JP5049106B2 - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、たとえばタンタルまたはニオブからなる多孔質焼結体を備える固体電解コンデンサおよびその製造方法に関する。
図13および図14は、従来の固体電解コンデンサの一例を示している。同図に示された固体電解コンデンサXは、陽極ワイヤ91aが設けられた多孔質焼結体91と、陽極導通部材92、陰極導通部材93、および封止樹脂94を備えている。多孔質焼結体91は、たとえばタンタルまたはニオブからなる。多孔質焼結体91には、誘電体層および固体電解質層(いずれも図示略)が積層されている。陽極導通部材92は、1対の延出部92bを有している。1対の延出部92bは、陽極ワイヤ91aが延びる方向において異なる位置から延出しており、互いに交差している。1対の延出部92bの交差部分には、陽極ワイヤ91aがたとえばレーザ溶接によって接合されている。陰極導通部材93は、上記固体電解質層に導通している。封止樹脂94は、絶縁性樹脂からなり、多孔質焼結体91を覆っている。陽極導通部材92および陰極導通部材93のうち封止樹脂94から露出する面は、固体電解コンデンサXを回路基板などに面実装するための陽極実装端子92aおよび陰極実装端子93aとして用いられる。
しかしながら、固体電解コンデンサXの製造工程において、陽極ワイヤ91aを1対の延出部92bに接合する際には、陽極ワイヤ91aを1対の延出部92bに押し付ける必要がある。この押し付け力によって、1対の延出部92bが撓む。すると、陽極ワイヤ91aを支持する位置が、下方にずれてしまう。また、1対の延出部92bが撓むことによって生じる反作用力は、陽極ワイヤ91aに対してその長手方向において異なる位置に作用する。このため、陽極ワイヤ91aおよび多孔質焼結体91を傾けてしまうおそれがある。このように、固体電解コンデンサXの製造工程において、多孔質焼結体91および陽極ワイヤ91aがずれやすいという問題があった。
特開2002−299165号公報
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、多孔質焼結体および陽極ワイヤを正確に位置決めすることが可能な固体電解コンデンサおよびその製造方法を提供することをその課題とする。
本発明の第1の側面によって提供される固体電解コンデンサは、弁作用金属からなる多孔質焼結体と、上記多孔質焼結体から突出する陽極ワイヤと、上記陽極ワイヤに導通する陽極実装端子と、を備える、固体電解コンデンサであって、一面が上記陽極実装端子とされた主部と、上記主部のうち上記陽極ワイヤが延びる方向における同じ位置から上記陽極ワイヤが延びる方向と交差する方向においてそれぞれ反対方向に延出し1対の延出部と、を有するとともに、上記1対の延出部が、上記主部に対して上記陽極ワイヤが延びる方向と交差する方向において内向き方向に屈曲された第1の屈曲部と、上記第1の屈曲部よりも先端寄りに形成され、かつ互いの距離が上記陽極ワイヤの直径よりも小とされた近接部を形成する第2の屈曲部と、を有する構成とされた陽極導通部材をさらに備えており、上記陽極ワイヤが上記1対の延出部のうち上記近接部よりも先端寄りにある部分に対して接合されていることを特徴としている。
このような構成によれば、上記固体電解コンデンサの製造工程において、上記陽極ワイヤを上記1対の延出部に接合する際に、上記陽極ワイヤを上記1対の延出部のうち上記近接部かこれよりも先端寄りの部分で受け止める格好となる。仮に、上記陽極ワイヤが下方に過大に押し付けられても、上記近接部の隙間が無くなると、上記1対の延出部がそれ以上に変形することは無い。また、上記陽極ワイヤを押し付けたとき上記各延出部に生じる反作用力は、上記陽極ワイヤに対してその長手方向にずれることなく作用する。これにより、上記陽極ワイヤおよび上記多孔質焼結体を回転させる力が不当に負荷されるおそれが少ない。したがって、上記陽極ワイヤおよび上記多孔質焼結体の位置決めを正確に行うことができる。さらに、上記1対の延出部が上記陽極ワイヤの長手方向において同じ位置に設けられていることにより、上記陽極ワイヤを支持する部分の寸法を縮小することができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記主部は、上記1対の延出部は、その厚さが上記主部の厚さよりも薄く、上記主部と上記1対の延出部とは、上記陽極実装端子とは反対側が面一となるように繋がっている。このような構成によれば、折りたたまれた形状とされた上記1対の延出部が薄肉であることにより、上記1対の延出部の高さ方向寸法を縮小するのに適している。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記主部のうち上記陽極ワイヤの突出端と反対側にある端面は、上記陽極実装端子から離間するほど上記陽極ワイヤの突出端から離間する傾斜面とされている。このような構成によれば、上記陽極導通部材が、これを覆うたとえば封止樹脂から抜け落ちることを防止することができる。
本発明の第2の側面によって提供される固体電解コンデンサの製造方法は、弁作用金属からなる多孔質焼結体と、上記多孔質焼結体から突出する陽極ワイヤと、上記陽極ワイヤに導通する陽極実装端子と、を備える、固体電解コンデンサの製造方法であって、平板状の主部、およびこの主部から互いに反対方向に延出する1対の延出部を有する導通材料に対して、上記1対の延出部を上記主部に対して内向き方向に向かわせる第1の屈曲部と、この第1の屈曲部よりも先端寄りに位置し、上記1対の延出部どうしがもっとも近接した近接部を形成する第2の屈曲部と、を生じさせるように、上記1対の延出部を折り曲げる工程と、記1対の延出部のうち上記近接部よりも先端寄りにある部分に、上記近接部のすき間寸法よりも直径が大である上記陽極ワイヤを接合する工程と、を有することを特徴としている。このような構成によれば、上記陽極ワイヤおよび上記多孔質焼結体の位置決めを正確に行うことができる。本発明の好ましい実施の形態においては、上記導通材料として、上記主部よりも上記1対の延出部の方が薄く、かつ上記主部と上記1対の延出部との片面どうしが面一となるように繋がっているものを用いる。このような構成によれば、上記1対の延出部に対して折り曲げ加工を施すときに、誤って上記主部を折り曲げてしまうことを防止することができる。上記1対の延出部が折り曲げられる側において上記主部と面一であるため、上記1対の延出部の根元折り曲げ部分が過大に膨らんでしまうことを抑制できる。また、折り曲げ加工によって、上記主部の底面形状が極端に歪むおそれが少ない。これは、上記陽極実装端子を所望の形状とするのに有利である。
本発明の第3の側面によって提供される固体電解コンデンサは、弁作用金属からなる多孔質焼結体と、上記多孔質焼結体から突出する陽極ワイヤと、上記陽極ワイヤに導通する陽極実装端子と、を備える、固体電解コンデンサであって、一面が上記陽極実装端子とされた主部と、上記主部のうち上記陽極ワイヤが延びる方向における同じ位置から上記陽極ワイヤが延びる方向と交差する方向においてそれぞれ反対方向に延出し、かつ互いの距離が上記陽極ワイヤの直径よりも小とされた近接部を形成する1対の延出部と、を有する陽極導通部材をさらに備えており、上記陽極ワイヤが上記近接部または上記1対の延出部のうち上記近接部よりも先端寄りにある部分に対して接合され、上記1対の延出部は、その厚さが上記主部の厚さよりも薄く、上記主部と上記1対の延出部とは、上記陽極実装端子とは反対側が面一となるように繋がっていることを特徴としている。本発明の第4の側面によって提供される固体電解コンデンサは、弁作用金属からなる多孔質焼結体と、上記多孔質焼結体から突出する陽極ワイヤと、上記陽極ワイヤに導通する陽極実装端子と、を備える、固体電解コンデンサであって、一面が上記陽極実装端子とされた主部と、上記主部のうち上記陽極ワイヤが延びる方向における同じ位置から上記陽極ワイヤが延びる方向と交差する方向においてそれぞれ反対方向に延出し、かつ互いの距離が上記陽極ワイヤの直径よりも小とされた近接部を形成する1対の延出部と、を有する陽極導通部材をさらに備えており、上記陽極ワイヤが上記近接部または上記1対の延出部のうち上記近接部よりも先端寄りにある部分に対して接合され、上記主部のうち上記陽極ワイヤの突出端と反対側にある端面は、上記陽極実装端子から離間するほど上記陽極ワイヤの突出端から離間する傾斜面とされていることを特徴としている。本発明の第5の側面によって提供される固体電解コンデンサの製造方法は、弁作用金属からなる多孔質焼結体と、上記多孔質焼結体から突出する陽極ワイヤと、上記陽極ワイヤに導通する陽極実装端子と、を備える、固体電解コンデンサの製造方法であって、平板状の主部、およびこの主部から互いに反対方向に延出する1対の延出部を有する導通材料に対して、互いの一部どうしを接近させることにより近接部を形成するように上記1対の延出部を折り曲げる工程と、上記近接部または上記1対の延出部のうち上記近接部よりも先端寄りにある部分に、上記近接部のすき間寸法よりも直径が大である上記陽極ワイヤを接合する工程と、を有し、上記導通材料として、上記主部よりも上記1対の延出部の方が薄く、かつ上記主部と上記1対の延出部との片面どうしが面一となるように繋がっているものを用いることを特徴としている。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
図1および図2は、本発明に係る固体電解コンデンサの第1実施形態を示している。本実施形態の固体電解コンデンサA1は、多孔質焼結体1、陽極ワイヤ11、誘電体層2、固体電解質層3、導電体層4、導電性接着層5、封止樹脂6、陽極導通部材7、および陰極導通部材8を備えている。固体電解コンデンサA1は、たとえば電気回路におけるノイズ除去や電源供給補助といった用途に用いられる。なお、図1においては理解の便宜上、誘電体層2、固体電解質層3、導電体層4、および導電性接着層5を省略し、封止樹脂6を想像線で示している。
多孔質焼結体1は、ニオブまたはタンタルなどの弁作用金属からなり、多数の細孔が形成された構造とされている。多孔質焼結体1の製造は、たとえばニオブまたはタンタルなどの弁作用金属の微粉末を加圧成形した後に、この成形体に対して焼結処理を施すことによってなされる。この焼結処理により、弁作用金属の微粉末どうしが焼結し、多数の細孔を有する多孔質焼結体1が形成される。
陽極ワイヤ11は、ニオブまたはタンタルなどの弁作用金属からなり、多孔質焼結体1内から突出している。陽極ワイヤ11は、上述した弁作用金属の微粉末を加圧成形する際に、この微粉末内にその一部が進入させられた状態で一体品とされる。
誘電体層2は、多孔質焼結体1の表面に形成されており、弁作用金属の酸化物からなる。この誘電体層2は、多孔質焼結体1の上記細孔を覆っている。誘電体層2の形成は、たとえば、多孔質焼結体1をリン酸水溶液の化成液に漬けた状態で陽極酸化処理を施すことによってなされる。
固体電解質層3は、誘電体層2上に積層されており、多孔質焼結体1の上記細孔を埋めるように形成されている。固体電解質層3は、たとえば二酸化マンガンや、導電性ポリマからなる。固体電解コンデンサA1が使用されるときには、固体電解質層3と誘電体層2との界面に電荷が蓄蔵される。
導電体層4は、たとえばグラファイト層およびAg層が積層された構造とされており、固体電解質層3を覆っている。
封止樹脂6は、たとえばエポキシ樹脂からなり、多孔質焼結体1を保護するためのものである。樹脂パッケージ6は、たとえばエポキシ樹脂材料を用いてモールド成形される。
陽極導通部材7は、たとえばCuメッキされた42アロイなどのNi−Fe合金からなり、主部71および1対の延出部72を有している。主部71は、略矩形状とされており、その一部が封止樹脂6から露出している。主部71の露出面は、固体電解コンデンサA1を回路基板などに面実装するために用いられる陽極実装端子7aとなっている。主部71のうち多孔質焼結体1寄り部分は、薄肉部73とされている。薄肉部73の端面は、傾斜面73aとなっている。傾斜面73aは、陽極実装端子7aから離間するほど多孔質焼結体1寄りに位置する傾斜とされている。
1対の延出部72は、主部71の両側から延びており、それぞれが帯状である。本実施形態においては、1対の延出部72は、主部71のうち1対の延出部72が繋がっている部分よりも厚さが薄い。また、1対の延出部72と主部71とは、陽極実装端子7aと反対側が互いに面一である。1対の延出部72は、それぞれ2箇所で折り曲げられた形状とされている。各延出部72のうち2つの折り曲げ箇所の間の部分は、主部71に沿って横たわっている。1対の延出部72の先端寄りの折り曲げ箇所どうしは、互いに近接しており、近接部72aを構成している。近接部72aのすき間は、陽極ワイヤ11の直径以下である。1対の延出部72の先端部分は、V字形状を構成している。このV字形状部分に、陽極ワイヤ11がたとえばレーザ溶接によって接合されている。
陰極導通部材8は、たとえばCuメッキされた42アロイなどのNi−Fe合金からなり、導電性接着層5によって導電体層4に接合されている。陰極導通部材8のうち封止樹脂6から露出した面は、固体電解コンデンサA1を回路基板などに面実装するために用いられる陰極実装端子8aとなっている。
固体電解コンデンサA1の各寸法の一例は以下の通りである。固体電解コンデンサA1の全体寸法は、長さ1.0mm、幅0.5mm、高さ0.5mmである。多孔質焼結体1は、長さ0.62mm、幅0.45mm、高さ0.315mmである。陽極ワイヤ11の直径は、0.11mmである。主部71の厚さが、0.12mm、1対の延出部72の厚さが、0.05mmである。
次に、固体電解コンデンサA1の製造方法の一例について、図3〜図8を参照しつつ、以下に説明する。なお、図8においては、理解の便宜上、誘電体層2、固体電解質層3、導電体層4、および導電性接着層5を省略している。
まず、図3および図4に示すように、導通材料7’を用意する。導通材料7’は、たとえばCuメッキされた42アロイなどのNi−Fe合金からなるプレートに対して打ち抜きおよびプレス加工を施す、あるいはエッチング処理を施すことによって形成される。導通材料7’は、矩形状の主部71と主部71の両側方に延びる帯状の1対の延出部72とを有している。主部71の片側は、薄肉部73とされている。薄肉部73の端面は、傾斜面73aとなっている。
次いで、導通材料7’に対して複数回の折り曲げ加工を施す。まず、図5に示すように、金型M2を用いて1対の延出部72を起立させる。このとき、導通材料7’の上側に金型M1を押し当てておく。これにより、1対の延出部72の先端が若干外側に折られる。次に、図6に示すように、金型M4を用いて起立させた1対の延出部72を内側に倒す。このとき、金型M3を1対の延出部72の間に配置しておくことにより、1対の延出部72の先端どうしは、比較的角度が小さいV字形状を構成する。1対の延出部72のうちもっとも接近している部分は、近接部72aを構成する。そして、図7に示すように1対の延出部72の先端どうしの間に金型M5を進入させる。これにより、1対の延出部72の先端がなす角度を若干広げる。金型M6は、1対の延出部72全体が広がってしまうことを防止するために設けられている。以上の折り曲げ加工によって、陽極導通部材7が得られる。
次いで、図8に示すように、多孔質焼結体1を陰極導通部材8に対して導電性接着層5(図示略)によって接合する。このとき、陽極ワイヤ11を、1対の延出部72の近接部72aの直上に位置させる。そして、陽極ワイヤ11を1対の延出部72に対して、たとえばレーザ溶接によって接合する。この後は、多孔質焼結体1を覆う封止樹脂6の形成を経て、図1および図2に示す固体電解コンデンサA1が得られる。
次に、固体電解コンデンサA1およびその製造方法の作用について説明する。
本実施形態によれば、固体電解コンデンサA1の製造工程において、陽極ワイヤ11を1対の延出部72に接合する際に、陽極ワイヤ11を1対の延出部72のうち近接部72aかこれよりも先端寄りの部分で受け止める格好となる。仮に、陽極ワイヤ11が下方に過大に押し付けられても、近接部72aの隙間が無くなると、1対の延出部72がそれ以上に変形することは無い。また、陽極ワイヤ11を押し付けたとき各延出部72に生じる反作用力は、陽極ワイヤ11に対してその長手方向にずれることなく作用する。これにより、陽極ワイヤ11および多孔質焼結体1を回転させる力が不当に負荷されるおそれが少ない。したがって、陽極ワイヤ11や多孔質焼結体1の位置決めを正確に行うことができる。
1対の延出部72は、主部71よりも薄いため折り曲げ加工を施すときに、誤って主部71を折り曲げてしまうことを防止することができる。1対の延出部72が折り曲げられる側において主部71と面一であるため、1対の延出部72の根元折り曲げ部分が過大に膨らんでしまうことを抑制できる。また、折り曲げ加工によって、主部71の底面形状が極端に歪むおそれが少ない。これは、陽極実装端子7aを所望の形状とするのに有利である。
1対の延出部72が陽極ワイヤ11の長手方向において同じ位置に設けられていることにより、たとえば図13および図14に示した従来技術による構成と比べて、陽極ワイヤ11を支持する部分の陽極ワイヤ11長手方向寸法を縮小することができる。また、折りたたまれた形状とされた1対の延出部72が薄肉であることは、1対の延出部72の高さ方向寸法を縮小するのに適している。これらは、上述した例のように固体電解コンデンサA1を極小サイズとするのに有利である。
薄肉部73を形成しておけば、陽極導通部材7と導電体層4とが不当に導通してしまうことを回避することができる。傾斜面73aを設けることにより、陽極導通部材7が封止樹脂6から抜け落ちてしまうことを防止することができる。
図9および図10は、本発明に係る固体電解コンデンサの他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
図9は、本発明に係る固体電解コンデンサの第2実施形態を示している。本実施形態の固体電解コンデンサA2は、1対の延出部72の形状が上述した実施形態と異なっている。本実施形態においては、1対の延出部72に2つの近接部72a,72bが形成されている。近接部72bは、近接部72aの上方に設けられている。近接部72a,72bの間には、陽極ワイヤ11の断面寸法と同じか若干大である空間が形成されている。陽極ワイヤ11は、近接部72a,72bに挟まれるようにこの空間に挿通されている。
このような実施形態によれば、固体電解コンデンサA2の製造工程において、近接部72bを押し広げるように陽極ワイヤ11を押し込むと、陽極ワイヤ11が近接部72a,72bの間に固定される。これは、陽極ワイヤ11の位置決めを正確とするとともに、たとえばレーザ溶接などの接合作業を行いやすくするという利点がある。
図10は、本発明に係る固体電解コンデンサの第3実施形態を示している。本実施形態の固体電解コンデンサA3は、1対の延出部72の形状が上述したいずれの実施形態とも異なっている。本実施形態においては、各延出部72は、それぞれの根元部分が90度程度ねじられた形状とされている。図11は、このような陽極導通部材7の形成に用いられる導通材料7’を示している。導通材料7’の1対の延出部72は、主部71の両側から互いに平行に延びている。このような1対の延出部72に対して、図12に示すような折り曲げ加工を施す。すなわち、1対の延出部72を起立させた後に、それぞれの根元部分を90度程度ねじる。そして、互いに接近させるように折り曲げることにより近接部72aを形成する。
このような実施形態によっても、陽極ワイヤ11および多孔質焼結体1の位置決めを正確に行うことができる。また、導通材料7’は比較的平面視寸法が小である。これは、たとえばあるプレートから導通材料7’を複数個取りする場合に、より多くの導通材料7’が得られるという利点がある。
本発明に係る固体電解コンデンサおよびその製造方法は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る固体電解コンデンサおよびその製造方法の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
1対の延出部72は、一定幅の帯状に限定されず、様々な形状としてもよい。1対の延出部72は、その根元側部分が主部71に沿って横たわったものに限定されず、たとえば根元部分が斜め上方に延びる形状であってもよい。陽極ワイヤ11は、近接部72aに挟まれる格好で1対の延出部72に接合されていてもよい。
本発明に係る固体電解コンデンサの第1実施形態を示す全体斜視図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図1に示す固体電解コンデンサの製造に用いる導通材料を示す斜視図である。 図3のIV−IV線に沿う断面図である。 図1に示す固体電解コンデンサの製造方法の一例において、導通材料を折り曲げる工程を示す要部断面図である。 図1に示す固体電解コンデンサの製造方法の一例において、導通材料を折り曲げる工程を示す要部断面図である。 図1に示す固体電解コンデンサの製造方法の一例において、導通材料を折り曲げる工程を示す要部断面図である。 図1に示す固体電解コンデンサの製造方法の一例において、多孔質焼結体および陽極ワイヤを陽極導通部材および陰極導通部材に接合する工程を示す斜視図である。 本発明に係る固体電解コンデンサの第2実施形態を示す断面図である。 本発明に係る固体電解コンデンサの第3実施形態を示す全体斜視図である。 図10に示す固体電解コンデンサの製造に用いる導通材料を示す斜視図である。 図10に示す固体電解コンデンサの製造方法の一例において、導通材料を折り曲げる工程を示す要部斜視図である。 従来の固体電解コンデンサの一例を示す要部正面図である。 従来の固体電解コンデンサの一例を示す要部側面図である。
符号の説明
A1,A2,A3 固体電解コンデンサ
1 多孔質焼結体
11 陽極ワイヤ
2 誘電体層
3 固体電解質層
4 導電体層
5 導電性接着層
6 封止樹脂
7 陽極導通部材
7’ 導通材料
7a 陽極実装端子
8 陰極導通部材
8a 陰極実装端子
71 主部
72 延出部
72a,72b 近接部
73 薄肉部
73a 傾斜面

Claims (8)

  1. 弁作用金属からなる多孔質焼結体と、
    上記多孔質焼結体から突出する陽極ワイヤと、
    上記陽極ワイヤに導通する陽極実装端子と、
    を備える、固体電解コンデンサであって、
    一面が上記陽極実装端子とされた主部と、上記主部のうち上記陽極ワイヤが延びる方向における同じ位置から上記陽極ワイヤが延びる方向と交差する方向においてそれぞれ反対方向に延出し1対の延出部と、を有するとともに、上記1対の延出部が、上記主部に対して上記陽極ワイヤが延びる方向と交差する方向において内向き方向に屈曲された第1の屈曲部と、上記第1の屈曲部よりも先端寄りに形成され、かつ互いの距離が上記陽極ワイヤの直径よりも小とされた近接部を形成する第2の屈曲部と、を有する構成とされた陽極導通部材をさらに備えており、
    上記陽極ワイヤが上記1対の延出部のうち上記近接部よりも先端寄りにある部分に対して接合されていることを特徴とする、固体電解コンデンサ。
  2. 上記1対の延出部は、その厚さが上記主部の厚さよりも薄く、
    上記主部と上記1対の延出部とは、上記陽極実装端子とは反対側が面一となるように繋がっている、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 上記主部のうち上記陽極ワイヤの突出端と反対側にある端面は、上記陽極実装端子から離間するほど上記陽極ワイヤの突出端から離間する傾斜面とされている、請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 弁作用金属からなる多孔質焼結体と、
    上記多孔質焼結体から突出する陽極ワイヤと、
    上記陽極ワイヤに導通する陽極実装端子と、
    を備える、固体電解コンデンサの製造方法であって、
    平板状の主部、およびこの主部から互いに反対方向に延出する1対の延出部を有する導通材料に対して、
    上記1対の延出部を上記主部に対して内向き方向に向かわせる第1の屈曲部と、この第1の屈曲部よりも先端寄りに位置し、上記1対の延出部どうしがもっとも近接した近接部を形成する第2の屈曲部と、を生じさせるように、上記1対の延出部を折り曲げる工程と、
    記1対の延出部のうち上記近接部よりも先端寄りにある部分に、上記近接部のすき間寸法よりも直径が大である上記陽極ワイヤを接合する工程と、
    を有することを特徴とする、固体電解コンデンサの製造方法。
  5. 上記導通材料として、上記主部よりも上記1対の延出部の方が薄く、かつ上記主部と上記1対の延出部との片面どうしが面一となるように繋がっているものを用いる、請求項4に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  6. 弁作用金属からなる多孔質焼結体と、
    上記多孔質焼結体から突出する陽極ワイヤと、
    上記陽極ワイヤに導通する陽極実装端子と、
    を備える、固体電解コンデンサであって、
    一面が上記陽極実装端子とされた主部と、上記主部のうち上記陽極ワイヤが延びる方向における同じ位置から上記陽極ワイヤが延びる方向と交差する方向においてそれぞれ反対方向に延出し、かつ互いの距離が上記陽極ワイヤの直径よりも小とされた近接部を形成する1対の延出部と、を有する陽極導通部材をさらに備えており、
    上記陽極ワイヤが上記近接部または上記1対の延出部のうち上記近接部よりも先端寄りにある部分に対して接合され
    上記1対の延出部は、その厚さが上記主部の厚さよりも薄く、
    上記主部と上記1対の延出部とは、上記陽極実装端子とは反対側が面一となるように繋がっていることを特徴とする、固体電解コンデンサ。
  7. 弁作用金属からなる多孔質焼結体と、
    上記多孔質焼結体から突出する陽極ワイヤと、
    上記陽極ワイヤに導通する陽極実装端子と、
    を備える、固体電解コンデンサであって、
    一面が上記陽極実装端子とされた主部と、上記主部のうち上記陽極ワイヤが延びる方向における同じ位置から上記陽極ワイヤが延びる方向と交差する方向においてそれぞれ反対方向に延出し、かつ互いの距離が上記陽極ワイヤの直径よりも小とされた近接部を形成する1対の延出部と、を有する陽極導通部材をさらに備えており、
    上記陽極ワイヤが上記近接部または上記1対の延出部のうち上記近接部よりも先端寄りにある部分に対して接合され、
    上記主部のうち上記陽極ワイヤの突出端と反対側にある端面は、上記陽極実装端子から離間するほど上記陽極ワイヤの突出端から離間する傾斜面とされていることを特徴とする、固体電解コンデンサ。
  8. 弁作用金属からなる多孔質焼結体と、
    上記多孔質焼結体から突出する陽極ワイヤと、
    上記陽極ワイヤに導通する陽極実装端子と、
    を備える、固体電解コンデンサの製造方法であって、
    平板状の主部、およびこの主部から互いに反対方向に延出する1対の延出部を有する導通材料に対して、互いの一部どうしを接近させることにより近接部を形成するように上記1対の延出部を折り曲げる工程と、
    上記近接部または上記1対の延出部のうち上記近接部よりも先端寄りにある部分に、上記近接部のすき間寸法よりも直径が大である上記陽極ワイヤを接合する工程と、
    を有し、
    上記導通材料として、上記主部よりも上記1対の延出部の方が薄く、かつ上記主部と上記1対の延出部との片面どうしが面一となるように繋がっているものを用いることを特徴とする、固体電解コンデンサの製造方法。
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