JP5041297B2 - 水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法 - Google Patents

水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法 Download PDF

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Description

本発明は水酸化テトラアルキルアンモニウム(以下、TAAHと略記する。)をフォトレジストの現像液として使用した後の、フォトレジスト由来の有機物(以下レジスト由来有機物と略記する。)が溶解したTAAH含有現像廃液を、炭酸ガスによって中和するための新規な中和方法に関する。詳しくは、TAAH含有現像廃液を中和時に反応槽内でのフォトレジスト由来有機物の析出による閉塞を防止し、かつ中和時に析出するレジスト由来有機物のろ過性が高く、従って該現像廃液中に含有するレジストの効率的な除去が可能である中和方法に関するものである。
半導体・液晶製造工程において、ウエハー、ガラス等の基板上にパターンを形成する場合、基板表面に形成した金属層にネガ型或いはポジ型のレジストを塗布し、これに、該パターン形成用のフォトマスクを介して露光し、未硬化部分或いは硬化部分に対して現像液を使用して現像後、エッチングを行って上記金属層にパターンを形成する作業が行われている。半導体等の高集積度化に伴い、製造工程で使用する薬剤等に対して不純物、特に金属イオン等が半導体製造工程において混入することが厳しく制限されている。このため、金属イオンを含まないアルカリ液であるTAAHを主成分とする現像液がフォトリソグラフィーの工程において広く用いられている。特に近年、半導体・液晶の生産量が増大するにつれて、現像液の消費量が増加しており、使用済みのTAAH含有現像廃液の排出量も増加している。
これまで、上記TAAH含有現像廃液は、公知の排水処理により無害化して廃棄することが行われていたが、資源の有効活用を目的として、上記廃液よりTAAHを回収し、精製して再利用するTAAH含有現像廃液の再生方法が提案されている。例えば、TAAH濃度が10質量%以上に濃縮された使用済みのTAAH水溶液を炭酸ガス等の酸により、該水溶液のpHが10以下となるまで中和し、レジスト由来有機物を析出せしめる中和工程、該中和工程で析出したレジスト由来有機物を分離する分離工程、該分離工程より得られる液を電気分解してTAAHを生成せしめる電解工程を含む方法が提案されている(特許文献1参照)。
TAAH含有現像廃液の炭酸ガスによる中和では、下記式1及び2の反応式にて、TAAHの炭酸塩、さらに重炭酸塩が生成することで、レジスト由来有機物を溶解させるTAAHの割合が低下する。そして、該現像廃液中におけるレジスト由来有機物の溶解度が低下し、レジスト由来有機物が析出するため、これをろ過等の操作で除去できる。
Figure 0005041297
上記再生方法は、主な不純物であるレジスト由来有機物を、ろ過等の簡便な操作により除去することが可能であり、特に中和に用いる酸として炭酸ガスを使用した場合には、金属イオン等の半導体製造工程において問題となる不純物の混入が少ないため、工業的に有利なTAAH含有現像廃液の再生方法である。
特許第3110513号
しかしながら、不純物であるレジスト由来有機物を析出させる、TAAH含有現像廃液の炭酸ガスによる中和工程において、単に炭酸ガスを該現像廃液に吹き込み中和を行うと、析出するレジスト由来有機物の粘着性が高いため、反応槽の内壁やこれに接続する配管内に付着し、これらを度々閉塞させ、また、上記析出したレジスト由来有機物は微粒子状であるため、除去工程におけるろ過性が非常に悪くなり、作業効率が低下するという問題点があった。しかも、TAAHは、強アルカリでかつ脂溶性が高いため、危険であり、閉塞した配管の洗浄処理の増加は、作業上問題となっていた。
本発明者らは、上記目的を達成するために、鋭意研究を重ねた。その結果、レジスト由来有機物が溶解したpHが13以上の水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液に対して炭酸ガスを加えることにより中和する場合、(1)レジスト由来有機物の析出は、上記現像廃液のpHが13付近から始まり、その後pHが11.5付近に到達するまで中和を進めると、大部分が析出し終えること、(2)レジスト由来有機物の析出は、上記現像廃液のpHが13の時点から12に到達する時点までの領域で特に顕著であることが判明した。そこで、上記現像廃液のかかるpHの領域の中和における炭酸ガスの添加量を、pHが13の時点における現像廃液中の水酸化テトラアルキルアンモニウム1モルあたり、0.15L/hr以下とすることにより、粒径の大きなフロックを形成させる事が可能であり、該レジスト由来有機物のろ過性が極めて高い析出物が得られることを見出した。また、この操作においてレジスト由来有機物は再結晶に近い状態で析出するため、該有機物の除去効率が高いことを確認した。しかも、驚くべきことに上記析出物は粘着性が低く、配管等の閉塞も極めて効果的に防止できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明はレジスト由来有機物が溶解したpHが13以上のTAAH含有現像廃液に対して、炭酸ガスを加えることによりpHが11.5以下になるまで中和する水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法において、上記現像廃液のpHが13の時点から12に到達する時点までの炭酸ガスの添加量を、pHが13の時点における現像廃液中の水酸化テトラアルキルアンモニウム1モルあたり、0.15L/hr以下として行うことを特徴とする水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法である。
更に、本発明はフォトレジスト由来有機物が溶解したpHが13.7を超える水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液に対して炭酸ガスを加えることによりpHが11.5以下になるまで中和する水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法において、該現像廃液のpHが13以上、13.7以下の範囲にある任意のpHとなるまでの第一の中和と、該任意のpHに到達後の第二の中和とを別の反応槽で行うと共に、該第二の中和においては、現像廃液のpHが13の時点から12に到達する時点までの炭酸ガスの添加量を、pHが13の時点における現像廃液中の水酸化テトラアルキルアンモニウム1モルあたり、0.15L/hr以下として行うことを特徴とする水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法である。
本発明の中和方法によれば、レジスト由来有機物を、粒径の大きなフロックを形成させて析出させることが可能であるため、ろ過性の高い析出物を得ることが可能である。このため、中和反応以後の電解工程にて問題となる、レジスト由来有機物の除去を効率的に行うことが可能である。また、上記析出物は粘着性が低く、配管へ粘着することがないため、配管の閉塞等も生ぜず、工業的にも安全で効率的である。
さらに、前記現像廃液のpHが13以上、13.7以下の範囲にある任意のpHとなるまでの第一の中和と、該任意のpHに到達後の第二の中和とを別の反応槽で行うことで、各々の中和を平行して行うことができるため、中和における作業時間の短縮にもつながり、工業的に効率が良い。
図1は、本発明において、第1中和反応と第2中和反応を別々の反応槽を用いて行う、好適な態様を示す概略図を示す。
(レジスト由来有機物が溶解したTAAH含有現像廃液)
本発明において用いる、レジスト由来有機物が溶解したTAAH含有現像廃液(以下、単にTAAH含有現像廃液と称する。)について詳細に説明する。本発明において、TAAHの具体例としては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等を挙げることができる。上記TAAHの中でも、半導体製造工程における現像液として広く用いられている点で水酸化テトラメチルアンモニウムが好適に使用できる。
本発明の中和方法に用いるTAAH含有現像廃液中のTAAHの濃度については、特に制限なく、種々のTAAH濃度の現像廃液を使用することが可能である。半導体製造工程にて排出される現像廃液中のTAAH濃度は通常1%以下程度であるが、TAAH含有現像廃液の中和を工業的に効率良く行うという観点から、また、該現像廃液の輸送コストを削減できるという観点から、濃縮を行い、TAAHの含有率を高めたTAAH含有現像廃液であることが好ましい。該TAAH含有現像廃液中のTAAH濃度は、上記のとおり低すぎれば輸送コスト等を含めた処理コストが高くなり、高すぎれば濃縮にかかる処理コストが高くなるため、該TAAH含有現像廃液中のTAAH濃度は、10〜30質量%であることが好ましい。
上記の濃縮等により、TAAHの含有率を高めたTAAH含有現像廃液のpHは13〜15、一般的には14〜14.7の範囲である。
また、上記TAAH含有現像廃液には、レジスト由来有機物が溶解している。上記レジスト由来有機物の濃度については、現像後のレジスト由来有機物の溶解量、及び前記濃縮後のTAAH濃度におけるレジスト由来有機物の溶解度によって異なるが、本発明の中和方法においては、中和反応に供するTAAH含有現像廃液に溶解しているレジスト由来有機物の濃度が高い程、該有機物の除去効率が高くなるため、効果的である。
上記TAAH含有現像廃液に溶解しているレジスト由来有機物の濃度は、例えば、半導体製造工程にて排出されるTAAH含有現像廃液ではCOD換算で、数十〜数百ppm程度である。また、近年、一度現像工程に供したTAAH含有現像廃液にTAAH含有現像液を追加してTAAHの濃度を調整した後に、該調整液をそのまま現像工程に再利用するTAAH含有現像廃液の有効活用法が提案されており、該TAAH含有現像廃液中のレジスト由来有機物の濃度は上記の濃度よりも高い傾向にある。いずれのTAAH含有現像廃液においても、前記したとおり、濃縮等によりTAAHの含有率を高めると共に、レジスト由来有機物も濃縮される。このため、TAAH濃度が10〜30質量%であるTAAH含有現像廃液に溶解しているレジスト由来有機物の濃度は、通常COD換算で数千〜10000ppm程度である。
(炭酸ガス)
本発明の中和方法では、pHが13以上のTAAH含有現像廃液に対して、炭酸ガスを加えることにより中和する。本発明において使用する炭酸ガスとしては、工業的に入手可能な炭酸ガスであれば何ら制限なく使用することが可能である。また、不活性ガス等で希釈された炭酸ガスを使用することも可能である。TAAH含有現像廃液を炭酸ガスで中和した後、生成した炭酸塩及び重炭酸塩を電気分解すると、TAAHが生成する他に電解ガスが副生するが、該電解ガスは主として炭酸ガスを含有しており、炭酸ガスの再利用として該電解ガスを中和反応に使用する炭酸ガスとして使用することも可能である。
(炭酸ガスの添加量)
本発明は、pHが13以上のTAAH含有現像廃液に対して、炭酸ガスを加えることによりpHが11.5以下になるまで中和するTAAH含有現像廃液の中和方法において、上記現像廃液のpHが13の時点から12に到達する時点までの炭酸ガスの添加量をpHが13の時点における現像廃液中のTAAH1モルあたり、0.15L/hr(以下、炭酸ガスの体積は、標準状態における体積で表記する)以下、より好ましくは0.10L/hr以下に調整することが最大の特徴である。前記したとおり、レジスト由来有機物の析出は、上記現像廃液のpHが13付近の時点から、pH12に到達する時点までの領域で顕著である。従って、上記の領域での炭酸ガスの添加量を調整することで、レジスト由来有機物の析出速度を調整し、ろ過性の高い析出物として得ることが可能となる。
上記炭酸ガスの添加量は、少ないほどレジスト由来有機物の析出速度の調整効果が高いが、あまり少なすぎると中和処理に時間がかかるため、工業的な効率性を勘案して、0.05L/hr以上、より好ましくは0.01L/hr以上にすることが好ましい。
また、レジスト由来有機物は、pHが11.5に到達する時点までで大部分が析出する。従って、現像廃液のpHが13の時点から11.5に到達する時点までの炭酸ガスの添加量を上記の添加量に調整することが、ろ過性の高い析出物を得る点からより好適である。
上記領域での炭酸ガスの添加量が、pHが13の時点における現像廃液中のTAAH1モルあたり、0.15L/hrを超えると、レジスト由来有機物の析出速度の調整効果が低く、レジスト由来有機物が粘着性の高い状態や微粒子状で析出するため好ましくない。一方、上記炭酸ガスの添加量が低すぎれば、中和反応に要する時間が長くなるため、工業的な効率等を勘案して、pHが13の時点から12若しくは11.5に到達するまでの時間から上記炭酸ガスの添加量を適宜決定すれば良い。通常、pHが13の時点から12に到達するまでに要する時間が0.8〜10時間、好ましくは2.0〜10時間となるように、若しくは、上記現像廃液のpHが13の時点から11.5に到達するまでに要する時間が3〜30時間、好ましくは5.0〜30時間となるように炭酸ガスの添加量を適宜決定するのが好適である。
上記の添加量で炭酸ガスの添加を開始する時点(以下、炭酸ガス添加調整開始点と称す)は、上記TAAH含有現像廃液のpHが13に到達する時点までであれば良く、中和反応を行う設備、処理能力等を勘案して、適宜決定すれば良い。例えば、安全率を考慮して、炭酸ガス添加調整開始点をpH13よりも上に設定することも可能である。また、中和開始から終点までの全てのpH領域における炭酸ガスの添加量を上記の添加量とすることも可能であるが、中和反応に要する反応時間が長時間となり、工業的に効率的とは言えなくなる。そのため、pHが13.7を超えるTAAH含有現像廃液においては、炭酸ガス添加調整開始点をpH13以上13.7以下の範囲にある任意のpHから適宜設定するのが特に好適である。
(炭酸ガスの添加方法)
上記の添加量で炭酸ガスを添加する方法としては、前記の炭酸ガスの添加量の範囲内であれば、炭酸ガスの供給方法として既知の方法を採用することができる。例えば、炭酸ガスを間欠的に供給する方法、炭酸ガスを一定量連続的に供給する方法等が挙げられる。
上記の炭酸ガスの添加方法の中でも、炭酸ガスを連続的に定量供給する方法は、工程管理が容易である点、反応装置が簡便である点から好適である。
(炭酸ガス添加調整開始点に至るまでの中和)
本発明において、上記炭酸ガス添加調整開始点に至るまでの中和(以下、第一の中和と称する。)について、その反応条件等については中和反応を行う設備、処理能力等を勘案して適宜決定すれば良い。上記したように、第一の中和における炭酸ガスの添加量を炭酸ガス添加調整開始点以後の中和(以下、第二の中和と称す。)における添加量とすることも可能であるが、中和反応に要する反応時間が長時間となり、工業的に効率的とは言えなくなる。従って、第一の中和における炭酸ガスの添加量は、第二の中和における炭酸ガスの添加量よりも多い量とするのが好適である。
しかしながら、条件によっては、供給される炭酸ガスの偏流によるチャンネリングやバックミキシングが生じるため、反応槽内で炭酸ガスが均一に拡散せず、炭酸ガスの濃度が高くなる部分が生じる。上記炭酸ガスの濃度が高い箇所は、現像廃液のpHが低くなるため、一部のレジスト由来有機物が、上記炭酸ガス添加調整開始点に至るまでに、粘着性の高い状態で析出し、配管等に粘着して、閉塞させる可能性がある。従って、上記第一の中和における炭酸ガスの添加量を、該中和前の現像廃液中の水酸化テトラアルキルアンモニウム1モルあたり、1.0L/hr以下、好ましくは0.7L/hr以下として行うことがさらに好適である。
また、上記炭酸ガスの添加量が少ないほど、第1の中和におけるレジスト由来有機物の析出の防止効果が高いが、あまり少なすぎると中和処理に時間がかかるため、工業的な効率性を勘案して、0.1L/hr以上にすることが好ましい。
(中和の終点)
本発明の中和方法における、TAAH含有現像廃液の炭酸ガスによる中和の終了点については、該現像廃液のpHが11.5以下で、中和工程以後の、レジスト由来有機物の分離工程に使用するろ過膜の耐久性や、電解工程における該現像廃液のpHの影響等を勘案して適宜設定することが可能である。上記中和の終点は、通常pH8〜11.5の範囲から適宜設定すれば良い。また、上記現像廃液のpHが11.5よりも下の時点における中和について、その反応条件等については中和反応を行う設備、処理能力等を勘案して適宜決定すれば良い。
特に本発明の中和方法においては、前記レジスト由来有機物は、上記現像廃液のpHが12〜11.5に到達する時点までで大部分が析出することから、中和の終了点をpH11〜11.5の範囲から適宜設定するのが特に好適である。中和の終点を上記範囲内で設定することは、上記の理由の他、中和に要する時間の短縮が可能である点、pH11.5未満ではTAAHの炭酸塩の中和に用いる炭酸ガスの反応効率が低下するため、中和を進めるためには過剰量の炭酸ガスが必要である点、電解工程においては、炭酸塩1モルの電気分解で2モルのTAAHが生成するのに対して、重炭酸塩1モルに対してTAAHは1モル生成するため、電気分解に供する現像廃液中の炭酸塩の割合が多いほど電力効率が高くなる点、等の理由からも特に好適である。
(中和方法の方式)
上記、本発明における中和方法の方式を例示すれば、1つの反応槽を使用する中和方法、2以上の複数の反応槽を使用する中和方法が挙げられる。このうち、1つの反応槽を使用する中和方法としては、中和全体をpHが13の時点における現像廃液中のTAAH1モルあたり、0.15L/hr以下となる一定の炭酸ガスの添加量で中和反応を行う方法、上記第一の中和と第二の中和とで、炭酸ガスの添加量を可変させて行う方法が挙げられる。また、上記2以上の複数の反応槽を使用する中和方法としては、第一の中和と第二の中和を別々の反応槽にて行う方法が挙げられる。
上記方式の中でも、2以上の複数の反応槽を使用し、第一の中和と第二の中和を別々の反応槽にて行う中和方法は、それぞれの反応槽で独立して工程管理が可能である点、また、独立に平行して中和を行うことが可能であり作業時間が短縮できるという点で好適である。さらに、第一の中和と第二の中和を別々の反応槽にて行えば、各々の中和をそれぞれ複数の反応槽を用いて行うことも可能である。しかしながら、反応槽の数が多すぎると各々の反応槽の工程管理や反応操作が煩雑になること、及び、反応槽の設置に伴うコスト等の問題があるため、第一の中和と第二の中和をそれぞれ1つの反応槽で行うのが最も好適である。(2つの反応槽での中和方法)
以下、第一の中和と第二の中和をそれぞれ1つの反応槽で行う、本発明の中和方法について詳細に説明する。図1は本発明において、第一の中和と第二の中和を別々の反応槽を用いて行う、最も好適な態様を示す概略図である。
(第一の中和)
反応槽1では、第一の中和を行う。TAAH含有現像廃液は、TAAH含有現像廃液供給配管3にて供給される。反応槽1において、炭酸ガス供給配管4にて炭酸ガスが供給されて反応槽1内で中和を行い、該反応液はポンプ5にて反応槽1処理廃液の供給配管6に排出され、該供給配管6にて、反応槽2に供給される。未反応の炭酸ガス等は、未反応ガス排出配管7にて系外に排出される。
前記したように、第一の中和における炭酸ガスの添加量は、中和反応を行う設備、処理能力等を勘案して適宜決定すれば良いが、工業的に効率的であるという観点から、第二の中和における炭酸ガスの添加量よりも多い量とするのが好適である。さらに反応槽1内での炭酸ガスの偏流によるチャンネリングやバックミキシングによる影響を勘案して、該中和前の現像廃液中の水酸化テトラアルキルアンモニウム1モルあたり、1.0L/hr以下として行うことがさらに好適である。
さらに反応槽1にポンプ8および循環配管9を設置し、上記循環配管中に反応測定装置10を設置することで、反応槽1での反応の管理が可能となる。該反応測定装置としては、反応に供するTAAH含有現像廃液の濃度が既知であれば、反応槽1での中和の終点における、TAAH及び炭酸塩の濃度は容易に算出することが可能であるため、pHメーターの他にも、超音波濃度計等の、溶液中の溶質の濃度を測定する公知の測定装置を用いることが可能である。
上記、中和において、反応液の発泡が問題となる場合には、上記循環配管中に炭酸ガス供給配管を設置し、炭酸ガスをラインミキサー、エジェクター等の供給手段にて該循環配管へ供給し、該循環配管を介して反応槽に導入することも可能である
反応槽1での中和反応における反応温度については、TAAH含有現像廃液は水溶液である点、及び、あまり温度が高すぎるとTAAH含有現像廃液中のレジストが析出したり固形化したりして炭酸ガスとの反応効率を低下させる点を考慮して、0℃〜80℃、特に20〜70℃の間で中和を行うことが好ましい。
上記反応槽1の種類として具体的に例示すれば、撹拌翼を有する反応槽、充填剤を充填して炭酸ガスの拡散効率を向上せしめた充填塔、上記TAAH含有現像廃液を塔頂部から塔底部に流通させ、炭酸ガスを塔底部から供給し、向流操作にてTAAHと炭酸ガスを接触させて反応せしめる中和塔等が挙げられる。上記の反応槽の中でも向流操作により反応せしめる中和塔は、連続的に中和を行うことが可能でありさらに好適である。
前述のとおり、第一の中和において、上記中和塔を複数のトレイ11を有する多段塔にして中和を行う方法が、トレイ11で仕切られた各段内で上記現像廃液のpHを一定に保つことが容易であり、上記現像廃液が塔頂側から塔底側に各段を経由して流通することで、段階的に現像廃液のpHを低下させることが可能であり特に好適である。
上記多段塔に使用するトレイ11は、複数の孔が貫通した多孔板及びダウンカマー12により形成される。前記TAAH現像廃液は、ダウンカマー12を経由して塔頂部から塔底部へ流通し、炭酸ガスは、多孔板の孔を経由して塔底部から塔頂部へ流通する。TAAH現像廃液の中和塔内の流通速度は、ダウンカマー12の内径により制御が可能である。上記ダウンカマー12の内径は、低すぎると中和反応に要する反応時間が長時間となるため経済的ではなく、高すぎると上記現像廃液の流通速度の調整効果が低いため、中和塔内径に対して、0.1〜0.5%、特に0.2〜1.0%であることが好ましい。また、炭酸ガスの流通速度は、多孔板の開口率により制御することができ、該開口率は、低すぎると中和反応に要する反応時間が長時間となるため経済的ではなく、高すぎると上記炭酸ガスの流通速度の調整効果が低いため、3〜10%であることが好ましい。
また、上記多段塔のトレイ11の数については、数が多いほど、すなわち仕切られた段数が高いほどpHの調整効果が高くなるが、仕切りが多すぎると多段塔の製造コストがかかるため、トレイ11の数は2〜4、すなわち上記現像廃液が流通する段数としては3〜5段が好適である。
さらに、炭酸ガスの均等な拡散の促進させることを目的に、トレイ11にて仕切られた各段内に充填剤を充填することは特に好適である。該充填剤としては気液反応に用いる公知の充填剤が何ら制限なく使用することができる。
(第二の中和)
反応槽1での第一の中和の後、反応槽2において第二の中和を行う。反応槽1処理廃液供給配管6にて、反応槽1にて中和された現像廃液(以後反応槽1処理廃液と称する。)が反応槽2に供給される。反応槽2に反応槽1処理廃液が供給された後、炭酸ガス供給配管13にて、炭酸ガスを供給して中和を行う。中和終了後、反応液はポンプ14にて中和処理液供給配管15にて排出され、レジストの分離を行う分離工程へ送られる。未反応の炭酸ガス等は、未反応ガス排出配管16にて系外に排出される。
第二の中和において、上記現像廃液のpHが炭酸ガス添加調整開始点から12若しくは11.5に到達する時点までの炭酸ガスの添加量を、pHが13の時点における現像廃液中のTAAH1モルあたり、0.15L/hr以下として行う。
反応液の撹拌効率を上げることを目的に、反応槽2に循環配管18を設置し、ポンプ17にて反応槽2内の溶液を循環させながら反応することも可能である。反応液の発泡が問題となる場合には、上記循環配管中に炭酸ガス供給配管を設置し、炭酸ガスをラインミキサー、エジェクター等の供給手段にて該循環配管へ供給し、該循環配管を介して反応槽に導入することも可能である。
加えて、上記循環配管中に反応測定装置19を設置することで、反応槽2での反応の管理が可能となる。該反応測定装置としては、反応槽2に供する反応槽1処理廃液中の炭酸塩及びTAAHの濃度が既知であれば、中和終点のpHにおける、炭酸塩及び重炭酸塩の濃度は容易に算出することが可能であるため、pHメーターの他にも、超音波濃度計等の、溶液中の溶質の濃度を測定する公知の測定装置を用いることが可能である。
(析出したレジストの除去方法)
本発明の中和方法においては、析出するレジスト由来有機物は大きなフロック状であり、かつ粘着性が低いため、ろ過性が高いことが特徴である。レジスト由来有機物の分離工程における該有機物の除去方法としては、デカンテーション、遠心分離、フィルタープレス、限外ろ過膜によるろ過等、公知の固液分離装置を使用することが可能である。また、本発明の中和方法にて析出させたレジスト由来有機物は上記の特徴を有するため、そのまま固液分離操作に供することも可能であるが、さらなるろ過効率の向上を目的にろ過助剤を添加、混合したのち固液分離操作を行うことも可能である。該固液分離操作に用いる、ろ過助剤としては、活性炭、珪藻土、セルロース等が挙げられる。この中でも工業的に安価に入手可能であるという点で、活性炭、珪藻土等のろ過助剤を用いるのが好適である。
本発明の方法をさらに具体的に説明するために、下記に実施例を掲げて説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
透明塩化ビニールで製作した図1に示す構成を有する中和装置を用いて行なった。反応槽1のサイズは直径100mm、高さ1000mmであり、内部にはダウンカマーを有したトレイを3箇所設置した。反応槽2のサイズは直径250mm、高さ800mmであるものを用いた。
さらに、TAAH含有現像廃液として、pH14.7の水酸化テトラメチルアンモニウム(以下TMAHと称す)含有現像廃液を使用した。なお、該現像廃液のTMAH濃度は20質量%、レジスト由来有機物の含有量は、COD換算で5000ppmであった。
まず、反応槽1にTAAH含有現像廃液を6L張り込み、反応槽1下部の炭酸ガス供給配管4より炭酸ガスを17.3L/hrで供給し、pHが13になるまで中和した。その後、炭酸ガスを17.3L/hrで供給しながら、反応槽1上部のTAAH含有現像廃液供給配管3より上記現像廃液を4.6L/hrで供給し、向流操作で連続中和を行なった。反応槽1処理廃液の供給配管6から排出される反応槽1処理廃液をサンプリングしてpHを確認したところ、pHは13であった。この時の反応槽1での炭酸ガスの添加量は中和前の現像廃液中のTMAH1モルに対して標準状態で0.39L/hr(以下、炭酸ガスの供給量は標準状態での体積で示す。)であった。上記中和操作において、反応槽1にはレジスト由来有機物の析出は認められなかった。
次いで,反応槽1での処理液を反応槽2に20L溜めた後,反応槽2下部の炭酸ガス供給配管4より炭酸ガスを現像廃液のpHが13の時点のTMAH1モルに対する炭酸ガスの添加量が0.01L/hrで供給して中和し,pH11.5の処理液を得た。現像廃液のpHが13の時点から12に到達するまでに要した時間は9.7時間、pH13の時点から11.5に到達するまでに要した時間は28.5時間であった。
この処理液に対し、1.0wt%の割合でろ過助剤として白鷺(活性炭、商品名:日本エンバイロケミカルズ社製)を添加し、攪拌した後、加圧ろ過器KST−142−UH(商品名:アドバンテック東洋株式会社製、直径142mm)に、メンブレムフィルターH100A142C(商品名:アドバンテック東洋株式会社製、孔径1μm)を装着し、0.15MPaで加圧ろ過したところ、良好にろ過でき、清澄なろ液を得た。このろ液のCODは60ppmであった。また、ろ過速度から算出した、上記処理液のろ過処理速度は500L/m・hrであった。
実施例2〜6
表1に示した現像廃液の供給速度、炭酸ガス供給速度、及び中和前の現像廃液中のTMAH1モルに対する炭酸ガス添加量で反応槽1での中和を行い、次いで表1に示した、現像廃液のpHが13の時点のTMAH1モルに対する炭酸ガスの添加量にて反応槽2における中和を行った以外は実施例1と同様に中和反応を行った。反応槽2での現像廃液のpHが13の時点から12及び11.5に到達するまでに要した時間、並びに中和後のろ過結果を表1に示す。
Figure 0005041297
実施例7
実施例1と同様の中和装置を使用し、まず、反応槽1に実施例1と同様のTAAH含有現像廃液を6L張り込み、反応槽1下部の炭酸ガス供給配管4より炭酸ガスを24.8L/hrで供給し、pHが13.5になるまで中和した。その後、炭酸ガスを24.8L/hrで供給しながら、反応槽1上部のTAAH含有現像廃液供給配管3より上記現像廃液を7.5L/hrで供給し、向流操作で連続中和を行なった。反応槽1処理廃液の供給配管6から排出される反応槽1処理廃液をサンプリングしてpHを確認したところ、pHは13.5であった。この時の反応槽1での炭酸ガスの添加量は、中和前の現像廃液中のTMAH1モルに対し、0.57L/hrであった。上記中和操作において、反応槽1にはレジスト由来有機物の析出は認められなかった。
次いで,反応槽1での処理液を反応槽2に20L溜めた後,反応槽2下部の炭酸ガス供給配管4より炭酸ガスを現像廃液のpHが13の時点のTMAH1モルに対する炭酸ガスの添加量が0.07L/hrで供給して中和し,pH11.5の処理液を得た。現像廃液のpHが13の時点から12に到達するまでに要した時間は2.8時間、pH13の時点から11.5に到達するまでに要した時間は6.3時間であった。
この処理液に対し、実施例1と同様の操作でろ過を行ったところ、良好にろ過でき、清澄なろ液を得た。このろ液のCODは60ppmであった。また、ろ過速度から算出した、上記処理液のろ過処理速度は400L/m・hrであった。
実施例8
レジスト由来有機物の含有量が、COD換算で8000ppm、pH14.7のTMAH含有現像廃液を使用した以外は実施例7と同様の操作で中和を行った。なお、該現像廃液のTMAH濃度は20質量%であった。
この処理液に対し、実施例7と同様にろ過を行ったところ、良好にろ過でき、清澄なろ液を得た。このろ液のCODは90ppmであった。また、ろ過速度から算出した、上記処理液のろ過処理速度は400L/m・hrであった。
実施例9
実施例1と同様のTAAH含有現像廃液を使用し、反応槽1での中和を実施例6と同様に行った。
次いで,反応槽1での処理液を反応槽2に20L溜めた後,反応槽2下部の炭酸ガス供給配管4より炭酸ガスを現像廃液のpHが13の時点のTMAH1モルに対する炭酸ガスの添加量が0.02L/hrで供給してpH12に至るまで中和し,次いで炭酸ガスの添加速度を0.50L/hrまで増加させてpH11.5に至るまでの中和を行い処理液を得た。現像廃液のpHが13の時点から12に到達するまでに要した時間は6.0時間、pH13の時点から11.5に到達するまでに要した時間は6.5時間であった。
この処理液に対し、実施例1と同様の操作でろ過を行ったところ、良好にろ過でき、清澄なろ液を得た。このろ液のCODは70ppmであった。また、ろ過速度から算出した、上記処理液のろ過処理速度は350L/m・hrであった。
比較例1〜2
反応槽1における表2に示した現像廃液の供給速度、炭酸ガス供給速度、及び中和前の現像廃液中のTMAH1モルに対する炭酸ガス添加量で反応槽1での中和を行い、次いで表2示した、現像廃液のpHが13の時点のTMAH1モルに対する炭酸ガスの添加量にて反応槽2における中和を行った以外は実施例1と同様に中和反応を行った。反応槽2での現像廃液のpHが13の時点から12及び11.5に到達するまでに要した時間、並びに中和後のろ過結果を表2に示す。なお、比較例2は、ろ過途中で、加圧ろ過器が閉塞したため、ろ過が完了できなかった。このため、ろ過処理速度は算出できなかった。
Figure 0005041297

Claims (10)

  1. フォトレジスト由来の有機物が溶解したpHが13以上の水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液に対して、炭酸ガスを加えることによりpHが11.5以下になるまで中和する水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法において、上記現像廃液のpHが13の時点から12に到達する時点までの炭酸ガスの添加量を、pHが13の時点における現像廃液中の水酸化テトラアルキルアンモニウム1モルあたり、0.15L/hr以下として行うことを特徴とする水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法。
  2. 現像廃液のpHが13の時点から12に到達する時点までに要する時間を0.8〜10時間とする請求項1に記載の水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法。
  3. 現像廃液のpHが13の時点から11.5に到達する時点までの炭酸ガスの添加量を、pHが13の時点における現像廃液中の水酸化テトラアルキルアンモニウム1モルあたり、0.15L/hr以下として行う請求項1記載の水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法。
  4. 現像廃液のpHが13の時点から11.5に到達する時点までに要する時間を3〜30時間とする請求項3に記載の水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法。
  5. フォトレジスト由来の有機物が溶解したpHが13.7を超える水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液に対して炭酸ガスを加えることによりpHが11.5以下になるまで中和する水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法において、該現像廃液のpHが13以上、13.7以下の範囲にある任意のpHとなるまでの第一の中和と、該任意のpHに到達後の第二の中和とを別の反応槽で行うと共に、該第二の中和においては、現像廃液のpHが13の時点から12に到達する時点までの炭酸ガスの添加量を、pHが13の時点における現像廃液中の水酸化テトラアルキルアンモニウム1モルあたり、0.15L/hr以下として行うことを特徴とする水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法。
  6. 第一の中和における炭酸ガスの単位時間当たりの添加量を、第二の中和における炭酸ガスの添加量よりも多い量とする請求項5記載の水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法。
  7. 第一の中和における炭酸ガスの添加量を、該中和前の現像廃液中の水酸化テトラアルキルアンモニウム1モルあたり、1.0L/hr以下として行う請求項6記載の水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法。
  8. 第一の中和を多段中和塔で行う請求項5記載の水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法。
  9. フォトレジスト由来の有機物が溶解したpHが13.7を超える水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液に対して炭酸ガスを加えることによりpHが11.5以下になるまで中和する水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法において、該現像液のpHが13以上、13.7以下の範囲にある任意のpHとなるまでの第一の中和と、該任意のpHに到達後の第二の中和とで炭酸ガスの添加速度を変化させると共に、該第二の中和においては、現像廃液のpHが13の時点から12に到達する時点までの炭酸ガスの添加量を、pHが13の時点における現像廃液中の水酸化テトラアルキルアンモニウム1モルあたり、0.15L/hr以下として行い、かつ第一の中和における炭酸ガスの単位時間当たりの添加量を、第二の中和における炭酸ガスの添加量よりも多い量とすることを特徴とする水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法。
  10. 第一の中和前の水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液中の水酸化テトラアルキルアンモニウムの濃度が10〜30質量%である請求項5〜9に記載の水酸化テトラアルキルアンモニウム含有現像廃液の中和方法。
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