JP5029204B2 - 被処理物の処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液体中に被処理物を浸漬して該液体と該被処理物とを接触させる被処理物の処理方法に関する。
洗浄液や薬液を用いて被処理物の洗浄や表面処理を行う方法としては、種々のものが知られている。
例えば、半導体用シリコン基板、液晶用ガラス基板などを、RCA洗浄法によって洗浄することが知られている。RCA洗浄法においては、過酸化水素水と硫酸の混合液、過酸化水素水と塩酸と水の混合液、過酸化水素水とアンモニア水と水の混合液などの、過酸化水素をベースとする濃厚な薬液を用いて、上記基板を高温で洗浄した後、超純水で濯ぐことにより、洗浄が行われる。
しかし、RCA洗浄法によると、過酸化水素水、高濃度の酸、アルカリなどを多量に使用するために薬液コストが高く、また、リンス用の超純水のコスト、廃液処理コスト、薬品蒸気を処理する空調コストなど、多大なコストを要すると共に、環境への負荷も高い。
また、水にオゾンや水素等のガスを溶存させたガス溶解水中に被処理物を浸漬し、該被処理物を洗浄する方法も知られている。例えば、特開平11−077023号には、超純水を脱気して溶存気体の飽和度を低下させたのち、水素ガスを供給して超純水に水素ガスを溶解させた水素含有超純水を洗浄水として用いることが記載されている。このようなガス溶解水に被処理物を浸漬して洗浄すると、コストの削減及び環境負荷の削減を図ることができる。
一方、特開平8−257554号には、被処理水に紫外線を照射して水中の有機物を分解除去する紫外線照射装置において、エアカーテン設備を設けることが記載されている。このエアカーテン設備は、容器の被処理水貯留部よりも上方にキセノンガス供給配管を配管し、該配管の下部に、キセノンガスをエアカーテン状に下方に吹き下ろすためのノズル列を配設したものである。
特開平11−077023号 特開平8−257554号
上記特開平11−077023号のガス溶解水を用い、このガス溶解水に被処理物を浸漬して洗浄する場合、ガス溶解水中のガスが気散するという問題がある。ガス溶解水中のガスが気散すると、ガス溶解水の溶存ガス濃度が低下し、洗浄能力が低下する。特に、ガス溶解水としてオゾン溶解水を用いる場合、オゾンが気散すると、現場にオゾン特有の臭気が生じる。また、ガス溶解水として水素溶解水を用いる場合、水素ガスが気散すると、引火のおそれが生じる。
このようにガス溶解水からガスが大気中に気散することを防止するために、このガス溶解水を貯留した槽体の上部に、上記特開平8−257554号のようなエアカーテン設備を設けることが考えられる。この場合、この槽体に貯留されたガス溶解水から該槽体の外側にガスが気散することは抑制される。しかしながら、この場合、被処理物の処理を行った後に、水槽内のガス溶解水に浸漬した該被処理物を該水槽の外側に抜き出すときに、この被処理物に残留したガス溶解水が該被処理物と共に水槽の外側に引き出されることになる。その結果、この残留したガス溶解水から水槽の外側の雰囲気にガスが気散してしまうという問題がある。
一方、溶解ガスの気散を防止するために、ガス溶解水を密閉容器に入れ、該密閉容器内で被処理物の処理を行うことも考えられる。しかしながら、この場合、該密閉容器への被処理物の出し入れが困難になるという問題がある。また、依然として、被処理物を容器の外側に引き出すときに、被処理物に残留した液体からガスが気散するという問題がある。
なお、同様に、洗浄液や薬液として揮発性の高い成分を含むものを用い、これらに被処理物を浸漬する場合にも、これら洗浄液や薬液から揮発成分が気散し、洗浄液や薬液の濃度が低下したり、臭気が生じたりするなどの問題がある。
本発明は、被処理物を液から抜き出すときに、処理装置の外側の雰囲気に気体が気散することを抑制することが可能な被処理物の処理方法を提供することを目的とする。
本発明(請求項)の被処理物の処理方法は、被処理物が浸漬される液の貯留部を有した槽体を備え、該貯留部の上方に被処理物の出し入れ用の開放部を備えた浸漬型処理装置において、該開放部にガスカーテン設備を、前記被処理物出し入れ方向に配置位置を異ならせて多段に設けてなり、一部の該ガスカーテン設備のガスの吹出方向が他のガスカーテン設備のガスの吹出方向と反対方向となっている浸漬型処理装置を用いた被処理物の処理方法であって、前記開放部から前記貯留部内に前記被処理物を導入する導入工程と、該貯留部内の前記液に該被処理物を浸漬した状態を維持する浸漬工程と、該貯留部内の該被処理物を該開放部から該槽体外に抜き出す抜出工程とを有し、上記の全工程において、前記ガスカーテン設備の少なくとも一部を作動させ、該抜出工程において、吹出方向が互いに反対方向となっているガスカーテン設備を共に作動させることを特徴とするものである。
請求項の被処理物の処理方法は、請求項において、前記導入工程及び前記浸漬工程では、前記ガスカーテン設備のうち、吹出方向が同一方向となっているガスカーテン設備のみを作動させることを特徴とする。
請求項被処理物の処理方法は、請求項又はにおいて、前記液は、オゾン、水素、酸素、窒素、アルゴン、二酸化炭素、アンモニア及び希ガスよりなる群から選択される少なくとも一種を水中に溶存させたガス溶解水であることを特徴とする。
請求項の被処理物の処理方法は、請求項又はにおいて、前記液は、アルコール類、ケトン類、酸、アルカリ、レジスト現像液及び過酸化水素水よりなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする。
請求項5の被処理物の処理方法は、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記ガスカーテン設備のガス吹出方向が斜め下向きであることを特徴とする。
請求項6の被処理物の処理方法は、請求項1ないし5のいずれか1項において、各ガスカーテン設備は、前記開放部にガスを吹き出すガス吹出手段と、該開放部からガスを吸い込むガス吸込手段とを有することを特徴とする。
請求項7の被処理物の処理方法は、請求項6において、前記ガス吹出手段からのガス吹出量が、前記ガス吸込手段からのガス吸込量よりも小さいことを特徴とする。
請求項1〜4の被処理物の処理方法によると、被処理物を液から抜き出すときに、処理装置の外側の雰囲気に気体が気散することを抑制することができる。
即ち、液を貯留した貯留部から被処理物を抜き出すときに、他のガスカーテン設備のガスの吹出方向と反対方向となっているガスカーテン設備を、該他のガスカーテン設備と共に作動させる。これにより、被処理物に一方向からガスを吹き付ける場合と比べて、該被処理物の表面のより広範囲にガスを吹き付けることができる。その結果、該被処理物の表面に残留する液を十分に吹き飛ばすことができる。従って、被処理物を液から抜き出すときに、処理装置の外側の雰囲気に気体が気散することを抑制することができる。
請求項の通り、ガスカーテン設備のガス吹出方向を斜め下向きにすると、被処理物の表面に残留する液を下方の貯留部に向けて吹き飛ばすことができる。これにより、被処理物を液から抜き出すときに、処理装置の外側の雰囲気に気体が気散することをより抑制することができる。
請求項の通り、各ガスカーテン設備は、前記開放部にガスを吹き出すガス吹出手段と、該開放部からガスを吸い込むガス吸込手段とを有することが好ましい。この場合、液から気散したガスは、該ガス吹出手段から吹き出されたガスと共に、該ガス吸込み手段によって吸い出される。このため、これらガス及びガス吹出手段からのガスが、開口部から処理装置の外側に流出することが確実に抑制される。
請求項の通り、ガス吹出手段からのガス吹出量が、ガス吸込手段からのガス吸込量よりも小さい場合、その分だけ処理装置の外側の空気が開口部を介して槽体内に流入することになるため、この流入する空気に逆流して気散ガスが槽体の外側に流出することがなくなり、気散ガスの槽体外への漏出がより確実に抑制される。
請求項の通り、導入工程及び浸漬工程では、吹出方向が同一方向となっているガスカーテン設備のみを作動させることが好ましい。この場合、導入工程及び浸漬工程において、貯留部の上方におけるガスの流れが安定し、液から気散したガスの開放部からの流出がより確実に抑制される。
請求項の通り、液は、オゾン、水素、酸素、窒素、アルゴン、二酸化炭素、アンモニア及び希ガスよりなる群から選択される少なくとも一種を水中に溶存させたガス溶解水であってもよい。これらガス溶解水中のガスの気散が、ガスカーテン設備によって十分に抑制される。
請求項の通り、液は、アルコール類、ケトン類、酸、アルカリ、レジスト現像液及び過酸化水素水よりなる群から選択される少なくとも一種であってもよい。これらの液体からのガスの気散も、ガスカーテン設備によって十分に抑制される。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の処理方法の一態様を説明する図面である。
まず、処理装置の構成について説明する。
図1の通り、槽体1の上端は開放した開放部1aとなっている。この槽体1の底面に、該槽体1内へ液31を供給するための液供給配管2が接続されている。この液供給配管2に弁2aが設けられている。この槽体1の側面に、液排出配管3が接続されている。この槽体1のうち液排出配管3の接続口よりも下位が、貯留部1bとなっている。
この槽体1の側面(図1における右側面)の上部に、開放部1aに臨んで第1のガス吹出ノズル4aが設けられている。また、この槽体1の側面のうち該第1のガス吹出ノズル4aの指向方向の延長線上の位置(図1における左側面)に、開放部1aに臨んで第1のガス吸込ノズル4bが設けられている。
この槽体1の側面のうち該第1のガス吸込ノズル4bよりも下位(図1における左側面)に、第2のガス吹出ノズル5aが設けられている。また、この槽体1の側面のうち該第2のガス吹出ノズル5aの指向方向の延長線上の位置(図1における右側面)に、第2のガス吸込ノズル5bが設けられている。
これら第1,第2のガス吹出ノズル4a,5aは、斜め下向きを指向していることが好ましく、特に水平よりも10°〜45°程度下向きを指向していることが好ましい。また、第1,第2のガス吸込ノズル4b,5bは、斜め上向きを指向していることが好ましく、特に水平よりも10°〜45°程度上向きを指向していることが好ましい。
送風機5の吹出口に、送風配管10が接続されており、該送風配管10は途中で、弁11aを備えた第1の送風配管11と、第2の送風配管12とに分岐している。この第1の送風配管11は第1のガス吹出ノズル4aに接続され、この第2の送風配管12は第2のガス吹出ノズル5aに接続されている。この送風配管10には、エアフィルタ7が設けられている。
上記の第1、第2のガス吸込ノズル4b,5bは、第1,第2の吸気配管13,14を介してガス流量計6に接続されている。このガス流量計6により、これらノズル4b,5bから吸い込んだガスの総流量が測定可能になっている。このガス流量計6は、吸気配管15を介して送風機5の吸込口に接続されている。このガス流量計6の流量信号が、後述するガス流量制御弁20aの制御回路(図示略)に送信可能になっている。
この送風配管10のうちエアフィルタ7よりも下流側の位置に、排気配管20が接続されている。この排気配管20には、ガス流量計制御弁20a、ガス流量計21及びガス無害化装置22が、上流側からこの順に設けられている。このガス流量計21の流量信号が、ガス流量制御弁20aの制御回路(図示略)に送信可能になっている。
このガス無害化装置22としては、排気ガス中の有害ガスを無害化するものであれば特に限定は無く、例えば、容器内に活性炭、ニッケル、マンガン等の触媒を充填したもの、紫外線照射装置等が用いられる。
液31としては、ガス溶解水のほか、揮発性が高く臭気を発するもの、例えば、イソプロピルアルコール(IPA)などのアルコール類、アセトンなどのケトン類、ジメチルエーテルなどのエーテル類、塩酸やフッ酸などの酸、アンモニア、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、コリンなどのアルカリ、ジメチルスルホキシド(DMSO)などのレジスト現像液及び過酸化水素水よりなる群から選択される少なくとも一種などが用いられる。溶解させるガスとしては、オゾン、水素、酸素、窒素、二酸化炭素、アンモニア及びアルゴン等の希ガスの1種又は2種以上の混合ガスが挙げられる。
この処理装置によって処理される被処理物32は、吊支部材32aによって吊支され、槽体1の上方から開放部1aを通して槽体1内に出し入れ可能とされ、かつ吊り下げられた状態で液体31内に浸漬され、保持され得るようになっている。
吊支部材32aとしては、金属、合成樹脂などの線状体が好適である。吊支部材32aは、フック、網篭、真空チャックなどの保持手段を介して被処理物32を吊り下げるよう構成されている。
被処理物32としては、ガラスなどのセラミックス、金属、合成樹脂、ゴム、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、半導体基板等が挙げられる。
次に、このように構成された浸漬型処理装置を用いた被処理物の処理方法について説明する。
[被処理物導入工程]
導入工程を開始する場合、まず、弁2aを開とする。また、弁11aを閉とし、送風機5を作動させる。
このように弁2aを開とすることにより、配管2から貯留部1b内に液31が供給され、液排出配管3から排出される。
また、送風機5を作動させることにより、送風機5の吹出口から吹き出されたエアは、送風配管10及びエアフィルタ7を通り、このエアフィルタ7によってエア中の塵等が除去され、エアが清浄化される。この清浄化されたエアは、その一部が排気配管20を通り、その残部が第2の送風配管12を通って第2のガス吹出ノズル5aに供給される。
この第2のガス吹出ノズル5aに供給されたエアは、該ノズル5aから開放部1aに送風される。開放部1aに送風されたエアは、第1のガス吸込ノズル5bで吸入され、第2の吸気配管14を通ってガス流量計6によって流量が測定された後、吸気配管15を通って送風機5の吸込口に送られる。
また、排気配管20を通ったエアは、ガス流量計21で流量が測定されてからガス無害化装置22に導入され、液31からの気散ガスが無害化されてから系外に排出される。
なお、このガス流量計21及び上記ガス流量計6の流量の測定値に基づいて、ガス流量制御弁20aの開度が制御される。
この際、このガス流量計21の流量がガス流量計6の流量の0〜0.8倍、特に0.3〜0.7倍となるように制御されるのが好ましい。
この状態において、吊支部材32aを用い、被処理物32を開放部1aから槽体1内に導入し、貯留部1b内の液31に浸漬する。
このように、第2のガス吹出ノズル5aからエアが送風されると共に、第2のガス吸込ノズル5bからこのエアが吸引されることにより、開放部1aにエアカーテンが形成されている。このため、液31から気散したガスは、第2のガス吸込ノズル5bで吸引されることになり、この気散ガスが開放部1aから槽体1の外部に漏出することが防止される。
また、第2のガス吸込ノズル5bで吸引したエアの一部が排気配管20から排気されるため、第2のガス吸込ノズル5bのエア吸込量が第2のガス吹出ノズル5aからのエア吹出量よりも大きくなる。このため、槽体1の外部の空気が開放部1aから槽体1内に流入することになり、その結果、この外部から流入する空気に逆流して液31からの気散ガスが槽体1の外部に漏出することがなくなり、気散ガスの槽体1外への流出がより確実に防止される。また、このようにエアの一部が排気配管20から排気されることにより、循環するエア中の気散ガス濃度が高濃度になることが防止されるため、万一槽体1内のエアが外部に少量漏出したとしても、気散ガスの漏出量は極微量となる。
なお、排気配管20を通って排気されるエアは、ガス無害化装置22によって無害化されてから系外に排気されるため、系外に気散ガスが漏出することが防止される。
[浸漬工程]
上記のようにして貯留部1b内の液31内に被処理物32を浸漬した状態を所定時間維持し、被処理物32の液体31による処理を行う。この浸漬時間は、被処理物、汚染物質及び液体の種類、汚れの程度等によって適宜決められるが、例えば1〜20分間、特に3〜10分間程度である。このようにして所定時間浸漬することにより、被処理物32が液体31によって洗浄される。
[抜出工程]
その後、弁11aを開とする。
これにより、送風機5から送風されたエアは、上記の導入工程及び浸漬工程と同様に、第2の送風配管12及び排気配管20に供給されると共に、さらに第1の送風配管11にも送風される。この第1の送風配管11に送風されたエアは、第1のガス吹出ノズル4aから槽体1内の貯留部1bよりも上方に送風され、第1のガス吸込ノズル4bで吸入される。
このように、開放部1aには、第1のガス吹出ノズル4a及び第1のガス吸込ノズル4bによって形成されるエアカーテンと、第2のガス吹出ノズル5a及び第2のガス吸込ノズル5bによって形成されるエアカーテンの、計2組のエアカーテンが形成される。
これら第1,第2のガス吸込ノズル4b,5bで吸引したエアは、第1,第2の吸気配管13,14を通ってガス流量計6に導入され、これら配管13,14から送風されたエアの総流量が測定されてから、送風機5の吸込口に送られる。
なお、上記の導入工程及び浸漬工程と同様、このガス流量計21及び上記ガス流量計6の流量の測定値に基づいて、ガス流量制御弁20aの開度が制御される。
この際にも、このガス流量計21の流量がガス流量計6の流量の0.1〜0.8倍、特に0.3〜0.7倍となるように制御されるのが好ましい。
この状態において、吊支部材32aを用い、被処理物32を開放部1aから槽体1外に抜き出す。
ここで、被処理物32の抜出速度は0.2〜30cm/s、特に0.5〜10cm/sであるのが好ましいが、第1,第2のガス吹出ノズル4a,5aからのエアの送風量との関係で最適な抜出速度が決定される。
このように被処理物32を抜き出すときに、先ず、第2のガス吹出ノズル5aから吹き下ろされるエアによって、被処理物32の図1における左側の面に残留する液31が吹き飛ばされる。次いで、第1のガス吹出ノズル4aから吹き下ろされるエアによって、被処理物32の図1における右側の面に残留する液31が吹き飛ばされる。これにより、被処理物32の表面の全面に残留する液31が十分に吹き飛ばされ、開放部1aから抜き出した被処理物32の表面には液31が残留しない。従って、被処理物32に残留した液31からガスが気散することが確実に防止される。
上記実施の形態は本発明の一例であり、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、導入工程、浸漬工程及び抜出工程の全てにおいて、弁2aを開としていたが、導入工程において弁2aを開とし、貯留部1b内に液31を貯留した後、弁2aを閉としてもよい。また、排出配管3から排出された液31を液供給配管2に供給し、該液31を循環させてもよい。この場合、排出配管3から排出された液31を液供給配管2に供給する前に濾過して異物を除去したり、液にガスを溶解したりしてもよい。また、循環させる液31の一部を系外に排出し、その分だけ未使用の液31を供給してもよい。
排気配管20及びこれに設けられたガス流量制御弁20a、ガス流量計21及びガス無害化装置22を省略してもよい。
上記実施の形態では、ガス吹出ノズル及びガス吸込ノズルの組を2組設けたが、3組以上設けてもよい。例えば、図1において、さらに槽体1の側面のうち紙面の表面側に第3のガス吹出ノズルを設け、槽体1の側面のうち紙面の裏面側に第3のガス吸込ノズルを設けてもよい。それに加え、槽体1の側面のうち紙面の裏面側に第4のガス吹出ノズルを設け、槽体1の側面のうち紙面の表面側に第4のガス吸込ノズルを設けてもよい。
上記の実施の形態では、導入工程及び浸漬工程において弁11aを閉としていたが、導入工程及び浸漬工程の一方又は両方においても、抜出工程と同様、弁11aを開とし、貯留部1bの上方に2組のエアカーテンを形成させてもよい。
上記実施の形態では、第1,第2のガス吹出ノズル4a,5aにエアを送風するための送風機と、第1,第2のガス吸込ノズル4b,5bで槽体1内のエアを吸引するための送風機とを、1個の送風機5で兼用したが、図2の通り、送風用の送風機5と吸引用の送風機5Aとを別個に設けてもよい。この場合、第1,第2のガス吸込ノズル4b,5bから第1,第2のガス吸気配管13,14を通って吸引されたエアは、排気配管15Aで合流して吸引用の送風機5Aの吸込口に導入され、さらにこの送風機5Aの吹出口から、排気配管20A、ガス流量制御弁20a、ガス流量計21、ガス無害化装置22を通って無害化されてから排出される。また、送風配管10に設けられたガス流量計6A及びガス流量計21の測定値に基づき、ガス流量制御弁20aの開度が制御される。このとき、ガス流量計21の流量がガス流量計6Aの流量の1倍〜5倍、特に1.2〜4倍となるように制御するのが好ましい。
図2の場合にあっても、抜出工程において、上記実施の形態と同様、弁11aを開とすることにより、被処理物32の表面に残留する液31が、第1,第2のガス吹出ノズル4a,5aによって十分に吹き飛ばされることになる。
但し、図2の処理装置では送風機が2個必要であるのに対し、図1の処理装置では送風機が1個でよく、設備コストが安くつき、設置スペースを小さくすることもできる。また、図2の処理装置では、ガス吸込ノズル4b,5bから吸引したエアの総てを、循環使用することなく、無害化装置22に導入して無害化してから排出している。これに対し、図1の処理装置では、ガス吸込ノズル4b,5bから吸引したエアの一部を循環使用し、残部を無害化装置22に導入して無害化してから排出しているため、無害化装置22で処理するエア量が少なくなり、無害化装置22の長寿命化が図られる。このため、図2の処理装置よりも、図1の処理装置を使用する方がより好ましい。
本発明では、液としてガス溶解水を用い、被処理物の洗浄を行うことができる。このような洗浄の具体例としては、基板表面の有機物を除去したり、基板表面を改質したりするためにオゾン洗浄する方法などが例示される。また、液として、アルコール類、ケトン類、酸、アルカリ、レジスト現像液及び過酸化水素水よりなる群から選択される少なくとも一種を用いてもよい。この場合の具体例としては、基板表面の脱脂処理などが例示される。
以下、実施例及び比較例を参照して、本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
図1の処理装置を用い、上記実施の形態の手順に従って導入工程、浸漬工程及び抜出工程を行い、被処理物の処理を行った。
ここで、液としては、放電式オゾナイザでオゾンガスを発生させ、該オゾンガスをオゾン溶解装置に導入して純水中に溶存させたオゾン水(オゾン濃度40mg/L)を用いた。
また、装置及び被処理物の仕様ないし処理条件は以下の通りとした。
貯留部1bの容積:40L
浸漬時間:5分間
貯留部1b内への液体の供給流量:20L/min
ガス流量計6の流量:300L/min
ガス流量計21の流量:ガス流量計6の流量の0.4倍
被処理物:有機汚染(有機物:クリーンルーム内での自然堆積物)したチタン板
無害化装置:容器内にニッケル触媒を充填したもの
導入工程、浸漬工程及び抜出工程を実施した後、被処理物を、純水を貯留したリンス槽まで移送し、該リンス槽内に浸漬した。
導入工程から被処理物をリンス槽に浸漬させる工程までにわたり、アプリクス社製環境オゾンモニター「OZG−EM−01」を用い、処理装置の外部の雰囲気中における環境オゾン濃度を測定した。その結果、全工程において、オゾン濃度は0.0ppm(v/v)であった。
リンス槽内に被処理物を浸漬した後、リンス槽中の溶存オゾン濃度をアプリクス社製溶存オゾンモニター「OM−101P−120」を用いて測定した。その結果、溶存オゾン濃度は0mg/Lであった。
[比較例1]
抜出工程においても弁11aを閉のままにしたことの他は実施例1と同様にして、被処理物の処理を行った。
導入工程及び浸漬工程においては、処理装置の外部の雰囲気中における環境オゾン濃度は0.0ppm(v/v)であった。しかしながら、被処理物を槽体1からリンス槽へ移送しているときにおいて、雰囲気中のオゾン濃度は2.2ppm(v/v)であった。
また、リンス槽内に被処理物を浸漬した後におけるリンス槽中の溶存オゾン濃度は、1mg/Lであった。
[実施例2]
実施例1において、図1の処理装置に代え、図2の処理装置を用いた。また、ガス流量計6A及びガス流量計21の流量を以下の通りとした。
ガス流量計6の流量:3000L/min
ガス流量計21の流量:ガス流量計6の流量の3倍
その他については実施例1と同様にして、実験を行った。
その結果、実施例1の場合と同様、導入工程から被処理物をリンス槽に浸漬させる工程にわたり、処理装置の外部の雰囲気中における環境オゾン濃度は0.0ppm(v/v)であった。また、リンス槽内に被処理物を浸漬した後におけるリンス槽中の溶存オゾン濃度は0mg/Lであった。
しかしながら、実施例1の場合と比べ、無害化装置内の触媒の寿命が1/2以下であった。
実施例1,2と比較例1の比較から明らかな通り、実施例1,2によると、オゾン水中のオゾンが槽体1の外部に漏出することが十分に抑制された。また、抜出工程で被処理物を槽体1から抜き出したときに、被処理物に残留する液が十分に除去された。
実施の形態に係る処理方法を説明する図面である。 別の実施の形態に係る処理方法を説明する図面である。
1 槽体
1a 開放部
1b 貯留部
2 液供給配管
3 液排出配管
4a 第1のガス吹出ノズル
4b 第1のガス吸込ノズル
5 送風機
5a 第2のガス吹出ノズル
5b 第2のガス吸込ノズル
10 送風配管
11 第1の送風配管
12 第2の送風配管
13 第1の吸気配管
14 第2の吸気配管
15 吸気配管
20 排気配管
22 ガス無害化装置

Claims (7)

  1. 被処理物が浸漬される液の貯留部を有した槽体を備え、該貯留部の上方に被処理物の出し入れ用の開放部を備えた浸漬型処理装置において、
    該開放部にガスカーテン設備を、前記被処理物出し入れ方向に配置位置を異ならせて多段に設けてなり、
    一部の該ガスカーテン設備のガスの吹出方向が他のガスカーテン設備のガスの吹出方向と反対方向となっている浸漬型処理装置を用いた被処理物の処理方法であって、
    前記開放部から前記貯留部内に前記被処理物を導入する導入工程と、
    該貯留部内の前記液に該被処理物を浸漬した状態を維持する浸漬工程と、
    該貯留部内の該被処理物を該開放部から該槽体外に抜き出す抜出工程と
    を有し、
    上記の全工程において、前記ガスカーテン設備の少なくとも一部を作動させ、
    該抜出工程において、吹出方向が互いに反対方向となっているガスカーテン設備を共に作動させることを特徴とする被処理物の処理方法。
  2. 請求項において、前記導入工程及び前記浸漬工程では、前記ガスカーテン設備のうち、吹出方向が同一方向となっているガスカーテン設備のみを作動させることを特徴とする被処理物の処理方法。
  3. 請求項又はにおいて、前記液は、オゾン、水素、酸素、窒素、アルゴン、二酸化炭素、アンモニア及び希ガスよりなる群から選択される少なくとも一種を水中に溶存させたガス溶解水であることを特徴とする被処理物の処理方法。
  4. 請求項又はにおいて、前記液は、アルコール類、ケトン類、酸、アルカリ、レジスト現像液及び過酸化水素水よりなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする被処理物の処理方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記ガスカーテン設備のガス吹出方向が斜め下向きであることを特徴とする被処理物の処理方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、各ガスカーテン設備は、前記開放部にガスを吹き出すガス吹出手段と、該開放部からガスを吸い込むガス吸込手段とを有することを特徴とする被処理物の処理方法。
  7. 請求項6において、前記ガス吹出手段からのガス吹出量が、前記ガス吸込手段からのガス吸込量よりも小さいことを特徴とする被処理物の処理方法。
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