JP5030407B2 - 燃料ガス精製システム - Google Patents
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Description
すなわち、活性炭、ゼオライト、アルミナ、モレキュラシーブズなどの多孔質吸着剤を充填した充填層を並列に配設し、シロキサン化合物を含有する下水汚泥消化ガスを充填層に通過させ、消化ガス中のシロキサン化合物を吸着除去する。また、再生ガスを発生する再生用ガス発生装置から充填層に再生用ガスを導入し、吸着したシロキサン化合物を脱着し、脱離したシロキサン化合物をシロキサン化合物回収装置に回収するように構成されている(特許文献1参照)。
下水および工場排水の汚泥を嫌気性発酵するときに得られるメタンを主成分とする燃料ガス、廃棄物集積場で発生するメタンを主成分とする燃料ガスの少なくとも一方の燃料ガスを供給して、含有されている沸点が280℃を超える極微量の高沸点炭化水素類を除去する交換型の活性炭フィルターと、
前記活性炭フィルターを経た沸点が160℃〜280℃の高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを含んだメタンを主成分とする燃料ガスを供給して前記高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを吸着する活性炭を充填した活性炭吸着槽と、
前記活性炭吸着槽に接続されて非吸着運転時に前記高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを脱着する過熱水蒸気を供給する過熱水蒸気供給手段と、
前記活性炭吸着槽の下流側に、活性炭を充填するとともに前記活性炭吸着槽から供給される吸着処理後の燃料ガス中に含まれる有機ポリシロキサンを吸着可能な非再生式の交換型吸着槽とを備え、かつ、
前記過熱水蒸気供給手段を、水蒸気を加熱して過熱水蒸気を得る加熱手段と、前記加熱手段で得られた過熱水蒸気の温度を測定する温度センサと、前記温度センサで測定される過熱水蒸気の温度を、140℃〜250℃の範囲で調整可能に設定される設定温度に維持するコントローラとを備えて構成する。
加熱手段としては、電気ヒータや、ガスバーナや石油バーナなどの燃焼設備など、各種の手段が採用できる。
温度が140℃未満では高沸点炭化水素類の中の沸点の高い成分の脱着が不十分になり、実用的な再生時間では再生が十分できないという問題が発生するからである。一方、250℃を超えると、活性炭吸着槽全体の昇温に多大なエネルギーが必要な上に保温も高コストになる問題があるからである。また、活性炭吸着槽を構成する金属の熱膨張による熱応力が大きくなり、強度面での長期にわたるシステムの信頼性が低下する問題があるからである。更に、成形活性炭を使用する場合に、その強度が低下しない製品を選定する必要があり、吸脱着特性からのみで選定できないという制約を受ける不都合が生じるからである。
下水および工場排水の汚泥を嫌気性発酵するときに得られるメタンを主成分とする燃料ガス、廃棄物集積場で発生するメタンを主成分とする燃料ガスの成分について分析した結果、有機ポリシロキサン以外に、沸点がノナンより高いC10物質、デカン(C10H22)、ウンデカン(C11H24)、トリデカン(C12H26)、その他のC13物質、テトラデカン(C14H30)、ペンタデカン(C15H32)といった沸点が160℃〜280℃の高沸点炭化水素類が多量に含まれている場合が多く、これらの高沸点炭化水素類が有機ポリシロキサンと同程度ないしそれ以上に活性炭に吸着され、これらが要因となって、活性炭の破過に到る時間が短かくなっていることを見出すに至った。
本発明の燃料ガス精製システムは、上記の考察結果に基づいてなされたものであり、その構成によれば、前処理において、燃料ガス中に含有されている沸点が280℃を超える極微量の高沸点炭化水素類を交換型の活性炭フィルターで除去し、次いで、高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを活性炭吸着槽で吸着し、それらの濃度を低下する。活性炭吸着槽に吸着した高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを過熱水蒸気によって脱着して再生する。更に、活性炭吸着槽で吸着処理後の燃料ガス中の低濃度の有機ポリシロキサンを交換型吸着槽で吸着する。
したがって、前処理において、燃料ガス中に含有されている沸点が280℃を超える極微量の高沸点炭化水素類を交換型の活性炭フィルターで除去し、次いで、高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを活性炭吸着槽で吸着して低濃度にしてから、更に、燃料ガス中の有機ポリシロキサンを交換型吸着槽で吸着するから、極めて高い除去率で有機ポリシロキサンを除去することができる。
しかも、最終的な高い除去率を要求されない前処理用の活性炭吸着槽のみ、過熱水蒸気によって脱着再生するから、再生頻度を高くすることなく、再生、冷却、消化ガスによるパージなど一連の再生処理に要する時間を短くでき、充填層の容器の耐久性の低下を抑えるとともに多孔質吸着剤自体の劣化を抑えて耐久性の低下を抑え、設備費を低減できる。
そのうえ、交換型吸着槽に導入される燃料ガス中の高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンの濃度を低下できるから、交換型吸着槽の破過に到るまでの時間を大幅に長くできて交換時期を延長でき、全体として、交換型の活性炭フィルターと再生タイプの活性炭吸着槽とにより前処理を行い、更に交換型吸着槽で吸着させるという合理的な改良により、システム全体としての耐久性を向上し、経済性を向上できる。
更に、過熱水蒸気の温度を140℃〜250℃の範囲に調整することで、燃料ガス中に含有される高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンの成分の違いなど、処理対象に応じて好適な温度の過熱水蒸気を得ることができるから、過熱水蒸気の温度が低くて脱着に必要以上に時間を要するとか、逆に過熱水蒸気の温度が高くて冷却に必要以上に時間を要するといったことを回避して、過熱水蒸気を得るうえでの電力コストあるいは燃料コストなどのランニングコストを必要最小限にでき、かつ、活性炭吸着槽を構成する金属部材の高温加熱による劣化を抑えることができて耐久性を向上でき、システム全体として経済的であり、かつ、処理時間を合理的な時間にできて処理効率をも向上できる。
第1のブロワー1と活性炭フィルター2とを介装した燃料ガス供給管3に、第1の開閉弁V1を介装した第1のガス供給管4を介して第1の活性炭吸着槽5が、そして、第2の開閉弁V2を介装した第2のガス供給管6を介して第2の活性炭吸着槽7がそれぞれ接続されている。上述の第1のブロワー1、燃料ガス供給管3、第1の開閉弁V1、第1のガス供給管4、第2の開閉弁V2および第2のガス供給管6から成る構成をして燃料ガス供給手段と称する。
交換型吸着槽10には第6のガス供給管14を介してガスエンジン15が接続されている。
エアー供給管32の第9の開閉弁V9より下流側に、第14の開閉弁V14を介装した窒素ガス供給管38を介してPSA式窒素発生装置39が接続されている。
(1)吸着および脱着工程
図1に示すように、第1、第3、第6および第8の開閉弁V1,V3,V6,V8を開き(白抜きで示している。以下同じである)、他の開閉弁は閉じ(黒で塗りつぶしている。以下同じである)、第1のブロワー1および蒸気ボイラ16を駆動する。
これにより、燃料ガスを第1の活性炭吸着槽5→交換型吸着槽10→ガスエンジン15と流し、燃料ガス中に含まれる高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを除去して燃料ガスを精製し、精製した燃料ガスをガスエンジン15に供給する。
一方、蒸気ボイラ16で発生した水蒸気を電気ヒータ18→第2の活性炭吸着槽7→コンデンサー25→回収槽27と流し、電気ヒータ18で加熱して得られた過熱水蒸気により、第2の活性炭吸着槽7に吸着した高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを脱着し、脱着した高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを含有した過熱水蒸気をコンデンサー25で凝縮して液化し、液体として回収槽27に回収する。
図2の(a)に示すように、第1、第3、第9、第11および第13の開閉弁V1,V3,V9,V11,V13を開き、他の開閉弁は閉じ、第1および第2のブロワー1,31を駆動するとともに蒸気ボイラ16を停止する。
これにより、燃料ガスを精製して、精製した燃料ガスをガスエンジン15に供給しながら、外気を第2の活性炭吸着槽7に流して冷却する。第2の活性炭吸着槽7に流した外気は大気放散する。
図2の(b)に示すように、第1、第3、第11、第13および第14の開閉弁V1,V3,V11,V13,V14を開き、他の開閉弁は閉じ、第1のブロワー1およびPSA式窒素発生装置39を駆動するとともに第2のブロワー31を停止する。
これにより、燃料ガスを精製して、精製した燃料ガスをガスエンジン15に供給しながら、PSA式窒素発生装置39で発生した窒素ガスを第2の活性炭吸着槽7に流して冷却用の外気をパージする。第2の活性炭吸着槽7に流した窒素ガスは大気放散する。
図3の(a)に示すように、第1、第2、第3および第13の開閉弁V1,V2,V3,V13を開き、他の開閉弁は閉じ、第1のブロワー1を駆動するとともにPSA式窒素発生装置39を停止する。
これにより、燃料ガスを精製して、精製した燃料ガスをガスエンジン15に供給しながら、燃料ガスを第2の活性炭吸着槽7に流して窒素ガスをパージする。第2の活性炭吸着槽7に流した燃料ガスは大気放散する。
第1の活性炭吸着槽5が再生を必要とするに到るに伴い、図3の(b)に示すように、第2、第4、第5および第7の開閉弁V2,V4,V5,V7を開き、他の開閉弁は閉じ、第1のブロワー1および蒸気ボイラ16を駆動する。
これにより、燃料ガスを第2の活性炭吸着槽7→交換型吸着槽10→ガスエンジン15と流し、燃料ガス中に含まれる高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを除去して燃料ガスを精製し、精製した燃料ガスをガスエンジン15に供給する。
一方、蒸気ボイラ16で発生した水蒸気を電気ヒータ18→第1の活性炭吸着槽5→コンデンサー25→回収槽27と流し、電気ヒータ18で加熱して得られた過熱水蒸気により、第1の活性炭吸着槽5に吸着した高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを脱着し、脱着した高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを含有した過熱水蒸気をコンデンサー25で凝縮して液化し、液体として回収槽27に回収する。
以下、第2の活性炭吸着槽7により燃料ガスを精製しながら、第1の活性炭吸着槽5に対し、上述の冷却工程、外気パージ工程および窒素パージ工程による再生処理を行う。
すなわち、実施例1における第2の活性炭吸着槽7とそれに関連する配管および開閉弁を無くし、ひとつの第1の活性炭吸着槽5で燃料ガスを精製するとともに、再生をも行えるように構成したものであり、第1の活性炭吸着槽5と並列に、開閉弁V21を介装したバイパス配管51が接続されている。他の構成は実施例1と同じであり、同一図番を付してその説明は省略する。
(1)吸着工程
図4の(a)に示すように、第1および第3の開閉弁V1,V3を開き、他の開閉弁は閉じ、第1のブロワー1を駆動する。
これにより、燃料ガスを第1の活性炭吸着槽5→交換型吸着槽10→ガスエンジン15と流し、燃料ガス中に含まれる高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを除去して燃料ガスを精製し、精製した燃料ガスをガスエンジン15に供給する。
第1の活性炭吸着槽5が再生を必要とするに到るに伴い、図4の(b)に示すように、第5および第7の開閉弁V5,V7ならびに開閉弁V21を開き、他の開閉弁は閉じ、第1のブロワー1および蒸気ボイラ16を駆動する。
これにより、燃料ガスをバイパス配管51→交換型吸着槽10→ガスエンジン15と流し、燃料ガス中に含まれる高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを除去して燃料ガスを精製し、精製した燃料ガスをガスエンジン15に供給する。
一方、蒸気ボイラ16で発生した水蒸気を電気ヒータ18→第1の活性炭吸着槽5→コンデンサー25→回収槽27と流し、電気ヒータ18で加熱して得られた過熱水蒸気により、第1の活性炭吸着槽5に吸着した高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを脱着し、脱着した高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを含有した過熱水蒸気をコンデンサー25で凝縮して液化し、液体として回収槽27に回収する。
図5の(a)に示すように、第9、第10および第12の開閉弁V9,V10,V12ならびに開閉弁V21を開き、他の開閉弁は閉じ、第1および第2のブロワー1,31を駆動するとともに蒸気ボイラ16を停止する。
これにより、燃料ガスを精製して、精製した燃料ガスをガスエンジン15に供給しながら、外気を第1の活性炭吸着槽5に流して冷却する。第1の活性炭吸着槽5に流した外気は大気放散する。
図5の(b)に示すように、第10、第12および第14の開閉弁V10,V12,V14ならびに開閉弁V21を開き、他の開閉弁は閉じ、第1のブロワー1およびPSA式窒素発生装置39を駆動するとともに第2のブロワー31を停止する。
これにより、燃料ガスを精製して、精製した燃料ガスをガスエンジン15に供給しながら、PSA式窒素発生装置39で発生した窒素ガスを第1の活性炭吸着槽5に流して冷却用の外気をパージする。第1の活性炭吸着槽5に流した窒素ガスは大気放散する。
図6に示すように、第1および第12の開閉弁V1,V12ならびに開閉弁V21を開き、他の開閉弁は閉じ、第1のブロワー1を駆動するとともにPSA式窒素発生装置39を停止する。
これにより、燃料ガスを精製して、精製した燃料ガスをガスエンジン15に供給しながら、燃料ガスを第1の活性炭吸着槽5に流して窒素ガスをパージする。第1の活性炭吸着槽5に流した燃料ガスは大気放散する。
上述した脱着工程、冷却工程、外気パージ工程および窒素パージ工程における再生工程では、燃料ガスを第1の活性炭吸着槽5に流さないが交換型吸着槽10に流すため、高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンの除去率がやや低下する。しかしながら、再生に要する時間は、通常の吸着工程による時間に比べれば極めて短く、実用上支障が無い。
燃料ガスとしては、下水汚泥を嫌気性発酵して得たメタンを主成分とする温度30℃、湿度65%のものを用い、1時間当たり50m3N流した。
不純物としては、有機ポリシロキサンが30mg/m3N、高沸点炭化水素類が177mg/m3Nであり、それぞれの成分および含有量は以下の通りである。
・有機ポリシロキサン
オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4、沸点175℃):含有量4mg/m3N
デカメチルシクロペンタシロキサン(D5、沸点210℃):含有量26mg/m3N
・高沸点炭化水素類
沸点がノナンより高いデカン以外のC10物質(沸点151〜174℃)
:含有量8mg/m3N
デカン(沸点174℃) :含有量10mg/m3N
ウンデカン(沸点196℃) :含有量23mg/m3N
ドデカン(沸点216℃) :含有量29mg/m3N
トリデカン(沸点230℃) :含有量40mg/m3N
その他のC13物質(沸点230〜251℃) :含有量17mg/m3N
テトラデカン(沸点251℃) :含有量30mg/m3N
ペンタデカン(沸点268℃) :含有量20mg/m3N
その他(沸点280℃以上) :含有量0.5mg/m3N
活性炭としては、平均細孔径2.5nmで充填密度380kg/m3のものを用いた。
活性炭フィルター2としては、上記活性炭0.2kgを200mm×200mm×13mmの容器に充填したものを用いた。
第1および第2の活性炭吸着槽5,7それぞれとしては、上記活性炭10kgを内径0.36m、高さ1mのステンレス容器に充填したものを用いた。
交換型吸着槽10としては、上記活性炭4.6kgを内径0.36m、高さ1mのステンレス容器に充填したものを用いた。
吸着工程では、上述した燃料ガスを第1または第2の活性炭吸着槽5,7に4日間流し、その後に再生工程に切り換えた。
再生工程では、0.59MPa(絶対圧力)で158℃の飽和蒸気を電気ヒータ18で190℃まで昇温し、減圧弁19で0.12MPa(絶対圧力)に減圧した後、第1または第2の活性炭吸着槽5,7に供給し、流量12kg/hで1時間流した。
脱着工程では、32℃の冷却水で40℃に冷却したコンデンサー25により、脱着した高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを凝縮し、回収槽27に回収した。
冷却工程では、第2のブロワー31で外気を流量50m3N/hで1時間流し、第1または第2の活性炭吸着槽5,7と活性炭とを常温近くまで冷却した。使用した外気は大気放散した。
外気パージ工程では、PSA式窒素発生装置39で発生した窒素ガスを第1または第2の活性炭吸着槽5,7に流して空気をパージした。使用した窒素ガスは大気放散した。
窒素パージ工程では、短時間燃料ガスを第1または第2の活性炭吸着槽5,7に流して窒素ガスをパージした。使用した燃料ガスは大気放散した。
吸着工程における第1または第2の活性炭吸着槽5,7の出口での4日間の平均不純物濃度は、
有機ポリシロキサン:1.5mg/m3N
高沸点炭化水素類:3.5mg/m3N
であり、高沸点炭化水素類の除去率は98%、有機ポリシロキサンの除去率は95%と高かった。また、交換型吸着槽10の出口での有機ポリシロキサンの濃度が0.5mg/m3Nを超えるまでの使用時間は2050時間であった。この間の有機ポリシロキサンの平均出口濃度は0.1mg/m3N以下であった。
再生工程で、0.12MPa(絶対圧力)で105℃の飽和蒸気を電気ヒータ18で135℃まで昇温したこと、ならびに、2日間毎に再生した以外は具体運転例1と同じ条件で運転した。
その結果、高沸点炭化水素類の除去率は96%、有機ポリシロキサンの除去率は94%であった。ただし、再生頻度を2日間毎にすることにより、水蒸気量が多くなり、それに伴って回収槽27に回収される排水量が多くなった。また、交換型吸着槽10の出口での有機ポリシロキサンの濃度が0.5mg/m3Nを超えるまでの使用時間は1550時間であった。この間の有機ポリシロキサンの平均出口濃度は0.1mg/m3N以下であった。
第1および第2の活性炭吸着槽5,7を使用せず、燃料ガスを交換型吸着槽10に直接供給した。
その結果、交換型吸着槽10の出口での有機ポリシロキサンの濃度が0.5mg/m3Nを超えるまでの使用時間は170時間であった。
2…活性炭フィルター
3…燃料ガス供給管(燃料ガス供給手段)
4…第1のガス供給管(燃料ガス供給手段)
5…第1の活性炭吸着槽
6…第2のガス供給管(燃料ガス供給手段)
7…第2の活性炭吸着槽
10…交換型吸着槽
16…蒸気ボイラ(過熱水蒸気供給手段)
17…水蒸気供給管(過熱水蒸気供給手段)
18…電気ヒータ(加熱手段、過熱水蒸気供給手段)
20…第1の過熱水蒸気供給管(過熱水蒸気供給手段)
21…第2の過熱水蒸気供給管(過熱水蒸気供給手段)
22…第3の過熱水蒸気供給管(過熱水蒸気供給手段)
29…温度センサ
30…コントローラ
V1…第1の開閉弁(燃料ガス供給手段)
V2…第2の開閉弁(燃料ガス供給手段)
V5…第5の開閉弁(過熱水蒸気供給手段)
V6…第6の開閉弁(過熱水蒸気供給手段)
Claims (1)
- 下水および工場排水の汚泥を嫌気性発酵するときに得られるメタンを主成分とする燃料ガス、廃棄物集積場で発生するメタンを主成分とする燃料ガスの少なくとも一方の燃料ガスを供給して、含有されている沸点が280℃を超える極微量の高沸点炭化水素類を除去する交換型の活性炭フィルターと、
前記活性炭フィルターを経た沸点が160℃〜280℃の高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを含んだメタンを主成分とする燃料ガスを供給して前記高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを吸着する活性炭を充填した活性炭吸着槽と、
前記活性炭吸着槽に接続されて非吸着運転時に前記高沸点炭化水素類および有機ポリシロキサンを脱着する過熱水蒸気を供給する過熱水蒸気供給手段と、
前記活性炭吸着槽の下流側に、活性炭を充填するとともに前記活性炭吸着槽から供給される吸着処理後の燃料ガス中に含まれる有機ポリシロキサンを吸着可能な非再生式の交換型吸着槽とを備え、かつ、
前記過熱水蒸気供給手段が、水蒸気を加熱して過熱水蒸気を得る加熱手段と、前記加熱手段で得られた過熱水蒸気の温度を測定する温度センサと、前記温度センサで測定される過熱水蒸気の温度を、140℃〜250℃の範囲で調整可能に設定される設定温度に維持するコントローラとを備えていることを特徴とする燃料ガス精製システム。
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