JP5035882B2 - デジタルペン用読取用紙及び情報読取方法 - Google Patents

デジタルペン用読取用紙及び情報読取方法 Download PDF

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Description

本発明は、デジタルペンで記入した情報をデジタルペンで読み取るための読取用紙において、記入された情報を隠蔽して目視で読み取れないようにしたデジタルペン用読取用紙及び情報読取方法に関する。
従来、申込書等の書類に必要事項を記入する場合、申込書に記入された住所や暗証番号等の情報がそのまま目視可能であり、これらの情報を第三者に盗み見られてしまうという問題が指摘されている。この問題を解決する方法として、例えば下記の特許文献1、2には、用紙に蛍光インキ層を設けて複写記入する帳票が提案されている。
ところが、これらの帳票によると、蛍光インキ層で複写記入された情報は紫外線を照射して発光させた後でないと読み取ることができないので、複写記入された情報は隠蔽されるが、複写記入された情報を受取人が確認する際に面倒である。また、複写記入された情報を電子データとして保存しておく場合に、受取人が紫外線を照射して読み取った情報を再度入力し直さなければならないという手間もある。
特開平10−258594号公報
特開2002−249692号公報
本発明は上記のような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、申込書等の記入用紙において、極めて簡単な方法で、用紙に記入した情報を盗み見られることを防止するとともに、記入された情報を入力し直さなくても保存することができる用紙を提供することにある。
ここで、赤外線吸収インキは、デジタルペンに内蔵された赤外線カメラで認識されるように、赤外線を吸収する特性を有するインキであって、例えば炭素系の黒色顔料を含有したインキや、補助剤として赤外線吸収剤を添加したインキが用いられる。
上記の目的を達成するため、本発明者は、デジタルペン用読取用紙にデジタルペンで記入された情報を隠蔽することによって記入された情報を目視で読み取れなくすることができ、かつ、記入された情報を電子データとして保存することができる点に着目して本発明を完成させた。すなわち、本発明によるデジタルペン用読取用紙は、デジタルペンで記入した情報をデジタルペンにより電子データとして読み取るための読取用紙であって、用紙に赤外線吸収インキでドットパターンを印刷した位置検出用マーカーの上に、表面滑性、撥水性、撥油性のうちの少なくとも一つと赤外線非吸収性とを有するオーバープリントニスを印刷した隠蔽情報記入欄が設けられていることを特徴とする。
また、本発明による情報読取方法は、用紙に赤外線吸収インキでドットパターンを印刷した位置検出用マーカーの上に表面滑性、撥水性、撥油性のうちの少なくとも一つと赤外線非吸収性とを有するオーバープリントニスを印刷し、デジタルペンで情報を記入したときに、デジタルペンのインキがオーバープリントニスの上に残りにくく、情報として目視上認識困難とした隠蔽情報記入欄を設け、この隠蔽情報記入欄にデジタルペンで情報を記入し、この隠蔽情報記入欄にデジタルペンで記入した情報をデジタルペンにより電子データとして読み取ることを特徴とする。
ここで、オーバープリントニスは、デジタルペンで筆記できないような特性を有することが求められる。例えばデジタルペンがボールペンタイプの場合には表面滑性、水性ペンの場合には撥水性、油性ペンの場合には撥油性を持たせるようにすればよいが、これらすべての特性を有していてもよい。また、このオーバープリントニスは、赤外線吸収インキで構成された位置検出用マーカーの認識に影響を与えないようにするため、赤外線を吸収しない特性を有していなければならない。使用可能なものとしては、例えば体質顔料を含まない無色透明ニスにシリコーンを所定量添加したものが挙げられる。シリコーンは樹脂成分との相溶性がよく、乾燥後の被膜を通常より硬くする特性を備えたもので、その添加量は所定の表面滑性、撥水性、撥油性が得られるように設定される。
なお、オーバープリントニスの厚みは、0.5μm未満であると所定の滑性等が得られず、3.0μmを超えると滑性等がそれ以上に向上せずニスを無駄に消費することになるので、0.5〜3.0μmの範囲内にするのが好ましい。厚みの測定はレーザー顕微鏡等の測定器具で行えばよく、例えばカラー3Dレーザー顕微鏡「VK−9700」(株式会社キーエンス製)を使用することができる。
さらに、隠蔽情報記入欄について、赤外線非吸収インキの印刷とオーバープリントニスの印刷を組み合わせて構成することもできる。すなわち、本発明によるデジタルペン用読取用紙は、デジタルペンで記入した情報をデジタルペンにより電子データとして読み取るための読取用紙であって、用紙に赤外線吸収インキでドットパターンを印刷した位置検出用マーカーの上に、赤外線非吸収インキを印刷し、その上に表面滑性、撥水性、撥油性のうちの少なくとも一つと赤外線非吸収性とを有するオーバープリントニスを印刷した隠蔽情報記入欄が設けられていることを特徴とする。
また、本発明による情報読取方法は、用紙に赤外線吸収インキでドットパターンを印刷した位置検出用マーカーの上に赤外線非吸収インキを印刷し、その上に表面滑性、撥水性、撥油性のうちの少なくとも一つと赤外線非吸収性とを有するオーバープリントニスを印刷し、デジタルペンで情報を記入したときに、デジタルペンのインキが赤外線非吸収インキに隠れるか、又はオーバープリントニスの上に残りにくいか、の少なくとも一方を満たす隠蔽情報記入欄を設け、この隠蔽情報記入欄にデジタルペンで情報を記入し、この隠蔽情報記入欄にデジタルペンで記入した情報をデジタルペンにより電子データとして読み取ることを特徴とする。
なお、赤外線非吸収インキを印刷する形態の場合、赤外線非吸収インキの色がデジタルペンのインキの色と同色あるいは同系色に設定されていることが好ましい。また、オーバープリントニスを印刷する場合にも、オーバープリントニスの色がデジタルペンのインキの色と同色あるいは同系色に設定されていることが好ましい。
本発明によれば、以下のような効果が得られる。
置検出用マーカーの上に表面滑性、撥水性、撥油性のうちの少なくとも一つと赤外線非吸収性とを有するオーバープリントニスを印刷した隠蔽情報記入欄を設けたことにより、隠蔽情報記入欄に記入された情報をデジタルペンで電子データとして読み取ることができるとともに、オーバープリントニスの上にデジタルペンで筆記しにくくなり、デジタルペンでの記入時に用紙に記入しようとした情報が残らず読み取られることがないため、情報の保護を図ることができる。
また、位置検出用マーカーの上に赤外線非吸収インキを印刷し、その上に表面滑性、撥水性、撥油性のうちの少なくとも一つと赤外線非吸収性とを有するオーバープリントニスを印刷した隠蔽情報記入欄を設けたことにより、最表面のオーバープリントニスでデジタルペンでの筆記を困難にすることができるとともに、仮に筆記されてしまった場合でもその下層の赤外線非吸収インキによって筆記内容が隠蔽されて見えなくなるので、その隠蔽効果が高く、隠蔽情報記入欄に記入した情報が読み取られることをより確実に防止できる。
さらに、赤外線非吸収インキの色又はオーバープリントニスの色がデジタルペンのインキの色と同色あるいは同系色に設定されていれば、よりいっそう隠蔽効果が高くなる。
なお、読取用紙に記入された情報を受け取る側にとっては、デジタルペンに保存された電子データをそのまま使用すればよく、従来の方法のように読取時に紫外線を照射するといった面倒な作業が要らず、また電子データとして保存する場合に再度入力し直す手間も掛からないので、使い勝手が良い。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に用いられるデジタルペンの構成を示す断面図である。
図1に示すように、デジタルペン20はアノト方式を採用した専用ペンであって、ペン型のケース21の内部にペン部22と、カートリッジ23と、赤外線カメラ24と、プロセッサ25と、メモリ26と、通信ユニット27と、バッテリ28が収容されている。
ペン部22はペン先にボールを有する芯とインキが充填されたカートリッジ23を備えたボールペン構造になっており、通常のボールペンと同様に、インキによってデジタルペン用読取用紙30に文字等の情報を書き込むことができる。
赤外線カメラ24はケース先端の開口部からデジタルペン用読取用紙30に向けて赤外光を照射する発光部と、デジタルペン用読取用紙30からの反射光を受光するCMOSセンサ等の受光部とを備えており、ペン部付近の所定範囲内の赤外線画像を撮影する。そして、プロセッサ25は赤外線カメラ24で撮影した赤外線画像から赤外線吸収レベルに応じて2値化したデータを取得し、そのデータから筆跡情報を認識してメモリ26に記憶するようになっている。
なお、通信ユニット27は例えばBluetooth(登録商標)通信によって外部機器との間でデータ通信を行うものであり、バッテリ28はリチウムイオン電池からなる内部電源である。
図2はデジタルペン用読取用紙の構成の一例を示す平面図である。
図2に示すように、デジタルペン用読取用紙30はアノト方式を採用した専用紙であって、デジタルペン20で記入された筆跡情報を電子データとして読み取るための用紙である。このデジタルペン用読取用紙30は、普通紙で構成された用紙31の表面全体に筆跡情報の位置データを検出するための位置検出用マーカー32が印刷されており、この位置検出用マーカー32が印刷された紙面には、通常情報記入欄33と隠蔽情報記入欄34の2種類の記入欄が設けられている。
図3はデジタルペン用読取用紙における通常情報記入欄の部分拡大図である。
図3に拡大して示すように、通常情報記入欄33はデジタルペン20で記入した情報を目視でも読み取れるように表示する記入欄であり、用紙31の上に印刷された位置検出用マーカー32のみから構成されている。
位置検出用マーカー32は、複数個のドットを約0.3mm間隔の格子上の交点から上下左右のいずれかの方向へ少しずつずらして配置したドットパターンである。そして、6×6(1.8mm×1.8mm)の計36個のドットの集合体からなるユニークなドットパターンによって用紙31上での絶対座標を表している。個々のドットはデジタルペン20の赤外線カメラ24から照射された赤外光を吸収するように、赤外線吸収インキ35で印刷されている。このような赤外線吸収インキ35としては、例えば炭素系の黒色顔料が含有されたインキや、補助剤として赤外線吸収剤が添加されたインキを使用することができる。
図4はデジタルペン用読取用紙における隠蔽情報記入欄の部分拡大図であり、図5はその隠蔽情報記入欄の部分断面図である。
図4及び図5に拡大して示すように、隠蔽情報記入欄34はデジタルペン20で記入した情報を隠蔽して目視で読み取れなくなるようにした記入欄であり、位置検出用マーカー32の上に赤外線非吸収インキ36を印刷して構成されている。この構成では、位置検出用マーカー32を構成するドットパターンに重なるように、その上から赤外線非吸収インキ36でベタ印刷を施したものである。このベタ印刷によるインキ層は目視では認識できるが、赤外光を吸収しない特性を有しており、デジタルペン20の赤外線カメラ24による認識に影響を与えないようになっている。
また、隠蔽情報記入欄34にデジタルペン20で記入した情報を更に読み取られにくくするには、赤外線非吸収インキ36の色はデジタルペン20のカートリッジ23に充填されたインキの色と同色か同系色に設定されていることが好ましい。さらに、赤外線吸収インキ35の色と、赤外線非吸収インキ36の色と、デジタルペン20のインキの色をすべて同色か同系色にすると、よりいっそう隠蔽効果が高くなる。
なお、赤外線非吸収インキ36の印刷パターンは、図示したようなベタ印刷に限らず各種の模様からなる地紋印刷によって構成されていてもよい。
図6は図2乃至図5に示したデジタルペン用読取用紙を使用した情報読取方法を示す説明図である。
図6に示すように、デジタルペン用読取用紙30を使用して情報を読み取る際にはデジタルペン20によって筆記を行うだけでよい。そして、このデジタルペン用読取用紙を例えば申込書として利用する場合には、目視で読み取られても構わない情報(契約者名等)を通常情報記入欄33に記入し、目視で読み取られては困る情報(住所、電話番号、暗証番号等)を隠蔽情報記入欄34に記入するようにする。
すなわち、図6(a)に示すように、通常情報記入欄33に記入した時には、デジタルペン20のペン部22から出たインキが用紙31に付着して書き込みが行われ、通常記入欄33に記入された情報を目視で読み取ることができる。また、記入の最中には、デジタルペン20に内蔵された赤外線カメラ24によって通常情報記入欄33において所定範囲内の赤外線画像が連続的に撮影される。また、このときプロセッサ25は、撮影された赤外線画像に基づいて位置検出用マーカー32の絶対座標で特定されるペン部22の現在位置とその移動軌跡を読み取り、これによって通常記入欄33に記入された筆跡情報を認識する。そして、プロセッサ25で認識された筆跡情報は電子データ化されてメモリ26に記憶される。
それに対し、図6(b)に示すように、隠蔽情報記入欄34に記入した時にも、デジタルペン20のペン部22から出たインキが赤外線非吸収インキ36の上に付着して書き込みが行われる。ところが、付着したデジタルペン20のインキは背景となる赤外線非吸収インキ36に隠れて見えにくくなるので、隠蔽情報記入欄34に記入された情報を目視で読み取ることが困難になる。特に、赤外線非吸収インキ36の色がデジタルペン20のインキの色と同じであれば、デジタルペン20のインキが完全に隠れてしまうので、隠蔽情報記入欄34に記入された情報を読み取ることは不可能である。
また、記入の最中には、上述したようにデジタルペン20の赤外線カメラ24で隠蔽情報記入欄34の赤外線画像が撮影され、プロセッサ25が赤外線画像の中の位置検出用マーカー32に基づいてペン部22の現在位置と移動軌跡を読み取り、隠蔽情報記入欄34に記入された情報を認識する。このとき、赤外線カメラ24から照射された赤外光は、赤外線吸収インキ35からなる位置検出用マーカー32に吸収されるが、その上の赤外線非吸収インキ36には吸収されないようになっている。したがって、位置検出用マーカー32により検出される位置データに支障を来たすことはなく、記入された情報を正確に認識することができる。そして、通常情報記入欄33のときと同様に、プロセッサ25で認識された情報は電子データ化されてメモリ26に記憶される。
このように、上述したデジタルペン用読取用紙30によれば、通常情報記入欄33と隠蔽情報記入欄34のどちらの記入欄に記入された情報もデジタルペン20で読み取って電子データとして保存することができる。しかも、隠蔽情報記入欄34については、デジタルペン20のインキは背景にある赤外線非吸収インキ36によって隠蔽されるので、デジタルペン20で隠蔽情報記入欄34に暗証番号等の秘密情報を記入している最中にその秘密情報が盗み見られることを防止できる。
図7は隠蔽情報記入欄の本発明の構成例を示す部分拡大図であり、図8はその隠蔽情報記入欄の部分断面図である。
図7及び図8に示すように、本実施形態のデジタルペン用読取用紙30は隠蔽情報記入欄34の構成が異なっており、この隠蔽情報記入欄34は、赤外線吸収インキ35でドットパターンを印刷した位置検出用マーカー32の上にオーバープリントニス37をベタ印刷して構成されている。オーバープリントニス37は、デジタルペン20での筆記が困難となるように表面滑性、撥水性、撥油性のうちの少なくとも一つの特性を有している必要がある。本実施形態ではデジタルペン20がボールペンタイプであるので表面滑性を有しているが、水性ペンの場合には撥水性、油性ペンの場合には撥油性という具合に、デジタルペン20のタイプに合わせて特性を決定すればよい。また、オーバープリントニス37は、赤外線吸収インキ35からなる位置検出用マーカー32の認識に影響を及ぼさないように赤外線を吸収しない特性を有している必要がある。
このようなオーバープリントニス37として、本実施形態ではニスにシリコーンを所定量添加したものが0.5〜3.0μmの厚みで印刷されている。シリコーンには、乾燥後の滑性は高いがニスの樹脂成分との相溶性が低いシリコーンAと、乾燥後の滑性は低いがニスの樹脂成分との相溶性が高いシリコーンBが用いられており、これらが所定の割合(例えばシリコーンAが5重量%、シリコーンBが10重量%)でニスに添加されている。なお、このように多量のシリコーンを含むニスは乾燥性が悪くなるため、開始剤(アルファアミノケトン系化合物)を8重量%程度、増感剤(チオキサントン系化合物)を1重量%程度添加して乾燥性を向上させてある。
また、筆記された情報をより確実に読み取られないようにするには、オーバープリントニス37の色はデジタルペン20のインキの色と同色か同系色に設定されていることが好ましい。さらに、赤外線吸収インキ35の色と、オーバープリントニス37の色と、デジタルペン20のインキの色をすべて同色か同系色にすると、よりいっそう隠蔽効果が高くなる。
本実施形態のデジタルペン用読取用紙30によれば、隠蔽情報記入欄34の上にデジタルペン20で情報を記入しようとした場合には、オーバープリントニス37が表面滑性に優れているため、その上でデジタルペン20のペン先のボールが滑って回転できず、ペン先の隙間からインキが出ないので、筆記がしにくくなる。また、デジタルペン20が水性ペンや油性ペンの場合には、それに合わせてオーバープリントニス37に撥水性や撥油性を持たせておけば、オーバープリントニス37がデジタルペン20のインキをはじいて筆記がしにくくなる。したがって、隠蔽情報記入欄34に記入しようとした情報を目視で読み取られることはなく、デジタルペン20で隠蔽情報記入欄34に暗証番号等の秘密情報を記入している最中にその秘密情報が盗み見られることを防止できる。
また、仮にデジタルペン20で筆記できたとしても、オーバープリントニス37の色がデジタルペン20のインキの色と同じであれば、筆記されたインキは背景のオーバープリントニス37に隠れて見えないので、隠蔽情報記入欄34に記入された情報を目視で読み取ることはできなくなる。
さらに、記入時には、デジタルペン20の赤外線カメラ24で隠蔽情報記入欄34の赤外線画像が撮影され、プロセッサ25が赤外線画像の中の位置検出用マーカー32に基づいてペン部22の現在位置と移動軌跡を読み取って隠蔽情報記入欄34に記入された情報を認識する。このとき、赤外線カメラ24から照射された赤外光は、赤外線吸収インキ35からなる位置検出用マーカー32に吸収されるが、その上のオーバープリントニス37には吸収されないようになっている。したがって、位置検出用マーカー32によって検出される位置データに支障を来たすことはなく、記入された情報を正確に認識することができるとともに、認識された情報は電子データ化されてメモリ26に記憶される。
図9は隠蔽情報記入欄の他の構成例を示す部分拡大図であり、図10はその隠蔽情報記入欄の部分断面図である。
図9及び図10に示すように、本実施形態のデジタルペン用読取用紙30もまた隠蔽情報記入欄34の構成が異なっており、この隠蔽情報記入欄34は、赤外線吸収インキ35でドットパターンを印刷した位置検出用マーカー32の上に赤外線非吸収インキ36をベタ印刷し、その上に表面滑性、撥水性、撥油性のうちの少なくとも一つと赤外線非吸収性とを有するオーバープリントニス37をベタ印刷して構成されている。
本実施形態のデジタルペン用読取用紙30によれば、隠蔽情報記入欄34は、位置検出用マーカー32の表面が赤外線非吸収インキ36とオーバープリントニス37の2層構造になっている。このため、最表面のオーバープリントニス37でデジタルペン20のインキによる筆記を困難にすることができるとともに、筆記されてしまった場合でもその下層の赤外線非吸収インキ36によって筆記内容が隠蔽されて見えなくなるので、その隠蔽効果が高く、隠蔽情報記入欄34に記入された情報が読み取られることをより確実に防止できる。
なお、デジタルペン20のカートリッジ23からあらかじめインキを抜いておいて隠蔽情報記入欄34に記入する方法も考えられるが、通常情報記入欄33のように隠蔽不要な記入欄が混在する用紙に適用した場合には通常情報記入欄33への記入時にペンを取り替える手間がかかるので、上述したように隠蔽情報記入欄34に赤外線非吸収インキ36を印刷するか、あるいはオーバープリントニス37を印刷しておいて、記入された情報を読み取れなくする方法の方が好ましい。
本発明に用いられるデジタルペンの構成を示す断面図。 ジタルペン用読取用紙の構成を示す平面図。 図2のデジタルペン用読取用紙における通常情報記入欄の部分拡大図。 図2のデジタルペン用読取用紙における隠蔽情報記入欄の部分拡大図。 図4の隠蔽情報記入欄のA−A線断面図。 図2乃至図5に示したデジタルペン用読取用紙を使用した情報読取方法を示す説明図。 隠蔽情報記入欄の本発明の構成例を示す部分拡大図。 図7の隠蔽情報記入欄のB−B線断面図。 隠蔽情報記入欄の他の構成例を示す部分拡大図。 図9の隠蔽情報記入欄のC−C線断面図。
符号の説明
20 デジタルペン
21 ケース
22 ペン部
23 カートリッジ
24 赤外線カメラ
25 プロセッサ
26 メモリ
27 通信ユニット
28 バッテリ
30 デジタルペン用読取用紙
31 用紙
32 位置検出用マーカー
33 通常情報記入欄
34 隠蔽情報記入欄
35 赤外線吸収インキ
36 赤外線非吸収インキ
37 オーバープリントニス

Claims (8)

  1. デジタルペンで記入した情報をデジタルペンにより電子データとして読み取るための読取用紙であって、用紙に赤外線吸収インキでドットパターンを印刷した位置検出用マーカーの上に、表面滑性、撥水性、撥油性のうちの少なくとも一つと赤外線非吸収性とを有するオーバープリントニスを印刷した隠蔽情報記入欄が設けられていることを特徴とするデジタルペン用読取用紙。
  2. デジタルペンで記入した情報をデジタルペンにより電子データとして読み取るための読取用紙であって、用紙に赤外線吸収インキでドットパターンを印刷した位置検出用マーカーの上に、赤外線非吸収インキを印刷し、その上に表面滑性、撥水性、撥油性のうちの少なくとも一つと赤外線非吸収性とを有するオーバープリントニスを印刷した隠蔽情報記入欄が設けられていることを特徴とするデジタルペン用読取用紙。
  3. 上記隠蔽情報記入欄について、上記赤外線非吸収インキの色が上記デジタルペンのインキの色と同色あるいは同系色に設定されていることを特徴とする請求項2に記載のデジタルペン用読取用紙。
  4. 上記隠蔽情報記入欄について、上記オーバープリントニスの色が上記デジタルペンのインキの色と同色あるいは同系色に設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のデジタルペン用読取用紙。
  5. 紙に赤外線吸収インキでドットパターンを印刷した位置検出用マーカーの上に表面滑性、撥水性、撥油性のうちの少なくとも一つと赤外線非吸収性とを有するオーバープリントニスを印刷し、デジタルペンで情報を記入したときに、デジタルペンのインキがオーバープリントニスの上に残りにくく、情報として目視上認識困難とした隠蔽情報記入欄を設け、
    この隠蔽情報記入欄にデジタルペンで情報を記入し、
    この隠蔽情報記入欄にデジタルペンで記入した情報をデジタルペンにより電子データとして読み取ることを特徴とする情報読取方法。
  6. 紙に赤外線吸収インキでドットパターンを印刷した位置検出用マーカーの上に赤外線非吸収インキを印刷し、その上に表面滑性、撥水性、撥油性のうちの少なくとも一つと赤外線非吸収性とを有するオーバープリントニスを印刷し、デジタルペンで情報を記入したときに、デジタルペンのインキが赤外線非吸収インキに隠れるか、又はオーバープリントニスの上に残りにくいか、の少なくとも一方を満たす隠蔽情報記入欄を設け、
    この隠蔽情報記入欄にデジタルペンで情報を記入し、
    この隠蔽情報記入欄にデジタルペンで記入した情報をデジタルペンにより電子データとして読み取ることを特徴とする情報読取方法。
  7. 上記隠蔽情報記入欄について、上記赤外線非吸収インキの色を上記デジタルペンのインキの色と同色あるいは同系色に設定することを特徴とする請求項6に記載の情報読取方法。
  8. 上記隠蔽情報記入欄について、上記オーバープリントニスの色を上記デジタルペンのインキの色と同色あるいは同系色に設定することを特徴とする請求項6又は7に記載の情報読取方法。
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