JP5023844B2 - アイドルストップ車の駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アイドルストップ車の駆動装置に関し、詳細には、エンジンのクランク軸と車両の駆動軸との接続を維持した状態でエンジンを停止させるアイドルストップ制御において、アイドルストップ後のエンジンの始動が運転者の意思によらずに行われる場合の、始動に伴うショックの発生を回避するための技術に関する。
エンジンのクランク軸と車両の駆動軸との接続を選択的に遮断するためのクラッチを備えたアイドルストップ車に関し、駆動レンジでのアイドルストップに際してこのクラッチの接続を維持した状態でエンジンを停止させるという技術が知られている。これによれば、アイドルストップ後のエンジンの始動に際し、クラッチが締結された状態にあることから、クラッチを開放させた場合の再締結により発進が遅れるという問題を回避し、発進応答性を確保することができる。
しかしながら、このものについては、アイドルストップ後の始動に際してクラッチが締結された状態にあることから、始動に伴うエンジンの吹け上がりにより生じたエンジントルクが車両の駆動軸に伝達されるため、始動に伴うショックが大きいという問題がある。ここで、アイドルストップ後の始動がアクセル操作等に基づいて行われる場合は、始動が運転者の意思によるものであるとともに、伝達されたエンジントルクが車両の推進力に吸収されるため、運転者に与える影響は小さいものと考えられる。これに対し、アイドルストップ後の始動が運転者の意思によらないものである場合、特にブレーキをかけている状態での停車中に行われる場合は、運転者の意識しないショックが発生するばかりでなく、発生したショックが直接的に車体を振動させることになるため、運転者に不快感を与えかねない。
このような問題に関し、アイドルストップ後の始動に際してこれが運転者の意思によらないものである場合に、自動変速機の変速段を2速以上に設定することにより、車両の駆動軸に対するエンジントルクの伝達を抑制し、始動に伴うショックを低減するという技術が既に存在する(特許文献1)。
特開2000−118266号公報(段落番号0084〜0088)
しかしながら、このものにおいては、変速段が2速以上に設定されることによりショックを低減し得るものの、始動に際してエンジンのクランク軸と車両の駆動軸との接続が維持された状態にあることから、エンジントルクが少なからず伝達されてしまい、ショックの発生を完全には解消することができない。従って、始動が運転者の意思によらないものである場合は、依然として不快感が残ることになる。
本発明は、以上の問題を考慮して、エンジンのクランク軸と車両の駆動軸との接続を維持した状態でエンジンを停止させるアイドルストップ制御において、発進応答性が確保される一方、始動が運転者の意思によらずに行われる場合の、始動に伴うショックの発生を回避することを目的とする。
本発明は、アイドルストップ車の駆動装置を提供するものである。
本発明に係るアイドルストップ車の駆動装置は、エンジンと、このエンジンのクランク軸と車両の駆動軸との接続を選択的に遮断するためのクラッチと、エンジン及びクラッチを制御するためのコントロールユニットと、を含んで構成される。ここで、コントロールユニットは、所定のアイドルストップ条件の成立により、エンジンを停止させるとともに、停止後における所定のアイドルストップ解除条件の成立により、エンジンを始動させるアイドルストップ制御を実行するものであって(このようなアイドルストップ制御を行う機能を有する車両を「アイドルストップ車」という。)、このアイドルストップ制御において、エンジンの停止に際してクラッチを締結させた状態に維持する一方、停止後のエンジンの始動に際し、運転者による発進又はその準備のための操作に基づいてアイドルストップ解除条件が成立した場合の第1の始動時においては、クラッチの締結を維持する一方、運転者による操作とは独立した強制的な始動の要求に基づいてアイドルストップ解除条件が成立した場合の第2の始動時においては、アイドルストップ解除条件の成立による始動後の発進に際しての加速応答性を発進応答性として、その要求度合いを判定し、要求度合いが高い場合においては、クラッチを締結させた状態に維持し、要求度合いが低い場合においては、クラッチを開放させて、クランク軸及び駆動軸の接続を遮断した後、エンジンを始動させるものである。
本発明によれば、アイドルストップ制御において、アイドルストップ条件の成立によるエンジンの停止に際してクラッチを締結させた状態に維持するとともに、停止後のエンジンの始動に際し、この始動が運転者による発進等のための操作に基づいてアイドルストップ解除条件が成立したことによるものである場合(第1の始動時)に、クラッチの締結を維持することで、発進応答性を確保することができる。他方、エンジンの始動に際し、これが運転者による操作とは独立した強制的な始動の要求に基づいてアイドルストップ解除条件が成立したことによるものである場合(第2の始動時)に、クラッチを開放させることで、車両の駆動軸に対するエンジントルクの伝達を遮断し、始動に伴うショックの発生を回避することができる。
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るアイドルストップ車の駆動装置の構成を示している。
エンジン1は、この車両の駆動源を構成するものである。エンジン1の出力側には、トルクコンバータ21を備えた自動変速機2が設けられており、エンジン1により発生された駆動トルクは、この自動変速機2を介して所定の変速比で駆動軸3に伝達される。自動変速機2には、前進用のクラッチ(「クラッチ」に相当し、以下、単に「クラッチ」という。)22が内蔵されており、自動変速機2のシフトレバー(図示せず。)の操作又は後述する電子制御ユニット101からの指令信号に基づいてこのクラッチ22が開放されることで、エンジン1のクランク軸と駆動軸3との機械的な接続が遮断される。電子制御ユニット101からの指令信号に基づいてオイルポンプ23が作動し、クラッチ22のクラッチプレートに作用する油圧を調整することにより、クラッチ22の締結及び開放が切り換えられる。クラッチ22が締結された状態において、自動変速機2による変速後の駆動トルクが駆動軸3及びディファレンシャル4を介して左右の駆動輪5a,5bに伝達されて、車両が前進する。
エンジン1には、始動時におけるクランキングのための電気モータ(以下「スタータ」という。)6が設けられている。スタータ6は、バッテリ7からの電流により作動するものであり、フライホイールの外周に形成されたリングギアを介してクランク軸を回転させることにより、クランキングを行う。また、エンジン1には、オルタネータ(「発電機」に相当する。)8が備えられており、このオルタネータ8により発生させた電流がバッテリ7に供給されて、バッテリ7が充電される。オルタネータ8は、プーリ及びベルト等の動力伝達媒体を介してエンジン1のクランク軸と接続されたロータを備えており、エンジン1からの動力により作動する。
電子制御ユニット(「コントロールユニット」に相当し、以下「ECU」という。)101は、この車両の駆動制御(後述するアイドルストップ制御を含む。)を行うものである。ECU101は、駆動制御のため、エンジン1、スタータ6、オルタネータ8及び自動変速機2(特にオイルポンプ9)等に対して指令信号を出力する。
ECU101は、エンジン1の運転状態に関する信号として、運転者によるアクセルペダルの操作量(以下「アクセル操作量」という。)を検出するためのアクセルセンサ151からの検出信号、単位クランク角又は基準クランク角毎の信号を発生させるクランク角センサ152からの信号(ECU101は、これに基づいてエンジン回転数を算出する。)、及び車速を検出するための車速センサ153からの検出信号等を入力するほか、アクセルペダルが完全に戻された状態でオン信号を発生させるアイドルスイッチ154からの信号、ブレーキペダルが踏み込まれている状態でオン信号を発生させるブレーキスイッチ155からの信号、バッテリ7の残容量を検出するための電流センサ(「バッテリセンサ」に相当する。)156からの検出信号、ハンドルの操舵角を検出するためのハンドルセンサ(「操舵センサ」に相当する。)157からの検出信号、及び車体の傾斜度(本実施形態では、前後方向の傾斜度)を検出するための傾斜センサ158からの検出信号を入力する。バッテリ7の残容量は、電流センサ156によりバッテリ7の充電時及び放電時に検出された電流値を積算することにより算出することが可能である。
ECU101は、入力した各種の信号に基づいて所定の演算を実行し、エンジン1等を制御する。ECU101は、特に所定のアイドルストップ条件の成立に基づいてアイドルストップ制御を実行し、このアイドルストップ制御において、アイドルストップ条件の成立によりエンジン1を停止させるとともに、停止後のアイドルストップ解除条件の成立によりエンジン1を再び始動させる。本実施形態では、アイドルストップ条件の成立によるエンジン1の停止に際し、クラッチ22を締結させたままとして、エンジン1のクランク軸と駆動軸3との接続を維持することとする。また、停止後のエンジン1の始動に際し、アイドルストップ解除条件の成立が運転者による発進又はその準備のための操作に基づくものである場合は、クラッチ22の締結を維持する一方、これが運転者による操作とは独立した強制的な始動の要求に基づくものである場合は、クラッチ22を開放させて、エンジン1のクランク軸と駆動軸3との接続を遮断した後、エンジン1を始動させることとする。本実施形態において、アイドルストップ条件は、アクセル操作量が所定の量以下であり、かつ車速が所定の値以下である状態において、ブレーキペダルが踏み込まれたことをもって成立するものとし、アイドルストップ解除条件は、エンジン1の停止中にブレーキペダルが戻されるか、又はバッテリ7の残容量が所定の量以下にまで減少した場合に成立するものとする。
次に、ECU101のアイドルストップ制御に関する動作について、フローチャートにより説明する。
図2は、アイドルストップ制御の基本ルーチンのフローチャートである。
S101では、エンジン1の運転状態として検出されたアクセル操作量APO、エンジン回転数NE及び車速VSP等を読み込むとともに、バッテリ7の残容量SOC、ハンドルの操舵角STR、車体の前後傾斜角INC、アイドルスイッチ信号SWidl及びブレーキスイッチ信号SWbrkを読み込む。
S102では、アイドルストップ判定フラグFidlが0であるか否かを判定する。0であるときは、S103へ進み、0でないときは、S104へ進む。アイドルストップ判定フラグFidlは、アイドルストップ条件が成立しているか否かを示すためのものであり、後述するアイドルストップ判定ルーチン(図3)において、アイドルストップ条件が成立していると判定した場合に、1に設定される。
S103では、アイドルストップ解除判定フラグFcclを0に設定する。
S104では、アイドルストップ解除判定フラグFcclが1であるか否かを判定する。1であるときは、S105へ進み、1でないときは、S109へ進む。アイドルストップ解除判定フラグFcclは、アイドルストップ解除条件が成立したか否かを示すためのものであり、後述するアイドルストップ解除判定ルーチン(図4)において、アイドルストップ解除条件が成立したと判定した場合に、1に設定される。
S105では、バッテリ7の残容量SOCが所定の量SL1以下であるか否かを判定する。SL1以下であるときにのみ、S106へ進み、それ以外のときは、S108へ進む。所定の量SL1以下の残容量SOCの検出は、バッテリ7を充電する必要があることを示すものであり、運転者による操作とは独立してアイドルストップ解除条件を成立させる「強制的な始動の要求」に相当する。
S106では、発進応答性判定フラグFrspが0であるか否かを判定する。0であるときは、S107へ進み、0でないときは、S108へ進む。発進応答性判定フラグFrspは、始動後の発進に際しての加速応答性(発進応答性)の要求度合いを示すためのものであり、後述する発進応答性判定ルーチン(図6)において、高い加速応答性が必要とされると判定した場合に、1に設定される。
S107では、オイルポンプ23に対してクラッチプレートに作用する油圧を低下させるための指令信号を出力して、クラッチ22を開放させる。これにより、アイドルストップ解除条件の成立によるエンジン1の始動に際し、バッテリ7の残容量が減少していて、充電の必要があり、かつ始動後の発進に際して高い加速応答性が必要とされない場合に、クラッチ22が開放されることとなる。他方、エンジン1の始動に際し、バッテリ7が所定の量SL1を超える充分な残容量を保持していて、充電の必要がないか(換言すれば、アイドルストップ解除条件の成立が運転者による操作に基づくものであるか)、又は充電の必要はあるものの、始動後の発進に際して高い加速応答性が必要とされる場合は、S107の処理を行わず、クラッチ22の締結を維持したままS108へ進む。
S108では、エンジン1に対する燃料供給を再開して、エンジン1を始動させるとともに、アイドルストップ判定フラグFidlを0に設定する。
S109では、エンジン1に対する燃料供給を停止して、エンジン1を停止させる。
図3は、アイドルストップ判定ルーチンのフローチャートである。
S201では、アイドルストップ判定フラグFidlが0であるか否かを判定する。0であるとき(換言すれば、アイドルストップ条件の成立によるエンジン1の停止中以外のとき)は、S202へ進み、1でないときは、以降のステップによる処理を行わずにこのルーチンを終了する。
S202では、車速VSPが所定の値SL2以下であるか否かを判定する。SL2以下であるときにのみ、S203へ進み、それ以外のときは、このルーチンを終了する。所定の値SL2は、停車中であることを判定し得る程度の値に設定される。
S203では、アイドルスイッチ信号SWidlに基づいて、アイドルスイッチがオンされているか否かを判定する。オンされているときは(SWidl=1)、S204へ進み、オンされていないときは、このルーチンを終了する。
S204では、ブレーキスチッチ信号SWbrkに基づいて、ブレーキスイッチがオンされているか否かを判定する。オンされているときは(SWbrk=1)、S205へ進み、オンされていないときは、このルーチンを終了する。
S205では、アイドルストップ条件が成立したとして、アイドルストップ判定フラグFidlを1に設定する。
図4は、アイドルストップ解除判定ルーチンのフローチャートである。
S301では、アイドルストップ判定フラグFidlが1であるか否かを判定する。1であるとき(換言すれば、アイドルストップ条件の成立によるエンジン1の停止中であるとき)は、S302へ進み、1でないときは、以降のステップによる処理を行わずにこのルーチンを終了する。
S302では、ブレーキスイッチ信号SWbrkに基づいて、ブレーキスイッチがオフされたか否かを判定する。オフされたときは(SWbrk=0)、S304へ進み、オフされていないときは、S303へ進む。
S303では、バッテリ7の残容量SOCが所定の量SL1以下であるか否かを判定する。SL1以下であるときにのみ、S304へ進み、それ以外のときは、このルーチンを終了する。
S304では、アイドルストップ解除条件が成立したとして、アイドルストップ解除判定フラグFcclを1に設定する。このように、本実施形態では、運転者のブレーキ操作によるほか(S302)、「強制的な始動の要求」として、バッテリ7を充電する必要が生じたことによってもアイドルストップ解除条件が成立し(S303)、エンジン1を始動させることとなる。
図5は、クラッチ締結判定ルーチンのフローチャートである。
S401では、クラッチ22が開放しているか否かを判定する。開放しているときにのみ、S402へ進み、それ以外のときは、このルーチンを終了する。
S402では、エンジン回転数NEが所定のアイドル判定回転数NEidl以下にまで低下したか否かを判定する。低下したときは、S403へ進み、低下していないときは、NEidlに低下するまで、このステップによる判定を繰り返す。
S403では、オイルポンプ23に対して指令信号を出力し、クラッチ22を再び締結させる。始動に伴う吹け上がりにより上昇したエンジン回転数が低下して、アイドル判定回転数NEidlに達し、エンジン1がアイドル状態に移行したと判断し得る場合に、クラッチ22を締結させるのである。
図6は、発進応答性判定ルーチンのフローチャートである。
S501では、ハンドルの操舵角STRが所定の値SL3以下であるか否かを判定する。SL3以下であるときにのみ、S502へ進み、それ以外のときは、S504へ進む。ハンドルの操舵角STRが大きいときは、始動後の発進に際して右折又は左折のための高い加速応答性が必要とされており、発進応答性の要求度合いが高いものと判断するのである。
S502では、車体の前後傾斜角INCが所定の値SL4以下であるか否かを判定する。SL4以下であるときにのみ、S503へ進み、それ以外のときは、S504へ進む。車体の前後傾斜角INCが大きいときは、車両が登坂路で停車しており、始動後の発進に際して高い加速応答性が必要とされており、発進応答性の要求度合いが高いものと判断するのである。
S503では、発進応答性判定フラグFrspを0に設定する。
S504では、発進応答性判定フラグFrspを1に設定する。
次に、アイドルストップ制御に関するECU101の動作について、タイムチャートにより説明する。
図7は、停車から発進にかけてのエンジン1及びECU101の動作を示すタイムチャートである。
アクセルペダルが戻されて車両が減速し、時刻t0にブレーキペダルが踏み込まれると、アイドルスイッチに続いてブレーキスイッチがオンされ、これによりアイドルストップ条件が成立して、エンジン1に対する燃料供給が停止され、エンジン1が停止する(アイドルストップ)。
通常の場合は、停止後の発進又はその準備のための操作としてブレーキペダルが戻されて、アイドルストップ解除条件が成立することにより、クラッチ22を締結させた状態のままエンジン1を始動させる。
これに対し、ブレーキペダルを踏み込んだ状態での停車中にバッテリ7の残容量が低下し、充電の必要が生じると、「強制的な始動の要求」によりアイドルストップ解除条件が成立し、エンジン1を始動させることになる(時刻t1)。この「強制的な始動の要求」による始動の場合は、エンジン1の始動に際して発進応答性の要求度合いを判定し、その判定結果に応じてクラッチ22を開放させて、エンジン1のクランク軸と駆動軸3との接続を遮断させる。登坂路に停車している場合等、発進応答性の要求度合いが高い場合は、エンジン1の始動に際してクラッチ22の締結を維持することとし、この要求度合いが低い場合にのみ、クラッチ22を開放させる。開放させたクラッチ22は、始動に伴う吹け上がりにより上昇したエンジン回転数が低下して、アイドル判定回転数NEidlに達し、エンジン1がアイドル状態に移行したものと判断し得る時点で、再び締結させる(時刻t21)。
クラッチ22の締結後、アクセルペダルが踏み込まれると、エンジン回転数の上昇とともに、駆動軸3に伝達される駆動トルクが増大し、車両が発進する。
本実施形態では、エンジン1、クラッチ22及びECU101により「アイドルストップ車の駆動装置」が構成されるとともに、ECU101によりこの車両の「アイドルストップ装置」が構成される。ECU101によりなされる処理のうち、図3に示すフローチャート全体の処理により「アイドルストップ条件判定手段」としての機能が、図1に示すフローチャートのS102及びS109の処理により「エンジン停止手段」としての機能が、図4に示すフローチャートのS302及びこれに付随するS304の処理により「第1のアイドルストップ解除条件判定手段」としての機能が、図2に示すフローチャートのS104及びS108の処理により「第1のエンジン始動手段」としての機能が、図4に示すフローチャートのS303及びこれに付随するS304の処理により「第2のアイドルストップ解除条件判定手段」としての機能が、図2に示すフローチャートのS104,S105,S107及びS108の処理により「第2のエンジン始動手段」としての機能が実現される。
本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
本実施形態では、アイドルストップ制御において、アイドルストップ条件の成立によるエンジン1の停止に際してクラッチ22を締結させた状態に維持することとし、停止後のエンジン1の始動に際し、この始動が運転者による発進等のための操作に基づいてアイドルストップ解除条件が成立したことによるものである場合(第1の始動時)に、クラッチ22の締結を維持することとしたので、開放したクラッチ22の再締結による遅れを回避し、発進応答性を確保することができる。また、エンジン1の始動に際し、これがバッテリ7の充電の必要が生じたことによる場合等、運転者による操作とは独立した強制的な始動の要求に基づいてアイドルストップ解除条件が成立したことによるものである場合(第2の始動時)に、クラッチ22を開放させることとしたので、駆動軸3に対するエンジントルクの伝達を遮断し、始動に伴うショックの発生を回避することができる。図7は、エンジン1の始動時における伝達トルク(駆動軸3に伝達されるエンジントルク)を示しており、本実施形態に係るアイドルストップ制御による場合の伝達トルクを実線Aにより、クラッチを締結させたままとする場合のものを一点鎖線Zにより示している。本実施形態に係る制御による場合は、エンジン1の始動に際してクラッチ22を開放させることにより伝達トルクの発生が回避されているのに対し、クラッチ22を締結させたままとする場合は、エンジン1の吹け上がりとともに伝達トルクが増大しており、ショックが生じることとなる。
また、本実施形態では、エンジン1の始動後、エンジン1がアイドル状態に移行した時点でクラッチ22を再び締結させることとしたので、クラッチ22の締結時に発生するショックを抑制することができる。
更に、本実施形態では、停止後のエンジン1の始動が強制的な始動の要求によるものである場合において、始動後の発進に際して高い加速応答性が必要とされる(換言すれば、発進応答性の要求度合いが高い)ときは、エンジン1の始動に際してクラッチ22の締結を維持することとしたので、発進応答性を確保し、登坂路での発進の場合においては、クラッチ22の締結に時間を要することによる後退を防止することができる。
なお、始動時に開放させたクラッチ22の締結は、エンジン1がアイドル状態に移行したとの判断をもって行うに限らず、運転者によるブレーキ操作が解除されたことの判断をもって行うこととしてもよい。図7は、この場合のクラッチ22の動作を二点鎖線で示している。ブレーキスイッチがオフされ、運転者によるブレーキ操作が解除された時点t22でクラッチ22が締結され、駆動軸3に伝達トルクが生じることとなる。これによれば、エンジン1の始動後、運転者が発進を意図するまでの間、クラッチ22が開放された状態のまま維持されることとなるので、燃費を削減することができる。
また、直噴エンジン等、燃料噴射系における燃料の圧力を高く維持する必要があるものにおいては、燃料噴射系における燃料の圧力を検出するための燃圧センサ159(図1)を設け、この燃圧センサ159により検出された燃料の圧力に基づいて、燃料を加圧する必要が生じたと判断されることをもって「強制的な始動の要求」があるものとして、エンジン1を始動させるようにしてもよい。この場合の始動に際してクラッチ22を開放させることは、以上に述べたところと同様である。
操舵センサは、ハンドルの操舵角を検出するハンドルセンサ157に限らず、方向指示器の作動又は非作動を検出するものであってもよい。
本発明の一実施形態に係るアイドルストップ車の駆動装置の構成 アイドルストップ制御の基本ルーチンのフローチャート アイドルストップ判定ルーチンのフローチャート アイドルストップ解除判定ルーチンのフローチャート クラッチ締結判定ルーチンのフローチャート 発進応答性判定ルーチンのフローチャート エンジン及びコントロールユニットの動作を示すフローチャート
符号の説明
1…エンジン、2…自動変速機、21…トルクコンバータ、22…「クラッチ」としてのフォワードクラッチ、23…オイルポンプ、3…駆動軸、4…ディファレンシャル、5…駆動輪、6…スタータ、7…バッテリ、8…「発電機」としてのオルタネータ、101…コントロールユニット、151…アクセルセンサ、152…クランク角センサ、153…車速センサ、154…アイドルスイッチ、155…ブレーキスイッチ、156…「バッテリセンサ」としての電流センサ、157…「操舵センサ」としてのハンドルセンサ、158…傾斜センサ、157…「圧力センサ」としての燃圧センサ。

Claims (7)

  1. エンジンと、
    前記エンジンのクランク軸と車両の駆動軸との接続を選択的に遮断するためのクラッチと、
    前記エンジン及びクラッチを制御するためのコントロールユニットと、を含んで構成され、
    前記コントロールユニットは、
    所定のアイドルストップ条件の成立により、前記エンジンを停止させるとともに、停止後における所定のアイドルストップ解除条件の成立により、前記エンジンを始動させるアイドルストップ制御を実行するものであって、
    前記アイドルストップ制御において、
    前記エンジンの停止に際し、前記クラッチを締結させた状態に維持し、
    前記停止後のエンジンの始動に際し、運転者による発進又はその準備のための操作に基づいて前記アイドルストップ解除条件が成立した場合の第1の始動時においては、前記クラッチの締結を維持する一方、前記運転者による操作とは独立した強制的な始動の要求に基づいて前記アイドルストップ解除条件が成立した場合の第2の始動時においては、前記アイドルストップ解除条件の成立による始動後の発進に際しての加速応答性を発進応答性として、その要求度合いを判定し、前記要求度合いが高い場合においては、前記クラッチを締結させた状態に維持し、前記要求度合いが低い場合においては、前記クラッチを開放させて、前記クランク軸及び駆動軸の接続を遮断した後、エンジンを始動させる
    アイドルストップ車の駆動装置。
  2. 前記コントロールユニットは、
    前記第2の始動時において、エンジンの始動後、前記エンジンがアイドル状態に移行したか否かを判定し、
    アイドル状態に移行したとの判定に応答して、開放した前記クラッチを再び締結させる請求項1に記載のアイドルストップ車の駆動装置。
  3. 前記コントロールユニットは、
    前記アイドルストップ条件として、運転者により操作されるブレーキが作動しているか否かを判定し、
    前記アイドルストップ制御において、前記ブレーキが作動していることを条件に前記エンジンを停止させる一方、
    前記第2の始動時において、エンジンの始動後、前記ブレーキの作動が解除されたか否かを判定し、
    前記ブレーキの作動が解除されたとの判定に応答して、開放した前記クラッチを再び締結させる請求項1に記載のアイドルストップ車の駆動装置。
  4. 前記エンジンにより駆動可能に構成されたロータを備える発電機と、
    前記発電機と接続され、前記発電機が発生した電流により充電されるバッテリと、
    前記バッテリの残容量を検出するためのバッテリセンサと、を更に含んで構成され、
    前記コントロールユニットは、
    前記バッテリセンサにより検出された前記バッテリの残容量が所定の量以下であるか否かを判定し、
    前記検出された残容量が所定の量以下であるときに、前記強制的な始動が要求されているものとして、前記アイドルストップ解除条件の成立を判定する請求項1〜3のいずれかに記載のアイドルストップ車の駆動装置。
  5. 燃料噴射系における燃料を加圧するための、前記エンジンの動力により駆動する燃料ポンプを備えるアイドルストップ車であって、
    前記燃料の圧力を検出するための圧力センサを更に含んで構成され、
    前記コントロールユニットは、
    前記圧力センサにより検出された燃料の圧力が所定の値以下であるか否かを判定し、
    前記検出された燃料の圧力が所定の値以下であるときに、前記強制的な始動が要求されているものとして、前記アイドルストップ解除条件の成立を判定する請求項1〜4のいずれかに記載のアイドルストップ車の駆動装置。
  6. ハンドルの操舵角、又は方向指示器の作動若しくは非作動を検出するための操舵センサを更に含んで構成され、
    前記コントロールユニットは、前記操舵センサの出力に基づいて前記発進応答性の要求度合いを判定する請求項に記載のアイドルストップ車の駆動装置。
  7. 車体の傾斜度を検出するための傾斜センサを更に含んで構成され、
    前記コントロールユニットは、前記傾斜センサにより検出された車体の傾斜度に基づいて前記発進応答性の要求度合いを判定する請求項又はに記載のアイドルストップ車の
    駆動装置。
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