JP5032787B2 - 重量物の架設装置 - Google Patents
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Description
そこで、図10に示すような手延べ機16を連結して移送する方法がしばしば用いられている。
この図10において、鉄道線路、自動車道路11等を跨ぐようにして、予め橋脚10が所定間隔で建築されており、また、図10(a)の右端部分(道路11などのない部分)には、橋脚10の上端にゴムシュー18を介して予め橋梁、橋桁などが架設され、製作ヤードや移送路12として利用される。
この移送路12の上では、これから架設しようとする橋梁13が製作組み立てられて移送され、前方台車14と後方台車15に載置される。橋梁13の先端部には、連結構17によって手延べ機16が取り付けられる。
橋梁13を移送して架設する橋脚10の上には、ゴムシュー18,サンドル材19,移送装置20が載せられるが、橋梁13を移送するためには、移送しようとする橋脚10の高さを、移送路12の上の前方台車14、後方台車15の高さと略一致させなければならない。
この従来方法を図11に基づきさらに詳しく説明する。
調整高さが1〜2m程度であれば、高さが15cm程度のサンドル材19を多段に積み重ねて互いに固定し、その上に移送装置20を載せたものを移送方向に直交する位置に少なくとも2台取り付け、同様に、サンドル材19を多段に積み重ねて互いに固定し、このサンドル材19と橋梁13の下面との間に盛り替えジャッキ22を介在したものを移送方向に直交する位置に少なくとも2台取り付ける。
調整高さが2mを越して5m又はそれ以上の場合には、サンドル材19の下側と橋脚10との間に、台座26と高さが100cm程度のベント材23を多段に積み重ねて互いに固定し、つなぎ材24で相互間を連結するとともに、筋交い25で補強する。
この状態で橋梁13を所定位置まで移送する。
第1は、橋脚10の上のサンドル材19,ベント材23,移送装置20,盛り替えジャッキ22などを少しずつ除去しながら橋梁13をジャッキダウンする方法で、この方法が一般的である。この扛下作業の手順を図11にて説明すると、次のとおりである。
橋梁13の移送中は、移送装置20に橋梁13の荷重が掛けられ、盛り替えジャッキ22はやや縮めてあり、荷重が掛けられていないが、橋梁13が所定位置まで移送されると、盛り替えジャッキ22の上端部を橋梁13の下面に固定した後、盛り替えジャッキ22を伸ばして橋梁13の全荷重を盛り替えジャッキ22に盛り替え、移送装置20を無荷重とし、移送装置20をサンドル材19の上から取り外して撤去する。撤去した位置に移送装置20の高さ分だけサンドル材19を挿入する。
盛り替えジャッキ22を縮めて移送装置20側のサンドル材19に橋梁13を盛り替え、盛り替えジャッキ22側の1段のサンドル材19を除去する。
除去したのち、盛り替えジャッキ22をのばして盛り替えジャッキ22側に橋梁13を盛り替え、移送装置20側の1段のサンドル材19を除去する。
すべてのサンドル材19が除去されたら、つなぎ材24、筋交い25を外した後、ベント材23を順次除去するが、このベント材23は、高さが高いので、サンドル材19を嵌め込みながら前記同様の方法を何回も繰り返しながら除去する。
最後に、図示しない盛り替えジャッキにより台座26を除去して橋梁13を橋脚10のゴムシュー18に載置架設する。架設後、ブラケット21を撤去する。
この前方部架設装置58は、架設しようとする橋梁13を橋脚10に架設する橋梁架設装置において、橋脚10の上に、鋼ベントとして機能する支柱32を設置し、この支柱32の上に、橋梁13を橋脚10の上で移送する送り出しステージ38を取り付け、この支柱32を橋梁13の移送後に橋脚10に取り付けられたジャッキ装置39で昇降することにより、橋梁13の送り出しの後、そのままの段取りで高速でジャッキダウンすることを可能としたものである。
(1)製作ヤード12等から移送されてきた橋梁13は、図7(a)に示すように、無限軌道帯などのエンドレスの移送装置20によって受け、かつ、移送される。このとき、移送装置20の内蔵ジャッキ36が上昇した状態にあるため、荷重支持用支柱32の係止具42と盛り替えジャッキ22の上端部は、橋梁13の下端面の間にやや隙間を有している。橋梁13の先端が複数の橋脚10の上を移送して対岸まで移送されると、橋梁13を橋脚10のゴムシュー18の上に載置するために、ジャッキダウン作業が各橋脚10について開始される。橋脚10のジャッキダウン作業は、すべての橋脚10について同時に行なうことが望ましいが、それは極めて困難であるから、橋梁13の連結部分の許容される曲げの範囲内で一方の橋脚10側から行なわれる。さらに詳しく説明する。
なお、これらの図7、8、9において、23は、ベント材、26は、台座、31は、補助ブラケット、46は、ブラケット本体、47は、ブラケット固定金具、48は、ボルト、49は、支柱挿入孔、51は、シリンダ、53は、連結金具、54は、連結金具、55は、ピン、56は、支柱差し込み孔、57は、係止具差し込み孔である。
本出願人は、また、橋桁等の重量物の架け替え工事において、重量物の降下又は扛上する装置を提案している(特許文献4)。
そのため、橋脚上の橋梁の移送と、移送後の扛下とを別の段取りで行なうこととなり、かつ、橋梁の後方部の橋脚への据え付け、橋梁の移送、移送後の橋梁架設装置の橋脚からの撤去の一連の各作業が依然として時間がかかり、かつ、大規模な装置に頼らざるを得なかった。
また、特許文献4に記載の重量物の降下又は扛上する装置は、単に重量物の降下又は扛上に関するだけのものであって、重量物の移送を伴う降下又は扛上については触れられていない。
(1)重量物を移送した後に扛下する際に、クレーンやサンドル材などの膨大な装置を用いることなく、後方部架設装置の荷重支持用支柱に添って引き込み側と盛り替え側とを尺取虫のように動作させて安全かつ短時間で行うことができる。また、重量物は、必要最低限の高さで移送できるので、従来のような大掛かりな装置を必要とせず、扛下後の解体、運搬も容易である。また、移送と扛下とを連続した作業として効率よく行うことができる。特に橋脚間に道路、線路などがあり、クレーンその他の装置を設置できず、しかも短時間で架設する必要のある場所での作業に好適である。ちなみに、本発明によれば、従来のサンドル材を用いた工法に比較して扛下時間を約5分の一から10分の一に短縮できた。
(3)移送手段と後方部架設装置の据え付けと解体が安全に、かつ、簡単に行なえる。
これらの図において、12は、製作ヤード、既設橋梁、既設橋桁その他の移送路である。この移送路12は、橋脚その他の据え付け台10の上に載せられ、この移送路12の上面には、レール66が敷設されている。前記移送路12の先端部には、盛り替え用のジャッキ装置28が設置されている。前記重量物13の中間部の下面には、自走台車29が着脱自在に取り付けられ、移送路12の中間位置におけるレール66の上に載せられている。また、前記重量物13の後端部の下面には、従走台車63が着脱自在に取り付けられ、これらの移送手段を構成する自走台車29と従走台車63の上には、先端に連結構17を介して手延べ機16を取り付けた重量物13が載せられている。
なお、前記重量物13の取り付け位置は、安全な移送のため、先端側の回転モーメントに対し、後端側の回転モーメントが1.2以上になるように設定される。
前記セッテングビーム61の上面には、連結具80を介して盛り替えブラケット69が取り付けられ、この盛り替えブラケット69の中央に垂直に貫通した支柱貫通孔71に垂直に荷重支持用支柱60が遊嵌されている。この荷重支持用支柱60は、左右に所定間隔で2本設けられ、上端部が梁材67で連結されている。この荷重支持用支柱60には、所定間隔で水平方向に係止孔77が穿設されている。また、前記荷重支持用支柱60は、1本の角筒型であってもよいが、所定長さのものを着脱自在に連結したものであってもよい。
前記引き込みブラケット68と盛り替えブラケット69には、それぞれ前記係止孔77と連通する引き込み側ピン差し込み孔78と盛り替え側ピン差し込み孔79が水平方向に穿設され、引き込みブラケット68側では、引き込み側結合ピン75が挿入され、盛り替えブラケット69側では、盛り替え側結合ピン76が挿入される。
前記台車支持柱84の下部には、梁材85を介して自走台車29が重量物13の下部から外して取り付けられる。この自走台車29は、エンドレスの無限軌道帯移送装置を逆さ使いしたものとすることが出来る。また、自走形に限られず、ジャッキとワイヤなどの他の駆動力で駆動されるものであってもよい。
前記移送路12の上面には、重量物13が移送されるときに重量物13の位置ずれ防止のためのガイド装置91が取り付けられている。
まず図1により移送について説明する。
図1(a)は、準備段階を示しており、移送路12の上面にレール66を敷設し、移送路12の先端部にジャッキ装置28を据え付ける。重量物13の中間部に自走台車29を取り付け、後方部に従走台車63を取り付けて、手延べ機16を連結した重量物13をレール66の上に載せる。後方部架設装置59は、カウンターウエートを兼ねて重量物13の後端部に予め取り付けておくことが安全な移送のために望ましい。また、移送路12の後方部にウインチその他の惜しみ装置64を据え付けてワイヤ65で重量物13の後方部に連結する。さらに必要に応じてセッテングビーム61の上にカウンターウエート62を載せる。
重量物13である橋桁を掛け渡そうとする前方の橋脚その他の据え付け台10には、先に説明した特許文献3に記載の前方部架設装置58が取り付けられる。ただし、本発明では、この前方部架設装置58を併用することが望ましいが、必ずしもこの前方部架設装置58を使用することに限られるものではなく、サンドル材等を用いてもよい。
手延べ機16が前方部架設装置58に載ったら、ジャッキ装置28で重量物13をやや持ち上げ、自走台車29を元の位置から後方に移動して設置する。惜しみ装置64のワイヤ65は、重量物13の移送に従い伸ばされる。
なお、重量物13の移送は、自走台車29による場合に限られるものではなく、ジャッキ、ワイヤ等を用いて押し又は引きによることもできる。
また、重量物13の先端から手延べ機16と連結構17を外す。
図5(a)において、引き込みブラケット68を引き込み側結合ピン75で係止孔77aに固定し、盛り替えブラケット69の盛り替え側結合ピン76を係止孔77dから抜き取る。
重量物13が据え付け台10に載ったら、セッテングビーム61と重量物13とを連結する連結具81を外し、かつ、後方部架設装置59を外す。
重量物13を据え付け台10に載せたら、この重量物13を移送路12として利用し、その上にレール66を敷設してさら新たなに重量物13を組み立て移送し、かつ、扛下させることができる。
本発明は、これに限られるものではなく、図6に示すように、台車支持柱84を省き、後方部架設装置59の荷重支持用支柱60のみをセッテングビーム61に取り付け、この荷重支持用支柱60の下端部に、直接自走台車29を取り付けるようにしてもよい。この実施例では、荷重支持用支柱60の下端部に自走台車29を取り付けたままで、後方部架設装置59により重量物13を据え付け台10の上まで扛下させたり、重量物13の高さを調整したりすることが出来る。この実施例において、自走台車29を外すには、荷重支持用支柱60の下端部に支持アーム94を固着し、また、移送路12の上に受け台93を設け、後方部架設装置59により重量物13を扛下させてアーム94と受け台93で重量物13の荷重を受けてから自走台車29を外す。前記受け台93は、ジャッキであってもよいし、所定の高さを有する単なる台座であってもよい。
Claims (3)
- 架設しようとする重量物を移送路の上で移送する移送手段と、前記重量物の後方部に着脱自在に設けられた後方部架設装置とを具備し、前記後方部架設装置は、垂直に配置された荷重支持用支柱と、この荷重支持用支柱に上下動自在で、かつ、着脱自在に設けられた引き込みブラケットと、この引き込みブラケットの下方に位置し、前記荷重支持用支柱に上下動自在で、かつ、着脱自在に設けられた盛り替えブラケットと、これらの引き込みブラケットと盛り替えブラケットとの間に配置され、これらの引き込みブラケットと盛り替えブラケットの間隔を可変するためのジャッキ装置と、前記盛り替えブラケットに取り付けられ、前記重量物を支持するセッテングビームとからなり、前記移送手段は、重量物の後端部において移送路の上のレールに載せられ、重量物の移送後に取り外される従走台車と、この従走台車より前方において移送路の上のレールに載せられ、前記重量物を所定距離だけ移送した後、セッテングビームに付け替えられ、前記重量物の移送完了後に前記セッテングビームから取り外される自走台車とからなることを特徴とする重量物の架設装置。
- 荷重支持用支柱は、長さ方向に複数個に分離可能に連結され、かつ、所定間隔で係止孔を穿設してなり、引き込みブラケットに穿設された引き込み側ピン差し込み孔を、前記係止孔と一致せしめて引き込み側結合ピンを挿抜可能に設けるとともに、盛り替えブラケットに穿設された盛り替え側ピン差し込み孔を、前記係止孔と一致せしめて盛り替え側結合ピンを挿抜可能に設けたことを特徴とする請求項1記載の重量物の架設装置。
- 重量物の後方部に後方部架設装置を取り付け、前記重量物の先端部が載置される据え付け台に、前方部架設装置を配置し、前記後方部架設装置は、垂直に配置された荷重支持用支柱と、この荷重支持用支柱に上下動自在で、かつ、着脱自在に設けられた引き込みブラケットと、この引き込みブラケットの下方に位置し、前記荷重支持用支柱に上下動自在で、かつ、着脱自在に設けられた盛り替えブラケットと、これらの引き込みブラケットと盛り替えブラケットとの間に配置され、これらの引き込みブラケットと盛り替えブラケットの間隔を可変するためのジャッキ装置と、前記盛り替えブラケットに取り付けられ、前記重量物を支持するセッテングビームとからなり、前記前方部架設装置は、据え付け台の両側に着脱自在に取り付け可能な少なくとも2個のジャッキ取り付け部材と、このジャッキ取り付け部材に取り付けられ垂直方向に進退する少なくとも2個1対のジャッキからなるジャッキ装置と、このジャッキ装置のピストンロッドの先端部に設けられた反力梁と、所定間隔でピン挿入孔からなる係止部を有し、前記ジャッキ取り付け部材のブラケット本体に穿設された垂直な支柱挿入孔と前記反力梁に穿設された垂直な支柱差し込み孔とに遊嵌して進退する角型鋼管からなる荷重支持用支柱と、この荷重支持用支柱の上部の係止部に着脱自在に取り付けられ前記重量物を移送する送り出しステージとからなることを特徴とする重量物の架設装置。
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