JP2004351308A - 草木系バイオマス消化設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】草木系バイオマスを効率よく消化処理する草木系バイオマス消化設備を提供する。
【解決手段】草木系バイオマスを爆砕する爆砕装置、前記爆砕装置で爆砕された爆砕物と有機汚泥や生ゴミなどの有機性廃棄物とを嫌気性消化する消化槽、前記消化槽から発生する消化ガスを用いて高圧水蒸気を発生させる高圧水蒸気発生装置からなり、前記高圧水蒸気発生装置で発生した高圧水蒸気を用いて前記爆砕装置において、前記草木系バイオマスを爆砕することを特徴とする、草木系バイオマス消化設備。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、草木系バイオマス消化設備および草木系バイオマス消化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
土木工事や道路、河川、公園等の緑地管理から多量の草木材が発生している。これらはバイオマス資源(以下、草木系バイオマスという。)としての活用が期待されているものの、大部分が有効利用されることなく焼却等の処分がなされている現状にある。
草木系バイオマスはセルロース、ヘミセルロース、リグニン等の高分子物を多量に含み、セルロース、ヘミセルロース、リグニンは相互に強固に結合してリグノセルロースとなっている。このリグノセルロースは微生物による攻撃を受けがたいため、生物処理が困難な難分解性有機廃棄物とされている。
このような難分解性有機廃棄物をより分解性のよいものにする加工方法の一つとして爆砕がある。
【0003】
水蒸気による爆砕は、被処理物を耐圧容器に充填、密閉し、その密閉容器中に高温高圧の水蒸気を注入し、数十秒〜数分という短時間蒸煮した後、容器の密閉を瞬時に大気解放する方法である(例えば、特許文献1参照。)。
この方法によれば、水蒸気の膨張や、容器から内容物が噴出する際の衝撃により、被処理物が破砕、粉砕される。
【0004】
被処理物として草木系バイオマスを用いた場合、耐圧容器内で、セルロース、ヘミセルロース、リグニン等の硬質の高分子構造の中に閉じこめられた水が高温高圧の水蒸気で加熱され、これらの硬質高分子が軟化し、更に水熱反応が生じて、被処理物が変性される。さらにそれが大気解放される際に、水蒸気の膨張、水の水蒸気化による急膨張により被処理物の物理的な破砕が発生し、さらに噴出時の高速流の作る衝撃波も加わり高分子の破断が発生し、低分子量化して、分子量として数十分の一から数百分の一になる分解が容易に達成される。
このように爆砕処理された草木系バイオマスを好気性発酵処理して堆肥を製造する方法もある(例えば特許文献2参照。)。
このように低分子化され、又、爆砕処理における水熱反応により変性された草木系バイオマスは、これを発酵処理させると、爆砕処理前に比べて容易に発酵処理されることが知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−54681号公報
【特許文献2】
特開2001−114583号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、爆砕には高圧水蒸気が必要となる。この水蒸気の圧力は3〜5MPaとされる。この爆砕に必要な水蒸気を得るにあたって、化石燃料を用いたボイラーによって、水蒸気を発生させれば充分な高圧水蒸気が得られるが、廃棄物処理に、有限の高価な化石燃料を用いるのは好ましくない。
又、一般に用いられている爆砕装置の場合、被爆砕物内部の保有水を温度上昇させるだけの熱量が必要なだけであるため、装置に必要な高圧水蒸気の量はそれほど多くはない。
そこで、有機廃棄物の嫌気性消化で生成する消化ガスを燃料として高圧水蒸気を発生させることが考えられる。
【0007】
しかし、消化ガスは一般的な化石燃料と比較して単位量あたりの発熱量が少なく、消化処理の原料、操作条件の変化で生成する消化ガスの質・量共に変化して不安定になるという問題がある。そこで、上述のような小容量の高圧ボイラーで消化ガスを燃焼させて高圧水蒸気を得ようとしても、燃焼が不安定になったり、出力が不安定になったりして、ボイラーの効率も大きく低下する。
一方、化石燃料でガスタービンやガスエンジンを駆動し発電させ、得られた電力で高圧水蒸気を発生させる方法もあるものの、発電と水蒸気発生の2工程でそれぞれエネルギーロスが生じるので、効率が低くなると考えられていた。
また、特許文献2に記載のように爆砕物を好気発酵処理して堆肥にするには一次処理だけでも二十数日を必要とし、処理効率が非常に低いという問題があった。また、草木系バイオマスの爆砕物のみを堆肥化した場合は、栄養成分のバランスが悪く、燐肥や硫安等の肥料を添加する必要があった。
【0008】
本発明者らは、このような状況に鑑み、鋭意検討した結果、草木系バイオマスを爆砕した後、有機汚泥もしくは生ゴミなどの有機性廃棄物と混合して嫌気性消化すると、草木系バイオマスを有効に消化できると共に有機汚泥の減容化も可能で、得られる消化汚泥も良質なコンポストとなり、消化で得られる消化ガスを用いて、トータルエネルギー効率をさほど低下させることなく草木系バイオマスを爆砕するに必要な高圧水蒸気を安定に得られることを見出し、本発明に到達した。
【0009】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、草木系バイオマスを爆砕する爆砕装置、前記爆砕装置で爆砕された爆砕物と有機汚泥もしくは生ゴミなどの有機性廃棄物とを嫌気性消化する消化槽、前記消化槽から発生する消化ガスを用いて高圧水蒸気を発生させる高圧水蒸気発生装置を有し、前記高圧水蒸気発生装置で発生した高圧水蒸気を用いて前記爆砕装置において、前記草木系バイオマスを爆砕することを特徴とする、草木系バイオマス消化設備を提供するものである。
また、本発明は上記草木系バイオマス消化設備において、高圧水蒸気発生装置が、消化ガスを用いて電力を発生させるコージェネレーション装置と、前記コージェネレーション装置から発生した電力の少なくとも一部を用いて高圧水蒸気を発生させる電熱スチームボイラーとからなることを特徴とする設備を提供するものである。
【0010】
また、本発明は、上記草木系バイオマス消化設備において、前記コージェネレーション装置が、ガスエンジン、燃料電池又はガスタービンであることを特徴とする設備を提供するものである。
また、本発明は、上記草木系バイオマス消化設備において、前記消化ガスを脱硫する脱硫器と、脱硫消化ガスを貯蔵するガスホルダが、前記消化槽と前記高圧水蒸気発生装置の間に設けられていることを特徴とする設備を提供するものである。
【0011】
また、本発明は、上記草木系バイオマス消化設備において、前記消化ガスを脱硫する脱硫器と、脱硫消化ガスを貯蔵するガスホルダが、前記消化槽と前記コージェネレーション装置の間に設けられていることを特徴とする設備を提供するものである。
また、本発明は、上記草木系バイオマス消化設備において、前記ガスホルダと前記コージェネレーション装置の間に、前記消化ガスを加圧移送する圧送機、及び圧送機で加圧されたガスを除湿する除湿器が設けられていることを特徴とする設備を提供するものである。
また、本発明は、上記草木系バイオマス消化設備において、前記除湿器と前記コージェネレーション装置の間に加圧された除湿消化ガスを貯蔵する中圧ガスホルダが設けられていることを特徴とする設備を提供するものである。
【0012】
また、本発明は、上記草木系バイオマス消化設備において、前記ガスホルダと前記圧送機の間、又は前記除湿器の後段に微量不純物を吸着除去する吸着除去装置が設けられていることを特徴とする設備を提供するものである。
また、本発明は、上記草木系バイオマス消化設備において、前記ガスホルダ中のガス貯蔵量を検知する検知装置と、検知装置で検知されたガス貯蔵量に応じて、前記圧送機又は前記コージェネレーション装置の運転をON・OFFする運転制御装置を備えたことを特徴とする設備を提供するものである。
また、本発明は、草木系バイオマスを爆砕する爆砕工程、爆砕工程で得られた爆砕物の少なくとも一部と有機汚泥もしくは生ゴミなどの有機性廃棄物とを嫌気性消化する嫌気性消化工程、前記嫌気性消化工程で得られる消化ガスを用いて高圧水蒸気を発生させる高圧水蒸気発生工程とを有し、前記爆砕工程において、前記高圧水蒸気発生工程で得られた高圧水蒸気を用いて前記草木系バイオマスを爆砕することを特徴とする、草木系バイオマス消化方法を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明において、草木系バイオマスとしては、稲わら、麦わら、バガス、籾殻等の草類からのバイオマス;竹、笹、;間伐材、おがくず、チップ、端材などの木材加工木屑、街路樹剪定材、木質建築廃材、樹皮、流木等の木質系バイオマス等を例示できる。木質系バイオマスとしては広葉樹に由来するものでも、針葉樹に由来するものでもよい。
【0014】
本発明の草木系バイオマス消化設備の1実施態様のフローシートを図1に示す。草木系バイオマスは耐圧容器からなる爆砕器に投入され、高圧水蒸気発生装置で発生した3〜5MPaの高圧水蒸気で加圧、数十秒〜数分という短時間蒸煮されて水熱反応により変性された後、瞬時に圧力を大気圧まで戻されることにより、軟化・粉砕される。
軟化粉砕された草木系バイオマスはリグニンとヘミセルロース、セルロースとの結合が切断され、ヘミセルロース、セルロースは微生物により分解されやすくなる。
【0015】
爆砕処理で得られた爆砕物は、その少なくとも一部が消化槽に送られ、例えば、下水処理場における活性汚泥法水処理プロセスで生成する有機汚泥と共に嫌気性消化される。爆砕物と混合するものは、有機汚泥に限らず、生ゴミや厨芥ゴミ、もしくはそれらと有機汚泥の混合物などの有機性廃棄物でもよい。爆砕物と有機汚泥とを消化槽に投入する前に、この両者を予め混合しておくことが好ましい。また、消化槽投入前にミルなどを用いて爆砕バイオマス混合物を微細化しておくことが好ましい。混合にあたって用いる混合槽は通常、混合に用いられる混合槽であれば、どのようなものも用いることができる。爆砕物と有機汚泥の混合比率は特に限定されるものではないが、1.5/1〜1/4が好ましく、1/1〜1/4がより好ましい。爆砕物を有機汚泥の1/4以上添加すると、消化ガスの発生量が大きく増加するので好ましい。爆砕物を有機汚泥の1.5倍以下にすることにより、消化槽が過負荷になって酸発酵に陥ることがない。
また、爆砕物のみではリグニン等の消化阻害因子濃度が高く、また、ミネラル分が不足しているので充分良好な嫌気性消化環境が得られないが、爆砕物と有機汚泥や生ゴミなどの有機性廃棄物を共に嫌気性消化することにより、有機汚泥や生ゴミなどの有機性廃棄物から多種多様な微生物群と豊富なミネラル分が供給され、爆砕物から易微生物分解性の有機物を豊富に得られ、これを嫌気性消化することにより多量の消化ガスと、良好な性状のコンポストが得られる。
爆砕物のうち、消化槽に送られなかったものは、飼料やパルプの取得に用いることができ、有用である。
爆砕物と有機汚泥や生ゴミなどの有機性廃棄物を嫌気性消化して得られる消化ガスは、有機汚泥や生ゴミなどの有機性廃棄物のみを消化した場合に比べ量も多く、比較的安定した生産量となる。この消化ガスは水蒸気発生装置に送られ、これを燃料として高圧水蒸気を発生させる。
【0016】
水蒸気発生装置としては特に制限はなく、消化ガスを燃料としてスチームを発生させるスチームボイラでもよいが、図2に示すフローシートのように、ガスエンジン、燃料電池、ガスタービン(マイクロガスタービンを含む)などの、電力と、スチーム、熱水または温水を発生させるコージェネレーション装置であることが好ましい。
コージェネレーション装置としてガスタービンを用いる場合、ガスタービンは、一般には出力調整範囲が狭いので、ガスタービンを複数設置して、利用する消化ガスの量の変動に応じて必要な数だけ運転できるようにすることが好ましい。コージェネレーション装置で発生した電力は少なくともその一部が電熱ボイラにより高圧スチームを発生するために用いられる。
コージェネレーション装置で電力を発生させ、その電力を用いて電熱ボイラで高圧水蒸気を発生させる方式は、燃料エネルギーを電力に変換し、その電気エネルギーを熱エネルギーに変換しているため、燃料エネルギーを直接熱エネルギーに変換する方式に比べて変換効率は低くなる。
しかし、爆砕に用いるような、少量の高圧水蒸気を消化ガスで得るためには、上述のように、爆砕物と有機汚泥を共に嫌気性消化することで消化ガス量の増大、消化ガスの安定供給性は向上しているものの、消化ガスの不安定性は質、量共に残っており、高圧水蒸気の取得は不安定になりやすい。
一方、コージェネレーション装置で電力を発生させても、モーターなど(力率60〜70%)を駆動させる電力に用いる場合は不安定性のため効率が低下しやすいが、得られた電力を電熱ボイラのような抵抗負荷(力率100%)の機器に用いる場合はこの不安定性は問題となりくい。
この消化ガス発生の不安定性の影響を受けにくいことにより、消化ガスによる高圧水蒸気生成にあたって、コージェネレーション装置と電熱ボイラの組み合わせが、水蒸気生成の安定性を大幅に向上させ、消化ガスを燃料として使用するスチームボイラと比較してトータルで遜色ない効率となる。
【0017】
コージェネレーション装置で電力と共に発生した温水やスチームは、消化槽の温度維持や、スチームボイラーに送られるボイラー用水を予熱する予熱器の熱源として用いられる。
【0018】
消化槽で発生した消化ガスには硫化水素等の硫化物が含まれるおそれがあり、この硫化物を含む消化ガスが水蒸気発生装置やコージェネレーション装置に送られると、装置を腐食させるおそれがあるので、図3、図4のフローシートに示すように、消化槽と水蒸気発生装置やコージェネレーション装置の間に脱硫器を設けることが好ましい。
脱硫器には乾式脱硫器と湿式脱硫器がある。乾式脱硫器は鉄粉、粘土等でペレット状にした成形脱硫剤を脱硫器内に収納したもので、これを消化ガスと接触させることにより消化ガスの脱硫を行うものである。取り出した使用済みの脱硫剤は処分する。
湿式脱硫器には水洗浄式、アルカリ洗浄式および薬剤再生式がある。水洗浄式は下水処理の場合は下水処理水、その他の処理場の場合は井戸水、工業用水または水道水と、消化ガスとを向流接触させるものである。脱硫時の温度および圧力は、消化ガス発生状態そのままでもよく、得に制限はない。
【0019】
図5のフローシートに示すように、脱硫器とコージェネレーション装置の間に、脱硫された消化ガスを貯蔵するガスホルダが設けられ、必要に応じて該ガスホルダから貯蔵された脱硫消化ガスをコージェネレーション装置に移送できるようになっていることが好ましい。消化槽で発生する消化ガスの発生速度が一定せず、不安定であっても、このガスホルダを設けることにより、消化ガスを一定の速度、一定の圧力で供給することができる。
このガスホルダは、ガスを貯蔵できるものであればどのようなものも用いることができるが、例えば低圧ガスタンクを例示できる。この低圧ガスホルダの圧力は一般には1〜3kPaG(Gはゲージ圧であることを示す。)とされる。
【0020】
本発明において,ガスホルダとコージェネレーション装置の間に消化ガスのガス圧を高めてガスタービン等のコジェネレーション装置に送る圧送装置が設けられていることが好ましい。圧送装置でガスは一般には0.1〜0.9MPaGに高められるのが好ましい。
【0021】
また、図5のフローシートに示すように、圧送装置とコジェネレーション装置の間に圧力装置により圧力が高められた消化ガスから、ガスに含まれる水分を除去する除湿装置が設けられていることが好ましい。圧送装置の後段に除湿装置を設けると相対湿度が高くなるため、除湿装置で水分が除去され易くなるので好ましい。除湿装置における除湿は、吸着剤による水分の吸着方法、消化ガスを冷却、好ましくは冷凍条件下におくことにより除湿する物理的除湿方法、潮解性を持つ除湿剤と消化ガスを接触させる潮解式除湿法等を採用することができる。
除湿装置では、消化ガス中の水蒸気露点を外気温以下にまで下げることが好ましい。除湿装置を出た消化ガスの水蒸気圧は除湿装置に導入する消化ガスの流量によってコントロールすることができる。
【0022】
本発明においては、除湿器とコージェネレーション装置の間に、中圧ガスホルダを設けることが好ましい。中圧ガスホルダを設けることにより、コージェネレーション装置に影響を与える圧送機の圧力変動を緩和することができる。
【0023】
本発明においては、圧送機の前段もしくは除湿器の後段に消化ガス中の微量不純物を多孔質吸着剤で吸着除去する吸着除去装置を設けることが好ましい。この、消化ガス中の微量不純物としては、トルエンやトリデカンなどの重質炭化水素やシロキサンなどの有機ケイ素類が挙げられる。消化ガス中に有機ケイ素類が残存していると、消化ガスを燃焼させて電力や熱を発生させる際に、コージェネレーション装置内に有機ケイ素類が酸化されて二酸化ケイ素となって析出付着して、装置故障の原因となるおそれがあるので好ましくない。この吸着除去装置を圧送機と除湿器の間に設けると、加圧により相対湿度が上昇し、相対湿度が上昇すると、吸着除去装置内部で結露して吸着剤を濡らすことにより吸着除去性能を著しく低下させる可能性が高くなるため、この位置を避ける、すなわち、圧送機の前段もしくは除湿器の後段に、吸着除去装置を設けることが好ましい。この吸着除去装置で用いる多孔質吸着剤としてはこれらの微量不純物を吸着除去できるものであればどのようなものも用いることができるが、多孔質吸着剤が活性炭であることが好ましい。
【0024】
本発明においては、前記ガスホルダ中のガス貯蔵量を検知する検知装置と、検知装置で検知されたガス貯蔵量に応じて、前記圧送機又は前記コージェネレーション装置の運転を制御する運転制御装置を備えていることが好ましい。
この運転制御は高負荷/低負荷の運転の切り換え、運転のON・OFFを含む。このような制御の手段は公知の手段を組み合わせて組み立てることができる。この検知装置と運転制御装置を備えることにより、ガスホルダ内の消化ガス量が所定量以下になった時に圧送機またはコージェネレーション装置の運転をストップして消化ガスのガスホルダへの蓄積を進め、ガスホルダ内の消化ガス量が所定量以上になったら運転を再開することで、消化ガス量不足によるコージェネレーション装置運転の不安定化を防止することができる。
本発明の草木系バイオマス消化方法の説明は、該方法における各工程の説明が上記各装置の説明と重複するので省略する。
【0025】
本発明の草木系バイオマス消化設備及び消化方法によれば、通常、そのままでは生物処理で消化し難い草木系バイオマスを爆砕処理しているので、有機汚泥や生ゴミなどの有機性廃棄物と混合して容易に消化することができ、有機汚泥や生ゴミなどの有機性廃棄物単独では成分が偏って消化処理物が良好なコンポストになりがたいのに対して、有機汚泥や生ゴミなどの有機性廃棄物と草木系バイオマスの爆砕物を混合して消化処理しているので、得られる消化処理物は良好なコンポストとなる。
また、有機汚泥や生ゴミなどの有機性廃棄物と草木系バイオマスの混合物を消化処理しているので、消化ガス量も安定して得ることができる。
本発明の草木系バイオマス消化設備及び消化方法によれば、有機汚泥や生ゴミなどの有機性廃棄物と草木系バイオマスの混合物の消化処理で得られた消化ガスを用いて高圧水蒸気発生装置で高圧水蒸気を発生させ、この高圧水蒸気を草木系バイオマスの爆砕に用いているので、外部エネルギーの使用量を削減することができる。
【0026】
この高圧水蒸気発生装置として、電力と熱を発生させるコージェネレーション装置と、コージェネレーション装置から発生した電力の少なくとも一部を用いて高圧水蒸気を発生させる電熱スチームボイラーとを用いると、消化ガスを燃焼させて直接高圧水蒸気を発生させる場合に比べて、安定した高圧水蒸気を効率よく生成させることができる。
さらに電熱スチームボイラーは装置の熱容量が小さいので立ち上がり時間も短く、燃料の管理補給も不要であるために、爆砕装置の運転管理が容易なものとなる。
【0027】
【発明の効果】
本発明の設備によれば、草木系バイオマスを有機汚泥や生ゴミなどの有機性廃棄物と共に消化減容することができ、得られる消化処理物は良好なコンポストとなる。また、消化により得られる消化ガスを用いて草木系バイオマスの爆砕用の高圧水蒸気生成に用いるので外部エネルギーの使用量を大幅に削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の草木系バイオマス消化設備の1実施態様のフローシートを示す図である。
【図2】本発明の草木系バイオマス消化設備の他の実施態様のフローシートを示す図である。
【図3】本発明の草木系バイオマス消化設備の1実施態様のフローシートを示す図である。
【図4】本発明の草木系バイオマス消化設備の1実施態様のフローシートの一部を示す図である。
【図5】本発明の草木系バイオマス消化設備の1実施態様のフローシートの一部を示す図である。
【図6】本発明の草木系バイオマス消化設備の1実施態様のフローシートの一部を示す図である。

Claims (10)

  1. 草木系バイオマスを爆砕する爆砕装置、前記爆砕装置で爆砕された爆砕物と有機汚泥もしくは生ゴミなどの有機性廃棄物とを嫌気性消化する消化槽、前記消化槽から発生する消化ガスを用いて高圧水蒸気を発生させる高圧水蒸気発生装置とを有し、前記爆砕装置において、前記高圧水蒸気発生装置で発生した高圧水蒸気を用いて前記草木系バイオマスを爆砕することを特徴とする、草木系バイオマス消化設備。
  2. 前記高圧水蒸気発生装置が、消化ガスを用いて電力を発生させるコージェネレーション装置と、前記コージェネレーション装置から発生した電力の少なくとも一部を用いて高圧水蒸気を発生させる電熱スチームボイラーとからなる請求項1記載の草木系バイオマス消化設備。
  3. 前記コージェネレーション装置が、ガスエンジン、燃料電池又はガスタービンである、請求項2記載の草木系バイオマス消化設備。
  4. 前記消化ガスを脱硫する脱硫器と、脱硫消化ガスを貯蔵するガスホルダが、前記消化槽と前記高圧水蒸気発生装置の間に設けられていることを特徴とする請求項1記載の草木系バイオマス消化設備。
  5. 前記消化ガスを脱硫する脱硫器と、脱硫消化ガスを貯蔵するガスホルダが、前記消化槽と前記コージェネレーション装置の間に設けられていることを特徴とする請求項2または3記載の草木系バイオマス消化設備。
  6. 前記ガスホルダと前記コージェネレーション装置の間に、前記消化ガスを加圧移送する圧送機、及び圧送機で加圧されたガスを除湿する除湿器が設けられている請求項5記載の草木系バイオマス消化設備。
  7. 前記除湿器と前記コージェネレーション装置の間に加圧された除湿消化ガスを貯蔵する中圧ガスホルダが設けられている請求項6記載の草木系バイオマス消化設備。
  8. 前記ガスホルダと前記圧送機の間、又は前記除湿器の後段に微量不純物を吸着除去する吸着除去装置が設けられている請求項6または7記載の草木系バイオマス消化設備。
  9. 前記ガスホルダ中のガス貯蔵量を検知する検知装置と、検知装置で検知されたガス貯蔵量に応じて、前記圧送機又は前記コージェネレーション装置の運転をON・OFFする運転制御装置を備えたことを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項記載の草木系バイオマス消化設備。
  10. 草木系バイオマスを爆砕する爆砕工程、爆砕工程で得られた爆砕物の少なくとも一部と有機汚泥もしくは生ゴミなどの有機性廃棄物とを嫌気性消化する嫌気性消化工程、前記嫌気性消化工程で得られる消化ガスを用いて高圧水蒸気を発生させる高圧水蒸気発生工程とを有し、前記爆砕工程において、前記高圧水蒸気発生工程で得られた高圧水蒸気を用いて前記草木系バイオマスを爆砕することを特徴とする、草木系バイオマス消化方法。
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