ面と環状シール体との摺動面に付加される潤滑材が早期に減ってしまわないようにして、異常摩耗音等が生ぜず耐久性が改善される管継手用シール体を提供することができる。この場合、請求項2のように、潤滑材をフェノール系のものとすれば、柔かく固体潤滑性が高い利点が追加される。
請求項1の発明によれば、摺動面に形成される凹部が複数の周溝で成る階段状のものに構成されているので、摺動面としての必要強度を備えながらも潤滑材が三次元的な状態で長期に亘って保持できるものとなり、前記効果を強化することが可能となる利点がある。
請求項1のように、膨張黒鉛とステンレス線材とから成る材料でシール体を構成すれば、線材どうしの間に潤滑材が入り込むことによる潤滑性の良さが発揮可能になり、高温かつ振動を伴う排気管の管継手用シール体として好適なものとなる利点がある。
請求項3のように、シール対象流体が比較的高温で、かつ、振動を伴う排気系に用いられる場合でも本発明のシール体は良好な耐久性を発揮する。
以下に、本発明による管継手用シール体の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は管継手部の断面図、図2,3は管継手用シール体部分の拡大断面図、図4,5は実施例1による管継手用シール体の製造方法を示す工程図、図6,7は実施例2による管継手用シール体の製造方法を示す工程図、図8は実施例2の管継手用シール体を用いる管継手部の断面図、図9は比較例1による環状シール体の製造方法を示す工程図、図10,11は比較例2による環状シール体の製造方法を示す工程図、図12,13はそれぞれ耐久テスト結果を示す図である。
〔実施例1〕
実施例1による管継手用シール体(以下、単に「シール体」と略称する)Aは、図1〜図3に示すように、自動車の排気系における管継手部Tに用いられているものである。管継手部Tは、鋼管製の第1排気管(「第1流体移送用管」の一例)1に形成される第1フランジ1Fと、鋼管製の第2排気管(「第2流体移送用管」の一例)2に形成される第2フランジ2Fと、第1フランジ1Fと第2フランジ2Fとをこれら両フランジ1F,2F間に環状のシール体Aが介装される状態で圧接させる圧接機構3とを有して構成されており、第1排気管1とこれに対向配備される第2排気管2とが相対角度変位可能に気密接合されている。
板金材製の第1フランジ部1Fは、第1排気管1の先端部に溶着等で気密状に外嵌固定される基端筒部4と、基端筒部4に続く拡径湾曲部5、拡径湾曲部5から径外側に屈曲されて形成されるフランジ部6とを有して形成されている。第2排気管2は、拡径された先端管部2bと、この先端管部2bと管本体部2aとを繋ぐテーパ管部2cとを有して成り、板金材製の第2フランジ2Fは、先端管部2bの先端部に溶着等によって気密状の外嵌固定される胴部7と、胴部7から径外側に屈曲されて形成されるフランジ部8と、胴部7から先端側に湾曲縮径されながら延長される先窄まり部9とを有して形成されている。
拡径湾曲部5は、第1排気管1の管軸心Pと平行な筒管部5Aと、テーパ管部5Bとから成り、シール体Aは、筒管部5Aに内嵌する外周面10と、テーパ管部5Bに内嵌合する傾斜面11とを有して拡径湾曲部5に内嵌収容されている。尚、外周面10と傾斜面11とにより、第1流体移送用管の「フランジ面」5aが形成されている。先窄まり部9の外周面(第2流体移送用管の「フランジ面」の一例)9aは第2排気管2の管軸心Z上に中心Xを有する半径rの凸球面状外周面に形成されており、その凸球面状外周面9aに相対角度変位可能に当接する凹球面状内周面を呈する摺動面12がシール体Aに形成されている。つまり、シール体Aの内周面12がが摺動面に形成され、かつ、第2フランジ2Fの外周面9aが、摺動面12に相対角度変位可能に当接する凸球面状外周面に形成されている。
圧接機構3は、図1に示すように、第1及び第2フランジ1F,2Fに形成されている孔1k、2kに挿通される鍔付ボルト13と、ナット14と、鍔付ボルト13に嵌装されるコイルバネ15とを図示のように組付けることにより構成されており、コイルバネ15の弾性力によって第1及び第2フランジ1F,2Fを互いに接近する方向に常時押圧付勢することで管継手部Tを形成及び維持している。鍔付ボルト13とナット14との締付操作により、コイルバネ15のセット長を変えて第1及び第2フランジ1F,2Fの押圧付勢力を調節設定可能である。この圧接機構3は、管軸心P,Zを中心とする円周上の均等角度毎の複数箇所(2〜4箇所等)に設けられている。
図1〜図3に示すように、シール体Aの摺動面12と第2フランジ2Fの外周面9aとが球面接触していること、及び上記構成の圧接機構3とによる摺動面12と外周面9aとの相対球面移動により、管継手部Tにおいて第1排気管1と第2排気管2とは、図1に仮想線で示す第2フランジ2Fのように相対角度変位可能に気密接合される構成となっている。尚、図3は、図2に示す組付け初期状態からシール体Aの摺動面12が摩耗して所定厚み(例:1mm)dだけ減った状態を示している。その図3に示すように、摺動面12がかなり摩耗した状態でも、周溝25即ち凹部24はまだ残っており、そこに保持される潤滑材23が依然として蓄えられている。
シール体Aの製造方法について説明する。先ず、図4(a)に示すように、膨張黒鉛とステンレス糸からなる複合テープ21を作成する複合テープ作成工程を行う。即ち、膨張黒鉛テープの外周でステンレス糸(ステンレス線材)によるニット編みを行い、それからローラー間で圧縮成形することにより、図4(a)に示す幅W(例:20mm)で長さL(例:580mm)の複合テープ21が得られる。耐熱材である膨張黒鉛は、厚さt=0.38mmで耐熱グレードを有するものを例として用い、補強材としてのステンレス糸の例としては、材質がSUS316で直径0.25mmのものを用いて12針のニット編みを行う。複合テープ21における耐熱材と補強材との割合は、膨張黒鉛が35重量%でステンレス糸が65重量%に設定されている。
次に、テープ作成工程で得られた複合テープ(「ステンレス製糸状体と膨張黒鉛テープとを有する材料」の一例)21を円周状に三周巻きし、それからプレス成形で圧縮する成形工程を行うことにより、図4(b)に示す環状元体22を作成する。プレス成形の際は、摺動面12に潤滑材23の保持が可能となる凹部24、具体的にはフェノール系潤滑材23の保持が可能となる複数の周溝25による階段状の凹部24が形成される。
そして、図5(a)に示す断面形状のように、階段状の凹部24に耐熱性潤滑材(固体潤滑材)23を塗布及び乾燥させる潤滑材塗布工程を行う。耐熱性潤滑材としては、フッ素樹脂と窒化ホウ素との混合物が挙げられる。その他、BNとフェノール樹脂との混合物でも良い。潤滑材23が乾燥したら、図5(b)に示す断面形状のように、摺動面12を削り又は押え加工によって凸球面状外周面9aに沿う形状、即ち凹球面状内周面に成形(又は成型)する仕上げ工程を行い、内周面に摺動面12を有する内摺動タイプである実施例1のシール体Aが作成される。この作成したシール体Aは、図2および図3に示すように、フランジ面9aの凸球面状外周面に対し、階段状の凹部24の保持による潤滑材23の潤滑面とこれら凹部24が形成されていない摺動面12の当接箇所とが交互になるように形成されている。
参考例として実施例2〕
実施例2によるシール体Aは、図6(a)に示すように、膨張黒鉛テープ(幅47mm、厚さt=0.38mm)31aの周りでステンレス線(ステンレス製糸状体の一例)31bでニット編みすることで複合テープ31〔図6(b)参照〕を作成し、例えば、長さ670mmに切断する複合テープ作成工程を行う。そして、図6(b)に示すように、複合テープ31を円周状に巻き、金型に投入して成形する成形工程を行う。次に、図6(c
)に断面図として示すように、金型成型によって形成された環状元体22の摺動面12と成る外周面に階段状の凹部24となる複数の周溝25をプレス成型する凹部形成工程を行う。
そして、図7(a)に示すように、階段状の凹部24に潤滑材(固体潤滑材)23を塗布及び乾燥させる潤滑材塗布工程を行う。潤滑材としては、窒化ホウ素83%で水酸化アルミニウム17%で成る窒化ホウ素系のものを用いる。潤滑材塗布工程が終わると、図7(b)に示すように、潤滑材23が塗布されている外周面を凸球面状に成型し、外周面が摺動面12となる外摺動タイプのシール体Aが作成される。階段形状の潤滑材23を押し潰すことにより、各周溝25に潤滑材23が貯留された潤滑溝状態での凸球面状摺動面12が形成される。
実施例2によるシール体Aは、例えば図8に示すような構成の管継手部Tに用いられるものである。この管継手部Tの構造を概略説明すれば、鋼管製の第1排気管1に溶着等によって外嵌装着される第1フランジ1Fと、鋳鉄管による第2排気管2の一体フランジ2Fとに亘って圧接機構3が架設されている。第1排気管1の先端において側周壁18に続いて形成される絞り筒部17にシール体Aが密外嵌されており、凸球面状外周面である摺動面12が、第2排気管2の先端に形成されているテーパ筒部19のテーパ内周面9aに当接(圧接)されている。従って、テーパ内周面9aと摺動面12との相対球面移動により、第1排気管1と第2排気管2とが所定角度範囲内において気密状態での相対揺動が可能である。尚、絞り筒部17の外周面が第1流体移送用管の「フランジ面」5aに、そして、テーパ内周面が第2流体移送用管の「フランジ面」9aにそれぞれ相当している。
〔比較例1〕
比較例1によるシール体Bは、実施例1のシール体Aが用いられる管継手部Tにおいて使用可能なものである。比較例1のシール体Bは、図4(a),図9に示す製造方法によって作成される。まず、膨張黒鉛とステンレス糸からなる複合テープ21を作成する複合テープ作成工程を行う点〔図4(a)参照〕は実施例1の場合と同じである。そして、図9(a)に示すように、複合テープ21の端から長さの約1/3までの部分における片面に潤滑材33を塗布し、乾燥させる潤滑材塗布工程を行う。
次に、図9(b)に示すように、部分的に潤滑材33が塗布された複合テープ21を円周状に三周巻きし、金型に挿入して環状元体32を作成するための圧縮成形(成形仕上げ工程)を行い、図9(c)に示すように程凹球面状内周面の摺動面12を有する比較例1のシール体Aが作成される。潤滑材33は、上述の窒化ホウ素系のものを用いた。比較例1によるシール体Aの摺動面は凹球面状を呈しており、その表面は潤滑材23の層を有する状態となっている。
〔比較例2〕
比較例2によるシール体Bは、実施例2のシール体Aが用いられる管継手部Tにおいて使用可能なものである。比較例2のシール体Bは、図6(a),図10,図11に示す製造方法によって作成される。まず、膨張黒鉛テープ31aの周りにおいてステンレス線31bでニット編みすることによって複合テープ31〔図6(b)参照〕を作成する複合テープ作成工程を行う点は実施例2の場合と同じである。次は、図10(a)に示すように、複合テープ31の片面の一部(例:いずれかの端から所定長さ範囲)に潤滑材33を塗布し、乾燥させる潤滑材塗布工程を行う。
そして、図10(b)に示すように、複合テープ31を円周状に巻き、金型に投入して成形する成形工程を行う。成形工程により、図11(a)に示す筒状の環状元体32が作成され、その環状元体32をさらに圧縮成型することによって外摺動タイプのシール体Bの原型〔図11(b)参照〕を作成する環状元体作成工程を行う。そして、シール体原型の外周面に潤滑材33を塗布することで摺動面12を形成し、図11(b)に示す比較例2の外摺動タイプのシール体B(例:内径42.8mm、外径56.3mm、長さ15.5mm)が作成される。潤滑材33としては前述の窒化ホウ素系のものを用いた。
〔性能評価〕
シール体Aを排気管継手部Tに装着した状態で、その排気流れ方向で上流側(第1排気管1)を固定し、かつ、下流側(第2排気管2)を上下揺動させるべく駆動装置に取付けることにより、下流側排気管(第2排気管2)を角度±3度、周波数12Hzにて100万回上下揺動させる耐久テストを行った。耐久テスト中は、上流側排気管(第1排気管1)の開管部からガスバーナーにて加熱し、管継手部Tの温度を550℃に保った。耐久テスト中は、所定の上下揺動回数時に周波数を一時的に4Hzに下げ、そのときの摩擦音を確認した。摩擦音の大きさは、摩擦異音が聞こえ得る範囲で最も管継手部Tから離れた箇所の距離として表わすこととした。また、25万回毎にシール性能、揺動トルクを測定した。耐久テストの結果を図12に示す。
図12より、各実施例及び各比較例のシール体においては、シール性能は全く互角であり、トルク(揺動トルク)も殆ど差が無く問題無いレベルである。しかしながら、比較例1,2のものでは摩擦異音(摩擦音)が1〜4回、即ち必ず音が出るに対して、本発明品である実施例1,2のシール体では摩擦異音(摩擦音)は1回あるか無いかという高レベルなものに改善されていることが理解できる。つまり、摺動面12に複数の周溝25による階段状の凹部24を有する実施例1,2のシール体Aにおいては、階段状の凹部24に潤滑材23が保持されていて、揺動による摩耗が進んで行っても新たな潤滑面が形成される作用が生じるようになり、単なる湾曲面状の摺動面に潤滑材33が塗布されている構造の比較例1,2のシール体Bに比べて、良好な潤滑状態が長期に亘って維持されることとなり、異常摩耗音(摩擦音)が発生し難い利点が得られている。
また、実施例1と比較例1との二者のシール体を対象として、摩擦異音のみに関する耐久テストを行った結果を図13に示す。図13より、本発明品である実施例1のシール体Aでは、125万回までは異音発生が皆無であったに対して、比較例1のものでは50万回という早期回数から既に異音が出始めており、圧倒的に実施例1のものの方が優れていることが理解できる。
〔別実施例〕
第1,2流体移送用管1,2としては、排気や空気、ガス等の気体を通す管のほか、洗浄液、薬液、水等の液体を通す管でも良い。本発明の管継手用シール体は、その摺動面が外周面となる外摺動タイプと内周面となる内摺動タイプとのいずれでも良い。また、摺動面がテーパ周面で、かつ、摺動面に当接するフランジ面が凸球面状内周面又は凹球面状外周面となる組合せ構造のものでも可能である。
排気管継手構造を示す断面図 図1の摺動部構造を示す要部の拡大断面図 管継手用シール体が図2の状態から1mm摩耗したときの断面図 実施例1による管継手用シール体の製造方法を示し、(a)は複合テープ作成工程、(b)は成形工程 実施例1による管継手用シール体の製造方法を示し、(a)は潤滑材塗布工程、(b)は仕上げ工程 実施例2による管継手用シール体の製造方法を示し、(a)は複合テープ作成工程、(b)は成形工程、(c)は凹部形成工程 実施例2による管継手用シール体の製造方法を示し、(a)は潤滑材塗布工程、(b)は成形仕上げ工程 実施例2の管継手用シール体を用いる管継手部の一例を示す断面図 比較例1による管継手用シール体の製造方法を示し、(a)は潤滑材塗布工程、(b)は成形仕上げ工程、(c)は完成品 比較例2による管継手用シール体の製造方法を示し、(a)は潤滑材塗布工程、(b)は成形工程 比較例2による管継手用シール体の製造方法を示し、(a)は環状元体作成工程、(b)は完成品 実施例及び比較例1,2の管継手用シール体の耐久テスト結果を示す図 実施例1と比較例1との摩擦異音耐久テスト結果を示す図
1 第1流体移送用管
2 第2流体移送用管
5a 第1流体移送用管のフランジ面
9a 第2流体移送用管のフランジ面
12 摺動面
21 複合材料
23 潤滑材、フェノール系潤滑材
24 凹部
25 周溝
A 管継手用シール体
P 管軸心
T 管継手部
Z 管軸心

Claims (3)

  1. 互いに対向配備される第1及び第2流体移送用管(1,2)のフランジ面(5a,9a)どうしの間に介装されて、それら両流体移送用管を密封接合する管継手部(T)を構成すべく環状に形成される管継手用シール体(A)であって、
    膨張黒鉛テープの外周でステンレス製糸状体によるニット編みが行われて圧縮成形されてなる複合材料によって形成されており、前記第2流体移送用管(2)のフランジ面(9a)に形成された凸球面状外周面に当接する摺動面(12)は、前記凸球面状外周面に沿う凹球面状内周面に形成されており、この凹球面状内周面を呈する摺動面(12)に、管軸心に沿う断面の形状がプレス成形を可能とする階段状を呈した複数の周溝で構成されて潤滑材(23)の保持が可能となる凹部(24)が形成されており、これら凹部(24)保持された潤滑材(23)の潤滑面とこれら凹部(24)が形成されていない前記摺動面(12)の当接箇所とが前記凸球面状外周面に対し交互になるように形成されている管継手用シール体。
  2. 前記摺動面にフェノール系潤滑材が塗されるものである請求項1に記載の管継手用シール体。
  3. 前記第1及び第2流体移送用管が排気管に構成されて排気用の前記管継手部に用いられるものである請求項1又は2に記載の管継手用シール体。
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