JP5026445B2 - 光ディスク装置、光ディスク記録再生方法 - Google Patents

光ディスク装置、光ディスク記録再生方法 Download PDF

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Description

本発明は、記録層が多層化された光ディスクの記録再生を行うことが可能な光ディスク装置、光ディスク記録再生方法に関する。
近年、映像等の膨大な情報をデジタルデータとして記録、再生するための光記録媒体の開発が行われている。このような光記録媒体としては、CD(Compact Disc)、MD(Mini Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)などを挙げることができる。また、さらにデータの記録容量を向上させるために、記録層が多層化されている。
このように多層化された記録層の各層に記録されている情報は、レーザ光を各層にフォーカスさせて、情報を読み取るための記録層を検知し、検知した記録層からの反射光を取得することにより読み取られる。
また、さらなる記録容量の大容量化を図るため、記録層の多層化がさらに進んでいる。ところで、上記記録層の上層にはカバー層が設けられている。記録層が多層化された光記録媒体では、カバー層の厚みの違いによって、球面収差が生じることが知られている。このため、レーザ光を記録層の各層にフォーカスさせる場合、球面収差補正を行う必要がある。
このような球面収差補正値の設定方法として、自動調整によって求める方法がある。
所定の記録層について初回にフォーカスオンすべき状態となった記録層について、予め設定された球面収差補正値の初期値を基準として、その値をそれぞれ異なる値に変化させたときに得られる評価値を取得する。そして、その結果に基づき、球面収差補正値を決定する。
また、特許文献1では、ターゲット層と、第2記録層との中間点に合わせた球面収差補正値、またさらに所定の値だけシフトさせた球面収差補正値を用いることが開示されている。
これについて、図10を用いて説明する。
図10は、特許文献1の技術によって球面収差補正方法を行う場合の説明図である。
複数の記録層のうち、レーザ光が入射する側から第2記録層(L1層)、第1記録層(L0層)とし、ターゲット層をL0層としている。
L0の位置にフォーカスする場合、L0層とL1層との中間点にあわせ、さらにこの中間点から上記自動調整によって求められたシフト値に基づいてシフトさせた値をL0層へのフォーカスオンの球面収差補正値として設定する(図10の矢印Qの位置)。
これにより、L0の検出が可能となる。
また、特許文献2では、フォーカスサーボ開始前に、球面収差の補正量をSUM信号が極小値における補正量になるよう調整する。そして、フォーカスサーボ開始後に、球面収差の補正量を2つの極大値のうち、レーザ光の焦点を合わせた記録層に相当する極大値における補正量になるよう調整することにより、L0とL1との両方の記録層のSカーブが歪みにくい位置でフォーカスサーボ制御を行うことができる。
特開2008‐123566号公報(2008年5月29日公開) 特開2008‐186505号公報(2008年8月14日公開)
ここで、記録層が多層化された光ディスクでは、各記録層の反射率が相対的に下がるので、カバー層の反射率が相対的に上がる。カバー層の反射率が各記録層と同等になるケースも考えられる。
これについて、図11に示す。
図11は、特許文献2に示した従来技術であり、カバー層の反射率が相対的に大きい場合の様子を表す説明図である。
図11に示すように、カバー層の反射率が相対的に大きく、カバー層の位置を表すL10の位置での信号レベルが、各記録層の位置を表すL2、L1、L0それぞれの位置での信号レベルと同等となる。
光ディスク装置によっては、カバー層を層数としてカウントしない設計になっている場合がある。このような光ディスク装置の場合、例えば、記録層が2層の光ディスクの場合では、L0、L1のみをカウントすることを前提とした設計になっている。カバー層からの反射率が小さい場合は問題ないが、カバー層からの反射が大きい場合に、カバー層をカウントしてしまうことになり、所望の記録層を検知することができず、所定の層にフォーカスサーボ制御を行うことができない。
レーザ光の照射面から最も遠い位置に配される記録層(つまりL0)には、メーカー情報や、メディア情報などが記録されており、L0は確実に認識する必要がある。
図10で示した従来技術では、カバー層がカウントされる2層分のみカウントされている。そして、2層目がL0として認識されている。
また、図11で示した従来技術では、カバー層もカウントされ、3層目をL1として認識している。このため、カバー層をカウントしない設計(つまり3層ディスクなら記録層3層分しかカウントしない設計)になっている場合、L0が認識できない。つまり、3層目をL0と認識しない。カバー層の反射率が相対的に高い光ディスクでは、カバー層による信号へ面ブレ等の影響によって、カバー層がカウントされてしまい、その結果L0へのフォーカス引き込みができない問題が生じる。
本発明は、記録層の誤検知を防止できるとともに、作業効率を向上させた光ディスク装置、光ディスク記録再生方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の光ディスク装置は、保護層と、複数の記録層とが配された光記録媒体に対してレーザ光を入射させ、上記複数の記録層からの上記レーザ光の反射光の強度に基づいて、上記複数の記録層のうち、情報の記録または再生を行う記録層を検知する光ディスク装置であって、上記レーザ光に生じる球面収差を、上記反射光の強度に基づいて補正する球面収差補正手段を備え、上記球面収差補正手段は、上記複数の記録層のうち、上記保護層から最も離れて配された記録層である基準記録層に対する球面収差を、上記基準記録層が配された位置から、上記保護層が配された位置とは逆の位置に合わせた球面収差補正値で補正することを特徴とする。
また、本発明の光ディスク記録再生方法は、保護層と、複数の記録層とが配された光記録媒体に対してレーザ光を入射させ、上記複数の記録層からの上記レーザ光の反射光の強度に基づいて、上記複数の記録層のうち、情報の記録または再生を行う記録層を検知する光ディスク記録再生方法であって、上記レーザ光に生じる球面収差を、上記反射光の強度に基づいて補正する球面収差補正ステップを含み、上記球面収差補正ステップでは、上記複数の記録層のうち、上記保護層から最も離れて配された記録層である基準記録層に対する球面収差を、上記基準記録層が配された位置から、上記保護層が配された位置とは逆の位置に合わせた球面収差補正値で補正することを特徴とする。
ここで、保護層や、複数の記録層が積層された光記録媒体に入射したレーザ光には、球面収差が生じることが知られている。このため、上記複数の記録層のうち、検知するべき記録層を精度よく検知するために、上記球面収差が生じたレーザ光の球面収差を補正する必要がある。
また、上記球面収差補正手段は、上記複数の記録層のうち、上記保護層から最も離れて配された記録層である基準記録層に対する球面収差を補正する際、上記基準記録層が配された位置から、上記保護層が配された位置とは逆の位置に合わせた球面収差補正値で補正する。
これにより、上記基準記録層からの反射光の強度と比較して、上記複数の記録層のうち、上記基準記録層と隣接して配される記録層からの反射光の強度を抑えることができる。
このため、上記基準記録層を検知する際、上記基準記録層と隣接する記録層が誤検知されることを防止することができる。このように、精度よく基準記録層を検知することが可能となるので、上記基準記録層を検知するために、上記基準記録層からの反射光の強度を検知する閾値を変更する必要がなく、作業効率を向上させることが可能となる。
このように、上記構成によると、記録層の誤検知を防止できるとともに、作業効率とを向上させた光ディスク装置を構成できる。
上記光ディスク装置においては、さらに、上記反射光の強度から上記球面収差補正値を算出する球面収差補正値算出手段を備え、上記球面収差補正手段は、上記球面収差補正値算出手段が算出した球面収差補正値に基づいて、上記球面収差を補正することが好ましい。
上記構成により、上記球面収差補正値算出手段は、上記反射光の強度に基づいて、上記球面収差補正値を算出するので、上記基準記録層を検知するための球面収差補正値をより正確に算出することができる。そして、上記球面収差補正手段は、上記球面収差補正値算出手段により算出された上記球面収差補正値に基づいて、上記球面収差を補正するので、上記基準記録層を、より正確に検知することができる光ディスク装置を構成できる。
上記光ディスク装置においては、さらに、上記レーザ光の強度の制御を行うレーザ光強度制御手段を備えることが好ましい。
上記構成によると、上記レーザ光強度制御手段が上記レーザ光の強度を制御することにより、上記反射光の強度を制御することができる。すなわち、上記基準記録層からの反射光の強度を制御することができるので、上記基準記録層からの反射光の強度と、上記複数の記録層のうち、上記基準記録層と隣接して配される記録層からの反射光の強度との差を微調整することができる。これにより、上記基準記録層を検知する際の誤検知の防止効果を向上させることができる。また、上記基準記録層を検知するために、上記基準記録層からの反射光の強度を検知する閾値を変更する必要性を、さらに低減することができる。
本発明の光ディスク装置は、保護層と、複数の記録層とが配された光記録媒体に対してレーザ光を入射させ、上記複数の記録層からの上記レーザ光の反射光の強度に基づいて、上記複数の記録層のうち、情報の記録または再生を行う記録層を検知する光ディスク装置であって、上記レーザ光に生じる球面収差を、上記反射光の強度に基づいて補正する球面収差補正手段を備え、上記球面収差補正手段は、上記複数の記録層のうち、上記保護層から最も離れて配された記録層である基準記録層に対する球面収差を、上記基準記録層が配された位置から、上記保護層が配された位置とは逆の位置に合わせた球面収差補正値で補正する。
本発明の光ディスク記録再生方法は、保護層と、複数の記録層とが配された光記録媒体に対してレーザ光を入射させ、上記複数の記録層からの上記レーザ光の反射光の強度に基づいて、上記複数の記録層のうち、情報の記録または再生を行う記録層を検知する光ディスク記録再生方法であって、上記レーザ光に生じる球面収差を、上記反射光の強度に基づいて補正する球面収差補正ステップを含み、上記球面収差補正ステップでは、上記複数の記録層のうち、上記保護層から最も離れて配された記録層である基準記録層に対する球面収差を、上記基準記録層が配された位置から、上記保護層が配された位置とは逆の位置に合わせた球面収差補正値で補正する。
これにより、記録層の誤検知を防止できるとともに、作業効率を向上させるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態に係る光ディスク装置の概略構成を表すブロック図である。 図2は、図1の光ディスク装置のレーザ光のフォーカス位置の移動の様子を表す概略図である。 図3は、光ディスクからの反射光をFES、SUM信号として表した概略図である。 図4は、図1の光ディスク装置の動作の流れを表す第1のフローチャートである。 図5は、図1の光ディスク装置の動作の流れを表す第2のフローチャートである。 図6は、球面収差補正量と各層のSUM信号のピーク値の関係を示す図である。 図7は、3層ディスクからの反射光をFES、SUM信号として表した概略図である。 図8は、3層ディスクにおける球面収差補正量と各層のSUM信号のピーク値の関係を示す図である。 図9は、3層ディスクにおける図1の光ディスク装置の動作の流れを表すフローチャートである。 図10は、従来の光ディスク装置の球面収差補正の方法を説明する説明図である。 図11は、従来の光ディスク装置の球面収差補正の方法を説明する説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る光ディスク装置1の概略構成を表すブロック図である。
図1に示すように、本発明の光ディスク装置1は、カバー層63(保護層)と、複数の記録層として第1記録層60(記録層、基準記録層)、第2記録層62(記録層)が配された光ディスク65(光記録媒体)に対してレーザ光25を入射させる。そして、第1記録層60、第2記録層62からのレーザ光25の反射光の強度に基づいて、第1記録層60、第2記録層62のうち、情報の記録または再生を行う記録層(ターゲット層)を検知するものである。
また、光ディスク装置1は、レーザ光25に生じる球面収差を、上記反射光の強度に基づいて補正するコリメータレンズ22(球面収差補正手段)、及び球面収差補正部12(球面収差補正手段)を備える。
そして、コリメータレンズ22、及び球面収差補正部12は、第1記録層60、第2記録層62のうち、カバー層63から最も離れて配された記録層である第1記録層60に対する球面収差を、第1記録層60が配された位置から、カバー層63が配された位置とは逆の位置に合わせた球面収差補正値で補正するものである。
光ディスク65は、基板64上に、第1記録層60、第2記録層62が積層されており、第1記録層60と、第2記録層62との間には中間層61が配されている。そして、第2記録層62の上層にはカバー層63が配されている。
つまり、光ディスク65は、カバー層63がレーザ光25の入射面となり、レーザ光25の入射方向から順に、カバー層63、第2記録層62、中間層61、第1記録層60、及び基板64が配されている。
光ディスク65としては、再生専用の記録媒体、追記型の記録媒体、または書換型の記録媒体でもよく、例えばCD(Compact Disc)、MD(Mini Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、またはBD(Blu-ray Disc:登録商標)などを挙げることができる。また、光ディスク装置1に用いる光ディスクに配される複数の記録層としては、2層に限定されず、3層以上の記録層が積層された構造でもよい。なお、光ディスク装置1に、記録層が3層配された光ディスクである光ディスク66(光記録媒体)を用いる場合については後述する。
そして、図1に示すように、カバー層63のレーザ光25の入射面をL10の位置とし、第2記録層62及びカバー層63の界面をL1の位置とし、第1記録層60及び中間層61の界面をL0の位置とする。
光学ヘッド20は、レーザ光25の光源であるレーザ光源21と、レーザ光25に発生する球面収差を補正するためのコリメータレンズ22と、コリメータレンズ22を通過するレーザ光25のフォーカス調整をしたり、光ディスク65から反射される反射光を受光するための対物レンズ23とを備える。さらに、光ディスク65からの反射光を反射し、ディテクタ27に入射させるビームスプリッタ26と、ビームスプリッタ26から出射された反射光を、その強度に応じた電気信号に変換するディテクタ27とを備える。
レーザ光源21は、レーザ光25を発生するための光源であり、例えば半導体レーザからなる。なお、以下の説明では、レーザ光25の照射方向、またはその逆方向を光軸方向(図1の矢印Yの方向)と称し、レーザ光25の中心軸を光軸と称する場合がある。
また、レーザ光25の照射方向を光軸+方向、レーザ光25の照射方向と反射方向を光軸−方向と称する。
ディテクタ27は、光を電流に変化できるものであればよく、例えばフォトダイオードからなる。
光学ヘッド20は、光軸上にレーザ光源21、ビームスプリッタ26、コリメータレンズ22、及び対物レンズ23が配置されており、レーザ光源21から出射するレーザ光25は、この順に透過して、光ディスク65に照射される。また、光ディスク65からの反射光は、対物レンズ23、及びコリメータレンズ22を透過し、ビームスプリッタ26で反射してディテクタ27に入射する。そして、ディテクタ27によって、電気信号へと変換される。
光学ヘッド制御部10は、光学ヘッド20の駆動制御を行うものであり、対物レンズの焦点位置(フォーカス)を調整するためのフォーカスサーボ制御部11と、コリメータレンズ22の光軸上の位置を調整することにより、球面収差を補正させる球面収差補正部12と、レーザ光源21が出射するレーザ光25の強度の制御を行う再生パワー制御部13とを備える。コリメータレンズ22は、レーザ光25の球面収差を補正するものであり、コリメータレンズ22に換えて、液晶素子を用いることもできる。この場合、液晶素子の駆動制御を行う駆動回路を設ける必要がある。
データ変換部30は、反射光がディテクタ27によって光電変換された電気信号を取得する。そして上記電気信号から解析制御用信号へと変換する。
解析制御用信号とは、例えばFES(フォーカスエラー信号)、SUM信号、RF信号などを挙げることができる。これら、FES、SUM信号、RF信号などは、一般的に用いられている方法を本実施の形態でも用いることができるので、詳細な説明は省略する。なお、本実施の形態では、特に、このFES、SUM信号を用いた説明を行う。
また、データ変換部30は、ターゲット層検知部31を備える。ターゲット層検知部31は、ターゲット層を検知したり、ターゲット層のフォーカス引き込みが成功したか否かを判定したりするものである。
球面収差補正値算出部40は、反射光の強度から、レーザ光25に生じる球面収差を補正するための球面収差補正値を算出するものである。球面収差補正値算出部40は、データ変換部30から出力される解析用信号を取得すると、当該取得した解析用信号に基づいて球面収差補正値を算出する。そして、球面収差補正値算出部40は、算出した球面収差補正値を光学ヘッド制御部10に出力することにより、球面収差補正部12にレーザ光25の球面収差補正をさせる。
また、光ディスク装置1は、光ディスク装置1全体のシステム制御を行うシステム制御部(不図示)や、ユーザからの入力を受け付ける入力装置や、ユーザに対して、信号や情報を表示する表示装置などを備える。
次に、図2を用い、光ディスク装置1のフォーカス動作について説明する。
図2は、レーザ光25のフォーカス位置の移動の様子を表す概略図である。
光ディスク装置1は、光ディスク65の各記録層に記録された情報を再生するため、または各記録層に情報を記録するために、レーザ光25のフォーカス位置を制御する。これは、フォーカスサーボ制御部11が、対物レンズ23のフォーカスサーボを制御することにより、対物レンズ23の光軸方向の位置が移動されることによりレーザ光のフォーカス位置が移動される。
図2では、フォーカスサーボ制御部11が対物レンズ23を光軸方向に移動させることにより、L10の位置にレーザ光25がフォーカスしている状態(図2の左側のレーザ光25の状態)、L1の位置にレーザ光25がフォーカスしている状態(図2の真ん中のレーザ光25の状態)、L0の位置にレーザ光25がフォーカスしている状態(図2の右側のレーザ光25の状態)を表している。
ここで、光ディスク65に積層されている各層は反射率が異なるため、レーザ光25のフォーカス位置を移動させると、各層間の界面で反射光の強度が変化する。この変化は、例えば図11で示したように、FESでS字信号として表される。また、SUM信号では信号レベルが振幅する。例えば、L10の位置、L2の位置、L1の位置、L0の位置で、FESはS字信号が発生し、SUM信号では信号レベルが振幅する。
次に、上記のようにSUM信号の信号レベルの振幅や、FESでS字信号から球面収差を補正する方法について図1〜図3を用いて説明する。なお、ターゲット層は第1記録層60とする。
図3は、レーザ光25の光ディスク65からの反射光をFES、SUM信号として表した概略図である。
データ変換部30は、反射光の強度に基づいた電気信号である、ディテクタ27から出力された電気信号を解析用信号としてFES、SUM信号に変換する。
ここで、図3に示すように、ターゲット層検知部31がターゲット層である第1記録層60を検知する(換言するとL0の位置を検知する)ためのSUM信号の閾値はVSUM_THであり、FESの閾値はVFES_THである。カバー層63は反射率が相対的に高く、上記閾値を超えている場合が多い。
そして、球面収差補正部12は、コリメータレンズ22の光軸方向の位置を移動することにより、レーザ光25のL0に対する球面収差を、L0の位置から光軸+方向(基板64が配されている方向)にΔxだけ離れた位置に合わせた球面収差補正値で補正を行う。
これにより、L0の位置でのSUM信号のピーク値(またはFESのS字信号のピーク値)と比較して、L1の位置でのSUM信号のピーク値(またはFESのS字信号のピーク値)を抑えることができる。
このため、第1記録層60を検知する際、閾値VSUM_TH(または閾値VFES_TH)を一定としていても、上記基準記録層と隣接する記録層が誤検知されることを防止することができる。つまり、L1の位置でのSUM信号のピーク値が閾値VSUM_THを越える(またはFESのS字信号のピーク値が閾値VFES_THを越える)ことを抑制することができる。
このように、精度よくL0の位置を検知することが可能となるので、ターゲット層検知部31が第1記録層60を検知するために、閾値VSUM_TH(または閾値VFES_TH)を変更する必要がなく、L0の位置を検知するための作業効率を向上させることが可能となる。これにより、ターゲット層検知部31のターゲット層の誤検知を防止できるとともに、作業効率を向上させた光ディスク装置1を構成できる。
そして、光ディスク装置1は、この球面収差補正値によって球面収差補正されたレーザ光25を第1記録層60に照射し、第1記録層60へのフォーカス引き込みを行うことができる。
一方、ターゲット層を第1記録層60とした場合、L0の位置から光軸−方向(カバー層63が配されている方向)にレーザ光25の球面収差補正を行った場合、L0以外の位置で検出されるSUM信号のピーク値(またはFESのS字信号のピーク値)が大きくなり、L0の位置で検出されるSUM信号の振幅との差が小さくなる。このため、L0以外の位置でSUM信号のピーク値(またはFESのS字信号のピーク値)が閾値VSUM_TH(または閾値VFES_TH)を超える可能性が高く、ターゲット層検知部31に誤検知される可能性が高くなる。
さらに、再生パワー制御部13により、再生パワー(レーザ光25の強度)の調整を行うことにより、全体的に信号レベルの調整を行うことができ、L0の位置でのSUM信号のピーク値(またはFESのS字信号のピーク値)と、L0以外の位置でのSUM信号のピーク値(またはFESのS字信号のピーク値)との差を微調整することができる。なお、この微調整は、各記録層への影響がでない程度に再生パワーの調整を行う。言い換えると、各記録層の状態が変わってしまうような、高い再生パワーとならないように、再生パワーの微調整を行う。これにより、ターゲット層検知部31がL0を検知する際の誤検知の防止効果を向上させることができる。また、L0を検知するために、閾値VSUM_TH(または閾値VFES_TH)を変更する必要性を、さらに低減することができる。このため、より安定して、第1記録層60のフォーカス引き込みを行うことができる。
〔球面収差補正値BEについて〕
次に、球面収差補正値算出部40によって算出される球面収差補正値について説明する。
本実施の形態において、球面収差補正値をBEとするとBEは、以下の式で表される。
球面収差補正値BE=BE0+α (1)
(BE0:L0に対応する球面収差補正値、α>0)
さらに、BE1をL1に対応する球面収差補正値とした場合、以下の式が成り立つようにする。0< BE1 <BE0 (2)
つまり、L0を検出する場合、球面収差補正値算出部40は、L0に対応する球面収差補正値にαを加えることにより球面収差補正値を算出する。
〔αの決定方法〕
次に、αの設定方法について説明する。
なお、αは適宜設定すればよいが、さらに、以下の関係式を用いて設定することにより、確実なαを設定できる。
ここでは、SUM信号を用いる場合の例について説明する。
ある再生パワーで光ディスク65を再生した場合、一般的に以下の関係が成り立つ。
V=R(−a|x|+b) (3)
V:ある層のSUM信号のピーク値(V>0のみ)
R:ある層の反射率
a、b:再生パワーで決定する定数(光ディスク装置により一意に決定)
|x|:カバー層63の表面からある層への距離と、設定した球面収差補正量に対応するカバー層63の表面からの距離との差の絶対値
ここで、a、bは、使用する光ディスク再生装置で一意に決定される定数であり、事前に把握しておく必要がある。なお、光ディスク装置1として、パルステック社製BD評価機(ODU−1000)を用いた場合、再生パワーが0.7mWのとき、a=10、でありb=43である。
また、反射率Rもフォーカスを引き込む光ディスクにて事前に、各記録層のSUM信号の信号レベルをチェックすることにより把握しておく必要がある。なお、既知での層厚(例えば一般的な記録層が2層積層された2層ディスクのL0なら100um、L1なら75um等)に対する球面収差補正値を確認することで、反射率Rを導出することも可能である。
L0から光軸+方向(L10の位置とは逆側方向)に、L0からΔxだけ離れた位置に合わせた球面収差補正を行った場合、L0へのフォーカス引き込みが可能となるのは、以下に示すVSUM_TH、V1、V0の関係が、V1がVSUM_THより小さく、V0がVSUM_THより大きくなる場合である。
VSUM_TH:ある層へフォーカス引き込みを行うためのSUM信号の閾値
V0:L0の位置でのSUM信号のピーク値
V1:L1の位置でのSUM信号のピーク値
つまり、以下の関係式を満たす場合である。
V1<TSUM_TH<V0 (4)
これにより、上述した(3)式との関係から、次式が成り立つときのΔxに対応するαを設定することにより、L0へのフォーカス引き込みが可能と推定される球面収差補値を設定することができる。
V1=R1(−a|Δx+x0−x1|+b)<VSUM_TH (5)
V0=R0(−a|Δx|+b)>VSUM_TH (6)
ここで、Δxとして一意に決定せず、ある範囲の値が上記(5)(6)式を満たすことになる。このため、(5)(6)式を満たすΔxの下限値をxminとし、上限値をxmaxとするとΔxは以下のように表される。
xmin<Δx<xmax (7)
これに対応するαの値をαmin<α<αmaxとしたとき、αの値として、例えば以下のように設定することができる。
α=(αmin+αmax)/2 (8)
ここで、図6を用いて、上記(8)式を満たすαについて説明する。図6は球面収差補正量と各層のSUM信号のピーク値の関係を示している。なお、ここでは、2層ディスクの場合のαの決定方法について説明する。
例えば、L0に対応した球面収差補正を行った場合、L0のSUM信号のピーク値が最大になっている。また、L1に対応した球面収差補正を行った場合、L1のSUM信号のピーク値が最大になっている。上記(8)式を満たすα、つまり図6の矢印Aの位置に対応する球面収差補正を行うことになる。
このように、L1のSUM信号のピーク値であるV1と、L0のSUM信号のピーク値であるV1との中間付近がVSUM_THとなるように球面収差補正を行うことにより、光ディスク65が回転することによる面ブレ等の影響を受けずに、L0の位置でのSUM信号を一度設定した閾値であるVSUM_THで分離することができる。このため、ターゲット層検知部31が各記録層を検知するために、閾値を変更する必要がない。
〔フローチャート1〕
次に、図4を用い、光ディスク装置1の動作の流れを説明する。
図4は、光ディスク装置1の動作の流れを表すフローチャートである。
まず、ステップS101で、光ディスク65を光ディスク装置1に装填する。そして、光ディスク装置1は、光ディスク65が装填されたことを検知すると、光ディスク65を所定の線速度で回転させる。そして、光学ヘッド制御部10からの指示により、光学ヘッド20は光ディスク65の所定の半径位置に移動する。
次に、S102で、光学ヘッド制御部10は、所定の再生パワーでレーザ光25を出力するためのレーザ光出力指示をレーザ光源21に出力する。そして、レーザ光源21は、光学ヘッド制御部10からのレーザ光出力指示を取得すると、所定の再生パワーでレーザ光25を光ディスク65に照射する。
そして、光学ヘッド20は、光ディスク65からの反射光を受光する。光学ヘッド20が受光する反射光は、対物レンズ23、コリメータレンズ22を透過し、ビームスプリッタ26で反射され、ディテクタ27に入射する。これにより、光ディスク65からの反射光は、電気信号へと変換される。そして、ディテクタ27は、変換した電気信号をデータ変換部30に出力する。
データ変換部30は、ディテクタ27から電気信号を取得すると、当該取得した電気信号をFESや、SUM信号などに変換する。そして、データ変換部30は、変換したFESや、SUM信号などを球面収差補正値算出部40に出力する。なお、データ変換部30は、FESまたはSUM信号の何れか一方のみを球面収差補正値算出部40に出力してもよいし、両方を出力してもよい。
次に、S103で、球面収差補正値算出部40は、データ変換部30から、FES、SUM信号の何れか、もしくは両方を取得すると、当該取得したFES、SUM信号から球面収差補正値BEを設定する。ここで、ターゲット層をL0とすると、球面収差補正値算出部40が設定する球面収差補正値BE=BE0+αである。そして、球面収差補正値算出部40は、設定した球面収差補正値BEを光学ヘッド制御部10に出力する。
そして、光学ヘッド制御部10は、球面収差補正値算出部40から、球面収差補正値BEを取得すると、球面収差補正部12は、球面収差補正値BEに基づいて、コリメータレンズ22の光軸方向の位置を調整することにより、レーザ光25の球面収差を補正する。これにより、ターゲット層検知部31がターゲット層を検知する。
次に、S104で、光学ヘッド制御部10は、光学ヘッド20に対して、ターゲット層のフォーカス引き込みを開始するためのフォーカス引き込み指示を出力する。ここでは、光学ヘッド制御部10は、L0へのフォーカス引き込みを行うためのフォーカス引き込み指示を光学ヘッド20に出力する。そして、光学ヘッド20は、光学ヘッド制御部10から出力されるフォーカス引き込み指示を取得すると、L0へのフォーカス引き込みを開始する。
そして、S105で、データ変換部30は、フォーカス引き込みが開始されてから、ディテクタ27から出力される電気信号を取得し、FES、SUM信号に変換する。そして、ターゲット層検知部31は、データ変換部30が変換したFES、またはSUM信号から、フォーカス引き込みが成功したか否かを判定する。
ターゲット層検知部31はフォーカス引き込みが成功したと判定した場合(S105のYES)、球面収差補正を終了する。また、ターゲット層検知部31はフォーカス引き込みが失敗したと判定した場合(S105のNO)、データ変換部30は、球面収差補正値算出部40にFES、SUM信号を出力する。
次に、S106で、球面収差補正値算出部40は、再度、αの値を変更することにより球面収差補正値BEを変更する。そして、球面収差補正値算出部40は、変更した球面収差補正値BEを光学ヘッド制御部10に出力する。そして、球面収差補正部12は、球面収差補正値算出部40から取得した球面収差補正値BEにより、コリメータレンズ22の光軸方向の位置を調整し、球面収差補正を行う。そして、S104に戻る。
〔フローチャート2〕
次に、図5を用い、球面収差補正と併せて、レーザ光25の再生パワーも変更する場合の光ディスク装置1の処理の流れについて説明する。
図5は、レーザ光の再生パワーも併せて変更する場合の光ディスク装置1の処理の流れを表すフローチャートである。
図4のS105の処理で、ターゲット層検知部31はフォーカス引き込みが失敗したと判定した場合(S105のNO)、ターゲット層検知部31は、判定結果を再生パワー制御部13に出力する。
そして、S201で、再生パワー制御部13は、ターゲット層検知部31から判定結果を取得すると、再生パワーの変更が可能かを判定する。
ここで、再生パワー制御部13は、予め設定されている再生パワー条件を全て試したか、予め再生パワーを変更してはいけないと設定されているかなどを確認することにより、再生パワーの変更が可能かを判定する。これらの設定は、再生パワー制御部13の内部もしくは外部に設けられた記憶部(不図示)に、ユーザなどによって予め設定されているものとする。
上記記憶部に記憶させる予め設定されている再生パワー条件の設定範囲としては、DI(Disc Information)で推奨されている再生パワーの±10%以内など、例えば、光ディスクの規格書で規定されている再生パワーの範囲などを挙げることができる。また、一度使用した光ディスクのDIは、参考情報として上記記憶部に記憶させておく。また、例えば、一部の市販RE_DLディスクでは再生パワーをDIより高めにすると有効であるといった情報なども、併せて参考情報として上記記憶部に記憶させておくことが好ましい。これにより、DIが同等の光ディスクを再生する場合に、再生パワー制御部13は、参考情報を上記記憶部から読み出すことで、より、早く正確に再生パワーを設定することが可能となる。ただし、再生パワーを高めにする場合、光ディスクへのダメージがある場合も想定されるので、低い再生パワーから設定していくことが望ましい。
次に、再生パワー制御部13は、再生パワーの変更が不可能であると判定(S201のNO)すると、再生パワーの変更を終了し、S106へ進む。
また、再生パワー制御部13は、再生パワーの変更が可能であると判定(S201のYES)すると、S202で、再生パワーの変更を行う。これにより、レーザ光源21は、強度を変更してレーザ光25を照射する。
そして、S203で、光学ヘッド制御部10は、光学ヘッド20に対して、ターゲット層であるL0へのフォーカス引き込みを行うためのフォーカス引き込み指示を光学ヘッド20に出力する。そして、光学ヘッド20は、光学ヘッド制御部10から出力されるフォーカス引き込み指示を取得すると、L0へのフォーカス引き込みを開始する。
次に、S204で、データ変換部30は、フォーカス引き込みが開始されてから、ディテクタ27から出力される電気信号を取得し、FES、SUM信号に変換する。そして、ターゲット層検知部31は、データ変換部30が変換したFES、またはSUM信号から、フォーカス引き込みが成功したか否かを判定する。
ターゲット層検知部31はフォーカス引き込みが成功したと判定した場合(S204のYES)、球面収差補正を終了する。また、ターゲット層検知部31はフォーカス引き込みが失敗したと判定した場合(S204のNO)、ターゲット層検知部31は、判定結果を再生パワー制御部13に出力する。そして、S201の処理に戻る。
なお、本実施の形態では、光ディスク装置1としては、パルステック社製BD評価機(ODU-1000)を用いている。
このように、光ディスク装置1によると、SUM信号(RF信号)及びFES等を検知するための閾値を変化させずに、SUM(RF信号)及びFES等の信号レベルを調整して、任意の記録層へのフォーカス引き込みを可能にできる。
L0より遠い位置に相当する球面収差補正値によりレーザ光25の球面収差補正を行い(L10、L1のSUM信号及びFESの信号レベルを、L0のSUM信号及びFESの信号レベルより小さくするようにする)。さらに再生パワーを変化させて、L10、L1、L0のSUM信号及びFESを、一律に変化させる。これにより、確実にL0へのフォーカス引き込みを行うことができる。
〔記録層が3層以上のディスクの場合〕
次に、記録層が3層以上配された光ディスクを、光ディスク装置1に用いる場合について説明する。光ディスク装置1には、記録層が2層(第1記録層60、及び第2記録層62)配された光ディスク65に替えて、記録層が3層以上配された光ディスクを用いてもよい。ここでは、3層ディスク(記録層が3層存在する光ディスク)の場合を図1、図7〜9を用いて説明する。
なお、3層ディスクである光ディスク66(光記録媒体)は、光ディスク65の第2記録層62と、カバー層63との間に、第2中間層と第3記録層(L2層)とが積層された構成である。そして、上記第3記録層と、カバー層63との界面の位置をL2の位置とする。
図7は、3層ディスクにおけるレーザ光25の光ディスク66からの反射光をFES、SUM信号として表した概略図である。また、図8は、3層ディスクにおける球面収差補正量と各層のSUM信号のピーク値の関係を示す図である。
L0から光軸+方向(L10の位置とは逆側方向)に、L0からΔxだけ離れた位置(矢印Bの位置)に合わせた球面収差補正を行った場合、L0へのフォーカス引き込みが可能となるのは、以下に示すVSUM_TH、V2、V1、V0の関係が、V1またはV2がVSUM_THより小さく、V0がVSUM_THより大きくなる場合である。
VSUM_TH:ある層へフォーカス引き込みを行うためのSUM信号の閾値
V2:L2の位置でのSUM信号のピーク値
V1:L1の位置でのSUM信号のピーク値
V0:L0の位置でのSUM信号のピーク値
これにより、次式が上記の関係を満たすときのΔxに対応するαを設定することにより、L0へのフォーカス引き込みが可能と推定される球面収差補値を設定することができる。
V2=R2’(−a|Δx+x0−x2|+b) (9)
V1=R1’(−a|Δx+x0−x1|+b) (10)
V0=R0’(−a|Δx|+b) (11)
例えば、図8の場合だと、矢印Cの位置に対応する球面収差補正を行うことにより、光ディスク66が回転することによる面ブレ等の影響を受けずに、L0の位置でのSUM信号を一度設定した閾値であるVSUM_THで分離することができる。このため、ターゲット層検知部31が各記録層を検知するために、閾値を変更する必要がない。
次に、図9を用い、光ディスク66でのフォーカス引き込みを行う場合の光ディスク装置1の動作の流れを説明する。
図9は、光ディスク装置1の動作の流れを表すフローチャートである。
まず、ステップS301で、光ディスク66を光ディスク装置1に装填する。そして、光ディスク装置1は、光ディスク66が装填されたことを検知すると、光ディスク66を所定の線速度で回転させる。そして、光学ヘッド制御部10からの指示により、光学ヘッド20は光ディスク66の所定の半径位置に移動する。
次に、S302で、光学ヘッド制御部10は、所定の再生パワーでレーザ光25を出力するためのレーザ光出力指示をレーザ光源21に出力する。そして、レーザ光源21は、光学ヘッド制御部10からのレーザ光出力指示を取得すると、所定の再生パワーでレーザ光25を光ディスク66に照射する。
そして、光学ヘッド20は、光ディスク66からの反射光を受光する。光学ヘッド20が受光する反射光は、対物レンズ23、コリメータレンズ22を透過し、ビームスプリッタ26で反射され、ディテクタ27に入射する。これにより、光ディスク66からの反射光は、電気信号へと変換される。そして、ディテクタ27は、変換した電気信号をデータ変換部30に出力する。
データ変換部30は、ディテクタ27から電気信号を取得すると、当該取得した電気信号をFESや、SUM信号などに変換する。そして、データ変換部30は、変換したFESや、SUM信号などを球面収差補正値算出部40に出力する。なお、データ変換部30は、FESまたはSUM信号の何れか一方のみを球面収差補正値算出部40に出力してもよいし、両方を出力してもよい。
次に、S303で、球面収差補正値算出部40は、データ変換部30から、FES、SUM信号の何れか、もしくは両方を取得すると、当該取得したFES、SUM信号から球面収差補正値BEを設定する。ここで、ターゲット層をL0とすると、球面収差補正値算出部40が設定する球面収差補正値BE=BE0+αである。そして、球面収差補正値算出部40は、設定した球面収差補正値BEを光学ヘッド制御部10に出力する。
そして、光学ヘッド制御部10は、球面収差補正値算出部40から、球面収差補正値BEを取得すると、球面収差補正部12は、球面収差補正値BEに基づいて、コリメータレンズ22の光軸方向の位置を調整することにより、レーザ光25の球面収差を補正する。これにより、ターゲット層検知部31がターゲット層を検知する。
次に、S304で、光学ヘッド制御部10は、光学ヘッド20に対して、ターゲット層のフォーカス引き込みを開始するためのフォーカス引き込み指示を出力する。ここでは、光学ヘッド制御部10は、L0へのフォーカス引き込みを行うためのフォーカス引き込み指示を光学ヘッド20に出力する。そして、光学ヘッド20は、光学ヘッド制御部10から出力されるフォーカス引き込み指示を取得すると、L0へのフォーカス引き込みを開始する。
そして、S305で、データ変換部30は、フォーカス引き込みが開始されてから、ディテクタ27から出力される電気信号を取得し、FES、SUM信号に変換する。そして、ターゲット層検知部31は、データ変換部30が変換したFES、またはSUM信号から、フォーカス引き込みが成功したか否かを判定する。
ターゲット層検知部31はフォーカス引き込みが成功したと判定した場合(S105のYES)、球面収差補正を終了する。また、ターゲット層検知部31はフォーカス引き込みが失敗したと判定した場合(S105のNO)、データ変換部30は、球面収差補正値算出部40にFES、SUM信号を出力する。
次に、S306で、球面収差補正値算出部40は、再度、αの値を変更することにより球面収差補正値BEを変更する。そして、球面収差補正値算出部40は、変更した球面収差補正値BEを光学ヘッド制御部10に出力する。そして、球面収差補正部12は、球面収差補正値算出部40から取得した球面収差補正値BEにより、コリメータレンズ22の光軸方向の位置を調整し、球面収差補正を行う。そして、S304に戻る。
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、記録層が多層化された光ディスクからの反射光の強度に応じて、所望の記録層からの反射光を検知し、フォーカス引き込みができるので、記録層が多層化された光ディスクを再生記録する光ディスク装置に利用することができる。
1 光ディスク装置
10 光学ヘッド制御部
11 フォーカスサーボ制御部
12 球面収差補正部(球面収差補正手段)
13 再生パワー制御部
20 光学ヘッド
22 コリメータレンズ(球面収差補正手段)
23 対物レンズ
25 レーザ光
27 ディテクタ
30 データ変換部
31 ターゲット層検知部
40 球面収差補正値算出部
60 第1記録層(記録層、基準記録層)
61 中間層
62 第2記録層(記録層)
63 カバー層(保護層)
65 光ディスク(光記録媒体)
66 光ディスク(光記録媒体)

Claims (3)

  1. 保護層と、複数の記録層とが配された光記録媒体に対してレーザ光を入射させ、上記複数の記録層からの上記レーザ光の反射光の強度に基づいて、上記複数の記録層のうち、情報の記録または再生を行う記録層を検知する光ディスク装置であって、
    上記レーザ光に生じる球面収差を、上記反射光の強度に基づいて補正する球面収差補正手段を備え、
    上記球面収差補正手段は、上記複数の記録層のうち、上記保護層から最も離れて配された記録層である基準記録層に対する球面収差を、上記基準記録層が配された位置に対して、上記保護層が配された位置とは逆の位置に合わせた球面収差補正値で補正し、
    さらに、上記光記録媒体からの反射光の強度から上記球面収差補正値を算出する球面収差補正値算出手段を備え、
    上記球面収差補正手段は、上記球面収差補正値算出手段が算出した球面収差補正値に基づいて、上記球面収差を補正することを特徴とする光ディスク装置。
  2. 上記レーザ光の強度の制御を行うレーザ光強度制御手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 保護層と、複数の記録層とが配された光記録媒体に対してレーザ光を入射させ、上記複数の記録層からの上記レーザ光の反射光の強度に基づいて、上記複数の記録層のうち、情報の記録または再生を行う記録層を検知する光ディスク記録再生方法であって、
    上記レーザ光に生じる球面収差を、上記反射光の強度に基づいて補正する球面収差補正ステップを含み、
    上記球面収差補正ステップでは、上記複数の記録層のうち、上記保護層から最も離れて配された記録層である基準記録層に対する球面収差を、上記基準記録層が配された位置に対して、上記保護層が配された位置とは逆の位置に合わせた球面収差補正値で補正し、
    さらに、上記光記録媒体からの反射光の強度から上記球面収差補正値を算出する球面収差補正値算出ステップを含み、
    上記球面収差補正ステップでは、上記球面収差補正値算出ステップで算出した球面収差補正値に基づいて、上記球面収差を補正することを特徴とする光ディスク記録再生方法。
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