JP5035622B2 - 着色ラテックス - Google Patents

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Description

本発明は、充分に濃い色に着色され、免疫測定に使用された際に目視判定性や検出感度に優れた着色ラテックスに関する。
抗原−抗体による特異的反応を利用して特定の抗原又は抗体よりなる被検出物質を検出する免疫測定法としては、例えば、微粒子に感作させた抗体又は抗原を試料中の被検出物質と免疫反応により結合させ、該結合によって生じる微粒子の凝集状態を測定する凝集法がある。凝集法は、簡便な測定法であり、特に目視判定が可能である点から広く一般に用いられている。また、他の免疫測定法としては、例えば、放射免疫測定法、酵素免疫測定法、免疫蛍光測定法等も広く用いられている。
近年では、被検出物質に免疫学的に結合する物質を用い、免疫反応とクロマトグラフィーの原理を組み合わせて被検出物質を目視判定で検出する、イムノクロマトグラフ法(又は免疫クロマトグラフ法)も広く用いられるようになってきている。
イムノクロマトグラフ法とは、被検出物質である抗原(又は抗体)に対する抗体(又は抗原)をクロマトグラフ媒体に固定化して、クロマトグラフ媒体上に反応部位を作成したものを固定相とし、上記被検出物質と結合可能な抗体(又は抗原)によって感作された検出用粒子と試料とを接触させつつ上記クロマトグラフ媒体上を移動させることにより、前記試料を前記反応部位に接触させる測定法である。この接触により抗体感作(又は抗原感作)検出用粒子上の該抗体(又は該抗原)と試料中の抗原(又は抗体)とが反応して、検出用粒子−感作に用いられた抗体(又は感作に用いられた抗原)−試料中の抗原(または抗体)とからなる複合体が生成する。これにより、反応部位において、複合体が固定化抗体(又は固定化抗原)に結合されて、検出用粒子が捕捉されるので、この検出用粒子の捕捉の有無を目視判定することにより試料中の被検出物質の存在を判定することができる。
このような凝集法やイムノクロマトグラフ法における検出用粒子として、目視判定を容易にするために着色された微粒子が利用されることがある。このような着色微粒子としては、例えば、粒子径や調製条件によって自然呈色するコロイド状金属粒子又はコロイド状金属酸化物粒子等のコロイド状粒子;ポリマー系ラテックス粒子を着色してなる着色ラテックス等が挙げられる。
上記コロイド状粒子は、粒子径及び調製条件によって色調が決定されてしまうため、所望の鮮明な濃い色調のものを得難いという問題がある。そこで、色調を濃く調製でき、目視しやすく感度がよいとして、着色ラテックスの方が好ましいとされている(例えば、特許文献1)。
上記着色ラテックスを製造する方法としては、例えば、ポリマー系ラテックス粒子調製した後に該粒子を着色する方法、着色剤とともにモノマーを重合することにより着色されたラテックス粒子を得る方法等が挙げられる。例えば特許文献1には、水系媒体中のラテックス粒子を、油溶性染料の油性有機溶剤による溶液のエマルジョンにより染色して得られる着色ラテックスが開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載されている実施例においては、ラテックス粒子群10gに対する染料添加量が0.622g以下であり、たとえ添加染料の全てが含有されたとしても、着色ラテックス粒子群中の染料の濃度は5.86重量%以下となる。この程度の染料含有量では充分に濃い色が得られず、免疫測定法に用いた場合、低濃度域(高感度領域)での目視判定性が悪いという問題点があった。
理論的には、添加する染料の量を増やすことにより、より濃く着色することは可能である。しかしながら、実際には染料の量を増やすに従って着色剤がラテックス粒子表面に付着し、ラテックス粒子本来の表面状態が損なわれ、イムノクロマトグラフ法に用いた場合にはメンブランフィルター等のクロマトグラフ媒体の細孔内に詰まったり、凝集法に用いた場合には非特異凝集を起こしたりして、濃く着色することが必ずしも性能の向上に結びつかないという問題点あった。また、表面に大量の着色剤が付着した着色ラテックスには、抗原又は抗体を結合させるのが困難になることがあるという問題点もあった。
特開平5−10950号公報
本発明は、上記現状に鑑み、充分に濃い色に着色され、免疫測定に使用された際に目視判定性や検出感度に優れた着色ラテックスを提供することを目的とする。
本発明は、ポリマー系ラテックス粒子と、前記ポリマー系ラテックス粒子の表面に結合した金ナノ粒子とからなる着色ラテックスである。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、ポリマー系ラテックス粒子の表面に金ナノ粒子を結合させることにより、該金ナノ粒子自身が着色剤として目視判定性や検出感度の向上に役立つ一方、金ナノ粒子自身が抗原又は抗体に対する結合性にも優れることから、充分な濃色となる程度にまで金ナノ粒子を結合させても充分な量の抗原又は抗体を結合させ得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
また、金ナノ粒子は、液性によらず常に負に荷電することから着色ラテックスの分散安定性を向上させることができる。更に、金は、表面プラズモン吸収が可視領域にあることから、金ナノ粒子を結合させた本発明の着色ラテックスは、プラズモン観測によってもその存在を容易に確認することができるという特徴もある。
本発明の着色ラテックスは、ポリマー系ラテックス粒子と金ナノ粒子とからなる。
上記ポリマー系ラテックス粒子を構成するポリマーとしては特に限定されないが、例えば、ポリスチレン、スチレン−スチレンスルホン酸塩共重合体、メタクリル酸重合体、アクリル酸重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。
上記ポリマー系ラテックス粒子の平均粒子径の好ましい下限は10nm、好ましい上限は300nmである。10nm未満であると、視認性が低下し充分な検出感度が得られないことがあり、300nmを超えると、分散安定性が低下してしまうことがある。より好ましい下限は40nm、より好ましい上限は250nmである。
上記金ナノ粒子の平均粒子径の好ましい下限は1nm、好ましい上限は20nmである。1nm未満であると、凝集して均一に上記ポリマー系ラテックス粒子の表面に結合できないことがあり、20nmを超えると、金の比表面積が不充分となり充分な量の抗原又は抗体を結合できないことがある。
本発明の着色ラテックスにおいては、上記ポリマー系ラテックス粒子の表面に金ナノ粒子が結合している。
上記金ナノ粒子の存在密度としては特に限定されないが、着色ラテックス1個に対して少なくとも1個、好ましくはポリマー系ラテックス粒子表面積に対して金ナノ粒子が単層で吸着できる最大個数である。
本発明の着色ラテックスの製造方法としては特に限定されず、例えば、乳化重合法により調製したポリマー系ラテックス粒子の懸濁液に、金イオン又は金錯体を含有する溶液を加え、超音波又は電離放射線を照射する方法等が挙げられる。
このような着色ラテックスの製造方法もまた、本発明の1つである。
本発明の着色ラテックスの製造方法においてポリマー系ラテックス粒子の懸濁液を調製する方法としては特に限定されず、従来公知の乳化重合法等が挙げられる。
本発明の着色ラテックスの製造方法においては、ポリマー系ラテックス粒子の懸濁液に、金イオン又は金錯体を含有する溶液を加える。
上記金イオンを含有する溶液としては特に限定されず、例えば、塩化金塩を水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール等の含水アルコール又はアルコール、塩酸、硫酸、硝酸等の酸等に溶解させたもの等が挙げられる。
上記金錯体を含有する溶液としては特に限定されず、例えば、金イオンに適当な配位子が配位した化合物の水溶液、含水アルコール又はアルコール溶液を挙げることができる。
上記配位子としては、非共有電子対又は負電荷を持っていれば特に限定されず、具体的には、例えば、ハロゲン化物イオン(F、Cl、Br、I等)、シアン化物イオン(CN)、アンモニア(NH)、ピリジン等の単座配位子;エチレンジアミン、アセチルアセトンイオン等の二座配位子;エチレンジアミンテトラ酢酸イオン等の六座配位子等が挙げられる。
上記金イオン又は金錯体を含有する溶液には、必要に応じて、例えば、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子化合物、界面活性剤、アルコール類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類;アルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、これらのモノアルキルエーテル又はジアルキルエーテル、グリセリン等のポリオール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等の各種水混和性有機溶媒等の添加剤を添加してもよい。
このような添加剤は、金属イオンの還元反応速度を促進し、また生成される金属粒子の大きさを整えるのに有効となる。
上記金イオン又は金錯体を含有する溶液の添加量としては、最終的な溶液の金イオン又は金錯体の濃度の好ましい下限が1μmol/L、好ましい上限が1mol/Lである。1μmol/L未満であると、所望の着色ラテックスがほとんど得られないことがあり、1mol/Lを超えると、金ナノ粒子のサイズが大きくなり過ぎたり、金単独の粒子が多量に生じたりする。より好ましい下限は0.1mmol/L、より好ましい上限は10mmol/Lである。
本発明の着色ラテックスの製造方法においては、次いで溶液に超音波又は電離放射線を照射する。この照射により、ポリマー系ラテックス粒子の表面に、還元された金ナノ粒子が析出する。この理由は、現在なおすべて解明されたわけではなく、理論に拘束されることを望むものではないが、本発明者らは、照射される超音波又は電離放射線のエネルギーによって、液中の金イオン又は金錯体が還元されてポリマー系ラテックス粒子の表面に原子状の金単体を析出させるものと推定している。なお、ポリマー系ラテックス粒子の表面への金単体の析出は、例えば、TEM写真撮影結果等からも確認することができる。
より詳しくは、ポリマー系ラテックス粒子が、水溶液中で懸濁している状況で、超音波又は電離放射線照射を受けると、次のようにして本発明の着色ラテックスが形成されると推定される。即ち、超音波及び電離放射線は、周知の通り水溶液中でそれぞれ気泡(キャビティ)発生や電離によって空間的にかつ時間的に限られた領域内で還元力及び酸化力の高い化学種を発生させる。これらの化学種の作用で発生する金ナノ粒子は、生成直後にはその表面の反応性が高く、それゆえ、共存しているポリマー系ラテックス粒子と出会うと強く結合する。
上記超音波の照射は、通常、周波数10kHz〜10MHz、出力1W以上の条件で実施することができる。該超音波照射は、より好ましくは、例えば、アルゴン等の不活性ガス置換雰囲気中で行われる。好ましい照射条件の一例としては、周波数200kHz、出力200W、照射時間1〜300分間の条件を挙げることができる。
上記電離放射線には、直接(一次)電離放射線及び間接(二次)電離放射線が含まれる。上記直接電離放射線とは、電子、陽子、α粒子等の荷電粒子線であり、上記間接電離放射線とは、γ線(電磁波)、X線、中性子線等の非荷電粒子線である。この電離放射線の波長は、好ましくは1nm未満、より好ましくは0.1nm以下、特に好ましくは0.01nm以下であるのがよい。特に波長が短いほど、大きさが均一で微細な金ナノ粒子が短時間で生成する傾向がある。
上記電離照射線の照射は、通常、吸収線量1J/kg以上、好ましくは1〜1000000J/kgの条件で実施することができる。特に、電離放射線としてγ線を利用する場合、該γ線は、線量1Gy以上の条件で実施することが好ましい。γ線照射の好ましい具体例としては、放射線源として、例えば、コバルト60γ線源(γ線光量子のエネルギー:1.25MeV)を用いて、線量率約3kGy/h、照射時間1〜18時間の条件で実施する例を挙げることができる。
なお、電離放射線の照射は、磁性粒子の分散状態を維持するために、溶液を攪拌しながら実施することが好ましい。超音波照射の場合には、超音波の照射自体が攪拌効果をもつので、特に攪拌操作は不要である。
上記製法としては、好ましくは超音波照射が用いられる。超音波照射ではポリマー系ラテックス粒子への金ナノ粒子担持率が高くなり、分散性の良い所望の着色ラテックスを得ることができる。
上記電離放射線又は超音波照射時の温度条件としては特に限定されず、室温(常温)下で実施されるのが普通であるが、0〜100℃程度の冷却条件及び加温条件を採用することも可能である。
このようにして得られた本発明の着色ラテックスは、そのまま分散液として各種用途に利用することができる。
本発明の着色ラテックスは、金ナノ粒子の表面に抗原又は抗体を結合することにより、抗原−抗体反応を利用した酵素免疫測定法、蛍光免疫測定法、ラテックス凝集法、免疫クロマト法等の生物学的反応を利用した種々の方法に好適に用いることができる。
上記金ナノ粒子の表面に抗原又は抗体を結合させる方法としては特に限定されず、従来より知られた方法を用いることができる。例えば、抗原又は抗体を含む緩衝液中に着色ラテックスを浸漬させ、一定温度で一定時間インキュベートする等の物理的な結合方法や、金とSH基とが化学結合することを利用し、抗原又は抗体にSH基を導入後、着色ラテックスと反応させてAu−SH結合で固定化させる等の化学的な結合方法が挙げられる。なかでも、金ナノ粒子と抗原又は抗体との結合が強固となることから化学的な結合が好ましく、この場合には、上記金ナノ粒子は例えば、抗原又は抗体のSH基と化学結合することができる。
本発明の着色ラテックスの代表的用途としては、医療・診断分野における用途を挙げることができる。この用途には、例えば、DDSにおける薬剤等医薬品、診断剤;医薬品有効成分化合物、抗原、抗体、レセプター、ハプテン、病原体、毒素当の各種物質の分析薬;細胞標識剤、酵素固定剤、蛋白質精製剤等の細胞等の分離・精製剤等が含まれる。
特に、本発明の着色ラテックスは、均一系とみなし得る分散系を提供できるものであり、
金ナノ粒子により濃色に着色していることにより、免疫測定法に用いた場合、低濃度域(高感度領域)での目視判定性に優れ、上記診断薬、分析試薬、分離・精製剤等として、迅速かつ高精度に所望の結果を提供できる。
本発明の着色ラテックスを用いる免疫測定法もまた、本発明の1つである。
本発明の免疫測定法は、本発明の着色ラテックスで標識した抗体を含む試薬と、測定試薬とを反応させ、測定試薬中に含まれる抗原と標識抗体とを結合させ、これをもう1つの抗体が固定化されたクロマト担体に流すことにより、クロマト担体中で抗原を捕捉し、捕捉された抗原の標識をもとに分析するという免疫クロマト法として特に好適である。
本発明によれば、充分に濃い色に着色され、免疫測定に使用された際に目視判定性や検出感度に優れた着色ラテックスを提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(1)着色ラテックスの調製
スチレン240g、アクリル酸30g、5重量%過硫酸カリウム水溶液50g及び水2250gからなる乳化重合用原料を180rpmの速度で攪拌しつつ、窒素気流下68℃で8時間乳化重合し、平均粒子径0.30μm及び固形分8重量%のスチレン−アクリル酸共重合体ラテックスを得た。得られたラテックスは、純水に懸濁し、5重量%懸濁液として調製した。
得られた懸濁液のラテックス10mgに対して、HAuClを0.5mM含有するPVA1.0wt%溶液を最終濃度がAuとして0.5mMとなるように加え、更に2−プロパノール0.5mLを加えて分散液を調製した。
この分散液をガラス製バイアルビン(容量70mL)に封入後、線量率約3kGy/hで攪拌しながら室温にて3時間γ線を照射した。γ線照射の条件は次の通りとした。
放射線源:コバルト60γ線源(γ線光量子のエネルギー:1.25MeV)
線源強さ:約7000キュリー
照射後の分散液に、50000Gで30分間の遠心分離処理を行った。上澄み液を回収し残部は再度これに水50mLを加えて分散液を調製した。この遠心分離による精製を6回繰り返し、着色ラテックス分散液試料を得た。
(比較例1)
市販品であるhCG検出キットであって、青色ラテックスを用いているクリアビューEASY HCG(日本シェーリング社製)を用いた。このキット内ではラテックス粒子量が12.2μgである。
(評価)
実施例1及び比較例1の着色ラテックスを用いて、以下のようにしてイムノクロマトグラフ用のキットを作製し、上記着色ラテックスの性能評価をした。
(1)感作着色ラテックスの調製
得られた着色ラテックス懸濁液をリン酸緩衝液(以下、PBSという)により、固形分濃度が2.5重量%となるように希釈した。得られた2.5重量%着色ラテックスリン酸緩衝液懸濁液の1mlと、α―ヒト絨毛性ゴナドトロピン(以下、hCGという)に対するモノクローナル抗体(ARISTA BIOLOGICALS Inc.社製)をPBSで100μg/mlに希釈して得られた抗体希釈液1mlとをエッペンドルフ遠沈管に取り、2時間振とうして着色ラテックス粒子群にモノクローナル抗体を感作させ、次いで、0.1重量%の濃度で牛血清アルブミン(以下、BSAという)を含有するPBSを用いて3回、遠心洗浄し、最終的に2mlとなるように再懸濁させ、感作着色ラテックス懸濁液を得た。
(2)イムノクロマトグラフ用キットの準備
クリアビューEASY HCG(日本シェーリング社製)のものを加工して利用した。
クリアビューEASY HCGを解体してメンブレンを取り出し、サンプルパッド、吸収パッドをメンブレンの両端1mm程度が重なるようにセットして、イムノクロマトグラフ用キットを作製した。
準備したイムノクロマトグラフ用キットの模式図を図1に示した。
(3)試料の調製
試料として、hCG含有試料を以下のようにして調製した。
hCGを、0.1重量%濃度でBSAを含有するPBSにより希釈して、hCG濃度がそれぞれ100、50、25、10、5、0mIU/mlのhCG含有試料を調製した。
(4)クロマトグラフ処理
感作着色ラテックス懸濁液2.5μLと、各hCG濃度の試料100μLとを混合して試験液を調製した。
調製した試験液100μLをイムノクロマトグラフ用キットのサンプルパッドに滴下して、メンブレンへ展開させた。
20分間経過後、メンブランフィルター上での反応部位(テストライン)における感作着色ラテックス粒子からの青色シグナルを目視にて観察した。青色が認められない場合を(−)、青色が認められる場合を(+)、青色がはっきり認められる場合を(++)、青色が強く認められる場合を(+++)とし、観察結果を表1に示した。
Figure 0005035622
本発明によれば、充分に濃い色に着色され、免疫測定に使用された際に目視判定性や検出感度に優れた着色ラテックスを提供することができる。
実施例の評価で用いたイムノクロマトグラフ用キットの模式図である。

Claims (5)

  1. ポリマー系ラテックス粒子と、前記ポリマー系ラテックス粒子の表面に結合した金ナノ粒子とからなることを特徴とする着色ラテックス。
  2. ポリマー系ラテックス粒子の平均粒子径が10〜300nmであり、かつ、金ナノ粒子の平均粒子径が1〜20nmであることを特徴とする請求項1記載の着色ラテックス。
  3. 請求項1又は2記載の着色ラテックスの金ナノ粒子の表面に、抗原又は抗体が結合されてなることを特徴とする免疫測定用着色ラテックス粒子。
  4. 請求項3記載の免疫測定用着色ラテックス粒子を用いることを特徴とする免疫測定法。
  5. 免疫クロマト法であることを特徴とする請求項4記載の免疫測定法。
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