JP5030980B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description
一方、炊飯器の蓋の内面に付着した露が蓋内面を流れ落ち、この露が本体外部にこぼれるのを防止するために、炊飯器本体に露受け構造を設けるものがあり、例えば、蓋の内面に付着した露を、炊飯器本体後面に設けた露受けケースで回収する炊飯器(例えば、特許文献1)がある。
図1(a)は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器(炊飯器)の閉蓋状態を示す外観図で、(b)はその炊飯器の内部の主要部を透視的に示す外観図である。図2(a)〜(c)は水槽を炊飯器から取り出すときの様子をあらわした外観図である。図3(a)は炊飯器の上面図、(b)は(a)図のA−A断面図、(c)は開蓋時の断面図、(d)は水槽取り出し時の断面図である。また、図4は水槽の構成を示す斜視図で、(a)は水槽の外観図、(b)は水槽蓋の外観図、(c)は水槽蓋の上面図、(d)は水槽本体の外観図である。図5は水槽蓋と水槽本体とを固定する固定機構(フック)の外観図、図6(a)は水槽ハンドルの収納状態の水槽上面図、(b)は(a)図のB−B断面図、図7(a)は水槽ハンドルの起立状態の水槽上面図、(b)は(a)図のC−C断面図、図8(a)、(b)は炊飯器の内蓋に結露した水滴が水槽内に流入する様子を表した断面図、(c)は水槽の断面図である。
第1の蒸気導管23は両端に開口部を有する略コ字状に形成された耐熱性管体から構成されており、この耐熱性管体の一端の開口部は内蓋22に形成された複数の小穴からなる蒸気導入孔24に連通し、他端の開口部は、蓋体20の閉鎖時に、後述する水槽内に設けられる第2の蒸気導管とパッキン27を介して密接に接続される開口端25となっている。パッキン27は、第1の蒸気導管23の開口端25側に設けられており、パッキン27によって後述する水槽側に凹凸が出来ないように構成されている。なお、蒸気導入孔24は上記のような複数の小穴に限定されるものではなく、その形状、構造については第1の蒸気導管23をも含めて適宜変更することができる。
また、第1の蒸気導管23は、上部蓋21の内蓋22取付面側の内面に形成された溝部26の中にはめ込むような状態で着脱自在に取り付けられている。これにより、第1の蒸気導管23を上部蓋21から取り外すことができ、その清掃を容易に行うことができる。
さらに、本体10と上部蓋21とのロックを解除するためのロック解除ボタン18が本体10の前面(正面)側に設けられている。
水槽30は、さらに図4〜図7に示すように、箱状の水槽本体31と、水槽本体31の上部開口部を塞ぐ着脱自在の水槽蓋32と、水槽蓋32に取り付けられる第2の蒸気導管33と、水槽本体31に起倒自在に取り付けられる水槽ハンドル34と、水槽蓋32を水槽本体31に着脱自在に係止するための水槽蓋固定機構であるフック38とを備えている。
そのため、収納状態にある水槽ハンドル34を引き起こしやすいようにするために、指が入る円弧状の指入れ部32cが溝部32bに形成されている。さらに、この溝部32bには、蓋体20を開けたときに、内蓋22に結露した水滴50が水槽30上に落下して流入するように複数個の水滴流入孔39が水槽蓋32に設けられている。この水滴流入孔39はまた、水滴が流入しやすいようにするために、水槽30内への水滴の流入と水槽30内からの空気抜きを効率よく行うように構成している。また、この水滴流入孔39は、蒸気を回収する際に必要な水槽30内の空気抜き孔を兼ねている。また、水槽ハンドル34を垂直に起こしたときに90度の角度でストッパーとなるように、略コ字状の溝部32bの端部及び水槽ハンドル34の回動支点部が構成されている。
まず、例えば米と水とを所定量ずつ入れた内鍋1を本体10内に収容する。また、水槽30には所定量の水を入れて本体10の後部に設けられた水槽収容室13内に収容する。
蓋体20を閉じると、ロック爪部18aがロック受け部18bに係止して、蓋体20は本体10にロックされる。またその際、内蓋22が内鍋1の開口部を密閉し、同時に第1の蒸気導管23の開口端25が第2の蒸気導管33の開口端33aを押圧して開口端25、33a同士が密接に接続される。
以上で、炊飯の準備が終了する。
炊飯工程の進行に伴い、内鍋1内の被加熱物(上記の米と水)から蒸気が発生する。発生した蒸気は、内蓋22に設けられた複数の小穴からなる蒸気導入孔24から入り、第1の蒸気導管23内を通り、さらには密接接続されている開口端25、33aを経由して、第2の蒸気導管33に入り、水槽30の底面近傍に位置する蒸気排出口33bから水槽30内の貯留水の中に排出される。水槽30内の水の中に排出された蒸気は泡となって上昇するが、水によって冷却されて凝縮し水に変換する(復水する)。したがって、炊飯器100からの蒸気が外部に排出されないので、室内の壁や家具などに結露を生じることがなく、室内の衛生・環境面で好ましいという効果がある。
炊飯が終了した後、使用者は炊飯した米を食べる為に、ロック解除ボタン18を押して蓋体20を開口する。その際、蓋体20に設けられた内蓋22の内側及び第1の蒸気導管23内には調理中に発生した蒸気が結露した水滴が付着しており、その水滴は蓋体20の開口によってヒンジ部12側に落下していく。その際、落下した水滴は、水槽蓋32に設けられた水滴流入孔39から水槽30内に回収される。よって、炊飯後に水槽30には、炊飯中に発生した蒸気を復水した水と内蓋22や第1の蒸気導管23内に結露した水が回収され、一度の排水作業によって同時に廃棄することができ、使用者のメンテナンス作業を容易にすることが出来る。
なお、実施の形態1では、蒸気回収手段として水冷式のものを記載したが、本願発明は蒸気回収手段として回収した水を貯留する水槽を備えていればその効果を得られるものであり、例えば水冷式の代わりに熱交換方式の蒸気回収手段を用いても良い。
(1)蒸気回収手段によって調理中に発生する蒸気を復水した水を貯留する水槽30を内鍋1の後ろとなるヒンジ部12側に配置し、且つ水槽蓋32に水滴流入孔39を形成したので、水槽30内には調理中に発生する蒸気を復水した水だけでなく、内蓋22および第1の蒸気導管23内に結露して付着した水を回収することができるので、加熱調理器本体の構造を大きくすること無く、蒸気を回収する構造と結露水を回収する構造を得ることが出来る。
(2)水滴流入孔39を複数の孔で構成することにより、水滴の流入と水槽30内の空気抜きを効率よく行うことができ、水槽30内に水滴が流入し易くなる。
(3)高温蒸気が流れる第1及び第2の蒸気導管23、33が、調理中、外部に露出していないので、火傷のおそれがない。
(4)水槽30を内鍋1の後ろに配置することにより、第1の蒸気導管23の接続長さを短くすることができる。
(5)炊飯器100と一緒に水槽30を移動させることができ、使い勝手がよい。
(6)水槽30には少なくとも90度の範囲で起倒自在な水槽ハンドル34を設けているので、水槽30の持ち運びに便利である。また、水槽ハンドル34を水槽蓋32の中に収めることができるので、蓋体20を閉める動作に連動して水槽ハンドル34を収納することができる。
(7)第1及び第2の蒸気導管23、33は着脱可能であるので、容易に清掃を行うことができる。
(8)水槽30は、蓋32を取り外すことにより、容易に内部を清掃することができる。
(9)パッキン27を第1の蒸気導管23側に設けたので、水槽30上面の凹凸を少なくすることができ、これにより効率よく水槽30上面に落下した水滴を回収することができる。
実施の形態1では、第2の蒸気導管33の開口端33aの他に水滴流入孔39を設ける構成であったが、図9に示すように、第2の蒸気導管33の開口端33aは、水滴流入孔39を兼ねる構成にしても良い。また、水滴流入孔39の周囲の水槽蓋32をなだらかな凹み形状にしても良い。ここで、図9(a)は蓋体20を閉じたときの様子を示した断面図、図9(b)は内蓋22に結露した水滴が水槽30内に流入する様子を表した断面図、図9(c)は水槽30の断面図である。第2の蒸気導管33の開口端33aが水滴流入孔39を兼ねる構成にすることにより、水槽蓋32により大きな開口を有する水滴流入孔39を備えることができ、内蓋22に結露した水滴を効率よく水槽30に回収することができる。また、水滴流入孔39の周囲の水槽蓋32をなだらかな凹み形状にすることにより、水槽蓋32上に落下した水滴を滞りなく水滴流入孔39に流入させることができる。
また、実施の形態1では、水槽30を本体10の後部に設けた水槽収容室13に上方から挿抜するようにしたが、内鍋1の後ろ側の水槽収容室に対応する本体10の側面に扉を設け、水槽をその水槽収容室に引き出し式に収容することもできる。
Claims (5)
- 被加熱物が入れられる内鍋と、
前記内鍋が着脱自在に収容され、該内鍋を加熱する加熱手段を有する本体と、
前記本体内に設けられ、前記被加熱物から発生する蒸気を凝縮して復水する蒸気回収手段と、
蒸気流入口が形成され、前記蒸気回収手段によって復水した水を貯留する水槽と、
前記本体の上部にヒンジ部を介して結合され、前記内鍋を開閉自在に覆う蓋体と、
前記蓋体に着脱自在に設けられ、前記蒸気を排出する第1の蒸気導管とを備え、
前記水槽は、
該水槽の蓋に形成された溝部の中に収まるように回動自在に取り付けられている起倒自在なハンドルを有し、
前記内鍋に対し前記ヒンジ部側に設けられた水槽収容室に着脱自在に収容され、
前記蓋体の開口時には前記内鍋と対向する前記蓋体の内側に結露した水滴を前記水槽内へ導き、蒸気回収時には前記水槽内の空気を前記水槽外へ出すように構成した水滴流入孔を前記蒸気流入口とは別に前記水槽の蓋に形成された前記溝部に形成し、前記水滴流入孔の周囲をなだらかな凹み形状にした
ことを特徴とする加熱調理器。 - 前記水滴流入孔及び前記蒸気流入口は、前記水槽の上面に開口してなる
ことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。 - 前記水滴流入孔は、複数の孔で構成されている
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の加熱調理器。 - 前記蒸気回収手段は、
前記蓋体に着脱自在に設けられ、前記蒸気を排出する第1の蒸気導管と、
前記蓋体を閉鎖したときに、その一端が前記蒸気流入口を介して前記第1の蒸気導管の開口端と連通し、前記第1の蒸気導管から排出される蒸気を該水槽内の水中に設けられた他端から排出して復水する第2の蒸気導管と、
前記水槽に貯留される冷却水とで構成されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の加熱調理器。 - 前記第1の蒸気導管の開口端にパッキンを備えた
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の加熱調理器。
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