JP5038961B2 - 鉄道車両用のドアパネル - Google Patents

鉄道車両用のドアパネル Download PDF

Info

Publication number
JP5038961B2
JP5038961B2 JP2008095878A JP2008095878A JP5038961B2 JP 5038961 B2 JP5038961 B2 JP 5038961B2 JP 2008095878 A JP2008095878 A JP 2008095878A JP 2008095878 A JP2008095878 A JP 2008095878A JP 5038961 B2 JP5038961 B2 JP 5038961B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate portion
door panel
hinge
connecting plate
boss
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008095878A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009248623A (ja
Inventor
昌之 林
亮二 國村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Sharyo Ltd
Original Assignee
Nippon Sharyo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Sharyo Ltd filed Critical Nippon Sharyo Ltd
Priority to JP2008095878A priority Critical patent/JP5038961B2/ja
Publication of JP2009248623A publication Critical patent/JP2009248623A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5038961B2 publication Critical patent/JP5038961B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Wing Frames And Configurations (AREA)
  • Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)

Description

本発明は、鉄道車両用のドアパネルに関し、特に、コストダウンを図ることができると共に寸法精度を向上させることができる鉄道車両用のドアパネルに関するものである。
鉄道車両の車体に対して回動可能に取り付けられる従来の鉄道車両用のドアパネルについて、特許文献1に開示されている。この鉄道車両用のドアパネルは、車体の外側に配置される外板と、車体の内側に配置される内板と、車体に取り付けられるヒンジ部とを別体で構成すると共に、外板及び内板に連結板を溶接すると共に内板にヒンジ部を溶接して一体化することにより形成されていた。
特開2001−146163号
しかしながら、特許文献1に開示されるドアパネルにおいては、外板及び内板に連結板を溶接すると共にヒンジ部を内板に溶接するので、これらの組み立て及び溶接に要する工数がかかり、高コストであるという問題点があった。
また、溶接の際の入熱による歪みがドアパネルに発生し、寸法精度が低下するという問題点があった。
この結果、ドアパネルに対するヒンジ部の位置精度が低下し、このドアパネルを鉄道車両の車体に取り付ける場合に、ドアパネルを車体に対して正確に位置決めすることができない要因となっていた。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、コストダウンを図ることができると共に寸法精度を向上させることができる鉄道車両用のドアパネルを提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の鉄道車両用のドアパネルは、鉄道車両の車体に対して回動可能に取り付けられるものであって、前記車体に取り付けられた状態において車体外側に配置される外板部と、その外板部に対向すると共に前記車体に取り付けられた状態において車体内側に配置される内板部と、前記外板部と前記内板部とを互いに連結すると共に環状に形成される連結板部と、前記内板部から突設されると共に前記車体に取り付けられるヒンジ部とを備え、前記外板部と、前記内板部と、前記連結板部と、前記ヒンジ部とが、鋳造により一体的に形成されている。
請求項2記載の鉄道車両用のドアパネルは、請求項1記載の鉄道車両用のドアパネルにおいて、前記連結板部の外周面に沿って配設されるシール部材を備え、そのシール部材は、ゴム状弾性材から構成される弾性部と、その弾性部を保持すると共に前記連結板部の外周面に沿って分割された形状に形成される複数の保持部とを備え、前記連結板部は、ねじ溝が螺刻されると共にそのねじ溝に螺合されたねじ部材により前記保持部が固定される複数のボス部を備え、そのボス部は、前記保持部が固定された状態において隣り合う保持部を共に支持するように構成されている。
請求項3記載の鉄道車両用のドアパネルは、請求項2記載の鉄道車両用のドアパネルにおいて、前記ヒンジ部は、その板厚が前記内板部に近づくにつれて漸次増加するように設定されている。
請求項1記載の鉄道車両用のドアパネルによれば、鉄道車両の車体に取り付けられることによって車体に対して回動可能に構成されており、外板部と、内板部と、連結板部と、ヒンジ部とが鋳造により一体的に形成されているので、コストダウンを図ることができると共に、ドアパネルの寸法精度を向上させることができるという効果がある。
即ち、従来においては、外板部と、内板部と、連結板部と、ヒンジ部とが別体であるため、これらを組み立てる必要があるが、本発明においては、外板部と、内板部と、連結板部と、ヒンジ部とが鋳造により一体的に形成されているので、これらを組み立てる必要がない。よって、ドアパネルの組立等の作業工数の削減することができ、ドアパネルを低コストで製作することができるので、コストダウンを図ることができると共に、組み立て時にこれらの間に組立誤差が発生しないので、ドアパネルの寸法精度を向上させることができる。
また、外板部と、内板部と、連結板部と、ヒンジ部とが別体の場合は、連結板部を外板部と内板部とに溶接すると共にヒンジ部を内板部に溶接していた。これに対し、外板部と、内板部と、連結板部と、ヒンジ部とが鋳造により一体的に形成されているので、これらを溶接する必要がない。よって、これらの溶接時に発生する入熱によって、外板部と内板部と連結板部とヒンジ部とに歪みが発生しない。従って、ドアパネルの寸法精度を向上させることができる。
また、内板部から突設されると共に車体に取り付けられるヒンジ部も、鋳造により外板部と、内板部と、連結板部と一体的に形成されるので、ドアパネルに対するヒンジ部の位置精度を向上させることができる。よって、ドアパネルを車体に取り付ける際に、ドアパネルを車体に対して正確に位置決めすることができるという効果がある。
加えて、外板部、内板部、連結板部、及びヒンジ部の形状は鋳物の鋳型により設定されるので、これらを別体で形成した後に溶接する場合に比べて、外板部、内板部、連結板部、及びヒンジ部の形状を自由に設定することができ、外板部、内板部、連結板部、及びヒンジ部について、設計の自由度を向上させることができる。
従って、外板部、内板部、連結板部、及びヒンジ部の剛性が必要とされる部分を肉厚に形成することができると共に外板部、内板部及び連結板部の余肉部分を肉抜きすることができるので、ドアパネルの高剛性化を図りつつドアパネルの軽量化を図ることができるという効果がある。
請求項2記載の鉄道車両用のドアパネルによれば、請求項1記載の鉄道車両用のドアパネルの奏する効果に加え、連結板部は、ねじ溝が螺刻されると共にそのねじ溝に螺合されたねじ部材により保持部が固定される複数のボス部を備えるので、ねじ部材に対応して必要とされる寸法のねじ溝をボス部に螺刻することができると共にボス部の位置精度を向上させることができるという効果がある。
即ち、外板と、内板と、連結板と、ヒンジとを別体で形成した後溶接する場合は、別部材をねじ部材の螺刻箇所に溶接して、連結板にねじ溝を螺刻するための板厚を確保していた。これに対して、外板部と、内板部と、連結板部と、ヒンジ部とを鋳造によって一体的に形成する場合は、連結板部に設けられるボス部の板厚を自由に設定することができる。よって、ボス部の板厚をねじ溝に必要とされる板厚に設定することができるので、板厚を確保するための別部材が不要となる。従って、別部材を連結板部に組み立てる必要がなく、これらの間に組立誤差が発生しない。これにより、ボス部の位置を正確に規定することができ、ボス部の位置精度を向上させることができる。
さらに、ボス部は鋳造により形成されるので、保持部を固定するねじ部材が固定される箇所のみにボス部を形成することができる。よって、ドアパネルを鋳造により形成した場合であっても、ドアパネルの軽量化を図ることができるという効果がある。従って、作業者の負担を軽減することができ、ドアパネルを溶接により形成した場合と同様のメンテナンス性を確保することができるという効果がある。
また、連結板部の外周面に沿って配設されるシール部材は、ゴム状弾性材から構成される弾性部と、弾性部を保持すると共に連結板部の外周面に沿って分割された形状に形成される複数の保持部とを備えており、連結板部は、ねじ溝が螺刻される複数のボス部を備えており、複数のボス部のねじ溝にねじ部材を螺合して保持部がボス部に固定された場合、ボス部は隣り合う保持部を共に支持するので、シール部材の弾性部が連結板部の外周面に対して位置ずれしない。よって、シール部材の弾性部のシール性を向上させることができるという効果がある。
また、複数のボス部のねじ溝にねじ部材を螺合して保持部がボス部に固定された場合、ボス部が隣り合う保持部を支持するので、隣り合う保持部の分割された部分をボス部で確実に支持することができるという効果がある。
請求項3記載の鉄道車両用のドアパネルによれば、請求項2記載の鉄道車両用のドアパネルの奏する効果に加え、ヒンジ部の板厚が内板部に近づくにつれて漸次増加するように設定されているので、ヒンジ部の板厚を同一の幅で設定する場合に比べて、ドアパネルの荷重が高負荷となるヒンジ部の内板部との接続部分の剛性を向上させることができるという効果がある。
加えて、ヒンジ部の板厚が内板部に近づくにつれて漸次増加するので、ヒンジ部の断面形状も内板部に近づくにしたがって漸次変化する。よって、内板部とヒンジ部との接続部分の断面積は急激に変化せず、内板部とヒンジ部との接続部分に応力集中が発生しないので、内板部とヒンジ部との接続部分が破損することを防止することができるという効果がある。
また、このヒンジ部の内板部との接続部分の板厚は、鋳物の鋳型によって自由に設計できるので、ドアパネルの荷重が高負荷となるヒンジ部の内板部との接続部分の板厚のみを厚く設定することができる。よって、必要な部分のみ板厚を厚くすることができるので、ドアパネルの高剛性化を図りつつドアパネルの軽量化を図ることができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態における鉄道車両1の側面図であり、図2は、ドアパネル10の正面図である。また、図3(a)は、図2のIIIa方向から視たドアパネル10の側面図であり、図3(b)は、図2のIIIb方向から視たドアパネル10の側面図であり、図3(c)は、図2のIIIc−IIIc線におけるドアパネル10の断面図である。また、図4(a)は、図2のIVa方向から視たドアパネル10の上面図であり、図4(b)は、図2のIVb−IVb線におけるドアパネル10の断面図であり、図4(c)は、図2のIVc−IVc線におけるドアパネル10の断面図である。なお、図3(c)、図4(b)及び図4(c)において、ドアパネル10の断面部分のみを図示し、外形線は省略されている。但し、図4(b)及び図4(c)において、ヒンジ部14の形状の理解を容易とするために、ヒンジ部14が図示されている。図1に示すように、本発明の実施の形態では、鉄道車両1の一例として高速車両に取り付けたドアパネル10を用いて説明するが、当然のことながら、本発明を高速車両以外の他の鉄道車両1に取り付けたドアパネル10に適用することは可能である。
まず、図1を参照して、鉄道車両1の全体構造について説明する。鉄道車両1には、前方に乗務員が乗車する運転室3が形成され、この運転室3に連絡する車室(図示せず)を開閉するドアパネル10(側開戸)が運転室3の近傍に配置されている。ドアパネル10は、鉄道車両1の車体パネル2にヒンジ部14(図3参照)を介して回動可能に取り付けられることによって、車体内側(図1紙面奥側)に開く引き戸として構成されている。
次に、図2から図4を参照して、ドアパネル10を説明する。ドアパネル10は、車体パネル2(図1参照)に取り付けられた状態において車体外側(図2紙面手前側)に配置される外板部11と、その外板部11に対向すると共に車体パネル2に取り付けられた状態において車体内側(図2紙面奥側)に配置される内板部12と、外板部11と内板部12とを互いにを連結すると共に環状に形成される連結板部13と、内板部12から突設されると共に車体パネル2に対して回動可能に取り付けられるヒンジ部14とを備えて構成され、外板部11と、内板部12と、連結板部13と、ヒンジ部14とは鋳造により一体的に形成されている。
よって、外板部11(内板部12)と連結板部13とヒンジ部14とを組み立てる必要がないので、ドアパネルの組立等の作業工数の削減することができる。よって、ドアパネル10を低コストで製作することができるので、コストダウンを図ることができる。
また、外板部11(内板部12)と連結板部13とヒンジ部14とを組み立てる際に組立誤差が発生しないので、ドアパネル10に対するヒンジ部14の位置精度を向上させることができる。よって、ドアパネル10を車体に取り付ける際に、ドアパネル10を車体パネル2に対して正確に位置決めすることができる。
加えて、連結板部13を外板部11(内板部12)に溶接する必要がないと共にヒンジ部14を内板部12に溶接する必要がないので、これらの溶接時に発生する入熱によって、外板部11(内板部12)と連結板部13とヒンジ部14とに歪みが発生しない。従って、ドアパネル10の寸法精度を向上させることができる。
また、外板部11と、内板部12と、連結板部13と、ヒンジ部14との形状は鋳物の鋳型により設定されるので、外板部11と、内板部12とを別体で形成し、これらに連結板部13及びヒンジ部14を溶接する場合に比べて、外板部11、内板部12、連結板部13、及びヒンジ部14の形状を自由に設定することができ、外板部11、内板部12、連結板部13、及びヒンジ部14について、設計の自由度を向上させることができる。
よって、外板部11と、内板部12と、連結板部13と、ヒンジ部14との剛性を必要とされる部分を肉厚に形成することができると共に外板部11、内板部12及び連結板部13の余肉部分を肉抜きすることができる。従って、ドアパネル10高剛性化を図りつつドアパネル10の軽量化を図ることができる。
図2から図4に示すように、外板部11は、車体パネル2(図1参照)の外側から視た正面視で矩形状に形成される平板状材で構成されている。また、外板部11は、図2に示すように、外板部11には、上側部分に内部に開口を有する窓枠11bが形成されると共に略中央部分に開口11cが形成されている。この窓枠11bにガラス板(図示せず)が嵌合され、開口11cに開閉装置(図示せず)が嵌合されている。
また、図3(a)及び図3(b)に示すように、外板部11は、鉄道車両1の車体パネル2の曲線形状に沿って、下側部分を外側(図3(a)右側及び図3(b)左側)に湾曲させている。この外板部11の湾曲形状は鋳物の鋳型によって形成されるので、外板部11の湾曲形状を機械加工する場合に比べて、寸法精度よく形成することができる。
図2から図4に示すように、内板部12は、車体パネル2(図1参照)の外側から視た正面視で、略矩形状に形成され、外周縁が外板部11の外周縁より一回り大きく設定される平板状材で、上部と下部とにヒンジ部14を有して構成されている。このヒンジ部14が図示しないヒンジブラケットを介して側柱4(図5(a)参照)に連結されている。
ヒンジ部14は、ドアパネル10が車体の内側(図2紙面奥側)に開くようにヒンジブラケット(図示せず)を介して車体パネル2の側柱4(図5(a)参照)に取り付けられている。また、ヒンジ部14は、鋳造によって外板部11、内板部12及び連結板部13と一体的に形成されるので、ドアパネル10に対するヒンジ部14の位置精度を向上させることができる。よって、ドアパネル10を車体パネル2に取り付ける際に、ドアパネル10を車体パネル2に対して正確に位置決めすることができる。なお、このヒンジ部14については、後に詳しく説明する。
図3及び図4に示すように、連結板部13は、外板部11の外周面11aに沿って配設されるボス部15を備えて構成され、連結板部13の外周面に沿ってシール部材16(図5参照)が配設されている。このシール部材16及びボス部15については、後に詳しく説明する。また、連結板部13は、車体パネル2(図1参照)の外側から視た正面視で環状に平板状材で形成されている。このように、外板部11、内板部12及びこれらを互いに連結する連結板部13が一枚の平板状材で構成されているので、ドアパネル10を鋳造により一体的に形成することができる。
これに対し、ドアパネル10を別体で構成して溶接により接合する場合、即ち外板部11と、内板部12とを別体で形成し、これらに連結板部13を溶接してドアパネル10を形成する場合においては、軽量化を図りつつ剛性を向上させるために、連結板部13は、二枚の板材が接合された断面中空状の部材で構成されていた。これに対して、本発明では、外板部11及び内板部12だけでなく、連結板部13も一枚の平板状材で構成することにより、ドアパネル10を鋳造により一体的に形成することができ、外板部11の外周面11aに沿って複数のボス部15を突設させることができる。
次に、図5を参照して、ボス部15と、シール部材16とについて説明する。図5(a)は、図3のVa―Va線におけるドアパネル10の拡大断面図であり、図5(b)は、図3のVbにおけるドアパネル10の拡大側面図である。また、図5(a)においては、ドアパネル10の断面部分のみを図示し、外形線は省略されている。さらに、図5(a)及び図5(b)においては、シール部材16の取付状態が図示され、図5(b)においては、車体パネル2側である側柱4側が二点鎖線で図示されている。
ボス部15は、連結板部13において、外板部11から内板部12側(図5(a)上側)に突設されるボスであって、ねじ溝15aが螺刻されると共に、このねじ溝15aに保持部17を固定する取付ボルト19が螺合されている。このボス部15は鋳物の鋳型によりボス部15の板厚及び形状等を自由に設定することができるので、ボス部15の位置精度を向上させることができると共に、ねじ溝15aに必要なボス部15の板厚を確保しつつ、ドアパネル10の軽量化を図ることができる。
即ち、外板部11と内板部12とを別体で構成し、これらに連結板部13を溶接してドアパネル10を形成する場合において、連結板部13に取付ボルト19を固定するために、連結板部13にねじ溝15aが螺刻されていた。このねじ溝15aを螺刻するために、連結板部13全体の板厚を厚くすると、ドアパネル10が重くなってしまう。そこで、連結板部13を外板部11(内板部12)に溶接する前に、連結板部13のねじ溝15aが螺刻される箇所に別部材を溶接してその部分の板厚を確保していた。
これに対し、ドアパネル10を鋳造により一体的に形成する場合は、鋳物の鋳型によりボス部15の数、幅及び肉厚等を自由に設定することができる。よって、ボス部15の板厚をねじ溝15aに必要とされる板厚に設定することができるので、板厚を確保するための別部材が不要となる。従って、別部材を連結板部13に組み立てる必要がなく、これらの間に組立誤差が発生しない。これにより、ボス部15の位置を正確に規定することができ、ボス部15の位置精度を向上させることができる。
加えて、ボス部15の板厚をねじ溝15aに必要とされる板厚に設定することができるので、ボス部15の板厚のみを厚く形成することができる。これによりねじ溝15aに必要な板厚をボス部15に確保することができる。従って、ボス部15を必要な箇所のみ形成して隣設するボス部15とボス部15との間の部分を肉抜きすることができ、ドアパネル10の軽量化を図ることができる。
これにより、ドアパネル10の持ち運びが容易となるので、ドアパネル10のメンテナンス時にドアパネル10を簡易に取り外し、また取り付けすることができる。よって、ドアパネル10を鋳物の鋳型により形成した場合であっても、作業者の負担を軽減することができ、ドアパネル10が溶接により形成される場合と同様のドアパネル10のメンテナンス性を確保することができる。
シール部材16は、ゴム状弾性材から構成される弾性部18と、その弾性部18を保持すると共に連結板部13の外周面に沿って分割された形状に形成される複数の保持部17とを備えて構成されている。弾性部18は、外板部11の外周面11aに沿って配設され、外板部11の外周面11aと同様に車体パネル2の外側(図5(a)下側)から視た正面視で環状に構成されている。弾性部18は、外板部11の外周面11aに沿って配設される固定部18aと、固定部18aの外周側(図5(a)左側)に固定部18aと一体的に形成される変形部18bとを有して構成されている。
固定部18aは、中央部分に保持部17が嵌入されて保持部17と結合されると共に、固定部18aの内周面が外板部11の外周面11aと密着している。よって、保持部17がボス部15に固定されることにより、弾性部18がボス部15に固定される。
変形部18bは、断面中空に構成されて変形容易に設定されている。よって、この弾性部18の変形部18bは、ドアパネル10が閉じられた場合に、側柱4(車体パネル2)に固定される弾性部18の変形部18bと接触して変形することにより、側柱4側の変形部18bとドアパネル10側の変形部18bとが密着し、車体パネル2とドアパネル10との間に形成される隙間を閉塞する。これにより、風や水滴等が車体の外側から車体の内側(図5(a)下側から上側)に進入することを防止している。
保持部17は、外周面11aと同様に車体パネル2の外側(図5(a)下側)から視た正面視で環状に形成される金属製のブラケットであり、保持部17の外周端部(図5(a)下側の端部)が弾性部18と一体的に形成され、保持部17の内周端部(図5(a)上側の端部)に取付ボルト19を挿通する挿通穴(図示せず)が穿設されている。この保持部17は、保持部17の長手方向(図5(b)上下方向)で複数に分割構成されているので、保持部17を外板部11に干渉させることなく環状の保持部17を外板部11に簡易に挿通して保持部17をボス部15に固定することができる。このボス部15に保持部17を固定した状態において、隣り合う保持部17が共にボス部15に保持されている。
よって、連結板部13の外周面に沿って配設されるシール部材16は、ゴム状弾性材から構成される弾性部18と、弾性部18を保持すると共に連結板部13の外周面に沿って分割された形状に形成される複数の保持部17とを備えており、連結板部13は、ねじ溝15aが螺刻される複数のボス部15を備えており、複数のボス部15のねじ溝15aに取付ボルト19を螺合して保持部17がボス部15に固定された場合、ボス部15は隣り合う保持部17を共に支持するので、シール部材16の弾性部18が連結板部13の外周面に対して位置ずれしない。よって、シール部材16の弾性部18のシール性を向上させることができる。
また、複数のボス部15のねじ溝15aに取付ボルト19を螺合して保持部17がボス部15に固定された場合、ボス部15が隣り合う保持部17を支持するので、隣り合う保持部17の分割された部分をボス部15で確実に支持することができる。
次に、保持部17をボス部15に固定する手順について説明する。保持部17を外板部11の外周面11aに挿通させ、弾性部18を外板部11の外周面11aに配設すると共に保持部17をボス部15に配設する。その後、ボス部15上で保持部17の端面17a同士を接合させ、取付ボルト19によって保持部17をボス部15に固定することにより、保持部17が一体化されて弾性部18と同様の環状に構成される。
次に、図6を参照してヒンジ部14について説明する。図6は、図3のVI部におけるヒンジ部14の拡大側面図である。ヒンジ部14は、側柱4(図5(a)参照)に取り付けられるヒンジブラケット(図示せず)が固定される側面視コ字型の部分であって、内板部12に直交する平板状の部材で形成され内板部12に連結される上下一対の連結部14aと、上下一対の連結部14aに直交する平板状の部材で形成され一対の連結部14aの内板部12から離間する側(図6左側)の端部を連結する取付部14bとを有して構成される。このヒンジ部14の取付部14bにヒンジブラケット(図示せず)が固定されることにより、ドアパネル10は側柱4(車体パネル2)に対して回動可能に取り付けられている。
このように、ヒンジ部14、特に、上下一対の連結部14aの内板部12との接続部分は、ドアパネル10の荷重を負担する部分であるので、高負荷となる。よって、一対の連結部14aの板厚は、内板部12に近づくにつれて漸次増加するように設定され、内板部12との接続部分で最大幅になるように形成されている。
従って、上下一対の連結部14aを同一の幅で形成する場合に比べて、剛性を向上させることができ、ドアパネル10に対するヒンジ部14の支持剛性を向上させることができる。加えて、上下一対の連結部14aの板厚が内板部12に近づくにつれて漸次増加するので、上下一対の連結部14aの断面形状も内板部12に近づくにしたがって漸次変化する。これにより、連結部14aの内板部12との接続部分が高負荷となる場合であっても、内板部12と連結部14aとの接続部分の断面積は急激に変化せず、内板部12と連結部14aとの接続部分に応力集中が発生しないので、内板部12と連結部14aとの接続部分が破損することを防止することができる。
また、この連結部14aと内板部12との接続部分の板厚は、鋳物の鋳型によって自由に設計できるので、ドアパネル10の荷重が高負荷となるヒンジ部14の連結部14aと内板部12との接続部分の板厚のみを厚く設定することができる。よって、必要な部分のみ板厚を厚くすることができるので、ドアパネル10の高剛性化を図りつつドアパネル10の軽量化を図ることができる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、本実施の形態においては、ボス部15に弾性部18を保持する保持部17が固定されているが、これに限らず、ボス部15に他の部材を固定してもよい。また、本実施の形態においては、ボス部15を外板部11及び連結板部13と連結させたが、ボス部15を更に内板部12と連結させて、外板部11と内板部12とをボス部15により連結させてもよい。これにより、ドアパネル10の剛性を向上させることができる。特に、ボス部15を内板部12のヒンジ部14に対応する部分に連結させた場合、ヒンジ部14の剛性を向上させることができるので、ドアパネル10に対するヒンジ部14の支持剛性を更に向上させることができる。
本発明の実施の形態における鉄道車両の側面図である。 ドアパネルの正面図である。 (a)は、図2のIIIa方向から視たドアパネルの側面図であり、(b)は、図2のIIIb方向から視たドアパネルの側面図であり、(c)は、図2のIIIc−IIIc線におけるドアパネルの断面図である。 (a)は、図2のIVa方向から視たドアパネルの上面図であり、(b)は、図2のIVb−IVb線におけるドアパネルの断面図であり、(c)は、図2のIVc−IVc線におけるドアパネルの断面図である。 (a)は、図3のVa―Va線におけるドアパネルの拡大断面図であり、(b)は、図3のVbにおけるドアパネルの拡大側面図である。 図3のVI部におけるヒンジ部の拡大側面図である。
符号の説明
1 鉄道車両
2 車体パネル(車体)
10 ドアパネル
11 外板部
11a外周面
12 内板部
13 連結板部
14 ヒンジ部
15 ボス部
15aねじ溝
16 シール部材
17 保持部
18 弾性部
19 取付ボルト(ねじ部材)

Claims (3)

  1. 鉄道車両の車体に対して回動可能に取り付けられる鉄道車両用のドアパネルにおいて、
    前記車体に取り付けられた状態において車体外側に配置される外板部と、
    その外板部に対向すると共に前記車体に取り付けられた状態において車体内側に配置される内板部と、
    前記外板部と前記内板部とを互いに連結すると共に環状に形成される連結板部と、
    前記内板部から突設されると共に前記車体に取り付けられるヒンジ部とを備え、
    前記外板部と、前記内板部と、前記連結板部と、前記ヒンジ部とが、鋳造により一体的に形成されていることを特徴とする鉄道車両用のドアパネル。
  2. 前記連結板部の外周面に沿って配設されるシール部材を備え、
    そのシール部材は、
    ゴム状弾性材から構成される弾性部と、
    その弾性部を支持すると共に前記連結板部の外周面に沿って分割された形状に形成される複数の保持部とを備え、
    前記連結板部は、ねじ溝が螺刻されると共にそのねじ溝に螺合されたねじ部材により前記保持部が固定される複数のボス部を備え、
    そのボス部は、前記保持部が固定された状態において隣り合う保持部を共に支持するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の鉄道車両用のドアパネル。
  3. 前記ヒンジ部は、その板厚が前記内板部に近づくにつれて漸次増加するように設定されていることを特徴とする請求項2記載の鉄道車両用のドアパネル。
JP2008095878A 2008-04-02 2008-04-02 鉄道車両用のドアパネル Active JP5038961B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008095878A JP5038961B2 (ja) 2008-04-02 2008-04-02 鉄道車両用のドアパネル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008095878A JP5038961B2 (ja) 2008-04-02 2008-04-02 鉄道車両用のドアパネル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009248623A JP2009248623A (ja) 2009-10-29
JP5038961B2 true JP5038961B2 (ja) 2012-10-03

Family

ID=41309731

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008095878A Active JP5038961B2 (ja) 2008-04-02 2008-04-02 鉄道車両用のドアパネル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5038961B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107627824A (zh) * 2017-09-25 2018-01-26 青岛罗美威奥新材料制造有限公司 一种地铁密封条

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000002057A (ja) * 1998-06-15 2000-01-07 Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd 内開き扉を有する出入り口の水切り構造
JP4175851B2 (ja) * 2002-09-04 2008-11-05 アルナ輸送機用品株式会社 車両用の落し窓付き開き戸
JP4673091B2 (ja) * 2005-03-03 2011-04-20 株式会社日立製作所 鉄道車両の側開戸装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009248623A (ja) 2009-10-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4368915B2 (ja) 車両用ドアの構造
JP4202360B2 (ja) 車両のドア構造
JP5443397B2 (ja) 車両用ドア構造体
US8132845B2 (en) Vehicle door structure
US20070210613A1 (en) Hatchback door structure for vehicles
JP2007196826A (ja) 車両の後部ドア構造
US9821640B2 (en) Door structure for vehicle
JP2014101055A (ja) 車両用バックドアの補強構造
CN111152646B (zh) 格栅开闭器
JP2010173348A (ja) 自動車のバックドア
JP4306505B2 (ja) ドアサッシュ補強構造
JP5038961B2 (ja) 鉄道車両用のドアパネル
JP6331120B2 (ja) 車体側部構造
JP2008132835A (ja) キャブボディ構造
JP4294581B2 (ja) 車両のフロントピラー構造
US20200368802A1 (en) Method for manufacturing vehicular side door, door component, and side door
JP2017119491A (ja) トラックのリア構造
JP5145400B2 (ja) 車両用ウインド開閉装置
JP2006218995A (ja) 自動車の後部車体構造
JP2017094937A (ja) テールゲートの取り付け構造
JP6405921B2 (ja) 車体構造
CN209833784U (zh) 一种发动机罩的铰链加强板结构
JP4894023B2 (ja) キャブボディの製造方法
JP6692388B2 (ja) 車体後部構造
JP2009137420A (ja) 補強構造を有するサンルーフ付車両

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110309

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120629

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120706

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5038961

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250