JP5045686B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5045686B2
JP5045686B2 JP2009014587A JP2009014587A JP5045686B2 JP 5045686 B2 JP5045686 B2 JP 5045686B2 JP 2009014587 A JP2009014587 A JP 2009014587A JP 2009014587 A JP2009014587 A JP 2009014587A JP 5045686 B2 JP5045686 B2 JP 5045686B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor
region
drain
semiconductor surface
gate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009014587A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009135513A (ja
Inventor
努 井本
敏夫 小林
孝義 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2009014587A priority Critical patent/JP5045686B2/ja
Publication of JP2009135513A publication Critical patent/JP2009135513A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5045686B2 publication Critical patent/JP5045686B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、絶縁ゲート型電界効果トランジスタからなる半導体装置の製造方法に関する。
集積回路の高速化・高集積化・低消費電力化は、これまで主に、プレーナー型MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の微細によって進められてきた。従来のプレーナー型MOSFETの断面構造を、図37の概略構成断面図によって説明する。
図37に示すように、プレーナー型MOSFET101は、半導体基板111上にゲート絶縁膜112を介してゲート電極113が形成され、このゲート電極113の一方側の半導体基板111にはソースエクステンション領域114を介してソース領域115が形成され、上記ゲート電極113の他方側の半導体基板111にはドレインエクステンション領域116を介してドレイン領域117が形成され、ソースエクステンション領域114、ドレインエクステンション領域116ともに、ゲート電極113下部にオーバーラップする状態に形成されているものである。
微細化によって、プレーナー型MOSFET101のゲート長LGが短縮されると、いわゆるショートチャネル効果が現れる。ショートチャネル効果を抑えるためには、スケーリング則に沿った微細化が必要となる。すなわち、ゲートの大容量化(ゲート絶縁膜の薄膜化)、チャネルの高濃度化、ソース・ドレイン拡散層の浅接合化の組み合わせによって行われる必要がある。
性能を向上させつつ微細化を達成する上で、上記3つのパラメータを組み合わせる設定が重要である。例えばJ.R.Brewsの短チャネル効果を生じる条件式によると、短チャネル効果を生じるか否かの境界となるチャネル長Lminは、1つのパラメータγによって規定することができ、そのパラメータは、ゲート容量の増加(ゲート酸化膜の薄膜化)、チャネル濃度、ソース・ドレイン拡散層深さの3つ変数の関数となっていることが示されている。そして、パラメータγの1つの値を決める上記3つの変数、すなわちゲート容量の増加(ゲート酸化膜の薄膜化)、チャネル濃度、ソース・ドレイン拡散層深さの組み合わせは、無数にあることが知られている。
したがって、構造の工夫により、接合深さを0にできれば、他の2つの構造因子に対する要求、すなわち、ゲート容量の増加(ゲート酸化膜の薄膜化)、チャネル濃度の増大、を大幅に緩和することが可能となる。ここで、MOSトランジスタの動作上意味のあるソース・ドレイン拡散層の接合深さは、MOSトランジスタのゲート絶縁膜・半導体基板界面から測った深さである。
上記ゲート大容量化は、従来、ゲート酸化膜の薄膜化によってなされてきたが、既に物理膜厚で2nmを下回り、耐圧の観点から限界に達している。そのため、さらなる薄膜化によらない高容量化の手段として、高誘電率な絶縁膜、例えば酸化ハフニウム、窒化ハフニウム等を用いる検討が進んでいる。また、チャネル高濃度化も、チャネル領域の不純物濃度にして1018cm-3に達している。不純物濃度が1018cm-3に近づくと、ツェナーブレークダウン(トンネルブレークダウン)による接合耐圧の低下、チャネルに発生する高電界による移動度の低下などが懸念される。
一方、ソース・ドレイン拡散層の浅接合化は、チャネルに接する浅いソース・ドレイン拡散層(エクステンション)の接合深さが、現在100nm以下に達している。浅接合化によって電流経路が狭まると、ソース・ドレイン拡散層の直列抵抗が増大するので、オン電流(電流駆動能力)は減少する。しかし、従来のプレーナー型のMOSトランジスタにおいて、この様な浅接合化をさらに推し進めるには、不純物のドーピング、その後の熱処理の低温化など困難な課題が多い。
そこで、ショートチャネル効果の抑制とソース・ドレイン抵抗の低減を両立させる手段として、図38に示すリセスゲート型(あるいは、グルーブドゲート型)と呼ばれる、半導体基板211をエッチングして形成した溝の底部にゲート212を設ける構造が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
また、図39に示すエレベーテッド・ソース・ドレイン・エクステンション型(または、レイズド・ソース・ドレイン・エクステンション型)とよばれる構造が提案されている(例えば、特許文献2−4参照)。この構造では、半導体基板311表面にゲート312は形成されるが、ソース・ドレイン拡散層313、314およびエクステンション領域315、316は、半導体基板311上にエピタキシャル成長させた半導体層で形成されている。
これらの構造における1つの典型は、ソース・ドレイン拡散層の拡散深さ(Xj)をゼロ、または負の値に設定することである。このような設計においては、ショートチャネル効果が抑制され、しきい値電圧のロールオフが著しく低減することが実験で確かめられている。ところが、高いオン電流は得られていない。これは、チャネル領域とオーバーラップ領域の間にコーナー部が存在するためである。
コーナー部では、実効的な酸化膜厚が厚くなること、ゲートから基板内部に向かう電界が放射状に広がること等により、局所的なしきい値電圧が高くなる。さらに、電気力線が放射状に広がるため、同じゲート電圧でも、平坦なチャネル領域と比べて、コーナー部のシートキャリア濃度は低くなる。シートキャリア濃度が低くなると、ドレイン電流の連続性から、コーナー部のキャリアは高速に走らなければならない。その結果、移動度が低下し、その部分の抵抗が増大する。そして抵抗が増大すると、コーナー部の電圧降下が増加するので、チャネルのソース端、およびドレイン端での電圧降下が増加する。
ソース端での電圧降下が増加は、実効的なゲート電圧(真性FETのゲート・ソース間電圧)が減少させる。その結果、チャネルのキャリア密度が減少して抵抗が増大するので、ドレイン電流が減少する。キャリアのドリフト速度が飽和に達した場合は、コーナー部が定電流源として働くため、ドレイン電流は頭打ちになる。また、ドレイン端での電圧降下の増加は、ゲート平坦部のドレイン端での電位上昇を妨げるので、ドレイン電圧はドレイン側コーナー部とドレイン電極との間に主に掛かるようになる。その結果、ドレイン側コーナー部からドレイン側が、寄生トランジスタとして動作するため、ドレイン電流はドレイン側コーナー部への電流注入量で決まるようになり、ドレイン電圧を増加させてもドレイン電流を効果的に増加させることができなくなる。
一方、ソース・ドレインを持ち上げつつ、ゲート端で、ある程度の深さまでソース・ドレイン不純物を拡散している構造も種々提案されている(例えば、特許文献5参照)。このような例では、コーナー部が、ソース・ドレイン拡散層の中に埋め込まれるため、コーナー部にあっても不純物由来のキャリアで十分なシートキャリア濃度が確保される。したがって、上記のような問題は起こらない。しかしながら、接合深さを10nm〜20nmとしている限りにおいては、ゲート長が10nm〜20nmにおけるショートチャネル効果を十分抑制することができない。その結果、オフ時のリーク電流の増大、もしくは、リーク電流を抑えた場合は、オーバードライブ電圧の不足によるオン電流の減少が避けられず、高性能なMOSFETは得られない。
さらに、このような構造でショートチャネル効果の抑制と電流駆動能力の両立を図った場合、ソース・ドレイン拡散層の拡散深さやゲート長の許容変動幅は数nm以下となり、極めて高い制御性が必要であることが、発明者の計算から判明した。このような高い制御性を得るのは容易ではないから、高い歩留まりを得るためには、高度なリソグラフィー技術と不純物導入・活性化技術が必要となり、プロセス製造コストの上昇を招く。
ところで、オフ時のリーク電流を十分抑えるためには、しきい値電圧は、トランジスタの微細化が進んでも、0Vよりある程度高い値に設定しなければならない。他方、スケーリングによってゲート酸化膜が薄膜化されると、ゲートリークを抑えるために、電源電圧を下げなければならない。その結果、微細化によって、ゲートのオーバードライブ電圧を下げなければならない。しかるに、これは電流駆動能力を低下させる。したがって、それを補うため、移動度を向上させる技術が種々考案されている。例えば、応力によるバンド構造の変化を用いた移動度向上技術や、NMOSとPMOSとで、キャリア移動度が最も高い結晶面を使い分ける技術が知られている。
応力を用いる技術では、動作温度においてチャネル領域に発生する圧縮または引っ張りの応力によって、チャネル領域のバンド構造を変化させ、有効質量や散乱確率の低下によって、チャネルキャリアの移動度を増加させる。応力は、基板と異なる熱膨張係数を有する薄膜でトランジスタを被覆する方法、もしくは、基板と異なる熱膨張係数の材料でソース・ドレイン領域を構成する方法が多数知られている。
また、結晶面を使い分ける技術では、NMOSに(100)面を、PMOSに(110)面を使うために、基板張り合わせ技術を用いる方法が知られている。
しかし、これらの移動度向上技術を、例えばグルーヴドゲート(grooved gate)構造の派生形である「V字型MOSFET」に、適用しようとすると、次のような問題を生じることが予想される。すなわち、薄膜を用いる方法とソース・ドレイン領域を用いる方法のいずれの場合においても、最も効率よくチャネルを歪ませることができるのは、チャネル面が基板表面に近く、かつ、基板面に平行な場合である。しかるに、V字型チャネルにおいては、チャネル面が基板深部に広がっており、かつ、基板の主面と平行でない。そのため、チャネル方向の応力を効率よく発生させることは容易ではない。さらに、V字型チャネルでは、基板面にV字型に深いトレンチを形成する必要がある。よって、SOI基板を用いることができないので、面方位の組み合わせの自由も制約される。よって、ショートチャネル効果の抑制と、移動度向上を両立させることは困難である。
特開昭49−126281号公報 特開2000−82813号公報 特開2001−144290号公報 特開2001−284468号公報 特開2001−326351号公報
解決しようとする問題点は、ショートチャネル効果の抑制と、移動度向上を両立させることが困難な点である。
本発明は、ショートチャネル効果の抑制と、移動度向上を両立させる。
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上にダミーゲート絶縁膜を介してダミーゲートを形成する工程と、前記ダミーゲートの両側の前記半導体基板にソース・ドレイン不純物領域を形成する工程と、 前記ダミーゲートの両側の前記半導体基板上に前記ソース・ドレイン不純物領域のせり上げ部分となる半導体層を形成する工程と、前記ダミーゲート直下のソース側にのみソース不純物領域のオーバーラップ領域を形成する工程と、前記ダミーゲートを除去し、該除去領域に露出した前記ダミーゲート絶縁膜を除去する工程と、前記除去領域に露出した前記半導体基板に、底面が第1半導体面であり、かつ、ドレイン側の側面が前記第1半導体面につながる面であり、該第1半導体面に対して傾斜を有する第2半導体面であるリセス形状を、前記オーバーラップ領域の少なくとも一部を残した状態で形成する工程と、前記ソース不純物領域と前記ドレイン不純物領域との間において、前記リセス形状を形成した前記半導体基板上にゲート絶縁膜とゲート電極とを順次形成する工程とを備え、前記ソース不純物領域のオーバーラップ領域におけるドレイン側の端部は、前記第1半導体面内にあり、かつ、前記オーバーラップ領域は、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記ゲート電極とオーバーラップしており、前記ドレイン不純物領域におけるソース側の端部は、前記第2半導体面内にあり、前記第1半導体面と前記第2半導体面との境界と前記オーバーラップ領域におけるドレイン側の端部との間に形成されるチャネル長は、前記境界と前記ドレイン不純物領域におけるソース側の端部との間に形成されるチャネル長よりも長いことを特徴とする。
上記半導体装置の製造方法では、半導体基板上に、角度を有してつながる第1半導体面と第2半導体面とを有するリセス形状が形成され、リセス形状の上にゲート絶縁膜とゲート電極が順次形成され、ソース不純物領域のオーバーラップ領域がゲート絶縁膜を挟んでゲート電極と第1半導体面内でオーバーラップするように形成されることから、ソース側ゲートコーナー部のシートキャリア濃度の減少が回避される。またドレイン不純物領域におけるソース側の端部が第2半導体面下の半導体基板に形成されることから、チャネル(第1半導体面と第2半導体面)の曲がり部付近の表面ポテンシャルを他の部分より高くすることができる。これにより、ドレイン電界が曲がり部付近で遮蔽されるようになり、ショートチャネル効果によるしきい値電圧の低下が抑制され、ゲート長の許容変動幅が増加される。さらに、ソース不純物領域のオーバーラップ領域が形成されたことにより、ドレイン不純物領域と半導体基板との接合界面が、ソース不純物領域と半導体領域との接合界面より、第1半導体面と第2半導体面との境界に近い状態に形成されることから、ドレイン側の曲がり部付近の局所的なシートキャリア濃度の低下が回避され、曲がり部付近での電圧降下が抑えられる。このような特性を有する半導体装置が製造される。
本発明によれば、ソース側ゲートコーナー部のシートキャリア濃度の減少が回避されるようになるので、チャネルのソース端電位の上昇が防止でき、オン電流の減少が軽減できるようになる。またドレイン電界が曲がり部付近で遮蔽されるようになることから、ショートチャネル効果によるしきい値電圧の低下が抑制できるようになるとともに、ゲート長の許容変動幅が増加するようになるという利点がある。さらに、ドレイン側の曲がり部付近の局所的なシートキャリア濃度の低下が回避されるようになるので、曲がり部付近での電圧降下を抑えることができ、これによりドレイン電圧の大部分がソースと第1半導体面と第2半導体面との曲がり部付近との間に印加されるようになるため、高い電流駆動能力を得ることができる。このような特性を有する半導体装置を製造することができる。
本発明の半導体装置の製造方法で形成される半導体装置の第1の形態を示した概略構成断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法で形成される半導体装置の第2の形態を示した概略構成断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法で形成される半導体装置の第3の形態を示した概略構成断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法で形成される半導体装置の第4の形態を示した概略構成断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法で形成される半導体装置の第5の形態を示した概略構成断面図である。 第1〜第5の形態の変形例を示した概略構成断面図である。 第1〜第5の形態の変形例を示した概略構成断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態を示した製造工程断面図である。 本発明の製造方法で形成された半導体装置の不純物濃度分布図である。 本発明の製造方法で形成された半導体装置の電子濃度分布図である。 本発明の半導体装置の製造方法(変形例)に係る一実施の形態を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法(変形例)に係る一実施の形態を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法(変形例)に係る一実施の形態を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法(変形例)に係る一実施の形態を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法(変形例)に係る一実施の形態を示した製造工程断面図である。 本発明の非対称構造および従来の対称構造のMOSFETのシミュレーション構造を示した概略構成断面図である。 ゼロバイアス時における本発明構造のキャリア濃度分布図である。 ゼロバイアス時における従来構造のキャリア濃度分布図である。 本発明構造と従来構造のI−V特性のエクステンション濃度依存性を示したしきい値電圧とオン電流の変化図である。 本発明構造と従来構造のI−V特性のエクステンション濃度依存性を示したサブスレッショルド傾斜の変化の拡大図である。 本発明構造と従来構造のI−V特性のゲート長依存性を示したしきい値電圧とオン電流の変化図である。 本発明構造と従来構造のI−V特性のゲート長依存性を示したサブスレッショルド傾斜の変化の拡大図である。 本発明構造と従来構造のI−V特性のドレイン側エクステンションの接合深さ依存性を示したしきい値電圧とオン電流の変化図である。 本発明構造と従来構造のI−V特性のドレイン側エクステンションの接合深さ依存性を示したサブスレッショルド傾斜の変化の拡大図である。 本発明構造と従来構造のI−V特性のソース側エクステンションの接合深さ依存性を示したしきい値電圧とオン電流の変化図である。 本発明構造と従来構造のI−V特性のソース側エクステンションの接合深さ依存性を示したサブスレッショルド傾斜の変化の拡大図である。 本発明構造と従来構造のC−V特性図である。 本発明の製造方法で形成された半導体装置を適用した一例を示した回路図である。 本発明の製造方法で形成された半導体装置を適用した一例を示した回路図である。 従来のプレーナー型MOSFETの断面構造を示した概略構成断面図である。 従来のリセスゲート型MOSFETの断面構造を示した概略構成断面図である。 従来のエレベーテッド・ソース・ドレイン・エクステンション型MOSFETの断面構造を示した概略構成断面図である。
まず、本発明の半導体装置の製造方法で形成される半導体装置の形態について以下に説明する。最初に第1の形態について図1の概略構成断面図によって説明する。
図1に示すように、半導体領域10は、第1半導体面11と、この第1半導体面11につながる面であり、かつ該第1半導体面11に対して傾斜を有する第2半導体面12とを有する。例えば、上記半導体領域10は、第1半導体面11を有する半導体基板13と、半導体基板13上に第2半導体面12を有する半導体層14からなる。上記第2半導体面12は、第1半導体面に接合して上記半導体基板13の一部にも形成されている。上記半導体層14は、例えば半導体基板13上へのエピタキシャル成長により形成される。上記半導体層14と半導体基板13との界面は、図面中、1点鎖線で示す範囲H中であればよい。すなわち、後述するソース不純物領域23が形成される領域中、ドレイン不純物領域24が形成される下面、ドレイン不純物領域24が形成される領域中、いずれであってもよい。
上記第1半導体面11上と上記第2半導体面12上にはゲート絶縁膜21が形成され、第1半導体面11と第2半導体面12の境界B上を含むゲート絶縁膜21上にはゲート電極22が形成されている。このゲート絶縁膜21は均一な膜厚に形成されている。
上記半導体領域10には、上記ゲート絶縁膜21を挟んでゲート電極22と第1半導体面11内でオーバーラップするようにソース不純物領域23が形成されている。さらに少なくとも上記第2半導体面12の直下の半導体領域10(例えば半導体層14と半導体基板13の一部)には、ドレイン不純物領域24が形成されている。このドレイン不純物領域24は、ゲート絶縁膜21を挟んでゲート電極22と第2半導体面12内でオーバーラップしている。また、半導体基板13表面より高い位置になる半導体層14にも形成されている。すなわち、ドレイン不純物領域24は、半導体基板13表面より上にも形成されている。そして上記ドレイン不純物領域24と半導体領域10との接合界面Jdが、上記ソース不純物領域23と半導体領域10との接合界面Jsより、上記第1半導体面11と上記第2半導体面12との境界Bに近い状態に形成されている。すなわち第1半導体面11下に形成されるチャネルのチャネル長aと第2半導体面12下に形成されるチャネルのチャネル長bは、a>bなる関係を有する。
また、ソース不純物領域23、ドレイン不純物領域24上には絶縁膜41が形成されている。この絶縁膜41は、例えば低誘電率膜で形成されることが好ましい。
上記半導体装置1では、角度を有してつながる第1半導体面11と第2半導体面12の境界B上を含むゲート絶縁膜21上にゲート電極22が形成され、ソース不純物領域23がゲート絶縁膜21を挟んでゲート電極22と第1半導体面11内でオーバーラップするように半導体領域10に形成されていることから、ソース側ゲートコーナー部のシートキャリア濃度の減少が回避される。よって、チャネルのソース端電位の上昇が防止でき、オン電流の減少が軽減できる。
またドレイン不純物領域24が第2半導体面12の直下の半導体領域10に形成されていることから、チャネルの曲がり部(第1半導体面11と第2半導体面12との境界B)の表面ポテンシャルが、他の部分より高くなり、局所的なしきい値電圧が上昇することにより、ドレイン電界が曲がり部で遮蔽される。これにより、ショートチャネル効果によるしきい値電圧の低下が抑制され、ゲート長の許容変動幅が増加するという利点がある。
さらに、第2半導体面12におけるドレイン不純物領域24と半導体領域10との接合界面Jdが、第1半導体面11におけるソース不純物領域23と半導体領域10との接合界面Jsより、第1半導体面11と第2半導体面12との境界Bに近い状態に形成されていることから、ドレイン側の曲がり部の局所的なシートキャリア濃度の低下が回避され、曲がり部での電圧降下が抑えられる。よって、曲がり部での電圧降下を抑えることができ、これによりドレイン電圧の大部分がソースと曲がり部(第1半導体面11と第2半導体面12との境界B)との間に印加されるため、高い電流駆動能力を得ることができる。
次に、第2の形態を、図2の概略構成断面図によって説明する。
図2に示すように、半導体領域10は、第1半導体面11と、この第1半導体面11につながる面であり、かつ該第1半導体面11に対して傾斜を有する第2半導体面12とを有する。例えば、上記半導体領域10は、第1半導体面11を有する半導体基板13と、半導体基板13上に第2半導体面12を有する半導体層14からなる。上記第2半導体面12は、第1半導体面に接合して上記半導体基板13の一部にも形成されている。上記半導体層14は、例えば半導体基板13上へのエピタキシャル成長により形成される。上記半導体層14と半導体基板13との界面は、図面中、1点鎖線で示す範囲H中であればよい。すなわち、後述するソース不純物領域23が形成される領域中、ドレイン不純物領域24が形成される下面、ドレイン不純物領域24が形成される領域中、いずれであってもよい。
上記第1半導体面11上と上記第2半導体面12上にはゲート絶縁膜21が形成され、第1半導体面11と第2半導体面12の境界B上を含むゲート絶縁膜21上にはゲート電極22が形成されている。このゲート絶縁膜21は均一な膜厚に形成されている。
上記半導体領域10には、上記ゲート絶縁膜21を挟んでゲート電極22と第1半導体面11内でオーバーラップするようにソース不純物領域23が形成されている。さらに少なくとも上記第2半導体面12の直下の半導体領域10(例えば半導体層14と半導体基板13の一部)には、ドレイン不純物領域24が形成されている。このドレイン不純物領域24は、ゲート絶縁膜21を挟んでゲート電極22と第2半導体面12内でオーバーラップしていない。この点が第1の形態と異なる点である。また、半導体基板13表面より高い位置になる半導体層14にも形成されている。すなわち、ドレイン不純物領域24は、半導体基板13表面より上にも形成されている。そして上記ドレイン不純物領域24と半導体領域10との接合界面Jdが、上記ソース不純物領域23と半導体領域10との接合界面Jsより、上記第1半導体面11と上記第2半導体面12との境界Bに近い状態に形成されている。すなわち第1半導体面11下に形成されるチャネルのチャネル長aと第2半導体面12下に形成されるチャネルのチャネル長bは、a>bなる関係を有する。
また、ソース不純物領域23、ドレイン不純物領域24上には絶縁膜41が形成されている。この絶縁膜41は、例えば低誘電率膜で形成されることが好ましい。
上記半導体装置2では、前記半導体装置1と同様なる作用、効果が得られる。すなわち、角度を有してつながる第1半導体面11と第2半導体面12の境界B上を含むゲート絶縁膜21上にゲート電極22が形成され、ソース不純物領域23がゲート絶縁膜21を挟んでゲート電極22と第1半導体面11内でオーバーラップするように半導体領域10に形成されていることから、ソース側ゲートコーナー部のシートキャリア濃度の減少が回避される。よって、チャネルのソース端電位の上昇が防止でき、オン電流の減少が軽減できる。
またドレイン不純物領域24が第2半導体面12の直下の半導体領域10に形成されていることから、チャネルの曲がり部(第1半導体面11と第2半導体面12との境界B)の表面ポテンシャルが、他の部分より高くなり、局所的なしきい値電圧が上昇することにより、ドレイン電界が曲がり部で遮蔽される。これにより、ショートチャネル効果によるしきい値電圧の低下が抑制され、ゲート長の許容変動幅が増加するという利点がある。
さらに、第2半導体面12におけるドレイン不純物領域24と半導体領域10との接合界面Jdが、第1半導体面11におけるソース不純物領域23と半導体領域10との接合界面Jsより、第1半導体面11と第2半導体面12との境界Bに近い状態に形成されていることから、ドレイン側の曲がり部の局所的なシートキャリア濃度の低下が回避され、曲がり部での電圧降下が抑えられる。よって、曲がり部での電圧降下を抑えることができ、これによりドレイン電圧の大部分がソースと曲がり部(第1半導体面11と第2半導体面12との境界B)との間に印加されるため、高い電流駆動能力を得ることができる。
次に、第3の形態を、図3の概略構成断面図によって説明する。
図3に示すように、半導体領域10は、第1半導体面11と、この第1半導体面11につながる面であり、かつ該第1半導体面11に対して傾斜を有する第2半導体面12とを有する。例えば、上記半導体領域10は、第1半導体面11を有する半導体基板13と、半導体基板13上に第2半導体面12を有する半導体層14からなる。上記第2半導体面12は、第1半導体面に接合して上記半導体基板13の一部にも形成されている。上記半導体層14は、例えば半導体基板13上へのエピタキシャル成長により形成される。上記半導体層14と半導体基板13との界面は、図面中、1点鎖線で示す範囲H中であればよい。すなわち、後述するソース不純物領域23が形成される領域中、ドレイン不純物領域24が形成される下面、ドレイン不純物領域24が形成される領域中、いずれであってもよい。
上記第1半導体面11上と上記第2半導体面12上にはゲート絶縁膜21が形成され、第1半導体面11と第2半導体面12の境界B上を含むゲート絶縁膜21上にはゲート電極22が形成されている。このゲート絶縁膜21は均一な膜厚に形成されている。上記半導体領域10には、上記ゲート絶縁膜21を挟んでゲート電極22と第1半導体面11内でオーバーラップするようにソース不純物領域23が形成されている。さらに少なくとも上記第2半導体面12の直下の半導体領域10(例えば半導体層14と半導体基板13の一部)には、ドレイン不純物領域24が形成されている。このドレイン不純物領域24は、ゲート絶縁膜21を挟んでゲート電極22と第2半導体面12内でオーバーラップしている。しかも、ドレイン不純物領域24はチャネル層よりも深く形成されているが、第1半導体面11と第2半導体面12との境界B部分は空乏層25の中にある。そして、実効的に、上記ドレイン不純物領域24と半導体領域10との接合界面Jdが、上記ソース不純物領域23と半導体領域10との接合界面Jsより、上記第1半導体面11と上記第2半導体面12との境界Bに近い状態に形成されている。
また、ドレイン不純物領域24は、半導体基板13表面より高い位置になる半導体層14にも形成されている。すなわち、ドレイン不純物領域24は、半導体基板13表面より上にも形成されている。
また、ソース不純物領域23、ドレイン不純物領域24上には絶縁膜41が形成されている。この絶縁膜41は、例えば低誘電率膜で形成されることが好ましい。
上記半導体装置3では、前記半導体装置1と同様なる作用、効果が得られる。すなわち、角度を有してつながる第1半導体面11と第2半導体面12の境界B上を含むゲート絶縁膜21上にゲート電極22が形成され、ソース不純物領域23がゲート絶縁膜21を挟んでゲート電極22と第1半導体面11内でオーバーラップするように半導体領域10に形成されていることから、ソース側ゲートコーナー部のシートキャリア濃度の減少が回避される。よって、チャネルのソース端電位の上昇が防止でき、オン電流の減少が軽減できる。
またドレイン不純物領域24が第2半導体面12の直下の半導体領域10に形成され、第1半導体面11と第2半導体面12との境界Bは空乏層26内にあることから、ドレイン電界が空乏層26で遮蔽されることより、ショートチャネル効果によるしきい値電圧の低下が抑制され、ゲート長の許容変動幅が増加するという利点がある。
さらに、第2半導体面12におけるドレイン不純物領域24と半導体領域10との接合界面Jdが、第1半導体面11におけるソース不純物領域23と半導体領域10との接合界面Jsより、第1半導体面11と第2半導体面12との境界Bに近い状態に形成されていることから、ドレイン側の曲がり部の局所的なシートキャリア濃度の低下が回避され、曲がり部での電圧降下が抑えられる。よって、曲がり部での電圧降下を抑えることができ、これによりドレイン電圧の大部分がソースと曲がり部(第1半導体面11と第2半導体面12との境界B)との間に印加されるため、高い電流駆動能力を得ることができる。
次に、第4の形態を、図4の概略構成断面図によって説明する。
図4に示すように、半導体領域10は、第1半導体面11と、この第1半導体面11に例えば直角に接する第2半導体面12とを有する。例えば、上記半導体領域10は、第1半導体面11を有する半導体基板13と、半導体基板13上に半導体層14が形成されている。この半導体層14は、上記第2半導体面12を含んでいても、図示されているように含まなくてもよい。本図面の場合、半導体基板13に第1半導体面11に接合する第2半導体面12が形成されている。上記半導体層14は、例えば半導体基板13上へのエピタキシャル成長により形成される。上記半導体層14と半導体基板13との界面は、図面中、1点鎖線で示す範囲H中であればよい。すなわち、後述するソース不純物領域23が形成される領域中、ドレイン不純物領域24が形成される下面、ドレイン不純物領域24が形成される領域中、いずれであってもよい。
上記第1半導体面11上と上記第2半導体面12上にはゲート絶縁膜21が形成され、第1半導体面11と第2半導体面12の境界B上を含むゲート絶縁膜21上にはゲート電極22が形成されている。このゲート絶縁膜21は均一な膜厚に形成されている。上記半導体領域10には、上記ゲート絶縁膜21を挟んでゲート電極22と第1半導体面11内でオーバーラップするようにソース不純物領域23が形成されている。さらに少なくとも上記第2半導体面12の直下の半導体領域10には、ドレイン不純物領域24が形成されている。このドレイン不純物領域24は、ゲート絶縁膜21を挟んでゲート電極22と第2半導体面12内でオーバーラップしている。そして上記ドレイン不純物領域24と半導体領域10との接合界面Jdが、上記ソース不純物領域23と半導体領域10との接合界面Jsより、上記第1半導体面11と上記第2半導体面12との境界Bに近い状態に形成されている。
また、ソース不純物領域23、ドレイン不純物領域24上には絶縁膜41が形成されている。この絶縁膜41は、例えば低誘電率膜で形成されることが好ましい。
上記半導体装置4では、前記半導体装置1と同様なる作用、効果が得られる。すなわち、角度を有してつながる第1半導体面11と第2半導体面12の境界B上を含むゲート絶縁膜21上にゲート電極22が形成され、ソース不純物領域23がゲート絶縁膜21を挟んでゲート電極22と第1半導体面11内でオーバーラップするように半導体領域10に形成されていることから、ソース側ゲートコーナー部のシートキャリア濃度の減少が回避される。よって、チャネルのソース端電位の上昇が防止でき、オン電流の減少が軽減できる。
またドレイン不純物領域24が第2半導体面12の直下の半導体領域10に形成されていることから、チャネルの曲がり部(第1半導体面11と第2半導体面12との境界B)の表面ポテンシャルが、他の部分より高くなり、局所的なしきい値電圧が上昇することにより、ドレイン電界が曲がり部で遮蔽される。これにより、ショートチャネル効果によるしきい値電圧の低下が抑制され、ゲート長の許容変動幅が増加するという利点がある。
さらに、第2半導体面12におけるドレイン不純物領域24と半導体領域10との接合界面Jdが、第1半導体面11におけるソース不純物領域23と半導体領域10との接合界面Jsより、第1半導体面11と第2半導体面12との境界Bに近い状態に形成されていることから、ドレイン側の曲がり部の局所的なシートキャリア濃度の低下が回避され、曲がり部での電圧降下が抑えられる。よって、曲がり部での電圧降下を抑えることができ、これによりドレイン電圧の大部分がソースと曲がり部(第1半導体面11と第2半導体面12との境界B)との間に印加されるため、高い電流駆動能力を得ることができる。
次に、第5の形態を、図5の概略構成断面図によって説明する。
図5に示すように、半導体領域10は、第1半導体面11と、この第1半導体面11につながる面であり、かつ該第1半導体面11に対して傾斜を有する第2半導体面12と第3半導体面15を有する。例えば、上記半導体領域10は、第1半導体面11を有する半導体基板13と、半導体基板13上に第2半導体面12を有する半導体層14と、半導体基板13上に第3半導体面33を有する半導体層16とからなる。上記第2半導体面12、第3半導体面15は、それぞれ第1半導体面に接合して上記半導体基板13の一部にも形成されていてもよい。上記半導体層14は、例えば半導体基板13上へのエピタキシャル成長により形成される。上記半導体層14と半導体基板13との界面は、図面中、1点鎖線で示す範囲H中となっている。すなわち、後述するソース不純物領域23が形成される領域中、ドレイン不純物領域24が形成される領域中となっている。
上記第3半導体面15上から上記第1半導体面11上、上記第2半導体面12上にかけてはゲート絶縁膜21が形成され、少なくとも第1半導体面11と第2半導体面12の境界B上を含むゲート絶縁膜21上、本第5の形態では、第1半導体面11およびその両側の第2半導体面12、第3半導体面15上の上記ゲート絶縁膜21上にはゲート電極22が形成されている。このゲート絶縁膜21は均一な膜厚に形成されている。
上記半導体領域10には、上記ゲート絶縁膜21を挟んでゲート電極22と第1半導体面11内でオーバーラップするようにソース不純物領域23が形成されている。さらに少なくとも上記第2半導体面12の直下の半導体領域10(例えば半導体層14と半導体基板13の一部)には、ドレイン不純物領域24が形成されている。このドレイン不純物領域24は、ゲート絶縁膜21を挟んでゲート電極22と第2半導体面12内でオーバーラップしている。また、ドレイン不純物領域24は半導体基板13表面より高い位置になる半導体層14にも形成されている。すなわち、ドレイン不純物領域24は、半導体基板13表面より上にも形成されている。そして上記ドレイン不純物領域24と半導体領域10との接合界面Jdが、上記ソース不純物領域23と半導体領域10との接合界面Jsより、上記第1半導体面11と上記第2半導体面12との境界Bに近い状態に形成されている。このように、本半導体装置5では、ゲート絶縁膜21を挟んでゲート電極22と第1半導体面11内でオーバーラップするように形成されたソース不純物領域23の部分で、不純物領域が非対称に形成され、その他の構成要素は対称に形成されている。このようなソース不純物領域23の非対称領域23Aは、例えば斜めイオン注入により形成される。
また、ソース不純物領域23、ドレイン不純物領域24上には絶縁膜41が形成されている。この絶縁膜41は、例えば低誘電率膜で形成されることが好ましい。
上記半導体装置5では、前記半導体装置1と同様なる作用、効果が得られる。すなわち、角度を有してつながる第1半導体面11と第2半導体面12の境界B上を含むゲート絶縁膜21上にゲート電極22が形成され、ソース不純物領域23がゲート絶縁膜21を挟んでゲート電極22と第1半導体面11内でオーバーラップするように半導体領域10に形成されていることから、ソース側ゲートコーナー部のシートキャリア濃度の減少が回避される。よって、チャネルのソース端電位の上昇が防止でき、オン電流の減少が軽減できる。
またドレイン不純物領域24が第2半導体面12の直下の半導体領域10に形成されていることから、チャネルの曲がり部(第1半導体面11と第2半導体面12との境界B)の表面ポテンシャルが、他の部分より高くなり、局所的なしきい値電圧が上昇することにより、ドレイン電界が曲がり部で遮蔽される。これにより、ショートチャネル効果によるしきい値電圧の低下が抑制され、ゲート長の許容変動幅が増加するという利点がある。
さらに、第2半導体面12におけるドレイン不純物領域24と半導体領域10との接合界面Jdが、第1半導体面11におけるソース不純物領域23と半導体領域10との接合界面Jsより、第1半導体面11と第2半導体面12との境界Bに近い状態に形成されていることから、ドレイン側の曲がり部の局所的なシートキャリア濃度の低下が回避され、曲がり部での電圧降下が抑えられる。よって、曲がり部での電圧降下を抑えることができ、これによりドレイン電圧の大部分がソースと曲がり部(第1半導体面11と第2半導体面12との境界B)との間に印加されるため、高い電流駆動能力を得ることができる。
次に、第1半導体面11と第2半導体面12とのつながり部分の形状について、図6および図7の概略構成断面図によって説明する。図6および図7は、ソース不純物領域23、ドレイン不純物領域24が形成される半導体領域10の第1半導体面11と第2半導体面12とのつながり状態を示したものであり、ゲート絶縁膜21が形成されている状態で示した。
上記第1の形態〜第5の形態で説明したソース不純物領域23、ドレイン不純物領域24が形成される半導体領域10の第1半導体面11と第2半導体面12は、図6(1)に示すように、第1半導体面11と第2半導体面12との境界Bを境にして、平面で構成される第1半導体面11と平面で構成される第2半導体面12とが角度(0°より大きく90°以下の角度)を有して接するように形成されている。したがって、第1半導体面11と第2半導体面12との境界Bは線状となっている。また、第1半導体面11と第2半導体面12とのつながり状態は、以下に説明するような形態をとることもできる。
例えば、図6(2)に示すように、半導体領域10の第1半導体面11は平面で構成され、第2半導体面12は、第1半導体面11側に曲面12Rを挟んだ平面で構成されている。すなわち、第2半導体面12は、曲面12Rと平面12Pとで構成されている。そして、第1半導体面11と第2半導体面12の曲面12Rとは、例えば平面の第1半導体面11から曲面の第2半導体面12に連続的に変化していてもよく、または第1半導体面11から第2半導体面の曲面に不連続的に変化してもよい。同様に、曲面12Rから平面12Pに連続的に変化してもよく、または曲面12Rから平面12Pに不連続的に変化してもよい。
また、図7(3)に示すように、半導体領域10の第1半導体面11は平面で構成され、第2半導体面12は曲面で構成されている。そして、第1半導体面11と第2半導体面12とは、例えば平面の第1半導体面11から曲面の第2半導体面12に連続的に変化してもよく、または第1半導体面11から第2半導体面の曲面に不連続的に変化してもよい。
また、図7(4)に示すように、半導体領域10の第1半導体面11は曲面で構成され、第2半導体面12は、第1半導体面11側に曲面12Rを挟んだ平面もしくは曲面で構成されている。すなわち、第2半導体面12は曲面12Rと平面12Pとで構成されている。もしくは、第2半導体面12は曲面(図示せず)で構成されている。上記第2半導体面12の曲面12Rの曲率は、上記第1半導体面11の曲面の曲率よりも大きく形成され、また、第2半導体面12が曲面で構成される場合には、第1半導体面11側の曲面の曲率を大きく形成されている。そして、第1半導体面11と第2半導体面12とは、例えば曲面の第1半導体面11から第2半導体面12の曲面12Rに連続的に変化してもよく、または第1半導体面11から第2半導体面の曲面に不連続的に変化してもよい。同様に、第2半導体面12は、曲面12Rから平面12Pに連続的に変化していてもよく、または曲面12Rから平面12Pに不連続的に変化してもよい。
また、上記図6および図7による説明において、「連続的に変化」とは第1半導体面11と第2半導体面12との境界が線状に現れない滑らかな状態を意味し、「不連続的に変化」とは第1半導体面11と第2半導体面12との境界が線状に現れる状態を意味する。なお「不連続的に変化」は、第1半導体面11と第2半導体面12との間に段差を有することは意味しない。
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態を、図8〜図15の製造工程断面図によって説明する。図8〜図15では、一例としてN型チャネルMOSFETを例に挙げて説明する。なお、P型チャネルMOSFETの製造方法も、ドーピングされる不純物の導電型が異なる他はN型チャネルMOSFETの製造方法と同様である。
図8(1)に示すように、第1半導体面11を有する半導体基板13に、素子間分離領域51を、例えばトレンチアイソレーションで形成する。
次に、図8(2)に示すように、半導体基板13表面に酸化膜(図示せず)を形成する。この酸化膜は、例えば、半導体基板13を熱酸化し、8nmの厚さに形成される。続いて、活性領域を除く半導体基板13表面をレジスト膜(図示せず)で被覆する。その後、イオン注入を行い、レジスト膜を除去した後に活性化アニールを行い、チャネル層17を形成する。イオン注入のイオン種には、例えばホウ素(B)を用いる。相補型集積回路を形成する場合には、チャネル注入と前後して、同様の手順でウエル(図示せず)を形成してもよい。ウエルの不純物は、例えばリン(P)とする。上記活性化アニールは、例えばRTA(Rapid Thermal Annealing)法にて1010℃、10sで行う。
次に、図8(3)に示すように、上記熱酸化により形成した酸化膜を除去した後、半導体基板13表面に、ダミーゲート絶縁膜31とゲート犠牲層32を順次形成する。このダミーゲート絶縁膜31は、例えば熱酸化によって、酸化膜を形成する。ここでは一例として酸化シリコン膜を、例えば1nm〜3nmの厚さに形成する。また酸化後に窒素プラズマにさらして、ダミーゲート絶縁膜31を酸窒化膜に改質してもよい。上記ゲート犠牲層32は、例えば、熱CVD法によって、ポリシリコンを100nm〜150nmの厚さに堆積して形成する。続いて、ゲート犠牲層32に例えばイオン注入法によって不純物を導入した後、活性化アニールを行い、ゲート犠牲層32に注入された不純物を活性化する。ゲート犠牲層32に導入する不純物は、例えばリン(P)とする。
次に、図9(4)に示すように、ゲート犠牲層32上にハードマスク層33を形成する。ハードマスク層33は、例えば、酸化シリコン(SiO2)膜を30nmの厚さに形成した後、窒化シリコン(SiN)膜を30nmの厚さに形成した2層膜とし、これらの成膜は、例えば熱CVD法による。
次に、図9(5)に示すように、ハードマスク層33上にレジスト膜(図示せず)を形成した後、光学リソグラフィー技術、電子線リソグラフィー技術またはそれらを組み合わせた技術によって、レジスト膜でゲートパターン(図示せず)を形成する。次に、パターンニングしたレジスト膜を酸素プラズマで等方的に細らせ目的のパターン寸法を得た後、反応性イオンエッチングを行い、レジストパターンをハードマスク層33に転写する。続いて、ハードマスク層33をマスクとして、ゲート犠牲層32を反応性イオンエッチングし、ダミーゲート(ゲートスタック)34を得る。このとき、エッチング領域に酸化膜31が残るようにエッチング条件を定めることが好ましい。
次に、図9(6)に示すように、半導体基板13上の全面に上記ダミーゲート34を被覆する絶縁膜35を形成する。絶縁膜35は、例えば熱CVD法により成膜される窒化シリコン(SiN)膜とする。
次に、図10(7)に示すように、絶縁膜35を反応性イオンエッチングでエッチバックし、ダミーゲート34の両側に側壁絶縁膜36を形成する。側壁絶縁膜36の幅は、ゲート長(ダミーゲート34の幅)と次の工程で形成するソース・ドレイン領域の接合深さとの関係で選択され、例えば、ゲート長を20nm、接合深さを150nmとした場合は、側壁絶縁膜の底部の幅は70nmとする。
次に、図10(8)に示すように、半導体基板13の活性領域をレジスト膜(図示せず)で被覆した後、ダミーゲート34と側壁絶縁膜36をマスクにしてイオン注入を行い、ソース不純物領域、ドレイン不純物領域が形成される領域37、38に不純物を導入する。この不純物には、例えばリン(P)を用い、そのイオン注入のドーズ量を例えば5×1015/cm2、注入エネルギーを例えば5keVに設定した。
次に、図10(9)に示すように、上記レジスト膜を除去した後、半導体基板13に活性化アニールを行い、前記工程でソース不純物領域、ドレイン不純物領域が形成される領域37、38に導入した不純物を活性化させ、ソース不純物領域23、ドレイン不純物領域24を形成する。この活性化アニールは、例えば、ピーク温度が1050℃となるスパイクアニールによって行う。
次に、図11(10)に示すように、加熱した燐酸に半導体基板13を浸漬し、ダミーゲート34側壁の側壁絶縁膜36〔前記図10(8)参照〕とハードマスク層を構成する窒化シリコン(SiN)膜をエッチングし、除去する。
次に、図11(11)に示すように、半導体基板13に、前記図9(6)、図10(7)によって説明したのと同様の手順で、絶縁膜の堆積とエッチバックを行い、ダミーゲート34の両側に、スペーサー絶縁膜39を形成する。このスペーサー絶縁膜39は、例えば窒化シリコン(SiN)膜で形成する。
次に、図11(12)に示すように、上記ゲート電極34の側方下部およびスペーサー絶縁膜39下方の半導体基板13に不純物を導入して、ソース不純物領域23、ドレイン不純物領域24に続くエクステンション領域25、26を形成する。この不純物導入には、例えばイオン注入を用いることができ、そのイオン注入条件の一例として、NMOSFETの場合は、不純物に例えばヒ素(As)を用い、エネルギーを例えば1keV以下、ドーズ量を1×1013cm-2以下に設定する。
この後、図12(13)に示すように、ソース不純物領域23側にオーバーラップ領域27を形成するための不純物を半導体基板13に導入する。不純物は、斜めからのイオン注入によって行う。このとき、不純物は、NMOSFETの場合はヒ素(As)、PMOSFETの場合は二フッ化ホウ素(BF2)とし、ヒ素の場合、一例として、注入エネルギーを1keV以下、ドーズ量を1×1013cm-2以下の範囲でゲート長にあわせて選択し、イオンの入射角(tilt角)は、例えば4°とする。
次に、図12(14)に示すように、半導体基板13の表面を洗浄した後、ダミーゲート34の両側の半導体基板13上にエクステンション領域25、26およびソース側不純物領域23、ドレイン側不純物領域24のせり上げ部分となる半導体層14、16を形成する。この半導体層14、16は、例えば800℃以下の温度でのエピタキシャル成長により形成する。このエピタキシャル成長層は、シリコン(Si)単結晶、または、ゲルマニウム(Ge)、炭素(C)またはその両方とシリコン(Si)との混晶とし、活性領域の半導体基板13が露出した領域に選択的に成長させる。半導体層14、16に対する不純物の導入は、エピタキシャル成長と同時に行ってもよく、もしくは、エピタキシャル成長後にイオン注入等のドーピング技術によって行ってもよく、または、その両方で行ってもよい。
MOSFETのチャネル導電型がp型である場合、上記半導体層14、16を形成するエピタキシャル成長層は、半導体基板13より大きな格子定数を与えることによって、チャネル領域に圧縮応力が生じるよう、シリコン(Si)に対するゲルマニウム(Ge)の割合を増やすとよい。逆に、チャネル導電型がn型である場合、上記半導体層14、16を形成するエピタキシャル成長層は、半導体基板13より小さな格子定数を有するようにシリコン(Si)に対する炭素(C)の割合を増やすとよい。
次に、図12(15)に示すように、前記図11(12)〜図12(14)で示した工程で導入した不純物を活性化するためのアニールを行う。このアニールは、不純物拡散を起こしにくいフラッシュランプアニール、もしくはレーザーアニールなどの急速加熱アニール技術を用いて行う。
前記図11(12)〜図12(14)で示した工程で導入した不純物プロファイル、および図12(15)で示した工程のアニール条件は、後の図14(20)の工程で形成されるドレイン側ゲートコーナー部が、ゼロバイアス状態において、半導体基板13−エクステンション領域26間の空乏層の中に位置し、かつ、ソース側ゲートコーナー部が、半導体基板13−エクステンション領域25間の空乏層よりもエクステンション領域側に位置するように定める。そのために、後の熱処理工程での拡散を見越して、最初の数nmはドーピングなしで成長させ、その後、高濃度にドーピングしながら成長させる、という手順を踏んでもよい。
もしくは、最初は半導体基板13より若干高い濃度で成長を開始し、その後、続けて高濃度で成長させることにより、エクステンション領域25、26全体の直列抵抗を低減すると同時に、PN接合面を、もとの半導体基板13表面より深いところに形成し、かつ、ドレイン側のゲートコーナー部がゼロバイアス状態で空乏層の中に位置するようにしてもよい。
前述の不純物の導入プロファイルが得られる範囲においては、前記図11(11)、(12)、図12(13)、(14)および図12(15)で示した工程は、必ずしもこの通りの順番で行う必要はなく、互いに順序を入れ替えたり、もしくは、重複して行うことができる。また、図12(14)で示した工程で導入する不純物だけで、ドレイン側のエクステンション領域26に適当な接合深さを得られるように、図12(14)で示した工程の条件を選ぶことができる場合は、図11(12)で示した工程を省くことができる。また、図12(14)で示した工程において、図11(12)で示した工程または図12(13)で示した工程で導入した不純物の異常拡散や、エピタキシャル成長層の結晶性の劣化が起こるのを防ぐために、図11(12)で示した工程または図12(13)で示した工程の直後に、欠陥回復のための熱処理を、700℃〜900℃の範囲で短時間行ってもよい。
次に、図13(16)に示すように、半導体基板13に、絶縁膜(図示せず)を堆積後、反応性イオンエッチングでその絶縁膜をエッチバックし、ダミーゲート34の両側にスペーサー絶縁膜39を介して側壁絶縁層40を形成する。上記絶縁膜は、例えば、TEOSを原料ガスとする熱CVD法によって成膜する酸化シリコン(SiO2)膜とし、膜厚は、ゲート側壁容量を考慮して、例えば10nm〜60nmの間で選択される。
次に、図13(17)に示すように、ソース不純物領域23(半導体層16)、ドレイン不純物領域24(半導体層14)上にシリサイド層18、19を形成する。
次に、図13(18)に示すように、半導体基板13上に、上記ダミーゲート34を被覆するように厚く層間絶縁膜41を堆積した後、化学的機械研磨(CMP)でダミーゲート34のハードマスク層33が露出するように、層間絶縁膜41表面を平坦化エッチングする。層間絶縁膜41は、例えばプラズマCVD法で成膜した酸化シリコン(SiO2)膜で形成される。
次に、図14(19)に示すように、ゲート犠牲層32、ダミーゲート絶縁膜31、スペーサー絶縁膜39〔前記図9(5)、前記図11(11)等参照〕をエッチング除去し、ゲート開口部42を形成し、その内部に半導体基板13表面を露出させる。ゲート犠牲層32のエッチングは、フッ酸を含むエッチング液を用いて行う。また、スペーサー絶縁膜39のエッチングは、TMAH(tetramethylammonium hydroxide)などのアルカリ溶液によって行い、酸化膜31のエッチングは、ウェットエッチング、もしくはフッ化炭素(CF4)と酸素(O2)とのケミカルドライエッチングとウェットエッチングとの組み合わせによって行う。
次に図14(20)に示すように、ダミーゲート絶縁膜を除去して露出した半導体基板13表面をエッチングし、リセス形状(凹部)15を形成する。この凹部15の深さは、一例として1〜3nmとする。このエッチングは、フッ酸を含むエッチング液に、半導体基板13を所定の時間浸漬することによって行うか、または、半導体基板13表面を、プラズマ酸化、またはオゾン水によって極浅く酸化したのち、フッ酸を含むエッチング液で、表面の酸化膜を除去することによって行う。
次に、図14(21)に示すように、ゲート開口部42の露出した半導体基板13表面にゲート絶縁膜21を形成する。ゲート絶縁膜21には、熱酸化による酸化シリコン(SiO2)膜、この酸化シリコン(SiO2)膜をさらにプラズマ窒化した酸窒化シリコン(SiON)膜、もしくは、原子層蒸着法(ALD:Atomic Layer Deposition)法にて成膜した酸化ハフニウム(HfO2)膜などを用いることができる。
次に、図15(22)に示すように、上記ゲート開口部42の内部を埋め込むように上記層間絶縁膜41表面にゲート形成膜43を形成する。ゲート形成膜43は、例えば、PVD法による銅(Cu)シード層の形成と、それに続く銅(Cu)無電解めっきによって行う。
次に、図15(23)に示すように、層間絶縁膜41表面の余分なゲート形成膜43を、例えばCMP法で除去し、上記ゲート開口部42の内部にゲート形成膜43を残してゲート電極22を形成する。
次に、図15(24)に示すように、上記層間絶縁膜41上にさらに層間絶縁膜44を形成した後、接続孔を形成する通常のレジストマスクを形成するリソグラフィー技術とエッチング技術(例えば反応性イオンエッチング)によって、層間絶縁膜41、44に接続孔45、46を形成した後、レジストマスクを除去する。次いで、接続孔45、46に導電体を充填して、上層配線(図示せず)との電気的接続部47、48を形成する。
なお、本発明の実施の形態では、ソース側不純物領域23、ドレイン側不純物領域24のエクステンション領域25、26を、ゲート電極22下方に形成された不純物領域としている。また、ソース側のエクステンション領域25は、上記オーバーラップ領域27も含む。
以上で、本発明によるMOSFETの要部が完成する。前記図15(24)によって説明した工程の終了後における不純物分布の一例を図16に示す。また、その不純物濃度分布における電子濃度分布を図17に示す。
図16に示すように、太線が冶金学的接合位置であり、図面左側部分がソース側だけに設けたオーバーラップ領域27である。このオーバーラップ領域27によって、ゲート電極22の図面左側コーナー部の方が図面右側コーナー部よりも不純物濃度が高くなっている。また、図17に示すように、太線が冶金学的接合位置であり、ゲート−ソース電圧VGS=ドレイン−ソース電圧VDS=0V、すなわちゼロバイアス状態でみて、ゲート電極22の図面左側コーナー部は高濃度の電子で包まれていることがわかり、図面右側コーナー部は空乏化していることがわかる。
上記製造方法では、第1半導体面11は半導体基板13の主面を用いているが、例えばSOI(Silicon on insulator)基板を用いてもよい。この場合には、第1半導体面11は基板上の絶縁層に形成された半導体層表面となり、この第1半導体面11は基板の主面に略平行な面で形成される。また、第2半導体面12は半導体基板13もしくは半導体層14、16のせり上げ部分を除去加工、例えばエッチング加工して形成された面であってもよい。また、第1半導体面11と第2半導体面12は半導体基板13を除去加工、例えばエッチング加工して形成された面であってもよい。
次に、上記製造方法の変形例を、図18〜図22の製造工程断面図によって以下に説明する。
本変形例においては、前記図8(1)〜図11(10)によって説明した工程を行い、図18(1)に示すように、半導体基板13に、ソース不純物領域23、ドレイン不純物領域24、ダミーゲート34等を形成する。
次に、前記図11(11)によって説明した工程を行い、図18(2)に示すように、半導体基板13に絶縁膜の堆積とその絶縁膜のエッチバックを行い、ダミーゲート34の両側に、スペーサー絶縁膜39を形成する。このスペーサー絶縁膜39は、例えば窒化シリコン(SiN)膜で形成する。
次に、前記図11(12)によって説明した工程を行い、図18(3)に示すように、上記ゲート電極34の側方下部およびスペーサー絶縁膜39下方の半導体基板13に不純物を導入して、ソース不純物領域23、ドレイン不純物領域24に続くエクステンション領域25、26を形成する。この不純物導入には、例えばイオン注入を用いることができ、そのイオン注入条件の一例として、NMOSFETの場合は、不純物に例えばヒ素(As)を用い、エネルギーを例えば1keV以下、ドーズ量を1×1013cm-2以下に設定する。
次に、前記図12(13)によって説明した工程を行い、図19(4)に示すように、ソース不純物領域23側にオーバーラップ領域27を形成するための不純物を半導体基板13に導入する。不純物は、斜めからのイオン注入によって行う。このとき、不純物は、NMOSFETの場合はヒ素(As)、PMOSFETの場合は二フッ化ホウ素(BF2)とし、ヒ素の場合、一例として、注入エネルギーを1keV以下、ドーズ量を1×1013cm-2以下の範囲でゲート長にあわせて選択し、イオンの入射角(tilt角)は、例えば4°とする。
次に、前記図13(16)によって説明したのと同様に、図19(5)に示すように、半導体基板13に、絶縁膜(図示せず)を堆積後、反応性イオンエッチングでその絶縁膜をエッチバックし、ダミーゲート34の両側にスペーサー絶縁膜39を介して側壁絶縁層40を形成する。上記絶縁膜は、例えば、TEOSを原料ガスとする熱CVD法によって成膜する酸化シリコン(SiO2)膜とし、膜厚は、ゲート側壁容量を考慮して、例えば10nm〜60nmの間で選択される。
次に、前記図13(17)によって説明したのと同様に、図19(6)に示すように、ソース不純物領域23、ドレイン不純物領域24上にシリサイド層18、19を形成する。
次に、前記図13(18)によって説明したのと同様に、図20(7)に示すように、半導体基板13上に、上記ダミーゲート34等を被覆するように厚く層間絶縁膜41を堆積した後、化学的機械研磨(CMP)でダミーゲート34のハードマスク層33が露出するように、層間絶縁膜41表面を平坦化エッチングする。層間絶縁膜41は、例えばプラズマCVD法で成膜した酸化シリコン(SiO2)膜で形成される。
次に、前記図14(19)によって説明したのと同様に、図20(8)に示すように、ゲート犠牲層32、ダミーゲート絶縁膜31、スペーサー絶縁膜39〔前記図9(5)、前記図11(11)等参照〕をエッチング除去し、ゲート開口部42を形成し、その内部に半導体基板13表面を露出させる。ゲート犠牲層32のエッチングは、フッ酸を含むエッチング液を用いて行う。また、スペーサー絶縁膜39のエッチングは、TMAH(tetramethylammonium hydroxide)などのアルカリ溶液によって行い、酸化膜のエッチングは、ウェットエッチング、もしくはフッ化炭素(CF4)と酸素(O2)とのケミカルドライエッチングとウェットエッチングとの組み合わせによって行う。
次に、前記図14(20)によって説明したのと同様に、図20(9)に示すように、ダミーゲート絶縁膜を除去して露出した半導体基板13表面をエッチングし、リセス形状(凹部)15を形成する。この凹部15の深さは、一例として1〜3nmとする。このエッチングは、フッ酸を含むエッチング液に、半導体基板13を所定の時間浸漬することによって行うか、または、半導体基板13表面を、プラズマ酸化、またはオゾン水によって極浅く酸化したのち、フッ酸を含むエッチング液で、表面の酸化膜を除去することによって行う。
次に、前記図14(21)によって説明したのと同様に、図21(10)に示すように、ゲート開口部42(リセス形状(凹部)15)の露出した半導体基板13表面にゲート絶縁膜21を形成する。ゲート絶縁膜21には、熱酸化による酸化シリコン(SiO2)膜、この酸化シリコン(SiO2)膜をさらにプラズマ窒化した酸窒化シリコン(SiON)膜、もしくは、原子層蒸着法(ALD:Atomic Layer Deposition)法にて成膜した酸化ハフニウム(HfO2)膜などを用いることができる。
次に、前記図15(22)によって説明したのと同様に、図21(11)に示すように、上記ゲート開口部42の内部を埋め込むように上記層間絶縁膜41表面にゲート形成膜43を形成する。ゲート形成膜43は、例えば、PVD法による銅(Cu)シード層の形成と、それに続く銅(Cu)無電解めっきによって行う。
次に、前記図15(23)によって説明したのと同様に、図21(12)に示すように、層間絶縁膜41表面の余分なゲート形成膜43を、例えばCMP法で除去し、上記ゲート開口部42の内部にゲート形成膜43を残してゲート電極22を形成する。
次に、前記図15(24)によって説明したのと同様に、図22(13)に示すように、上記層間絶縁膜41上にさらに層間絶縁膜44を形成した後、接続孔を形成する通常のレジストマスクを形成するリソグラフィー技術とエッチング技術(例えば反応性イオンエッチング)によって、層間絶縁膜41、44に接続孔45、46を形成した後、レジストマスクを除去する。次いで、接続孔45、46に導電体を充填して、上層配線(図示せず)との電気的接続部47、48を形成する。
上記変形例においては、エピタキシャル成長層からなる半導体層14,16を形成しない分だけ、前記図8〜図15によって説明した製造方法によって形成される側壁絶縁膜40直下の導電層が薄くなり、ソース側のエクステンション領域25は、前記図18(3)、前記図19(4)で示した工程で導入された不純物によって形成され、ドレイン側エクステンション領域は、前記図18(3)で示した工程で導入された不純物によって形成される。したがって、ソース側、ドレイン側とも、エクステンション領域25、26の直列抵抗が若干高くなるが、工程が少ない分、より低い製造コストで、本発明の効果を得ることができる。
次に、このように作製されたMOSFETにおける本発明の効果を、図23〜図36に示すシミュレーション結果を用いて説明する。
図23(1)に示したMOS構造は、本発明の効果確認のために用いた本発明の非対称構造のMOSFETのシミュレーション構造である。すなわち、半導体領域10には、ゲート絶縁膜21を挟んでゲート電極22と第1半導体面11内でオーバーラップするようにソース不純物領域23が形成されている。さらに上記第2半導体面12の直下の半導体領域10には、ドレイン不純物領域24が形成されている。したがって、ソース不純物領域23とドレイン不純物領域24とがゲート電極22に対して非対称に形成されている。以下、この構造を本発明構造という。
また、図23(2)に示したMOS構造は、従来の対称構造のMOSFETのシミュレーション構造である。すなわち、半導体領域10に形成されるソース不純物領域23とドレイン不純物領域24とがゲート電極22に対して対称に形成されている。以下、この構造を従来構造という。
この図23には、ゲートを中心としたMOSFETの要部断面のみを示した。この図23に示されていないその他の構造パラメータは、表1に記載した。表1に記載されているパラメータは、それぞれの構造に対して、オン電流としきい値電圧のロールオフ特性とで最適化した結果である。
Figure 0005045686
次に、ゼロバイアス時における、本発明構造のキャリア濃度分布を図24に、従来構造のキャリア濃度分布を図25に示した。
図24、図25に示すように、ゲート平坦部のソース端では、いずれの構造においても、エクステンション領域16の中性領域がゲート電極22の下に達するように伸びており、適当なオーバーラップ領域27が形成されているのがわかる。一方、ドレイン端では、従来構造ではソース端と同じエクステンション領域26の中性領域がゲート電極22直下に形成されているのに対し、本発明構造では、中性領域がドレイン端より高い位置で終わっており、ドレイン端は空乏層の中に位置していることがわかる。
次に、本発明構造のI−V特性のエクステンション濃度依存性と、従来構造のI−V特性のエクステンション濃度依存性を図26、図27に示した。図26はしきい値電圧とオン電流の変化を示し、図27はサブスレッショルド傾斜の変化の拡大図を示している。以下、図26〜図33において、縦軸のVTはしきい値電圧、Sはサブスレッショルド、Ionはオン電流を示し、図26、図27において、横軸のNEXはエクステンション領域の不純物濃度を示す。また、図26〜図33において、実線が本発明構造を示し、点線が従来構造を示す。
図26に示すように、いずれの構造においても、エクステンション不純物濃度の増加に伴ってオン電流の増加としきい値電圧の低下、およびサブスレッショルド傾斜の劣化が起きている。しかしながら、本発明構造では、6×1019cm-3以上の濃度領域で、従来構造より高い電流駆動能力を有していることがわかる。また、しきい値電圧の低下とスロープの劣化が小さいため、この領域におけるプロセスマージンが大きく、かつ低リークであることが分かる。
次に、本発明構造のI−V特性のゲート長依存性と、従来構造のI−V特性のゲート長依存性を図28、図29に示した。図28はしきい値電圧とオン電流の変化を示し、図29はサブスレッショルド傾斜の変化の拡大図を示している。なお、図28、図29において、横軸はゲート長を示している。
図28、図29に示すように、本発明構造と従来構造とは、サブスレッショルド傾斜では大きな差異はみられないものの、本発明構造は、従来構造よりゲート長に対するしきい値電圧の変化が小さく、ゲート長に対するプロセス変動余裕が大きいこと、また電流駆動能力の劣化が小さいことがわかる。
次に、本発明構造のI−V特性のドレイン側エクステンションの接合深さ依存性と、従来構造のI−V特性のドレイン側エクステンションの接合深さ依存性を図30、図31に示した。図30はしきい値電圧とオン電流の変化を示し、図31はサブスレッショルド傾斜の変化の拡大図を示している。なお、図30、図31において、横軸はドレイン側エクステンションの接合深さを示している。
図30、図31に示すように、本発明構造は、ドレイン側エクステンションの接合深さXj<0nmの領域で、従来構造より広い領域で、従来構造より電流駆動能力が高く、しきい値電圧の接合深さに対する感度が低く、かつ従来構造と同等の良好なサブスレッショルド傾斜を有していることがわかる。
次に、本発明構造のI−V特性のソース側エクステンションの接合深さ依存性と、従来構造のI−V特性のソース側エクステンションの接合深さ依存性を図32、図33に示した。図32はしきい値電圧とオン電流の変化を示し、図33はサブスレッショルド傾斜の変化を示している。なお、図32、図33において、横軸はソース側エクステンションの接合深さを示している。
図32、図33に示すように、本発明構造は、広い範囲で、従来構造より電流駆動能力が高く、サブスレッショルド傾斜が小さく、かつしきい値電圧の劣化が小さいことがわかる。
次に、本発明構造のC−V特性と、従来構造のC−V特性を図34に示した。図34はゲート幅を1μmとしたときのゲート容量のゲート電圧依存性を示している。図34では、縦軸にゲート容量を示し、横軸にゲート電圧を示す。
図34に示すように、本発明構造のゲート容量と従来構造のゲート容量は、ほぼ同等である。したがって、上記の結果を考慮すると、本発明構造は、従来構造より、より広いプロセス変動範囲で、CV/Iで測った動作速度が高いことが分かる。
上記の比較結果を表2にまとめた。
Figure 0005045686
表2に示すように、電流駆動能力とプロセスマージンで、本発明構造が従来構造より優れており、ゲート容量ではほぼ同等である。したがって、本発明構造は、高速動作に適しており、より低廉な製造装置で、歩留まり良く製造可能であることが分かる。
また、応力や面方位選択を用いた移動度向上技術との親和性が高く、かつ、ゲート長やソース・ドレイン接合深さの製造マージンが広く、安価に歩留まり良く製造することができる。
上記本発明の半導体装置の製造方法で形成されるMOSFETは、図35、図36の回路図に示すようなスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)に適用することができる。
図35に示す回路図は、本発明の半導体装置1〜5のMOSFETを用いたスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)セルである。各MOSFETのソース側(オーバーラップ領域を有する側)をSという記号で示し、ドレイン側(エクステンションの接合が浅い側)をDという記号で示す。
図35に示すように、ソース・ドレインの配置を与えることにより、動作性能、静的消費電力、およびセルサイズの間のトレードオフを向上させることができる。これを以下に説明する。
一般に、6トランジスタSRAMセル(6T−SRAM)においては、次の手順でデータ読み出しが行われる。ここでは、Q =1とする。図35のビット線はBIT、BIT ̄と記し、接点はQ、Q ̄と表記した。なお、BIT ̄、Q ̄は、以下の(1)式、(2)式で表したのと等価である。
Figure 0005045686
Figure 0005045686
(1)ビット線BITとBIT ̄が、両方ともハイレベルにプリチャージされる。(2)ワード線Wがハイレベルレベルになり、トランジスタM5とトランジスタM6がターンオンする。(3)トランジスタM5を通して接点Q ̄の電位がビット線BIT ̄に、トランジスタM6を通して接点Qの電位がビット線BITに伝播する。ビット線BITの電位は、接点Qがハイレベルであるから変化しない。一方、ビット線BIT ̄の電位は、接点Q ̄がローレベルであるため、ビット線BIT ̄上の電荷がトランジスタM5とトランジスタM1を通してディスチャージされるので低下する。(4)この結果生じるビット線BITとビット線BIT ̄の電位差をセンスアンプが検出し、セルの状態が読み出される。
ここで、トランジスタM5の駆動力がトランジスタM1よりも強いと、ビット線BIT ̄によって接点Q ̄の電位がトランジスタM3−トランジスタM4の状態変化を起こす電位まで上昇し、「1」が書き込まれてしまう。これを防ぐため、トランジスタM1の駆動力がトランジスタM5よりも大きくなるように、トランジスタM1のW/L比を大きく設定する。すなわち、CR=(W1/L1)/(W5/L5)とすると、CRは、例えば1.2以上でなければならない。トランジスタM5を最小寸法で設計すると、トランジスタM1はトランジスタM5より大きなゲート幅に設定される。
ところが、本発明のトランジスタを図35のような配置で用いた場合、ビット線を高電位側としたときのトランジスタM5のしきい値電圧は、前述のコーナー効果によって、M1のしきい値電圧よりも高くなる。このしきい値電圧差によって、ビット線BIT ̄からトランジスタM5−トランジスタM1を通してディスチャージが起きるときのトランジスタM5の駆動力は、トランジスタM1よりも低くなるから、トランジスタM1のW/L比をトランジスタM5より大きくする必要はない。よって、トランジスタM1(および、トランジスタM3)は従来より小さなトランジスタで構成することができる。
一方、データの書き込みは、次のように行われる。ここでは、Qに「0」を書き込む場合について述べる。
(1)ビット線BITがローレベルに設定され、ビット線BIT ̄がハイレベルに設定される。(2)ワード線Wがハイレベルレベルに設定され、トランジスタM5とトランジスタM6がターンオンする。(3)接点Q ̄の電位は、ビット線BITからの充電によって上昇する。しかし、上述のとおり、読み出し時の誤書き込みを防ぐためにトランジスタM5の駆動力をトランジスタM1より下げてあるために、接点Q ̄の電位でトランジスタM3−トランジスタM4の状態変化は起きない。(4)したがって、状態変化は、接点Qからビット線BITへのトランジスタM4−トランジスタM6を通しての放電によって接点Qの電位が低下することによるトランジスタM1−トランジスタM2の状態変化で起きなければならない。そのために、トランジスタM4の駆動力は、トランジスタM6に対してある程度以下でなければならない。従来の対称なトランジスタだけで6T−SRAMを構成した場合、上記(4)により、トランジスタM6に対してトランジスタM4をある程度の大きさ以下に設計する必要がある。
PR=(W4/L4)/(W6/L6)とすると、PRは、例えば1.8以下でなければならない。これについてトランジスタM6を基準に考えなおすと、トランジスタM6の駆動力は、トランジスタM4の駆動力に対してある程度より高いことが求められる。
ここで、図35に示した構成を考えると、接点Qからビット線BITへの放電において、トランジスタM6は、ソース側が低電位となる。したがって、トランジスタM6はこの方向の電流に対し、低いしきい値電圧と高い駆動力を有することになり、高速な書き込みが可能となっている。
このように、本発明のトランジスタを用いて、図35に示したように6T−SRAMを構成した場合、トランスファーゲートM5、M6の駆動力としきい値電圧の非対称性が、読み出し時には誤書き込みを防止するように働き、書き込み時には、接点Qからビット線BITへの放電時定数を短くするように働く。この結果、トランジスタM5、M6に対してトランジスタM1、M3、M2、M4を従来より小さく設計することができる。
さらに、図36に示すように、トランジスタM2、M4のトランジスタの向きを選ぶことにより、保持状態でのトランジスタM2、M4のしきい値電圧が上昇し、リーク電流が低下するため、静的な消費電力を低減することができる。
1…半導体装置、10…半導体領域、11…第1半導体面、12…第2半導体面、13…半導体基板、15…リセス形状、21…ゲート絶縁膜、22…ゲート電極、23…ソース不純物領域、24…ドレイン不純物領域、25,26…エクステンション領域、27…オーバーラップ領域、31…ダミーゲート絶縁膜、34…ダミーゲート

Claims (2)

  1. 半導体基板上にダミーゲート絶縁膜を介してダミーゲートを形成する工程と、
    前記ダミーゲートの両側の前記半導体基板にソース・ドレイン不純物領域を形成する工程と、
    前記ダミーゲートの両側の前記半導体基板上に前記ソース・ドレイン不純物領域のせり上げ部分となる半導体層を形成する工程と、
    前記ダミーゲート直下のソース側にのみソース不純物領域のオーバーラップ領域を形成する工程と、
    前記ダミーゲートを除去し、該除去領域に露出した前記ダミーゲート絶縁膜を除去する工程と、
    前記除去領域に露出した前記半導体基板に、底面が第1半導体面であり、かつ、ドレイン側の側面が前記第1半導体面につながる面であり、該第1半導体面に対して傾斜を有する第2半導体面であるリセス形状を、前記オーバーラップ領域の少なくとも一部を残した状態で形成する工程と、
    前記ソース不純物領域と前記ドレイン不純物領域との間において、前記リセス形状を形成した前記半導体基板上にゲート絶縁膜とゲート電極とを順次形成する工程と
    を備え
    前記ソース不純物領域のオーバーラップ領域におけるドレイン側の端部は、前記第1半導体面内にあり、かつ、前記オーバーラップ領域は、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記ゲート電極とオーバーラップしており、
    前記ドレイン不純物領域におけるソース側の端部は、前記第2半導体面内にあり、
    前記第1半導体面と前記第2半導体面との境界と前記オーバーラップ領域におけるドレイン側の端部との間に形成されるチャネル長は、前記境界と前記ドレイン不純物領域におけるソース側の端部との間に形成されるチャネル長よりも長い
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記せり上げ部分となる半導体層を前記半導体基板と異なる格子定数を有するエピタキシャル成長層で形成し、
    前記エピタキシャル成長層によって前記ゲート電極直下の前記半導体基板に圧縮応力または引張応力を生じさせる
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
JP2009014587A 2009-01-26 2009-01-26 半導体装置の製造方法 Expired - Fee Related JP5045686B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009014587A JP5045686B2 (ja) 2009-01-26 2009-01-26 半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009014587A JP5045686B2 (ja) 2009-01-26 2009-01-26 半導体装置の製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006238626A Division JP4631833B2 (ja) 2006-09-04 2006-09-04 半導体装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009135513A JP2009135513A (ja) 2009-06-18
JP5045686B2 true JP5045686B2 (ja) 2012-10-10

Family

ID=40867024

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009014587A Expired - Fee Related JP5045686B2 (ja) 2009-01-26 2009-01-26 半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5045686B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11424326B2 (en) 2020-05-21 2022-08-23 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012156229A (ja) * 2011-01-25 2012-08-16 Renesas Electronics Corp 半導体装置およびその製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3651802B2 (ja) * 2002-09-12 2005-05-25 株式会社東芝 半導体装置の製造方法
US6833307B1 (en) * 2002-10-30 2004-12-21 Advanced Micro Devices, Inc. Method for manufacturing a semiconductor component having an early halo implant
US7312128B2 (en) * 2004-12-01 2007-12-25 Applied Materials, Inc. Selective epitaxy process with alternating gas supply

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11424326B2 (en) 2020-05-21 2022-08-23 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009135513A (ja) 2009-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4631833B2 (ja) 半導体装置
US6524903B2 (en) Method of manufacturing a semiconductor device having two peaks in an impurity concentration distribution
KR100597460B1 (ko) 반도체 소자의 트랜지스터 및제조방법
JP5286701B2 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
US7790548B2 (en) Methods of fabricating field effect transistors including recessed forked gate structures
US20060049467A1 (en) Body-tied-to-source MOSFETs with asymmetrical source and drain regions and methods of fabricating the same
JPH11330454A (ja) 半導体デバイス及びその製造方法
KR20040065998A (ko) 반도체 장치
US6166412A (en) SOI device with double gate and method for fabricating the same
JP5268385B2 (ja) 半導体装置
US20010020722A1 (en) Step-like silicon on isolation structure
KR100764059B1 (ko) 반도체 장치 및 그 형성 방법
JP2003017693A (ja) 半導体素子のトランジスタ及びその製造方法
KR100574172B1 (ko) 반도체 소자의 제조방법
US8541847B2 (en) Semiconductor device and method for fabricating the same
JP5045686B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2006269535A (ja) 半導体記憶装置および半導体記憶装置の製造方法
CN1905212B (zh) 晶体管及其形成方法
US8878301B2 (en) Semiconductor device with transistors having different source/drain region depths
JPH09135029A (ja) Mis型半導体装置及びその製造方法
JP2008205031A (ja) 半導体装置の製造方法
KR20080081550A (ko) 모스펫 소자 및 그의 제조방법
KR100464535B1 (ko) 반도체소자의 트랜지스터 형성 방법
KR100943133B1 (ko) 반도체 소자의 트랜지스터 및 그 형성 방법
JP3910301B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20091009

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20091106

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120403

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120619

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120702

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150727

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5045686

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees