しかしながら、特許文献1の技術は、表示情報を提供する携帯電話機の使用者が一人の場合にしか対応できない。つまり、表示情報を閲覧に供したい携帯電話機の使用者が複数人いる場合は、外部装置を人数分だけ準備しなければならない。これを実現するためには、高いコストや広い設置場所、煩雑な設定が必要となってしまう。従って、一台の表示装置に、複数の携帯電話機から別々に送信された表示情報を一覧表示できるシステムが望まれていた。
ところで、特許文献2の技術は、複数の表示情報を1つの表示画面に一覧表示することができるものであるが、一覧表示するためには、メニューを選択し、その旨指示を与える必要がある。従って、この技術を上述した特許文献1の技術に適用した場合、携帯電話機から表示情報を送信される度に、誰かが外部装置側で一覧表示するよう指示を与えなければならない。その結果、表示情報を送信する携帯電話機の数が増えれば増えるほど操作が煩雑になってしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、送信端末装置から受信した表示用データに対応する画像を表示装置に簡便に一覧表示させることのできる画像出力装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る画像出力装置は、通信部を介して表示用データを受信し、当該表示用データに応じて画像を表示装置に表示させる画像出力装置であって、上記通信部が表示用データを受信したことに応答して、上記表示装置の表示領域を現在とは異なる数の分割領域に分割する表示領域分割手段と、上記表示領域分割手段によって分割された各分割領域に、それぞれの表示用データに対応する画像を表示するよう表示装置を制御する表示装置制御手段とを備えていることを特徴とする。
上記構成によれば、表示用データを受信すると、表示領域分割手段によって、表示装置の表示領域が、現在とは異なる数の分割領域に分割される。そして、表示装置制御手段が表示装置を制御することによって、分割された各分割領域には、表示用データに対応する画像が表示される。これにより、一覧表示に用いる表示用データが送信端末装置から順次送信される場合であっても、表示用データの送信に応じて表示領域を分割し、表示用データに対応する画像を一覧表示することができる。
さらに、この分割は、通信部が送信端末装置から表示用データを受信したことに応答して、自動的に行われる。これにより、表示用データが順次送信されてくる場合であっても、ユーザが分割のために一々画像出力装置に対して分割を指示する必要がない。つまり、送信端末装置から受信した表示用データに対応する画像を表示装置に簡便に一覧表示させることができる。
また、上記表示領域分割手段は、上記通信部が新たな表示用データを受信したことに応答して、上記表示装置の表示領域を、既に受信した表示用データと新たな表示用データとを含む全ての表示用データの個数以上の分割領域に分割することが好ましい。
上記構成によれば、表示装置の表示領域が、既に受信した表示用データと新たな表示用データとを含む全ての表示用データの個数以上の分割領域に分割される。これにより、送信された表示用データの個数に応じて表示領域を分割し、全ての表示用データに対応する画像を一覧表示することができる。
上記課題を解決するために、本発明に係る画像出力装置は、通信部を介して複数の表示用データを受信し、当該複数の表示用データに対応する複数の画像を表示装置に一覧表示させる画像出力装置であって、上記通信部が新たな表示用データを受信したことに応答して、上記表示装置の表示領域を、既に受信した表示用データと新たな表示用データとを含む全ての表示用データの個数以上の分割領域に分割する表示領域分割手段と、上記表示領域分割手段によって分割された各分割領域に、既に受信した各表示用データに対応する画像と新たな表示用データに対応する画像とを表示するよう表示装置を制御する表示装置制御手段とを備えていることを特徴とする。
上記構成によれば、新たな表示用データを受信すると、表示領域分割手段によって、表示装置の表示領域が、既に受信した表示用データと新たな表示用データとを含む全ての表示用データの個数以上の分割領域に分割される。そして、表示装置制御手段が表示装置を制御することによって、分割された各分割領域には、既に受信した各表示用データに対応する画像と新たな表示用データに対応する画像とが表示される。これにより、一覧表示に用いる表示用データが送信端末装置から順次送信される場合であっても、送信された表示用データの個数に応じて表示領域を分割し、全ての表示用データに対応する画像を一覧表示することができる。
さらに、この分割は、通信部が送信端末装置から新たな表示用データを受信したことに応答して、自動的に行われる。これにより、表示用データが順次送信されてくる場合であっても、ユーザが分割のために一々画像出力装置に対して分割を指示する必要がない。つまり、送信端末装置から受信した表示用データに対応する画像を表示装置に簡便に一覧表示させることができる。
また、上記表示領域分割手段は、上記通信部が所定の個数の表示用データを受信するごとに表示領域の分割を行うものであってもよい。
上記構成によれば、表示領域の分割は、所定の個数の表示用データを受信するごとに行われる。これにより、表示用データを受信するたびに毎回分割が行われることにより表示用データが見にくくなってしまうという問題を防止することができる。
また、上記画像出力装置は、表示領域の分割のタイミングを規定するための複数の閾値を記憶した閾値記憶手段をさらに備え、上記表示領域分割手段は、上記全ての表示用データの個数と上記閾値との比較結果に応じて表示領域の分割を行うものであってもよい。
上記構成によれば、表示領域の分割を行うか否かは、受信した全ての表示用データの個数を、閾値記憶手段に記憶された閾値と比較することによって判定される。このように、分割のタイミングを閾値によって規定しているため、表示領域の分割のタイミングを自由に設計することができる。なお、閾値記憶手段は、閾値を複数記憶していることが好ましく、これにより、表示用データを、例えば4,6,9,12個受信した時点で分割を行う等、分割のタイミングをさらに自由に設計することができる。
また、上記表示領域分割手段は、上記通信部が以前の表示用データを受信してから新たな表示用データを受信するまでに所定の時間が経過している場合に、上記表示領域を初期の個数の分割領域に分割するか、上記表示領域の分割を解除し、上記表示装置制御手段は、受信した表示用データのうち、新たな表示用データ以外の表示用データに対応する画像を上記表示領域または上記分割領域に表示しないよう表示装置を制御してもよい。
上記構成によれば、所定の時間が経過すると、表示領域の分割数が初期の個数に戻されるか、あるいは分割そのものが解除される。そして、新たな表示用データを除く以前の表示用データに対応する画像が、表示装置の表示領域または分割領域から削除される。従って、一定時間が経過して重要度が低くなった画像を削除することができる。
また、上記画像出力装置は、ユーザからの入力を受け付ける入力手段をさらに備え、上記表示領域分割手段は、上記入力手段がユーザからの入力を受け付けた場合に、上記表示領域を初期の個数の分割領域に分割するか、上記表示領域の分割を解除し、上記表示装置制御手段は、受信した表示用データのうち、新たな表示用データ以外の表示用データに対応する画像を上記表示領域または上記分割領域に表示しないよう表示装置を制御してもよい。
上記構成によれば、ユーザからの入力を入力手段が受け付けると、表示領域の分割数が初期の個数に戻されるか、あるいは分割そのものが解除される。そして、新たな表示用データを除く以前の表示用データに対応する画像が、表示装置の表示領域または分割領域から削除される。従って、重要度が低い画像をユーザの意志に応じて削除することができる。
また、上記通信部は、新たな表示用データとともに当該新たな表示用データの上記表示装置における表示位置を指定する表示位置指定情報を受信するものであり、上記表示装置制御手段は、上記表示位置指定情報によって指定された表示位置に対応する分割領域に、新たな表示用データに対応する画像を表示するよう上記表示装置を制御するものであることが好ましい。
上記構成によれば、ユーザが送信端末装置を介して送信した表示位置指定情報に基づいて、表示領域内の複数の分割領域の中から表示用データに割り当てる分割領域が選択される。これにより、ユーザの所望の位置に表示用データに対応する画像を表示させることができる。
また、上記表示領域分割手段は、上記通信部が最初の表示用データを受信するまでに、上記表示装置の表示領域を予め所定の個数の分割領域に分割しておくものであることが好ましい。
上記構成によれば、表示領域が初期の時点で所定の個数の分割領域に分割されることになる。これにより、最初の数個表示用データを受信した際に、表示領域を分割する必要がなく、分割が頻繁に行われることによる見づらさを解消することができる。
また、上記通信部は、表示用データに関連する関連情報も受信するものであり、上記表示装置制御手段は、表示用データに割り当てられた分割領域に、その表示用データに関連する関連情報も表示するよう表示装置を制御するものであることが好ましい。
上記構成によれば、表示装置の分割領域には、表示用データに加えてその表示用データに関連する関連情報が表示される。この関連情報とは、例えば、表示用データを送信した送信端末装置の識別情報やユーザ情報、送信時刻などの送信情報、受信時刻などの受信情報などの少なくとも何れかを含んだものである。これにより、一覧表示された画像を見ている閲覧者は、各画像に関する関連情報も知ることができる。
また、上記通信部は、複数の送信端末装置から各送信端末装置の識別情報とともに表示用データを受信するものであり、各表示用データを送信した送信端末装置の送信位置を示す位置情報を、その送信端末装置の識別情報と対応付けて記憶する位置情報記憶手段と、上記位置情報記憶手段を参照し、各表示用データに割り当てる分割領域を、それぞれの表示用データを送信した送信端末装置の位置関係に基づいて決定する表示位置決定手段とをさらに備え、上記表示装置制御手段は、上記表示位置決定手段によって決定された分割領域に、各表示用データに対応する画像を表示するよう表示装置を制御するものであることが好ましい。
この画像出力装置は、複数の送信端末装置から表示用データを受信するものである。ここで、上記構成によれば、画像出力装置は、表示用データを送信したそれぞれの送信端末装置の送信位置を示す位置情報を記憶する位置情報記憶手段を備えている。これにより、表示用データを送信したそれぞれの送信端末装置が、どの位置に存在するかを知ることができる。そして、表示位置決定手段は、各表示用データに対応する画像をどの分割領域に表示するかを、それぞれの表示用データを送信した送信端末装置の位置関係に基づいて決定する。つまり、送信端末装置の位置関係と、表示用データに対応する画像の位置関係とを対応させることができる。これにより、一覧表示された画像を閲覧している閲覧者は、各表示用データがどの送信端末装置から送信されたかを容易に知ることができるようになる。
また、上記通信部は、送信端末装置の識別情報とともにその送信端末装置の移動履歴又は所在位置を示す位置特定情報を受信するものであり、上記画像出力装置は、上記通信部が送信端末装置の識別情報とともに位置特定情報を受信すると、上記位置情報記憶手段に記憶された位置情報のうち、受信した識別情報に対応する送信端末装置の位置情報を、受信した位置特定情報に基づいて更新する位置情報更新手段をさらに備えていてもよい。
上記構成によれば、通信部が受信した送信端末装置の位置特定情報に基づいて、位置情報記憶手段に記憶された位置情報が位置情報更新手段によって更新される。従って、送信端末装置を持ったユーザが移動した場合であっても、それに応じて各表示用データに対応する画像の位置を変更することができる。
また、上記通信部は、向きを変えながら表示用データを受信する赤外線受光部を有し、上記画像出力装置は、表示用データを送信した送信端末装置の送信位置を、その表示用データを受信している間の信号強度が最も強くなったときの赤外線受光部の向きに基づいて特定する送信位置特定手段と、上記位置情報記憶手段に記憶された位置情報のうち、送信位置が特定された送信端末装置の位置情報を、特定された送信位置に基づいて更新する位置情報更新手段とをさらに備えていてもよい。
上記構成によれば、通信部は、向きを変えながら表示用データを受信する赤外線受光部を有している。赤外線受光部が向きを変えながら表示用データを受信する場合、表示用データの信号強度は、赤外線受光部の向きに応じて変化する。ここで、表示用データの信号強度が最も強くなるのは、赤外線受光部が送信端末装置の方向を向いているときである。従って、信号強度が最も強くなったときの赤外線受光部の向きを送信位置特定手段が求めることによって、送信端末装置の位置を特定することができる。
さらに、特定された送信端末装置の位置情報に基づいて、位置情報記憶手段に記憶された位置情報が位置情報更新手段によって更新される。従って、送信端末装置を持ったユーザが移動した場合であっても、それに応じて各表示用データに対応する画像の位置を変更することができる。
また、上記画像出力装置は、上記通信部と送信端末装置との間の通信距離を特定する通信距離特定手段をさらに備え、上記表示装置制御手段は、表示用データに対応する画像を、上記通信距離特定手段によって特定された通信距離に応じたサイズで表示するよう上記表示装置を制御するものであってもよい。
上記構成によれば、通信距離特定部によって、通信部と送信端末装置との間の通信距離が特定される。そして、表示装置の表示領域には、特定された通信距離に応じたサイズで画像が表示される。このように、通信距離に応じて画像のサイズが変化するため、表示用データを送信したユーザや閲覧者は、様々な視覚的効果を得ることができる。
なお、上記通信距離特定手段は、上記通信部が受信した信号の強度に基づいて上記通信部と送信端末装置との間の通信距離してもよい。
信号の強度は通信距離に応じて減衰するので、上記構成によれば、通信距離特定手段は、信号の強度に基づいて、通信部と送信端末装置との間の通信距離を特定することができる。
また、上記画像出力装置は、通信部が受信した信号の強度に基づいて上記通信部と送信端末装置との間の通信距離を特定する通信距離特定手段をさらに備え、上記表示装置制御手段は、表示用データに対応する画像を、上記通信距離特定手段によって特定された通信距離に応じたサイズで表示するよう上記表示装置を制御するものであってもよい。
上記構成によれば、通信部が受信した信号の強度に基づいて、通信部と送信端末装置との間の通信距離が通信距離特定部によって特定される。そして、表示装置の表示領域には、特定された通信距離に応じたサイズで画像が表示される。このように、通信距離に応じて画像のサイズが変化するため、表示用データを送信したユーザや閲覧者は、様々な視覚的効果を得ることができる。
また、上記画像出力装置は、上記通信部が赤外線によって通信を行うことが好ましい。
赤外線通信は、接続配線を必要としない無線通信である。従って、多数の送信端末装置から表示用データを送信する場合であっても、煩雑な配線が不要となる。さらに、一般のRF無線通信に比べて消費電力を低減させることもできる。
ところで、上記画像出力装置の各手段は、ハードウェアで実現してもよいし、プログラムをコンピュータに実行させることによって実現してもよい。具体的には、本発明に係るプログラムは、上記各手段としてコンピュータを動作させるプログラムであり、本発明に係る記録媒体には、当該プログラムが記録されている。
これらのプログラムがコンピュータによって実行されると、当該コンピュータは、上記画像出力装置の各手段として動作する。従って、上述したように、送信端末装置から受信した表示用データに対応する画像を表示装置に簡便に一覧表示させることができる。
また、本発明に係る送信端末装置は、表示装置の表示領域を複数の分割領域に分割し、各分割領域に表示用データに対応する画像を表示させることによって、複数の表示用データに対応する複数の画像を表示装置に一覧表示させる画像出力装置に表示用データを送信する送信端末装置であって、上記表示領域の分割パターンを取得する分割パターン取得手段と、上記取得した分割パターンを表示する表示部と、上記複数の分割領域のうち、表示用データに対応する画像の表示を希望する分割領域の位置を選択するための分割領域選択手段と、表示用データとともに、上記選択された分割領域の位置を指定する表示位置指定情報を送信する通信部とを備えていることを特徴とする。
本発明に係る送信端末装置は、複数の表示用データに対応する複数の画像を表示装置に一覧表示させる画像出力装置に対して表示用データを送信するものである。ここで、上記構成によれば、分割パターン取得手段によって、表示領域の分割パターンが取得される。この取得された分割パターンは、表示部によって表示されるので、ユーザは、表示領域の分割パターンを知ることができる。また、送信端末装置には、上記分割パターンによって分割された複数の分割領域のうち、表示用データの表示を希望する分割領域の位置を選択するための分割領域選択手段が備えられており、これにより、表示用データを表示する対象となる分割領域を選択することができる。そして、分割領域を選択すると、選択された分割領域の位置を指定する表示位置指定情報が、表示用データとともに通信部によって送信される。これにより、表示用データに対応する画像を表示する位置を、所望の位置に指定することができる。
また、上記分割パターン取得手段は、上記表示装置の表示領域を撮像するためのカメラ部と、上記カメラ部によって撮像された画像に基づいて表示領域の分割パターンを認識する分割パターン認識手段とを備えていてもよい。
上記構成によれば、送信端末装置に備えられているカメラ部によって表示領域を撮像すれば、分割パターン認識手段によって表示領域の分割パターンが認識される。従って、画像出力装置に対して通信などによって問い合わせを行うことなく、分割パターンを取得することができる。
また、本発明に係る画像表示装置は、上述した何れかの画像出力装置と、上記画像出力装置の表示装置制御手段によって制御される表示装置とを備えていることを特徴とする。
上記構成によれば、送信端末装置から受信した表示用データに対応する画像を簡便に一覧表示することができる。
また、本発明に係る画像出力用通信システムは、上述した何れかの画像出力装置と、上記画像出力装置の通信部に表示用データを送信する少なくとも1つの送信端末装置とを備えている。
上記構成によれば、送信端末装置から受信した表示用データに対応する画像を表示装置に簡便に一覧表示させることのできる通信システムを実現することができる。
また、本発明に係る画像一覧表示システムは、上述した何れかの画像出力装置と、当該画像出力装置の通信部に表示用データを送信する少なくとも1つの送信端末装置と、当該画像出力装置の表示装置制御手段によって制御される表示装置とを備えている。
上記構成によれば、送信端末装置から受信した表示用データに対応する画像を簡便に一覧表示することのできる通信システムを実現することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る画像出力方法は、通信部を介して複数の表示用データを受信し、当該複数の表示用データに応じて画像を表示装置に表示させる画像出力方法であって、表示領域分割手段が、上記通信部が表示用データを受信したことに応答して、上記表示装置の表示領域を現在とは異なる数の分割領域に分割する表示領域分割工程と、表示装置制御手段が、上記表示領域分割手段によって分割された各分割領域に、それぞれの表示用データに対応する画像を表示するよう表示装置を制御する表示装置制御工程とを含んでいることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る画像出力方法は、通信部を介して複数の表示用データを受信し、当該複数の表示用データに対応する複数の画像を表示装置に一覧表示させる画像出力方法であって、表示領域分割手段が、上記通信部が新たな表示用データを受信したことに応答して、上記表示装置の表示領域を、既に受信した表示用データと新たな表示用データとを含む全ての表示用データの個数以上の分割領域に分割する表示領域分割工程と、表示装置制御手段が、上記表示領域分割工程において分割された各分割領域に、既に受信した各表示用データに対応する画像と新たな表示用データに対応する画像とを表示するよう表示装置を制御する表示装置制御工程とを含んでいることを特徴とする。
上記構成によれば、上述した画像出力装置の場合と同様に、送信端末装置から受信した表示用データに対応する画像を表示装置に簡便に一覧表示させることができる。
以上のように、本発明に係る画像出力装置は、通信部が新たな表示用データを受信したことに応答して、上記表示装置の表示領域を現在とは異なる数の分割領域に分割する表示領域分割手段と、上記表示領域分割手段によって分割された各分割領域に、既に受信した各表示用データに対応する画像と新たな表示用データに対応する画像とを表示するよう表示装置を制御する表示装置制御手段とを備えた構成となっている。
また、本発明に係る画像出力方法は、表示領域分割手段が、上記通信部が新たな表示用データを受信したことに応答して、上記表示装置の表示領域を現在とは異なる数の分割領域に分割する表示領域分割工程と、表示装置制御手段が、上記表示領域分割工程において分割された各分割領域に、既に受信した各表示用データに対応する画像と新たな表示用データに対応する画像とを表示するよう表示装置を制御する表示装置制御工程とを含んだ構成となっている。
従って、送信端末装置から受信した表示用データに対応する画像を表示装置に簡便に一覧表示させることができるという効果を奏する。
本発明の画像一覧表示システムの一実施形態について図1から図21に基づいて説明すると以下の通りである。本実施形態の画像一覧表示システム500は、例えば、複数の人がそれぞれ画像を提供しながら会議を行う場合や、友人間でデジタルカメラによって撮像した複数の写真を閲覧する場合などに用いられるものである。画像一覧表示システム500は、図2に示すように、表示用データを送信する複数の携帯電話機(送信端末装置)300…と、携帯電話機300…から送信された表示用データに対応する複数の画像を一覧表示した一覧画像データを作成する画像出力装置100と、画像出力装置100によって作成された一覧画像データを表示する表示装置200とによって構成される。以下では、画像出力装置と表示装置200とを合わせて、画像表示装置400と称することもある。
(表示領域の分割処理)
図1は、画像出力装置100の機能構成を示すブロック図である。
画像出力装置100は、図1に示すように、携帯電話機300と通信することのできる近距離無線通信部(通信部)10を有している。画像出力装置100の通信部の通信方式は、有線方式及び無線方式の何れであってもよいが、携帯電話機300…と画像出力装置100との接続配線を考慮すれば、無線方式であることが好ましい。そこで、本実施携帯の画像出力装置100は、通信部として近距離無線通信部10を備えている。近距離無線通信方式の規格としては、例えば、従来のBluetooth(登録商標)やIrDA、さらには近年規格化が決定したIrSimpleなどのうち、好適なものを用いることができる。
画像出力装置100は、さらに、VRAM14及び表示出力部15を備えている。VRAM14は、表示装置200の表示領域に表示する画像に対応した画像データが書き込まれるメモリである。そして、表示出力部15は、VRAM14に書き込まれた画像データを表示装置200に送信するための出力インターフェースである。
また、画像出力装置100は、さらに、表示領域分割部(表示領域分割手段)11及び表示装置制御部(表示装置制御手段)12を備えている。表示装置制御部12は、より詳細には、ビットマップ変換部12a及びVRAM書込部12bからなる。これらの各部は、図示しないCPUがプログラムを実行することによって実現される機能ブロックである。
表示領域分割部11は、近距離無線通信部10が新たな表示用データを受信したことに応答して、表示装置200の表示領域を、既に受信した表示用データと新たな表示用データとを含む全ての表示用データの個数以上の分割領域に分割するためのものである。
表示装置制御部12は、表示領域分割部11によって分割された各分割領域に、既に受信した各表示用データに対応する画像と新たな表示用データに対応する画像とを表示するよう表示装置200を制御するためのものである。ビットマップ変換部12aは、表示用データを画像データ(ビットマップデータ)に変換するためのものであり、VRAM書込部12bは、VRAM14に画像データを書き込むためのものである。つまり、本実施形態において、表示装置200に表示する画像は、表示用データから生成される。
また、画像出力装置100は、記憶部20を備えている。記憶部20は、RAM等の主記憶装置及び/又はHDD等の外部記憶装置によって実現される。記憶部20には、主として、携帯電話機300から受信した各表示用データを格納する表示用データデータベース21と、表示用データに関連する関連情報を格納するための関連情報データベース22とが備えられている。
記憶部20には、さらに、表示領域の分割を行うタイミングを規定する複数の閾値が格納されている(閾値記憶手段)。この閾値は、表示用データをいくつ受信した場合に新たに表示領域を分割するかを規定するものであり、例えば、この閾値を4、6、9、12とすると、表示用データをそれぞれ4個、6個、9個、12個受信した後、さらに次の表示用データを受信した際に、表示領域の分割が行われることになる。
図3は、携帯電話機300の機能構成を示すブロック図である。
携帯電話機300は、図3に示すように、遠距離無線通信部310、近距離無線通信部317、入力部316、表示部315、及びカメラ部314を備えている。
遠距離無線通信部310は、通話機能やインターネットなどのネットワーク機能を利用する際に、基地局との間で通信を行うためのものである。近距離無線通信部317は、画像出力装置100との間で通信を行うためのものであり、上述した画像出力装置100の近距離無線通信部10と同様のものを用いることができる。
入力部316は、一般的な携帯電話装置に備えられているカーソルキー及び数字キー等によって構成され、ユーザが携帯電話機300に各種指示を与えるために用いられるものである。入力部316は、画像出力装置100に送信する表示用データを選択したり、表示用データを表示する分割領域の位置を指定したりする際に用いられる。
表示部315は、液晶パネルなどによって構成され、ユーザに対して様々な情報を視覚的に通知することができるものである。カメラ部314は、CMOSなどの受光素子を有するデジタルカメラである。
また、携帯電話機300は、表示用データ選択部313を備えている。表示用データ選択部313は、ユーザが入力部316によって入力した指示情報に基づいて、後述する記憶部20の中から、画像出力装置100へ送信する表示用データを選択し、選択した表示用データを近距離無線通信部10に送信するためのものである。表示用データ選択部313は、図示しないCPUがプログラムを実行することによって実現される機能ブロックである。
また、携帯電話機300は記憶部320を備えている。記憶部320は、RAM等の主記憶装置及び/又はメモリカード等の外部記憶装置によって実現される。記憶部320には、例えば、電子メールによって取得した画像ファイル、カメラ部314によって撮像された画像ファイル、ネットワーク機能によってダウンロードしたHTMLファイル、及びユーザが入力したテキストファイルなどが格納されている。携帯電話機300から画像出力装置100へ送信される表示用データとしては、画像データに限定されるものではなく、最終的に視覚的に表示できるデータであればどのようなデータであってもよい。具体的には、携帯電話機300の記憶部320に格納された各種ファイル、すなわち画像データはもちろんのこと、Webページを再現するHTMLファイル、テキストデータなどのファイルを用いることができる。
次に、このような画像一覧表示システム500の概略的な動作について説明する。図4は、画像出力装置の処理工程を示すフロー図である。
まず、画像出力装置100の表示領域分割部11は、表示装置200の表示領域を所定の個数の分割領域に予め分割する(ステップS1)。この初期の分割数としては、例えば4個とすることができる。表示領域を4個の分割領域に分割した例を図5に示す。
そして、近距離無線通信部10は、携帯電話機300の近距離無線通信部317から表示用データが送信されると(S2)、受信した表示用データを記憶部20の表示用データデータベース21に格納する(S3)。
なお、表示用データは、基本的には、受信した順番で表示用データデータベース21に格納されていく。そして、表示用データの順番によって表示用データに対応する画像がどの分割領域に表示されるかが決定される。例えば、1番目の表示用データに対応する画像は図5の1番目の分割領域に表示され、2,3,4番目の表示用データに対応する画像は、それぞれ2,3,4番目の分割領域に表示されることになる。
また、表示用データの格納後、近距離無線通信部10は、表示用データを受信したことを表示領域分割部11に対して通知する。表示領域分割部11は、近距離無線通信部10から新たな表示用データの受信を通知されると、表示用データデータベース21を参照し、新たな表示用データを含む現在までに受信した全ての表示用データの総数をカウントする。そして、カウントした総数が、記憶部20に格納された閾値の何れかを超えたか否かを判定する(S4)。
例えば近距離無線通信部10が初めて表示用データを受信した場合は、表示用データの総数が1であり、最も小さい閾値4を超えないため、S4において「否」と判定され、ステップS5に進む。
そしてステップS5では、受信した新たな表示用データに対応する画像を、一覧画像に追加する。この処理について具体的に説明する。表示装置制御部12のビットマップ変換部12aは、表示用データデータベース21を参照して、新たに受信した表示用データに対応する画像データ(ビットマップデータ)を作成する。このビットマップデータは、実際に表示装置に表示される各画素に対応するものとなる。よって、ビットマップ変換部12aによって作成されるビットマップのサイズ(画素数)は分割領域のサイズ(画素数)と等しくなるように設定される。
初期段階では、上述したように、表示領域分割部11が表示装置200の表示領域を4つの分割領域に分割している。よって、作成されるビットマップのサイズは、表示領域の1/4のサイズ(縦横がそれぞれ半分のサイズ)になる。
受信した表示用データが例えば画像データであって、この画像データのサイズが分割領域のサイズよりも大きい場合、ビットマップ変換部12aは、公知の手法を用いて画像データを縮小し、分割領域のサイズと一致させる。また、受信した表示用データがHTMLデータやテキストデータの場合は、これらのデータを分割領域と同じサイズのビットマップデータに変換する。
そして、ビットマップ変換部12aによって作成されたビットマップデータは、VRAM書込部12bに送信される。VRAM書込部12bは、現在の画面の分割パターンに基づいて、ビットマップデータを書き込む対象となるVRAMのアドレスを決定し、書き込みを行う。VRAM14に書き込まれたビットマップデータは、表示出力部15を介して表示装置200に送信され、表示装置200の表示領域に、新たな表示用データの画像として反映される。
新たな表示用データに対応する画像を表示領域に順次追加していく場合、本実施形態では、図5の分割領域1、分割領域2、分割領域3、分割領域4の順に追加していくが、本発明はもちろんこれに限定されるものではない。
ステップS5の後はステップS7に進み、ユーザによって一覧表示の終了が指示されたか否かが判定される。ここで、終了が指示された場合は処理を終了し、一方、終了が指示されていない場合は、ステップS2に戻り、新たな表示用データの受信を待つ。
このようにして、2〜4番目の表示用データを受信し、4つの分割領域全てに画像を追加した後、5番目の表示用データを受信したとする。この場合、ステップS4において、表示用データの総数が5となり、最初の閾値4を超えたと判定される。その結果、処理はステップS6に進み、表示領域分割部11が表示領域の分割を行う。この場合、新たな分割領域の数は、次の閾値、すなわち6とすることができる。そして、表示用データの総数が6個を超えた場合、再び分割が行われ、今度は分割領域の個数を9個にする。このようにして、6個、9個の分割領域に分割した様子を図6、7に示す。
ステップS6の後、処理はステップS5に進む。ステップS5では、ビットマップ変換部12aが全ての表示用データに対応するビットマップデータを作成しなおす。つまり、表示領域の分割によって分割領域のサイズが縮小されるため、この新しい分割領域のサイズに一致したビットマップデータを全ての表示用データについて再び作成する。
そして、全ての表示用データについて作成されたビットマップデータを、VRAM書込部12bがVRAM14の適切なアドレスに書き込む。これにより、表示装置200の表示領域に、各表示用データに対応する画像が反映される。
以上のように、本実施形態の画像出力装置100では、近距離無線通信部10が新たな表示用データを受信したことに応答して、表示領域分割部11が表示装置の表示領域を自動的に分割する。よって、ユーザが分割領域の数や分割パターン、分割のタイミングを指示する必要がなく、受信した表示用データの個数に応じた一覧画像を表示装置に表示させることを簡便に行うことができる。
なお、上記の説明では、表示領域の分割数の初期値を4としたが、いくつであってもよく、1個、すなわち分割を行わなくてもよい。
また、受信した表示用データの総数が閾値を超えたことに応じて表示領域の分割を行ったが、所定の数の表示用データを受信するごとに表示領域の分割を行ってもよい。具体的には、例えば、表示用データを2つ受信するごとに分割を行ったりしてもよい。そして、分割する際の分割領域の数は、受信済みの表示用データの総数よりも多ければよい。
(分割領域のリセット)
上記の例では、表示用データの受信に応じて分割領域の数を一方的に増加させていく構成について説明したが、所定の条件を満たした場合には、表示領域分割部11が表示領域の分割数を初期値(上記の例では4個)に戻す構成にしてもよい。ここで、所定の条件とは、例えば、前回の表示用データを受信してから新たな表示用データを受信するまでに所定の時間が経過している場合や、画像出力装置100の図示しない入力部がユーザから所定の指示を受け付けた場合などが挙げられる。
図22は前者の処理を示すフロー図である。この実施形態では、図22に示すように、図4のS3とS4との間に、前回の表示用データを受信してから新たな表示用データを受信するまでに所定の時間(例えば1分)が経過しているか否かを表示領域分割部11が判定する工程(S71)が追加される。なお、前回の表示用データを受信してから新たな表示用データを受信するまでの時間は、図示しないタイマーによって計測することができる。そして、このS71において「否」と判定されると、処理は図4のS4に進む。一方、S71において「是」と判定されると、表示領域分割部11は、表示領域の分割領域を初期の個数(上記の例では4個)に戻す(S72)。これにより、例えば、それまで6分割や9分割されていた表示領域が4分割の初期状態に戻る。そして、表示装置制御部12が、新たに受信した表示用データに対応する画像を分割領域に表示させ(S73)、それまでに受信していた表示用データについては画像を表示させない。そして、処理は、図4のS7に進む。
この実施形態において、仮に表示領域の分割数の初期値を1個とした場合、S71において「是」と判定されると、表示領域分割部11は表示領域の分割を解除し、表示装置制御部12は新たに受信した表示用データに対応する画像を表示領域全体に表示させる。
この実施形態によれば、例えば、4分割の表示状態で4個目の表示用データを受信してから1分以上経過し、次の表示用データを受信すると、4分割をクリアして1個だけの画像を表示し、さらに次の表示用データを1分以内に受信すれば2分割に表示されるといった動作が実現される。
なお、上述した分割のリセットをユーザの入力に応答して行う場合は、図22のS71を、「前回の表示用データを受信してから新たな表示用データを受信するまでに、分割のリセットの指示を入力部がユーザから受け付けたか否かを表示領域分割部11が判定する」工程に置き換えればよい。
この実施形態の構成によれば、既に受信済みの表示用データが重要でなくなったときに、それらの表示用データの画像を表示領域から削除することができる。
(関連情報の表示処理)
ところで、本実施形態の画像出力装置100は、表示用データに関連する関連情報も表示することができる。関連情報としては、まず、表示用データを送信した携帯電話機300の識別情報などが挙げられる。そして、この識別情報としては、機種情報や、ユーザによって携帯電話機300に入力される識別情報、例えば、所有者情報などが挙げられる。また、近距離無線通信の際に利用される端末のIDなどを用いてもよい。
それ以外にも、表示用データの送信情報や受信情報などを関連情報として用いていもよい。送信情報としては、例えば、表示用データの送信時刻などが挙げられる。また、受信情報としては、表示用データの受信時刻や受信番号などが挙げられる。図9に、関連情報の一例を示す。
これらの関連情報のうち、携帯電話機300の識別情報や送信情報は、表示用データとともに携帯電話機300から画像出力装置100に送信される。携帯電話機300から画像出力装置100に送信されるレコードの一例を図8に示す。図8に示すように、レコードの先頭には、レコード全体のサイズを示す情報が含まれ、以下、レコードの内容を示す識別子、携帯電話機300の機種情報(送信機器情報)、携帯電話機300の所有者情報、送信日時、…が含まれ、最後に表示用データが含まれる。一方、関連情報のうち、表示用データの受信情報については、表示用データの受信時に取得される。
近距離無線通信部10は、これらの関連情報を表示用データとともに取得すると、取得した関連情報を記憶部20の関連情報データベース22に一旦格納する。このとき、各関連情報は、同時に取得した表示用データと対応付けられる。この処理は、例えば、上述したステップS3に続いて行えばよい。
そして、関連情報データベース22に格納された関連情報は、ビットマップ変換部12aによって、表示用データと合成される。すなわち、ビットマップ変換部12aは、表示用データに対応するビットマップデータを作成する際、表示用データに対応する関連情報があるか否かを関連情報データベース22を参照して判断し、あった場合は、表示用データの画像に関連情報を重ね合わせた合成画像のビットマップデータを作成する。これにより、表示用データに関連情報が付随している場合、分割領域に表示用データの画像とともに関連情報も表示される。この処理は、例えば、上述したステップS7に組み込むことができる。
なお、関連情報の合成方法は特に限定されず、例えば、分割領域の上下左右何れかの領域に上書きしたり、半透過処理を行って重ね合わせたりすることができる。図9に示した関連情報の表示の一例を図10に示す。
(表示位置の選択処理)
また、本実施形態の画像一覧表示システム500では、携帯電話機300から表示用データを送信する際に、表示用データをどの分割領域に表示させるかを指示することができる。これを行うため、画像出力装置100は、表示位置決定部(表示位置決定手段)13を備えている。
表示位置決定部13は、近距離無線通信部10が新たな表示用データとともに受信した表示位置指定情報に基づいて、新たな表示用データをどの分割領域に割り当てるかを決定するためのものである。表示位置決定部13は、具体的には、表示用データを記憶部20の表示用データデータベースに格納する際に、表示位置指定情報に基づいて、格納する表示用データの場所を決定する。なお、表示位置決定部13は、図示しないCPUがプログラムを実行することによって実現される機能ブロックである。
一方、携帯電話機300は、分割領域選択部(分割領域選択手段)312を備えている。分割領域選択部312は、ユーザが入力部316によって入力した指示情報に基づいて、複数の分割領域の中から、表示用データに割り当てる分割領域を選択し、その分割領域を指定するための表示位置指定情報を作成し、これを近距離無線通信部10に送信するためのものである。なお、分割領域選択部312は、図示しないCPUがプログラムを実行することによって実現される機能ブロックである。
以下、表示用データの表示位置を指定する処理について、携帯電話機300側の処理工程を説明する。図11は、表示位置の選択処理に関する携帯電話機300の処理工程を示すフロー図である。
まず、ユーザが、入力部316の数字キーやカーソルキーによって送信する表示用データを指定する(ステップS11)。これに応じて、表示用データ選択部313が、記憶部320から指定された表示用データを選択し、これを近距離無線通信部317に送信する。
次に、携帯電話機300の近距離無線通信部317は、現在の分割パターンを問い合わせるために画像出力装置100に対して通信接続を試みる(ステップS11)。ここで、通信接続が成功した場合は、画像出力装置100から、現在の分割パターンの情報を取得する(ステップS12)。一方、通信接続が失敗した場合は、現在の分割パターンは所定の分割パターン(例えば4分割)と推定する(ステップS13)。
そして、取得した分割パターン又は推定した分割パターンを表示部315に表示する。ユーザは、表示部315に表示された分割パターンを見て、送信する表示用データを、どの分割領域に表示するか(すなわち、表示領域上のどの位置に表示するか)を、入力部316の数字キーやカーソルキーによって指定する(ステップS16)。分割領域選択部312は、ユーザによって指定された分割領域を選択し、この分割領域を特定する情報(表示位置指定情報)を生成し、近距離無線通信部317に送信する。
近距離無線通信部317は、表示用データ選択部313から受け取った表示用データと、分割領域選択部312から受け取った表示位置指定情報とを含むレコードを生成し、画像出力装置100に送信する。表示位置指定情報は、図5に示すように、表示用データと同一のレコードに含まれる。
次に、このレコードを受信した画像出力装置100の処理工程について説明する。図12は、表示位置の選択処理に関する画像出力装置100の処理工程を示すフロー図である。
ステップS1〜S2は、上述の処理と同様である。そして、ステップS2の後、ステップS20に進む。ステップS20では、表示用データが格納されていたレコードに、表示位置指定情報が含まれているか否かを判定する。ここで、「否」と判定された場合は、ステップS3に進み、上述したように、記憶部20の表示用データデータベース21の最後尾に表示用データを格納する。
一方、ステップS20において、表示位置指定情報が含まれていると判定された場合には、表示位置決定部13が、表示用データデータベース21内の、表示位置指定情報によって示された分割領域に対応する場所に、新たな表示用データを格納する(S21)。ここで、表示位置指定情報によって示された分割領域に対応する場所に、表示用データが既に格納されている場合は、新たな表示用データによって上書きを行う。もちろん、新たな表示用データを上書きするかどうかをユーザに確認してもよい。
そして、続くステップS5では、表示装置制御部12が、新たな表示用データに対応する画像を分割領域に表示する。ここで、新たな表示用データは、携帯電話機300から表示位置指定情報によって示された分割領域に対応する場所に格納されているため、最終的に、表示位置指定情報によって示された分割領域に表示されることになる。以上の処理により、ユーザの所望の位置に表示用データに対応する画像を表示させることができる。この場合、近距離無線通信部10が、特許請求の範囲に記載した分割パターン取得手段に相当する。
なお、上記の説明では、携帯電話機300は、画像出力装置100に問い合わせを行うことによって分割パターンの情報を取得したが、カメラ部314を利用して分割パターンの情報を取得することもできる。この場合、携帯電話機300は、CPUがプログラムを実行することによって実現される機能ブロックである分割領域認識部(分割領域認識手段)311をさらに備えている。
この構成の場合、まず、ユーザが、携帯電話機300のカメラ部314を用いて、表示装置200の表示領域を撮像する。撮像した画像は分割領域認識部311に送られ、分割領域認識部311が撮像した画像から画像認識によって分割パターンを特定する。そして、この分割パターンに基づいて、ユーザが表示用データを表示する分割領域を指定する。
この構成によれば、携帯電話機300は、画像出力装置100との間で通信を行うことなく、分割パターンを取得することができる。
(携帯電話機の位置に応じた表示用データの表示処理1)
続いて、本実施形態の画像一覧表示システム500のさらなる特徴点について説明する。ここでは、表示用データを送信した携帯電話機300の位置に基づいて、表示用データを表示する位置を決定する構成について説明する。
以下では、表示用データが含まれるレコードには、携帯電話機300の固有識別情報が含まれ、送信された表示用データがどの携帯電話機から送信されたものであるかを識別できるものとする。つまり、表示用データデータベース21には、各表示用データが、その表示用データを送信した携帯電話機300の識別情報に対応付けて格納されるものとする。
また、記憶部20には、送信端末位置データベース(位置情報記憶手段)23がさらに備えられている。この送信端末位置データベース23には、それぞれの携帯電話機300の現在位置を示す位置情報が、携帯電話機300の識別情報と対応付けて格納されている。これにより、画像出力装置100は、それぞれの表示用データを送信した携帯電話機300の位置を知ることができる。なお、初期の各携帯電話機の位置の設定は、例えば、ユーザにより手動で行ったり、受信した画像の順番に並べたり、後述するような回動する受光部で受信した方向を基に並べたりする方法などで実現することができる。
この構成において、画像出力装置100は、さらに位置情報更新部(位置情報更新手段)16を備えている。位置情報更新部16は、近距離無線通信部10が携帯電話機300の識別情報とともに移動情報を受信すると、送信端末位置データベース23に格納された位置情報のうち、受信した識別情報に対応する携帯電話機の位置情報を、受信した移動情報に基づいて更新するためのものである。なお、位置情報更新部16は、CPUがプログラムを実行することによって実現される機能ブロックである。
また、表示位置決定部13は、上述した機能とは別に、送信端末位置データベース23を参照し、各表示用データをどの分割領域に割り当てるかを、それぞれの表示用データを送信した送信端末装置の位置関係に基づいて決定する機能をさらに有している。
一方、携帯電話機300は、加速度センサ318及び移動情報作成部319を備えている。加速度センサ318は、携帯電話機300の移動に伴って生じる加速度を検知するものである。
移動情報作成部319は、加速度センサ318からの出力に基づいて、携帯電話機300がどの方向にどれだけ移動したかを算出するとともに、その移動履歴を示す情報を作成するためのものである。なお、移動情報作成部319は、CPUがプログラムを実行することによって実現される機能ブロックである。
加速度センサ318及び移動情報作成部319により、携帯電話機300がどの方向にどれだけ移動したかを知ることができる。
携帯電話機300側の移動情報の送信工程について説明する。図13は、携帯電話機300による移動情報の送信工程について説明するフロー図である。
まず、加速度センサ318が何らかの加速度を検知したか否かを判定する(S31)。ここで何らかの加速度を検知しなかった場合は、加速度を検知するまで待機する。一方、加速度センサ318が加速度を検知した場合は、検知した加速度の情報が移動情報作成部319に送信される。
移動情報作成部319は、受け取った加速度に基づいて、携帯電話機300の移動履歴を示す移動情報を作成する(S32)。この移動情報は、例えば水平方向の移動距離などの情報を含んでいる。そして、作成された移動情報は、近距離無線通信部317に送信される。
続いて、近距離無線通信部317は、近距離無線通信の準備を行い、画像出力装置100に対して通信接続を試みる(S33,34)。ここで、通信接続に失敗した場合は、リトライを行うか否かをユーザに問い合わせる(S35)。
一方、通信接続に成功した場合は、自信の携帯電話機の識別情報と移動情報とを含むレコードを画像出力装置100に対して送信する(S36)。以上にて、移動情報の送信処理が終了する。
次に、画像出力装置100側の処理工程について説明する。図14は、携帯電話機の位置に応じた表示用データの表示処理を行うための処理工程を示すフロー図である。
まず、上述したS1の後、近距離無線通信部10は、移動情報を含むレコードを受信したか否かを判断する(S41)。ここで、「否」と判断した場合は、上述したステップS2に進む。
一方、移動情報を受信した場合は、ステップS42に進み、位置情報更新部16が受信した移動情報に基づいて、送信端末位置データベース23を更新する。より詳細には、位置情報更新部16は、送信端末位置データベース23に格納された各送信端末装置の位置情報のうち、移動情報とともに受信した識別情報に対応する送信端末装置の位置情報を更新する。そして、位置情報の更新は、送信端末位置データベース23に格納されていた位置情報に、受信した移動情報によって示される移動履歴を反映させることによって行われる。そして、ステップS2に進む。その後のステップS2、S20、S21、S3、S4、S6の処理は、上述のものと同様であり、ステップS43に進む。
ステップS43では、表示位置決定部13が、送信端末位置データベース23を参照し、各表示用データを送信した送信端末装置の位置に基づいて、表示用データの順番を並べ替える。そして、ステップS5で、並べ替えた表示用データを表示させる。並べ替えの方法について詳述すると次の通りである。
表示装置の表示領域には、各携帯電話機から送信された表示用データの画像が表示される。この場合、どの携帯電話機(どのユーザ)から送信された表示用データの画像がどの分割領域に表示されるかが分かりづらいという問題が生じる。上述したように、表示用データの画像とともに関連情報を表示することによって、この問題はある程度解消されるものの、それでもなお分かりづらいという問題が生じうる。
ここで、本実施形態では、表示用データを送信した携帯電話機の位置と、表示用データが表示される分割領域の位置とを対応させることによって、どの携帯電話機(どのユーザ)からどのような表示用データが送信されたかを明らかにすることができる。
以下に一例を示す。例えば図15に示すように、分割領域が4つあり、4つの携帯電話機300a〜300dからそれぞれ表示用データが送信されたものとする。そして、送信端末位置データベース23には、図15に示す各携帯電話機300a〜300dの位置情報が記憶されているものとする。この場合、携帯電話機300a・300bは、携帯電話機300c・300dよりも紙面左側に存在する。
そこで、表示位置決定部13は、携帯電話機300a,300bから送信された表示用データがそれぞれ1番目、3番目となるように、そして、携帯電話機300c,300dから送信された表示用データがそれぞれ2番目、4番目となるように、表示用データデータベース21内の表示用データを並べ替える。これにより、分割領域1,3にはそれぞれ携帯電話機300a,300bから送信された表示用データが表示され、分割領域2,4にはそれぞれ携帯電話機300c,300dから送信された表示用データが表示される。つまり、紙面左側に位置する携帯電話機から送信された表示用データは、表示領域の左側に表示され、紙面右側に位置する携帯電話機から送信された表示用データは、表示領域の右側に表示される。
このようにすれば、表示用データを送信した携帯電話機(ユーザ)がどのユーザであるかを、表示領域からある程度判断することが可能になる。
さらに、画像出力装置100は、上述したように、携帯電話機の移動に応じて送信端末位置データベース23を更新する位置情報更新部16を有している。これにより、例えば図16に示すように携帯電話機300bと携帯電話機300cの位置が入れ替わった場合には、表示領域における表示用データの位置も入れ替わることになる。
なお、表示用データとともに表示位置指定情報が送信された場合、上述したステップS43では、表示位置指定情報によって指定された表示用データ以外のデータについて、並び替えを行うことが好ましい。これにより、ユーザによって表示位置が指定された表示用データは、ユーザの指示通りの位置に表示されることになる。
ところで、上記の説明では、加速度センサ318によって検知された加速度情報に基づいて移動情報作成部319が携帯電話機の移動履歴を示す移動情報を作成したが、本発明はこれに限定されない。移動情報を作成する際に、加速度センサの代わりに公知の測位システムを用いてもよい。近年の携帯電話機には、全地球測位システム(GPS)や複数の基地局からの信号の信号強度に基づいた測位システムなどを備えているものものあるため、これらを利用して移動履歴情報を作成することもできる。また、これらの測位システムを用いる場合、移動履歴情報の代わりに、携帯電話機の位置情報(測位結果)をそのまま送信してもよい。この場合、画像出力装置100の位置情報更新部16は、送信された位置情報をそのまま送信端末位置データベースに反映する。
(携帯電話機の位置に応じた表示用データの表示処理2)
次に、表示用データを送信した携帯電話機300の位置に基づいて、表示用データを表示する位置を決定する別の構成について説明する。
本変形例では、近距離無線通信部10・317が、IrDA又はIrSimpleなどの赤外線通信手段となっている。そして、近距離無線通信部10の受光部10aは、回動可能となっており、図17に示すように表示装置200の表示領域の上に備えられている。
本変形例において、受光部10aは、表示用データを受信する間に、水平方向に回動する。そして、画像出力装置100は、表示用データを送信した携帯電話機300の位置(方角)を、信号強度が最も強くなったときの受光部10aの向きに基づいて特定する。具体的には、送信端末位置データベース23を更新する位置情報更新部(送信位置特定手段、位置情報更新手段)16が、表示用データを送信した携帯電話機300の送信位置を、その表示用データを受信している間の信号強度が最も強くなったときの受光部10aの向きに基づいて特定する。
例えば、図18に示す位置に配置された3つの携帯電話機300a・300b・300cから表示用データが送信される場合、携帯電話機300aからの信号強度が最も強くなるのは、受光部10aが図18(a)の向きになっているときである。一方、携帯電話機300b、300cからの信号強度が最も強くなるのは、それぞれ受光部10aが図18(b)、図18(c)の向きになっているときである。このように、最も信号強度が強くなるときの受光部10aの向きに基づいて、各携帯電話機が受光部から見てどの方向にあるかを知ることができる。
次に、本変形例における処理工程について説明する。図19は、本変形例の処理工程を示すフロー図である。
本変形例では、携帯電話機300が、自身の所在を示す何らかの情報を画像出力装置に対して送信する必要はない。一方、画像出力装置100は、ステップS2で受光部10aが表示用データを受信したと判定すると、ステップS51に進む。
ステップS51では、位置情報更新部16が、上述した原理に基づいて、表示用データを送信した携帯電話機300の位置(具体的には、表示領域に対する角度)を特定し、特定した位置情報を送信端末位置データベース23に反映させる。これにより、送信端末位置データベース23には、各表示用データを送信した携帯電話機300…の位置情報が格納されることになる。そして、後続の処理については上述と同様である。
上記の構成によれば、携帯電話機300に加速度センサ318や図示しない測位システムを設けることなく、表示用データを送信した携帯電話機300の位置情報を取得することができる。
なお、上記の(携帯電話機の位置に応じた表示用データの表示処理1)及び(携帯電話機の位置に応じた表示用データの表示処理1)の項で説明した処理方法は、通信部を介して複数の端末装置から表示用データを受信した際に、当該複数の表示用データに対応する複数の画像を一覧表示させる一般的な画像出力装置に適用することができる。
この場合、画像出力装置は、複数の送信端末装置から各送信端末装置の識別情報とともに表示用データを受信する通信部と、表示用データを送信した各送信端末装置の送信位置を示す位置情報を、その送信端末装置の識別情報と対応付けて記憶する位置情報記憶手段と、上記位置情報記憶手段を参照し、各表示用データをどの分割領域に表示するかを、それぞれの表示用データを送信した送信端末装置の位置関係に基づいて決定する表示位置決定手段と、上記表示位置決定手段によって決定された分割領域に、各表示用データに対応する画像を表示するよう表示装置を制御する表示装置制御手段とを備えている。
そして、画像出力装置は、さらに、各送信端末装置の位置情報を取得するための送信端末位置取得手段を備えていることが好ましい。送信端末位置取得手段は、例えば、各携帯電話機300(送信端末装置)の移動履歴情報又は位置情報を取得する上述した近距離無線通信部(通信部)317によって実現することができる。あるいは、その代わりに、例えば、各携帯電話機300からの表示用データを、向きを変えながら受信する赤外線受光部10aと、表示用データを送信した携帯電話機300の送信位置を、その表示用データを受信している間の信号強度が最も強くなったときの赤外線受光部10aの向きに基づいて特定する送信位置特定手段とによって実現することもできる。
(携帯電話機と画像出力装置との間の距離に応じた画像のサイズ変更処理)
次に、携帯電話機と画像出力装置との間の距離に応じて表示用データに対応する画像のサイズを変更する処理について説明する。
上記の処理を実現するため、画像出力装置100は、通信距離特定部(通信距離特定手段)17をさらに備えている。通信距離特定部17は、近距離無線通信部10が表示用データを受信した際の信号強度に基づいて画像出力装置100と携帯電話機300との間の通信距離を特定するためのものである。この通信距離特定部17は、CPUがプログラムを実行することによって実現される機能ブロックである。
図20は、画像のサイズを変更する処理を示すフロー図である。ステップS1,S2では上述と同様の処理が行われる。ステップS2において、近距離無線通信部10が新たな表示用データを受信した場合、通信距離特定部17が、信号強度に基づいて、近距離無線通信部10から表示用データを送信した携帯電話機300までの通信距離を特定する(ステップS61)。特定された距離の情報は、記憶部20に格納される。
その後、ステップS62までは、上述と同様の処理が行われる。そしてステップS62において、表示装置制御部12は、記憶部20を参照して、表示用データに対応する画像のサイズを通信距離に応じて変更する。より詳細には、ビットマップ変換部12aが、表示用データに対応する画像データを作成する際に、画像のサイズを通信距離に応じたサイズに設定する。
その一例を図21に示す。一例として、表示装置制御部12は、図21に示すように画像のサイズを通信距離に比例したサイズにする。すなわち、図21の左図と右図とを比べて分かるように、表示装置制御部12は、通信距離が1/2になると、画像のサイズも1/2になるようにサイズの調整を行う。逆に、画像のサイズを通信距離に反比例したサイズにしてもよい。
なお、図20のフロー図では、携帯電話機300の位置に基づいて表示位置を決定する処理工程となっていないが、この処理工程を組み合わせられることはいうまでもない。
また、上記の説明では、機器間の距離を近距離無線通信部10が受信するデータの信号強度に基づいて特定する構成としたが、通信距離を特定する方法はこれに限定されない。例えば、通信ネットワークなどと同様に、各種データ(例えば表示用データなど)の伝送遅延時間(応答時間)から通信距離を求めてもよい。あるいは、カメラのオートフォーカス用の測距システムなどのように、赤外線や超音波によって距離を測定してもよい。
以上の構成により、表示領域に表示される画像のサイズを、通信距離に応じて変化させることができる。
(補足)
最後に、画像出力装置100の表示領域分割部11、表示装置制御部12、表示位置決定部13、位置情報更新部16、通信距離特定部17や、携帯電話機300の分割領域認識部311、分割領域選択部312、表示用データ選択部313、移動情報作成部319は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、画像出力装置100は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである画像出力装置100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、画像出力装置100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、画像出力装置100を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
また、上記の実施形態では、表示装置200が一般的な液晶ディスプレイなどによって構成され、画像出力装置100が表示装置200の表示領域を複数の分割領域に分割し、それぞれの分割領域に受信した各表示データを表示する構成として説明したが、表示装置200は、視野角を制御することで、1台の表示装置で見える画像を制御可能ないわゆるデュアルビュー液晶(登録商標)であってもよい。この場合、画像出力装置100は、表示装置200に対して見える角度に範囲を持たせ、受信した表示データをそれぞれの角度毎に表示させることも可能である。つまり、1つの表示装置の画面を分割するかわりに、視野の角度差を利用した画面を利用することも可能である。上記方法にすることにより、利用者が、表示装置の前を移動することで、受信画像を、連続画像あたかも、動画のように見ることが可能となる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。