JP5027060B2 - 建物用電気錠システム - Google Patents

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この発明は、建物用電気錠システムに関する。
近年では、例えば特許文献1に開示されるように、使用者が所持する電子キーと、建物に設けられてドアの施解錠を電気的に制御する制御装置との間の無線通信を通じてドアの施解錠を自動的に行う建物用電気錠システムが提案されている。同システムの電子キーには、ドアを施錠する際に操作される施錠スイッチと、ドアを解錠する際に操作される解錠スイッチとが設けられている。電子キーは、使用者により施錠スイッチ又は解錠スイッチが操作されると、予め記憶されているIDコードとともに施錠信号又は解錠信号を無線信号として送信する。同システムの制御装置は、電子キーから送信されてくる無線信号を受信すると、同信号に含まれるIDコードの照合を行い、同IDコードが一致したときには、ドアを施錠又は解錠するべく、同ドアに設けられた錠の駆動源であるモータを駆動制御する。
特開平10‐280759号公報
上記の建物用電気錠システムでは、ドアに対してある程度の距離だけ離間した位置から解錠スイッチを操作することによりドアを解錠することができることから便利である。その反面、使用者がドアの解錠を意図しないにもかかわらず何らかの原因により解錠スイッチの操作がなされた際にもドアは解錠されてしまう。この場合には、使用者がドアの解錠を意図していないことから、ドアが解錠されたことを使用者が気づかないおそれがあり、これは防犯上好ましくない。
また、近年では、次のような建物用電気錠システムも知られている。すなわち同システムの制御装置は、ドアの周辺の所定領域にリクエスト信号を間欠的に送信する。このリクエスト信号を電子キーが受信すると、これに対する応答として電子キーはIDコードを送信する。制御装置は電子キーから送信されたIDコードの照合結果に基づきドア錠を解錠する。このように使用者が電子キーを携帯して所定領域に進入するだけでドアの解錠が行われることから、この建物用電気錠システムにおいても、使用者の意図しない解錠が行われるおそれがあった。
このように、従来の建物用電気錠システムにおいては、防犯上の観点から、使用者の意図しないドアの解錠を如何に抑制するかが課題の一つとなっていた。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用者の意図しないドアの解錠を抑制することにより、防犯性を高めることのできる建物用電気錠システムを提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、建物用のドアに設けられる1個の錠前を施錠位置と解錠位置との間で移動させる駆動手段と、前記錠前が施錠位置及び解錠位置のいずれの位置に存在するかを検出する検出手段と、前記検出手段からの検出結果に基づき前記ドアの施解錠を行うべく前記駆動手段を駆動制御するとともに前記ドアの屋外側の外部に設けられる電波発生源を介して同電波発生源から近距離の領域に起動用電波を間欠的に送信する施解錠制御装置と、前記電波発生源に近接されて前記起動用電波を受信したときに、同起動用電波の電磁エネルギを動作電力として起動して識別コードを含む無線信号を送信する電子キーと、を備え、前記施解錠制御装置は、前記電子キーから送信された無線信号に含まれる識別コードと予め登録された識別コードとを照合し、この照合が一致した場合に、前記検出手段からの検出結果に基づき前記錠前が解錠位置にある完全解錠状態である旨判断したときには前記錠前が施錠位置となるよう前記駆動手段を駆動制御し、同じく前記完全解錠状態でない旨判断したときには解錠位置にない前記錠前が解錠位置となるよう前記駆動手段を駆動制御することをその要旨としている。
同構成によれば、電子キーは解錠制御装置に近接されることにより、施解錠制御装置から送信される起動用電波を受信して識別コード含む無線信号を送信する。施解錠制御装置は電子キーからの無線信号に含まれる識別コードの照合が成立した場合に建物用のドアを電気的に施解錠する。このため、離れた場所からドアが解錠されることはない。すなわち、建物の使用者が意図して電子キーを施解錠制御装置に近接させなければ、ドアを解錠することができない。このため、使用者が電子キーを携帯してドアに近づくだけでドアの施解錠が行われる構成を採用した場合と異なり、使用者の意図しないドアの施解錠動作が抑制される。前述したように、例えば使用者が意図することなくドアの解錠が行われた場合には、これに使用者が気付かないおそれがあるところ、同構成によればこのような問題の発生も少なくなる。したがって、防犯性を高くすることができる。
ここで、施解錠制御装置は、ドアの施解錠を行うに際しては、照合が成立したときの錠前の位置に応じて駆動手段の駆動制御を行う。具体的には、錠前が解錠位置にある完全解錠状態である場合、すなわちドアを開けることができる状態である場合には、錠前が施錠位置となるように駆動手段が駆動される。これによりドアは施錠される。また、完全解錠状態でない場合、すなわち施錠位置にある錠前が存在する場合、あるいは錠前が施錠位置及び解錠位置のどちらにも存在しない場合には、解錠位置にない錠前を解錠位置へ移動させるべく駆動手段が駆動制御される。これにより、ドアは解錠状態となる。このように、錠前が解錠位置にある場合以外には、ドアが解錠された状態となるように駆動手段が駆動制御されてドアを開けることができる状態を形成することにより、建物の外でドアの施解錠操作を行った際に建物の中に入ることができなくなる閉め出しを抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、建物用のドアに設けられる複数個の錠前を施錠位置と解錠位置との間で移動させる駆動手段と、前記錠前が施錠位置及び解錠位置のいずれの位置に存在するかを検出する検出手段と、前記検出手段からの検出結果に基づき前記ドアの施解錠を行うべく前記駆動手段を駆動制御するとともに前記ドアの屋外側の外部に設けられる電波発生源を介して同電波発生源から近距離の領域に起動用電波を間欠的に送信する施解錠制御装置と、前記電波発生源に近接されて前記起動用電波を受信したときに、同起動用電波の電磁エネルギを動作電力として起動して識別コードを含む無線信号を送信する電子キーと、を備え、前記施解錠制御装置は、前記電子キーから送信された無線信号に含まれる識別コードと予め登録された識別コードとを照合し、この照合が一致した場合に、前記検出手段からの検出結果に基づき全ての前記錠前が解錠位置にある完全解錠状態である旨判断したときには全ての前記錠前が施錠位置となるよう前記駆動手段を駆動制御し、同じく前記完全解錠状態でない旨判断したときには解錠位置にない前記錠前が解錠位置となるよう前記駆動手段を駆動制御することをその要旨としている。
同構成によれば、電子キーは解錠制御装置に近接されることにより、施解錠制御装置から送信される起動用電波を受信して識別コード含む無線信号を送信する。施解錠制御装置は電子キーからの無線信号に含まれる識別コードの照合が成立した場合に建物用のドアを電気的に施解錠する。このため、離れた場所からドアが解錠されることはない。すなわち、建物の使用者が意図して電子キーを施解錠制御装置に近接させなければ、ドアを解錠することができない。このため、使用者が電子キーを携帯してドアに近づくだけでドアの施解錠が行われる構成を採用した場合と異なり、使用者の意図しないドアの施解錠動作が抑制される。前述したように、例えば使用者が意図することなくドアの解錠が行われた場合には、これに使用者が気付かないおそれがあるところ、同構成によればこのような問題の発生も少なくなる。したがって、防犯性を高くすることができる。
ここで、施解錠制御装置は、ドアの施解錠を行うに際しては、照合が成立したときの錠前の位置に応じて駆動手段の駆動制御を行う。具体的には、全ての錠前が解錠位置にある完全解錠状態である場合、すなわちドアを開けることができる状態である場合には、全ての錠前が施錠位置となるように駆動手段が駆動される。これによりドアは施錠される。また、完全解錠状態でない場合、すなわち施錠位置にある錠前が存在する場合、あるいは錠前が施錠位置及び解錠位置のどちらにも存在しない場合には、解錠位置にない錠前を解錠位置へ移動させるべく駆動手段が駆動制御される。これにより、ドアは解錠状態となる。このように、全ての錠前が解錠位置にある場合以外には、ドアが解錠された状態となるように駆動手段が駆動制御されてドアを開けることができる状態を形成することにより、建物の外でドアの施解錠操作を行った際に建物の中に入ることができなくなる閉め出しを抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の建物用電気錠システムにおいて、前記施解錠制御装置は、照合が一致した場合に、前記錠前を解錠位置又は施錠位置に移動させるべく前記駆動手段を駆動制御したにもかかわらず同錠前が本来移動すべき位置である解錠位置又は施錠位置に移動されていない旨判断したときには、前記駆動手段の駆動制御を開始してから所定時間だけ経過する前に前記電子キーからの新たな無線信号を受信して同信号に含まれる識別コードの照合が成立したことを条件として、前記錠前を前回移動させようとしていた位置と異なる位置へ移動させるよう前記駆動手段を駆動制御することをその要旨としている。
使用者がドアを施解錠させるべく電子キーをドアに近接させたにもかかわらず、ドアの施解錠状態に変化が見られない場合には、使用者によるドアの施解錠操作(電子キーをドアに近接させる操作)が再度試みられることが想定される。この場合には、電子キーがドアに近接されるたびに、次のような動作が行われる。すなわち、完全解錠状態であれば錠前を施錠位置に、また完全解錠状態でない場合には解錠位置にない錠前を解錠位置に移動させるべく駆動手段が駆動制御される。しかし、前述したように、何らかの不具合によりドアの施解錠状態が変化しない場合には、電子キーからの新たな無線信号を受信する前後で錠前の状態は結局同じになることから、錠前を常に同じ側、例えば解錠位置あるいは施錠位置へ変位させるための駆動制御しか行われない。このように、前回と同様の施解錠動作を繰り返すだけでは、前回と同様にドアの施解錠状態の変化が何ら得られないおそれがある。
この点、上記構成によるように、所定時間内に再度照合が行われたことを条件として、錠前を、前回移動させようとしていた位置と異なる位置へ移動させるように駆動手段が駆動制御されることにより、不具合を解消するよう試みることができる。使用者によるドアの施解錠操作が繰り返されると、錠前を前回と逆方向へ移動させようとすることにより、不具合を解消できる可能性を高めることができる。また、所定時間内にのみ再度照合が行なわれたことを条件として錠前を前回移動させようとしていた位置と異なる位置へ移動させるようにしたため、錠前を移動させようとしてできなかった後に、上記異なる位置へ移動させる駆動制御が無制限に行われることを防止できる。
本発明によれば、使用者の意図しないドアの解錠を抑制することにより、防犯性を高めることのできる建物用電気錠システムを提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について図1〜図5を参照して説明する。
図1及び図2に示されるように、住宅の玄関等のドア3には、モータ等の電気駆動源を動力源としてデッドボルト65,75を移動させることによりドア3の施解錠を行う電気錠システム1が設けられている。この電気錠システム1は、居住者(使用者)が携帯するカード型の電子キー2と、ドア3の内部に設けられる制御ユニット4と、ドア3の屋外側の側面に設けられて電子キー2との無線通信を行うアンテナユニット5とを備えている。電子キー2は、アンテナユニット5に近接されると、アンテナユニット5から送信される起動用電波を受信し、同電波の電磁エネルギを動作電力として起動しキー固有のIDコードを所定周波数(ここではRF帯)のIDコード信号として送信する。制御ユニット4は、電子キー2から送信されたIDコード信号を受信すると、そのIDコードと制御ユニット4に登録された登録IDコードとを照合し、照合が成立すれば、ドア3の施解錠動作を実行する。すなわち、この制御ユニット4はドアの施解錠を制御する施解錠制御装置として機能する。また、アンテナユニット5は、電波発生源として機能する。
詳しくは、図3に示されるように、電子キー2は、アンテナユニット5から送信される起動用電波を受信し、同電波の電磁エネルギを動作電力として起動するトランスポンダ21を備えている。このトランスポンダ21は、キー固有の識別コードとしてのIDコードを含むIDコード信号をRF帯の無線信号としてアンテナユニット5へ送信する。
制御ユニット4は、その全体を統括制御する制御部41を備えている。この制御部41は、電子キー2が固有に持つIDコードを記憶するメモリ42を備えている。また、制御部41には、モータドライバ44及びモータドライバ45を介して、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7、正確にはこれらを構成するモータ61,71が電気的に接続されている。メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7は、ドア3の屋内側の側面に設けられており、モータ61,71の駆動を通じてドア3の施解錠を行う。モータドライバ44,45は、制御部41からの施解錠指令信号(施錠指令信号、解錠指令信号)に基づきモータ61,71を駆動する。すなわち、制御部41から前記施解錠指令信号が各モータドライバ44,45に出力されることによってメイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7の動作が制御されるようになっている。
メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7は、図示しない動力伝達機構を介して錠前としてのデッドボルト65,75にそれぞれ駆動連結されており、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7のモータ61,71が駆動されると、前記動力伝達機構を介してデッドボルト65,75が施錠位置又は解錠位置に移動される。すなわち、モータ61,71はデッドボルト65,75を施錠位置と解錠位置との間で移動させる駆動手段として機能する。また、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7には、ドア3の施解錠を手動で行うためのつまみ62,72がそれぞれ設けられている。これらつまみ62,72が操作されると、前記動力伝達機構を介してデッドボルト65,75が施錠位置又は解錠位置に移動される。
なお、施錠位置はデッドボルト65,75がドア3の側面から突出し、ドア3が施錠状態となる位置である。また解錠位置はデッドボルト65,75がドア3内に引き込まれ、ドア3が解錠状態となる位置である。
これらメイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7には、施錠位置検出スイッチ63,73及び解錠位置検出スイッチ64,74が内蔵されている。施錠位置検出スイッチ63,73は、デッドボルト65,75が施錠位置である場合にONとなり、制御部41に施錠位置信号を出力する。また、解錠位置検出スイッチ64,74は、デッドボルト65,75が解錠位置である場合にONとなり、制御部41に解錠位置信号を出力する。すなわち、施錠位置検出スイッチ63,73及び解錠位置検出スイッチ64,74は、デッドボルト65,75の位置を検出する位置検出手段として機能する。
制御部41は、施錠位置検出スイッチ63,73又は解錠位置検出スイッチ64,74から施錠位置信号又は解錠位置信号が入力された際には、モータ61,71の駆動を停止する。また、制御部41は、モータ61,71を駆動させた際に、施錠位置信号又は解錠位置信号の入力がない場合には、モータ61,71の駆動が開始されてから所定時間経過後にモータ61,71の駆動を停止する。
また、図4に示されるように、制御部41は、施錠位置検出スイッチ63,73及び解錠位置検出スイッチ64,74からの施錠位置信号又は解錠位置信号の入力の有無、すなわちこれらスイッチのオンオフ状態に基づいてサムターンの状態を次のように判断する。なお、図4では、施錠位置信号又は解錠位置信号の入力がある各スイッチのオン状態を「ON」、同じく施錠位置信号又は解錠位置信号の入力がないオフ状態を「OFF」と示す。
解錠位置検出スイッチ64,74が「ON」、且つ施錠位置検出スイッチ63,73が「OFF」の場合には、制御部41はメイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7が解錠状態、すなわちデッドボルト65,75が解錠位置にある旨判断する。
解錠位置検出スイッチ64,74が「OFF」、且つ施錠位置検出スイッチ63,73が「ON」の場合には、制御部41はメイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7が施錠状態、すなわちデッドボルト65,75が施錠位置にある旨判断する。
解錠位置検出スイッチ64,74が「OFF」、且つ施錠位置検出スイッチ63,73が「OFF」の場合には、制御部41はメイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7が中間状態、すなわちデッドボルト65,75が施錠位置及び解錠位置のいずれにもない状態である旨判断する。
解錠位置検出スイッチ64,74が「ON」、且つ施錠位置検出スイッチ63,73が「ON」の場合には、制御部41はメイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7が異常状態である旨判断する。解錠位置検出スイッチ64,74及び施錠位置検出スイッチ63,73が同時に「ON」することは通常考えられないからである。
制御部41には、アンテナユニット5が接続されている。このアンテナユニット5には、解錠ランプ53、施錠ランプ54、警戒ランプ55が内蔵され、これらは制御部41に接続されている。制御部41は、解錠位置検出スイッチ64,74及び施錠位置検出スイッチ63,73からの検知結果に基づきドア3の施解錠状態であるか否かを判断し、その判断結果に応じて解錠ランプ53及び施錠ランプ54を点灯制御する。具体的には、制御部41は、ドア3が解錠状態、すなわち各メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7がいずれも解錠状態である完全解錠状態である旨判断したときには、解錠ランプ53を点灯させる。また、制御部41は、ドア3が施錠状態、すなわち各メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7がいずれも施錠状態である完全施錠状態である旨判断したときには、施錠ランプ54を点灯させる。また、制御部41は、ドア3の施解錠状態が通常では発生しないエラー状態、すなわち各メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7が完全解錠状態と完全施錠状態とのいずれでもない状態である旨判断したときには、解錠ランプ53と施錠ランプ54とを交互に点滅させる。
また、本実施形態の電気錠システム1は、その動作モードとして、不正侵入あるいは不正解錠等を監視してこれらの行為を検知した際には警報等を発する警戒モードを有してなる。同システムの動作モードは屋内に設けられる図示しない操作盤の操作を通じて警戒モードの設定及びその解除が行われる。制御部41は、操作盤の操作状態に基づき警戒モードの設定が行われた旨判断したときには、警戒ランプ55を点灯させる。
また、アンテナユニット5は、スピーカ56が内蔵されている。このスピーカ56は、制御ユニット4に設けられた音声回路46を介して制御部41に接続されている。音声回路46は、ドア3の状態に応じて制御部41から入力される指令信号を音声信号に変換してスピーカ56に出力する。スピーカ56は、音声回路46から入力される音声信号に基づき特定の音声を出力する。
さらに、アンテナユニット5は、送受信アンテナ52を有する送受信回路51を備えている。この送受信回路51は、制御部41に接続されるとともに、同制御部41から入力されるトランスポンダ起動用信号に基づいて起動用電波を生成し、これを送受信アンテナ52を介して電子キー2に送信する。
制御部41は、ドア3の開閉状態に基づきトランスポンダ起動用信号を送受信アンテナ52へ出力する。すなわち、制御部41には、ドア3に設けられてその開閉状態を検知するドア開閉検知センサ43が接続されている。このドア開閉検知センサ43としては、例えば機械的なスイッチ、及び磁気センサを利用した磁気感知型のスイッチ等、各種のものが採用可能である。なお、ドア3の閉鎖状態には、前記した施錠状態及び解錠状態の両方の状態が含まれる。
制御部41は、ドア開閉検知センサ43による検知結果に基づきドア3の開閉状態(開放状態及び閉鎖状態)を認識する。そして、制御部41は、ドア3が閉鎖状態である旨判断した場合に前記トランスポンダ起動用信号を送受信回路51に出力する。前述したように、送受信回路51は、このトランスポンダ起動用信号に基づき起動用電波を生成して、これを送受信アンテナ52を介して起動用電波を送信する。ここで、送受信アンテナ52は、アンテナユニット5の表面に設けられた認証部50(図1参照。)に対応して内蔵されており、同認証部50から近距離の領域、すなわち同認証部50の中心から半径2cm〜5cmの半球状の領域に起動用電波を送信する。
したがって、使用者によって電子キー2がアンテナユニット5、正確にはその認証部50から5cm以内の位置にかざされたときに、この電子キー2に内蔵されたトランスポンダ21は起動用電波を受信する。トランスポンダ21は、起動用電波の電磁エネルギに基づき動作電力を生成するとともに、この生成した動作電力を使用して起動する。そして、トランスポンダ21は、自身のIDコードを含むIDコード信号を所定周波数(ここではRF帯)の電波に変調し、この変調した電波をアンテナユニット5の送受信回路51に送信する。
送受信回路51は、送受信アンテナ52を介してこのIDコード信号を受信すると、それを復調してIDコード信号に対応する受信信号を生成し、これを制御部41に出力する。
制御部41は、受信信号に含まれているIDコードがメモリ42に記憶された登録IDコードと一致しているか否かを判断する(以下、「ID照合」という)。制御部41は、両IDコードが一致している旨判断した場合には、正規の電子キー2がドア3の施解錠に使用されている旨を認識する。そして、制御部41は、ドア3が施錠されている場合には、ドア3を解錠すべく、モータドライバ44,45に解錠指令信号を出力する。一方、制御部41は、ドア3が解錠されている場合には、ドア3を施錠すべく、モータドライバ44,45に施錠指令信号を出力する。
モータドライバ44は、解錠指令信号が入力されると、メイン電動サムターン6(正確には、そのモータ61)を解錠側に駆動し、これによりデッドボルト65が解錠位置に移動される。一方、モータドライバ44は、施錠指令信号が入力されると、メイン電動サムターン6を施錠側に駆動し、これによりデッドボルト65が施錠位置に移動される。
また、モータドライバ45は、解錠指令信号が入力されると、サブ電動サムターン7(正確には、そのモータ71)を解錠側に駆動し、これによりデッドボルト75が解錠位置に移動される。一方、モータドライバ45は、施錠指令信号が入力されると、サブ電動サムターン7を施錠側に駆動し、これによりデッドボルト75が施錠位置に移動される。
そして、制御部41は、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7を解錠側へ駆動させた場合に、これらの解錠位置検出スイッチ64,74がいずれもONの状態となったときには、これにより、ドア3の解錠が完了したことを認識し、アンテナユニット5の解錠ランプ53を5秒間点灯させる。
また、このように、制御部41は、ドア3の解錠が完了したことを認識すると、音声回路46を介してアンテナユニット5のスピーカ56を作動させ、例えば、「おかえりなさい。」等の音声メッセージを発する。
一方、制御部41は、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7を施錠側へ駆動させた場合に、これらの施錠位置検出スイッチ63,73がいずれもONの状態となったときには、これにより、制御部41は、ドア3の施錠が完了したことを認識し、アンテナユニット5の施錠ランプ54を5秒間点灯させる。
また、このように、制御部41は、ドア3の施錠が完了したことを認識すると、音声回路46を介してアンテナユニット5のスピーカ56を作動させ、例えば、「いってらっしゃい。」等の音声メッセージを発する。
次に、図6のフローチャートに従って、前述のように構成された電気錠システム1によるドア3の施解錠動作をエラー時も含めて説明する。このフローチャートは、制御部41のメモリ42に格納された制御プログラムに従って実行される。なお、エラーとは、ドア3の施解錠動作を実行した際に所望の動作結果が得られない状況が発生することをいう。また、図1〜図5も適宜参照する。
前述したように、アンテナユニット5の認証部50からは起動用電波が間欠的に送信される。使用者は、ドア3を施錠あるいは解錠する際には、電子キー2を認証部50にかざすだけでよい。そして、認証部50にかざされた電子キー2は起動用電波を受けて起動してIDコード信号を送信する。制御部41は、受信したIDコード信号に基づき電子キー2の正当性を判断し、この判断結果に基づきドア3の施解錠を制御する。このような構成が採用されていることから、使用者が電子キーを携帯してドアに近づくだけでドアの施解錠が行われる構成を採用した場合とは異なり、使用者の意図しないドア3の施解錠動作が抑制され、防犯性を高くすることができる。
制御部41は、図6のフローチャートに係る処理を所定の制御周期で実行する。
すなわち、図6に示されるように、制御部41は、まずIDコード信号を受信したか否かを判断する(ステップS1)。制御部41は、IDコード信号を受信していない旨判断した場合(ステップS1:NO)には、処理を終了する。
一方、IDコードを受信した旨判断した場合(ステップS1:YES)には、制御部41は、IDコード信号に含まれるIDコードと登録IDコードを照合する(ステップS2)。そして、制御部41は、ID照合が一致しない旨判断した場合(ステップS2:NO)には、処理を終了する。
一方、ID照合が一致した旨判断した場合(ステップS2:YES)には、制御部41はステップS3に処理を移行して、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7が完全解錠状態であるか否かを判断する。ここで、完全解錠状態とは、図5の通常時(2)に示されるように、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7がいずれも解錠状態である状態をいう。
制御部41は、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7が完全解錠状態である旨判断した場合(ステップS3:YES)には、モータドライバ44,45を介してメイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7を施錠側へ駆動し、これによりデッドボルト65,75を施錠位置側へ移動させる(ステップS4)。
次に、制御部41は、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7が完全施錠状態であるか否かを判断する(ステップS5)。ここで、完全施錠状態とは、図5の通常時(1)に示されるように、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7がいずれも施錠状態である状態をいう。
制御部41は、完全施錠状態である旨判断した場合(ステップS5:YES)には、正常に施錠駆動が行われたと判断し、処理を終了する。このとき、制御部41は、施錠ランプ54を点灯させる。
一方、制御部41は、完全施錠状態でない旨判断した場合(ステップS5:NO)には、何らかの不具合によりデッドボルト65,75が本来移動すべきである施錠位置に移動されていないと判断して、ステップS6へ処理を移行する。
ここで、完全施錠状態でない旨判断される状況としては、以下の(A),(B)の2つの状況が考えられる。
(A)図5のエラー時(1)〜(7)に示されるように、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7のいずれか一方が解錠状態あるいは中間状態、又は両方が中間状態にある旨検出される状況。この状況は、デッドボルト65,75の少なくとも一方が動作しなかった場合、あるいは動作はしたものの施錠位置には達しなかった場合に発生する。
(B)図5のエラー時(8)〜(14)に示されるように、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7の少なくとも一方の施解錠状態が検出不能となる異常状態である旨判断される状況。この状況は、施錠位置検出スイッチ63,73及び解錠位置検出スイッチ64,74の故障などに起因して発生する。具体的には、次の(b‐1)、(b‐2)、(b‐3)の3つの場合を想定している。
(b‐1)メイン電動サムターン6の施錠位置検出スイッチ63及び解錠位置検出スイッチ64の双方がオン状態である場合。この場合、サブ電動サムターン7の施解錠状態としては、前述した施錠状態、中間状態、及び解錠状態の3つの状態が考えられる。
(b‐2)サブ電動サムターン7の施錠位置検出スイッチ73及び解錠位置検出スイッチ74の双方がオン状態である場合。この場合、メイン電動サムターン6の施解錠状態としては、前述した施錠状態、中間状態、及び解錠状態の3つの状態が考えられる。
(b‐3)施錠位置検出スイッチ63,73及び解錠位置検出スイッチ64,74のすべてがオン状態である場合。
さて、話を戻して、前記ステップS5において、デッドボルト65,75が本来移動すべきである施錠位置に移動されていない旨判断した制御部41は、次のような処理を行う。すなわち、制御部41は、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7、正確にはこれらのモータ61,71の駆動制御を開始してから所定時間だけ経過する前に、再度IDコード信号を受信したか否かを判断する(ステップS6,S7)。使用者はドア3が施錠状態にならなかったことを施錠ランプ54が点灯しないことにより認識し、再度ID照合を行うことが想定されるからである。
制御部41は、所定時間が経過した場合(ステップS6:YES)には、処理を終了する。このとき、制御部41は、解錠ランプ53及び施錠ランプ54を交互に点滅させてエラー表示を行う。一方、制御部41は、所定時間が経過する前(ステップS7)にIDコード信号を受信した場合(ステップS7:YES)には、IDコード信号に含まれるIDコードと登録IDコードとを照合する。そして、制御部41は、ID照合が一致しない場合(ステップS8:NO)には、処理を終了する。このとき、制御部41は、解錠ランプ53及び施錠ランプ54を交互に点滅させてエラー表示を行う。一方、ID照合が一致した場合(ステップS8:YES)にはステップS9に処理を移行して、次のような処理を実行する。
すなわち、ステップS9において、制御部41は、前回行った施錠側と反対側である解錠側へメイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7を駆動し、これによりデッドボルト65,75を解錠位置に移動させる。
なお、既に解錠状態であるメイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7については解錠させなくてもよいため、解錠位置検出スイッチ64,74がオン状態にあるモータ61,71については駆動されない。図5のエラー時(2),(5),(6),(7),(10),(14)がこれに相当する。
このように、ドアを施錠しようとした場合に、完全施錠状態にならなかったときに、一旦完全解錠状態に戻すように駆動することにより、不具合を解消するよう試みることができる。
次に、制御部41は、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7が完全解錠状態であるか否かを判断する(ステップS10)。制御部41は、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7が完全解錠状態、すなわち図5の通常時(2)に示されるように、いずれも解錠状態である旨判断した場合(ステップS10:YES)には、処理を終了する。このとき、制御部41は、解錠ランプ53を点灯させる。一方、制御部41は、完全解錠状態でない旨判断した場合(ステップS10:NO)には、処理を終了する。このとき、制御部41は、解錠ランプ53及び施錠ランプ54を交互に点滅させてエラー表示を行う。
ここで、完全解錠状態でない旨判断される状況としては、以下の(C),(D)の2つの状況が考えられる。
(C)図5のエラー時(1)〜(7)に示されるように、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7の一方が施錠状態あるいは中間状態、又は両方が中間状態にある旨検出される状況。この状況は、前記ステップS9において解錠側へ動作させようとしたデッドボルト65あるいはデッドボルト75が動作しなかった場合、又は動作はしたものの解錠位置には達しなかった場合に発生する。
(D)図5のエラー時(8)〜(14)に示されるように、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7の少なくとも一方の施解錠状態が検出不能となる異常状態である旨判断される状況。この状況は、施錠位置検出スイッチ63,73及び解錠位置検出スイッチ64,74の故障などに起因して発生する。具体的には、次の(d‐1)、(d‐2)、(d‐3)の3つの場合を想定している。
(d‐1)メイン電動サムターン6の施錠位置検出スイッチ63及び解錠位置検出スイッチ64の双方がオン状態である場合。この場合、サブ電動サムターン7の施解錠状態としては、前述した施錠状態、中間状態、及び解錠状態の3つの状態が考えられる。
(d‐2)サブ電動サムターン7の施錠位置検出スイッチ73及び解錠位置検出スイッチ74の双方がオン状態である場合。この場合、メイン電動サムターン6の施解錠状態としては、前述した施錠状態、中間状態、及び解錠状態の3つの状態が考えられる。
(d‐3)施錠位置検出スイッチ63,73及び解錠位置検出スイッチ64,74のすべてがオン状態である場合。
一方、前記ステップS3において、制御部41は、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7が完全解錠状態でない旨判断した場合(ステップS3:NO)には、ステップS24へ処理を移行する。
ここで、完全解錠状態でない旨判断される状況としては、以下の(E),(F),(G)の3つの状況が考えられる。
(E)図5の通常時(1)に示されるように、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7がいずれも施錠状態、すなわち完全施錠状態である旨判断される状況。
(F)図5のエラー時(1)〜(7)に示されるように、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7の一方が施錠状態あるいは中間状態、又は両方が中間状態にある旨検出される状況。これは、前記(C)と状況的には同じである。
(G)図5のエラー時(8)〜(14)に示されるように、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7の少なくとも一方の施解錠状態が検出不能となる異常状態である旨判断される状況。これは、前記(D)と状況的には同じである。
ステップS24において、制御部41は、モータドライバ44,45を介してメイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7を解錠側へ駆動し、これによりデッドボルト65,75を解錠位置に移動させる。前述したように、図5の通常時(1)で示される状況である場合だけでなく、図5のエラー時(1)〜(14)で示される状況である場合にもメイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7を解錠側へ駆動させるのは、次の理由による。
すなわち、電気錠システム1においては、その使用に際して何らかの不具合が発生することも考えられる。例えばモータ61,71からデッドボルト65,75へ動力を伝達する前記動力伝達機構の動作不良や、ドア3の建て付け不良等に起因して発生するデッドボルト65,75とこれらが挿入される建物側の凹部との相対的な位置ずれ等が想定される。このような不具合が発生した場合には、デッドボルト65,75の所望の動作が得られずに、図5のエラー時(1)〜(14)に示されるような状態が発生する。そして、このような場合には、ドア3を開放できる状態とするために、デッドボルト65,75を解錠位置に移動する。よって、ドア3が閉鎖されることによって住宅に出入りできなくなる締め出しを抑制することができる。
次に、制御部41は、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7が完全解錠状態であるか否かを判断する(ステップS25)。ここで、完全解錠状態とは、図5の通常時(2)に示されるように、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7がいずれも解錠状態である状態をいう。
制御部41は、完全解錠状態である旨判断した場合(ステップS25:YES)には、正常に解錠駆動が行われたと判断し、処理を終了する。このとき、制御部41は、解錠ランプ53を点灯させる。
一方、制御部41は、完全解錠状態でない旨判断した場合(ステップS25:NO)には、何らかの不具合によりデッドボルト65,75が本来移動すべきである解錠位置に移動されていないと判断して、ステップS26へ処理を移行する。
ここで、完全解錠状態でない旨判断される状況としては、前述の(C),(D)の2つの状況が考えられる。
前記ステップS25において、デッドボルト65,75が本来移動すべきである解錠位置に移動されていない旨判断した制御部41は、次のような処理を行う。すなわち、制御部41は、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7、正確にはこれらのモータ61,71の駆動制御を開始してから所定時間だけ経過する前に、再度IDコード信号を受信したか否かを判断する(ステップS26,S27)。
制御部41は、所定時間が経過した場合(ステップS26:YES)には、処理を終了する。このとき、制御部41は、解錠ランプ53及び施錠ランプ54を交互に点滅させてエラー表示を行う。一方、制御部41は、所定時間が経過する前(ステップS27)にIDコード信号を受信した場合(ステップS27:YES)には、IDコード信号に含まれるIDコードと登録IDコードとを照合する。そして、制御部41は、ID照合が一致しない場合(ステップS28:NO)には、処理を終了する。一方、ID照合が一致した場合(ステップS28:YES)にはステップS29に処理を移行して、次のような処理を実行する。
すなわち、ステップS29において、制御部41は、前回行った解錠側と反対側である施錠側へメイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7を駆動し、これによりデッドボルト65,75を施錠位置に移動させる。
なお、既に施錠状態であるメイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7については施錠させなくてもよいため、施錠位置検出スイッチ63,73がオン状態にあるモータ61,71については駆動されない。図5のエラー時(1),(2),(3),(6),(8),(12)がこれに相当する。
このように、ドアを解錠しようとした場合に、完全解錠状態にならなかったときに、一旦完全施錠状態に戻すように駆動することにより、不具合を解消するよう試みることができる。
次に、制御部41は、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7が完全施錠状態であるか否かを判断する(ステップS30)。制御部41は、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7が完全施錠状態、すなわち図5の通常時(1)に示されるように、いずれも施錠状態である旨判断した場合(ステップS30:YES)には、処理を終了する。このとき、制御部41は、施錠ランプ54を点灯させる。一方、制御部41は、完全施錠状態でない旨判断した場合(ステップS30:NO)には、処理を終了する。このとき、制御部41は、解錠ランプ53及び施錠ランプ54を交互に点滅させてエラー表示を行う。
以上、説明した実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)電子キー2はアンテナユニット5に近接されることにより、アンテナユニット5から送信される起動用電波を受信してIDコード含むIDコード信号を送信する。制御部41は電子キー2からのIDコード信号に含まれるIDコードの照合が成立した場合にドア3を電気的に施解錠する。このため、離れた場所からドア3が解錠されることはない。すなわち、住宅の居住者(使用者)が意図して電子キー2をアンテナユニット5に近接させなければ、ドア3を解錠することができない。このため、使用者が電子キー2を携帯してドア3に近づくだけでドア3の施解錠が行われる構成を採用した場合と異なり、使用者の意図しないドア3の施解錠動作が抑制される。例えば使用者が意図することなくドア3の解錠が行われた場合には、これに使用者が気付かないおそれがあるところ、上記実施形態によればこのような問題の発生も少なくなる。したがって、防犯性を高くすることができる。
また、制御部41は、ドア3の施解錠を行うに際しては、ID照合が成立したときのメイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7の位置に応じてモータ61,71の駆動制御を行う。具体的には、全てのデッドボルト65,75が解錠位置にある完全解錠状態である場合、すなわちドア3を開けることができる状態である場合には、すべてのデッドボルト65,75が施錠位置となるようにモータ61,71が駆動される。これによりドア3は施錠される。また、完全解錠状態でない場合、すなわち施錠位置にあるデッドボルト65,75が存在する場合、あるいはデッドボルト65,75が施錠位置及び解錠位置のどちらにも存在しない場合には、解錠位置にないデッドボルト65,75を解錠位置へ移動させるべくモータ61,71が駆動制御される。これにより、ドア3は解錠状態となる。このように、全てのデッドボルト65,75が解錠位置にある場合以外には、ドア3が解錠された状態となるようにモータ61,71が駆動制御されてドア3を開けることができる状態を形成することにより、住宅の外でドア3の施解錠操作を行った際に住宅の中に入ることができなくなる閉め出しを抑制することができる。さらに、カードタイプの電子キーであるため、構成を簡易にすることができるとともに、携帯性を高くすることができる。
(2)所定時間内に再度ID照合が行われたことを条件として、デッドボルト65,75を、前回移動させようとしていた位置と異なる位置へ移動させるようにモータ61,71が駆動制御されることにより、不具合を解消するよう試みることができる。使用者によるドア3の施解錠操作が繰り返されると、デッドボルト65,75を前回と逆方向へ移動させようとすることにより、不具合を解消できる可能性を高めることができる。また、所定時間内にのみ再度照合が行なわれたことを条件としてデッドボルト65,75を前回移動させようとしていた位置と異なる位置へ移動させるようにしたため、デッドボルト65,75を移動させようとしてできなかった後に、上記異なる位置へ移動させる駆動制御が無制限に行われることを防止できる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記実施形態のメイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7の少なくとも一方が異常状態である場合においては、再度のID照合の成立によるモータ61,71の駆動を行わないようにしてもよい。
・上記実施形態では、電子キー2と無線通信を行うアンテナユニット5をドア3に設けたが、ドア3近傍の壁や、がフロアに別途固定された固定部材等に設けるようにしてもよい。
・上記実施形態では、制御部41がモータ61,71を駆動制御して本来移動すべき位置である解錠位置又は施錠位置に移動されていない旨判断したときには、所定時間経過する前にID照合が成立したことを条件として、デッドボルト65,75を前回移動させようとした位置と異なる位置へ移動させるようにした。しかしながら、このようなデッドボルト65,75を前回移動させようとした位置と異なる位置へ移動させる制御を行わないようにしてもよい。
・上記実施形態では、メイン電動サムターン6及びサブ電動サムターン7の2個のサムターンを電気錠システム1に備えるようにしたが、1個のみのサムターンを電気錠システム1に備えるようにしてもよい。具体的には、電気錠システム1は、メイン電動サムターン6のみを備えている。図7に示されるように、制御部41は、メイン電動サムターン6のデッドボルト65のみの位置に基づいて、ID照合が成立した際に、上記実施形態と同様に、モータ61を駆動制御する。そのため、電気錠システム1の構成を簡易にできるとともに、サムターンの状態を組み合わせて判断する必要がなくドア3の施解錠状態を容易に検出することができる。
・上記実施形態では、電気錠システム1を住宅に適用したが、ビル等のその他の建物に適用するようにしてもよい。
ドアを屋外側から見た際の斜視図。 ドアを屋内側から見た際の斜視図。 電気錠システムの構成を示すブロック図。 位置検出スイッチの検出パターンを示す図。 サムターンの状態、その状態に基づくモータの駆動制御を示す図。 電気錠システムによるドアの施解錠処理を示すフローチャート。 サムターンの状態、その状態に基づくモータの駆動制御を示す図。
符号の説明
1…電気錠システム、2…電子キー、3…ドア、4…制御ユニット、5…アンテナユニット、6…メイン電動サムターン、7…サブ電動サムターン、21…トランスポンダ、41…制御部、42…メモリ、43…ドア開閉センサ、44,45…モータドライバ、46…音声回路、51…送受信回路、52…送受信アンテナ、53…解錠ランプ、54…施錠ランプ、55…警戒ランプ、56…スピーカ、61,71…モータ、62,72…つまみ、63,73…施錠位置検出センサ、64,74…解錠位置検出センサ、65,75…デッドボルト。

Claims (3)

  1. 建物用のドアに設けられる1個の錠前を施錠位置と解錠位置との間で移動させる駆動手段と、
    前記錠前が施錠位置及び解錠位置のいずれの位置に存在するかを検出する検出手段と、
    前記検出手段からの検出結果に基づき前記ドアの施解錠を行うべく前記駆動手段を駆動制御するとともに前記ドアの屋外側の外部に設けられる電波発生源を介して同電波発生源から近距離の領域に起動用電波を間欠的に送信する施解錠制御装置と、
    前記電波発生源に近接されて前記起動用電波を受信したときに、同起動用電波の電磁エネルギを動作電力として起動して識別コードを含む無線信号を送信する電子キーと、を備え、
    前記施解錠制御装置は、前記電子キーから送信された無線信号に含まれる識別コードと予め登録された識別コードとを照合し、この照合が一致した場合に、前記検出手段からの検出結果に基づき前記錠前が解錠位置にある完全解錠状態である旨判断したときには前記錠前が施錠位置となるよう前記駆動手段を駆動制御し、同じく前記完全解錠状態でない旨判断したときには解錠位置にない前記錠前が解錠位置となるよう前記駆動手段を駆動制御する
    ことを特徴とする建物用電気錠システム。
  2. 建物用のドアに設けられる複数個の錠前を施錠位置と解錠位置との間で移動させる駆動手段と、
    前記錠前が施錠位置及び解錠位置のいずれの位置に存在するかを検出する検出手段と、
    前記検出手段からの検出結果に基づき前記ドアの施解錠を行うべく前記駆動手段を駆動制御するとともに前記ドアの屋外側の外部に設けられる電波発生源を介して同電波発生源から近距離の領域に起動用電波を間欠的に送信する施解錠制御装置と、
    前記電波発生源に近接されて前記起動用電波を受信したときに、同起動用電波の電磁エネルギを動作電力として起動して識別コードを含む無線信号を送信する電子キーと、を備え、
    前記施解錠制御装置は、前記電子キーから送信された無線信号に含まれる識別コードと予め登録された識別コードとを照合し、この照合が一致した場合に、前記検出手段からの検出結果に基づき全ての前記錠前が解錠位置にある完全解錠状態である旨判断したときには全ての前記錠前が施錠位置となるよう前記駆動手段を駆動制御し、同じく前記完全解錠状態でない旨判断したときには解錠位置にない前記錠前が解錠位置となるよう前記駆動手段を駆動制御する
    ことを特徴とする建物用電気錠システム。
  3. 請求項1又は2に記載の建物用電気錠システムにおいて、
    前記施解錠制御装置は、照合が一致した場合に、前記錠前を解錠位置又は施錠位置に移動させるべく前記駆動手段を駆動制御したにもかかわらず同錠前が本来移動すべき位置である解錠位置又は施錠位置に移動されていない旨判断したときには、前記駆動手段の駆動制御を開始してから所定時間だけ経過する前に前記電子キーからの新たな無線信号を受信して同信号に含まれる識別コードの照合が成立したことを条件として、前記錠前を前回移動させようとしていた位置と異なる位置へ移動させるよう前記駆動手段を駆動制御する
    ことを特徴とする建物用電気錠システム。
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