JP5034677B2 - ポリアミド樹脂系多層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

ポリアミド樹脂系多層フィルムおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明に記載の多層構造を持たせることにより,従来延伸が困難とされていた層状ケイ酸塩などに代表される層状化合物を均一に分散させたポリアミド樹脂を,従来のポリアミド樹脂と同様の延伸条件で延伸することが可能となり,吸湿寸法安定性や高湿度下や高温下での力学特性に優れたポリアミド樹脂フィルムを提供することが可能となる。
二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムは,力学特性,バリア性,耐ピンホール性,透明性などに優れ,包装用材料として広く用いられている。しかしながら,樹脂骨格中のアミド結合に由来する吸湿性の高さにより,力学強度が低下し,吸湿伸びが発生するほかに各種工程で問題が発生しやすい。また,樹脂そのもののガラス転移点はあまり高くなく,耐熱性,特に高温での力学特性の改良が望まれている。
ポリアミド樹脂の耐熱性や吸湿性の改善方法として,層状ケイ酸塩を均一に分散させることが知られており,この手法はナノコンポジット化として知られている。ナノコンポジット化により上記の各種特性は改善されることから,フィルム化により特性が改善されたフィルムが得られるものと期待されるが,実際には,これらの樹脂は一般的に延伸性に乏しく,延伸フィルム用樹脂としては不適とされている。特に,力学特性改善の効果が高いとされる高い層状ケイ酸塩含有量のポリアミド樹脂(具体的には1重量%以上)については,特許文献1の比較例にもあるように,延伸時の白化,高延伸倍率時の生産性の悪さなどが指摘されている。この原因について,延伸時に層状化合物の先端に応力が集中しやすく,グレーズやクラックが発生しやすいため,と考えられる。また,特許文献2には層状無機化合物を0.5〜5%添加した系での延伸フィルムについての特許も開示されているが,前述の延伸性が乏しい点を解決するための具体的な方策については全く記載はなく,実験室レベルでの検討結果となっており,1%以上の高濃度での層状化合物が添加された系での工業的な生産性を具備した延伸方法についての技術的な開示は全く見られない。
特開2003−20349号公報 特開2003−313322号公報
以上のように,従来技術の延長線上では,上記の各種特性に優れるポリアミド樹脂からなる延伸フィルムの工業的生産は困難であった。
本発明は従来延伸が困難とされていた層状ケイ酸塩などに代表される層状化合物を均一に分散させたポリアミド樹脂を従来のポリアミド樹脂と同様の延伸条件で延伸することを可能とするものであり,吸湿寸法安定性や高湿度下や高温下での力学特性や滑り性,ハンドリング性に優れたポリアミド樹脂フィルムを提供することを課題とする。
本発明者らは,延伸性低下の原因について検討を加え,本発明に至った。すなわち本発明は,層状化合物が0.5〜20重量%の範囲内で分散され,該層状化合物の2μm以上の粗大物を含まないポリアミド樹脂からなる層(A層)および,層状化合物を20重量%以下含有するかあるいは含有しないポリアミド樹脂からなる層(B層)を必須とし,全層数が8層以上からなり,15μm換算での酸素透過度が5〜20cc/m 2 /day/atmであり,25℃,相対湿度35%から25℃,相対湿度85%に変化させた場合の寸法変化が縦および横方向のいずれにおいても0.1〜1.0%の範囲内であり,厚みが3〜200μmの範囲内であることを特徴とするポリアミド樹脂系多層フィルムである。
本発明により,層状化合物を均一に分散させたポリアミド樹脂を,一般的なポリアミド樹脂と同様の条件で延伸することを可能にし,吸湿寸法安定性や高湿度下や高温下での力学特性や滑り性,ハンドリング性に優れたポリアミド樹脂フィルムを提供することが可能となる。
本発明の方法によると,従来の延伸条件では強度や外観の面で良好なものを得るのが困難とされていた,層状化合物を均一に分散させたポリアミド樹脂を均一にかつ外観の低下もなく延伸することが可能であり,この方法により吸湿寸法安定性が小さく,高湿度下や高温下での力学特性に優れたポリアミド樹脂フィルムを提供することが可能となる。
本発明者らは,延伸性に乏しい上記のポリアミド樹脂の延伸において,層状化合物の面に対して垂直の方向の応力により,層状化合物に沿って容易にクラックが発生することが延伸における問題と考え,層状化合物の配向状態と延伸応力の低減について検討した結果,多層化によりせん断応力がキャスト時のシートにより均一にかかるようにして面内方向への層状化合物の配向を促進させ,層状化合物先端に集中する応力により発生するクレーズやクラックの発生を抑制し,かつ,各層の厚みを薄くすることで延伸方向と垂直の方向に働く応力を低減することにより,より低い延伸応力で延伸が可能であることを見出した。これらの方法により,延伸性改善と透明性維持が可能となり,工業的に実用性の高い製造方法と特性に優れた延伸フィルムを実現できることを見出した。
以下に,本発明を詳細に説明する。
(ポリアミド樹脂)
本発明で使用されるポリアミド樹脂(X)は,環状ラクタムの開環重合体,ジアミンとジカルボン酸の縮合物,アミノ酸類の自己縮合物など特に限定されないが,例示すると,ナイロン6,ナイロン7,ナイロン66,ナイロン11,ナイロン12,ナイロン4,ナイロン46,ナイロン69,ナイロン612,メタキシリレンジアミン系ナイロンなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。また共重合型ポリアミド樹脂を使用することも可能である。具体的にはメタキシリレンジアミンを共重合したナイロン6およびナイロン66,ナイロン6T,ナイロン6I,ナイロン6/6T共重合体,ナイロン6/6I共重合体,ナイロン6/MXD6共重合体などの芳香族系ポリアミド樹脂が挙げられるがその他の成分を共重合したものも使用可能であるが,好ましくはナイロン6,ナイロン66,メタキシリレンジアミン系ナイロンが好ましい。
また,これらの樹脂に対して後述のポリアミド樹脂(Y)のほか,その他の樹脂や添加剤を添加して使用しても差し支えない。また,経済性の面から,本特許で製造される回収フィルムをポリアミド樹脂(Y)の一部または全部として使用することが好ましい実施形態のひとつである。その他の樹脂としては,ポリエステル樹脂,ポリウレタン樹脂,アクリル樹脂など公知の樹脂が使用可能であり,これらに限定されるものではない。
(層状化合物を均一に分散させたポリアミド樹脂)
層状化合物を分散させたポリアミド樹脂(Y)としては,一般にはナノコンポジット・ナイロンと呼ばれている。該層状化合物は均一に分散されており,該層状化合物の2μm以上の粗大物を含まないことが必要である。2μm以上の粗大物を含む場合,透明性の低下や延伸性の低下が起こるため好ましくない。層状化合物を分散させたポリアミド樹脂の製造方法を例示すると,
1)層間挿入法:
1)モノマー挿入重合法
2)ポリマー挿入法
3)有機低分子挿入(有機膨潤)混練法
2)In-situ法:In-situフィラー形成法(ゾルーゲル法)
3)超微粒子直接分散法
などがその製造方法として挙げられ,具体的にはCP Polymers Co., Ltd.製のCress Alon NF3040,NF3020,宇部興産製のNCH 1015C2,Nanocor製Imperm103,Imperm105などが挙げられる。ポリアミド樹脂中に含まれる層状化合物の粗大物の発生を抑制するために層状化合物の分散性を高めることを目的に各種の有機処理剤で層状化合物は処理される必要があるが,溶融成形時の処理剤の熱分解による悪影響を避けるために,熱安定性の良い低分子化合物の使用や低分子の化合物を使用しないモノマー挿入重合法などの方法を用いて得られたものが好ましい。熱安定性については,処理を行った層状化合物の5%重量減少温度が150℃以上の化合物が好ましい。測定にはTGAなどが使用できる。
層状化合物としては膨潤性雲母,クレイ,モンモリロナイト,スメクタイト,ハイドロタルサイトなどの層状化合物を必須とし,その添加量は前記A層中では0.5〜20重量%の範囲内であり,前記B層中では20重量%以下または含有しないことが必要である。これらの層状化合物は一般的なものが使用できるが,有機処理された市販品としては,Southern Clay Products製のCloisiteなどが挙げられる。A層中では添加量が0.5%よりも少ないと,特性改善効果が小さく,添加量が20%を超えても性能向上はあまり見られず経済的ではない。また,B層中では添加量が20%を超えても性能向上はあまり見られず経済的ではないが,添加せずともよい。添加量の高い樹脂に対して上記のポリアミド樹脂(X)やその他の樹脂を添加して,上記の範囲に調節することも可能である。その他の樹脂としては,ポリエステル樹脂,ポリウレタン樹脂,アクリル樹脂など公知の樹脂が使用可能であり,これらに限定されるものではない。
挑戦するナノテク材料 用途展開の広がるポリマーナノコンポジット,発行:住ベ・筒中テクノ(株)
(フィルムの構成)
本発明の多層ポリアミド樹脂フィルムは,本質的には層状化合物が均一に分散されたポリアミド樹脂層を有する未延伸ポリアミド樹脂多層シートを延伸して得られるものであるが,以下のいずれかの要件を満たすものである。
(1) 層状化合物が0.5〜20重量%の範囲内で分散され,該層状化合物の2μm以上の粗大物を含まないポリアミド樹脂からなる層(A層)および,層状化合物を20重量%以下含有するかあるいは含有しないポリアミド樹脂からなる層(B層)を必須とし,全層数が5層以上からなり, 25℃,相対湿度35%から25℃,相対湿度85%に変化させた場合の寸法変化が縦および横方向のいずれにおいても0.1〜1.0%の範囲内であり,厚みが3〜200μmの範囲内であることを特徴とするポリアミド樹脂系多層フィルム。
(2) 層状化合物を0.5〜20重量%の範囲内で分散され,該層状化合物の2μm以上の粗大物を含まないポリアミド樹脂からなる層(A層)および層状化合物を20重量%以下含有したポリアミド樹脂からなる層(B層)を必須とし,全層数が5〜500層の範囲内からなり,A層の厚みを0.1〜30μmの範囲内の厚みとした層を積層して得られる未延伸シートを面積換算で4〜20倍の延伸倍率で,少なくとも一軸方向に延伸して得られることを特徴とするポリアミド樹脂系多層フィルム。
上記(1)あるいは(2)において,A層中の層状化合物含有量の下限値は,1%以上がより好ましく,2%以上が更に好ましい。0.5%以下では寸法安定性や力学特性の面で小さいため層状化合物添加の効果が好ましくない。また,上限値は,15%以下がより好ましく,10%以下が更に好ましい。20%以上では寸法安定性や力学特性の面での効果が飽和するため経済的ではなく,また溶融時の流動性も低下するため,好ましくない。B層中の層状化合物含有量の上限値は,10%以下がより好ましく,7%以下が更に好ましい。20%以上では延伸性改善効果が小さくなるほか,透明性の低下も起こるため好ましくない。また,全層数の下限は,7層以上がより好ましく,8層以上が更に好ましく,上限は,300層以下がより好ましく,100層以下が更に好ましい。5層未満では延伸性改善効果が見られず好ましくない。また,500層を超えても積層の効果が飽和する。
また,上記(2)においてA層の厚みの下限値は,0.3μm以上がより好ましく,0.5μm以上が更に好ましい。上限値は,5μm以下がより好ましく,3μm以下が更に好ましい。0.1μm未満では層中の結晶サイズが小さくなりすぎ,熱収縮率が大きくなるため好ましくない。また30μmを超えると延伸性改善効果が見られず好ましくない。
(3) (1)記載のポリアミド樹脂層のA層およびB層の厚みが,いずれも0.01〜3μmの範囲内であり,少なくとも各2層以上有し,全層で5層以上からなる。
(4) 層状化合物含有量の異なる二種類のポリアミド樹脂が交互に積層され,少なくとも5層以上からなる,(1)〜(3)のいずれかに記載のポリアミド樹脂系多層フィルム。
(5) 層状化合物含有量の同じポリアミド樹脂を少なくとも5層以上積層した,(1)〜(3)のいずれかに記載のポリアミド樹脂系多層フィルム。
(6) 層状化合物を含有するポリアミド樹脂が少なくとも5層以上積層されており,各層が同一の樹脂からなる,(1)〜(3)のいずれかに記載のポリアミド樹脂系多層フィルム。
(7) ヘイズが0.2〜3%の範囲であり,160℃,10分での熱収縮率が-3〜3%の範囲である,(1)〜(6)のいずれかに記載のポリアミド樹脂系多層フィルム。
(8)スタティックミキサー方式またはフィードブロック方式により多層化された未延伸シートの幅方向の両端部を,切り取り,最端部において積層されている各層の厚みを少なくとも0.1〜30μmの範囲内の厚みとなるようにした後,少なくとも一方向に延伸を行うことにより得られることを特徴とする,請求項1〜7のいずれかに記載のポリアミド樹脂系多層フィルムの製造方法。
(積層方法)
ポリアミド樹脂(X),ポリアミド樹脂(Y)および必要に応じてその他の層を構成する樹脂組成物は,それぞれ別の押出機に供給され,溶融温度以上の温度で押し出されるが,溶融温度は分解開始温度よりも5℃低い温度以下であることが好ましい。
樹脂(X),樹脂(Y)および必要に応じてその他の層を構成する樹脂組成物は,各種の方法により積層されるが,フィードブロック方式,マルチマニホールド方式などの方法が利用できる。フィードブロック方式の場合には積層した後,ダイ幅まで幅を押し広げる際に,積層する層間での溶融粘度差や積層時の温度差が大きいと積層ムラとなり,外観の低下,厚みムラの発生が起こるため,製造の際には注意が必要である。樹脂(Y)は通常,樹脂(X)に対して溶融粘度が高いまたは流動性が悪いことがあり,その場合には樹脂(Y)側の温度を上げる,または樹脂(X)側の温度を下げる,多官能のエポキシ化合物,イソシアネート化合物,カルボジイミド化合物などの各種添加剤を添加するなどにより押出時の溶融粘度の調整を行うことが好ましい。
なお,本発明においては,積層時のせん断力により層状化合物の面内への配向を促進することが,透明性の維持と延伸性の両立に対する必要条件であり,このような目的に対する好適な方法としてはフィードブロック方式やスタティックミキサー方式での積層が好ましい。
樹脂(X)と樹脂(Y)の積層時での溶融温度差は70℃以下,好ましくは50℃以下,更に好ましくは30℃以下である。また,層(A)と層(B)の積層時での溶融粘度差は,ダイ内での推定されるせん断速度において30倍以内,好ましくは20倍以内,より好ましくは10倍以内とすることで積層時の外観,ムラの抑制が可能となる。溶融粘度の調節においては,前述の多官能化合物の添加が使用できる。積層時のスタティックミキサー温度またはフィードブロック温度は150〜300℃,好ましくは170〜290℃,より好ましくは180〜285℃の範囲が好ましい。フィードブロック温度が低い場合は溶融粘度が高くなりすぎて押出機への負荷が大きくなりすぎ,温度が高い場合は溶融粘度差が大きくなりムラなどが発生する。
また,マルチマニホールド方式での積層も可能であり,上述の積層ムラの問題は起こりにくいが,溶融粘度差のある層を積層させる場合に,端部での各層樹脂の回り込み不良が発生し端部での積層比率ムラが生じるなどの生産性の面で問題があり,この場合にも溶融粘度差を制御する必要がある。
ダイ温度については,上述と同様であるが,150〜300℃,好ましくは170〜290℃,より好ましくは180〜285℃の範囲が好ましい。温度が低くなりすぎると溶融粘度が高くなりすぎて表面の荒れなどが発生し外観が低下する。温度が高くなりすぎると,樹脂の熱分解が起こる以外に,上述のように溶融粘度差が大きくなりムラなどが発生し,特にピッチの小さいムラが発生するため好ましくない。
延伸を行う前の各層の厚みについて,各層を0.1〜30μmの範囲内とすることが好ましく,特に樹脂(Y)からなる層を0.1〜30μmの範囲内とすることが好ましい。樹脂層の厚みが30μmを超えると延伸性改善の効果が低く,本発明に対して好ましくない。0.1μm未満では熱固定後の熱収縮率が大きくなるほかに,ガスバリア性の改善効果も小さくなり,各種特性とのバランス化が困難になるため,好ましくない。
(延伸方法)
本発明の二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムはTダイより溶融押出しした未延伸のシートを逐次二軸延伸,同時二軸延伸により延伸できるほか,チューブラー方式など方法が使用可能である。特性と経済性などの面からみて好ましい方法は,ロール式延伸機で縦方法に延伸した後,テンター式延伸機で横方向に延伸する方法(逐次二軸延伸法)が挙げられる。また,延伸は多段階延伸であっても構わない。
Tダイより溶融押出されて得られる実質的に未配向のポリアミド樹脂シートをポリアミド樹脂のガラス転移温度Tg℃以上,ポリアミド系樹脂の昇温結晶化温度(Tc)+20℃以下の温度で縦方向に2.5〜10倍に延伸した後,更に得られた縦延伸フィルムを50℃以上,ポリアミド系樹脂の融点(Tm)−20℃以下の温度で3.0〜10倍横延伸し,次いで前記二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムを150〜250℃の温度範囲で熱固定して得ることが好適である。
昇温結晶化温度は,DSCにより,樹脂を溶融後に急冷したサンプルを昇温することで求めることができる。
縦延伸において,フィルムの温度がポリアミドのガラス転移点温度Tg℃未満の場合は,延伸による配向結晶化による破断や厚み斑の問題が発生する。一方,フィルムの温度が,ポリアミドの低温結晶化温度(Tc)+20℃以上の場合は,熱による結晶化により破断が発生し不適である。また,縦延伸における延伸倍率は,1.1倍未満では厚み斑などの品質不良および縦方向の強度不足などの問題が発生し,10倍以上では後の横延伸が難しくなるなどの問題がある。好ましい延伸倍率は3.0〜5.0倍である。
更に,横延伸におけるフィルムの温度が50℃未満の低温の場合では,横延伸性が悪く破断が発生し,かつ,ネック延伸に起因する横方向の厚み斑が増大して好ましくなく,また,フィルムの温度が(Tm)−20℃以上の高温では,厚み斑が増加し好ましくない。また,横延伸倍率が1.1倍未満では,横方向の強度が低くなり,かつ,ネック延伸による横方向の厚み斑が増大し好ましくない。また,横延伸倍率が10倍以上の高倍率では,実質上延伸が困難である。好ましい延伸倍率は3.0〜5.0倍である。
また本発明の方法の特徴として,スタティックミキサー方式またはフィードブロック方式により多層化された未延伸シートの幅方向の両端部を,必要に応じて切除するなどの方法を用いて切り取り,延伸前の最端部において積層されている各層の厚みを少なくとも30μm以下の厚みとなるようにした後,少なくとも一方向に延伸を行うことを特徴とする。上記の多層化方法において,ダイの構造にも依存するが,積層時の層の分割の不完全さや層の乱れにより,端部の層数は少なくなっている場合があり,この場合,必然的に延伸性の悪い層状化合物を分散させたポリアミド樹脂の層厚みは大きくなっていることがある。このため,層厚みが30μmよりも大きくなり,端部のみ大幅に延伸性が低下し,延伸時に端部の白化や破断などの現象が見られることがある。本発明においては,この場合には製造時に端部の層厚みを目的の厚みにまで修正することを目的に,未延伸シートの端部をトリミングすることが好ましい製造方法のひとつである。
(熱固定)
熱固定温度が150℃未満の低温の場合は,フィルムの熱による寸法安定性が悪く不適切である。一方,250℃以上の高温では,ポリアミドの熱結晶化に起因する白化による外観不良および機械的強度の低下を引き起こし不適切である。また弛緩処理については,縦方向の熱収縮率とのバランスなどを考慮し,その弛緩率を決定する必要がある。本発明においては,縦方向の吸湿寸法変化が小さいため,弛緩率は0〜5%の範囲が好ましい。5%以上では幅方向の熱収縮率の低減に対して効果が小さいため好ましくない。
(フィルム特性)
本発明における多層フィルムは,25℃,相対湿度35%から25℃,相対湿度85%に変化させた場合の寸法変化が縦および横方向のいずれにおいて0.1〜1.0%の範囲にあることを特徴とする。幅方向の熱収縮率や吸湿寸法変化率は,熱固定時の幅方向の弛緩率により若干の調整が可能であるが,縦方向については本質的な問題であり,特に逐次二軸延伸においては,その吸湿寸法変化率を小さくすることは他の特性とのバランス化を考えると非常に困難である。従来のポリアミド樹脂は分子鎖間のアミド基による水素結合が水により切れて寸法変化を起こしやすくなるが指摘されているが,層状化合物を均一に分散させたポリアミド樹脂は,層状化合物と分子鎖中のアミド基との相互作用により,水による影響を低減したものであり,これらを使用することで吸湿寸法変化を抑制することは可能であると推定できるが,従来では適当な延伸方法が存在しなかったことから実際での実現は達成されていなかった。本発明における多層構造としたシートを延伸することにより,高度の吸湿時の寸法安定性の付与が可能となったものである。
本発明における多層フィルムは,透明性に優れており,ヘイズが0.2〜3%の範囲にあることを特徴とする。ヘイズの増大は延伸時に発生するフィルム中のクラックが原因となるほかに,層状化合物や滑剤の粗大粒子に起因する場合があるが,分散している層状化合物に粗大物が含まれないこと,延伸前のシート中の各厚み構成が本発明の要件を満たすことで透明性に優れたフィルムが得られる。ヘイズの下限値は0.3%以上がより好ましく,0.4%以上が更に好ましい。上限値は3%以下がより好ましく,2.8%以下が更に好ましい。ヘイズが0.2%未満では表面の滑剤の量が少ないことによる滑り性の低下が起こるため好ましくなく,また,3%以上では本発明の目標である透明性の付与の目的に合致しないため好ましくない。
本発明における多層フィルムは160℃,10分での熱収縮率が縦方向,横方向いずれも-3〜3%の範囲にあることを特徴とする。熱収縮率をゼロに近づけるためには,延伸条件や熱固定条件の最適化のほか,層の厚みの最適化が必要である。延伸性の改善のためには各層の厚みが小さいほうが有利であるが,理由は不明であるが,層が薄くなりすぎると,熱固定などにより熱収縮率を低減できなくなることを本発明者らは見出した。このため,目的とする熱収縮率にあわせて層構成を決定する必要があり,熱収縮率と延伸性の両立のためには,延伸前の各層の厚みが1〜30μmの範囲内がより好ましく,更に好ましくは2〜20μmの範囲内である。前記熱収縮率の下限値は0%以上がより好ましく,0.1%以上が更に好ましい。上限値は3.0%以下が好ましく,2.5%以下が更に好ましい。
本発明における多層フィルムは, 縦方向の80℃での弾性率が0.6〜2.0GPaの範囲内にあることが好ましく,更に好ましくは0.7〜2.0GPaの範囲内にある。層状化合物を含有しないポリアミド樹脂フィルムにおいて, 80℃での弾性率を高めるためには延伸倍率を下げるなどの方法を用いることでも可能であるが,この方法では縦と横の力学特性のバランスが取りにくく,厚みや配向の均一性や生産性の面で劣るものとなるが,本発明の多層フィルムでは延伸倍率を高めても,高温での弾性率や降伏応力は高く,力学的にバランスの取れたフィルムとなる。0.7GPa未満では改善の効果が小さく,20GPa以上では非常に脆くなり好ましくない。延伸倍率としては,縦3〜5倍,横3〜5倍が好ましい範囲である。また,高温での高弾性率化のためには,ポリアミド樹脂(X)および(Y)中の層状化合物の含有量が0.5〜20重量%の範囲内,より好ましくは2〜10重量%の範囲内であることが必要である。層状化合物量が少ない場合,80℃での弾性率向上に寄与せず,20%以上では効果が飽和するため,経済的ではない。
本発明における多層フィルムは,25℃の水に10分間浸漬した後の弾性率が縦方向および横方向ともに0.6〜20GPaの範囲内であることが好ましい。層状化合物を含まない単層のポリアミド樹脂フィルムの場合,延伸倍率を下げることで水浸漬後の弾性率を上げることが可能であるが,縦と横の力学特性のバランスが取りにくく,また,降伏応力が小さく,結果として伸びやすいフィルムとなってしまうのに対し,本発明の多層フィルムでは,層状化合物が吸水しやすい部位をブロックすることにより,吸水を抑制し,フィルムの均一性を改善しつつ,弾性率,伸度などの性能低下の抑制が可能となる。水浸漬後の弾性率が0.6GPa未満では改善の効果が小さく,20GPa以上では非常に脆くなり好ましくない。前記弾性率の下限値は0.65GPa以上が好ましく,0.7GPa以上がより好ましい。上限値は15GPa以下が好ましく,10GPa以下がより好ましい。延伸倍率としては,縦3〜5倍,横3〜5倍が好ましい範囲である。また,水浸漬後の弾性率を高く維持するためには,ポリアミド樹脂(X)および(Y)中の層状化合物の含有量が0.5〜20重量%の範囲内,より好ましくは2〜10重量%の範囲内であることが必要である。層状化合物量が少ない場合,弾性率向上に寄与せず,20%以上では効果が飽和するため,経済的ではない。
本発明における多層フィルムは,層状化合物が面内に配向しており,バリア性に優れており,15μm換算での酸素透過度が5〜20cc/m2/day/atmの範囲にあることが好ましい。前記酸素透過度の上限値は19cc/m2/day/atm以下が好ましく,18cc/m2/day/atm以下がより好ましい。酸素バリア性はポリアミド樹脂(X)および(Y)における層状化合物の添加量に依存するため,層状化合物添加量はフィルム全体に対して2〜20重量%の範囲内にあることが好ましい。2重量%未満ではバリア性の効果が小さく,20重量%以上ではバリア性改善の効果が飽和し経済的ではない。
本発明の二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムは,用途によっては接着性や濡れ性を良くするためにコロナ処理,コーティング処理や火炎処理が行われても良い。コーティング処理においては,フィルム製膜中にコーティングしたものを延伸するインラインコート法が好ましい実施形態のひとつである。本発明の二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムは,更に用途に応じて,印刷,蒸着,ラミネートなどの加工が行われるのが一般的である。
本発明の二軸延伸ポリアミド系樹脂フィルムには耐加水分解改良剤,酸化防止剤,着色剤(顔料,染料),帯電防止剤,導電剤,難燃剤,補強剤,充填剤,無機滑剤,有機滑剤,核剤,離型剤,可塑剤,接着助剤,粘着剤などを任意に含有せしめることができる。
(実施例)次に,実施例により本発明を更に詳細に説明するが,本発明はその要旨を越えない限りこれらの例に何ら制約されない。本発明で用いた測定法を以下に示す。
(1)吸湿伸び率
幅10mm,長さ100mmに切り出したフィルムを25℃,相対湿度85%に調整した恒温恒湿槽に入れ,24時間放置し,その後,恒温恒湿槽の温度と相対湿度を25℃,35%に変更し,温度と湿度が安定してから24時間放置してから,その長さを測定とし初期長(A)とした。次いで,25℃,85%に再度温度と湿度を変更し24時間放置のサンプル長(B)を測定した。これらの測定結果より下記式より吸湿伸び率(%,C)を算出した。
C(%)=(B-A)/A×100
なお,縦方向のサンプルは長手方向に10mmのサンプルを,横方向のサンプルは幅方向に10mmのサンプルとして用いた。
(2)ガラス転移温度(Tg)測定および低温結晶化温度(Tc)測定
未配向ポリアミド樹脂シートを液体窒素中で凍結し,減圧解凍後にセイコー電子社製DSCを用い,昇温速度20℃/分で測定した。
(3)力学特性(弾性率,破断強度)
JIS K 7113に準ずる。フィルムの長手方向および幅方向に幅10mm,長さ100mmの試料を,剃刀を用いて切り出して試料とした。測定はチャック間距離40mm,引っ張り速度200mm/分の条件で行い,5回の測定結果の平均値を用いた。測定装置としては島津製作所社製オートグラフAG5000Aを用いた。水浸漬後5%伸長時応力(F5)の評価について,25℃で保たれたイオン交換水中に上記のサンプルを浸漬し,10分後に取り出した。サンプル表面の水滴をふき取り,評価に供した。評価については上記と同様に行った。
(4)耐ピンホール性(耐屈曲疲労性試験)
理学工業(株)社製のゲルボフレックステスターを使用し,下記の方法により耐屈曲疲労性を測定した。ゲルボフレックステスター(理化学工業(株)製)を使用して,試験を行った。まず,得られたフィルムサンプルを直径8.89cm(3.5インチ)の固定ヘッドと,固定ヘッドから17.78cm(7インチ)離れて平行に配置されている同径の可動ヘッドに円筒状に取り付けた。可動ヘッドの真ん中に取り付けたシャフトで,可動ヘッドの動きをコントロールする。最初,可動ヘッドを440度ひねりながら固定ヘッドに8.89cm(3.5インチ)近づけ,次に水平運動で固定ヘッドに更に6.35cm(2.5インチ)近づけた後,正反対の動きで元の状態に戻した。このサイクルを1回として,23℃,60%RHで40回/分の速さで1000回行った。1000回繰り返し実施後のピンホール個数を測定した。
(5)動的粘弾性特性試験
アイティー計測(株)製動的粘弾性測定装置により測定し,測定長30mm,変位0.25%周波数10Hzで,かつ測定環境温度を5℃および23℃の2通りの条件で測定した。サンプルは,フィルム幅方向と平行に長さ40mm×幅5mmに切り出し,2箇所の値の平均値を用いた。また,tanδの算出は,次式により行った。

tanδ=複素弾性率の虚数部/複素弾性率の実数部
(6)透明性試験
JIS−K6714に準拠して,東洋精機製作所ヘイズメーターにてヘイズ値を測定した。
(7)相対粘度
96%硫酸溶液 25mlに対し,0.25gのナイロンレジンを溶解し,20℃にて相対粘度を測定した。
(8)フィルム中の層の厚み,全層数
フィルムを液体窒素で冷却してから取り出してすぐにフェザー刃でキャストフィルムの幅方向に切り出して断面を得た。この断面を,光学顕微鏡(オリンパス製BX60)を用いて観察し,5〜20層分の層の厚みを層数で割った値を層の厚み(A)として求めた。全層数は同様の方法により求めた。
上記の方法で層の界面が分かりにくい場合は,以下の方法でサンプルを調製し透過型電子顕微鏡を用いて観察した。まず,サンプルフィルムをエポキシ樹脂中に包埋した。エポキシ樹脂としては,ルアベック812,ルアベックNMA(以上ナカライテスク社製),DMP30(TAAB社製)を,100:89:3の重量割合で良く混合したものを用いた。サンプルフィルムをエポキシ樹脂中に包埋した後,温度60℃に調整したオーブン中に16時間放置し,エポキシ樹脂を硬化せしめ包埋ブロックを得た。
得られた包埋ブロックを,日製産業製ウルトラカットNに取り付け,超薄切片を作成した。まず,ガラスナイフを用いてフィルムの観察に供したい部分の断面がレジン表面に現れるまでトリミングを実施した。次に,ダイアモンドナイフ(住友電工製,スミナイフSK2045)を用いて超薄切片を切りだした。切りだした超薄切片をメッシュ上に回収した後,薄くカーボン蒸着を施した。
電子顕微鏡観察は,日本電子製JEM−2010を用いて,加速電圧200kVの条件で実施した。フィルム断面の電子顕微鏡撮影で得られた像をイメージングプレート(富士写真フイルム製,FDLUR−V)上に記録した。画像より,各層の界面の間隔より最大厚みを有する層の厚みを測定した。画像より,層状化合物の密度の濃淡より,各層を決定し,5〜20層分の層の厚みを層数で割った値を層の厚み(A)として求めた。全層数は層厚みを層の厚み(A)で割った値として求めた。
(9)延伸フィルム中の層状化合物の粗大物の有無の確認
サンプルフィルムをエポキシ樹脂中に包埋した。エポキシ樹脂としては,ルアベック812,ルアベックNMA(以上ナカライテスク社製),DMP30(TAAB社製)を,100:89:3の重量割合で良く混合したものを用いた。サンプルフィルムをエポキシ樹脂中に包埋した後,温度60℃に調整したオーブン中に16時間放置し,エポキシ樹脂を硬化せしめ包埋ブロックを得た。
得られた包埋ブロックを,日製産業製ウルトラカットNに取り付け,超薄切片を作成した。まず,ガラスナイフを用いてフィルムの観察に供したい部分の断面がレジン表面に現れるまでトリミングを実施した。次に,ダイアモンドナイフ(住友電工製,スミナイフSK2045)を用いて超薄切片を切りだした。切りだした超薄切片をメッシュ上に回収した後,薄くカーボン蒸着を施した。電子顕微鏡観察は,日本電子製JEM−2010を用いて,加速電圧200kVの条件で実施し,倍率1万倍,視野10点での粗大物の有無を確認した。
(10)酸素透過率
酸素透過度測定装置(「OX−TRAN 10/50A」Modern Controls社製)を使用し,湿度65%,温度23℃で測定した。得られた結果は厚み15μmでの値に換算した値を酸素透過率(cc/m2/day/atm)とした。
(実施例1)
ナイロン6樹脂のペレット(東洋紡績(株)製T−814:相対粘度RV=2.8,滑剤含有)と層状化合物を均一に分散させたナイロン6樹脂のペレット(CP Polymers Co., Ltd.製Cress Alon NF3040,層状化合物添加量:4重量%)をそれぞれ100℃で一晩真空乾燥させたのち,それぞれを別々の押出機に供給し260℃で溶融し,10エレメントのスタティックミキサーを用いて積層し,20℃に調整した冷却ロールにシート状にTダイから押出し,冷却固化させることで多層の未延伸シートを作製した。吐出量からナイロン6樹脂と層状化合物含有ナイロン樹脂の比率は1:1とした。なお,冷却ロール側にナイロン6樹脂が接するように設定した。未延伸シートの厚みは250μm,断面より各層の厚みは0.2μmであった。このシートのTgは40℃,Tcは60℃であった。このシートをまず40℃の温度で予熱処理を行い,ついで,延伸温度60℃で3.8倍に縦延伸を行い,引続きこのシートを連続的にテンターに導き,70℃で3.5倍に横延伸し,220℃で熱固定および5%の横弛緩処理を施した後に冷却し,両縁部を裁断除去して,厚さ15μmの二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムを得た。このときのフィルム物性を表1に示す。フィルムの断面より層状化合物の2μm以上の粗大物は見られなかった。
(実施例2)
ナイロン6樹脂のペレット(東洋紡績(株)製T−814:相対粘度RV=2.8,滑剤含有)と層状無機化合物を均一に分散させたナイロン6樹脂のペレット(CP Polymers Co.Ltd.製Cress Alon NF3040,層状化合物添加量:4重量%)をそれぞれ100℃で一晩真空乾燥させたのち,それぞれを別々の押出機に供給し260℃で溶融し,2種8層フィードブロックを用いて積層し,20℃に調整した冷却ロールにシート状にTダイから押出し,冷却固化させることで8層の未延伸シートを作製した。吐出量および厚み比からナイロン6樹脂と層状化合物含有ナイロン樹脂の比率は1:1とした。なお,冷却ロール側にナイロン6樹脂が接するように設定し,A/B/A/B/A/B/A/Bタイプの2種8層の構成とした。フィードブロック温度,ダイ温度ともに270℃で行った。未延伸シートの厚みは240μm,幅は165mm,断面より各層の厚みは30μmであった。このシートのTgは40℃,Tcは60℃であった。このシートの幅方向の端部を15mmずつ除去後,まず50℃の温度で予熱処理を行い,ついで,延伸温度60℃で3.8倍に縦延伸を行い,引続きこのシートを連続的にテンターに導き,70℃で3.5倍に横延伸し,220℃で熱固定および5%の横弛緩処理を施した後に冷却し,両縁部を裁断除去して,厚さ15μmの二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムを得た。このときのフィルム物性を表1に示す。フィルムの断面より層状化合物の2μm以上の粗大物は見られなかった。
(実施例3)
層状無機化合物を均一に分散させたナイロン6樹脂のペレット(CP Polymers Co., Ltd.製Cress Alon NF3020,層状化合物添加量:2重量%)と無機層状化合物を均一に分散させたメタキシリレンジアミン系ナイロン樹脂(Nanocor製Imperm105,層状化合物添加量5%)を100℃で一晩真空乾燥させたのち,それぞれを別々の二台の押出機に供給し260℃で溶融し,2種8層フィードブロックを用いて積層し,20℃に調整した冷却ロールにシート状にTダイから押出し,冷却固化させることで8層の未延伸シートを作製した。フィードブロック温度,ダイ温度ともに270℃で行った。吐出量から層状化合物含有ナイロン樹脂と層状化合物含有メタキシリレンジアミン系ナイロン樹脂の比率は4:1とした。未延伸シートの厚みは200μm,幅は160mm,断面より各層の厚みは25μmであった。このシートのTgは40℃,Tcは60℃であった。このシートを40℃の温度で予熱処理を行い,ついで,延伸温度60℃で3.2倍に縦延伸を行い,引続きこのシートを連続的にテンターに導き,70℃で3.5倍に横延伸し,220℃で熱固定および5%の横弛緩処理を施した後に冷却し,両縁部を裁断除去して,厚さ18μmの二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムを得た。このときのフィルム物性を表1に示す。フィルムの断面より層状化合物の2μm以上の粗大物は見られなかった。
(実施例4)
層状無機化合物を均一に分散させたナイロン6樹脂のペレット(CP Polymers Co., Ltd.製Cress Alon NF3040,層状化合物添加量:4重量%)を100℃で一晩真空乾燥させたのち,二台の押出機に同一の樹脂を供給し260℃で溶融し,6エレメントのスタティックミキサーを用いて積層し,20℃に調整した冷却ロールにシート状にTダイから押出し,冷却固化させることで多層の未延伸シートを作製した。未延伸シートの厚みは200μm,断面より各層の厚みは約10μmであった。このシートのTgは40℃,Tcは60℃であった。このシートの幅方向の端部を20mmずつ除去後,まず50℃の温度で予熱処理を行い,ついで,延伸温度60℃で3.5倍に縦延伸を行い,引続きこのシートを連続的にテンターに導き,70℃で3.5倍に横延伸し,230℃で熱固定および5%の横弛緩処理を施した後に冷却し,両縁部を裁断除去して,厚さ15μmの二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムを得た。このときのフィルム物性を表1に示す。フィルムの断面より層状化合物の2μm以上の粗大物は見られなかった。
(実施例5)
ナイロン6樹脂のペレット(東洋紡績(株)製T−814:相対粘度RV=2.8,滑剤含有)と層状無機化合物を均一に分散させたナイロン6樹脂のペレット(CP Polymers Co., Ltd.製Cress Alon NF3040,層状化合物添加量:4重量%)をそれぞれ100℃で一晩真空乾燥させたのち,それぞれを別々の押出機に供給し260℃で溶融し,2種8層フィードブロックを用いて積層し,20℃に調整した冷却ロールにシート状にTダイから押出し,冷却固化させることで8層の未延伸シートを作製した。なお,冷却ロール側にナイロン6樹脂が接するように設定して,A/B/A/B/A/B/A/Bタイプの2種8層の構成とし,また,積層樹脂比率は,その押出量から,ナイロン6樹脂/層状化合物含有ナイロン6樹脂=80/20とした。フィードブロック温度,ダイ温度ともに270℃で行った。未延伸シートの厚みは250μm,断面より層状化合物含有層の厚みは12μmであった。このシートのTgは40℃,Tcは60℃であった。このシートを,まず40℃の温度で予熱処理を行い,ついで,延伸温度60℃で3.8倍に縦延伸を行い,引続きこのシートを連続的にテンターに導き,70℃で3.5倍に横延伸し,220℃で熱固定および5%の横弛緩処理を施した後に冷却し,両縁部を裁断除去して,厚さ15μmの二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムを得た。このときのフィルム物性を表1に示す。フィルムの断面より層状化合物の2μm以上の粗大物は見られなかった。
(比較例1)
層状無機化合物を均一に分散させたナイロン6樹脂のペレット(CP Polymers Co., Ltd.製Cress Alon NF3040,層状化合物添加量:4重量%)を100℃で一晩真空乾燥させたのち,押出機に供給し260℃で溶融し,20℃に調整した冷却ロールにシート状にTダイから押出し,冷却固化させることで1層の未延伸シートを作製した。未延伸シートの総厚みは240μmであった。フィードブロック温度,ダイ温度ともに270℃で行った。このシートのTgは40℃,Tcは60℃であった。このシートを,まず40℃の温度で予熱処理を行い,ついで,延伸温度60℃で2倍に縦延伸を行ったが,延伸時の破断が起こり,延伸フィルムを得ることができなかった。更に延伸温度を60℃から70℃,80℃,100℃と変化させたが,破断によりいずれも一軸延伸ですら困難であった。
(比較例2)
ナイロン6樹脂のペレット(東洋紡績(株)製T−814:相対粘度RV=2.8,滑剤含有)と層状無機化合物を均一に分散させたナイロン6樹脂のペレット(CP Polymers Co., Ltd.製Cress Alon NF3040,層状化合物添加量:4重量%)を100℃でそれぞれ一晩真空乾燥させたのち,チップの状態でドライブレンドし,無機化合物添加量が2%となるように混合後,押出機に供給し260℃で溶融し,20℃に調整した冷却ロールにシート状にTダイから押出し,冷却固化させることで1層の未延伸シートを作製した。未延伸シートの総厚みは240μmであった。フィードブロック温度,ダイ温度ともに270℃で行った。このシートのTgは40℃,Tcは60℃であった。このシートを,まず40℃の温度で予熱処理を行い,ついで,延伸温度60℃で3.2倍に縦延伸を行ったが,延伸時の破断が起こり,延伸フィルムを得ることができなかった。更に延伸温度を60℃から70℃,80℃,100℃と変化させたが,破断によりいずれも一軸延伸ですら困難であった。
(比較例3)
ナイロン6樹脂のペレット(東洋紡績(株)製T−814:相対粘度RV=2.8,滑剤含有)と層状無機化合物を均一に分散させたナイロン6樹脂のペレット(CP Polymers Co., Ltd.製Cress Alon NF3040,層状化合物添加量:4重量%)をそれぞれ100℃で一晩真空乾燥させたのち,それぞれを別々の押出機に供給し260℃で溶融し,2種3層フィードブロックを用いて積層し,20℃に調整した冷却ロールにシート状にTダイから押出し,冷却固化させることで3層の未延伸シートを作製した。なお,冷却ロール側にナイロン6樹脂が接するように設定して,A/B/Aタイプの2種3層の構成とし,未延伸シートの総厚みは240μm,その各層での厚み比は60μm/120μm/60μmであった。フィードブロック温度,ダイ温度ともに270℃で行った。このシートのTgは40℃,Tcは60℃であった。このシートを,まず40℃の温度で予熱処理を行い,ついで,延伸温度60℃で2〜3.2倍に縦延伸を行ったが,延伸時の破断が起こり,延伸フィルムを得ることができなかった。
(比較例4)
実施例1における,層状化合物を均一に分散させたナイロン6樹脂のペレット(CP Polymers Co., Ltd.製Cress Alon NF3040,層状化合物添加量:4重量%)をナイロン6樹脂のペレット(東洋紡績(株)製T−814:相対粘度RV=2.8,滑剤含有)に変更した以外は,実施例1と同様の方法で厚さ20μmの二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムを得た。このときのフィルム物性を表1に示す。
(比較例5)
ナイロン6樹脂のペレット(東洋紡績(株)製T−814:相対粘度RV=2.8,滑剤含有)を100℃で一晩真空乾燥させたのち,押出機に供給し260℃で溶融し,20℃に調整した冷却ロールにシート状にTダイから押出し,冷却固化させることで未延伸シートを作製した。フィードブロック温度,ダイ温度ともに270℃で行った。未延伸シートの厚みは250μmであった。このシートのTgは40℃,Tcは60℃であった。このシートを,まず40℃の温度で予熱処理を行い,ついで,延伸温度60℃で3.8倍に縦延伸を行い,引続きこのシートを連続的にテンターに導き,70℃で3.5倍に横延伸し,220℃で熱固定および5%の横弛緩処理を施した後に冷却し,両縁部を裁断除去して,厚さ18μmの二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムを得た。このときのフィルム物性を表1に示す。
(比較例6)
ナイロン6樹脂のペレット(東洋紡績(株)製T−814:相対粘度RV=2.8,滑剤含有)を100℃で一晩真空乾燥させたのち,膨潤性雲母(コープケミカル製ソマシフME-100)を添加量が5%になるよう混合して押出機に供給し260℃で溶融し,20℃に調整した冷却ロールにシート状にTダイから押出し,冷却固化させることで未延伸シートを作製した。フィードブロック温度,ダイ温度ともに270℃で行った。未延伸シートの厚みは250μmであった。このシートのTgは40℃,Tcは60℃であった。このシートを,まず40℃の温度で予熱処理を行い,ついで,延伸温度60℃で3.8倍に縦延伸を行い,引続きこのシートを連続的にテンターに導き,70℃で3.5倍に横延伸し,220℃で熱固定および5%の横弛緩処理を施した後に冷却し,両縁部を裁断除去して,厚さ18μmの二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムを得た。このときのフィルム物性を表1に示す。フィルムの断面より層状化合物の2μm以上の粗大物が見られた。
Figure 0005034677
本発明記載の製造方法は従来延伸が困難であった層状化合物含有樹脂の延伸性を改善するもので,外観にも優れ,生産性も高く,工業的に利用価値の高いものである。また,得られるフィルムは吸湿時の寸法変化や性能低下が小さく,加熱時の寸法変化や力学特性に優れることから,従来使用が困難であった用途に対しても使用可能であり,食品,医薬品,雑貨などの包装用材料以外にも,工業用材料としても好適に使用可能である。

Claims (9)

  1. 層状化合物が0.5〜20重量%の範囲内で分散され,該層状化合物の2μm以上の粗大物を含まないポリアミド樹脂からなる層(A層)および,層状化合物を20重量%以下含有するかあるいは含有しないポリアミド樹脂からなる層(B層)を必須とし,全層数が8層以上からなり,15μm換算での酸素透過度が5〜20cc/m 2 /day/atmであり,25℃,相対湿度35%から25℃,相対湿度85%に変化させた場合の寸法変化が縦および横方向のいずれにおいても0.1〜1.0%の範囲内であり,厚みが3〜200μmの範囲内であることを特徴とするポリアミド樹脂系多層フィルム。
  2. 層状化合物0.5〜20重量%の範囲内で分散され,該層状化合物の2μm以上の粗大物を含まないポリアミド樹脂からなる層(A層)および層状化合物を20重量%以下含有するかあるいは含有しないポリアミド樹脂からなる層(B層)を必須とし,全層数が8〜500層の範囲内からなり,A層の厚みを0.1〜30μmの範囲内の厚みとした層を積層して得られる未延伸シートを面積換算で4〜20倍の延伸倍率で,少なくとも一軸方向に延伸して得られることを特徴とするポリアミド樹脂系多層フィルム。
  3. 請求項1記載のポリアミド樹脂層のA層およびB層の厚みが,いずれも0.01〜3μmの範囲内であり,少なくとも各2層以上有し,全層で8層以上からなる,請求項1記載のポリアミド樹脂系多層フィルム。
  4. 層状化合物含有量の異なる二種類のポリアミド樹脂が交互に積層され,少なくとも8層以上からなることを特徴とする,請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂系多層フィルム。
  5. 層状化合物含有量の同じポリアミド樹脂を少なくとも8層以上積層したことを特徴とする,請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂系多層フィルム。
  6. 層状化合物を含有するポリアミド樹脂が少なくとも8層以上積層されており,各層が同一の樹脂からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂系多層フィルム。
  7. ヘイズが0.2〜3%の範囲であり,160℃,10分での熱収縮率が-3〜3%の範囲であることを特徴とする,請求項1〜6のいずれかに記載のポリアミド樹脂系多層フィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のポリアミド樹脂系多層フィルムを製造する方法であって,スタティックミキサー方式またはフィードブロック方式により8層以上に多層化することを特徴とするポリアミド樹脂系多層フィルムの製造方法。
  9. スタティックミキサー方式またはフィードブロック方式により多層化された未延伸シートの幅方向の両端部を切り取り,最端部において積層されている各層の厚みを少なくとも0.1〜30μmの範囲内の厚みとなるようにした後,少なくとも一方向に延伸を行うことを特徴とする,請求項8に記載のポリアミド樹脂系多層フィルムの製造方法。
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