JP4368915B2 - 車両用ドアの構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に用いられる車両用ドアの構造に関する。
車両に用いられる車両用ドアは、外側のアウタパネルと内側のインナパネルの間にドアビームを備えて、横方向からドアに加わる衝撃に対する補強をしている。さらにドアビームにはマスチックシーラなどのシール材が塗布され、このシール材を介してアウタパネルとドアビームとが接続されて、剛性向上や閉まり音低減などの効果を得ている。
例えば特許文献1には、金属板からなる静音部材をドアビームの外周に固定して、静音部材の端部とアウタパネルとをシール材を介して接続する技術が開示されている。
特開2006−315497号公報(段落番号0047、図28参照)
ドアビームは、耐衝突性能の向上やVA(Value Analysis:価値解析)に鑑みて、ドアに対角になるように、斜めに備えることが効果的である。しかしながら、ドアの外形デザインの多様化に伴って、アウタパネルには複雑な湾曲が設けられることがあり、棒状の長尺材であるドアビームの端部と中央部で、ドアビームとアウタパネルとの距離が一定に保たれないことから、シール材を介した接続が困難になっている。
ドアビームとアウタパネルとの間隔は、車種の違いや組み付け誤差によって変化することから、開示されている技術では、静音部材の形状を車種ごとに設計する必要があるという問題がある。さらに、組み付け誤差を考慮した厳密な寸法管理が必要であるという問題がある。
そこで、アウタパネルの形状に影響されること無く取り付けられるドアビームを有する車両用ドアの構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、インナパネルと、前記インナパネルの外側に設けられるアウタパネルと、前記インナパネルと前記アウタパネルとの間に固定されるドアビームとを備えた車両用ドアであって、前記ドアビームは、断面が円形の長尺材であるビーム本体と、前記ビーム本体の長手方向の一端に固定されるとともに前記インナパネルに取り付けられる前端部と、前記ビーム本体の長手方向の他端に固定されるとともに前記インナパネルに取り付けられる後端部と、前記ビーム本体に固定され、前記アウタパネル側に向かって突出し、制震手段を介して前記アウタパネルの内側に接続されるブラケットと、から構成され、前記ブラケットは、当該ブラケットを前記ビーム本体の外周に固定するための固定部が一端に形成され、前記固定部と反対側で前記ビーム本体から前記アウタパネル側に向かって突出した一端に前記アウタパネルとの接続部が形成され、前記接続部は、前記アウタパネルに向かって凸となる円の一部として湾曲し、前記ブラケットを前記ビーム本体に固定するときに、前記前端部及び前記後端部の位置が規制されるように前記ビーム本体が載置される組み立て治具に突設される基準ピンが貫通する長孔が前記ブラケットに形成され、前記長孔は、前記固定部の側から前記接続部の側に向かって長く形成されていることを特徴とした。
請求項1に係る発明によると、ドアビームは、ブラケットの接続部で、制震手段を介してアウタパネルと接続することができる。
請求項に係る発明によると、ブラケットの、ビーム本体に対する断面中心回りの取り付け角度が異なるドアビームであっても、組み立て治具を共用することができる。
請求項に係る発明によると、ビーム本体の断面中心回りに、異なる取り付け角度でブラケットをビーム本体に固定することができる。
また、請求項に係る発明は、前記固定部の前記ビーム本体の長手方向に沿った長さを、前記接続部の前記ビーム本体の長手方向に沿った長さより長く形成したことを特徴とした。
請求項に係る発明によると、ブラケットをビーム本体に溶接する作業を容易にすることができる。
本発明によると、アウタパネルの形状に影響されること無く取り付けられるドアビームを有する車両用ドアの構造を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、適宜図を用いて詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る車両用ドアの構造を示す図であり、ドアビームとシール材の配置状態を示す説明図である。図2は、本実施形態に係る車両用ドアの構造を示す概略分解斜視図である。図3は、湾曲するアウタパネルと、斜めに固定されたドアビームの前端部、略中間部、後端部における距離を1つの図で示した説明図である。
なお、本発明の各実施形態では、「前」は車両のフロント側、「後」は車両のリア側、
「上」は鉛直上方側、「下」は鉛直下方側とする。
図1に示すように、車両用ドアD1は、例えば、車体の前席右側に配置されるヒンジ式ドアからなる。以下、前席右側のヒンジ後開き式の車両用ドアD1を例にあげて説明する。
車両用ドアD1は、この車両用ドアD1の基体を構成するインナパネル1と、このインナパネル1の車室外側(外側)に設置されるアウタパネル2と、インナパネル1に固定されるドアビーム3と、車両用ドアD1を車体に回動可能に取り付けるためのヒンジ手段4と、車両用ドアD1のドア閉状態を保持するドアロック装置8と、を主に備えている。そして、ドアビーム3はシール材5を介して、アウタパネル2と接続される。
その他、車両用ドアD1は、インナパネル1の車室内側に設置されるライニング(図示せず)、インナパネル1に設置され、窓ガラスGを昇降させるためのウインド装置(図示せず)、アウタパネル2から挿入してライニングに固定されるインサイドハンドルおよびアウトサイドハンドル(図示せず)、ウインド装置等の電装品(図示せず)、車両用ドアD1の全周に設置されるゴム枠等(図示せず)などを備えてなる。なお、この車両用ドアD1は、例えば、スチール製のインナパネル1とアルミニウム合金やマグネシウム合金等の軽合金製のアウタパネル2とからなるいわゆるハイブリットドアであってもよい。
図2に示すように、インナパネル1は、車両用ドアD1の骨格を構成する枠部材であり、略矩形状に形成されている。このインナパネル1は、前側部11a側が車体に上下一対のヒンジ手段4で回動可能に連結され、後側部11b側がドアロック装置8(図1参照)によってドア閉状態が保持される。このインナパネル1は、例えば、スチール等の金属によって形成されている。インナパネル1は、このインナパネル1の車室外側の面にドアビーム3が設置される枠部本体11と、窓ガラスG(図1参照)が上下動自在に配設されるサッシ12と、前後方向に延設される補強用のアッパインナフレーム13(図3参照)および下部フレーム14(図3参照)と、を溶接してなる。
枠部本体11は、前側最端および前側下端の外側周縁部に、アウタパネル2が溶接(前記軽合金製板部材の場合には、構造用接着剤S(図3参照)を使用する)およびヘミング加工によって取り付けられる。
枠部本体11の前側部11aの上端部には、車室外側(外側)に配置される上側のヒンジ4aが図示しないボルト等の締結部材によって固定されている。前側部11aの最上端には、サッシ12の前端部が溶接によって連結されている。
枠部本体11の前側部11aの下端部には、車室外側に配置される下側のヒンジ4bが図示しないボルト等の締結部材によって固定されている。
枠部本体11の前側部11aの内側上端部には、ドアビーム3の前端部3aが図示しない締結部材等によって固定され、後側部11bの内側下端部には、ドアビーム3の後端部3bが図示しない締結部材等によって固定されている。また、後側部11bには、ドアロック装置8(図1参照)が設置されている。さらに、ドアビーム3は、前端部3aの近傍および後端部3bの近傍で、シール材5を介してアウタパネル2と接続される。
サッシ12は、窓ガラスG(図1参照)の窓枠であって、下側の前端部および後端部を枠部本体11の上側前端および上側後端に、それぞれ溶接によって連結してなる。なお、このサッシ12と枠部本体11とは、一体形成されたものであってもよい。また、サッシ12は、ハードトップタイプの自動車のようになくてもよい。
アウタパネル2は、例えば、アルミニウム合金やマグネシウム合金等の軽合金製板材からなる圧延板材であり、プレス加工によって成形されている。このアウタパネル2は、インナパネル1の枠部本体11の周縁にヘミング加工と、溶接(前記軽合金製板部材の場合には、構造用接着剤S(図3参照)を使用する。)とを併用して取り付けられる。
その他、このアウタパネル2には、上端部に、補強用のアッパアウタフレーム21(図3参照)が配設される。そして、アウタパネル2をインナパネル1に固定したとき、アウタパネル2の下端部には、下部フレーム14(図3参照)が構造用接着剤Sとリベット(図示せず)とによって固着される。
図2に示すように、ドアビーム3は、長尺材からなるビーム本体3dの一端の前端部3aが、枠部本体11の前側部11aの内側上端部に、リベットなど図示しない締結部材によって固定され、他端の後端部3bが、後側部11bの内側下端部に、リベットなど図示しない締結部材によって接続される。すなわち、ドアビーム3は、略矩形状の枠部本体11の略対角線に沿って斜めに固定される。そしてドアビーム3には、ドアビーム3の前端部3aの近傍および後端部3bの近傍にシール材5が塗布され、アウタパネル2の車室内側(裏面側)において、シール材5を介してアウタパネル2と接続される。
しかしながら、アウタパネル2は、デザインなどのため、例えば図3に示すように上方から下方に向かって、外側に膨らむように湾曲している場合がある。このようなアウタパネル2を有する車両用ドアD1において、図2に示すように、ドアビーム3を枠部本体11の略対角線に沿って斜めに固定すると、図3に示すようにドアビーム3とアウタパネル2との距離は、前端部3a(図2参照)の近傍、略中間部、および後端部3b(図2参照)の近傍で異なる。
なお、図3は、車両用ドアD1に固定されたドアビーム3の前端部3aの近傍、略中間部、および後端部3bの近傍の3箇所の断面図を1つの図面に示した説明図であって、最上部のドアビーム3が前端部3aの近傍を示し、最下部のドアビーム3が後端部3bの近傍を示す。また、中段のドアビーム3は略中央部を示す。
図3に示すように、外側に膨らんで湾曲するアウタパネル2の場合、ドアビーム3の前端部3a(図2参照)の近傍および後端部3b(図2参照)の近傍はシール材5を介してアウタパネル2と接続することができるが、略中央部はドアビーム3とアウタパネル2との距離が大きく、ドアビーム3とアウタパネル2とを接続することができない。
前記のように、ドアビーム3は、アウタパネル2とシール材5を介して接続することで、アウタパネル2及びドアビーム3の振動を抑制し、制震効果を得ることができる。そして、ドアビーム3の前端部3aの近傍および後端部3bの近傍でアウタパネル2と接続する構造であっても制震効果を得ることはできる。しかしながら、より効果的に制震効果を得るためには、ドアビーム3の略中央部においてもアウタパネル2と接続することが好ましい。
そこで、図2及び図3に示すように、ドアビーム3にブラケット3cを備え、アウタパネル2の車室内側に、シール材5を介してブラケット3cを接続する。このように、ドアビーム3の略中央部において、ブラケット3cがシール材5を介してアウタパネル2に接続することで、アウタパネル2およびドアビーム3の振動を効果的に抑制し、効果的な制震効果を得ることができる。
シール材5は、車両用ドアD1を閉めたときの衝撃や振動やドア閉まり音を吸収したり、走行中の車両用ドアD1の振動を抑制したりするための緩衝部材である。このシール材5は、例えば接着性を有し、かつ、相対変位可能なマスチックシーラ等からなる。シール材5は、車両用ドアD1にドアビーム3を組み付けた際に、図2及び図3に示すようにドアビーム3とアウタパネル2との間に介在し、ドアビーム3の車室外側の面とアウタパネル2の車室内側の面(裏面)の両面に接着される。なお、前記マスチックシーラ(マスチック接着剤ともいわれている)は、接着兼緩衝材として使用される弾性をもったシーラであり、例えば、エポキシ樹脂等からなる。
そして、前記のようにシール材5は、車両用ドアD1の振動を抑制するための緩衝部材であることから、請求項に記載の制震手段に相当する。
なお、図2に示すように、本実施形態においてブラケット3cは、車両用ドアD1の前後方向の略中央部に位置するように構成したが、この位置は限定されるものではなく、ドアビーム3の前端部3a寄りであってもよいし、後端部3b寄りであってもよい。
図4の(a)は、本実施形態にかかるドアビームの構造を示す図、(b)は、図4の(a)におけるA部拡大図である。図4の(a)に示すように、本実施形態にかかるドアビーム3は、断面が円形の長尺材であるビーム本体3dの一端に前端部3aが形成され、他端に後端部3bが形成されている。前端部3a及び後端部3bは、例えば平板状の部材がビーム本体3dの端部に溶接などで固定されて形成され、平板部には、インナパネル1(図1参照)にリベットなどの締結部材で固定するための孔が設けられて形成される。
なお、前端部3a及び後端部3bの形状は限定されるものではなく、ドアビーム3が固定される車両のドアの形状に対応するように適宜変形すればよい。
そして、ドアビーム3の略中央部には、ブラケット3cが備わる。図4の(b)に示すように、ブラケット3cは、平板状の部材からなり、その一端には、ビーム本体3dに固定するための固定部3c3が形成され、固定部3c3と反対側の一端には湾曲部(接続部)3c1が形成される。
このような構成のブラケット3cは、固定部3c3に溶接部Wを形成するように溶接して、平面が長手方向に平行になるようにビーム本体3dの外周に固定される。
ここで、ブラケット3cの固定部3c3は、固定強度を得るために湾曲部3c1の側にも溶接部Wを形成するように溶接することが好ましい。
そこで、本実施形態においては、固定部3c3のビーム本体3dに沿った長さ(延在方向の長さ)を、湾曲部3c1のビーム本体3dに沿った長さより長く形成した。このように形成することで、固定部3c3は、湾曲部3c1の側にも容易に溶接部Wを形成することができ、溶接作業が容易になるという効果を奏する。
そして、固定部3c3と対する一端は、図4の(b)に示すように、ビーム本体3dと反対側に向けて(すなわち、図中上方に向けて)、外側が凸になるように湾曲し、湾曲部3c1が形成される。このように湾曲部3c1を形成することで、ビーム本体3dに平行な軸線Oの回りに湾曲した湾曲部3c1を形成することができる。また、ドアビーム3を車両用ドアD1(図2参照)に固定したときに、アウタパネル2(図2参照)の側が凸となるように湾曲部3c1が形成されることになる。
なお、図4の(b)には、湾曲部3c1がビーム本体3dと反対側に向けて(すなわち、図中上方に向けて)湾曲した形態が示されているが、ビーム本体3dの側に向けて(すなわち、図中下方に向けて)湾曲した湾曲部3c1が形成される構成であってもよい。
ここで、ブラケット3cが湾曲部3c1を有することの効果を説明する。図5は、ビーム本体とブラケットの構成を示す模式図であり、ドアビームの軸心に直交する断面で切断した断面図である。説明のため、図5に示すように、ビーム本体3dの断面の半径をRとし、湾曲部3c1は、湾曲中心P2を中心とする半径rの真円の一部とする。そして、ビーム本体3dの断面中心P1と湾曲部3c1の湾曲中心P2との距離をLとする。
そして、図5に示すように、ビーム本体3dの断面中心P1と湾曲部3c1の湾曲中心P2とを結ぶ直線と角度θ(以下、接触角と称する)を形成するようにアウタパネル2が湾曲部3c1と接する状態とする。換言すると、湾曲部3c1とアウタパネル2とが接触角θで接する状態とする。
なお、図5においては、ブラケット3cとアウタパネル2の間に介在するシール材5(図1参照)の図示は省略してある。
このとき、ビーム本体3dの断面中心P1とアウタパネル2の距離Lbは、近似的に次式(1)で示される。
Lb=Lsinθ+r ・・・(1)
式(1)に示すように、ビーム本体3dの断面中心P1とアウタパネル2の距離Lbはsinθの一次関数で表されるので、距離Lbは、湾曲部3c1とアウタパネル2とが接する接触角θの変化に伴って、L+r(接触角θ=90°の場合)からR(ビーム本体3dの外周がアウタパネル2と接する場合)の範囲で連続して変化することを示す。
このことは、ビーム本体3dの断面中心P1とアウタパネル2の距離Lbが変化しても、接触角θを変化させることで、ブラケット3cの湾曲部3c1とアウタパネル2とを接することができることを示す。すなわち、距離Lbが大きいときには、図5において断面中心P1の左回りに回転させた位置にブラケット3cを固定し、接触角θが大きくなるようにすればよい。また、距離Lbが小さいときには、図5において断面中心P1の右回りに回転させた位置にブラケット3cを固定し、接触角θが小さくなるようにすればよい。
そして、本実施形態においては、断面が円形の長尺材でドアビーム3のビーム本体3dを構成したことから、ブラケット3cは、ビーム本体3dの外周に沿って、断面中心P1の回りに回転させて固定することができる。このように、断面が円形のビーム本体3dと湾曲部3c1を有するブラケット3cとを組み合わせることで、前記の効果を奏することができる。
なお、図2及び図3に示すように、車両用ドアD1においては、湾曲部3c1とアウタパネル2との間にはシール材5を塗布するためのクリアランス(6mm程度)が必要になる。また、実際にはブラケット3cの板厚なども考慮する必要がある。
そして、ブラケット3cの湾曲部3c1とアウタパネル2とはシール材5を介して接続される。すなわち、ブラケット3cとアウタパネル2とは、制震手段を介して接続されることになる
また、本実施形態にかかるドアビーム3のブラケット3cには、図4の(b)に示すように、固定部3c3から湾曲部3c1に向かって長い長孔3c2が開口している。
この長孔3c2は、ドアビーム3を組み立てるときに使用する基準孔であって、ビーム本体3dに対するブラケット3cの固定位置の基準となる孔である。
ドアビーム3は、ビーム本体3d(図4の(a)参照)にブラケット3c(図4の(a)参照)を溶接して組み立てられるが、ビーム本体3dに対するブラケット3cの固定位置を位置出しするため、ドアビーム3の組み立てには、組み立て治具が使用される場合がある。
図6の(a)は、組み立て治具の一例を示す図である。図6の(a)に示すように、組み立て治具10には基準ピン10bが突設されている。
ビーム本体3dは、組み立て治具10にその両端の位置が規制されるように載置され、ブラケット3cは、基準ピン10bが長孔3c2を貫通するように、ビーム本体3dに固定する。長孔3c2は、固定部3c3の側から湾曲部3c1の側に向かって長く形成され、その幅は基準ピン10bと略同じ径とする。このように長孔3c2を形成することによって、基準ピン10bが長孔3c2を貫通するようにブラケット3cをビーム本体3dに固定することで、ビーム本体3dの長手方向に対するブラケット3cの固定位置を位置出しすることができる。換言すると、ビーム本体3dの所定位置にブラケット3cを固定することができる。
なお、ビーム本体3dの両端の位置を規制する方法は限定するものではなく、例えばドアビーム3の前端部3aおよび後端部3bに開口している、車両用ドアD1(図1参照)への固定用の孔を貫通する位置出しピン10aを、組み立て治具10に備えることで実現できる。
ここで、ブラケット3cは、図5に示すように、ビーム本体3dの断面中心P1とアウタパネル2との距離Lbに対応して、ビーム本体3dの断面中心P1の回りに回転した位置に固定する必要がある。すなわち、ブラケット3cの、断面中心P1の回りの取り付け角度が、アウタパネル2の湾曲の大きさによって異なる。
そこで、本実施形態においては、図6の(a)に示す基準ピン10bが貫通する孔を前記のように長孔3c2とした。図6の(b)は、長孔に基準ピンが貫通する状態を示した図である。図6の(b)に示すように、長孔3c2を貫通した基準ピン10bは、長孔3c2の長手方向にクリアランスを有する。このようにクリアランスを有することで、図6の(b)に想像線(2点鎖線)で示すように、ブラケット3cをビーム本体3dの外周に沿って回転させても、基準ピン10bは長孔3c2のクリアランスに逃れることができる。
そして、基準ピン10bが貫通する孔を長孔3c2としたことで、ブラケット3cをビーム本体3dに固定するときに、ビーム本体3dの断面中心P1(図5参照)の回りの取り付け角度が異なっても同じ組み立て治具10を使用することができる。換言すると、ブラケット3cの取り付け角度が異なるドアビーム3ごとに専用の組み立て治具10を用意する必要がない。このことによって、生産コストが削減できるという優れた効果を奏する。
図3に示すように、外側に湾曲するアウタパネル2にドアビーム3を固定する場合、その略中央部はドアビーム3とアウタパネル2との距離が大きいため、ドアビーム3とアウタパネル2とを接続するためには、ドアビーム3にブラケット3cを備える必要があるが、アウタパネル2の湾曲の大きさは車種によっても異なるため、通常は車種ごとに異なるブラケット3cが必要となる。
しかしながら、本実施形態に係るドアビーム3に備わるブラケット3cは、アウタパネル2の湾曲の大きさが異なっても、アウタパネル2(図5参照)と湾曲部3c1(図5参照)との接触角θ(図5参照)を調節することで、湾曲部3c1とアウタパネル2とを接することができる。このことによって、車種ごとに異なったブラケット3cを設計する必要が無くなり、生産コストを低減できるという優れた効果を奏する。
また、同一車種であっても、設計誤差を接触角θの調整で吸収できることから、ブラケット3cなどの部材に対する設計精度を緩和することができ、設計コストを低減できるという優れた効果を奏する。
本実施形態に係る車両用ドアの構造を示す図である。 本実施形態に係る車両用ドアの構造を示す概略分解斜視図である。 湾曲するアウタパネルと、斜めに固定されたドアビームの前端部、略中間部、後端部における距離を1つの図で示した説明図である。 (a)は、本実施形態にかかるドアビームの構造を示す図、(b)は、図4の(a)におけるA部拡大図である。 ビーム本体とブラケットの構成を示す模式図である。 (a)は、組み立て治具の一例を示す図、(b)は、長孔に基準ピンが貫通する状態を示した図である。
符号の説明
1 インナパネル
2 アウタパネル
3 ドアビーム
3c ブラケット
3c1 湾曲部(接続部)
3c2 長孔
3c3 固定部
3d ビーム本体
5 シール材(制震手段)
10 組み立て治具
10b 基準ピン
D1 車両用ドア

Claims (2)

  1. インナパネルと、前記インナパネルの外側に設けられるアウタパネルと、前記インナパネルと前記アウタパネルとの間に固定されるドアビームとを備えた車両用ドアであって、
    前記ドアビームは、断面が円形の長尺材であるビーム本体と、前記ビーム本体の長手方向の一端に固定されるとともに前記インナパネルに取り付けられる前端部と、前記ビーム本体の長手方向の他端に固定されるとともに前記インナパネルに取り付けられる後端部と、前記ビーム本体に固定され、前記アウタパネル側に向かって突出し、制震手段を介して前記アウタパネルの内側に接続されるブラケットと、から構成され、
    前記ブラケットは、当該ブラケットを前記ビーム本体の外周に固定するための固定部が一端に形成され、前記固定部と反対側で前記ビーム本体から前記アウタパネル側に向かって突出した一端に前記アウタパネルとの接続部が形成され、
    前記接続部は、前記アウタパネルに向かって凸となる円の一部として湾曲し、
    前記ブラケットを前記ビーム本体に固定するときに、前記前端部及び前記後端部の位置が規制されるように前記ビーム本体が載置される組み立て治具に突設される基準ピンが貫通する長孔が前記ブラケットに形成され、
    前記長孔は、前記固定部の側から前記接続部の側に向かって長く形成されていることを特徴とする車両用ドアの構造。
  2. 前記固定部の前記ビーム本体の長手方向に沿った長さを、前記接続部の前記ビーム本体の長手方向に沿った長さより長く形成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用ドアの構造。
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