以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る遊技装置を構成する精算機及び封入式パチンコ機の正面図である。実施形態の遊技装置は、封入式パチンコ機1と封入式パチンコ機1に併設された精算機2と、精算機2と相互に通信接続された管理コンピュータ52(図2参照)で構成される。図1に示すように、本実施形態では、精算機2は、封入式パチンコ機1の本体前面下部(外枠の腰板部分)に対して脱着可能に配設されている。
封入式パチンコ機1は、遊技球の払い出しを行うことなく(遊技球が指触不可の状態で)、所定数量の遊技球を閉鎖的に循環させて遊技を行うようにしたものである。封入式パチンコ機1は、従来周知のパチンコ機と同様、遊技盤3の前面に設定された遊技領域4並びに遊技球を遊技領域4に向けて発射させるための打球ハンドル5を備えている。また、封入式パチンコ機1の正面中間部の下方寄りには、遊技者に対面する位置に横長な操作パネル部6が設けられている。
操作パネル部6の左側部には、上から下に向けて順に残度数表示部7、ポイント数表示部8、遊技機持球数表示部9が配設され、残度数表示部7の右側には精算機持球数表示部10が配設されている。なお、これらの表示部は、数字の「8」を表示可能に配置したセグメント表示器(7セグメント表示器)を横一列に5個に並設してなり、5桁の数値が表示可能である。また、精算機持球数表示部10の下方には、数字の「8」を表示可能に配置したセグメント表示器(7セグメント表示器)よりなる球単価表示部11が配設されている。なお、これらの表示部によって表示される表示内容については後述する。
操作パネル部6の中央上部には、遊技者により操作可能とされた球貸指令入力手段としての球貸ボタン(押しボタン式スイッチ)12が配設され、球貸ボタン12の上縁には、球貸ボタン12による操作が有効状態であることを点灯により報知する操作可能報知ランプ15が設けられている。球貸ボタン12は、遊技を行うための持球の貸し出しを指示するものである。
また、操作パネル部6の中央下部には、遊技者により操作可能とされた精算指令入力手段としての精算ボタン(押しボタン式スイッチ)13が配設され、精算ボタン13の左右には、精算ボタン13による操作を有効とするか操作を取り消すかをそれぞれ選択させるためのYESボタン(押しボタン式スイッチ)16とNOボタン(押しボタン式スイッチ)17とがそれぞれ設けられている。精算ボタン13は、パチンコ遊技を終了して精算を指示するものである。
また、操作パネル部6の下部右側には、遊技者により操作可能とされた球単価変更指令入力手段としての球単価変更ボタン(押しボタン式スイッチ)14が配設され、球単価変更ボタン14の上縁には、球単価変更ボタン14による操作が有効状態であることを点灯により報知する操作可能報知ランプ18が設けられている。球単価変更ボタン14は、球貸並びに精算の際、球1球に対する有価価値(対価)を示すレートの変更を指示するもので、例えば、1球4円のレートを1球3円のレートに変更する場合等に操作する。
さらに、操作パネル部6の中央部右寄りとなる精算ボタン13と球単価変更ボタン14との間には、例えば、液晶表示器よりなるメッセージ表示部(注文データ表示部としての機能を兼ねる)及び遊技者が操作可能な操作入力手段を兼ねるタッチパネル表示器53が配設されている。なお、タッチパネル表示器53は操作パネル部6に対して脱着可能である。タッチパネル表示器53は、ワゴンサービスで注文できる各商品と各商品の注文に必要な引落対価数(本実施形態では引落ポイント数)を表すワゴンサービスメニューの表示と(図23参照)、精算機2が後述の注文入力装置(携帯端末装置)による商品の注文データの送信を受けると、遊技者が所有する所有対価数から注文データが示す商品の引落対価数が引落可能であるか否かを判断し、引落対価数が引落可能であると判断された場合に、商品名とその引落対価数を表示し、引落対価数の引落を行うか行わないのかを遊技者に確認させると共に、引落の実行を「はい」ボタン58により、引落の取消(キャンセル)を「いいえ」ボタン59により選択入力させるためのメッセージ表示(引落確認画面、図24参照)とを行うと共に、引落の実行を指示する「はい」ボタン58への操作入力並びに引落の取消(引落を行わない、注文をキャンセルする)を指示する「いいえ」ボタン59への操作入力を行わせるものである。
図2は、主として封入式パチンコ機に配備された制御系のうち、主として遊技制御系の要部を示すブロック図である。メイン制御基板19は、パチンコ遊技の主たる制御を行うものであり、図示していないが、CPU、ROM、RAM、入出力インタフェース、通信インタフェース等を備えている。また、球情報制御基板20は、遊技球の発射や遊技を行うことによって増減する持球数に関わる制御を行うものであり、図示していないが、球情報制御基板20の制御部は、CPU、ROM、RAM、入出力インタフェース、通信インタフェース等を備えている。サブ統合基板21は、遊技盤3や遊技盤3に取り付けられた入賞装置、遊技盤3を取り付ける機枠に配設された各種の装飾用LEDの制御や音出力に関わる制御を行うもので、図示していないが、CPU、ROM、RAM、入出力インタフェース、通信インタフェース等を備えている。
メイン制御基板19は、遊技盤3面において遊技球の入球通過を可能とされたゲート(図示せず)に配されたゲートスイッチ22、普通入賞口(図示せず)に対して配された普通入賞口検出スイッチ23、大入賞口(図示せず)に対して配された大入賞口検出スイッチ24、始動口(図示せず)に対して配された始動口検出スイッチ25からの検出信号に基づいて、遊技に関わる処理を行い、処理結果としてのコマンドや信号をサブ統合基板21、特別図柄表示装置26、特別図柄保留数表示器27、普通図柄表示装置28、普通図柄保留数表示器29、普通電動役物ソレノイド30、大入賞口ソレノイド31等に出力する。
また、メイン制御基板19は、各入賞口に対して設けられた検出スイッチ(普通入賞口検出スイッチ23、大入賞口検出スイッチ24、始動口検出スイッチ25が該当する)の検出信号に応じて、遊技球が入賞した入賞口に応じて設定された賞球数を指示する賞球コマンドを必要に応じて球情報制御基板20に出力する。
さらに、メイン制御基板19は、現在の遊技状態の種別を示す遊技状態信号(ステータス)を定期的に球情報制御基板20に出力する。前記遊技状態とは、例えば、始動口と始動口への入賞に起因して当り外れの抽選を行うと共に抽選結果に基づいて特別図柄の可変表示を行って図柄を停止し、前記抽選結果が当りの場合に特別遊技状態(大当り遊技状態)に移行する第1種のパチンコ遊技機の場合では、通常遊技状態(抽選により当る確率が通常確率、かつ普通図柄の可変表示の時間が通常)、時短遊技状態(普通図柄の可変表示の時間が通常よりも短縮されている状態)、大当り遊技状態、高確率遊技状態(抽選により当る確率が通常よりも高い確率となっている状態)、特別図柄図柄変動中、始動口入賞に基づく保留がある状態等がある。
サブ統合基板21は、メイン制御基板19から出力されるコマンドに基づいて、液晶表示制御基板32にコマンドを出力すると共に、役物装飾基板33、盤装飾基板34及び枠装飾基板35に制御信号を出力することで、各種の装飾用LEDの点灯表示を制御し、スピーカ36から出力する音(音声、音、効果音等)を制御する。液晶表示制御基板32は、サブ統合基板21から出力されたコマンドに基づいて液晶表示パネル37で表示する図柄を制御する。
球情報制御基板20は、各種の入力信号に基づいて、発射制御基板38、球循環装置45、遊技機持球数表示部9及び精算機2に対して信号を出力する。発射制御基板38は、遊技者が触れているか否かを検出するタッチセンサ39やモータ等で駆動する発射装置41の停止を指示する発射停止スイッチ40から伝達される信号を考慮して、遊技球を発射させる発射装置41を駆動制御又は駆動停止制御する。球循環装置45は、モータ等で駆動され、封入式パチンコ機1内で遊技球を循環させる。球情報制御基板20は、発射制御基板38に対しては発射可能(許可)又は発射停止(不可)を指示する。また、球循環装置45に対しても作動可能又は作動停止を指示する。
球情報制御基板20には、メイン制御基板19から出力される遊技状態信号及び賞球コマンドが入力される。また、球情報制御基板20には、発射された遊技球を検出する発射球検出センサ42、遊技領域4に到達せずにファール球入口(図示せず)に回収された遊技球を検出する戻り球検出センサ43、遊技領域4において入賞口に入賞せずアウト口(図示せず)から遊技盤3裏面に回収された遊技球を検出するアウト球検出センサ44の各検出信号が入力される。球情報制御基板20は、遊技中、発射球検出センサ42の検出信号、戻り球検出センサ43の検出信号及び賞球コマンドに基づいて、第1持球数(球情報制御基板20が管理する持球数)の増減を行う。
球情報制御基板20と精算機2とは、双方向にデータ通信可能に接続されている。球情報制御基板20から精算機2へは、球情報制御基板20が管理する第1持球数が規定された上限数を超えた場合に、第1持球数から予め定めた移動数だけ精算機2に送る。また、精算機2から精算ボタン13の操作に基づく遊技終了が指令された場合に、球情報制御基板20が管理する第1持球数の全てを精算機2に送信する。また、球情報制御基板20が管理する第1持球数が規定された下限数を下回った場合に、予め定めた要求数を精算機2に送る。
精算機2から球情報制御基板20へは、球貸ボタン12の操作に基づく球貸数を球情報制御基板20に送る。また、球情報制御基板20から指示された要求数に応じて、精算機2が管理する第2持球数の範囲内で可能な数だけ球情報制御基板20に送る。
図3は、主として精算機2の要部を示すブロック図である。精算機2の制御部は、図示していないが、CPU、ROM、RAM、入出力インタフェース、通信インタフェース等を備えている。精算機2には、封入式パチンコ機1の操作パネル部6に配設された球貸ボタン12、精算ボタン13、球単価変更ボタン14、YESボタン16及びNOボタン17の各操作入力信号が、例えば、インタフェースを通じて入力可能に接続されている。また、封入式パチンコ機1の操作パネル部6に配設された残度数表示部7、ポイント数表示部8、精算機持球数表示部10、操作可能報知ランプ15及び操作可能報知ランプ18が精算機2からの制御出力により表示可能に接続されている。さらに、精算機2にはタッチパネル表示器53が接続され、精算機2からの表示指示の出力により各表示画面が切替表示されると共に、各表示画面上において設定された操作入力ボタンへの各操作入力信号が精算機2に入力可能とされている。また、精算機2には、赤外線受信部54が接続され、注文入力装置55から赤外線通信により送信される注文データを受信し、受信した注文データを精算機2の制御部に与える。また、精算機2には、図1のカード挿入口46の奥方にカード処理機47が設けられている。
注文入力装置55は、ワゴンサービスを実現するためにワゴンサービス員が携帯するものである。ワゴンサービスとは、遊技者(遊技客)が遊技中にタバコ或いは飲物を注文した時には、サービス員がタバコ、飲物等が収納されたワゴン車を遊技者まで運搬し、遊技者が所有する所有対価数の範囲内で注文された物品を遊技者に提供すると共に、提供した物品に対応した引落対価数(引落ポイント数)を所有対価数から引き落とすものである。すなわち、遊技者が遊技を行って獲得した持球数と物品とを交換するものである。
注文入力装置55は、図示しないが、CPU、ROM、RAM等を備えた制御部と、ワゴンサービスの対象となる商品に対応した操作入力キーや商品に対応した引落ポイント数を入力するためのテンキー及び送信指示のための送信ボタンを備えた操作入力部と、制御部から与えられるデータに応じて文字や数字を表示する表示部、制御部から与えられた商品に関する注文データの赤外線送信を行うための赤外線送信部を備えている。
実施形態において使用されるカード48は、例えば、磁気カード或いはICカード等で構成され、遊技者が所定の金額を支払うことにより、図示しないカード発行機により発行されて遊技者に提供される。図20は、カード48に記憶されているデータ構成を示す図である。カード48には、カード48に対して個別に付与された識別情報としてのID番号(以下、単にIDという)が記憶されたID記憶部49、カード48を購入する際に支払われた金額に相当する有価価値情報としての残度数が記憶された残度数記憶部50、遊技を行った遊技結果として遊技者が獲得した持球数に球単価を乗じることで算出されるポイント数が記憶されるポイント数記憶部51が設定されている。なお、カード48の発行時は、ID記憶部49にIDが記憶され、残度数記憶部50にカード48を購入する際に支払われた金額に相当する残度数(例えば、支払った金額が5000円ならば残度数として「5000」)が記憶されているが、ポイント数記憶部51にはポイント数としての初期値、ポイント数として「0」が記憶されている。
カード処理機47は、従来周知のものであり、カード48を検知するカードセンサ、カード48に記憶されたデータの読み取り及びカード48へのデータの書き込みを行うカードリーダ・ライタ、カード48のデータ読取書込位置への送り込み並びにカード48のカード挿入口46への排出を行うカード搬送手段を備えている。カード処理機47は、カード挿入口46にカード48が差し込まれると、所定のデータ読取書込位置にカード48を送り、カードリーダ・ライタにより、記憶されているデータ、即ち、ID、残度数及びポイント数を読み取って精算機2に出力する。精算機2よりの書込指令に応じて、ID、残度数及びポイント数を前述の各記憶部に書き込む(記憶する)。
精算機2は、カード処理機47を通じてカード48から読み取ったID、残度数及びポイント数をRAMに記憶する。なお、バス等を通じて通信接続された管理コンピュータ52に(図2参照)、読み取ったID、残度数及びポイント数を送信し、管理コンピュータ52により、カード発行時に作成されたカードデータファイル(カードデータベース)において該当するIDに対応付けして記憶されている残度数及びポイント数と、精算機2から送られた残度数及びポイント数とが一致するか否かを判定し、一致した場合に精算機2に使用可能を送信する一方、不一致の場合には使用不可を送信するようにしてもよい。この場合、精算機2は、使用不可を受信した場合には、カード処理機47にカード排出を指令し、カード処理機47を介してカード48をカード挿入口46から返却する。以上のように構成すると、不正にカードの残度数やポイント数を変更したり、ホールが不正にカードデータファイルの内容を改ざんする行為によるカード48の使用を防ぐことが可能となる。
一方、精算機2は、使用可能を受信した場合には、カード48の使用による球貸や球単価変更等を可能とする。なお、以上に述べた管理コンピュータ52によるカード48のデータの認証は必須ではない。
精算機2は、カード48のデータの読み取りを行うと、RAMに記憶した残度数を残度数表示部7に表示すると共にRAMに記憶されたポイント数をポイント数表示部8に表示する。カード48の使用が可能である場合、精算機2は、球貸ボタン12の操作に応じて球貸を行う。この球貸は、球貸ボタン12の1回操作につき、球貸数125を球貸するものとする。なお、精算機2は球情報制御基板20に球貸数を送信する。球情報制御基板20は、球貸数を受けると第1持球数に加算し、発射装置を発射可能とし遊技可能状態となる。また、設定されている球単価に球貸数を乗じることで球貸に対する対価を求め、求めた対価(球貸に対応する残度数又はポイント数)を現在の値から減じる。なお、ポイント数がある場合には、ポイント数を残度数に優先して使用する。
ここで、本実施形態におけるワゴンサービスについて説明する。遊技者がワゴンサービスを利用する場合には、タッチパネル表示器53に表示されている図23に示すワゴンサービスメニュー画面において、所望する商品の注文のための呼出操作を行う。ワゴンサービスメニュー画面には、図23に示すように、注文可能な各商品メニューと共に商品の注文に必要な引落対価数(引落ポイント数)が表示されている。具体的には、飲物のメニューとして、コーヒー120ポイント、ジュース120ポイント、ウーロン茶120ポイントが表示され、タバコのメニューとして、マイルドセブン270ポイント、ハイライト250ポイントが表示されている。また、ワゴンサービスメニュー画面においては、所望する商品メニューに画面に表示されている上移動ボタン56並びに下移動ボタン57を操作して太枠のカーソルを移動させ、表示されている呼出ボタン60を操作する。例えば、コーヒーを注文する場合、上移動ボタン56並びに下移動ボタン57を操作して太枠のカーソルをコーヒー120ポイントに移動させた上で、呼出ボタン60を操作する。
所望する商品の注文のための呼出操作が行われた場合には、精算機2に選択した商品データ(商品を識別するためのデータ)が入力され、応じて精算機2は管理コンピュータ52に商品データ及び注文がなされた旨を送信する。管理コンピュータ52は、商品データ及び注文がなされた旨を受信すると、ワゴンコーナのモニタ(図示せず)に注文を受けた商品と台番号を表示する。ワゴンコーナに配属されている係員は、モニタ(図示せず)に表示されている注文内容により、適当なワゴン車に信号送信或いは場内放送等によりワゴンサービスに向かう旨が指示される。
注文の指示を受けたワゴンサービス員は、注文を要求している遊技客までワゴン車を運搬し、遊技者に注文された商品を手渡すが、前後して自らが携帯する注文入力装置55に注文の商品と引落対価数(引落ポイント数)を入力し、赤外線送信部を精算機2の赤外線受信部54に向けた上で送信ボタンを操作して入力した図32に示すような注文データ1を送信する。注文入力装置55から送信された注文データ1(商品を識別するための商品識別データとしての商品コード、商品に必要とされる引落対価としての引落ポイント数、注文入力装置55に個別に付与されている端末識別データとしての端末ID等よりなる)は、赤外線受信部54を通じて精算機2に入力される。例えば、ワゴンサービス員が遊技者からコーヒーの注文を受けて、注文入力装置55に商品としてコーヒーに対応するボタン入力と引落ポイント数として120を入力した上で送信ボタンを操作すると、注文データ1(コーヒーを識別するためのデータ「0100」、引落ポイント数として120、端末ID「例えば、01」等)が、精算機2に入力される。
精算機2は、注文データ1の入力があると、入力された注文データ1に対応する引落対価数(引落ポイント数)が遊技者が所有している所有対価数から引落可能であるか否かを判断する。
ここで、遊技者が所有している所有対価数について説明すると、本実施形態における遊技者が所有している所有対価数は、遊技機1の球情報制御基板20が管理する持球数である第1持球数と、精算機2が管理する持球数である第2持球数と、カード48から精算機2に読み込まれたポイント数とにより構成される。また、ワゴンサービスの商品注文に対する引落は、精算機2が管理する第2持球数から優先して引き落とす。また、引落ポイント数に対して第2持球数が不足している場合には、不足分を第1持球数から引き落とすように構成されている。さらに、引落ポイント数に対して第2持球数と第1持球数の合算値でも不足している場合には、不足分を精算機2に読み込まれたポイント数から引き落とすように構成されている。
そして、精算機2が入力された注文データに対応する引落対価数(引落ポイント数)が遊技者が所有している所有対価数から引落可能であると判断した場合には、注文データ1に自己の遊技台(封入式パチンコ機+精算機)を識別するために付与された台番号を付して図33に示すような注文データ2を作成し、作成した注文データ2を管理コンピュータ52に対して送信する。管理コンピュータ52は、精算機2から送られた注文データ2を受信すると、注文データ2の内容に通信異常があるか否か(例えば、端末IDが登録されているものでないものがあるか、商品コードが登録されているものでないものがあるか等)を判定する。
上記注文データ2の適否判定の結果、異常なしと判定した場合には、注文データ2に対応して受注番号を発行し、図36に示すような注文データファイルに、受注番号、日時、受信した注文データ2(端末ID、商品コード、引落ポイント数)、台番号及び引落フラグよりなる受注データを記憶する。さらに、注文データ2を送信した精算機2に対して受注番号及び引落許可指令を送信する。なお、引落フラグは、商品注文に関して引落が行われたか否かを識別可能に記憶するためのフラグであり、「0」で未処理、「1」で引落済、「2」で引落の取消を表す。一方、上記注文データ2の適否判定の結果、異常ありと判定した場合には、受注番号の発行を行わず、注文データファイルへの受注データの記憶を行わず、注文データ2を送信した精算機2に対して引落不許可指令のみを送信する。
注文データ2を管理コンピュータ52に送信した後、精算機2は管理コンピュータ52から返信データが送られてくるまで待機する。そして、返信データを受信すると、返信データの内容を判定し、引落許可指令であれば、タッチパネル表示器53に図24に示すワゴンサービスの引落確認画面を表示する。
引落確認画面には、図24に示すように、注文データ1を送信した注文入力装置55の端末IDと共に、入力された注文データ1に対応する商品名及び引落対価数が表示されると共に、遊技者が所有している所有対価数から商品の引落対価数を引き落とす旨及び引落対価数の引落を行うか行わないのかを遊技者に選択操作させる旨が表示され、引落の実行を指示するための「はい」ボタン58と、引落の取消(キャンセル)を指示するための「いいえ」ボタン59が表示されている。遊技者は、引落確認画面に表示されている商品名とその引落対価数を確認し、引落を実行する場合には「はい」ボタン58を操作し、引落を取り消す(キャンセルする)場合には「いいえ」ボタン59を操作する。
このように、ワゴンサービス員が注文入力装置55から精算機2に送信した注文データ1は、精算機2から管理コンピュータ52に送信され、管理コンピュータ52にてデータに異常がなければ受注データとして記憶され、しかる後に精算機2に引落許可指令及び受注番号が返信され、ここで初めてタッチパネル表示器53に図24に示すワゴンサービスの引落確認画面において端末IDと共に、入力された注文データに対応する商品名及び引落対価数が表示される。従って、ワゴンサービス員は、端末IDと共に、送信した注文データの内容をタッチパネル表示器53の表示画面で逐一確認でき、注文入力装置55の送信不良や精算機2の受信不良等による管理コンピュータ52への販売記録漏れ等の不安を払拭することができる。また一方、商品注文に対する引落を遊技者に確認させた上で引落を行うか取り消すかの操作を行わせるようにしたので、ワゴンサービス員の商品や引落対価数の入力間違いを防止することができる。
引落確認画面において遊技者が「はい」ボタン58を操作した場合には、精算機2において商品の引落対価数の引落(引落処理)が行われる。また、精算機2から管理コンピュータ52に対して受注番号と引落済情報が送信され、管理コンピュータ52によって受注番号に基づいて注文データファイルの受注データに引落済情報が記憶される。さらに、図25に示すようなワゴンサービスの引落結果画面が表示され、引落結果画面において遊技者が所有している所有対価数(例えば、精算機2の持球数から)から商品の引落対価数の引落が行われた旨が表示される。
また、引落確認画面に表示されている商品名とその引落対価数が所望したものでなく内容に誤りがあった場合には、引落確認画面において「いいえ」ボタン59を操作する。すると精算機2においては商品の引落対価数の引落の取消が行われる。また、精算機2から管理コンピュータ52に対して受注番号と引落取消情報が送信され、管理コンピュータ52によって受注番号に基づいて注文データファイルの受注データに引落取消情報が記憶される。さらに、遊技者は、所望の商品を再度ワゴンサービス員に口頭で注文すればよい。ワゴンサービス員は、注文入力装置55に注文の商品と引落対価数(引落ポイント数)を再度入力し、送信ボタンを操作して入力した注文データを送信する。
以上のように構成された封入式パチンコ機1及び精算機2による各処理について説明する。図4乃至図6は、精算機2に配備されたCPU(精算機2のCPUということで、以下、SCPUという)が実行する処理のメインルーチンを示すフローチャートである。なお、以下の説明で球情報制御基板20に配備されたCPUを球情報制御基板20のCPUということで、TCPUということにする。
SCPUは、メインルーチンを開始すると、まず、実行フラグに初期値「0」をセットする(ステップA01)。なお、実行フラグは、「0(初期状態)」、「1(球単価変更可、球貸可)」、「2(球単価変更不可、球貸可)」の各値をとるものである。次いで、SCPUは、カード48のカード挿入口46への挿入があるか否かを判別する(ステップA02)。なお、カード48のカード挿入口46への挿入の検知は、従来周知のカード挿入口46の内方に配設されたカードセンサの検出信号による。SCPUは、カード48のカード挿入口46への挿入がなければ、カード48のカード挿入口46への挿入が検出されるまで、ステップA02をNOと判別して待機する。
遊技者により、カード48がカード挿入口46に差し込まれると、カード48の挿入が検出され、SCPUはステップA02をYESと判別してステップA03に進む。ステップA03では、カード48に記憶されているデータの読み取りを行う(ステップA03)。即ち、図20のカード48のID記憶部49に記憶されているID、残度数記憶部50に記憶されている残度数、ポイント数記憶部51に記憶されているポイント数を読み取ってRAMの所定の記憶エリア(ID記憶エリア、残度数記憶エリア、ポイント数記憶エリア)に記憶する。
次に、SCPUは、差し込まれたカード48が使用可能であるか使用不可であるかを判定する(ステップA04)。なお、前述したように、管理コンピュータ52に(図2参照)、読み取ったID、残度数及びポイント数を送信し、管理コンピュータ52により、管理コンピュータ52で管理されている各データと送信した各データとが一致するか否かにより、使用可能と使用不可との判断をする構成としてもよい。この実施形態では、読み取った残度数が0で、かつ読み取ったポイント数が0である場合に、カード48は使用不可であると判定し、カード48をカード挿入口46から排出し(ステップA05)、ステップA02に戻る。このため、カード48が使用不可であると判定された場合、以下に説明する処理は実行されない。
一方、読み取った残度数が0でない場合、または読み取った残度数が0であっても読み取ったポイント数が0でない場合は、カード48は使用可能であると判定し、以下の各処理において処理を行うか行わないかを識別するための実行フラグに「1」をセットする(ステップA06)。
次に、RAMの球単価記憶エリアに球単価の初期値「4」(1球につき度数4またはポイント数4とするレート)をセットし(ステップA07)、RAMの第2持球数記憶エリア(精算機持球数エリア)に第2持球数Q1の初期値「0」をセットし(ステップA08)、操作可能報知ランプ15,18の点灯データに「1(点灯)」をセットし(ステップA09)、タッチパネル表示器53にワゴンサービスメニュー画面(図23)を表示し(ステップA091)、ステップA10の表示処理に進む。なお、実施形態では、説明上、タッチパネル表示器53の初期画面としてワゴンサービスメニュー画面を表示するようにしているが、通常の総合画面を表示しておき、遊技者がタッチパネル画面を操作した場合にワゴンサービスメニュー画面に切替表示するようにしてもよい。
図9は、SCPUが実行する表示処理のサブルーチンを示すフローチャートである。SCPUは、表示処理を開始すると、残度数記憶エリアに記憶されている残度数を残度数表示部7に表示し(ステップA101)、ポイント数記憶エリアに記憶されているポイント数をポイント数表示部8に表示し(ステップA102)、第2持球数記憶エリアに記憶されている第2持球数(精算機2が管理する持球数)を精算機持球数表示部10に表示し(ステップA103)、球単価記憶エリアに記憶されている球単価の値を球単価表示部11に表示し(ステップA104)、操作可能報知ランプ15,18の点灯データを出力し(ステップA105)、表示処理を抜けてステップA11に進む。
したがって、カード48に記憶されている残度数とポイント数とが表示されると共に、精算機持球数として初期値「0」が表示され、球単価として初期値「4」が表示され、球貸ボタン12が操作可能状態であることを報知する操作可能報知ランプ15が点灯すると共に、球単価変更ボタン14が操作可能状態であることを報知する操作可能報知ランプ18が点灯する。
ステップA11に進むと、SCPUは、実行フラグの値が「1」であるか否かを判別する(ステップA11)。実行フラグの値が「1」でない場合、球単価変更不可であると判定し(ステップA11をNO)、ステップA13にジャンプする。したがって、実行フラグの値が「1」でない場合には、実質的に球単価を変更することは不可能とされている。
一方、例えば、使用可能であるカード48を挿入した直後のように、実行フラグの値が「1」である場合には、球単価変更が可であり、ステップA11をYESと判定してステップA12の球単価変更処理に進む。
即ち、カード挿入後、球貸が実質的に行われるまでは、遊技者は球単価変更ボタン14を操作することにより、球単価を4乃至1の範囲で任意に選択指定可能である。一方、球貸が実質的に行われると、実行フラグの値が「2」に変更されるため、球単価変更不可となる。なお、球貸を行った時点の球単価の値は、持球数の精算時に用いられる。
図10は、SCPUが実行する球単価変更処理のサブルーチンを示すフローチャートである。SCPUは、球単価変更処理を開始すると、まず、球単価変更ボタン14の操作があるか否かを判定する(ステップA121)。球単価変更ボタン14の操作がなければ、ステップA121をNOと判定して球単価変更処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻り、ステップA13に進む。
一方、ステップA121にて、球単価変更ボタン14の操作があれば、ステップA121をYESと判定し、ステップA122に進み、RAMの球単価記憶エリアに記憶されている球単価の値を−1し(ステップA122)、減じた球単価の結果が0であるか否かを判断し(ステップA123)、減じた球単価の結果が0であれば初期値「4」に戻し(ステップA124)、球単価変更処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。一方、減じた球単価の結果が0でなければ、そのまま球単価変更処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。なお、後述の球貸処理にて実質的な球貸が行われない限り、実行フラグの値が「1」のまま維持されて球単価変更処理のサブルーチンが実行されることになるため、遊技者により、球単価変更ボタン14が操作される毎に、球単価が「4」→「3」→「2」→「1」→「4」のように循環的に変更される。
SCPUはステップA12の球単価変更処理のサブルーチンを抜けると、ステップA13に進む。ステップA13に進むと、SCPUは、球貸ボタン12の操作があるか否かを判定する(ステップA13)。球貸ボタン12の操作がなければ、ステップA13をNOと判定してステップA18に進む。
遊技者は、遊技を行うために球貸ボタン12を操作し、精算機2より球貸を受ける。即ち、ステップA13にて、球貸ボタン12の操作があれば、SCPUはステップA13をYESと判定し、ステップA14の球貸処理に進む。
図7乃至図8は、SCPUが実行する球貸処理のサブルーチンを示すフローチャートである。SCPUは、球貸処理を開始すると、まず、TCPUに球貸準備指令を送信する(ステップA50)。次いで、ステップA51に進み、ポイント数記憶エリアに記憶されているポイント数(以下、PSと記す)が0であるか否かを判定する(ステップA51)。本実施形態では、球貸において、ポイント数がある場合には、ポイント数を残度数に優先して消費するようにしている。また、球貸においてポイント数と残度数とは等価に扱う。なお、残度数とポイント数との違いは、景品カウンタで残度数は現金に交換することができるが、ポイント数は現金に交換することができない点で異なる。
ステップA51にて、ポイント数が0でないと判定された場合、即ち、ポイント数がある場合には、ステップA51をNOと判定し、ステップA52に進む。ステップA52では、1回の球貸操作に対応した規定球貸数KD(本実施形態では、例えば、125とする)に球単価記憶エリアに記憶されている球単価(以下、TKと記す)を乗じて球貸に必要なポイント数(度数でも同じであり等価)を求め、Aレジスタに記憶する(ステップA52)。次いで、ポイント数PSとAレジスタに記憶した球貸に必要なポイント数(球貸ポイント数という)とを比較し、ポイント数PSが球貸ポイント数に満たないか否かを判定する(ステップA53)。
ステップA53にて、ポイント数PSが球貸ポイント数以上であれば、ポイント数のみで球貸が即可であり、ステップA53をNOと判定し、規定球貸数KDを球貸数としてTCPU(球情報制御基板20のCPU)に送信し(ステップA54)、ステップA55にて、TCPUから送られてくる球貸終了を受信するまで待機する(ステップA55をNOと判定する処理を繰り返し行う)。なお、送信された球貸数に対応する球情報制御基板20のCPU(TCPU)が行う処理については後述する。
そして、SCPUから送信された球貸数に対応するTCPUの処理が終了すると、TCPUが球貸終了を送信するので、SCPUは球貸終了を受信することになり、ステップA55をYESと判定し、ステップA56に進んで、ポイント数記憶エリアに記憶されているポイント数PSからAレジスタに記憶した球貸ポイント数を減算記憶し(ステップA56)(減算結果はポイント数PSに記憶される)、さらに、カード48のポイント数記憶部51にポイント数PSを書き込み(ステップA57)、球貸処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻り、ステップA15に進む。
一方、ステップA53にて、ポイント数PSが球貸ポイント数に満たない場合には、ステップA53をYESと判定し、ステップA58に進み、以下の処理により、ポイント数+残度数で球貸が可能であるか否かを判定することになる。ステップA58では、Bレジスタにポイント数PSを格納する(ステップA58)。次いで、Bレジスタに記憶されているポイント数PSに、残度数記憶エリアに記憶されている残度数(以下、DSと記す)を加算記憶する(ステップA59)。次に、球貸数を1ずつカウントするための球貸数カウンタC1を0クリアし(ステップA60)、ステップA61に進んで、Bレジスタに記憶されたポイント数と残度数との合算値と、球単価TKとを比較し、Bレジスタに記憶されたポイント数と残度数との合算値が、球単価TK以上であるか否かを判定する(ステップA61)。
ステップA61にて、Bレジスタに記憶されたポイント数と残度数との合算値(以下、単にBレジスタの合算値ということにする)が球単価TK以上である場合は、ステップA61をYESと判定し、Bレジスタの合算値から球単価TKを減算記憶し(ステップA62)、球貸数カウンタC1を+1し(ステップA63)、ステップA64に進んで球貸数カウンタC1の値が規定球貸数KDに等しくなったか否か(に達しているか否か)を判定する(ステップA64)。
ステップA64にて、球貸数カウンタC1の値が規定球貸数KDに等しくなっていなければ、ステップA64をNOと判定してステップA61に戻る。よって、ステップA61〜ステップA63及びステップA64をNOと判定する処理ルーチンを繰り返し行うことにより、Bレジスタの合算値はステップA62で球単価TKずつ減っていくが、Bレジスタの合算値が球単価TK以上である間は、球貸数カウンタC1の値が1つずつアップすることになり、球貸数カウンタC1の値が規定球貸数KDに等しくなったのであれば、ポイント数PSと残度数DSとの合算値により規定球貸数KDの球貸が可であり、ステップA64をYESと判定し、ステップA65に進む。
ステップA65に進むと、ポイント数を残度数に優先して消費するようにしているため、ポイント数PSと残度数DSとの合算値により球貸を行う場合には、ポイント数PSは消費し切っていることから、ポイント数PSを0クリアし(ステップA65)、Bレジスタに記憶されている合算値が新たな残度数となるため、Bレジスタに記憶されている合算値を残度数DSとして残度数記憶エリアに記憶し(ステップA66)、規定球貸数KDを球貸数としてTCPUに送信し(ステップA67)、ステップA68にて、TCPUから送られてくる球貸終了を受信するまで待機する(ステップA68をNOと判定する処理を繰り返し行う)。
そして、SCPUから送信された球貸数に対応するTCPUの処理が終了すると、TCPUが球貸終了を送信するので、SCPUは球貸終了を受信することになり、ステップA68をYESと判定し、ステップA69に進み、カード48のポイント数記憶部51にポイント数PS(この場合は0)を書き込むと共に残度数記憶部50に残度数DSを書き込み(ステップA69)、球貸処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻り、ステップA15に進む。
また、ステップA51にて、ポイント数が0である場合、ステップA51をYESと判定し、ステップA58に進む。なお、ステップA51にてポイント数が0であると判定した場合、論理上、残度数DSのみで(残度数DSが0の場合にはカード使用不可としてすでに排除してある。図4のステップA04でNOと判定を参照)球貸が可能であるか否かを判定することになる。また、ステップA58にてBレジスタに格納されるポイント数PSは「0」となる。以下の処理は、球貸においてポイント数と残度数とは等価に扱うため、先に述べたポイント数+残度数で球貸を行う場合の処理と同じとなる。
一方、ステップA61〜ステップA63及びステップA64をNOと判定する処理ルーチンを繰り返し行っても、球貸数カウンタC1の値が規定球貸数KDに等しくならずに、Bレジスタの合算値が球単価TKよりも小さくなってしまった場合は、規定球貸数KDに球貸数が満たないことになり、ステップA61をNOと判断し、ステップA70に進む。
ステップA70に進む場合、球貸数は球貸数カウンタC1の値となる。また、Bレジスタに記憶されている合算値が新たな残度数となる。ステップA70では、球貸数カウンタC1の値が「0」であるか否かを判定する(ステップA70)。球貸数カウンタC1の値が「0」でない場合は球貸が行えることになるから、ステップA70をNOと判定し、ステップA71に進み、ポイント数PSは消費し切っていることから、ポイント数PSを0クリアし(ステップA71)、Bレジスタに記憶されている合算値が新たな残度数となるため、Bレジスタに記憶されている合算値を残度数DSとして残度数記憶エリアに記憶し(ステップA72)、球貸数カウンタC1の値を球貸数としてTCPUに送信し(ステップA73)、ステップA74にて、TCPUから送られてくる球貸終了を受信するまで待機する(ステップA74をNOと判定する処理を繰り返し行う)。
そして、SCPUから送信された球貸数に対応するTCPUの処理が終了すると、TCPUが球貸終了を送信するので、SCPUは球貸終了を受信することになり、ステップA74をYESと判定し、ステップA75に進み、カード48のポイント数記憶部51にポイント数PS(この場合は0)を書き込むと共に残度数記憶部50に残度数DSを書き込み(ステップA75)、球貸処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻り、ステップA15に進む。
また、例えば、球単価が「4」で、カード48のポイント数が「0」でかつ残度数が「3」であるような場合、即ち、Bレジスタに記憶されたポイント数と残度数との合算値(以下、単にBレジスタの合算値ということにする)が最初から球単価TKより小さい場合は、ステップA61をNOと判定してステップA70に進むと、球貸数カウンタC1の値が0であるためステップA70をYESと判定し、ステップA76に進み、球貸不可指令をTCPUに送信し(ステップA76)、ステップA77にて、TCPUから送られてくる球貸終了を受信するまで待機する(ステップA77をNOと判定する処理を繰り返し行う)。
そして、SCPUから送信された球貸数に対応するTCPUの処理が終了すると、TCPUが球貸終了を送信するので、SCPUは球貸終了を受信することになり、ステップA77をYESと判定し、実行フラグに初期値「0」をセットして戻し(ステップA78)、球貸処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻り、ステップA15に進む。
球貸処理のサブルーチンを抜けると、SCPUは、ステップA15に進む。ステップA15では、実行フラグが「0」に戻されているか否かを判定する(ステップA15)。上述のように球貸処理において球貸不可指令をTCPUに送信した場合にのみ、実行フラグが「0」に戻され、球貸処理において球貸数をTCPUに送信した場合には(即ち、実質的に球貸を行った場合には)、実行フラグに「1」がセットされている。SCPUは、実行フラグに「1」がセットされている場合には、ステップA15をNOと判定し、実行フラグに「2」をセットし(ステップA16)、操作可能報知ランプ18(球単価変更ボタン14に関わる)の消灯データをセットし(ステップA17)、ステップA18に進む。なお、実行フラグの値が「2」に変更されるため、以降、球単価変更不可となる。
一方、球貸処理において球貸不可指令をTCPUに送信した場合には、実行フラグが「0」に戻されており、この場合には、ステップA15をYESと判定し、直接ステップA18に進む。
ステップA18に進むと、SCPUは、精算ボタン13の操作があるか否かを判定する(ステップA18)。精算ボタン13の操作がなければ、ステップA18をNOと判定してステップA19に進む。なお、精算ボタン13の操作があった場合の処理については後述する。
ステップA19に進むと、実行フラグが「1」であるか否かを判定する(ステップA19)。球貸を行っていない場合は、実行フラグが「1」のままとなっており、この場合は、ステップA19をYESと判定し、ステップA10の表示処理に戻る。このため、球単価表示部11の球単価表示が選択した球単価に変更される。カード挿入後、球貸が実質的に行われるまでは、遊技者は球単価変更ボタン14を操作することにより、球単価を4乃至1の範囲で任意に選択指定することができる。
また、上述の実行フラグが「0」に戻されている場合には、ステップA19をNOと判定し、続くステップA20において、実行フラグが「0」であると判定され、ステップA20をYESと判定してステップA10の表示処理に戻る。この場合、実質的な球貸が行われていない。このため、遊技者による精算ボタン13への操作により、カード48を排出させる必要があるが、本発明の要旨には直接関わらないので、説明を簡略すると、精算ボタン13への操作により、ステップA18をYESと判定してステップA23に進み、実行フラグが「0」である結果、ステップA23をYESと判定してステップA27に進み(精算処理は実質的に行われない)、カード48をカード挿入口46から排出し(ステップA27)、処理を終了する。
また、カード48の挿入後、球貸ボタン12への操作を一度も行わずに、精算ボタン13を操作した場合、実行フラグが「1」のままとなっており、この場合は、精算ボタン13への操作により、ステップA18をYESと判定してステップA23に進み、実行フラグが「1」である結果、ステップA23をNOと判定してステップA24に進み、ステップA24にてYESと判定してステップA27に進み(精算処理は実質的に行われない)、カード48をカード挿入口46から排出し(ステップA27)、処理を終了する。
球貸処理において球貸数をTCPUに送信した場合には、即ち、実質的に球貸を行った場合には、ステップA16で実行フラグに「2」がセットされている。この場合は、ステップA19をNO、ステップA20をNOと判定し、ステップA21の移動数処理に進み、移動数処理を抜けるとステップA22の要求数処理に進み、要求数処理を抜けると、ステップB01のワゴンサービスメニュー処理に進む。なお、ワゴンサービスメニュー処理については後述する。
ワゴンサービスメニュー処理を抜けると、注文入力装置55から送信される注文データ1の入力があるか否かを判断し(ステップB02)、注文データ1の入力がなければステップB02をNOと判定し、ステップA10の表示処理に戻る。なお、ステップA21の移動数処理及びステップA22の要求数処理は、封入式パチンコ機1にて遊技が開始された時から精算ボタン13が操作されて精算が行われるまでの間行われる処理となる。
次に、球情報制御基板20に配備されたCPU(球情報制御基板20のCPUということで、以下、TCPUという)が実行する処理について説明する。図14は、球情報制御基板20に配備されたTCPUが実行する処理のメインルーチンを示すフローチャートである。TCPUは、メインルーチンを開始すると、まず、TCPUが管理する第1持球数P1の更新記憶を行うためのRAMの第1持球数記憶エリアを0クリアする(ステップS01)。次いで、ステップS02に進み、SCPUから送られてくる球貸準備指令を受信したか否かを判定する(ステップS02)。ここで、TCPUは、球貸準備指令が受信されるまで待機する(ステップS02をNOと判定する処理を繰り返す)。
前述したように、球貸ボタン12の操作に応じて精算機2のSCPUが球貸処理(図4のステップA14参照)を実行すると、SCPUがTCPUに対して球貸準備指令を送信するので(図7のステップA50参照)、TCPUは球貸準備指令を受信することになり、ステップS02をYESと判定してステップS03に進む。ステップS03に進むと、次にSCPUから送られてくる球貸数または球貸不可を受信したか否かを判定することになる。即ち、まず、球貸数を受信したか否かを判定し(ステップS03)、球貸数を受信していなければステップS03をNOと判定して、ステップS04に進んで球貸不可を受信したか否かを判定し(ステップS04)、球貸不可を受信していなければ、ステップS04をNOと判定してステップS03に戻る。
球貸処理にて、カード48の残度数不足によってSCPUから球貸不可指令が送信された場合には(図8のステップA76参照)、TCPUは球貸不可指令を受信することになり、ステップS04をYESと判定し、ステップS05に進み、SCPUに対して球貸終了を送信し(ステップS05)、メインルーチンの処理を終了する。したがって、球貸不可指令を受信したときには、遊技開始にはならない。
一方、球貸処理にて、実質的にSCPUから球貸数が送信された場合には(図7のステップA54で規定球貸数、または、ステップA67で規定球貸数、または、図8のステップA73で規定球貸数に満たない数の球貸数、各ステップA参照)、TCPUは球貸数を受信することになり、ステップS03をYESと判定し、ステップS06に進む。
ステップS06に進むと、TCPUは、第1持球数P1に受信した球貸数を加算して加算結果を第1持球数P1として記憶する(ステップS06)。次いで、SCPUに球貸終了を送信し(ステップS07)、発射制御基板38に対して発射装置を発射可能とする指令を出力し(ステップS08)、監視フラグを0クリアし(ステップS09)、ステップS10に進む。ステップS08の処理により、遊技領域4に向けて遊技球を発射可能になるため、遊技開始可能となる。また、監視フラグは、精算機2より送信された遊技終了指令を受けた時からの、遊技状態の判定と遊技終了に関わる各処理のいずれかに分岐するのかを識別するためのフラグであり、「0(初期状態又は通常終了可)」である状態、「1(終了待ち)」である状態、「2(強制終了のみ可)」である状態を表わす。
TCPUは、ステップS10に進むと、第1持球数記憶エリアに記憶されている第1持球数P1の値を遊技機持球数表示部9に表示する(ステップS10)。これにより、遊技者に封入式パチンコ機1が管理する現在の持球数を認識させる。
遊技者により打球ハンドル5が回動操作され、遊技領域4に向けて遊技球が発射されると、遊技領域4に配備された各入賞口に遊技球が入球することで、入賞が発生し、各入賞口に配設された入賞口検出スイッチ(普通入賞口検出スイッチ23や大入賞口検出スイッチ24)により入賞が検出されると、メイン制御基板19は、遊技球が入賞した入賞口に応じて設定された賞球数を指示する賞球コマンドを必要に応じて球情報制御基板20に出力する。また、遊技球が1球発射される毎に、発射球検出センサ42の球検出信号が球情報制御基板20に入力され、遊技領域4に到達せずにファール球入口(図示せず)に遊技球が回収される毎に、戻り球検出センサ43の球検出信号が球情報制御基板20に入力される。
ステップS10に続いて、TCPUは各センサ信号の入力処理を行い(ステップS11)、次いで、メイン制御基板19から送信される賞球コマンドの入力処理を行う(ステップS12)。次に、遊技中の球情報処理に進む(ステップS13)。
ここで、遊技中の球情報処理について説明する。図15は、TCPUが行う遊技中の球情報処理のサブルーチンを示すフローチャートである。TCPUは、まず、発射球検出センサ42による発射球検出信号があるか否かを判定する(ステップS30)。発射球検出センサ42による発射球検出信号がある場合、ステップS30をYESと判定し、第1持球数P1の値を−1し(ステップS31)、ステップS32に進む。一方、発射球検出センサ42による発射球検出信号がない場合、ステップS30をNOと判定し、直接ステップS32に進む。
ステップS32では、戻り球検出センサ43による戻り球検出信号があるか否かを判定する(ステップS32)。戻り球検出センサ43による戻り球検出信号がある場合、ステップS32をYESと判定し、第1持球数P1の値を+1し(ステップS33)、ステップS34に進む。一方、戻り球検出センサ43による戻り球検出信号がない場合、ステップS32をNOと判定し、直接ステップS34に進む。
ステップS34では、ステップS12の賞球コマンドの入力処理で賞球コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS34)。すなわち、受信バッファに賞球コマンドの記憶があるか否かを判定する。賞球コマンドの受信がある場合、ステップS34をYESと判定し、受信した賞球コマンドに応じた賞球数を第1持球数P1の値に加算記憶し(ステップS35)、遊技中の球情報処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。一方、賞球コマンドの受信がない場合、ステップS34をNOと判定し、遊技中の球情報処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。例えば、賞球数「4」に設定されている入賞口に入賞が発生した場合には、第1持球数P1の値に賞球数「4」が加算記憶され、例えば、賞球数「15」に設定されている入賞口(大入賞口)に入賞が発生した場合には、第1持球数P1の値に賞球数「15」が加算記憶される。
TCPUは、遊技中の球情報処理のサブルーチンを抜けるとステップS14に進む。ステップS14では、精算機2から送信される遊技終了指令を受信したか否かを判定する(ステップS14)。なお、遊技終了指令は遊技者による精算ボタン13への操作入力があると、後述するSCPUが行う精算処理(図5のステップA25参照)にて遊技終了指令が送信される。なお、ここでは、遊技終了指令は受信されないものとして説明する。遊技終了指令の受信がない場合、ステップS14をNOと判定し、ステップS15に進む。ステップS15では、監視フラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS15)。この場合、ステップS09にて監視フラグが「0」とされているため、ステップS15をNOと判定してステップS16の持球数チェック処理1に進む。
本実施形態における遊技装置の特徴部分の1つは、球情報制御基板20(TCPU)が管理する第1持球数P1が予め規定した上限数を超えた場合に、第1持球数P1から予め定めた移動数X1だけ精算機2に送り、精算機2(SCPU)が管理する第2持球数Q1に送信された移動数X1を加算記憶するように構成されているものである。
図16は、TCPUが実行する持球数チェック処理1のサブルーチンを示すフローチャートである。TCPUは、持球数チェック処理1を開始すると、第1持球数P1が予め規定した上限数を超えているか否か判定する(ステップS40)。ここで、前記上限数は、賞球を実際に払い出すパチンコ機の上皿に乗っている持球に相当する(上皿相当分)もので、本実施形態では、上限数は、例えば、「250」に設定されている。第1持球数P1が予め規定した上限数を超えていない場合、ステップS40をNOと判定し、持球数チェック処理1のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。よって、第1持球数P1が予め規定した上限数を超えていない場合、持球数チェック処理1によって第1持球数P1が変わることはない。
一方、第1持球数P1が予め規定した上限数を超えている場合には、ステップS40をYESと判定し、ステップS41に進む。ステップS41に進むと、TCPUは、予め定めた移動数X1(当然ながら、上限数>X1である)を精算機2に送信し(ステップS41)、ステップS42にて、SCPUから送られてくる処理終了を受信するまで待機する(ステップS42をNOと判定する処理を繰り返す)。
TCPUが移動数X1の送信を行うと、精算機2のSCPUは、図5のステップA21の移動数処理において、第2持球数Q1に送信された移動数X1を加算記憶する。図11は、SCPUが実行する移動数処理のサブルーチンを示すフローチャートである。SCPUは、移動数処理を開始すると、移動数X1を受信したか否かを判定する(ステップA211)。移動数X1を受信しない場合、ステップA211をNOと判定し、移動数処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
一方、移動数X1を受信した場合、ステップA211をYESと判定し、ステップA212に進む。ステップA212に進むと、SCPUは、第2持球数Q1に受信した移動数X1を加算して加算結果を第2持球数Q1として記憶する(ステップA212)。次いで、TCPUに処理終了を送信し(ステップA213)、移動数処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
SCPUが処理終了を送信することにより、TCPUは処理終了を受信することになり、ステップS42をYESと判定し、ステップS43に進み、第1持球数P1から送信した移動数X1を減算して減算結果を第1持球数P1として記憶し(ステップS43)、持球数チェック処理1のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
球情報制御基板20のTCPUが管理する第1持球数P1から精算機2のSCPUが管理する第2持球数Q1へ移動する移動数X1は、本実施形態では、例えば、「100」とする。なお、前記移動数「100」は、一例であり、遊技状態によって移動数X1を変えるようにしてもよい。例えば、大当り遊技状態ではない遊技状態では、入賞に応じた賞球数が小さく定められていることが多く(例えば、始動口への入賞に対する賞球数は「4」に定められているものが多い)、第1持球数P1の加増分が大きくなることはないため、移動数X1を上記のように「100」に定める。一方、大当り遊技状態では、短時間に多数回の入賞が集中し、各入賞に応じた賞球数が大きく定められており(例えば、大入賞口への入賞に対する賞球数は「15」に定められているものが多い)、第1持球数P1の加増分が大きくなるため、移動数X1を2倍の「200」に定める。なお、遊技状態は、メイン制御基板19から球情報制御基板20に定期的に(例えば、4ms毎に)送信されており、持球数チェック処理1にて遊技状態を入力して判定する構成とする。
図14のフローチャートに戻り、TCPUは、ステップS16の持球数チェック処理1を抜けるとステップS17の持球数チェック処理2に進む。
実施形態における遊技装置の特徴部分の他の1つは、球情報制御基板20(TCPU)が管理する第1持球数P1が予め規定した下限数を下回った場合に、精算機2が管理する第2持球数Q1から予め定めた要求数Y1に対応する戻し数だけTCPUに戻し、球情報制御基板20(TCPU)が管理する第1持球数P1に送信された要求数Y1に対応する戻し数を加算記憶するように構成されているものである。なお、この場合、精算機2が管理する第2持球数Q1が「0」ではないことが条件となる。
図17は、TCPUが実行する持球数チェック処理2のサブルーチンを示すフローチャートである。TCPUは、持球数チェック処理2を開始すると、第1持球数P1が予め規定した下限数を下回っているか否か判定する(ステップS50)。ここで、前記下限数は、賞球を実際に払い出すパチンコ機の上皿に乗っている持球に相当する(上皿相当分)もので、本実施形態では、下限数は、例えば、「100」に設定されている。
ここで、例えば、遊技領域4で行われているパチンコ遊技が、第2種のパチンコ遊技であるとすると、始動口への入賞に応じて可変入賞装置の大入賞口が1回又は2回開閉動作を行う。前記大入賞口が開放しているタイミングで遊技球が大入賞口を通過して可変入賞装置内の入賞空間に飛入し、飛入した遊技球が運良く入賞空間内に設けられた特定入賞口(所謂V入賞口)に入賞した場合には、大当り遊技状態に移行する。この時に、第1持球数P1が遊技を続行できる数だけあれば支障なく遊技を続けて行えるが、第1持球数P1が遊技を続行するには足らない数、所謂持球不足となってしまうと、遊技を続けて行うことに支障を来す。持球数チェック処理2はこのような持球不足の発生を未然に埋め合わせるものである。これによって、遊技者は第1持球数P1の減り具合を気にせず、安心して遊技を続けて行うことができる。
第1持球数P1が予め規定した下限数を下回っていない場合、ステップS50をNOと判定し、持球数チェック処理2のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。よって、第1持球数P1が予め規定した下限数を下回っていない場合、持球数チェック処理2によって第1持球数P1が変わることはない。
一方、第1持球数P1が予め規定した下限数を下回っている場合には、ステップS50をYESと判定し、ステップS51に進む。ステップS51に進むと、TCPUは、予め定めた要求数Y1を精算機2に送信し(ステップS51)、ステップS52にて、SCPUから送られてくる返信データを受信するまで待機する(ステップS52をNOと判定する処理を繰り返す)。本実施形態では、要求数Y1を「100」としている。
TCPUが要求数Y1の送信を行うと、精算機2のSCPUは、図5のステップA22の要求数処理において、要求数Y1を受信すると共に管理している現在の第2持球数Q1の範囲内で送信する戻し数を決定し、決定した戻し数をTCPUに送信すると共に第2持球数Q1から送信した戻し数を減算して減算結果を第2持球数Q1として記憶する。
図12は、SCPUが実行する要求数処理のサブルーチンを示すフローチャートである。SCPUは、要求数処理を開始すると、まず、要求数Y1を受信したか否かを判定する(ステップA221)。要求数Y1を受信しない場合、ステップA221をNOと判定し、要求数処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
一方、要求数Y1を受信した場合、ステップA221をYESと判定し、ステップA222に進む。ステップA222に進むと、SCPUは、現在管理している第2持球数Q1が「0」(持球数なし)であるか否かを判定する(ステップA222)。第2持球数Q1が「0」(持球数なし)である場合、ステップA222をYESと判定し、ステップA230に進んで、送信できる戻し数は0であるため、「持球数なし」をTCPUに送信し(ステップA230)、ステップA231にて、TCPUから送られてくる処理終了を受信するまで待機する(ステップA231をNOと判定する処理を繰り返す)。
SCPUが「持球数なし」を送信することにより、TCPUはSCPUから送られてくる返信データとして「持球数なし」を受信することになり、まず、ステップS52をYESと判定し、ステップS53に進む。そして、返信データは「持球数なし」か否かの判定を行い(ステップS53)、ステップS53をYESと判定し、ステップS55に進み、SCPUに処理終了を送信し(ステップS55)、持球数チェック処理2のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。また、TCPUが処理終了を送信することにより、SCPUは処理終了を受信することになり、ステップA231をYESと判定し、要求数処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
一方、第2持球数Q1が「0」(持球数なし)でない場合、SCPUはステップA222をNOと判定し、ステップA223に進む。第2持球数Q1が「0」でない場合、送信できる戻し数があることになり、ステップA223では、現在管理している第2持球数Q1が要求数Y1以上であるか否かを判定する(ステップA223)。
第2持球数Q1が要求数Y1以上である場合、ステップA223をYESと判定し、ステップA224に進み、受信した要求数Y1どおりの戻し数をTCPUに送信し(ステップS224)、ステップS225にて、TCPUから送られてくる処理終了を受信するまで待機する(ステップS225をNOと判定する処理を繰り返す)。
SCPUが要求数Y1どおりの戻し数を送信することにより、TCPUはSCPUから送られてくる返信データとして「戻し数(=要求数Y1)」を受信することになり、まず、ステップS52をYESと判定し、ステップS53に進む。そして、返信データは「持球数なし」か否かの判定を行い(ステップS53)、返信データは「持球数なし」ではないから、ステップS53をNOと判定し、ステップS54に進む。ステップS54に進むと、第1持球数P1に受信した戻し数(要求数Y1)を加算して加算結果を第1持球数P1として記憶する(ステップS54)。次いで、SCPUに処理終了を送信し(ステップS55)、持球数チェック処理2のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
また、TCPUが処理終了を送信することにより、SCPUは処理終了を受信することになり、ステップA225をYESと判定し、ステップA226に進み、第2持球数Q1から送信した戻し数(=要求数Y1)を減算して減算結果を第2持球数Q1として記憶する(ステップA226)。ステップA226を終えると、SCPUは要求数処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
一方、ステップA223にて、第2持球数Q1が要求数Y1以上でない場合、即ち、現在管理している第2持球数Q1が要求数Y1に満たない場合、ステップA223をNOと判定し、ステップA227に進む。この場合は、現在管理している第2持球数Q1の全てをTCPUに送信する。TCPUは、第2持球数Q1を戻し数としてTCPUに送信し(ステップS227)、ステップS228にて、TCPUから送られてくる処理終了を受信するまで待機する(ステップS228をNOと判定する処理を繰り返す)。
SCPUが第2持球数Q1を戻し数として送信することにより、TCPUはSCPUから送られてくる返信データとして「戻し数(=第2持球数Q1)」を受信することになり、まず、ステップS52をYESと判定し、ステップS53に進む。そして、返信データは「持球数なし」か否かの判定を行い(ステップS53)、返信データは「持球数なし」ではないから、ステップS53をNOと判定し、ステップS54に進む。ステップS54に進むと、第1持球数P1に受信した戻し数(第2持球数Q1)を加算して加算結果を第1持球数P1として記憶する(ステップS54)。次いで、SCPUに処理終了を送信し(ステップS55)、持球数チェック処理2のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
また、TCPUが処理終了を送信することにより、SCPUは処理終了を受信することになり、ステップA228をYESと判定し、ステップA229に進み、第2持球数Q1の全てを戻し数としてTCPUに送信したのであるから、管理する第2持球数Q1は0になり、RAMの第2持球数記憶エリアを0クリアする(第2持球数Q1を0クリア)(ステップA229)。ステップA229を終えると、SCPUは要求数処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
以上の説明から明らかなように、TCPU(球情報制御基板20)からSCPU(精算機2)への移動数X1とSCPU(精算機2)からTCPU(球情報制御基板20)への持球数の戻し数とは、TCPUで決定する第1持球数P1の上限数と下限数とに依存している。上述した実施形態では、TCPUからSCPUへの移動数X1を「100」とし、SCPUからTCPUへの持球数の戻し数(要求数Y1)を「100」として説明したが、TCPUからSCPUへの移動数X1と、SCPUからTCPUへの持球数の要求数Y1を下記のように決定するようにしてもよい。
TCPUからSCPUへの移動数X1は、上限数と下限数との和の1/2(上限数と下限数との和の平均)が、上限数から移動数X1を差し引いた差以上である条件を満たすように移動数X1を決めて、TCPUに予め設定する。即ち、(上限数+下限数)/2≧(上限数−移動数X1)が成り立つような移動数X1とし、TCPUに予め設定すればよい。また、SCPUからTCPUへの持球数の戻し数(要求数Y1)は、上限数と下限数との和の1/2(上限数と下限数との和の平均)が、下限数と要求数Y1との和以下である条件を満たすように要求数Y1を決めて、TCPUに予め設定する。即ち、(上限数+下限数)/2≧(下限数−要求数Y1)が成り立つような要求数Y1とし、TCPUに予め設定すればよい。以上の2つの条件を満たすように移動数X1及び要求数Y1を決めて設定すると、第1持球数P1に係るTCPUとSCPUとの間の通信頻度を少なくすることができる。
なお、精算機2のSCPUは、要求数処理のサブルーチンを抜けると、ステップB01、ステップB02(注文ボタン60を操作していないとして説明するためNOと判断し)、ステップA10の表示処理に戻る(図4及び図5参照)。したがって、ステップA21の移動数処理又はステップA15の要求数処理によって第2持球数Q1が変化(増減)すると、ステップA10の表示処理により、第2持球数記憶エリアに記憶されている第2持球数Q1が精算機持球数表示部10に表示されることになり、遊技者は、精算機2で管理されている現在の第2持球数Q1を認識することができる。
図14のフローチャートに戻り、TCPUは、ステップS17の持球数チェック処理2のサブルーチンを抜けるとステップS175の不足数処理を行い、不足数処理を抜けるとステップS18に進む。なお、ステップS175の不足数処理については後述する。ステップS18では、監視フラグが「2」であるか否かを判定する(ステップS18)。この場合、ステップS09にて監視フラグが「0」とされているため、ステップS18をNOと判定してステップS10に戻り、第1持球数P1を表示を行う。したがって、ステップS16の持球数チェック処理1又はステップS17の持球数チェック処理2によって第1持球数P1が変化(増減)すると、ステップS10の表示処理により、第1持球数記憶エリアに記憶されている第1持球数P1が遊技機持球数表示部9に表示されることになり、遊技者は、封入式パチンコ機1で管理されている現在の第1持球数P1を認識することができる。
TCPUは、遊技終了指令を受信するまでの間、監視フラグの値「0」に基づいて、ステップS10〜ステップS13、ステップS14をNOと判定、ステップS15をNOと判定、ステップS16、ステップS17、ステップS175、ステップS18をNOと判定する処理ルーチンを繰り返す。
次に、ワゴンサービスに関わる処理について説明する。遊技者がワゴンサービスを利用する場合には、タッチパネル表示器53に表示されている図23に示すワゴンサービスメニュー画面において、所望する商品の注文のための呼出操作を行う。ワゴンサービスメニュー画面には、図23に示すように、注文可能な各商品メニューと共に商品注文に必要な引落対価数(引落ポイント数)が表示されている。SCPUにあっては図5のステップB01のワゴンサービスメニュー処理を行う。
図28はSCPUが実行するワゴンサービスメニュー処理のサブルーチンを示すフローチャートである。まず、上下移動ボタン56,57の操作に応じて商品を選択する(ステップB10)。次いで、呼出ボタン60の操作があるか否かを判定する(ステップB11)。呼出ボタン60の操作がなければステップB11をNOと判定してメインルーチンに戻る。一方、呼出ボタン60の操作があれば、ステップB11をYESと判定し、選択された商品に対応する商品コード、台番号(遊技台を識別するための遊技台識別情報)を管理コンピュータ52に送信し(ステップB12)、メインルーチンに戻る。例えば、300番台の遊技者が、ワゴンサービスメニュー画面においてコーヒーを選択して呼出ボタン60を操作した場合には、300番台の精算機2から管理コンピュータ52に「300(遊技台番号)」,「0001(コーヒーの商品コード)」が送信される。
管理コンピュータ52は、商品データ及び注文がなされた旨を受信すると、ワゴンコーナのモニタ(図示せず)に注文を受けた商品名と台番号を表示する。ワゴンコーナに配属されている係員は、モニタ(図示せず)に表示されている注文内容により、適当なワゴン車に信号送信或いは場内放送等によりワゴンサービスに向かう旨が指示される。注文の指示を受けたワゴンサービス員は、注文を要求している遊技者までワゴン車を運搬し、遊技者に注文された商品を手渡すが、前後して自らが携帯する注文入力装置55に注文の商品と引落対価数(引落ポイント数)を入力し、赤外線送信部を精算機2の赤外線受信部54に向けた上で送信ボタンを操作して入力した注文データ1(図32参照)を送信する。
注文入力装置55から送信された注文データ1(商品コード、引落ポイント数、注文入力装置55に個別に付与されている識別データとしての端末ID等よりなる)は、赤外線受信部54を通じて精算機2に入力される。SCPUは、ステップB02で注文データ1の入力があるか否かを判定しており、注文データ1の入力があるとステップB02をYESと判定し、ステップB03の引落判定処理に進む。例えば、300番台の遊技者が、ワゴンサービス員にコーヒーを注文し、ワゴンサービス員が注文入力装置55によってコーヒー、引落ポイント数「120」を入力して送信操作した場合には、300番台の精算機2に「0001(コーヒーの商品コード)」、「120(引落ポイント数)」、「A001(端末ID)」が受信入力される。
図29はSCPUが実行する引落判定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。引落判定処理を開始すると、まず、受信入力された注文データ1に含まれる引落ポイント数を球単価TKで除して商品注文に必要な引落球数を求め、HOレジスタに記憶する(ステップB20)。例えば、この遊技者が、先に述べた球単価変更処理にて1球4円のレートを選択している場合には、引落球数として120/4=30が、HOレジスタに記憶される。また、球単価変更処理にて1球2円のレートを選択している場合には、引落球数として120/2=60が、HOレジスタに記憶される。次いで、第2持球数Q1(精算機2が管理する持球数)と引落球数HOとを比較し、第2持球数Q1が引落球数HO以上であるか否かを判定する(ステップB21)。なお、本実施形態では、注文した商品に関わる引落対価数の引落において、第2持球数Q1がある場合には、第2持球数Q1を第1持球数P1(球情報制御基板20が管理する持球数)に優先して消費するようにしている。
第2持球数Q1が引落球数HO以上であれば、第2持球数Q1のみで商品注文に関わる引落が可能であり、ステップB21をYESと判定すると、引落フラグに「1(引落可)」をセットし(ステップB22)、HOレジスタに記憶されている引落球数を第2持球数Q1から引き落とす引落球数としてHOSレジスタに記憶し(ステップB23)、ポイント数記憶エリアに記憶されているポイント数PSから差し引く引落ポイント数として「0」をHOPSレジスタにセットし(ステップB24)、引落判定処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
一方、第2持球数Q1が引落球数HO以上でない場合(例えば、第2持球数Q1が20で、引落球数HOが30である等の場合)、第2持球数Q1だけでは商品の引落対価が不足することになり、ステップB21をNOと判定すると、HOレジスタに記憶されている引落球数から第2持球数Q1を減算し、減算結果を不足数としてFレジスタに記憶し(ステップB25)、TCPUに対して不足数Fの要求指令を送信し(ステップB26)、ステップB27にてTCPUから送られる送信球数を受信するまで待機する(ステップB27をNOと判定する処理を繰り返す)。
一方、TCPUは、図14のステップS175の不足数処理にてSCPUから不足球数の要求指令が送信されているか否かを判定している。図31は、TCPUが実行する不足数処理のサブルーチンを示すフローチャートである。TCPUは、不足数処理を開始すると、まず、不足数Fの要求指令を受信したか否かを判定する(ステップS90)。不足数Fの要求指令を受信しない場合、ステップS90をNOと判定し、不足数処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
一方、不足数Fの要求指令を受信した場合、ステップS90をYESと判定し、ステップS91に進むと、TCPUは、現在管理している第1持球数P1が不足数F以上であるか否かを判定する(ステップS91)。
第1持球数P1が不足数F以上である場合、ステップS91をYESと判定し、ステップS92に進み、受信した不足数Fどおりの送信球数をSCPUに送信し(ステップS92)、第1持球数P1から送信した送信球数(=不足数F)を減算して減算結果を第1持球数P1として記憶する(ステップS93)。なお、持球数の移動の場合と同様であって、持球数の管理先が球情報制御基板20から精算機2に移る。ステップS93を終えると、TCPUは不足数処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
一方、ステップS91にて、第1持球数P1が不足数F以上でない場合、即ち、現在管理している第1持球数P1が不足数Fに満たない場合、ステップS91をNOと判定し、ステップS94に進む。この場合は、現在管理している第1持球数P1の全てをSCPUに送信する。TCPUは、第1持球数P1を送信球数としてSCPUに送信し(ステップS94)、ステップS95に進み、第1持球数P1の全てを送信球数としてSCPUに送信したのであるから、管理する第1持球数P1は0になり、RAMの第1持球数記憶エリアを0クリアし(ステップS95)、不足数処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
TCPUが送信球数を送信することにより、SCPUはステップB27で送信球数を受信することになり、ステップB27をYESと判定し、第2持球数Q1に受信した送信球数を加算して加算結果を第2持球数Q1として記憶する(ステップB28)。次いで、受信した送信球数が要求した不足数Fに等しいか否かを判定する(ステップB29)。受信した送信球数が要求した不足数Fに等しい場合には、第1持球数P1から移動した送信球数を加えた第2持球数Q1で商品注文に関わる引落が可能であり、ステップB29をYESと判定すると、引落フラグに「1(引落可)」をセットし(ステップB30)、HOレジスタに記憶されている引落球数を第2持球数Q1から引き落とす引落球数としてHOSレジスタに記憶し(ステップB31)、ポイント数記憶エリアに記憶されているポイント数PSから差し引く引落ポイント数として「0」をHOPSレジスタにセットし(ステップB32)、引落判定処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
一方、ステップB29にて、受信した送信球数が要求した不足数Fに等しくない場合には、第1持球数P1から移動した送信球数を加えた第2持球数Q1でも商品の引落対価が不足することになり、ステップB29をNOと判定すると、不足数Fから受信した送信球数を減算し、減算結果を新たな不足数としてFレジスタに記憶し(ステップB33)、ステップB33で求めた不足数Fに球単価TKを乗じて引落に必要な不足分の引落ポイント数を求め、HOPSレジスタに記憶する(ステップB34)。
次いで、ステップB35に進み、HOPSレジスタに記憶した不足分の引落ポイント数とポイント数記憶エリアに記憶されているポイント数PSとを比較し、ポイント数PSが引落ポイント数HOPS以上であるか否かを判定する(ステップB35)。ポイント数PSが引落ポイント数HOPS以上であれば、第1持球数P1から移動した送信球数を加えた第2持球数Q1の全てとポイント数PSとの両者で、商品注文に関わる引落が可能であり、ステップB35をYESと判定すると、引落フラグに「1(引落可)」をセットし(ステップB36)、第2持球数Q1から引き落とす引落球数として第2持球数Q1をHOSレジスタに記憶し(ステップB37)、引落判定処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
一方、ポイント数PSが引落ポイント数HOPS以上でない場合、第1持球数P1から移動した送信球数を加えた第2持球数Q1の全てとポイント数PSとの両者によっても、商品注文に関わる引落が不可能であり、ステップB35をNOと判定すると、引落フラグに「2(引落不可)」をセットし(ステップB38)、引落判定処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
SCPUは引落判定処理を抜けるとステップB04に進み、商品注文に際して引落対価の引落が可能であるか不可能であるかを判定する(ステップB04)。即ち、引落フラグの値が「1(引落可)」であるか否かを判定し、引落フラグの値が「1(引落可)」であれば引落可能と判定し、ステップB05に進む。一方、引落フラグの値が「1(引落可)」でなければ引落不可能(引落フラグ=2)と判定し、ステップB13に進む。
まず、ステップB04において引落不可能と判定した場合には、引落フラグを0クリアし(ステップB13)、タッチパネル表示器53に図26に示すようなワゴンサービスの利用不可画面を所定時間(例えば10〜15秒程度)表示する(ステップB14)。ワゴンサービスの利用不可画面には、「ポイント又は持球が不足しているため、ワゴンサービスが利用できない」旨が文字表示されているため、遊技者並びにワゴンサービス員の双方がワゴンサービスが利用できないことを認識できる。そして、所定時間に亘るワゴンサービスの利用不可画面の表示が終了すると、タッチパネル表示器53に再び図22のワゴンサービスメニュー画面を表示し(ステップB15)、ステップA10に戻る。
一方、ステップB04において引落可能と判定した場合には、ステップB05に進み、
注文データ1に自己の遊技台(封入式パチンコ機+精算機)を識別するために付与された台番号を付して図33に示すような注文データ2を作成し(ステップB05)、作成した注文データ2を管理コンピュータ52に対して送信する(ステップB06)。注文データ2を管理コンピュータ52に送信した後、精算機2は管理コンピュータ52から返信データが送られてくるまで待機する(ステップB07をNOと判定する処理を繰り返す)。
図34は管理コンピュータ52が実行する注文データ判定記憶処理のサブルーチンを示すフローチャートである。管理コンピュータ52は注文データ判定記憶処理を開始すると、精算機2から注文データ2の送信があるか否かを判定しており(ステップD11)、精算機2から注文データ2の送信がなければ、ステップD11をNOと判定して注文データ判定記憶処理を抜け、図示しないメインルーチンに戻る。
一方、精算機2から注文データ2の送信があれば、ステップD11をYESと判定し、注文データ2を受信バッファに取り込むことにより受信を行い(ステップD12)、ステップD13にて、受信した注文データ2の内容に通信異常がないか否か(例えば、端末IDが登録されているものであるか、商品コードが登録されているものであるか等)を判定する(ステップD13)。ステップD13にて異常ありと判定された場合、ステップD13をNOと判定し、注文データ2を送信した精算機2に対して引落不許可指令を送信し(ステップD24)、注文データ判定記憶処理を抜け、図示しないメインルーチンに戻る。
ステップD13にて異常なしと判定された場合、ステップD13をYESと判定し、注文データ2に対応し、図36に示すような注文データファイルにおけるデータの書き込み位置を指定するためのポインタPT1を+1し(ステップD14)、受注識別情報としての受注番号を+1し(ステップD15)、ステップD16に進む。なお、ポインタPT1の初期値及び受注番号の初期値は、開店処理(営業開始前にオペレータによって開始が指示される)により、「0」とされているものとする。
管理コンピュータ52は、ステップD16に進むと、引落フラグに「0(引落の未処理)」をセットし(ステップD16)、注文データレコードを生成する(ステップD17)。次いで、受注番号を注文データレコードに記憶し(ステップD18)、日時データ(例えば、5月22日10時12分)を注文データレコードに記憶し(ステップD19)、受信した注文データ2を注文データレコードに記憶し(ステップD20)、引落フラグ(=0)を注文データレコードに記憶し(ステップD21)、注文データレコードを注文データファイルのポインタPT1で指定されるレコードに格納し(ステップD22)、注文データ2を送信した精算機2に対して受注番号及び引落許可指令を送信し(ステップD23)、注文データ判定記憶処理を抜け、図示しないメインルーチンに戻る。
以上のように、注文データ2の適否判定の結果、異常なしと判定した場合には、注文データファイルに注文データ2に基づく受注データが記憶されると共に注文データ2を送信した精算機2に対して受注番号及び引落許可指令を送信する。一方、注文データ2の適否判定の結果、異常ありと判定した場合には、受注番号の発行を行わず、注文データファイルへの受注データの記憶を行わず、注文データ2を送信した精算機2に対して引落不許可指令のみを送信する。
精算機2のSCPUは、管理コンピュータ52が注文データ2に対する返信データを送信すると、ステップB07にて受信することになり、返信データを受信すると(ステップB07をYESと判定)、返信データの内容に引落許可指令が含まれているか否かを判定する(ステップB08)。
返信データに引落許可指令が含まれていない場合には、返信データは引落不許可指令であることになり、ステップB08をNOと判定し、タッチパネル表示器53にワゴンサービスのデータエラーの旨を所定時間(例えば10〜15秒程度)表示し(ステップB12)、注文データ1の送信にエラーが発生して注文データが管理コンピュータ52に記録されていないことをワゴンサービス員に報知する。そして、所定時間に亘るワゴンサービスのデータエラーの表示が終了すると、タッチパネル表示器53に再び図23のワゴンサービスメニュー画面を表示し(ステップB13)、ステップA10に戻る。
一方、返信データに引落許可指令が含まれていれば、ステップB08をYESと判定し、タッチパネル表示器53に図24に示すワゴンサービスの引落確認画面を表示する(ステップB09)。
引落確認画面には、図24に示すように、注文データ1を送信した注文入力装置55の端末ID(図24では端末IDとして「01」)と共に、入力された注文データ1に対応する商品名及び引落対価数が表示される。図24では、遊技客がワゴンサービス員に注文した注文内容として、「コーヒー」、「120(引落ポイント数)」、「30(球単価4円でプレーしていることにより、引落球数としては30)」が表示され、「精算機の持球数から30」引き落す旨が表示されている例を示している。また、「引落してもよいですか?」と遊技者に選択操作させる旨が表示されている。遊技者は、引落確認画面に表示されている商品名とその引落対価数を確認し、引落を実行する場合には「はい」ボタン58を操作する。
仮に、ワゴンサービス員が注文した商品を間違って入力したり、引落ポイント数を誤り入力した場合、引落確認画面に表示されている商品名とその引落対価数を確認して注文入力に誤りがあることを判断できる。遊技者は、引落を取り消す(キャンセルする)場合には「いいえ」ボタン59を操作する。
このように、ワゴンサービス員が注文入力装置55から精算機2に送信した注文データ1は、精算機2から管理コンピュータ52に送信され、管理コンピュータ52にてデータに異常がなければ受注データとして記憶され、しかる後に精算機2に引落許可指令及び受注番号が返信され、ここで初めてタッチパネル表示器53に図24に示すワゴンサービスの引落確認画面において端末IDと共に、入力された注文データに対応する商品名及び引落対価数が表示される。従って、ワゴンサービス員は、端末IDと共に、送信した注文データの内容をタッチパネル表示器53の表示画面で逐一確認でき、注文入力装置55の送信不良や精算機2の受信不良等による管理コンピュータ52への販売記録漏れ等の不安を払拭することができる。
また一方、商品交換に対する引落を遊技者に確認させた上で引落を行うか取り消すかの操作を行わせるようにしたので、ワゴンサービス員の商品や引落対価数の入力間違いを防止することができる。
SCPUは、ステップB09に次いでステップB10の引落確認処理に進み、遊技者に商品注文に関わる引落データ(商品名や引落対価)の確認操作入力を行わせる。図30はSCPUが実行する引落確認処理のサブルーチンを示すフローチャートである。引落確認処理を開始すると、まず、ステップB41では、「はい」ボタン58が操作されたか否かを判定する(ステップB41)。「はい」ボタン58が操作されていない場合、ステップB41をNOと判定し、ステップB42に進む。ステップB42では、「いいえ」ボタン59が操作されたか否かを判定する(ステップB42)。「いいえ」ボタン59が操作されていない場合、ステップB42をNOと判定し、ステップB41に戻る。よって、引落確認画面を表示すると、「はい」ボタン58又は「いいえ」ボタン59が操作されるまでの間、ステップB41をNOと判定し、ステップB42をNOと判定しステップB41に戻る処理ルーチンを繰り返す。
「はい」ボタン58が操作された場合、遊技者が引落することを了承したことになり、ステップB41をYESと判定し、ステップB43に進み、第2持球数Q1からHOSレジスタに記憶されている引落球数を減算して減算結果を第2持球数Q1として記憶し(ステップB43)、ポイント数記憶エリアのポイント数PSからHOPSレジスタに記憶されている引落ポイント数を減算して減算結果をポイント数PSとしてポイント数記憶エリアに記憶し(ステップB44)、引落フラグを0セットして初期値に戻し(ステップB45)、引落を行ったことに対応して管理コンピュータ52に対して受注番号及び引落済(=1)を送信し(ステップB46)、タッチパネル表示器53に図25に示すようなワゴンサービスの引落結果画面を所定時間(例えば10〜15秒程度)表示する(ステップB47)。
ワゴンサービスの引落結果画面には、例えば、「コーヒー120ポイント(球数30)」、「精算機の持球数から30引落しました。」のような引落を行った旨及び「ありがとうこざいました。」の旨が表示されているため、遊技者並びにワゴンサービス員の双方が商品注文に関わる引落対価の引落が行われたことを認識できる。ワゴンサービス員は、ワゴンサービスの引落結果画面を確認して商品(コーヒー)を遊技者に提供する。そして、所定時間に亘るワゴンサービスの引落結果画面の表示が終了すると、引落確認処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻り、タッチパネル表示器53に再び図23のワゴンサービスメニュー画面を表示し(図6のステップB11)、ステップA10に戻る。
一方、ワゴンサービス員が商品コードや引落ポイント数を誤り入力したり、不正に引落ポイント数を水増しして入力したこと(不正請求)によって遊技者の注文内容と異なる注文内容がワゴンサービスの引落確認画面に表示され、遊技者が注文内容に誤りがあると判断した場合には、ワゴンサービス員にその旨を伝えると共に「いいえ」ボタン59を操作すればよい。
「いいえ」ボタン59が操作された場合には、遊技者が引落することを拒絶したことになり、ステップB42をYESと判定し、引落フラグを0セットして初期値に戻し(ステップB48)、管理コンピュータ52に対して受注番号及び引落取消(=2)を送信し(ステップB49)、タッチパネル表示器53に図27に示すようなワゴンサービスの引落取消画面を所定時間(例えば10〜15秒程度)表示する(ステップB50)。図27に示すように、ワゴンサービスの引落取消画面には、例えば、「コーヒー120ポイント(球数30)」、「引落をキャンセルしました。」のような引落の取消を行った旨が表示されているため、遊技者並びにワゴンサービス員の双方が商品注文に関わる引落対価の引落が取り消されたことを認識できる。そして、所定時間に亘るワゴンサービスの引落取消画面の表示が終了すると、引落確認処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻り、タッチパネル表示器53に再び図23のワゴンサービスメニュー画面を表示し(図6のステップB11)、ステップA10に戻る。ワゴンサービス員は、注文入力装置55に注文の商品と引落対価数(引落ポイント数)を再度入力し直し、送信ボタンを操作して入力した注文データを再度精算機2に送信する。
一方、管理コンピュータ52は、引落結果データ記憶処理にて、精算機2から引落結果データの送信があるか否かを判定している。図35は、管理コンピュータ52が実行する引落結果データ記憶処理のサブルーチンを示すフローチャートである。まず、ステップD31にて、精算機2から引落結果データの送信があるか否かを判定する。引落結果データの送信がなければ、ステップD31をNOと判定して引落結果データ記憶処理を抜け、図示しないメインルーチンに戻る。
精算機2から引落結果データの送信があれば、ステップD31をYESと判定し、引落結果データを受信バッファに取り込むことで受信を行う(ステップD32)。次いで、受信した引落結果データに含まれる受注番号に対応する受注データを注文データファイル(図36参照)から読み出し(ステップD33)、引落結果データに含まれる引落結果(引落済または引落取消の何れか)を受注データの引落フラグエリアに記憶し(ステップD34)、受注データを注文データファイルに格納し(ステップD35)、引落結果データ記憶処理を抜けて図示しないメインルーチンに戻る。よって、注文データ2に基づいて注文データファイルに記憶した受注データに関する引落結果が記憶される。
よって、閉店後(管理コンピュータ52が精算機からの注文データの収集を終了した後)、ワゴンサービスによる売上精算処理(後述の図37)にて、端末ID毎の売上(引落ポイント数)を集計して集計結果に基づいてホールがワゴンサービス業者に支払う代金を把握することができる。また、同一の商品コードの個数をカウントすることにより、注文の多い商品と少ない商品とを把握でき、季節や天候と日時データとを付き合わせて商品内容をどれにするかやその個数等の目安に役立てることもできる。
なお、ワゴンサービスの商品注文に伴う引落対価数の引落が実行された場合、精算機2にあってはステップA10の表示処理にて第2持球数が更新表示され、また、球情報制御基板20にあってはステップS10にて第1持球数が更新表示されるので、引落結果を遊技機持球数表示部9並びに精算機持球数表示部10によって遊技者に認識させることができる。
次に、遊技結果の精算と精算に関わる遊技終了について説明する。遊技者が遊技によって獲得した持球数(第1持球数P1+第2持球数Q1)を精算するには、精算ボタン13を操作する。精算ボタン13が操作されると、精算ボタン13の操作信号が精算機2のSCPUに入力される。SCPUは、図5のステップA18にて、精算ボタン13の操作ありか否かを判定しており、ステップA18をYESと判定してステップA23に進む。ここで、遊技開始のために球貸が実質的に行われた場合、実行フラグが「2」となっている結果(図4のステップA16参照)、ステップA23をNOと判定し、続いてステップA24をNOと判定し、ステップA25の精算処理に進む。
図13は、SCPUが実行する精算処理のサブルーチンを示すフローチャートである。SCPUは精算処理を開始すると、まず、球情報制御基板20のTCPUに対して遊技終了指令を送信し(ステップA30)、次いで、ステップA31以下の判定処理に進んでTCPUから送られてくる遊技終了指令に対する終了状態についての回答を判定する。ステップA31では、「通常終了可」を受信したか否かを判定する(ステップA31)。「通常終了可」を受信しないのであれば、ステップA31をNOと判定してステップA32に進む。ステップA32では、「強制終了のみ可」を受信したか否かを判定する(ステップA32)。「強制終了のみ可」を受信しないのであれば、ステップA32をNOと判定してステップA33に進む。ステップA33では、「終了待ち」を受信したか否かを判定する(ステップA33)。「終了待ち」を受信しないのであれば、ステップA33をNOと判定してステップA31に戻る。
以下、SCPUは、「通常終了可」、「強制終了のみ可」及び「終了待ち」のうちのいずれかを受信するまでの間、ステップA31をNOと判定、ステップA32をNOと判定、ステップA33をNOと判定、ステップA31に戻る処理ルーチンを繰り返し行う。
精算ボタン13の操作に応じてSCPUが遊技終了指令をTCPUに送信することにより、TCPUはSCPUから送られた遊技終了指令を受信することになる。TCPUは、図14のステップS14にて、遊技終了指令の受信があるか否かを判定しており、ステップS14をYESと判定してステップS22の遊技状態判定処理に進む。
図18は、TCPUが実行する遊技状態判定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。TCPUは遊技状態判定処理を開始すると、まず、メイン制御基板19から送信される遊技状態信号(図2参照)を入力する(ステップS60)。次いで、ステップS61以下の判定処理に進み、入力した遊技状態信号が表す遊技状態の種別を判定し、判定結果に基づいて各処理に分岐する。
ステップS61では、遊技状態が大当り遊技状態中(大当り遊技中)であるか否かを判定する(ステップS61)。大当り遊技状態中である場合、ステップS61をYESと判定し、ステップS68に進み、大当り遊技状態中は遊技者に特別有利な遊技状態であるから、「強制終了のみ可」をSCPUに送信する(ステップS68)。一方、大当り遊技状態中でない場合、ステップS61をNOと判定し、ステップS62に進む。
ステップS62では、遊技状態が高確率中(大当りとなる確率が高くなっている遊技状態)であるか否かを判定する(ステップS62)。高確率中である場合、ステップS62をYESと判定し、ステップS68に進み、高確率中も遊技者に特別有利な遊技状態であるから、「強制終了のみ可」をSCPUに送信する(ステップS68)。一方、高確率中でない場合、ステップS62をNOと判定し、ステップS63に進む。
ステップS63では、遊技状態が時短遊技中(通常は30秒程度の普通図柄の可変表示時間が数秒に短縮し、同時に普通図柄が当った時に普通電動役物ソレノイド30の駆動で開放する可変入賞口で構成された始動口の開放時間が長くなる。このため、始動口に入賞する単位時間当りの個数が増える。また、特別図柄の変動時間も短くなる。これにより、短時間に多くの抽選を受けることができる)であるか否かを判定する(ステップS63)。時短遊技中である場合、ステップS63をYESと判定し、ステップS68に進み、時短遊技中も遊技者に特別有利な遊技状態であるから、「強制終了のみ可」をSCPUに送信する(ステップS68)。一方、時短遊技中でない場合、ステップS63をNOと判定し、ステップS64に進む。
ステップS64では、遊技状態が特別図柄の変動中であるか否かを判定する(ステップS64)。特別図柄の変動中である場合、ステップS64をYESと判定し、ステップS71に進み、特別図柄の変動中は遊技中となっている遊技状態と認められるから、「終了待ち」をSCPUに送信する(ステップS71)。一方、特別図柄の変動中でない場合、ステップS64をNOと判定し、ステップS65に進む。
ステップS65では、遊技状態が特別図柄の保留あり(特別図柄の変動について保留がある状態)であるか否かを判定する(ステップS65)。特別図柄の保留ありである場合、ステップS65をYESと判定し、ステップS71に進み、特別図柄の保留ありの場合、保留されている特別図柄の変動が全て消化されるまでは遊技中となっている遊技状態と認められるから、「終了待ち」をSCPUに送信する(ステップS71)。一方、特別図柄の保留ありではない場合、ステップS65をNOと判定し、ステップS66に進む。
ステップS66に進む場合、遊技を終了できる遊技状態と認められるから、「通常終了可」をSCPUに送信する(ステップS66)。次いで、「通常終了可」を送信したことに対応して監視フラグを0クリアし(ステップS67)、遊技状態判定処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
また、「強制終了のみ可」をSCPUに送信した場合、ステップS68に次いで、「強制終了のみ可」を送信したことに対応して監視フラグに「2」をセットし(ステップS69)、発射装置を発射可能として遊技の続行を可能とし(ステップS70)、遊技状態判定処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
また、「終了待ち」をSCPUに送信した場合、ステップS71に次いで、「終了待ち」を送信したことに対応して監視フラグに「1」をセットし(ステップS72)、発射装置を停止して遊技を停止し(ステップS73)、遊技状態判定処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。
図14のTCPUのメインルーチンに戻り、TCPUは、遊技状態判定処理を抜けるとステップS23に進み、監視フラグが「0」であるか否かを判定する(ステップS23)。遊技状態判定処理でSCPUに「通常終了可」を送信したのであれば、監視フラグは0クリアされており(図18のステップS67参照)、ステップS23をYESと判定し、ステップS24の遊技終了処理に進む。
図19は、TCPUが実行する遊技終了処理のサブルーチンを示すフローチャートである。TCPUは遊技終了処理を開始すると、まず、発射装置を停止して遊技を停止する(ステップS80)。次に、第1持球数記憶エリアに記憶されている現在の第1持球数P1(球情報制御基板20で管理している持球数)を精算機2のSCPUに送信し(ステップS81)、ステップS82にて、TCPUから送られてくる処理終了を受信するまで待機する(ステップS82をNOと判定する処理を繰り返す)。なお、送信された第1持球数P1に対応する精算機2のSCPUが行う処理については後述する。
そして、TCPUから送信された第1持球数P1に対応するSCPUの処理が終了すると、SCPUが処理終了を送信するので、TCPUは処理終了を受信することになり、ステップS82をYESと判定し、第1持球数P1を精算機2のSCPUに送信したのであるから、管理する第1持球数P1は0になり、RAMの第1持球数記憶エリアを0クリアする(第1持球数P1を0クリア)(ステップS83)。ステップS83を終えると、TCPUは遊技終了処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。そして、TCPUはメインルーチンに戻ると処理終了となる。
図13の精算処理のサブルーチンのフローチャートに戻り、まず、TCPUが「通常終了可」を送信した場合について説明する。TCPUが「通常終了可」を送信した場合、SCPUは、遊技終了指令に対する終了状態についての回答として「通常終了可」を受信することになり、ステップA31をYESと判定し、ステップA35に進み、TCPUから送信されてくる第1持球数P1を受信したか否かを判定する(ステップA35)。以下、SCPUは第1持球数P1を受信するまで、待機する(ステップA35をNOと判定する処理を繰り返す)。
上述のように、TCPUが「通常終了可」を送信した場合、TCPUが第1持球数P1を精算機2のSCPUに送信するので、SCPUは第1持球数P1を受信することになり、ステップA35をYESと判定し、ステップA36に進む。ステップA36に進むと、SCPUは、第2持球数Q1に受信した第1持球数P1を加算して加算結果を第2持球数Q1として記憶する(ステップA36)。これにより、遊技者が遊技を行った遊技結果としての持球数の全て(第1持球数P1+第2持球数Q1)が第2持球数Q1として記憶される。次いで、第2持球数Q1に球単価記憶エリアに記憶されている球単価TKを乗じて上記遊技結果としてのポイント数を算出し、Aレジスタに記憶する(ステップA37)。次いで、ステップA38に進んで、ポイント数記憶エリアに記憶されているポイント数PSにAレジスタに記憶した遊技結果としてのポイント数を加算し、加算結果をポイント数PSとしてポイント数記憶エリアに記憶する(ステップA38)。これにより、今回の遊技結果としてのポイント数がポイント数記憶エリアに記憶されているポイント数PSに加算されてポイント数PSとして記憶される。そして、TCPUに処理終了を送信し(ステップA39)、ステップA40に進み、カード48のポイント数記憶部51にポイント数PSを書き込み(ステップA40)、精算処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻り、ステップA26に進む。
SCPUは、ステップA26に進むと、終了中止フラグが「1(終了中止)」であるか否かを判定する(ステップA26)。なお、終了中止フラグは、精算ボタン13の操作に応じた回答として「強制終了のみ可」を受信した場合、精算を行うか(YESボタン16の操作)精算を中止するか(NOボタン17の操作)を遊技者に選択入力させ、いずれかのボタンが操作されたのかを識別するためのフラグである。また、終了中止フラグは、図示しない電源投入時に行われるワークエリアの初期化処理により初期値「0」とされているものである。
SCPUが精算処理において「通常終了可」を受信した場合、終了中止フラグの内容に変化はなく、終了中止フラグは初期値「0」である。従って、SCPUは、ステップA26をNOと判定し、ステップA27に進み、カード48をカード挿入口46から排出し(ステップA27)、処理を終了する。これにより、遊技結果としてのポイント数が加算されてポイント数PSを書き替えられたカード48が遊技者に返却されることとなる。
次に、TCPUが「強制終了のみ可」を送信した場合について説明する。前述のように、例えば、大当り遊技状態中に、遊技者が精算ボタン13を操作した場合等が相当する。図14のTCPUのメインルーチンに戻り、SCPUは、遊技状態判定処理を抜けるとステップS23に進み、監視フラグが「0」であるか否かを判定する(ステップS23)。遊技状態判定処理でSCPUに「強制終了のみ可」を送信したのであれば、監視フラグは「2」がセットされており(図18のステップS69参照)、TCPUは、ステップS23をNOと判定し、ステップS10の表示処理に戻る。以下、監視フラグの値「2」に基づいて、ステップS10〜ステップS13、ステップS14をNOと判定し、ステップS15をNOと判定し、ステップS16、ステップS17を行い、監視フラグが「2」であるから、ステップS18をYESと判定し、ステップS19に進む。
ステップS19では、強制終了指令を受信したか否かを判定する(ステップS19)。強制終了指令を受信しない場合、ステップS19をNOと判定し、ステップS20に進む。ステップS20では、終了中止指令を受信したか否かを判定する(ステップS20)。終了中止指令を受信しない場合、ステップS20をNOと判定し、ステップS10の表示処理に戻る。以下、強制終了指令又は終了中止指令を受信するまでの間、上述のステップS10〜ステップS20をNOと判定するまでの処理ルーチンを繰り返す。また、この場合は、遊技者に特別有利な遊技状態であり、遊技が続行されているものである。
図13の精算処理のサブルーチンのフローチャートに戻り、TCPUが「強制終了のみ可」を送信した場合、SCPUは、遊技終了指令に対する終了状態についての回答として「強制終了のみ可」を受信することになり、ステップA32をYESと判定し、ステップA41に進み、タッチパネル表示器53に強制終了時のメッセージを表示し(ステップA41)、ステップA42に進む。
図21は、タッチパネル表示器53に表示される強制終了時のメッセージの一表示態様を示す図である。タッチパネル表示器53には、例えば、「精算して遊技を終了する場合は、YESを押してください。精算せずに遊技を続ける場合は、NOを押してください。」のように、精算を行うか(YESボタン16の操作)精算を中止するか(NOボタン17の操作)の選択入力を遊技者に行わせる旨が表示されている。遊技者は、強制終了時のメッセージ表示を視認し、精算を行う場合にはYESボタン16の操作を行い、精算を中止する場合にはNOボタン17の操作を行う。
SCPUは、ステップA42では、YESボタン16が操作されたか否かを判定する(ステップA42)。YESボタン16が操作されていない場合、ステップA42をNOと判定し、ステップA43に進む。ステップA43では、NOボタン17が操作されたか否かを判定する(ステップA43)。NOボタン17が操作されていない場合、ステップA43をNOと判定し、ステップA42に戻る。よって、強制終了時のメッセージを表示すると、YESボタン16又はNOボタン17が操作されるまでの間、ステップA42をNOと判定し、ステップA43をNOと判定しステップA42に戻る処理ルーチンを繰り返す。
YESボタン16が操作された場合、遊技者が精算して遊技を終了することを了承したことになり、ステップA42をYESと判定し、ステップA44に進み、TCPUに強制終了指令を送信し(ステップA44)、ステップA35に進む。ステップA35に進むと、TCPUから送信されてくる第1持球数P1を受信したか否かを判定する(ステップA35)。以下、SCPUは第1持球数P1を受信するまで、待機する(ステップA35をNOと判定する処理を繰り返す)。
図14のフローチャートに戻り、SCPUが強制終了指令を送信した場合、TCPUは、強制終了指令を受信することになり、ステップS19をYESと判定し、ステップS24の遊技終了処理に進む。遊技終了処理については先に説明しているため、詳細な説明は省き、簡略すると、発射装置を停止して遊技を停止し、第1持球数記憶エリアに記憶されている現在の第1持球数P1を精算機2のSCPUに送信し、TCPUから送られてくる処理終了を受信すると、RAMの第1持球数記憶エリアを0クリアし(第1持球数P1を0クリア)、遊技終了処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。そして、TCPUはメインルーチンに戻ると処理終了となる。
上述のように、YESボタン16の操作に応じてSCPUが強制終了指令をTCPUに送信すると、TCPUが第1持球数P1を精算機2のSCPUに送信するので、SCPUは第1持球数P1を受信することになり、ステップA35をYESと判定し、ステップA36に進む。ステップA36に進むと、SCPUは、第2持球数Q1に受信した第1持球数P1を加算して加算結果を第2持球数Q1として記憶する(ステップA36)。これにより、遊技者が遊技を行った遊技結果としての持球数の全て(第1持球数P1+第2持球数Q1)が第2持球数Q1として記憶される。次いで、第2持球数Q1に球単価記憶エリアに記憶されている球単価TKを乗じて上記遊技結果としてのポイント数を算出し、Aレジスタに記憶する(ステップA37)。次いで、ステップA38に進んで、ポイント数記憶エリアに記憶されているポイント数PSにAレジスタに記憶した遊技結果としてのポイント数を加算し、加算結果をポイント数PSとしてポイント数記憶エリアに記憶する(ステップA38)。これにより、今回の遊技結果としてのポイント数がポイント数記憶エリアに記憶されているポイント数PSに加算されてポイント数PSとして記憶される。そして、TCPUに処理終了を送信し(ステップA39)、ステップA40に進み、カード48のポイント数記憶部51にポイント数PSを書き込み(ステップA40)、精算処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻り、ステップA26に進む。
SCPUは、ステップA26に進むと、終了中止フラグが「1(終了中止)」であるか否かを判定する(ステップA26)。SCPUが精算処理において「強制終了のみ可」を受信し、YESボタン16の操作に応じて強制終了指令を送信した場合、終了中止フラグの内容に変化はなく、終了中止フラグは初期値「0」である。従って、SCPUは、ステップA26をNOと判定し、ステップA27に進み、カード48をカード挿入口46から排出し(ステップA27)、処理を終了する。これにより、遊技結果としてのポイント数が加算されてポイント数PSを書き替えられたカード48が遊技者に返却されることとなる。
図13のフローチャートに戻り、一方、強制終了時のメッセージ表示に応じて、NOボタン17が操作された場合、遊技者が精算中止して遊技続行することを指示したことになり、ステップA43をYESと判定し、ステップA45に進み、TCPUに終了中止指令を送信し(ステップA45)、ステップA46に進み、終了中止フラグをセットし(ステップA46)、精算処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。このため、精算処理において、実質的な持球数の精算は行われないことになる。
図5のフローチャートに戻り、SCPUは精算処理を抜けてメインルーチンに戻ると、終了中止フラグがセットされている結果、ステップA26をYESと判定し、ステップA28に進み、終了中止フラグを0クリアして初期値に戻し(ステップA28)、ステップA10に戻る。よって、実行フラグが「2」である精算ボタン13が操作される以前の処理ルーチンに戻る。
図14のフローチャートに戻り、SCPUが終了中止指令を送信した場合、TCPUは、終了中止指令を受信することになり、ステップS20をYESと判定し、ステップS21に進み、監視フラグを0クリアして初期状態に戻し(ステップS21)、ステップS10の表示処理に戻る。以下、監視フラグの値「0」に基づいて、再度遊技終了指令を受信するまで、ステップS10〜ステップS13、ステップS14をNOと判定し、監視フラグが「0」であるから、ステップS15をNOと判定し、ステップS16、ステップS17、ステップS175を行い、監視フラグが「0」であるから、ステップS18をNOと判定し、ステップS10に戻る処理ルーチンを繰り返す。従って、遊技続行中の処理が行われることになる。そして、精算ボタン13が再度操作されることによってSCPUから遊技終了指令が送信され、TCPUが再度遊技終了指令を受信すると、遊技状態判定処理に進み、再度、遊技状態の判定が行われ、判定結果に応じて監視フラグの値が再設定されることになる。
次に、TCPUが「終了待ち」を送信した場合について説明する。前述のように、例えば、特別図柄の変動中である遊技状態や特別図柄の保留ありの遊技状態のときに、遊技者が精算ボタン13を操作した場合等が相当する。図14のTCPUのメインルーチンに戻り、SCPUは、遊技状態判定処理を抜けるとステップS23に進み、監視フラグが「0」であるか否かを判定する(ステップS23)。
遊技状態判定処理でSCPUに「終了待ち」を送信したのであれば、監視フラグは「1」がセットされており(図18のステップS72参照)、TCPUは、ステップS23をNOと判定し、ステップS10の表示処理に戻る。以下、ステップS10〜ステップS13、ステップS14をNOと判定し、監視フラグが「1」であるから、ステップS15をYESと判定し、ステップS22の遊技状態判定処理に再度進む。また、この場合は、遊技が続行されているものである。
図13の精算処理のサブルーチンのフローチャートに戻り、TCPUが「終了待ち」を送信した場合、SCPUは遊技終了指令に対する終了状態の回答として「終了待ち」を受信することになり、ステップA33をYESと判定し、ステップA47に進み、タッチパネル表示器53に終了待ち時のメッセージを表示し(ステップA47)、再びステップA31に戻る。この後、再度、TCPUから送信された「通常終了可」を受信するか若しくはTCPUから送信された「強制終了のみ可」を受信するまで、ステップA31をNOと判定、ステップA32をNOと判定、ステップA33をNOと判定、ステップA31に戻る処理ルーチンを繰り返し、待機状態となる。
図22は、タッチパネル表示器53に表示される終了待ち時のメッセージの一表示態様を示す図である。タッチパネル表示器53には、例えば「終了待ちです。しばらくお待ち下さい。」のように、遊技状態としてまだ、未消化の図柄変動や未消化の特別図柄の保留があり、これらが消化し切って遊技終了可能となるまで、終了待ちとなっている旨を遊技者に報知する。
一方、TCPUにおいては、図14のステップS22の遊技状態判定処理で、遊技状態に変化がなければ、監視フラグに「1」が再度セットされるため、前述と同様の処理ルーチンとなる。一方、特別図柄の保留が全て消化され、かつステップS61〜ステップS65の判定処理が全てNOと判定された場合、ステップS66に進み、遊技を終了できる遊技状態と認められるから、「通常終了可」をSCPUに送信する(ステップS66)。次いで、「通常終了可」を送信したことに対応して監視フラグを0クリアし(ステップS67)、遊技状態判定処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。そして、ステップS23をYESと判定し、ステップS24の遊技終了処理を行い、処理を終了する。
この場合、SCPUでは、「通常終了可」を受信することになり、ステップA35に進む。なお、ステップA35以下の処理は、前述の「通常終了可」を受信した場合として既に説明済みであるので、説明を簡略する。第1持球数P1を受信すると、ステップA35をYESと判定し、ステップA36〜ステップA40を実行し、精算処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。続くステップA26をNOと判定し、ステップA27に進み、カード48をカード挿入口46から排出し(ステップA27)、処理を終了する。これにより、遊技結果としてのポイント数が加算されてポイント数PSを書き替えられたカード48が遊技者に返却されることとなる。
一方、特別図柄の保留の消化途中で、ステップS61〜ステップS63の判定処理のうちのいずれか1つがYESと判定された場合(図18参照)、例えば、保留消化中に大当りとなった場合等が相当する。この場合には、ステップS68に進み、遊技者に特別有利な遊技状態と認められるから、「強制終了のみ可」をSCPUに送信する(ステップS68)。次いで、「強制終了のみ可」を送信したことに対応して監視フラグに「2」をセットし(ステップS69)、発射装置を発射可能として遊技の続行を可能とし(発射停止状態の解除となる)(ステップS70)、遊技状態判定処理のサブルーチンを抜けてメインルーチンに戻る。なお、この後の、TCPUが行う処理と、SCPUが行う処理については、TCPUが「強制終了のみ可」を送信した場合の処理、SCPUが「強制終了のみ可」を受信した場合として既に説明済みであるので、説明を省略する。
図37は、管理コンピュータ52が実行する売上精算処理のサブルーチンを示すフローチャートである。売上精算処理は、閉店後(管理コンピュータ52が精算機からの注文データの収集を終了した後)、実行される。売上精算処理を開始すると、管理コンピュータ52は、まず、端末IDをセットするためのAレジスタに初期値IDとして「1」をセットする(ステップD41)。実施形態では、端末IDは図36に示すように「01」から1つずつ昇順に付される2桁の数字で構成されているものとする。次に、注文データファイルの受注データの読み出し位置を指定するためのポインタPT1に初期値「1」をセットする(ステップD42)。次いで、端末機毎データファイルにおけるデータの書き込み位置を指定するためのポインタPT2に初期値「1」をセットする(ステップD43)。そして、同一の端末IDについての引落ポイント数を累計するための合計引落ポイント数エリアGPを0クリアし(ステップD44)、ステップD45に進む。
ステップD45に進むと、注文データファイルからポインタPT1で指定されるレコード(受注データ)を読み出し(ステップD45)、読み出した受注データに含まれる端末IDがAレジスタにセットされたIDと一致するか否かを判定する(ステップD46)。読み出した受注データに含まれる端末IDがAレジスタにセットされたIDと一致しない場合は、ステップD46をNOと判定してステップD53に進み、ポインタPT1を+1し(ステップD53)、ポインタPT1の値が注文データファイルに記憶されているデータ数Nを超えたか否かを判定し(ステップD54)、ポインタPT1の値がデータ数Nを超えていなければ、ステップD45に戻り、更新アップしたポインタPT1に従って次の受注データを読み出す。
一方、読み出した受注データに含まれる端末IDがAレジスタにセットされたIDと一致した場合、ステップD46をYESと判定し、端末機毎データファイルに記憶するためのデータレコードを生成し(ステップD47)、読み出した受注データを生成レコードに記憶し(ステップD48)、生成レコードを端末機毎データファイルのポインタPT2で指定されるレコードに格納し(ステップD49)、ポインタPT2を+1し(ステップD50)、ステップD51に進み、読み出した受注データに含まれる引落フラグが「1(引落済)」であるか否かを判定する(ステップD51)。
引落フラグは、商品注文に関わって引落が行われたか否かを識別可能に記憶するためのフラグであり、「0」で未処理、「1」で引落済、「2」で引落の取消を表す。管理コンピュータ52は、「1」の引落済である受注データについてのみ引落ポイント数の累計を行う。引落フラグが「1(引落済)」である場合には、ステップD51をYESと判定し、読み出した受注データに含まれる引落ポイント数を合計引落ポイント数エリアGPの値に加算し、加算結果を合計引落ポイント数として合計引落ポイント数エリアGPに記憶し(ステップD52)、ステップD53に進み、ポインタPT1を+1し(ステップD53)、ポインタPT1の値が注文データファイルに記憶されているデータ数Nを超えたか否かを判定し(ステップD54)、ポインタPT1の値がデータ数Nを超えていなければ、ステップD45に戻り、更新アップしたポインタPT1に従って次の受注データを読み出す。
管理コンピュータ52は、以上のような処理ルーチンを繰り返すことにより、注文データファイルの1番目の受注データから最終の受注データについてAレジスタに記憶されている端末IDの受注データを端末機毎データファイルに受注データを記憶すると共に、引落ポイント数を累計していく。そして、ポインタPT1の値がデータ数Nを超えると、ステップD54をYESと判定し、合計引落ポイント数エリアGPに記憶されているAレジスタに記憶されている端末IDについての合計引落ポイント数を、端末機毎データファイルのポインタPT2で指定されるレコードに格納し(ステップD55)、Aレジスタに記憶されている端末IDを次の端末IDに更新アップし(実施形態では+1し)(ステップD56)、Aレジスタに記憶されている端末IDが登録使用されている最終ID(以下、nと記す)を超えているか否かを判定する(ステップD57)。
Aレジスタに記憶されている端末IDが最終IDとしてのnを超えていなければ、ステップD57をNOと判定してステップD42に戻り、ステップD42〜ステップD44により各初期値をセットし、更新アップした端末IDについて、ステップD45以下に進み、先に述べた処理ルーチンを行う。そして、Aレジスタに記憶されている端末IDが最終IDとしてのnを超えると、ステップD57をYESと判定し、売上精算処理を終える。
以上に説明した売上精算処理を行うことで、端末ID毎の受注データが作成記憶されるので、各注文入力装置55毎の販売の事実が管理コンピュータ52に記憶される。また、各注文入力装置55毎の累計の引落ポイント数が記憶されるので、ワゴンサービス員により遊技者に提供された商品の対価を正確に把握することができ、事後にホールからワゴンサービス員に支払われる際に販売の事実とホールコンピュータの記録とを整合させることができる。
また、各注文入力装置55において、注文データ1を精算機2に対して送信する毎にその送信時刻と共に自己の記憶部(例えば、RAM)に順次記憶するように構成する。そして、管理コンピュータ52による売上精算処理による端末機毎データファイルの内容と自己の端末機に記憶されている注文データ1の履歴とを付き合わせることで、注文入力装置の注文データと管理コンピュータに記憶される注文データとの間の整合性という点で、より信頼性の高いものにすることができる。
実施形態では、遊技者により操作可能とされた球単価変更ボタン14により、球貸において遊技球1球に対する有価価値としての球単価を変更可能に設定する球単価変更手段を構成したが、球単価変更手段を遊技者には操作不可能とし、遊技場の係員のみが操作可能として封入機全台を同一の球単価に設定したり、遊技島設備単位で異なる球単価に設定する形態であってもよい。
また、実施形態の説明において、ワゴンサービス員の呼び出しは、遊技者がワゴンサービスメニュー画面に表示されている呼出ボタン60を操作することで呼び出すようにしているが、本発明はワゴンサービス員の呼び出しについては何ら限定されるものではなく、例えば、ワゴンサービス員が通りかかった際、遊技者が口頭でワゴンサービス員を呼び止め、その場でワゴンサービス員に商品を注文するような形態であってもよい。