JP4224506B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

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Description

本発明は、円盤状の情報担体(以下、「光ディスク」と称する。)に対するデータの記録、および光ディスクに記録されたデータの再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置に関する。特に本発明は、規格の異なる複数種類の光ディスクから選択された光ディスクの種別を的確に判別することのできる光ディスク装置に関している。
光ディスクに記録されているデータは、比較的弱い一定の光量の光ビームを回転する光ディスクに照射し、光ディスクによって変調された反射光を検出することによって再生される。
再生専用の光ディスクには、光ディスクの製造段階でピットによる情報が予めスパイラル状に記録されている。これに対して、書き換え可能な光ディスクでは、スパイラル状のランドまたはグルーブを有するトラックが形成された基材表面に、光学的にデータの記録/再生が可能な記録材料膜が蒸着等の方法によって堆積されている。書き換え可能な光ディスクにデータを記録する場合は、記録すべきデータに応じて光量を変調した光ビームを光ディスクに照射し、それによって記録材料膜の特性を局所的に変化させることによってデータの書き込みを行う。
なお、ピットの深さ、トラックの深さ、および記録材料膜の厚さは、光ディスク基材の厚さに比べて小さい。このため、光ディスクにおいてデータが記録されている部分は、2次元的な面を構成しており、「情報記録面」と称される場合がある。本明細書では、このような情報記録面が深さ方向にも物理的な大きさを有していることを考慮し、「情報記録面」の語句を用いる代わりに、「情報記録層」の語句を用いることとする。光ディスクは、このような情報記録層を少なくとも1つ有している。なお、1つの情報記録層が、現実には、相変化材料層や反射層などの複数の層を含んでいてもよい。
記録可能な光ディスクにデータを記録するとき、または、このような光ディスクに記録されているデータを再生するとき、光ビームが情報記録層における目標トラック上で常に所定の集束状態となる必要がある。このためには、「フォーカス制御」および「トラッキング制御」が必要となる。「フォーカス制御」は、光ビームの焦点の位置が常に情報記録層上に位置するように対物レンズの位置を情報記録面の法線方向(以下、「基板の深さ方向」と称する。)に制御することである。一方、トラッキング制御とは、光ビームのスポットが所定のトラック上に位置するように対物レンズの位置を光ディスクの半径方向(以下、「ディスク径方向」と称する。)に制御することである。
従来、高密度・大容量の光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)‐ROM,DVD−RAM,DVD−RW,DVD−R,DVD+RW,DVD+R等の光ディスクが実用化されてきた。また、CD(Compact Disc)は今も普及している。現在は、これらの光ディスクよりもさらに高密度化・大容量化されたブルーレイディスク(Blu−ray Disc;BD)などの次世代光ディスクの開発・実用化が進められつつある。
これらの光ディスクは、その種類に応じて異なる多様な物理的構造を有している。例えば、トラックの物理的構造、トラックピッチ、情報記録層の深さ(光ディスクの光入射側表面から情報記録層までの距離)などが異なるものがある。このように物理的な構造の異なる複数種類の光ディスクから適切にデータを読み出し、あるいは、データを書き込むためには、光ディスクの種別に応じた開口数(NA)を有する光学系を用いて適切な波長の光ビームを光ディスクの情報記録層に照射する必要がある。
図1は、光ディスク200を模式的に示す斜視図である。参考のため、図1には、対物レンズ(集束レンズ)20と、この対物レンズ20によって集束された光ビーム22が示されている。光ビーム22は、光ディスク200の光入射面から情報記録層に照射され、情報記録層上に光ビームスポットを形成する。
図2(a)、(b)、および(c)は、それぞれ、CD、DVD、およびBDの断面の概略を模式的に示している。図2に示される各光ディスクは、表面(光入射側表面)200aおよび裏面(レーベル面)200bを有し、それらの間に少なくとも1つの情報記録層214を有している。光ディスクの裏面200bには、タイトルやグラフィックスのプリントを含むレーベル層218が設けられている。いずれの光ディスクも全体の厚さは1.2mmであり、直径は12cmである。簡単のため、図面中にはピットやグルーブなどの凹凸構造は記載していないし、反射層などの記載も省略している。
図2(a)に示されるように、CDの情報記録層214は、表面200aから約1.1mmの深さに位置している。CDの情報記録層214からデータを読み出すには、近赤外レーザ(波長:785nm)を集束し、その焦点が情報記録層214上に位置するように制御する必要がある。光ビームの集束に用いる対物レンズの開口数(NA)は約0.5である。
図2(b)に示されるように、DVDの情報記録層214は、表面200aから約0.6mmの深さに位置している。現実のDVDでは、約0.6mmの厚さを有する2枚の基板が接着層を介して張り合わせられている。2層の情報記録層214を有する光ディスクの場合、表面200aから情報記録層214までの距離は、それぞれ、約0.57mmおよび約0.63mm程度であり、近接している。このため、情報記録層214の数によらず、図面では1層の情報記録層214のみを記載している。DVDの情報記録層214からデータを読み出し、またはデータを書き込むには、赤色レーザ(波長:660nm)を集束し、その焦点が情報記録層214上に位置するように制御する必要がある。光ビームの集束に用いる対物レンズの開口数(NA)は約0.6である。
図2(c)に示されるように、BDでは、表面200aの側に厚さ100μmの薄いカバー層(透明層)が設けられており、情報記録層214は表面200aから約0.1mmの深さに位置している。BDの情報記録層214からデータを読み出すには、青紫レーザ(波長:405nm)を集束し、その焦点が情報記録層214上に位置するように制御する必要がある。光ビームの集束に用いる対物レンズの開口数(NA)は、0.85である。
このように多様な光ディスクが流通している状況においては、1つの光ディスク装置によって多くの種類の光ディスクの記録/再生が可能なことが求められている。これを実現するには、光ディスク装置が複数種類の光ディスクに対応可能な光源および光学系を備えるとともに、光ディスク装置に装填された光ディスクの種別を適切に判別することが必要になる。
特許文献1に記載の光ディスク装置は、光ディスク装置に装填された光ディスクの情報記録層の深さを光学的に検出することにより、光ディスクの種類を判別する。すなわち、この光ディスク装置は、対物レンズを光軸方向に移動させながら光ディスクで反射される光に基づく信号に基づいて、光ディスクの表面と情報記録層とを順次検知する。光ディスク表面の位置を検出した時点から情報記録層を検知する時点までの時間差は、情報記録層の深さに相当するため、この時間差に基づいて、光ディスクの種類を判別することが可能である。
図3(a)は、光ディスク200の表面200aと対物レンズ20との間隔が徐々に小さくなる様子を模式的に示している。この光ディスク200は、光ビームに対して透明な基板本体212と、基板本体212上に形成された情報記録層214と、情報記録層214を覆う保護層(カバー層)216とを備えている。図示されている光ディスク200はBDに相当し、カバー層216の厚さは約0.1mmである。光ディスクの裏面200bには、画像や文字がプリントされたレーベル層218が存在する。なお、レーベル層218の厚さは誇張して大きく描かれている。
図3(a)では、光ビーム22の焦点位置(フォーカス位置)が光ディスクの表面200a上に位置する場合と、情報記録層214上に位置する場合と、基板本体212の内部に位置する場合とが同時に示されている。図3(b)は、光ビーム22のフォーカス位置が時間的に変化するときに得られるフォーカスエラー(FE)信号を模式的に示している。FE信号は、光ビーム22の焦点が光ディスク200の表面200aを通過するときに小さなS字状カーブを示すように変化する。これに対して、光ビーム22の焦点が光ディスク200の情報記録層214を通過するときは、FE信号が大きなS字状カーブを示すように変化する。図3(c)は、光ビーム22のフォーカス位置が時間的に変化するときに得られる再生(RF)信号の振幅を模式的に示している。RF信号の振幅がゼロではない有意の値を示し、かつ、FE信号がゼロとなるとき、光ビーム22の焦点が情報記録層214上に位置していると判断することができる。このような時にフォーカスサーボがオン状態にはいると、常にFE信号がゼロとなるように対物レンズ20の位置が制御される。このように、情報記録面214を求めてフォーカスサーチを行い、FE信号のS字カーブを検出したとき、その中央付近(FE信号のゼロクロスポイント付近)でフォーカスサーボをON状態にセットする動作を「フォーカス引き込み」と称することとする。
FE信号におけるS字状カーブが検出された時点における対物レンズ20の位置は、対物レンズ20の位置を制御するアクチュエータ(不図示)に供給する電気信号の値または大きさから求めることができる。これにより、情報記録層214の深さを検出できるため、情報記録層214の深さから光ディスクの種類を判別することが可能になる。
一方、特許文献2は、対物レンズをフォーカス方向に移動させ、FE信号振幅を反射光量で正規化した値に基づいて光ディスクの種類を判別する方法を開示している。
特開2002−183978号公報 特開2005−149703号公報
特許文献1が開示している技術には以下に示す問題がある。
BD光学系に含まれる対物レンズの焦点距離は、DVD光学系やCD光学系に含まれる対物レンズの焦点距離に比べて短い。このため、BD光学系を用いて光ディスクの判別を行おうとすると、相対的に深い位置にあるDVDやCDの記録層を検知することができない。一方、DVD光学系またはCD光学系を用いて光ディスクの判別を行おうとすると、BDのディスク表面と情報記録層とが近接しているため、それらを明確に分離して検出することが難しいという問題がある。
更に、特許文献1の方法によると、ディスク表面および情報記録層の両方を正しく検出する必要があるが、光ディスクの表面は反射率が低いため、光学系に関係なく、光ディスクの表面を正確に検知できず、信号中のノイズを誤って光ディスクの表面であると検出してしまう可能性がある。
以上のことから、BDを含む多様な光ディスクを1つの光ディスク装置で処理する場合、特許文献1の技術を適用することは困難である。
また、特許文献2が開示している技術によれば、光ディスクの表面から情報記録層までの距離のばらつきや、データ記録の変調度の影響を受け、光ディスクの判別を誤る場合がある。特にデータ記録の変調度によっては、FE信号の振幅と反射光量との関係がずれやすい。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、BDを含む複数種類の光ディスクに対応し、セットされた光ディスクの種類を高い精度で判別することができる光ディスク装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、BDに対するデータの記録再生が可能な光ディスク装置において、BD以外の光ディスクがセットされた場合に、そのことを適切に検知する光ディスク装置を提供することにある。
本発明の光ディスク装置は、少なくとも1つの情報記録層を備える光ディスクからデータを読み出すことのできる光ディスク装置であって、装填された光ディスクを回転させるモータと、光ビームを放射する少なくとも1つの光源および前記光ビームを前記光ディスク上に集束するレンズを含む少なくとも1つの光学系と、前記光ビームの球面収差状態を変化させることができる球面収差補正部と、前記モータ、光学系、および球面収差補正部の動作を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記光学系を用いて前記光ディスクに光ビームを照射させ、装填されている光ディスクが前記光学系に対応した光ディスクであるか否かを判別するディスク判別手段を有し、前記ディスク判別手段は、前記球面収差補正部により前記光ビームの球面収差状態を第1の状態に設定したときに前記光ディスクで反射された光ビームから得られる第1信号波形と、前記球面収差補正部により前記光ビームの球面収差状態を前記第1の状態とは異なる第2の状態に設定したときに前記光ディスクで反射された光ビームから得られる第2信号波形とに基づいて判別を行う。
本発明の他の光ディスク装置は、少なくとも1つの情報記録層を備える複数種類の光ディスクからデータを読み出すことのできる光ディスク装置であって、装填された光ディスクを回転させるモータと、異なる波長を有する複数の光ビームを放射する少なくとも1つの光源と、前記複数の光ビームの各々を前記光ディスク上に集束させることのできる少なくとも1つのレンズと、前記光ビームの球面収差状態を変化させることのできる球面収差補正部と、前記モータ、光源、レンズ、および球面収差補正部の動作を制御する制御部とを備え、前記制御部は、搭載されている光ディスクに対し、前記光源およびレンズを用いて光ビームを照射することによって前記光ディスクの種類を判別するディスク判別手段を有し、前記ディスク判別手段は、前記球面収差補正部により前記光ビームの球面収差状態を第1の状態に設定したときに前記光ディスクで反射された光ビームから得られる第1信号波形と、前記球面収差補正部により前記光ビームの球面収差状態を前記第1の状態とは異なる第2の状態に設定したときに前記光ディスクで反射された光ビームから得られる第2信号波形とに基づいて判別を行う。
好ましい実施形態において、前記制御部は、前記光ビームを照射するときに使用する光源およびレンズに対応した光ディスクに対して球面収差を最小化するように前記球面収差補正部を制御した状態で前記第1信号波形を得て、前記光ビームを照射するときに使用する光源およびレンズに対応した光ディスクに対して球面収差を発生させるように前記球面収差補正部を制御した状態で前記第2信号波形を得る。
好ましい実施形態において、前記ディスク判別手段は、前記第1信号波形と前記第2信号波形との差異に比例するパラメータが基準値よりも大きくなったとき、装填されている光ディスクが、前記光ビームを照射するときに使用した光源およびレンズに対応した光ディスクであると判定する。
好ましい実施形態において、前記制御部は、前記光ビームを照射するときに使用する光源およびレンズに対応した光ディスクに対して球面収差を最小化するように前記球面収差補正部を制御するとき、前記球面収差補正部による補正量を複数の値に切り替え、異なる補正量のもとで前記光ディスクから反射される光ビームから得られた信号波形のうち、振幅が最も大きな信号波形を前記第1信号波形として選択する。
好ましい実施形態において、前記球面収差補正部による補正量の複数の値は、前記光ビームを照射するときに使用する光源およびレンズに対応した光ディスクの基材厚として規格上許容されている範囲に対応する補正量の範囲内から選択される。
好ましい実施形態において、前記第1および第2信号波形は、前記光ディスクで反射された光ビームから生成されたフォーカスエラー信号に基づいて測定された値である。
好ましい実施形態において、前記第1および第2信号波形は、前記フォーカスエラー信号の振幅に依存して変化する大きさを有している。
好ましい実施形態において、前記制御部は、ディスク判別の動作を行うとき、最初に前記レンズとして開口数0.84以上0.86以下の対物レンズを用いて前記光源から波長400nm以上410nm以下の光ビームを前記光ディスクに照射させる。
好ましい実施形態において、前記ディスク判別手段は、前記第1信号波形と前記第2信号波形との差異に比例するパラメータが第1の基準値以下であるとき、装填されている光ディスクをBDではないと判定し、前記パラメータが前記第1の基準値よりも大きな第2の基準値よりも大きいとき、装填されている光ディスクをBDであると判定し、前記パラメータが前記第1の基準値よりも大きく前記第2の基準値以下であるとき、前記制御部は、前記球面収差補正部により、前記光ビームの球面収差状態を前記第1および第2の状態とは異なる第3の状態であってCDが逆に装填されたときにおける球面収差を最小化する状態に変化させ、前記光ディスクで反射された光ビームから得られる第3信号波形を測定し、前記第3信号波形の振幅が前記第2信号波形の振幅よりも増加したときは、CDが逆に装填されていると判定する。
本発明の光ディスク装置は、装填された光ディスクを回転させるモータと前記光ディスクに光学的にアクセスする光ピックアップとを備える光ディスク装置であって、前記光ピックアップは、400nm以上410nm以下の波長を有する第1光ビーム、および前記波長よりも長い波長を有する第2光ビームを放射する少なくとも1つの光源と、前記第1光ビームを前記光ディスク上に集束する開口率0.84以上0.86以下の第1レンズと、前記第2光ビームを前記光ディスク上に集束する第2レンズとを備え、前記光ディスク装置は、搭載されている光ディスクに対して前記第1レンズを介して前記第1光ビームを照射し、前記光ディスクが前記第1光ビームおよび前記第1レンズによってデータの読み出しが可能な光ディスクであるか否かを判別するディスク判別手段を有する。
本発明による光ディスク装置の駆動方法は、少なくとも1つの情報記録層を備える光ディスクからデータを読み出すことのできる光ディスク装置の駆動方法であって、球面収差状態が第1の状態に設定された光ビームを光ディスクに照射し、前記光ディスクで反射された光ビームに基づいて第1信号波形を得るステップと、球面収差状態が第1の状態とは異なる第2の状態に設定された光ビームを前記光ディスクに照射し、前記光ディスクで反射された光ビームに基づいて第2信号波形を得るステップと、前記第1信号波形および前記第2信号波形に基づいて、前記光ディスクの種類を判別するステップとを包含する。
好ましい実施形態において、前記第2の状態は、前記光ビームを照射するときに使用する光源およびレンズに対応した光ディスクに対して球面収差を発生させる状態であり、前記第1の状態における球面収差は、前記第2の状態における球面収差よりも小さく設定される。
好ましい実施形態において、前記第1信号波形と前記第2信号波形との差異に比例するパラメータが基準値よりも大きくなったとき、装填されている光ディスクが、前記光ビームを照射するときに使用した光源およびレンズに対応した光ディスクであると判定する。
好ましい実施形態において、球面収差状態を複数の状態に切り替え、異なる球面収差状態で前記光ディスクから反射される光ビームから得られた信号波形のうち、振幅が最も大きな信号波形を前記第1信号波形として選択する。
本発明の制御装置は、球面収差補正部を備える光ディスク装置のための制御装置であって、前記光ディスク装置に搭載された光ディスクに対し、光ビームを照射することによって前記光ディスクの種類を判別するディスク判別手段を有し、前記ディスク判別手段は、前記球面収差補正部により前記光ビームの球面収差状態を第1の状態に設定したときに前記光ディスクで反射された光ビームから得られる第1信号波形と、前記球面収差補正部により前記光ビームの球面収差状態を前記第1の状態とは異なる第2の状態に設定したときに前記光ディスクで反射された光ビームから得られる第2信号波形とに基づいて判別を行う。
本発明の光ディスク装置によれば、球面収差補正部の設定を変化させることにより、使用中の光学系に対応した光ディスクが装填されているか否かを判定することができる。本発明では、ディスク表面および情報記録層の両方を正しく検出する必要が無く、また、複数の球面収差状態における信号の変化割合を検知するため、従来技術について指摘したような問題が生じない。
BDからデータを読み出し、あるいはBDにデータを書き込むことのできる光ディスク装置は、BDを照射するための光ビームを放射する光源と、その光ビームを集束するための対物レンズとの間に、球面収差を補正する機構(球面収差補正部)を備えている。球面収差は、図4(a)に示すように、対物レンズ250の中心部を通過する光線と、対物レンズ250の周辺部を通過する光線との間で焦点の位置が光軸方向に沿ってずれる現象であり、ずれの大きさを「球面収差」と称する場合もある。球面収差は、光ビーム波長、対物レンズの開口数(NA)、光ディスクの基材厚(ディスク表面から情報記録層までの距離)によって変化する。特に開口数には大きく依存し、球面収差はNAの4乗に比例して変化する。このため、DVDやCDに比べて開口数の大きなレンズを用いるBDで球面収差が大きくなりやすく、その低減が不可欠である。
本願明細書における「基材厚」の用語は、上述のように、ディスク表面から情報記録層までの距離、言い換えると「ディスク表面からの情報層記録層の深さ」を意味するものとする。1層の情報記録層を備える単層BDの場合、情報層記録層は厚さ0.1mmの光透過層(カバー層)によって覆われているため、「基材厚」は一義的に定まり、その大きさは0.1mmである。2層の情報記録層を備える2層BDの場合、ディスク表面にから遠い情報記録層(L0層)の上に厚さ0.25μmの光透過層が設けられており、その光透過層の上に情報記録層(L1層)が配置されている。このL1層は、厚さ約0.075mmの他の光透過層(カバー層)によって覆われている。このため、2層BDでは、L0層に着目した場合の「基材厚」は0.1mm(100μm)であるが、L1層に着目した場合の「基材厚」は0.075mm(75μm)である。
球面収差の大きさは、同じBD規格に基づいて作製された光ディスクであっても、僅かに基材厚が異なっていたり、光軸に対して光ディスクが傾斜しているだけで変化する。このため、光ディスク装置に装填された光ディスクに応じて、球面収差を最小化するように球面収差補正部260を制御し、収差補正量を最適化することが必要になる。図4(b)は、球面収差補正部260により、球面収差が略完全に補正された状態を模式的に示している。
図5(a)は、光ディスクの表面から相対的に浅い位置にある情報記録層上で球面収差が最小化されている様子を示し、図5(b)は、光ディスクの表面から相対的に深い位置にある情報記録層上で球面収差が最小化されている様子を示している。このように、光ディスクの表面から情報記録層までの距離が変化すると、球面収差補正部260の働きにより、対物レンズ250に入射する光ビ−ムの発散度を調整することによって情報記録層上での球面収差を最小化する必要がある。
球面収差補正部260は、対物レンズ250に入射する光ビ−ムの発散度を調整するため、例えば図6(a)、(b)に示す収差補正レンズを備えており、その光軸方向位置を変化させることにより、光ビ−ムの発散度を調節することができる。
図6(a)に示す状態では、対物レンズ250から収差補正レンズを遠ざけることにより、光ディスクの深い位置にあるL0層で球面収差を最小化している。一方、図6(b)に示す状態では、対物レンズ250に収差補正レンズを近づけることにより、光ディスクの浅い位置にあるL1層で球面収差を最小化している。
図6(c)に示すように、収差補正レンズの位置を制御することにより、球面収差が最小化される情報記録層の深さを変化させることができる。駆動中心に対して1.66mmだけ対物レンズ250から遠い位置に収差補正レンズを置くとき、L0層上で球面収差を最小化できる。一方、駆動中心に対して1.11mmだけ対物レンズ250に近い位置に収差補正レンズを置くときは、L1層上で球面収差を最小化できる。
ここで、光ディスク表面からL0層までの距離(深さ)は、「基材厚100μm」と表現され、光ディスク表面からL1層までの距離(深さ)は、「基材厚75μm」と表現される場合がある。したがって、光ビームの焦点をL1層に位置させる場合には、対物レンズ250の光軸方向位置を調整するだけではなく、基材厚75μmに適合した収差補正を行なうために収差補正レンズを駆動中心から対物レンズ側に1.11mm移動させる必要がある。そして、光ビームの焦点をL1層からL0層に移動させる場合には、対物レンズ250の光軸方向位置を調整するとともに、基材厚100μmに適合した収差補正を行なうために、収差補正レンズを駆動中心に対して1.66mmだけ対物レンズ250から離れる位置に移動させることになる。このとき、単に対物レンズ250の位置だけを調節し、収差補正を適切に行なわなかったとすると、L0層に集束する光ビームの球面収差が大きくなってしまう。
図7(a)は、球面収差が基材厚100μmで最小化する条件でフォーカス位置を上昇させたときに単層BDの情報記録層、すなわちBD層(基材厚100μm)から得られるFE信号のS字カーブを模式的に示している。同様に、図7(b)は、球面収差が基材厚75μmで最小化する条件でフォーカス位置を上昇させたときに単層BDのBD層(基材厚100μm)から得られるFE信号のS字カーブを模式的に示している。
図7(a)では、BD層上で球面収差が最小化されるため、振幅の大きなS字カーブが観察される。一方、図7(b)では、BD層上で球面収差が最小化されないため、振幅が相対的に小さく、対称性のくずれたS字カーブしか観察されない。
図7(c)は、球面収差が基材厚100μmで最小化する条件でフォーカス位置を上昇させたときに単層DVDの情報記録層、すなわちDVD層から得られるFE信号のS字カーブを模式的に示している。図7(c)でも、DVD層上で球面収差が最小化されないため、振幅が相対的に小さく、対称性のくずれたS字カーブしか観察されない。
以上のことから明らかなように、BD用の光ビームの波長(400nm以上410nm以下、典型的には約405nm)、対物レンズ250の開口数(0.84以上0.86以下、典型的には0.85)、および光ディスクの基材厚(100μm)の条件の下で球面収差を最小化するように球面収差補正部260を設定した場合、BDに対する球面収差は最小化されるが、BD以外の光ディスクに対しては、球面収差が発生することになる。なお、本明細書では、簡単のため、「光ビームの波長」および「対物レンズの開口数」を規定する「光源」および「対物レンズ」の両方をまとめて「光学系」と称することにする。例えば「BD用の光学系を採用する」とは、開口数0.84以上0.86以下の対物レンズにより、波長400nm以上410nm以下の光ビームを光ディスクに照射することを意味するものとする。
このように、球面収差補正部260を用いて球面収差の補正量を変化させると、光学系および光ディスクの種類に応じて、FE信号などの波形形状が変化したり、変化しなかったりする。本発明者は、この現象に基づいて光ディスクの種類を判別できることを見出し、本発明を完成した。
なお、本発明において、球面収差の補正量を変化させるとき、ある補正状態では、光ビームを照射するときに使用する光源およびレンズに対応した光ディスクに対して球面収差を意図的に発生させ、他の補正状態では、意図的に発生させた上記の球面収差よりも小さな球面収差に設定する。相対的に小さく設定される球面収差は、可能な限り小さいことが好ましい。このため、本願明細書では、球面収差を相対的に小さな状態に設定することを、球面収差を「最小化」すると表現する場合があるが、厳密な意味で最小値をとる必要は無く、FE信号などの波形に有意な変化が現れる程度に球面収差が小さくなっていれば良いものとする。
以下、図8から図12を参照しながら、本発明によるディスク判別の原理を説明する。
まず図8を参照する。図8(a)および図8(b)は、いずれも、BD用の光学系を用いて検出されたFE信号のS字カーブを示す図である。図8(a)は、光ディスク装置に装填されている光ディスクがBDである場合の波形を示し、図8(b)は、光ディスク装置に装填されている光ディスクがDVDである場合の波形を示している。いずれの場合も、球面収差補正部は、BDにおける球面収差を最小化する状態に設定されている。
図8(c)および図8(d)は、いずれも、光ディスクを照射する光ビームのフォーカス位置(光軸方向の位置)を示すグラフである。時間の経過に伴ってフォーカス位置(光ビームの集束点位置)が上昇している。図示されている状況では、光ディスクの下方に位置していた対物レンズが、時間の経過に伴って光ディスクに接近し、光ビームの集束点が光ディスクの情報記録層を横切っている。光ビームの集束点が情報記録層を横切る前後で、FE信号の極性が反転する。
図8(a)および図8(b)の比較から明らかなように、BDが光ディスク装置にセットされているとき、FE信号の振幅は相対的に大きく、DVDが光ディスク装置にセットされているときは、FE信号の振幅は相対的に小さい。またBDが光ディスク装置にセットされているとき、FE信号の対称性は相対的に良好で、DVDが光ディスク装置にセットされているときは、FE信号の振幅は相対的にずれている。
このようにBD用の光学系を用い、かつ、球面収差補正もBD用に最適化されている状態でFE信号の波形を観察すると、光ディスク装置に装填された光ディスクがBDである場合と、そうでない場合とで、FE信号の波形に形状変化が発生していることがわかる。
FE信号の波形を規定するパラメータは、例えば「振幅」および「対称性」に基づいて以下のように定義することができる。
まず、FE信号のS字カーブにおける最大値(電圧値)を図9に示すように「X1」とし、その最小値を「X2」とする。このとき、FE信号の「振幅」は、「X1−X2」で定義されることになる。一方、「対称性」は、例えば1−(|X1+X2|/振幅)で定義することができる
図9に示されている波形では、X2は負の値を有しており、その絶対値|X2|は、正の値を有するX1の絶対値|X1|に近い。このため、|X1+X2|はゼロに近い小さな値を有することになり、「対称性」を示す{1−(|X1+X2|/振幅)}の値は1に近い。一方、|X2|が|X1|に比べて格段に小さい場合、|X1+X2|と|X1−X2|との差異が小さくなるため、「対称性」を示す{1−(|X1+X2|/振幅)}の値は、0に近づく。|X1|が|X2|に比べて格段に小さい場合も同様である。
図8(a)に示されている波形の場合、「振幅」は2a、「対称性」は1であり、図8(b)の波形の場合、「振幅」は1.2a、「対称性」は約0.8である。このように、FE信号の波形を定量的に測定・評価することにより、FE信号の波形の変化を検知することができる。
図10は、光ディスクから得られるFE信号の振幅と、光ディスクの基材厚との関係を示すグラフである。このFE信号の振幅は、BD用光学系を用い、BDにおける球面収差を最小化するように球面収差補正部を調節して得られる値である。このため、基材厚がBDの基材厚(約0.1mm)に等しいとき、振幅は最大となり、基材厚がDVDやCDの基材厚に等しいときは、振幅が減少する。
図11(a)および図11(b)は、それぞれ、BD用の光学系を用いてBDから得られるFE信号の「振幅」および「対称性」を示すグラフである。球面収差補正量がBDに適した値に設定されているとき、FE信号の振幅および対称性は、相対的に大きな値を示すが、(対称性が相対的に大きいという表現はあまりよくないと思います。相対的に0に近い値を示す、図11bは3次関数のほうが適当かと思われます)球面収差補正量をBDの最適値からずらすと、FE信号の振幅が低下し、対称性が悪化する。
このようにBD用の光学系を用い、かつ、BDから得られるFE信号の「振幅」および「対称性」を測定すれば、球面収差補正量の変化に応じて「振幅」および「対称性」に変化が生じることを検知できる。一方、BD用の光学系を用い、BD以外の光ディスク(DVD、CD)から得られるFE信号の「振幅」および「対称性」を測定すると、球面収差補正量を変化させても、「振幅」および「対称性」は、小さい値、ずれた状態を維持したまま、ほとんど変化しない。
図12は、BD用の光学系を用いてDVDやCDから得られるFE信号の波形を示すグラフである。図12(a)および図12(b)は、それぞれ、異なる球面収差補正量(図面にもそれぞれ(a)(b)の補正量を記載する)のもとで得られたFE信号の波形を示しているが、この場合、球面収差補正量を所定範囲内で変化させても、FE信号の振幅および対称性は、相対的に小さい状態を維持し、大きな変化は検知されない。図12の例では、いずれの場合も、振幅は1.5b、対称性は約0.67である。ここで、図8と図12とを比較するとわかるように、b<aである。
このように本発明では、ある特定種類の光ディスク(例えばBD)に対応した光学系を用い、球面収差量を変化させつつFE信号の振幅や対称性に変化が生じるか否かを測定する。そして、その振幅や対称性が球面収差補正量の変化に応じて大きく変化したときは、上記光学系に対応した光ディスク(例えばBD)が光ディスク装置に装填されていると判定する。一方、そのような変化が検知されない場合は、上記光学系に対応する光ディスク以外の光ディスク(例えばDVDまたはCD)が光ディスク装置に装填されていると判定することになる。なお、ディスク判別に用いる信号はFE信号に限定されず、トラッキングエラー(TE)信号や再生信号(RF信号)などの他の信号であってもよい。
以上、BD用の光学系を用いることにより、光ディスク装置に装填された光ディスクがBDか否かを判定する例を説明してきたが、本発明では、DVD用光学系またはCD用光学系を用いても、同様にディスク判別を行うことができる。
以下、本発明による光ディスク装置の実施形態を説明する。
(実施形態1)
まず、本発明による光ディスク装置の第1の実施形態を説明する。
本実施形態では、基材厚0.1mm(BDの基材厚)で球面収差が発生しない収差補正条件に設定してFEの振幅および対称性を測定し、ディスク判別値を計算する。次に、基材厚0.12mm(BDの基材厚範囲外)で球面収差が発生しない収差補正条件に設定を変更してFE信号の振幅および対称性を測定し、ディスク判別値を計算する。
こうして得られたディスク判別値の変化の割合が所定値(しきい値)よりも大きければ、光ディスクがBDであると判定し、しきい値以下であれば、BD以外の光ディスクであると判断する。
なお、BD用の光学系では、対物レンズの焦点距離が0.4mm程度と短いため、DVD、CDのようにディスク表面から深い位置にある情報記録層に光ビームの焦点を結ぶことができない。このため、BD用光学系を用いてDVDやCDに対するディスク判別動作を行うときは、ディスク表面(基材厚0mm)からの反射光に基づいてFE信号などの信号を生成し、ディスク判別値を計算することになる。
<光ディスク装置の構成>
まず、図13を参照しつつ、本実施形態における光ディスク装置の構成を説明する。図13は、本実施形態の光ディスク装置100の構成を示す図である。
図示されている光ディスク装置100の基本的な構成は、光ピックアップ30と、光ディスク制御部40と、ディスクモータ120などに大別される。
光ピックアップ30は、光ディスク装置100に装填された光ディスク102の情報記録層(図13において不図示)に光ビームを照射する光学系を有している。光ピックアップ30は、光ディスク102で反射された光ビームを所定の受光領域において受光し、各受光領域の受光量に応じた電気信号を出力する。
光ディスク制御部40は、光ディスク装置100の主要な動作を制御し、好ましくは複数または単数の半導体チップ(集積回路装置)によって構成されている。光ディスク制御部40は、光ピックアップ30から出力された電気信号に基づいて各種の制御信号を生成し、光ディスク102の情報記録層に光ビームの焦点を移動するとともに、フォーカス制御およびトラッキング制御等を行う。光ディスク制御部40は、光ディスク102からデータを読み出してエラー訂正等の処理を行い、再生信号として出力する。光ディスク制御部40が行う各種の処理は、ハードウェア的に実行されても良いが、ソフトウェア、またはソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせによって実行されても良い。FE信号に基づいて、FE信号の振幅などを測定し、ディスク判別を行うための演算は、好ましくはデジタル信号処理によって実行される。
以下、これらの構成要素をさらに具体的に説明する。
まず光ピックアップの構成を説明する。図示されている光ピックアップ30は、光源122と、カップリングレンズ124と、偏光ビームスプリッタ126と、球面収差補正装置128、対物レンズ130と、アクチュエータ132と、集光レンズ134と、光検出器136とを有している。
光源122は、光ビームを放射する半導体レーザから構成される。簡単のため、図13には単一の光源122が示されているが、実際の光源は、異なる波長の光ビームを放射する例えば3つの半導体レーザから構成される。具体的には、1つの光ピックアップがCD、DVD、およびBD用に異なる波長の光ビームを放射する複数の半導体レーザを備えるが、図13では、簡単のため、1つの光源122として記載している。
カップリングレンズ124は、光源122から放射された光ビームを平行光にする。偏光ビームスプリッタ126は、カップリングレンズ124からの平行光を反射する。光ディスクの種類に応じて光源122における半導体レーザの位置や、放射される光ビームの波長が異なるため、光ディスク102の種類に応じて最適な光学系の構成は異なる。このため、実際の光ピックアップ30の構成は、図示されているものに比べて複雑である。
対物レンズ130は、偏光ビームスプリッタ126で反射された光ビームを集束する。対物レンズ130の位置は、アクチュエータ132がFE信号およびTE信号に基づいて所定の位置に制御する。光ディスク102の情報記録層からデータを読み出し、あるいは情報記録層にデータを書き込むとき、対物レンズ130によって集束された光ビームの焦点は、情報記録層上に位置し、情報記録層上に光ビームのスポットが形成される。図13には、1つの対物レンズ130が記載されているが、現実には複数の対物レンズ130が備えられており、光ディスク102の種類に応じて異なる対物レンズ130が用いられることになる。データの記録/再生時は、光ビームの焦点が情報記録層における所望のトラックを追従するようにフォーカスサーボおよびトラッキングサーボが動作し、対物レンズ130の位置が高精度に制御される。
本実施形態では、光ディスク102が光ディスク装置100に装填された後、データの記録/再生動作を行なう前に、装填された光ディスク102の種類を判別するためにディスク判別の動作を実行する。ディスク判別動作が行われるとき、対物レンズ130は、アクチュエータ132の働きにより光軸方向に沿って大きく位置を変化させることになる。
球面収差補正部128は、例えば光軸方向に位置を変化させることのできる補正用レンズ(不図示)を備え、補正用レンズの位置を調節することにより、球面収差の状態(補正量)を変化させることができる(ビームエキスパンダ方式)構成を備えている。球面収差補正部128の構成は、このようなビームエキスパンダ方式の構成を備えている必要は無く、液晶素子によって収差を補正する構成を備えていても良い。
光ディスク102の情報記録層で反射された光ビームは、対物レンズ130、球面収差補正部128、および偏光ビームスプリッタ126を通過し、集光レンズ134に入射する。集光レンズ134は、対物レンズ130および偏光ビームスプリッタ126を通過してきた、光ディスク102からの反射光を光検出器136上に集束させる。光検出器136は、集光レンズ134を通過した光を受け、その光信号を各種の電気信号(電流信号)に変換する。光検出器136は、例えば4分割の受光領域を有している。
次に、図14を参照しながら、本実施形態に好適に用いられる光ピックアップ30のより具体的な構成例を詳しく説明する。
図14に示す光ピックアップ30は、短波長光学ユニット1と長波長光学ユニット3とを備えており、これらの光学ユニット1、3から出た光ビームは、球面収差補正部を介して光ディスク2に照射される。この光学ユニット1、3は、図13に示されている光源122に相当する。
短波長光学ユニット1は、波長約405nmの光ビームを放射する光源部1a、光ディスク2から反射された光を受ける信号検出用の受光部1b、光源部1aの光量モニタ用の受光部1c、および光学部材1dを備えている。光源部1aには青紫色のレーザ光を放射する窒化物半導体レーザ(不図示)が設けられている。光源部1aから放射された光ビームは、光学部材1dに入射し、その一部は光学部材1dで反射されて受光部1cに入る。光源部1aから放射された光ビームのほとんどは、光学部材1dを透過し、光ディスク2に導かれる。
短波長光学ユニット1から出た光ビームは、短波長光ビームの非点収差を打ち消すビーム整形レンズ4を通過する。ビーム整形レンズ4の両端には、凸部4a及び凹部4bが設けられており、短波長光学ユニット1から出た光は、凸部4aに入射し、凹部4bから出射する。ビーム整形レンズ4から出た光ビームは、光学部品5に透過してビームスプリッタ7に入射する。
一方、長波長光学ユニット3は、波長約660nmの光ビーム(DVD用)および波長約780nmの光ビーム(CD用)を放射する光源部3a、光ディスク2から反射されてきた光を受ける信号検出用の受光部3b、光源部3aの光量モニタ用の受光部3c、および光学部材3dとを備えている。この例における光源部3aは1つの半導体レーザから構成されているが、各々が異なる波長のレーザビームを放射する2つの半導体レーザから構成れていても良い。
光源3aから放射された光ビームは、光学部材3dに入射し、その一部は光学部材3dにて反射されて受光部3cに入る。光源部3aから放射された光のほとんどは、光学部材3dを透過して光ディスク2に導かれる。
長波長光学ユニット3から放射された光はリレーレンズ6を透過してビームスプリッタ7に入射する。リレーレンズ6は、長波長光学ユニット3から放射された光を効率よくビームスプリッタ7に導くため設けられる。
ビームスプリッタ7は、接合された2つの透明部材7b、7cから形成されている。透明部材7b,7cの間には傾斜面7aが設けられ、傾斜面7aには波長選択膜が設けられている。短波長光学ユニット1から放射された光が入射する透明部材7cの傾斜面7aには、波長選択膜が直接形成されている。ビームスプリッタ7は、短波長光学ユニット1から出射された短波長の光を反射し、長波長光学ユニット3から出射された光を透過させる。すなわち短波長光学ユニット1から出射された光と、長波長光学ユニット3から出射された光とを、ほぼ同一方向に導く働きをする。
ビームスプリッタ7から出た光は、球面収差補正部の補正レンズ8を透過してから光ディスク2に導かれる。補正レンズ8は、スライダ8bに取り付けられ、スライダ8bは、略平行に設けられた一対の支持部材8aに移動可能に取り付けられている。ヘリカル状の溝が設けられたリードスクリュー8cが支持部材8aに対して略平行となるように設けられている。リードスクリュー8cの溝に係合する突起がスライダ8bの端部に設けられている。リードスクリュー8cには、ギア群8dが結合されており、ギア群8dにはステッピングモータ8eが接続されている。ステッピングモータ8eの駆動力は、ギア群8dを介してリードスクリュー8cに伝えられ、リードスクリュー8cが回転する。その結果、スライダ8bは、支持部材8aに沿って移動することになる。こうして、ステッピングモータ8eの動作を調節することにより、補正レンズ8をビームスプリッタ7に近づけたり、ビームスプリッタ7から遠ざけたりすることができる。このようにして補正レンズ8の位置を光軸方向に前後させることにより、光ディスク2に照射される光ビームの球面収差状態が変化し、球面収差の補正を行うことができる。この場合、球面収差の補正量は、補正レンズ8の位置シフト量に対応し、球面収差補正部の「状態」は、補正レンズ8の位置によって規定される。
補正レンズ8を光軸方向に移動させながら、光ディスクで反射される光ビームを検知することにより、球面収差の程度を評価することができる。例えば、実際に光ディスクで反射される光ビームに基づくFE信号の波形から、球面収差を最も小さくするような補正レンズ8の位置を決定することができる。球面収差を最小化する補正レンズ8の位置は、前述したように光学系や光ディスク2の基材厚に応じて異なる。特定の光学系および基材厚によって定まる球面収差補正量(補正レンズ8の位置シフト量)は、光ディスク装置ごとに僅かに変動する可能性はあるが、光ディスク装置の出荷時において、光学系および基材厚と球面収差補正量との正確な関係を求めておき、例えばテーブルなどのデータとして光ディスク装置のメモリ内に記録しておくことができる。
補正レンズ8を透過した光は、立ち上げミラー9に入射する。立ち上げミラー9には短波長の光に対して作用する1/4波長部材9aが設けられており、1/4波長部材9aは、復路光の偏光方向を往路光の偏光方向に対して略90度回転させる機能を有している。立ち上げミラー9のうち、各光学ユニット1、3から出た光が入射する面には波長選択膜9bが設けられている。波長選択膜9bは、長波長光学ユニット3から出た長波長の光のほとんどを反射し、短波長光学ユニット1から出た短波長の光のほとんどを透過させる。
立ち上げミラー9で反射された長波長光は、長波長レーザ用の対物レンズ10に入射する。長波長レーザ用の対物レンズ10は、立ち上げミラー9で反射された光を光ディスク2に集束する。対物レンズ10と立ち上げミラー9の間に設けられた光学部品11は、DVD及びCDに対応した開口数を実現する開口フィルタと、約660nmの波長を有する光に対する偏光ホログラムと、1/4波長板を具備している。偏光ホログラムは、波長約660nmの光を回折し、TE信号やFE信号を生成するための光束に分離する。1/4波長部材は、約660nm及び約780nmの波長の復路における偏光方向を往路における偏光方向から約90度回転させる。
立ち上げミラー9を透過した短波長光は、立ち上げミラー12に入射する。立ち上げミラー12には、短波長光のほとんどを反射する反射膜が設けられている。対物レンズ13は、立ち上げミラー12から反射してきた光を光ディスク2に集束する。対物レンズ13と立ち上げミラー12との間は、色消し回折レンズ14が配置されている。色消し回折レンズ14は、短波長の光が通過する各光学部品などで生じる色収差を低減する。
光ディスク2で反射された短波長光および長波長光は、それぞれ、往路とは反対の復路を通って短波長光学ユニット1および長波長光学ユニット3に戻ることになる。
光ディスク2から反射してきた短波長光は、光学部品5、ビーム整形レンズ4を経由して短波長光学ユニット1に入射する。光学部品5は、光ディスク2で反射された光を、主にTE信号生成のために複数の光ビームに分離する。これらの光ビームは、光学部材1dを介して受光部1bに入射し、受光部1bで電気信号に変換される。この電気信号に基づいて、FE信号、TE信号、およびRF信号を生成するため、光ディスク2からの反射光はホログラム1eで複数本の回折光に分離され、受光部1bの所定領域に入射する。
一方、光ディスク2から反射されてきた長波長光は、光学部材3dを介して受光部3bに入射し、受光部3bで電気信号に変換される。この電気信号に基づいて、FE信号、TE信号、およびRF信号が生成される。光学部材3dには、CD用のFE信号を生成するために光ディスク2からの反射光を複数本に回折光に分離し、それぞれ、受光部3bの所定領域に導くホログラム3eが設けられている。
本実施形態の光ディスク装置に使用可能な光ピックアップ30は、図14に示す構成を有するものに限定されないが、図14の構成は、光ピックアップの小型化する上で有利である。
次に、再び図13を参照しながら、光ディスク制御部40の構成を説明する。
図13の光ディスク制御部40は、フォーカス制御部140、球面収差制御部142、レーザ制御部144を備えており、これらを介してCPU146が光ピックアップ30の各種動作を制御する。光ディスク制御部40は、FE信号生成部150と、振幅検出部152、対称性検出部154、およびディスク判別部160を備えている。
フォーカス制御部140は、CPU146の指示に従ってアクチュエータ132を駆動し、対物レンズ130を光軸方向に沿って任意の位置に移動させることができる。
球面収差制御部142は、CPUの指示146に従って球面収差補正部128を所定の設定状態に制御する。具体的には、図14に示すステッピングモータ8eが球面収差制御部142からの制御信号に基づいて動作し、補正レンズ8を所定の位置に移動させる。補正レンズ8の位置(光軸方向の位置)を変えることにより、光ビームの球面収差状態を調節することができる。この例では、補正レンズ8の位置が図13における球面収差補正部128の状態を規定することになる。
レーザ制御部144は、光源122が所定パワーの光ビームを出射するように光源122を駆動する。
FE信号生成部150は、光検出部136に含まれる複数の受光領域から出力される電気信号に基づいてFE信号を生成する。FE信号の生成法は、特に限定されず、非点収差法を用いたものでもよいし、ナイフエッジ法を用いたものであってもよい。また、SSD(スポット・サイズド・ディテクション)法を用いたものであってもよい。FE信号生成部150から出力されるFE信号は、振幅検出部152および対称性検出部154に入力される。
振幅検出部152は、対物レンズ130が光軸方向に移動している間におけるFE信号の最大値と最小値との差から「振幅」を測定する。一方、対称性検出部154は、対物レンズ130が光軸方向に移動している間におけるFE信号の最大値および最小値から「対称性」を測定する。
ディスク判別部160は、振幅検出部152および対称性検出部154によって測定された「振幅」および「対称性」に基づいて、光ディスク装置に装填されている光ディスクの種類が、現在採用している「光学系」に合致しているかどうかを判断し、その結果をCPU146に送る。
本実施形態におけるディスク判別は、「振幅」×「対称性」の値に基づいて行い、「振幅」×「対称性」の値を「ディスク判別値」として用いている。CPU146の指示に従って、球面収差の設定ごとにディスク判別値を計算して記憶する。球面収差の各設定におけるディスク判別値の差異(変化割合)が所定以上であるとき、ディスク判別部160は、搭載されている光ディスクが、使用中の光学系に合致した光ディスクであると判定する。
光検出器136の出力は、不図示の信号再生部にも入力され、信号再生部内のハイパスフィルタ、イコライザ(EQ)、二値化部、およびECC/復調部を経てRF信号が再生される。RF信号は、光ディスク102の情報記録面の反射率の局所的変化に対応した信号であり、アドレス情報やユーザデータの再生に用いられる。
以下、図13に加えて図15を参照しながら、ディスク判別の手順を説明する。
まず、ステップS1にて、BDに対応する設定を行う。具体的には、CPU146からの指示によりBD用の光学系を選択する。具体的には、光源122に含まれるBD用の青紫半導体レーザに駆動電流を供給し、パワー0.25mWの光ビーム(波長:約405nm)を放射させ、その光ビームを開口数0.85の対物レンズ130によって集束する。図13に示す球面収差制御部142は、基材厚0.1mmの場合に球面収差が発生しないように球面収差補正部128を調節する。本実施形態では、球面収差補正部128における補正レンズを基材厚0.1mmに対応する位置に移動させる。
次に、ステップS2では、対物レンズ130を光ディスク102から遠ざける。具体的には、フォーカス制御部140により対物レンズ130を光軸方向に沿って降下させ、光ビームの集束点を光ディスク102から十分に離れた領域に位置させる。
ステップS3では、対物レンズ130を光ディスク102に近づけながら、FE信号の振幅・対称性を検出する。このとき、フォーカス制御部140は、光ビームの集束点をディスク表面から例えば深さ0.2mm以上の位置まで移動させる。光ビームの集束点が移動している間、振幅検出部152はFE信号の最大値および最小値を検出し、「振幅」を決定する。また同時に対称性検出部154はFE信号の最大値および最小値に基づいて「対称性」を決定する。ディスク判別部160は、FE信号の振幅および対称性の積を計算し、得られた値をステップS4で「ディスク判別値1」として記憶する。
ステップS5では、ステップS2と同様に対物レンズ130を光ディスク102から遠ざける。ステップS6では球面収差設定を変更する。すなわち、基材厚0.12mmの場合に球面収差が発生しないように球面収差制御部142が球面収差補正部128を調節する。本実施形態では、球面収差補正部128における補正レンズを基材厚0.12mmに対応する位置に移動させる。
このあと、ステップS7では、ステップS3と同様に対物レンズ130を光ディスク102に近づけながら、FE信号の振幅および対称性を求め、ディスク判別部160がディスク判別値を計算する。ステップS8では、計算によって求めたディスク判別値をディスク判別部160が「ディスク判別値2」として記憶する。ステップS9では、対物レンズ130を光ディスク102から遠ざける。
この後、ステップS10において、最終的なディスク判別を行う。すなわち、ディスク判別部160は、ディスク判別値1とディスク判別値2との間にある差異をディスク判別値1で除した値を算出し、その値の絶対値が「しきい値」よりも大きい場合は、光ディスク102がBDであると判定する。一方、上記の値の絶対値が「しきい値」以下であれば、光ディスク102がBD以外の光ディスクであると判定する。
このように、本実施形態の光ディスク装置によれば、球面収差補正部128の設定を変化させることにより、使用中の光学系に対応した光ディスクが装填されているか否かを判定することができる。本実施形態では、ディスク表面および情報記録層の両方を正しく検出する必要が無く、また、複数の球面収差状態における信号の変化割合を検知するため、従来技術について指摘したような問題がない。
なお、本実施形態では、FE信号の振幅および対称性の積をディスク判別値と定義しているが、ディスク判別値は、FE信号の振幅および対称性の一方のみによって定義していても良い。ただし、装填された光ディスクの基材厚に対して、球面収差補正量が変化したとき、FE信号の対称性よりも振幅の方が敏感に変化するため、FE信号の対称性のみによってディスク判別を行うよりは、FE信号の振幅のみ、または、振幅と対称性の両方に基づいてディスク判別を行うことが好ましい。
さらに光ディスクによっては反射率がばらつくことの影響を低減するため、FE信号の振幅を光量信号(AS)で除算して得られる「正規化FE信号」を用いて判別を行っても良い。あるいは、「正規化FE信号」として、FE信号の差動入力をそれぞれ加算して得られる和信号(FS)でFE信号の振幅を除算した値を用いても良い。
上記の実施形態では、光ディスクの表面から反射される光がFE信号に及ぼす影響を無視している。しかしながら、光ディスクの表面からも光ビームの部分的な反射は生じるため、そのようにして反射された光からFE信号にS字カーブが観察される場合がある。
図16(a)、(b)は、それぞれ、図7(a)、(b)に対応する図面であり、異なる点は、図16(a)、(b)の例において、光ディスクの表面から得られる小さなS字カーブが観察されていることにある。
以下の表1は、球面収差が最小化される基材厚が100μm、75μmとなるように収差補正条件を設定した場合において、BDの表面および情報記録層(BD層)から得られるS字カーブの振幅及び対称性を示している。
Figure 0004224506
このように、球面収差が最小化される基材厚が100μmとなる収差補正条件から、球面収差が最小化される基材厚が75μmとなる収差補正条件に変更した場合、少なくとも1つのS字カーブの振幅が小さくなれば、その光ディスクは、基材厚100μmに対応する位置に情報記録層が存在するBDであると決定することができる。こうして、本実施形態によれば、光ディスク表面によるS字カーブが観察される場合でも、光ディスク装置に装填された光ディスクがBDか否かを簡単かつ高精度で検知することができる。
図16(c)、(d)は、それぞれ、球面収差が最小化する基材厚を100μm、75μmに設定した状態で、DVDから得られたFE信号を示している。この例では、BD用の光ビームの焦点距離が短く、BD用光ビームの焦点はDVDの情報記録層、すなわちDVD層にまで達していない。したがって、FE信号中に現れるS字カーブは、DVDの表面での反射によるものだけである。
このように、DVDの表面反射に起因してFE信号にS字カーブが発生しても、その位置で球面収差は最小化されていないため、収差条件の変更によるS字カーブの波形変化はほとんど生じない。したがって、FE信号中に観察される全てのS字カーブ(1個または複数個のS字カーブ)について、球面収差条件の変更による振幅変化が観察されなければ、その光ディスクは「BDでない」と結論付けることができる。
なお、図7(c)の例では、BD用の光学系を用いてもDVDの情報記録層に光ビームのフォーカス位置が達しているが、本発明によるディスク判別を行うためには、図16(d)及び図16(d)に示すように、上記光ビームのフォーカス位置がDVDの情報記録層まで達しなくてもよい。光ビームのフォーカス位置がDVDの情報記録層に達しない場合、光ディスクの表面によるS字カープの波形は球面収差補正条件の変更によって変化せず、その結果、「BDではない」と判定できるからである。
装填されている光ディスクが「BDではない」と判定された場合、その光がDVDかCDかを判別するが、この判別については後述する。
(実施形態2)
上記の実施形態では、BDの基材厚として1つの値を選択しているが、規格で許容されているBDの基材厚は0.095mm〜0.105mmの範囲にある。従って、実際に流通するBDの厚さは、0.095mm〜0.105mmの範囲内のいずれかの値をとることになる。このため、光ディスク装置に装填されたBDの実際の基材厚が0.1mからずれていた場合、例えば実際の基材厚が0.105mmであった場合、実施形態1の光ディスク装置で求めたディスク判別値1とディスク判別値2との差異が小さくなり、判別を誤る可能性がある。
このような問題を解決するため、本実施形態では、BDの基材厚に関する規格上の範囲内で球面収差補正量を変化させ、各球面収差補正量でディスク判別値を求めることにより、最も大きなディスク判別値を「ディスク判別値1」として決定する。設定した球面収差補正量に対応した基材厚に最も近い基材厚を有するBDが光ディスク装置に装填されているとき、ディスク判別値が最も大きくなるからである。
以下、図17を参照しながら、本実施形態におけるディスク判別の手順をより詳細に説明する。
本実施形態では、BDの基材厚に近い複数の基材厚0.095mm、0.1mm、0.105mmで球面収差が発生しないように球面収差補正を3段階に変化させる。これらの基材厚は、BDの基材厚のばらつきの範囲内から選択されたものである。3段階に異なる球面収差補正条件のもとで、それぞれ、FE信号の振幅および対称性を測定する。具体的には、ステップS21において、基材厚0.095mmに対する球面収差補正の設定を行う(BD対応設定A)。この状態で、図13の対物レンズ130を光軸方向に大きく前後させ、図9に示すようなFE信号のS字カーブを検知する。このFE信号の振幅および対称性に基づいて、ステップS22ではディスク判別値1Aを測定し、メモリに保存する。
ステップS23では、図13に示す球面収差補正部128を制御して、その設定(補正レンズの位置)を変更することにより、基材厚0.1mmに対する球面収差補正状態に設定する(BD対応設定B)。この状態で、対物レンズ130を光軸方向に大きく前後させ、FE信号の振幅および対称性を求める。ステップS24では、ディスク判別値1Bを測定し、メモリに保存する。
同様に、ステップS25では、球面収差補正部128を制御して、その設定(補正レンズの位置)を更に変更することにより、基材厚0.105mmに対する球面収差補正状態に設定する(BD対応設定C)。この状態で、対物レンズ130を光軸方向に大きく前後させ、FE信号の振幅および対称性を求める。ステップS26では、ディスク判別値1C測定し、メモリに保存する。
実際に装填されている光ディスクがBDであり、その基材厚が0.105mmであったとすると、3つのディスク判別値1A〜1Cのうち、基材厚を0.105mmに対する球面収差補正を行った状態で測定したディスク判別値1Cが最も大きな値を示すことになる。ステップS27では、求めた3つのディスク判別値1A〜1Cのなかで最も大きな値を「ディスク判別値1」とし、メモリ内に保存する。
次に、ステップS28において、基材厚0.12mm(BDの基材厚の範囲外)で球面収差が発生しないように球面収差補正量を設定し、FE信号の振幅および対称性を測定する。こうして、ディスク判別値2を求め、メモリ内に保存する(ステップS29)。
BD以外の光ディスク、例えばDVDでは、基材厚0.095〜0.12mmで球面収差を最小化する条件では、得られるFE信号の振幅および対称性はほとんど変化しない。しかし、BDの場合は、実際のBDの基材厚が例えば0.105mmであったとすると、球面収差を最小化する基材厚を0.1mmするか0.105mmに設定するかによって、FE信号の振幅および対称性は大きく異なる。
本実施形態では、このようにして求めたディスク判別値1(最初に測定した3つのディスク判別値のうち最も大きな値)とディスク判別値2に基づいて、ディスク判別を行う(ステップS30)。このため、現実の光ディスクの基材厚がばらついても、正しくディスク判別を行うことができる。
なお、球面収差は、光ディスクの基材厚のばらつきだけではなく、光学系が有する光学特性のばらつきや、環境温度によっても変化する。このため、球面収差を最小化するために必要な球面収差補正部の設定は一定ではない。したがって、実際に球面収差補正量を最小化するために必要な補正量(図14における補正レンズ8の位置)は、前もって1つの値に特定できない場合がある。そのような場合は、球面収差の補正量を変更しつつFE信号などを実際に測定し、球面収差が最も小さくなる(最小化された)補正量を決定することが好ましい。
(実施形態3)
上記の各実施形態では、BD光学系のみを用いてディスク判別を行っているが、本発明は、このような場合に限定されない。例えばBD/DVD/CDの全てに対応するマルチドライブにおいて、DVD光学系を用いて球面収差補正部による収差補正を行うことができる場合は、DVD光学系を用いて、DVD/CDの判別を行うことも可能である。例えば図14に示す光ピックアップ30を用いる場合、DVD/CD用の光ビームに対しても球面収差補正を行うことができる。この場合、最初にBD光学系を用いて光ディスクがBDか否かを判定し、BDではないことがわかったならば、次には、DVD光学系を用いて本発明によるディスク判別を行い、その光ディスクがDVDか否かを判定してもよい。あるいは、最初にDVD光学系を用いて光ディスクがDVDか否かを判定した後、BD光学系を用いて光ディスクがBDか否かを判定してもよい。ただし、BD光学系に含まれる対物レンズの開口数(NA)は他の光ディスクに用いる対物レンズの開口数よりも大きいため、BD光学系を用いたときに球面収差が大きく発生しやすく、本発明によるディスク判別の検出感度が高くなる。このため、BD光学系を用いて最初にBDか否かを判定することが好ましい。
(実施形態4)
CDが誤って逆(裏返し)に装填されている場合、CDの情報記録層は、光ディスクの光入射側表面、すなわちCDのレーベル面側表面から深さ0.05mm程度の位置にある。この深さは、BDの情報記録層の深さに近い大きさを有しているため、BDの基材厚に対応する球面収差補正条件でFE信号の振幅、対称性が大きくなる可能性があり、逆に装填されたCDを正しく装填されたBDであると誤って判定するおそれがある。
このような問題を解決するためには、図18に示すような手順でディスク判別を行うようにしてもよい。
まず、ステップS41において、BDに対応する球面収差補正条件の設定し、ステップS42において、ディスク判別値1を測定し、メモリに保存する。次に、ステップS43において、BDに対応する球面収差補正条件から外れた球面収差補正条件の設定を変更し、ステップS44において、ディスク判別値2を測定し、メモリに保存する。これらの手順は、実施形態1について説明した通りである。
次に、こうして得られたディスク判別値1とディスク判別値2との差の絶対値をディスク判別値1で割った値を第1のしきい値(しきい値1)と比較し(ステップS45)、第1のしきい値以下のときは、装填された光ディスクをBD以外の光ディスクと判定する。
次に、ステップS46において、ディスク判別値1とディスク判別値2との差の絶対値をディスク判別値1で割った値を、第1のしきい値よりも大きな第2のしきい値(しきい値2)と比較する。第2のしきい値よりも大きいときはBDと判定し、第2しきい値以下であるときは、BDまたは逆装填されたCDであると判定する(ステップS47)。
BDまたは逆装填されたCDであると判定されたときは、次に、ステップS48において、基材厚0.05mmで球面収差が発生しないように球面収差補正量(CD逆装填に対応する球面収補正量)を設定し、FE振幅・対称性を測定する。この結果得られるディスク判別値3とディスク判別値1とを比較し(ステップS50)、ディスク判別値3がディスク判別値1よりも低下したならば、装填された光ディスクをBDと判定し、そうでないときは、逆装填されたCDであると判定することができる。
なお、1層のみの情報記録層を備える単層BDと、CD裏装填とを判別する場合は、基材厚0.05mmで球面収差を最小化するように球面収差補正量を設定する必要はなく、0.05mmに近い値を採用しても良い。例えば基材厚0.075mmで球面収差を最小化する設定で得られるFE信号の振幅と、基材厚0.1mmで球面収差を最小化する設定で得られるFE信号の振幅とを比較してもよい。単層BDの場合、基材厚0.1mmの設定時に比べて基材厚0.075mmの設定時にはFE信号の振幅が充分に低下するが、裏装填CDの場合、そのレーベル面の厚さが0.050mm以下であるため、基材厚0.1mm設定時に比べて、基材厚0.075mmの設定時はFE信号の振幅は充分に大きくなる。
(実施形態5)
本発明によるディスク判別は、公知のディスク判別方法によってディスク判別が行えなかったときにのみ実行するようにしてもよい。
実施形態1の動作では、対物レンズを光軸方向に大きく移動させることによりディスク判別値を求める工程が2回であるため、公知のディスク判別方法よりも判別に時間を要する可能性がある。このため、通常は公知のディスク判別のためのシーケンスを実施し、それによって判別できない場合のみ、本発明によるディスク判別を実行すれば、ディスク判別に要する時間を全体として短縮することができる。
(実施形態6)
次に、図19(a)及び図19(b)を参照して、収差補正条件を変更するタイミングの例を説明する。図19(a)及び図19(b)は、それぞれ、光ディスク200に対して光ビームのフォーカス位置が上下する様子を示している。図中の横軸(矢印)は、ディスク判別動作中の時間の経過を意味している。
図19(b)に示す例では、第1の収差補正条件(例えば基材厚100μmに対応)で、対物レンズ250を上昇させてFE信号におけるS字カーブの波形を検出した後、対物レンズ250を初期の位置に退避させている。その後、第2の収差補正条件(例えば基材厚75μmに対応)で、対物レンズ250を再び上昇させてFE信号におけるS字カーブの波形を検出する。
ディスク判別のためにFE信号におけるS字カーブの波形を検出するときは、一定の収差補正条件を維持したまま、対物レンズ250を上昇させる必要がある。したがって、対物レンズ250の上昇に伴って、収差補正レンズの位置も変化し、これらのレンズ間隔が一定に保持される。しかし、収差補正条件の変更は、図6(a)〜(c)に示すように、対物レンズ250と収差補正レンズとの距離を変化させて行なうことができる。図19(a)の例では、第1の収差補正条件でS字カーブの波形を検知した後、対物レンズ250が下降するとき、対物レンズ250と収差補正レンズとの距離を調整し、収差補正条件を例えば基材厚100μmから基材厚75μmに対応するものに変更する。
次に、図19(b)を参照する。
図19(b)に示す例では、第1の収差補正条件(例えば基材厚100μmに対応)で、対物レンズ250を上昇させてFE信号におけるS字カーブの波形を検出した後、第2の収差補正条件(例えば基材厚75μmに対応)に変更する。そして、第2の収差補正条件で対物レンズ250を下降させてFE信号におけるS字カーブの波形を検出する。
このように、ディスク判別動作中における収差補正条件の変更は、対物レンズ250の上下の過程における適切なタイミングで実行され得る。
(実施形態7)
図19(a)及び図19(b)を参照して説明した例では、停止した光ディスク200に対して対物レンズ250を上下させているが、本発明におけるディスク判別動作は、光ディスクを回転させながら実行することもできる。光ディスクの表面は、回転軸に対して完全に直交しているとは限らず、僅かに傾斜している場合があり、また、光ディスク自体が湾曲している場合もある。このため、光ディスクのうち、静止している対物レンズ250の真上に位置している部分の高さが、光ディスクの回転に伴って上下に変動する現象(面振れ)が生じる。したがって、光ディスクが回転しているとき、対物レンズ250の位置が固定されていても光ディスク200と対物レンズ250との距離が周期的に変動することになる。
図20は、時刻t1における光ディスク200のBD層の位置と時刻t2における光ディスク200のBD層の位置を模式的に示している。この例の場合、光ビームのフォーカス位置は、時刻t1においてBD層に達しておらず、時刻t2においてBD層よりも上に位置している。すなわち、時刻t1から時刻t2までの間において、光ビームのフォーカス位置がBD層を通過したことになる。
本実施形態では、このような光ディスクの面振れを利用することにより、対物レンズ250の光軸方向位置を変化させることなく、ディスク判別動作を実行する。
まず、第1の収差補正条件(例えば基材厚100μmに対応)で光ディスクを回転させることにより、面振れを利用してFE信号におけるS字カーブの波形を検出する。このとき、図21(a)に示すように、例えば時刻t3から時刻t4まで期間を含む所定期間に少なくとも1つのS字カーブが観察される。次に、第2の収差補正条件(例えば基材厚75μmに対応)に変更した後、図21(b)に示すように、例えば時刻t5から時刻t6まで期間を含む所定期間内に少なくとも1つのS字カーブの波形を検出する。
この例では、対物レンズ250は上下に移動せず、光ビームのフォーカス位置は固定されているが、光ディスクの回転に伴う面振れのため、光ディスクの情報記録層と光ビームのフォーカス位置との配置が変化し、FE信号にS字カーブが観察される。図21(a)、図21(b)に示す例では、光ディスクが回転している途中で収差補正条件を変化させた場合に、FE信号中のS字カーブの波形が変化している。このため、その光ディスクはBDであると判定することができる。
このように光ディスクを回転させながら、ディスク判別を行えば、対物レンズ250の上下駆動が不要になる。また、各収差補正条件のもとで光ディスクの回転を複数回連続して行うことにより、複数のS字カーブを検出することができる。S字カーブの振幅や非対称性を複数回検出し、平均値を算出すれば、より精度の高い判別が可能になる。
(実施形態8)
次に、1つの情報記録層を備える単層BDと、2つの情報記録層を備える2層BDとの判別方法を説明する。
図22(a)及び図22(b)を参照する。ここでは、基材厚75μmの位置にL1層、基材厚100μmの位置にL0層を備える2層BDが本実施形態の光ディスク装置に装填されているとする。
まず、図22(a)に示すように、第1の収差補正条件(例えば基材厚75μmに対応)で、光ビームのフォーカス位置を上昇させてFE信号におけるS字カーブの波形を検出する。このときに、光ディスク表面、L1層、及びL0層での反射によって得られる3つのS字カーブが観察される。基材厚75μmで球面収差が最小化するように収差補正条件が設定されているため、L1層から得られるS字カーブの振幅が最大となる。
次に、光ビームの焦点を初期の位置に退避させた後、図22(b)に示すように、第2の収差補正条件(例えば基材厚100μmに対応)で、光ビームのフォーカス位置を再び上昇させてFE信号におけるS字カーブの波形を検出する。このときは、基材厚100μmで球面収差が最小化するように収差補正条件が設定されているため、L0層から得られるS字カーブの振幅が最大となる。
上記の判別動作の結果を以下の表2に示す。
Figure 0004224506
何らかの理由により、光ディスク表面からはS字カーブが観察されない場合がある。その場合は、以下の表3に示す結果が得られる。
Figure 0004224506
Figure 0004224506
単層BDは、基材厚100μmの位置のみに情報記録層(L0層)を有するため、L0層で球面収差が最小化される収差補正条件では、S字カーブの振幅は相対的に大きくなるが、それ以外の収差補正条件では、S字カーブの振幅が相対的に小さくなる。
表3と表4とを比較すると明らかなように、一定の収差補正条件で光ビームのフォーカス位置を上昇させるときに検知されるFE信号のS字カーブの個数は、2層BDでも単層BDでも等しくなる場合がある。このため、S字カーブのカウント数だけでは、2層BDか単層BDかを判別することはできない。しかし、表3に示すように、2層BDでは、観察される2つのS字カーブの両方の振幅が収差補正条件の変更に伴って変化するのに対して、単層BDでは、観察される2つのS字カーブの1方の振幅のみが収差補正条件の変更に伴って変化する。
以上の説明から明らかなように、L1層及びL0層のそれぞれで球面収差が最小化される収差補正条件のもとで、L1層及びL0層から得られるFE信号のS字カーブの振幅が「小」から「大」へ、あるいは、「大」から「小」へ変化した場合、その光ディスクを2層BDであると決定することができる。一方、収差補正条件の変化によるS字カーブの波形変化が、1つの基材厚でのみ生じる場合は、その光ディスクを単層BDであると決定することができる。
(実施形態9)
次に、2つの情報記録層を備える2層BDと、4つの情報記録層を備える4層BDとの判別方法を説明する。
4層BDは、図23に示すように、例えば基材厚100、75、60、50μmに相当する位置にL0層、L1層、L2層、L3層を備えている。
前述したディスク判別方法により、光ディスク装置に装填されている光ディスクがBDであることがわかった場合、そのBDが2層BDか4層BDかを判別するとき、以下の動作を実行することになる。
まず、基材厚60μmで球面収差が最小化される収差補正条件のもと、光ビームのフォーカス位置を上昇させてFE信号におけるS字カーブの波形を検出する。このときに、4層BDが装填されていれば、光ディスク表面、L3層、L2層、L1層、及びL0層での反射によって得られる5つのS字カーブが観察される。基材厚60μmで球面収差が最小化するように収差補正条件が設定されているため、L2層から得られるS字カーブの振幅が最大となる。
次に、光ビームの焦点を初期の位置に退避させた後、基材厚75μmで球面収差が最小化される収差補正条件のもと、光ビームのフォーカス位置を再び上昇させてFE信号におけるS字カーブの波形を検出する。このときは、基材厚75μmで球面収差が最小化するように収差補正条件が設定されているため、L1層から得られるS字カーブの振幅が最大となる。上記の判別動作の結果を以下の表5に示す。
Figure 0004224506
2層BDが装填されている場合に上記の動作を実行すると、以下の表6に示す結果が得られる。
Figure 0004224506
よって振幅をみると4層BDは、球面収差設定が基材厚60μmでのL2の振幅が大きく、球面収差設定が基材厚75μmでは、L1の振幅がそれぞれ大きくなるのに対し、2層BDは球面収差設定が基材厚60μmでは表面、L0、L1ともに球面収差がずれているために、60μmでのすべてS字の振幅は小さくなり、球面収差設定が基材厚75μmではL1層のS字振幅が大きくなる。よって4層は球面収差を変化させてもS字の振幅はあまり変化せず、2層は球面収差を変化させると60μmに対して75μmでの設定のS字の振幅は大きくなる。
以上の説明から明らかなように、収差補正条件の変更によってFE信号に現れるS字カーブの振幅の変化パターンが4層BDと2層BDとの間で異なっているため、その違いに基づいて4層BDか2層BDかを判別することができる。
このように、本実施形態によれば、球面収差を最小化する情報記録層の位置(基材厚)を適切に選択してFE信号のS字カーブの波形を検出する動作を複数回繰り返すことにより、多層BDの種類(情報記録層の数)を決定することが可能である。判別可能な多層BDの情報記録層数は、2層または4層に限定されず、他の層数であってもよい。
(実施形態10)
実施形態8、9では、光ディスク装置に装填された光ディスクがBDである場合において、そのBDが単層BDか多層BDかを判別する方法を説明したが、光ディスク装置に装填されている光ディスクは、当然にBD以外の光ディスクである場合もある。以下、図24から図26を参照しながら、光ディスクが装填された後に行う一連のディスク判別動作の流れを説明する。
まず、図24を参照する。
ステップS60において、光ピックアップ内の青色レーザからBD用の光ビームを放射させる。ステップS61において、球面収差がL0層(基材厚0.1mm)で最小化される収差補正条件に設定した後、ステップS62において、FE信号におけるS字カーブの振幅FEV0および対称性FEB0と、光量信号AS0とを測定する。次に、ステップS63において、球面収差がL1層(基材厚0.075mm)で最小化される収差補正条件に変更した後、ステップS64において、FE信号におけるS字カーブの振幅FEV1および対称性FEB1と、光量信号AS1とを測定する。
ステップS65では、ステップS62で求めたFE信号のS字カーブの振幅FEV0が所定値IGAIよりも小さいか否かを判定する。FEV0<IGAIならば(YES)、装填されている光ディスクはBD以外の光ディスクであると判定する。FEV0<IGAIの関係が成り立たない場合(NO)、ステップS66に進む。ステップS66では、ステップS62で測定されたFE信号のS字カーブの個数に基づき、光ディスクの判別を行う。すなわち、S字カープの個数が0個の場合は、情報記録層を全くBDの光スポットが通過しない、すなわち情報記録層に到達していないので装填された光ディスクをBD以外の光ディスクであると判定する。また、S字カープの個数が3個の場合は、表面と、L0層およびL1層の2つの情報記録層とが存在することが確実であるため、装填された光ディスクを2層BDであると判定する。さらに、S字カープの個数が1個または2個の場合は、ステップS67に進む。ステップS67においては、以下の式で規定されるA−Bの値を算出し、所定値(BDLVL)と比較する。所定値(BDLVL)は、0.75〜0.90の範囲内のうち、例えば0.85に設定され得る。
A−B=FEV0・(1−FEB0)/AS0−FEV1・(1−FEB1)/AS1
上記A−Bの値が大きいことは、球面収差補正条件の変更により、S字カーブの波形が大きく変化したことを意味する。すなわち、基材厚0.1mmに対応する位置に情報層(L0層)は存在するが、基材厚0.075mmに対応する位置に情報層(L1層)が存在しないことを意味する。したがって、単層BDが装填されているとき、A−Bの値が大きくなり、2層BDが装填されているときは、小さくなる。
なお、本実施形態では。ステップS64とステップS65との間に、球面収差がL0層(基材厚0.1mm)で最小化される収差補正条件に戻すステップを挿入する。
ステップS65、S66において、BD以外の光ディスクであると判定された場合、図25のフローチャートに示す工程を実行する。具体的には、まず、ステップS70において、光ピックアップ内の赤色レーザからDVD用の光ビームを放射させる。ステップS71において、球面収差がDVDのL0層(基材厚0.6mm)で最小化される収差補正条件に設定した後、ステップS72において、FE信号におけるS字カーブの振幅FEV06および対称性FEB06と、光量信号AS06とを測定する。ステップS73において、S字カーブの検出個数が3個以上であれば、表面とL0、L1の2つの情報記録層が存在することになるので2層DVDが装填されていると確定する。逆にS字カーブの検出個数が0個であれば、DVDの光スポットでは全く情報記録層を通過しない、すなわち情報記録層が1つも存在しないと確定できる。
S字カーブの検出個数が1個また2個の場合は、ステップS74において、以下の式で示されるAの値を所定値1と比較し、所定値1よりも大きければ、単層DVDまたは2層DVDが装填されていると判定し、ステップS75に進む。
A=FEV06・(1−FEB06)/AS06
Aの値が所定値1以下の場合は、CD系のディスク表面からのS字カーブが測定されているので、BD以外の光ディスクであると判定する。
ステップS75において、球面収差がCD記録層に近い位置(基材厚0.9mm)で最小化される収差補正条件に変更した後、ステップS76において、FE信号におけるS字カーブの振幅FEV09および対称性FEB09と、光量信号AS09とを測定する。この後、ステップS77において、下記の式で規定されるA−Bの値を算出し、所定値2と比較する。
A−B=FEV06・(1−FEB06)/AS06−FEV09・(1−FEB09)/AS09
こうして、球面収差補正条件の変更によりS字カーブの波形が変化したかをA−Bの値に基づいて決定する。そして、装填されている光ディスクがCD(またはその他)か単層DVDのいずれであるかを判定する。
A−Bの値が所定値2以下のときは、CD/その他の光ディスクが装填されていると決定できる。A−Bの値が所定値2よりも大きいときは、ステップ78へ進み、再度S字カーブの個数で判定する。S字カーブが1個の場合は、単層DVDが装填されていると決定でき、またS字カーブが2個の場合は、2層DVDが装填されていると決定できる。
CD/その他の光ディスクが装填されていると判定された場合、図26のフローチャートに示す工程を実行する。具体的には、まず、ステップS80において、光ピックアップ内の赤外レーザからCD用の光ビームを放射させる。
DUALディスクは、図27に示すようにA面(表面)側に基材厚0.6mmのDVD、B面(裏面)側に基材厚0.85mmのCDを貼り合わせた光ディスクで、CD層、DVD層をそれぞれひっくり返して再生する。このようなDUALディスクは、基材厚の薄いCD層(基材厚t>0.85mm)を備えているため、DUALディスクが装填されている場合、DVD(基材厚t=0.6mm)あるいはCD(基材厚t=±1.2mm)が装填されていると誤って判定されやすい。このため、本実施形態では、ステップS81において、球面収差が通常のCD(基材厚=1.2mm)で最小化される球面収差補正条件1に設定した後、ステップS82において、FE信号におけるS字カーブの振幅FEV12およびFEB12と、光量信号AS12とを測定する。その後、ステップS83で、球面収差がDUALディスクのCD層(基材厚=例えば0.85mm)で最小化される球面収差補正条件2に変更し、ステップS84において、FE信号におけるS字カーブの振幅FEV085およびFEB085と、光量信号AS085とを測定する。
この後、ステップS85において、下記の式で規定されるA、Bの値を算出し、所定値と比較する。
A=FEV12・(1−FEB12)/AS12
B=FEV085・(1−FEB085)/AS085
上記の測定によって得られた数値に基づき、A−B>所定値のとき(YES)は、装填された光ディスクをCDと判定し、A−B>所定値とはならない(NO)ときは、装填された光ディスクをDUALディスクであると判定する。
上記の各実施形態の光ディスク装置は、1つの装置でBDのみならず、DVDやCDにも対応可能な構成を備えているが、本発明は、そのような光ディスク装置に限定されず、他の光ディスク装置にも適用できる。例えば、DVDやCDには対応していないBD専用の光ディスク装置であっても、誤ってDVDやCDが装填される場合がある。このような場合、装填された光ディスクがBDではないことを記録/再生動作前に検知することが好ましい。本発明によれば、BD専用プレーヤなどの光ディスク装置に誤って装填されたDVDやCDがBDではないことを確実に判定することができる。
また、上記の各実施形態では、FE信号に基づいてディスク判別を行っているが、FE信号以外の信号、例えばRF信号、トラッキングエラー信号を用いてもよい。球面収差補正の設定により、信号波形の形状に違いが現れ、球面収差補正量が装填されているため光ディスクの基材に対応する大きさに設定されているときに、振幅が大きくなるような信号であれば、その信号を用いてディスク判別を行うことが可能である。
本発明は、多様な光ディスクに対応できる光ディスク装置や、このような光ディスク装置を備える各種の電子機器に適用できる。
光ディスク200を模式的に示す斜視図である。 (a)、(b)、および(c)は、それぞれ、CD、DVD、およびBDの断面の概略を模式的に示す断面図である。 (a)は、光ディスク200の表面200aと対物レンズ20との間隔が徐々に小さくなる様子を模式的に示す図であり、(b)は、レーザ光22のフォーカス位置が時間的に変化するときに得られるフォーカスエラー(FE)信号を模式的に示す図であり、(c)は、そのときに得られる再生(RF)の振幅を模式的に示す図である。 (a)および(b)は、それぞれ、球面収差が発生している状態、および球面収差が発生していない状態(収差補正状態)を示す図である。 (a)および(b)は、それぞれ、異なる深さに位置する情報記録層上で球面収差が最小化された状態を示す図である。 (a)および(b)は、それぞれ、異なる深さに位置する情報記録層上で球面収差を最小化するため、収差補正レンズの位置が制御された状態を示す図であり、(c)は、収差補正レンズの位置と収差が最小化される基材厚との関係を示す図である。 (a)、(b)、及び(c)は、いずれも、特定の収差補正条件のもとで得られるFE信号のS字カーブの波形を示す図である。 (a)および(b)は、いずれも、BD用の光学系を用いて検出したFE信号のS字カーブを示す図である。(a)は、光ディスク装置に装填されている光ディスクがBDである場合の波形を示し、(b)は、光ディスク装置に装填されている光ディスクがDVDである場合の波形を示している。(c)および(d)は、いずれも、光ディスクを照射する光ビームのフォーカス位置(光軸方向の位置)を示すグラフである。 FE信号のS字カーブにおける最大値X1と最小値X2とを示す図である。 光ディスクから得られるFE信号の振幅と、光ディスクの基材厚(表面から情報記録層までの距離)との関係を示すグラフである。 (a)および(b)は、それぞれ、BD用の光学系を用いてBDから得られるFE信号の「振幅」および「対称性」を示すグラフである。 BD用の光学系を用いてDVDから得られるFE信号の波形を示すグラフである (a)および(b)は、それぞれ、異なる球面収差補正量のもとで得られたFE信号の波形を示している。(c)および(d)は、いずれも、光ディスクを照射する光ビームのフォーカス位置(光軸方向の位置)を示すグラフである。 本発明の実施形態1における光ディスク装置の構成例を示す図である。 実施形態1における光ピックアップ30の構成例を示す図である。 実施形態1におけるディスク判別の手順を記すフローチャートである。 (a)及び(b)は、それぞれ、図7(a)及び(b)に対応する図面であり、BDの表面から得られる小さなS字カーブを示す図であり、(c)及び(d)は、DVDの表面から得られる小さなS字カーブを示す図である。 実施形態2におけるディスク判別の手順を記すフローチャートである。 実施形態4におけるディスク判別の手順を記すフローチャートである。 (a)及び(b)は、収差補正条件を変更するタイミングの例を説明するための図である。 光ディスクの面振れを示す図である。 (a)及び(b)は、実施形態7におけるディスク判別を説明するための図である。 (a)及び(b)は、いずれも、実施形態8におけるディスク判別を説明するための図である。 実施形態9におけるディスク判別を説明するための図である。 実施形態10におけるディスク判別の手順を記すフローチャートである。 実施形態10におけるディスク判別の手順を記すフローチャートである。 実施形態10におけるディスク判別の手順を記すフローチャートである。 (a)は、実施形態10におけるディスク判別で対応するDUALディスクの構成を示す斜視図であり、(b)は、DUALディスクの断面図である。
符号の説明
1 短波長光学ユニット
3 長波長光学ユニット
2 光ディスク2
7 ビームスプリッタ
30 光ピックアップ
40 光ディスク制御部
100 光ディスク装置
102 光ディスク
120 ディスクモータ
122 光源
124 カップリングレンズ
126 偏光ビームスプリッタ
128 球面収差補正部
130 対物レンズ
132 アクチュエータ
134 集光レンズ
136 光検出器
140 フォーカス制御部
142 球面収差制御部
144 レーザ制御部
146 CPU
150 FE信号生成部
152 振幅検出部
154 対称性検出部
160 ディスク判別部
200 光ディスク
212 基板
214 情報記録面
216 保護層(光透過層)
218 レーベル層

Claims (11)

  1. 少なくとも1つの情報記録層を備える光ディスクからデータを読み出すことのできる光ディスク装置であって、
    装填された光ディスクを回転させるモータと、
    光ビームを放射する少なくとも1つの光源および前記光ビームを前記光ディスク上に集束するレンズを含む特定種類の光ディスクに対応した少なくとも1つの光学系と、
    前記光ビームの球面収差状態を変化させることができる球面収差補正部と、
    前記モータ、光学系、および球面収差補正部の動作を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記光学系を用いて前記光ディスクに光ビームを照射させ、装填されている光ディスクが前記光学系に対応した光ディスクであるか否かを判別するディスク判別手段を有し、
    前記ディスク判別手段は、前記球面収差補正部により前記特定種類の光ディスクに対して前記光ビームの球面収差状態を第1の状態に設定したときに前記光ディスクで反射された光ビームから得られる第1信号波形と、前記球面収差補正部により前記特定種類の光ディスクに対して前記光ビームの球面収差状態を前記第1の状態とは異なり、前記第1の状態よりも大きな球面収差を発生させる第2の状態に設定したときに前記光ディスクで反射された光ビームから得られる第2信号波形とに基づいて判別を行い、
    前記第1信号波形と前記第2信号波形との間の形状の差異が基準値より大きい場合は、装填されている光ディスクが、前記特定種類の光ディスクであると判定する、光ディスク装置。
  2. 少なくとも1つの情報記録層を備える複数種類の光ディスクからデータを読み出すことのできる光ディスク装置であって、
    装填された光ディスクを回転させるモータと、
    異なる波長を有する複数の光ビームを放射する少なくとも1つの光源と、
    前記複数の光ビームの各々を前記光ディスク上に集束させることのできる少なくとも1つのレンズと、
    前記光ビームの球面収差状態を変化させることのできる球面収差補正部と、
    前記モータ、光源、レンズ、および球面収差補正部の動作を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、搭載されている光ディスクに対し、前記光源およびレンズを用いて光ビームを照射することによって前記光ディスクの種類を判別するディスク判別手段を有し、
    前記ディスク判別手段は、前記球面収差補正部により特定種類の光ディスクに対して前記光ビームの球面収差状態を第1の状態に設定したときに前記光ディスクで反射された光ビームから得られる第1信号波形と、前記球面収差補正部により前記特定種類の光ディスクに対して前記光ビームの球面収差状態を前記第1の状態とは異なり、前記第1の状態よりも大きな球面収差を発生させる第2の状態に設定したときに前記光ディスクで反射された光ビームから得られる第2信号波形とに基づいて判別を行い、
    前記第1信号波形と前記第2信号波形との間の形状の差異が基準値より大きい場合は、装填されている光ディスクが、前記特定種類の光ディスクであると判定する、光ディスク装置。
  3. 前記制御部は、前記光ビームを照射するときに使用する光源およびレンズに対応した光ディスクに対して球面収差を最小化するように前記球面収差補正部を制御するとき、前記球面収差補正部による補正量を複数の値に切り替え、異なる補正量のもとで前記光ディスクから反射される光ビームから得られた信号波形のうち、振幅が最も大きな信号波形を前記第1信号波形として選択する、請求項1または2に記載の光ディスク装置。
  4. 前記球面収差補正部による補正量の複数の値は、前記光ビームを照射するときに使用する光源およびレンズに対応した光ディスクの基材厚として規格上許容されている範囲に対応する補正量の範囲内から選択される、請求項に記載の光ディスク装置。
  5. 前記第1および第2信号波形は、前記光ディスクで反射された光ビームから生成されたフォーカスエラー信号に基づいて測定された値である、請求項1からのいずれかに記載の光ディスク装置。
  6. 前記第1および第2信号波形は、前記フォーカスエラー信号の振幅に依存して変化する大きさを有している、請求項に記載の光ディスク装置。
  7. 前記制御部は、ディスク判別の動作を行うとき、最初に前記レンズとして開口数0.84以上0.86以下の対物レンズを用いて前記光源から波長400nm以上410nm以下の光ビームを前記光ディスクに照射させる、請求項1からのいずれかに記載の光ディスク装置。
  8. 前記ディスク判別手段は、
    前記第1信号波形と前記第2信号波形との間の形状の差異が第1の基準値以下であるとき、装填されている光ディスクをBDではないと判定し、
    前記差異が前記第1の基準値よりも大きな第2の基準値よりも大きいとき、装填されている光ディスクをBDであると判定し、
    前記差異が前記第1の基準値よりも大きく前記第2の基準値以下であるとき、前記制御部は、前記球面収差補正部により、前記光ビームの球面収差状態を前記第1および第2の状態とは異なる第3の状態であってCDが逆に装填されたときにおける球面収差を最小化する状態に変化させ、前記光ディスクで反射された光ビームから得られる第3信号波形を測定し、前記第3信号波形の振幅が前記第2信号波形の振幅よりも増加したときは、CDが逆に装填されていると判定する、請求項に記載の光ディスク装置。
  9. 少なくとも1つの情報記録層を備える光ディスクからデータを読み出すことのできる光ディスク装置の駆動方法であって、
    特定種類の光ディスクに対して球面収差状態が第1の状態に設定された光ビームを光ディスクに照射し、前記光ディスクで反射された光ビームに基づいて第1信号波形を得るステップと、
    前記特定種類の光ディスクに対して球面収差状態が第1の状態とは異なり、前記第1の状態よりも大きな球面収差を発生させる第2の状態に設定された光ビームを前記光ディスクに照射し、前記光ディスクで反射された光ビームに基づいて第2信号波形を得るステップと、
    前記第1信号波形と前記第2信号波形との間の形状の差異が基準値より大きい場合は、装填されている光ディスクが、前記特定種類の光ディスクであると判定するステップと、
    を包含する、光ディスク装置の駆動方法。
  10. 球面収差状態を複数の状態に切り替え、異なる球面収差状態で前記光ディスクから反射される光ビームから得られた信号波形のうち、振幅が最も大きな信号波形を前記第1信号波形として選択する、請求項に記載の駆動方法。
  11. 球面収差補正部を備える光ディスク装置のための制御装置であって、
    前記光ディスク装置に搭載された光ディスクに対し、光ビームを照射することによって前記光ディスクの種類を判別するディスク判別手段を有し、
    前記ディスク判別手段は、前記球面収差補正部により特定種類の光ディスクに対する前記光ビームの球面収差状態を第1の状態に設定したときに前記光ディスクで反射された光ビームから得られる第1信号波形と、前記球面収差補正部により前記特定種類の光ディスクに対する前記光ビームの球面収差状態を前記第1の状態とは異なり、前記第1の状態よりも大きな球面収差を発生させる第2の状態に設定したときに前記光ディスクで反射された光ビームから得られる第2信号波形とに基づいて判別を行い、前記第1信号波形と前記第2信号波形との間の形状の差異が基準値より大きい場合は、装填されている光ディスクが、前記特定種類の光ディスクであると判定する制御装置。
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