JP2000143317A - ゼオライト含有補修材料 - Google Patents

ゼオライト含有補修材料

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JP2000143317A
JP2000143317A JP31416898A JP31416898A JP2000143317A JP 2000143317 A JP2000143317 A JP 2000143317A JP 31416898 A JP31416898 A JP 31416898A JP 31416898 A JP31416898 A JP 31416898A JP 2000143317 A JP2000143317 A JP 2000143317A
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weight
mortar
zeolite
calcium
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Eishin Tatematsu
英信 立松
Jun Takada
潤 高田
Hirotaka Imaizumi
裕隆 今泉
Keiji Saito
恵二 斉藤
Toshikatsu Inoue
敏克 井上
Hiroshi Jitouzono
博 地頭薗
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Railway Technical Research Institute
Mitsubishi Materials Corp
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Railway Technical Research Institute
Mitsubishi Materials Corp
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
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Abstract

(57)【要約】 【課題】良好な流動性を持ち、水セメント比が小さく、
ワーカビリティーに優れ、また硬化体の長さ変化を改善
すること 【解決手段】本発明のゼオライト含有補修材料は、セメ
ント、活性シリカ微粉末及び水和膨張型膨張材からなる
セメント材組成物100重量部、減水剤1〜5重量部、
細骨材100〜250重量部を含有してなり、更に繊維
長が5〜20mm、引張強度が80kgf/mm2
上、かつ、ヤング率が2500kgf/mm 2 以上であ
る非金属補強繊維を、該モルタルに対して0.1〜1.
0容積%含有するモルタルであって、流動性改質材とし
て、該モルタルのセメントに対してカルシウム型合成ゼ
オライト5〜20重量%を含有することを特徴とする。
カルシウム型合成ゼオライトのアルカリ金属成分の含有
量が無水物換算でNa2 O当量として7.0重量%以下
であること、またカルシウム型合成ゼオライトと石膏と
の組み合せであること、更に石膏の添加量は、セメント
に対して1重量%〜10重量%であること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水セメント比が小さ
く、高流動性と高耐久性を発揮し、ワーカビリティーの
改善されたゼオライト含有補修材料に関する。
【0002】
【従来の技術】セメント系の充填モルタルとは、施工不
良や経年劣化により欠損を生じたコンクリートの欠損部
の充填、逆打ちコンクリートの打ち継ぎ目の充填、機械
類の台座や鉄柱・鉄骨基礎のグラウチング等に用いられ
るモルタルである。この種の充填モルタルに要求される
性能としては、充填すべき空隙部に容易に充填できる良
好な流動性を持ち、かつ材料分離がないこと、充填され
たモルタルの収縮が小さいこと、ひびわれ抵抗性、遮塩
性、凍結融解抵抗性、水密性、化学抵抗性等の耐久性に
優れ、更にワーカビリティーに優れたものであることが
必要である。
【0003】従来、グラウチング用の充填モルタルとし
ては、収縮を低減することを目的とした鉄粉の酸化膨張
による収縮の低減や、カルシウムサルホアルミネート系
あるいは石灰系の水和膨張により収縮の低減を図ったモ
ルタルがある。さらに、速硬性を持つグラウト材とし
て、超速硬セメント、石灰系膨張剤、減水剤、流動化剤
及び細骨材からなるグラウト材が知られている。(特開
昭61−191550号参照)。また、セメント、粒径
を限定した高炉急冷スラグ微粉末、粒度を限定した高炉
急冷スラグと金属材料からなる細骨材及び減水剤から構
成される高流動・高強度モルタルが知られている(特開
平1−18845号参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の充填モルタルは以下に述べるような欠点がある。モル
タルの収縮を低減するために、モルタルに鉄粉や膨張材
を混入すると、収縮を低減させる効果は発揮されるもの
の、流動性を改善させる効果は得られない。しかも、硬
化体が大気中にさらされると、乾燥による収縮でひびわ
れが発生し耐久性を損なう欠点があるばかりでなく、本
質的には、硬化体の組織を緻密にする効果は期待でき
ず、遮塩性、凍結融解抵抗性、水密性、化学抵抗性等の
耐久性も改善されない。
【0005】一方、流動性の改善を目的として減水剤や
流動化剤を添加する方法は公知である。これらの方法で
は、練り混ぜ水を減少させることにより硬化体を緻密化
させ、ひいては耐久性改善の効果も得られるものの、耐
久性能を技術的に満足できるものは得られなった。ま
た、流動性が極めて高く、水平方向の硬化時の収縮がな
い高強度・高流動性モルタルが知られているが(特開平
1−18845)、硬化後に大気中にさらされた時の乾
燥による収縮を低減させるには十分ではない。
【0006】このような中で、本出願人は、充填すべき
空隙部に容易に充填できる良好な流動性を持ちかつ材料
分離がないこと、充填されたモルタルの収縮が小さいこ
と、ひびわれ抵抗性、遮塩性、凍結融解抵抗性、水密
性、化学抵抗性等の耐久性に優れるモルタルとして、セ
メントと、セメントに対する5〜30重量%の活性シリ
カ微粉末と、セメントに対する5〜30重量%の水和膨
張型膨張材とよりなるセメント材組成物100重量部
と;減水剤1〜5重量部と;細骨材100〜250重量
部と;繊維長が20mm以下、引張強度が80kgf/
mm2 以上、かつ、ヤング率が2500kgf/mm2
以上で、モルタルに対する0.1〜1.0容積%の非金
属補強繊維と;を含有することを特徴とする高流動・高
耐久性繊維補強充填モルタルを開発したが(特開平3−
193649号参照)、フロー値は改善されているもの
の、長さ変化やワーカビリティーにおいて今一つ十分で
なかった。
【0007】そこで、本発明者等は該高流動・高耐久性
繊維補強充填モルタルがコンクリートの欠損部等の補修
材料として使用し得るか否かを種々検討したところ、ゼ
オライトのアルカリ金属イオン吸着能を活用することが
提唱されている点に着目し、特にアルカリ金属成分の含
有量が無水物換算でNa2 O当量として7.0重量%以
下であるカルシウム型合成ゼオライトがアルカリ骨材反
応を抑制しながら、ワーカビリティーを改善することが
でき、したがって、このようなカルシウム型合成ゼオラ
イトを流動改質材として使用することにより、補修すべ
き欠損部に容易に施工し得る良好な流動性を持ち、水セ
メント比が小さく、ワーカビリティーに優れ、更に硬化
体の長さ変化を改善し、コンクリートの補修材料として
使用し得ることを見出し、ここに本発明をなすに至っ
た。
【0008】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、良好な流動性を持ち、水セメント比が小さく、ワ
ーカビリティーに優れ、また硬化体の長さ変化を改善す
ることができるゼオライト含有補修材料を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、以
下の各発明によって達成される。
【0010】(1)セメントと、セメントに対する5〜
30重量%の活性シリカ微粉末と、セメントに対する5
〜30重量%の水和膨張型膨張材とからなるセメント材
組成物100重量部、減水剤1〜5重量部、細骨材10
0〜250重量部を含有してなり、更に繊維長が5〜2
0mm、引張強度が80kgf/mm2 以上、かつ、ヤ
ング率が2500kgf/mm2 以上である非金属補強
繊維を、該モルタルに対して0.1〜1.0容積%含有
するモルタルであって、流動性改質材として、該モルタ
ルのセメントに対してカルシウム型合成ゼオライト5〜
20重量%を含有することを特徴とするゼオライト含有
補修材料。 (2)カルシウム型合成ゼオライトのアルカリ金属成分
の含有量が無水物換算でNa2 O当量として7.0重量
%以下であることを特徴とする前記第1項に記載のゼオ
ライト含有補修材料。 (3)カルシウム型合成ゼオライトと石膏との組み合せ
であることを特徴とする前記第1項又は第2項に記載の
ゼオライト含有補修材料。 (4)石膏の添加量は、セメントに対して1重量%〜1
0重量%であることを特徴とする請求項3に記載のゼオ
ライト含有補修材料。
【0011】本発明は、セメント、活性シリカ微粉末、
水和膨張型膨張材、減水剤、細骨材及び非金属補強繊維
からなるモルタルに、更にカルシウム型合成ゼオライト
を含有することによって、充填すべき空隙部に容易に充
填できる良好な流動性を持ちかつ材料分離がなく、さら
には、充填されたモルタル硬化体の収縮が小さいものが
得られ、したがって、ひびわれ抵抗性、遮塩性、凍結融
解抵抗性、水密性、化学抵抗性等の耐久性に優れるゼオ
ライト含有補修材料を得ることができる。
【0012】また本発明において、カルシウム型合成ゼ
オライトと石膏との組み合せであることにより、硬化体
の収縮率が小さくなり、したがって、ひびわれの発生が
押さえられる。更にこの効果は石膏の添加量がセメント
に対して1重量%〜10重量%であるとき十分発揮され
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明に用いられるカルシウム型合成ゼオライト
は、アルカリ金属成分の含有量が無水物換算でNa2
当量として7.0重量%以下であるカルシウム型合成ゼ
オライトがものましいものである。本発明に用いられる
ゼオライトとしては、どのような方法で製造乃至産出さ
れたゼオライトでもよいが、好ましくは天然ではなく合
成ゼオライトが好ましい。天然ゼオライトは、性状にバ
ラツキがあるためモルタルやセメントに添加した場合の
品質管理が容易ではない。これに対し、合成ゼオライト
は球形に近い均一な形状を有し、性状が安定していて、
これを添加すると流動化の促進が計られ、ワーカビリテ
ィー(作業性)が改善されることによる。
【0014】また、合成ゼオライトであってもアルカリ
骨材反応を助長するようなものは採用できない。つま
り、合成ゼオライトが、アルカリ金属(Na,K)成分
の高いものである場合に、これらアルカリ金属成分がモ
ルタル、コンクリートを練混ぜる際に放出され、これに
よってアルカリ骨材反応が助長されることから、この様
なものは好ましくなく、寧ろ、モルタル、コンクリート
中のアルカリ金属成分を吸着してアルカリ骨材反応を制
御する性質のものが特に好ましく、このようなものとし
てカルシウムイオンにイオン交換したカルシウム型合成
ゼオライト(平均粒子径0.5〜4.5μm)が好適で
ある。
【0015】さらに、カルシウム型合成ゼオライトであ
ってもアルカリ金属成分が残存し、このため添加量によ
っては、ゼオライトに残留するアルカリ金属成分の量が
多くなると練混ぜ時のアルカリ金属イオンの放出量が増
加し、アルカリ骨材反応を引き起こす原因となる。従っ
て、ゼオライト中のアルカリ金属成分をイオン交換によ
りカルシウムに置換する必要のある量はアルカリ骨材反
応による有害な膨張を引き起こさない程度の量が適当
で、その場合のカルシウム型合成ゼオライトとしては、
残存アルカリ金属成分が無水物換算でNa2 O当量とし
て7.0wt%R 2 O〔R2 O=Na2 O(wt%)+
0.658K2 O(wt%)〕以下のものが好適に使用
できる。
【0016】つまり本発明は、性状の安定したカルシウ
ム型合成セオライトをモルタルおよびコンクリートの添
加材として使用し、低水−結合材比においてフレッシュ
モルタルあるいはコンクリートに流動性を付与し、練混
ぜ地のワーカビリティーを改善してモルタル、コンクリ
ートの組織をより緻密化させ、耐久性を向上させるもの
である。その効果は、カルシウム型合成ゼオライトに高
性能AE(Air Entrainingの略)減水剤
あるいは高性能減水剤を併用した場合に、特に顕著で、
その他、カルシウム型合成ゼオライトの特徴的な性質で
あるアルカリ金属イオンの吸着効果等によってアルカリ
骨材反応による劣化を軽減することも期待できる。
【0017】そして本発明により、有害イオンや水分が
侵入あるいは移動しにくくなり、塩害やアルカリ骨材反
応などによる劣化抑制も期待できる。なお、高性能AE
減水剤あるいは高性能減水剤としては、ポリカルボン酸
エーテル系と架橋ポリマーとの複合体を主成分とするも
の等、通常市販のものを使用することができる。
【0018】また、カルシウム型合成ゼオライトと共に
石膏を添加すると、ゼオライト中のアルミナ分と石膏と
の反応によってエトリンガイトが生成し、モルタルやコ
ンクリートの収縮を緩和させてひび割れが発生しにくく
なる。この場合に、石膏の添加量は、結合材(セメント
+混和材)に対するカルシウム型合成ゼオライトの添加
量の割合が20.0wt%より少ない範囲に設定される
ことが好ましい。このようにアルカリ金属成分の含有量
が無水物換算でNa2 O等量として7.0wt%以下の
カルシウム型合成ゼオライトを単独あるいは石膏と組み
合わせて添加することによりアルカリ骨材反応や塩害等
による早期劣化が生じづらくなる。
【0019】本発明でいうセメントには、通常用いられ
るセメント類が用いられ、特に限定されるものではない
が、好ましくは普通ポルトランドセメント、早強ポルト
ランドセメント、耐硫酸塩等の各種のポルトランドセメ
ントが使用でき、充填モルタルの強度付与の主材とな
る。活性シリカ微粉末にはシリコン、含シリコン合金を
製造する際に副生するシリカフューム、フライアッシュ
等が使用され、その使用量はセメントに対し5〜30重
量%が好ましい。活性シリカ微粉末の作用は、そのポゾ
ラン反応によりモルタル硬化体を緻密化して耐久性を向
上させる作用と併せ、補強繊維の分散性や付着性の向
上、さらには、モルタルの分離抵抗性と流動性の向上を
図ることができる。しかし、これらの作用は、活性シリ
カ微粉末が5重量%未満ではその効果が小さく、30重
量%を越えるとモルタルの流動性の低下を引き起こすの
で、好ましくない。
【0020】また本発明に用いられる膨張材は、充填モ
ルタルの収縮低減効果を奏するものであれば、特に限定
されるものではないが、好ましくは、水和膨張型膨張材
がよく、例えば、カルシウムサルホアルミネート系又は
/及び石灰系膨張材が使用でき、セメントに対し5〜3
0重量%の範囲で使用することができる。この水和膨張
型膨張材が5重量%未満では収縮低減効果は認められ
ず、30重量%を越える量ではその水和膨張によりひび
われが発生し得るので好ましくない。また本発明に用い
られる減水剤には、モルタルに多量添加しても凝結異常
を起こさない減水効果の大きな界面活性剤が用いられ、
例えば、ナフタリンスルホン酸塩、メラミン樹脂スルホ
ン酸塩及びオキシカルボン酸塩等を主成分とするものが
挙げられる。その作用効果はモルタルの流動性を向上さ
せることにあり、セメント材組成物100重量部に対し
て1〜5重量部使用するのが好ましい。この減水剤の使
用量が1重量部未満では流動性向上に不十分であり、5
重量部を越えると硬化反応に悪影響を及ぼすおそれがあ
るので好ましくない。
【0021】本発明に用いられる細骨材には、一般に使
用されている天然の骨材、砂、砕石(人工砂)等が使用
できるが、好ましくは吸水率の小さな珪砂がよく、セメ
ント材組成物100重量部に対して100〜250重量
部が使用される。この細骨材の使用量がセメント材組成
物100重量%に対して100重量%未満では、モルタ
ルの収縮性が大きくなる悪影響を引き起こし、250重
量部を越えると流動性が低下して十分な充填施工が困難
である。
【0022】本発明に用いられる補強組織には、ビニロ
ン、ポリプロピレン、アクリロニトリル、ガラスなどの
非金属製繊維で、かつ、繊維長が20mm以下、引張り
強度が80kgf/mm2 以上、ヤング率が2500k
gf/mm2 以上の繊維が、モルタルの0.1〜1.0
容積%の範囲で使用される。これらの繊維が存在するこ
とにより、モルタルの収縮に起因するひびわれに抵抗性
を示し、ひびわれ防止に効果を発揮する。しかし、この
効果は繊維量が0.1容積%未満では不十分であり、
1.0容積%を越えるとファイバーボールを形成して均
一な繊維の分散を得ることができない。また、繊維長が
20mmを越えるとファイバーボールを形成し、注入時
に注入ホースの閉塞を引き起こす原因となる。また、金
属繊維の使用は注入時に注入ホースの閉塞を引き起こす
原因となる。さらに、引張強度80kgf/mm2 未満
ではひびわれ抵抗性が不十分で、ヤング率が2500k
gf/mm2 未満ではひび割れ抵抗性が不十分である。
【0023】本発明において、当然、水はモルタルの成
形上必要なものであり、モルタルの充填施工に必要な流
動性を満足する範囲で使用し、できるだけ、少量が望ま
しい。なお、本発明においては前記の配合成分のほか
に、低級アルコールアルキレンオキシド系やグリコール
エステル系の収縮低減剤を用いることができる。
【0024】
【実施例】以下に、本発明を実施例を挙げて更に詳しく
説明するが、本発明は、これらの例によって限定される
ものではない。
【0025】〔実施例1〕ポルトランドセメント(三菱
マテリアル株式会社製、早強ポルトランドセメント)に
対して、活性シリカ粉末としてフェロシリコン合金副産
物(エルケム社製、商品名、940EU)であるシリカ
フューム(平均0.1μm)12重量%、水和膨張型膨
張材としてカルシウムアルミネート系膨張材(電気化学
工業社製、デンカCSA#20)12重量%を含有する
セメント組成物100重量部、高性能減水剤(マイティ
100(商品名)、ナフタリンスルホン酸、ホルマリン
高縮合物が主成分、花王社製)2.4重量%、珪砂(市
販の4号〜6号を等量混合)150重量%、本発明に係
るゼオライトを表1に示す量を添加し、水を加えて練り
混ぜした。また前記セメント組成物に対し、補強繊維と
してユニチカ化成社製ビニロン繊維(繊維長6mm、ヤ
ング率300kgf/mm2 、引張強度125kgf/
mm2 )0.4容量%を添加した。得られた混練物を用
いて表1の試験項目にしたがって試験し、その結果を表
1に示す。
【0026】〔試験項目及び試験方法〕(1)モルタル
フロー試験; JIS R 5201「セメントの物理
試験方法」で規定するフローコーンを用い、静置(落下
を与えない)状態でフロー値(静置フロー値)を測定し
た。
【0027】(2)圧縮強度試験; JSCE−G 5
05「円柱供試体を用いたモルタルまたはセメントペー
ストの圧縮強度試験方法」に準拠し、材齢1日で脱型
後、20℃の水中で試験材齢まで養生した。供試体寸法
はφ5×10cmとした。
【0028】(3)長さ変化試験; JIS A 11
29「モルタル及びコンクリートの長さ変化試験方法」
に準拠し、材齢1日で脱型後、基長を測定し、材齢7日
まで20℃の水中養生(6日間)を行った後、温度20
±1℃、湿度60±5%の恒温恒湿室で保存し、長さ変
化を測定した。供試体寸法は、4×4×16cmとし
た。
【0029】(4)遮塩性試験; 材齢1日で脱型した
供試体を飽和食塩溶液中に28日間浸漬し、塩素イオン
の浸透深さを測定した。浸透深さは割裂した供試体表面
に0.1%フルオレッセインナトリウム水溶液および2
%硝酸銀水溶液を噴霧し、白く発色した部分を測定し
た。供試体寸法はφ10×20cmとした。
【0030】
【表1】
【0031】表1から明らかなように、ゼオライトを添
加することにより良好なフロー値が得られ、5〜15重
量の範囲でフロー値は増加する。15%を越えるとフロ
ー値はほぼ一定となる。また長さ変化は、ゼオライトの
添加率が15%未満では比較例の無添加のものより長さ
変化が大きくなるが、ゼオライトの添加率が15%を越
えると長さ変化が小さくなることがわる。
【0032】〔実施例2〕実施例1のモルタルに、更に
石膏を表2に示す量添加した以外は、実施例1と同様に
して混練物を製造した。得られた混練物について実施例
1に記載の各種試験を行った。得られた結果を表2に示
す。
【0033】
【表2】
【0034】表2から明らかなように、ゼオライト含有
補修材料に、更に石膏を10重量%までの添加により圧
縮強度、長さの変化率及び塩素イオンの遮塩性が改善さ
れる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、モルタルにアルカリ金
属成分の含有量が無水物換算でNa2 O当量として7.
0重量%以下であるカルシウム型合成ゼオライト5〜2
0重量%を含有することにより、充填すべき空隙部に容
易に充填できる良好な流動性を持ちかつ材料分離がな
く、さらには、充填されたモルタル硬化体の収縮が小さ
いものが得られ、したがって、ひびわれ抵抗性、遮塩
性、凍結融解抵抗性、水密性、化学抵抗性等の耐久性に
優れる高流動・高耐久性繊維補強充填モルタルを得るこ
とができる。また本発明において、カルシウム型合成ゼ
オライトと石膏を組み合せることにより、硬化体の収縮
率が小さくなり、したがって、ひびわれの発生が抑制さ
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 22:14) 111:72 (72)発明者 高田 潤 東京都国分寺市光町2−8−38 財団法人 鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 今泉 裕隆 埼玉県大宮市北袋町一丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社セメント研究所内 (72)発明者 斉藤 恵二 埼玉県大宮市北袋町一丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社セメント研究所内 (72)発明者 井上 敏克 埼玉県大宮市北袋町一丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社セメント研究所内 (72)発明者 地頭薗 博 埼玉県大宮市北袋町一丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社セメント研究所内 Fターム(参考) 4G012 MB33 PA04 PA24 PB01 PB04 PB12 PB24 PC03 PC11 PC14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメントと、セメントに対する5〜30重
    量%の活性シリカ微粉末と、セメントに対する5〜30
    重量%の膨張材とからなるセメント材組成物100重量
    部、減水剤1〜5重量部、細骨材100〜250重量部
    を含有してなり、更に繊維長が5〜20mm、引張強度
    が80kgf/mm2 以上、かつ、ヤング率が2500
    kgf/mm2 以上である非金属補強繊維を、該モルタ
    ルに対して0.1〜1.0容積%含有するモルタルであ
    って、流動性改質材として、該モルタルのセメントに対
    してカルシウム型合成ゼオライト5〜20重量%を含有
    することを特徴とするゼオライト含有補修材料。
  2. 【請求項2】カルシウム型合成ゼオライトのアルカリ金
    属成分の含有量が無水物換算でNa2 O当量として7.
    0重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の
    ゼオライト含有補修材料。
  3. 【請求項3】カルシウム型合成ゼオライトと石膏との組
    み合せであることを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載のゼオライト含有補修材料。
  4. 【請求項4】石膏の添加量は、セメントに対して1重量
    %〜10重量%であることを特徴とする請求項3に記載
    のゼオライト含有補修材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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