JP5025305B2 - アルカリ骨材反応抑制剤 - Google Patents

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Description

本発明は、モルタル、コンクリート等のアルカリ骨材反応を抑制し得るアルカリ骨材反応抑制剤、当該アルカリ骨材反応抑制剤を含有する水硬性組成物及び硬化体、並びに当該アルカリ骨材反応抑制剤を配合した硬化体の製造方法に関する。
モルタルやコンクリート等の硬化体は、セメントと骨材とを少なくとも配合した配合物を硬化させてなるものであり、かかる硬化体に配合された骨材の特性によりアルカリ骨材反応(アルカリシリカ反応)が生じることがある。
このアルカリ骨材反応は、骨材中のシリカ(SiO)とコンクリート等の硬化体に含まれるアルカリとが反応することによって生じた生成物が吸水して異常に膨張し、コンクリートにひび割れ等を生じさせる現象である。
このようなアルカリ骨材反応を抑制するために、従来、アルカリシリカ反応性の試験法(JIS−A5308,モルタルバー法)に基づいてアルカリ骨材反応につき「無害でない」と判定された骨材を使用せず、「無害である」と判定された骨材のみを使用するようにしている。
しかしながら、「無害である」と判定される骨材の多くは、海砂、川砂等であり、これらを骨材として使用すると、海砂、川砂等の採取による地形の変化や底生生物の個体数の減少、及び濁りの拡散という環境破壊の問題がある。そのため、海砂の採取には大きな制約が生じている。
そこで、「無害でない」と判定された骨材を使用しても、アルカリ骨材反応を抑制し得る技術が種々提案されている。例えば、アルカリシリカ反応性の試験法(JIS−A5308)に基づいて無害でないと判定された骨材とゼオライトとを含むコンクリート(特許文献1参照)、アルカリシリカ反応性の試験法(JIS−A5308)に基づいて無害でないと判定された骨材を過酸化水素水で処理することで、骨材のアルカリ骨材反応を抑制する方法(特許文献2参照)等が提案されている。
特開2003−306372号公報 特公平6−6498号公報
しかしながら、上記特許文献1及び2に記載の発明では、ゼオライトや過酸化水素を添加しない場合と比較すれば、アルカリ骨材反応によるモルタルやコンクリート等の異常膨張を抑制することができるものの、未だ満足できるものではなかった。
このような実情に鑑みて、本発明は、セメント硬化体におけるアルカリ骨材反応を効果的に抑制し得るアルカリ骨材反応抑制剤、当該アルカリ骨材反応抑制剤を含有するセメント組成物及びセメント硬化体、並びにアルカリ骨材反応を効果的に抑制し得るセメント硬化体の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、多孔質吸着材と過酸化水素とを有効成分として含有することを特徴とするアルカリ骨材反応抑制剤を提供する(発明1)。かかる発明(発明1)によれば、多孔質吸着材と過酸化水素との相互作用により、従来にない優れたアルカリ骨材反応抑制作用を発揮することができ、当該アルカリ骨材反応抑制剤を添加して得られたセメント硬化体におけるアルカリ骨材反応を効果的に抑制することができる。
上記発明(発明1)においては、前記多孔質吸着材100質量部に対して、前記過酸化水素0.15〜30質量部を含有することが好ましい(発明2)。かかる発明(発明2)のように、多孔質吸着材と過酸化水素との配合割合が上記範囲内であれば、より効果的にアルカリ骨材反応を抑制することができる。
上記発明(発明1,2)においては、前記多孔質吸着材が、ゼオライトであることが好ましい(発明3)。ゼオライトは優れたアルカリ骨材反応抑制作用を有しているため、かかる発明(発明3)によれば、ゼオライトと過酸化水素との組合せにより、より効果的にアルカリ骨材反応を抑制することができる。
また、本発明は、少なくともセメントと、細骨材と、発明1〜3のいずれかに記載のアルカリ骨材反応抑制剤とを含有し、前記細骨材を前記多孔質吸着材に置換する置換率が、1.0〜10.0質量%であることを特徴とするセメント組成物を提供する(発明4)。
上記発明(発明4)によれば、かかるセメント組成物を硬化させて得られるセメント硬化体におけるアルカリ骨材反応を効果的に抑制することができ、アルカリ骨材反応により生じるセメント硬化体の異常膨張等を効果的に防止することができる。なお、かかる発明(発明4)においては、前記多孔質吸着材の置換率が5.0〜10.0質量%であれば、硬化させて得られるセメント硬化体におけるアルカリ骨材反応をより効果的に抑制することができる。
上記発明(発明4)においては、前記多孔質吸着材の置換率X(質量%)と、前記細骨材と前記多孔質吸着材との合計質量に対する過酸化水素の添加率Y(質量%)とが、下記式の関係を満たし、かつ当該過酸化水素の添加率Yが0.05〜0.3質量%であることが好ましい(発明5)。
X×Y>0.15
さらに、本発明は、上記発明(発明4,5)に係るセメント組成物を硬化させてなることを特徴とするセメント硬化体を提供する(発明6)。かかる発明(発明6)によれば、得られるセメント硬化体におけるアルカリ骨材反応を効果的に抑制することができ、アルカリ骨材反応によるセメント硬化体の異常膨張等を効果的に防止することができる。
さらにまた、本発明は、少なくともセメントと、細骨材と、多孔質吸着材と、過酸化水素との配合物を混練し、得られた混練物を硬化させることを特徴とするセメント硬化体の製造方法を提供する(発明7)。
上記発明(発明7)によれば、得られるセメント硬化体におけるアルカリ骨材反応を効果的に抑制することができ、アルカリ骨材反応により生じるセメント硬化体の異常膨張等を効果的に防止することができる。
上記発明(発明7)においては、前記細骨材を前記多孔質吸着材に置換する置換率が、1.0〜10.0質量%であることが好ましく(発明8)、上記発明(発明7,8)においては、前記多孔質吸着材の置換率X(質量%)と、前記細骨材と前記多孔質吸着材との合計質量に対する過酸化水素の添加率Y(質量%)とが、式「X×Y>0.15」の関係を満たし、かつ当該過酸化水素の添加率Yが0.05〜0.3質量%であることが好ましく(発明9)、上記発明(発明7〜9)においては、前記多孔質吸着材が、ゼオライトであることが好ましい(発明10)。
本発明によれば、セメント硬化体におけるアルカリ骨材反応を効果的に抑制し得るアルカリ骨材反応抑制剤、当該アルカリ骨材反応抑制剤を含有するセメント組成物及びセメント硬化体、並びにアルカリ骨材反応を効果的に抑制し得るセメント硬化体の製造方法を提供することができる。
以下、本発明について説明する。
本発明のアルカリ骨材反応抑制剤は、多孔質吸着材と過酸化水素とを有効成分として含有するものである。
多孔質吸着材としては、例えば、ゼオライト、活性炭、シリカゲル、アルミナゲル等が挙げられ、これらのうち、ゼオライトが好適である。
多孔質吸着材の平均粒径は、0.1〜30μmであることが好ましい。多孔質吸着材の平均粒径が小さいもの程、多孔質吸着材が有するアルカリ骨材反応抑制作用を効果的に発揮することができ、30μm以下であることが好ましいが、0.1μmよりも小さく粉砕することは、コスト高で好ましくない。
アルカリ骨材反応抑制剤における多孔質吸着材と過酸化水素との配合割合としては、多孔質吸着材100質量部に対して、過酸化水素0.15〜30質量部であるのが好ましく、0.25〜30質量部であるのがより好ましい。過酸化水素の配合量が、多孔質吸着材100質量部に対して0.15質量部未満であるとセメント硬化体におけるアルカリ骨材反応を抑制できないおそれがあり、30質量部を超えるとセメント硬化体における空気量が増加し、セメント硬化体の強度を低下させてしまうおそれがある。
このようなアルカリ骨材反応抑制剤は、少なくともセメントと骨材(細骨材)とともにセメント組成物に含ませることができる。
かかるセメント組成物において使用し得るセメントとしては、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、超速硬セメント等の水硬性セメントが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
セメント組成物におけるアルカリ骨材反応抑制剤の配合量は、細骨材をアルカリ骨材反応抑制剤に含まれる多孔質吸着材に置換する置換率(骨材置換率)が、1.0〜10.0質量%となるように配合するのが好ましく、骨材置換率が3.0〜10.0質量%となるように配合するのがより好ましく、骨材置換率が5.0〜10.0質量%となるように配合するのが特に好ましい。
多孔質吸着材の骨材置換率が1.0質量%未満であると、アルカリ骨材反応抑制作用を十分に発揮することができないおそれがあり、10.0質量%を超えると、得られるセメント硬化体の耐久性が劣ってしまうおそれがある。
多孔質吸着材の骨材置換率が上記範囲内であると、セメント組成物における過酸化水素の配合割合が、細骨材と多孔質吸着材との合計質量に対して0.05〜0.3質量%となる。過酸化水素の配合割合が上記範囲内であれば、過酸化水素と多孔質吸着材との相互作用により、セメント硬化体におけるアルカリ骨材反応をより効果的に抑制することができ、後述する実施例において示すように、多孔質吸着材(ゼオライト)のみを添加した場合、過酸化水素のみを添加した場合に比して、極めて顕著なアルカリ骨材反応抑制作用を示すことになる。なお、過酸化水素の配合割合が、細骨材と多孔質吸着材との合計質量に対して0.3質量%を超えると、セメント硬化体におけるアルカリ骨材反応を抑制することはできるものの、空気量が顕著に増加し、セメント硬化体の強度を低下させてしまうおそれがある。また、後述する実施例において示すように、多孔質吸着材の骨材置換率X(質量%)と、細骨材と多孔質吸着材との合計質量に対する過酸化水素の添加率Y(質量%)との積(X×Y)が、0.15を超えるのが好ましく、0.18以上であるのがより好ましく、0.20以上であるのが特に好ましい。この場合に、本発明のアルカリ骨材反応抑制剤は、特に顕著なアルカリ骨材反応抑制効果を示すことができる。
上記セメント組成物は、得られるセメント硬化体におけるアルカリ骨材反応抑制効果を妨げない限り、上記セメント、骨材、アルカリ骨材反応抑制剤以外の他の成分を含んでいてもよい。例えば、クエン酸等のオキシカルボン酸、リグニンスルホン酸等の凝結遅延剤;リグニン系、ナフタリンスルホン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系等の減水剤、AE減水剤、高性能減水剤又は高性能AE減水剤等;その他の添加剤等を含んでいてもよい。セメント組成物における凝結遅延剤、各種減水剤又はその他の添加剤等の配合量は、得られるセメント硬化体におけるアルカリ骨材反応抑制効果を妨げることのない量であればよい。
上記セメント組成物に所定量の水を添加して混練し、得られた混練物を型枠等に流し込み、加温養生、水中養生、蒸気養生、オートクレーブ養生等により養生して硬化させることにより、セメント硬化体を製造することができる。かかるセメント硬化体を製造する際に、セメントと骨材とを混和した後に、水とともに上記アルカリ骨材反応抑制剤を添加して混練してもよいし、セメントと骨材と多孔質吸着材とを混和した後に、水とともに過酸化水素を添加して混練してもよい。多孔質吸着材をセメント硬化体全体に均一に存在させるためには、後者のようにして混練するのが好ましい。
以上説明したように、本発明に係るアルカリ骨材反応抑制剤は、JIS−A5308に規定するモルタルバー法やJIS−A1145に規定する化学法により無害でないと判定される骨材(細骨材及び粗骨材)を使用しても、得られるセメント硬化体のアルカリ骨材反応を効果的に抑制することができる。したがって、上記のようにして製造されたセメント硬化体は、本発明に係るアルカリ骨材反応抑制剤を含むため、アルカリ骨材反応による異常膨張等が生じることなく、セメント硬化体の膨張率を0.1%未満に抑制することができ、セメント硬化体にアルカリ骨材反応によるひび割れ等が生じることがない。これにより、セメント硬化体の耐久性を向上することができる。特に、本発明に係るアルカリ骨材反応抑制剤は、後述する実施例において明らかなように、多孔質吸着材又は過酸化水素のみを含有するセメント硬化体に比して、顕著なアルカリ骨材反応抑制効果を発揮することができ、よりセメント硬化体の耐久性を向上することができる。
以下、実施例及び試験例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、下記の実施例及び試験例に何ら制限されるものではない。
〔実施例1〜30,比較例1〜17〕
細骨材S(小樽産安山岩砕砂,絶乾密度:2.66g/cm,吸水率:1.67%,溶解シリカ量(Sc):775.2mmol/L,アルカリ減少量(Rc):118.4mmol/L)と普通ポルトランドセメントC(太平洋セメント社製)とゼオライトZ(平均粒径:2μm)と水と過酸化水素水(濃度:30%)とを原料として用いて、JIS−A1804「コンクリート生産工程管理用−骨材のアルカリシリカ反応性試験方法(迅速法)」に準じてモルタル供試体を製造した。各原料の配合割合を表1に示す。
Figure 0005025305
〔試験例〕膨張率測定試験
実施例1〜30及び比較例1〜17のモルタル供試体について、JIS−A1804「コンクリート生産工程管理用−骨材のアルカリシリカ反応性試験方法(迅速法)」に準じてモルタル供試体の膨張率を測定した。また、比較例1〜9のモルタル供試体については、JIS−A1128「フレッシュコンクリートの空気量の圧力による試験方法−空気室圧力方法」に準じてモルタル供試体の空気量も測定した。なお、この膨張率測定試験において、膨張率が0.1%未満のモルタル供試体を「無害である」と判定した。実施例1〜30の結果を表2及び図1に示すとともに、比較例1〜9の結果を表3及び図2に、比較例1,10〜17の結果を表4及び図3に示す。なお、表2〜4において、ゼオライト置換率(質量%)は、ゼオライトと細骨材との合計質量に対するゼオライトの質量比(=Z/(S+Z))を表すものであり、過酸化水素水添加率(質量%)も、ゼオライトと細骨材との合計質量に対する過酸化水素水の質量比を表すものであり、過酸化水素添加率(質量%)は、過酸化水素水添加率(質量%)に過酸化水素水濃度を乗じたものである。
Figure 0005025305
Figure 0005025305
Figure 0005025305
表2〜4及び図1〜3に示すように、ゼオライトと過酸化水素水とを添加して製造した実施例1〜30のモルタル供試体は、過酸化水素のみを添加して製造した比較例2〜9のモルタル供試体やゼオライトのみを添加して製造した比較例10〜17のモルタル供試体に比して、モルタル供試体の膨張率を顕著に低下させており、優れたアルカリ骨材反応抑制効果を示すことが確認された。しかも、実施例1〜30のモルタル供試体の膨張率は、過酸化水素のみを添加して製造した比較例2〜9のモルタル供試体の膨張率とゼオライトのみを添加して製造した比較例10〜17のモルタル供試体の膨張率との積よりも明らかに小さく、このことから、本発明に係るアルカリ骨材反応抑制剤は、過酸化水素とゼオライトとの相乗的な効果を有することが確認された。また、図1及び表2に示すように、ゼオライトの置換率X(質量%)と過酸化水素の添加率Y(質量%)との積が、下記式を満たす場合、セメント硬化体の膨張率を0.1%未満に抑えることが可能であり、セメント硬化体におけるアルカリ骨材反応を抑制可能であることが確認された。
X×Y>0.15
さらに、表3に示すように、過酸化水素水添加率が細骨材の質量に対して1.0質量%を超えると、空気量が増加し、モルタル供試体の強度を低下させてしまうことが確認された。
本発明のアルカリ骨材反応抑制剤は、モルタル、コンクリート等のセメント硬化体におけるアルカリ骨材反応を抑制するための混和剤として有用である。
試験例におけるモルタル供試体(実施例1〜30)の膨張率の測定結果を示すグラフである。 試験例における過酸化水素のみを添加して製造したモルタル供試体(比較例1〜9)の膨張率の測定結果を示すグラフである。 試験例におけるゼオライトのみを添加して製造したモルタル供試体(比較例1,10〜17)の膨張率の測定結果を示すグラフである。

Claims (8)

  1. 多孔質吸着材と過酸化水素とを有効成分として含有し、前記多孔質吸着材100質量部に対して前記過酸化水素を0.15〜30質量部含有することを特徴とするアルカリ骨材反応抑制剤。
  2. 前記多孔質吸着材が、ゼオライトであることを特徴とする請求項に記載のアルカリ骨材反応抑制剤。
  3. 少なくともセメントと、細骨材と、請求項1又は2に記載のアルカリ骨材反応抑制剤とを含有し、
    前記細骨材を前記多孔質吸着材に置換する置換率が、1.0〜10.0質量%であることを特徴とするセメント組成物。
  4. 前記多孔質吸着材の置換率X(質量%)と、前記細骨材と前記多孔質吸着材との合計質量に対する過酸化水素の添加率Y(質量%)とが、下記式の関係を満たし、かつ当該過酸化水素の添加率Yが0.05〜0.3質量%であることを特徴とする請求項に記載のセメント組成物。
    X×Y>0.15
  5. 請求項3又は4に記載のセメント組成物を硬化させてなることを特徴とするセメント硬化体。
  6. 少なくともセメントと、細骨材と、多孔質吸着材と、過酸化水素とを、前記多孔質吸着材100質量部に対して前記過酸化水素が0.15〜30質量部となるように、かつ前記細骨材を前記多孔質吸着材に置換する置換率が1.0〜10.0質量%となるように配合した配合物を混練し、得られた混練物を硬化させることを特徴とするセメント硬化体の製造方法。
  7. 前記多孔質吸着材の置換率X(質量%)と、前記細骨材と前記多孔質吸着材との合計質量に対する過酸化水素の添加率Y(質量%)とが、下記式の関係を満たし、かつ当該過酸化水素の添加率Yが0.05〜0.3質量%であることを特徴とする請求項に記載のセメント硬化体の製造方法。
    X×Y>0.15
  8. 前記多孔質吸着材が、ゼオライトであることを特徴とする請求項6又は7に記載のセメント硬化体の製造方法。
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