JP2004027036A - 真空紫外線励起発光素子用蛍光体及びそれを用いた真空紫外線励起発光素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】好適に製造され、発光効率が良好でかつ微小な、PDPなど用の真空紫外線励起発光素子用蛍光体およびそれを用いた真空紫外線励起発光素子を提供する。
【解決手段】一般式M2O2CN2(ただし、式中、MはLa、YおよびGdから選ばれる少なくとも1種の元素を表す)で表される化合物基体に賦活剤としてTbが添加され液相法で合成されたことを特徴とする真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【選択図】 なし
【解決手段】一般式M2O2CN2(ただし、式中、MはLa、YおよびGdから選ばれる少なくとも1種の元素を表す)で表される化合物基体に賦活剤としてTbが添加され液相法で合成されたことを特徴とする真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイパネル(以下「PDP」ともいう)および希ガスランプなど用の真空紫外線励起発光素子に好適な蛍光体およびその蛍光体を用いた真空紫外線励起発光素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報化社会の進展の中でプラズマディスプレイパネルなどの各種のフラットパネルディスプレイやカラーブラウン管などのカラー陰極線管は、ハイビジョン用ブラウン管や高精細ディスプレイ管に象徴されるように大画面化、高コントラスト化が進むとともに、高精細化された画面を形成し得るように、より細かい画素をフェースプレート上に形成することが必要になっている。このため、蛍光体は発光輝度向上やフェースプレート面との付着力の向上など様々な特性の向上が求められている。
【0003】
これまでのフラットパネルディスプレイ用蛍光体はカラー陰極線管用に開発された粒径2〜7μm程度の粒子が用いられており、励起波長も各フラットパネルディスプレイ用に最適化されたものの開発が進んでいない為、様々な特性の向上が求められている。特に、今後のディスプレイの高精細化に伴って小粒径且つ単分散で高い輝度を持った蛍光体が求められている。
【0004】
一般的な無機蛍光体の製造方法として、蛍光体母体を構成する元素を含む化合物と賦活剤元素を含む化合物とを所定量混合した後に焼成して固体間反応を行う固相法と、蛍光体母体を構成する元素を含む溶液と賦活剤元素を含む溶液を共に混合して得られた蛍光体前駆体沈殿を固液分離してから焼成を行う液相法がある。
【0005】
蛍光体の発光効率と収率を高める為には、蛍光体組成をできるだけ化学量論的な組成に近づける必要があるが、固相法では純粋に化学量論的な組成を有する蛍光体を製造することは難しい。固相法は固体間反応である為に、反応しない余剰の不純物や反応によって生ずる副塩等が残留することが往々にして起こり、化学量論的に高純度な蛍光体を得にくい。
【0006】
また、固相法によって得られる蛍光体は、比較的広い粒度分布を有し、特に多量の融剤を用いて焼成するときには、正規分布に近い広い粒度分布を有する蛍光体が得られる。そして、そういった蛍光体を用いて蛍光膜を形成するときには、輝度が高く緻密な蛍光膜を得る為には微細粒子や粗大粒子が多量に存在するのは好ましくないので、これらの微細粒子や粗大粒子は必要に応じて分級操作により除去されるが、分級操作は作業性が悪く、収率を低下させ、特に、粗大粒子の生成は所望粒径の粒子の収率に大きく影響し、また、必ずしも確実に除去することができない。したがって、高精細陰極線管用蛍光膜の形成には、不要な微細粒子や粗大粒子、特に粗大粒子を焼成時に生成させないことが重要となる。
【0007】
また、固相法によって得られる蛍光体は、粒径が小さくなるほど、発光効率、発光輝度が低下するため、1μm以下で十分な発光効率、発光輝度を持った蛍光体はほとんど供給されてないのが実状である。粒径1μm以下の蛍光体に関する製造方法もいくつか開示されているが、特開平8−81678等のように分級操作により1μm以下の粒子を得ており、分級操作による蛍光体輝度の低下と収率の低下という問題があった。
【0008】
また、蛍光体製造の各工程において、凝集は粒子粒径を増大させてしまい、蛍光体の微粒化に対して大きな妨げとなっていたが、これを防止する観点での発明は少なく、特開平6−306358等に焼結防止剤の記述が存在するのみであり、またその効果についても十分とはいえなかった。
【0009】
一方、液相法により蛍光体を製造する場合は、先ず、蛍光体の前駆体である沈殿を生成させた後、この蛍光体前駆体を焼成して蛍光体とする。液相法では、蛍光体を構成する元素イオンにより反応が生じる為、化学量論的に高純度な蛍光体が得やすいものの蛍光体の粒径や粒子形状、粒子径分布、発光特性などの諸特性は蛍光体前駆体の性状に大きく左右される。その為、所望の蛍光体を得るには、蛍光体前駆体作製時における粒子形状や粒子径分布の制御、不純物排除等に配慮することが必要である。
【0010】
液相法による蛍光体の製造方法に関する改良法も特開2000−67813号、特開2000−67814号、特開2000−100379号、特開2000−100380号、特開2000−100381号、特開2000−100383号、特開2002−63850号等いくつか提案されているが、それらのほとんどがゾルゲル反応を利用したものであり、これらのゾルゲル反応は反応速度が遅いことと収率がそれほど高くないため、蛍光体前駆体の製造方法として生産性が高いとはいえない。
【0011】
また組成面でも近年、希ガス放電により放射される真空紫外線等によって励起して発光させる蛍光体の開発が盛んに行われている。例えば、PDP用では、青色発光蛍光体としてはBaMgAl10O17:Eu、緑色発光蛍光体としてZn2SiO4:Mn、赤色発光蛍光体として(Y,Gd)BO3:Euが実用化されている。しかしながら、フルカラーPDPの特性を改良するためには、蛍光体の輝度、色純度、寿命などの向上が望まれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、好適に製造され、発光効率が良好でかつ微小な、PDPなど用の真空紫外線励起発光素子用蛍光体およびそれを用いた真空紫外線励起発光素子を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記構成により達成される。
【0014】
1.一般式M2O2CN2(ただし、式中、MはLa、YおよびGdから選ばれる少なくとも1種の元素を表す)で表される化合物基体に賦活剤としてTbが添加され液相法で合成されたことを特徴とする真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0015】
2.一般式La2−aTbaO2CN2(但し、0.003≦a≦1である)で表され液相法で合成されたことを特徴とする前記1記載の真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0016】
3.一般式M1xNbO4−1.5(1−x)(ただし、式中、M1は、Gd、Y、LaおよびLuから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、0.05≦x≦0.95である)で表される化合物基体に賦活剤としてTbが添加され液相法で合成されたことを特徴とする真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0017】
4.一般式(Gd1−aTba)xNbO4−1.5(1−x)(但し、0.003≦a≦1であり、0.05≦x≦0.95である)で表され液相法で合成されたことを特徴とする前記3記載の真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0018】
5.一般式M2M3M4O4(ただし、式中、M2はNaおよびLiから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、M3はGdおよびYから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、M4はGeおよびSiから選ばれる少なくとも1種の元素を表す)で表される化合物基体に賦活剤としてTbが添加され液相法で合成されたことを特徴とする真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0019】
6.一般式NaGd1−aTbaGeO4(但し、0.003≦a≦0.5である)で表され液相法で合成されたことを特徴とする前記5記載の真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0020】
7.Gd、Al、Oを含んでなる化合物基体にTbが添加され液相法で合成されたことを特徴とする真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0021】
8.一般式Gd1−aTbaAlO3(但し、0.003≦a≦0.5である)で表され液相法で合成されたことを特徴とする前記7記載の真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0022】
9.Gd、Al、B、Oを含んでなる化合物基体にTbが添加され液相法で合成されたことを特徴とする真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0023】
10.一般式Gd1−aTbaAl3(BO3)4(但し、0.003≦a≦0.5である)で表され液相法で合成されたことを特徴とする前記9記載の真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0024】
11.前記1〜10のいずれか1項に記載の蛍光体を含有することを特徴とする真空紫外線励起発光素子。
【0025】
以下、本発明を詳細に説明する。
以下に、本発明の真空紫外線励起発光素子用蛍光体(以下単に、蛍光体ともいう)(及びその製造方法)について説明する。
【0026】
本発明の蛍光体の作製には液相法が適している。固相法は各組成物が微視的に溶融し、拡散混合が起こるのを待たなければならないため、場合によっては、焼成を何度も繰り返す必要があった。これは時間的にもエネルギー的にもかなりのロスが発生する。しかし、液相法で元素をコントロールして組み込んだ蛍光体前駆体を用いると、結晶化のエネルギーを与えるだけで、高輝度な蛍光体を得ることが出来る。よって、同一焼成条件で比較した場合、エネルギー的には液相法の方が圧倒的に有利である。場合によってはマクロでの結晶化が起こらなくても、元素の組み立てがコントロールしてなされれば発光させることが出来る。例えばアルミン酸系の蛍光体など、固相法では反応しなかった温度でも、液相法の蛍光体前駆体を用いれば発光させることが出来る。
【0027】
本発明における液相合成法とは、液体の存在下または液中で蛍光体、蛍光体前駆体を合成することであり、冷却晶析をはじめとするあらゆる晶析法や共沈法を含むが反応晶析法であることが好ましい。
【0028】
反応晶析法とは、液相中または気相中で原料溶液または原料ガスを混合することによって蛍光体または蛍光体前駆体を合成する方法である。本発明における反応晶析法は好ましくは液相中での反応であり、より好ましくは液相中での原料溶液の反応である。
【0029】
液相法に用いる溶媒は反応原料が溶解すれば何を用いてもよいが、過飽和度制御のしやすさから水が好ましい。複数の反応原料を用いる場合、原料の添加順序は同時でも異なってもよく、活性によって適切な順序を組み立てることが出来る。
【0030】
どの方法でも反応中は温度、添加速度、攪拌速度、pHなどを制御してもよく、反応中に超音波を照射してもよい。粒径制御のために界面活性剤やポリマーなどを添加しても構わない。原料を添加しおわったら液を濃縮及び/または熟成してもよい。得られた沈殿はろ過、洗浄、乾燥してもよく、乾燥と同時に焼成してもよい。また、沈殿に超音波を照射してもよく、焼成せずに発光すれば焼成の工程は省くことが出来る。
【0031】
蛍光体前駆体結晶とは、蛍光体の中間生成物であり、前記蛍光体前駆体結晶を所定の温度で焼成することにより、蛍光体が得られる。
【0032】
液相法で蛍光体前駆体を合成した後、必要に応じてろ過、蒸発乾固、遠心分離等の方法で回収した後に好ましくは洗浄を行い、更に乾燥、焼成等の諸工程を施してもよく、分級してもよい。
【0033】
本発明の蛍光体の製造において、焼成工程に先立って脱塩工程を経ることにより、蛍光体前駆体から副塩などの不純物を取り除くことが好ましい。蛍光体前駆体脱塩後の電気伝導度が0.01〜20mS/cmの範囲であることが好ましく、更に好ましくは0.01〜10mS/cmであり、特に好ましくは0.01〜5mS/cmである。0.01mS/cm未満の電気伝導度にしても特に効果は大きくならず、生産性が低くなってしまう。また20mS/cmを超えると副塩や不純物が充分に除去できていない為に粒子の粗大化や粒子径分布が広くなり、発光強度が劣化してしまう。
【0034】
本発明において、上記記載の電気伝導度の測定方法はどのような方法を用いることも可能であるが、市販の電気伝導度測定器を使用すればよい。
【0035】
本発明における脱塩工程としては、各種膜分離法、凝集沈降法、電気透析法、イオン交換樹脂を用いた方法、ヌーデル水洗法などを適用することが好ましい。
【0036】
また、原料溶液の一つ以上または全部に保護コロイドを混合してもかまわない。本発明において用いられる保護コロイドは、粒子同士の凝集を防ぐために機能しており、特開2001−329262号の晶癖制御に用いられている有機ポリマーとは明らかに機能が異なる。本発明において用いられる保護コロイドは、天然、人工を問わず各種高分子化合物を用いることができる。その際、保護コロイドの平均分子量は、10,000以上が好ましく、10,000以上300,000以下がより好ましく、10,000以上30,000以下が特に好ましい。また、本発明において用いられる保護コロイドは、タンパク質が好ましく、ゼラチンが特に好ましい。また、単一の組成である必要はなく、各種バインダーを混合してもよい。
【0037】
本発明の蛍光体は、その粒径に特に制限は無いが、予め平均粒径は小さい方が後に分散処理を施すに当たって有利である。具体的には、平均粒径は1.0μm以下であることが好ましく、0.8μm以下であることが更に好ましい。ここで蛍光体の粒径は、球換算粒径を意味する。球換算粒径とは、粒子の体積と同体積の球を想定し、該球の粒径をもって表した粒径である。
【0038】
本発明においては、蛍光体前駆体の焼成温度、時間に特に限定はなく、蛍光体の種類に応じて適宜選択できる。更に、焼成時のガス雰囲気は、酸化性雰囲気、還元性雰囲気又は不活性雰囲気の何れでもよく、目的に応じて適宜選択できる。焼成装置としても特に限定はなく、あらゆる装置を使用することができる。例えば箱型炉や坩堝炉、ロータリーキルン等が好ましく用いられる。
【0039】
焼成時に焼結防止剤を添加しても添加しなくともよい。添加する場合は、蛍光体前駆体形成時にスラリーとして添加してもよく、又、粉状のものを乾燥済蛍光体前駆体と混合して焼成する方法も好ましく用いられる。更に、焼結防止剤に特に限定はなく一般的な金属酸化物、シリカ微粉末、アルミナ微粉末等を用いることができ、蛍光体の種類、焼成条件によって適宜選択される。例えば、蛍光体の焼成温度域によって800℃以下での焼成にはTiO2等の金属酸化物が、1000℃以下での焼成にはSiO2が、1700℃以下での焼成にはAl2O3が、それぞれ好ましく使用される。
【0040】
焼結防止剤を添加する方法は蛍光体前駆体と焼結防止剤を紛体の状態でブレンダー等の装置を使用し混合する等のあらゆる公知の方法を用いることができるが、液相反応の際の母液や液相反応の反応液に入れておくことが好ましい。
【0041】
本発明で製造される無機蛍光体は、種々の目的で吸着・被覆等の表面処理を施すことができる。どの時点で表面処理を施すかはその目的によって異なり、適宜適切に選択するとその効果がより顕著になる。例えば、分散処理工程(分散処理工程とは例えば、PDPに用いるための、蛍光体を有機バインダーに混合する分散処理工程等)前のいずれかの時点でSi、Ti、Al、Zr、Zn、In、Snから選ばれる少なくとも1種の元素を含む酸化物で蛍光体の表面を被覆すると、分散処理時における蛍光体の結晶性の低下を抑制でき、更に蛍光体の表面欠陥に励起エネルギーが捕獲されることを防ぐことにより、発光輝度及び発光強度の低下を抑制できる。また、分散処理工程後のいずれかの時点で有機高分子化合物等で蛍光体の表面を被覆すると、耐候性等の特性が向上し、耐久性に優れた蛍光体を得ることができる。これら表面処理を施す際の被覆層の厚さや被覆率等は、適宜任意に制御することができる。
【0042】
本発明の請求項1の発明の真空紫外線励起発光素子用蛍光体は一般式M2O2CN2(ただし、式中、MはLa、YおよびGdから選ばれる少なくとも1種の元素)で表される化合物基体に賦活剤としてTbが添加されることを特徴とする。
【0043】
M2O2CN2は、M2O2層とCN2層が交互に積層した層状構造を有する。このM2O2CN2で表される化合物基体に賦活剤としてTbを添加して蛍光体とする場合、賦活剤間のエネルギー移行による消光を抑制することができるため、賦活剤を高濃度賦活することが可能となり、真空紫外線励起にて高輝度の蛍光体を製造することが可能となった。
【0044】
本発明の真空紫外線励起発光素子用蛍光体で、例えば、La2O2CN2で表される化合物基体に賦活剤としてTb(Tb3+イオン)を添加した蛍光体の場合、一般式La2−aTbaO2CN2(但し、0.003≦a≦1である)で表される真空紫外線励起発光素子用蛍光体(本発明の請求項2の発明)が好ましい。
【0045】
本発明の請求項3の発明の真空紫外線励起発光素子用蛍光体は一般式M1xNbO4−1.5(1−x)(ただし、式中、M1は、Gd、Y、LaおよびLuから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、0.05≦x≦0.95である)で表される化合物基体に賦活剤としてTbが添加されることを特徴とする。
【0046】
本発明の真空紫外線励起発光素子用蛍光体で、例えば、一般式GdxNbO4−1.5(1−x)で表される化合物基体に賦活剤としてTb(Tb3+イオン)を添加した蛍光体の場合、一般式(Gd1−aTba)xNbO4−1.5(1−x)(但し、0.003≦a≦1であり、0.05≦x≦0.95である)で表される真空紫外線励起発光素子用蛍光体(本発明の請求項4の発明)が好ましい。また(Gd1−aTba)xNbO4−1.5(1−x)のGdをYに置換する場合、Gdの0.5乃至100mol%がYに置換されることが好ましい。
【0047】
本発明の請求項5の発明の真空紫外線励起発光素子用蛍光体は一般式M2M3M4O4(ただし、式中、M2はNaおよびLiから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、M3はGdおよびYから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、M4はGeおよびSiから選ばれる少なくとも1種の元素を表す)で表される化合物基体に賦活剤としてTbが添加されることを特徴とする。
【0048】
例えば、NaGdGeO4で表される化合物基体に賦活剤としてTb(Tb3+イオン)を添加した場合、一般式NaGd1−aTbaGeO4(但し、0.003≦a≦0.5である)で表される真空紫外線励起発光素子用蛍光体(本発明の請求項6の発明)が好ましい。またNaGd1−aTbaGeO4のGdをYに置換した場合、Gdの0.5乃至100mol%がYに置換されることが好ましい。
【0049】
本発明の請求項7の発明の真空紫外線励起発光素子用蛍光体は、Gd、Al、Oからなる化合物基体に賦活剤としてTbが添加された緑色発光蛍光体であるが、Gd−Al−O成分系の母体結晶系において、賦活剤としてTb(Tb3+イオン)を添加した場合、一般式Gd1−aTbaAlO3(但し、0.003≦a≦0.5である)で表される真空紫外線励起発光素子用蛍光体(本発明の請求項8の発明)が好ましい。
【0050】
また、本発明はGdの一部をイットリウム(Y)で置換したGd−Y−Al−O成分系の母体結晶系で賦活剤としてTb(Tb3+イオン)を賦活した場合、Gdの0.5乃至95mol%がYに置換される蛍光体が好ましい。
【0051】
一般式Gd1−aTbaAlO3においてGdの一部をYに置換した蛍光体では、発光強度の点から特に該蛍光体の賦活剤として有効なTbの組成比aは0.003以上0.5以下であることが好ましい。
【0052】
本発明の請求項9の発明の真空紫外線励起発光素子用蛍光体は、Gd、Al、B、Oを含んでなる化合物基体に賦活剤としてTbが添加された緑色発光蛍光体であるが、Gd−Al−BO3成分系の母体結晶系において、賦活剤としてTb(Tb3+イオン)を添加した場合、一般式Gd1−aTbaAl3(BO3)4(但し、0.003≦a≦0.5である)で表される真空紫外線励起発光素子用蛍光体(本発明の請求項10の発明)が好ましい。
【0053】
また、本発明はGdの一部をイットリウム(Y)で置換したGd−Y−Al−BO3成分系の母体結晶系で賦活剤としてTb(Tb3+イオン)を賦活した場合、Gdの0.5乃至95mol%がYに置換される蛍光体が好ましい。
【0054】
一般式Gd1−aTbaAl3(BO3)4においてGdの一部をYに置換した蛍光体では、発光強度の点から特に該蛍光体の賦活剤として有効なTbの組成比aは0.003以上0.5以下であることが好ましい。
【0055】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0056】
実施例1
蛍光体1(比較(請求項2))の作製
La1.7Tb0.3O2CN2を製造するにあたり、出発原料として、酸化ランタンLa2O3、酸化テルビウムTb2O3を用いた。これら原料をLa2O3:Tb2O3のモル比が1.7:0.3になるように配合し、アセトン中、乳鉢で十分湿式混合し、乾燥した。得られた混合原料とグラファイトを管状炉内に仕込み、アンモニア気流中(50ml/分)で970℃で30時間焼成し蛍光体1を得た。
【0057】
蛍光体2(本発明(請求項2))の作製
水500mlをA液とした。水500mlにランタンのイオン濃度が0.850mol/lとなるように、La(NO3)3・6H2Oを溶解しB−1液とした。水500mlにテルビウムのイオン濃度が0.150mol/lとなるようにTb(NO3)3・6H2Oを溶解しC−1液とした。
【0058】
図1の反応容器にA液を入れ温度を40℃に保ち、攪拌翼を用いて攪拌を行った。その状態で同じく40℃に保ったB−1液、C−1液を、A液の入った反応容器下部ノズルB、Cそれぞれより100ml/minの速度で等速添加を行った。添加後10分間熟成を行い、蛍光体前駆体2を得た。
【0059】
得られた蛍光体前駆体2とグラファイトを管状炉内に仕込み、アンモニア気流中(50ml/分)で970℃で30時間焼成し蛍光体2を得た。
【0060】
粉末XRDを使用して蛍光体1、2ともに目的の組成のものが生成していることを確認した。大塚電子(株)蛍光スペクトル測定装置を用いて、147nm励起における発光強度測定を行い、比較である蛍光体1の発光強度を100%としたときの蛍光体2の相対発光強度は以下のようになった。また、蛍光体の粒径を走査型電子顕微鏡で観察し、粒子500個の平均粒径と変動係数を測定した。
【0061】
結果を、表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
表1から、本発明の蛍光体粒子は優れた特性を持つことが明らかである。また平均粒径が小さくなっても、相対発光強度が減少しないという長所を持つことがわかる。
【0064】
実施例2
蛍光体3(比較(請求項4))の作製
(Gd0.8Tb0.2)0.6NbO3.4を製造するにあたり、出発原料として、酸化ガドリニウムGd2O3[関東化学(株)製]、酸化テルビウムTb2O3[関東化学(株)製]、酸化ニオブNb2O5[関東化学(株)製]を用いた。用いた原料は全て純度99%以上である。これら原料をGd2O3:Tb2O3:Nb2O5のモル比が0.48:0.12:1になるように配合し、さらに反応促進剤として炭酸ルビジウムRb2CO3[純正化学(株)製]を加え、アセトン中、乳鉢で十分湿式混合し、乾燥した。得られた混合原料を金型に入れ、30MPaの圧力で加圧してペレットに成形した。得られたペレットをアルミナ製ボートに入れ、電気炉内で1100℃で4時間の条件下で大気焼成した。焼成した試料を乳鉢を用いて粉砕後、水洗し蛍光体3を得た。
【0065】
蛍光体4(本発明(請求項4))の作製
水500mlをA液とした。水500mlにニオブのイオン濃度が0.5000mol/lとなるように、NbCl5を溶解しB−2液とした。水500mlにテルビウムのイオン濃度が0.060mol/l、ガドリニウムのイオン濃度が0.240mol/lとなるようにTb(NO3)3・6H2OとGd(NO3)3・6H2Oを溶解しC−2液とした。
【0066】
図1の反応容器にA液を入れ温度を40℃に保ち、攪拌翼を用いて攪拌を行った。その状態で同じく40℃に保ったB−2液、C−2液を、A液の入った反応容器下部ノズルB、Cそれぞれより100ml/minの速度で等速添加を行った。添加後10分間熟成を行い、蛍光体前駆体4を得た。その後蛍光体前駆体4を濾過乾燥し乾燥蛍光体前駆体4を得た。
【0067】
さらに乾燥蛍光体前駆体4を1,100℃大気雰囲気条件下で4時間焼成し蛍光体4を得た。
【0068】
粉末XRDを使用して蛍光体3、4ともに目的の組成のものが生成していることを確認した。大塚電子(株)蛍光スペクトル測定装置を用いて、147nm励起における発光強度測定を行い、比較例である蛍光体3の発光強度を100%としたときの蛍光体4の相対発光強度は以下のようになった。また、蛍光体の粒径を走査型電子顕微鏡で観察し、粒子500個の平均粒径と変動係数を測定した。
【0069】
結果を、表2に示す。
【0070】
【表2】
【0071】
表2から、本発明の蛍光体粒子は優れた特性を持つことが明らかである。また平均粒径が小さくなっても、相対発光強度が減少しないという長所を持つことがわかる。
【0072】
実施例3
蛍光体5(比較(請求項6))の作製
NaGd0.8Tb0.2GeO4を製造するにあたり、出発原料として、炭酸ナトリウムNa2CO3[関東化学(株)製]、酸化ゲルマニウムGeO2[関東化学(株)製]、酸化ガドリニウムGd2O3[和光純薬工業(株)製]、酸化テルビウムTb2O3[和光純薬工業(株)製]を用いた。用いた原料は全て純度99.5%以上の特級試薬である。これら原料をNa2CO3:Gd2O3:Tb2O3:GeO2のモル比が1.3:0.8:0.2:2になるように配合し、アセトン中、乳鉢で十分湿式混合し、乾燥した。なお、Na2CO3を化学量論比より30%多く混合しているのは、Na2CO3自身がNaGd0.8Tb0.2GeO4生成中に反応促進剤としても作用するためである。得られた混合原料をステンレス製の金型に入れ、20MPaの圧力で加圧して直径15mm×3mmの円形ペレットに成形した。得られたペレットをアルミナ坩堝に入れ、電気炉内で950℃で4時間焼成した。焼成した試料を乳鉢を用いて粉砕後、水洗し蛍光体5を得た。
【0073】
蛍光体6(本発明(請求項6))の作製
水500mlをA液とした。水500mlにテルビウムのイオン濃度が0.100mol/l、ガドリニウムのイオン濃度が0.400mol/lとなるように、Tb(NO3)3・6H2OとGd(NO3)3・6H2Oを溶解しB−3液とした。水500mlにNaOHを1.000mol/lとなるように溶解し、そこにゲルマニウムのイオン濃度が0.500mol/lとなるようにGeO2を溶解しC−3液とした。
【0074】
図1の反応容器にA液を入れ温度を40℃に保ち、攪拌翼を用いて攪拌を行った。その状態で同じく40℃に保ったB−3液、C−3液を、A液の入った反応容器下部ノズルB、Cそれぞれより100ml/minの速度で等速添加を行った。添加後10分間熟成を行い、蛍光体前駆体6を得た。その後蛍光体前駆体6を濾過乾燥し乾燥蛍光体前駆体6を得た。
さらに乾燥蛍光体前駆体6を950℃大気雰囲気条件下で4時間焼成し蛍光体6を得た。
【0075】
粉末XRDを使用して蛍光体5、6ともに目的の組成のものが生成していることを確認した。大塚電子(株)蛍光スペクトル測定装置を用いて、147nm励起における発光強度測定を行い、比較例である蛍光体5の発光強度を100%としたときの蛍光体6の相対発光強度は以下のようになった。また、蛍光体の粒径を走査型電子顕微鏡で観察し、粒子500個の平均粒径と変動係数を測定した。
【0076】
結果を、表3に示す。
【0077】
【表3】
【0078】
表3から、本発明の蛍光体粒子は優れた特性を持つことが明らかである。また平均粒径が小さくなっても、相対発光強度が減少しないという長所を持つことがわかる。
【0079】
実施例4
蛍光体7(比較(請求項8))の作製
酸化ガドリニウム(Gd2O3)3.64g、硝酸アルミニウム9水和物[Al(NO3)3・9H2O]7.92g、酸化テルビウム(Tb2O3)0.19gの各蛍光体原料をアセトン中、乳鉢で十分湿式混合し、乾燥した。得られた混合原料をアルミナボートに充填し、空気中で1000℃の温度で4時間焼成し蛍光体7を得た。
【0080】
蛍光体8(本発明(請求項8))の作製
水500mlをA液とした。水500mlにガドリニウムのイオン濃度が0.495mol/l、テルビウムのイオン濃度が0.025mol/lとなるように、Tb(NO3)3・6H2OとGd(NO3)3・6H2Oを溶解しB−4液とした。水500mlにアルミニウムのイオン濃度が0.500mol/lとなるように硝酸アルミニウム9水和物[Al(NO3)3・9H2O]を溶解しC−4液とした。
【0081】
図1の反応容器にA液を入れ温度を40℃に保ち、攪拌翼を用いて攪拌を行った。その状態で同じく40℃に保ったB−4液、C−4液を、A液の入った反応容器下部ノズルB、Cそれぞれより100ml/minの速度で等速添加を行った。添加後10分間熟成を行い、蛍光体前駆体8を得た。その後蛍光体前駆体8を濾過乾燥し乾燥蛍光体前駆体8を得た。
【0082】
さらに乾燥蛍光体前駆体8を1,000℃空気雰囲気条件下で4時間焼成し蛍光体8を得た。
【0083】
粉末XRDを使用して蛍光体7、8ともに目的の組成のものが生成していることを確認した。大塚電子(株)蛍光スペクトル測定装置を用いて、147nm励起における発光強度測定を行い、比較例である蛍光体7の発光強度を100%としたときの蛍光体8の相対発光強度は以下のようになった。また、蛍光体の粒径を走査型電子顕微鏡で観察し、粒子500個の平均粒径と変動係数を測定した。
【0084】
結果を、表4に示す。
【0085】
【表4】
【0086】
表4から、本発明の蛍光体粒子は優れた特性を持つことが明らかである。また平均粒径が小さくなっても、相対発光強度が減少しないという長所を持つことがわかる。
【0087】
実施例5
蛍光体9(比較(請求項10))の作製
酸化ガドリニウム(Gd2O3)3.64g、硝酸アルミニウム9水和物[Al(NO3)3・9H2O]23.76g、酸化ホウ素(B2O3)2.94g、酸化テルビウム(Tb2O3)0.19gの各蛍光体原料をアセトン中、乳鉢で十分湿式混合し、乾燥した。得られた混合原料をアルミナボートに充填し、空気中で1000℃の温度で4時間焼成し蛍光体9を得た。
【0088】
蛍光体10(本発明(請求項10))の作製
水500mlをA液とした。水500mlにガドリニウムのイオン濃度が0.1580mol/l、テルビウムのイオン濃度が0.0083mol/lとなるようにGd(NO3)3・6H2OとTb(NO3)3・6H2Oを溶解しB−5液とした。水500mlにアルミニウムのイオン濃度が0.5000mol/lとなるように、硝酸アルミニウム9水和物[Al(NO3)3・9H2O]を溶解しC−5液とした。水500mlにホウ素のイオン濃度が0.6666mol/lとなるように、ホウ酸を溶解しD−5液とした。
【0089】
図1の反応容器にA液を入れ温度を40℃に保ち、攪拌翼を用いて攪拌を行った。その状態で同じく40℃に保ったB−5液、C−5液、D−5液を、A液の入った反応容器下部ノズルB、C、Dそれぞれより100ml/minの速度で等速添加を行った。添加後10分間熟成を行い、蛍光体前駆体10を得た。その後蛍光体前駆体10を濾過乾燥し乾燥蛍光体前駆体10を得た。
【0090】
さらに乾燥蛍光体前駆体10を1,000℃空気雰囲気条件下で4時間焼成し蛍光体10を得た。
【0091】
粉末XRDを使用して蛍光体9、10ともに目的の組成のものが生成していることを確認した。大塚電子(株)蛍光スペクトル測定装置を用いて、147nm励起における発光強度測定を行い、比較例である蛍光体9の発光強度を100%としたときの蛍光体10の相対発光強度は以下のようになった。また、蛍光体の粒径を走査型電子顕微鏡で観察し、粒子500個の平均粒径と変動係数を測定した。
【0092】
結果を、表5に示す。
【0093】
【表5】
【0094】
表5から、本発明の蛍光体粒子は優れた特性を持つことが明らかである。また平均粒径が小さくなっても、相対発光強度が減少しないという長所を持つことがわかる。
【0095】
本発明により、PDPおよび希ガスランプなどの真空紫外線励起発光素子に用いると発光強度が高く、好適な蛍光体が得られ、高輝度な真空紫外線励起発光素子が実現でき、工業的に極めて有用である。
【0096】
【発明の効果】
本発明により、好適に製造され、発光効率が良好でかつ微小な、PDPなど用の真空紫外線励起発光素子用蛍光体およびそれを用いた真空紫外線励起発光素子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蛍光体前駆体を作製するのに用いた反応容器を示す図。
【符号の説明】
1 A液
2 下部ノズルB
3 下部ノズルC
4 下部ノズルD
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイパネル(以下「PDP」ともいう)および希ガスランプなど用の真空紫外線励起発光素子に好適な蛍光体およびその蛍光体を用いた真空紫外線励起発光素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報化社会の進展の中でプラズマディスプレイパネルなどの各種のフラットパネルディスプレイやカラーブラウン管などのカラー陰極線管は、ハイビジョン用ブラウン管や高精細ディスプレイ管に象徴されるように大画面化、高コントラスト化が進むとともに、高精細化された画面を形成し得るように、より細かい画素をフェースプレート上に形成することが必要になっている。このため、蛍光体は発光輝度向上やフェースプレート面との付着力の向上など様々な特性の向上が求められている。
【0003】
これまでのフラットパネルディスプレイ用蛍光体はカラー陰極線管用に開発された粒径2〜7μm程度の粒子が用いられており、励起波長も各フラットパネルディスプレイ用に最適化されたものの開発が進んでいない為、様々な特性の向上が求められている。特に、今後のディスプレイの高精細化に伴って小粒径且つ単分散で高い輝度を持った蛍光体が求められている。
【0004】
一般的な無機蛍光体の製造方法として、蛍光体母体を構成する元素を含む化合物と賦活剤元素を含む化合物とを所定量混合した後に焼成して固体間反応を行う固相法と、蛍光体母体を構成する元素を含む溶液と賦活剤元素を含む溶液を共に混合して得られた蛍光体前駆体沈殿を固液分離してから焼成を行う液相法がある。
【0005】
蛍光体の発光効率と収率を高める為には、蛍光体組成をできるだけ化学量論的な組成に近づける必要があるが、固相法では純粋に化学量論的な組成を有する蛍光体を製造することは難しい。固相法は固体間反応である為に、反応しない余剰の不純物や反応によって生ずる副塩等が残留することが往々にして起こり、化学量論的に高純度な蛍光体を得にくい。
【0006】
また、固相法によって得られる蛍光体は、比較的広い粒度分布を有し、特に多量の融剤を用いて焼成するときには、正規分布に近い広い粒度分布を有する蛍光体が得られる。そして、そういった蛍光体を用いて蛍光膜を形成するときには、輝度が高く緻密な蛍光膜を得る為には微細粒子や粗大粒子が多量に存在するのは好ましくないので、これらの微細粒子や粗大粒子は必要に応じて分級操作により除去されるが、分級操作は作業性が悪く、収率を低下させ、特に、粗大粒子の生成は所望粒径の粒子の収率に大きく影響し、また、必ずしも確実に除去することができない。したがって、高精細陰極線管用蛍光膜の形成には、不要な微細粒子や粗大粒子、特に粗大粒子を焼成時に生成させないことが重要となる。
【0007】
また、固相法によって得られる蛍光体は、粒径が小さくなるほど、発光効率、発光輝度が低下するため、1μm以下で十分な発光効率、発光輝度を持った蛍光体はほとんど供給されてないのが実状である。粒径1μm以下の蛍光体に関する製造方法もいくつか開示されているが、特開平8−81678等のように分級操作により1μm以下の粒子を得ており、分級操作による蛍光体輝度の低下と収率の低下という問題があった。
【0008】
また、蛍光体製造の各工程において、凝集は粒子粒径を増大させてしまい、蛍光体の微粒化に対して大きな妨げとなっていたが、これを防止する観点での発明は少なく、特開平6−306358等に焼結防止剤の記述が存在するのみであり、またその効果についても十分とはいえなかった。
【0009】
一方、液相法により蛍光体を製造する場合は、先ず、蛍光体の前駆体である沈殿を生成させた後、この蛍光体前駆体を焼成して蛍光体とする。液相法では、蛍光体を構成する元素イオンにより反応が生じる為、化学量論的に高純度な蛍光体が得やすいものの蛍光体の粒径や粒子形状、粒子径分布、発光特性などの諸特性は蛍光体前駆体の性状に大きく左右される。その為、所望の蛍光体を得るには、蛍光体前駆体作製時における粒子形状や粒子径分布の制御、不純物排除等に配慮することが必要である。
【0010】
液相法による蛍光体の製造方法に関する改良法も特開2000−67813号、特開2000−67814号、特開2000−100379号、特開2000−100380号、特開2000−100381号、特開2000−100383号、特開2002−63850号等いくつか提案されているが、それらのほとんどがゾルゲル反応を利用したものであり、これらのゾルゲル反応は反応速度が遅いことと収率がそれほど高くないため、蛍光体前駆体の製造方法として生産性が高いとはいえない。
【0011】
また組成面でも近年、希ガス放電により放射される真空紫外線等によって励起して発光させる蛍光体の開発が盛んに行われている。例えば、PDP用では、青色発光蛍光体としてはBaMgAl10O17:Eu、緑色発光蛍光体としてZn2SiO4:Mn、赤色発光蛍光体として(Y,Gd)BO3:Euが実用化されている。しかしながら、フルカラーPDPの特性を改良するためには、蛍光体の輝度、色純度、寿命などの向上が望まれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、好適に製造され、発光効率が良好でかつ微小な、PDPなど用の真空紫外線励起発光素子用蛍光体およびそれを用いた真空紫外線励起発光素子を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記構成により達成される。
【0014】
1.一般式M2O2CN2(ただし、式中、MはLa、YおよびGdから選ばれる少なくとも1種の元素を表す)で表される化合物基体に賦活剤としてTbが添加され液相法で合成されたことを特徴とする真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0015】
2.一般式La2−aTbaO2CN2(但し、0.003≦a≦1である)で表され液相法で合成されたことを特徴とする前記1記載の真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0016】
3.一般式M1xNbO4−1.5(1−x)(ただし、式中、M1は、Gd、Y、LaおよびLuから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、0.05≦x≦0.95である)で表される化合物基体に賦活剤としてTbが添加され液相法で合成されたことを特徴とする真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0017】
4.一般式(Gd1−aTba)xNbO4−1.5(1−x)(但し、0.003≦a≦1であり、0.05≦x≦0.95である)で表され液相法で合成されたことを特徴とする前記3記載の真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0018】
5.一般式M2M3M4O4(ただし、式中、M2はNaおよびLiから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、M3はGdおよびYから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、M4はGeおよびSiから選ばれる少なくとも1種の元素を表す)で表される化合物基体に賦活剤としてTbが添加され液相法で合成されたことを特徴とする真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0019】
6.一般式NaGd1−aTbaGeO4(但し、0.003≦a≦0.5である)で表され液相法で合成されたことを特徴とする前記5記載の真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0020】
7.Gd、Al、Oを含んでなる化合物基体にTbが添加され液相法で合成されたことを特徴とする真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0021】
8.一般式Gd1−aTbaAlO3(但し、0.003≦a≦0.5である)で表され液相法で合成されたことを特徴とする前記7記載の真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0022】
9.Gd、Al、B、Oを含んでなる化合物基体にTbが添加され液相法で合成されたことを特徴とする真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0023】
10.一般式Gd1−aTbaAl3(BO3)4(但し、0.003≦a≦0.5である)で表され液相法で合成されたことを特徴とする前記9記載の真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
【0024】
11.前記1〜10のいずれか1項に記載の蛍光体を含有することを特徴とする真空紫外線励起発光素子。
【0025】
以下、本発明を詳細に説明する。
以下に、本発明の真空紫外線励起発光素子用蛍光体(以下単に、蛍光体ともいう)(及びその製造方法)について説明する。
【0026】
本発明の蛍光体の作製には液相法が適している。固相法は各組成物が微視的に溶融し、拡散混合が起こるのを待たなければならないため、場合によっては、焼成を何度も繰り返す必要があった。これは時間的にもエネルギー的にもかなりのロスが発生する。しかし、液相法で元素をコントロールして組み込んだ蛍光体前駆体を用いると、結晶化のエネルギーを与えるだけで、高輝度な蛍光体を得ることが出来る。よって、同一焼成条件で比較した場合、エネルギー的には液相法の方が圧倒的に有利である。場合によってはマクロでの結晶化が起こらなくても、元素の組み立てがコントロールしてなされれば発光させることが出来る。例えばアルミン酸系の蛍光体など、固相法では反応しなかった温度でも、液相法の蛍光体前駆体を用いれば発光させることが出来る。
【0027】
本発明における液相合成法とは、液体の存在下または液中で蛍光体、蛍光体前駆体を合成することであり、冷却晶析をはじめとするあらゆる晶析法や共沈法を含むが反応晶析法であることが好ましい。
【0028】
反応晶析法とは、液相中または気相中で原料溶液または原料ガスを混合することによって蛍光体または蛍光体前駆体を合成する方法である。本発明における反応晶析法は好ましくは液相中での反応であり、より好ましくは液相中での原料溶液の反応である。
【0029】
液相法に用いる溶媒は反応原料が溶解すれば何を用いてもよいが、過飽和度制御のしやすさから水が好ましい。複数の反応原料を用いる場合、原料の添加順序は同時でも異なってもよく、活性によって適切な順序を組み立てることが出来る。
【0030】
どの方法でも反応中は温度、添加速度、攪拌速度、pHなどを制御してもよく、反応中に超音波を照射してもよい。粒径制御のために界面活性剤やポリマーなどを添加しても構わない。原料を添加しおわったら液を濃縮及び/または熟成してもよい。得られた沈殿はろ過、洗浄、乾燥してもよく、乾燥と同時に焼成してもよい。また、沈殿に超音波を照射してもよく、焼成せずに発光すれば焼成の工程は省くことが出来る。
【0031】
蛍光体前駆体結晶とは、蛍光体の中間生成物であり、前記蛍光体前駆体結晶を所定の温度で焼成することにより、蛍光体が得られる。
【0032】
液相法で蛍光体前駆体を合成した後、必要に応じてろ過、蒸発乾固、遠心分離等の方法で回収した後に好ましくは洗浄を行い、更に乾燥、焼成等の諸工程を施してもよく、分級してもよい。
【0033】
本発明の蛍光体の製造において、焼成工程に先立って脱塩工程を経ることにより、蛍光体前駆体から副塩などの不純物を取り除くことが好ましい。蛍光体前駆体脱塩後の電気伝導度が0.01〜20mS/cmの範囲であることが好ましく、更に好ましくは0.01〜10mS/cmであり、特に好ましくは0.01〜5mS/cmである。0.01mS/cm未満の電気伝導度にしても特に効果は大きくならず、生産性が低くなってしまう。また20mS/cmを超えると副塩や不純物が充分に除去できていない為に粒子の粗大化や粒子径分布が広くなり、発光強度が劣化してしまう。
【0034】
本発明において、上記記載の電気伝導度の測定方法はどのような方法を用いることも可能であるが、市販の電気伝導度測定器を使用すればよい。
【0035】
本発明における脱塩工程としては、各種膜分離法、凝集沈降法、電気透析法、イオン交換樹脂を用いた方法、ヌーデル水洗法などを適用することが好ましい。
【0036】
また、原料溶液の一つ以上または全部に保護コロイドを混合してもかまわない。本発明において用いられる保護コロイドは、粒子同士の凝集を防ぐために機能しており、特開2001−329262号の晶癖制御に用いられている有機ポリマーとは明らかに機能が異なる。本発明において用いられる保護コロイドは、天然、人工を問わず各種高分子化合物を用いることができる。その際、保護コロイドの平均分子量は、10,000以上が好ましく、10,000以上300,000以下がより好ましく、10,000以上30,000以下が特に好ましい。また、本発明において用いられる保護コロイドは、タンパク質が好ましく、ゼラチンが特に好ましい。また、単一の組成である必要はなく、各種バインダーを混合してもよい。
【0037】
本発明の蛍光体は、その粒径に特に制限は無いが、予め平均粒径は小さい方が後に分散処理を施すに当たって有利である。具体的には、平均粒径は1.0μm以下であることが好ましく、0.8μm以下であることが更に好ましい。ここで蛍光体の粒径は、球換算粒径を意味する。球換算粒径とは、粒子の体積と同体積の球を想定し、該球の粒径をもって表した粒径である。
【0038】
本発明においては、蛍光体前駆体の焼成温度、時間に特に限定はなく、蛍光体の種類に応じて適宜選択できる。更に、焼成時のガス雰囲気は、酸化性雰囲気、還元性雰囲気又は不活性雰囲気の何れでもよく、目的に応じて適宜選択できる。焼成装置としても特に限定はなく、あらゆる装置を使用することができる。例えば箱型炉や坩堝炉、ロータリーキルン等が好ましく用いられる。
【0039】
焼成時に焼結防止剤を添加しても添加しなくともよい。添加する場合は、蛍光体前駆体形成時にスラリーとして添加してもよく、又、粉状のものを乾燥済蛍光体前駆体と混合して焼成する方法も好ましく用いられる。更に、焼結防止剤に特に限定はなく一般的な金属酸化物、シリカ微粉末、アルミナ微粉末等を用いることができ、蛍光体の種類、焼成条件によって適宜選択される。例えば、蛍光体の焼成温度域によって800℃以下での焼成にはTiO2等の金属酸化物が、1000℃以下での焼成にはSiO2が、1700℃以下での焼成にはAl2O3が、それぞれ好ましく使用される。
【0040】
焼結防止剤を添加する方法は蛍光体前駆体と焼結防止剤を紛体の状態でブレンダー等の装置を使用し混合する等のあらゆる公知の方法を用いることができるが、液相反応の際の母液や液相反応の反応液に入れておくことが好ましい。
【0041】
本発明で製造される無機蛍光体は、種々の目的で吸着・被覆等の表面処理を施すことができる。どの時点で表面処理を施すかはその目的によって異なり、適宜適切に選択するとその効果がより顕著になる。例えば、分散処理工程(分散処理工程とは例えば、PDPに用いるための、蛍光体を有機バインダーに混合する分散処理工程等)前のいずれかの時点でSi、Ti、Al、Zr、Zn、In、Snから選ばれる少なくとも1種の元素を含む酸化物で蛍光体の表面を被覆すると、分散処理時における蛍光体の結晶性の低下を抑制でき、更に蛍光体の表面欠陥に励起エネルギーが捕獲されることを防ぐことにより、発光輝度及び発光強度の低下を抑制できる。また、分散処理工程後のいずれかの時点で有機高分子化合物等で蛍光体の表面を被覆すると、耐候性等の特性が向上し、耐久性に優れた蛍光体を得ることができる。これら表面処理を施す際の被覆層の厚さや被覆率等は、適宜任意に制御することができる。
【0042】
本発明の請求項1の発明の真空紫外線励起発光素子用蛍光体は一般式M2O2CN2(ただし、式中、MはLa、YおよびGdから選ばれる少なくとも1種の元素)で表される化合物基体に賦活剤としてTbが添加されることを特徴とする。
【0043】
M2O2CN2は、M2O2層とCN2層が交互に積層した層状構造を有する。このM2O2CN2で表される化合物基体に賦活剤としてTbを添加して蛍光体とする場合、賦活剤間のエネルギー移行による消光を抑制することができるため、賦活剤を高濃度賦活することが可能となり、真空紫外線励起にて高輝度の蛍光体を製造することが可能となった。
【0044】
本発明の真空紫外線励起発光素子用蛍光体で、例えば、La2O2CN2で表される化合物基体に賦活剤としてTb(Tb3+イオン)を添加した蛍光体の場合、一般式La2−aTbaO2CN2(但し、0.003≦a≦1である)で表される真空紫外線励起発光素子用蛍光体(本発明の請求項2の発明)が好ましい。
【0045】
本発明の請求項3の発明の真空紫外線励起発光素子用蛍光体は一般式M1xNbO4−1.5(1−x)(ただし、式中、M1は、Gd、Y、LaおよびLuから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、0.05≦x≦0.95である)で表される化合物基体に賦活剤としてTbが添加されることを特徴とする。
【0046】
本発明の真空紫外線励起発光素子用蛍光体で、例えば、一般式GdxNbO4−1.5(1−x)で表される化合物基体に賦活剤としてTb(Tb3+イオン)を添加した蛍光体の場合、一般式(Gd1−aTba)xNbO4−1.5(1−x)(但し、0.003≦a≦1であり、0.05≦x≦0.95である)で表される真空紫外線励起発光素子用蛍光体(本発明の請求項4の発明)が好ましい。また(Gd1−aTba)xNbO4−1.5(1−x)のGdをYに置換する場合、Gdの0.5乃至100mol%がYに置換されることが好ましい。
【0047】
本発明の請求項5の発明の真空紫外線励起発光素子用蛍光体は一般式M2M3M4O4(ただし、式中、M2はNaおよびLiから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、M3はGdおよびYから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、M4はGeおよびSiから選ばれる少なくとも1種の元素を表す)で表される化合物基体に賦活剤としてTbが添加されることを特徴とする。
【0048】
例えば、NaGdGeO4で表される化合物基体に賦活剤としてTb(Tb3+イオン)を添加した場合、一般式NaGd1−aTbaGeO4(但し、0.003≦a≦0.5である)で表される真空紫外線励起発光素子用蛍光体(本発明の請求項6の発明)が好ましい。またNaGd1−aTbaGeO4のGdをYに置換した場合、Gdの0.5乃至100mol%がYに置換されることが好ましい。
【0049】
本発明の請求項7の発明の真空紫外線励起発光素子用蛍光体は、Gd、Al、Oからなる化合物基体に賦活剤としてTbが添加された緑色発光蛍光体であるが、Gd−Al−O成分系の母体結晶系において、賦活剤としてTb(Tb3+イオン)を添加した場合、一般式Gd1−aTbaAlO3(但し、0.003≦a≦0.5である)で表される真空紫外線励起発光素子用蛍光体(本発明の請求項8の発明)が好ましい。
【0050】
また、本発明はGdの一部をイットリウム(Y)で置換したGd−Y−Al−O成分系の母体結晶系で賦活剤としてTb(Tb3+イオン)を賦活した場合、Gdの0.5乃至95mol%がYに置換される蛍光体が好ましい。
【0051】
一般式Gd1−aTbaAlO3においてGdの一部をYに置換した蛍光体では、発光強度の点から特に該蛍光体の賦活剤として有効なTbの組成比aは0.003以上0.5以下であることが好ましい。
【0052】
本発明の請求項9の発明の真空紫外線励起発光素子用蛍光体は、Gd、Al、B、Oを含んでなる化合物基体に賦活剤としてTbが添加された緑色発光蛍光体であるが、Gd−Al−BO3成分系の母体結晶系において、賦活剤としてTb(Tb3+イオン)を添加した場合、一般式Gd1−aTbaAl3(BO3)4(但し、0.003≦a≦0.5である)で表される真空紫外線励起発光素子用蛍光体(本発明の請求項10の発明)が好ましい。
【0053】
また、本発明はGdの一部をイットリウム(Y)で置換したGd−Y−Al−BO3成分系の母体結晶系で賦活剤としてTb(Tb3+イオン)を賦活した場合、Gdの0.5乃至95mol%がYに置換される蛍光体が好ましい。
【0054】
一般式Gd1−aTbaAl3(BO3)4においてGdの一部をYに置換した蛍光体では、発光強度の点から特に該蛍光体の賦活剤として有効なTbの組成比aは0.003以上0.5以下であることが好ましい。
【0055】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0056】
実施例1
蛍光体1(比較(請求項2))の作製
La1.7Tb0.3O2CN2を製造するにあたり、出発原料として、酸化ランタンLa2O3、酸化テルビウムTb2O3を用いた。これら原料をLa2O3:Tb2O3のモル比が1.7:0.3になるように配合し、アセトン中、乳鉢で十分湿式混合し、乾燥した。得られた混合原料とグラファイトを管状炉内に仕込み、アンモニア気流中(50ml/分)で970℃で30時間焼成し蛍光体1を得た。
【0057】
蛍光体2(本発明(請求項2))の作製
水500mlをA液とした。水500mlにランタンのイオン濃度が0.850mol/lとなるように、La(NO3)3・6H2Oを溶解しB−1液とした。水500mlにテルビウムのイオン濃度が0.150mol/lとなるようにTb(NO3)3・6H2Oを溶解しC−1液とした。
【0058】
図1の反応容器にA液を入れ温度を40℃に保ち、攪拌翼を用いて攪拌を行った。その状態で同じく40℃に保ったB−1液、C−1液を、A液の入った反応容器下部ノズルB、Cそれぞれより100ml/minの速度で等速添加を行った。添加後10分間熟成を行い、蛍光体前駆体2を得た。
【0059】
得られた蛍光体前駆体2とグラファイトを管状炉内に仕込み、アンモニア気流中(50ml/分)で970℃で30時間焼成し蛍光体2を得た。
【0060】
粉末XRDを使用して蛍光体1、2ともに目的の組成のものが生成していることを確認した。大塚電子(株)蛍光スペクトル測定装置を用いて、147nm励起における発光強度測定を行い、比較である蛍光体1の発光強度を100%としたときの蛍光体2の相対発光強度は以下のようになった。また、蛍光体の粒径を走査型電子顕微鏡で観察し、粒子500個の平均粒径と変動係数を測定した。
【0061】
結果を、表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
表1から、本発明の蛍光体粒子は優れた特性を持つことが明らかである。また平均粒径が小さくなっても、相対発光強度が減少しないという長所を持つことがわかる。
【0064】
実施例2
蛍光体3(比較(請求項4))の作製
(Gd0.8Tb0.2)0.6NbO3.4を製造するにあたり、出発原料として、酸化ガドリニウムGd2O3[関東化学(株)製]、酸化テルビウムTb2O3[関東化学(株)製]、酸化ニオブNb2O5[関東化学(株)製]を用いた。用いた原料は全て純度99%以上である。これら原料をGd2O3:Tb2O3:Nb2O5のモル比が0.48:0.12:1になるように配合し、さらに反応促進剤として炭酸ルビジウムRb2CO3[純正化学(株)製]を加え、アセトン中、乳鉢で十分湿式混合し、乾燥した。得られた混合原料を金型に入れ、30MPaの圧力で加圧してペレットに成形した。得られたペレットをアルミナ製ボートに入れ、電気炉内で1100℃で4時間の条件下で大気焼成した。焼成した試料を乳鉢を用いて粉砕後、水洗し蛍光体3を得た。
【0065】
蛍光体4(本発明(請求項4))の作製
水500mlをA液とした。水500mlにニオブのイオン濃度が0.5000mol/lとなるように、NbCl5を溶解しB−2液とした。水500mlにテルビウムのイオン濃度が0.060mol/l、ガドリニウムのイオン濃度が0.240mol/lとなるようにTb(NO3)3・6H2OとGd(NO3)3・6H2Oを溶解しC−2液とした。
【0066】
図1の反応容器にA液を入れ温度を40℃に保ち、攪拌翼を用いて攪拌を行った。その状態で同じく40℃に保ったB−2液、C−2液を、A液の入った反応容器下部ノズルB、Cそれぞれより100ml/minの速度で等速添加を行った。添加後10分間熟成を行い、蛍光体前駆体4を得た。その後蛍光体前駆体4を濾過乾燥し乾燥蛍光体前駆体4を得た。
【0067】
さらに乾燥蛍光体前駆体4を1,100℃大気雰囲気条件下で4時間焼成し蛍光体4を得た。
【0068】
粉末XRDを使用して蛍光体3、4ともに目的の組成のものが生成していることを確認した。大塚電子(株)蛍光スペクトル測定装置を用いて、147nm励起における発光強度測定を行い、比較例である蛍光体3の発光強度を100%としたときの蛍光体4の相対発光強度は以下のようになった。また、蛍光体の粒径を走査型電子顕微鏡で観察し、粒子500個の平均粒径と変動係数を測定した。
【0069】
結果を、表2に示す。
【0070】
【表2】
【0071】
表2から、本発明の蛍光体粒子は優れた特性を持つことが明らかである。また平均粒径が小さくなっても、相対発光強度が減少しないという長所を持つことがわかる。
【0072】
実施例3
蛍光体5(比較(請求項6))の作製
NaGd0.8Tb0.2GeO4を製造するにあたり、出発原料として、炭酸ナトリウムNa2CO3[関東化学(株)製]、酸化ゲルマニウムGeO2[関東化学(株)製]、酸化ガドリニウムGd2O3[和光純薬工業(株)製]、酸化テルビウムTb2O3[和光純薬工業(株)製]を用いた。用いた原料は全て純度99.5%以上の特級試薬である。これら原料をNa2CO3:Gd2O3:Tb2O3:GeO2のモル比が1.3:0.8:0.2:2になるように配合し、アセトン中、乳鉢で十分湿式混合し、乾燥した。なお、Na2CO3を化学量論比より30%多く混合しているのは、Na2CO3自身がNaGd0.8Tb0.2GeO4生成中に反応促進剤としても作用するためである。得られた混合原料をステンレス製の金型に入れ、20MPaの圧力で加圧して直径15mm×3mmの円形ペレットに成形した。得られたペレットをアルミナ坩堝に入れ、電気炉内で950℃で4時間焼成した。焼成した試料を乳鉢を用いて粉砕後、水洗し蛍光体5を得た。
【0073】
蛍光体6(本発明(請求項6))の作製
水500mlをA液とした。水500mlにテルビウムのイオン濃度が0.100mol/l、ガドリニウムのイオン濃度が0.400mol/lとなるように、Tb(NO3)3・6H2OとGd(NO3)3・6H2Oを溶解しB−3液とした。水500mlにNaOHを1.000mol/lとなるように溶解し、そこにゲルマニウムのイオン濃度が0.500mol/lとなるようにGeO2を溶解しC−3液とした。
【0074】
図1の反応容器にA液を入れ温度を40℃に保ち、攪拌翼を用いて攪拌を行った。その状態で同じく40℃に保ったB−3液、C−3液を、A液の入った反応容器下部ノズルB、Cそれぞれより100ml/minの速度で等速添加を行った。添加後10分間熟成を行い、蛍光体前駆体6を得た。その後蛍光体前駆体6を濾過乾燥し乾燥蛍光体前駆体6を得た。
さらに乾燥蛍光体前駆体6を950℃大気雰囲気条件下で4時間焼成し蛍光体6を得た。
【0075】
粉末XRDを使用して蛍光体5、6ともに目的の組成のものが生成していることを確認した。大塚電子(株)蛍光スペクトル測定装置を用いて、147nm励起における発光強度測定を行い、比較例である蛍光体5の発光強度を100%としたときの蛍光体6の相対発光強度は以下のようになった。また、蛍光体の粒径を走査型電子顕微鏡で観察し、粒子500個の平均粒径と変動係数を測定した。
【0076】
結果を、表3に示す。
【0077】
【表3】
【0078】
表3から、本発明の蛍光体粒子は優れた特性を持つことが明らかである。また平均粒径が小さくなっても、相対発光強度が減少しないという長所を持つことがわかる。
【0079】
実施例4
蛍光体7(比較(請求項8))の作製
酸化ガドリニウム(Gd2O3)3.64g、硝酸アルミニウム9水和物[Al(NO3)3・9H2O]7.92g、酸化テルビウム(Tb2O3)0.19gの各蛍光体原料をアセトン中、乳鉢で十分湿式混合し、乾燥した。得られた混合原料をアルミナボートに充填し、空気中で1000℃の温度で4時間焼成し蛍光体7を得た。
【0080】
蛍光体8(本発明(請求項8))の作製
水500mlをA液とした。水500mlにガドリニウムのイオン濃度が0.495mol/l、テルビウムのイオン濃度が0.025mol/lとなるように、Tb(NO3)3・6H2OとGd(NO3)3・6H2Oを溶解しB−4液とした。水500mlにアルミニウムのイオン濃度が0.500mol/lとなるように硝酸アルミニウム9水和物[Al(NO3)3・9H2O]を溶解しC−4液とした。
【0081】
図1の反応容器にA液を入れ温度を40℃に保ち、攪拌翼を用いて攪拌を行った。その状態で同じく40℃に保ったB−4液、C−4液を、A液の入った反応容器下部ノズルB、Cそれぞれより100ml/minの速度で等速添加を行った。添加後10分間熟成を行い、蛍光体前駆体8を得た。その後蛍光体前駆体8を濾過乾燥し乾燥蛍光体前駆体8を得た。
【0082】
さらに乾燥蛍光体前駆体8を1,000℃空気雰囲気条件下で4時間焼成し蛍光体8を得た。
【0083】
粉末XRDを使用して蛍光体7、8ともに目的の組成のものが生成していることを確認した。大塚電子(株)蛍光スペクトル測定装置を用いて、147nm励起における発光強度測定を行い、比較例である蛍光体7の発光強度を100%としたときの蛍光体8の相対発光強度は以下のようになった。また、蛍光体の粒径を走査型電子顕微鏡で観察し、粒子500個の平均粒径と変動係数を測定した。
【0084】
結果を、表4に示す。
【0085】
【表4】
【0086】
表4から、本発明の蛍光体粒子は優れた特性を持つことが明らかである。また平均粒径が小さくなっても、相対発光強度が減少しないという長所を持つことがわかる。
【0087】
実施例5
蛍光体9(比較(請求項10))の作製
酸化ガドリニウム(Gd2O3)3.64g、硝酸アルミニウム9水和物[Al(NO3)3・9H2O]23.76g、酸化ホウ素(B2O3)2.94g、酸化テルビウム(Tb2O3)0.19gの各蛍光体原料をアセトン中、乳鉢で十分湿式混合し、乾燥した。得られた混合原料をアルミナボートに充填し、空気中で1000℃の温度で4時間焼成し蛍光体9を得た。
【0088】
蛍光体10(本発明(請求項10))の作製
水500mlをA液とした。水500mlにガドリニウムのイオン濃度が0.1580mol/l、テルビウムのイオン濃度が0.0083mol/lとなるようにGd(NO3)3・6H2OとTb(NO3)3・6H2Oを溶解しB−5液とした。水500mlにアルミニウムのイオン濃度が0.5000mol/lとなるように、硝酸アルミニウム9水和物[Al(NO3)3・9H2O]を溶解しC−5液とした。水500mlにホウ素のイオン濃度が0.6666mol/lとなるように、ホウ酸を溶解しD−5液とした。
【0089】
図1の反応容器にA液を入れ温度を40℃に保ち、攪拌翼を用いて攪拌を行った。その状態で同じく40℃に保ったB−5液、C−5液、D−5液を、A液の入った反応容器下部ノズルB、C、Dそれぞれより100ml/minの速度で等速添加を行った。添加後10分間熟成を行い、蛍光体前駆体10を得た。その後蛍光体前駆体10を濾過乾燥し乾燥蛍光体前駆体10を得た。
【0090】
さらに乾燥蛍光体前駆体10を1,000℃空気雰囲気条件下で4時間焼成し蛍光体10を得た。
【0091】
粉末XRDを使用して蛍光体9、10ともに目的の組成のものが生成していることを確認した。大塚電子(株)蛍光スペクトル測定装置を用いて、147nm励起における発光強度測定を行い、比較例である蛍光体9の発光強度を100%としたときの蛍光体10の相対発光強度は以下のようになった。また、蛍光体の粒径を走査型電子顕微鏡で観察し、粒子500個の平均粒径と変動係数を測定した。
【0092】
結果を、表5に示す。
【0093】
【表5】
【0094】
表5から、本発明の蛍光体粒子は優れた特性を持つことが明らかである。また平均粒径が小さくなっても、相対発光強度が減少しないという長所を持つことがわかる。
【0095】
本発明により、PDPおよび希ガスランプなどの真空紫外線励起発光素子に用いると発光強度が高く、好適な蛍光体が得られ、高輝度な真空紫外線励起発光素子が実現でき、工業的に極めて有用である。
【0096】
【発明の効果】
本発明により、好適に製造され、発光効率が良好でかつ微小な、PDPなど用の真空紫外線励起発光素子用蛍光体およびそれを用いた真空紫外線励起発光素子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蛍光体前駆体を作製するのに用いた反応容器を示す図。
【符号の説明】
1 A液
2 下部ノズルB
3 下部ノズルC
4 下部ノズルD
Claims (11)
- 一般式M2O2CN2(ただし、式中、MはLa、YおよびGdから選ばれる少なくとも1種の元素を表す)で表される化合物基体に賦活剤としてTbが添加され液相法で合成されたことを特徴とする真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
- 一般式La2−aTbaO2CN2(但し、0.003≦a≦1である)で表され液相法で合成されたことを特徴とする請求項1記載の真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
- 一般式M1xNbO4−1.5(1−x)(ただし、式中、M1は、Gd、Y、LaおよびLuから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、0.05≦x≦0.95である)で表される化合物基体に賦活剤としてTbが添加され液相法で合成されたことを特徴とする真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
- 一般式(Gd1−aTba)xNbO4−1.5(1−x)(但し、0.003≦a≦1であり、0.05≦x≦0.95である)で表され液相法で合成されたことを特徴とする請求項3記載の真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
- 一般式M2M3M4O4(ただし、式中、M2はNaおよびLiから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、M3はGdおよびYから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、M4はGeおよびSiから選ばれる少なくとも1種の元素を表す)で表される化合物基体に賦活剤としてTbが添加され液相法で合成されたことを特徴とする真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
- 一般式NaGd1−aTbaGeO4(但し、0.003≦a≦0.5である)で表され液相法で合成されたことを特徴とする請求項5記載の真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
- Gd、Al、Oを含んでなる化合物基体にTbが添加され液相法で合成されたことを特徴とする真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
- 一般式Gd1−aTbaAlO3(但し、0.003≦a≦0.5である)で表され液相法で合成されたことを特徴とする請求項7記載の真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
- Gd、Al、B、Oを含んでなる化合物基体にTbが添加され液相法で合成されたことを特徴とする真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
- 一般式Gd1−aTbaAl3(BO3)4(但し、0.003≦a≦0.5である)で表され液相法で合成されたことを特徴とする請求項9記載の真空紫外線励起発光素子用蛍光体。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の蛍光体を含有することを特徴とする真空紫外線励起発光素子。
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