JP5043777B2 - 非水電解質二次電池の充電方法 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解質二次電池の充電方法、特にパルス充電と充電休止とを交互に繰り返して非水電解質二次電池を充電する方法に関する。
電子機器のポータブル化、コードレス化が進むにつれ、その駆動用電源として、小型かつ軽量で高エネルギー密度を有する非水電解質二次電池、とりわけリチウムイオン二次電池が注目を集めている。一般的なリチウムイオン二次電池は、コバルト酸リチウムなどの層状化合物を含む正極と、リチウムを吸蔵および放出可能な黒鉛などを含む負極とを具備する。正極と負極との間には、これらを電子的に絶縁するとともに非水電解液を保持する役目を持つセパレータが介在している。非水電解液には、非水溶媒にリチウム塩を溶解させたものが用いられている。多くの水溶液系二次電池では、電池電圧が2V以下であるのに対して、リチウムイオン二次電池は4V程度の電池電圧を有し、エネルギー密度も高い。そこで、多くのポータブル機器でリチウムイオン二次電池が使用されている。
ニッケルカドミウム電池やニッケル水素電池では、一定電流で充電を行う定電流充電方式、一定電圧で充電を行う定電圧充電方式、または酸素吸収に伴う充電電圧の低下を検出しながら充電する−ΔV充電方式が主流である。一方、リチウムイオン二次電池では、これらを組み合わせた定電流−定電圧充電方式またはパルス充電方式が行われる。
定電流−定電圧充電方式では、電池電圧が上限値になるまで一定電流で充電し、その後、一定電圧で、電流値が所定値に減少するまで充電する。パルス充電方式では、短時間のパルス充電と充電休止とを交互に繰り返して充電を行う。
パルス充電方式において充電中に電池電圧を検出すると、パルス電流の影響により検出電圧に誤差が生じる。そのため、電池電圧の検出値に基づいて充電状態を把握することは困難な場合がある。そこで、充電休止の間に電池電圧を複数回にわたり検出し、検出値から正確な電池電圧を演算することが提案されている(特許文献1参照)。
一方、充放電サイクル寿命を向上させるために、パルス充電の周波数を制御することが提案されている。例えば、予め電池の交流インピーダンスを測定し、その位相の印加電圧に対するズレが−5〜0度の範囲となる任意の周波数で充電することが提案されている(特許文献2参照)。
特許第3291402号公報 特開2000−133320号公報
特許文献1記載の充電方法は、パルス充電の休止期間中に複数回にわたって電池電圧を検出し、検出値を演算処理し、演算結果を充電にフィードバックする方法である。このような演算処理には、電池電圧をデジタル信号化するためのA/Dコンバータおよび専用回路が必要である。また、電圧検出のための休止時間を設ける必要があり、本来必要な充電時間よりも長い充電時間が必要となる。
また、特許文献1の実施例によると、その充電方法は、電池電圧の低い充電初期においては定電流充電を行い、電池電圧が所定値に達したところでパルス充電に切り替える方法である。このような充電方式では、充電初期に定電流充電を行うため、サイクル特性は良化すると考えられる。しかし、電池電圧が4.2V程度まで定電流充電を行う場合、実際にパルス電流で充電される電気量は少なくなる。そのため、定電流−定電圧充電と同程度、もしくはそれより長時間を要することになる。
本発明は、パルス充電と充電休止とを繰り返して非水電解質二次電池を充電する方法であって、パルス充電時間は、下限値と上限値との間で任意に設定されるものであり、下限値が、非水電解質二次電池の交流インピーダンスの虚数成分が第1の極大値を示す高周波側の周波数Fxまたはその近傍周波数の逆数時間Txであり、上限値が、非水電解質二次電池の交流インピーダンスの虚数成分が第2の極大値を示す低周波側の周波数Fyまたはその近傍周波数の逆数時間Tyである充電方法に関する。
ここで、周波数Fxの近傍周波数は、0.9Fx〜1.1Fxの範囲内に設定することが好ましい。また、周波数Fyの近傍周波数は、0.9Fy〜1.1Fyの範囲内に設定することが好ましい。
本発明の充電方法の一実施態様は、パルス充電時間を設定する工程を包含する。
パルス充電時間を設定する工程は、(i)非水電解質二次電池の交流インピーダンスを測定するステップと、(ii)交流インピーダンスの測定結果から、虚数成分が第1の極大値を示す高周波側の周波数Fxまたはその近傍周波数の逆数時間Txおよび虚数成分が第2の極大値を示す低周波側の周波数Fyまたはその近傍周波数の逆数時間Tyを求めるステップとを含む。
長期にわたり充放電を繰り返す場合、定期的もしくは不定期的に、パルス充電の時間を設定し直すことが望ましい。そこで、本発明の充電方法は、(A)定期的または不定期的に、非水電解質二次電池の交流インピーダンスを測定するステップと、(B)交流インピーダンスの測定結果に基づいて、パルス充電時間を補正するステップと、を更に含むことができる。
パルス充電時間を補正するステップは、例えば、前記(A)で得られた交流インピーダンスの測定結果から、虚数成分が前記第1の極大値を示す周波数Fxnまたはその近傍周波数の逆数時間Txnおよび虚数成分が前記第2の極大値を示す周波数Fynまたはその近傍周波数の逆数時間Tynを求めるステップを含む。また、前記逆数時間Txnおよび前記逆数時間Tynを、それぞれ下限値および上限値として、前記下限値と前記上限値との間でパルス充電時間を設定するステップを含む。
本発明は、また、(a)非水電解質二次電池の交流インピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、(b)インピーダンス測定部の結果から、虚数成分が第1の極大値を示す高周波側の周波数Fxまたはその近傍周波数の逆数時間Txおよび虚数成分が第2の極大値を示す低周波側の周波数Fyまたはその近傍周波数の逆数時間Tyを求める逆数時間算出部と、(c)逆数時間Txおよび逆数時間Tyを、それぞれ下限値および上限値として、下限値と上限値との間でパルス充電時間を設定するパルス充電時間設定部と、(d)設定されたパルス充電時間のパルス充電と休止とを繰り返すように非水電解質二次電池の充電を制御する制御回路と、を具備する充電器に関する。
ここで、制御回路は、定期的または不定期的に、インピーダンス測定部に、非水電解質二次電池の交流インピーダンスを測定するように指令し、更に、逆数時間算出部およびパルス充電時間設定部に、インピーダンス測定部の結果に基づいてパルス充電時間を補正するように指令する機能を有することが好ましい。
交流インピーダンスは、どのような方法で測定してもよいが、例えばFrequency response analyzerを用いる方法(FRA法)により測定することができる。
本発明では、非水電解質二次電池のサイクル寿命特性を向上させることのできるパルス充電時間を設定する。パルス充電時間を適正化することにより、充電中の電池内電極におけるリチウムイオンの濃度を実質的に均一化することができる。これにより、電極内の充電ムラが低減されるため、大電流パルスによる充電を効率良く行うことができる。
本発明の方法によれば、充電初期からパルス充電を行えるため、短時間で非水電解質二次電池を充電でき、かつ電極内の充電ムラが低減されるため、定電流−定電圧充電方法よりもサイクル寿命特性を良好にすることができる。
パルス充電時間の下限値および上限値の求め方について説明する。
まず、非水電解質二次電池の交流インピーダンスを測定する。例えばFRA法の場合、電池に対して微小な交流電圧を印加して、その周波数を高周波領域から低周波領域まで掃引する。その際の電池のインピーダンスは、例えばFRA装置(Frequency response analyzer)により出力される。所定の周波数間隔でFRA装置により出力されるインピーダンスの実数成分および虚数成分を、それぞれ横軸を実数軸および縦軸を虚数軸とする複素平面上にプロットすると、半円もしくは楕円の軌跡が出力される。
ここで、半円もしくは楕円の軌跡について図1を用いて説明する。
図1は、一般的な非水電解質二次電池の交流インピーダンスをFRA法によって測定し、実数成分および虚数成分を複素平面上にプロットした結果を示す。軌跡は半円を描くか、二つ以上の半円が重なることにより形成される楕円の形状を描く。実数成分のインピーダンスは、低周波数側ほど大きくなる。図1中、地点1は、高周波側の虚数成分の極大を、地点2は、低周波側の虚数成分の極大を示す。
地点1(高周波側の虚数成分の極大)における実数成分のインピーダンス(Rs)は、電子抵抗、電解液の液抵抗などの和を示す。Rsは直流抵抗に近いインピーダンスを表す。一方、地点2(低周波側の虚数成分の極大)における実数成分のインピーダンスRctは、電池の電荷移動抵抗のインピーダンスを示すと考えられている。
任意に設定されるパルス充電時間の下限値および上限値は、地点1および地点2の周波数を用いて算出する。具体的には、地点1および地点2の周波数FxおよびFyを読み取り、周波数FxおよびFyの逆数時間Tx(=1/Fx)およびTy(=1/Fy)を求める。
ただし、周波数FxおよびFyの代わりに、周波数FxおよびFyの近傍周波数を用いてもよい。例えば、近傍周波数として、0.9Fx〜1.1Fxの範囲内の周波数を用いたとしても、十分に有効な逆数時間Txを得ることができ、0.9Fy〜1.1Fyの範囲内の周波数を用いたとしても、十分に有効な逆数時間Tyを得ることができる。
逆数時間Tx(=1/Fx)およびTy(=1/Fy)には、Tx<Tyの関係がある。よって、パルス充電時間の下限値はTx、上限値はTyとなる。すなわち、本発明において、1回のパルス充電時間Tは、Tx≦T≦Tyを満たす範囲で任意に設定される。
次に、パルス充電時間Tを、Tx≦T≦Tyを満たすように設定する理由について述べる。
電池に交流電圧を印加すると、極めて高い周波数領域では、電気化学的な反応(ファラデー反応)は起こらず、正極および負極それぞれの界面における電気二重層での充放電を介した交流電流が流れる。電池に印加される交流電流の周波数を低周波数に掃引していくと、ある周波数でファラデー反応が起こり始める。その周波数が、図1中の地点1における周波数Fxである。
つまり、周波数Fxよりも大きい周波数、すなわちTxよりも短いパルス充電時間では、ファラデー反応がほとんど起こらず、電池を充電できないことになる。
更に、電池に印加される交流電流を低周波側に掃引すると、虚数成分が周波数の低下とともに小さくなり、その後、増加に転じ、ある周波数で最大値となる。その周波数が、図1中の地点2における周波数Fyである。虚数成分は電気二重層を介した交流電流の抵抗成分を表し、実数成分はファラデー反応による交流電流の抵抗成分を表している。よって、地点1から地点2の間では、電気二重層を介した交流電流とファラデー反応による交流電流の両方が流れていることになる。
更に、電池に印加される交流電流を低周波側に掃引すると、実数成分は単調に増加し、虚数成分は単調に減少する。このような挙動領域は、拡散インピーダンスに対応する。この領域は、電極内部でのイオンの拡散挙動を示しているとされる。
以上より、以下のことが予測される。
(1)地点1より大きい周波数領域では、ファラデー反応は起こらず、電気二重層を介した電流だけが流れる。
(2)地点1から地点2の周波数領域では、ファラデー反応による交流電流と、電気二重層を介した交流電流の両方が流れる。
(3)地点2より小さい周波数領域では、ファラデー反応と、電極内でのイオンの拡散に由来する電流が流れる。
電極内をイオンが拡散する周波数領域では、電極内にイオンの濃度勾配が生じていると考えられる。イオンの濃度勾配は、電極内でのファラデー反応にムラを生じさせる原因であると考えられる。一方、パルス充電時間Tを、Tx≦T≦Tyを満たすように設定する場合、ファラデー反応による電流は流れるが、電極内でのイオンの拡散に由来する電流は流れない。よって、電極内にイオンの濃度勾配が生じにくいと考えられる。
上記のように、本発明では、ファラデー反応後、電極内でのイオンの拡散に由来する電流が流れる前に、充電を休止する。これにより、電極内でのイオンの濃度勾配を可能な限り低く抑制することができる。その後、濃度勾配が起こる直前まで再び充電を行い、充電を休止する。このような操作を繰り返すことにより、充電中のイオンの濃度勾配を常に一定に保つことが可能となる。その結果、サイクル寿命特性が向上すると考えられる。
パルス充電時間Tは、下限値と上限値との間で任意に設定されるが、充電をより効率よく行う観点から、Tx+0.1×(Ty−Tx)≦T≦Tyを満たすことが好ましく、Tx+0.1×(Ty−Tx)≦T≦Tx+0.2×(Ty−Tx)を満たすことが更に好ましい。
一方、休止時間は、特に限定されないが、パルス充電時間Tの50%〜200%とすることが望ましい。休止時間が短すぎると、部分的に拡散が律即する影響によってサイクル寿命特性が短くなり、長すぎると、充電に長時間を要するため、実用的でない。
本発明は、民生用の小型二次電池に加え、電気自動車やハイブリッド電気自動車などに搭載される車載用二次電池にも好適に適用できる。車載用二次電池は、極めて長期にわたり充放電を繰り返しても良好なサイクル特性を維持することが求められる。このような場合、定期的もしくは不定期的に、パルス充電の時間を設定し直すことが望ましい。例えば、定期的もしくは不定期的に、電池の交流インピーダンスを求め、交流インピーダンスの測定結果から、虚数成分が第1の極大値を示す周波数Fxnまたはその近傍周波数の逆数時間Txnおよび虚数成分が第2の極大値を示す周波数Fynまたはその近傍周波数の逆数時間Tynを求め、逆数時間Txnおよび逆数時間Tynに基づいてパルス充電時間を補正(再設定)する。
上記のような充電制御は、以下のような充電器により行われる。
図2は、充電器の一実施形態を示すブロック図である。
充電器20は、非水電解質二次電池21の交流インピーダンスを測定するインピーダンス測定部(ポテンシオスタット)22と、インピーダンス測定部の結果を出力するインピーダンスアナライザ23と、インピーダンス測定部の結果から、周波数Fx、逆数時間Tx、周波数Fyおよび逆数時間Tyを求める逆数時間算出部(演算処理装置)24とを具備する。逆数時間Txおよび逆数時間Tyは、パルス充電時間設定部(ファンクションジェネレータ)25に送られ、パルス充電時間が設定される。ファンクションジェネレータ25には、設定されたパルス充電時間のパルス充電と休止とを繰り返すように非水電解質二次電池の充電を制御する制御回路が含まれている。制御回路は、電源26による電池21のパルス充電を制御する。
制御回路は、定期的または不定期的に、インピーダンス測定部22に非水電解質二次電池21の交流インピーダンスを測定するように指令を出す。交流インピーダンスの測定結果は、逆数時間算出部に送られ、パルス充電時間設定部により、最新のパルス充電時間が設定される。その後、次の交流インピーダンスを測定する指令が出されるまでの間、最新のパルス充電時間により充電が行われる。
実施例1
リチウム二次電池を以下の要領で作製した。
<正極の作製>
正極活物質として、日本化学工業(株)製のコバルト酸リチウム(セルシードC)を用いた。正極活物質100重量部、導電材である電化ブラック工業(株)製のアセチレンブラック4重量部、増粘剤である第一工業製薬(株)製のカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩水溶液(セロゲン4H、固形分2重量%)を20重量部(固形分0.4重量部)を水とともに双腕式練合機にて攪拌し、固形分含有量が80重量%の一次混練物を得た。
次に、一次混練物に、結着材であるポリテトラフルオロエチレン4重量部を懸濁液(ダイキン工業(株)製、固形分10重量%)の状態で加え、正極合剤ペーストを調製した。
正極合剤ペーストを厚さ15μmのアルミニウム箔の両面に塗布し、乾燥し、両面の合計厚さ約240μmの塗膜をプレスし、その後、56mm幅にスリットし、総厚160μmの正極を得た。
<負極の作製>
負極活物質として人造黒鉛を用いた。負極活物質100重量部、結着材である日本合成ゴム(株)製のスチレンブタジエンゴム懸濁液(固形分40重量%)2.5重量部(固形分1重量部)、増粘剤であるカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩1重量部を、水とともに双腕式練合機にて攪拌し、固形分含有量が50重量%の負極合剤ペーストを調製した。
負極合剤ペーストを厚さ10μmの銅箔の両面に塗布し、乾燥し、両面の合計厚さ約250μmの塗膜をプレスし、その後、59mm幅にスリットし、総厚180μmの負極を得た。
<非水電解液の調製>
エチレンカーボネートと、ジメチルカーボネートと、エチルメチルカーボネートとの混合溶媒(体積比3:3:2)100重量部に、ビニレンカーボネートを3重量部添加し、さらに六フッ化リン酸リチウムを1Mの濃度となるように溶解させ、非水電解液を得た。
<電池の組み立て>
セルガード(株)製の厚さ20μmのポリエチレン製微多孔フィルム(製#2320)をセパレータとして用い、円筒型電池用の電極群を作製した。すなわち、正極と負極とを、これらの間にセパレータを介在させて、捲回した。得られた電極群を、NiメッキしたFe製電池缶内に挿入し、非水電解液を5.5g添加して、電池缶の開口を封口し、公称容量2000mAhの円筒型18650リチウムイオン二次電池を完成させた。
完成電池を400mAの定電流で電池電圧が4.2Vになるまで充電したのち、400mAで電池電圧が2.5Vになるまで放電を行い、2000mAhの電池容量を確認した。
<交流インピーダンスの測定>
再度電池を電池電圧4.2Vまで充電した後、充電状態の電池の交流インピーダンスををFRA法で測定した。インピーダンス測定部には、ポテンショスタットとして、東陽テクニカ(株)製のソーラートロン1287を用い、FRA(図2のインピーダンスアナライザに相当)には、ソーラートロン1255Bを用いた。測定結果は、解析ソフト(Zplot for Windows(登録商標) Ver.2.9b)を用いて解析した。
図3に交流インピーダンスの測定結果(複素平面プロット)を示す。
虚数成分が第1の極大値を示す高周波側の周波数Fx(地点3の周波数)は、630Hzであり、その逆数時間は約0.0016秒であった。
虚数成分が第2の極大値を示す低周波側の周波数Fy(地点4の周波数)は、1Hzであり、その逆数時間は1秒であった。
以上より、パルス充電時間の下限値および上限値は、それぞれ0.0016秒および1秒となった。
本実施例では、パルス充電時間を1秒に設定した。
2000mAの電流で1秒間(設定されたパルス充電時間)の充電を行い、1秒間休止するパターンで、電池電圧が4.2Vになるまで電池を充電した。充電終了後の電池を400mAで電池電圧が2.5Vになるまで放電し、電池容量を確認した。
このパルス充電−放電のサイクルを500回繰り返したところ、500サイクル後の容量は1620mAhであった。
実施例2
実施例1と全く同じ方法で作製した電池に対し、パルス充電時間を0.5秒、休止時間を0.5秒に設定したこと以外、実施例1と同様のパルス充電−放電のサイクルを500回繰り返した。500サイクル後の容量は1650mAhであった。
実施例3
実施例1と全く同じ方法で作製した電池に対し、パルス充電時間を1秒、休止時間を0.1秒に設定したこと以外、実施例1と同様のパルス充電−放電のサイクルを500回繰り返した。500サイクル後の容量は1600mAhであった。
実施例4
実施例1と全く同じ方法で作製した電池に対し、パルス充電時間を0.1秒、休止時間を1秒に設定したこと以外、実施例1と同様のパルス充電−放電のサイクルを500回繰り返した。500サイクル後の容量は1700mAhであった。
実施例5
実施例1と全く同じ方法で作製した電池に対し、パルス充電時間を0.5秒、休止時間を1秒に設定したこと以外、実施例1と同様のパルス充電−放電のサイクルを500回繰り返した。500サイクル後の容量は1685mAhであった。
実施例6
実施例1と全く同じ方法で作製した電池に対し、パルス充電時間を0.0016秒、休止時間を0.5秒に設定したこと以外、実施例1と同様のパルス充電−放電のサイクルを500回繰り返した。500サイクル後の容量は1620mAhであった。
比較例1
実施例1と全く同じ方法で作製した電池に対し、パルス充電時間を1.5秒、休止時間を1秒に設定したこと以外、実施例1と同様のパルス充電−放電のサイクルを500回繰り返した。500サイクル後の容量は1380mAhであった。
比較例2
実施例1と全く同じ方法で作製した電池に対し、パルス充電時間を1.5秒、休止時間を1.5秒に設定したこと以外、実施例1と同様のパルス充電−放電のサイクルを500回繰り返した。500サイクル後の容量は1300mAhであった。
比較例3
実施例1と全く同じ方法で作製した電池に対し、パルス充電時間を3秒、休止時間を1.5秒に設定したこと以外、実施例1と同様のパルス充電−放電のサイクルを500回繰り返した。500サイクル後の容量は1000mAhであった。
実施例1〜5の電池の500サイクル後の容量と、比較例1〜3の電池の500サイクル後の容量を比較したグラフを図4に示す。
これらの結果より、パルス充電時間を、交流インピーダンスの虚数成分が第1の極大値を示す高周波側の周波数Fxまたはその近傍周波数の逆数時間Tx以上、虚数成分が第2の極大値を示す低周波側の周波数Fyまたはその近傍周波数の逆数時間Ty以下とすることにより、電池のサイクル寿命特性が向上することがわかった。
本発明は、パルス充電方式により充電可能な非水電解質二次電池全般に適用することができるが、特に高容量なポータブル機器用電源、電気自動車用電源、ハイブリッド自動車用電源などに適用することで大きな効果が得られる。
一般的な非水電解質二次電池の交流インピーダンスの測定結果を複素平面内にプロットした図である。 本発明の充電器の一実施形態の構造を示すブロック図である。 実施例1に係る非水電解質二次電池の交流インピーダンスの測定結果を複素平面内にプロットした図である。 実施例1〜6および比較例1〜3に係る電池の500サイクル後の電池容量を比較した図である。
符号の説明
1、3 高周波数側で虚数成分が極大となる地点
2、4 低周波数側で虚数成分が極大となる地点
20 充電器
21 電池
22 ポテンショスタット
23 インピーダンスアナライザ
24 演算処理装置
25 ファンクションジェネレータ
26 電源

Claims (5)

  1. パルス充電と充電休止とを繰り返して非水電解質二次電池を充電する方法であって、
    パルス充電時間は、下限値と上限値との間で任意に設定されるものであり、
    前記下限値は、前記非水電解質二次電池の交流インピーダンスの虚数成分が第1の極大値を示す高周波側の周波数Fxまたはその近傍周波数の逆数時間Txであり、
    前記上限値は、前記非水電解質二次電池の交流インピーダンスの虚数成分が第2の極大値を示す低周波側の周波数Fyまたはその近傍周波数の逆数時間Tyである、非水電解質二次電池の充電方法。
  2. 前記周波数Fxの近傍周波数が0.9Fx〜1.1Fxの範囲内であり、前記周波数Fyの近傍周波数が0.9Fy〜1.1Fyの範囲内である、請求項1記載の非水電解質二次電池の充電方法。
  3. パルス充電と充電休止とを繰り返して非水電解質二次電池を充電する方法であって、
    定期的または不定期的に、前記非水電解質二次電池の交流インピーダンスを測定するステップと、
    前記交流インピーダンスの測定結果から、虚数成分が第1の極大値を示す高周波側の周波数Fxnまたはその近傍周波数の逆数時間Txnおよび虚数成分が第2の極大値を示す低周波側の周波数Fynまたはその近傍周波数の逆数時間Tynを求めるステップと、
    前記逆数時間Txnおよび前記逆数時間Tynを、それぞれ下限値および上限値として、前記下限値と前記上限値との間でパルス充電時間を設定するステップと、
    前記設定されたパルス充電時間のパルス充電と休止とを繰り返すステップと、を含、非水電解質二次電池の充電方法。
  4. 非水電解質二次電池の交流インピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、
    前記インピーダンス測定部の結果から、虚数成分が第1の極大値を示す高周波側の周波数Fxまたはその近傍周波数の逆数時間Txおよび虚数成分が第2の極大値を示す低周波側の周波数Fyまたはその近傍周波数の逆数時間Tyを求める逆数時間算出部と、
    前記逆数時間Txおよび前記逆数時間Tyを、それぞれ下限値および上限値として、前記下限値と前記上限値との間でパルス充電時間を設定するパルス充電時間設定部と、
    前記設定されたパルス充電時間のパルス充電と休止とを繰り返すように非水電解質二次電池の充電を制御する制御回路と、を具備する充電器。
  5. 前記制御回路が、定期的または不定期的に、前記インピーダンス測定部に、前記非水電解質二次電池の交流インピーダンスを測定するように指令し、更に、前記逆数時間算出部および前記パルス充電時間設定部に、前記インピーダンス測定部の結果に基づいてパルス充電時間を設定するように指令する、請求項記載の充電器。
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