JP5026393B2 - 建設機械のマフラ設置構造 - Google Patents

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Description

本発明は建設機械のマフラ設置構造に関するものであり、特に、上部旋回体に立設したハウスフレームの近傍にマフラを設置した建設機械のマフラ設置構造に関するものである。
従来、此種油圧ショベル等の建設機械は、下部走行体上に上部走行体が旋回可能に搭載され、該上部走行体の前方中央部にブーム、アーム及びブラケット等が上下動可能に取り付けられている。
そして、上部走行体の前部一側にキャブが設けられていると共に、該上部走行体の後方部にエンジン、マフラ及び油圧ポンプ等の機器類が搭載されている。又、該マフラの近傍にハウスフレームが立設され、且つ、前記エンジン等の機器類はハウスカバーにより被遮されている。更に、上部旋回体の後端部にはカウンタウエイトが装着されている。
又、前記マフラは略円筒形を有し、エキゾーストパイプを介してエンジンに接続されている。更に、該マフラはU字ボルトを介してブラケットに固定されていると共に、該ブラケットはエンジンの出力軸側(油圧ポンプ側)に配設されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−340114公報
近年、建設機械においては、排ガス4次規制対策としてDPF(Diesel Particulate Filter)内蔵型のマフラを搭載することが不可欠となっている。しかし、DPF内蔵型のマフラは、排ガス3次規制以前に設置されたマフラに比べて、重量及び外形寸法が共に増大している。
従って、排ガス4次規制に対処するためには、上記マフラの大型化に対応すべく該マフラの設置スペースを拡大させ、且つ、マフラ固定用のブラケットの支持強度を増大させる必要がある。
しかし、従来技術のマフラ設置構造では、ハウスカバーにはメンテナンス用足場板等が設けられることと相俟って、エンジンの出力軸側のスペースは狭小化している。その結果、該スペースに設置できる前記ブラケットの大きさ及び支持強度が限定されるため、該ブラケットに大型のマフラを搭載することが困難になっている。
そこで、大型のマフラに十分対応でき、且つ、マフラ固定用のブラケットと足場板を兼用化して部品点数の削減及びコストダウンを図るために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記の目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、上部旋回体の後部にマフラ及びハウスフレームが配設され、且つ、前記上部旋回体の後端部にカウンタウエイトが設けられた建設機械のマフラ設置構造において、互いに対峙する前記ハウスフレーム同士間、或いは、該ハウスフレームと前記カウンタウエイト間にメンテナンス用足場板を兼用するマフラ固定用のブラケットを架設固定し、該ブラケットの下
面側に前記マフラを設置した建設機械のマフラ設置構造を提供する。
この構成によれば、マフラ固定用のブラケットは、作業者がエンジン等を保守点検する際のメンテナンス用足場板を兼用する。又、該ブラケットは、強度の大きいハウスフレーム同士間、或いは、該ハウスフレームとカウンタウエイト間に架設固定されるので、大型のマフラに対応可能な支持強度を有する。
請求項2記載の発明では、上記ブラケットは上方に凸の断面形状を有する請求項1記載の建設機械のマフラ設置構造を提供する。
この構成によれば、マフラ固定用のブラケットは上方に凸の断面形状を有するので、マフラの設置高さが前記凸形状の分だけ上方に移動する。
請求項1記載の発明では、前記ブラケットはメンテナンス用足場板及びマフラ支持部材を兼用するので、構造が簡単になると共に部品点数の削減及びコストダウンが可能になる。
又、前記ブラケットは高い支持強度を有するので、重量の大きいマフラを安定して支持できる。更に、ハウスフレーム同士間、或いは、該ハウスフレームとカウンタウエイト間にマフラを設置したので、外形寸法の大きいマフラに対応可能な設置スペースを確保できる。斯くして、本発明に係るブラケットは、DPFを内蔵した大型のマフラであっても容易に設置することができる。
請求項2記載の発明は、マフラの設置高さが前記ブラケットの凸形状の分だけ上方に移動するので、請求項1記載の発明の効果に加えて、マフラの設計配置の自由度がアップする。
本発明は、大型のマフラに十分対応でき、且つ、マフラ固定用のブラケットと足場板を兼用化して部品点数の削減等を可能にするという目的を達成するために、上部旋回体の後部にマフラ及びハウスフレームが配設され、且つ、前記上部旋回体の後端部にカウンタウエイトが設けられた建設機械のマフラ設置構造において、互いに対峙する前記ハウスフレーム同士間、或いは、該ハウスフレームと前記カウンタウエイト間にメンテナンス用足場板を兼用するマフラ固定用のブラケットを架設固定し、該ブラケットの下面側に前記マフラを設置したことによって実現した。
以下、本発明に係る好適な一実施例を図1乃至図4に従って説明する。本実施例は、DPFを内蔵した大型のマフラ設置構造に適用したものであるが、DPFを内蔵していないマフラ設置構造にも本発明を適用することができる。
図1は本実施例に係る建設機械としての油圧ショベル1を示す側面図である。同図に示すように、下部走行体2上には旋回機構3を介して上部旋回体4が旋回可能に搭載され、該上部旋回体4の前方中央部にはブーム5が俯仰動可能に設けられている。
又、ブーム5の先端部にはアーム6が上下回動可能に枢着され、且つ、アーム6の先端部にはバケット7が上下回動可能に取り付けられている。更に、上部旋回体4の前方一側部にはキャビン8が搭載されている。
図2は上部旋回体4の平面図であるが、説明の都合上、ブーム5等の作業アタッチメントを取り外した状態を示している。同図に示すように、上部旋回体4の後部にはエンジン10と、該エンジン10の排気ラインに接続された略円筒形のマフラ11と、該マフラ11の右側に設置されたポンプ室12とが搭載されている。
前記マフラ11はエンジン10に対して直交する方向(車両前後方向)に水平に設置され、又、該マフラ11には排ガス4次規制に対応可能なDPFが内蔵されている。更に、ポンプ室12内には油圧ポンプ(図示せず)が収納され、該油圧ポンプはエンジン10の出力軸に連結されている。
又、エンジン10の前方には旋回機構3が設けられていると共に、該旋回機構3の右側には燃料タンク13が設置されている。更に、燃料タンク13と前記ポンプ室12との間には作動油タンク14が設けられている。これら作動油タンク14、燃料タンク13、ポンプ室12及びエンジン10等はハウスカバー15により被蔽保護されている。
図3は本発明に係るマフラ設置構造の断面図である。同図において、符号17及び18は、マフラ11の長手方向両側に設けられたハウスフレームであり、該ハウスフレーム17,18は互いに対峙するように配置されている。又、ハウスフレーム17,18は前記上部旋回体4の底面に立設されているとともに、該ハウスフレーム17,18には前記ハウスカバー15が固定されている。
更に、ハウスフレーム17,18の上端部にはメンテナンス用足場板及びマフラ固定部材の双方を兼用するブラケット(以下、「マフラ固定用ブラケット」と称する。)19がボルト20,21により脱着可能に締結固定されている。該マフラ固定用ブラケット19は断面略台形のステップ形状を有している。
本実施例では、マフラ固定用ブラケット19は、ハウスフレーム17,18の上方に位置する水平面部22と、該水平面部22の両端部よりハウスフレーム17,18上面に向かって下方へ傾斜屈曲する傾斜面部23,23とから成る。そして、該水平面部22上面は、作業者がエンジン10等を保守点検する際のメンテナンス用足場板(ステップ)として利用される。尚、水平面部22の上面には滑り止め模様が刻設されている。
又、マフラ固定用ブラケット19の水平面部22は、マフラ11と略同等の長さ寸法を有し、該水平面部22の下方側にマフラ11が平行に配置されている。そして、マフラ11は2本のU字ボルト24,25により吊上げ方式にて支承されていると共に、該U字ボルト24,25の上端部はナット(図示せず)によりマフラ固定用ブラケット19の水平面部22に脱着可能に締結されている。
図4に示すように、マフラ11の外周側面部にはエンジン10側のエキゾーストパイプ26がシールクランプ27を介して接続されている。又、シールクランプ27は、該シールクランプ27の起立片同士を締結するボルト28及びナット29を緩めることで、シールクランプ27をエキゾーストパイプ26から取り外すことができる。
従って、マフラ固定用ブラケット19からマフラ11を取り外すときは、前記の手順でエキゾーストパイプ26をマフラ11から取り外した後、図3に示すマフラ固定用ブラケット19とU字ボルト24,25上端部とを締結する上記ナットを緩めることにより、マフラ固定用ブラケット19からマフラ11を容易に取り外すことができる。
この場合、マフラ固定用ブラケット19からマフラ11を取り外しても、該マフラ固定用ブラケット19はハウスフレーム17,18の上端部に支持固定されている。従って、
マフラ固定用ブラケット19は、エンジン10等を保守点検する際のメンテナンス用足場板として利用することができる。
以上の如く本発明によると、マフラ固定用ブラケット19はメンテナンス用足場板及びマフラ支持部材として兼用化できるので、構造の簡単化が図られると共に部品点数の削減及びコストダウンが可能になる。
前記マフラ固定用ブラケット19は、ハウスフレーム17,18上端部に架設固定されているので、重量の大きいマフラ11に十分対応可能な支持強度を確保できる。更に、2つのハウスフレーム17,18間の広い空間にマフラ11を配置したので、外形寸法の大きいマフラ11に十分対応可能な配置スペースを確保できる。斯くして、本発明に係るブラケットは、DPFを内蔵した大型のマフラであっても容易に設置することができる。
また、マフラ固定用のブラケット19は上方に凸の断面形状を有するので、該ブラケット19下面側に固定されるマフラ11の設置高さが、前記凸形状の分だけ上方に移動する。従って、マフラ11がハウスカバー15の下面近傍に接近して、マフラ11の設計配置の自由度が高くなる。
上記実施例では、マフラ固定用ブラケット19の一端部をハウスフレーム17の上端部に締着し、且つ、マフラ固定用ブラケット19の他端部をハウスフレーム18の上端部には締結固定したが、マフラ固定用ブラケット19の一端部は、図5に示すように、ハウスフレーム17に代えてカウンタウエイト16の上端部に締結固定することもできる。
このように構成しても、上記と同様の作用効果が得られる。即ち、構造の簡単化、部品点数の削減及びコスト低減効果が得られるのみならず、重量及び外形寸法の大きいマフラ11に十分対応可能な支持強度及び設置スペースを容易に確保することがでる
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
本発明の一実施例を示し、建設機械としての油圧ショベルの側面図。 一実施例に係る上部旋回体における機器類の配置を説明する平面図。 一実施例に係るマフラ設置構造を示す要部断面図。 一実施例に係るマフラ及びエキゾーストパイプの接続部分を説明する斜視図。 本発明の他の実施例に係るマフラ設置構造を示す要部断面図。
符号の説明
1 油圧ショベル
2 下部走行体
4 上部旋回体
10 エンジン
11 マフラ
12 ポンプ室
15 ハウスカバー
16 カウンタウエイト
17 ハウスフレーム
18 ハウスフレーム
19 マフラ固定用ブラケット(メンテナンス用足場板)
24 U字ボルト
25 U字ボルト

Claims (2)

  1. 上部旋回体の後部にマフラ及びハウスフレームが配設され、且つ、前記上部旋回体の後端部にカウンタウエイトが設けられた建設機械のマフラ設置構造において、互いに対峙する前記ハウスフレーム同士間、或いは、該ハウスフレームと前記カウンタウエイト間にメンテナンス用足場板を兼用するマフラ固定用のブラケットを架設固定し、該ブラケットの下面側に前記マフラを設置したことを特徴とする建設機械のマフラ設置構造。
  2. 上記ブラケットは上方に凸の断面形状を有することを特徴とする請求項1記載の建設機械のマフラ設置構造。


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