JP5040801B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エアバッグ装置に関するものである。
従来より、展開方向と逆の方向に折り畳まれて長尺状とされるエアバッグを備え、そのエアバッグにおける上記展開方向とは逆側の位置に形成された導入口から同エアバッグ内にガスを供給することにより、同エアバッグを膨張させつつ上記展開方向に展開させるエアバッグ装置が知られている。
こうしたエアバッグ装置としては、例えば特許文献1に示されるように、車両の後端部におけるルーフパネルとルーフヘッドライニングとの間であってそれらが車両前方側から後方側にかけて水平方向から下方へと湾曲している部分に、上記折り畳まれて長尺状とされたエアバッグを車幅方向に延びるように収容したものがあげられる。このエアバッグは、より詳しくは、車両後端部のルーフパネルとルーフヘッドライニングとの間であってそれらが上下方向に延びる部分に収容されている。
また、上記折り畳まれて長尺状とされたエアバッグにおける上側の部分には、ルーフパネルとルーフヘッドライニングとの間でそれらと同様に湾曲するインナパネルに対し、上記エアバッグを取り付けるための取付部が設けられている。このエアバッグ装置では、上記折り畳まれて長尺状とされたエアバッグの上方からガスを供給することにより、同エアバッグを下方に向けて展開させつつ膨張させる。従って、上記エアバッグの展開方向は下方ということになり、そのエアバッグの展開及び膨張を通じて車両の後部座席とリヤウィンドウとの間が同エアバッグにより遮断されるようになる。
なお、上記折り畳まれて長尺状とされたエアバッグにガスを供給して展開膨張させる際、そのガスの勢いにより同エアバッグが展開方向(下方)に押されることになるが、それによってエアバッグ全体が下方に変位することは、上記折り畳まれて長尺状とされるエアバッグにおける展開方向と逆側(上側)の位置に設けられた上記取付部によって防止される。また、上記折り畳まれて長尺状とされるエアバッグにおける長手方向両端部には、同両端部から下方に延びて車両後部の車幅方向両側に上記両端部を引っ張った状態で固定し、展開膨張後のエアバッグに張力を付与する張力付与部が設けられている。以上のように取付部を設けること、及び張力付与部を設けることにより、上記折り畳まれて長尺状とされるエアバッグの好適な展開膨張が図られている。
特開平2004−058849公報(段落[0010]、[0021]〜[0023]、[0029]、図3〜図5)
ところで、近年は車室の拡大等の要求から、車両後部における上記エアバッグの収容スペースを確保することが困難になりつつあり、同エアバッグをより車両前方側、言い換えればルーフパネルとルーフヘッドライニングとの間における両者がほぼ水平方向に延びる部分(天井部分)に収容せざるを得なくなってきている。この場合、上記エアバッグの取付部が、上記天井部分に位置するインナパネルに対し、下方側から取り付けられることとなる。そして、上記のように収容されたエアバッグに対しガスを供給すると、そのエアバッグが車両の後方側かつ下方に向けて展開膨張し、車両の後部座席とリヤウィンドウとの間が同エアバッグにより遮断される。
しかし、上述したように天井部分に上記折り畳まれたエアバッグを収容すると、同エアバッグを展開膨張させる際にその展開膨張を良好に行えないおそれがある。これは、以下の[1]及び[2]の理由による。
[1]折り畳まれて長尺状とされるエアバッグの取付部が上記天井部分のインナパネルに対し下方から取り付けられた状態にあっては、そのエアバッグの長手方向両端部が張力付与部によって下方に引っ張られることにより、同エアバッグが垂れ下がった状態となるおそれがある。このような状態でエアバッグへのガスの供給が行われると、それに伴うエアバッグの展開膨張が理想的な軌跡から外れた軌跡で行われ、エアバッグの展開膨張を良好なものとすることが困難になる。
[2]折り畳まれて長尺状とされるエアバッグの展開膨張初期には、膨張に伴いエアバッグが取付部を中心とする回動方向に変位(この例では前方側に回動)し、その変位後にエアバッグの展開膨張が続けられる。このように取付部を中心とする回動方向へのエアバッグの変位により、同エアバッグの展開膨張が理想的な軌跡から外れた軌跡で行われ、エアバッグの展開膨張を良好なものとすることが困難になる。
なお、こうした問題は、エアバッグを上記天井部分から車両後方側に展開膨張させるエアバッグ装置に限らず、エアバッグを天井部分から車両側方側に展開膨張させるエアバッグ装置など、他の形式のエアバッグ装置においても概ね共通するものとなっている。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、天井部分に収容されたエアバッグの展開膨張を良好に行うことのできるエアバッグ装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、展開方向と逆の方向に折り畳まれて長尺状とされるエアバッグを備え、この折り畳まれたエアバッグにおける車両下方側への展開方向とは逆側の位置に設けられた取付部により同エアバッグが車両の天井部分に対し下側から取り付けられ、前記エアバッグにおける前記展開方向とは逆側の位置に形成された導入口から同エアバッグ内にガスを供給することにより、前記エアバッグを膨張させつつ前記展開方向に展開させるエアバッグ装置において、前記取付部とは別の取付部が前記長尺状とされたエアバッグにおける長手方向両端部に設けられ、前記別の取付部は、前記折り畳まれて長尺状とされるエアバッグの上縁部に同エアバッグの長手方向両端部外側へ延びるように設けられて、前記長尺状のエアバッグに対し前記長手方向両端部外側に向けた張力を作用させるものであり、前記別の取付部は、前記エアバッグの展開膨張中に同エアバッグに対し前記長手方向両端部外側に向けた張力を作用させるものであことを要旨とした。
上記構成によれば、エアバッグの展開膨張初期において、膨張に伴いエアバッグが取付部を中心とする回動方向に変位しようとするとき、同エアバッグの長手方向両端部には別の取付部によって同両端部外側に向かう張力が作用する。この張力の作用により、上述したエアバッグにおける取付部を中心とする回動方向への変位が抑制され、ひいては同変位に起因してエアバッグの展開膨張が理想的な軌跡から外れた軌跡で行われることが抑制される。以上のように、エアバッグの理想的な軌跡から外れた軌跡での膨張展開が抑制されることで、同エアバッグの膨張展開を良好に行うことができるようになる。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記別の取付部は、前記長尺状のエアバッグに対しその長手方向両端部外側に向けた張力を作用させた状態で、同エアバッグを前記天井部分に取り付けるものであることを要旨とした。
上記構成によれば、折り畳まれて長尺状とされたエアバッグは別の取付部により天井部分に対し垂れ下がることなく取り付けられるため、同エアバッグの展開膨張が上記垂れ下がりに起因して理想的な軌跡から外れた軌跡で行われることは抑制される。また、エアバッグの展開膨張初期において、膨張に伴いエアバッグが取付部を中心とする回動方向に変位しようとするとき、同エアバッグの長手方向両端部には別の取付部によって同両端部外側に向かう張力が作用する。この張力の作用により、上述したエアバッグにおける取付部を中心とする回動方向への変位が抑制され、ひいては同変位に起因してエアバッグの展開膨張が理想的な軌跡から外れた軌跡で行われることが抑制される。以上のように、エアバッグの理想的な軌跡から外れた軌跡での膨張展開が抑制されることで、同エアバッグの膨張展開を良好に行うことができるようになる。
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の発明において、前記別の取付部は、前記折り畳まれて長尺状とされるエアバッグの長手方向両端部から外方に向けて延びる連結部と、その連結部の先端部に設けられて車両の天井部分に固定される固定具とを備えた。
上記構成によれば、折り畳まれて長尺状とされたエアバッグを天井部分に接触させつつ、連結部を同エアバッグの長手方向両端部外側に広げて伸ばした状態で、固定具を天井部分に固定することにより、エアバッグに対しその長手方向両端部外側に向けて張力を作用させた状態で同エアバッグを垂れ下がることなく天井部分に取り付けることができる。
請求項4記載の発明では、請求項3記載の発明において、前記連結部は、前記折り畳まれて長尺状とされるエアバッグの長手方向両端部から前記展開方向に対し垂直方向に延びていることを要旨とした。
上記構成によれば、エアバッグの膨張時において、連結部によりエアバッグの長手方向両端部に作用する張力は、そのエアバッグの展開方向に対し垂直に作用する。その結果、エアバッグが上記張力により的確に長手方向両側に引っ張られた状態で展開膨張され、その展開膨張をより一層良好に行うことができるようになる。
請求項5記載の発明では、請求項3又は4記載の発明では、前記連結部は、前記折り畳まれて長尺状とされるエアバッグの長手方向端部に対し前記展開方向についての幅全体の半分以上に亘って繋がる帯状をなしていることを要旨とした。
上記構成によれば、折り畳まれて長尺状とされたエアバッグを天井部分に接触させつつ、連結部を同エアバッグの長手方向両端部外側に広げて伸ばした状態で、固定具を天井部分に固定したとき、エアバッグの長手方向両端部における上記展開方向についての幅全体の半分以上が帯状の連結部によって天井部分に接触されることとなる。このため、上記エアバッグが天井部分から離れにくくなり、同エアバッグの天井部分からの垂れ下がりをより一層的確に抑制することができるようになる。
請求項6記載の発明では、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明において、前記折り畳まれて長尺状とされたエアバッグにおける前記導入口の近傍には、その導入口から前記エアバッグ内に供給されたガスを同エアバッグの長手方向両端部に向けて導くインナチューブが設けられていることを要旨とした。
上記構成によれば、折り畳まれて長尺状とされたエアバッグの導入口からガスの供給が行われると、そのガスがインナチューブによって同エアバッグの長手方向両端部に導かれるため、その長手方向両端部にて膨張が進みやすくなる。その結果、長尺状のエアバッグの長手方向両端部が上記膨張に伴い取付部を中心とする回動方向に変位しやすくなる。しかし、こうした長尺状のエアバッグの長手方向両端部の変位に関しては、そのエアバッグに対し長手方向両端部外側に向かう張力を作用させる上記別の取付部によって的確に抑制されるようになる。
請求項7記載の発明では、請求項1〜6のいずれか一項に発明において、前記折り畳まれて長尺状とされるエアバッグの展開方向側にはワイヤハーネスが通過しており、前記エアバッグの展開膨張が前記ワイヤハーネスを避けて行われるよう展開膨張時の同エアバッグの変位を案内するガイド部材が設けられていることを要旨とした。
上記構成によれば、エアバッグが展開膨張する際に同エアバッグがワイヤハーネスに接触し、それによってエアバッグの展開膨張が良好に行われなくなることを抑制できるようになる。
請求項8記載の発明では、請求項1〜7のいずれか一項に記載の発明において、前記折り畳まれて長尺状とされるエアバッグにおける展開方向側にも同エアバッグを車両の天井部分に取り付けるための取付部が設けられていることを要旨とした。
天井部分に対し取り付けられる長尺状のエアバッグは、自重により同エアバッグの展開方向と逆側に設けられる取付部を中心とする回動方向に垂れ下がろうとする。上記構成によれば、長尺状とされたエアバッグの上記展開方側に設けられた取付部によっても同エアバッグが天井部分に取り付けられるため、その取付部により上述した回動方向への垂れ下がりを確実に回避することができる。
本発明によれば、天井部分に収容されたエアバッグの展開膨張を良好に行うことができる。
以下、本発明を、自動車の天井部分から後部座席の後方に向けてエアバッグを展開・膨張させるエアバッグ装置に具体化した一実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。
図1及び図2に示されるように、エアバッグ装置1は、自動車2の後部におけるルーフパネル3とその下方に位置するルーフヘッドライニング4との間の収容空間に折り畳まれた状態で収容されるエアバッグ5を備えている。これらエアバッグ5及びルーフヘッドライニング4は、自動車2の後部における車幅方向の両側部にそれぞれ上下方向に延びるように設けられたリヤピラー31よりも上側に位置している。また、ルーフパネル3とルーフヘッドライニング4との間において、エアバッグ5の前側には同エアバッグ5にガスを供給するインフレータ6が設けられている。
自動車2の後部、例えば後部バンパ7には、自動車2の後部に所定以上の衝撃が加えられたときに信号を出力するセンサ8が設けられている。このセンサ8からの信号は制御装置9に入力される。制御装置9はセンサ8からの信号の入力に基づきインフレータ6に対し作動信号を出力する。そして、インフレータ6は、制御装置9からの作動信号を受けて、折り畳まれた状態にあるエアバッグ5へのガスの供給を行う。こうしたガスの供給を通じて、エアバッグ5は自動車2の後方に向けて展開・膨張される。そして、展開・膨張後のエアバッグ5は、図1及び図2の二点鎖線で示されるように後部座席10とリヤウィンドウ11との間に位置するようになる。
なお、自動車2におけるリヤピラー31の車幅方向(図2の左右方向)の間隔はリヤピラー31の上端部から下方に向かうにつれて徐々に大きくなっており、それに合わせて自動車2の後部における車室19の車幅方向の間隔も下方に向かうほど多くなっている。従って、上述したように展開・膨張した状態のエアバッグ5も、上端部から下方に向かうに従って徐々に車幅方向の長さが長くなるようにされている。
次に、エアバッグ5について図3を参照して詳しく説明する。
同図はエアバッグ5を展開した状態を示している。この図に示されるように、エアバッグ5における自動車2の前後方向についての前端(図中上端)部分には、インフレータ6に接続される導入口12aを有する接続部12が形成されている。この接続部12における導入口12aよりも下流側の部分は、自動車2の前後方向についての後方側(図中下方側)に延びて、エアバッグ5の展開膨張時に自動車2の幅方向(図中左右方向)に延びる横セル13に接続されている。この横セル13における上記幅方向の両端部には自動車2の後方かつ下方に延びる二つのサイド用縦セル14が接続され、横セル13における上記幅方向中央部には自動車2の後方かつ下方に延びる二つのセンタ用縦セル15が接続されている。
上記接続部12及び各セル13〜15は、エアバッグ5の基布を縫い合わせることにより袋状に形成されている。そして、接続部12、サイド用縦セル14、及びセンタ用縦セル15はそれぞれ横セル13と連通している。また、センタ用縦セル15と、その側方に位置するサイド用縦セル14との間には、それらセル14,15をつなぐよう一枚の基布からなるシート17が形成されている。
エアバッグ5が展開膨張したときには、二つのセンタ用縦セル15が自動車2の後部座席10において上記幅方向に並ぶ二つのヘッドレスト10aの間に位置し、二つのサイド用縦セル14がそれぞれ二つのヘッドレスト10aの上記幅方向外側に位置する。また、このときセンタ用縦セル15とサイド用縦セル14との間のシート17は、上記ヘッドレスト10aよりも自動車2後方側に位置し、そのヘッドレスト10aとリヤウィンドウ11(図1)との間を遮断する。
エアバッグ5における接続部12及び横セル13の内部には、インフレータ6からのガスをサイド用縦セル14及びセンタ用縦セル15に分配するためのインナチューブ18が設けられている。このインナチューブ18は、エアバッグ5を折り畳んだときにはそれに合わせて折り畳むことが可能となっている。また、エアバッグ5の展開膨張時には、エアバッグ5と共に折り畳まれた状態にあるインナチューブ18が同エアバッグ5と共に展開されることとなる。
インナチューブ18において、横セル13内に位置する部分は上記幅方向に延びており、接続部12内に位置する部分は接続部12の導入口12aに繋がるとともに上記横セル13内に位置する部分における上記幅方向中央部に接続されている。また、インナチューブ18の横セル13内に位置する部分において、上記幅方向両端の開口部18aはそれぞれサイド用縦セル14に向けて開口しており、上記幅方向中央部付近の二つのセンタ用縦セル15に対応する部分にはそれぞれ孔18bが形成されている。そして、インフレータ6から導入口12aを介してエアバッグ5内に流入するガスは、インナチューブ18内を通って、開口部18aからサイド用縦セル14に向けて供給されるとともに、孔18bからセンタ用縦セル15に向けて供給される。
上記エアバッグ5は、上記収容空間への収容時には、後端(図中下端)から前端(図中上端)に向かう方向に折り畳まれて長尺状とされる。そして、導入口12aからのガスの供給により、上記折り畳まれて長尺状とされたエアバッグ5は、後方(図中下方)に向けて展開し膨張するようになる。従って、エアバッグ5においては、導入口12aが上記長尺状とされたエアバッグ5における展開方向側とは逆側の位置に形成されていることになる。
ここで、エアバッグ5を自動車2(図1及び図2)の天井部分に取り付けるための構造について説明する。
図3に示されるように、横セル13における自動車2の前側方向(図中上側方向)の縁部であって導入口12aと繋がる部分の近傍には、エアバッグ5を上記天井部分に取り付けるための取付部として取付具16が固定されている。従って、エアバッグ5が折り畳まれて長尺状とされているときには、上記取付具16が同エアバッグ5における展開方向側とは逆側に位置する。
また、横セル13における前側の部分であって、サイド用縦セル14と繋がる部分には、上記取付部(取付具16)とは別の取付部27が設けられている。この取付部27は、上記折り畳まれて長尺状とされたエアバッグ5に対しその長手方向両端部外側に向けた張力を作用させた状態で、同エアバッグ5を上記天井部分に取り付けるためのものである。この取付部27は、上記長手方向両端部外側に向けて延びる帯状の連結部28と、その連結部28の先端部に設けられて上記天井部分に固定される固定具29とを備えている。この固定具29は四角平板状の金属製となっている。また、上記連結部28に関しては、上記長尺状のエアバッグ5の長手方向及び同エアバッグ5の展開方向(図中上下方向)に延びる縦糸及び横糸を有する布によって形成されている。なお、連結部28を形成する布としては、その伸縮性を向上すべく、縦糸と横糸との延びる方向を上記のものに対し、同連結部28の位置する平面上で45°程度回転させた方向となるようにした布(いわゆるバイアス織りの布)を用いてもよい。
次に、ルーフパネル3とルーフヘッドライニング4(共に図1及び図2参照)との間の収容空間へのエアバッグ5の収容態様について、図4及び図5を参照して説明する。
図4は、上記収容空間回りを図2の矢印A−A方向から見た断面図である。
同図に示されるように、ルーフパネル3の下側には可撓性を有する材料からなるルーフヘッドライニング4がルーフパネル3の車室19側の面全体を覆うように設けられている。それらルーフパネル3及びルーフヘッドライニング4は、自動車2の後端に向かうほど若干下るように傾斜するものの、ほぼ水平方向に延びた状態となっている。
ルーフパネル3とルーフヘッドライニング4との間には同パネル3に固定されたインナパネル20が設けられている。ルーフパネル3の後端部(図中右端部)は、インナパネル20側に接近するよう屈曲されて同パネル20の後端部と接続され、自動車2のバックドア21を支持するためのリヤルーフレール23となっている。そして、バックドア21は、ヒンジ機構22によってルーフパネル3の後端部(リヤルーフレール23)に対し、開閉動作可能に取り付けられている。バックドア21には上記リヤウィンドウ11が設けられている。
ルーフヘッドライニング4は、ルーフパネル3に対するインナパネル20の固定部分よりも自動車2の前側方向(図中左方向)の所定箇所(例えば前端部)を中心として下方に回動する方向に変位可能となるようルーフパネル3に取り付けられている。また、ルーフヘッドライニング4の後端部は、リヤルーフレール23(ルーフパネル3、インナパネル20)の後端部に固定されたカバー片24と係合している。このルーフヘッドライニング4の後端部とカバー片24との係合は、ルーフヘッドライニング4が下方に押されることによって解除される。
ルーフパネル3とルーフヘッドライニング4との間(天井部分)において、インナパネル20の下側には折り畳まれた状態のエアバッグ5が収容されるとともに、そのエアバッグ5の導入口12a(図3)に接続されたインフレータ6が収容されている。このインフレータ6は、ルーフパネル3とルーフヘッドライニング4との間であって、自動車2の後方から衝撃が加えられたときの変形の小さい部位、例えば同変形を小さくすべく剛性が高められているインナパネル20に固定されている。また、エアバッグ5に関しては、その取付具16がインナパネル20に対し上記インフレータ6よりも後方側の位置にてボルト25及びナット26で固定されることにより、同インナパネル20にその下側から取り付けられている。
上記エアバッグ5においては、導入口12a(図3)に近い部分が自動車2の前後方向に折られて上下方向に重ねることにより蛇腹状に折り畳まれ、上記導入口12aから遠い部分が上下方向に扁平な状態を維持しつつ上方に巻き込まれることで前方に向けてロール状に畳まれる。なお、エアバッグ5における導入口12aに近い蛇腹状に畳まれた部分に関しては、その巻き方の関係から、導入口12aから遠いロール状に畳まれた部分に比べてガスが流入しやすいという特性を有する。また、上記ロール状に畳まれた部分に関しては、ルーフヘッドライニング4がその後端部に向かって下るよう更に傾斜したとき、当該後端部側に転がりやすいという特性を有している。そして、このように上記ロール状に畳まれた部分が転がることにより、エアバッグ5がリヤウィンドウ11に沿って展開しやすくなる。
図5において、(a)はルーフパネル3とルーフヘッドライニング4との間の収容空間を自動車2の後方側から見た拡大図であり、(b)は上記収容空間に収容されたエアバッグ5を上方から見た概略平面図である。
図5(a)に示されるように、エアバッグ5の下側のルーフヘッドライニング4は、自動車2の後部に設けられた一対のリヤピラーガーニッシュ32の上端部32aよりも上側に位置している。そして、ルーフヘッドライニング4の車幅方向についての端部4aは、リヤピラーガーニッシュ32の上端部32aとルーフパネル3(図1及び図2)との間の空間Sに入り込んでいる。また、エアバッグ5は、上述したように畳まれることで車幅方向(図中左右方向)に延びる長尺状とされている。このように長尺状に折り畳まれたエアバッグ5における長手方向両端部には、その部分を車幅方向に偶数回(この例では二回)折ることによって下方に向けて蛇腹状に重なる折り重ね部38が形成されている。
ちなみに、折り重ね部38を伸ばした状態での上記長尺状に折り畳まれたエアバッグ5の車幅方向の長さは、自動車2の後部における車室19の内形に対応して同エアバッグ5の外形が定められる関係から、上記収容空間の車幅方向の長さよりも長くなる。しかし、上述したように折り重ね部38を形成することで、折り畳まれたエアバッグ5における車幅方向の長さが短くなり、同エアバッグ5をルーフヘッドライニング4の上側の収容空間に収容することが可能になる。なお、上述したように折り畳まれたエアバッグ5は、その両端部の折り重ね部38を含む複数箇所で結束テープにより結束されて長尺状に保持される。
このように結束されて収容空間に収容される長尺状のエアバッグ5においては、その長手方向両端部にそれぞれ上記取付部27が位置することとなる。そして、この長尺状のエアバッグ5に関しては、インナパネル20(天井部分)に接触させつつ、取付部27の連結部28を同エアバッグ5の長手方向両端部外側に広げて伸ばした状態で、取付部27の固定具29をインナパネル20の下面にボルト30等で固定することにより、インナパネル20に対し取り付けられている。インナパネル20における両固定具29に対応する取り付け位置同士の車幅方向についての間隔は、それら固定具29同士の車幅方向についての間隔よりも若干長くされている。これにより、両固定具29をそれぞれインナパネル20に固定してエアバッグ5をインナパネル20に取り付けたとき、長尺状のエアバッグ5に対しその長手方向両端部外側に向けた張力が作用し、同エアバッグ5の垂れ下がりが防止される。
このときの取付部27の連結部28の延びる方向に関しては、図5(b)に示されるように、上記折り畳まれて長尺状とされたエアバッグ5の展開方向(図中上側から下側に向かう方向)に対し垂直となる。また、上記連結部28におけるエアバッグ5側の端部は、そのエアバッグ5の長手方向両端部に対し同端部における上記展開方向についての幅全体の半分以上に亘って繋がっている。更に、連結部28の先端に設けられた固定具29は、同先端に対し同先端の上記展開方向についての幅全体に亘って繋がっている。
次に、上記収容空間に収容されてインナパネル20に取り付けられたエアバッグの展開膨張態様について、図5及び図6を参照して説明する。
導入口12aからエアバッグ5へのガスの供給により、同ガスがまずエアバッグ5内を車幅方向外側に向かって流れ、折りまれたエアバッグ5の長手方向両端部の折り重ね部38を膨張させながら折り状態を解消させようとする。このときのエアバッグ5の膨張により、同エアバッグ5を結束する結束テープが破れるとともに、同ルーフヘッドライニング4が下方に押されて図5(a)に示されるルーフヘッドライニング4の端部4aがリヤピラーガーニッシュ32の上端部32aを乗り越えて下方に変位する。その結果、ルーフヘッドライニング4が下方に変位してルーフパネル3に対し開いた状態となり、エアバッグ5におけるロール状に畳まれた部分(図4)が、自動車2の後方且つ下方に向けて展開膨張してゆく。
なお、このようにエアバッグ5を膨張展開させる際には、導入口12a(図5(b))から供給されるガスの勢いにより同エアバッグ5が後方(図6の右方)に押されることとなるが、それによってエアバッグ5全体が後方に変位することは、同エアバッグ5をインナパネル20に取り付けるための取付具16によって防止される。また、折り畳まれて長尺状とされたエアバッグ5の膨張展開初期においては、膨張に伴いエアバッグ5が取付具16を中心とする前方(図6の左方)に向けての回動方向、すなわち図中の矢印Y1方向に変位しようとする。このように上記エアバッグ5が変位しようとすることは、同エアバッグ5が固定具29(図5(a))に対し離れようとすることを意味する。しかし、取付部27によりインナパネル20に取り付けられたエアバッグ5にはその長手方向両端部外側に向けた張力が作用しているため、上述したエアバッグ5における取付具16を中心とした回動方向(図6の矢印Y1方向)への変位が抑制される。
ところで、ルーフパネル3とルーフヘッドライニング4との間であって両者がほぼ水平方向に延びる部分(天井部分)に、折り畳まれて長尺状とされたエアバッグ5を収容すると、エアバッグ5の展開膨張を良好に行えなくなるおそれがある。これは、収容状態にある同エアバッグ5が垂れ下がったり、展開膨張初期における同エアバッグ5が取付具16を中心とする回動方向に変位したりすることが原因として考えられる。すなわち、これらの原因により、エアバッグ5の展開膨張が、図6の破線で示される理想的な軌跡から外れた軌跡、例えば同図の二点鎖線で示される軌跡で行われるおそれがある。そして、このようにエアバッグ5の展開膨張が理想的な軌跡から外れた軌跡で行われると、展開膨張中のエアバッグ5がヘッドレスト10a(図2)等に接触し、同エアバッグ5の展開膨張が良好に行えなくなる。
しかし、折り畳まれて長尺状とされたエアバッグ5の上記天井部分への収容状態にあっては、同エアバッグ5が取付部27によってインナパネル20に対し垂れ下がることなく取り付けられる。更に、エアバッグ5の展開膨張初期における同エアバッグ5の取付具16を中心とする回動方向への変位も、上記取付部27によって抑制されることとなる。以上により、エアバッグ5の展開膨張が理想的な軌跡から外れた軌跡で行われることは抑制され、展開膨張するエアバッグ5のヘッドレスト10a等への接触等に起因して、その展開膨張が良好に行えなくなることを抑制できる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)折り畳まれて長尺状とされたエアバッグ5をインナパネル20に取り付ける際には、同エアバッグ5をインナパネル20に接触させつつ、連結部28を同エアバッグ5の長手方向両端部外側に広げて伸ばした状態で固定具29をインナパネル20に固定することが行われる。これにより、長尺状のエアバッグ5に対しその長手方向両端部外側に向けた張力が作用し、上記エアバッグ5を垂れ下がることなくインナパネル20に取り付けることができるようになる。また、上記のようにインナパネル20に取り付けられたエアバッグ5の展開膨張初期には、膨張に伴いエアバッグ5が取付具16を中心とする回動方向に変位して同エアバッグ5の長手方向両端部が固定具29に対し離れようとする。しかし、このときにはエアバッグ5に対しその長手方向両端部外側に向かう張力が作用するため、それによって上述したエアバッグ5の変位を抑制することができるようになる。以上により、収容状態にあるエアバッグ5の垂れ下がりや、展開膨張初期におけるエアバッグ5の取付具16を中心とする回動方向への変位に起因して、エアバッグ5の展開膨張が理想的な軌跡(図6の破線)から外れた軌跡(同図の二点鎖線)で行われることは抑制される。更に、エアバッグ5の展開膨張が理想的な軌跡から外れた軌跡で行われることにより、その展開膨張が良好に行えなくなることを抑制できるようになる。
(2)上記連結部28は、折り畳まれて長尺状とされるエアバッグ5の長手方向両端部から、同エアバッグ5の展開方向(図5(b)の上側から下側に向かう方向)に対し垂直方向に延びている。このため、エアバッグ5の展開膨張初期において、連結部28により同エアバッグ5の長手方向両端部に作用する張力は、そのエアバッグ5の展開方向に対し垂直に作用する。その結果、エアバッグ5が上記張力により的確に長手方向両側に引っ張られた状態で展開膨張され、その展開膨張をより一層良好に行うことができるようになる。
(3)上記連結部28は折り畳まれて長尺状とされるエアバッグ5の長手方向端部に対し上記展開方向についての幅全体の半分以上に亘って繋がる帯状をなしており、固定具29は連結部28に対し上記展開方向についての幅全体に亘って繋がる平板状をなしている。従って、折り畳まれて長尺状とされたエアバッグ5をインナパネル20に接触させつつ、連結部28をエアバッグ5の長手方向両端部外側に広げて伸ばした状態で、固定具29を同パネル20に固定したとき、エアバッグ5の長手方向両端部における上記展開方向についての幅全体の半分以上が帯状の連結部28によって同パネル20に接触される。このため、上記エアバッグ5がインナパネル20から離れにくくなり、同エアバッグ5のインナパネル20からの垂れ下がりをより一層的確に抑制することができるようになる。
(4)折り畳まれて長尺状とされたエアバッグ5の導入口12aからガスの供給が行われると、そのガスがインナチューブ18によって同エアバッグ5の長手方向両端部に導かれるため、その長手方向両端部にて膨張が進みやすくなる。その結果、長尺状のエアバッグ5の長手方向両端部が上記膨張に伴い取付具16を中心とする回動方向に変位しやすくなる。しかし、こうした長尺状のエアバッグ5の長手方向両端部の変位に関しては、そのエアバッグ5に対し長手方向両端部外側に向かう張力を作用させる取付部27によって的確に抑制されるようになる。
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・図7に示されるように、自動車2の後部において、上記収容空間に収容されたエアバッグ5の展開方向側(図中右側)にワイヤハーネス33が通過している場合がある。この場合、展開膨張するエアバッグ5が上記ワイヤハーネス33に接触し、それによってエアバッグ5の展開膨張を良好に行えなくなるおそれがある。これに対処すべく、エアバッグ5の展開膨張が上記ワイヤハーネス33を避けて行われるよう、展開膨張時の同エアバッグ5の変位を案内するガイド部材34を設けてもよい。このようにガイド部材34を設けることにより、展開膨張するエアバッグ5がワイヤハーネス33に接触して同エアバッグ5の展開膨張が良好に行われなくなることを抑制できるようになる。なお、ガイド部材34に関しては、インナパネル20に取り付けてもよいし、折り畳まれて長尺状とされたエアバッグ5に取り付けてもよい。
・図8に示されるように、取付部27の連結部28をエアバッグ5の基布によって形成してもよい。この場合、連結部28は、エアバッグ5を形成する基布における横セル13よりも前側(図中上側)の部分を用いて形成される。そして、エアバッグ5を収容空間への収容のために折り畳んで長尺状とした際には、図9に示されるように同エアバッグ5の長手方向端部に上記連結部28が位置することとなる。この構成により、取付部27(連結部28)のエアバッグ5への取り付け作業を不要とすることができる。
・取付部27の固定具29を図10に示されるものとしてもよい。
この固定具29は、連結部28の先端に設けられるブッシュ41を備えている。ブッシュ41には、連結部28におけるインナパネル20側の面とは反対側の面に接する基部42と、その基部42からインナパネル20側に突出して連結部28に形成された孔43を貫通する突部44とが設けられている。突部44においては、その突出方向に延びる軸孔45が形成されるとともに、同突部44の幅方向両側の側壁には互いに接近離間する方向について弾性を有する一対の弾性係止片46が形成されている。
突部44の軸孔45における基部42側の開口部には、ピン47が挿入されている。ピン47においては、その先端部(図中上端部)に上記突部44の軸孔45の内周面における基部42側の部分に形成された係止爪48と係合する係止溝49が形成されるとともに、同ピン47の基端側(図中下端側)の部分に上記係止爪48と係合可能な係止段部50が形成されている。また、ピン47における係止溝49と係止段部50との間の部分は、同ピン47の先端側から基端側に向かうほど拡径する軸部51となっている。
突部44には支持プレート52が嵌め込まれ、その支持プレート52と基部42とによって連結部28が挟まれた状態となっている。また、支持プレート52は、突部44に形成された一対の弾性係止片46によって、同突部44から抜けないようにされている。以上により、固定具29が連結部28に取り付けられ、それら連結部28及び固定具29により取付部27が構成されている。
この取付部27によりエアバッグ5をインナパネル20に取り付ける際には、固定具29におけるブッシュ41の突部44をインナパネル20に形成された孔53に挿入し、同突部44における一対の弾性係止片46が上記孔53を貫通した状態とする。これにより突部44が孔53から抜けないようにされ、固定具29がインナパネル20に仮止めされる。その後、ピン47が図11に示されるように突部44の先端側に向けて押し込まれ、軸孔45内の係止爪48とピン47の係止溝49との係合が解除されるとともに、同係止爪48が係止段部50と係合される。このとき、ピン47の軸部51は、一対の弾性係止片46の内側に位置し、それら弾性係止片46の互いに接近する方向への変位を規制する。これにより、突部44が上記一対の弾性係止片46の互いに接近する方向への変位によりインナパネル20の孔53から抜けることはなくなり、固定具29がインナパネル20に固定されることとなる。以上のように、固定具29をインナパネル20に固定することにより、エアバッグ5がインナパネル20に取り付けられる。
こうした固定具29を用いることにより、エアバッグ5のインナパネル20に取り付ける際の作業を簡単なものとし、その取り付け作業の作業性を改善することができる。なお、取付具16においても上述した取付部27と同様の構造を採用可能である。
・連結部28におけるエアバッグ5側の端部は、折り畳まれて長尺状とされたエアバッグ5の長手方向両端部に対し、同端部における上記展開方向についての幅の半分未満のみに繋がっていてもよい。この場合、上記エアバッグ5の長手方向端部において、前記展開方向についての導入口12a側から遠い方の片側部分の任意の位置に、上記連結部28を繋げることが好ましい。なお、上記エアバッグ5の長手方向端部において、前記展開方向についての導入口12a側から近い方の片側部分の任意の位置に、上記連結部28を繋げることも可能である。これらのように連結部28をエアバッグ5の長手方向端部に繋げる場合、同連結部28を紐状に形成してもよい。
・連結部28の延びる方向に関しては、折り畳まれて長尺状とされたエアバッグ5の展開方向に対し垂直である必要はなく、同展開方向に対し90°以外の角度をもって傾斜する方向であってもよい。
・取付具16を省略し、導入口12aをインナパネル20に固定されたインフレータ6に取り付けることで、エアバッグ5のインナパネル20への取り付けを行うようにしてもよい。この場合、導入口12aが取付部の機能を有することとなる。
・折り畳まれて長尺状とされるエアバッグ5における展開方向側に同エアバッグ5をインナパネル20に取り付けるための取付部を設けてもよい。この取付部の設けられたエアバッグ5を展開した状態を図12に示し、同エアバッグ5を折り畳んで長尺状とした状態を図13に示す。
図12に示されるように、この例では、取付部27として図10に示される構造のものが採用されるとともに、取付具16として上記取付部27(図10)と同様の構造が採用されている。また、この例では、図13に示されるように折り畳まれて長尺状とされたエアバッグ5における展開方向側(図中下側)にも取付部61が設けられている。ちなみに、エアバッグ5を展開した状態にあっては、上記取付部61がエアバッグ5に対し図12に示されるように位置する。
図13に示されるように、エアバッグを長尺状に折り畳んだときには、上記取付部61が展開方向側(図中下側)に向けて延びた状態となる。そして、この取付部61は図14に示されるようにインナパネル20(天井部分)に固定されたブラケット62に対しボルト63によって固定され、これにより長尺状のエアバッグ5が上記取付部61によってもインナパネル20に取り付けられることとなる。なお、取付部61の構造に関しては、例えば取付部27(図10)と同様の構造を採用することも可能である。
上記のように天井部分に対し取り付けられる長尺状のエアバッグ5は、自重により同エアバッグ5の展開方向と逆側(図14の左側)に設けられる取付具16を中心とする回動方向(図中矢印方向)に垂れ下がろうとする。しかし、上記エアバッグ5は、その展開方向側(図中の右側)に設けられた取付部61によっても天井部分に取り付けられるため、その取付部61により上述した回動方向(矢印方向)への垂れ下がりを確実に回避することができる。
また、長尺状に折り畳まれた状態のエアバッグ5の取り付けられるインナパネル20(天井部分)に関しては、図5に示されるように平面となっている場合のほか、例えば図15に示されるように上方に突出するよう車幅方向(図中左右方向)について湾曲した形状となっている場合もある。この場合、長尺状のエアバッグ5を取付部27等によりインナパネル20に取り付けただけでは、上記のように湾曲するインナパネル20とエアバッグ5との間に隙間が生じるおそれがある。しかし、長尺状のエアバッグ5の展開方向側(図中の右側)に設けられた上記取付部61を用いて同エアバッグ5をインナパネル20に取り付けることにより、上述したようにインナパネル20とエアバッグ5との間に隙間が生じることを抑制できるようになる。
なお、取付部61は一つだけ設けてもよいし、複数設けてもよい。
図13に示されるように取付部61を一つだけ設ける場合には、長尺状とされたエアバッグ5の長手方向中央部に設けることが好ましい。これは、同エアバッグ5においては、その長手方向両端部が取付部27によって天井部分に固定されており、長手方向中央部が最も垂れ下がり易くなる関係から、その部分を取付部61を用いて天井部分に固定することが、エアバッグ5の垂れ下がりを確実に回避するうえで効果的なためである。
また、取付部61を複数設ける場合には、長尺状とされたエアバッグ5の垂れ下がりを同エアバッグ5の長手方向中央を中心とする長手方向両側で均等に抑制する観点から、各取付部61をエアバッグ5の長手方向中央を中心として対称となる位置に設けることが好ましい。更に、長尺状のエアバッグ5は上述したように長手方向中央部が最も垂れ下がり易いため、エアバッグの垂れ下がり確実に回避するためには、各取付部61をやや同エアバッグ5の長手方向中央寄りに設けることが好ましい。
・取付具16を複数設けてもよい。この場合、複数の取付具16を長尺状とされたエアバッグ5の長手方向に所定間隔、例えば等間隔をおいて設けることが、同エアバッグ5の垂れ下がりを抑制するうえで好ましい。
・折り畳まれたエアバッグ5を上記天井部分から自動車2の側方に展開膨張させるエアバッグ装置に本発明を適用してもよい。この場合、折り畳まれて長尺状とされたエアバッグ5が自動車2の前後方向に延びるように上記天井部分に収容され、同エアバッグ5の展開方向が車幅方向外側に向かう方向とされる。
本実施形態のエアバッグ装置が適用された自動車の後部を示す側面図。 上記自動車の後部を示す背面図。 折り畳まれて収容されるエアバッグを展開した状態を示す正面図。 図2における自動車後部のルーフパネルとルーフヘッドライニングとの間の収容空間回りを矢印A−A方向から見た拡大断面図。 (a)は上記収容空間を自動車の後方側から見た拡大図であり、(b)は上記収容空間に収容されたエアバッグを上方から見た概略平面図である。 エアバッグが展開膨張態する際の軌跡を示す概略図。 収容状態にあるエアバッグの後方にガイド部材を設けた例を示す概略図。 エアバッグにおける取付部の連結部他の例を示す部分拡大図。 エアバッグを折り畳んで長尺状としたときの上記取付部周りを示す部分拡大図。 取付部における固定具の他の例を示す断面図。 上記固定具を示す断面図。 その他の実施形態におけるエアバッグの展開状態を示す正面図。 同エアバッグを折り畳んで長尺状とした状態を示す概略平面図。 同エアバッグの収納状態を示す側断面図。 上記収容空間に設けられたインナパネルの他の例を自動車の後方側から見た状態を示す拡大図。
符号の説明
1…エアバッグ装置、2…自動車、3…ルーフパネル、4…ルーフヘッドライニング、4a…端部、5…エアバッグ、6…インフレータ、7…後部バンパ、8…センサ、9…制御装置、10…後部座席、10a…ヘッドレスト、11…リヤウィンドウ、12…接続部、12a…導入口、13…横セル、14…サイド用縦セル、15…センタ用縦セル、16…取付具、17…シート、18…インナチューブ、18a…開口部、18b…孔、19…車室、20…インナパネル、21…バックドア、22…ヒンジ機構、23…リヤルーフレール、24…カバー片、25…ボルト、26…ナット、27…取付部、28…連結部、29…固定具、30…ボルト、31…リヤピラー、32…リヤピラーガーニッシュ、32a…上端部、33…ワイヤハーネス、34…ガイド部材、38…折り重ね部、41…ブッシュ、42…基部、43…孔、44…突部、45…軸孔、46…弾性係止片、47…ピン、48…係止爪、49…係止溝、50…係止段部、51…軸部、52…支持プレート、53…孔、61…取付部、62…ブラケット、63…ボルト。

Claims (8)

  1. 展開方向と逆の方向に折り畳まれて長尺状とされるエアバッグを備え、この折り畳まれたエアバッグにおける車両下方側への展開方向とは逆側の位置に設けられた取付部により同エアバッグが車両の天井部分に対し下側から取り付けられ、前記エアバッグにおける前記展開方向とは逆側の位置に形成された導入口から同エアバッグ内にガスを供給することにより、前記エアバッグを膨張させつつ前記展開方向に展開させるエアバッグ装置において、
    前記取付部とは別の取付部が前記長尺状とされたエアバッグにおける長手方向両端部に設けられ、
    前記別の取付部は、前記折り畳まれて長尺状とされるエアバッグの上縁部に同エアバッグの長手方向両端部外側へ延びるように設けられて、前記長尺状のエアバッグに対し前記長手方向両端部外側に向けた張力を作用させるものであり、
    前記別の取付部は、前記エアバッグの展開膨張中に同エアバッグに対し前記長手方向両端部外側に向けた張力を作用させるものである
    ことを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記別の取付部は、前記長尺状のエアバッグに対しその長手方向両端部外側に向けた張力を作用させた状態で、同エアバッグを前記天井部分に取り付けるものである
    請求項1記載のエアバッグ装置。
  3. 前記別の取付部は、前記折り畳まれて長尺状とされるエアバッグの長手方向両端部から外方に向けて延びる連結部と、その連結部の先端部に設けられて車両の天井部分に固定される固定具とを備える
    請求項1又は2記載のエアバッグ装置。
  4. 前記連結部は、前記折り畳まれて長尺状とされるエアバッグの長手方向両端部から前記展開方向に対し垂直方向に延びている
    請求項3記載のエアバッグ装置。
  5. 前記連結部は、前記折り畳まれて長尺状とされるエアバッグの長手方向両端部に対し前記展開方向についての幅全体の半分以上に亘って繋がる帯状をなしている
    請求項3又は4記載のエアバッグ装置。
  6. 前記折り畳まれて長尺状とされたエアバッグにおける前記導入口の近傍には、その導入口から前記エアバッグ内に供給されたガスを同エアバッグの長手方向両端部に向けて導くインナチューブが設けられている
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のエアバッグ装置。
  7. 前記折り畳まれて長尺状とされるエアバッグの展開方向側にはワイヤハーネスが通過しており、前記エアバッグの展開膨張が前記ワイヤハーネスを避けて行われるよう展開膨張時の同エアバッグの変位を案内するガイド部材が設けられている
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のエアバッグ装置。
  8. 前記折り畳まれて長尺状とされるエアバッグにおける展開方向側にも同エアバッグを車両の天井部分に取り付けるための取付部が設けられている
    請求項1〜7のいずれか一項に記載のエアバッグ装置。
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