JP5030077B2 - 複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス合成用前駆体およびそれを使用した複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスの製造方法 - Google Patents

複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス合成用前駆体およびそれを使用した複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスの製造方法 Download PDF

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本発明は、複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス合成用前駆体と、この前駆体を使用して複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスを製造する方法に関する。
本発明の複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス合成用前駆体並びに複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスの製造方法は、特に蛍光体としての複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス粉体の製造に好適である。
窒化物は、安定性や合成のしやすさの点で酸化物に劣るものの、酸化物や他の無機化合物にない特性を持つものがある。このため、例えば、二元系の窒化物であるSiやBN、AlN、GaN、TiNなどは、基板材料や、半導体、発光ダイオード、構造用セラミックス、コーティング剤など様々な用途に使用されており、工業的規模での生産が行われている。
また、近年、三元系以上の窒化物、即ち、複合窒化物についても多くの新規物質が合成されており、特に最近、窒化珪素をベースとした多成分系窒化物や酸窒化物において、優れた特性を有する蛍光体材料も開発されている。例えば、特許文献1には、一般式MSi:Eu2+(ここでMはCa,Sr,Baからなる群から選択される少なくとも一つのアルカリ土類金属であり、かつz=2/3x+4/3yである)で表される蛍光体が開示されている。この蛍光体は、青色発光ダイオードまたは近紫外発光ダイオードによって励起されて、黄色ないし赤色に発光することから、青色発光ダイオードまたは近紫外発光ダイオードとの組み合わせにより白色を発光するダイオードを構成することが出来る、工業的に有用な蛍光体である。
従来、これらの蛍光体は、アルカリ土類金属を窒化してアルカリ土類金属の窒化物を合成し、これに窒化珪素を加えるか、またはアルカリ土類金属および珪素のイミドを原料としてNまたはAr気流中で加熱することによって合成されている。
また、特許文献2には、構造M16Si1532のオキシニトリド、構造MSiAl、M13Si18Al121836、MSiAlONおよびMSiAlON10のサイアロンから由来する酸窒化物蛍光体が開示されている。特に、MがSrの場合に、SrCOとAlNとSiとを1:2:1の割合で混合し、還元雰囲気中、例えば(N/H)混合気流中で加熱し、SrSiAl:Eu2+が得られたことが記載されている。
ところで、蛍光体のような機能性セラミック材料にあっては、母体結晶に各種の添加元素(蛍光体においては付活元素(付活剤))を添加することにより、その機能が発揮されることが知られている。そして、多くの場合、添加元素は母体結晶中に均一に分散されることが要請されるが、上述の特許文献1および2においては、添加元素であるユーロピウムの純度についての記述はあるが、母体結晶中に均一に導入する方策については触れられていない。
しかし、母体結晶中に添加元素を均一に分散させた蛍光体を製造するには、通常のセラミックスの合成法、すなわち、原料粉末を単に混合した後、坩堝などの焼成容器に入れて高温加熱する固相反応による方法では十分では無い。
そこで、酸化物セラミックスの製造においては、以下に例示する方法が提案されている。なお、以下において、「原料」とは、母体結晶を形成するための原料化合物である。
1)添加元素の硝酸塩、塩酸塩、リン酸塩等の水溶液中に、原料粉末を懸濁させた後、該懸濁液を加熱し、蒸発乾固する。必要に応じて更に焼成する。
2)添加元素の硝酸塩、塩酸塩、リン酸塩等の水溶液中に、原料粉末を懸濁させた後、アルカリ成分にて中和し、添加元素を水酸化物として該原料粉末表面に析出させた前駆体を得、これを焼成する。
3)添加元素のアルコキシドのアルコール溶液中に、原料粉末を懸濁させた後、酸を加えて加水分解し、添加元素を水酸化物として該原料粉末表面に析出させた前駆体を得、これを焼成する。
4)原料と添加元素を酸に溶解し、pHを調整することにより同時に沈殿させる共沈法により添加元素が一様に分布した前駆体を得、これを焼成する。
従来、多元系の複合酸化物セラミックスを製造する場合、上記1)〜4)における「原料」としては、複合酸化物セラミックスの構成元素の供給源としての全原料を水溶液等の溶液に添加したり、或いは酸に溶解させている。即ち、複合酸化物セラミックスの製造においては、複合酸化物のセラミックスを構成する元素のうちの一部の元素のみを含む前駆体を製造し、これを更に他の原料化合物と混合する工程は採用されていない。これは酸化物は安定性が高く、水溶液等に添加しても分解ないし変性する恐れがないことから、複数の原料を同時に用いても、得られる複合酸化物の組成は、用いた原料の組成と大きくずれることはないことによる。
特表2003−515665号公報 特開2003−206481号公報
しかしながら、上記従来の方法は、酸化物セラミックスよりなる母体結晶に添加元素を分散させる場合には適用できるが、窒化物セラミックスまたは酸窒化物セラミックスよりなる母体結晶に添加元素を分散させる場合には適用が困難である。それは、原料となる窒化物は、酸化物に比べて安定性が低く、上記の方法を適用すると窒化物が分解してしまい、所望の組成の化合物が得られないことが多いからである。例えば、アルカリ土類金属の窒化物の多くは水分に対して安定性を欠き、水溶液と共存させることは不可能である場合が多い。このため、これらの元素を成分とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス粉末の合成には、複数種の原料窒化物を単に粉砕、混合して焼成する方法しか採用できず、このため、母体結晶中に添加元素を均一に分布させることにより、所望の特性を安定的に得ることができるセラミックスを製造することは困難であった。即ち、量的に僅少である添加元素を含む化合物を原料の一部として単純に混合しただけでは良好な分散状態を達成することは困難である。この不十分な分散状態で焼成を行っても添加元素を母体結晶内に均一に分布させることは不可能である。
一方で、各種の複合窒化物並びに複合酸窒化物セラミックスは、複合酸化物セラミックスに比べ開発の歴史が浅く、今後各種の用途に広く活用されることが期待される。そして、その際、各種の添加元素が安定かつ均一分散状態で母体結晶の格子内に取り込まれることが、新機能実現に不可欠であり、そのための製造方法の開発が望まれている。
本発明は上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、添加元素が母体結晶内に均一かつ安定に分散した複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスを容易かつ確実に製造することができる複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス合成用前駆体と、この前駆体を使用した複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは窒化物または酸窒化物セラミックの製造における上記の問題を解決すべく鋭意検討を行った結果、核となる窒化物粒子上に、当該核粒子の10分の1以下の平均粒径の添加元素を含有する粒子を付着させた前駆体を用いることにより、添加元素が母体結晶内に均一かつ安定に分散した複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスを容易かつ確実に製造することができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
[1] 窒化物または酸窒化物の母体結晶中に、該母体結晶を構成する元素とは異なる元素よりなる希土類元素を含有する複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスを合成するための前駆体であって、窒化珪素よりなる母粒子上に、前記希土類元素を含有する子粒子を担持させてなり、該子粒子は、その平均粒径が前記母粒子の平均粒径の10分の1以下であることを特徴とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス合成用前駆体。
[2] [1]において、前記前駆体を構成する窒化物とは異なる窒化物を該前駆体に混合して焼成することにより、希土類元素を母体結晶中に含有する複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスを合成するための前駆体であることを特徴とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス合成用前駆体。
[3] [1]または[2]において、窒化珪素粉末を希土類元素を含有する水溶液に含浸させる工程を経て製造されたものであることを特徴とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス合成用前駆体。
] [1]ないし]のいずれかに記載の前駆体に、アルカリ金属の窒化物、アルカリ土類金属の窒化物、Znの窒化物、Alの窒化物、Scの窒化物、Yの窒化物、およびLn(ここでLnは原子番号57〜71のランタノイドを示す)の窒化物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の窒化物を混合する工程を有することを特徴とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスの製造方法。
] [4]において、前記複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスが蛍光体であることを特徴とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスの製造方法。
] []において、前記蛍光体は、Ba、Sr、Ca、Mg、およびZnよりなる群から選ばれる少なくとも1種の周期表II族元素と、B、Al、Ga、In、Sc、Y、およびLn(ここでLnは原子番号57〜71のランタノイドを示す)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の周期表III族元素と、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、およびHfよりなる群から選ばれる少なくとも1種の周期表IV族元素とを含むことを特徴とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスの製造方法。
] []または[]において、前記希土類元素が、前記蛍光体の付活元素であることを特徴とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスの製造方法。
本発明によれば、母体結晶内に添加元素が均一かつ安定に分散し、この結果、機能発現体に優れ、所望の特性を有する複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスを容易かつ確実に製造することができる。
従って、例えば、蛍光体としての複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスにあっては、添加元素としての付活元素を窒化物または酸窒化物の母体結晶内に均一かつ安定な分散状態で導入した蛍光体を製造することができ、この結果、付活元素による付活作用を十分に発揮させて、発光強度の高い蛍光体を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本発明は、各種の窒化物または酸窒化物の結晶内に添加元素を均一に分布させる技術を提供するものである。ここで、本発明に係る添加元素とは、窒化物または酸窒化物の結晶を構成する全元素の一部を置き換えるかまたは当該結晶格子の空間に侵入する元素を言う。
前述の如く、量的に僅少である添加元素を含む化合物を原料の一部として単純に混合しただけでは良好な分散状態を達成することは困難である。この不十分な分散状態で焼成を行っても添加元素を結晶内に均一に分布させることは難しい。
これに対して、本発明に従って、主要成分である窒化物粉体の表面に、添加元素を含む化合物を担持した前駆体を原料として使用することにより、単純な混合法に比較して、添加元素を原料粉体全体にわたりより均一に存在させることができる。
[複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス合成用前駆体]
本発明の複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス合成用前駆体は、窒化物粒子よりなる母粒子上に添加元素を含む子粒子を担持させてなるものであるが、この前駆体は、母粒子上を子粒子で完全に被覆するように子粒子が担持されているものであっても良く、部分的に被覆するように子粒子が担持されているものであっても良い。
本発明において、母粒子を構成する窒化物は、目的とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスを構成する元素の窒化物であり、適宜選択することができる。
母粒子を構成する窒化物としては、Si、Ge、BN、TiN、ZrN等が挙げられるが、何らこれらに限定されるものではない。
一方、子粒子を構成する添加元素は、目的とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス中の少量成分であることが好ましい。蛍光体の場合を例示すれば、添加元素は発光中心となる元素であって、付活元素(付活剤)とも呼ばれる。通常、付活元素としてはCe,Pr,Sm,Eu、Tb,Dy,Ho,En,Tm,Ybなどの希土類元素や、Ti,Mnなどの1種または2種以上が挙げられ、これらの中では特にEuが好ましい。更に共付活元素として発光効率を高める元素の1種または2種以上を含んでいてもよい。
母粒子を構成する窒化物と、子粒子を構成する添加元素化合物との組み合わせには特に制限はないが、後述の如く、母粒子の表面に子粒子が付着したオーダードミクスチャーを形成させるためには、母粒子と子粒子との間で引力となる静電気力を発生させる必要がある。そのためには、母粒子を構成する物質と子粒子を構成する物質との帯電序列の位置が離れていることが好ましい。
本発明の前駆体を構成する母粒子と子粒子の平均粒径比は、子粒子/母粒子=1/10以下、好ましくは子粒子/母粒子=1/20以下である。この平均粒径比は、粒子の物理的な形状、大きさと相互作用を考慮したものであり、ファン・デル・ワールス力や静電気力に関係していると考えられる。即ち、子粒子の平均粒径比が上記上限より大きいと、子粒子を母粒子上に安定に担持し得ない場合がある。子粒子の平均粒径比の下限には特に制限はないが、粒径数nmより小さい粒子は凝集粒子を生成し易く、良好な担持状態を得ることができないことから、通常10nm以上である。
また、母粒子の平均粒径は、100μm以下、特に70μm以下、例えば1〜30μmであることが、表面に安定かつ均一状態で子粒子を担持した前駆体を形成し得る点において好ましい。
また、母粒子に対する子粒子の担持量についても特に制限はないが、母粒子に対する子粒子の担持量には上限があり、一方で、子粒子の担持量が過度に少ないと、得られる複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスへの添加元素の導入効率が悪く、好ましくない。
通常の場合、母粒子に対する子粒子の担持量は、0.01〜30重量%、特に0.1〜20重量%であることが好ましい。
母粒子に子粒子を担持させてなる本発明の複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス合成用前駆体を製造する方法は、湿式法、乾式法のいずれであっても良く、湿式法であれば、例えば次の(1)〜(3)の方法を採用することができる。
(1) 添加元素の化合物、例えば、添加元素の、硝酸塩、塩酸塩、リン酸塩、硫酸塩等の無機酸塩、蓚酸塩、酢酸塩等の有機酸塩等の水溶液中に、窒化物粉末を懸濁させて浸漬処理した後、乾燥する。例えば、該懸濁液を加熱し、蒸発乾固する。
(2) 添加元素の化合物、例えば、添加元素の硝酸塩、塩酸塩、リン酸塩、硫酸塩等の無機酸塩、蓚酸塩、酢酸塩等の有機酸塩等の水溶液中に、窒化物粉末を懸濁させた後、アルカリ成分にて中和し、添加元素を窒化物粒子上に水酸化物として沈殿させた後、乾燥させる。
(3) 添加元素のアルコキシドのアルコール溶液中に、窒化物粉末を懸濁させた後、酸を加えて加水分解し、添加元素を窒化物粒子上に水酸化物として沈殿させた後、乾燥させる。
上記添加元素の化合物の溶液の調製には、添加元素化合物の1種のみを用いても良く、2種以上を用いても良い。この場合、異なる添加元素の化合物を用いることにより、2種以上の添加元素を母粒子上に担持させた前駆体を得ることができる。
上記湿式法において、乾燥工程で加熱処理することにより、添加元素の酸化物よりなる子粒子が、窒化物よりなる母粒子上に担持された前駆体が得られる。
ここで、母粒子の粒径は、液中に添加する窒化物粉末の粒径となるため、原料として用いる窒化物粉末の粒径を調整することにより、所望の平均粒径の母粒子とすることができる。また、子粒子の粒径は、添加元素を含有する化合物が溶液から析出する条件(温度、pH等)を制御することにより制御することができる。また、母粒子への子粒子の担持量は、例えば、用いる溶液中の添加元素化合物濃度を調整することに制御することができる。
なお、この湿式法では、溶媒に対して反応性のある窒化物粉末を母粒子原料として用いることは困難であることから、例えば、上記(1),(2)の方法であれば、水と共存しても安定な窒化物粉末を用いることが好ましい。このような窒化物としては、Si、Ge、BN、ZrN、HfN等が挙げられる。ただし、窒化物粉末の粒径や処理温度、処理時間等の処理条件を適宜選択することにより、母粒子が水分と実質的に反応する前に担持処理を終了させるようにすることにより、水分との反応性を若干有するものであっても原料として用いることができる。
本発明の前駆体を乾式法により製造する場合、溶媒を用いない乾式混合によりオーダードミクスチャーを形成する。具体的には、下記の非特許文献1に記載の方法を適用して、まず、核となる母粒子と、添加元素を含有する化合物である子粒子とをOM(オーダードミクスチャー)ダイザーを用いて混合分散させ、母粒子の表面に子粒子が付着した状態であるオーダードミクスチャーを形成する。必要に応じて、これをハイブリダイザーに投入し、高速気流中に分散させながら衝撃力を主体とする機械的熱的エネルギーを与えることで固定化・成膜化処理を行う。
小石眞純 編著「微粒子設計」(株)工業調査会発行(1987年)158頁
このように水分が共存しない乾式法であれば、母粒子の材料として、水分との反応性の高い窒化物も使用することができるが、極端に水分との反応性の高い窒化物を使用する場合は、乾燥空気または乾燥不活性ガス雰囲気下で原料を取り扱うことが好ましい。
この乾式法においては、母粒子に対する子粒子の量を制御することにより、母粒子および子粒子の担持量を制御することができる。
本発明において、代表的な前駆体の製造方法としては、後述の実施例に示す如く、平均粒径1〜30μm程度の窒化珪素粉末を母粒子原料として用い、一方、ユーロピウム化合物、例えば硝酸ユーロピウム、塩酸ユーロピウム、リン酸ユーロピウム、硫酸ユーロピウム、蓚酸ユーロピウム、酢酸ユーロピウムの1〜10重量%程度の濃度の水溶液を調製し、この水溶液を、窒化珪素粉末重量に対するユーロピウム化合物水溶液の体積が0.1〜10ml/gとなるように用いて、窒化珪素粉末を含浸し、その後、含浸物を窒素雰囲気下、100〜120℃で加熱、乾燥することにより、窒化珪素粒子の母粒子に酸化ユーロピウムの子粒子が担持した前駆体を製造する方法が挙げられる。
[複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスの製造]
本発明の複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス合成用前駆体を用いて複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスを製造するには、この前駆体に、目的とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスを構成する、前駆体の母粒子の窒化物以外の窒化物原料(以下、「他の窒化物原料」と称す場合がある。)を、目的とするセラミックス組成となるように混合し、得られた混合物を焼成する。
ここで、他の窒化物原料は特に制限はなく、目的とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス組成により選定されるが、例えば、アルカリ金属の窒化物、アルカリ土類金属の窒化物、Znの窒化物、Alの窒化物、Scの窒化物、Yの窒化物、およびLn(ここでLnは原子番号57〜71のランタノイドを示す)の窒化物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の窒化物粉末が挙げられる。
得られた混合物の焼成は、窒化物を製造する場合は、この混合物を窒化硼素等の窒化物製焼成容器に入れ、0.1〜200MPa程度の窒素加圧下、1200〜2000℃で0.1〜20時間程度行うことが好ましい。
また、酸窒化物を製造する場合は、得られた混合物を窒化硼素製の坩堝等に入れ、0.1〜200MPa程度の窒素加圧下、1200〜2000℃で0.1〜20時間程度焼成することが好ましい。酸素については、原料とする酸化物から供給される。
本発明は特に、蛍光体としての複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスの製造に好適であり、この場合、製造される蛍光体としては、Ba、Sr、Ca、Mg、およびZnよりなる群から選ばれる少なくとも1種の周期表II族元素と、B、Al、Ga、In、Sc、Y、およびLn(ここでLnは原子番号57〜71のランタノイドを示す)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の周期表III族元素と、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、およびHfよりなる群から選ばれる少なくとも1種の周期表IV族元素とを含むものが好ましい。
より具体的には、この蛍光体としては、下記一般式(I)で表される組成の蛍光体が挙げられ、このような蛍光体を、窒化珪素粒子に、付活元素の酸化物の粒子が担持された前駆体を用い、この前駆体に対して、他の窒化物粉末を混合して焼成することにより製造することが好ましい。
II (1-x)IIISiN …(I)
(上記(I)式中、Qは付活元素であり、Eu、Ce、Pr、Tb、Dy、Tm等の1種または2種以上である。
IIはBa、Sr、Ca、Mg、およびZnよりなる群から選ばれる少なくとも1種の周期表II族元素、MIIIはB、Al、Ga、In、Sc、Y、およびLn(ここでLnは原子番号57〜71のランタノイドを示す)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の周期表III族元素であり、xは0.001≦x≦0.2の数を表す。)
以下に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
〈前駆体の製造〉
硝酸ユーロピウムEu(NO・6HO(キシダ化学社製、純度99.9%)と窒化珪素(Si)粉末(平均粒径2.2μmと推算される。)を、表1の実施例1の前駆体の欄に記載の重量となるように秤量した。次に、イオン交換水を使用して窒化珪素の重量に対する硝酸ユーロピウム水溶液の体積が0.5ml/gになるように硝酸ユーロピウム水溶液(濃度0.17g/ml)を調製し、上記窒化珪素粉末上に硝酸ユーロピウム水溶液をふりかけて10分間混合した。これを加熱炉中窒素雰囲気下で700℃で加熱分解後、乾燥し、Eu酸化物によって被覆された窒化珪素粉末である本発明の前駆体を得た。
X線マイクロアナライザー(EPMA)を用いて、この前駆体についてEu元素の分布状態を調べたところ、図1(a)に示されるようにEu元素が画面全体に均一に分布しており、従って、この前駆体は、窒化珪素よりなる母粒子の表面にEu元素を含む子粒子が均一に分散した状態で付着していることが確認された。
この前駆体の窒化珪素粒子の平均粒径をEPMA写真(図1(a))から推算して求めたところ、原料粉末と同様に約2.2μmであった。
なお、窒化珪素粒子に対するEu酸化物粒子の担持量は、仕込み量から算出して求めると7.5重量%であった。
〈蛍光体の製造〉
窒素用グローブボックス内で、得られた前駆体に、窒化カルシウム(Ca)(セラック社製、純度99%)と窒化アルミニウム(AlN)(トクヤマ社製、Fタイプ)を、表1中の実施例1の蛍光体原料の仕込み重量の欄に記載の量だけ加え、乳鉢を用いて10分間混合した。続いて、得られた混合物を内径2mm、高さ2mmのBN坩堝に移し入れ、更にこのBN坩堝を約6倍の大きさのBN坩堝中に設置した。外気にさらさない状態でこの二重るつぼを加圧型カーボン炉に移し入れ、5気圧(0.5MPa)の窒素下で1800℃で2時間焼成し、表1に示す組成の蛍光体を得た。
得られた蛍光体の発光特性の評価を行い、結果を表1に示した。
[比較例1]
〈前駆体の製造〉
Eu粉末(信越化学社製、純度99.99%。EPMA写真(図1(b))から平均粒径3.2μmと推算される。)と実施例1で使用した窒化珪素粉末を、表1の比較例1の前駆体の欄に記載の重量で秤量し、両者を乳鉢上で10分間混合して前駆体を得た。この前駆体についてEPMAを用いてEuの分布状態を調べた結果、図1(b)に示されるようにEu元素が局在していることが確認された。
〈蛍光体の製造〉
窒素グローブボックス内で、得られた前駆体に、表1中の比較例1の欄に記載の通り、CaとAlNを実施例1と同じ重量だけ加え、実施例1と同様に焼成を行って蛍光体を得、得られた蛍光体の発光特性の評価を行い、結果を表1に示した。
[実施例2〜4]
実施例1において、前駆体製造時のEu(NO・6HO水溶液と窒化珪素粉末との混合割合、得られた前駆体と窒化カルシウムおよび窒化アルミニウムとの混合割合を、表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして前駆体およびこの前駆体を用いた蛍光体の製造を行って、表1に示す組成の蛍光体を得、得られた蛍光体の発光特性の評価結果を表1に示した。
[比較例2〜4]
比較例1において、前駆体製造時のEu粉末と窒化珪素粉末との混合割合、得られた前駆体と窒化カルシウムおよび窒化アルミニウムとの混合割合を、表1に示すように変更したこと以外は比較例1と同様にして前駆体およびこの前駆体を用いた蛍光体の製造を行って、表1に示す組成の蛍光体を得、得られた蛍光体の発光特性の評価結果を表1に示した。
Figure 0005030077
表1より、本発明により得られた実施例1〜4の蛍光体は、いずれも従来法による比較例1〜4の蛍光体より発光輝度が高い。これは、本発明によれば、添加元素を母体結晶内に均一に分散させることができることによるものであり、これらの結果から、本発明の有効性が明らかである。
なお、以上の実施例では、本発明を蛍光体の製造に適用した場合を示したが、本発明により提供される複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスは蛍光体に何ら限定されるものではない。
図1(a)は実施例1で製造された前駆体のEu元素の分布状態を示すEPMA写真であり、図1(b)は比較例1で製造された前駆体のEu元素の分布状態を示すEPMA写真である。

Claims (7)

  1. 窒化物または酸窒化物の母体結晶中に、該母体結晶を構成する元素とは異なる元素よりなる希土類元素を含有する複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスを合成するための前駆体であって、
    窒化珪素よりなる母粒子上に、前記希土類元素を含有する子粒子を担持させてなり、該子粒子は、その平均粒径が前記母粒子の平均粒径の10分の1以下であることを特徴とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス合成用前駆体。
  2. 請求項1において、前記前駆体を構成する窒化物とは異なる窒化物を該前駆体に混合して焼成することにより、希土類元素を母体結晶中に含有する複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスを合成するための前駆体であることを特徴とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス合成用前駆体。
  3. 請求項1または2において、窒化珪素粉末を希土類元素を含有する水溶液に含浸させる工程を経て製造されたものであることを特徴とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックス合成用前駆体。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の前駆体に、アルカリ金属の窒化物、アルカリ土類金属の窒化物、Znの窒化物、Alの窒化物、Scの窒化物、Yの窒化物、およびLn(ここでLnは原子番号57〜71のランタノイドを示す)の窒化物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の窒化物を混合する工程を有することを特徴とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスの製造方法。
  5. 請求項4において、前記複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスが蛍光体であることを特徴とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスの製造方法。
  6. 請求項5において、前記蛍光体は、
    Ba、Sr、Ca、Mg、およびZnよりなる群から選ばれる少なくとも1種の周期表II族元素と、
    B、Al、Ga、In、Sc、Y、およびLn(ここでLnは原子番号57〜71のランタノイドを示す)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の周期表III族元素と、
    Si、Ge、Sn、Ti、Zr、およびHfよりなる群から選ばれる少なくとも1種の周期表IV族元素と
    を含むことを特徴とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスの製造方法。
  7. 請求項5または6において、前記希土類元素が、前記蛍光体の付活元素であることを特徴とする複合窒化物または複合酸窒化物セラミックスの製造方法。
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