JP5037424B2 - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光走査装置および画像形成装置に関するものである。
従来、複数の潜像担持体上にそれぞれ異なる色の画像(可視像)を形成してこれらの画像を互いに重ね合わせてカラー画像を形成するいわゆるタンデム型のカラー画像形成装置が知られている。この画像形成装置は、各潜像担持体上に画像情報に応じた光ビームたる書込光を照射してこれを走査することにより潜像担持体上に潜像を形成し、この潜像を現像して画像を得る。
このタンデム型の画像形成装置には、各潜像担持体上に画像情報に応じた光ビームたる書込光を照射してこれを走査する光走査装置として、対向走査型の光走査装置が一般的に用いられる。
対向走査型の光走査装置は、光走査装置の略中央に回転偏向器たるポリゴンミラーとポリゴンミラーを回転させるポリゴンモータとポリゴンモータの駆動を制御するための回路基板とで構成されたポリゴンスキャナを取り付ける。そして、ポリゴンミラーの回転中心を通り、ポリゴンミラーの回転軸方向に対して直交するように引いた一本の対称線に関して、線対称となるように光学素子である走査レンズや反射鏡などを配置している。
光走査装置は、潜像担持体の軸方向から見たとき、ポリゴンミラーの配置位置に対して左右同数の潜像担持体が配置されるよう画像形成装置に配置される。また、潜像担持体の軸方向から見たとき、一方の光学素子がポリゴンミラーの配置位置に対して左側に位置し、他方の光学素子がポリゴンミラーの配置位置に対して右側に位置する。
光走査装置のハウジングには、各潜像担持体に対応した光源が取り付けられている。
潜像担持体の軸方向から見たとき、ポリゴンミラーの配置位置に対して左側の位置に配置された潜像担持体に対応する光源から発した光は、ポリゴンミラーの配置位置に対して左側に位置する一方の光学素子に入射して、ポリゴンミラーの配置位置に対して左側に配置された潜像担持体に照射される。また、潜像担持体の軸方向から見たとき、ポリゴンミラーの配置位置に対して右側の位置に配置された潜像担持体に対応する光源から発した光は、ポリゴンミラーの配置位置に対して右側に位置する他方の光学素子に入射して、ポリゴンミラーの配置位置に対して右側に配置された潜像担持体に照射される。
対向走査型の光走査装置において、感光体上に走査される走査線が副走査線方向にずれると、色ずれが生じてしまう。
特許文献1や2には、走査線の副走査線方向の色ずれを補正する光走査装置が記載されている。これらに記載の光走査装置は、ポリゴンミラーから潜像担持体までの光路上にビーム検知手段を設け、このビーム検知手段で、書込光の副走査線方向のずれを検知する。その検知結果に基づいて、光源の発光タイミングを制御したり、光ビームを副走査線方向に偏向する副走査線方向偏向手段を設け、この副走査線方向偏向手段を検知結果に基づき制御したりして色ずれを抑制する。
特開2007−226129号公報 特開2008−40155号公報
書込光を偏向する際、このポリゴンモータは高速回転するため、ポリゴンモータが発熱する。また、ポリゴンモータの駆動時は、回路基板上の電子制御部品も発熱する。このような発熱によって、ハウジングが熱膨張してしまう。その結果、ハウジングに取り付けられた光学素子が、この熱膨張の影響を受けて姿勢が変化し、ポリゴンミラーの配置位置に対して左側に配置された潜像担持体と、右側に配置された潜像担持体との間に色ずれが生じてしまうことが判明した。
以下に、ハウジングの熱膨張による色ずれについて、具体的に説明する。
図12は、ハウジング100の熱膨張により反射鏡45a,45bが傾いたときの色ずれについて説明する図である。なお、図中実線は、熱膨張前の光路を示し、図中点線は、熱膨張後の光路を示すものである。
ポリゴンミラー41周辺は、ポリゴンスキャナ140の熱によって均一に熱膨張するが、ポリゴンミラー41から離れるに従って、ハウジング100の温度が低下するため、熱膨張する量が少なくなる。従って、図12に示すように、ハウジング100は、ポリゴンミラー41の周囲が盛り上がった弓なり状になる。その結果、ポリゴンミラー41に対してある程度離れて設けられた反射鏡45a,45bが、図中点線で示すように、外側に倒れて、反射鏡45a,45bの姿勢が変化してしまう。このように、反射鏡45a,45bが外側に倒れる結果、反射鏡45a、45bへの光の入射角度が変わる。その結果、左側の反射鏡45aに反射された光は、膨張前の走査線の走査位置に対して、潜像担持体表面移動方向上流側にずれ、右側の反射鏡45bに反射された光は、膨張前の走査線の走査位置に対して、潜像担持体表面移動方向下流側にずれる。すなわち、熱膨張時において、ポリゴンミラーの配置位置に対して左側に配置された潜像担持体の走査位置の潜像担持体移動方向におけるずれ方向と、ポリゴンミラーの配置位置に対して右側に配置された潜像担持体の走査位置の潜像担持体移動方向におけるずれ方向が異なってしまうのである。このため、ポリゴンミラー41の配置位置に対して左側に配置された感光体10aと、右側に配置された感光体10bとの間に(A+B)の色ずれが生じる。
なお、左側の反射鏡を奇数枚とし、右側の反射鏡の数を偶数枚とするか、左側の反射鏡を偶数枚とし、右側の反射鏡の数を奇数枚とすることで、ハウジング100の熱膨張による走査線の走査位置の潜像担持体移動方向におけるずれ方向を右側と左側とで同じ方向にでき、ポリゴンミラー41の配置位置に対して左側に配置された感光体10aと、右側に配置された感光体10bと間の色ずれを抑制することも考えられる。
しかしながら、左側と右側とで反射鏡の枚数を異ならせると、左側と右側とで光路長を同じにすることが困難となる。このため、右側と左側とで同じ走査レンズを用いた場合、左側の感光体10aに照射するビームスポット径と右側の感光体10bに照射するビームスポット径とが異なるなどの不具合が生じるおそれが高く、良好な画像が得られなくなるおそれがある。
また、ハウジング100の熱膨張によって光源の位置が移動すると、図13の点線で示す膨張後の光の第1反射鏡45a、45bへの入射位置が、図中実線で示す膨張前の光の第1反射鏡45a、45bへの入射位置に対して光源が移動した方向にずれる。その結果、左側の第1反射鏡45aに反射された光は、膨張前の走査線の走査位置に対して、感光体表面移動方向上流側にずれ、右側の第1反射鏡45bに反射された光は、膨張前の走査線の走査位置に対して、感光体表面移動方向下流側にずれる。このように、熱膨張により光源の位置が変位した場合においても、ポリゴンミラーの配置位置に対して左側に配置された潜像担持体の走査位置の潜像担持体移動方向におけるずれ方向と、ポリゴンミラーの配置位置に対して右側に配置された潜像担持体の走査位置の潜像担持体移動方向におけるずれ方向が異なってしまうのである。よって、ハウジングの膨張によって光源の位置が変動した場合も、左側に配置された感光体10aと、右側に配置された感光体10bとの間に色ずれが生じる。
上述した特許文献1や2に記載の光走査装置のように、ビーム検知手段や、副走査線方向偏向手段を設け、ビーム検知手段で書込光の副走査線方向のずれを検知し、その検知結果に基づいて、副走査線方向偏向手段を制御して、色ずれを補正する機能を有しているものは、上述したハウジング熱膨張時における色ずれにも対応することが可能である。
しかしながら、特許文献1、2においては、ビーム検知手段や、副走査線方向偏向手段を設ける必要が生じ、部品点数が増え、装置のコストアップにつながるおそれがあった。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、ビーム検知手段や、副走査線方向偏向手段を設けずとも、ハウジングの熱膨張による走査線の副走査線方向のずれを抑制することができる光走査装置および画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数の光源と、複数の光源から出射された光を主走査方向に偏向走査する回転偏向器と、前記回転偏向器の回転中心をとおり、前記回転偏向器の回転軸の軸方向に対して直交する方向に引いた対称線に関して対称配置した少なくとも一対の光学素子とを備え、複数の光源のうち少なくともひとつから出射された光は、前記回転偏向器によって一方の光学素子に入射し、残りの光源から出射された光は、前記回転偏向器によって他方の光学素子に入射する対向走査方式の光走査装置において、前記一対の光学素子と前記回転偏向器と前記光源とが取り付けられるハウジングを備え、前記ハウジングの前記回転偏向器が取り付けられる回転偏向器取付部を複数備え、前記回転偏向器取付部は、前記対称線に関して対称配置にされており、前記対称線に関して対称配置された前記回転偏向器取付部のいずれか一方を、ハウジングよりも、線膨張係数の小さい材質で形成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の光走査装置において、前記ハウジングの前記回転偏向器取付部周囲の形状を、前記対称線を境にして、前記一方の光学素子が配置された側と、前記他方の光学素子が配置された側とで異ならせたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の光走査装置において、前記ハウジングの前記回転偏向器取付部周囲にリブを形成し、該リブの数や形状を、前記対称線を境にして、前記一方の光学素子が配置された側と、前記他方の光学素子が配置された側とで異ならせたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項2または3の光走査装置において、前記ハウジングの前記回転偏向器取付部周囲に穴を形成し、該穴の数や形状を、前記対称線を境にして、前記一方の光学素子が配置された側と、前記他方の光学素子が配置された側とで異ならせたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかの光走査装置において、前記回転偏向器取付部周囲の線膨張係数を、前記対称線を境にして、前記一方の光学素子が配置された側と、前記他方の光学素子が配置された側とで異ならせたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、複数の潜像担持体と、各潜像担持体に潜像を書き込む光書込手段と、各潜像担持体に形成された潜像をそれぞれ個別に現像する複数の現像手段と、現像によって各感光体上で得られた可視像をそれぞれ転写体に重ね合わせて転写する転写手段とを備えた画像形成装置において、前記光書込手段として、請求項1乃至いずれかの光走査装置を用いることを特徴とするものである。
本発明者らは、鋭意研究の結果、ハウジングの熱膨張時にポリゴンミラーを傾かせることで、色ずれが抑制されることを見出した。
以下に、図面に用いて説明する。
図1は、ハウジングの熱膨張により光学素子である反射鏡が傾いた場合について、本発者らが見出した色ずれが抑制効果を説明する図である。図2は、ハウジングの熱膨張により光源の位置が変位した場合について、本発者らが見出した色ずれが抑制効果を説明する図である。
まず、図1を用いてハウジングの熱膨張により光学素子である反射鏡が傾いた場合の本発明者らが見出した色ずれが抑制効果について説明する。なお、図中実線のaで示すのは、熱膨張前の光路である。また、図中点線のbで示すのは、対称線を境にして、一方の光学素子が配置された側と、他方の光学素子が配置された側とでハウジングの熱膨張率が同じ場合におけるハウジングの熱膨張時の光路である。図中一点削線のcは、一方の光学素子が配置された側と、他方の光学素子が配置された側とでハウジングの熱膨張率が異なる場合におけるハウジングの熱膨張時の光路である。
図1に示すように、ハウジングの回転偏向器取付部および/または回転偏向器取付部周囲の熱膨張率を、対称線を境にして、一方の光学素子が配置された側と、他方の光学素子が配置された側とで異ならせると、対称線を境にして、一方の光学素子が配置された側と、他方の光学素子が配置された側とでハウジングの熱膨張を異ならせることができる。従って、ポリゴンスキャナの熱などによりハウジングが熱膨張すると、回転偏向器41が傾く。その結果、一方の光学素子(図中左側の第1反射鏡45a)に入射する一点削線cで示す熱膨張時の光の入射位置が、図中実線aで示す膨張前の光の入射位置に対して、図中下側にずれる。一方、他方の光学素子(図中左側の第1反射鏡45a)に入射する一点削線cで示す熱膨張時の光の入射位置が、図中実線aで示す膨張前の光の入射位置に対して、図中上側にずれる。このように、ハウジング熱膨張時に回転偏向器が傾くと、一方の光学素子に入射する光のハウジング膨張前の入射位置に対するずれ方向と、他方の光学素子に入射する光のハウジング膨張前の入射位置に対するずれ方向とが異なるのである。
また、一点削線cで示す熱膨張時の光が一方の光学素子の入射面(図中左側の第1反射鏡45aの反射面)に入射するときの入射角が、図中実線aで示す膨張前の光の入射角よりも小さくなり、一点削線cで示す熱膨張時の光が他方の光学素子の入射面(図中右側の第1反射鏡45bの反射面)に入射するときの入射角が、図中実線aで示す膨張前の光の入射角よりも大きくなる。このように、ハウジングの熱膨張時に回転偏向器が傾くと、熱膨張前の光に対する入射角の変化が、一方の光学素子と他方の光学素子とで異なるのである。
その結果、図1の一点削線cで示すように、一方の光学素子(図中左側の第1反射鏡45a)に入射した光は、幾何学的に光学素子(図中左側の第2反射鏡46a)に反射して、潜像担持体上のC1の位置を走査する。一方、他方の光学素子(図中右側の第1反射鏡45b)に入射した光は、幾何学的に光学素子(図中右側の第2反射鏡46a)に反射して、図中C2の位置に走査する。よって、ハウジングが熱膨張したときに回転偏向器が傾くようにした場合は、色ずれ量がL2となる。
従来のハウジングの回転偏向器取付部および/または回転偏向器取付部周囲が均一に熱膨張したときの一方の光学素子(図中左側の第1反射鏡45a、第2反射鏡46a)を反射した光は、図中点線bで示すように潜像担持体上のB1の位置を走査する。他方の光学素子(図中右側の第1反射鏡45b、第2反射鏡46b)を反射した光は、図中点線bで示すように潜像担持体上のB2の位置に走査する。このため、従来のハウジングの回転偏向器取付部および/または回転偏向器取付部周囲が均一に熱膨張したときの色ずれ量はL1となる。
そして、図1を見れば明らかなように、ハウジング熱膨張時に回転偏向器が傾かない場合の色ずれ量L1より、ハウジング熱膨張時に回転偏向器が傾く場合の色ずれ量L2の方が小さくなっていることがわかる。よって、従来のハウジングの回転偏向器取付部および/または回転偏向器取付部周囲が均一に熱膨張する場合に比べて、回転偏向器の配置位置に対して左側に配置された潜像担持体と、右側に配置された潜像担持体との間の色ずれを抑制できる。
このように、本発明者らは、ハウジングの熱膨張時に光学素子が傾く場合、回転偏向器が傾くことで、幾何学的に色ずれが抑制されるのを見出したのである。
次に、図2に基づきハウジングの熱膨張により光源の位置が変位した場合の本発者らが見出した色ずれが抑制効果について説明する。なお、図中実線aで示すのは、熱膨張前の光路である。また、図中点線bで示すのは、対称線を境にして、一方の光学素子が配置された側と、他方の光学素子が配置された側とでハウジングの熱膨張率が同じ場合におけるハウジングの熱膨張時の光路である。図中一点削線cは、一方の光学素子が配置された側と、他方の光学素子が配置された側とでハウジングの熱膨張率が異なる場合におけるハウジングの熱膨張時の光路である。
光源の位置が変位した場合においても、ハウジングの熱膨張時に回転偏向器が傾くと、回転偏向器によって走査された光が最初に入射する光学素子への入射位置の熱膨張前の光に対するズレ方向と、熱膨張前の光に対する入射角の変化とが、一方の光学素子と他方の光学素子とで異なる。
従って、図2の一点削線cで示すように、一方の光学素子(図中左側の第1反射鏡45a)に入射した光は、幾何学的に光学素子(図中左側の第2反射鏡46a)に反射して、潜像担持体上のC1の位置を走査する。一方、他方の光学素子(図中右側の第1反射鏡45b)に入射した光は、幾何学的に光学素子(図中右側の第2反射鏡46a)に反射して、図中C2の位置を走査する。このため、ハウジング熱膨張時に回転偏向器が傾いたときの色ずれ量はL3となる。
一方、従来のハウジングの回転偏向器取付部および/または回転偏向器取付部周囲が均一に熱膨張したときの一方の光学素子(図中左側の第1反射鏡45a、第2反射鏡46a)を反射した光は、図中点線bで示すように潜像担持体上のB1の位置を走査する。他方の光学素子(図中右側の第1反射鏡45b、第2反射鏡46b)を反射した光は、図中点線bで示すように潜像担持体上のB2の位置に走査する。このため、従来のハウジングの回転偏向器取付部および/または回転偏向器取付部周囲が均一に熱膨張したときの色ずれ量がL4となる。
そして、図2を見れば明らかなように、ハウジング熱膨張時に回転偏向器が傾かない場合の色ずれ量L4より、ハウジング熱膨張時に回転偏向器が傾く場合の色ずれ量L3の方が小さくなっていることがわかる。よって、従来のハウジングの回転偏向器取付部および/または回転偏向器取付部周囲が均一に熱膨張する場合に比べて、回転偏向器の配置位置に対して左側に配置された潜像担持体と、右側に配置された潜像担持体との間の色ずれを抑制できる。
このように、本発明者らは、ハウジングの熱膨張時光源の位置が変位する場合も、回転偏向器が傾くことで、幾何学的に色ずれが抑制されるのを見出したのである。
なお、図1、図2に示したのは、一例であって、各光学素子である反射鏡の角度や、各反射鏡間の距離が図1、図2に示したものと異なっていても、ハウジング熱膨張時に回転偏向器が傾くことで、ハウジング熱膨張時に回転偏向器が傾かない場合に比べて色ずれ抑制効果を得ることができる。
請求項1乃至7の発明によれば、ビーム検知手段や、副走査線方向偏向手段を設けずに、ハウジングの熱膨張による走査線の副走査線方向のずれを抑制することができるので、装置を安価にすることができる。
以下、本発明を、電子写真方式のカラーレーザープリンタ(以下、単にプリンタという)に適用した実施形態について説明する。
図3は、本実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。このプリンタは、筐体1と、この筐体1から引き出し可能な給紙カセット2とを備えている。筐体1の中央部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、黒(K)の各色のトナー像(可視像)を形成するための作像ステーション3Y,3C,3M,3Kを備えている。以下、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンダ、黒用の部材であることを示す。
図4は、イエロー(Y)用の作像ステーションを示す概略構成図である。なお、他の作像ステーションも同様の構成である。
図1及び図2に示すように、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、図中矢印A方向に回転する潜像担持体としてのドラム状の感光体10Y,10C,10M,10Kを備えている。感光体10Y,10C,10M,10Kは、直径40[mm]のアルミニウム製の円筒状基体と、その表面を覆う、例えばOPC(有機光半導体)感光層とから構成されている。各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、それぞれ、感光体10Y,10C,10M,10Kの周囲に、感光体を帯電する帯電装置11Y,11C,11M,11Kを備えている。また、感光体に形成された潜像を現像する現像手段としての現像装置12Y,12C,12M,12K、感光体上の残留トナーをクリーニングするクリーニング装置13Y,13C,13M,13Kも感光体の周囲に備えている。
各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kの下方には、感光体10Y,10C,10M,10Kに対し、書込光Lによる光走査を行う光走査装置としての光書込ユニット4を備えている。また、各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kの上方には、各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kによって形成されたトナー像が転写される中間転写ベルト20を具備する中間転写ユニット5を備えている。また、中間転写ベルト20に転写されたトナー像を転写体としての記録紙Pに定着せしめる定着ユニット6を備えている。また、筐体1の上部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黒(K)の各色のトナーを収容するトナーボトル7Y,7C,7M,7Kが装填されている。このトナーボトル7Y,7C,7M,7Kは、筐体1の上部に形成される排紙トレイ8を開くことにより、筐体1から脱着可能になっている。
光走査装置としての光書込ユニット4は、光源であるレーザーダイオードを有しており、このレーザーダイオードから、回転駆動される正多角柱構造のポリゴンミラーに向けて光ビームとしての書込光Lを発射する。発射された書込光Lは、回転するポリゴンミラーの鏡面によって主走査方向に偏向せしめられながら反射する。そして、複数の反射鏡によって折り返された後、帯電装置11Y,11C,11M,11Kによって一様帯電せしめられた感光体10Y,10C,10M,10Kの周面を走査する。これにより、潜像担持体としての感光体10Y,10C,10M,10Kの周面に、それぞれY,C,M,K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット4の詳しい説明は後述する。
転写手段たる中間転写ユニット5の中間転写ベルト20は、駆動ローラ21、テンションローラ22及び従動ローラ23に掛け回されながら、所定タイミングで図中反時計回り方向に回転駆動される。また、中間転写ユニット5は、感光体10Y,10C,10M,10Kに形成されたトナー像を中間転写ベルト20に1次転写する1次転写ローラ24Y,24C,24M,24Kを備えている。また、中間転写ベルト20上に1次転写されたトナー像を記録紙Pに転写する2次転写ローラ25、記録紙P上に転写されなかった中間転写ベルト20上の転写残トナーをクリーニングするベルトクリーニング装置26も備えている。
次に、本プリンタにおいて、カラー画像を得る工程について説明する。
まず、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kにおいて、感光体10Y,10C,10M,10Kが帯電装置11Y,11C,11M,11Kによって一様に帯電される。その後、画像情報に基づいて生成された書込光Lによって走査露光されて、感光体10Y,10C,10M,10Kの表面に静電潜像が形成される。これらの静電潜像は、現像装置12Y,12C,12M,12Kの現像ローラ15Y,15C,15M,15K上に担持された各色のトナーによって現像されて、Y,C,M,Kトナー像となる。感光体10Y,10C,10M,10K上のY,C,M,Kトナー像は、各1次転写ローラ24Y,24C,24M,24Kの作用によって反時計回りに回転駆動する中間転写ベルト20上に順次重ねて1次転写される。このときの各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト20上の同じ位置に重ねて転写されるように、中間転写ベルト20の移動方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
1次転写終了後の感光体10Y,10C,10M,10Kは、クリーニング装置13Y,13C,13M,13Kのクリーニングブレード13aによってその表面がクリーニングされて、次の画像形成に備えられる。
トナーボトル7Y,7C,7M,7Kに充填されているトナーは、必要性に応じて図示しない搬送経路によって各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kの現像装置12Y,12C,12M,12Kに所定量補給される。
一方、上記給紙カセット2内の記録紙Pは、給紙カセット2の近傍に配設された給紙ローラ27によって、筐体1内に搬送され、レジストローラ対28によって所定のタイミングで2次転写部に搬送される。そして、2次転写部において、中間転写ベルト20上に形成されたトナー像が記録紙Pに転写される。トナー像が転写された記録紙Pは、定着ユニット6を通過することでトナー像が定着せしめられた後、排出ローラ29によって排紙トレイ8に排出される。感光体10と同様に、中間転写ベルト20上に残った転写残のトナーは、中間転写ベルト20に接触するベルトクリーニング装置26によってクリーニングされる。
次に、光書込ユニット4の構成について説明する。
図5は、本実施形態に係るプリンタおける光書込ユニット4を、4つの感光体とともに示す概略構成図である。
図6は、第1筐体70を上から見た図であり、図7は、第1筐体の斜視図である。
本実施形態の光書込ユニット4は、レーザダイオード51Y、51C、51M,51K(光源)からfθレンズ43a、43bまでの間の光路上に設けられた光学系部品を収納する樹脂などからなるハウジングたる第1筐体70と、fθレンズ43a、43bから感光体までの間の光路上に設けられた光学素子を収納する樹脂などからなるハウジングたる第2筐体60とで構成されたものである。
ハウジングである第1筐体70には、光源であるレーザダイオード51Y、51C、51M,51K、コリメートレンズ52a、52b、シリンドリカルレンズ53a、53b、偏向走査手段たるポリゴンスキャナ140、主走査線方向および副走査線方向に集光して、ポリゴンミラー41a,41bによりレーザ走査の等角度運動を等速直線運動へと変えるとともに、ポリゴンミラーの面倒れ補正を行う光学素子である走査レンズ43a,43bが収納されている。
Y用のレーザダイオード51Yは、図7に示すように、第1筐体70の端部の第2光源取付面75bに穴形状のY用光源取付部78Yに取り付けられ、C用のレーザダイオード51Cは、Y用光源取付部78Yの真下に設けられた穴形状のC用光源取付部78Cに取り付けられる。また、M用のレーザダイオード51Mは、第2光源取付面75bの隣に設けられた第1光源取付面のM用光源取付部78Mに取り付けられ、K用のレーザダイオードは51Kは、K用光源取付部78Kの真下に設けられた穴形状のK用光源取付部78Kに取り付けられる。
ポリゴンスキャナ140は、正多角柱形状からなる2つのポリゴンミラー(回転偏向器)41a、41bと、ポリゴンモータ(駆動手段)144と、ポリゴンモータ144の駆動を制御するための電子部品142を搭載した回路基板141とで構成されている。これらポリゴンミラー41a,41bは、その6つの側面に光学素子である反射鏡を有しており、互いに正多角柱の中心を重ねるようにして上下方向に接続されている。回路基板141には、電子部品142と、ポリゴンモータ144と、装置本体の電源ユニットに接続された図示しないハーネスが取り付けられるコネクタ143とが取り付けられている。ポリゴンスキャナ140は、ポリゴンスキャナ収容壁74に囲まれたポリゴンスキャナ収容部73にネジによって第1筐体70に締結される。すなわち、ポリゴンスキャナ140の回路基板141の3箇所に設けられた孔部140a、140b、140に図示しないネジを貫通させて、第1筐体70に4箇所設けられ、内周面に雌ネジが形成された穴形状の回転偏向器取付部たるスキャナ取付部76a(図示せず)、76b(図示せず)、76c、76d(図示せず)に図示しないネジを螺合させることで、ポリゴンスキャナ140を第1筐体70に締結される。走査レンズ43a、43bは、第1筐体70の走査レンズ収容部77a、77bに取り付ける。また、コリメートレンズ52a、52b、シリンドリカルレンズ53a、53bは、第1筐体70のレーザダイオードからポリゴンミラー41a、41bまでの光路上にそれぞれ取り付けられる。また、第1筐体70のポリゴンスキャナ収容壁74には、防音ガラス49a,49bが設けられている。
このようにして、組み立てられた第1筐体70は、図8に示すように、ポリゴンスキャナがハウジングである第2筐体60の略中央にとなるよう、第2筐体60に取り付けられる。第2筐体60は、図5に示すように、第1筐体70のほかに、感光体10Y,10C,10M,10Kへとレーザ光を導く第1反射鏡44Y,44M,44C,44K、第2筐体45Y,45M,45C,45K、図示しない同期検知手段などが取り付けられている。
図6に示すように、光書込ユニット4は、ポリゴンミラーの回転中心をとおり、ポリゴンミラーの回転軸の軸方向に対して直交する方向に引いた対称線に関して、光学素子および光源たるレーザダイオードが線対称となる位置に配置されて対をなした対向走査型の光走査装置である。具体的には、光学素子である走査レンズ43a、43b、光源であるレーザダイオード、光学素子である第1反射鏡、コリメートレンズ52a、52b、シリンドリカルレンズ53a、53bがそれぞれ線対称となる位置に配置されている。
各レーザダイオード51Y,51C,51M,51Kから出射された書込光は、Ly,Lc,Lm,Lkは、コリメートレンズ52a(52b)を透過した後、第1筐体70に設けられた図示しないアパーチャーで一定の形状に成形された後、シリンドリカルレンズ53a(53b)を透過することで、副走査方向(感光体表面上における感光体表面移動方向に相当する方向)に集光せしめられる。次いで、ポリゴンモータ144によって高速回転される正六面体構造のポリゴンミラー41a(41b)における6つの側面にそれぞれ形成された鏡面のうち、何れかで反射しながら主走査方向(感光体表面上における軸線方向に相当する方向)に偏向せしめられる。そして、走査レンズ43a、43bによって、ポリゴンミラー41a(41b)によって一定の角速度で主走査方向に偏向せしめられる光の偏向方向の移動速度を等速に変換するとともに面倒れが補正される。
走査レンズ43a,43bを透過したY,C,M,K用の書込光Ly,Lc,Lm,Lkは、Y,C,M,K用の反射光学系の各反射鏡に向かう。例えば、走査レンズ43aを透過したY用の書込光Lyは、第1反射鏡44Yの鏡面に対して鋭角に反射し、第2反射鏡45Yの鏡面に対して鈍角に反射するることで、Y用の感光体10Yの表面に導かれていく。C,M,K用のレーザー光Lc,Lm,Lkも同様にしてそれぞれ第1反射鏡の鏡面に対して鋭角に反射し、第2反射鏡の鏡面に対して鈍角に反射されることで、C,M,K用の感光体10C,M,Kの表面に導かれていく。なお、第2反射鏡46Y,C,M,Kの鏡面で反射したY,C,M,K用の書込光Ly,Lc,Lm,Lkは、光書込ユニット4の上面に設けられた防塵ガラス48Y,48C,48M,48Kを透過した後、感光体10Y,M,C,Kの表面に到達する。
ポリゴンモータ150は、書込光を偏向走査する際、高速で回転するため発熱する。また、回路基板160上の図示しない電子制御部品も発熱する。このため、連続で画像形成動作を行った場合、このようなポリゴンスキャナ140の発熱部たるポリゴンモータ150や回路基板上の電子制御部品の発熱によって、光走査装置70内が高温となり、樹脂で形成された第1筐体70や第2筐体60が熱膨張してしまう。第1筐体70や第2筐体60のポリゴンスキャナ周辺は、ポリゴンスキャナ140の熱によって均一に熱膨張するが、ポリゴンスキャナ140から離れるに従って、筐体の温度が低下するため、熱膨張する量が少なくなる。従って、先の図12に示したように、ポリゴンスキャナ140の周囲が盛り上がった弓なり状になる。その結果、ポリゴンススキャナ140に対してある程度離れて設けられた反射鏡が外側に倒れて、反射鏡の姿勢が変化してしまう。
反射鏡の姿勢が変化すると、反射鏡に対する書込光の入射角度が変わり、図5に示す、ポリゴンミラー41a、41bによって図中左方向に偏向走査される書込光Ly,Lcに関しては、筐体熱膨張前の感光体への走査位置に対して、感光体移動方向上流側に走査位置がずれてしまう。一方、ポリゴンミラー41a、41bによって図中左方向に偏向走査される書込光Lm,Lkに関しては、筐体熱膨張前の感光体への走査位置に対して、感光体移動方向下流側に走査位置がずれてしまう。
このように、ポリゴンミラー41a、41bによって左方向に偏向走査される書込光Ly,Lcと、ポリゴンミラー41a、41bによって右方向に偏向走査される書込光Ly,Lcとで副走査線方向のずれ方向が違うため、Y色とK色およびM色、C色とK色およびM色の間で色ずれが生じてしまう。
そこで、本実施形態においては、このような筐体の熱膨張による色ずれを抑制するために、筐体のポリゴンミラー周辺の熱膨張率を、対称線を境にして、M色、K色の反射鏡が配置された側と、Y色、C色の反射鏡が配置された側とで異ならせて、筐体が熱膨張したときに、ポリゴンミラーがM色、K色の反射鏡側またはC色、Y色の反射鏡側に傾かせるようにした。このように、ポリゴンミラーを傾かせることで、先の図1に示すように、第1反射鏡に入射する入射角度が変わり、幾何学的に色ずれを抑制することができる。
また、光源であるレーザダイオード51Y、51C、51M,51Kの位置が、第1筐体60の熱膨張によって変位したときも、ポリゴンミラー41a、41bによって図中左方向に偏向走査される書込光Ly,Lcに関しては、筐体熱膨張前の感光体への走査位置に対して、感光体移動方向上流側に走査位置がずれてしまう。一方、ポリゴンミラー41a、41bによって図中左方向に偏向走査される書込光Lm,Lkに関しては、筐体熱膨張前の感光体への走査位置に対して、感光体移動方向下流側に走査位置がずれてしまう。この場合も、筐体のポリゴンミラー周辺の熱膨張率を、対称線を境にして、M色、K色の反射鏡が配置された側と、Y色、C色の反射鏡が配置された側とで異ならせて、筐体が熱膨張したときに、ポリゴンミラーがM色、K色の反射鏡側またはC色、Y色の反射鏡側に傾かせるようにすることで、先の図2に示すように、第1反射鏡に入射する入射角度が変わり、幾何学的に色ずれを抑制することができる。
以下に、筐体のポリゴンミラー周辺の熱膨張率を、対称線を境にして、M色、K色の反射鏡が配置された側と、Y色、C色の反射鏡が配置された側とで異ならせる構成について、実施例1〜3に基づいて、具体的に説明する。
[実施例1]
図9は、実施例1のポリゴンスキャナ収容部73の概略構成図である。
この実施例1においては、ポリゴンスキャナ収容部73の対称線を境にして、Y色、C色の反射鏡が配置されたYC側73bと、M色、K色の反射鏡が配置されたMK側73aとでリブ731の形状を異ならせて、ポリゴンスキャナ収容部73のYC側73bとMK側73aとの形状を異ならせたものである。
YC側73bのリブ731の本数を増やことで、YC側の熱容量が増え、YC側の温度上昇がMK側の温度上昇よりも遅くなる。その結果、YC側の熱膨張が、MK側の熱膨張よりも少なくなり、ポリゴンミラーがYC側に傾く。
リブの本数や形状は、熱膨張時に色ずれが最も抑制されるポリゴンミラーの傾きとなるよう、適宜決定すればよい。
[実施例2]
図10は、実施例2のポリゴンスキャナ収容部73の概略構成図である。
この実施例2においては、ポリゴンスキャナ収容部73のMK側73aに穴部732を設けて、ポリゴンスキャナ収容部73のYC側73bとMK側73aとの形状を異ならせたものである。
MK側73aに穴部を設けることで、ポリゴンスキャナの熱が穴部から発散して、MK側の温度上昇が、CK側の温度上昇よりも遅くなる。その結果、MK側の熱膨張が、YC側の熱膨張よりも少なくなり、ポリゴンミラーがMK側に傾く。
穴部の形状や数は、熱膨張時に色ずれが最も抑制されるポリゴンミラーの傾きとなるよう、適宜決定すればよい。
[実施例3]
図11は、実施例3のポリゴンスキャナ収容部73の概略構成図である。
この実施例3においては、CY側73aの回転偏向器取付部たるスキャナ取付部76c、76dを第1筐体70の線膨張係数よりも小さい材質で形成したものである。
この実施例3においては、スキャナ取付部76c、76dを別部材で構成し、第1筐体70に、これら別部材のスキャナ取付部76c、76dが嵌合するための嵌合穴を設ける。そして、スキャナ取付部76c、76dをこれら嵌合穴に圧入嵌合して、スキャナ取付部76c、76dを第1筐体に取り付ける。
このように構成することで、CY側73aのスキャナ取付部76c、76dが、第1筐体と一体成形されているMK側のスキャナ取付部76a、76bよりも熱膨張しなくなる。その結果、ポリゴンミラーがYC側に傾く。
なお、スキャナ取付部76c、76dを第1筐体70の線膨張係数よりも小さい材質で形成しているが、ポリゴンスキャナ収容部73のCY側を線膨張係数よりも小さい材質で形成してもよい。このように構成することで、CY側73aが、第1筐体と一体成形されているMK側よりも熱膨張しなくなり、ポリゴンミラーがYC側に傾く。
また、上記実施例1〜3の構成を適宜組み合わせて、筐体のポリゴンミラー周辺の熱膨張率を、対称線を境にして、M色、K色の反射鏡が配置された側と、Y色、C色の反射鏡が配置された側とで異ならせてもよい。
また、CY側およびMK側のいずれか一方に通気孔と排気孔とを設け、空気を吹き込み冷却することで、CY側とMK側との熱膨張率を異ならせてもよい。
また、本発明は、ハウジングたる筐体の熱膨張によって光学素子たる走査レンズが傾いた場合にも、適用することができる。走査レンズが筐体の熱膨張により傾くと、感光体の軸方向から見たとき、右方向に偏向走査される走査線の感光体上の走査位置における熱膨張前の走査位置のずれ方向と、左方向に偏向走査される走査線の感光体上の走査位置における熱膨張前の走査位置のずれ方向とが逆になり、色ずれが大きい。しかし、上述した実施例1乃至3で記述した構成として、筐体熱膨張時にポリゴンミラーを傾かせることで、上述同様、第1反射鏡および第2反射鏡の鏡面に対する反射角度が変わり、幾何学的に色ずれを抑制することができる。
以上、本実施形態の光走査装置たる書込ユニットは、光源たるレーザダイオードを複数備えている。また、各レーザダイオードから出射された光を主走査方向に偏向走査する回転偏向器たるポリゴンミラーと、ポリゴンミラーの回転中心をとおり、ポリゴンミラーの回転軸の軸方向に対して直交する方向に引いた対称線に関して対称配置した少なくとも一対の光学素子たる走査レンズや反射鏡とを備えている。そして本実施形態の書込ユニットは、複数のレーザダイオードのうち、Y用のレーザダイオードおよびC用のレーザダイオードから出射された光は、ポリゴンミラーによって一方の走査レンズに入射し、M用のレーザダイオードおよびK用のレーザダイオードから出射された光は、ポリゴンミラーによって他方の走査レンズに入射する対向走査方式の光書込ユニットである。
対称線に関して対となって配置されている走査レンズや反射鏡、複数のレーザダイオード、ポリゴンミラーは、ハウジングである第1筐体または第2筐体に取り付けられている。
そして、本実施形態の光書込ユニットは、筐体のポリゴンミラーが取り付けられる回転偏向器取付部たるスキャナ取付部および/またはスキャナ取付部周囲の熱膨張率を、対称線を境にして、一方の走査レンズが配置された側と、他方の走査レンズが配置された側とで異ならせた。
このように、構成することで、筐体が熱膨張したときに、ポリゴンミラーが、いずれか一方の走査レンズ側に傾く。その結果、感光体の軸方向から光書込ユニットを見たとき、ポリゴンミラーにより一方の走査レンズに入射する偏向走査された光の向きが筐体の熱膨張前に対して、上方または下方に傾き、他方の走査レンズに入射する偏向走査された光の向きが、一方の走査レンズに入射する偏向走査された光の向きと逆方向に傾く。その結果、先の図1、図2に示すように、筐体の熱膨張によってレーザダイオードの位置が変位したり、走査レンズや反射鏡が傾いたりしても、色ずれを抑制することができる。
また、筐体のスキャナ取付部周囲の形状を、対称線を境にして、一方の走査レンズが配置された側と、他方の走査レンズが配置された側とで異ならせることで、スキャナ取付部周囲の熱膨張率を、対称線を境にして、一方の走査レンズが配置された側と、他方の走査レンズが配置された側とで異ならせることができる。
例えば、実施例1に示すように、スキャナ取付け部周囲に設けリブを設け、リブの数や形状を、対称線を境にして、一方の走査レンズが配置された側と、他方の走査レンズが配置された側とで異ならせることで、対称線を境にして、一方の走査レンズが配置された側と、他方の走査レンズが配置された側とでスキャナ取付部周囲の形状を異ならせることができる。
また、実施例2のように、スキャナ取付け部周囲に穴を形成し、穴の形状や数を、対称線を境にして、一方の走査レンズが配置された側と、他方の走査レンズが配置された側とで異ならせることで、対称線を境にして、一方の走査レンズが配置された側と、他方の走査レンズが配置された側とでスキャナ取付部周囲の形状を異ならせることもできる。
また、実施例3に示すように、スキャナ取付部および/またはスキャナ取付部周囲の線膨張係数を、対称線を境にして、一方の光学素子が配置された側と、前記他方の光学素子が配置された側とで異ならせても、スキャナ取付部周囲の熱膨張率を、対称線を境にして、一方の走査レンズが配置された側と、他方の走査レンズが配置された側とで異ならせることができる。
また、対称線に関して対称配置されたスキャナ取付部のいずれか一方を、筐体の線膨張係数よりも小さい材質で形成することで、スキャナ取付部の熱膨張率を、対称線を境にして、一方の走査レンズが配置された側と、他方の走査レンズが配置された側とで異ならせることができる。
また、タンデム型のカラー画像形成装置に、上述の書込ユニットを用いることで色ずれを抑制することができる。
ハウジングの熱膨張により光学素子である反射鏡が傾いた場合について、本発明の効果を説明する図。 ハウジングの熱膨張により光源の位置が変位した場合について、本発明の効果を説明する図。 実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 同プリンタにおけるY用の作像ステーションを示す概略構成図。 同プリンタおける光書込ユニットを、4つの感光体とともに示す概略構成図。 第1筐体を上から見た図。 第1筐体の斜視図。 第1筐体を第2筐体に取り付ける様子を説明する図。 実施例1のポリゴンスキャナ収容部の概略構成図。 実施例2のポリゴンスキャナ収容部の概略構成図。 実施例3のポリゴンスキャナ収容部の概略構成図。 ハウジングの熱膨張により反射鏡が傾いたときの色ずれについて説明する図。 ウジングの熱膨張により光源の位置が変位したときの色ずれについて説明する図。
符号の説明
3Y,3C,3M,3K 作像ステーション
4 光書込ユニット
10Y,10C,10M,10K 感光体
11Y,11C,11M,11K 帯電装置
12Y,12C,12M,12K 現像装置
20 中間転写ベルト
41a、41b ポリゴンミラー
44Y,44C,44
60 第2筐体
70 第1筐体
73 ポリゴンスキャナ収容部
74 ポリゴンスキャナ収容壁
76a,76b,76c,76d スキャナ取付部
140 ポリゴンスキャナ
144 ポリゴンモータ

Claims (6)

  1. 複数の光源と、
    複数の光源から出射された光を主走査方向に偏向走査する回転偏向器と、
    前記回転偏向器の回転中心をとおり、前記回転偏向器の回転軸の軸方向に対して直交する方向に引いた対称線に関して対称配置した少なくとも一対の光学素子とを備え、
    複数の光源のうち少なくともひとつから出射された光は、前記回転偏向器によって一方の光学素子に入射し、残りの光源から出射された光は、前記回転偏向器によって他方の光学素子に入射する対向走査方式の光走査装置において、
    前記一対の光学素子と前記回転偏向器と前記光源とが取り付けられるハウジングを備え、
    前記ハウジングの前記回転偏向器が取り付けられる回転偏向器取付部を複数備え、
    前記回転偏向器取付部は、前記対称線に関して対称配置にされており、
    前記対称線に関して対称配置された前記回転偏向器取付部のいずれか一方を、ハウジングよりも、線膨張係数の小さい材質で形成したことを特徴とする光走査装置。
  2. 請求項1の光走査装置において、
    前記ハウジングの前記回転偏向器取付部周囲の形状を、前記対称線を境にして、前記一方の光学素子が配置された側と、前記他方の光学素子が配置された側とで異ならせたことを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項2の光走査装置において、
    前記ハウジングの前記回転偏向器取付部周囲にリブを形成し、
    該リブの数や形状を、前記対称線を境にして、前記一方の光学素子が配置された側と、前記他方の光学素子が配置された側とで異ならせたことを特徴とする光走査装置。
  4. 請求項2または3の光走査装置において、
    前記ハウジングの前記回転偏向器取付部周囲に穴を形成し、
    該穴の数や形状を、前記対称線を境にして、前記一方の光学素子が配置された側と、前記他方の光学素子が配置された側とで異ならせたことを特徴とする光走査装置。
  5. 請求項1乃至4いずれかの光走査装置において
    記回転偏向器取付部周囲の線膨張係数を、前記対称線を境にして、前記一方の光学素子が配置された側と、前記他方の光学素子が配置された側とで異ならせたことを特徴とする光走査装置。
  6. 複数の潜像担持体と、
    各潜像担持体に潜像を書き込む光書込手段と、
    各潜像担持体に形成された潜像をそれぞれ個別に現像する複数の現像手段と、現像によって各感光体上で得られた可視像をそれぞれ転写体に重ね合わせて転写する転写手段とを備えた画像形成装置において、
    前記光書込手段として、請求項1乃至いずれかの光走査装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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