JP5028887B2 - フッ素系感光性組成物 - Google Patents
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Description
(A−1)フルオロアルキル基含有共重合体
(A−2)炭素数1〜6のフルオロアルキル基含有シラン
(A−3)炭素数1〜6のフルオロアルキル基含有シルセスキオキサン不完全縮合物
のいずれかであり、(A−1)フルオロアルキル基含有共重合体は炭素数1〜6のフルオロアルキル基含有モノマー(a)と、不飽和有機酸および/または水酸基含有モノマーを必須成分とする分子量2万以下の共重合体である。
(a−1)炭素数1〜6のフルオロアルキル基を有するα位置換アクリレートモノマー[α位の置換基:水素元素、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、CFX1X2基(但し、X1およびX2は、水素原子、フッ素原子または塩素原子)、シアノ基、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状のフルオロアルキル基、置換または非置換のベンジル基、置換または非置換のフェニル基、あるいは炭素数1〜20の直鎖状または分岐状アルキル基]
(a−2)炭素数1〜6のフルオロアルキル基および重合性基を含有する含フッ素シルセスキオキサンモノマー
(a−3)炭素数1〜6のフルオロアルキル基と重合性基が-SO2(CH2)n-(nは1〜10)により連結された重合性モノマー
(a−4)モノマー:(a−1)〜(a−3)の少なくとも1種を繰り返し単位とするポリマーの末端に(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー
・(A−1)フルオロアルキル基含有共重合体
炭素数1〜6のフルオロアルキル基含有モノマー(a)と、不飽和有機酸および/または水酸基含有モノマーを必須成分とする分子量2万以下の共重合体である。
(a−1)炭素数1〜6のフルオロアルキル基を有するα位置換アクリレートモノマー
[α位の置換基:水素元素、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、CFX1X2基(但し、X1およびX2は、水素原子、フッ素原子または塩素原子)、シアノ基、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状のフルオロアルキル基、置換または非置換のベンジル基、置換または非置換のフェニル基、あるいは炭素数1〜20の直鎖状または分岐状アルキル基]
(a−2)炭素数1〜6のフルオロアルキル基および重合性基を含有する含フッ素シルセスキオキサンモノマー
(a−3)炭素数1〜6のフルオロアルキル基と重合性基が-SO2(CH2)n-(nは1〜10)により連結された重合性モノマー
(a−4)モノマー:(a−1)〜(a−3)の少なくとも1種を繰り返し単位とするポリマーの末端に(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー
(a)式:
[式中、Xは、水素元素、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、CFX1X2基(但し、X1およびX2は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。)、シアノ基、炭素数1〜21の直鎖状または分岐状のフルオロアルキル基、置換または非置換のベンジル基、置換または非置換のフェニル基、あるいは炭素数1〜20の直鎖状または分岐状アルキル基
Yは、直接結合、酸素原子を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基、酸素原子を有していてもよい炭素数6〜10の芳香族基、環状脂肪族基または芳香脂肪族基、−CH2CH2N(R1)SO2−基(但し、R1は炭素数1〜4のアルキル基である。)、−CH2CH(OY1)CH2−基(但し、Y1は水素原子またはアセチル基である。)、または、-(CH2)nSO2-基(nは1〜10)である。
Rfは炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のフルオロアルキル基、または、繰り返し単位:−C3F6O−、−C2F4O−および−CF2O−からなる群から選択された少なくとも一種の繰り返し単位の合計数が1〜200のフルオロエーテル基である。]
で示されるフッ素含有基を有する含フッ素単量体であってよい。
−O−Y1−
(ここで、Y1は、直接結合、酸素原子を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基、酸素原子を有していてもよい炭素数6〜10の芳香族基または環状脂肪族基または芳香脂肪族基、−CH2CH2N(R1)SO2−(CH2CH2)a−基(但し、R1は炭素数1〜4のアルキル基、aは0または1である。)、−CH2CH(OR11)CH2−基(但し、R11は水素原子またはアセチル基である。)または、-(CH2)nSO2-基(nは1〜10)である。)、あるいは
−Y2−[−(CH2)m−Z−]p−(CH2)n−
(ここで、Y2は、−O−または−NH−であり;Zは、−S−または−SO2−であり;mは1〜10、nは0〜10、pは0または1である。)
を有していてもよい。
CH2=CX−C(=O)−B−Rf
[式中、Bは、−O−Y1−または−Y2−[−(CH2)m−Z−]p−(CH2)n−
(ここで、Y1、Y2、Z、m、n、およびpは上記と同意義である。)
XおよびRfは上記と同意義である。]
で示される化合物であってよい。
Rf基の例は、−CF3、−CF2CF3、−CF2CF2CF3、−CF(CF3) 2、−CF2CF2CF2CF3、−CF2CF(CF3)2、−C(CF3)3、−(CF2)4CF3、−(CF2)2CF(CF3)2、−CF2C(CF3)3、−CF(CF3)CF2CF2CF3、−(CF2)5CF3、−(CF2)3CF(CF3)2等である。
CH2=C(−F)−C(=O)−O−(CH2)2−S−(CH2)2−Rf
CH2=C(−F)−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−Rf
CH2=C(−F)−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−(CH2)2−Rf
CH2=C(−F)−C(=O)−NH−(CH2)2−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)2−S−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)2−S−(CH2)2−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−(CH2)2−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−NH−(CH2)2−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)3−S−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)3−SO2−Rf
CH2=C(−CH3)−C(=O)−O−(CH2)2−Rf
CH2=C(H)−C(=O)−O−(CH2)2−Rf
含フッ素不完全縮合シルセスキオキサン(i)は、フルオロアルキル基を有する不完全縮合シルセスキオキサンである。
不完全縮合シルセスキオキサン(i)のシラノール基は反応性が高く、一般に、分子中に1〜3個存在する。
A11−A21−Si(A31)3
[式中、A11は、重合性官能基であり、
A21は、直接結合または炭素数1〜20(例えば、1〜10)のアルキル基であり、
A31は、ハロゲン原子(例えば、塩素原子および臭素原子)またはアルコキシ基(アルコキシ基の炭素数は1〜5である。)である。]
で示される化合物である。
不飽和有機酸と水酸基含有モノマーはいずれも、溶媒に対する溶解性、電磁波照射領域における架橋性、および、電磁波非照射領域におけるアルカリ現像液との溶解性をフルオロアルキル基含有共重合体(A−1)に付与する。
(Rf-A)pB (1)
[式中、Rfは、炭素数1〜6のフルオロアルキル基を有する含フッ素基、Aは、2価、3価または4価の基、Bは加水分解可能なシラン基,pは1〜3である。]
で示される化合物であることが好ましい。Rf基の炭素数は、1〜6、特に1〜4であり、直鎖でも分岐構造でも良い。Rf基としては、具体的には以下のものが例示される。
(直鎖構造) CF3CF2CF2CF2CF2CF2−, CF3CF2CF2CF2−, CF3CF2CF2−, CF3CF2−, CF3−,
(分岐構造) (CF3)2CF−, (CF3)3C−, (CF3)2CFCF2CF2−
酸素原子を含むA基の具体例は、次のとおりである。
-SO-CH2CH2CH2-
-SO2 -CH2CH2CH2-
-SO2 N(C2H5)CH2CH2-
-CH2 CH(OH)CH2-
-CH2 CH2-OCONH-CH2CH2CH2-
-CH2 CH2-NHCOO-CH2CH2CH2-
-CH2 CH2-OCO-CH2CH2CH2-
-CH2 CH2-COO-CH2CH2CH2-
式: [−SiXnY3-n(X:水素、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基、Y:炭素数1〜4のアルキル基、n=1〜3)]が好ましい。
B基の具体例は次のとおりである。
-Si(OCH3)3
-Si(OC2H5)3
一般式:
[式中、Rfは炭素数1〜6のフルオロアルキル基、
Aは炭素、水素、酸素、窒素元素のいずれかから構成される連結基、
Mは1価のアルカリ金属である。]
で示される。ここで、Rf基の炭素数は、1〜6、特に1〜4であり、直鎖でも分岐構造でも良い。Rf基としては、具体的には以下のものが例示される。
(直鎖構造) CF3CF2 CF2CF2CF2CF2-, CF3CF2CF2CF2-, CF3CF2CF2-, CF3CF2-, CF3-,
(分岐構造) (CF3)2CF-, (CF3)3C-, (CF3)2CFCF2CF2-
Mは一価のアルカリ金属である。Mの例は、カリウム、ナトリウムおよびリチウムである。
金属化合物(B)は、加水分解性金属アルコキシド、その加水分解化合物およびその縮合物からなる群から選択された少なくとも一つである。
金属化合物において、金属の例は、Si、Ti、Al、Zn、SnおよびFeである。
(R1)pSi(X)4-p (1)
[一般式(1)中、R1は、炭素数が1〜20(例えば、1〜12)である非加水分解性の有機基、Xは加水分解性基、およびpは0〜3の整数である。]
一般式(1)中、Xで表される加水分解性基は、通常、無触媒、過剰の水の共存下、室温(25〜100℃の温度範囲内で加熱することにより、加水分解されてシラノール基を生成することができる基、もしくはシロキサン縮合物を形成することができる基を指す。また、一般式(1)中の添え字pは、0〜3の整数であるが、より好ましくは0〜2の整数であり、特に好ましくは1である。
1)一般式(1)に示す加水分解性シラン化合物と、所定量の水とを、撹拌機付の容器内に収容する。
2)次いで、溶液の粘度を調節しながら、有機溶媒を容器内にさらに収容し、混合溶液とする。
3)得られた混合溶液を、空気雰囲気中、0℃から有機溶媒もしくは加水分解性シラン化合物の沸点以下の温度で、1〜24時間の間加熱撹拌する。なお、加熱撹拌中、必要に応じて蒸留によって混合溶液を濃縮したり、あるいは溶剤を置換することも好ましい。
また、上述したシラン化合物を加水分解、縮合させる際には、触媒を使用することも好ましい。このような触媒の種類としては、金属キレート化合物、有機酸、無機酸、有機塩基、無機塩基等を挙げることができる。なお、これら触媒のうち、金属キレート化合物、有機酸、無機酸が好ましく、より好ましくは、チタンキレート化合物、有機酸を挙げることができる。これらは1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。また、上述した触媒の使用量は、シラン化合物100重量部に対して、通常、0.001〜10重量部の範囲であり、好ましくは0.01〜10重量部の範囲である。
フッ素化合物(A)と金属化合物(B)との重量比が1:99〜90:10、例えば5:95〜50:50であってよい。
溶媒を添加することにより、感光性組成物の保存安定性が向上するとともに、適当な粘度を得ることができるため、均一な厚さを有する撥液パターンを形成することができる。溶媒の種類としては、本発明の目的、効果を損なわない範囲で選ぶことができるが、通常、大気圧下での沸点が50〜200℃の範囲内の値を有する有機化合物であって、各構成成分を均一に溶解させる有機化合物であることが好ましい。したがって、エーテル系有機溶媒、エステル系有機溶媒、ケトン系有機溶媒、芳香族炭化水素系有機溶媒、アルコール系有機溶媒からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を挙げることができる。溶媒の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、3−メトキシブチルアセテート、乳酸エチル、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、メチルセロソルブ、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、カルビトールアセテート、乳酸エチル、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノール、クロロホルム、HFC141b、HCHC225、ハイドロフルオロエーテル、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、石油エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、メチルイソブチルケトン、酢酸ブチル、1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、テトラクロロジフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタンなどが挙げられる。
また、溶媒の添加量を、感光性組成物の全体量を100重量%としたときに、10〜99重量%の範囲内の値とすることが好ましい。かかる溶媒の添加量が10〜99重量%である場合には、感光性組成物の粘度調整が良好であり、十分な厚さを有する撥液パターンを形成することが容易である。
光酸発生剤[Photochemical acid generator(PAG)]は光をあてることによって反応し酸を発生する材料である。PAGは、光を吸収する発色団と分解後に酸となる酸前駆体より構成されており、このような構造のPAGに特定波長の光を照射することで、PAGが励起し酸前駆体部分から酸を発生する。PAGは、例えば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、 CF3SO3、 p−CH3PhSO3、 p−NO2PhSO3 (ただし、phはフェニル基)等の塩、有機ハロゲン化合物、オルトキノン−ジアジドスルホニルクロリド、またはスルホン酸エステル等を挙げることができる。
前記記載の他の光の照射により酸を発生する化合物は、特開昭54−74728号、特開昭55−24113号、特開昭55−77742号、特開昭60−3626号、特開昭60−138539号、特開昭56−17345号および特開昭56−36209号に開示されている(これらの開示を本明細書の一部とする)。
本発明の感光性組成物には必要に応じて各種顔料を添加しても良い。例えば、黒色顔料としてはカーボンブラック、グラファイト、チタンブラック、酸化鉄、硫化ビスマス、ペリレンブラックなどである。
顔料の量は、フッ素化合物(A)と金属化合物(B)の合計100重量部に対して、30重量部以下、例えば1〜10重量部であってよい。
本発明の感光性組成物には必要に応じて酸捕捉剤を添加することにより、膜中で酸発生剤から発生した酸の拡散を制御しても良い。酸捕捉剤としては、有機アミン、塩基性のアンモニウム塩、塩基性のスルホニウム塩などが用いられ、昇華やレジスト性能を劣化させないものであればよい。これらの酸捕捉剤の中でも、有機アミンが画像性能が優れる点で好ましい。例えば特開昭63-149640号、特開平5-249662号、特開平5-127369号、特開平5-289322号、特開平5-249683号、特開平5-289340号、特開平5-232706号、特開平5-257282号、特開平6-242605号、特開平6-242606号、特開平6-266100号、特開平6-266110 号、特開平6-317902号、特開平7-120929号、特開平7-146558号、特開平7-319163号、特開平7-508840号、特開平7-333844号、特開平7-219217号、特開平7-92678号、 特開平7-28247号、特開平8-22120号、特開平8-110638号、特開平8-123030号、特開平9-274312号、特開平9-166871号、特開平9-292708号、特開平9-325496号、特表平7-508840号、USP5525453号、USP5629134号、USP5667938号等に記載の塩基性化合物を用いることができる(これら開示を本明細書の一部とする。)。酸捕捉剤としては、好ましくは、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、4−ジメチルアミノピリジン、1−ナフチルアミン、ピペリジン、ヘキサメチレンテトラミン、イミダゾール類、ヒドロキシピリジン類、ピリジン類、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ピリジニウムp−トルエンスルホナート、2,4,6−トリメチルピリジニウムp−トルエンスルホナート、テトラメチルアンモニウムp−トルエンスルホナート、及びテトラブチルアンモニウムラクテート、トリエチルアミン、トリブチルアミン等が挙げられる。これらの中でも、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、4−ジメチルアミノピリジン、1−ナフチルアミン、ピペリジン、ヘキサメチレンテトラミン、イミダゾール類、ヒドロキシピリジン類、ピリジン類、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、トリエチルアミン、トリブチルアミン等の有機アミンが好ましい。
酸捕捉剤の量は、フッ素化合物(A)と金属化合物(B)の合計100重量部に対して、30重量部以下、例えば1〜10重量部であってよい。
本発明の感光性組成物には必要に応じてその他の各種添加剤が用いられる。例えば、膜の平滑性を向上させるためのフッ素系、シリコーン系、炭化水素系界面活性剤や、膜の密着性を向上させるためのシランカップリング剤やチタネートカップリング剤、その他、暗反応抑制のための熱重合禁止剤や紫外線吸収剤、酸化防止剤、消泡剤などが挙げられる。
その他の添加剤の量は、フッ素化合物(A)と金属化合物(B)の合計100重量部に対して、30重量部以下、例えば1〜10重量部であってよい。
本発明の基板に用いる基材は、シリコン、合成樹脂、ガラス、金属、セラミックスなどである。
金属としては、金、銀、銅、鉄、ニッケル、アルミニウム、白金等が挙げられる。
セラミックとしては、酸化物(例えば、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素、ジルコニア、チタン酸バリウム)、窒化物(例えば、窒化ケイ素、窒化ホウ素)、硫化物(例えば、硫化カドミウム)、炭化物(例えば、炭化ケイ素)等が挙げられ、これらの混合物を使用して良い。
パターン表面の形状は、最終的に製造する素子の目的に応じて適当なものを選択すれば良く、円、四角形、三角形、直線、曲線などが例示される。互いのパターンは接していても離れていても良い。例えば、ライン&スペースの場合、ライン幅およびライン間隔は、0.5〜100μm、例えば、1〜20μmであって良い。ライン幅は等間隔であっても良いし、幅が変化しても良い。ラインの形状は直線でも曲線でも良い。
還流冷却管、窒素導入管、温度計、撹拌装置を備えた四つ口フラスコ中にフルオロアクリレートCH2=C(Cl)COOCH2CH2C4F9(略称α−Cl)60g、メタクリル酸10g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート5g、イソボルニルメタクリレート(略称iBMA)25g、3−メルカプトプロピオン酸5g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(略称PGMEA)200gを入れ、70℃に加熱後、30分間窒素気流下で撹拌した。これに2,2'-アゾビスイソブチロニトリル1gを添加し、18時間重合した。反応液中の残存モノマーをガスクロマトグラフィーで分析することより、α−Clの転化率が95%以上であることを確認した。得られた反応液をヘキサンで沈殿、真空乾燥して、フッ素系ポリマーを単離した。得られたフッ素系ポリマーの分子量をGPCで測定すると、重量平均分子量は5,100(ポリスチレン換算)であった。単離したフッ素系ポリマーを再度、PGMEAに溶解して、最終的に固形分30重量%のフッ素系ポリマー溶液を調製した。得られたポリマーのモノマー組成は、仕込みモノマー組成にほぼ一致した。
攪拌機を備えた容器中に、メチルトリメトキシシラン80g、イオン交換水24g、シュウ酸0.04gを入れ、60℃、6時間の条件で撹拌して、メチルトリメトキシシランの加水分解を行った。次に、容器内にPGMEAを加えた後、加水分解で生成したメタノールをロータリーエバポレータで除去した。最終的に固形分を50重量%に調整したポリシロキサンのPGMEA溶液を調製した。
合成例1のフッ素系ポリマー溶液10g、合成例2のポリシロキサン溶液100g、CGI-1397[(5-プロピルスルフォニルオキシイミノ-5H-チオフェン-2-イリデン)- (2-メチルフェニル)アセトニトリル](光酸発生剤、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)1g、トリエチルアミン(酸捕捉剤)0.01gを均一に溶解して、フッ素系感光性ゾル-ゲル組成物を調製した。
ガラス基板をアセトンで洗浄し、真空紫外光を照射して表面を超親水化した後、実施例1のフッ素系感光性ゾル-ゲル組成物をスピンコートすることにより、膜厚10μmの均一な塗膜を形成する。110℃で3分間加熱後、この膜にライン/スペース=10μm/10μmのフォトマスクを介して、キャノン製マスクアライナPLA-501から365nmの紫外線を積算照度30mJ/cm2の条件で照射し、さらにPEB処理として110℃で3分間加熱する。この操作で照射領域は架橋して溶媒に不溶となる。次に、アルカリ現像液P3 disperse M(ヘンケルジャパン社製)の15%水溶液に1分間浸漬することにより現像した後、水洗、乾燥、200℃で1時間加熱して、撥液領域と親液領域から成るパターン基板を作製する。パターンを電界効果型走査型電子顕微鏡(FE-SEM)で観察したところ、線幅10μmの明瞭なラインパターンが形成される。
Claims (15)
- フッ素化合物(A)、加水分解性金属アルコキシド、その加水分解化合物およびその縮合物からなる群から選択された少なくとも一種の金属化合物(B)、溶媒(C)、光酸発生剤(D)を必須成分とし、フッ素化合物(A)が
(A−1)炭素数1〜6のフルオロアルキル基含有モノマーと、不飽和有機酸および/または水酸基含有モノマーを必須成分とする分子量2万以下のフルオロアルキル基含有共重合体であり、
成分(A−1)における炭素数1〜6のフルオロアルキル基含有モノマーが、α位が塩素原子で置換されているモノマーであるフッ素系感光性組成物。 - フルオロアルキル基含有モノマーが
(a−1)炭素数1〜6のフルオロアルキル基を有するα位置換アクリレートモノマー
[α位の置換基:塩素原子]、
(a−2)炭素数1〜6のフルオロアルキル基および重合性基を含有し、α位が塩素原子で置換されている含フッ素シルセスキオキサンモノマー、
(a−3)炭素数1〜6のフルオロアルキル基と重合性基が-SO2(CH2)n-(nは1〜10)により連結されており、α位が塩素原子で置換されている重合性モノマー、および
(a−4)モノマー(a−1)〜モノマー(a−3)の少なくとも一種を繰り返し単位とするポリマーの末端に(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー
からなる群から選択された少なくとも一種である請求項1に記載の感光性組成物。 - フルオロアルキル基含有共重合体(A−1)の必須成分として、さらに加水分解性金属アルコキシド含有モノマーが含まれる請求項1に記載の感光性組成物。
- フルオロアルキル基含有共重合体(A−1)が、カルボン酸または水酸基含有のチオール化合物を連鎖移動剤の存在下で分子量2万以下になるように製造されたものである請求項1に記載の感光性組成物。
- 金属化合物(B)における金属が、ケイ素(Si)、 チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、ジルコニウム(Zr)、スズ(Sn)、鉄(Fe)からなる群から選択された少なくとも一種である請求項1に記載の感光性組成物。
- 溶媒(C)が、1気圧での沸点が50〜200℃の範囲内の値を有する有機化合物である請求項1に記載の感光性組成物。
- 光酸発生剤(D)が、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、 CF3SO3、 p−CH3PhSO3、 p−NO2PhSO3 (ただし、Phはフェニル基)等の塩、有機ハロゲン化合物、オルトキノン−ジアジドスルホニルクロリド、およびスルホン酸エステルからなる群から選択された少なくとも一種である請求項1に記載の感光性組成物。
- フッ素化合物(A)と金属化合物(B)との重量比が1:99〜90:10であり、
溶媒(C)の量が、感光性組成物に対して10〜99重量%であり、
光酸発生剤(D)の量が、フッ素化合物(A)と金属化合物(B)の合計100重量部に対して、0.1〜20重量部である請求項1に記載の感光性組成物。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の感光性組成物を用いて、フォトリソグラフィー法により、表面自由エネルギーが異なる複数の領域から構成されるパターンを基板上に形成することを特徴とするパターン基板の製造方法。
- フォトリソグラフィーに用いられる電磁波が、
波長10〜400nmの光、
波長0.1〜10nmのX線、
波長0.001〜0.01nmの電子線、または
波長10〜300nmのレーザー光線
のいずれかである請求項9に記載の方法。 - 請求項9または10に記載の製造方法で製造されたパターン基板。
- 請求項11に記載のパターン基板上に機能性化合物の溶液または分散液を塗布し、溶媒を除去することを特徴とするデバイスの製造方法。
- 請求項12に記載の製造方法によって製造された電子、光学、医療または分析化学用途のデバイス。
- 集積回路、ディスプレイ用画素、レンズアレイ、バイオチップまたはマイクロ化学チップである請求項13に記載のデバイス。
- 炭素数1〜6のフルオロアルキル基を有するα位置換アクリレート(a−1)、および炭素数1〜6のフルオロアルキル基と重合性基が-SO 2 (CH 2 ) n -(nは1〜10)により連結された重合性モノマー(a−3)は、
(a)式:
[式中、Xは、塩素原子、
Yは、直接結合、酸素原子を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基、酸素原子を有していてもよい炭素数6〜10の芳香族基、環状脂肪族基または芳香脂肪族基、−CH 2 CH 2 N(R 1 )SO 2 −基(但し、R 1 は炭素数1〜4のアルキル基である。)、−CH 2 CH(OY 1 )CH 2 −基(但し、Y 1 は水素原子またはアセチル基である。)、または、-(CH 2 ) n SO 2 -基(nは1〜10)である。
Rfは炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のフルオロアルキル基、または、繰り返し単位:−C 3 F 6 O−、−C 2 F 4 O−および−CF 2 O−からなる群から選択された少なくとも一種の繰り返し単位の合計数が1〜200のフルオロエーテル基である。]
で示される含フッ素単量体である請求項2に記載の感光性組成物。
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