JP5031389B2 - 圧縮機駆動装置および冷凍サイクル装置 - Google Patents

圧縮機駆動装置および冷凍サイクル装置 Download PDF

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Description

この発明は、圧縮機モータおよびインバータ回路などからなる圧縮機駆動装置およびこの圧縮機駆動装置を用いた冷凍サイクル装置に関する。
空気調和機用等の密閉型の圧縮機などに収容されるいわゆる圧縮機モータとして、例えばブラシレスDCモータが用いられる。このブラシレスDCモータは、相巻線および永久磁石ロータを有し、相巻線から発せられる磁界の作用により永久磁石ロータが回転する。相巻線は圧縮機の密閉ケースの外周面に取付けられている端子にリード線接続され、その端子がインバータ回路にケーブル接続される(例えば特許文献1)。この接続により、インバータ回路から発せられる駆動電力がブラシレスDCモータの相巻線に供給される。
特開2004−103272号公報
大容量の圧縮機モータの場合、大容量のインバータ回路が採用され、そのインバータ回路から出力される大きな電力が上記ケーブル、上記端子、および上記リード線を通して相巻線に供給される。この場合、ケーブル、端子、およびリード線を通して流れる電流は、例えば60Aにも達する。
ケーブル、端子、およびリード線を通して流れる電流が50Aを超えると、端子およびリード線の発熱が無視できないほど大きくなり、特別な熱対策が必要となってコストの上昇を招くなどの問題がある。
この発明は、上記の事情を考慮したもので、圧縮機における端子やリード線の発熱を低減することができ、これにより特別な熱対策を不要としてコストの低減などが図れる圧縮機駆動装置および冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明の圧縮機駆動装置は、複数組の相巻線を有する圧縮機モータと、直流電圧の印加方向に沿って上流側および下流側となる2つのスイッチング素子の直列回路を複数備え、これら直列回路における各スイッチング素子の相互接続点が一方の上記相巻線に接続される第1インバータ回路と、上記直流電圧の印加方向に沿って上流側および下流側となる2つのスイッチング素子の直列回路を複数備え、これら直列回路における各スイッチング素子の相互接続点が他方の前記相巻線に接続される第2インバータ回路と、を備えている。そして、上記第1インバータ回路のスイッチング素子はIGBTで構成し、上記第2インバータ回路のスイッチング素子は寄生ダイオードを有するMOSFETで構成し、上記MOSFETの寄生ダイオードに逆電圧を印加する逆電圧印加回路と、第1PWM信号とこの第1PWM信号よりも位相がわずかに遅れた第2PWM信号を出力する制御回路とを設け、上記IGBTの駆動信号として第1PWM信号を用い、上記MOSFETの駆動信号として第2PWM信号を用い、さらに逆電圧印加回路の駆動信号として第1PWM信号を用いる。
この発明の圧縮機駆動装置によれば、圧縮機における端子やリード線の発熱を低減することができる。これにより、特別な熱対策を不要として、コストの低減などが図れる。
以下、この発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1において、1は空気調和機などに使用される密閉型の圧縮機で、圧縮機モータとしてブラシレスDCモータ10を密閉ケース内に収容している。ブラシレスDCモータ10は、回転軸11の周囲に永久磁石ロータ12を配置し、その永久磁石ロータ12の周りのステータに第1の三相巻線13および第2の三相巻線14を装着したもので、三相巻線13,14から発せられる磁界と永久磁石ロータ12の永久磁石が発する磁界との相互作用により、永久磁石ロータ12および回転軸11が回転する。
圧縮機1の密閉ケースの外周面に2つの端子2,3が設けられ、これら端子2,3と上記三相巻線13,14とがそれぞれリード線15,16を介して接続されている。そして、端子2,3が後述のインバータ回路31,41にそれぞれ配線接続される。
圧縮機1から吐出される冷媒は、冷房時、図2に示すように、四方弁101を通って室外熱交換器102に供給され、その室外熱交換器102を経た冷媒が膨張弁103を介して室内熱交換器104に流れる。室内熱交換器104を経た冷媒は、上記四方弁101を通って圧縮機1に吸込まれる。なお、室外熱交換器102の近傍に室外ファン105が設けられ、室内熱交換器104の近傍に室内ファン106が設けられている。暖房時は、破線矢印で示すように、圧縮機1から吐出される冷媒が四方弁101を通って室内熱交換器104に流れ、その室内熱交換器104を経た冷媒が膨張弁103を介して室外熱交換器102に流れる。室外熱交換器102を経た冷媒は、四方弁101を通って圧縮機1に吸込まれる。このヒートポンプ式の冷凍サイクルと、後述する圧縮機駆動装置により、冷凍サイクル装置が構成されている。
また、上記ブラシレスDCモータ10の三相巻線13,14は、図3に示すように、それぞれ星形結線された3つの相巻線13u,13v,13wおよび3つの相巻線14u,14v,14wからなる。これら相巻線13u,13v,13w,14u,14v,14wが重ね巻き状態でステータに装着されている。なお、三相巻線13,14の巻き方は、この重ね巻以外に回転軸に対して60°ごとに設けられた6つのステータの内で120°間隔の位置にある3つのステータに一方の相巻線13u,13v,13wを残りの3つのステータに相巻線14u,14v,14wをそれぞれ巻きつける集中巻としてもよい。
図3は、圧縮機ブラシレスDCモータ10を含む圧縮機駆動装置を示している。
すなわち、商用交流電源20の交流電圧が倍電圧整流回路21で直流電圧に変換され、その直流電圧が第1インバータ回路31および第2インバータ回路41にそれぞれ印加される。
第1インバータ回路31は、直流電圧の印加方向に沿って上流側および下流側となる2つのスイッチング素子たとえばIGBTの直列回路を三相分有するもので、U相は上流側にIGBT31u、下流側にIGBT32u、V相は上流側にIGBT31v、下流側にIGBT32v、W相は上流側にIGBT31w、下流側にIGBT32wを備えている。そして、上流側IGBT31u,31v,31wに対し還流ダイオードD+がそれぞれ逆並列接続され、下流側IGBT32u,32v,32wに対し還流ダイオードD−がそれぞれ逆並列接続されている。また、IGBT31u,32uの相互接続点、IGBT31v,32vの相互接続点、IGBT31w,32wの相互接続点に、上記相巻線13u,13v,13wのそれぞれ非結線端が接続されている。
なお、インバータ回路31の各直列回路には、ブラシレスDCモータ10の回転数検出に用いる電流検出用抵抗Rがそれぞれ接続されている。
このインバータ回路31およびドライブ回路35a〜35fを1つのパッケージに組み込んだ形のドライブ回路内蔵スイッチングモジュール30が形成されている。ドライブ回路35a〜35fは、上記IGBT31u〜32wにそれぞれ対応し、制御回路であるMCU50から供給される駆動信号に応じて対応するIGBTをオン,オフ駆動する。
第2インバータ回路41は、直流電圧の印加方向に沿って上流側および下流側となる2つのスイッチング素子たとえば低損失パワーMOSFET(スーパージャンクションMOSFET等)の直列回路を三相分有するもので、U相は上流側に低損失パワーMOSFET41u、下流側に低損失パワーMOSFET42u、V相は上流側に低損失パワーMOSFET41v、下流側に低損失パワーMOSFET42v、W相は上流側に低損失パワーMOSFET41w、下流側に低損失パワーMOSFET42wを備えている。そして、MOSFETの場合、MOSFETに対して逆並列接続された寄生ダイオードDが製造過程で不可避的に形成される。このため、上流側MOSFET41u,41v,41wに対し寄生ダイオードD+がそれぞれ逆並列接続され、下流側MOSFET42u,42v,42wに対し寄生ダイオードD−がそれぞれ逆並列接続されている。さらに、MOSFET41u,42uの相互接続点、MOSFET41v,42vの相互接続点、MOSFET41w,42wの相互接続点に、上記相巻線14u,14v,14wのそれぞれ非結線端が接続されている。
また、第2インバータ回路41は、誘導性負荷である相巻線14u,14v,14wに蓄えられたエネルギによって上流側MOSFET41u,41v,41wのそれぞれの寄生ダイオードD+に順方向電流(還流電流)が流れた場合に、下流側MOSFET42u,42v,42wのオンに伴って各寄生ダイオードD+に流れる逆方向電流を抑制するため、下流側MOSFET42u,42v,42wのそれぞれオンに先立って各寄生ダイオードD+に逆電圧を印加する逆電圧印加回路(RA回路)43a〜43cを備えている。
さらに、第2インバータ回路41は、相巻線14u,14v,14wに蓄えられたエネルギによって下流側MOSFET42u,42v,42wの各寄生ダイオードD−に順方向電流(還流電流)が流れた場合に、上流側MOSFET41u,41v,41wのオンに伴って各寄生ダイオードD−に流れる逆方向電流を抑制するため、上流側MOSFET41u,41v,41wのそれぞれオンに先立って各寄生ダイオードD−に逆電圧を印加する逆電圧印加回路(RA回路)43d〜43fを備えている。
なお、第2インバータ回路41の各直列回路には、ブラシレスDCモータ10の回転数検出に用いる電流検出用抵抗Rがそれぞれ接続されている。なお、第1、第2インバータ回路は1つのモータ10を駆動しているため、回転数検出に用いる電流検出用抵抗Rは、第1、第2インバータ回路のいずれか一方にのみ設ければ良い。
このインバータ回路41、逆電圧印加回路43a〜43f、RAドライブ回路44a〜44f、およびドライブ回路45a〜45fを1つのパッケージに組み込んだ形のドライブ回路内蔵スイッチングモジュール40が形成されている。RAドライブ回路44a〜44fは、逆電圧印加回路43a〜43fにそれぞれ対応し、MCU50から供給される駆動信号に応じて逆電圧印加回路43a〜43fを駆動する。ドライブ回路45a〜45fは、上記MOSFET41u〜42wにそれぞれ対応し、後述のMCU50から供給される駆動信号に応じて対応するMOSFETをオン,オフ駆動する。
これら整流回路21、ドライブ回路内蔵スイッチングモジュール30、ドライブ回路内蔵スイッチングモジュール40は、コントローラであるMCU50と共に、多数の配線パターンが形成された1つのインバータ基板60に搭載されている。
ドライブ回路内蔵スイッチングモジュール30のドライブ回路35a〜、ドライブ回路内蔵スイッチングモジュール40の逆電圧印加回路43a〜、ドライブ回路44a〜、ドライブ回路45a〜、およびMCU50の具体的な構成を図4に示している。
MCU50は、第1インバータ回路31側の上素子駆動用のドライブ回路35a,35c,35eに対する上素子駆動信号Xa,Xc,Xeおよび下素子駆動用のドライブ回路35b,35d,35fに対する下素子駆動信号Xb,Xd,Xfの三相分のPWM出力信号を生成する第1PWM生成器50a、インバータ回路41側の上素子用のドライブ回路45a,45c,45eに対する上素子駆動信号Ya,Yc,Yeおよび下素子用のドライブ回路45b,45d,45fに対する下素子駆動信号Yb,Yd,Yfの三相分のPWM出力信号を生成する第2PWM生成器50b、インバータ回路41側のRAドライブ回路45a〜45fを動作させるか、させないかを決定する動作信号Sを出力するRAドライブ制御器50cを有している。
すなわち、図5に示すように、第1PWM生成器50aは、予め定められた周波数のキャリア信号E1の電圧レベルと回転数設定用の指令値の電圧レベルとの比較により、指令値の電圧レベルに応じてオン,オフデューティが変化するPWM信号(パルス幅変調信号)として、位相が互いに120°異なる上素子駆動信号Xa,Xc,Xe、および位相が互いに120°異なる下素子駆動信号Xb,Xd,Xfをそれぞれ生成する。上素子駆動信号Xa,Xc,Xeが供給されるドライブ回路35b,35d,35fは、上素子駆動信号Xa,Xc,Xeが高レベルのときIGBT31u,31v,31wをオンし、上素子駆動信号Xa,Xc,Xeが低レベルのときIGBT31u,31v,31wをオフする。下素子駆動信号Xb,Xd,Xfが供給されるドライブ回路45b,45d,45fは、下素子駆動信号Xb,Xd,Xfが高レベルのときIGBT32u,32v,32wをオンし、下素子駆動信号Xb,Xd,Xfが低レベルのときIGBT32u,32v,32wをオフする。なお、下側のIGBT32u,32v,32wがオフするタイミングと上側のIGBT31u,31v,31wがオンするタイミングとの間に、それぞれデッドタイム(例えば2から3μs程度)Tdが確保される。上側のIGBT31u,31v,31wがオフするタイミングと下側のIGBT32u,32v,32wがオンするタイミングとの間にも、それぞれデッドタイムTdが確保される。
第2PWM生成器50bは、キャリア信号E2(キャリア信号E1と同じ周波数で且つキャリア信号E1より位相が1μs遅れた波形)の電圧レベルと回転数設定用の指令値の電圧レベルとの比較により、指令値の電圧レベルに応じてオン,オフデューティが変化するPWM信号(パルス幅変調信号)として、位相が互いに120°異なる上素子駆動信号Ya,Yc,Ye、および位相が互いに120°異なる下素子駆動信号Yb,Yd,Yfをそれぞれ生成する。上素子駆動信号Ya,Yc,Yeが供給されるドライブ回路45b,45d,45fは、上素子駆動信号Ya,Yc,Yeが高レベルのときMOSFET41u,41v,41wをオンし、上素子駆動信号Ya,Yc,Yeが低レベルのときMOSFET41u,41v,41wをオフする。下素子駆動信号Yb,Yd,Yfが供給されるドライブ回路45b,45d,45fは、下素子駆動信号Yb,Yd,Yfが高レベルのときMOSFET42u,42v,42wをオンし、下素子駆動信号Yb,Yd,Yfが低レベルのときMOSFET42u,42v,42wをオフする。なお、下側のMOSFET42u,42v,42wがオフするタイミングと上側のMOSFET41u,41v,41wがオンするタイミングとの間に、それぞれデッドタイムTdが確保される。上側のMOSFET41u,41v,41wがオフするタイミングと下側のMOSFET42u,42v,42wがオンするタイミングとの間にも、それぞれデッドタイムTdが確保される。
上素子用のRAドライブ回路45a,45c,45eは、RAドライブ制御器50cから出力される動作信号Sが高レベルのとき、上素子駆動信号Xa,Xc,Xeが高レベルに立ち上がるのに同期して、単安定マルチバイブレータの動作による一定時間だけ高レベルとなる上素子用逆電圧印加信号(上素子用RAパルス信号ともいう)Za,Zc,Zeを出力する。この上素子用逆電圧印加信号Za,Zc,Zeが高レベルになると、逆電圧印加回路43a,43c,43eが動作して上流側の各寄生ダイオードD+に逆電圧が印加される。上素子用逆電圧印加信号Za,Zc,Zeが高レベルに立ち上がるタイミング(逆電圧印加タイミング)は、上流側MOSFET41u,41v,41wがオンする直前である。
下素子用のRAドライブ回路45b,45d,45fは、RAドライブ制御器50cから出力される動作信号Sが高レベルのとき、下素子駆動信号Xb,Xd,Xfが高レベルに立ち上がるのに同期して、単安定マルチバイブレータの動作による一定時間だけ高レベルとなる下素子用逆電圧印加信号(下素子用RAパルス信号ともいう)Zb,Zd,Zfを出力する。この下素子用逆電圧印加信号Zb,Zd,Zfが高レベルになると、逆電圧印加回路43b,43d,43fが動作して下流側の各寄生ダイオードD−に逆電圧が印加される。上素子用逆電圧印加信号Za,Zc,Zeが高レベルに立ち上がるタイミング(逆電圧印加タイミング)は、下流側MOSFET42u,42v,42wがオンする直前である。なお、RAドライブ制御器50cから出力される動作信号Sが低レベルのときは、上素子用逆電圧印加信号Za,Zc,Ze及び下素子用逆電圧印加信号Zb,Zd,Zfのいずれも出力されない。すなわち、この場合、各寄生ダイオードに逆電圧は印加されない。
このような構成において、インバータ回路41では、1つの直列回路の一方(例えば上流側)のMOSFETがオン,オフして別の1つの直列回路の他方(例えば下流側)のMOSFETがオンする二相通電に際し、例えばMOSFET41uおよびMOSFET42vが共にオンのとき、整流回路21の正側出力端子からMOSFET41u、相巻線14u,14v、MOSFET42v、および整流回路21の負側出力端子の経路で電流が流れる。この状態からMOSFET41uがオフすると(MOSFET42vはオンのまま)、相巻線14u,14vに蓄えられたエネルギに基づく電流が、相巻線14u,14vからMOSFET42vを経てMOSFET42uの寄生ダイオードD−を順方向(上方向)に流れる。こうして、寄生ダイオードDu−に順方向電流(還流電流)が流れている状態において、上流側のMOSFET41uがオンに変ると、そのMOSFET41uを通してMOSFET42uの寄生ダイオードD−に整流回路21の直流電圧が加わる。このとき、MOSFET42uの寄生ダイオードD−に短絡電流のような大きな逆方向電流(スパイク電流ともいう)が流れてしまう。この逆方向電流は大きな電力損失を招いてしまうものであり、それを抑制するために、逆電圧印加回路43a〜43fがそれぞれ所定のタイミングで動作する。
ここでは、1つの直列回路の一方のMOSFETがオン,オフして別の1つの直列回路の他方のMOSFETがオンする二相通電を例に説明したが、3つの直列回路のそれぞれ一方のMOSFETが互いに異なる位相でオン,オフしてそれと逆相でそれぞれ他方のMOSFETがオン,オフする三相通電を行う場合についても、逆電圧印加回路43a〜43fの動作により、逆方向電流が抑制される。
以上のように、ブラシレスDCモータ10の巻線を2つの三相巻線13,14に分け、一方の三相巻線13に対する電力供給用としてインバータ回路31を設け、三相巻線14に対する電力供給用としてインバータ回路41を設ける構成としたことにより、インバータ回路31,41の個々が賄う電力を1つのインバータ回路を用いる場合の半分にすることができる。これにより、インバータ回路31,41のスイッチング素子として、通常の半分程度の容量のものを用いることができので、コストの低減が図れる。
仮に、ブラシレスDCモータ10が大容量のものであっても、三相巻線13,14に流れる巻線電流がそれぞれ通常の半分程度(例えば30A程度)ですむので、インバータ回路31,41と三相巻線13,14との間のケーブル、端子2,3、リード線15,16などの発熱を小さく抑えることができる。これにより、特別な熱対策が不要となって、この点でもコストの低減が図れる。例えば、圧縮機1から吐出される冷媒の温度が100℃で、リード線15,16として耐熱が135℃の架橋ポリエチレン電線を用いるとすると、巻線電流が30Aまでであれば、太さが3.5mm2程度の架橋ポリエチレン電線で十分である。しかしながら、巻線電流が60Aと大きいと、太さが8.0mm2もの架橋ポリエチレン電線を使用しても、耐熱として不十分である。しかも、現状では、太さが5.5mm2までの架橋ポリエチレン電線しか製造されていないこともあり、フッ素電線等の高耐熱電線を使用しなければならない。ただし、高耐熱電線を使用しても、実温度の上昇を避けられず、発火防止のためのエンクロージャー材質まで高耐熱仕様としなければならない。そこで、三相巻線13,14およびインバータ回路31,41の採用するとともに、三相巻線13,14と各インバータ回路31,41とを接続するそれぞれのリード線15,16に流れる電流が30A未満になるように各インバータ回路の出力を設定することにより、解消することができる。
また、三相巻線13,14に流れる巻線電流がそれぞれ通常の半分程度(例えば30A程度)と小さいので、整流回路21、ドライブ回路内蔵スイッチングモジュール30、ドライブ回路内蔵スイッチングモジュール40、およびMCU50を1つのインバータ基板60に搭載して相互に配線パターン接続することが可能であり、装置の小型化が図れる。
ところで、インバータ回路のスイッチング素子やそのドライブ回路を1つのパッケージに組み込んだモジュールを使用する場合、インバータ回路にIGBTとMOSFETが混在していると、モジュールとしての汎用性の面で劣る可能性があるが、ドライブ回路内蔵スイッチングモジュール30ではインバータ回路31にIGBTのみ使用し、ドライブ回路内蔵スイッチングモジュール40ではインバータ回路41にMOSFETのみ使用しているので、それぞれモジュールとしての高い汎用性を確保できる。
また、MOSFETはスイッチング速度(オフからオンへの切換えスピード)がIGBTに比べ格段に速く、一方、逆電圧印加回路は他方側のスイッチング素子のオンの前のデッドタイムTd中に動作させる必要がある。そこで、第1、2インバータ回路と第2インバータ回路に付属する逆電圧印加回路のそれぞれを所定の駆動するためには、それぞれの動作タイミングを決定するために3つのPWM発生器が必要となるが、本実施態様においては、2つのPWM発生器でこれを達成する。すなわち、MCU50の2つのPWM発生器50a,50b(近年のMCUにはこのような機器が予め用意されているものがある)を利用し、位相がわずかに1μsだけずれたPWM信号を生成し、位相の進んだ側のPWM信号をIGBT側の主素子駆動信号とMOSFET側の逆電圧印加回路の駆動信号として用い、位相の遅れた側のPWM信号をMOSFET側の主素子駆動信号として用いるようにしたので、IGBT側のオンタイミングとMOSFET側のオンタイミングとを近づけることができるとともに、適切なタイミングで逆電圧印加回路の駆動信号を出すことができる。これにより、ブラシレスDCモータ10の2つの三相巻線への通電はできるだけ同じタイミングに揃えることができる。
また、図6に示すように、インバータ回路31の上流側のスイッチング素子としてIGBT31u,31v,31w、下流側のスイッチング素子としてMOSFET41u,41v,41wを用い、インバータ回路41の上流側のスイッチング素子としてIGBT32u,32v,32w、下流側のスイッチング素子としてMOSFET42u,42v,42wを用いてもよい。この場合、ドライブ回路内蔵スイッチングモジュール30に、インバータ回路31、逆電圧印加回路43a,43c,43e、RAドライブ回路44a,44c,44e、およびドライブ回路35a〜35fが組み込まれる。ドライブ回路内蔵スイッチングモジュール40には、インバータ回路41、逆電圧印加回路43b,43d,43f、RAドライブ回路44b,44d,44f、およびドライブ回路45a〜45fが組み込まれる。この場合は、2つの位相のずれたPWM発生器を用いて、インバータ回路31,41のスイッチング素子には1つのPWM発生器の出力を共通に供給し、位相の進んだ側のPWM発生器の出力を逆電圧印加回路の駆動信号に用いることになる。但し、この実施形態では、スイッチングモジュール30,40内にIGBTとMOSFETの異なる素子を混成させなければならないため、汎用性に欠ける面がある。
その他、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
一実施形態における圧縮機の要部の構成を概略的に示す図。 一実施形態に係る冷凍サイクルの構成を示す図。 一実施形態の全体の構成を示す図。 図3の要部の構成を具体的に示す図。 一実施形態における各部の信号波形を示すタイムチャート。 一実施形態の変形例の構成を示す図。
符号の説明
1…圧縮機、2,3…端子、10…ブラシレスDCモータ、11…回転軸、12…永久磁石ロータ2、13…第1の三相巻線、14…第2の三相巻線、15,16…リード線、20…商用交流電源、21…整流回路、30…ドライブ回路内蔵スイッチングモジュール、31…第1インバータ回路、31u,31v,31w,32u,32v,32w…IGBT、D+,D−…還流ダイオード、35a〜35f…ドライブ回路、40…ドライブ回路内蔵スイッチングモジュール、41…第2インバータ回路、41u,41v,41w,42u,42v,42w…IGBT、D+,D−…寄生イオード、43u〜43f…逆電圧印加回路、44a〜44f…RAドライブ回路、45a〜45f…ドライブ回路、50…MCU、50a…RAドライブ制御器、50a…第1PWM生成器,50b…第2PWM生成器

Claims (3)

  1. 複数組の相巻線を有する圧縮機モータと、
    直流電圧の印加方向に沿って上流側および下流側となる2つのスイッチング素子の直列回路を複数備え、これら直列回路における各スイッチング素子の相互接続点が一方の前記相巻線に接続される第1インバータ回路と、
    前記直流電圧の印加方向に沿って上流側および下流側となる2つのスイッチング素子の直列回路を複数備え、これら直列回路における各スイッチング素子の相互接続点が他方の前記相巻線に接続される第2インバータ回路と、
    を備え
    前記第1インバータ回路のスイッチング素子はIGBTで構成し、前記第2インバータ回路のスイッチング素子は寄生ダイオードを有するMOSFETで構成し、前記MOSFETの寄生ダイオードに逆電圧を印加する逆電圧印加回路と、第1PWM信号とこの第1PWM信号よりも位相がわずかに遅れた第2PWM信号を出力する制御回路とを設け、前記IGBTの駆動信号として第1PWM信号を用い、前記MOSFETの駆動信号として第2PWM信号を用い、さらに逆電圧印加回路の駆動信号として第1PWM信号を用いた、
    ことを特徴とする圧縮機駆動装置。
  2. 前記圧縮機モータと各インバータ回路とを接続するそれぞれの配線に流れる電流が30A未満になるように各インバータ回路の出力を設定したことを特徴とする請求項1に記載された圧縮機駆動装置。
  3. 請求項1または2に記載された圧縮機駆動装置によって圧縮機を駆動したことを特徴とする冷凍サイクル装置。
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