本発明に係る画像表示装置の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る画像表示装置を構成要素とするX線CT画像診断表示システムの第1の実施形態を示す構成図である。
X線CT画像診断表示システム30は、X線CT装置31、3次元ワークステーション32、画像サーバ33、画像表示装置34を備える。X線CT装置31、3次元ワークステーション32、画像サーバ33および画像表示装置34は、互いにネットワーク35を介して接続される。
X線CT装置31は、検出器36、生データ保存部37、画像再構成部38、再構成画像保存部39、3D画像作成部40および通信部41を備える。
検出器36は、スキャンにより図示しないX線管から照射され、被検体を透過したX線を検出して生データを生成することにより、生データを収集する機能と、収集した生データを生データ保存部37に書き込む機能とを有する。
このため、生データ保存部37には生データが保存される。生データ保存部37は、ディスク等の記録媒体や記録装置により構成することができる。
画像再構成部38は、生データ保存部37に保存された生データを読み込んで画像再構成処理を施すことにより、生データからアキシャル(Axial)画像であるスライス画像データを作成する機能と、作成したスライス画像データを再構成画像保存部39に書き込む機能を有する。
このため、再構成画像保存部39には、スライス画像データが保存される。再構成画像保存部39は、ディスク等の記録媒体や記録装置により構成することができる。ここで、スライス画像データを作成する際には、撮影位置(部位)、スライス厚、拡大率、撮影視野(FOV:field of view)等のパラメータが与えられ、これらパラメータに従ってスライス画像データが作成される。通常の検査では、部位によるプリセット等の撮影条件によってパラメータが決定され、連続的にスライス画像データが作成される。
一般に、スライス厚が0.5mm〜2mm程度のスライス画像データは薄スライス(Thin Slice)画像データと呼ばれ、スライス厚が2mmを超えるスライス画像データは厚スライス(Thick Slice)画像データと呼ばれる。通常厚スライス画像データのスライス厚は10mm程度以下である。
近年では、X線CT装置31の高性能化によりスキャン時間の短縮と画像の分解能向上が図られている。例えば、20秒程度で被検体の上半身全体を撮影することができ、撮影して得られた画像データを薄スライス画像データとして出力できるX線CT装置31も登場している。尚、1つの画像データをスライス厚が0.5mmのスライス画像データで構成すると、スライス画像データの数は1200枚程度となる。
3D画像作成部40は、再構成画像保存部39からスライス画像データを読み込んで、3D画像データを作成する機能と、作成した3D画像データを再構成画像保存部39に書き込む機能とを有する。3D画像データとしては、断面画像としてのコロナル画像データやサジタル画像データ等のMPR画像データ、MIP画像データ、MinIP(minimum intensity projection)画像データ、スラブ画像データ、VR画像データ、SSD画像データ、VE画像データ等の画像データが挙げられる。そして、アキシャル画像データ(スライス画像データ)から、これらの3D画像データを再構成する機能は3D機能と呼ばれる。
近年のX線CT装置31には、このようにコンソールで簡易に3D画像を作成する3D機能が備えられ、MPR画像やMIP画像を作成することができる。
通信部41は、再構成画像保存部39からスライス画像データや3D画像データを読み込んで、ネットワーク35を介して3次元ワークステーション32や画像サーバ33に送信する機能を有する。
つまり、MPR画像データやMIP画像データ等の簡易な3D画像データは、診断の際における読影に有効である場合があるため、検査部位や種別によっては技師が3D画像作成部40で3D画像データを作成し、作成した3D画像データを通信部41からネットワーク35を介して画像サーバ33に転送できるように構成されている。
3次元ワークステーション32は、通信部42、3D画像保存部43、3D画像作成部44および表示部45とを備え、X線CT装置31において生成された薄スライス画像データから3D画像データを作成して画像サーバ33に転送する機能を有する。そして、3次元ワークステーション32を技師や医師が操作することにより3D画像データを作成し、画像サーバ33に出力して保存することができるように構成される。
通信部42は、ネットワーク35を介してX線CT装置31や画像サーバ33との間で画像データを送受信する機能を有する。すなわち、通信部42は、X線CT装置31から受信した画像データを3D画像保存部43に書き込む一方、3D画像保存部43から読み込んだ画像データを画像サーバ33に送信する機能を有する。X線CT装置31からは薄スライス画像データが通信部42によって受信され、3D画像保存部43には薄スライス画像データが書き込まれる。また、3D画像保存部43から通信部42により読み込まれた3D画像データが画像サーバ33に送信される。
3D画像作成部44は、3D画像保存部43から薄スライス画像データを読み込んで、通常の3D画像データの他、比較的高度なVR画像データ、SSD画像データ、VE画像データ等の3D画像データを作成する3D機能と、3D機能を応用した冠動脈解析や左室容積の解析等の臨床解析を行う機能とを有する。3D画像作成部44は、薄スライス画像データ、3D画像データおよび臨床解析の結果等の情報を表示部45に与えて表示させることができる。また、3D画像作成部44により作成された3D画像データは、3D画像保存部43に書き込まれる。
表示部45は、3D画像作成部44から受けた薄スライス画像データ、3D画像データおよび臨床解析の結果等の情報を表示させる機能を有する。
3D画像保存部43には、通信部42がX線CT装置31から受信した薄スライス画像データと、3D画像作成部44によって作成された3D画像データとが保存される。
画像サーバ33は、通信部46、画像保存部47、記録部48、管理部49を備え、X線CT装置31や3次元ワークステーション32において作成された3D画像データやスライス画像データ等の画像データを受信して保存する一方、画像表示装置34にこれらの画像データを送信する機能を有する。
通信部46は、X線CT装置31や3次元ワークステーション32において作成された3D画像データやスライス画像データ等の画像データを受信して画像保存部47に書き込む一方、画像保存部47から画像データを読み込んで、画像表示装置34に送信する機能を有する。また、通信部46は、画像サーバ33の外部と管理部49との間においてネットワーク35を経由して情報を送受信する機能を有する。
画像保存部47には、通信部46により受信された3D画像データや厚スライス画像データ等の画像データが保存される。画像保存部47は、ハードディスクにより構成することができる。
記録部48は、画像保存部47に保存された画像データを読み込んで、DVD(Digital Versatile Disc)や記録テープ等の記録媒体50に記録する機能を有する。また、記録部48からは、画像データの記録履歴等の管理情報が管理部49に与えられる。
管理部49は、画像保存部47に保存された画像データや記録部48から記録媒体50に記録された画像データを管理する機能を有する。特に、ネットワーク35を経由した外部からの画像データの検索要求を通信部46から受信して、検索結果を通信部46を介して応答したり、対応する画像データを要求元又は要求元から指示された装置に通信部46を介して送信する機能を有する。
画像表示装置34は、画像サーバ33に保存された画像データを検索し、画像サーバ33から所望の画像データをネットワーク35を介して受信することにより取得する機能と、取得した画像データを表示する機能とを有する。そのために、画像表示装置34には、通信部51、取得画像保存部52、入力部53、表示部54、観察範囲指定部55、画像枚数指定部56、スラブ画像生成部57、MPR画像作成部58が備えられる。
通信部51は、入力部53から受けた画像データの検索要求をネットワーク35を介して画像サーバ33に送信する一方、画像サーバ33から所望の画像データを受信して取得画像保存部52に書き込む機能を有する。画像サーバ33からは、薄スライス画像データおよびコロナル画像データやサジタル画像データ等のMPR画像データとされる。
このため、取得画像保存部52には、画像サーバ33からネットワーク35を介して取得した薄スライス画像データおよびMPR画像データ等の画像データが保存される。
入力部53は、マウスやキーボード等の入力装置で構成され、所要の情報を入力する機能を有する。
表示部54は、観察範囲指定部55、画像枚数指定部56、スラブ画像生成部57およびMPR画像作成部58から受けた画像データを表示させる機能を有する。表示部54は、医用画像専用の高輝度、高解像度の白黒モニタで構成される場合が多く、例えば、2500×2000で縦長のポートレートを表示可能なLCD(Liquid Crystal Display)モニタを用いて表示を行うようにすることができる。
観察範囲指定部55は、表示部54に表示させるアキシャル画像の表示範囲、すなわち観察範囲を指定するために必要な画像データを表示部54に与えて表示させる一方、入力部53からアキシャル画像の表示範囲の指示情報を取得してアキシャル画像の表示範囲を設定する機能と、設定したアキシャル画像の表示範囲を観察範囲情報としてスラブ画像生成部57に与える機能とを有する。ここで、観察範囲指定部55は、後述するMPR画像作成部58により参照用のMPR画像を表示させるために作成されるMPR画像データを参照し、このMPR画像データと入力部53から受けたアキシャル画像の表示範囲の指示情報とから幾何学的な位置関係に従ってアキシャル画像の表示範囲を設定するように構成される。
アキシャル画像の範囲を指定するために必要な画像データとしては、例えばスクロールバー等の図形や記号を画像として表示させるためのデータとすることができる。つまりGUI(Graphical User Interface)技術により観察範囲指定部55を構築することができる。
画像枚数指定部56は、表示部54に表示させるアキシャル画像の枚数を指定するために必要な画像データを表示部54に与えて表示させる一方、入力部53からアキシャル画像の表示枚数および厚さのいずれか一方の指示情報を取得してアキシャル画像の表示枚数および厚さのいずれか一方を設定する機能と、設定したアキシャル画像の表示枚数および厚さのいずれかをスラブ画像生成部57に与える機能とを有する。
アキシャル画像の表示枚数または厚さを指定するために必要な画像データとしては、アキシャル画像の範囲を指定するために必要な画像データと同様に、例えばスクロールバー等の図形や記号を画像として表示させるためのデータとすることができる。つまりGUI技術により画像枚数指定部56を構築することができる。
尚、アキシャル画像の表示枚数や厚さの指示は、枚数や厚さそのものを数値として指示する他、隣接するアキシャル画像間の距離等のような間接的な情報を用いて指示することもできる。
スラブ画像生成部57は、観察範囲指定部55から受けた観察範囲情報に従って、取得画像保存部52から観察範囲に含まれる複数の薄スライス画像データを読み込んで、観察範囲内に画像枚数指定部56から受けた枚数および厚さのいずれかのアキシャル画像が生成されるように所要の厚さのスラブ画像データを生成する機能と、生成したスラブ画像データを表示部54に与えて表示させる機能とを有する。
MPR画像作成部58は、取得画像保存部52から薄スライス画像データを読み込んで、MPR処理を行うことによりコロナル画像データやサジタル画像データ等のMPR画像データを作成する機能と、作成したMPR画像データを表示部54に与えることによりMPR画像を表示させる機能とを有する。また、MPR画像作成部58は、アキシャル画像の表示範囲の設定のために参照できるようにMPR画像データを観察範囲指定部55に与えるように構成される。そして、アキシャル画像の表示範囲である観察範囲は、表示部54に表示されたサジタル画像あるいはコロナル画像を参照しつつ指定できるように構成される。また、アキシャル画像の表示枚数や厚さも、表示部54に表示されたサジタル画像あるいはコロナル画像を参照しつつ指定できるように構成される。
次に画像表示装置34の動作および作用について説明する。
図2は、図1に示す画像表示装置34において、観察範囲および表示枚数を指定してアキシャル画像を表示させる際の流れを示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
まず予めX線CT装置31において生成された画像データから適宜3D画像データ等の画像データが作成され、画像サーバ33に保存される。すなわち、X線CT装置31によるスキャンが実行され、図示しないX線管から照射され、被検体を透過したX線が検出器36により検出された後、生データとして生データ保存部37に保存される。画像再構成部38は、生データ保存部37に保存された生データを読み込んで画像再構成処理を施すことによりスライス画像データを作成し、再構成画像保存部39に書き込む。ここで、技師等のユーザは必要に応じて3D画像作成部40によりスライス画像データからMPR画像やMIP画像等の比較的簡易な3D画像データを作成し、作成された3D画像データは再構成画像保存部39に書き込まれて保存される。
そして、再構成画像保存部39から通信部41およびネットワーク35を介してスライス画像データや3D画像データが画像サーバ33および3次元ワークステーション32に送信される。3次元ワークステーション32の通信部42では、X線CT装置31において生成された薄スライス画像データが受信され、受信された薄スライス画像データは3D画像保存部43に書き込まれて保存される。さらに、3D画像作成部44により薄スライス画像データから比較的高度なVR画像データ、SSD画像データ、VE画像データ等の3D画像データが作成され、作成された3D画像データは3D画像保存部43に書き込まれて保存される。また、このときの薄スライス画像データや3D画像データは適宜表示部45に表示される。
そして、このように作成された3D画像データは通信部42およびネットワーク35を介して画像サーバ33に送信される。画像サーバ33の通信部46では、X線CT装置31から送信されたスライス画像データおよび3D画像データ、3次元ワークステーション32から送信された3D画像データが受信され、受信されたスライス画像データおよび3D画像データは画像保存部47に書き込まれて保存される。また、必要に応じて、画像保存部47に保存された画像データが記録部48により読み込まれて、記録媒体50に記録される。このとき、画像データの記録履歴等の管理情報が管理部49に与えられる。そして、管理部49により画像保存部47に保存された画像データや記録部48から記録媒体50に記録された画像データが管理される。
次に、ステップS1において、画像表示装置34の入力部53の操作により、薄スライス画像データやMPR画像データ等の所望の画像データの検索要求および送信要求が通信部51に与えられ、ネットワーク35を介して画像サーバ33の管理部49に送信される。このため、管理部49は画像保存部47を検索し、要求された画像データを読み込む。
次に、ステップS2において、画像サーバ33の管理部49が画像保存部47から読み込んだ画像データは、通信部46およびネットワーク35を介して、画像表示装置34に送信される。このため、画像表示装置34の通信部51により画像サーバ33から送信された画像データが受信され、受信された画像データは取得画像保存部52に保存される。
次に、ステップS3において、MPR画像作成部58は、取得画像保存部52から薄スライス画像データを読み込んで、MPR処理を行うことによりコロナル画像データやサジタル画像データ等のMPR画像データを作成し、作成したMPR画像データを表示部54に与えることによりMPR画像を表示させる。
図3は、図1の画像表示装置34における表示部54に表示される画面の一例を示す図である。
表示部54には例えば図3のような画像がウィンドウ形式で表示される。すなわち、図3に示す表示部54の画面例において、左側にコロナル画像の表示領域A1が、中央にサジタル画像の表示領域A2が、右側にアキシャル画像の表示領域A3がそれぞれ設けられる。そして、MPR画像作成部58により作成されたコロナル画像およびサジタル画像がそれぞれコロナル画像の表示領域A1およびサジタル画像の表示領域A2に表示される。ただし、図3では、サジタル画像を省略している。
また、表示部54の表示領域A1には、MPR画像作成部58により作成された画像を表示するのではなく、X線CT装置31で撮影計画を立てるために撮影されるスカウト画像を表示してもよい。スカウト画像とスライス画像との座標位置関係は、画像に付帯する基準位置(例えば、画像の左上の点)の寝台座標と画素当たりの距離の情報を使って特定することができる。
尚、薄スライス画像データが2000枚程度含まれるような広い領域の撮影を行った場合には、コロナル画像およびサジタル画像が頚部から下肢に亘る縦長の画像となる。そこで、そのような場合を想定してコロナル画像の表示領域A1およびサジタル画像の表示領域A2を縦長とすると利便性の向上に繋がる。
このとき、観察範囲指定部55は、例えば観察範囲Dを指定するためのバー60、60を表示部54に表示させる。このため、マウス等の入力部53の操作によりバー60、60を移動させることにより観察範囲の指定が可能となる。また、アキシャル画像の表示枚数や厚さの指定も可能となる。ここでは、アキシャル画像の表示枚数を指定する場合について説明する。
次に、ステップS4において、入力部53の操作により観察範囲およびアキシャル画像の表示枚数が指定される。すなわち、まずマウス等の入力部53のスクロール機能によりコロナル画像またはサジタル画像上に表示された2本のバー60、60が移動せしめられ、観察範囲指定部55により観察範囲が指定される。
さらに、指定された観察範囲内において、表示させるアキシャル画像の枚数が入力部53の操作により指示される。アキシャル画像の枚数の指示は、枚数を数値として入力部53から入力する他、アキシャル画像のスライス厚や隣接するアキシャル画像間の距離を入力部53から入力することにより行うことができる。また、一旦、観察範囲が指定された後は、アキシャル画像の表示枚数についてもマウス等の入力部53のスクロール機能によって指定できるようにすることも可能である。この場合、指定された観察範囲内に観察範囲をスライスするための線分を表示させると利便性を向上させることができる。
そして、入力部53から入力された情報が画像枚数指定部56により取得され、表示部54に表示させるアキシャル画像の枚数が設定される。そうすると、観察範囲指定部55からは観察範囲情報が、画像枚数指定部56からはアキシャル画像の表示枚数情報がそれぞれスラブ画像生成部57に与えられる。
次に、ステップS5において、スラブ画像生成部57は、観察範囲指定部55から受けた観察範囲に画像枚数指定部56から受けた枚数のアキシャル画像が作成されるように、取得画像保存部52から観察範囲に含まれる薄スライス画像データを読み込んで、所望の厚さのスラブ画像を生成する。
図4は、図1に示す画像表示装置34のスラブ画像生成部57によるスラブ画像データの作成方法の一例を説明する図である。
図4に示すように例えば、薄スライス画像データD1のスライス厚が2mmであり、目的とする所望のスラブ画像データD2のスライス厚が10mmとなる場合には、5枚の薄スライス画像データD1を重ね、各薄スライス画像データD1の画素ごとに加算平均することにより、スラブ画像データD2を求めることができる。
次に、ステップS6において、スラブ画像生成部57は、生成したスラブ画像データを表示部54に与えて表示させる。このため、図3に示すように表示部54におけるアキシャル画像の表示領域には、スラブ画像生成部57により作成されたスラブ画像がタイル形式で表示される。また、各スラブ画像は、スタック形式で表示させることも可能である。
この結果、医師等のユーザは、表示部54にアキシャル画像として表示された各スラブ画像を観察し、読影を行うことができる。この際、アキシャル画像の枚数は、一般に画面のサイズの観点から比較的多いため、スクロールバー61が設けられて、スクロールバー61の移動によりアキシャル画像を所望のサイズで表示させることができる。
つまり、以上のような画像表示装置34は、サジタル画像やコロナル画像を参照用の画像として表示させつつ、画像サーバ33から取得したスライス画像データから所望の観察範囲のスラブ画像を所望のスライス厚で生成して表示させることができるようにしたものである。
一般に、複数のアキシャル画像を表示させる際の表示条件としては、観察範囲、アキシャル画像のスライス厚およびアキシャル画像の表示枚数が挙げられる。これらの条件は互いにトレードオフの関係にあり、ある条件の優先順位を上げると、他の条件の優先順位が下がることになる。従って、複数のアキシャル画像を表示させる場合には、観察範囲を優先する考え方、表示させるアキシャル画像の枚数を優先する考え方およびアキシャル画像のスライス厚を優先する考え方の3つの考え方がある。この点、画像表示装置34は、観察範囲、表示させるアキシャル画像の枚数、アキシャル画像のスライス厚の順に優先順位を設定したものである。
そして、画像表示装置34によれば、読影したい観察範囲について常に所望の枚数のアキシャル画像を生成することが可能となる。従って、2D画像の読影に先立つ画像表示装置34の操作は常に類似の操作となる。そして、更に詳細に2D画像を読影したい場合には、観察範囲を小さく設定することにより、容易に可能となる。
また、画像表示装置34では、より少ないスライス画像データから所望のアキシャル画像データを作成することができるため、画像サーバ33には、より少ないスライス画像データのみ保存しておけばよいことになる。従って、従来は薄スライス画像データを画像サーバ33に保存するとデータサイズが膨大になるという問題があったにも拘わらず、画像表示装置34を用いれば画像サーバ33に薄スライス画像データをある程度保存することが可能となる。
つまり、画像表示装置34によれば、通信資源やストレージ資源を適正に使用することが可能となり、かつ全身のコロナル画像やサジタル画像を参照した簡易な操作および効率的なアキシャル画像の表示が実現できる。
尚、上述した例では、参照画像としてMPR画像を用いたが、アキシャル画像の表示範囲の設定に用いることが可能であれば、MPR画像に限らず任意の画像を参照画像として作成または取得することができる。参照画像として利用可能な画像の例としては、スキャノ画像が挙げられる。この場合には、参照画像の作成または取得機能を備えた参照画像表示部を画像表示装置34に設け、参照画像表示部が表示部54に参照画像を表示させるように構成すればよい。また、アキシャル画像の表示範囲の設定のために参照画像表示部が参照画像に関する位置情報を観察範囲指定部55に与えるように構成することもできる。
図5は本発明に係る画像表示装置を構成要素とするX線CT画像診断表示システムの第2の実施形態を示す構成図である。
図5に示された、X線CT画像診断表示システム30Aでは、画像表示装置34Aに画像再構成指示部70およびスライス厚保存部71を設けるとともに各構成要素に機能を付加した構成およびX線CT装置31の詳細機能が図1に示すX線CT画像診断表示システム30と相違する。他の構成および作用については図1に示すX線CT画像診断表示システム30と実質的に異ならないため同一の構成については同符号を付して説明を省略する。
すなわちX線CT画像診断表示システム30Aの画像表示装置34Aには、図1に示す画像表示装置34の構成要素に加え、画像再構成指示部70およびスライス厚保存部71が設けられる。
画像表示装置34Aのスラブ画像生成部57は、図1に示す画像表示装置34のスラブ画像生成部57と同等な機能に加え、スラブ画像の作成に先立って、スラブ画像を作成するために十分な薄スライス画像データが取得画像保存部52に保存されているか否かを判定する機能が備えられる。そして、スラブ画像生成部57は、十分な薄スライス画像データが取得画像保存部52に保存されていると判定した場合には、薄スライス画像データからスラブ画像を作成する一方、十分な薄スライス画像データが取得画像保存部52に保存されていないと判定した場合には、その旨を画像再構成指示部70に与えるように構成される。
尚、スラブ画像を作成するために十分な薄スライス画像データが取得画像保存部52に保存されていない例としては、作成すべきスラブ画像のスライス厚よりもスライス厚が薄い薄スライス画像データが取得画像保存部52に保存されていない場合(特に、作成すべきスラブ画像のスライス厚の1/2の厚さよりも薄い薄スライス画像データが取得画像保存部52に保存されていない場合)、観察範囲の全部または一部の薄スライス画像データが取得画像保存部52に保存されていない場合、指定した拡大率でスラブ画像データを作成する場合やオブリーク断面を指定してスラブ画像データを作成する場合に取得画像保存部52に保存された薄スライス画像データからスラブ画像データを作成することができない場合が挙げられる。ここで、拡大率の指定は、表示部54に表示されたコロナル画像やサジタル画像の左右の幅を指定することにより行えるようにすることができる。
画像再構成指示部70は、スラブ画像生成部57から、十分な薄スライス画像データが取得画像保存部52に保存されていない旨の通知を受けた場合に、必要なスライス画像データの再構成指示(コマンド)を作成し、作成したスライス画像データの再構成指示を通信部51およびネットワーク35を介してX線CT装置31あるいはその他の画像再構成装置に送信する機能を有する。また、画像再構成指示部70は、必要なスライス画像データの再構成指示に従って、再構成されるスライス画像データの送信先も再構成指示と併せて通信部51およびネットワーク35を介してX線CT装置31あるいはその他の画像再構成装置に送信することができるように構成される。従って、スライス画像データの送信先を画像表示装置34Aとすれば、X線CT装置31あるいはその他の画像再構成装置において再構成されたスライス画像データを画像表示装置34Aが取得することができる。
また、画像再構成指示部70の機能に対応して、X線CT装置31は、通信部41がネットワーク35を介して画像表示装置34Aの画像再構成指示部70から受信したスライス画像データの再構成指示を画像再構成部38に与えることができるように構成されている。さらに、X線CT装置31の通信部41は、再構成指示に従って画像再構成部38において再構成されたスライス画像データを、画像再構成指示部70から通信部51およびネットワーク35を介して受信したスライス画像データの送信先に送信するように構成される。そして、X線CT装置31の通信部41から送信されるスライス画像データは、ネットワーク35に接続された任意の構成要素を経由して画像表示装置34Aの通信部51により受信できるように構成されている。
一方、スライス厚保存部71には、観察対象となる被検体の観察部位とアキシャル画像データを作成する場合に指定すべきスラブ画像データの厚さ(スライス厚)とが予め関連付けて保存される。尚、スライス厚の他、観察部位にFOV等の他の観察画像条件を関連付けて保存してもよい。
そして、画像枚数指定部56は、入力部53から観察部位の指示を受けた場合に、スライス厚保存部71を参照し、観察部位に関連付けられたスライス厚をアキシャル画像データのスライス厚として設定するように構成される。そして、設定されたスライス厚や他の観察画像条件はスラブ画像生成部57に与えられる。
次に画像表示装置34Aの動作および作用について説明する。
図6は、図5に示す画像表示装置34Aにおいて、観察部位を指定してアキシャル画像を表示させる際の流れを示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
尚、図2と同等な流れについては同符号を付して説明を省略する。
ステップS1からステップS3によりコロナル画像やサジタル画像が表示部54に表示されると、ステップS10において、入力部53からアキシャル画像データの表示条件として観察部位さえ指定すれば、画像枚数指定部56がスライス厚保存部71を参照し、自動的に作成すべきスラブ画像データのスライス厚を設定することができる。
図7は、図5に示す画像表示装置34Aのスライス厚保存部71に保存されるデータの一例を示す図である。
例えば図7に示すように、部位とスライス厚とが関連付けてスライス厚保存部71に保存される。入力部53から指示された部位が胸部である場合には、10mmのスライス厚が設定されているため、自動的にそのスライス厚がスラブ画像生成部57に与えられる。
次に、ステップS11において、スラブ画像生成部57は、画像枚数指定部56から受けたスライス厚よりもスライス厚が薄い薄スライス画像データが取得画像保存部52に保存されているか否かを判定する。
そして、薄スライス画像データが取得画像保存部52に保存されていないと判定される場合には、ステップS12において、スラブ画像生成部57がその旨を画像再構成指示部70に与える。そして、画像再構成指示部70は、必要なスライス厚、すなわち画像枚数指定部56において設定されたスライス厚よりも薄いスライス画像データの再構成指示(コマンド)を作成する。さらに、画像再構成指示部70は、作成したスライス画像データの再構成指示および再構成したスライス画像データの送信先を通信部51およびネットワーク35を介してX線CT装置31に送信する。
X線CT装置31の通信部41は画像表示装置34からスライス画像データの再構成指示を受信し、受信したスライス画像データの再構成指示を画像再構成部38に与える。そして、画像再構成部38は、スライス画像データの再構成指示に従って、該当する患者および検査の生データを生データ保存部37から読み込んで、再構成指示の条件に合うスライス厚の薄いスライス画像データを再構成する。再構成されたスライス画像データは、必要に応じて再構成画像保存部39に書き込まれて保存された後、スライス画像データの送信先情報に従って通信部41によりネットワーク35を介して画像表示装置34に直接あるいは画像サーバ33を経由して画像表示装置34に送信される。
このため、ステップS13において、画像表示装置34の通信部51によりスライス画像データが受信され、取得画像保存部52に書き込まれて保存される。
そして、ステップS11において、スラブ画像生成部57により薄スライス画像データが取得画像保存部52に保存されていると判定される場合には、ステップS5およびステップS6においてスラブ画像データがスラブ画像作成部57により生成される。そして、生成されたスラブ画像データは表示部54に与えられて表示される。
つまり、以上のような画像表示装置34Aは、画像サーバ33から受信した薄スライス画像データのスライス厚が、スラブ画像データの作成に必要な要求されるスライス厚より薄いことを確認し、薄スライス画像データのスライス厚が要求されるスライス厚よりも厚い場合には、X線CT装置31の画像再構成部38に対して所望のスライス厚のスライス画像データを再構成するように指示できるようにしたものである。
このため、画像表示装置34Aによれば、所望のスライス厚の薄スライス画像データが撮影時に再構成されていないと判定された場合に、判定された時点で生データから再構成を実施することができる。従って、必要な箇所に必要な分だけ、分解能の高いスライス画像データを生成すればよいことになる。この結果、画像サーバ33の資源を効率的に利用することができる。
また、画像表示装置34Aは、観察部位にアキシャル画像データのスライス厚を関連付けて保存し、観察部位を指定すれば別途スライス厚を指定することなく自動的に部位に関連付けられたスライス厚のアキシャル画像データを生成して表示できるように構成したものである。
このため、ユーザはいちいちアキシャル画像データのスライス枚数やスライス厚を指定することなくアキシャル画像を表示させて観察することができる。そして、必要に応じて所望のスライス厚を手動で指定すればよいことになる。これにより、ユーザの利便性を向上できる。
図8は本発明に係る画像表示装置を構成要素とするX線CT画像診断表示システムの第3の実施形態を示す構成図である。
図8に示された、X線CT画像診断表示システム30Bでは、画像表示装置34Bに表示条件保存部80、表示条件検索部81、レポートサーバ82、レポート検索部83、関連画像検索部84、画像条件抽出部85を付加した構成および各構成要素の詳細機能が図1に示すX線CT画像診断表示システム30と相違する。他の構成および作用については図1に示すX線CT画像診断表示システム30と実質的に異ならないため同一の構成については同符号を付して説明を省略する。
すなわちX線CT画像診断表示システム30Bの画像表示装置34Bには、図1に示す画像表示装置34の構成要素に加え、表示条件保存部80、表示条件検索部81、レポートサーバ82、レポート検索部83、関連画像検索部84、画像条件抽出部85が備えられる。
また、スラブ画像生成部57には、図1に示すスラブ画像生成部57と同等の機能の他、スラブ画像データを生成する際、観察範囲とスラブ画像データの位置、枚数、スライス厚およびFOV等の画像条件とを関連付けて表示条件情報として表示条件保存部80に書き込む機能と、観察に用いられたスラブ画像を関連画像として読影レポートが作成された場合に、読影レポートの文書内容や識別情報等の読影レポート情報に関連画像とされたスラブ画像の識別情報を関連付けてレポートサーバ82に書き込む機能とが備えられる。
このため、レポートサーバ82には読影レポート情報に関連付けられた関連画像の識別情報(ID)が保存される。尚、関連画像の識別情報には、例えば、SOP(service object pair) InstanceUID等の識別子が挙げられる。また、読影レポート情報には、必要に応じて患者の2D画像データ、検査画像データ(2D)、検査日等の情報を関連付けることもできる。
また、表示条件保存部80には、スラブ画像生成部57から取得した表示条件情報が保存される。この表示条件情報には、必要に応じて、患者の2D画像データ、検査画像データ(2D)、検査日等の情報を付加することもできる。
表示条件検索部81は、入力部53から過去の表示条件の検索指示を受けた場合に、表示条件保存部80を検索することにより、過去の、例えば前回の表示条件情報を表示条件保存部80から読み込んで、スラブ画像生成部57に表示条件情報を与える機能を有する。この場合、例えば観察部位が入力部53から指示された場合に過去の同一部位の表示条件情報を抽出する方法や、前回のアキシャル画像の生成の際における観察範囲およびスライス厚を表示条件情報として抽出する方法が可能である。
そして、スラブ画像生成部57は、表示条件検索部81から表示条件情報を受けた場合には、表示条件検索部81から受けた表示条件情報に従って過去と同一の表示条件でスラブ画像データを生成するように構成される。
尚、表示条件保存部80を、画像表示装置34に設ける代わりに、あるいは画像表示装置34に設けるのみならず、画像サーバ33に設けてネットワーク35を介して画像表示装置34と画像サーバ33との間において表示条件情報を送受信できるように構成してもよい。
レポート検索部83は、入力部53から過去の、例えば前回の読影時に作成された読影レポートの検索指示を受けた場合に、レポートサーバ82を検索し、読影レポート情報を抽出する機能と、抽出した読影レポート情報を関連画像検索部84に与える機能とを有する。
関連画像検索部84は、レポート検索部83から受けた読影レポート情報に関連画像の識別情報が関連付けられている場合に、関連画像の画像識別子等の識別情報を利用して取得画像保存部52および画像サーバ33の一方または双方を検索することにより関連画像データを取得する機能と、取得した関連画像データを画像条件抽出部85に与える機能とを有する。
画像条件抽出部85は、関連画像検索部84から受けた関連画像データに付帯している位置、スライス厚、FOV等の画像条件を抽出する機能と、抽出した画像条件をスラブ画像生成部57に与える機能とを有する。
そして、スラブ画像生成部57は、画像条件抽出部85から受けた画像条件に従って薄スライス画像データから同一の観察範囲およびスライス厚のアキシャル画像データを生成し、表示部54に与えることによりアキシャル画像を表示できるように構成される。
次に画像表示装置34Bの動作および作用について説明する。
図9は、図8に示す画像表示装置34Bにおいて、表示条件を自動的に設定してアキシャル画像を表示させる際の流れを示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
尚、図2と同等な流れについては同符号を付して説明を省略する。
ステップS1からステップS3によりコロナル画像やサジタル画像が表示部54に表示されると、ステップS20において、入力部53からアキシャル画像データの表示条件として過去の表示条件の検索指示または過去の読影レポートの検索指示さえ指定すれば、自動的に作成すべきすスラブ画像データのスライス厚を設定することができる。入力部53から過去の表示条件の検索指示が入力された場合には、入力された過去の表示条件の検索指示が表示条件検索部81に与えられ、入力部53から過去の読影レポートの検索指示が入力された場合には、入力された過去の読影レポートの検索指示がレポート検索部83に与えられる。
次に、ステップS21において、アキシャル画像の表示条件が表示条件検索部81や画像条件抽出部85により自動設定される。すなわち、表示条件検索部81が過去の表示条件の検索指示を受けた場合には、表示条件検索部81により、例えば前回の表示条件情報が表示条件保存部80から読み込まれて、スラブ画像生成部57に与えられる。
また、レポート検索部83が過去の読影レポートの検索指示を受けた場合には、レポート検索部83によりレポートサーバ82から読影レポート情報が抽出されて関連画像検索部84に与えられる。そして、関連画像検索部84は、読影レポート情報に関連付けられた関連画像の画像識別子等の識別情報を利用して取得画像保存部52および画像サーバ33の一方または双方を検索することにより関連画像データを取得し、取得した関連画像データを画像条件抽出部85に与える。さらに、画像条件抽出部85は、関連画像検索部84から受けた関連画像データに付帯している位置、スライス厚、FOV等の画像条件を抽出してスラブ画像生成部57に与える。
このようにして、スラブ画像生成部57に観察範囲やスライス厚等の表示条件あるいは画像条件が与えられ、ステップS5およびステップS6においてスラブ画像作成部57によりスラブ画像データが生成される。そして、生成されたスラブ画像データは表示部54に与えられて表示される。
つまり、以上のような画像表示装置34Bは、過去に表示させたスラブ画像の観察範囲と同等の観察範囲について新たにスラブ画像データを作成する場合に、表示条件を指定することなく過去のスラブ画像データと同一の表示条件で新たなスラブ画像データを生成できるように構成したものである。
このため、過去の検査により得られたスラブ(アキシャル)画像との比較読影するために、新たに過去のスラブ画像と同じスライス厚のスラブ画像を作成して表示させるような場合には、容易に同一のスライス厚でスラブ画像データを生成することができる。このため、即座に過去のスラブ画像と新たなスラブ画像との比較表示を行うことが可能となり、読影時間の短縮化を図ることができる。また、比較読影を行う場合、観察範囲やスライス厚の他、拡大率(FOV)等の条件を過去と現在とで同じにすることが有効である。さらに、過去と現在とで同一のMPR処理、MIP処理、SSD処理等の3D処理を施すようにすれば比較読影が容易に可能となる。
また、画像表示装置34Bは、過去の読影レポートを参照して、関連画像がある場合に、関連画像からスラブ画像の表示条件を再現できるようにしたものである。このため、例えば、前回の読影レポートに関連付けられたキーとなる関連画像と同一の観察範囲およびスライス厚で、他のスライス画像データからスラブ画像を作成して表示部54に表示させることができる。
図10は本発明に係る画像表示装置を構成要素とするX線CT画像診断表示システムの第4の実施形態を示す構成図である。
図10に示された、X線CT画像診断表示システム30Cでは、画像表示装置34Cに第1の表示制御部90および第2の表示制御部91を付加した構成および各構成要素の詳細機能が図1に示すX線CT画像診断表示システム30と相違する。他の構成および作用については図1に示すX線CT画像診断表示システム30と実質的に異ならないため同一の構成については同符号を付して説明を省略する。
すなわちX線CT画像診断表示システム30Cの画像表示装置34Cには、図1に示す画像表示装置34の構成要素に加え、第1の表示制御部90および第2の表示制御部91が設けられる。
また、MPR画像作成部58には、図1に示すMPR画像作成部58の機能と同等の機能に加え、入力部53から表示部54に表示されるMPR画像の拡大指示あるいは縮小指示等の拡大率変更指示を受けた場合に、入力部53から受けた拡大率変更指示に従ってMPR画像データを作成する機能と、第1の表示制御部90および第2の表示制御部91から受けたMPR画像データの作成指示に従って、所望の方向からのMPR画像データを所望の拡大率で作成する機能とが備えられる。そして、MPR画像作成部58において作成されたMPR画像データは、第1の表示制御部90および第2の表示制御部91に与えられる。
第1の表示制御部90は、MPR画像作成部58から受けたMPR画像データを表示部54に与えることにより、MPR画像を表示部54に表示させる機能と、任意方向、例えば3方向のMPR画像を表示させる断面観察画面の表示指示を入力部53から受けた場合に、MPR画像のアキシャル断面方向の横幅が、MPR画像を表示部54に表示させるための表示枠の横幅よりも大きいか否かを判定する機能とを有する。さらに、第1の表示制御部90は、判定結果を第2の表示制御部91に与えるとともに、表示部54に表示されたコロナル画像およびサジタル画像の一方または双方に断面観察画面の表示枠の縦方向(上限幅方向の)の位置を示す線分等の図形や記号を重ねて表示させるための画像情報を作成して表示部54に与える機能を有する。
さらに、第1の表示制御部90には、断面観察画面が表示部54に表示されている状態で、入力部53の操作により断面観察画面上に表示されたMPR画像の領域中心の変更指示を受けた場合には、変更後の領域中心の位置を中心として任意方向のMPR画像データを作成するようにMPR画像作成部58に指示を与える機能が備えられる。そして、第1の表示制御部90は、マウス等の入力部53により、断面観察画面上に表示されたMPR画像の領域中心の変更指示を容易に変更できるようにコロナル画像またはサジタル画像にスクロール可能な図形を重ねて表示させるための画像情報を作成して表示部54に与えることができるように構成される。
第2の表示制御部91は、MPR画像を表示させるための表示枠の横幅よりもMPR画像の横幅が大きいと判定された旨の判定結果を第1の表示制御部90から受けた場合には、例えば、そのままの拡大率でMPR画像が表示された表示枠の横幅と同じ横幅の指定方向のMPR画像データを、指定された表示位置を中心として作成するようにMPR画像作成部58に指示を与える機能と、指示に従ってMPR画像作成部58において作成された各MPR画像データを構成要素とする断面観察画面情報を表示部54に与えることにより断面観察画面を表示させる機能とを有する。
また、逆に、第2の表示制御部91には、MPR画像を表示させるための表示枠の横幅よりもMPR画像の横幅が小さいと判定された旨の判定結果を第1の表示制御部90から受けた場合に、任意方向の各MPR画像の横幅が断面観察画面におけるMPR画像の表示枠の幅となるように拡大率を調整して各MPR画像データを作成するようにMPR画像作成部58に指示を与える機能と、指示に従ってMPR画像作成部58において作成された各MPR画像データを構成要素とする断面観察画面情報を表示部54に与えることにより断面観察画面を表示させる機能とを有する。
次に画像表示装置34Cの動作および作用について説明する。
画像表示装置34Cでは、図2と同等な流れにより、薄スライス画像データからアキシャル画像データが作成されて表示される。ただし、図2のステップS3において、MPR画像を表示部54に表示させた後、MPR画像の拡大率の変更や、補助的な画面として断面観察画面を表示させることができる。
図11は、図10に示す画像表示装置34Cにおいて、断面観察画面を表示部54に表示させる際の流れを示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
まず、ステップS3においてMPR画像が表示部54に表示される。
次に、ステップS30において、入力部53から断面観察画面の表示指示が第1の表示制御部90に入力される。
次に、ステップS31において、第1の表示制御部90は、MPR画像のアキシャル断面方向の横幅が、MPR画像を表示部54に表示させるための表示枠の横幅よりも大きいか否かを判定する。
図12は、図10に示す画像表示装置34Cの表示部54に表示されるMPR画像の横幅と表示枠の横幅との関係を説明する図である。
図12に示すように表示部54には、コロナル画像の表示枠100、サジタル画像の表示枠101およびアキシャル画像の表示枠102が表示され、コロナル画像の表示枠100、サジタル画像の表示枠101およびアキシャル画像の表示枠102の内側にそれぞれコロナル画像、サジタル画像およびアキシャル画像が表示される。一般にコロナル画像およびサジタル画像は縦長であるため、コロナル画像の表示枠100およびサジタル画像の表示枠101も縦長とされる。
そして、第1の表示制御部90は、例えばコロナル画像の横幅X1が、コロナル画像の表示枠100の横幅X2よりも大きいか否かを判定する。図12では、コロナル画像の横幅X1が、コロナル画像の表示枠100の横幅X2よりも小さい場合の例を示す。また、コロナル画像には、例えば断面観察画面にコロナル画像を表示させた場合の表示枠の位置を示す実線103と中心位置を示す三角記号104および点線105が表示される。
そして、第1の表示制御部90は、MPR画像の横幅が、MPR画像の表示枠の横幅よりも大きいか否かの判定結果を第2の表示制御部91に与える。
次に、ステップS32において、MPR画像の横幅が、MPR画像の表示枠の横幅よりも大きい場合には、第2の表示制御部91は、例えば、同一の拡大率でMPR画像が表示された表示枠の縦横幅と同じ縦横幅の4方向のMPR画像データを、指定された表示位置を中心として作成するようにMPR画像作成部58に指示を与える。そして、MPR画像作成部58は、指示に従って断面観察画面の表示に用いるためのMPR画像データを作成する。
一方、ステップS33において、MPR画像の横幅が、MPR画像の表示枠の横幅よりも小さい場合には、第2の表示制御部91は、例えば、4方向の各MPR画像の横幅が断面観察画面におけるMPR画像の表示枠の幅となるように拡大率を調整して各MPR画像データを作成するようにMPR画像作成部58に指示を与える。そして、MPR画像作成部58は、指示に従って断面観察画面の表示に用いるためのMPR画像データを作成する。
次に、ステップS34において、MPR画像作成部58は、各MPR画像データを第2の表示制御部91に与え、第2の表示制御部91は各MPR画像データを構成要素とする断面観察画面情報を表示部54に与えることにより断面観察画面を表示させる。
図13は、図10に示す画像表示装置34Cの表示部54に表示される断面観察画面の一例を示す図である。
図13に示すように、断面観察画面には、コロナル画像D3、サジタル画像D4、アキシャル画像D5、オブリーク画像D6が表示される。また、サジタル画像D4上には、オブリーク画像D6の断面方向が点線の線分により表示されている。
この状態で、入力部53の操作により、断面観察画面に表示されたコロナル画像D3、サジタル画像D4、アキシャル画像D5、オブリーク画像D6の中心位置を変更することもできる。
その場合には、ステップS35において、マウス等の入力部53から断面観察画面に表示されたMPR画像の中心位置の変更指示が第1の表示制御部90に入力される。このとき、第1の表示制御部90から表示部54に与えられて表示されたコロナル画像を参照しつつ、断面観察画像の中心位置を設定するための図形をスクロールすることにより、MPR画像の中心位置の変更指示を第1の表示制御部90に入力することができる。
図14は、図10に示す画像表示装置34Cの表示部54に表示されるコロナル画像を介して断面観察画面に表示されるMPR画像の中心位置を変更する場合の例を示す図である。
図14に示すように表示部54に表示されたコロナル画像には、断面観察画像の表示枠を示す実線103の線分と、中心位置を示す点線105の線分が表示される。また、中心位置を変更するための三角記号104および矢印記号106が重ねて表示される。尚、図14は、MPR画像の横幅が、MPR画像の表示枠の横幅よりも大きい場合の例を示す。また、このとき、断面観察画像の表示枠を示す実線103間の範囲X3が断面観察画面上におけるコロナル画像の表示範囲X3となる。
そして、マウス等の入力部53の操作により、三角記号104や矢印記号106をスクロールすると、コロナル画像の表示範囲および中心位置の変更指示が第1の表示制御部90に入力せしめられる。このため、第1の表示制御部90からMPR画像作成部58に、変更後の領域中心の位置を中心として所望のMPR画像データを作成するように指示が与えられる。
そして、再びステップS32において、変更後のMPR画像データが再作成され、ステップS33において断面観察画面に再作成されたコロナル画像等のMPR画像が表示される。
つまり、以上の画像表示装置34Cは、コロナル画像やサジタル画像等のMPR画像を所望の拡大率で表示部54に表示できるようにし、かつ表示部54に向かってMPR画像の横方向の幅が表示枠の横幅を超えた場合にアスペクト比が1:1のMPR画像を別途あるいは切換えて表示部54に表示できるように構成したものである。
このため、画像表示装置34Cによれば、コロナル画像やサジタル画像の横幅が表示枠の横幅よりも大きく縦長である場合であっても、コロナル画像やサジタル画像を観察対象となる範囲内で拡大表示させることができる。これにより、縦長のコロナル画像やサジタル画像を参照しながら、断面観察画面に表示されるMPR画像の範囲を自由に変更しつつ、連続的に観察を行うことができる。
尚、以上の各実施形態におけるX線CT画像診断表示システム30、30A、30B、30Cや画像表示装置34、34A、34B、34Cを互いに組み合わせて構成してもよく、一部の構成要素や機能を省略して構成してもよい。
また、表示させるMPR画像をアキシャル画像としたが、アキシャル断面方向以外の他の方向(第1の方向)のMPR画像を表示させるために第1の方向と異なる第2の方向のMPR画像を参照用に用いてもよい。