JP5044155B2 - モータ - Google Patents

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Description

本発明は、電動モータの耐振性向上に関し、特に、自動車の電子制御スロットル装置に使用されるモータに適用して有効な技術に関する。
近年、自動車部品の電子化に伴い、エンジンのスロットルバルブを電動モータにて駆動するいわゆる電子制御式のスロットル装置(以下、適宜ETCと略記する)が広く用いられている。そこでは、従来のアクセルワイヤによる機械的動作に代えて、電気信号によってスロットルバルブが制御される。アクセル踏み込み量はポテンショメータ等によって電気的に検出され、その値に応じてモータが駆動されてスロットルバルブの開閉が行われる。
このようなETCの駆動源として使用されるモータは、その機能上、エンジン近くに配置され、エンジンや車両からの振動を受けることは避けがたい。このため、従来のETC用モータでは、モータを構成する各部品(アーマチュア、ブラケット、ヨーク)を強固に締結し、耐振性向上を図っている。例えば、アーマチュアを支持するブラケットとヨークは溶接にて固定され、その上で、ブラケットはスロットルボディ本体にボルトにて強固に固定されていた。すなわち、従来のETC用モータでは、各部品を強固に一体化する剛構造を採用することにより、モータアッセンブリとしての剛性を上げ、外部振動への耐振性を向上させてきた。また、耐振性向上のため、板厚やボルト締結点数を増大させることも行われている。
特開2003-206762号公報 特開2001-132495号公報 国際公開WO01/077506号公報
しかしながら、このようにモータを剛構造とすると、アーマチュアが共振した場合、剛性が高いが故に却ってモータ内部にかかるストレスが大きくなる。すなわち、外部からの振動によって、アーマチュアが固有振動数で振動し共振が生じた場合、各部品が剛結されていると、振動を逃がすことができず、アーマチュア自体が大きく振れ回り、その振動に応じてアーマチュアの各部に応力が生じるおそれがある。このようなストレスにより、アーマチュアコイルや、回転軸を支持するベアリング等が損傷を受ける可能性があり、その対策が求められていた。また、板厚やボルト締結点数を増やすと、モータ重量や体格が大きくなったり、部品点数が多くなり製品コストが増大したりするなどの問題もあった。
本発明の目的は、ETC用モータなど、振動を受ける環境にて使用されるモータの耐振性向上を図ることにある。
本発明のモータは、筒状のヨークを備えるステータと、前記ステータ内に回転自在に配置されたアーマチュアと、前記ヨークの一端側に取り付けられ前記アーマチュアの回転軸が挿通されるブラケットとを有してなるモータであって、該モータは、前記ヨークと前記ブラケットとの接合部に、前記ブラケットの振動を減衰可能な振動緩衝部を有し前記振動緩衝部は、前記ヨークの前記一端部側に突出形成され軸方向に向かって延びる突片と、前記突片に対応して前記ブラケットに貫通形成され径方向の幅寸法が前記突片の板厚よりも広い突片挿入孔と、を備え、前記突片は、前記突片挿入孔に対し径方向に間隙を有した状態で結合され、前記ヨークは、前記振動緩衝部にて、径方向に相対的に移動可能な状態で前記ブラケットに結合されることを特徴とする。
本発明のモータにあっては、振動緩衝部により、ヨーク−ブラケット間の結合形態が柔構造となり、アーマチュアからブラケットに伝搬された振動が振動緩衝部にて吸収される。この場合、ヨークに設けた突片をブラケットに設けた突片挿入孔に挿入し、径方向に間隙を有した状態で突片を突片挿入孔に結合することにより、ヨーク−ブラケット間の結合形態が柔構造となり、アーマチュアからブラケットに伝搬された振動が振動緩衝部にて吸収される。このため、アーマチュア共振時における共振エネルギが振動緩衝部にて発散され、アーマチュアの振動が抑えられる。従って、アーマチュアの振動によってモータ各部位にもたらされるストレスが低減し、モータの耐振性向上が図られる。
前記モータにおいて、前記振動緩衝部にて、前記ヨークの前記一端側を固定端、他端側を自由端として、前記ヨークを径方向に振動可能な状態で前記ブラケットに結合しても良い。
前記他のモータにおいて、前記突片の先端部中央にV字形に形成された切欠を設け、前記切欠に押圧部材を押接し、該押圧部材によって前記切欠を押し開く形で前記突片を周方向に変形させることにより、前記突片を前記突片挿入孔に結合させても良い。また、前記突片の基部に、前記ヨークの端面から軸方向に沿って延びる溝部を設けても良く、これにより、前記突片が弾性的に変位し易くなり、ヨークが一端側を固定端、他端側を自由端として径方向に振動し易い状態となる。さらに、前記ヨークの前記ブラケット側の端部に、前記ヨークの端面を切り欠いて形成した切欠部を設けても良く、これによっても、ヨークが一端側を固定端、他端側を自由端として径方向に振動し易い状態となる。
一方、前記モータを電子制御スロットル装置の駆動源として使用し、エンジンの吸気通路に配置されたスロットルバルブを前記モータの回転出力によって開閉駆動させても良い。この場合、前記電子制御スロットル装置に、前記スロットル弁が収容されるボア部と、前記モータが収容される有底のモータ収容部とを備えるスロットルボディを設け、前記モータを、前記モータ収容部の底面と前記ヨークの端面との間に、前記モータを軸方向に押圧する弾性部材を介設させた状態で前記モータ収容部内に取り付けても良い。この弾性部材により、モータの振動が適宜吸収されると共に、ヨークの過度な変位や振動が抑えられる。
本発明のモータによれば、筒状のヨークを備えるステータと、ステータ内に回転自在に配置されたアーマチュアと、ヨークの一端側に取り付けられアーマチュアの回転軸が挿通されるブラケットとを有してなるモータにて、ヨークとブラケットとの接合部にブラケットの振動を減衰可能な振動緩衝部を設けたので、ヨークとブラケットの間の結合形態が柔構造となり、アーマチュアからブラケットに伝搬された振動をこの振動緩衝部にて吸収することが可能となる。このため、アーマチュア共振時における共振エネルギを振動緩衝部にて発散することができ、アーマチュアの振動を低減させることが可能となる。従って、アーマチュアの振動によってモータ各部位にもたらされるストレスが低減し、モータの耐振性向上を図ることが可能となる。
本発明の他のモータによれば、筒状のヨークを備えるステータと、ステータ内に回転自在に配置されたアーマチュアと、ヨークの一端側に取り付けられアーマチュアの回転軸が挿通されるブラケットとを有してなるモータにて、ヨークの一端部側に突片を突出形成すると共に、この突片に対応してブラケットに突片挿入孔を形成し、両者の結合部にて、径方向に間隙を有した状態で突片を突片挿入孔に挿入結合したので、ヨークとブラケットの間の結合形態が柔構造となり、アーマチュアからブラケットに伝搬された振動をこの結合部にて吸収することが可能となる。このため、アーマチュア共振時における共振エネルギを結合部にて発散することができ、アーマチュアの振動を低減させることが可能となる。従って、アーマチュアの振動によってモータ各部位にもたらされるストレスが低減し、モータの耐振性向上を図ることが可能となる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例である電動モータを用いた電子制御式スロットル装置(ETC)の構成を示す断面図である。図1のスロットル制御装置1はエンジンの吸気通路に配置され、スロットルバルブ2の開度によりエンジンの吸入空気量を制御している。スロットルバルブ2は、スロットルシャフト3に固定されており、減速機構11を介してモータ4によって駆動される。
スロットルシャフト3は、スロットルボディ5に回動自在に支持されている。スロットルボディ5はアルミダイキャストにて形成されており、断面円形状のボア部12が形成されている。ボア部12の内部には円板状のスロットルバルブ2が配置されている。スロットルシャフト3には、スロットルギヤ13が固定されている。また、スロットルシャフト3には、図示しないねじりコイルばねが取り付けられており、このねじりコイルばねによってスロットルシャフト3は所定の回転方向に付勢されている。スロットルバルブ2は、このコイルばねの付勢力によって全閉位置まで自動的に復帰する。
スロットルボディ5の上部には、アルミダイキャスト又は合成樹脂製のカバー6が取り付けられている。カバー6内には、減速機構11や、スロットルバルブ2の開度を検出する図示しないセンサ部などが収容されている。減速機構11は、スロットルギヤ13、アイドルギヤ14及びモータギヤ15から構成されている。モータギヤ15は、モータシャフト27に取り付けられており、アイドルギヤ14の大径ギヤ16と噛合している。アイドルギヤ14はアイドルギヤシャフト17に回転自在に支持されており、大径ギヤ16と小径ギヤ18が一体に形成されている。小径ギヤ18は、スロットルシャフト3に固定されたスロットルギヤ13と噛合しており、この減速機構11により、モータ4の回転が減速されてスロットルシャフト3に伝達される。
図2は本発明の一実施例であるモータ4の外観の概要を示す斜視図、図3は図2のモータの断面図、図4は図2のモータの正面図である。モータ4には、直流のブラシ付モータが使用されており、有底円筒形状のヨーク21が設けられている。ヨーク21は鉄等の磁性体にて形成され、モータハウジングを兼ねている。ヨーク21は、ブラケット22にカシメ部(結合部)23にて接合されている。ヨーク21の内周面には、界磁用のマグネット24が2個取り付けられている。マグネット24は、対向する内面側の極性が互いに異なるように着磁されており、ヨーク21とマグネット24によりステータ25が形成される。マグネット24の内側には、アーマチュア26が回転自在に配置されている。アーマチュア26にはモータシャフト27が取り付けられており、モータシャフト27は軸受28a,28bによって回転自在に支持されている。軸受28aはヨーク21の底部に、軸受28bはブラケット22にそれぞれ取り付けられている。
アーマチュア26は、複数のスロット29が形成されたアーマチュアコア31を有している。アーマチュアコア31はモータシャフト27に固定されており、スロット29間にはアーマチュアコイル32が巻装されている。アーマチュアコア31の図中左側には、コンミテータ33が配設されている。コンミテータ33もモータシャフト27に固定されており、その外周には複数の整流子片34が固定されている。各整流子片34は、アーマチュアコイル32に接続されており、その外周にはブラシ35が摺接している。ブラシ35は、ブラケット22に固定されたブラシホルダ36に収容されており、スプリング37によって整流子片34に向けて付勢されている。ブラシ35にはピッグテール38が取り付けられており、図示しない導電部を介してコネクタ39に接続されている。
このようなモータ4は、スロットルボディ5に形成されたモータ収容部7に収容されている。モータ4のブラケット22は、ボルト19によって、スロットルボディ5に固定されており、モータ4は、スロットルボディ5に対しては強固に固定されている。モータ収容部7の底部7aとヨーク21の端面21aとの間には、ウェーブワッシャ20が装着されている。モータ4は、ウェーブワッシャ20を押圧しつつモータ収容部7に収容固定され、ウェーブワッシャ20の付勢力により、モータ4の振動を吸収できるようになっている。
ここで、従来のモータでは、前述のように、耐振性を考慮してヨークとブラケットは溶接にて剛結されている。これに対し、本発明によるモータ4では、ヨーク21とブラケット22の接合部10は、カシメ部23によって接合されている。図5は、カシメ部23の構成を示す説明図であり、(a)はその平面図、(b)は断面図である。ヨーク21(外径32mm,板厚t=1.4mm)の開口側(一端側)端面21bには、図5に示すようなカシメ爪(突片)41が周方向に4個突設されている(図4参照)。カシメ爪41の先端中心部には、V字形の切欠42が形成されている。一方、ブラケット22(板厚1.6mm)には、カシメ爪41に対応して、カシメ孔43(突片挿入孔:径方向幅寸法W=1.6mm,周方向長6.15mm)が設けられており、カシメ爪41は、このカシメ孔43に挿入されカシメ固定される。なお、カシメ部23における「固定」は、一定の位置や状態にあって完全に動かない形態ではなく、ある位置や状態を維持しつつも微小な変位を許容する結合形態を意味している。
図6は、カシメ爪41のカシメ工程を示す説明図である。カシメ爪41は、図6(a)〜(e)に示すような「開き座屈カシメ」にてカシメ孔43に固定される。ここでは、まず、図6(a)に示すように、カシメ孔43にカシメ爪41を挿入する。ここでは、カシメ爪41は、幅6mm,高さ3.6mm,板厚1.4mmに形成されており、基部両側には、深さ2mm,幅3mmのU字溝(溝部)44が形成されている。また、カシメ爪41の切欠42は、深さ1.2mm,開き角度75°に形成されている。図6(b)に示すように、カシメ爪41は、ヨーク21の端面21bがブラケット22の裏面22aに当接するまで、カシメ孔43に挿入される。その後、カシメ爪41は、図6(c)に示すように、先端がV字形のパンチ(押圧部材)45にて押圧され、カシメ孔43にカシメ固定される。
パンチ45の先端部は、切欠42に合わせて三角形に形成されており、その先端角は、切欠42の開き角よりも若干大きい80°となっている。従って、パンチ45を切欠42に挿入すると、図6(d)に示すように、約0.6mmの当て代が生じる。この状態で、カシメ爪41の上端部41aを開くように、パンチ45を上方から押接する。これにより、カシメ爪上端部41aは、図中左右方向に開きつつ座屈するような形となり、カシメ孔43の周方向に突っ張り固定される。また、ブラケット22の表面22bには、カシメ爪41の側部が張り出して膨出部46が形成され、これにより、カシメ爪41がカシメ孔43に抜け止めされた状態で固定される。
一方、「開き座屈カシメ」にて固定されたカシメ部23は、カシメ孔43の径方向幅が1.6mmとなっており、カシメ爪41の板厚1.4mmよりも若干大きくなっている。従って、カシメ爪41は径方向に0.2mm程度の間隙G(=W−t)を有した状態でカシメ孔43に固定される(図5では、間隙Gが把握しやすいようにその幅を誇張して示している)。つまり、ヨーク21は、ブラケット22に完全に剛結されるのではなく、径方向に微小な遊びを持って固定されており、ヨーク21とブラケット22は、相対的に移動可能な柔構造となっている。このため、モータ4では、外部振動によりアーマチュア26が共振しても、ヨーク21がブラケット22に対し適宜相対変位し、その振動が吸収される。
すなわち、当該モータ4では、カシメ爪41の微小変位により、カシメ部23が振動緩衝部として作用し、アーマチュア26からブラケット22に伝搬された振動が、柔構造のカシメ部23にて減衰する。このため、アーマチュア26にて発生した振動エネルギがカシメ部23にて発散され、その分、アーマチュア26の振動が抑えられる。なお、モータ4では、ヨーク21に過度な変位が生じないように、ウェーブワッシャ(弾性部材)20によってヨーク21には予圧が付与されている。
また、モータ4では、カシメ爪41の基部にU字溝44が形成されている。このため、カシメ爪41をカシメ孔43にカシメ固定した状態でも、カシメ爪41の基部41bは、径方向に弾性変位できる。すなわち、カシメ部23自体も弾性的な構造となっており、アーマチュア共振時に、ヨーク21がカシメ部23側を固定端、端面21a側を自由端として、径方向に弾性的に振れることができる。従って、これによってもアーマチュア26の共振振動を吸収し、アーマチュア26の振動を抑えることが可能となり、この点においても、カシメ部23は振動緩衝部として作用する。この場合、カシメ爪41の幅や厚さ寸法を、応力的(強度的)に問題のない範囲で減じたり、爪の高さやU字溝44の深さを長くしたりすることにより、カシメ部23の弾性が高くすることができ、より効果的に振動を吸収できる。
次に、このような構成からなるモータに関し、発明者らが実施した振動実験について説明する。図7は、発明者らによる振動実験の結果を示すグラフであり、モータ加振時におけるアーマチュアの振動状態を示している。図7において、線図Aは、ヨーク−ブラケット間を図5のような柔構造のカシメ部23にて結合したモータ、線図Bは、ヨーク−ブラケット間を溶接固定したモータの実験結果である。なお、加振条件は、加速度:225.4m/s2(23G),加振方向:モータシャフトに対して直角方向(図3のX方向),振動スイープ方向・時間:低周波数→高周波数・15分間である。図7から分かるように、柔構造のモータでは、アーマチュアの加速度ピーク値が大幅に低減している(約15%低減)。一方、溶接固定のモータでは、アーマチュアの振動エネルギは発散されず、アーマチュアの振動行動は共振そのものとなる。すなわち、ヨーク−ブラケット間を図5のような柔構造とすると、共振時における振動エネルギがヨークの変位や振動により発散されることが分かった。
図8は、振動の伝搬と振動エネルギの状態を、柔構造と剛構造のモータで比較して示した説明図である。図8に示すように、外部振動によりアーマチュア26が共振した場合、そこで発生する振動エネルギは、ブラケット22を介してヨーク21に伝わる。このとき、発生した共振エネルギが振動系内にて保存されることを前提条件とすると、図8に示すように、柔構造を採用した場合には、アーマチュア26のエネルギが相対的に低くなる。すなわち、従来のような剛構造のモータでは、ヨーク21が剛結されているため、そこでは余りエネルギが消費されない(エネルギ小)。このため、アーマチュア26の共振による振動エネルギは、専らアーマチュア26に加わる(エネルギ大)。これに対し、図5のような柔構造では、振動エネルギがヨーク21にて消費される(エネルギ中)。従って、アーマチュア26に加わるエネルギがその分低減し(エネルギ中)、共振時におけるアーマチュア26の振動が抑えられ、その効果は、前述の発明者らの実験によっても確認された。
このように、本発明によるモータ4では、ヨーク21とブラケット22の間を図5のような柔構造のカシメ部23にて結合したので、アーマチュア26に発生する共振エネルギをそこで発散させることができ、アーマチュア26の共振時における振動を抑えることができる。すなわち、共振エネルギを積極的に他部品に逃がすことにより、アーマチュア26の振動が抑えられ、アーマチュアコイル32や軸受28a,28b、ピッグテール38へのストレスが減少する。これにより、モータの耐振性向上が図られ、振動条件が過酷な環境でも、モータとしての機能を維持することが可能となる。また、強度的に必要な以上にヨーク21やブラケット22の板厚を大きくする必要がなくなるため、モータの小型軽量化を図ることも可能となる。さらに、材料費も削減されるため、製品コストの低減も図られる。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施例における各種寸法や各部材の材質等はあくまでも例示であり、本発明は前述の数値や材質には限定されない。また、前述の実施例では、モータ4としてブラシ付モータを示したが、本発明はブラシレスモータに適用することも可能である。
一方、前述の実施例において、ヨーク端面21bを強度的に問題のない範囲で適宜切り欠いて切欠部を形成し、ヨーク21とブラケット22の接触面積を減らして、ヨーク21をより振れ易くすることも可能である。また、ヨーク21のブラケット22側の端部に孔を開けることなどにより、ヨーク21の端部に緩衝部を設けてヨーク21を振れ易くしても良い。さらに、ウェーブワッシャ20の予圧は、ウェーブワッシャ20の仕様を適宜変更することにより調節でき、これにより、モータやETCの仕様に応じて、ヨーク21やカシメ部23の応力を最適化しつつ、アーマチュア26に発生する振動エネルギを調節することができる。なお、モータ4に予圧を付与する弾性部材としては、ウェーブワッシャ以外にも、ゴムや合成樹脂、圧縮コイルバネ等を使用することもできる。
本発明の一実施例である電動モータを用いた電子制御式スロットル装置の構成を示す断面図である。 本発明の一実施例であるモータの外観の概要を示す斜視図である。 図2のモータの断面図である。 図2のモータの正面図である。 カシメ部の構成を示す説明図であり、(a)はその平面図、(b)は断面図である。 カシメ爪のカシメ工程を示す説明図である。 発明者らによる振動実験の結果を示すグラフであり、モータ加振時におけるアーマチュアの振動状態を示している。 振動の伝搬と振動エネルギの状態を、柔構造と剛構造のモータで比較して示した説明図である。
符号の説明
1 スロットル制御装置
2 スロットルバルブ
3 スロットルシャフト
4 モータ
5 スロットルボディ
6 カバー
7 モータ収容部
7a 底部
10 接合部
11 減速機構
12 ボア部
13 スロットルギヤ
14 アイドルギヤ
15 モータギヤ
16 大径ギヤ
17 アイドルギヤシャフト
18 小径ギヤ
19 ボルト
20 ウェーブワッシャ
21 ヨーク
21a,21b 端面
22 ブラケット
22a 裏面
22b 表面
23 カシメ部
24 マグネット
25 ステータ
26 アーマチュア
27 モータシャフト
28a,28b 軸受
29 スロット
31 アーマチュアコア
32 アーマチュアコイル
33 コンミテータ
34 整流子片
35 ブラシ
36 ブラシホルダ
37 スプリング
38 ピッグテール
39 コネクタ
41 カシメ爪
41a 上端部
41b 基部
42 切欠
43 カシメ孔
44 U字溝
45 パンチ
46 膨出部
G カシメ部間隙
W カシメ孔径方向幅寸法
t カシメ爪板厚

Claims (7)

  1. 筒状のヨークを備えるステータと、前記ステータ内に回転自在に配置されたアーマチュアと、前記ヨークの一端側に取り付けられ前記アーマチュアの回転軸が挿通されるブラケットとを有してなるモータであって、該モータは、
    前記ヨークと前記ブラケットとの接合部に、前記ブラケットの振動を減衰可能な振動緩衝部を有し
    前記振動緩衝部は、前記ヨークの前記一端部側に突出形成され軸方向に向かって延びる突片と、前記突片に対応して前記ブラケットに貫通形成され径方向の幅寸法が前記突片の板厚よりも広い突片挿入孔と、を備え、前記突片は、前記突片挿入孔に対し径方向に間隙を有した状態で結合され、
    前記ヨークは、前記振動緩衝部にて、径方向に相対的に移動可能な状態で前記ブラケットに結合されることを特徴とするモータ。
  2. 請求項1記載のモータにおいて、前記ヨークは、前記振動緩衝部にて、前記一端側を固定端、他端側を自由端として、径方向に振動可能な状態で前記ブラケットに結合されることを特徴とするモータ。
  3. 請求項1又は2記載のモータにおいて、前記突片の先端部中央にV字形に形成された切欠を設け、前記切欠に押圧部材を押接し、該押圧部材によって前記切欠を押し開く形で前記突片を周方向に変形させることにより、前記突片を前記突片挿入孔に結合させることを特徴とするモータ。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のモータにおいて、前記突片の基部に、前記ヨークの端面から軸方向に沿って延びる溝部を設け、前記突片を前記突片挿入孔に結合させた状態で前記突片の基部が径方向に弾性的に変位可能としたことを特徴とするモータ。
  5. 請求項1〜の何れか1項に記載のモータにおいて、前記ヨークの前記ブラケット側の端部に、前記ヨークの端面を切り欠いて形成した切欠部を設け、前記ヨークと前記ブラケットの接触面積を減少させて前記ヨークを振れ易くしたことを特徴とするモータ。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のモータにおいて、前記モータは、電子制御スロットル装置の駆動源として使用され、エンジンの吸気通路に配置されたスロットルバルブを前記モータの回転出力によって開閉駆動させることを特徴とするモータ。
  7. 請求項記載のモータにおいて、前記電子制御スロットル装置は、前記スロットル弁が収容されるボア部と、前記モータが収容される有底のモータ収容部とを備えるスロットルボディを有し、前記モータは、前記モータ収容部の底面と前記ヨークの端面との間に、前記モータを軸方向に押圧する弾性部材を介設させた状態で前記モータ収容部内に取り付けられることを特徴とするモータ。
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