JP5046116B2 - 4”位が置換されたアベルメクチンと4’位が置換されたアベルメクチン単糖 - Google Patents

4”位が置換されたアベルメクチンと4’位が置換されたアベルメクチン単糖 Download PDF

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Description

本発明は、特に、ある種のアベルメクチン誘導体およびアベルメクチン単糖誘導体と、そのような誘導体の調製方法と、そのような誘導体を調製する途中の中間体と、ある種の誘導体を用いて害虫を制御する方法に関する。
害虫を制御するためのマクロライド系化合物がいくつか知られている。しかし公知のこれれあ化合物の生物特性は完全に満足のゆくものではないため、殺虫特性を有するさらに別の化合物が相変わらず必要とされている。
アベルメクチンとアベルメクチン単糖のある種のデスオキシ誘導体で4"位または4'位にヒドロカルビル基またはそれが置換された基を有するものが、害虫(特に作物用植物とその増殖材料に害をもたらす害虫で、例えば昆虫、ダニ目、線虫の代表的なもの)の制御に有効であることが見いだされた。
そこで本発明の第1の観点では、一般式(I)の化合物:
Figure 0005046116
(ただし、炭素原子22と23の間の点線で示した結合は単結合または二重結合であり、
mは、0または1であり、
R1は、C1〜C12アルキル基、C3〜C8シクロアルキル基、C2〜C12アルケニル基のいずれかを表わし、
R2は、ヒドロカルビル基または置換されたヒドロカルビル基を表わし、
R3とR4は、互いに独立に、水素または化学成分であるか、R2とR3が合わさって、またはR3とR4が合わさって、3〜7員のアルキレン架橋または4〜7員のアルケニレン架橋を表わし、そのそれぞれについて、少なくとも1個の好ましくはCH2基がO、S、NR6(ただしR6は、水素、ヒドロカルビル基、置換されたヒドロカルビル基のいずれかを表わす)のいずれかで置換されていてもよい);または存在している場合には、一般式(I)の化合物のE/Z異性体および/またはジアステレオマーおよび/または互変異性体であって、それぞれ遊離形態または塩の形態になったものが提供される。
記号εは、4'位または4"位の炭素原子が(S)配置または(R)配置であることを示す。
本発明の第2の観点では、一般式(I)の化合物:
Figure 0005046116
(ただしR1、R2、R3、R4、炭素原子22と23の間の結合、mは、第1の観点で定義した通りである)の調製方法であって、
(i)一般式(α)の化合物:
Figure 0005046116
(ただし、R1、炭素原子22と23の間の結合、mは、第1の観点による一般式(I)で定義した通りであり、Qは保護基である)を合成するステップと;
(ii)ジスルフィド、脂肪族ホスフィン、芳香族ホスフィンのいずれかを一般式(α)の化合物と反応させて一般式(α)の化合物のスルフェンイミン誘導体を生成させるステップと;
(iii)一般式(α)の化合物のスルフェンイミン誘導体を酸化して一般式(α)の化合物のスルフィンイミン誘導体を生成させるステップと;
(iva)R2基を有する有機金属試薬を一般式(α)の化合物のスルフェンイミン誘導体と反応させて一般式(α)の化合物のデスオキシ-スルフィンアミド-ヒドロカルビル誘導体を生成させるステップ;または
(ivb)一般式:
Figure 0005046116
のイソシアナート試薬(ただしR12は、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルケニル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルキニル、置換されていないか、1〜5置換されたアリール、置換されていないか、1〜5置換されたベンジル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルスルホン、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルニトリルのいずれかである)を一般式(α)の化合物のスルフィンイミン誘導体と反応させて一般式(α)のデスオキシ-アミン-ヒドロカルビル誘導体を生成させるステップ;または
(ivc)一般式:
Figure 0005046116
のニトロアルキル試薬(ただしR10とR11は、互いに独立に、H、CN、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルケニル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルキニル、置換されていないか、1〜5置換されたアリール、置換されていないか、1〜5置換されたベンジル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルスルホン、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルニトリルのいずれかである)を一般式(α)の化合物のスルフィンイミン誘導体と反応させて一般式(α)のデスオキシ-アミン-ヒドロカルビル誘導体を生成させるステップと;
(va)スルフィニル基と保護基Qを1ステップで除去して、または1つずつ順番に除去して一般式(I)の化合物(ただしR3とR4はそれぞれ水素を表わす)を生成させるステップ;または
(vb)スルフィニル基だけを除去し、R2基、R3基、R4基の1個以上に対する反応によってその基を修飾した後、保護基Qを除去して一般式(I)の化合物を生成させるステップ;または
(vc)ステップ(iva)、(ivb)、(ivc)いずれかの間にスルフィニル基が除去される場合には保護基Qを除去するステップとを含む方法が提供される。
本発明の第3の観点では、一般式(I)の化合物:
Figure 0005046116
(ただしR1、R2、R3、R4、炭素原子22と23の間の結合、mは、第1の観点で定義した通りである)の調製方法であって、
(i)一般式(β)の化合物:
Figure 0005046116
(ただし、R1、炭素原子22と23の間の結合、mは、第1の観点で定義した通りであり、XはHまたはQであり、Qは保護基である)を合成するステップと;
(ii)N-R4ヒドロキシルアミンまたはその塩を一般式(β)の化合物と反応させて一般式(β)の化合物のニトロン誘導体を生成させるステップと;
(iiia)R2基を有する有機金属試薬またはシリル試薬を一般式(β)の化合物のニトロン誘導体と反応させて一般式(β)の化合物のデスオキシ-N-R4ヒドロキシルアミノ-ヒドロカルビル誘導体(ただしR4は、第1の観点による一般式(I)に関して定義した通りである)を生成させるステップ;または
(iiib)アルケン誘導体またはアルキン誘導体を一般式(β)の化合物のニトロン誘導体と反応させてそれぞれ一般式(β)の化合物のデスオキシ-N-イソオキサゾリジン誘導体または2,3-ジヒドロ-イソオキサゾール誘導体を生成させるステップと;
(iva)保護基Qが存在している場合には除去して一般式(I)の化合物(ただし、ステップ(iiia)の反応ではR3はOHであり、ステップ(iiib)の反応ではR2とR3は、CH2基が酸素原子で置換されたアルキレン架橋またはアルケニレン架橋である)を生成させるステップ;または
(ivb)R2基、R3基、R4基の1個以上に対する反応によってその基を修飾した後、保護基Qが存在している場合には除去して一般式(I)の化合物を生成させるステップとを含む方法が提供される。
本発明の第4の観点では、一般式(I)の化合物:
Figure 0005046116
(ただしR1、R3、R4、炭素原子22と23の間の結合、mは、第1の観点による一般式(I)の化合物で定義した通りであり、R2はCNである)の調製方法であって、
(i)一般式(β)の化合物:
Figure 0005046116
(ただし、R1、炭素原子22と23の間の結合、mは、第1の観点による一般式(I)の化合物で定義した通りであり、XはHまたはQであり、Qは保護基である)を合成するステップと;
(iia)ルイス酸とシアン化トリアルキルシリルの存在下で一般式(β)の化合物をシリル化アミン(R3基とR4基を有する)と反応させて一般式(I)の化合物(ただしQが一般式(β)の化合物に存在する場合には5位の炭素位置にある酸素原子は保護されており、R1、R3、R4、炭素原子22と23の間の結合、mは、第1の観点で定義した通りであり、R2はCNである)を生成させるステップ;または
(iib)一般式(β)の化合物を一般式R3R4NHのアミン、クロロシラン、ルイス酸、シアン化トリアルキルシリルと反応させて一般式(I)の化合物(ただしQが一般式(β)の化合物に存在する場合には5位の炭素位置にある酸素原子は保護されており、R1、R3、R4、炭素原子22と23の間の結合、mは、第1の観点で定義した通りであり、R2はCNである)を生成させるステップと;
(iii)場合によってはR3基とR4基の一方または両方に対する反応によってその基を修飾するステップと;
(iv)保護基Qが存在している場合には除去して一般式(I)の化合物を生成させるステップとを含む方法、
または
(i)一般式(β)の化合物:
Figure 0005046116
(ただし、R1、炭素原子22と23の間の結合、mは、第1の観点による一般式(I)の化合物で定義した通りであり、XはHまたはQであり、Qは保護基である)を合成するステップと;
(ii)一般式(β)の化合物を一般式R18CO2 -NH4 +のアンモニウム塩および一般式R12NCのイソシアニドと反応させて一般式(I)の化合物(ただし一般式(β)の化合物にQが存在している場合には5位の炭素位置にある酸素原子は保護されており、R1、炭素原子22と23の間の結合、mは、第1の観点で定義した通りであり、R2はR12NHC(O)であり、R4はR18C(O)であり、R18は、H、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルケニル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルキニル、置換されていないか、1〜5置換されたアリール、置換されていないか、1〜5置換されたベンジル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルスルホン、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルニトリルのいずれかであり、R12は第2の観点の(ivb)で定義した通りである)を生成させるステップと;
(iii)保護基Qが存在している場合には除去して一般式(I)の化合物を生成させるステップとを含む方法が提供される。
一般に、一般式(I)の化合物を調製するといろいろな化合物の混合物が得られるため、本発明は、一般式(I)の化合物を含む混合物(例えば、E異性体、Z異性体、Rジアステレオアイソマー、Sジアステレオマー、R1がイソプロピルである化合物、R1がs-ブチルである化合物、さまざまな互変異性体の混合物)にも拡張される。
本発明の第5の観点では、一般式(III)の化合物:
Figure 0005046116
(ただし、炭素原子22と23の間の点線で示した結合は単結合または二重結合であり、
mは、0または1であり、
R1は、C1〜C12アルキル基、C3〜C8シクロアルキル基、C2〜C12アルケニル基のいずれかを表わし、
R8は、場合によっては1〜5個の置換基で置換されているC1〜C6アルキル基を表わし、その置換基の選択は、ハロゲン、C1〜C6アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、アリール、ベンジル、ヘテロアリールからなるグループの中からなされ、アリール、ベンジル、ヘテロアリールは、環上の置換の可能性に応じ、1〜3個の置換基で置換されており、その置換基の選択は、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C12ハロアルキルチオからなるグループの中からなされ、
Xは、HまたはQを表わし、Qは、5位の炭素位置にある酸素原子上の反応を阻止するための適切な保護基である);
または存在している場合には、一般式(III)の化合物のE/Z異性体および/またはジアステレオアイソマーおよび/または互変異性体であって、それぞれ遊離形態または塩の形態になったものが提供される。
本発明の第6の観点では、一般式(V)の化合物:
Figure 0005046116
(ただし、炭素原子22と23の間の点線で示した結合は単結合または二重結合であり、
mは、0または1であり、
R1は、C1〜C12アルキル基、C3〜C8シクロアルキル基、C2〜C12アルケニル基のいずれかを表わし、
R4は、化学成分を表わし、
Xは、HまたはQを表わし、Qは、5位の炭素位置にある酸素原子上の反応を阻止するための適切な保護基である);または存在している場合には、一般式(V)の化合物のE/Z異性体および/またはジアステレオアイソマーおよび/または一般式(I)の化合物の互変異性体であって、それぞれ遊離形態または塩の形態になったものが提供される。
本発明の第7の観点では、第1の観点で規定した一般式(I)の化合物、第5の観点で規定した一般式(III)の化合物、第6の観点で規定した一般式(V)の化合物のうちの少なくとも1つを活性化合物として含み、さらに、少なくとも1種類の助剤を含む殺虫組成物が提供される。
本発明の第8の観点では、害虫を制御する方法であって、第7の観点で規定した組成物を害虫またはその住処に散布する操作を含む方法が提供される。
本発明の第9の観点では、第7の観点で規定した組成物の調製方法であって、活性化合物としての第1の観点で規定した一般式(I)の化合物、第5の観点で規定した一般式(III)の化合物、第6の観点で規定した一般式(V)の化合物のうちの少なくとも1つを少なくとも1種類の助剤と密に混合する操作、および/または活性化合物としての第1の観点で規定した一般式(I)の化合物、第7の観点で規定した一般式(III)の化合物、第6の観点で規定した一般式(V)の化合物のうちの少なくとも1つを少なくとも1種類の助剤とともに粉砕する操作を含む方法が提供される。
本発明の第10の観点では、第1の観点で規定した一般式(I)の化合物、第5の観点で規定した一般式(III)の化合物、第6の観点で規定した一般式(V)の化合物を利用して第7の観点で規定した組成物を調製する方法が提供される。
本発明の第11の観点では、第7の特徴で規定した組成物を利用して害虫を制御する方法が提供される。
本発明の第12の観点では、植物増殖材料を保護する方法であって、その増殖材料またはその増殖材料を植えた場所を第7の観点で規定した組成物で処理する操作を含む方法が提供される。
本発明の第13の観点では、好ましくは第12の観点での方法によって処理することで、第1の観点に規定した一般式(I)の化合物、第5の観点に規定した一般式(III)の化合物、第6の観点に規定した一般式(V)の化合物のうちの少なくとも1つが付着した害虫抵抗性植物増殖材料が提供される。
本発明の第14の観点では、第5の観点または第6の観点に規定した化合物を利用して第1の観点に規定した一般式(I)の化合物を調製する方法が提供される。
本発明の化合物は、アベルメクチンまたはアベルメクチン単糖の誘導体である。
アベルメクチンは当業者に知られている。アベルメクチンは、構造的に密接な関係のある一群の殺虫用活性化合物であり、微生物株ストレプトミセス・アベルミティリスを発酵させることによって得られる。また、R1がイソプロピルまたはs-ブチルではなくて例えばシクロヘキシルまたは1-メチルブチルである誘導体も発酵によって得られる。アベルメクチンの誘導体は、従来の化学合成法によって得ることができる。本発明は、アベルメクチンの4"位またはアベルメクチン単糖の4'位に、ヒドロカルビル基またはそれが置換された基と、置換されていないアミンまたは置換されたアミンとを有する一連の新しい化合物に関する。
ストレプトミセス・アベルミティリスから得られるアベルメクチンは、A1a、A1b、A2a、A2b、B1a、B2a、B2bと呼ばれる。“A”と呼ばれる化合物は5位にメトキシ基を持ち、“B”と呼ばれる化合物は5位にOH基を持つ。“aシリーズ”シリーズと“bシリーズ”は、(25位の)置換基R1がそれぞれs-ブチル基とイソプロピル基である化合物である。化合物の名称中の数字1は、炭素原子22と23が二重結合によって結合していることを意味し;数字2は、炭素原子22と23が単結合によって結合していて、炭素原子23がOH基を有することを意味する。上記の命名法は、本発明の説明において、天然には存在しないが、天然のアベルメクチンに対応する本発明によるアベルメクチン誘導体の特定のタイプの構造を指すのに用いる。本発明の化合物として特に挙げられるのは、B1シリーズのアベルメクチン化合物の誘導体(B1aとB1bが望ましい);炭素原子22と23の間に単結合を有する誘導体;25位にs-ブチルまたはイソプロピル以外の置換基を有する誘導体;これらに対応する単糖の誘導体である。
マクロライド系の化合物に関する概説としては、『イベルメクチンとアバメクチン』、1989年、Fisher, M.H.、Mrozik, H.編のCampbell, William Cecilによる1〜23ページ;『マクロライド系抗生物質』(第2版)、2002年、Sunazuka Toshiaki、Omura Sadafumi、Iwasaki Shigeo、Omura Satoshi編のOmura Satoshiによる99〜180ページを参照のこと。
以下の論文にも、アベルメクチン単糖誘導体を調製するための合成経路が記載されている:Mrozik, Helmut;Eskola, Philip;Arison Byron H.;Albers-Schoenberg, George;Fisher, Michael H.、Journal of Organic Chemistry、1982年、第47巻(3)、489〜492ページ;Bliard, Christophe;Escribano, Francisca Cabrera;Lukacs, Gabor;Olesker, Alain;Sarda, Pierre、Journal of the Chemical Society、Chemical Communications、1987年、第5号、368〜370ページ。
ヨーロッパ特許出願公開EP-A-0343708にはさらに、4"-オキソアベルメクチン誘導体、4'-オキソアベルメクチン誘導体、オキシムアベルメクチン誘導体を調製するための合成経路が記載されている。
本発明の各化合物は、互変異性体として存在していてもよい。したがって例えば一般式(I)の化合物には、状況に応じ、個々の場合に特に対応する互変異性体に言及しなくとも、互変異性体も含まれると考えられる。
本発明の各化合物(例えば一般式(I)の化合物や、存在している場合のその互変異性体)は、塩(例えば酸添加塩)を形成することができる。酸添加塩は、例えば、無機強酸(鉱物の酸で、例えば硫酸、リン酸、ハロゲン化水素酸)、強い有機カルボン酸(置換されていないか置換された(例えばハロ置換された)C1〜C4アルカンカルボン酸(例えば酢酸)、不飽和ジカルボン酸または飽和ジカルボン酸(例えばシュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸)、ヒドロキシカルボン酸(例えばアスコルビン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸)、安息香酸)、有機スルホン酸(置換されていないか置換された(例えばハロ置換された)C1〜C4アルカンスルホン酸またはアリールスルホン酸(例えばメタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸))を用いて形成される。少なくとも1個の酸性基を有する一般式(I)の化合物は、塩基と塩を形成することもできる。塩基との適切な塩は、例えば金属塩(アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばマグネシウム塩))、アンモニアとの塩、有機アミン(モルフィン、ピペリジン、ピロリジン、モノ-、ジ-、トリ-低級アルキルアミン(例えばエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルプロピルアミン)、モノ-、ジ-、トリ-ヒドロキシ低級アルキルアミン(例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン))との塩である。存在する場合には、対応する内部塩も形成することができる。一般式(I)の化合物の塩のうちで農業化学において望ましい塩が好ましい。
本発明の遊離した化合物(例えば一般式(I)の化合物)またはその塩に言及するとき、それぞれ一般式(I)の化合物の対応する塩または一般式(I)の遊離化合物も、存在する場合には含まれるものとする。同じことが、本発明の化合物(例えば一般式(I)の化合物)の互変異性体とその塩にも当てはまる。
本発明について以下に詳しく説明する。さらに、以下に説明するように本発明の1つの観点に関する以下の各実施態様は、他の観点に関する実施態様とは独立である。
本発明による第1の観点の文脈では、以下のグループが好ましい:
(2)第1の観点による化合物(グループ(1)とも呼ばれる)が遊離した形態(すなわち塩の形態ではない);
(3)第1の特徴による化合物(グループ(1)とも呼ばれる)が塩になった形態;
(4)グループ(1)〜(3)いずれかの化合物(ただしR2は、置換されていないC1〜C12アルキル、その1〜5置換された誘導体、ハロゲンで置換されたC1〜C12アルキル、その1〜5置換された誘導体、置換されていないC3〜C8シクロアルキル、その1〜5置換された誘導体、ハロゲンで置換されたC3〜C8シクロアルキル、その1〜5置換された誘導体、置換されていないC2〜C12アルケニル、その1〜5置換された誘導体、ハロゲンで置換されたC2〜C12アルケニル、その1〜5置換された誘導体、置換されていないC2〜C8アルキニル、その1〜5置換された誘導体、ハロゲンで置換されたC2〜C8アルキニル、その1〜5置換された誘導体、CN、置換されていないアリールまたはヘテロシクリルのいずれかであるか、環上の置換の可能性に応じて1〜5個の置換基で置換されているアリールまたはヘテロシクリルであって、その置換基の選択が、=O、OH、=S、SH、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C12アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C12ハロアルキルチオ、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、フェノキシ、メチレンジオキシからなるグループの中からなされるものである);
(5)グループ(1)〜(4)いずれかの化合物(ただしR3は、水素、置換されていないC1〜C12アルキル、その1〜5置換された誘導体、ハロゲンで置換されたC1〜C12アルキル、その1〜5置換された誘導体、置換されていないC3〜C8シクロアルキル、その1〜5置換された誘導体、ハロゲンで置換されたC3〜C8シクロアルキル、その1〜5置換された誘導体、置換されていないC2〜C12アルケニル、その1〜5置換された誘導体、ハロゲンで置換されたC2〜C12アルケニル、その1〜5置換された誘導体、置換されていないC2〜C8アルキニル、その1〜5置換された誘導体、ハロゲンで置換されたC2〜C8アルキニル、その1〜5置換された誘導体、置換されていないC1〜C12アルコキシ、その1〜5置換された誘導体、ハロゲンで置換されたC1〜C12アルコキシ、その1〜5置換された誘導体、置換されていないフェノキシ、1〜5置換されたフェノキシ、OH、アリール、ベンジル、ヘテロシクリル、CN、-N(R5)2、-SR8、-S(=O)R8、-S(=O)2R8、-S(=O)2N(R5)2のいずれかである);
(6)グループ(1)〜(5)いずれかの化合物(ただしR4は、H、置換されていないC1〜C12アルキル、1〜5置換されたC1〜C12アルキル、置換されていないC3〜C12シクロアルキル、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキル、置換されていないC2〜C12アルケニル、1〜5置換されたC2〜C12アルケニル、置換されていないC2〜C12アルキニル、1〜5置換されたC2〜C12アルキニルのいずれかである);
(7)(1)、(2)、(3)、(6)いずれかの化合物(ただしR2とR3は、合わさって、3〜7員のアルキレン架橋、または4〜7員のアルケニレン架橋となっており、そのそれぞれに関し、少なくとも1つ(1つが好ましい)のCH2基がO、S、NR6で置換されていてもよい);
(8)グループ(1)〜(4)いずれかの化合物(ただしR3とR4は、合わさって、3〜7員のアルキレン架橋、または4〜7員のアルケニレン架橋となっており、そのそれぞれに関し、少なくとも1つ(1つが好ましい)のCH2基がO、S、NR6で置換されていてもよい)。
上記のグループ(1)〜(8)のいずれかに登場するアルキル、アルコキシ、フェノキシ、アルケニル、アルキニル、アルキレン(CH2基は置換されていれもいなくてもよい)、アルケニレン(CH2基は置換されていれもいなくてもよい)、シクロアルキルの各基の置換基と、ハロゲンで置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルの各基の選択は、OH、SH、=O、=S、ハロゲン、CN、SCN、NO2、-N3、置換されていないか、1〜3個のメチル基で置換されたC3〜C8シクロアルキル、置換されていないか、1〜3個のメチル基で置換されたC3〜C8シクロアルケニル、C3〜C8ハロシクロアルキル、C1〜C12アルコキシ、ハロ-C1〜C12アルコキシ、C2〜C8アルケニルオキシ、C2〜C8アルキニルオキシ、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルコキシ、C1〜C12アルコキシ-N(R5)2(2つのR5は互いに独立である)、C3〜C8シクロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C6アルキルチオ-C1〜C6アルコキシ、ハロ-C1〜C12アルキルチオ、C3〜C8シクロアルキルチオ、C3〜C8ヘテロシクロアルキルチオ、C1〜C12アルキルスルフィニル、C3〜C8シクロアルキルスルフィニル、C1〜C12ハロアルキルスルフィニル、C3〜C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1〜C12アルキルスルホニル、C3〜C8シクロアルキルスルホニル、C1〜C12ハロアルキルスルホニル、C3〜C8ハロシクロアルキルスルホニル、-N(R5)2(2つのR5は互いに独立であるか、2つの R5が合わさって3〜7員のアルキレン架橋または4〜7員のアルケニレン架橋を表わす)、-C(=Y)OH、-C(=Y)R7、-X-C(=Y)R7、-P(=O)(OC1〜C6アルキル)2、-S(=O)2R8、-NH-S(=O)2R8、-X-C(=O)-C1〜C6アルキル-S(=O)2R8、アリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、アリールチオ、ベンジルチオ、ヘテロシクリルチオからなるグループの中からなされ、アリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、アリールチオ、ベンジルチオ、ヘテロシクリルチオは、環上の置換の可能性に応じ、置換基によって1〜5置換されていて、その置換基の選択は、=O、OH、=S、SH、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C12アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C12ハロアルキルチオ、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルキル、ジメチルアミノ-C1〜C6アルコキシ、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、フェノキシ、フェニル-C1〜C6アルキル、メチレンジオキシ、-N(R5)2(2つのR5は互いに独立である)、-O-C(=O)-R7、-NH-C(=O)-R7、-C(=O)R9、C1〜C6アルキルスルフィニル、C3〜C8シクロアルキルスルフィニル、C1〜C6ハロアルキルスルフィニル、C3〜C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1〜C6アルキルスルホニル、C3〜C8シクロアルキルスルホニル、C1〜C6ハロアルキルスルホニル、C3〜C8ハロシクロアルキルスルホニルからなるグループの中からなされ;
ただし、R5は、H、C1〜C6アルキル(場合によってはハロゲン、C3〜C8シクロアルコキシ、ヒドロキシ、シアノからなるグループの中から選択した1〜5個の置換基で置換されている)、C1〜C6アルコキシ、C3〜C8シクロアルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C8アルキニル、アリール、ベンジル、ヘテロアリールのいずれかを表わすか、環上の置換の可能性に応じて1〜3個の置換基で置換されていて、その置換基の選択が、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C12ハロアルキルチオからなるグループの中からなされるアリール、ベンジル、ヘテロアリールを表わし;
R6は、H、C1〜C8アルキル、ヒドロキシ-C1〜C8アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、フェニル、ベンジル、-C(=O)R9、-CH2-C(=O)R9のいずれかを表わし;
R7は、H、C1〜C24アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12ヒドロキシアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルコキシ、C2〜C8アルケニルオキシ、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルキル、N(R5)2(2つのR5は互いに独立である)、アリール、ベンジル、ヘテロシクリルのいずれかを表わすか、環上の置換の可能性に応じて1〜3個の置換基で置換されていて、その置換基の選択が、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C12ハロアルキルチオからなるグループの中からなされるアリール、ベンジル、ヘテロアリールを表わし;
R8は、C1〜C6アルキル(場合によってはハロゲン、C1〜C6アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、ベンジルからなるグループの中から選択した1〜5個の置換基で置換されている)、アリール、ベンジル、ヘテロアリールのいずれかを表わすか、環上の置換の可能性に応じて1〜3個の置換基で置換されていて、その置換基の選択が、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C12ハロアルキルチオからなるグループの中からなされるアリール、ベンジル、ヘテロアリールを表わし;
R9は、H、OH、SH、-N(R5)2(2つのR5は互いに独立である)、C1〜C24アルキル、C2〜C12アルケニル、C1〜C8ヒドロキシアルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルキル、C1〜C12アルキルチオ、C2〜C8アルケニルオキシ、C2〜C8アルキニルオキシ、-X-C1〜C6アルキル-C(=O)R7、C1〜C6アルキル-S(=O)2R8、アリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシのいずれかを表わすか、環上の置換の可能性に応じて互いに独立な1〜3個の置換基で置換されていて、その置換基の選択が、ハロゲン、NO2、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6ハロアルコキシからなるグループの中からなされるアリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシを表わし;
Xは、O、S、NH、N- C1〜C6アルキルのいずれかを表わし;
Yは、OまたはSを表わす。
好ましいものとしてはさらに以下のものがある:
(9)グループ(1)〜(8)いずれかの化合物(ただしR1はイソプロピルまたはs-ブチルである);
(10)グループ(1)〜(8)いずれかの化合物(ただしR1はシクロヘキシルである);
(11)グループ(1)〜(8)いずれかの化合物(ただしR1は1-メチル-ブチルである);
(12)グループ(1)〜(11)いずれかの化合物(ただし炭素原子22と23の間の結合は単結合である);
(13)グループ(1)〜(11)いずれかの化合物(ただし炭素原子22と23の間の結合は二重結合である);
(14)グループ(1)〜(13)いずれかの化合物(ただしmは1である);
(15)グループ(1)〜(13)いずれかの化合物(ただしmは0である);
(16)グループ(1)〜(15)いずれかの化合物(ただしε位の炭素原子は(S)配置である);
(17)グループ(1)〜(15)いずれかの化合物(ただしε位の炭素原子は(R)配置である);
(18)グループ(1)〜(6)、(8)〜(17)いずれかの化合物(ただしR2は、-CH3、-CH=CH2、-C≡N、H2C=CH-CH2-、-C≡CH、(CH3)2CHNHC(O)のいずれかを表わす);
(19)グループ(1)〜(6)、(9)〜(18)いずれかの化合物(ただしR3は、H、-CH3、-C(O)CH3、-C(O)CH2CH3、-C(O)CH2CH2CH3、-C(O)CH2OCH3、-C(O)CH2OCH2CH3、-C(O)OCH3、-C(O)Hのいずれかを表わす);
(20)グループ(1)〜(7)、(9)〜(19)いずれかの化合物(ただしR4はHまたは-CH3である);
(21)グループ(1)〜(3)、(6)、(7)、(9)〜(17)、(20)いずれかの化合物(ただしR2とR3は合わさって、-CH2CH2CH=CHCH2-または-CH2CH=CHCH2-を表わす);
(22)グループ(1)〜(4)、(8)〜(18)いずれかの化合物(ただしR3とR4は合わさって、-CH2CH2CH=CHCH2-または-CH2CH=CHCH2-を表わす)。
好ましい一般式(I)の1つの化合物は、R1がイソプロピルまたはs-ブチルであり、mが1であり、ε位の立体化学が(S)であり、R2が、1〜3個の炭素原子を含む基であり、R3が、水素、または1〜4個の炭素原子と1個または2個の酸素原子を含む基であり、R4が、水素または1〜3個の炭素原子を含む基である化合物である。
一般式が同じ基(または置換基)が1つの化合物中の2つ以上の位置に存在している場合には、その基は同じでも異なっていてもよい。さらに、置換の数の範囲が示してあって例えば1〜5置換されたC1〜C12アルキルとなっている場合には、当業者であれば、置換の程度は置換部位が利用できるかどうかによることが理解できよう。特に断わらない限り、本出願で用いる一般的な用語は以下のような意味を持つ。
化学成分、好ましくは有機基は、炭素、窒素、イオウ、酸素、リンの中から選択した原子を通じて結合した一群の原子である。結合用原子は、炭素、窒素、イオウ、酸素のいずれかであることが好ましい。具体例として、置換されていないヒドロカルビル基と置換されたヒドロカルビル基、炭酸塩と誘導体、硝酸塩と誘導体、リン酸塩と誘導体、硫酸塩と誘導体、OH、アミンと誘導体、アルコキシ基、チオ基、スルフィニル基、スルホニル基などがある。
ヒドロカルビル基は、炭素原子を通じて結合した一群の原子である。この基は1個以上の炭素原子と1個以上の水素原子を含んでいて、脂肪族、脂環式(それぞれ飽和したもの、または不飽和なもの)、芳香族、直鎖、分岐鎖いずれかの基、またはこれらの組み合わせを有する基が可能である。具体例として、メチル、エチル、イソプロピル、シクロヘキシル、ビニル、エチニル、アリル、フェニル、ベンジルなどがある。ヒドロカルビル基は、1〜15個の炭素原子を含むことが好ましい。この数は1〜12個がより好ましく、特に1〜4個であることが好ましく、例えば1個または2個である。
置換されたヒドロカルビル基は、炭素原子を通じて結合した一群の原子である。この基は、1個以上の炭素原子と、場合によっては含まれる1個以上の水素原子と、1個以上のヘテロ原子(例えばハロゲン、ホウ素、酸素、窒素、イオウ、リン、またはこれらの混合物)とを含んでいる。具体例として、シアノ、ハロゲンで置換された炭素含有基、アルコキシ基、複素環基(例えばピリジンとその誘導体)、カルボニル含有基がある。置換されたヒドロカルビル基は、1〜15個の炭素原子を含むことが好ましい。この数は、1〜12個がより好ましく、特に1〜4個であることが好ましく、例えば1〜2個である。
特に断わらない限り、炭素含有基(例えばアルキル、アルケニル、シクロアルキル)は、1〜6個の炭素原子を含んでいる。この数は、1〜4個、特に1個または2個であることが好ましい。
ハロゲンは、基そのものとして、また他の基や化合物の構造要素(例えばハロアルキルハロアルコキシ、ハロアルキルチオ)として存在し、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかであるが、その中でもフッ素、塩素、臭素のいずれか、特にフッ素または塩素であることが好ましい。
アルキルは、基そのものとして、また他の基や化合物の構造要素(例えばハロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ)として存在し、それぞれの場合に問題となっている基または化合物に含まれる炭素原子の数を考慮して、直鎖(すなわち、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル)または分岐鎖(例えばイソプロピル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、イソヘキシル)になっている。アルキル基に含まれる炭素原子の好ましい数は1〜6、例えば1〜4である。
シクロアルキルは、基そのものとして、また他の基や化合物の構造要素(例えばハロシクロアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルチオ)として存在し、それぞれの場合に問題となっている基または化合物に含まれる炭素原子の数を考慮して、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルになっている。シクロアルキル基に含まれる炭素原子の好ましい数は3〜6、例えば3〜4である。
アルケニルは、基そのものとして、また他の基や化合物の構造要素として存在し、その基に含まれる炭素原子の数と、共役しているか分離している二重結合の数を考慮し、直鎖(例えばビニル、アリル、2-ブテニル、3-ペンテニル、1-ヘキセニル、1-ヘプテニル、1,3-ヘキサジエニル、1,3-オクタジエニル)または分岐鎖(例えばイソプロペニル、イソブテニル、イソプレニル、t-ペンテニル、イソヘキセニル、イソヘプテニル、イソオクテニル)になっている。炭素原子を3〜12個(その中でも3〜6個、特に3個または4個)含むアルケニル基が好ましい。
アルキニルは、基そのものとして、また他の基や化合物の構造要素として存在し、それぞれの場合に問題となっている基または化合物に含まれる炭素原子の数と、共役しているか分離している二重結合の数を考慮し、直鎖(例えばエチニル、プロパルギル、2-ブチニル、3-ペンチニル、1-ヘキシニル、1-ヘプチニル、3-ヘキセン-1-イニル、1,5-ヘプタジエン-3-イニル)または分岐鎖(例えば3-メチルブト-1-イニル、4-エチルペント-1-イニル、4-メチルヘックス-2-イニル、2-メチルヘプト-3-イニル)になっている。炭素原子を3〜12個(その中でも3〜6個、特に3個または4個)含むアルキニル基が好ましい。
アルコキシは、基そのものとして、また他の基や化合物の構造要素として存在し、それぞれの場合に問題となっている基または化合物に含まれる炭素原子の数を考慮して、直鎖(例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ)または分岐鎖(例えばイソプロポキシ、イソブトキシ、s-ブトキシ)になっている。この基の中には1個以上の酸素原子が存在することができる。アルコキシ基に含まれる炭素原子の好ましい数は1〜6、例えば1〜4である。同様に、アルケニルオキシ基またはアルキニルオキシ基に含まれる酸素原子は任意の位置にあってよく、どちらの基に含まれる炭素原子の好ましい数も2〜6、例えば2〜4である。
ハロゲンで置換された炭素を含む基や化合物(例えばハロゲンで置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ)は、一部をハロゲン化すること、または過剰にハロゲン化されることが可能である。ポリハロゲン化の場合には、ハロゲン置換基は互いに同じでも異なっていてもよい。ハロアルキルは、基そのものとして、また他の基や化合物の構造要素(例えばハロアルコキシ、ハロアルキルチオ)として存在し、具体例として、1〜3個のフッ素、および/または塩素、および/または臭素で置換されたメチル(例えばCHF2、CF3);1〜5個のフッ素、および/または塩素、および/または臭素で置換されたエチル(例えばCH2CF3、CF2CF3、CF2CCl3、CF2CHCl2、CF2CHF2、CF2CFCl2、CF2CHBr2、CF2CHClF、CF2CHBrF、CClFCHClF);1〜7個のフッ素、および/または塩素、および/または臭素で置換されたプロピルまたはイソプロピル(例えばCH2CHBrCH2Br、CF2CHFCF3、CH2CF2CF3、CF(CF3)2、CH(CF3)2);1〜9個のフッ素、および/または塩素、および/または臭素で置換されたブチルまたはその1つの異性体(例えばCF(CF3)CHFCF3、CH2(CF2)2CF3);1〜11個のフッ素、および/または塩素、および/または臭素で置換されたペンチルまたはその1つの異性体(例えばCF(CF3)(CHF2)CF3、CH2(CF2)3CF3);1〜13個のフッ素、および/または塩素、および/または臭素で置換されたヘキシルまたはその1つの異性体(例えば(CH2)4CHBrCH2Br、CF2 (CHF)4CF3、CH2(CF2)4CF3、C(CF3)2(CHF)2CF3)がある。
アリールとしては、特に、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、ペリレニル、フルオレニルがあるが、フェニルが好ましい。
ヘテロシクリルは、B、N、O、S(特にNとS)からなるグループの中から選択した1〜3個のヘテロ原子を含む飽和または不飽和の3〜7員の単環;または、飽和または不飽和の二環系であって、環に原子を8〜14個含んでおり、N、O、Sからなるグループの中から選択した1個または2個のヘテロ原子を一方の環だけに、または両方の環に互いに独立に含むものと理解されている。ヘテロシクリルとしては、特に、ピペリジニル、ピペラジニル、オキシラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピリジル、N-オキシドピリジニオ、ピリミジル、ピラジニル、s-トリアジニル、1,2,4-トリアジニル、チエニル、フラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、イミダゾリニル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、チアジアゾリル、チアゾリニル、チアゾリジニル、オキサジアゾリル、ジオキサボロラニル、フタルイミドイル、ベンゾチエニル、キノリニル、キノキサリニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ビンズピロリル、ベンズチアゾリル、インドリニル、イソインドリニル、クマリニル、インダゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、プテリジニル、プリニルがあり、これらはC原子を通じて結合していることが好ましい。チエニル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、テトラヒドロピラニル、ジオキサボロラニル、インドリルが好ましく、特にジオキサボロラニル、ピリジル、チアゾリルが好ましい。これらヘテロシクリル基は、置換されていないこと、または環系上の置換の可能性に応じて1〜3個の置換基で置換されていることが好ましい。なお置換基の選択は、ハロゲン、=O、-OH、=S、SH、ニトロ、C1〜C6アルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6ハロアルコキシ、フェニル、ベンジルからなるグループの中からなされる。
本発明により、スルフィンイミン、ニトロン、シアン化物を通じて、またはウギ反応によって一般式(I)の化合物を調製する方法も提供される。
スルフィンイミン
(A)好都合には、5位の炭素位置にある酸素が保護された4"オキシムアベルメクチンまたは4'オキシムアベルメクチン単糖(以下の一般式(α))を出発材料として用いる。
Figure 0005046116
ただし、R1、m、炭素原子22と23の間の結合は、第1の観点による一般式(I)の化合物に関して定義した通りであり、Qは、5位の炭素位置にある酸素が反応しないようするための保護基であり、4'位または4"位の炭素原子と窒素原子の間の二重結合はE配置またはZ配置である。
オキシムを適切なジスルフィドおよび脂肪族ホスフィンまたは芳香族ホスフィンと反応させて対応する一般式(II)のスルフェンイミン誘導体:
Figure 0005046116
を形成し(ただし、R1、m、炭素原子22と23の間の結合は、第1の観点による一般式(I)の化合物に関して定義した通りであり、R8bは、第1の観点による一般式(I)の化合物のR8に関して定義した通りであり、Qは、5位の炭素位置にある酸素が反応しないようするための保護基であり、4'位または4"位の炭素原子と窒素原子の間の二重結合はE配置またはZ配置である。Derek H. Barton、William B. Motherwell、Ethan S. Simon、Samir Z. Zard、J. Chem. Soc. Trans.、第1巻、1986年、2243〜2252に一般的な反応の背景が記載されている);
(B)一般式(II)の化合物を適切な酸化剤を用いて酸化して一般式(III)のスルフィンイミン誘導体:
Figure 0005046116
を形成し(ただし、R1、m、R8、炭素原子22と23の間の結合は、第1の観点による一般式(I)の化合物に関して定義した通りであり、Qは、5位の炭素位置にある酸素が反応しないようするための保護基であり、4'位または4"位の炭素原子と窒素原子の間の二重結合はE配置またはZ配置である);
(C)一般式(III)の化合物または誘導体を例えば一般式:
Figure 0005046116
の有機金属試薬(ただし、R2は第1の観点による一般式(I)の化合物に関して定義した通りであり、Mは、金属原子(マグネシウム、リチウム、セリウムのいずれかが好ましい)であり、Halはハロゲン原子(塩素、臭素、ヨウ素のいずれかが好ましい)であり、rは、金属の電荷に応じて0〜2である)(このような試薬は、公知であるか、公知の方法で調製できる)と反応させて一般式(IV)のスルフィンアミド化合物:
Figure 0005046116
を生成させ(ただし、R1、m、R2、R8、炭素原子22と23の間の結合は、第1の観点による一般式(I)の化合物に関して定義した通りであり、Qは、5位の炭素位置にある酸素が反応しないようするための保護基である);または
(D)一般式(III)の化合物または誘導体を例えば一般式:
Figure 0005046116
のニトロアルキル試薬(ただしR10とR11は、互いに独立に、H、CN、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルケニル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルキニル、置換されていないか、1〜5置換されたアリール、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルスルホン、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルニトリルのいずれかである)と反応させて一般式(IV)のスルフィンアミド化合物:
Figure 0005046116
を生成させる(ただし、R1、m、R2、R8、炭素原子22と23の間の結合は、第1の観点による一般式(I)の化合物に関して定義した通りであり、Qは、5位の炭素位置にある酸素が反応しないようするための保護基である);または
(E)一般式(III)の化合物または誘導体を例えば一般式:
Figure 0005046116
のイソシアナート試薬(ただしR12は、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルケニル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルキニル、置換されていないか、1〜5置換されたアリール、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルスルホン、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルニトリルのいずれかである)と反応させて一般式(IVa)のアミド化合物:
Figure 0005046116
を生成させ(ただし、R1、m、炭素原子22と23の間の結合は、第1の観点による一般式(I)の化合物に関して定義した通りであり、R12は上に定義した通りであり、R13は、試薬として用いるカルボン酸からの置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルであり、Qは、5位の炭素位置にある酸素が反応しないようするための保護基である);さらに、
(F)スルフィニル基と保護基Qを、脱保護剤(例えば酸性試薬および/またはフッ素試薬)の強度に応じて1ステップで除去して、または1つずつ除去して一般式(I)の化合物:
Figure 0005046116
を生成させる(ただし、R1、R2、m、炭素原子22と23の間の結合は、第1の観点に関して上に定義した通りであり、R3とR4はそれぞれ水素を表わす);または
(G)スルフィニル基だけを除去して反応を継続させ、例えば一般式R-Halの試薬(ただしRは化学成分として、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルケニル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルキニルのいずれかであり、それぞれの場合において、1個以上のCH2基がC(O)、C(S)、C(O)O、C(S)Oで置換されていてもよく、Halはハロゲンであり、特に塩素、臭素、ヨウ素のいずれかである)と反応させることによって基R2、R3、R4を修飾した後、5位の炭素位置にある酸素原子の保護基を除去して一般式(I)の化合物を生成させる;または
(H)スルフィニル基が前のステップ(例えばステップE)で除去された場合には、還元剤を用いた反応によってR13C(O)を除去して反応を継続させ、例えば一般式R-Halの試薬(ただしRは化学成分として、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルケニル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルキニルのいずれかであり、それぞれの場合において、1個以上のCH2基がC(O)、C(S)、C(O)O、C(S)Oで置換されていてもよく、Halはハロゲンであり、特に塩素、臭素、ヨウ素のいずれかである)と反応させることによって基R2、R3、R4を修飾した後、5位の炭素位置にある酸素原子の保護基を除去して一般式(I)の化合物を生成させる。
一実施態様では、R8bは、C1〜C6アルキル(場合によってはC1〜C6アルコキシ、ヒドロキシ、アリールからなるグループの中から選択された1〜5個の置換基で置換されている)、C3〜C12シクロアルキル、アリールのいずれか、または環上の置換の可能性に応じ、OH、C1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシからなるグループの中から選択された1〜3個の置換基で置換されたアリールである。
ニトロン
(I)5位の炭素位置にある酸素が保護された4"オキシムアベルメクチンまたは4'オキシムアベルメクチン単糖(以下の一般式(β))を出発材料として用いることが好ましい。
Figure 0005046116
ただし、R1、m、炭素原子22と23の間の結合は、第1の観点による一般式(I)の化合物に関して定義した通りであり、XはHまたはQ(5位の炭素位置にある酸素が反応しないようするための適切な保護基)を表わす。このような出発材料の調製は、ヨーロッパ特許出願公開EP-A-0343708に記載されており、簡単に述べるならば、アベルメクチンの4”ヒドロキシル基またはアベルメクチン単糖の4’ヒドロキシル基を酸化する操作を含んでいる。XはQであることが好ましい。
このオキソ誘導体をN-R4ヒドロキシルアミン(N-ヒドロカルビルヒドロキシルアミンヒドロクロリドが好ましい)と反応させて一般式(V)のニトロン化合物:
Figure 0005046116
を生成させ(ただし、R1、R4、m、炭素原子22と23の間の結合は、第1の観点による一般式(I)の化合物に関して定義した通りであり、Xは一般式(β)に関して定義した通りであり、4’位または4”位の炭素原子と窒素原子の間の二重結合はEまたはZである);
(J)一般式(V)の化合物を例えば一般式:
Figure 0005046116
の有機金属試薬またはシリル試薬(ただし、R2は一般式(I)の化合物に関して定義した通りであり、Mは金属原子であり(マグネシウム、リチウム、セリウム、シリコンのいずれかが好ましい)、Halはハロゲン原子であり(塩素、臭素、ヨウ素のいずれかが好ましい)、rは金属の電荷に応じて0〜2であり、金属がシリコンの場合にはrは0である)(このような試薬は、公知であるか、公知の方法で調製できる)と反応させて一般式(VI)のR4ヒドロキシアミノ化合物:
Figure 0005046116
を生成させ(ただし、R1、R2、R4、m、炭素原子22と23の間の結合は、一般式(I)の化合物に関して定義した通りであり、Xは一般式(β)に関して定義した通りであり、ε位に(R)異性体が得られることが好ましい);さらに、
(K)保護基Qが存在している場合には除去して一般式(I)の化合物(ただし、R1、R2、R4、m、炭素原子22と23の間の結合は、一般式(I)の化合物に関して定義した通りであり、R3はOHである)を生成させる;または
(L)例えば一般式(VI)の化合物を一般式R-Halの試薬(ただしRは化学成分であり、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルケニル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルキニルのいずれかであることが好ましく、それぞれの場合において、1個以上のCH2基がC(O)、C(S)、C(O)O、C(S)Oで置換されていてもよく、Halはハロゲンであり、特に塩素、臭素、ヨウ素のいずれかである)と反応させることによって基R2、R3、R4の1つ以上を修飾した後、保護基Qが存在している場合には除去して一般式(I)の化合物(ただし、R1、R2、R3、R4、m、炭素原子22と23の間の結合は、第1の特徴において定義した通りである)を生成させる;あるいは上記の一般式(V)の化合物を生成させた後に、
(M)一般式(V)の化合物を一般式:
Figure 0005046116
の試薬(ただし、R14、R15、R16、R17は、互いに独立に、H、CN、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルケニル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルキニル、置換されていないか、1〜5置換された芳香族、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルスルホン、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルニトリルのいずれかである)と反応させて一般式(VII)のN-イソオキサゾリジン化合物または2,3-ジヒドロ-イソオキサゾール化合物:
Figure 0005046116
(ただし、R1、R4、m、炭素原子22と23の間の結合は、一般式(I)の化合物に関して定義した通りであり、炭素原子aとbの間の結合は(アルケン試薬を用いるかアルキン試薬を用いるかに応じて)二重結合または単結合であり、R14、R15、R16、R17は上に定義した通りであり、Xは一般式(β)に関して定義した通りでり;ε位に(R)異性体が得られることが好ましく、炭素aまたはbは(R)または(S)が可能である)を生成させ;さらに、
(N)保護基Qが存在している場合には除去して一般式(I)の化合物(ただし、R1、R4、m、炭素原子22と23の間の結合は、第1の特徴において定義した通りであり、R2とR3は、4’位または4”位に結合した窒素原子に結合した酸素原子と架橋したアルキレンまたはアルケニレンである)を生成させる。
シアン化物
(O)5位の炭素位置にある酸素が保護された4"オキシムアベルメクチンまたは4'オキシムアベルメクチン単糖(一般式(β)、Fを参照のこと)を出発材料として用いることが好ましい。
ルイス酸とシアン化トリアルキルシリル(例えばシアン化トリメチルシリル)の存在下で一般式(β)の化合物をシリル化アミン(例えばヘキサメチルジシリラザンまたはヘプタメチルジシリラザン)と反応させて一般式(VIII)の化合物を生成させるか、一般式(β)の化合物を一般式R3R4NHのアミン、クロロシラン、ルイス酸、シアン化トリアルキルシリル(例えばシアン化トリメチルシリル)と反応させて一般式(VIII)の化合物:
Figure 0005046116
(ただし、R1、R3、R4、m、炭素原子22と23の間の結合は、一般式(I)の化合物に関して定義した通りであり、Xは一般式(β)に関して定義した通りである)を生成させ、保護基Qが存在している場合には除去して一般式(I)の化合物(ただし、R1、R3、R4、m、炭素原子22と23の間の結合は、一般式(I)において定義した通りであり、R2はCNである)を生成させる;または
(P)例えば一般式(VIII)の化合物を一般式Hal-Rの試薬(ただしRは化学成分であり、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルケニル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルキニルのいずれかであり、それぞれの場合において、1個以上のCH2基がC(O)、C(S)、C(O)O、C(S)Oで置換されていてもよく、Halはハロゲンであり、特に塩素、臭素、ヨウ素のいずれかである)と反応させることによって基R3とR4の一方または両方を修飾した後、保護基が存在している場合には除去して一般式(I)の化合物(ただし、R1、R3、R4、m、炭素原子22と23の間の結合は、一般式(I)において定義した通りであり、R2はCNである)を生成させる。
ウギ反応
(Q)5位の炭素位置にある酸素が保護された4"オキシムアベルメクチンまたは4'オキシムアベルメクチン単糖(一般式(β)、Iを参照のこと)を出発材料として用いることが好ましい。
一般式(β)の化合物を一般式R18CO2 -NH4 +のアンモニウム塩(ただしR18は、H、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルケニル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルキニル、置換されていないか、1〜5置換されたアリール、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルスルホン、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルニトリルのいずれかである)おおび一般式R12NC(Eを参照のこと)と反応させて一般式(IX)の化合物:
Figure 0005046116
(ただし、R1、m、炭素原子22と23の間の結合は、一般式(I)において定義した通りであり、Xは一般式(β)に関して定義した通りである)を生成させ、保護基が存在している場合には除去して一般式(I)の化合物(ただし、R1、R3、m、炭素原子22と23の間の結合は、一般式(I)において定義した通りであり、R2はR12NHC(O)であり、R4はR18C(O)である)を生成させる。
一般式(I)の化合物そのものを出発材料として使用して反応を行なわせ、例えば適切な公知の反応(例えばアルキル化、アシル化、メタセシス、パラジウム・カップリング反応、有機金属の添加)によって基R2、R3、R4を変化させることにより、さらに別の誘導体を調製することができる。
上記のステップの後に一般式(I)のアベルメクチン単糖誘導体が調製されるが、対応する単糖誘導体からも調製できる。
一般式(I)の化合物の互変異性体またはジアステレオマーに関する前出のコメントは、出発材料にも同様に当てはまる。
上記の反応条件は公知のようにして実現する。例えば適切な溶媒または希釈剤、またはその混合物の不在下または存在下で(通常は存在下で)、必要に応じて、冷却しながら、または室温にて、または加熱しながら、例えば約-80℃〜反応媒体の沸点の範囲の温度(約0℃〜約+150℃が好ましい)にて、必要に応じて閉鎖容器の中で、加圧下、および/または不活性雰囲気下、および/または無水条件において反応させる。特に望ましい反応条件は、実施例の項に見ることができる。
反応時間は重要ではない。約0.1〜約24時間、特に約0.5〜約10時間という反応時間が好ましい。
生成物は通常の方法で分離する。例えば濾過、結晶化、蒸留、クロマトグラフィ、またはこれらの方法の適切な組み合わせを利用する。
ステップ(C)と(J)で使用する一般式:
Figure 0005046116
の有機金属試薬は、公知であるか、公知の方法で調製することができる。適切な1つの具体例はグリニャール試薬である。
ステップ(E)と(Q)で使用する一般式:
Figure 0005046116
のイソシアナート試薬は、公知であるか、公知の方法で調製することができる。
ステップ(D)で使用する一般式:
Figure 0005046116
のニトロアルキル試薬は、公知であるか、公知の方法で調製することができる。
アベルメクチンおよびアベルメクチン単糖と反応させるときに5位の炭素位置にある酸素を保護してこの位置での反応を阻止することが一般に好ましい。保護基としては、アルキルエーテル基(例えばメトキシメチル、メチルチオメチル、t-ブチルチオメチル、ベンジルオキシメチル、p-メトキシベンジル、2-メトキシエトキシメチル、2,2,2-トリクロロエトキシメチル、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、1-エトキシエチル、1-(2-クロロエトキシ)エチル、1-メチル-1-メトキシエチル、1-メチル-1-ベンジルオキシエチル、トリクロロエチル、2-トリメチルシリルエチル、t-ブチル、アリル、p-メトキシフェニル、2,4-ジニトロフェニル、ベンジル、p-メトキシベンジル、o-ニトロベンジル、p-ニトロベンジル、トリフェニルメチル);トリアルキルシリル基(例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチル-t-ブチルシリル、ジメチル-イソプロピルシリル、ジメチル-1,1,2-トリメチルプロピルシリル、ジエチル-イソプロピルシリル、ジメチル-t-ヘキシルシリル)のほか、フェニル-t-アルキルシリル基(例えばジフェニル-t-ブチルシリル);エステル(例えばギ酸エステル、酢酸エステル、クロロ酢酸エステル、ジクロロ酢酸エステル、トリクロロ酢酸エステル、トリフルオロ酢酸エステル、メトキシ酢酸エステル、フェノキシ酢酸エステル、ピバル酸エステル、安息香酸エステル);炭酸アルキル(例えば炭酸メチル、炭酸-9-フルオレニルメチル、炭酸エチル、炭酸2,2,2-トリクロロエチル、炭酸2-(トリメチルシリル)エチル、炭酸ビニル、炭酸アリル、炭酸ベンジル、炭酸p-メトキシベンジル、炭酸o-ニトロベンジル、炭酸p-ニトロベンジル、炭酸p-ニトロフェニル)がある。
トリアルキルシリル基(例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチル-t-ブチルシリル、ジフェニル-t-ブチルシリル)、エステル(例えば酢酸メトキシ、酢酸フェノキシ)、炭酸塩(例えば炭酸-9-フルオレニルメチル、炭酸アリル)が好ましい。ジメチル-t-ブチルシリルエーテルが特に好ましい。
望む反応が終了した後に保護基を除去するのに用いる試薬は、使用する保護基の強度に依存する。保護基の除去に適しているのは、ルイス酸(例えば塩酸、メタンスルホン酸、BF3・OEt2、HFを含むピリジン、Zn(BF4)2・H2O、p-トルエンスルホン酸、AlCl3、HgCl2);フッ化アンモニウム(例えばフッ化テトラブチルアンモニウム);塩基(例えばアンモニア、トリアルキルアミン、複素環式塩基);触媒(例えばパラジウム担持炭素)を用いた加水分解;還元剤(例えばホウ水素化ナトリウム、水素化トリブチルスズ)と触媒(例えばPd(PPh3)4)の組み合わせ、または亜鉛と酢酸の組み合わせである。好ましいのは、酸(例えばメタンスルホン酸、HFを含むピリジン);ホウ水素化ナトリウムとPd(0) の組み合わせ;塩基(例えばアンモニア、トリエチルアミン、ピリジン)であり、その中でも酸(HFを含むピリジン、メタンスルホン酸)である。一般に、酸性試薬(例えばメタンスルホン酸とメタノールの混合物、HFを含むピリジン)は、5位の炭素位置にある酸素からジメチル-t-ブチルシリルエーテル基を除去するのに有効である。酸性度がより低い試薬(アルコール(例えばイソプロパノール)とトリフルオロ酢酸の混合物を含む溶媒(例えばTHF)など)は、十分ではないが、ステップ(F)でスルフィニル基を除去するには一般に十分である。
一般式(I)の化合物を調製するのに用いる上記の出発材料、そのための中間体(例えば一般式(II)、(III)、(V)の化合物)と、存在している場合のその互変異性体は、公知であるか、公知の方法で調製することができる。
上記の処理ステップ(A)〜(Q)について、以下にさらに詳しく説明する。
処理ステップ(A)
溶媒と希釈剤の具体例として、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素(例えばベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエテン、テトラクロロエテン);エーテル(例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、t-ブチルメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジメトキシジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン);カルボン酸のエステル(例えば酢酸エチル);アミド(例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリジノン);ニトリル(例えばアセトニトリル);ニトロアルキル(例えばニトロメタン);スルホキシド(例えばジメチルスルホキシド);上記溶媒の混合物などがある。好ましいのはエーテル(例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル)であり、その中でもテトラヒドロフランである。
反応は、約-70℃〜50℃、好ましくは-10℃〜25℃の温度範囲で行なわせることが望ましい。
好ましいジスルフィドは炭素含有ジスルフィドであり、例えばジ脂肪族ジスルフィド、ジ脂環式ジスルフィド、ジ芳香族ジスルフィド(例えばジ-t-ブチルジスルフィド、ジ-t-アミルジスルフィド、ジ-t-ドデシルジスルフィド、ジフェニルジスルフィド、p-トリルジスルフィド)があり、特に好ましいのはジフェニルジスルフィドである。
好ましいホスフィンは、トリアルキルホスフィン、トリアリールホスフィン(例えばトリブチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン)であり、特に好ましいのはトリブチルホスフィンである。
特に好ましい反応条件は、実施例P1(ステップA)に記載してある。
処理ステップ(B)
溶媒と希釈剤の具体例は処理ステップ(A)に記載したものと同じである。中でもハロゲン化炭化水素(例えばクロロホルムやジクロロメタン)と水が特に適している。
反応は、約-70℃〜50℃、好ましくは-10℃〜25℃の温度範囲で行なわせることが望ましい。
スルフェンイミンを酸化してスルフィンイミンにするのに適した酸化剤の具体例は、過酸化水素、アリールペルオキソ酸、アルキルヒドロペルオキシド、ジメチルジオキシラン、ペルオキシモノ硫酸カリウム、過ヨウ素酸ナトリウム、過酸化ビアルキル、2-ヨージル安息香酸、α-クメンヒドロペルオキシド、オキサジリジン・アナログである。好ましいのはメタクロロ過安息香酸である。反応は、二相系の中で行なわせることが好ましい。
特に好ましい反応条件は、実施例P1(ステップB)に記載してある。
処理ステップ(C)
溶媒と希釈剤の具体例は処理ステップ(A)に記載したものと同じである。好ましいのは、テトラヒドロフランやジエチルエーテルなどのエーテル、特にテトラヒドロフランである。
反応は、約-100℃〜50℃、好ましくは-78℃〜25℃の温度範囲で行なわせることが望ましい。
特に好ましい反応条件は、実施例P1(ステップC)またはP2(ステップA)に記載してある。
処理ステップ(D)
溶媒と希釈剤の具体例は処理ステップ(A)に記載したものと同じである。好ましいのは、溶媒としてニトロアルキル試薬を用いることである。
適切な塩基は、特に、炭酸塩(例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム)、トリアルキルアミン(例えばトリエチルアミン)、ジアルキルアミン(例えばピペリジン)、複素環式塩基(例えばピリジン)である。
反応は、約-70℃〜70℃、好ましくは-25℃〜50℃の温度範囲で行なわせることが望ましい。
特に好ましい反応条件は、実施例P21(ステップA)またはP23(ステップA)に記載してある。
保護基Qを除去するステップは、処理ステップ(F)と同じである。
処理ステップ(E)
溶媒と希釈剤の具体例は処理ステップ(A)に記載したものと同じである。好ましいのは、ポリクロロアルカン(例えばジクロロメタン)である。
適切な塩基は、特に、炭酸塩(例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム)、トリアルキルアミン(例えばトリエチルアミン)、ジアルキルアミン(例えばピペリジン)、複素環式塩基(例えばピリジン)である。
適切な酸は、特に、ポリハロゲン化カルボン酸(例えばトリフルオロ酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸)である。
反応は、約-80℃〜70℃、好ましくは-80℃〜50℃の温度範囲で行なわせることが望ましい。
保護基Qを除去するための処理ステップは、処理ステップ(F)と同じである。
特に好ましい反応条件は、実施例P22(ステップA)に記載してある。
処理ステップ(F)
溶媒と希釈剤の具体例は処理ステップ(A)に記載したものと同じである。さらに、アルコール(例えばメタノール、エタノール、2-プロパノール)、水が適している。
適切な酸は、特に、ポリハロゲン化カルボン酸(例えばトリフルオロ酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸);またはアルキルスルホン酸(例えばメタンスルホン酸);またはアニオン性フッ化物供給源(例えばフッ化水素酸、フッ化テトラブチルアンモニウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム)である。
反応は、約-100℃〜50℃、好ましくは-78℃〜25℃の温度範囲で行なわせることが望ましい。
特に好ましい反応条件は、実施例P1(ステップD)、P1(ステップE)、P2(ステップB)に記載してある。
処理ステップ(G)
溶媒と希釈剤の具体例は処理ステップ(A)に記載したものと同じである。好ましいのは、エーテル(例えばテトラヒドロフラン)、ハロゲン化炭化水素(例えばジクロロメタン)、カルボン酸のエステル(例えば酢酸エチル)、ハロゲン化炭化水素と水の混合物、カルボン酸のエステルと水の混合物である。
反応は、約-10℃〜120℃、好ましくは20℃〜100℃の温度範囲で行なわせることが望ましい。
適切な塩基は、特に、炭酸塩(例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム)、トリアルキルアミン(例えばトリエチルアミン)、複素環式塩基(例えばピリジン、ジメチルアミノピリジン)である。
特に好ましい反応条件は、実施例P5(ステップA)、P8(ステップA)、P9(ステップA)、P11(ステップA)、P12(ステップA)に記載してある。
保護基Qを除去するための処理ステップは、処理ステップ(F)と同じである。
処理ステップ(H)
溶媒と希釈剤の具体例は処理ステップ(A)に記載したものと同じである。好ましいのは、エーテル(例えばテトラヒドロフラン)、ハロゲン化炭化水素(例えばジクロロメタン)、カルボン酸のエステル(例えば酢酸エチル)、ハロゲン化炭化水素と水の混合物、カルボン酸のエステルと水の混合物である。
反応は、約-10℃〜120℃、好ましくは20℃〜100℃の温度範囲で行なわせることが望ましい。
適切な還元剤は、ボラン誘導体(例えばホウ水素化ナトリウム、シアノホウ水素化ナトリウム)である。
適切な塩基は、特に、炭酸塩(例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム)、トリアルキルアミン(例えばトリエチルアミン)、複素環式塩基(例えばピリジン、ジメチルアミノピリジン)である。
保護基Qを除去するための処理ステップは、処理ステップ(F)と同じである。
特に好ましい反応条件は、実施例P30(ステップA、B)に記載してある。
処理ステップ(I)
溶媒と希釈剤の具体例は処理ステップ(A)に記載したものと同じである。さらに、アルコール(例えばメタノール、エタノール、2-プロパノール)が適している。好ましいのは、アルコール(例えばメタノール)である。
R4ヒドロキシアミンの具体例は、N-アルキルヒドロキシルアミン、N-シクロアルキルヒドロキシルアミン、N-アリールヒドロキシルアミン、N-ベンジルヒドロキシルアミン、N-ヘテロアリールヒドロキシルアミンであり、特別な具体例として、N-メチルヒドロキシルアミンがある。
適切な塩基は、特に、トリアルキルアミン(例えばトリエチルアミン)と複素環式塩基(例えばピリジン)である。
反応は、約-70℃〜50℃、好ましくは-10℃〜40℃の温度範囲で行なわせることが望ましい。
特に好ましい反応条件は、実施例P3(ステップA)に記載してある。
処理ステップ(J)
処理ステップ(C)で説明した条件がやはり適用できる。
特に好ましい反応条件は、実施例P3(ステップB)に記載してある。
処理ステップ(K)
処理ステップ(F)で説明した条件がやはり適用できる。
特に好ましい反応条件は、実施例P3(ステップC)に記載してある。
処理ステップ(L)
溶媒と希釈剤の具体例は処理ステップ(A)に記載したものと同じである。好ましいのは、エーテル(例えばテトラヒドロフラン)、ハロゲン化炭化水素(例えばジクロロメタン)、カルボン酸のエステル(例えば酢酸エチル)、ハロゲン化炭化水素と水の混合物、カルボン酸のエステルと水の混合物である。
R-Halの適切な具体例として、ハロゲン化アルキル(例えばヨウ化メチル)、ハロゲン化アシル(例えば塩化アセチル)、ハロゲン化スルホニル(例えば塩化スルファモイル、塩化ベンゼンスルホニル、塩化メチルスルホニル)、クロロギ酸アリール、ハロギ酸アルキル(例えばクロロギ酸メチル)などがある。
反応は、約-10℃〜120℃、好ましくは20℃〜100℃の温度範囲で行なわせることが望ましい。
適切な塩基は、特に、炭酸塩(例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム)、トリアルキルアミン(例えばトリエチルアミン)、複素環式塩基(例えばピリジン)である。
特に好ましい反応条件は、実施例P7に記載してある。
処理ステップ(M)
溶媒と希釈剤の具体例は処理ステップ(A)に記載したものと同じである。好ましいのは、芳香族(例えばトルエン)である。
反応は、約-10℃〜150℃、好ましくは0℃〜100℃の温度範囲で行なわせることが望ましい。
特に好ましい反応条件は、実施例P6(ステップA)に記載してある。
処理ステップ(N)
処理ステップ(F)で説明した条件がやはり適用できる。
特に好ましい反応条件は、実施例P6(ステップB)に記載してある。
処理ステップ(O)
溶媒と希釈剤の具体例は処理ステップ(A)に記載したものと同じである。好ましいのは、エステル(例えば酢酸エチル)と芳香族(例えばトルエン)である。
適切なルイス酸は、例えば塩化アルミニウム、四塩化スズ、塩化第二鉄、三塩化ホウ素、塩化チタン、亜鉛誘導体であり、その中でも特に亜鉛誘導体(例えば塩化亜鉛)である。
別の方法では、塩化トリアルキルシリル(例えば塩化トリメチルシリル)を添加することによってその場でアミンをシリル化する。
反応は、約-70℃〜50℃、好ましくは-10℃〜100℃の温度範囲で行なわせることが望ましい。
特に好ましい反応条件は、実施例P15(ステップA)、P16(ステップA)、P17(ステップA)、P18(ステップA)に記載してある。
処理ステップ(P)
溶媒と希釈剤の具体例は処理ステップ(A)に記載したものと同じである。好ましいのは、エーテル(例えばテトラヒドロフラン)、ハロゲン化炭化水素(例えばジクロロメタン)、カルボン酸のエステル(例えば酢酸エチル)、ハロゲン化炭化水素と水の混合物、カルボン酸のエステルと水の混合物である。
反応は、約-10℃〜120℃、好ましくは20℃〜100℃の温度範囲で行なわせることが望ましい。
適切な塩基は、特に、炭酸塩(例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム)、トリアルキルアミン(例えばトリエチルアミン)、複素環式塩基(例えばピリジン)である。
特に好ましい反応条件は、実施例P19とP20に記載してある。
処理ステップ(Q)
溶媒と希釈剤の具体例は処理ステップ(A)に記載したものと同じである。さらに、アルコール(例えばメタノール、エタノール、2-プロパノール)が適している。好ましいのは、アルコール(例えばメタノール)である。
適切なアンモニウム塩は、特に、ギ酸、カルボン酸(例えば酢酸)、ポリハロゲン化カルボン酸(例えばトリフルオロ酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸)に由来するアンモニウム塩である。
反応は、約-80℃〜70℃、好ましくは-20℃〜50℃の温度範囲で行なわせることが望ましい。
本発明の化合物は、可能な異性体のうちの1つの形態が可能である。したがって調製によりいろいろな異性体の混合物(すなわちジアステレオマー混合物)が生じる可能性がある。本発明は、純粋な異性体とジアステレオマー混合物の両方に関するものであるため、すべてのケースで立体化学の詳細について特に言及しなくとも、そのように解釈すべきである。
ジアステレオマー混合物は、公知の方法で純粋な異性体に分割することができる。方法としては、例えば、溶媒からの再結晶化、クロマトグラフィ(例えばアセチルセルロース上の高圧液体クロマトグラフィ(HPLC))、適切な微生物の使用、固定化した特異的酵素を用いた開裂、(例えばクラウンエーテルを用いた)包接化合物の形成、1つの異性体だけの錯化がある。
純粋なジアステレオマーを得るには、異性体の対応する混合物の分離以外に、本発明に従い、一般に知られている立体選択的合成法を利用することもできる。例えば、対応する適切な立体化学構造を有する出発材料を用いて本発明の方法を実施する。
それぞれの場合に、生物学的により活性な異性体を分離または合成し、そのとき個々の成分が異なる生物活性を持っているようにすると望ましかろう。
一般式(I)〜(IX)の化合物は、その水和物の形態で得ること、および/または他の溶媒(例えば固体形態の化合物を結晶化させるのに使用できる溶媒)を含むことができる。
本発明は、あらゆる段階で出発材料または中間体として得られる化合物を出発材料として使用し、残りのいくつかのステップまたは全部のステップを実施する方法、または出発材料を誘導体または塩の形態および/またはジアステレオマーの形態で使用する方法、または出発材料が特に反応条件下で形成される方法のあらゆる実施態様に関する。例えば一般式(I)の化合物を出発材料として用いて一般式(I)の別の化合物を調製することができる。このような操作方法は、当業者には公知である。
本発明の方法では、一般式(I)の化合物が得られる出発材料と中間体を用いることが好ましい。
本発明は、特に、実施例P1〜P30に記載した調製方法に関する。
本発明の範囲には、5位の炭素位置にある酸素原子上にヒドロキシ基の代わりに保護基を有する一般式(I)の化合物も含まれる。その場合には、保護基は穏やかな条件下で加水分解可能である(そのような保護基としては、例えば、置換されていない、または1〜5置換されたC1〜C12炭酸アルキルなどがある)か、ヒドロカルビルまたはその置換された誘導体(例えば、置換されていない、または1〜5置換されたC1〜C12アルキルであり、その中の1個以上の炭素原子が1個以上の酸素原子で置換されていてもよい)がある。
一般式(II)〜(VIII)の化合物も本発明の一部である。一般式(II)〜(VIII)の化合物は、5位の炭素位置にある酸素原子上に保護基を備えていてもよいし、保護が外されていてもよいが、それぞれの化合物は、5位の炭素位置にある酸素原子を保護するための保護基を有することが好ましい。場合によっては、一般式(IV)、(VI)、(VII)、(VIII)の化合物は保護が外されており、ヒドロキシ基が5位の炭素位置に結合している。このような化合物は一般式(I)の範囲に含まれる。
保護された形態または保護が外された形態の一般式(III)と(V)の化合物も、特に、保護基が存在していない場合(すなわち5位の炭素位置にヒドロキシ基がある)、または保護基が穏やかな条件下で加水分解可能である場合(そのような保護基としては、例えば、置換されていない、または1〜5置換されたC1〜C12炭酸アルキルなどがある)に殺虫活性を示す。
一般式(II)〜(VIII)の化合物、特に一般式(III)と(V)の化合物は、保護された形態と保護が外れた形態の両方とも、一般式(I)の化合物を合成するための中間体である。したがって保護された形態と保護が外れた形態両方の一般式(II)〜(VIII)の化合物を用いて一般式(I)の化合物を合成する方法も、本発明の対象である。置換基に対する好みは、グループ(2)〜(22)の一般式(I)の化合物に関して定義したのと同じである。
本発明では、以下の化合物に言及する。
- 表Xと表1〜48に一般式(Ia〜Ih)を示した化合物;
- 表Yと表49〜72に一般式(IIIa〜IIId)を示した化合物;
- 表Zと表73〜96に一般式(Va〜Vd)を示した化合物と、存在する場合には、それぞれの場合について、そのE/Z異性体、またはその混合物。
表X:一般式(Ia)〜(Ih)の化合物
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ただしそれぞれの一般式において、以下のようになっている。
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表Y:一般式(IIIa)〜(IIId)の化合物
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ただしそれぞれの一般式において、以下のようになっている。
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表Z:一般式(Va)〜(Vd)の化合物
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ただしそれぞれの一般式において、以下のようになっている。
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害虫制御の分野では、一般式(I)、(III)、(V)の化合物は、温血動物、魚、植物における許容度が優れている一方で、低濃度でさえ、非常に有利な殺生物スペクトルと非常に広いスペクトルを持つ有用な予防活性および/または治療活性を示す活性化合物(活性成分とも呼ばれる)である。これらの化合物は、驚くべきことに、植物の害虫と、ヒト、家畜、ペット(その中でも特に家畜とペット)の外部寄生虫および内部寄生虫の両方を制御するのに同じように適している。これらの化合物は、農薬に対して通常は感受性のある動物の害虫だけでなく、農薬に対する抵抗力のある動物の害虫(例えば昆虫や代表的なダニ目、線虫、条虫、吸虫)のすべての成長段階または個々の成長段階で有効であると同時に、役に立つ生物を保護する。本発明による活性成分の殺虫活性、殺ダニ活性、殺線虫活性は、直接的に現われる(すなわち害虫の死亡率に現われる。なお死亡は、すぐに起こるか、しばらくしてから起こる(例えば脱皮の間))か、間接的に現われる(例えば産卵および/または孵化率に現われる)。優れた活性とは、少なくとも50〜60%の死亡率に対応する。
本発明の範囲では、特に、鱗翅目、鞘翅目、直翅目、等翅目、チャタテムシ目、シラミ目、ハジラミ目、総翅目、異翅目、同翅目、膜翅目、双翅目、隠翅目、総尾目、ダニ目、中でも鱗翅目と鞘翅目からの害虫をうまく制御することができる。特にうまく制御できるのは、以下の害虫である:アバグロティス属、アブラクサス属、アカントロイカニア属、アカントプルシア属、アカルス属、アシブトコナダニ、アケリア属、アケリア・シェルドニ、アクレリス属、アコロイトゥス属、アコンプシア属、アコッスス属、アクリア属、アクロバシス属、アクロケルコプス属、アクロレピア属、アクロレピオプシス属、アクロニクタ属、アクロポリティス属、アクテビア属、アクルス属、リンゴサビダニ、アドキソフィエス属、アドキソフィエス・レティクラナ、アエデス属、アエゲリア属、アエテス属、アガペタ属、アゴノプテリックス属、アグリオピス属、アグリオテス属、アグリフィラ属、アグロコラ属、アグロペリナ属、アラバマ属、アメリカワタノミガ、アグロティス属、アルブナ属、アルカトエ属、アルキス属、アレインマ属、アレティア属、アレウロトリクス属、アレウロトリクス・フロッコスス、アレイロデス属、アレイロデス・ブラシカエ、アロフィエス属、アルソフィラ属、アマタ属、アマテス属、アンブリオンマ属、アンブリプティリア属、アンモコニア属、アモルビア属、アンフィオン属、アンフィポエア属、アンフィピラ属、アミエロイス属、アナカンプトデス属、アナグラファ属、アナルシア属、アナトリキンティス属、アナビトリネラ属、アンキリス属、アンドロポリア属、アンヒメラ属、アンテラエア属、アンテリゴナ属、アンテリゴナ・ソッカータ、アントノムス属、ワタミゾウムシ、アンチカルシア属、アンチカルシア・ゲンマタリス、アオニディエラ属、アパメア属、アファニア属、アフェリア属、アブラムシ科、アフィス属、アポトミス属、アプロアエレマ属、アルキップス属、アルキプス属、アクロミルメックス、アルクティア属、アルガス属、アルゴランプロテス属、アルギレスティア属、アルギログランマ属、アルギロプロケ属、アルギロタエニア属、アロトロフォラ属、アスコティス属、アスピディオトゥス属、アスピラプテリックス属、アステノプティカ属、アテルピア属、アテティス属、アトマリア属、アトマリア・リネアリス、アッタ属、アティファ属、アウトグラファ属、アキシリア属、バクトラ属、バルバラ属、バトラケドラ属、バッタリスティス属、ベンベキア属、ベミシア属、タバココナジラミ、ビビオ属、ビビオ・ホルトゥラニス、ビシグナ属、ブラステスティア属、ブラッタ属、ブラテラ属、ブレファロシス属、ブレプティナ属、ボアルミア属、ボンビックス属、ボモロカ属、ボーフィルス属、ブラクミア属、ブラジナ属、ブレビパルプス属、ブリティス属、ブリオビア属、クローバーハダニ、ブリオトロファ属、ブパルス属、ブセオラ属、アフリカモロコシヤガ、カベラ属、カコエキモルファ属、カドラ属、スジマダラメイガ、カエヌルギナ属、カリピトリメルス属、カリエルゲス属、カロフポラ属、カロフポラ・エリトロケファラ、カロファシア属、カロプティリア属、カリビテス属、カプノプティカ属、カプア属、カラドリナ属、カリペタ属、カルメンタ属、カルポシナ属、モモヒメシンクイガ、カタマクタ属、カテラフリス属、カトプトリア属、カウストロマ属、ケラエナ属、ケリファ属、ケノピス属、ケフス属、ケラミカ属、ケラプテリックス属、ケラティティス属、ケラトフィルス属、ケロプラスター属、カエトクネマ属、カエトクネマ・ティビアリス、カマエスフェキア属、カランブカ属、ケイモフィラ属、ケルソティス属、キアスミア属、キロ属、キオノデス属、コリオプテス属、コリストネウラ属、クリサスピディア属、クリソデイキシス属、クリソミア属、クリソンファルス属、オンシツマルカイガラムシ、アカホシマルカイガラムシ、クリソテウキア属、キリックス属、キメックス属、クリシア属、クリシア・アングエラ、クレプシス属、クナエミドフォルス属、クナファロクロキス属、クネファシア属、コックス属、ヒラタカタカイガラムシ、コキリス属、コレオフォラ属、コロトイス属、コモフィラ属、コニストラ属、コノポモルファ属、コルキラ属、コルヌティプルシア属、コスミア属、コスモポリテス属、コスモプテリックス属、コッスス属、コスタエオンベクサ属、クランブス属、クレアトノトス属、クロキドロミア属、ケブカノメイガ、クロエシア属、クリモデス属、クリプタスパスマ属、クリプトブラベス属、クリプトカラ属、クリプトフレビア属、クリプトフレビア・レウコトレタ、クリプトプティラ属、クテノプセウスティス属、クテノケファリデス属、ククリア属、クルクリオ属、クレックス属、クテレブラ属、キディア属、コドリンガ、キンバロフォラ属、ダクティレトラ属、ダクス属、ダディカ属、ダマリネア属、ダシキラ属、デカダルキス属、デコデス属、デイレフィラ属、デルトデス属、デンドロリムス属、デプレッサリア属、デルメステス属、デルマニスス属、ワクモ、ディアブロティカ属、ディアクリシア属、ディアファニア属、ディアルシア属、ディアセミア属、ディアトラエア属、ディケラトゥーラ属、ディコメリス属、ディクロクロキス属、ディクロランファ属、ディキクラ属、ディオリクトリア属、ディパロプシス属、ディパロプシス・カスタネア、ディプレウリナ属、ディプリオン属、マツハバチ科、ディスケストラ属、ディスタンティエラ属、ディスタンティエラ・テオブロマ、ディトゥラ属、ディウルネア属、ドラトプテリックス属、ドレパナ属、ドロソフィラ属、キイロショウジョウバエ、ディサウキセス属、ディスデルクス属、ディスストローマ属、エアナ属、エアリアス属、エクリティカ属、エクジトロファ属、エクピロロエ属、エクトミエロイス属、エートロピス属、エギラ属、エラスモパルプス属、エンメリア属、エンポアスカ属、エンピレウマ属、エナルギア属、エナルモニア属、エンドピザ属、エンドテニア属、エンドトリカ属、エオレウマ属、エオテトラニクス属、エオテトラニクス・カルピニ、エパゴゲ属、エペリス属、エフェスティア属、エフェスティオデス属、エピブレマ属、エピエホリストデス属、エピノティア属、エピフィアス属、エピプレマ属、エピプセスティス属、エピロエ属、エピシムス属、エピティンビア属、エプラクナ属、エラニス属、エラストリア属、エレムヌス属、エレウネティス属、エリオフィエス属、エリオソーマ属、エリオソーマ・ラニゲルム、エリトロネウラ属、エスティグメネ属、エトミア属、エティエラ属、エウアグロティス属、エウコスマ属、エウエーラエナ属、エウエリディア属、エウエオスマ属、エウキストゥス属、エウコスモモルファ属、エウドニア属、エウフィドニア属、エウヒポノメウトイデス属、エウレピトデス属、エウリア属、エウリティス属、エウピテキア属、エウプレクシア属、エウポエキリア属、ブドウホソハマキ、エウプロクティス属、エウプシリア属、エウロドペ属、エウロイス属、エウリガスター属、エウリトミア属、エウストロティア属、エウクソア属、エウゾフェラ属、エベルゲスティス属、エビッペ属、エクサルテマ属、ファンニア属、ファロンタ属、フェルティア属、フィラティマ属、フィシア属、フランクリニエラ属、フミボティス属、ガエサ属、ガスガルディア属、ガストリフィルス属、ゲレイキア属、ギルピニア属、ギルピニア・ポリトーマ、グロッシナ属、グリフィプテリックス属、グリフォデス属、グノリモスケミニ属、ゴノドンタ属、ゴルティナ属、グラキラリア属、グラファニア属、グラフォリタ属、グラフォリタ属、グラビタルマータ属、グレトケナ属、グリセルダ属、グリロタルパ属、ギナエフォラ属、ギプソノマ属、ハダ属、ハエマトピヌス属、ハリシドタ属、ハルピプテリックス属、ハリシナ属、ヘディヤ属、ヘリコベルパ属、ヘリオフォブス属、ヘリオティス属、ヘルラ属、ヘロトローパ属、ヘマリス属、ヘルキノトリプス属、ヘルクリア属、ヘルモナッサ属、ヘテロゲネア属、ホロメリナ属、ホマダウラ属、ホモエオソーマ属、ホモグラエア属、ホモハデナ属、ホモナ属、ホモノプシス属、ホプロカンパ属、ホプロドリナ属、ホシノア属、フクサロンマ属、ヒドラエキア属、ヒドリオメナ属、ヒレス属、ヒロイクス属、ヒパギルティス属、ヒパティマ属、ヒファントリア属、アメリカシロヒトリ、ヒポカラ属、ヒポコエナ属、ヒポデマ属、ヒッポボスカ属、ヒプシピラ属、ヒシア属、ヒステロシア属、イダエア属、イディア属、イピモルファ属、イシア属、イソコリスタ属、イソフリクティス属、イソポリア属、イソトリアス属、イクソデス属、イタメ属、ジョディア属、ジョディス属、カワベア属、ケイフェリア属、ケイフェリア・リコペルシケラ、ラブディア属、ラキニポリア属、ランブディナ属、ランプロトリッパ属、ラオデルファックス属、ラシウス属、ラスペイレシア属、レプティノタルサ属、コロラドハムシ、レプトコリサ属、レプトスタレス属、レカニウム属、レカニウム・コミ、レピドサフェス属、レピスマ属、セイヨウシミ、レスモネ属、レウカニア属、レウキノデス属、レウコファエア属、マディラゴキブリ、レウコプテラ属、レウコプテラ・スキテラ、リノグナトゥス属、リポスケリス属、リソロプトルス属、リタコディア属、リトコレティス属、リトモイア属、リトファネ属、リクソデッサ属、ロベシア属、ロベシア・ボトラナ、ロボフォラ属、ロクスタ属、ロマナルテス属、ロモグラファ属、ロクサグロティス属、ロクソステゲ属、ルキリア属、リマントリア属、リムナエキア属、リオネティア属、リリオミザ属、マクドノウギア属、マクラウザータ属、マクロノクトゥア属、マクロシフス属、マラコソマ属、マリアルファ属、マメストラ属、ヨトウガ、マンドゥカ属、タバコスズメガ、マラスミア属、マルガリティア属、マトラティネア属、マツムラエセス属、メラナグロミザ属、メリポテス属、メリソプス属、メリッティア属、メロロンタ属、メリスティス属、メリタスティス属、メロフィアス属、メサパメア属、メソゴナ属、メソレウカ属、メタネマ属、メテンドテニア属、メツネリア属、ミカルディア属、ミクロコルセス属、ミクロレオン属、ムネシクテナ属、モキス属、モニマ属、モノクロア属、モノモリウム属、イエヒメアリ、モノプシス属、モリソニア属、ムスカ属、ムトゥウライア属、ミエロイス属、ミティムナ属、ミズス属、ナランガ属、ネドラ属、ネマポゴン属、ネオディプリオン属、ネオスファレロプテラ属、ネフェロデス属、ネフォテティックス属、ネザラ属、ニラパルバータ属、ニフォニンファ属、ニッポプティリア属、ノクトゥア属、ノラ属、ノトケリア属、ノトドンタ属、ヌダウレリア属、オクロプレウラ属、オクネロストーマ属、オエストルス属、オレトレウテス属、オリギア属、オリンディア属、オリゴニクス属、オリゴニクス・ガリナエ、オンコクネミス属、オペロフテラ属、オフィスマ属、オポゴナ属、オラエシア属、オルニドロス属、オルギア属、オリア属、オルセオリア属、オルトデス属、オルトゴニア属、オルトシア属、オリザエフィルス属、オスキネラ属、オスキネラ・フリット、オスミニア属、オストリニア属、ヨーロッパアワノメイガ、オティオリンクス属、オウラプテリックス属、パケトラ属、パキスフィンクス属、パギダ属、パレアクリタ属、パリガ属、パルティス属、パンメネ属、パンデミス属、パネメリア属、パノリス属、マツキリガ、パノニクス属、パラルギレスティア属、パラディアルシア属、パラロベシア属、パラントレネ属、パラパンデミス属、パラペディアシア属、パラスティクティス属、パラシンデミス属、パラトリア属、パレロメネ属、ペクチノフォラ属、ワタアカミムシガ、ペディクルス属、ペゴミア属、アカザモグリハナバエ、ペロクリスタ属、ペンニセティア属、ペンステモニア属、ペンフィグス属、ペリバトデス属、ペリドローマ属、ペリレウコプテラ属、ペリプラネタ属、ペリゾマ属、ペトロバ属、ペクシコピア属、ファロニア属、ファロニディア属、ファネタ属、フリクタエニア属、フリクティヌス属、フォルビア属、フラグマトビア属、フリカンテス属、フトリマエア属、ジャガイモキバガ、フィロクニスティス属、フィロコプトルータ属、フィロコプトゥルータ・オレイボラ、フィロ
ノリクテル属、フィロフィラ属、フィロキセラ属、ピエリス属、モンシロチョウ、ピエスマ属、プラノコクス属、プラノトルトリックス属、プラティエドラ属、プラティノタ属、プラティプティリア属、プラティセンタ属、プロディア属、プルシア属、プルテラ属、コナガ、ポドセシア属、ポリア属、ポピリア属、ポリミクシス属、ポリファゴタルソネムス属、チャノホコリダニ、プライス属、プリオノキシストゥス属、プロボレ属、プロケラス属、プロコエロデス属、プロエウリア属、プロスキスティス属、プロセレナ属、プロセルピヌス属、プロタグロティス属、プロテオテラス属、プロトバトラ属、プロトスキニア属、プセルノフォルス属、プセウダレティア属、プセウダントノムス属、プセウダテルネリア属、プセウダウラカプシス属、プセウデクセンテラ属、プセウドコクス属、プセウドヘルメニアス属、プセウドプルシア属、プソロプテス属、プシラ属、プシリオデス属、プテロフォルス属、プティコロマ属、プルビナリア属、プルビナリア・アエティオピカ、ピラリス属、ピラウスタ属、ピルゴティス属、ピレフェラ属、ピラルクティア属、クアドラスピディオトゥス属、ランコラ属、ラフィア属、レティクルテルメス属、レティニア属、ラゴレティス属、リンゴミバエ、リピケファルス属、リゾグリフス属、リゾペルタ属、ロドニウス属、ロファロシフム属、ロポボタ属、リアキア属、リアキオニア属、リンコパカ属、リゾステネス属、リブラ属、ロンドティア属、ルシドリナ属、リンカグラエア属、サブロデス属、サールベルゲラ属、サールベルゲラ・シングラリス、サイセティア属、サミア属、サンニナ属、サンニノイデア属、サフォイデウス属、サルコプテス属、サトロブロタ属、コガネムシ科、スケリオデス属、スキニア属、スキストケルサ属、スキザフィス属、スキズラ属、スクレケンステイニア属、スキアラ属、スキルポファガ属、スキルトリプス・アウランティ、スコパリア属、スコプラ属、スコティア属、スコティノファラ属、スコトグランマ属、スクロビパルパ属、スクロビパルポプシス属、セミオティサ属、セレダ属、セサミア属、セシア属、シキア属、シデリディス属、シミラ属、シネウグラフェ属、シトクロア属、シトビオン属、シトフィルス属、シトトロガ属、ソレノプシス属、スメリントゥス属、ソフロニア属、スパエロティス属、スパルガロマ属、スパルガノティス属、スパタリスティス属、スペルキア属、スフェキア属、スフィンクス属、スピロノタ属、スポドプテラ属、エジプトヨトウ、スタグマトフォラ属、スタフィリノクロウス属、スタトモポダ属、ステノデス属、ステルラ属、ストモクシス属、ストロフェドラ属、スニラ属、スティナ属、スワメルダミア属、シロマティア属、シンピスティス属、シナンテドン属、シナクシス属、シンコパクマ属、シンデミス属、シングラファ属、シントメイダ属、タバヌス属、タエニアルキス属、タエニオトリプス属、タンニア属、タルソネムス属、テグリフェラ属、テハマ属、テレイオデス属、テロルタ属、テネブリオ属、テフリナ属、テラトグラエア属、テリクラ属、テテア属、テトラニクス属、タルポフィラ属、タウメトポエア属、ティオディア属、トリプス属、ミナミキイロアザミウマ、ネギアザミウマ、ティリドプテリックス属、ティリス属、ティネオラ属、ティプラ属、トルトリキディア属、トルトリックス属、トラケア属、トリアレウロデス属、オンシツコナジラミ、トリアトマ属、トリアキソメラ属、トリボリウム属、トリコデクテス属、トリコプルシア属、イラクサギンウワバ、トリコプティルス属、トリオザ属、トリオザ・エリトレアエ、トリファエニア属、トリフォサ属、トロゴデルマ属、ティリア属、ウデア属、ウナスピス属、ウナスピス・キトリ、ウテテイサ属、バレリオデス属、ベスパ属、ベスパミマ属、ビタケア属、ビトゥラ属、ウィトレシア属、キサンティア属、キサントロエ属、キサントティペ属、キセノミクタ属、キセノプシラ属、ケオプスネズミノミ、キセスティア属、キシレナ属、キシロミゲス属、キシロサリス属、イポノメウタ属、イプソロファ属、ザレ属、ザンクログナトゥス属、ゼイラフェラ属、ゼノドクス属、ゼウゼラ属、チガエナ属。
本発明の化合物を用いて線虫類の害虫を制御することもできる。そのような害虫としては、例えば以下のものがある:ネコブセンチュウ、シストセンチュウ、クキセンチュウ、ハセンチュウで;ヘテロデラ科(例えばテンサイシストセンチュウ、ムギシストセンチュウ、クローバーシストセンチュウ);グロボデラ科(例えばジャガイモシストセンチュウ);メロイドギネ科(例えばサツマイモネコブセンチュウ、ジャワネコブセンチュウ);ラドフォルス科(例えばミカンネモグリセンチュウ);プラティレンチュス科(例えばムギネグサレセンチュウ、キタネグサレセンチュウ);ティレンチュルス科(例えばミカンネセンチュウ);クワナガハリセンチュウ、ユミハリセンチュウ、オオガタハリセンチュウ、クキセンチュウ、ハセンチュウ、コムギツブセンチュウに属するもの。中でも、メロイドギネ科(例えばサツマイモネコブセンチュウ)とヘテロデラ科(例えばダイズシストセンチュウ)が挙げられる。
本発明の特に重要な1つの特徴は、一般式(I)、(III)、(V)の化合物を用いて植物を寄生虫から保護することである。
一般式(I)、(III)、(V)の化合物とそれを含む組成物が動物の害虫に対して及ぼす作用は、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤を添加することにより、顕著に範囲を広げることと、所定の状況に適応させることができる。適切な添加剤としては、例えば、以下に示すクラスの代表的な活性成分が挙げられる:有機リン化合物、ニトロフェノールとその誘導体、ホルムアミジン、尿素、カルバミン酸塩、ピレトロイド、塩素化炭化水素、ネオニコチノイド、チューリンゲンシス菌製剤。
混合パートナーとして特に適した農薬の具体例としては、以下のものがある:アザメチオホス;クロルフェンビンホス;シペルメトリン;シペルメトリン・ハイ-シス;シロマジン;ジアフェンチウロン;ジアジノン;ジクロルボス;ジクロトホス;ジシクラニル;フェノキシカルブ;フルアズロン;フラチオカルブ;イサゾホス;ヨードフェンホス;キノプレン;ルフェヌロン;メタクリホス;メチダチオン;モノクロトホス;ホスファミドン;ジノテフラン;プロフェノホス;ジオフェノラン;チューリンゲンシス菌株GC91または菌株NCTC11821から得られる化合物;ピメトロジン;ブロモプロピレート;メトプレン;ジスルフォトン;キナルホス;τ-フルバリネート;チオシクラム;チオメトン;アルジカルブ;アジンホス-メチル;ベンフラカルブ;ビフェントリン;ブプロフェジン;カルボフラン;ジブチルアミノチオ;カルタップ;クロルフルアズロン;クロルピリホス;クロチアニジン;シフルトリン;λ-シハロトリン;α-シペルメトリン;ζ-シペルメトリン;デルタメトリン;ジフルベンズロン;エンドスルファン;エチオフェンカルブ;フェニトロチオン;フェノブカルブ;フェンバレレート;ホルモチオン;メチオカルブ;ヘプテノホス;イミダクロプリド;イソプロカルブ;メタミドホス;メトミル;メビンホス;パラチオン;パラチオン-メチル;ホサロン;ピリミカルブ;プロポクスル;テフルベンズロン;テルブホス;トリアザメート;フェノブカルブ;テブフェノジド;フィプロニル;β-シフルトリン;シラフルオフェン;フェンピロキシメート;ピリダベン;ピリダリル;フェナザキン;ピリプロキシフェン;ピリミジフェン;ニテンピラム;アセタミプリド;エマメクチン;エマメクチンベンゾエート;スピノサド;昆虫に対して活性な植物抽出液;線虫を含んでいて、昆虫に対して活性な製剤;枯草菌から得られる製剤;真菌を含んでいて、昆虫に対して活性な製剤;ウイルスを含んでいて、昆虫に対して活性な製剤;クロルフェナピル;アセフェート;アクリナトリン;アラニカルブ;アルファメトリン;アミトラズ;AZ 60541;アジンホスA;アジンホスM;アゾシクロチン;ベンジオカルブ;ベンスルタップ;β-シフルトリン;ブロフェンプロックス;ブロモホスA;ブフェンカルブ;ブトカルボキシン;ブチルピリダベン;カドゥサホス;カルバリル;カルボフェノチオン;クロエトカルブ;クロレトキシホス;クロルメホス;シス-レスメトリン;クロシトリン;クロフェンテジン;シアノホス;シクロプロトリン;シヘキサチン;デメトンM;デメトンS;デメトンS-メチル;ジクロフェンチオン;ジクリホス;ジエチオン;ジメトエート;ジメチルビンホス;ジオキサチオン;エジフェンホス;エスフェンバレレート;エチオン;エトフェンプロックス;エトプロホス;エトリンホス;フェナミホス;フェンブタチンオキシド;フェノチオカルブ;フェンプロパトリン;フェンピラド;フェンチオン;フルアジナム;フルシクロクスロン;フルシトリネート;フルフェノクスロン;フルフェンプロックス;フォノホス;フォスチアゼート;フブフェンプロックス;HCH;ヘキサフルムロン;ヘキシチアゾックス;フロニカミド;イプロベンホス;イソフェンホス;イソキサチオン;イベルメクチン;マラチオン;メカルバム;メスルフェンホス;メタアルデヒド;メトルカルブ;ミルベメクチン;モキシデクチン;ナレッド;NC184;ニチアジン;オメトエート;オキサミル;オキシデメトンM;オキシデプロホス;ペルメトリン;フェントエート;ホレート;ホスメット;ホキシム;ピリミホスM;ピリミホスE;プロメカルブ;プロパホス;プロチオホス;プロトエート;ピラクロホス;ピラダフェンチオン;ピレスメトリン;ピレトラム;テブフェノジド;サリチオン;セブホス;スルホテップ;スルプロホス;テブフェンピラド;テブピリンホス;テフルトリン;テメホス;テルバム;テトラクロルビンホス;チアクロプリド;チアフェノックス;チアメトキサム;チオジカルブ;チオファノックス;チオナジン;チューリンゲンシン;トラロメトリン;トリアラテン;トリアゾホス;トリアズロン;トリクロルホン;トリフルムロン;トリメタカルブ;バミドチオン;キシリカルブ;エトキサゾール;ゼータメトリン;インドキサカルブ;メトキシフェノジド;ビフェナゼート;XMC(3,5-キシリルメチルカルバメート);病原性真菌であるメタリジウム・アニソピリアエ。
一般式(I)、(III)、(V)の化合物は、植物(特に、農業、園芸、林業において有用な植物と装飾植物、またはそのような植物の一部(例えば果実、花、葉、茎、塊茎、根))に発生する上記タイプの害虫を制御するのに用いること、すなわち抑制または破壊するのに用いることができる。しかし後から成長する植物の部分がそうした害虫からやはり保護されることもある。
標的となる作物としては、特に、穀類(例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、カラスムギ、イネ、トウモロコシ、モロコシ);ビート(例えばテンサイ、飼料ビート);果実(例えば梨果、核果、小果実である、リンゴ、ナシ、プラム、モモ、アーモンド、サクランボ、ベリー(イチゴ、ラズベリー、クロイチゴなど)など);マメ科植物(例えばインゲンマメ、レンズマメ、エンドウマメ、ダイズ);油脂植物(セイヨウアブラナ、カラシ、ポピー、オリーブ、ヒマワリ、ココナツ、ヒマシ油、ココア、ナンキンマメ);ウリ類(例えば、ペポカボチャ、キュウリ、メロン);繊維植物(例えばワタ、アマ、アサ、ジュート);柑橘類(例えばオレンジ、レモン、グレープフルーツ、ミカン);野菜類(例えばホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ、パプリカ);クスノキ科植物(例えばアボカド、シナモン、ショウノウ);タバコ、ナッツ、コーヒー、ナス、サトウキビ、茶、コショウ、ブドウの木、ホップ、バナナ、天然ゴム植物、装飾植物などがある。
一般式(I)、(III)、(V)の化合物のさらに別の利用範囲は、貯蔵してある品物や貯蔵室の保護と、原料の保護のほか、衛生分野では、特に家畜を上記のタイプの害虫から保護すること(特に家畜の中でもネコとイヌをノミ、マダニ、線虫の感染から保護すること)である。
したがって本発明は、一般式(I)、(III)、(V)の化合物のうちの少なくとも1つを含む殺虫組成物(例えば乳化可能な濃縮物、懸濁濃縮物、直接スプレー可能な溶液、希釈可能な溶液、延ばすことが可能なペースト、希釈エマルジョン、湿潤化可能な粉末、可溶性粉末、分散可能な粉末、ダスト、顆粒、ポリマー材料製カプセル)にも関する。なお製剤形態は、目的と周囲の一般環境に従って選択する。さらに、この殺虫組成物は、殺虫剤として使用する前に希釈されることがしばしばあり、場合によっては他の殺虫組成物と組み合わされる。したがって本発明は、タンク混合組成物(組成物が懸濁液の場合にはスラリーとも呼ばれる)にも関する。このタンク混合組成物には、殺虫組成物と、液体基剤(一般に水)と、場合によっては含まれる1種類以上の他の殺虫組成物とが含まれており、他のそれぞれの殺虫組成物には活性化合物としてさらに別の殺虫剤が含まれている。
これら組成物の中で、活性成分は、純粋な形態で(例えば特定の粒径を持つ固体活性成分として)使用されるか、あるいは製剤技術で通常使用される少なくとも1種類のアジュバント(例えば溶媒、固体基剤、界面活性化合物(界面活性剤)などの増量剤)とともに使用される。ヒト、家畜、ペットにおける寄生虫制御の分野では、生理学的に許容可能な添加剤だけが使用されることは明らかであろう。
溶媒としては、例えば以下のものがある:水素化されていないか、一部が水素化されている芳香族炭化水素(C8〜C12のアルキルベンゼンが好ましく、例えばキシレン混合物、アルキル化されたナフタレンまたはテトラヒドロナフタレンがある)、脂肪族炭化水素または脂環式炭化水素(例えばパラフィンやシクロヘキサン)、アルコール(例えばエタノール、プロパノール、ブタノール)、グリコールとエーテルおよびそのエステル(例えばプロピレングリコール、ジプロピレングリコールエーテル、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル)、ケトン(例えばシクロヘキサノン、イソホロン、ジアセトンアルコール)、強極性溶媒(例えばN-メチルピロリド-2-オン、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミド)、水、エポキシ化されていない植物油またはエポキシ化された植物油(例えばエポキシ化されていないナタネ油、エポキシ化されたナタネ油、エポキシ化されていないヒマシ油、エポキシ化されたヒマシ油、エポキシ化されていないココナツ油、エポキシ化されたココナツ油、エポキシ化されていないダイズ油、エポキシ化されたダイズ油、エポキシ化されていないシリコーン油、エポキシ化されたシリコーン油)。
例えばダストと分散可能な粉末に使用する固体基剤は、一般に、天然の岩石の粉末(例えば方解石、タルク、カオリン、モンモリロナイト、アタパルジャイト)である。よく分散するケイ酸または吸収性ポリマーを添加して物理的特性を改善することもできる。吸着性顆粒基剤は多孔性タイプのもの(例えば軽石、粉砕したレンガ、海泡石、ベントナイト)であり、非吸収性の基剤は、方解石または砂である。無機または有機の多数の粒状材料(特に、ドロマイト、粉砕した植物残留物)も使用することができる。
界面活性化合物としては、製剤化する活性化合物の性質に応じ、乳化特性、分散特性、湿潤特性が優れた非イオン性、カチオン性、アニオン性の界面活性剤または界面活性剤混合物がある。以下に示す界面活性剤は単なる例示にすぎず、製剤技術において一般的で本発明に適した他の多くの界面活性剤が関連文献に記載されている。
非イオン性界面活性剤としては、特に、脂肪族アルコールまたは脂環式アルコール、飽和または不飽和の脂肪酸、アルキルフェノールのポリグリコールエーテル誘導体があり、(脂肪族)炭化水素基には3〜30個のグリコールエーテル基と8〜20個の炭素原子を含むこと、アルキルフェノールのアルキル基には6〜18個の炭素原子を含むことができる。適切なさらに別の物質は、アルキル鎖内に1〜10個の炭素原子を有するプロピレングリコール上、エチレンジアミノポリプロピレングリコール上、アルキルポリプロピレングリコール上に20〜250個のエチレングリコールエーテル基と10〜100個のプロピレングリコールエーテル基を含む、水溶性ポリエチレンオキシド付加物である。ここに挙げた化合物は、通常は、プロピレングリコール単位1つにつき1〜5個のエチレングリコール単位を含んでいる。具体例は、ノニフェノール-ポリエトキシエタノール、ヒマシ油ポリグリコールエーテル、ポリプロピレン-ポリエチレンオキシド付加物、トリブチルフェノキシポリエトキシエタノール、ポリエチレングリコール、オクチルフェノキシポリエトキシエタノールである。他の物質は、ポリオキシエチレンソルビタンの脂肪酸エステル(例えばポリオキシエチレンソルビタントリオレエート)である。
カチオン性界面活性剤としては、特に、置換基として、炭素原子を8〜22個有する少なくとも1つのアルキル基を備え、別の置換基として、ハロゲン化されていない/ハロゲン化された低級アルキル、ベンジル、低級ヒドロキシアルキルのいずれかを含む第四級アンモニウム塩がある。塩は、ハロゲン化物、メチル-硫酸塩、エチル-硫酸塩いずれかの形態であることが好ましい。具体例は、ステアリル-トリメチル-アンモニウムクロリドとベンジル-ジ-(2-クロロエチル)-エチル-アンモニウムブロミドである。
適切なアニオン性界面活性剤としては、水溶性石鹸と水溶性合成界面活性化合物が可能である。適切な石鹸は、高級脂肪酸(C10〜C22)のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、置換された/置換されていないアンモニウム塩(例えばオレイン酸またはステアリン酸のナトリウム塩またはカリウム塩、または(例えばココナツ油またはトール油から得られる)天然の脂肪酸混合物のナトリウム塩またはカリウム塩)と;脂肪酸メチル-タウリン塩である。しかし合成界面活性剤(特に脂肪スルホン酸塩、脂肪硫酸塩、スルホン化されたベンゾイミダゾール誘導体、アルキルアリールスルホン酸塩)のほうがよく使用される。脂肪スルホン酸塩と脂肪硫酸塩は一般に、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、置換された/置換されていないアンモニウム塩の形態であり、一般に炭素原子が8〜22個のアルキル基(アルキル基には、アシル基のアルキル部も含まれる)を含んでいる。具体例は、リグノスルホン酸のナトリウム塩またはカルシウム塩、ドデシル硫酸エステルのナトリウム塩またはカルシウム塩、天然の脂肪酸から調製した脂肪アルコール硫酸塩混合物のナトリウム塩またはカルシウム塩である。具体例としては、硫酸エステルまたはスルホン酸と脂肪アルコール-エチレンオキシド付加物からの塩も挙げられる。スルホン化されたベンゾイミダゾール誘導体は、2つのスルホン酸基と、約8〜22個の炭素原子を有する1つの脂肪酸基とを含んでいることが好ましい。アルキルアリールスルホン酸塩は、例えばドデシルベンゼンスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸-ホルムアルデヒド縮合生成物いずれかのナトリウム塩、カルシウム塩、トリエタノールアンモニウム塩である。対応するリン酸塩(例えばリン酸エステルとp-ノニルフェノール-(4〜14)-エチレンオキシド付加物またはリン脂質からの塩)も使用することができる。
組成物は、一般に、活性化合物を0.1〜99%(特に0.1〜95%)と、少なくとも1種類の固体または液体の助剤を1〜99.9%(特に5〜99.9%)を含んでおり、一般に組成物の0〜25%(特に0.1〜20%)を界面活性剤にすることができる(%は、どれも重量%)。商品としては濃縮された組成物のほうが好ましいが、エンドユーザーは、一般に、活性化合物の濃度がそれよりもかなり低い希釈組成物を使用する。好ましい組成物は、特に以下のような構成になっている(%=重量%)。
乳化可能な濃縮物:
活性成分:1〜90%、好ましくは5〜20%
界面活性剤:1〜30%、好ましくは10〜20%
溶媒:残量
ダスト:
活性成分:0.1〜10%、好ましくは0.1〜1%
固体基剤:99.9〜90%、好ましくは99.9〜99%
懸濁濃縮物:
活性成分:5〜75%、好ましくは10〜50%
界面活性剤:1〜40%、好ましくは2〜30%
水:残量
湿潤化可能な粉末:
活性成分:0.5〜90%、好ましくは1〜80%
界面活性剤:0.5〜20%、好ましくは1〜15%
固体基剤:残量
顆粒:
活性成分:0.5〜30%、好ましくは3〜15%
固体基剤:99.5〜70%、好ましくは97〜85%
作物の保護に使用するための特別な製剤の具体例を以下に示す(%=重量%)。
実施例F1:乳化可能な濃縮物
Figure 0005046116
細かく粉砕した活性化合物と添加剤を混合すると濃縮エマルジョンが得られ、それを水で希釈すると、望む濃度のエマルジョンが得られる。
実施例F2:溶液
Figure 0005046116
細かく粉砕した活性化合物と添加剤を混合すると、微小液滴の形態で用いるのに適した溶液になる。
実施例F3:顆粒
Figure 0005046116
活性化合物をジクロロメタンに溶かし、得られた溶液を基剤の混合物の上にスプレーし、溶媒を減圧下で蒸発させる。
実施例F4:湿潤化可能な粉末
Figure 0005046116
活性化合物と添加剤を混合し、その混合物を適切なミルの中で粉砕する。すると湿潤化可能な粉末が得られ、それを水で希釈すると、望む濃度の懸濁液が得られる。
実施例F5:乳化可能な濃縮物
Figure 0005046116
細かく粉砕した活性化合物と添加剤を混合すると濃縮エマルジョンが得られ、それを水で希釈すると、望む濃度のエマルジョンが得られる。
実施例F6:押し出し機による顆粒
Figure 0005046116
活性化合物と添加剤を混合し、その混合物を粉砕し、水で湿らせ、押し出し、顆粒化し、得られた顆粒を空気流の中で乾燥させる。
実施例F7:コーティングした顆粒
Figure 0005046116
混合装置の中で、細かく粉砕した活性化合物を、ポリエチレングリコールで湿らせておいたカオリンに均一に付着させる。するとダストのないコーティングした顆粒が得られる。
実施例F8:濃縮懸濁液
Figure 0005046116
細かく粉砕した活性化合物と添加剤を混合すると濃縮懸濁液が得られ、それを水で希釈すると、望む濃度の懸濁液が得られる。
本発明の組成物は、固体または液体のアジュバントをさらに含むこともできる。アジュバントとしては、安定剤(例えば植物油、エポキシ化された植物油(例えばエポキシ化されたココナツ油、エポキシ化されたナタネ油、エポキシ化されたダイズ油)、消泡剤(例えばシリコーン油)、保存剤、粘性調節剤、結合剤、粘着付与剤のほか、肥料や、特別な効果を得るための他の活性成分(例えば殺ダニ剤、殺菌剤、殺真菌剤、殺線虫剤、殺陸貝剤、選択的除草剤)などがある。
本発明の殺虫組成物は、特に作物保護用生成物として使用するためには、アジュバントなしで、例えば(活性成分としての)一般式(I)、(III)、(V)の化合物またはその混合物を例えば所定の粒径まで粉砕、篩分け、圧縮した後、少なくとも1種類のアジュバントの存在下で、例えば(活性成分としての)一般式(I)、(III)、(V)の化合物またはその混合物とアジュバントをよく混合および/または粉砕することによって調製する。本発明は、同様に、本発明の殺虫組成物を調製する方法と、一般式(I)、(III)、(V)の化合物を用いたその組成物の調製法にも関する。
本発明は、殺虫組成物とタンク混合組成物の適用方法、すなわち上記のタイプの害虫を制御する方法にも関する。適用方法としては、スプレー、噴霧、ダスト化、コーティング、ドレッシング、散布、注入などがあり、どの方法にするかは、目的と周囲の一般環境、ならびに上記のタイプの害虫を制御するのに用いる組成物に応じて選択する。典型的な活性成分の濃度は0.1〜1000ppmであるが、0.1〜500ppmであることが好ましい。1ヘクタール当たりの活性成分の適用量は、一般に1〜2000gである。適用量は、特に10〜1000g/haであり、20〜600g/haであることが好ましく、20〜100g/haであることがさらに好ましい。
作物保護の分野における好ましい適用方法は、植物の葉への適用(葉への付着)である。頻度と適用量は、問題にしている害虫の感染リスクによって異なる。しかし活性成分は、植物の生えている場所を液体製剤に浸した場合(全身作用)や、固体形態の活性成分を例えば顆粒形態にして植物の生えている場所(例えば土)に組み込んだ場合(土への適用)には、根を通じて植物に浸透することもできる。水田作物の場合には、このような顆粒を、水を満たした水田に決められた量適用することができる。
殺虫組成物とタンク混合組成物は、植物増殖物質(例えば種子(果実、塊茎、種など)、植物を切断した一部)を害虫から保護するのにも適している。植物増殖物質は、植える前に組成物で処理することができる。例えば種子を播く前にドレッシングすることができる。本発明の活性成分は、種に付着させることもできる(コーティング)。その場合、種を液体製剤に浸したり、種に固体製剤をコーティングしたりする。組成物は、植物増殖物質を植えるとき、その場所(例えば種を播いている畝の間)に適用することもできる。本発明は、植物増殖物質のこのような処理方法と、このように処理された植物増殖物質にも関する。
調製の実施例
たいていの場合に化合物はアベルメクチン誘導体B1aとB1bの混合物として存在しているため、通常の物理的データ(例えば融点や屈折率)によるキャラクテリゼーションはほとんど意味がない。このような理由により、化合物は、HPLC(高性能液体クロマトグラフィ)分析で測定される保持時間によって特徴づける。ここにB1aという用語は、25位の基(一般式(I)のR1)がs-ブチルであって含量が通常は80%を超える主成分を意味する。B1bは、R1がイソプロピルである少量成分を意味する。B1a誘導体とB1b誘導体の両方に関する2つの保持時間が得られる化合物はジアステレオマーの混合物であり、クロマトグラフィによって分離できる。保持時間がB1aカラムまたはB1bカラムだけで与えられる化合物の場合には、純粋なB1a成分またはB1b成分をそれぞれワークアップの間に得ることができる。B1a成分とB1b成分の正確な構造は、質量分析によって得られる。
以下の方法を利用してHPLC分析を行なう。
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
HPLC分析で具体的にどの方法を利用したかは、表A〜Lの“LC-MS”という欄にA、Z、Y、X、W、Vという文字で示してある。
以下の実施例では、溶離液の混合比は容積/容積で示し、温度は℃を単位とする。さらに、簡単のため、実施例の一般式は主要な誘導体(B1a)を表示する。TBDMSはt-ブチルジメチルシリルを意味する。
実施例P1:4"-(R)-4"-デスオキシ-4"-アミノ-4"-メチルアベルメクチンB1と4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-アミノ-4"-メチルアベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:40gの5-OTBDMS-4"-デスオキシ-4"-ヒドロキシイミノ-アベルメクチンB1と、20.3gのジフェニルジスルフィドを0℃にした400mlのテトラヒドロフランに溶かした溶液に、23mlのトリブチルホスフィンを添加する。この混合物を0℃にて1時間にわたって撹拌する。この反応混合物に80gのN-フェニルマレイミドを添加し、得られた混合物を室温にて1時間にわたって撹拌する。この混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液の中に注ぎ、ジクロロメタンで抽出し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮する。残留物をヘキサン/ジエチルエーテルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、5-OTBDMS-4"-デスオキシ-4"-フェニルスルフェンイミン-アベルメクチンB1が得られる。
ステップB:(ステップAで得られた)20gの5-OTBDMS-4"-デスオキシ-4"-フェニルスルフェンイミン-アベルメクチンB1を0℃にした300mlのクロロホルムと100mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液に溶かした溶液に5.9gのm-クロロ過安息香酸を添加し、この混合物を0℃にて45分間にわたって撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液の中に注ぎ、ジクロロメタンで抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮すると、5-OTBDMS-4"-デスオキシ-4"-フェニルスルフィンイミン-アベルメクチンB1が得られる。
ステップC:(ステップBで得られた)5-OTBDMS-4"-デスオキシ-4"-フェニルスルフィンイミン-アベルメクチンB1を0℃にした360mlのジエチルエーテルに溶かした溶液に16.2mlの塩化メチルマグネシウム(3M)を添加し、この混合物を0℃にて30分間にわたって撹拌した後、氷浴を取り除く。4mlの塩化メチルマグネシウム(3M)を室温にてこの溶液に添加し、得られた混合物を室温にて10分間にわたって撹拌し、飽和塩化ナトリウムの中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮すると、5-OTBDMS-4"-デスオキシ-4"-フェニルスルフィンアミド-4"-メチル-アベルメクチンB1の混合物が得られる。
ステップD:(ステップCで得られた)1.2gの5-OTBDMS-4"-デスオキシ-4"-フェニルスルフィンアミド-4"-メチル-アベルメクチンB1を0℃にした65mlのジクロロメタンに溶かした溶液に0.46mlのイソプロパノールと0.46mlのトリフルオロ酢酸を添加し、この混合物を0℃にて1時間にわたって撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムとブラインの混合物(1:1)の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮すると、5-OTBDMS-4"-デスオキシ-4”-アミノ-4”-メチル-アベルメクチンB1の混合物が得られる。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、5-OTBDMS-4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-アミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1と5-OTBDMS-4"-(R)-4"-デスオキシ-4"-アミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1の混合物が得られる。
ステップE:0.691gの5-OTBDMS-4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-アミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1または5-OTBDMS-4"-(R)-4"-デスオキシ-4"-アミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1を17.5mlのテトラヒドロフランに溶かした後、3.5mlの貯蔵溶液を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、水の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をジクロロメタン/メタノールを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-アミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1または4"-(R)-4"-デスオキシ-4"-アミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P2:4"-(R)-4"-デスオキシ-4"-アミノ-4"-エチニル-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:5-OTBDMS-4"-デスオキシ-4"-フェニルスルフィンイミン-アベルメクチンB1(P1:ステップAとB)を-78℃にした210mlのテトラヒドロフランに溶かした溶液に(THFの中でブチルリチウムをトリメチルシリルアセチレンに作用させることによって調製した)10.8mlのトリメチルシリルエチニルリチウム塩を添加し、この混合物を-78℃にて20分間にわたって撹拌し、飽和塩化ナトリウムと酢酸エチルの混合物の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮すると、5-OTBDMS-4"-(R)-4”-デスオキシ-4"-フェニルスルフィンアミド-4"-トリメチルシリルエチニル-アベルメクチンB1の混合物が得られる。
ステップB:(ステップAで得られた)5-OTBDMS-4"-(R)-4”-デスオキシ-4"-フェニルスルフィンアミド-4"-トリメチルシリルエチニル-アベルメクチンB1を含む0℃のメタノール(60ml)をメタンスルホン酸(3ml)に添加する。この反応混合物を1時間にわたって撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムの中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、MgSO4上で乾燥させ、真空中で濃縮する。フラッシュ・クロマトグラフィ(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル=1/1)により4"-(R)-4"-デスオキシ-4"-アミノ-4"-エチニル-アベルメクチンBが得られる。
実施例P3:4"-(R)-4"-デスオキシ-4"-N-メチルヒドロキシルアミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:51.86gの5-OTBDMS-4"-デスオキシ-4"-オキソ-アベルメクチンB1を200mlのメタノールに溶かし、13.1mlのピリジンと13.19gのN-メチルヒドロキシルアミンを添加する。この混合物を室温にて5時間にわたって撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムの中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をメタノール/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、5-OTBDMS-4"-デスオキシ-4"-メチルオキシドイミノ-アベルメクチンB1が得られる。
ステップB:(ステップAで得られた)1gの5-OTBDMS-4"-デスオキシ-4"-メチルオキシドイミノ-アベルメクチンB1を0℃にした15mlのテトラヒドロフランに溶かした溶液に0.98mlの塩化メチルマグネシウム(3M)を添加し、この混合物を0℃にて30分間にわたって撹拌した後、氷浴を除去する。0.45mlの塩化メチルマグネシウム(3M)を室温にてこの溶液に添加し、得られた混合物を室温にて10分間にわたって撹拌し、飽和塩化ナトリウムの中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮する。残留物をメタノール/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、5-OTBDMS-4"-(R)-4"-デスオキシ-4"-N-メチルヒドロキシルアミノ-4”-メチル-アベルメクチンB1が得られる。
ステップC:0.300gの5-OTBDMS-4"-(R)-4"-デスオキシ-4"-N-メチルヒドロキシルアミノ-4”-メチル-アベルメクチンB1を7.5mlのテトラヒドロフランに溶かした後、3mlの貯蔵溶液を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、水の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4"-(R)-4"-デスオキシ-4"-N-メチルヒドロキシルアミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P4:4"-(R)-4"-デスオキシ-4"-メチル-4"-N-メチルアミノ-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:10.85gの5-OTBDMS-4"-(R)-4"-デスオキシ-4"-N-メチルヒドロキシルアミノ-4”-メチル-アベルメクチンB1(P3:ステップAとB)を360mlのアセトニトリル/水の混合物(3:1)に溶かした後、8.08gのモリブデンヘキサカルボニルを添加する。この混合物を室温にて6時間にわたって撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムの中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、5-OTBDMS-4"-(R)-4”-デスオキシ-4"-N-メチルアミン-4”-メチル-アベルメクチンB1と5-OTBDMS-4"-(R)-4”-デスオキシ-4"-アミノ-4”-メチル-アベルメクチンB1が得られる。
ステップB:0.210gの5-OTBDMS-4"-(R)-4”-デスオキシ-4"-N-メチルアミン-4”-メチル-アベルメクチンB1を5mlのテトラヒドロフランに溶かした後、1mlの貯蔵溶液を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、炭酸水素ナトリウム溶液の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をメタノール/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4"-(R)-4"-デスオキシ-4"-N-メチルアミン-4"-メチル-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P5:4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-N-メチルアミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:11.09gの5-OTBDMS-4"-デスオキシ-4"-フェニルスルフィンイミン-アベルメクチンB1(P1:ステップAとB)を含む0℃のテトラヒドロフランに11mlの塩化メチルマグネシウム(3M)を添加し、この混合物を0℃にて30分間にわたって撹拌した後、氷浴を除去する。次に10mlのヨウ化メチルを室温にてこの溶液に添加し、得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、飽和塩化ナトリウムの中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮する。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、5-OTBDMS-4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-(N-フェニルスルホキシド-N-メチル)アミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1が得られる。
ステップB:0.120gの5-OTBDMS-4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-(N-フェニルスルホキシド-N-メチル)アミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1を3mlのテトラヒドロフランに溶かした後、0.6mlの貯蔵溶液を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、炭酸水素ナトリウム溶液の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をメタノール/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-N-メチルアミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P6:4’-O-[(3”’R,5”’R,6”’S,8”’S,10”’S)-10”’-メトキシ-3”’-メトキシカルボニル-1”’,6”’-ジメチル-2”’,7”’-ジオキサ-1”’-アザ-スピロ [4.5]デカ-8”’-イル]-アベルメクチンB1単糖
Figure 0005046116
ステップA:0.5gの5-OTBDMS-4"-デスオキシ-4"-メチルオキシドイミノ-アベルメクチンB1(P3:ステップA)を5mlのトルエンに溶かし、0.16mlのアクリル酸メチルエステルを添加する。この混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、シリカゲルの上に注ぎ、ヘキサン/酢酸エチル(3:1)で溶離すると、5-OTBDMS-4"-(R)-4”-デスオキシ-4"-(2”’-メチル-イソオキサゾリジン-5”’-カルボン酸メチルエステル)-アベルメクチンB1が得られる。
ステップB:0.200gの5-OTBDMS-4"-(R)-4”-デスオキシ-4"-(2”’-メチル-イソオキサゾリジン-5”’-カルボン酸メチルエステル)-アベルメクチンB1を5mlのテトラヒドロフランに溶かした後、2mlの貯蔵溶液を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、炭酸水素ナトリウム溶液の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4"-(R)-4"-デスオキシ-4"-(2”’-メチル-イソオキサゾリジン-5”’-カルボン酸メチルエステル)-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P7:4"-(R)-4"-デスオキシ-4"-N-メチル-N-(メチルカルボニルオキシ-アミノ)-4”-メチル-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
1080mgの5-OTBDMS-4"-(R)-4"-デスオキシ-4"-N-メチル-ヒドロキシルアミン-4”-メチル-アベルメクチンB1(P3:ステップAとB)を20mlのジクロロメタンに溶かし、1250mgのジメチルアミノピリジンと370μlの塩化アセチルを添加する。この混合物を室温にて30分間にわたって撹拌する。この反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウムの中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、MgSO4上で乾燥させ、真空中で濃縮する。300mgの残留物を7.5mlのテトラヒドロフランに溶かした後、1.5mlの貯蔵溶液を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、水の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4"-(R)-4"-デスオキシ-4"-N-メチル-N-(メチルカルボニルオキシ-アミノ)-4”-メチル-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P8:4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-アセチルアミノ-4”-メチル-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:0.2gの5-OTBDMS-4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-アミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1(P1:ステップA〜D)と0.16mlのピリジンを室温にした4mlのテトラヒドロフランに溶かした溶液に0.07mlの塩化アセチルを添加する。この混合物を1時間にわたって撹拌する。この混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液と酢酸エチルの中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮する。得られる5-OTBDMS-4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-アセチルアミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1をそれ以上精製せずに使用する。
ステップB:5-OTBDMS-4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-アセチルアミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1を6mlのテトラヒドロフランに溶かした後、1mlの貯蔵溶液を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、水の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-アセチルアミノ-4”-メチル-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P9:4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-ホルミルアミノ-4”-メチル-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:0.125gの5-OTBDMS-4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-アミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1を室温にした6mlの酢酸エチルと12mlの炭酸水素ナトリウム(1M)に溶かした溶液に0.11mlの酢酸ギ酸無水物を添加する。この混合物を1時間にわたって撹拌する。この混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液と酢酸エチルの中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮する。得られる5-OTBDMS-4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-ホルミルアミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1をそれ以上精製せずに使用する。
ステップB:5-OTBDMS-4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-ホルミルアミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1を5mlのテトラヒドロフランに溶かした後、1mlの貯蔵溶液を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、水の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物を酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-ホルミルアミノ-4”-メチル-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P10:4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-N,N-ジメチルアミノ-4”-メチル-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:0.2gの5-OTBDMS-4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-アミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1(P1:ステップA〜D)と0.162mgのピバル酸を室温でアセトニトリルに溶かした溶液に0.08mlのホルムアルデヒド(37%)を添加する。この混合物を2時間にわたって撹拌する。次に0.02gのシアノホウ水素化ナトリウムを添加する。この混合物を18時間にわたって撹拌する。この混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液と酢酸エチルの中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮する。得られる5-OTBDMS-4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-N,N-ジメチルアミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1をそれ以上精製せずに使用する。
ステップB:5-OTBDMS-4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-N,N-ジメチルアミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1を5mlのテトラヒドロフランに溶かした後、1mlの貯蔵溶液を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、水の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物を酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-N,N-ジメチルアミノ-4”-メチル-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P11:4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-N-アリルアミノ-4”-メチル-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:0.165gの5-OTBDMS-4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-アミノ-4"-メチル-アベルメクチンB1(P1:ステップA〜D)と0.138mgの炭酸カリウムを8mlのアセトニトリルに溶かした溶液に0.1mlの臭化アリルを添加する。この混合物を還流温度にて3時間にわたって撹拌する。この混合物を水と酢酸エチルの中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮する。残留物をそれ以上精製せずに使用する。
ステップB:(ステップAで得られた)5-OTBDMS-4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-N-アリルアミノ-4”-メチル-アベルメクチンB1を5mlのテトラヒドロフランに溶かした後、1mlの貯蔵溶液を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムと酢酸エチルの混合物の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4"-(S)-4"-デスオキシ-4"-N-アリルアミノ-4”-メチル-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P12:4’-(R)-4’-デスオキシ-4’-メチルオキシカルボニルアミノ-4’-アリル-アベルメクチンB1単糖
Figure 0005046116
ステップA:(二糖誘導体と同じ反応によって得られる)0.3gの5-OTBDMS-4’-(R)-4’-デスオキシ-4’-アミノ-4’-アリル-アベルメクチンB1単糖(P1:ステップA、B、C(グリニャールは臭化アリルマグネシウムである)、D)を室温にした6mlの炭酸水素ナトリウム(1M)と10mlの酢酸エチルに溶かした溶液に0.06mlのクロロギ酸メチルを添加する。この混合物を1時間にわたって撹拌する。この混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液と酢酸エチルの中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮する。残留物をそれ以上精製せずに使用する。
ステップB:5-OTBDMS-4’-(R)-4’-デスオキシ-4’-メチルオキシカルボニルアミノ-4’-アリル-アベルメクチンB1単糖を8mlのテトラヒドロフランに溶かした後、1.6mlの貯蔵溶液を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムと酢酸エチルの混合物の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物を酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4’-(R)-4’-デスオキシ-4’-メチルオキシカルボニルアミノ-4’-アリル-アベルメクチンB1単糖が得られる。
実施例P13:4’-O- [(5”’R,6”’S,8”’S,10”’S)-10”’-メトキシ-6”’-メチル-7”’-オキサ-1”’-アザ-スピロ[4.5]デス-3”’-エン-8”’-イル]-アベルメクチンB1単糖
Figure 0005046116
ステップA:1gの5-OTBDMS-4”-(R)-4”-デスオキシ-4”-N-アリルアミノ-4”-ビニル-アベルメクチンB1(P1:ステップA、B、C(グリニャールは臭化アリルマグネシウムである)、Dと、P11:ステップA)を50mlのジクロロメタンに溶かした溶液に0.07mlのトリフルオロ酢酸と0.07mlのテトライソプロピルチタンを添加する。この混合物を還流温度で1時間にわたって撹拌する。次に0.1gのグラッブ触媒を添加する。この混合物を還流温度で24時間にわたって撹拌した後、0.3gのグラッブ触媒と0.14mlのテトライソプロピルチタンを添加する。この混合物を還流温度で24時間にわたって撹拌する。溶媒を真空下で除去し、残留物をそれ以上精製せずに使用する。
ステップB:(ステップAから得られた)5-OTBDMS-4”-(R)-4”-デスオキシ-4”-(4”,4”’-ジヒドロ-1H-ピロール)アベルメクチンB1を25mlのテトラヒドロフランに溶かした後、10mlの貯蔵溶液を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムと酢酸エチルの混合物の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をヘキサン/テトラヒドロフランを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4”-(R)-4”-デスオキシ-4”-(4”,4”’-ジヒドロ-1H-ピロール)アベルメクチンB1が得られる。
実施例P14:4’-O-[(6”’S,7”’S,9”’S,11”’S)-11”’-メトキシ-7”’-メチル-8”’-オキサ-1”’-アザ-スピロ[5.5]ウンデス-3”’-エン-9”’-イル]-アベルメクチンB1単糖
Figure 0005046116
ステップA:0.6 gの5-OTBDMS-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-N-アリルアミノ-4”-アリル-アベルメクチンB1(P1:ステップA、B、C(グリニャールは臭化アリルマグネシウムである)、Dと、P11:ステップA)を30mlのジクロロメタンに溶かした溶液に、0.05mlのトリフルオロ酢酸と0.05mlのテトライソプロピルチタンを添加する。この混合物を還流温度で1時間にわたって撹拌する。次に0.06gのグラッブ触媒を添加する。この混合物を還流温度で24時間にわたって撹拌した後、0.12gのグラッブ触媒と0.10mlのテトライソプロピルチタンを添加する。この混合物を還流温度で24時間にわたって撹拌する。溶媒を真空下で除去し、残留物をそれ以上精製せずに使用する。
ステップB:(ステップAから得られた)5-OTBDMS-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-(1”’,4”,3”’,6”’-テトラヒドロ-ピリジン)アベルメクチンB1を15mlのテトラヒドロフランに溶かした後、6mlの貯蔵溶液を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムと酢酸エチルの混合物の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をヘキサン/テトラヒドロフラン(1/2)を用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-(1”’,4”,3”’,6”’-テトラヒドロ-ピリジン)アベルメクチンB1が得られる。
実施例P15:4’-(R)-4’-デスオキシ-4’-アミノ-4’-シアノ-アベルメクチンB1単糖
Figure 0005046116
ステップA:3.0gの4’-オキソ-5-O-t-ブチルジメチルシリル-アベルメクチンB1単糖を20mlの酢酸エチルに溶かした後、2.14mlのヘキサメチルジシラザンと450mgの塩化亜鉛を添加する。この混合物を50℃にて4時間にわたって撹拌する。次に600mgのシアン化トリメチルシリルを添加する。50℃にてさらに3時間にわたって撹拌を継続する。次に反応混合物を室温まで冷却し、水と酢酸エチルで抽出し、有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発させる。
ステップB:ステップAからの粗生成物を20mlのメタノールに溶かし、得られた溶液を0℃に冷却し、0.21mlのメタンスルホン酸を添加する。この混合物を0℃にて30分間にわたって撹拌した後、20mlの1N炭酸水素ナトリウム水溶液を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発させる。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4’-(R)-4’-デスオキシ-4’-アミノ-4’-シアノ-アベルメクチンB1単糖が得られる。
実施例P16:4”-(R)-4”-デスオキシ-4”-(2,2-ジメチル-プロピルアミノ)-4”-シアノ-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:4.0gの4”-オキソ-5-O-t-ブチルジメチルシリル-アベルメクチンB1を30mlのトルエンに溶かした後、2.1gの2,2-ジメチル-プロピルアミンと、1.0gの塩化亜鉛と、0.93mlの塩化トリメチルシリルを添加する。この混合物を50℃にて4時間にわたって撹拌する。次に1.9mlのシアン化トリメチルシリルを添加する。50℃にてさらに3時間にわたって撹拌を継続する。次に反応混合物を室温まで冷却し、水と酢酸エチルで抽出し、有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発させる。
ステップB:ステップAからの粗生成物を40mlのメタノールに溶かし、得られた溶液を0℃に冷却し、0.36mlのメタンスルホン酸を添加する。この混合物を0℃にて30分間にわたって撹拌した後、40mlの1N炭酸水素ナトリウム水溶液を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発させる。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4”-(R)-4”-デスオキシ-4”-(2,2-ジメチル-プロピルアミノ)-4”-シアノ-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P17:4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-メチルアミノ-4”-シアノ-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:2.0gの4”-オキソ-5-O-t-ブチルジメチルシリル-アベルメクチンB1を10mlの酢酸エチルに溶かした後、1.5mlのヘプタメチルジシラザンと、300mgの塩化亜鉛を添加する。この混合物を50℃にて4時間にわたって撹拌する。次に600mgのシアン化トリメチルシリルを添加する。50℃にてさらに3時間にわたって撹拌を継続する。次に反応混合物を室温まで冷却し、水と酢酸エチルで抽出し、有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発させる。
ステップB:ステップAからの粗生成物を10mlのメタノールに溶かし、得られた溶液を0℃に冷却し、0.08mlのメタンスルホン酸を添加する。この混合物を0℃にて45分間にわたって撹拌した後、10mlの1N炭酸水素ナトリウム水溶液を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発させる。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-メチルアミノ-4”-シアノ-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P18:4”-(R)-4”-デスオキシ-4”-アミノ-4”-シアノ-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:2.0gの4”-オキソ-5-O-t-ブチルジメチルシリル-アベルメクチンB1を10mlの酢酸エチルに溶かした後、1.4mlのヘキサメチルジシラザンと300mgの塩化亜鉛を添加する。この混合物を50℃にて4時間にわたって撹拌する。次に400mgのシアン化トリメチルシリルを添加する。50℃にてさらに3時間にわたって撹拌を継続する。次に反応混合物を室温まで冷却し、水と酢酸エチルで抽出し、有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発させる。
ステップB:ステップAからの粗生成物を20mlのメタノールに溶かし、得られた溶液を0℃に冷却し、0.12mlのメタンスルホン酸を添加する。この混合物を0℃にて45分間にわたって撹拌した後、20mlの1N炭酸水素ナトリウム水溶液を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発させる。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4”-(R)-4”-デスオキシ-4”-アミノ-4”-シアノ-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P19:4”-(R)-4”-デスオキシ-4”-メチルアミノ-4”-シアノ-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
2.0gの4”-(R)-4”-デスオキシ-4”-アミノ-4”-シアノ-アベルメクチンB1(P18)を20mlの酢酸エチルに溶かした後、16mlのヨウ化メチルと20mlの1N炭酸水素ナトリウム水溶液を添加する。この混合物を60℃にて18時間にわたって激しく撹拌する。その後この反応混合物を室温まで冷却すると相が分離するので有機相を硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、溶媒を蒸発させる。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4”-(R)-4”-デスオキシ-4”-メチルアミノ-4”-シアノ-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P20:4”-(R)-4”-デスオキシ-4”-アセチルアミノ-4”-シアノ-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
3.0gの4”-(R)-4”-デスオキシ-4”-アミノ-4”-シアノ-アベルメクチンB1(P18)を20mlの酢酸エチルに溶かした後、20mlの1N炭酸水素ナトリウム水溶液を添加する。この混合物を激しく撹拌し、1.6mlの塩化アセチルを添加する。室温にて4時間にわたって撹拌を継続する。すると相が分離し、有機相を硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、溶媒を蒸発させる。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4”-(R)-4”-デスオキシ-4”-アセチルアミノ-4”-シアノ-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P21:4’-(R)-4’-デスオキシ-4’-アミノ-4’-ニトロメチル-アベルメクチンB1単糖と、4’-(S)-4’-デスオキシ-4’-アミノ-4’-メチルニトロ-アベルメクチンB1単糖
Figure 0005046116
ステップA:(実施例P1のステップAとBに記載した方法によって得られる)13gの5-OTBDMS-4’-デスオキシ-4’-フェニルスルフィンイミン-アベルメクチンB1を室温にした110mlのニトロメタンに溶かした溶液に5900μlのピペリジンを添加する。この混合物を室温にて1時間にわたって撹拌する。その後、溶媒を蒸留によって除去する。残留物を0℃のメタノールに溶かした後、5当量のメタンスルホン酸を添加した。この混合物を0℃で30分間にわたって撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、溶媒を蒸発させる。残留物をシクロヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4’-(R)-4’-デスオキシ-4’-アミノ-4’-メチルニトロ-アベルメクチンB1単糖と、4’-(S)-4’-デスオキシ-4’-アミノ-4’-メチルニトロ-アベルメクチンB1単糖が得られる。
実施例P22:4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-トリフルオロアセチルアミノ-4”-イソプロピルカルバモイル-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:(実施例P1のステップAとBで得られる)7.39gの5-OTBDMS-4”-デスオキシ-4”-フェニルスルフィンイミン-アベルメクチンB1を-78℃にした150mlのジクロロメタンに溶かした溶液に1970μlのピリジンと、840μlのイソシアン化イソプロピルと、940μlのトリフルオロ酢酸を添加する。この混合物を室温にて一晩にわたって撹拌する。この混合物を飽和炭酸水素ナトリウムと酢酸エチルの中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮する。残留物をシクロヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、5-O-t-ブチルジメチルシリル-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-トリフルオロアセチルアミノ-4”-イソプロピルカルバモイル-アベルメクチンB1が得られる。
ステップB:(ステップAから得られた)5-O-t-ブチルジメチルシリル-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-トリフルオロアセチルアミノ-4”-イソプロピルカルバモイル-アベルメクチンB1を5mlのテトラヒドロフランに溶かした後、1mlの貯蔵溶液を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムと酢酸エチルの混合物の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-トリフルオロアセチルアミノ-4”-イソプロピルカルバモイル-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P23:4”-(R)-4”-デスオキシ-4”-アミノ-N-メチル-4”-ニトロメチル-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:3gの4”-オキソ-5-O-t-ブチルジメチルシリル-アベルメクチンB1を20mlの酢酸エチルに溶かした後、1.82gのヘプタメチルジシラザンと430mgの塩化亜鉛を添加する。この混合物を70℃にて3時間にわたって撹拌する。次に溶媒を蒸留によって除去する。粗残留物を10mlのニトロメタンに溶かし、440μlのピペリジンを添加する。この混合物を室温にて一晩にわたって撹拌する。溶媒を蒸留によって除去し、残留物をシクロヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、5-O-t-ブチルジメチルシリル-7-トリメチルシリル-4”-(R)-4”-デスオキシ-4”-アミノ-N-メチル-4”-メチルニトロ-アベルメクチンB1が得られる。
ステップB:(ステップAから得られた)5-O-t-ブチルジメチルシリル-7-トリメチルシリル-4”-(R)-4”-デスオキシ-4”-アミノ-N-メチル-4”-メチルニトロ-アベルメクチンB1をテトラヒドロフラン(0.1gにつき2.5ml)に溶かした後、貯蔵溶液(出発材料0.1gにつき0.5ml)を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムと酢酸エチルの混合物の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をシクロヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4”-(R)-4”-デスオキシ-4”-アミノ-N-メチル-4”-メチルニトロ-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P24:4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-(シクロプロピルアミノカルボニル-アミノ)-4”-メチル-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:1gの5-OTBDMS-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-アミノ-4”-メチル-アベルメクチンB1(P1:ステップA〜D)と1.4mlのトリエチルアミンを室温にした20mlのジクロロメタンに溶かした溶液に1gのクロロギ酸p-ニトロフェニルを添加する。この混合物を45分間にわたって撹拌する。この混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液とジクロロメタンの中に注ぎ、水で洗浄し(2×)、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮する。得られる5-OTBDMS-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-カルバミン酸p-ニトロフェニルエステル-4”-メチル-アベルメクチンB1をそれ以上精製せずに使用する。
ステップB:(ステップAから得られた)5-OTBDMS-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-カルバミン酸p-ニトロフェニルエステル-4”-メチル-アベルメクチンB1をテトラヒドロフラン(0.1gにつき2.5ml)に溶かした後、貯蔵溶液(出発材料0.1gにつき0.5ml)を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムと酢酸エチルの混合物の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-カルバミン酸p-ニトロフェニルエステル-4”-メチル-アベルメクチンB1が得られる。
ステップC:1gの4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-カルバミン酸p-ニトロフェニルエステル-4”-メチル-アベルメクチンB1(ステップB)と0.18mlのトリエチルアミンを室温にした10mlのジクロロメタンに溶かした溶液に45μlのシクロプロピルアミンを添加する。この混合物を30分間にわたって撹拌する。この混合物を真空中で濃縮し、残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-シクロプロピル-ウレア-4”-メチル-アベルメクチンB1が得られる。
同じ反応を利用してステップBとCの順番を逆にすることができる。
実施例P25:4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-(プロパン-2-オン-1-イル-アミノ)-4”-メチル-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:0.420mgの5-OTBDMS-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-アミノ-4”-メチル-アベルメクチンB1を室温にした5mlの酢酸エチルと5mlの炭酸水素ナトリウム(1M)に溶かした溶液に380μlのブロモ酢酸メチルに添加する。この混合物を一晩にわたって撹拌する。水相と有機相が分離する。有機相混合物を水で洗浄し、真空中で濃縮する。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、5-OTBDMS-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-アミノプロパン-2-オン-4”-メチル-アベルメクチンB1が得られる。
ステップB:(ステップAから得られた)5-OTBDMS-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-アミノプロパン-2-オン-4”-メチル-アベルメクチンB1をテトラヒドロフラン(0.1gにつき2.5ml)に溶かした後、貯蔵溶液(出発材料0.1gにつき0.5ml)を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムと酢酸エチルの混合物の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-アミノプロパン-2-オン-4”-メチル-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P26:4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-(イソプロピルアミノカルボニル-アミノ)-4”-メチル-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:0.2gの5-OTBDMS-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-アミノ-4”-メチル-アベルメクチンB1を室温にした3mlのテトラヒドロフランに溶かした溶液に220mgのイソチオシアン酸イソプロピルを添加する。この混合物を室温にて一晩にわたって撹拌する。この混合物を真空中で濃縮し、残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、5-OTBDMS-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-イソプロピル-チオウレア-4”-メチル-アベルメクチンB1が得られる。
ステップB:(ステップAから得られた)5-OTBDMS-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-イソプロピル-チオウレア-4”-メチル-アベルメクチンB1をテトラヒドロフラン(0.1gにつき2.5ml)に溶かした後、貯蔵溶液(出発材料0.1gにつき0.5ml)を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムと酢酸エチルの混合物の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-イソプロピル-チオウレア-4”-メチル-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P27:4’-(R)-4’-デスオキシ-4’-N-メチル-N-ヒドロキシ-アミノ-4’-シアノ-アベルメクチンB1単糖
Figure 0005046116
ステップA:(実施例P3のステップAとの類推によってアベルメクチンB1単糖から得られた)3020mgの5-OTBDMS-4”-デスオキシ-4”-メチルオキシドイミノ-アベルメクチンB1を室温にした80mlのジクロロメタンに溶かした溶液に2190μlのシアン化トリメチルシリルを添加する。この混合物を室温にて4時間にわたって撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムと酢酸エチルの混合物の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、5-OTBDMS-4’-(R)-4’-デスオキシ-4’-N-メチル-N-オキシ-アミノ-4’-シアノ-アベルメクチンB1単糖が得られる。
ステップB:(ステップAから得られた)5-OTBDMS-4’-(R)-4’-デスオキシ-4’-N-メチル-N-オキシ-アミノ-4’-シアノ-アベルメクチンB1単糖をテトラヒドロフラン(0.1gにつき2.5ml)に溶かした後、貯蔵溶液(出発材料0.1gにつき0.5ml)を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムと酢酸エチルの混合物の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4’-(R)-4’-デスオキシ-4’-N-メチル-N-オキシ-アミノ-4’-シアノ-アベルメクチンB1単糖が得られる。
実施例P28:4’-(R)-4’-デスオキシ-4’-N-メチル-N-(メチルカルボニルオキシ-アミノ)-4’-シアノ-アベルメクチンB1単糖
Figure 0005046116
300mgの5-OTBDMS-4’-(R)-4’-デスオキシ-4’-N-メチル-N-オキシ-アミノ-4’-シアノ-アベルメクチンB1単糖(P27:ステップA)を6mlのジクロロメタンに溶かし、410mgのジメチルアミノピリジンと125μlの塩化アセチルを添加する。この混合物を室温にて1時間にわたって撹拌する。この反応混合物を酢酸エチルとともにシリカゲルで濾過し、真空下で濃縮する。残留物をテトラヒドロフラン(0.1gにつき2.5ml)に溶かした後、貯蔵溶液(出発材料0.1gにつき0.5ml)を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムと酢酸エチルの混合物の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4’-(R)-4’-デスオキシ-4’-N-メチル-N-(メチルカルボニルオキシ-アミノ)-4’-シアノ-アベルメクチンB1単糖が得られる。
実施例P29:4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-アセチルアミノ-4”-イソプロピルカルバモイル-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:2gの5-OTBDMS-4”-デスオキシ-4”-オキソ-アベルメクチンB1を4mlのメタノールに溶かし、得られた混合物を室温にて30分間にわたって撹拌する。次に0.15gの酢酸アンモニウムと0.19mlのイソシアン化イソプロピルを添加する。この混合物を室温にて20時間にわたって撹拌する。この混合物を酢酸エチルの中に注ぎ、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で2回洗浄する。次に有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、5-OTBDMS-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-アセチルアミノ-4”-イソプロピルカルバモイル-アベルメクチンB1と5-OTBDMS-4”-(S)-4”-O-アセチル-4”-イソプロピルカルバモイル-アベルメクチンB1の混合物が得られる。
ステップB:(ステップAから得られた)1.1gの混合物を35mlのテトラヒドロフランに溶かした後、2.1mlの貯蔵溶液(貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する)と6.1mlのピリジンを添加する。得られた混合物を室温にて20時間にわたって撹拌し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-アセチルアミノ-4”-イソプロピルカルバモイル-アベルメクチンB1が得られる。
実施例P30:4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-アセチルアミノ-4”-ブチルカルバモイル-アベルメクチンB1
Figure 0005046116
ステップA:2.03gの5-OTBDMS-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-トリフルオロアセチルアミノ-4”-ブチルカルバモイル-アベルメクチンB1を50mlのエタノールに溶かし、500mgのホウ水素化ナトリウムを添加する。この混合物を室温にて3時間にわたって撹拌する。次に6mlの炭酸水素ナトリウム溶液を添加する。この混合物を濾過し、溶媒を蒸留によって除去する。残留物を酢酸エチル/メタノールを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、5-OTBDMS-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-アミノ-4”-ブチルカルバモイル-アベルメクチンB1が得られる(純粋ではなく、純度は80%)。
ステップB:0.2gの5-OTBDMS-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-アミノ-4”-ブチルカルバモイル-アベルメクチンB1を5.0mlのテトラヒドロフランに溶かす。120μlのピリジンと50μlの塩化アセチルを添加する。この混合物を室温にて30分間にわたって撹拌する。この混合物を酢酸エチルの中に注ぎ、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で2回洗浄する。次に有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をシクロヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、5-OTBDMS-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-アセチルアミノ-4”-ブチルカルバモイル-アベルメクチンB1が得られる。
ステップC:(ステップBから得られた)5-OTBDMS-4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-アセチルアミノ-4”-ブチルカルバモイル-アベルメクチンB1をテトラヒドロフラン(0.1gにつき2.5ml)に溶かした後、貯蔵溶液(出発材料0.1gにつき0.5ml)を添加する。貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する。得られた混合物を室温にて24時間にわたって撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムと酢酸エチルの混合物の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。すると相が分離する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。残留物をシクロヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって精製すると、4”-(S)-4”-デスオキシ-4”-アセチルアミノ-4”-ブチルカルバモイル-アベルメクチンB1が得られる。
表1〜96、A〜L、M1〜M8の化合物は、実施例P1〜P30に記載したのと同様にして調製すること、または当業者に知られている方法で調製することができる。
表A:一般式:
Figure 0005046116
の化合物(ただしR1はs-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、炭素原子22と23の間の結合は二重結合である)
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
表B:一般式:
Figure 0005046116
の化合物(ただしR1はs-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、炭素原子22と23の間の結合は二重結合である)
Figure 0005046116
Figure 0005046116
表C:一般式:
Figure 0005046116
の化合物(ただしR1はs-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、炭素原子22と23の間の結合は二重結合である)
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
Figure 0005046116
表D:一般式:
Figure 0005046116
の化合物(ただしR1はs-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、炭素原子22と23の間の結合は二重結合である)
Figure 0005046116
Figure 0005046116
表E:一般式:
Figure 0005046116
の化合物(ただしR1はs-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、炭素原子22と23の間の結合は二重結合である)
Figure 0005046116
Figure 0005046116
表F:一般式:
Figure 0005046116
の化合物(ただしR1はs-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、炭素原子22と23の間の結合は二重結合である)
Figure 0005046116
表G:一般式:
Figure 0005046116
の化合物(ただしR1はs-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、炭素原子22と23の間の結合は二重結合である)
Figure 0005046116
表H:一般式:
Figure 0005046116
の化合物(ただしR1はs-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、炭素原子22と23の間の結合は二重結合である)
Figure 0005046116
表I:一般式:
Figure 0005046116
の化合物(ただしR1はs-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、炭素原子22と23の間の結合は二重結合である)
Figure 0005046116
表J:一般式:
Figure 0005046116
の化合物(ただしR1はs-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、炭素原子22と23の間の結合は二重結合である)
Figure 0005046116
表K:一般式:
Figure 0005046116
の化合物(ただしR1はs-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、炭素原子22と23の間の結合は二重結合である)
Figure 0005046116
表L:一般式:
Figure 0005046116
の化合物(ただしR1はs-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、炭素原子22と23の間の結合は二重結合である)
Figure 0005046116
以下の特徴を持つ化合物も利用することができる。
Figure 0005046116
生物での実施例:
実施例B1:エジプトヨトウに対する活性
若いダイズの苗に、活性化合物を12.5ppm含む水性エマルジョン・スプレーをスプレーし、スプレーしたそのコーティングが乾燥した後、エジプトヨトウの第1齢の幼虫10匹を付着させ、プラスチック容器の中に入れる。3日後、幼虫の数の減少率(%)と摂食低下の割合(%活性)を、処理した苗と処理しない苗で死んだ幼虫の数と摂食量を比較することによって明らかにする。
このテストでは、一般式(I)、(III)、(V)の化合物が優れた活性を示す。特に、表A5、表A6、表A7、表A8、表A11、表A13、表A24、表A42、表B1、表C1、表C23、表C29、表D1、表D2、表D6、表D8、表D9、表H1からの化合物は、害虫の集団を80%以上減らす効果がある。
実施例B2:エジプトヨトウに対する全身活性
トウモロコシの苗を、活性化合物を12.5ppm含むテスト溶液に入れる。6日後、葉を切り離し、ペトリ皿に入れた湿った濾紙の上に載せ、L1齢のエジプトヨトウの幼虫12〜15匹を付着させる。4日後、幼虫の減少率(%活性)を、処理した苗と処理しない苗で比較することによって明らかにする。
このテストでは、一般式(I)、(III)、(V)の化合物が優れた活性を示す。特に、表A5、表A6、表A7、表A8、表A11、表A13、表A24、表A42、表B1、表C1、表C23、表C29、表D1、表D2、表D6、表D8、表D9、表H1からの化合物は、害虫の集団を80%以上減らす効果がある。
実施例B3:ヘリオティス・ビレスケンス(タバコガの近縁種)に対する活性
産卵後0〜24時間経ったヘリオティス・ビレスケンスの卵35個を、ペトリ皿に入れた濾紙上の合成餌層の上に載せる。次に、活性化合物を12.5ppm含むテスト溶液0.8mlをピペットで濾紙に注ぐ。評価を6日後に行なう。数の減少率(%活性)を、処理した濾紙と処理していない濾紙で死んだ卵と幼虫の数を比較することによって明らかにする。
このテストでは、一般式(I)、(III)、(V)の化合物が優れた活性を示す。特に、表A5、表A6、表A7、表A8、表A11、表A13、表A24、表A42、表B1、表C1、表C23、表C29、表D1、表D2、表D6、表D8、表D9、表H1からの化合物は、害虫の集団を80%以上減らす効果がある。
実施例B4:コナガの幼虫に対する活性
若いキャベツの苗に、活性化合物を12.5ppm含む水性エマルジョン・スプレーをスプレーし、スプレーしたそのコーティングが乾燥した後、コナガの第1齢の幼虫10匹をそのキャベツの苗に付着させ、プラスチック容器の中に入れる。評価を3日後に行なう。幼虫の減少率(%)と食事量の減少率(%)を、死んだ幼虫の数と摂食量の減少を処理した苗と処理しない苗で比較することによって明らかにする。
このテストでは、一般式(I)、(III)、(V)の化合物が、コナガに対して優れた活性を示す。特に、表A5、表A6、表A7、表A8、表A11、表A13、表A24、表A42、表B1、表C1、表C23、表C29、表D1、表D2、表D6、表D8、表D9、表H1からの化合物は、害虫の集団を80%以上減らす効果がある。
実施例B5:ミカンキイロアザミウマに対する活性
円板状にしたマメの葉をペトリ皿に入れた寒天の上に置き、スプレー室の中で、活性化合物を12.5ppm含むテスト溶液をスプレーする。次に、葉に多数のミカンキイロアザミウマを付着させる。評価を10日後に行なう。数の減少率(%活性)を、処理した葉と処理していない葉で数を比較することによって明らかにする。
このテストでは、一般式(I)、(III)、(V)の化合物が優れた活性を示す。特に、表A5、表A6、表A7、表A8、表A11、表A13、表A24、表A42、表B1、表C1、表C23、表C29、表D1、表D2、表D6、表D8、表D9、表H1からの化合物は、害虫の集団を80%以上減らす効果がある。
実施例B6:ディアブロティカ・バルテアタに対する活性
トウモロコシの苗に、活性化合物を12.5ppm含む水性エマルジョン・スプレーをスプレーし、スプレーしたそのコーティングが乾燥した後、ディアブロティカ・バルテアタの第2齢の幼虫10匹を付着させ、プラスチック容器の中に入れる。6日後、数の減少率(%活性)を、処理した苗と処理しない苗で死んだ幼虫の数を比較することによって明らかにする。
このテストでは、一般式(I)、(III)、(V)の化合物、特に表A8、表A9、表A11、表A12、表C23からの化合物が優れた活性を示す。
実施例B7:ナミハダニに対する活性
若いマメの苗に多数のナミハダニを付着させ、1日後、活性化合物を12.5ppm含む水性エマルジョン・スプレーをスプレーし、25℃にて6日間にわたってインキュベートした後、評価する。数の減少率(%活性)を、処理した苗と処理しない苗で死んだ卵、幼虫、成虫の数を比較することによって明らかにする。
このテストでは、一般式(I)、(III)、(V)の化合物が優れた活性を示す。特に、表A5、表A6、表A7、表A8、表A11、表A13、表A24、表A42、表B1、表C1、表C23、表C29、表D1、表D2、表D6、表D8、表D9、表H1からの化合物は、害虫の集団を80%以上減らす効果がある。

Claims (19)

  1. 一般式(I)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、炭素原子22と23の間の点線で示した結合は二重結合であり、
    mは、0または1であり、
    R1は、sec-ブチルまたはイソプロピルを表わし、
    R2は、メチル、ビニルまたはアリルを表わし、
    R3とR4は、互いに独立に、水素、メチル、アセチル、C1-C3アルキル-オキシカルボニル、C1-C3アルキル-オキシ-(C1-C3アルキレン)-カルボニル、アミノスルホニルまたはアリルであるか、R2とR3が合わさって、またはR3とR4が合わさって、3〜5員のアルキレン架橋を表わし、そのそれぞれについて、少なくとも1個のCH2基がNR6(ただしR6は、水素を表わす)で置換されていてもよい);または、一般式(I)の化合物のE/Z異性体および/または互変異性体であって、それぞれ遊離形態または塩形態である化合物
  2. 一般式(I)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、R2、R3、R4、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りである)の調製方法であって、
    (i)一般式(α)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りであり、Qは保護基である)を合成するステップと;
    (ii)ジスルフィドと、脂肪族ホスフィンまたは芳香族ホスフィンと、一般式(α)の化合物とを反応させて一般式(II)のスルフェンイミン誘導体:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、炭素原子22と23の間の結合、m、Qは前記と同義であり、R8bはアリールである)を生成させるステップと;
    (iii)一般式(II)のスルフェンイミン誘導体を酸化して一般式(III)のスルフィンイミン誘導体:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、炭素原子22と23の間の結合、m、Qは前記と同義であり、R8はアリールである)を生成させるステップと;
    (iva)一般式:R2-M-(Hal)rで表される、R2基を有する有機金属試薬(ただし、R2は前記と同義であり、Mはマグネシウムであり、HalはClであり、rは0〜2である)を一般式(III)のスルフィンイミン誘導体と反応させて一般式(IV)のスルフィンアミド化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、R2、R8、炭素原子22と23の間の結合、m、Qは前記と同義である)を生成させるステップと;
    (va)スルフィニル基と保護基Qを1ステップで除去して、または1つずつ順番に除去して一般式(I)の化合物(ただしR3とR4はそれぞれ水素を表わす)を生成させるステップ;または
    (vb)スルフィニル基だけを除去し、一般式:R-Halで表される試薬(ただし、Rは前記で定義したR3またはR4であり、HalはClである)と反応させた後、保護基Qを除去して一般式(I)の化合物を生成させるステップとを含む方法。
  3. 一般式(I)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただしR1、R2、R3、R4、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りである)の調製方法であって、
    (i)一般式(α)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りであり、Qは保護基である)を合成するステップと;
    (ii)ジスルフィドと、脂肪族ホスフィンまたは芳香族ホスフィンと、一般式(α)の化合物とを反応させて一般式(II)のスルフェンイミン誘導体:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、炭素原子22と23の間の結合、m、Qは前記と同義であり、R8bはアリールである)を生成させるステップと;
    (iii)一般式(II)のスルフェンイミン誘導体を酸化して一般式(III)のスルフィンイミン誘導体:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、炭素原子22と23の間の結合、m、Qは前記と同義であり、R8はアリールである)を生成させるステップと;
    (ivb)一般式:
    Figure 0005046116
    のイソシアナート試薬(ただしR12は、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルケニル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルキニル、置換されていないか、1〜5置換されたアリール、置換されていないか、1〜5置換されたベンジル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルスルホン、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルニトリルのいずれかである)を一般式(III)のスルフィンイミン誘導体と反応させて一般式(IVa)のアミド化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、R12、炭素原子22と23の間の結合、m、Qは前記と同義であり、R13は非置換または1〜3置換されたC1-C6アルキルである)を生成させるステップと;
    (vc)一般式:R-Halで表される試薬(ただし、Rは前記で定義したR3またはR4であり、HalはClである)と反応させた後、保護基Qを除去して一般式(I)の化合物を生成させるステップとを含む方法。
  4. 一般式(I)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただしR1、R2、R3、R4、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りである)の調製方法であって、
    (i)一般式(α)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りであり、Qは保護基である)を合成するステップと;
    (ii)ジスルフィドと、脂肪族ホスフィンまたは芳香族ホスフィンと、一般式(α)の化合物とを反応させて一般式(II)のスルフェンイミン誘導体:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、炭素原子22と23の間の結合、m、Qは前記と同義であり、R8bはアリールである)を生成させるステップと;
    (iii)一般式(II)のスルフェンイミン誘導体を酸化して一般式(III)のスルフィンイミン誘導体:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、炭素原子22と23の間の結合、m、Qは前記と同義であり、R8はアリールである)を生成させるステップと;
    (ivc)一般式:
    Figure 0005046116
    のニトロアルキル試薬(ただしR10とR11は、互いに独立に、H、CN、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルケニル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルキニル、置換されていないか、1〜5置換されたアリール、置換されていないか、1〜5置換されたベンジル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルスルホン、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルニトリルのいずれかである)を一般式(III)のスルフィンイミン誘導体と反応させて一般式(IV)のスルフィンアミド化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、R2、R8、炭素原子22と23の間の結合、m、Qは前記と同義である)を生成させるステップと;
    (va)スルフィニル基と保護基Qを1ステップで除去して、または1つずつ順番に除去して一般式(I)の化合物(ただしR3とR4はそれぞれ水素を表わす)を生成させるステップ;または
    (vb)スルフィニル基だけを除去し、一般式:R-Halで表される試薬(ただし、Rは前記で定義したR3またはR4であり、HalはClである)と反応させた後、保護基Qを除去して一般式(I)の化合物を生成させるステップとを含む方法。
  5. 一般式(I)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただしR1、R2、R3、R4、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りである)の調製方法であって、
    (i)一般式(β)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りであり、XはHまたはQであり、Qは保護基である)を合成するステップと;
    (ii)N-置換ヒドロキシルアミン(ただし、N-置換基は前記で定義したR4である)またはその塩を一般式(β)の化合物と反応させて一般式(V)のニトロン化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、R4、炭素原子22と23の間の結合、m、Xは前記と同義である)を生成させるステップと;
    (iiia)一般式:R2-M-(Hal)rで表される、R2基を有する有機金属試薬(ただし、R2は前記と同義であり、Mはマグネシウムであり、HalはClであり、rは0〜2である)またはシリル試薬を一般式(V)のニトロン化合物と反応させて一般式(VI)のヒドロキシアミノ化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、R2、R4、炭素原子22と23の間の結合、m、Xは前記と同義である)を生成させるステップと;
    (iva)保護基Qが存在している場合には除去して一般式(I)の化合物(ただし、R3はOHである)を生成させるステップ;または
    (ivb)一般式:R-Halで表される試薬(ただし、Rは前記で定義したR3またはR4であり、HalはClである)と反応させた後、保護基Qが存在している場合には除去して一般式(I)の化合物を生成させるステップとを含む方法。
  6. 一般式(I)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただしR1、R2、R3、R4、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りである)の調製方法であって、
    (i)一般式(β)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りであり、XはHまたはQであり、Qは保護基である)を合成するステップと;
    (ii)N-置換ヒドロキシルアミン(ただしN-置換基は前記で定義したR4である)またはその塩を一般式(β)の化合物と反応させて一般式(V)のニトロン化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、R4、炭素原子22と23の間の結合、m、Xは前記と同義である)を生成させるステップと;
    (iiib)一般式:
    Figure 0005046116
    で表されるアルケン誘導体またはアルキン誘導体(ただし、R14、R15、R16、R17は、互いに独立に、H、CN、非置換C1-C3アルキル、非置換C3-C6シクロアルキル、非置換アリール、非置換C3-C6シクロアルキルエステルまたは非置換C3-C6アルキルエステルである)を一般式(V)のニトロン化合物と反応させてそれぞれ一般式(VII)のN-イソオキサゾリジン化合物または2,3-ジヒドロ-イソオキサゾール化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、R4、R14、R15、R16、R17、炭素原子22と23の間の結合、m、Xは前記と同義である)を生成させるステップと;
    (iva)保護基Qが存在している場合には除去して一般式(I)の化合物(ただし、R2とR3は、CH2基が酸素原子で置換されたアルキレン架橋またはアルケニレン架橋である)を生成させるステップ;または
    (ivb)一般式:R-Halで表される試薬(ただし、Rは前記で定義したR3またはR4であり、HalはClである)と反応させた後、保護基Qが存在している場合には除去して一般式(I)の化合物を生成させるステップとを含む方法。
  7. 一般式(I)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただしR1、R3、R4、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りであり、R2はCNである)の調製方法であって、
    (i)一般式(β)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りであり、XはHまたはQであり、Qは保護基である)を合成するステップと;
    (iia)ルイス酸とシアン化トリアルキルシリルの存在下で一般式(β)の化合物をヘキサメチルジシリラザンまたはヘプタメチルジシリラザンと反応させて一般式(I)の化合物(ただしQが存在する場合には5位の炭素位置にある酸素原子は保護されており、R1、R3、R4、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りであり、R2はCNである)を生成させるステップと;
    (iii)場合によっては一般式:R-Halで表される試薬(ただし、Rは前記で定義したR3またはR4であり、HalはClである)と反応させるステップと;
    (iv)保護基Qが存在している場合には除去して一般式(I)の化合物を生成させるステップとを含む方法。
  8. 一般式(I)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただしR1、R3、R4、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りであり、R2はCNである)の調製方法であって、
    (i)一般式(β)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りであり、XはHまたはQであり、Qは保護基である)を合成するステップと;
    (iib)一般式(β)の化合物を一般式R3R4NHのアミン、クロロシラン、ルイス酸、シアン化トリアルキルシリルと反応させて一般式(I)の化合物(ただしQが存在する場合には5位の炭素位置にある酸素原子は保護されており、R1、R3、R4、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りであり、R2はCNである)を生成させるステップと;
    (iii)場合によっては一般式:R-Halで表される試薬(ただし、Rは前記で定義したR3またはR4であり、HalはClである)と反応させるステップと;
    (iv)保護基Qが存在している場合には除去して一般式(I)の化合物を生成させるステップとを含む方法。
  9. 一般式(I)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただしR1、R3、R4、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りであり、R2はCNである)の調製方法であって、
    (i)一般式(β)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、R1、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りであり、XはHまたはQであり、Qは保護基である)を合成するステップと;
    (ii)一般式(β)の化合物を一般式R18CO2 -NH4 +のアンモニウム塩および一般式R12NCのイソシアニドと反応させて一般式(I)の化合物(ただし一般式(β)の化合物にQが存在している場合には5位の炭素位置にある酸素原子は保護されており、R1、炭素原子22と23の間の結合、mは、請求項1で定義した通りであり、R2はR12NHC(O)であり、R4はR18C(O)であり、R18は、H、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルケニル、置換されていないか、1〜5置換されたC2〜C12アルキニル、置換されていないか、1〜5置換されたアリール、置換されていないか、1〜5置換されたベンジル、置換されていないか、1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルエステル、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルスルホン、置換されていないか、1〜5置換されたC1〜C12アルキルニトリルのいずれかであり、R12は請求項2で定義した通りである)を生成させるステップと;
    (iii)保護基Qが存在している場合には除去して一般式(I)の化合物を生成させるステップとを含む方法。
  10. 一般式(III)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、炭素原子22と23の間の点線で示した結合は二重結合であり、
    mは、0または1であり、
    R1は、sec-ブチルまたはイソプロピルを表わし、
    R8は、アリールで置換されているC1〜C6アルキル基を表わし、
    Xは、HまたはQを表わし、Qはアルキルエーテル基、トリアルキルシリル基、フェニル-t-アルキルシリル基、エステルおよび炭酸アルキルから選択された保護基である);
    または存在している場合には、一般式(III)の化合物のE/Z異性体および/またはジアステレオアイソマーおよび/または互変異性体であって、それぞれ遊離形態または塩形態である化合物
  11. 一般式(V)の化合物:
    Figure 0005046116
    (ただし、炭素原子22と23の間の点線で示した結合は二重結合であり、
    mは、0または1であり、
    R1は、sec-ブチルまたはイソプロピルを表わし、
    R4は、水素、メチル、アセチル、C1-C3アルキル-オキシカルボニル、C1-C3アルキル-オキシ-(C1-C3アルキレン)-カルボニル、アミノスルホニルまたはアリルを表わし、
    Xは、HまたはQを表わし、Qはアルキルエーテル基、トリアルキルシリル基、フェニル-t-アルキルシリル基、エステルおよび炭酸アルキルから選択された保護基である);または、一般式(V)の化合物のE/Z異性体またはジアステレオアイソマーまたは互変異性体であって、それぞれ遊離形態または塩形態である化合物
  12. 請求項1に規定した一般式(I)の化合物、請求項10に規定した一般式(III)の化合物、請求項11に規定した一般式(V)の化合物のうちの少なくとも1つを活性化合物として含み、さらに、少なくとも1種類の助剤を含む殺虫組成物。
  13. 請求項12に規定した組成物を害虫またはその住処に散布する操作(但し、ヒトに対する散布を除く)を含む害虫の制御方法。
  14. 請求項12に規定した組成物の調製方法であって、活性化合物としての請求項1に規定した一般式(I)の化合物、請求項10に規定した一般式(III)の化合物、請求項11に規定した一般式(V)の化合物のうちの少なくとも1つを少なくとも1種類の助剤と密に混合する操作、および/または活性化合物としての請求項1に規定した一般式(I)の化合物、請求項10に規定した一般式(III)の化合物、請求項11に規定した一般式(V)の化合物のうちの少なくとも1つを少なくとも1種類の助剤とともに粉砕する操作を含む方法。
  15. 請求項12に規定した組成物を調製するための、請求項1に規定した一般式(I)の化合物、請求項10に規定した一般式(III)の化合物または請求項11に規定した一般式(V)の化合物の使用。
  16. 請求項12に規定した組成物を利用(但し、ヒトに対する利用を除く)して害虫を制御する方法。
  17. 植物増殖材料を保護する方法であって、その増殖材料またはその増殖材料を植えた場所を請求項12に規定した組成物で処理する操作を含む方法。
  18. 請求項17に記載の方法によって処理された、請求項1に規定した一般式(I)の化合物、請求項10に規定した一般式(III)の化合物、請求項11に規定した一般式(V)の化合物のうちの少なくとも1つが付着した害虫抵抗性の植物増殖材料。
  19. 請求項1に規定した一般式(I)の化合物を調製するための、請求項10または11に規定した化合物の使用。
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