上記目的を達成するため、本発明の特徴は、被施術者の足裏をマッサージする足裏用マッサージ器であって、回転駆動する棒状体の表面に被施術者の足裏をマッサージするための施術用突起を有した第1マッサージローラと、第1マッサージローラに対して施術者の足長を超えない範囲の間隔を介した位置に配置されて回転駆動する棒状体の表面に施術用突起を有した第2マッサージローラと、第1マッサージローラと第2マッサージローラとの間に配置されて被施術者の足裏を温めるための足温ヒータとを備え、足温ヒータは、熱を発する発熱部が少なくとも第1マッサージローラおよび第2マッサージローラのうちで上端部の高さが低い方の第1マッサージローラまたは第2マッサージローラにおける回転中心軸以上の高さ位置に配置されていることにある。
このように構成した本発明の特徴によれば、足裏用マッサージ器は、被施術者のつま先側に配置される第1マッサージローラと、同被施術者の踵側に配置される第2マッサージローラとの間に足裏を温めるための足温ヒータを備えて構成されている。そして、この場合、足温ヒータは、第1マッサージローラおよび第2マッサージローラのうちで上端部の高さが低い方の第1マッサージローラまたは第2マッサージローラにおける回転中心軸以上の高さ位置に配置されている。すなわち、足裏用マッサージ器は、足温ヒータが2つのマッサージローラ間であってかつ被施術者の足裏の直下位置に配置されているため、第1マッサージローラおよび第2マッサージローラが足温ヒータによって加熱されることがないとともに被施術者の足裏を足裏から近い位置で温めることができる。これにより、足裏用マッサージ器は、マッサージローラが加熱されることによる不快感を解消できるとともに足裏を適度に温めながら消費エネルギを低く抑えることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記足裏用マッサージ器において、第1マッサージローラおよび第2マッサージローラは、足温ヒータに対してそれぞれ被施術者の指の太さ以上の間隔を介して配置されていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、足裏用マッサージ器は、第1マッサージローラおよび前記第2マッサージローラが足温ヒータに対してそれぞれ被施術者の指の太さ以上の間隔を介して配置されているため、第1マッサージローラと足温ヒータとの間や、第2マッサージローラと足温ヒータとの間への手の指や足の指の巻き込みを防止することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記足裏用マッサージ器において、足温ヒータは、可撓性を有するフィルム状に形成されていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、足裏用マッサージ器は、足温ヒータが可撓性を有するフィルム状に形成されているため、足温ヒータを一時的または恒久的に湾曲させた状態で足裏用マッサージ器内に設置することができ、足裏用マッサージ器の構成の自由度を向上させることができる。また、この場合、足温ヒータを凸状に湾曲させた状態で設置することにより、加温領域を放射状に広げることができる。また、さらに、足温ヒータは、撓み変形可能に支持されることにより、被施術者の足裏が載置された場合には、この足裏形状に沿って変形することができるため、被施術者の足裏への自然な接触感を得ながら効率よく温めることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記足裏用マッサージ器において、さらに、足温ヒータを撓み変形可能な長さだけ張り出させた状態で同足温ヒータを裏面側から支持するためのヒータ支持体を備えていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、足裏用マッサージ器は、足温ヒータを撓み変形可能な長さだけ張り出させた状態で同足温ヒータを裏面側から支持するためのヒータ支持体を備えている。この場合、ヒート支持体は、例えば、足温ヒータの幅よりも短い幅に形成して構成することができる。このため、足温ヒータ上に被施術者の足裏が載置された場合には、足温ヒータの両端部分が撓み変形することにより被施術者の足裏への自然な接触感を得ながら効果的に温めることができる。また、万一、第1マッサージローラと足温ヒータとの間や、第2マッサージローラと足温ヒータとの間に手の指や足の指が入り込んだ場合であっても、足温ヒータが撓み変形することにより手の指や足の指の巻き込みを防止することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記足裏用マッサージ器において、ヒータ支持体は、前記足温ヒータを支持する面が曲面で構成されていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、足裏用マッサージ器は、ヒータ支持体における足温ヒータを支持する面が曲面で構成されているため、足温ヒータが撓み変形した場合であってもヒート支持体によって支持されている足温ヒータの裏面の損傷を防止することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記足裏用マッサージ器において、第1マッサージローラは、被施術者の足裏における指の付け根部分に対応する位置に配置されており、第2マッサージローラは、被施術者の足裏における土踏まずに対応する位置に配置されており、足温ヒータは、被施術者の足裏における内側足根小球に対応する位置に配置されていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、足裏用マッサージ器は、第1マッサージローラおよび第2マッサージローラが足裏における凹んだ部分である指の付け根部分および土踏まずの部分に配置されているとともに、足温ヒータが指の付け根部分および土踏まずの部分に対して張り出した内側足根小球に対応する位置に配置されている。これにより、足裏用マッサージ器は、回転駆動する第1マッサージローラおよび第2マッサージローラによる被施術者の足の位置ずれを防止しながら内側足根小球を温めることができ、冷え易いつま先部分を効果的に温めることができる。
以下、本発明に係る足裏用マッサージ器の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る足裏用マッサージ器100の外観構成の概略を斜め前方から示した前方斜視図である。また、図2は、図1に示した足裏用マッサージ器100の外観および内部構成を説明するために足裏用マッサージ器100を上方から見た一部破断平面図である。また、図3は、図2に示したA−A線から見た足裏用マッサージ器100の断面図である。また、図4は、足裏用マッサージ器100の作動を制御する制御システムのブロック図である。なお、本明細書において参照する各図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。この足裏用マッサージ器100は、被施術者の両足の足裏に対して押圧および加温によるマッサージを行う機械装置である。
(足裏用マッサージ器100の構成)
足裏用マッサージ器100は、ベース体101を備えている。ベース体101は、足裏用マッサージ器100の底部を構成するとともに足裏用マッサージ器100における主要な機械的および電気的な各部品を支持する板状の部材であり、硬質の樹脂材料を足裏用マッサージ器100の幅方向(左右方向)を長辺とする長方形状に形成されている。このベース体101の中央部には、足裏用マッサージ器100の前後方向に沿う箱型に形成された樹脂製の駆動部ケース102が設けられているとともに、この駆動部ケース102内に駆動モータ103およびコントローラ104がそれぞれ設けられている。
駆動モータ103は、コントローラ104によって作動が制御されて後述する第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120を回転駆動する電動機である。この駆動モータ103は、図示しない減速ギアを介して第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120にそれぞれ機械的に接続されている。コントローラ104は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータによって構成されており、駆動モータ103および後述する足温ヒータ130の各作動をそれぞれ制御する。具体的には、コントローラ104は、被施術者からの指示を操作パネル105を介して入力することにより、ROMなどの記憶装置に予め記憶された制御プログラムを実行することによって駆動モータ103および足温ヒータ130の各作動をそれぞれ制御する。
操作パネル105は、コントローラ104に対して被施術者の指示を入力するための入力装置であり、コントローラ104に電気的に接続された状態で駆動部ケース102の上面上に露出して設けられている。なお、この駆動部ケース102内には、家庭用電源から導入した電力を駆動モータ103、コントローラ104および足温ヒータ130にそれぞれ供給するための図示しない電源部なども備えているが、これらについては、本発明に直接関わらないため、その説明は省略する。
第1マッサージローラ110は、被施術者の足Fの裏側である足裏における指の付け根部分をマッサージするための回転駆動する棒体であり、足裏用マッサージ器100の前方側に被施術者の両足に対応して駆動部ケース102の両側からそれぞれ張り出した状態で設けられている。より具体的には、第1マッサージローラ110は、駆動モータ103に前記図示しない減速ギアを介して連結される駆動軸111上に施術用ローラ112が設けられて構成されている。施術用ローラ112は、駆動軸111の回転駆動によって回転する樹脂製の円筒体であり、被施術者の足裏の幅よりも若干短い長さに形成されるとともに円筒体の外周面上に施術用突起113を複数備えて構成されている。なお、図2,3においては、施術者の足Fを二点鎖線で示している。
施術用突起113は、被施術者の足裏を部分的に押圧するために施術用ローラ112の外周面から突出して成形された部分であり、施術用ローラ112と同じ樹脂材によって構成されている。この施術用突起113は、施術用ローラ112の外周面上において施術用突起113が施術用ローラ112の軸線方向に沿って互いに隣接配置されないように千鳥状に配置されているとともに、周方向に沿って同じ高さの施術用突起113が連続しないように周方向において互いに隣接する施術用突起113の高さが互いに異なる高さに形成されている。
この第1マッサージローラ110に対して足裏用マッサージ器100の後方側には、所定の間隔を介して第2マッサージローラ120が設けられている。第2マッサージローラ120は、被施術者の足裏における土踏まずの部分をマッサージするための回転駆動する棒体であり、被施術者の両足に対応して駆動部ケース102の両側からそれぞれ張り出した状態で設けられている。この場合、第2マッサージローラ120の第1マッサージローラ110に対する前記所定の間隔とは、本実施形態においては、被施術者の足裏における指の付け根部分と土踏まずとの間隔に対応した長さである。
この第2マッサージローラ120は、前記第1マッサージローラ110と同様に構成されている。すなわち、第2マッサージローラ120は、駆動モータ103に前記減速ギア(図示せず)を介して連結される駆動軸121上に施術用ローラ122が設けられて構成されている。施術用ローラ122は、前記施術用ローラ112と同様に、駆動軸121の回転駆動によって回転する樹脂製の円筒体であり、被施術者の足裏の幅よりも若干短い長さに形成されるとともに、円筒体の外周面上に施術用突起123を複数備えて構成されている。
施術用突起123は、前記施術用突起113と同様に、被施術者の足裏を部分的に押圧するために施術用ローラ122の外周面から突出して成形された部分であり、施術用ローラ122と同じ樹脂材によって構成されている。この施術用突起123は、施術用ローラ122の外周面上において施術用突起123が施術用ローラ122の軸線方向に沿って互いに隣接配置されないように千鳥状に配置されているとともに、周方向に沿って同じ高さの施術用突起123が連続しないように周方向において互いに隣接する施術用突起123の高さが互いに異なる高さに形成されている。なお、これら第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120にそれぞれ形成された施術用突起113,123は、被施術者の足裏に何等かの物理的な刺激を加えることができればよく、配置位置、配置数、形状および形態は本実施形態に限定されるものではない。
そして、これらの第1マッサージローラ110と第2マッサージローラ120は、第1マッサージローラ110の回転軸中心が第2マッサージローラ120の回転軸中心よりも高い位置に支持されている。すなわち、本実施形態における足裏用マッサージ器100は、第1マッサージローラ110側から第2マッサージローラ120側に向かって下り傾斜になるように構成されている。
これら左右の足Fごとに設けられた第1マッサージローラ110と第2マッサージローラ120との各間には、足温ヒータ130がそれぞれ設けられている。足温ヒータ130は、被施術者の足裏における指の付け根部分と土踏まずとの間の部分である内側足根小球を温めるための電熱器であり、前記コントローラ104による通電制御によって発熱状態が制御される。この足温ヒータ130は、被施術者の足Fの幅より若干短い長さを長辺とする長方形状に形成された可撓性を有するフィルム状に構成されており、第1マッサージローラ110における施術用突起113の上端部より若干低い高さ位置に4つの支柱131によって略水平状態に支持されている。
この場合、足温ヒータ130は、第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120に対して被施術者の手の指の太さ以上の隙間S1を介して配置されている。より具体的には、足温下ヒータ130における第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120にそれぞれ対向する各端面と、第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120における施術用突起113,123の各先端部うち、足温ヒータ130における前記各端面に対向する先端部との隙間S1が被施術者の手の指の太さ以上の隙間に設定されている。
また、この足温ヒータ130の下方には、ヒータ支持体132が設けられている、ヒータ支持体132は、被施術者の足Fが載置される足温ヒータ130を下方から支持するための樹脂製の支柱であり、足温ヒータ130の幅よりも狭い厚さで足温ヒータ130の長手方向(足裏用マッサージ器100の幅方向)に沿って壁状に延びて形成されている。このヒータ支持体132は、上面位置が足温ヒータ130の裏面に対して所定の隙間S2を介する高さに形成されている。この場合、所定の隙間S2は、被施術者の足Fが載置されることにより下方に撓み変形した足温ヒータ130を受け止めて支持することができるとともに、被施術者の足Fが載置されない無負荷状態において水平状態にある足温ヒータ130に接触しない範囲で設定される。また、ヒータ支持体132の上面は、曲面状に形成されるとともに足温ヒータ130の長手方向に沿って方形状の穴132aが複数形成されて構成されている。
このベース体101は、ハウジング140に組み付けられている。ハウジング140は、足裏用マッサージ器100の筐体を構成する樹脂製の部材であり、主として、台部141とカバー部142とが一体的に形成されて構成されている。台部141は、被施術者の両足を載置可能な程度の大きさおよび形状の台状に形成されるとともに、その中央部にベース体101を嵌め込むための段状の貫通孔141aが形成されている。すなわち、台部141は、貫通孔141aにベース体101が嵌め込まれることによって、ベース体101上に設けられた駆動部ケース102、第1マッサージローラ110、第2マッサージローラ120および足温ヒータ130をそれぞれ上方に露出した状態で支持している。また、台部141には、貫通孔141aに対して足裏用マッサージ器100の後方に被施術者の足Fにおける踵部を載置するための踵載置部141bが略水平に延びて形成されている。
カバー部142は、台部141の上面から被施術者の足Fにおけるつま先部分から足の甲部分までを収容可能な高さで台部141の一部を覆いつつ足裏用マッサージ器100の後部側が開口した袋状の部材である。具体的には、カバー部142は、台部141の上面上から露出する駆動部ケース102、第1マッサージローラ110および足温ヒータ130の全部および第2マッサージローラ120の一部を覆うとともに台部141における踵載置部141bを露出させる形状に形成されている。また、カバー部142には、その上面中央部に開口部が形成されており、この開口部から駆動部ケース102の上面に露出した操作パネル105が露出している。
ハウジング140における台部141上およびカバー部142の内周面上には、これらの各表面および同各表面に続く縁部をそれぞれ覆う布カバー150が設けられている。布カバー150は、台部141上およびカバー部142の内側に配置される被施術者の足Fを保護および保温するための布部材であり、柔軟で肌触りの良い材料(例えば、ポリエステルやポリウレタンなどの樹脂素材や綿)で構成されている。この布カバー150は、図示しない着脱機構(例えば、ボタン、ホックおよび面ファスナなど)によってハウジング140に対して着脱自在に取り付けられている。すなわち、足裏用マッサージ器100の使用時においては、台部141上に露出する第1マッサージローラ110、第2マッサージローラ120および足温ヒータ130は、台部141上に敷かれる布カバー150によって覆われた状態となる。
なお、この布カバー150は、図2においては足裏用マッサージ器100における内部構成の理解を助けるために図示を省略している。また、この足裏用マッサージ器100は、家庭用電源からの電力の導入するための図示しない電源コードなども備えているが、これらについては、本発明に直接関わらないため、その説明は省略する。
(足裏用マッサージ器100の作動)
次に、このように構成した足裏用マッサージ器100の作動について説明する。まず、この足裏用マッサージ器100を使用する被施術者は、足裏用マッサージ器100を用意する。次に、被施術者は、足裏用マッサージ装置100を起動させる。具体的には、被施術者は、足裏用マッサージ器100における図示しない電源コードを家庭用電源の差し込み口(所謂コンセント)に差し込んだ後、操作パネル105を操作して足裏用マッサージ器100の電源を入れる。これにより、足裏用マッサージ器100のコントローラ104は、図示しない所定の制御プログラムを実行することにより被施術者からの指令の入力を待つ待機状態となる。
次に、被施術者は、椅子やソファなどに腰掛けた状態で両足を足裏用マッサージ器100内に挿入する。具体的には、被施術者は、自身の両足のつま先側をカバー部142内に挿入して台部141上に配置する。この場合、被施術者は、自身の足裏における指の付け根部分を布カバー150で覆われた第1マッサージローラ110上に位置させるとともに踵部分を台部141における踵載置部141b上に配置する。これにより、被施術者の足Fにおける足裏は、指の付け根部分が第1マッサージローラ110上に位置し、内側足根小球部分が足温ヒータ130上に位置し、土踏まず部分が第2マッサージローラ120上に位置し、踵部分が踵載置部141b上に位置した状態となる。また、この場合、施術者は、第1マッサージローラ110側から第2マッサージローラ120側が下り傾斜しているため、楽な姿勢で足Fを載置することができる。
一方、足温ヒータ130は、被施術者の足裏における内側足根小球部分が載置されることによって下方に撓み変形するとともに、この撓み変形した状態でヒータ支持体132によって支持される。これにより、被施術者の足Fと足温ヒータ130とは布カバー150を介して密着した状態でヒータ支持体132によって安定的に支持される。そして、この場合、ヒータ支持体132は、上面が曲面状に形成されているため同上面側に撓み変形した足温ヒータ130に損傷を与えることがない。
次に、被施術者は、操作パネル105を操作することにより、足裏用マッサージ器100のコントローラ104に対してマッサージ動作の開始を指示する。この指示に応答して、
コントローラ104は、ROMなどの記憶装置に予め記憶されている図示しない制御プログラムを実行することによって駆動モータ103および足温ヒータ130の作動を開始させる。
これにより、駆動モータ103に連結された第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120は、互いに同一の回転方向に同一の回転速度で回転駆動することによって被施術者の足裏のマッサージを開始する。また、足温ヒータ130は、発熱を開始することによって被施術者の足裏を温める。すなわち、足裏用マッサージ器100のコントローラ104は、足温ヒータ130によって被施術者の足裏を温めながら第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120によって被施術者の足裏を押圧するマッサージを行う。この場合、コントローラ104は、前記制御プログラムに従って駆動モータ103および足温ヒータ130の作動をそれぞれ制御することにより、第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120の回転方向、回転速度および足温ヒータ130の発熱量を変化させながら足裏のマッサージを行う。
これら第1マッサージローラ110、第2マッサージローラ120および足温ヒータ130によってマッサージが行なわれている場合においては、被施術者の足裏における凹んだ部分である指の付け根部分および土踏まずの部分に第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120の各上側部分が嵌った状態となるとともに、同足裏における踵部分が台部141の踵載置部141上で安定的に支持されている。このため、足裏用マッサージ器100は、回転駆動する第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120上において被施術者の足Fの位置ずれを防止しながら安定的に支持した状態でマッサージを行うことができる。また、この場合、足温ヒータ130は、被施術者の足Fにおけるつま先部分に近い内側足根小球部分を位置ずれさせることなく安定的に温めることができるため、冷え易いつま先部分を効果的に温めることができる。
また、被施術者の足Fへのマッサージ時においては、足温ヒータ130が被施術者の足裏の直下位置に配置されているため、足裏を短時間に効率よく温めることができるとともに第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120の加熱を防止することができる。また、足温ヒータ130は、被施術者の足Fの載置によって図示上側に凸状に湾曲するため、熱の放射領域が放射状に広がって加温領域を広げることができる。一方、足温ヒータ130を支持するヒータ支持体132は、足温ヒータ130を支持する上面に形成された穴132aによって足温ヒータ130から受けた熱を逃がすことができるため、過渡に加熱されることを防止することができる。
そして、足裏用マッサージ器100によるマッサージを終了する場合には、被施術者は、操作パネル105を操作して第1マッサージローラ110、第2マッサージローラ120および足温ヒータ130の作動を停止させた後、または直接足裏用マッサージ器100の電源を切るとともにハウジング140内から両足を外すことによって足裏用マッサージ器100の使用を終了することができる。これにより、足温ヒータ130は、凸状の湾曲状態が解消させて水平状態に復帰してヒート支持体132から離隔するため早期に冷却される。また、足裏用マッサージ器100の使用によって布カバー150が汚損した場合には、被施術者は、布カバー150をハウジング140から取り外して布カバー150を洗濯または補修して再度取り付けることができるとともに、新品の布カバー150に交換することもできる。
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、足裏用マッサージ器100は、被施術者のつま先側に配置される第1マッサージローラ110と、同被施術者の踵側に配置される第2マッサージローラ120との間に足裏を温めるための足温ヒータ130を備えて構成されている。そして、この場合、足温ヒータ130は、第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120のうちで上端部の高さが低い方の第1マッサージローラ110または第2マッサージローラ120における回転中心軸以上の高さ位置に配置されている。すなわち、足裏用100マッサージ器は、足温ヒータ130が2つのマッサージローラ間であってかつ被施術者の足裏の直下位置に配置されているため、第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120が足温ヒータ130によって加熱されることがないとともに被施術者の足裏を足裏から近い位置で温めることができる。これにより、足裏用マッサージ器100は、第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120が加熱されることによる不快感を解消できるとともに足裏を適度に温めながら消費エネルギを低く抑えることができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、下記各変形例を示す図3〜図7においては、上記実施形態における弦楽器用ピック100の構成部分に対応する部分に同じ符号を付して、これらの説明は適宜省略する。
例えば、上記実施形態においては、第1マッサージローラ110は被施術者の足裏における指の付け根部分をマッサージするように配置されるとともに、第2マッサージローラ120は同足裏における土踏まず部分をマッサージするように配置されている。しかし、第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120の配置位置は、被施術者足長を超えない範囲の間隔で足裏におけるマッサージを行いたい部分に対応する位置に配置されていればよい。したがって、例えば、第1マッサージローラ110は被施術者の足裏における内側足根小球部分をマッサージするように配置するとともに、第2マッサージローラ120は同足裏における踵部分をマッサージするように配置するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、第1マッサージローラ110を第2マッサージローラ120に対して上端部が高い位置になるように配置した。しかし、第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120の高さ方向の配置位置は、上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、第1マッサージローラ110と第2マッサージローラ120とは、互いに同じ高さ位置に配置されてもよいし、第1マッサージローラ110に対して第2マッサージローラ120を高い位置に配置するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、足温ヒータ130は、被施術者の足裏における内側足根小球部分を温めるように配置した。しかし、足温ヒータ130の配置位置は、第1マッサージローラ110と第2マッサージローラとの間において足裏における加温したい部分に対応する位置に配置されていればよい。したがって、足温ヒータ130は、例えば、被施術者の足裏における土踏まずの部分を温めるように配置することができる。また、足温ヒータ130は、第1マッサージローラ110と第2マッサージローラとの間において2つ以上設けることもできる。
また、上記実施形態においては、足温ヒータ130は、第1マッサージローラ110における施術用突起113の上端部に対して若干低い高さ位置に配置した。すなわち、足温ヒータ130は、互いに異なる高さ位置に配置された第1マッサージローラ110と第2マッサージローラ120のうち、高い高さ位置に配置された第1マッサージローラ110の回転中心となる駆動軸111の中心軸よりも高い位置に配置した。しかし、足温ヒータ130は、少なくとも熱を発する発熱部が第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120のうちで、少なくとも低い側の第1マッサージローラ110または第2マッサージローラ120の回転中心軸より高い位置に配置されていればよい。したがって、足温ヒータ130は、例えば、第1マッサージローラ110の上端部より高い位置に配置されていてもよいし、第2マッサージローラ120の回転中心軸の高さ位置以上で第1マッサージローラ110の回転中心軸の高さ位置以下の範囲の高さ位置に配置してもよい。なお、足温ヒータ130の高さ位置は、足裏への加温の効率および第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120への加熱を考慮すれば、好ましくは高い位置に配置された第1マッサージローラ110または第2マッサージローラ120側の回転中心軸よりも高い位置に配置する方がよい。
また、上記実施形態においては、第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120と足温ヒータ130とをそれぞれ手の指の太さ以上の隙間S1を介して配置した。しかし、第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120と足温ヒータ130との間の隙間S1は、手や足の指の太さ未満に設定されていてもよい。この場合、手や足の指が進入できない構成や、手や足の指が進入しても巻き込みが生じない構成を採用することもできる。前者としては、例えば、第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120と足温ヒータ130との間に指の侵入防止用のカバーを設置することや、第1マッサージローラ110および第2マッサージローラ120の回転方向を足温ヒータ130側において下方から上方に向かって回転するように構成することができる。また、後者としては、例えば、センサー感知による駆動モータ103の作動停止や第1マッサージローラ110、第2マッサージローラ120および足温ヒータ130を柔軟な素材で構成することが考えられる。
また、上記実施形態においては、足温ヒータ130は、フィルム状に形成した。しかし、足温ヒータ130は、被施術者の足Fを温めることができれば、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、足温ヒータ130は、温風を吹き出すように構成してもよいし、台部141に対して懐炉を着脱自在に取り付けるように構成することもできる。
また、上記実施形態においては、足温ヒータ130は、被施術者の足Fが載置された際にヒータ支持体132によって支持されるように構成した。しかし、足温ヒータ130は、常にヒータ支持体132によって支持されるように構成、すなわち、足温ヒータ130とヒータ支持体132との間の隙間S2を省略して構成することもできる。また、足温ヒータ130は、ヒータ支持体132を省略して支柱131のみによって支持することもできる。
また、上記実施形態においては、ヒータ支持体132は、足温ヒータ130との接触面となる上面を足温ヒータ130の幅より狭い幅で形成することにより足温ヒータ130の両端部が湾曲可能な長さで張り出すように構成した。しかし、ヒート支持体132は、足温ヒータ130における一方の端部の湾曲を確保する場合においては、同一方の端部を湾曲可能な長さで張り出すように同端部から引っ込んだ位置で支持するように構成すれば、必ずしも足温ヒータ130の幅より狭い幅で形成する必要はない。また、ヒータ支持体132は、足温ヒータ130が湾曲変形不要な場合には、足温ヒータ130の全面を支持するように構成することもできる。さらに、ヒータ支持体130は、足温ヒータ130との接触面となる上面を曲面状に形成したが、曲面以外の形状、例えば、平面状に形成してもよいことは当然である。