JP5035850B2 - 多層建築物の水平支持方法及び支持構造 - Google Patents

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本発明は多層建築物の水平支持方法及び支持構造に関し、とくに特定下層階にジャッキを介装して上層各階の荷重を支えた多層建築物に加わる水平荷重を支持する方法及び構造に関する。
多層建築物を構築する工法として、従来はクレーン等を用いて下層階から上層階へと順次積み重ねて構築する工法が一般的であるが、特許文献1及び2が開示するように、地上で一階層ずつ構築してジャッキにより順次上昇(ジャッキアップ)させながら上層階から下層階へと順次構築する工法(以下、ジャッキアップ工法ということがある)が知られている。図10は、特許文献1の開示するジャッキアップ工法によって所定階層(図示例では10階)の建築物1を構築する手順を示す。なお図示例のジャッキ10は、建築物の1階層に相当する高さの仮設柱体10aとネジ棒とを備え、そのネジ棒を利用して仮設柱体10aに沿って上昇又は降下するネジ式ジャッキである。
図10のジャッキアップ工法では、先ず地盤Gに土留杭80・現場造成杭81・仮設支柱82を打設し、その上にジャッキ10及び仮設架台83を設置する(同図(A))。次いで、降下位置にあるジャッキ10の上に多層建築物1の屋上及び最上階F10の床梁又は床板・柱・壁等の躯体を建て込むと共にコンクリートを打設し(同図(B))、構築した最上階F10をジャッキ10により上昇位置まで持ち上げてジャッキ10の仮設柱体10aに設けた仮設ブラケット84で支持する(同図(C))。最上階F10を仮設ブラケット84に支持したのち、ジャッキ10を降下位置まで降下させる(同図(D))。なお図示例では、最上階F10を持ち上げた段階で土留杭80・現場造成杭81・仮設支柱82により地下躯体B(以下、基礎部Bということがある)を構築している。同図(E)〜(G)は、降下したジャッキ10の上に最上階F10の下層階F9の床梁又は床板・柱・壁等の躯体を建て込むと共にコンクリートを打設し、構築した下層階F9を最上階F10と結合してジャッキ10により持ち上げ、仮設ブラケット84に支持してジャッキ10を降下させるサイクルを示す。同様のサイクルを下層階F8〜F2についても順次繰り返し(同図(H))、最後にジャッキ10を撤去しつつ地上層F1を構築することで、所定階層の多層構造物を構築する(同図(I))。
また本発明者らは、多層建築物を解体する場合においても、クレーン等を用いて上層階から下層階へと順次に躯体・コンクリート等を破砕又は切断する従来の一般的な工法に代えて、ジャッキにより多層建築物を徐々に降下(ジャッキダウン)させながら下層階から上層階へと順次解体する工法(以下、ジャッキダウン工法ということがある)を開発して特願2007−314038に開示した。図9は、本発明者らの開発したジャッキダウン工法の手順を示す。
図9のジャッキダウン工法では、先ず多層建築物1の地上階F1の上部鉛直荷重を負担する全ての柱の下部にジャッキ10を介装し、ジャッキ上方の各階の降下の障害となる地上階の柱以外の躯体やコンクリート(壁等)を解体撤去する(同図(A))。次いで、全柱のジャッキを同時に縮める収縮ステップと、全柱のジャッキを柱相互間で荷重分担しながら順次にジャッキ直上部を吊るし切りして伸ばす伸張ステップとを繰り返すことにより、ジャッキ上方の柱に結合した各階層を徐々に降下させる(同図(B))。ジャッキ上方の各階層が1階層分降下したのち、降下した上層階F2に解体装置9を進入させて柱以外の躯体やコンクリート(床梁又は床板・壁等)を解体撤去する(同図(D))。図9(E)は1階層分の解体後に同図(A)と同じ状体に復帰することを示しており、上述したジャッキ上方の各階層の降下ステップと降下した階層の解体ステップとを同様に繰り返すことにより、3階F3以上の各層階も順次解体することができる(同図(F))。
上述したジャッキアップ工法及びジャッキダウン工法は、多層建築物1の各階層の構築作業や解体作業を地上階で行うため、地上階又は低層階のみを覆う養生仮設によって飛石・粉塵等の周囲への飛散を防止することができ、作業に伴う周囲への影響を小さく抑えることができる。また、作業階が地上階に限定されており、作業機械・設備等を上層階へ移動させる盛り替え作業を省くことができると共に、高さに拘わらず同じ工程速度で作業を進めることができるので、クレーン等を用いる従来工法に比して多層建築物を短い工期で効率的に構築又は解体することができ、構築作業又は解体作業の自動化を図ることも期待できる。
特開平07−062746号公報 特公昭54−021657号公報
しかし、上述したジャッキアップ工法及びジャッキダウン工法は、例えば図10(H)及び図9(A)に示すように多層建築物の上部荷重を下層のジャッキのみで支持する構造となるため、構築中又は解体中の建築物が構造的に不安定な状態となりやすい問題点がある。ジャッキの連動制御等によって建築物に加わる水平荷重(せん断力)をできる限り小さく抑えることは期待できるが、例えば地震時・風負荷時等に建築物に加わる水平荷重をジャッキの連動制御のみによって修正することは困難であり、水平荷重によってジャッキ上部が座屈し又はジャッキ自体が破損するおそれがある。下層に介装したジャッキで上部荷重を支えた構造は水平力(せん断力)に対する強度が小さいので、地震時・風負荷時にも安定な状態に維持するためにはジャッキに加わる水平力を小さく抑えることが必要である。
下層にジャッキを介装した建築物の地震時・風負荷時における耐震・耐風性能を確保する手法として、図9のジャッキダウン工法では、多層建築物1の柱で囲まれた区画内に基礎部Bからジャッキ10を介装した地上階F1を貫く高さの荷重伝達構造体(コア壁等)40を設けている(同図(A)参照)。その区画のジャッキ上層階(図示例では2階F2)の周囲柱に荷重伝達構造体40の外面に沿って荷重伝達梁45を架け渡し、ジャッキ10の収縮時にジャッキ上方の柱に結合した各階層を荷重伝達梁45と共に荷重伝達構造体40の外面に沿って徐々に降下させることにより、ジャッキ上層階に加わる水平荷重を荷重伝達梁45及び荷重伝達構造体40を介して伝達して基礎部Bへ逃がす。またジャッキ10の収縮時以外は、荷重伝達梁45と荷重伝達構造体40との間に楔等を打ち込んで両者を結合することにより、ジャッキを介装した建築物に地震や風負荷に対する十分な耐震・耐風性能を与える。更に、降下したジャッキ上層階F2を解体する前に、荷重伝達梁45をその階F2から取り外してその直上階F3の区画の周囲柱に付け替えることにより、各上層階の解体に際しても同様の耐震・耐風性能を確保する(同図(C)参照)。
ただし、図9に示す手法では、ジャッキ上方の各階層を降下させる際に荷重伝達構造体40と荷重伝達梁45との間に間隙を設けてスライド自在とする必要があり、ジャッキ10の収縮時において地震や風負荷が生じた場合に建築物1の耐震・耐風性能を十分に確保できない問題点がある。ジャッキ上層階が水平方向に揺動すると荷重伝達梁45が荷重伝達構造体40と衝突するので上層階の水平揺動をある程度小さく抑えることは期待できるが、水平荷重が荷重伝達梁45の一箇所に集中してしまい、荷重伝達梁45に捩れや損壊を生じるおそれがある。また、ジャッキ10の収縮時以外は荷重伝達梁45と荷重伝達構造体40とが楔等で結合されているため、微調整等のためにジャッキ10を個別に伸張する必要が生じた場合には逆に楔等を抜いて結合を解除する必要があり、微調整作業が煩雑となり手間がかかる問題点もある。ジャッキを収縮・伸張させるジャッキアップ工法及びジャッキダウン工法では、ジャッキの容易な収縮・伸張を妨げることなく構造的に不安定になりやすい建築物を常時安定な状態に維持できる技術が必要である。
そこで本発明の目的は、下層にジャッキを介装した多層建築物をジャッキの収縮・伸張を妨げずに常時安定な状態に維持できる水平支持方法及び支持構造を提供することにある。
図1及び図5の実施例を参照するに、本発明による多層建築物の水平支持方法は、下層階Fv(例えば1階1F)にジャッキ10を介装して上層各階の荷重を支えた多層建築物1に加わる水平荷重を支持する方法において、ジャッキ介装階Fvの上層階Fj(j>v)(図示例では3階3F)の柱Pで囲まれた区画T内にジャッキ介装階Fvの下層階F(v−1)又は基礎部Bからその上層階Fjに至る高さの荷重伝達構造体40を構築し、その上層階Fjの区画周囲柱P(図示例ではP52、P42、P43、P53)に構造体40の外周面に沿って荷重伝達梁45を環状に架け渡し、荷重伝達構造体40の外周面と環状の荷重伝達梁45との対向間隙Sの複数箇所に、その間隙Sを維持する弾性変形部材50及び/又は上層階Fjの揺動に応じて間隙Sを塞ぐ間隙閉塞機構60を配置してなるものである。
また図1及び図5の実施例を参照するに、本発明による多層建築物の水平支持構造は、下層階Fv(例えば1階1F)にジャッキ10を介装して上層各階の荷重を支えた多層建築物1に加わる水平荷重を支持する構造において、ジャッキ介装階Fvの上層階Fj(j>v)(図示例では3階3F)の柱Pで囲まれた区画T内にジャッキ介装階Fvの下層階F(v−1)又は基礎部Bからその上層階Fjに至る高さで構築した荷重伝達構造体40、及びその上層階Fjの区画周囲柱P(図示例ではP52、P42、P43、P53)に構造体40の外周面に沿って環状に架け渡された荷重伝達梁45を備え、荷重伝達構造体40の外周面と環状の荷重伝達梁45との対向間隙Sの複数箇所に、その間隙Sを維持する弾性変形部材50及び/又は上層階Fjの揺動に応じて間隙Sを塞ぐ間隙閉塞機構60を配置したものである。
好ましくは図2及び図3に示すように、間隙閉塞機構60に、荷重伝達構造体40と荷重伝達梁45との対向間隙Sを塞ぐ楔材61を構造体40又は梁45に支持して間隙Sの上方に落下可能に保持する保持装置62と、ジャッキ上層階Fjの揺動を検知して検知信号を出力する感震器71(図3参照)と、その検知信号に応じて保持装置62による楔材61の保持を解除する解除装置65とを含める。図3に示すように、間隙閉塞機構60に感震器71に代えて又は加えて早期地震警報受信機72又は手動スイッチ73を含め、解除装置65を、感震器71の検出信号に代えて又は加えて早期地震警報受信機60の受信信号(早期地震警報信号)又は手動スイッチ信号に応じて保持装置62による楔材61の保持を解除するものとしてもよい。
更に好ましくは、図1及び図2に示すように、荷重伝達構造体40の外周面に鉛直方向の複数条の溝43を設けると共に荷重伝達梁45にその溝43内へ間隙を介して嵌入する複数の突出部46を設け、その突出部46と溝43の両側面との対向間隙にそれぞれ弾性変形部材50及び/又は間隙閉塞機構60を配置し、ジャッキ10により上層各階Fjを溝43に沿って降下又は上昇可能とする。弾性変形部材50は、図2に示すように、その一端を荷重伝達梁45に保持し、その他端に荷重伝達構造体40の外面に当接させる摺動材52を結合することができる。
本発明による多層建築物の水平支持方法及び支持構造は、下層階Fvにジャッキ10を介装して上層各階の荷重を支えた多層建築物1の柱Pで囲まれた区画T内に、ジャッキ介装階Fvの下層階F(v−1)又は基礎部Bからジャッキ介装階Fvの上層階Fj(j>v)に至る高さの荷重伝達構造体40を構築し、その上層階Fjの区画周囲柱Pに構造体40の外周面に沿って荷重伝達梁45を環状に架け渡し、荷重伝達構造体40の外周面と環状の荷重伝達梁45との対向間隙Sの複数箇所に、その間隙Sを維持する弾性変形部材50及び/又は上層階Fjの揺動に応じてその間隙Sを塞ぐ間隙閉塞機構60を配置するので、次の有利な効果を奏する。
(イ)荷重伝達構造体40と荷重伝達梁45との対向間隙Sの複数箇所に弾性変形部材50を配置して間隙Sを維持することにより、環状の荷重伝達梁45を荷重伝達構造体40に自動的に調芯させ、荷重伝達梁45の一箇所への荷重集中を避けて捩れや損壊を防止できる。
(ロ)また、ジャッキ上層階Fjが揺動しても、複数箇所の弾性変形部材50の自動調芯機能によってジャッキ上層階Fjの水平位置を積極的に調芯位置に戻す復元力が得られ、ジャッキ10の収縮・伸張によりジャッキ上方の各階層を荷重伝達構造体40の外面に沿って精度よく昇降させることができる。
(ハ)更に、荷重伝達構造体40と荷重伝達梁45との対向間隙Sに多少の精度誤差が生じても、複数箇所の弾性変形部材50により誤差を調整しながらジャッキ10を収縮・伸張させることができる。
(ニ)荷重伝達構造体40と荷重伝達梁45との対向間隙Sの複数箇所に間隙閉塞機構60を配置してジャッキ上層階Fjの揺動に応じて間隙Sを塞ぐことにより、ジャッキの容易な収縮・伸張を妨げずに地震時・風負荷時にのみ荷重伝達梁45と荷重伝達構造体40とを結合して水平力を伝達させることできる。
(ホ)また、間隙閉塞機構60を早期地震警報信号等に応じて駆動させることにより、構造的に不安定な多層構造物1に対して一層確実な耐震性能を与えることができる。
(ヘ)弾性変形部材50又は間隙閉塞機構60の何れか一方のみでも建築物1を常時安定な状体に維持できるが、その両者を用いることにより、下層階にジャッキ10を介装した建築物1に十分な耐震・耐風性能を維持しつつジャッキ上方の各階層のスムーズな昇降作業を確保できる。
図1は、例えば図4及び図5に示すようにジャッキダウン工法(図9参照)で解体する多層建築物に本発明の水平支持方法を適用した実施例を示す。図4及び図5に示す建築物1は、例えば地上S造20階(1階部分はSRC造)、地下RC造3階、最上部のPH(エレベータ機械室等のペントハウス)2階の高層建築物であり、図4に示すように6行4列の24本の柱P11〜P64を有している。図示例では、建築物1の1階F1をジャッキ介装階Fvとし、そのジャッキ介装階Fvの上部荷重を負担する全ての柱P11〜P64にそれぞれジャッキ10(図6参照)を介装する。ただし、本発明におけるジャッキ介装階Fvは1階F1に限るものではなく、建築物1の下部に位置する特定階であれば足りる。例えば、ジャッキ介装階Fvを2階F2、3階F3、又は地下階B1、B2、B3とし、その階Fvの上部荷重を支える全柱P11〜P64にそれぞれジャッキ10を介装してもよい。
ジャッキダウン工法で建築物1を解体する際に、図9(A)を参照して上述したように、先ず建築物1の柱P(例えば図4のP53、P43、P42、P52)で囲まれた区画T(以下、中央区画Tということがある)内に、ジャッキ介装階Fvの下層階F(v−1)又は基礎部Bからジャッキ介装階Fvを貫く高さの荷重伝達構造体40を構築する。また、ジャッキ介装階Fvの上層階Fj(j>v)の中央区画Tの周囲柱P(例えばP53、P43、P42、P52)に、荷重伝達構造体40の外面に沿って荷重伝達梁45を環状に架け渡す。図示例では、ジャッキ介装階Fvが1階F1であることから荷重伝達構造体40を建築物1の基礎部B上に立ち上げているが、ジャッキ介装階Fvを2階F2、3階F3等とした場合は、荷重伝達構造体40を基礎部Bに代えてジャッキ介装階Fvの下層階F(v−1)(例えばF1又はF2等)上から立ち上げてもよい。また図示例では、図4に示すように建築物1の2つの中央区画T内にそれぞれ荷重伝達構造体40を設け、その一対の荷重伝達構造体40の外面に沿ってそれぞれ荷重伝達梁45を環状に架け渡しているが、十分大きな水平荷重を負担できる荷重伝達構造体40であれば建築物1に対して単独の荷重伝達構造体40を設ければ足りる。
図1(D)は、荷重伝達構造体40を含むジャッキ介装階Fvの垂直断面図を示す。図示例では、ジャッキ介装階Fvの直上階F(v+1)(図示例では2階F2)に床梁又は床板3が建築物1の全柱Pと切り離された解体作業階Fdを設け、荷重伝達構造体40をジャッキ介装階Fvの下層階F(v−1)又は基礎部Bからジャッキ介装階Fv及び解体作業階Fdを貫いてその上層階F(d+1)(図示例では3階3F)に至る高さとし、荷重伝達梁45をその上層階F(d+1)の中央区画Tの周囲柱Pに荷重伝達構造体40の外面に沿って架け渡している。図示例のようにジャッキ介装階Fvの直上に解体作業階Fdを設けることにより、解体作業階Fdの床梁又は床板3によってジャッキ介装階Fvの柱を拘束して変形(揺動)を防ぐと共に、ジャッキ介装階Fvの柱が長柱化する影響を避けることができる。また、解体作業階Fdをジャッキ介装階Fvと別階層とすることで、ジャッキ介装階Fvの作業環境の改善を図ることができる。ただし、図1のようにジャッキ介装階Fvの直上に解体作業階Fdを設けることは本発明の水平支持に必須の条件ではなく、図9に示すようにジャッキ介装階Fvを解体作業階Fdとしてもよい。
図1の実施例において、解体作業階Fdの床梁又は床板3と建築物1の全柱Pとは、例えばダイヤモンドブレード又はワイヤーソー(ダイヤモンド切刃をワイヤーに巻きつけたもの)等の柱刳り貫き装置31によって切り離すことができる(同図(D)の楕円E部分参照)。全柱Pと切り離した場合でも、解体作業階Fdの床梁又は床板3はジャッキ介装階Fvの既存の壁4によって落下しないように支持することができるが、大重量の解体装置9を解体作業階Fdに乗り入れる場合は、必要に応じてジャッキ介装階Fv(F1)に解体作業階Fd(F2)の床梁又は床板3及び/又は解体装置9を支持する強度・耐力の壁柱32を設けてもよい。同図(D)の楕円F部分又は図6(D)に示すように、建築物1の柱Pと解体作業階Fd(F2)の床梁又は床板3とを切り離した隙間dには、柱Pと床梁又は床板3とをスライド自在に又は適宜に解除できるように連結する柱ガイド33及び拘束器34を設けることが望ましい。
図示例の荷重伝達構造体40は、建築物1の中央区画T内のジャッキ介装階Fvの下層階F(v−1)又は基礎部Bに支持して立ち上げたS造又はRC造の耐力壁41に囲まれたコア壁であり、地震時・風負荷時等に建築物1に加わる水平荷重を十分に負担できる強度、耐力、靭性を有している。荷重伝達構造体40を構築する際に、解体作業階Fd及びその直上階F(d+1)の中央区画T内の小梁や床7等は解体撤去することができる。このような荷重伝達構造体40は、例えば従来の高層建築物におけるコア壁構築技術を用いて構築することができる。ただし、従来のコア壁が各階で外周部の床梁又は床板3と結合されているのに対し、図示例の荷重伝達構造体40は外周部の床梁又は床板3と離隔して構築されており、解体作業階Fdの直上階F(d+1)の区画Tの周囲柱Pに環状に架け渡した荷重伝達梁45を荷重伝達構造体40の外面と間隙S(同図(A)参照)を介して対向させている。
図1(A)は、同図(D)の解体作業階Fdの直上階F(d+1)から見た荷重伝達構造体40及び荷重伝達梁45の頂面図を示す。図示例の4本の荷重伝達梁45はそれぞれ、同図(B)及び(C)に示すように区画Tの周囲柱P(図示例ではP53、P43、P42、P52)に結合器47によって両端が固定され、荷重伝達構造体40の外周面を環状に取り囲むように、その外周面と間隙Sを介して平行に架け渡されたものである。図示例では、荷重伝達梁45をそれぞれ両端に取付板49を有する鉄骨部材とし、その取付板49を区画Tの周囲柱Pに現場溶接したブラケット48へ取付ボルト49a等により取り外し可能に固定している。結合器47を取付板49とブラケット48とで構成し、荷重伝達梁45を周囲中Pから取り外し可能とすることにより、後述する荷重伝達梁45の付け替える作業が容易になる。ただし、荷重伝達梁45と周囲柱Pとを固定する結合器47の構成は図示例に限定されるものではない。
荷重伝達梁45と荷重伝達構造体40の外周面との間に対向間隙Sを設けることにより、上述したようにジャッキ10を収縮させる際に、荷重伝達梁45を解体作業階Fdの上方の各階Fj(j>d)と共に荷重伝達構造体40の外周面に沿って徐々にスライドさせることができる。ただし、ジャッキ上層階Fjの揺動時又は荷重伝達梁45のスライド時に荷重伝達梁45の一部分が荷重伝達構造体40に衝突し、荷重伝達梁45の一箇所に水平荷重が集中して荷重伝達梁45に捩れや損壊を生じさせるおそれがある。また、地震時・風負荷時にジャッキ上層階Fjが大きく揺動すると、ジャッキ10に大きな水平力が加わってジャッキ上部の柱Pが座屈し又はジャッキ自体が破損するおそれもある。図示例では、対向間隙S内の環状方向に隔てた複数箇所に弾性変形部材50を配置し、各弾性変形部材50でそれぞれ間隙Sを維持することにより、荷重伝達梁45の一箇所に水平荷重が集中することを防止している。また、地震時・風負荷時等におけるジャッキ上層階Fjの大きな揺動に対応するため、弾性変形部材50と共に、間隙S内の複数箇所にジャッキ上層階Fjの揺動に応じて間隙Sを塞ぐ間隙閉塞機構60を配置している。
図1(A)の実施例では、荷重伝達構造体40の外周面に複数の鉛直方向の溝43を設けると共に、その溝43内に間隙Sを介して嵌入する複数の突出部46を荷重伝達梁45に設け、その突出部46と溝43の両側面との対向間隙Sにそれぞれ弾性変形部材50及び間隙閉塞機構60を配置している。荷重伝達梁45の突出部46を荷重伝達構造体40の鉛直溝43に嵌入させ、その突出部46と溝43の両側面との間隙Sを弾性変形部材50で維持することにより、荷重伝達梁45を荷重伝達構造体40に自動的に調芯させ、ジャッキ上層階Fjを荷重伝達梁45と共に荷重伝達構造体40の外周面に沿ってスライドさせて昇降させる際の横ずれを防止し、ジャッキ上層階Fjを鉛直溝43に沿って精度よく昇降させることができる。
ただし、荷重伝達構造体40の溝43及び荷重伝達梁45の突出部46は本発明に必須の構成ではなく、例えば荷重伝達構造体40の周囲四方の間隙Sにそれぞれ弾性変形部材50を配置し、各弾性変形部材50で構造体40の周囲四方の間隙Sを維持すれば、荷重伝達梁45を荷重伝達構造体40に自動的に調芯させて荷重伝達梁45の横ずれを防止することができる。弾性変形部材50の配置数及び配置間隔は、構造物1の荷重に応じたジャッキ上層階Fjの揺動に抗して荷重伝達構造体40の周囲の環状の間隙Sが一定に維持されるように定めることができる。また、間隙閉塞機構60の配置数及び配置間隔も、荷重伝達梁45と荷重伝達構造体40とが確実に結合されて水平力を伝達できるように定めることができる。図示例では、弾性変形部材50と間隙閉塞機構60とを同一箇所に配置しているが、両者の配置数及び配置間隔は異なっていてもよく、後述するように両者の何れか一方のみを配置してもよい。
図2(A)は、図1(A)の楕円IIAにおける弾性変形部材50及び間隙閉塞機構60の詳細を示す拡大頂面図であり、同図(B)及び(D)はその側面図及び正面図を示す。また同図(C)は、同図(A)の線C−Cにおける荷重伝達梁45の突出部46の断面図を示し、荷重伝達梁45の突出部46が中空であることを表している。同図(A)及び(C)に示すように、図示例の弾性変形部材50は突出部46の中空部内の中敷板55上に荷重伝達梁45と平行に配置され、一端が荷重伝達梁45に保持されると共に他端に例えばナイロン製の摺動材52が結合されている。他端に結合された摺動材52を荷重伝達梁45の突出部46の側面から間隙Sへ突出させて荷重伝達構造体40の溝43の側面(外面)へ当接させることにより、荷重伝達梁45を荷重伝達構造体40に対して接触させながら間隙Sを維持しつつ滑り移動可能とする。また、荷重伝達梁45と荷重伝達構造体40との間隙Sに設置誤差等が生じた場合は、突出部46の頂面に設けた開口54から弾性変形部材50の一端側に隙間調整プレート53を差し込むことが可能であり、隙間調整プレート53の厚さ(枚数)により他端に結合された摺動材52の突出量を調整して溝43の側面(外面)に当接させることができる。
荷重伝達梁45の突出部46にそれぞれ一対の弾性変形部材50を配置して溝43の両側面と接触させることにより、荷重伝達構造体40の溝43内における荷重伝達梁45の横ずれを防止し、荷重伝達梁45を鉛直方向に精度よく昇降させることができる。また、図1(A)に示すように荷重伝達構造体40の周囲四方の溝43にそれぞれ弾性変形部材50を配置することにより、荷重伝達梁45及びそれに固定されたジャッキ上層階Fjの水平位置を荷重伝達構造体40に自動的に調芯させ、荷重伝達梁45の一箇所への荷重集中を避けて捩れや損壊を避けることができる。各弾性変形部材50は、例えばジャッキ上層階Fjの揺動に抗して間隙Sを維持するに十分な降伏強さを有する輪バネ等とすることができ、複数箇所の弾性変形部材50の協同(合算)によってジャッキ上層階Fjの水平荷重に抗して間隙Sが維持できるように弾性定数(バネ定数)を選定する。例えば図1(A)の実施例では、ジャッキ上層階Fjの特定方向の水平荷重を4個の弾性変形部材50で支持することになるので、4個の弾性変形部材50の協同によりジャッキ上層階Fjの水平位置を基の位置(調芯位置)に戻す復元力が得られるように、ジャッキ上層階Fjの水平荷重の大きさ(例えばその最大値)に基づき各弾性変形部材50の弾性定数を選定することができる。
また図2の間隙閉塞機構60は、荷重伝達構造体40の溝43と荷重伝達梁45の突出部46との対向間隙Sを塞ぐ楔材61と、その楔材61を荷重伝達梁45に支持して間隙Sの上方に落下可能に保持する保持装置62と、ジャッキ上層階Fjの揺動を検知する感震器71(図3参照)の検知信号に応じて保持装置62による楔材61の保持を解除する解除装置65とを有している。図示例の保持装置62は、同図(D)に示すように、荷重伝達梁45の突出部46から鉛直に立ち上げた鉛直部材62aと、その鉛直部材62aの頂端に荷重伝達梁45と平行に配置した中空水平部材62bとを有し、水平部材62bの中空部両端のピン66に係止した一対の吊り下げ索(チェーン等)63にそれぞれ楔材61を吊り下げて間隙Sの上方に対向させて保持している。
図3は、解除装置65による楔材61の保持解除システムの一例を示す。通常時は、同図に実線で示すように解除装置65のピン66及び保持部材62のリンク機構67(水平部材62bの中空部内に配置されたリンク機構67)を介して吊り下げ索63を係止することにより、間隙Sと離れた位置に楔材61が保持されており、荷重伝達梁45を荷重伝達構造体40に対して昇降可能とする(図2(D)参照)。解除装置65が感震器71の検知信号(例えば地震検出信号)を入力すると、例えばソレノイド等が駆動されて係止ピン66が移動することにより、リンク機構67から係止ピン66が外れてリンク機構67の動作によって吊り下げ索63が解放され、楔材61が自重で落下して間隙Sを塞ぎ、荷重伝達梁45と荷重伝達構造体40とを固定する(図2(E)参照)。
図3のシステムでは、非常停止装置70を介して感震器71を複数の間隙閉塞機構60の保持装置62及び解除装置65と接続し、感震器71の検知信号に応じて複数(例えば図1(A)の12個)の間隙閉塞機構60の解除装置65を同時に駆動することができ、環状の荷重伝達梁45を全て荷重伝達構造体40に強固に固定して水平力を伝達させることができる。また図示例のように、非常停止装置70に感震器71と共に早期地震警報受信機72又は手動スイッチ73を接続し、早期地震警報受信機72の受信信号(早期地震警報信号)又は手動スイッチ73の押下信号(スイッチ信号)を解除装置65に入力し、早期地震警報信号又は手動スイッチ信号に応じて保持装置62による楔材61の保持を解除して荷重伝達梁45と荷重伝達構造体40とを固定することもできる。図示例の非常停止装置70には感震器71と早期地震警報受信機72と手動スイッチ73とが並列に接続されているが、これらは全て接続する必要はなく、何れか1つ又は2つを選択して接続することができる。例えば、感震器71に代えて早期地震警報受信機72(又は手動スイッチ73)のみを非常停止装置70に接続し、感震器71の検出信号に代えて早期地震警報信号により荷重伝達梁45と荷重伝達構造体40とを固定する構成としてもよい。
図示例では、楔材61を断面テーパー状とし、その楔材61に対向する荷重伝達梁45の突出部46に嵌合板64を取り付けることにより、荷重伝達梁45の突出部46と荷重伝達構造体40の溝43との間隙Sを楔材61の嵌合可能なテーパー形状としている。図2(E)において間隙Sに一旦嵌合した楔材61が地震の水平力等により抜け出さないように、楔材61と嵌合板64との間の摩擦係数(又は摩擦角)を楔材61の断面テーパー角より大きくすることで、間隙Sに嵌合した楔材61にセルフロック機能を生じさせることが望ましい。また、一旦間隙Sに嵌合した楔材61は、例えば係止ピン66を復帰させて吊り下げ索63を手動で巻き上げることにより図2(D)の吊り下げ位置に戻すことができるが、例えば保持装置66に自動巻き上げ機構を設けて吊り下げ位置に復帰させてもよい。
なお、間隙閉塞機構60は、図2(F)に示すように荷重伝達梁45に代えて荷重伝達構造体40に取り付けることも可能である。図示例では、例えば荷重伝達構造体40の溝43の頂部に一対の保持装置62及び解除装置65を取り付け、そこから吊り下げ索63により一対の楔材61を支持して荷重伝達梁45の突出部46の上方まで吊り下げ、突出部46と溝43の両側面との間隙Sに臨ませている。同図(A)のように間隙閉塞機構60を荷重伝達梁45に取り付けた場合は、後述するように荷重伝達梁45を付け替える際に間隙閉塞機構60も併せて付け替える必要があるが、同図(F)のように間隙閉塞機構60を荷重伝達構造体40に取り付けた場合は、間隙閉塞機構60を付け替える必要がなくなる。
図9のジャッキダウン工法では、上述したように荷重伝達構造体40を構築して荷重伝達梁45を架け渡し、荷重伝達構造体40と荷重伝達梁45との間隙Sに弾性変形部材50及び/又は間隙閉塞機構60を配置したのち、図6(A)に示すように建築物1のジャッキ介装階Fvの上部鉛直荷重を負担する全ての柱Pの下部をそれぞれ初期長さL0だけ切断し、同図(B)に示すように各柱Pにそれぞれジャッキ10を介装する。建築物1には上部荷重を負担しない二次部材の柱も存在しているが、そのような二次的な柱は本発明において柱以外の躯体と考え、予め解体撤去しておくことができる。柱Pの切断時に建築物1を構造的に安定な状態に維持するため、例えばジャッキ介装階Fvの全柱Pを1本ずつ切断して切断する柱Pの支持荷重を他の柱Pで負担しならがジャッキ10を介装するか、或いはジャッキ介装階Fvの全柱Pを柱切断時に床梁又は床板3を介して荷重伝達される隣接柱群が相互に重ならない柱を集めた複数の切断グループR1〜Rnに分け、その切断グループR1〜Rn毎にジャッキ介装階Fvの柱Pを切断してジャッキ10を同時に介装することができる。このように建築物1の全柱Pを同時に切断可能な切断グループR1〜Rnに分ける方法については、本発明者らがジャッキダウン工法を開示した特願2007−314038に詳述されている。
図6(B)に示すジャッキ10は、ジャッキ介装階Fvの床梁又は床板3又は建築物1の基礎部Bにアンカーボルト11aで固定されたアンカープレート11上に設置され、ラム(又はピストン)12と上昇距離センサ14と圧力変換器18とを有している。その圧力変換器18は、油圧供給ケーブル29b及び油圧中継装置27を介して油圧ポンプユニット26に接続されると共に、油圧制御ケーブル28cと制御中継装置25と光ファイバーケーブル28aとを介してジャッキ制御装置20に接続されている。図6(E)に示すジャッキ制御装置20は、光ファイバーケーブル28aを介して直列に接続された複数の制御中継装置25を有しており、その制御中継装置25の各々をジャッキ介装階Fvの各柱Pに介装したジャッキ10と接続することにより、ジャッキ介装階Fvの全柱Pのジャッキ10の伸縮を同時に制御することができる。また、図3に示すように非常停止装置70とジャッキ制御装置20とを接続することにより、感震器71の検知信号や早期地震警報信号、手動スイッチ信号に応じて全柱Pのジャッキ10の伸縮を同時に停止させることもできる。
図示例のジャッキ10は、油圧ポンプユニット26から圧力変換器18へ供給される油圧をジャッキ制御装置20で制御することにより、ラム(又はピストン)12を伸長又は収縮させることができる。ラム(又はピストン)12の上昇距離をセンサ14で計測し、その計測値をセンサケーブル28b経由で制御中継装置25へ入力することにより伸長又は収縮の制御に利用する。ただし、本発明で利用可能なジャッキ10は油圧ジャッキ装置に限定されず、建築物1の各柱Pを支持できる十分な揚力及び耐荷重性能を有する適当なジャッキ装置、例えばネジ式ジャッキ、ラック式ジャッキ等を利用することもできる。
また図示例のジャッキ10は、ラム(又はピストン)12上に凹面座金15及び球面座金16を載置し、その球面座金16上に調整部材(シュー)17を介して切断した柱10の切断面を支持している。建築物1の全柱Pの切断面を、それぞれ球面座金16を介してジャッキ10上に滑り支承させることにより、各柱Pの切断面の水平施工誤差を吸収すると共に、地震時・風負荷時等の水平力による柱Pの挙動を吸収することができる。球面座金16の中心は、例えばジャッキ介装階Fvの直上階F(v+1)上に固定した柱ガイド33と同じ高さとすることができる。また、球面座金16と柱Pの切断面との間に調整部材17を設けることにより、柱Pの切断面の凹凸等により生じる不均等な荷重を改善することができる。調整部材17の一例は、砂やライナー等の詰め物、又は木質板等である。このようにジャッキ10上に柱Pの切断面を滑り支承させる場合は、本発明による水平支持方法がとくに有効である。
ジャッキ介装階Fvの全ての柱Pにジャッキ10を介装したのち、図9(B)に示すように、ジャッキ制御装置20により平衡に維持しながら全てのジャッキ10を同時に縮める収縮ステップ(図6(C)参照)と、ジャッキ10のジャッキ直上部を順次に所定高さL1だけ吊るし切りしてジャッキ10を伸ばす伸長ステップ(図6(B)参照)とを順次繰り返すことにより、ジャッキ上方の柱Pに結合した各階Fj(j>d)を徐々に降下させる。伸長ステップでは、ジャッキ介装階Fvの全柱Pを1本ずつ若干(例えば50mm程度)下降させたうえでジャッキ直上部を吊るし切りし、その後に各柱Pのジャッキ10を伸ばすサイクルを順次反復する。或いは、上述した切断グループR1〜Rn毎にジャッキ直上部を纏めて同時に吊るし切りし、それらの柱Pのジャッキ10を同時に伸ばしてもよい。
図7(A)及び(B)は、ジャッキ10の収縮ステップと伸長ステップとの繰り返しにより、ジャッキ上方の各階Fj(j>d)が荷重伝達梁45と共に荷重伝達構造体40の外面に沿って同時に降下することを示す。降下の障害となり得る解体作業階Fdの壁4等は、同図(A)に示すように予め解体撤去しておくことができる。収縮ステップにおける1回当たりの収縮高さL1(ジャッキ10のストローク)は、建築物1の階層高さL(図6(B)参照)以下の範囲内で任意に選択可能であるが、ストロークが大きくなるとジャッキ10自体も大きくする必要があるので、例えば建築物1の階層高さLの1/4〜1/6程度(例えば600〜900mm程度)とすることが好ましい。例えば収縮ステップと伸長ステップとを4〜6回程度繰り返すことにより、図7(C)に示すように解体作業階Fd上方の各階Fj(j>d)を解体に適する高さ(例えば1階層高さL)だけ降下させる。
図7(C)は、降下した階Fj(j>d)の柱P以外の躯体を解体作業階Fdで順次解体することを示す。例えば図9(D)に示すように、建築物1の周囲から解体装置9を建築物1の解体作業階Fdに進入させ、降下階Fjの床梁又は床板3や壁4を解体する。また図9(C)に示すように、降下した階Fjを解体する際に荷重伝達梁45とそれに結合された弾性変形部材50及び間隙閉塞機構60をその降下階Fjから取り外し、その取り外した荷重伝達梁45、弾性変形部材50、及び間隙閉塞機構60を降下階Fjの直上階F(j+1)の中央区画Tの周囲柱Pに荷重伝達構造体40の外面に沿って付け替える。降下階Fjの解体が終了したのち(図9(E)参照)、建築物1の最上階まで解体が終了していない場合は図9(B)へ戻り、再び上述したジャッキ上方の各階層の降下ステップ(図7(A)及び(B)参照)と降下した階層の解体ステップ(図7(C)参照)とを繰り返して更に上方の各階F(j+1)を降下させて順次解体する。
図9(F)に示すように建築物1の最上階まで解体が終了した場合は、建築物1の残部であるジャッキ介装階Fv(図示例ではF1)、解体作業階Fd(図示例ではF2)、及び基礎部Bを解体する。また、建築物1の残部と共に荷重伝達構造体40を解体することができる。なお、図9(A)のように建築物1のジャッキ介装階Fvを解体作業階とした場合は、上述した図9(B)〜(D)の繰り返しによりジャッキ介装階Fvの直上階F(v+1)から建築物1の最上階までを解体できるので、最後にジャッキ介装階Fv(F1)及び基礎部Bと荷重伝達構造体40とを解体すれば足りる。また、ジャッキ介装階Fvを建築物1の2階F2以上とした場合は、基礎部Bと共にジャッキ介装階Fvより下層の各階Fj(j<v)を解体すればよい。
本発明の水平支持方法によれば、弾性変形部材50によって荷重伝達構造体40と荷重伝達梁45との間隙Sを維持し、荷重伝達梁45及びそれに固定されたジャッキ上層階Fjを荷重伝達構造体40に自動的に調芯するので、ジャッキ10の伸長・収縮によりジャッキ上層階Fjを荷重伝達構造体40の外面に沿って精度よく昇降させることができ、ジャッキ10を個別に伸縮させる微調整も容易に可能である。また、ジャッキ上層階Fjが多少揺動しても、荷重伝達梁45の自動調芯によってジャッキ上層階Fjの水平位置を復元することが可能であり、ジャッキダウン工法により解体中の多層建築物1を常時安定な状態に維持することができる。しかも、地震時・風負荷時には間隙閉塞機構60によって荷重伝達構造体40と荷重伝達梁45とを直ちに結合して水平力を逃がすことができ、ジャッキダウン工法で解体中の多層建築物1に十分な耐震・耐風性能を確保することができる。
こうして本発明の目的である「下層にジャッキを介装した多層建築物をジャッキの収縮・伸張を妨げずに常時安定な状態に維持できる水平支持方法及び支持構造」の提供を達成できる。
なお図示例では、弾性変形部材50と間隙閉塞機構60とを一体形として荷重伝達梁45と荷重伝達構造体40との対向間隙Sの複数箇所に配置しているが、間隙閉塞機構60を省略して弾性変形部材50のみを配置して解体中の建築物1を常時安定な状態に維持することができる。また、荷重伝達梁45に捩れや損壊を生じるおそれがない場合は、弾性変形部材50を省略して間隙閉塞機構60のみを配置して解体中の多層建築物1に耐震・耐風性能を確保することができる。従って、本発明において荷重伝達梁45と荷重伝達構造体40との間隙Sに弾性変形部材50と間隙閉塞機構60とを共に配置することは必須の条件ではなく、弾性変形部材50又は間隙閉塞機構60の何れか一方のみを配置する方法又は構造も可能である。例えば図4のように建築物1の2つの中央区画Tにそれぞれ荷重伝達構造体40を設けた場合は、何れか一方の荷重伝達構造体40の外周面に弾性変形部材50のみを配置し、他方の荷重伝達構造体40の外周面に間隙閉塞機構60のみを配置することも考えられる。
図8は、ジャッキアップ工法(図10参照)で構築中の多層建築物(上部鉛直荷重を負担する全ての柱Pの下部にジャッキ10を介装した多層建築物)に本発明の水平支持方法を適用した実施例を示す。図示例のジャッキアップ工法では、先ず地盤Gにジャッキ10を設置し(同図(A)参照)、そのジャッキ10の上に多層建築物1の屋上及び最上階F10を構築し(同図(B)参照)、構築した最上階F10をジャッキ10により上昇位置まで持ち上げてジャッキ10の仮設柱体10aに設けた仮設ブラケット84で支持する(同図(C)参照)。その段階で基礎部Bを構築する共に、最上階F10の柱Pで囲まれた中央区画T内に基礎部Bから最上階F10の床梁又は床板を貫く高さの荷重伝達構造体40を構築する(同図(C)参照)。
或いは、図8(A)において地盤Gにジャッキ10を設置すると同時に所定高さの荷重伝達構造体40を構築し、同図(B)においてジャッキ10の上に荷重伝達構造体40を取り囲むように多層建築物1の屋上及び最上階F10を構築し、構築した最上階F10をジャッキ10により荷重伝達構造体40の外面に沿って上昇位置まで持ち上げる工法も考えられる。この場合は、同図(C)に点線で示すように、仮設ブラケット84をジャッキ10の仮設柱体10aに代えて荷重伝達構造体40に設け、持ち上げた最上階F10を荷重伝達構造体40で支持することができる。
最上階F10を持ち上げたのち、ジャッキ10を降下位置まで降下させて最上階F10の下層階F9をジャッキ10の上に構築するが、その際に下層階F9の中央区画Tの周囲柱Pに荷重伝達構造体40の外面に沿って荷重伝達梁45を環状に架け渡す(同図(D)参照)。そして、構築した下層階F9を最上階F10と結合し、ジャッキ10により荷重伝達梁45と共に荷重伝達構造体40の外面に沿って持ち上げ、持ち上げた下層階F9及び最上階F10を仮設ブラケット84に支持してジャッキ10を降下させる(同図(E)参照)。降下したジャッキ10の上に更に下層階F8を構築する際に、持ち上げた階F9の荷重伝達梁45とそれに結合した弾性変形部材50及び間隙閉塞機構60をその降下階Fjから取り外し、取り外した荷重伝達梁45、弾性変形部材50、及び間隙閉塞機構60をその下層階F8の中央区画Tの周囲柱Pに荷重伝達構造体40の外面に沿って付け替える(同図(F)参照)。そして、その下層階F8の構築後に、構築した下層階F8を上方の階F10、F9と結合したうえで、ジャッキ10により荷重伝達梁45と共に荷重伝達構造体40の外面に沿って持ち上げる(同図(G)参照)。同様のサイクル(同図(F)〜(G)のサイクル)を下層階F8〜F2についても順次繰り返し、最後にジャッキ10を撤去しつつ地上層F1を構築することで、所定階層の多層構造物を構築する(同図(I))。
図8のジャッキアップ工法においても、荷重伝達構造体40と荷重伝達梁45との間隙Sに弾性変形部材50を配置することにより、荷重伝達梁45及びそれに固定されたジャッキ上層階Fjを荷重伝達構造体40に自動的に調芯させ、ジャッキ上層階Fjを荷重伝達構造体40の外面に沿って精度よく昇降させることができる。また、ジャッキ上方の各階層が多少揺動しても、荷重伝達梁45の自動調芯によって上方の各階層の水平位置を復元することが可能であり、ジャッキアップ工法により構築中の多層建築物1を常時安定な状態に維持することができる。しかも、間隙Sに間隙閉塞機構60を配置することにより、地震時・風負荷時には荷重伝達構造体40と荷重伝達梁45とを直ちに結合して水平力を逃がすことができ、ジャッキアップ工法により構築中の多層建築物1に十分な耐震性能を確保することができる。
なお、図8のジャッキアップ工法では構築した各階を荷重伝達構造体40の外面に沿って持ち上げるため、各階の床板の少なくとも荷重伝達構造体40と重なる部分は構築せずに荷重伝達構造体40の上方まで持ち上げ、荷重伝達構造体40の上方まで持ち上げたのち(例えば最上階F10を同図(E)の状態まで持ち上げたのち)、持ち上げた階の未構築部分を建て込むと共にコンクリートを打設して床板を構築することができる。また図示例では、多層建築物の地上層F1を構築する最終段階において荷重伝達構造体40を解体撤去しているが(同図(I)参照)、荷重伝達構造体40を残して建築物と一体化させた耐震構造として利用することも可能である。例えば同図(G)〜(I)に点線で示すように、下層階F8を構築して持ち上げたのち荷重伝達構造体40を上方に嵩上げ構造体を追加構築して高さを伸ばし、下層階F8〜F2を構築して持ち上げる際にも荷重伝達構造体40を順次上方に嵩上げ構造体を構築して高さを伸ばすことにより、荷重伝達構造体40を同図(I)に示すような多層建築物の各階を貫く連層耐震構造体40a(コア壁等)とすることができ、その連層耐震構造体40aを最終的に外周部の床板と結合して多層建築物の完成後の耐震部材として利用することも考えられる。
本発明による水平支持構造の一実施例の説明図である。 弾性変形部材及び間隙閉塞機構の一実施例の説明図である。 図2の間隙閉塞機構の作用の説明図である。 本発明の水平支持構造を適用した多層建築物のジャッキ介装階の水平断面図でる。 図5の多層構造物の垂直断面図である。 図5の多層構造物に介装するジャッキ及びその制御装置の説明図である。 本発明の水平支持構造を多層建築物の解体に適用した実施例の説明図である。 本発明の水平支持構造を多層建築物の構築に適用した実施例の説明図である。 多層建築物を下層から上層へ順次解体するジャッキダウン工法の説明図である。 多層建築物を上層から下層へ順次構築するジャッキアップ工法の説明図である。
符号の説明
1…多層建築物 3…床梁又は床板
4…壁 5…作業架台
6…工事用エレベータ 7…小梁又は床
8…搬送装置 9…解体装置
10…ジャッキ 10a…仮設柱体
11…アンカープレート 11a…アンカーボルト
12…ラム(又はピストン) 14…上昇距離センサ
15…凹面座金 16…球面座金
17…調整部材(シュー) 18…圧力変換器
20…ジャッキ制御装置 25…制御中継装置
26…油圧ポンプユニット 27…油圧中継装置
28…制御ケーブル 28a…光ファイバーケーブル
28b…センサケーブル 28c…油圧制御ケーブル
29a…油圧伝送ケーブル 29b…油圧供給ケーブル
30…柱切断装置 31…柱刳り貫き装置
32…壁柱 33…柱ガイド
34…拘束器 34a…押しボルト式拘束器
35b…楔式拘束器
40…荷重伝達構造体(コア壁) 40a…連層耐震構造体(コア壁)
41…耐力壁 42…中空部
43…鉛直溝 45…荷重伝達梁
46…突出部 47…結合器
48…ブラケット 49…取付板
49a…取付ボルト
50…弾性変形部材 52…摺動材
53…隙間調整プレート 54…開口
55…中敷板
60…間隙閉塞機構 61…楔材
62…保持装置 62a…鉛直保持部材
62b…水平保持部材 63…吊り下げ索(チェーン)
64…嵌合板 65…解除装置
66…係止ピン 67…リンク機構
70…非常停止装置 71…感震器
72…早期地震警報受信器 73…手動スイッチ
80…土留杭 81…造成杭
82…仮設支柱 83…仮設架台
84…仮設ブラケット
B…基礎部 d…刳り貫き隙間
F…階 Fv…ジャッキ介装階(特定下層階)
Fd…解体作業階 G…地盤
L…切断高さ P…柱
Q…隣接柱群 R…切断グループ
S…間隙 T…区画

Claims (10)

  1. 下層階にジャッキを介装して上層各階の荷重を支えた多層建築物に加わる水平荷重を支持する方法において、前記ジャッキ介装階の上層階の柱で囲まれた区画内にジャッキ介装階の下層階又は基礎部から当該上層階に至る高さの荷重伝達構造体を構築し、前記上層階の区画周囲柱に構造体の外周面に沿って荷重伝達梁を環状に架け渡し、前記構造体の外周面と環状梁との対向間隙の複数箇所に、当該間隙を維持する弾性変形部材及び/又は前記上層階の揺動に応じて当該間隙を塞ぐ間隙閉塞機構を配置してなる多層建築物の水平支持方法。
  2. 請求項1の支持方法において、前記間隙閉塞機構に、前記荷重伝達構造体と荷重伝達梁との対向間隙を塞ぐ楔材を当該構造体又は梁に支持して当該間隙の上方に落下可能に保持する保持装置と、前記ジャッキ上層階の揺動を検知して検知信号を出力する感震器と、前記検知信号に応じて保持装置による楔材の保持を解除する解除装置とを含めてなる多層建築物の水平支持方法。
  3. 請求項2の支持方法において、前記間隙閉塞機構に感震器に代えて又は加えて早期地震警報受信機又は手動スイッチを含め、前記解除装置を、前記感震器の検出信号に代えて又は加えて早期地震警報受信機の受信信号又は手動スイッチ信号に応じて保持装置による楔材の保持を解除するものとしてなる多層建築物の水平支持方法。
  4. 請求項1の支持方法において、前記弾性変形部材の一端を荷重伝達梁に保持し、前記弾性変形部材の他端に荷重伝達構造体の外面に当接させる摺動材を結合してなる多層建築物の水平支持方法。
  5. 請求項1から4の何れかの支持方法において、前記荷重伝達構造体の外周面に鉛直方向の複数条の溝を設けると共に前記荷重伝達梁にその溝内へ嵌入する複数の突出部を設け、前記突出部と前記溝の両側面との対向間隙にそれぞれ弾性変形部材及び/又は間隙閉塞機構を配置し、前記ジャッキにより上層各階を前記溝に沿って降下又は上昇可能としてなる多層建築物の水平支持方法。
  6. 下層階にジャッキを介装して上層各階の荷重を支えた多層建築物に加わる水平荷重を支持する構造において、前記ジャッキ介装階の上層階の柱で囲まれた区画内にジャッキ介装階の下層階又は基礎部から当該上層階に至る高さで構築した荷重伝達構造体、及び前記上層階の区画周囲柱に構造体の外周面に沿って環状に架け渡された荷重伝達梁を備え、前記構造体の外周面と環状梁との対向間隙の複数箇所に、当該間隙を維持する弾性変形部材及び/又は前記上層階の揺動に応じて当該間隙を塞ぐ間隙閉塞機構を配置してなる多層建築物の水平支持構造。
  7. 請求項6の支持構造において、前記間隙閉塞機構に、前記荷重伝達構造体と荷重伝達梁との対向間隙を塞ぐ楔材を当該構造体又は梁に支持して当該間隙の上方に落下可能に保持する保持装置と、前記ジャッキ上層階の揺動を検知して検知信号を出力する感震器と、前記検知信号に応じて保持装置による楔材の保持を解除する解除装置とを含めてなる多層建築物の水平支持構造。
  8. 請求項7の支持構造において、前記間隙閉塞機構に感震器に代えて又は加えて早期地震警報受信機又は手動スイッチを含め、前記解除装置を、前記感震器の検出信号に代えて又は加えて早期地震警報受信機の受信信号又は手動スイッチ信号に応じて保持装置による楔材の保持を解除するものとしてなる多層建築物の水平支持構造。
  9. 請求項6の支持構造において、前記弾性変形部材の一端を荷重伝達梁に保持し、前記弾性変形部材の他端に荷重伝達構造体の外面に当接させる摺動材を結合してなる多層建築物の水平支持構造。
  10. 請求項6から9の何れかの支持構造において、前記荷重伝達構造体の外周面に鉛直方向の複数条の溝を設けると共に前記荷重伝達梁にその溝内へ間隙を介して嵌入する複数の突出部を設け、前記突出部と前記溝の両側面との対向間隙にそれぞれ弾性変形部材及び/又は間隙閉塞機構を配置してなる多層建築物の水平支持構造。
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