JP2004188002A - 画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】3次元画像データに基づく断面画像を表示しながら診断を行う場合に、診断手順に従って断面画像を表示させるために診断中に行う設定作業を省力化し、診断効率を向上させる。
【解決手段】記憶手段1によって記憶された診断手順Qに従って、表示制御手段2が画像生成情報Q1を送信して画像生成手段3に断面画像データの生成を指示し、画像生成手段3はこの指示に基づきボリュームデータPから複数の断面画像データP1,P2等を生成する。表示制御手段2は表示制御情報Q2を送信して断面画像の表示や切替を画像表示手段4に指示し、画像表示手段4はこの指示に基づき断面画像データP1,P2等を読み込み断面画像の表示を行う。これにより、診断手順Qに基づいて断面画像を自動的に表示する。
【選択図】 図1
【解決手段】記憶手段1によって記憶された診断手順Qに従って、表示制御手段2が画像生成情報Q1を送信して画像生成手段3に断面画像データの生成を指示し、画像生成手段3はこの指示に基づきボリュームデータPから複数の断面画像データP1,P2等を生成する。表示制御手段2は表示制御情報Q2を送信して断面画像の表示や切替を画像表示手段4に指示し、画像表示手段4はこの指示に基づき断面画像データP1,P2等を読み込み断面画像の表示を行う。これにより、診断手順Qに基づいて断面画像を自動的に表示する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示装置に関し、より詳細には、被写体を表す3次元の医用画像データに基づき断面画像を表示する画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CT(Computerized Tomography;コンピュータ断層撮影)やMRI(Magnetic Resonance Imaging;磁気共鳴映像法)により取得された複数のスライス画像データの集合体として構成される3次元画像データに基づいて生成される断面画像や3次元表示画像から、病変部を発見し、またその病変部の状態を観察して、疾病の有無や進行状況の診断を行うことが行われている。
【0003】
このような断面画像を用いた実際の診断に際しては、断面に垂直な方向を軸として断面を移動させながら軸の方向に連続的に撮影した大量の断面画像を読影する必要があり、読影の効率を向上させるための技術として、本のページを1枚ずつめくるように表示される断面画像を切り替えるブラウジング技法(例えば、特許文献1)や、複数の断面画像を1枚ずつ手動または自動的に連続に切り替えて表示するスタック表示機能(ページャー機能)(例えば、特許文献2)等が知られている。
【0004】
また、被写体の任意の点を通り直交する3つの断面による断面画像や任意の視点から見た断面画像を3次元画像データから再構成して表示するMPR(Multi-Planar Reconstruction;多断面再構成)の技術が知られている(例えば、特許文献3)。
【0005】
さらに、これらの技術を組み合わせたものとして、直交する3つの断面による断面画像をMPR技術により再構成して表示しながら、そのうちの1つの断面について、断面を自動的に移動させスタック表示を行う画像表示装置が知られている(例えば、特許文献4)。
【0006】
これらの技術は、診断者による被写体中の病変部等の3次元的な把握を容易化したり、診断者による断面画像の表示の切替操作を容易化、省力化したりするためのものである。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−336322号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2002−165787号公報
【0009】
【特許文献3】
特開2002−11000号公報
【0010】
【特許文献4】
特開平5−346963号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
診断者が3次元画像データに基づいて診断を行う場合には、これらの技術により実現される機能を組み合わせて利用し、診断部位や診断目的に応じて、または診断者の診断手法に応じて、ある程度定型的な診断手順に基づいて行っている。例えば、最初に所定の視点から見た断面について被写体と同程度の厚さによる断面画像を表示させて全体を概観し、次に別の視点から見た断面による断面画像を自動スタック表示させて詳細を確認するというような手順が考えられる。
【0012】
このような場合、従来の画像表示装置では、初期設定により断面に垂直な軸の向きや位置、厚さ等を指定することによって、被写体と同程度の厚さによる断面画像を表示させ、次に、断面に垂直な軸の向きや位置、厚さ、さらに、スタック表示における断面の移動ピッチ、移動速度、移動区間等を手動で設定し直すことによって、別の視点から見た断面による断面画像を自動スタック表示させる必要がある。また、別の被検者の画像を見る場合にも同じ設定を繰返し行う必要がある。このため、診断者は、診断中にこのような単調な設定作業に時間を取られ、本来の断面画像の読影に注意を注ぎきれないため、3次元画像データが従来の2次元の放射線画像に比べて飛躍的に大きな情報量を有しているにもかかわらず、結果的に診断効率の低下を招いている。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、3次元画像データに基づく断面画像を表示しながら診断を行う場合に、診断手順に従って断面画像を表示させるために診断中に行う単調な設定作業を省力化し、診断者を本来の診断に集中させることによって、診断効率を向上させる画像表示装置を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明による画像表示装置は、被写体の3次元医用画像データに基づき、被写体の複数の断面画像を所定の診断手順に従って時系列的に表示するものであり、診断者が所望する少なくとも1つの診断手順を記憶する記憶手段と、その記憶された診断手順に従って、複数の断面画像の表示を制御する表示制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0015】
「被写体の3次元医用画像データ」とは、各画素の位置が3次元空間に定義される画像データをいう。具体例としては、ボリュームデータの他、CTやMRIによる画像データのように、所定の軸に沿って、軸に垂直な断面で被写体を順次スライスした状態を表す複数の断面画像データの集合体として構成される画像データが考えられる。
【0016】
「所定の診断手順」とは、ある程度定型化した診断手順をいう。具体例としては、頭部、胸部、腹部等の診断部位に応じた診断手順や、集団検診、精密検査等の診断目的に応じた診断手順、さらに、診断者毎の診断手法に基づく診断手順等が考えられる。
【0017】
所定の診断手順の構成要素としては、例えば、時系列的に表示する複数の断面画像を生成するために必要な情報や、断面画像の切替や画面表示のレイアウトのための情報等が考えられる。前者の情報としては、例えば、時系列的に表示する複数の断面画像の各々について、断面を見る視点を表す断面に垂直な方向(法線ベクトル)、断面上の任意の点の位置、断面に垂直な方向における厚さ等が考えられ、後者の情報としては、例えば、自動スタック表示において各々の断面画像の表示を切り替える速度(または画像毎の表示時間)や、1画面中に表示する断面画像の数やMPRにより生成した複数の視点から見た断面による断面画像の表示の有無等が考えられる。
【0018】
「複数の断面画像の表示を制御する」とは、本画像表示装置に対して、複数の断面画像を生成させ、生成された断面画像を自動的に切り替えながら表示させるために必要な命令や情報収集等を行うことをいう。
【0019】
なお、本発明による画像表示装置は、複数の断面画像を1枚ずつ自動的に順次切り替えて表示する自動スタック表示機能や、被写体の任意の点を通り直交する3つの断面による断面画像や任意の視点から見た断面画像を3次元画像データから再構成して表示するMPR機能の少なくとも一方の機能を有している必要があり、また、両方の機能を有していることが望ましい。
【0020】
【発明の効果】
本発明の画像表示装置によれば、記憶された診断手順に従って、表示制御手段が複数の断面画像の生成と表示を自動的に制御するため、診断手順に従って断面画像を表示させるために行う単調な設定作業が省力化され、診断者は本来の診断に集中することが可能になり、診断効率が向上する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0022】
本発明の第1の実施形態となる画像表示装置Xは、所定の診断手順に従った断面画像の自動表示を実現するものであり、図1は同装置Xの構成を示すブロック図である。
【0023】
図1に示すように、同装置Xは、診断者が所望する少なくとも1つの診断手順Qを記憶する記憶手段1と、その記憶された診断手順Qに従って、複数の断面画像の表示を制御する表示制御手段2と、診断手順Qのうち断面画像を生成するための画像生成情報Q1とボリュームデータPとに基づき複数の断面画像データP1,P2等を生成する画像生成手段3と、診断手順Qのうちの断面画像の表示を制御する表示制御情報Q2と断面画像データP1,P2等とに基づき断面画像Rを時系列的に表示する画像表示手段4とを備えている。
【0024】
診断者は、所望する診断手順Qを予め同装置Xに設定しておく必要がある。具体的には、自動スタック表示の場合、図2(a)に示すように、断面を見る視点(断面に垂直な方向)、断面の厚さ、断面画像の表示範囲(断面画像の表示開始位置と終了位置)、断面の間隔、さらに、断面画像の表示切替速度(または画像毎の表示時間)や1画面に表示する断面画像数を設定する。また、MPRによる複数の断面画像の表示の場合、図2(b)に示すように、断面を見る視点、その複数の断面が通る点の位置を設定する。また、診断者は、所定の診断の途中で、断面の視点や厚さ、表示モード(自動スタック、MPR等)を切り替えて断面画像を見ると考えられるため、複数のステップに分けて設定を行い、ステップ毎に、所定の時間の経過後に次のステップに自動的に移行するのか、診断者が同装置Xのキーボード(図示なし)やマウス(図示なし)等の操作により手動で次のステップに移行させるのかを設定する。
【0025】
図3は、胸部のボリュームデータに基づき診断を行う場合の設定例を示したものである。図3に示すように、まず第1ステップで、胸部を正面から被写体と同程度の厚さの断面で概観する。次に15秒経過後に第2ステップに移行し、胸部の正面方向から見た厚さ3mmの断面を背面方向に5mm間隔で移動させながら、各断面を1.5秒ずつ自動スタック表示すると同時に、ボリュームデータの中心位置を通り、身体の上下方向、側面方向の各々から見た断面による断面画像を表示する。そして、診断者の手動操作によって第3ステップに移行し、小結節に注目した診断を行うために、身体の上下方向から見た厚さ3mmの断面を身体の下の向きに3mm間隔で移動させながら、各断面を1.2秒ずつ、1画面に9つの断面画像を表示しながら自動スタック表示を行う。以下、この設定を例に説明を行う。
【0026】
なお、同装置Xは、このような設定を行うためのGUI(Graphical User Interface)等を用いた設定手段を備えることが望ましい。
【0027】
このような設定は、記憶手段1によって、所定の設定ファイルに保存され、同装置Xのハードディスク等の補助記憶装置(図示なし)に格納される。
【0028】
診断者が同装置Xを起動すると、最初に図4のような選択画面が表示される。診断者は診断対象のボリュームデータPのファイル名を指定するとともに(図4上段)、予め設定しておいた診断手順のうちのどの手順によって画像を表示するかをリストから選択する(図4下段)。このリストは、同装置Xが、記憶手段1に格納されている設定ファイルを読み込み、診断手順のタイトル部を抽出して生成したものである。なお、リストで「(診断手順を使用しない)」を選択すると、従来と同様に手動で設定を行いながら断面画像の表示を切り替えることができる。
【0029】
診断者が所望する診断手順(ここでは「胸部CT・精密・小結節A」)を選択すると、表示制御手段2は記憶手段1に格納されている設定ファイルから該当する診断手順Qを読み込む。そして、診断手順Qのうちの断面画像データを生成するための画像生成情報Q1と図4の画面で指定されたボリュームデータPのファイル名とを画像生成手段3に渡し、断面画像データの生成を指示する。画像生成情報Q1の具体例としては、図3の設定の第1、第3ステップの場合は、断面を見る視点、断面の厚さ、断面画像の表示範囲(開始位置、終了位置)の情報が、第2ステップの場合は、これらに加えてMPRにより再構成される断面画像の断面が通る点の位置、断面を見る視点の情報が考えられる。
【0030】
画像生成手段3は、ボリュームデータPのファイルを読み込み、画像生成情報Q1に従って断面画像データP1,P2等を生成する。生成された断面画像データP1,P2等は、各々がどのステップの何番目に表示される断面画像か、若しくは、MPRにより表示される断面画像かを識別可能な状態で同装置Xのハードディスク等の記憶媒体に格納される。なお、断面画像データP1,P2等は、画像生成情報Q1により指定された断面と厚さとにより特定される領域内の画素であって、断面に平行な平面(投影面)と垂直な線上にあるものの画素値の平均値を求めることによって生成する。投影面と垂直な線上の画素値は、被写体の撮影時にその線の近傍で取得した画素値に基づく補間処理によって求めてもよい。また、自動スタック表示により表示される複数の断面画像の断面に垂直な方向における位置は、断面画像の表示範囲の開始位置に断面の厚さと間隔の和を順次加算していくことにより得られる(図2参照)。
【0031】
表示制御手段2は、画像生成手段3による断面画像データP1,P2等の生成の完了を検出する。具体的には、画像生成手段3が断面画像データ生成完了のメッセージを表示制御手段2に送ることが考えられる。この断面画像データ生成完了のメッセージには、生成された断面画像データのファイル名が含まれている。そして、画像表示手段4に対して表示制御情報Q2を送り、所定の断面画像の表示を指示する。ここで表示制御情報Q2は診断手順Qのうちの表示を制御するために必要な情報と表示する断面画像に対応する断面画像データのファイル名とを含む。画像表示手段4は、これに基づき、第1ステップで表示する断面画像の断面画像データP1を読み込み、断面画像を画面に表示する。図5は、図3の第1ステップに従って被写体の正面から見た被写体と同程度の厚さの断面による断面画像が表示された状態を示している。
【0032】
表示制御手段2は、第1ステップの断面画像の表示の完了を検出する。具体的には、画像表示手段4からの表示完了メッセージを表示制御手段2が受信することが考えられる。そして、表示制御手段2の有するタイマーにより断面画像の表示時間15秒を計測する。15秒経過を検出したら、第2ステップの1番目の断面画像の表示を画像表示手段4に指示する。
【0033】
画像表示手段4は、表示制御手段2からの指示に基づき、第2ステップの1番目に表示する断面画像のデータP2等を読み込み、断面画像を画面に表示する。以降、設定された切替時間1.5秒毎に、表示制御手段2は画像表示手段4に次の画像への表示の切替を指示し、これに基づき、新たな断面画像データが読み込まれ、断面画像が画面に表示される。図6は、第2ステップで表示される断面画像の例を示したものである。図に示すように、指定された3つの視点から見た断面画像が領域Wa,Wc,Wsに表示されており、ラインカーソルM1は領域Wcに表示されている断面画像の断面の位置を、ラインカーソルM2は領域Waに表示されている断面画像の断面の位置を、ラインカーソルM3は領域Wsに表示されている断面画像の断面の位置を、ラインカーソルM4は領域Wcに表示されている断面画像の断面の位置を各々示している。図3の第2ステップの設定に基づくと、自動スタック表示の対象となる断面画像は身体の正面方向から見たものであり、領域Wcに表示されるから、表示制御手段2からの表示切替の指示によりこの領域の断面画像が順次切り替えられて表示され、同時に、ラインカーソルM1とM4の位置が領域Wcに表示されている断面画像の断面の位置に応じて移動する。
【0034】
表示制御手段2は、第2ステップで自動スタック表示される最後の断面画像の表示の完了を検出する。具体的には、表示制御手段2が、画像生成手段3が生成した断面画像データのファイルのうち、第2ステップで自動スタック表示されるものについてファイル数をカウントしておき、さらに、画像表示手段4が既に自動スタック表示を完了した断面画像の数をカウントし、両者を比較することによって検出することが考えられる。ここで、図3の設定では、第2ステップから第3ステップへの移行は「手動」と設定されているので、最後の断面画像の表示後、診断者の入力待ち状態になる。次のステップへの移行は、具体的には、図6のB1のように次のステップへの移行を指示するボタンを設け、診断者がマウス(図示なし)等を操作してこのボタンをクリックすることにより行われる。第3ステップでは、自動スタック表示で1画面に9つの断面画像を同時に表示することと、表示対象の断面画像のデータのファイル名を表示制御手段2が画像表示手段4に対して指示する。そして、1.2秒間隔で、表示されている断面画像を1枚順送りして表示することと新たに表示する断面画像のデータのファイル名の指示を行う。図7は、第3ステップで画像表示手段4が表示する画面の一例を示したものである。
【0035】
このように本発明の第1の実施形態となる画像表示装置Xによれば、記憶手段1によって記憶された診断手順Qに従って、表示制御手段2が、画像生成手段3による複数の断面画像データの生成と画像表示手段4による断面画像の表示を自動的に制御するため、診断手順に従って断面画像を表示させるために診断中に行う単調な設定作業が省力化され、診断者は本来の診断に集中することが可能になり、診断効率が向上する。
【0036】
なお、本実施の形態では、胸部の診断手順を例にして説明を行ったが、診断手順はこれに限定されず、他の診断部位や診断目的の異なるもの、或いは診断者独自のものであってもよい。例えば、腹部における腸の走行を診断するのであれば、断面を見る視点を身体の正面方向、断面の厚さを8mm、断面画像の表示開始位置を身体の中央部に固定して設定することが考えられる。
【0037】
また、本実施の形態では、断面画像の表示範囲(開始位置、終了位置)をデータの始端、終端からの距離によって指定したが、例えば、「被写体の存在する範囲」というように設定することも考えられる。この場合には、画像生成手段2が、画像生成情報Q1に基づく断面画像データの生成を行う前にボリュームデータPに対して所定の閾値による処理を行い、被写体の輪郭を検出し、輪郭の位置を特定しておけばよい。
【0038】
本実施の形態では、所定の診断手順で表示される全ての断面画像データの生成が完了した後に画像表示を開始するように制御しているが、断面画像データの生成をある程度先行させながら、画像表示を同時に行うように制御することも可能である。
【0039】
本発明の第2の実施形態となる画像表示装置Yは、同装置Xの機能をクライアント/サーバ環境で実現したものである。
【0040】
図8は、同装置Yの物理的な構成を示している。また同装置Yの論理的な構成は同装置Xと同様である(図1参照)。図8のように、同装置Yは、記憶手段1(図1)と表示制御手段2(図1)と画像表示手段4(図1)とを備えたクライアント端末10と、画像生成手段3を備えた画像処理サーバ20と、クライアント端末10と画像処理サーバ20を接続するネットワーク30とから構成されている。なお、ボリュームデータPは、画像処理サーバ20のハードディスク等の補助記憶装置に格納されていてもよいし、ネットワーク30に接続された他の装置に格納されていてもよい。
【0041】
以下、同装置Xとの相違点を中心に説明を行う。
【0042】
診断者は所望する診断手順をクライアント端末10側で予め設定し、クライアント端末10側の記憶手段1(図1)に記憶させておく。
【0043】
そして、クライアント端末10を起動し、診断者は診断対象のボリュームデータのファイル名を指定するとともに、予め設定しておいた診断手順のうちのどの手順によって画像を表示するかをリストから選択する(図4参照)。
【0044】
診断者が所望する診断手順を選択すると、クライアント端末10側の表示制御手段2(図1)は記憶手段1(図1)が格納している設定ファイルから該当する診断手順Qを読み込む。そして、診断手順Qのうちの断面画像データを生成するための画像生成情報Q1とボリュームデータPのファイル名を、断面画像データ生成の要求メッセージとしてネットワーク30経由で画像処理サーバ20に送信することにより、画像処理サーバ20の画像生成手段3(図1)に対して断面画像データの生成を指示する。
【0045】
画像処理サーバ20の画像生成手段3(図1)は、指定されたボリュームデータPのファイルを読み込み、受信した画像生成情報Q1に従って断面画像データP1,P2等を生成する。断面画像データの生成が完了したらその旨の応答メッセージを、要求メッセージを送信したクライアント端末10に対してネットワーク30経由で送信する。応答メッセージには、診断手順Qの各ステップで表示する断面画像データのファイル名が含まれている。
【0046】
クライアント端末10側の表示制御手段2(図1)は、この応答メッセージを受信することにより、断面画像データの生成の完了を検出する。そして、同じクライアント端末10の画像表示手段4(図1)に対して、装置Xと同様に、ステップ毎に断面画像の表示、切替等の指示を行う。画像表示手段4(図1)は、ネットワーク30経由で断面画像データP1,P2等を読み込み、断面画像の表示を行う。
【0047】
このように本発明の第2の実施形態となる画像表示装置Yによれば、同装置Xと同様の効果が得られることに加えて、同装置Xと同様の機能をクライアント/サーバ環境で実現することで、機能を分散し、適材適所で処理を行うことが可能になり、システム資源の効率的な利用が可能になる。また、クライアント端末のみ複数設置する等、必要な機能を有する構成要素の単位でシステム規模の拡張を図ることが可能になるため、投資効率もよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による画像表示装置X、Yの論理的構成を示すブロック図
【図2】断面画像を特定するための情報を示す模式図((a);自動スタック表示の場合、(b);MPRによる表示の場合)
【図3】本発明の実施の形態による画像表示装置X,Yに格納された診断手順の設定例を示す図
【図4】本発明の実施の形態による画像表示装置X,Yで画像の表示を開始するための選択画面の例を示す図
【図5】図3の診断手順の第1ステップに従って表示された画面の例を示す図
【図6】図3の診断手順の第2ステップに従って表示された画面の例を示す図
【図7】図3の診断手順の第3ステップに従って表示された画面の例を示す図
【図8】本発明の実施の形態による画像表示装置Yの物理的構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 記憶手段
2 表示制御手段
3 画像生成手段
4 画像表示手段
10 クライアント端末
20 画像処理サーバ
30 ネットワーク
P ボリュームデータ
P1 断面画像データ(第1ステップの1番目)
P2 断面画像データ(第2ステップの1番目)
Q 診断手順
Q1 画像生成情報
Q2 表示制御情報
R 断面画像
X 本発明の第1の実施の形態による画像表示装置
Y 本発明の第2の実施の形態による画像表示装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示装置に関し、より詳細には、被写体を表す3次元の医用画像データに基づき断面画像を表示する画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CT(Computerized Tomography;コンピュータ断層撮影)やMRI(Magnetic Resonance Imaging;磁気共鳴映像法)により取得された複数のスライス画像データの集合体として構成される3次元画像データに基づいて生成される断面画像や3次元表示画像から、病変部を発見し、またその病変部の状態を観察して、疾病の有無や進行状況の診断を行うことが行われている。
【0003】
このような断面画像を用いた実際の診断に際しては、断面に垂直な方向を軸として断面を移動させながら軸の方向に連続的に撮影した大量の断面画像を読影する必要があり、読影の効率を向上させるための技術として、本のページを1枚ずつめくるように表示される断面画像を切り替えるブラウジング技法(例えば、特許文献1)や、複数の断面画像を1枚ずつ手動または自動的に連続に切り替えて表示するスタック表示機能(ページャー機能)(例えば、特許文献2)等が知られている。
【0004】
また、被写体の任意の点を通り直交する3つの断面による断面画像や任意の視点から見た断面画像を3次元画像データから再構成して表示するMPR(Multi-Planar Reconstruction;多断面再構成)の技術が知られている(例えば、特許文献3)。
【0005】
さらに、これらの技術を組み合わせたものとして、直交する3つの断面による断面画像をMPR技術により再構成して表示しながら、そのうちの1つの断面について、断面を自動的に移動させスタック表示を行う画像表示装置が知られている(例えば、特許文献4)。
【0006】
これらの技術は、診断者による被写体中の病変部等の3次元的な把握を容易化したり、診断者による断面画像の表示の切替操作を容易化、省力化したりするためのものである。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−336322号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2002−165787号公報
【0009】
【特許文献3】
特開2002−11000号公報
【0010】
【特許文献4】
特開平5−346963号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
診断者が3次元画像データに基づいて診断を行う場合には、これらの技術により実現される機能を組み合わせて利用し、診断部位や診断目的に応じて、または診断者の診断手法に応じて、ある程度定型的な診断手順に基づいて行っている。例えば、最初に所定の視点から見た断面について被写体と同程度の厚さによる断面画像を表示させて全体を概観し、次に別の視点から見た断面による断面画像を自動スタック表示させて詳細を確認するというような手順が考えられる。
【0012】
このような場合、従来の画像表示装置では、初期設定により断面に垂直な軸の向きや位置、厚さ等を指定することによって、被写体と同程度の厚さによる断面画像を表示させ、次に、断面に垂直な軸の向きや位置、厚さ、さらに、スタック表示における断面の移動ピッチ、移動速度、移動区間等を手動で設定し直すことによって、別の視点から見た断面による断面画像を自動スタック表示させる必要がある。また、別の被検者の画像を見る場合にも同じ設定を繰返し行う必要がある。このため、診断者は、診断中にこのような単調な設定作業に時間を取られ、本来の断面画像の読影に注意を注ぎきれないため、3次元画像データが従来の2次元の放射線画像に比べて飛躍的に大きな情報量を有しているにもかかわらず、結果的に診断効率の低下を招いている。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、3次元画像データに基づく断面画像を表示しながら診断を行う場合に、診断手順に従って断面画像を表示させるために診断中に行う単調な設定作業を省力化し、診断者を本来の診断に集中させることによって、診断効率を向上させる画像表示装置を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明による画像表示装置は、被写体の3次元医用画像データに基づき、被写体の複数の断面画像を所定の診断手順に従って時系列的に表示するものであり、診断者が所望する少なくとも1つの診断手順を記憶する記憶手段と、その記憶された診断手順に従って、複数の断面画像の表示を制御する表示制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0015】
「被写体の3次元医用画像データ」とは、各画素の位置が3次元空間に定義される画像データをいう。具体例としては、ボリュームデータの他、CTやMRIによる画像データのように、所定の軸に沿って、軸に垂直な断面で被写体を順次スライスした状態を表す複数の断面画像データの集合体として構成される画像データが考えられる。
【0016】
「所定の診断手順」とは、ある程度定型化した診断手順をいう。具体例としては、頭部、胸部、腹部等の診断部位に応じた診断手順や、集団検診、精密検査等の診断目的に応じた診断手順、さらに、診断者毎の診断手法に基づく診断手順等が考えられる。
【0017】
所定の診断手順の構成要素としては、例えば、時系列的に表示する複数の断面画像を生成するために必要な情報や、断面画像の切替や画面表示のレイアウトのための情報等が考えられる。前者の情報としては、例えば、時系列的に表示する複数の断面画像の各々について、断面を見る視点を表す断面に垂直な方向(法線ベクトル)、断面上の任意の点の位置、断面に垂直な方向における厚さ等が考えられ、後者の情報としては、例えば、自動スタック表示において各々の断面画像の表示を切り替える速度(または画像毎の表示時間)や、1画面中に表示する断面画像の数やMPRにより生成した複数の視点から見た断面による断面画像の表示の有無等が考えられる。
【0018】
「複数の断面画像の表示を制御する」とは、本画像表示装置に対して、複数の断面画像を生成させ、生成された断面画像を自動的に切り替えながら表示させるために必要な命令や情報収集等を行うことをいう。
【0019】
なお、本発明による画像表示装置は、複数の断面画像を1枚ずつ自動的に順次切り替えて表示する自動スタック表示機能や、被写体の任意の点を通り直交する3つの断面による断面画像や任意の視点から見た断面画像を3次元画像データから再構成して表示するMPR機能の少なくとも一方の機能を有している必要があり、また、両方の機能を有していることが望ましい。
【0020】
【発明の効果】
本発明の画像表示装置によれば、記憶された診断手順に従って、表示制御手段が複数の断面画像の生成と表示を自動的に制御するため、診断手順に従って断面画像を表示させるために行う単調な設定作業が省力化され、診断者は本来の診断に集中することが可能になり、診断効率が向上する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0022】
本発明の第1の実施形態となる画像表示装置Xは、所定の診断手順に従った断面画像の自動表示を実現するものであり、図1は同装置Xの構成を示すブロック図である。
【0023】
図1に示すように、同装置Xは、診断者が所望する少なくとも1つの診断手順Qを記憶する記憶手段1と、その記憶された診断手順Qに従って、複数の断面画像の表示を制御する表示制御手段2と、診断手順Qのうち断面画像を生成するための画像生成情報Q1とボリュームデータPとに基づき複数の断面画像データP1,P2等を生成する画像生成手段3と、診断手順Qのうちの断面画像の表示を制御する表示制御情報Q2と断面画像データP1,P2等とに基づき断面画像Rを時系列的に表示する画像表示手段4とを備えている。
【0024】
診断者は、所望する診断手順Qを予め同装置Xに設定しておく必要がある。具体的には、自動スタック表示の場合、図2(a)に示すように、断面を見る視点(断面に垂直な方向)、断面の厚さ、断面画像の表示範囲(断面画像の表示開始位置と終了位置)、断面の間隔、さらに、断面画像の表示切替速度(または画像毎の表示時間)や1画面に表示する断面画像数を設定する。また、MPRによる複数の断面画像の表示の場合、図2(b)に示すように、断面を見る視点、その複数の断面が通る点の位置を設定する。また、診断者は、所定の診断の途中で、断面の視点や厚さ、表示モード(自動スタック、MPR等)を切り替えて断面画像を見ると考えられるため、複数のステップに分けて設定を行い、ステップ毎に、所定の時間の経過後に次のステップに自動的に移行するのか、診断者が同装置Xのキーボード(図示なし)やマウス(図示なし)等の操作により手動で次のステップに移行させるのかを設定する。
【0025】
図3は、胸部のボリュームデータに基づき診断を行う場合の設定例を示したものである。図3に示すように、まず第1ステップで、胸部を正面から被写体と同程度の厚さの断面で概観する。次に15秒経過後に第2ステップに移行し、胸部の正面方向から見た厚さ3mmの断面を背面方向に5mm間隔で移動させながら、各断面を1.5秒ずつ自動スタック表示すると同時に、ボリュームデータの中心位置を通り、身体の上下方向、側面方向の各々から見た断面による断面画像を表示する。そして、診断者の手動操作によって第3ステップに移行し、小結節に注目した診断を行うために、身体の上下方向から見た厚さ3mmの断面を身体の下の向きに3mm間隔で移動させながら、各断面を1.2秒ずつ、1画面に9つの断面画像を表示しながら自動スタック表示を行う。以下、この設定を例に説明を行う。
【0026】
なお、同装置Xは、このような設定を行うためのGUI(Graphical User Interface)等を用いた設定手段を備えることが望ましい。
【0027】
このような設定は、記憶手段1によって、所定の設定ファイルに保存され、同装置Xのハードディスク等の補助記憶装置(図示なし)に格納される。
【0028】
診断者が同装置Xを起動すると、最初に図4のような選択画面が表示される。診断者は診断対象のボリュームデータPのファイル名を指定するとともに(図4上段)、予め設定しておいた診断手順のうちのどの手順によって画像を表示するかをリストから選択する(図4下段)。このリストは、同装置Xが、記憶手段1に格納されている設定ファイルを読み込み、診断手順のタイトル部を抽出して生成したものである。なお、リストで「(診断手順を使用しない)」を選択すると、従来と同様に手動で設定を行いながら断面画像の表示を切り替えることができる。
【0029】
診断者が所望する診断手順(ここでは「胸部CT・精密・小結節A」)を選択すると、表示制御手段2は記憶手段1に格納されている設定ファイルから該当する診断手順Qを読み込む。そして、診断手順Qのうちの断面画像データを生成するための画像生成情報Q1と図4の画面で指定されたボリュームデータPのファイル名とを画像生成手段3に渡し、断面画像データの生成を指示する。画像生成情報Q1の具体例としては、図3の設定の第1、第3ステップの場合は、断面を見る視点、断面の厚さ、断面画像の表示範囲(開始位置、終了位置)の情報が、第2ステップの場合は、これらに加えてMPRにより再構成される断面画像の断面が通る点の位置、断面を見る視点の情報が考えられる。
【0030】
画像生成手段3は、ボリュームデータPのファイルを読み込み、画像生成情報Q1に従って断面画像データP1,P2等を生成する。生成された断面画像データP1,P2等は、各々がどのステップの何番目に表示される断面画像か、若しくは、MPRにより表示される断面画像かを識別可能な状態で同装置Xのハードディスク等の記憶媒体に格納される。なお、断面画像データP1,P2等は、画像生成情報Q1により指定された断面と厚さとにより特定される領域内の画素であって、断面に平行な平面(投影面)と垂直な線上にあるものの画素値の平均値を求めることによって生成する。投影面と垂直な線上の画素値は、被写体の撮影時にその線の近傍で取得した画素値に基づく補間処理によって求めてもよい。また、自動スタック表示により表示される複数の断面画像の断面に垂直な方向における位置は、断面画像の表示範囲の開始位置に断面の厚さと間隔の和を順次加算していくことにより得られる(図2参照)。
【0031】
表示制御手段2は、画像生成手段3による断面画像データP1,P2等の生成の完了を検出する。具体的には、画像生成手段3が断面画像データ生成完了のメッセージを表示制御手段2に送ることが考えられる。この断面画像データ生成完了のメッセージには、生成された断面画像データのファイル名が含まれている。そして、画像表示手段4に対して表示制御情報Q2を送り、所定の断面画像の表示を指示する。ここで表示制御情報Q2は診断手順Qのうちの表示を制御するために必要な情報と表示する断面画像に対応する断面画像データのファイル名とを含む。画像表示手段4は、これに基づき、第1ステップで表示する断面画像の断面画像データP1を読み込み、断面画像を画面に表示する。図5は、図3の第1ステップに従って被写体の正面から見た被写体と同程度の厚さの断面による断面画像が表示された状態を示している。
【0032】
表示制御手段2は、第1ステップの断面画像の表示の完了を検出する。具体的には、画像表示手段4からの表示完了メッセージを表示制御手段2が受信することが考えられる。そして、表示制御手段2の有するタイマーにより断面画像の表示時間15秒を計測する。15秒経過を検出したら、第2ステップの1番目の断面画像の表示を画像表示手段4に指示する。
【0033】
画像表示手段4は、表示制御手段2からの指示に基づき、第2ステップの1番目に表示する断面画像のデータP2等を読み込み、断面画像を画面に表示する。以降、設定された切替時間1.5秒毎に、表示制御手段2は画像表示手段4に次の画像への表示の切替を指示し、これに基づき、新たな断面画像データが読み込まれ、断面画像が画面に表示される。図6は、第2ステップで表示される断面画像の例を示したものである。図に示すように、指定された3つの視点から見た断面画像が領域Wa,Wc,Wsに表示されており、ラインカーソルM1は領域Wcに表示されている断面画像の断面の位置を、ラインカーソルM2は領域Waに表示されている断面画像の断面の位置を、ラインカーソルM3は領域Wsに表示されている断面画像の断面の位置を、ラインカーソルM4は領域Wcに表示されている断面画像の断面の位置を各々示している。図3の第2ステップの設定に基づくと、自動スタック表示の対象となる断面画像は身体の正面方向から見たものであり、領域Wcに表示されるから、表示制御手段2からの表示切替の指示によりこの領域の断面画像が順次切り替えられて表示され、同時に、ラインカーソルM1とM4の位置が領域Wcに表示されている断面画像の断面の位置に応じて移動する。
【0034】
表示制御手段2は、第2ステップで自動スタック表示される最後の断面画像の表示の完了を検出する。具体的には、表示制御手段2が、画像生成手段3が生成した断面画像データのファイルのうち、第2ステップで自動スタック表示されるものについてファイル数をカウントしておき、さらに、画像表示手段4が既に自動スタック表示を完了した断面画像の数をカウントし、両者を比較することによって検出することが考えられる。ここで、図3の設定では、第2ステップから第3ステップへの移行は「手動」と設定されているので、最後の断面画像の表示後、診断者の入力待ち状態になる。次のステップへの移行は、具体的には、図6のB1のように次のステップへの移行を指示するボタンを設け、診断者がマウス(図示なし)等を操作してこのボタンをクリックすることにより行われる。第3ステップでは、自動スタック表示で1画面に9つの断面画像を同時に表示することと、表示対象の断面画像のデータのファイル名を表示制御手段2が画像表示手段4に対して指示する。そして、1.2秒間隔で、表示されている断面画像を1枚順送りして表示することと新たに表示する断面画像のデータのファイル名の指示を行う。図7は、第3ステップで画像表示手段4が表示する画面の一例を示したものである。
【0035】
このように本発明の第1の実施形態となる画像表示装置Xによれば、記憶手段1によって記憶された診断手順Qに従って、表示制御手段2が、画像生成手段3による複数の断面画像データの生成と画像表示手段4による断面画像の表示を自動的に制御するため、診断手順に従って断面画像を表示させるために診断中に行う単調な設定作業が省力化され、診断者は本来の診断に集中することが可能になり、診断効率が向上する。
【0036】
なお、本実施の形態では、胸部の診断手順を例にして説明を行ったが、診断手順はこれに限定されず、他の診断部位や診断目的の異なるもの、或いは診断者独自のものであってもよい。例えば、腹部における腸の走行を診断するのであれば、断面を見る視点を身体の正面方向、断面の厚さを8mm、断面画像の表示開始位置を身体の中央部に固定して設定することが考えられる。
【0037】
また、本実施の形態では、断面画像の表示範囲(開始位置、終了位置)をデータの始端、終端からの距離によって指定したが、例えば、「被写体の存在する範囲」というように設定することも考えられる。この場合には、画像生成手段2が、画像生成情報Q1に基づく断面画像データの生成を行う前にボリュームデータPに対して所定の閾値による処理を行い、被写体の輪郭を検出し、輪郭の位置を特定しておけばよい。
【0038】
本実施の形態では、所定の診断手順で表示される全ての断面画像データの生成が完了した後に画像表示を開始するように制御しているが、断面画像データの生成をある程度先行させながら、画像表示を同時に行うように制御することも可能である。
【0039】
本発明の第2の実施形態となる画像表示装置Yは、同装置Xの機能をクライアント/サーバ環境で実現したものである。
【0040】
図8は、同装置Yの物理的な構成を示している。また同装置Yの論理的な構成は同装置Xと同様である(図1参照)。図8のように、同装置Yは、記憶手段1(図1)と表示制御手段2(図1)と画像表示手段4(図1)とを備えたクライアント端末10と、画像生成手段3を備えた画像処理サーバ20と、クライアント端末10と画像処理サーバ20を接続するネットワーク30とから構成されている。なお、ボリュームデータPは、画像処理サーバ20のハードディスク等の補助記憶装置に格納されていてもよいし、ネットワーク30に接続された他の装置に格納されていてもよい。
【0041】
以下、同装置Xとの相違点を中心に説明を行う。
【0042】
診断者は所望する診断手順をクライアント端末10側で予め設定し、クライアント端末10側の記憶手段1(図1)に記憶させておく。
【0043】
そして、クライアント端末10を起動し、診断者は診断対象のボリュームデータのファイル名を指定するとともに、予め設定しておいた診断手順のうちのどの手順によって画像を表示するかをリストから選択する(図4参照)。
【0044】
診断者が所望する診断手順を選択すると、クライアント端末10側の表示制御手段2(図1)は記憶手段1(図1)が格納している設定ファイルから該当する診断手順Qを読み込む。そして、診断手順Qのうちの断面画像データを生成するための画像生成情報Q1とボリュームデータPのファイル名を、断面画像データ生成の要求メッセージとしてネットワーク30経由で画像処理サーバ20に送信することにより、画像処理サーバ20の画像生成手段3(図1)に対して断面画像データの生成を指示する。
【0045】
画像処理サーバ20の画像生成手段3(図1)は、指定されたボリュームデータPのファイルを読み込み、受信した画像生成情報Q1に従って断面画像データP1,P2等を生成する。断面画像データの生成が完了したらその旨の応答メッセージを、要求メッセージを送信したクライアント端末10に対してネットワーク30経由で送信する。応答メッセージには、診断手順Qの各ステップで表示する断面画像データのファイル名が含まれている。
【0046】
クライアント端末10側の表示制御手段2(図1)は、この応答メッセージを受信することにより、断面画像データの生成の完了を検出する。そして、同じクライアント端末10の画像表示手段4(図1)に対して、装置Xと同様に、ステップ毎に断面画像の表示、切替等の指示を行う。画像表示手段4(図1)は、ネットワーク30経由で断面画像データP1,P2等を読み込み、断面画像の表示を行う。
【0047】
このように本発明の第2の実施形態となる画像表示装置Yによれば、同装置Xと同様の効果が得られることに加えて、同装置Xと同様の機能をクライアント/サーバ環境で実現することで、機能を分散し、適材適所で処理を行うことが可能になり、システム資源の効率的な利用が可能になる。また、クライアント端末のみ複数設置する等、必要な機能を有する構成要素の単位でシステム規模の拡張を図ることが可能になるため、投資効率もよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による画像表示装置X、Yの論理的構成を示すブロック図
【図2】断面画像を特定するための情報を示す模式図((a);自動スタック表示の場合、(b);MPRによる表示の場合)
【図3】本発明の実施の形態による画像表示装置X,Yに格納された診断手順の設定例を示す図
【図4】本発明の実施の形態による画像表示装置X,Yで画像の表示を開始するための選択画面の例を示す図
【図5】図3の診断手順の第1ステップに従って表示された画面の例を示す図
【図6】図3の診断手順の第2ステップに従って表示された画面の例を示す図
【図7】図3の診断手順の第3ステップに従って表示された画面の例を示す図
【図8】本発明の実施の形態による画像表示装置Yの物理的構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 記憶手段
2 表示制御手段
3 画像生成手段
4 画像表示手段
10 クライアント端末
20 画像処理サーバ
30 ネットワーク
P ボリュームデータ
P1 断面画像データ(第1ステップの1番目)
P2 断面画像データ(第2ステップの1番目)
Q 診断手順
Q1 画像生成情報
Q2 表示制御情報
R 断面画像
X 本発明の第1の実施の形態による画像表示装置
Y 本発明の第2の実施の形態による画像表示装置
Claims (2)
- 被写体の3次元医用画像データに基づき、前記被写体の複数の断面画像を所定の診断手順に従って時系列的に表示する画像表示装置において、
診断者が所望する少なくとも1つの診断手順を記憶する記憶手段と、
該記憶手段により記憶された前記診断手順に従って、前記複数の断面画像の表示を制御する表示制御手段とを備えたことを特徴とする画像表示装置。 - 前記記憶手段が、診断部位に応じた前記診断手順を記憶するものであることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
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