JP5023294B2 - 水硬化性無機組成物用の流動性改良剤 - Google Patents

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Description

本発明は、水硬化性無機組成物用の流動性改良剤に関する。
従来、建築仕上塗材、補修材料及び左官材料等における水硬化性組成物(セメント組成物及び石膏等)用のチキソトロピー性付与剤(流動性改良剤)としては、繊維状物質(たとえば、ガラス繊維、岩綿、ポリプロピレン繊維、アラミド繊維及びポリビニルアルコール繊維等)が知られている(特許文献1)。
特開2004−238265号公報
しかしながら、従来の繊維状物質では、チキソトロピー性付与効果が低いという問題がある。また、多量の繊維状物質を添加すると、水硬化性組成物が著しく増粘し、作業性が悪くなるという問題がある。
本発明の目的は、チキソトロピー性付与効果が高く、かつ、優れた流動特性を付与できる流動性改良剤を提供することである。
本発明の水硬化性無機組成物用の流動性改良剤の特徴は、エチレン性不飽和カルボン酸(a1)、エチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル(a2)及びエチレン性不飽和カルボン酸アルコキシポリオキシアルキレングリコールエステル(a3)を必須構成単量体とする共重合体(A)を含有し、
共重合体(A)の重量に基づいて、エチレン性不飽和カルボン酸(a1)の含有量が10〜60重量%、エチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル(a2)の含有量が10〜60重量%、エチレン性不飽和カルボン酸アルコキシポリオキシアルキレングリコールエステル(a3)の含有量が1〜30重量%である点を要旨とする。
本発明の水硬化性無機組成物用の流動性改良剤の製造方法の特徴は、エチレン性不飽和カルボン酸(a1)、エチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル(a2)及びエチレン性不飽和カルボン酸アルコキシポリオキシアルキレングリコールエステル(a3)を必須構成単量体を乳化重合して共重合体(A)を含有する水中油型エマルション(AA)を得る工程(1);並びに
水中油型エマルション(AA)を流動性改良剤に調製する工程(2)を含み、
共重合体(A)の重量に基づいて、エチレン性不飽和カルボン酸(a1)の使用量が10〜60重量%、エチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル(a2)の使用量が10〜60重量%、エチレン性不飽和カルボン酸アルコキシポリオキシアルキレングリコールエステル(a3)の使用量が1〜30重量%である点を要旨とする。
本発明の流動性改良剤は、チキソトロピー性付与効果が高く、かつ、優れた流動特性を付与できる。
したがって、本発明の流動性改良剤を用いると、建築仕上塗材、補修材料や左官材料等においても、十分なチキソトロピー性を付与でき、高粘度とならないため、優れたコテ性を発揮する。
エチレン性不飽和カルボン酸(a1)としては、エチレン性不飽和モノカルボン酸及びエチレン性不飽和ジカルボン酸等が含まれる。
エチレン性不飽和モノカルボン酸としては、脂肪族モノカルボン酸、脂環式モノカルボン酸及び芳香族モノカルボン酸等が使用できる。
脂肪族モノカルボン酸としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、3−ブテン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、4−ペンテン酸、3−メチル−2−ブテン酸、3−メチル−3−ブテン酸、2−メチル−3−ブテン酸、2−メチル−2−ブテン酸、2−エチル−2−プロペン酸、2−ヘキセン酸、4−メチル−2−ペンテン酸、2−メチル−2−ペンテン酸、2−ヘプテン酸、4,4−ジメチル−2−ペンテン酸、2−オクテン酸、3−メチル−2−ヘプテン酸、2−ノネン酸、3−メチル−2−オクテン酸、2−デケン酸及び2−ヒドロキシプロペン酸等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸とは、メタクリル酸、アクリル酸を意味する。以後も同様とする。
脂環式モノカルボン酸としては、1−シクロペンテンカルボン酸、3−シクロペンテンカルボン酸、4−シクロペンテンカルボン酸、1−シクロヘキセンカルボン酸、3−シクロヘキセンカルボン酸、4−シクロヘキセンカルボン酸、1−シクロヘプテンカルボン酸、3−シクロヘプテンカルボン酸、4−シクロヘプテンカルボン酸、5−シクロヘプテンカルボン酸、1−シクロオクテンカルボン酸、3−シクロオクテンカルボン酸、4−シクロオクテンカルボン酸、5−シクロオクテンカルボン酸、1−シクロノネンカルボン酸、3−シクロノネンカルボン酸、4−シクロノネンカルボン酸、5−シクロノネンカルボン酸、1−シクロデケンカルボン酸、3−シクロデケンカルボン酸、4−シクロデケンカルボン酸及び5−シクロデケンカルボン酸等が挙げられる。
芳香族モノカルボン酸としては、o−スチレンカルボン酸、p−スチレンカルボン酸、桂皮酸、アトロパ酸、5−ビニル−1−ナフタレンカルボン酸、4−ビニル−1−ナフタレンカルボン酸及び4−ビニル−1−アントラキノンカルボン酸等が挙げられる。
不飽和ジカルボン酸としては、脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸及びこれらの分子内酸無水物等が含まれる。
脂肪族ジカルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ブテン二酸、2−ペンテン二酸、3−ペンテン酸、4−ペンテン酸、2−メチル−2−ブテン二酸、2−エチル−2−プロペン酸、2−ヘキセン二酸、2−ヘプテン二酸、2−オクテン酸、3−メチル−2−ヘプテン二酸、2−ノネン二酸、2−デケン二酸及び2−ヒドロキシプテンロ二酸等が挙げられる。
脂環式ジカルボン酸としては、1,2−シクロペンテンジカルボン酸、1,3−シクロペンテンジカルボン酸、1,4−シクロペンテンジカルボン酸、1,2−シクロヘキセンジカルボン酸、1,3−シクロヘキセンジカルボン酸、1,4−シクロヘキセンジカルボン酸、1,2−シクロヘプテンジカルボン酸、1,3−シクロヘプテンジカルボン酸、1,4−シクロヘプテンジカルボン酸、1,5−シクロヘプテンジカルボン酸、1,2−シクロオクテンジカルボン酸、1,3−シクロオクテンジカルボン酸、1,4−シクロオクテンジカルボン酸、1,5−シクロオクテンジカルボン酸、1,2−シクロノネンジカルボン酸、1,3−シクロノネンジカルボン酸、1,4−シクロノネンジカルボン酸、1,5−シクロノネンジカルボン酸、1,2−シクロデケンジカルボン酸、1,3−シクロデケンジカルボン酸、1,4−シクロデケンジカルボン酸及び1,5−シクロデケンジカルボン酸等が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸としては、o,p−スチレンジカルボン酸、o,p−スチレンジカルボン酸、4−ビニル−1,2−ナフタレンジカルボン酸及び4−ビニル−1,3−アントラキノンジカルボン酸等が挙げられる。
不飽和ジカルボン酸の分子内酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸及び無水シトラコン酸等が挙げられる。
これらのエチレン性不飽和カルボン酸のうち、流動特性の観点等から、脂肪族モノカルボン酸及び脂肪族ジカルボン酸が好ましく、さらに好ましくは脂肪族モノカルボン酸、特に好ましくは(メタ)アクリル酸及びクロトン酸である。
エチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル(a2)としては、炭素数1〜30のアルキル基を有するエチレン性不飽和モノカルボン酸アルキルエステル及びエチレン性不飽和ジカルボン酸アルキルエステル等が含まれる。
エチレン性不飽和モノカルボン酸アルキルエステルとしては、脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル、脂環式モノカルボン酸アルキルエステル及び芳香族モノカルボン酸アルキルエステル等が使用できる。
炭素数1〜30のアルキル基としては、直鎖アルキル基及び分岐鎖アルキル基等が使用できる。
直鎖アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、イコシル、ヘニコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ヘプタコシル、ヘキサキシル、ヘプタコシル、オクタコシル、ノナコシル及びトリアコンシル等が挙げられる。
分岐鎖アルキル基としては、イソプロピル、イソブチル、t−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、イソヘキシル、2−エチルヘキシル、イソトリデシル、イソオクタデシル及びイソトリアコンシル等が挙げられる。
これらのアルキル基のうち、流動特性の観点等から、炭素数1〜10の直鎖アルキル基及び分岐アルキル基が好ましく、さらに好ましくは炭素数1〜10の直鎖アルキル基、特に好ましくはメチル、エチル及びプロピルである。
脂肪族モノカルボン酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、3−ブテン酸アルキルエステル、2−ペンテン酸アルキルエステル、3−ペンテン酸アルキルエステル、4−ペンテン酸アルキルエステル、3−メチル−2−ブテン酸アルキルエステル、3−メチル−3−ブテン酸アルキルエステル、2−メチル−3−ブテン酸アルキルエステル、2−メチル−2−ブテン酸アルキルエステル、2−エチル−2−プロペン酸アルキルエステル、2−ヘキセン酸アルキルエステル、4−メチル−2−ペンテン酸アルキルエステル、2−メチル−2−ペンテン酸アルキルエステル、2−ヘプテン酸アルキルエステル、4,4−ジメチル−2−ペンテン酸アルキルエステル、2−オクテン酸アルキルエステル、3−メチル−2−ヘプテン酸アルキルエステル、2−ノネン酸アルキルエステル、3−メチル−2−オクテン酸アルキルエステル、2−デケン酸アルキルエステル及び2−ヒドロキシプロペン酸アルキルエステル等が挙げられる。
脂環式モノカルボン酸アルキルエステルとしては、1−シクロペンテンカルボン酸アルキルエステル、3−シクロペンテンカルボン酸アルキルエステル、4−シクロペンテンカルボン酸アルキルエステル、1−シクロヘキセンカルボン酸アルキルエステル、3−シクロヘキセンカルボン酸アルキルエステル、4−シクロヘキセンカルボン酸アルキルエステル、1−シクロヘプテンカルボン酸アルキルエステル、3−シクロヘプテンカルボン酸アルキルエステル、4−シクロヘプテンカルボン酸アルキルエステル、5−シクロヘプテンカルボン酸アルキルエステル、1−シクロオクテンカルボン酸アルキルエステル、3−シクロオクテンカルボン酸アルキルエステル、4−シクロオクテンカルボン酸アルキルエステル、5−シクロオクテンカルボン酸アルキルエステル、1−シクロノネンカルボン酸アルキルエステル、3−シクロノネンカルボン酸アルキルエステル、4−シクロノネンカルボン酸アルキルエステル、5−シクロノネンカルボン酸アルキルエステル、1−シクロデケンカルボン酸アルキルエステル、3−シクロデケンカルボン酸アルキルエステル、4−シクロデケンカルボン酸アルキルエステル及び5−シクロデケンカルボン酸アルキルエステル等が挙げられる。
芳香族モノカルボン酸アルキルエステルとしては、o−スチレンカルボン酸アルキルエステル、p−スチレンカルボン酸アルキルエステル、桂皮酸アルキルエステル、アトロパ酸アルキルエステル、5−ビニル−1−ナフタレンカルボン酸アルキルエステル、4−ビニル−1−ナフタレンカルボン酸アルキルエステル及び4−ビニル−1−アントラキノンカルボン酸アルキルエステル等が挙げられる。
エチレン性不飽和ジカルボン酸アルキルエステルとしては、脂肪族ジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、脂環式ジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル及び芳香族ジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル等が使用できる。
脂肪族ジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステルとしては、マレイン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、フマル酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、イタコン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、シトラコン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、メサコン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、ブテン二酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、2−ペンテン二酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、3−ペンテン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、4−ペンテン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、2−メチル−2−ブテン二酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、2−エチル−2−プロペン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、2−ヘキセン二酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、2−ヘプテン二酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、2−オクテン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、3−メチル−2−ヘプテン二酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、2−ノネン二酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、2−デケン二酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル及び2−ヒドロキシプテンロ二酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル等が挙げられる。
脂環式ジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステルとしては、1,2−シクロペンテンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,3−シクロペンテンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,4−シクロペンテンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,2−シクロヘキセンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,3−シクロヘキセンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,4−シクロヘキセンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,2−シクロヘプテンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,3−シクロヘプテンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,4−シクロヘプテンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,5−シクロヘプテンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,2−シクロオクテンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,3−シクロオクテンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,4−シクロオクテンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,5−シクロオクテンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,2−シクロノネンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,3−シクロノネンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,4−シクロノネンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,5−シクロノネンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,2−シクロデケンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,3−シクロデケンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、1,4−シクロデケンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル及び1,5−シクロデケンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル等が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステルとしては、o,p−スチレンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、o,p−スチレンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル、4−ビニル−1,2−ナフタレンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル及び4−ビニル−1,3−アントラキノンジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステル等が挙げられる。
これらのエチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステルのうち、脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル及び脂肪族ジカルボン酸(モノ−/ジ−)アルキルエステルが好ましく、さらに好ましくは脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル、特に好ましくは(メタ)アクリル酸アルキルエステル及びクロトン酸アルキルエステルである。
エチレン性不飽和カルボン酸アルコキシポリオキシアルキレングリコールエステル(a3)としては、エチレン性不飽和モノカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、エチレン性不飽和ジカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル及びこれらの混合物が含まれる。
オキシアルキレンとしては、炭素数2〜4のオキシアルキレン(オキシエチレン、オキシプロピレン及びオキシブチレン)が含まれる。
ポリオキシアルキレンは、1種のオキシアルキレンから構成されてもよく、又は2種以上のオキシアルキレンから構成されてもよい。2種以上のオキシアルキレンから構成される場合、結合様式はブロック、ランダム及びこれの混合のいずれでもよい。
ポリオキシアルキレングリコールの重合度としては、流動性改良等の観点から、2〜100が好ましく、さらに好ましくは4〜99、特に好ましくは10〜70である。
アルコキシ基としては、炭素数1〜30の炭化水素基等が含まれ、直鎖アルキルアルコキシ基及び分岐鎖アルキルアルコキシ基等が使用できる。
直鎖アルキルアルコキシ基としては、メチルアルコキシ、エチルアルコキシ、プロピルアルコキシ、ブチルアルコキシ、ペンチルアルコキシ、ヘキシルアルコキシ、ヘプチルアルコキシ、オクチルアルコキシ、ノニルアルコキシ、デシルアルコキシ、ウンデシルアルコキシ、ドデシルアルコキシ、トリデシルアルコキシ、テトラデシルアルコキシ、ペンタデシルアルコキシ、ヘキサデシルアルコキシ、ヘプタデシルアルコキシ、オクタデシルアルコキシ、ノナデシルアルコキシ、イコシルアルコキシ、ヘニコシルアルコキシ、ドコシルアルコキシ、トリコシルアルコキシ、テトラコシルアルコキシ、ヘプタコシルアルコキシ、ヘキサキシルアルコキシ、ヘプタコシルアルコキシ、オクタコシルアルコキシ、ノナコシルアルコキシ及びトリアコンシルアルコキシ等が挙げられる。
分岐鎖アルキルアルコキシ基としては、イソプロピルアルコキシ、イソブチルアルコキシ、t−ブチルアルコキシ、イソペンチルアルコキシ、ネオペンチルアルコキシ、イソヘキシルアルコキシ、2−エチルヘキシルアルコキシ、イソトリデシルアルコキシ、イソオクタデシルアルコキシ及びイソトリアコンシルアルコキシ等が挙げられる。
これらのアルコキシ基のうち、流動性改良等の観点から、炭素数1〜30の直鎖アルキルアルコキシ基が好ましく、さらに好ましくは炭素数10〜25の直鎖アルキルアルコキシ基、特に好ましくは炭素数12〜18の直鎖アルキルアルコキシ基である。
エチレン性不飽和モノカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステルとしては、脂肪族モノカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、脂環式モノカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル及び芳香族モノカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル等が使用できる。
脂肪族モノカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステルとしは、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキレングリコールエステル、クロトン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、3−ブテン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、2−ペンテン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、3−ペンテン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、4−ペンテン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、3−メチル−2−ブテン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、3−メチル−3−ブテン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、2−メチル−3−ブテン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、2−メチル−2−ブテン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、2−エチル−2−プロペン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、2−ヘキセン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、4−メチル−2−ペンテン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、2−メチル−2−ペンテン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、2−ヘプテン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、4,4−ジメチル−2−ペンテン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、2−オクテン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、3−メチル−2−ヘプテン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、2−ノネン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、3−メチル−2−オクテン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、2−デケン酸アルコキシアルキレングリコールエステル及び2−ヒドロキシプロペン酸アルコキシアルキレングリコールエステル等が挙げられる。
脂環式モノカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステルとしては、1−シクロペンテンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、3−シクロペンテンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、4−シクロペンテンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、1−シクロヘキセンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、3−シクロヘキセンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、4−シクロヘキセンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、1−シクロヘプテンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、3−シクロヘプテンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、4−シクロヘプテンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、5−シクロヘプテンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、1−シクロオクテンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、3−シクロオクテンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、4−シクロオクテンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、5−シクロオクテンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、1−シクロノネンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、3−シクロノネンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、4−シクロノネンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、5−シクロノネンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、1−シクロデケンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、3−シクロデケンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、4−シクロデケンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル及び5−シクロデケンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル等が挙げられる。
芳香族モノカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステルとしては、o−スチレンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、p−スチレンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、桂皮酸アルコキシアルキレングリコールエステル、アトロパ酸アルコキシアルキレングリコールエステル、5−ビニル−1−ナフタレンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、4−ビニル−1−ナフタレンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル及び4−ビニル−1−アントラキノンカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル等が挙げられる。
エチレン性不飽和ジカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステルとしては、脂肪族ジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、及び芳香族ジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル等が使用できる。
脂肪族ジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステルとしては、マレイン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、フマル酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、イタコン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、シトラコン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、メサコン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、ブテン二酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、2−ペンテン二酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、3−ペンテン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、4−ペンテン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、2−メチル−2−ブテン二酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、2−エチル−2−プロペン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、2−ヘキセン二酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、2−ヘプテン二酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、2−オクテン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、3−メチル−2−ヘプテン二酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、2−ノネン二酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、2−デケン二酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル及び2−ヒドロキシプテンロ二酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル等が挙げられる。
脂環式ジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステルとしては、1,2−シクロペンテンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,3−シクロペンテンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,4−シクロペンテンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,2−シクロヘキセンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,3−シクロヘキセンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,4−シクロヘキセンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,2−シクロヘプテンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,3−シクロヘプテンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,4−シクロヘプテンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,5−シクロヘプテンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,2−シクロオクテンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,3−シクロオクテンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,4−シクロオクテンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,5−シクロオクテンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,2−シクロノネンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,3−シクロノネンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,4−シクロノネンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,5−シクロノネンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,2−シクロデケンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,3−シクロデケンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、1,4−シクロデケンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル及び1,5−シクロデケンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル等が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステルとしては、o,p−スチレンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、o,p−スチレンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル、4−ビニル−1,2−ナフタレンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル及び4−ビニル−1,3−アントラキノンジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステル等が挙げられる。
これらのエチレン性不飽和カルボン酸アルコキシポリオキシアルキレングリコールエステル(a3)のうち、流動特性の観点等から、脂肪族モノカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル及び脂肪族ジカルボン酸アルコキシアルキレングリコール(モノ−、ジ−)エステルが好ましく、さらに好ましくは脂肪族モノカルボン酸アルコキシアルキレングリコールエステル、特に好ましくは(メタ)アクリル酸アルコキシポリオキシアルキレングリコールエステル及びクロトン酸アルコキシポリオキシアルキレングリコールエステルである。
共重合体(A)は、エチレン性不飽和カルボン酸(a1)、エチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル(a2)及びエチレン性不飽和カルボン酸アルコキシポリオキシアルキレングリコールエステル(a3)以外に、他のエチレン性不飽和単量体(a4)を構成単量体として含むことができる。
他のエチレン性不飽和単量体(a4)としては、エチレン性不飽和カルボン酸(a1)、エチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル(a2)及びエチレン性不飽和カルボン酸アルコキシポリオキシアルキレングリコールエステル(a3)と共重合できれば特に制限はなく、オレフィン、エチレン性不飽和ニトリル及びエチレン性不飽和アミド等が挙げられる。
オレフィンとしては、α−オレフィン(エチレン、プロピレン、ブチレン、へキシレン、オクチレン、ウンデシレン、テトラデシレン及びノナデシレン等)、ジイソブチレン、ブタジエン、ピペリレン、クロロプレン、ピネン、リモネン、インデン、シクロペンタジエン、ビシクロペンタジエン及びエチリデンノルボルネン等が挙げられる。
エチレン性不飽和ニトリルとしては、(メタ)アクリロニトリル、シアノプロペン及びシアノペンテン等が挙げられる。
エチレン性不飽和アミドとしては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−アミノエチル)(メタ)アクリルアミド及びN−(2−ジメチルアミノエチル)(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
エチレン性不飽和カルボン酸(a1)単位の含有量(重量%)は、共重合体(A)の重量に基づいて、10〜60が好ましく、さらに好ましくは20〜55が好ましく、特に好ましくは35〜52、最も好ましくは、40〜50である。この範囲内であると、流動性がさらに良好となる。
エチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル(a2)単位の含有量(重量%)は、共重合体(A)の重量に基づいて、10〜60が好ましく、さらに好ましくは20〜58が好ましく、特に好ましくは35〜55、最も好ましくは、40〜50である。この範囲内であると、流動性がさらに良好となる。
エチレン性不飽和カルボン酸アルコキシポリオキシアルキレングリコールエステル(a3)単位の含有量(重量%)は、共重合体(A)の重量に基づいて、1〜30が好ましく、さらに好ましくは3〜20、特に好ましくは4〜15、最も好ましくは、5〜10である。この範囲内であると、流動性がさらに良好となる。
他のエチレン性不飽和単量体(a4)の含有量(重量%)は、共重合体(A)の重量に基づいて、40未満が好ましく、さらに好ましくは25未満、特に好ましくは10未満、最も好ましくは0である。なお、その他のエチレン性不飽和単量体(a4)を含有する場合は、共重合体(A)の重量に基づいて、0.1〜0.8とすることが好ましく、さらに好ましくは0.2〜6、特に好ましくは0.3〜4である。
共重合体(A)の形態は、固体状及び液体状のいずれでもよいが、液体状(25℃)が好ましく、さらに好ましくは水中油型エマルションである。すなわち、本発明の流動性改良剤は、共重合体(A)を含有する水中油型エマルション(AA)の形態であることが好ましい。
共重合体(A)が水中油型エマルション(AA)の形態である場合、共重合体(A)の濃度(重量%)は、水中油型エマルション(AA)の重量に基づいて、1〜45が好ましく、さらに好ましくは3〜40、特に好ましくは5〜35、最も好ましくは10〜30である。
共重合体(A)は、乳化重合、溶液重合、懸濁重合又は塊状重合等により容易に製造できる。これらのうち、溶液重合又は乳化重合が好ましく、さらに好ましくは乳化重合である。
乳化重合においては、たとえば、単量体、界面活性剤(乳化剤)、及び必要により連鎖移動剤(アセトアルデヒド、イソプロピルアルコール、ドデシルメルカプタン及びヘキサデシルメルカプタン等)を水に投入し、分散乳化させ、重合開始剤の存在下、40〜130℃で1〜15時間重合させることにより、共重合体(A)を得ることができる。
単量体の供給手段としては、単量体の全量を一気に投入してもよいし、分割投入してもよく、滴下してもよい。また、重合開始剤は、全量を一気に投入してもよいし、分割投入してもよく、滴下してもよい。
重合開始剤としては、アゾ触媒{2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリン酸、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−アルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]及び1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1フェニルエタン)等}、過硫酸塩{過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム及び過硫酸ナトリウム等}、無機過酸化物{過硼酸塩及び過酸化水素等}、レドック触媒{アスコルビン酸−過酸化水素等}及び有機過酸化物{過酸化ベンゾイル等}等が挙げられる。
界面活性剤(乳化剤)としては、乳化重合が可能なものであれば特に限定されず、通常のノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び両性界面活性剤などが使用できる。
ノニオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ポリエーテル変成シリコーン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル及びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(ポリオキシエチレンステアリルエーテル及びポリオキシエチレン第2級トリデシルエーテル等)、ポリオキシエチレンプロピレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油エーテル等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、スルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸塩、スルホコハク酸ジオクチルエステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、第2級アルカンスルホン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩及びナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物等)、硫酸エステル塩(ラウリルアルコール硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンステアリルアルコール硫酸エステル塩及びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸エステル塩等)、リン酸エステル塩(ステアリルアルコールリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンラウリルアルコールリン酸エステル塩及びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルリン酸エステル塩等)及び脂肪酸エステル塩(パルミチン酸塩、オレイン酸塩及びステアリン酸塩等)等が挙げられる。なお、塩としては、アミン{アンモニア、アルキルアミン(モノエチルアミン、モノブチルアミン及びトリエチルアミン等)及びアルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミン等)}塩、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム及びカリウム等)塩及びアルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム及び亜鉛等)塩等が挙げられる。塩は完全塩又は部分塩のいずれでもよい。
カチオン性界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩型界面活性剤(塩化オクタデシルトリメチルアンモニウム及び塩化ジオクタデシルジメチルアンモニウム等)及びアミン塩型界面活性剤(オクタデカン酸ジエチルアミノエチルアミド乳酸塩等)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、ベタイン型両性界面活性剤(ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン及び2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等)及びアミノ酸型両性界面活性剤(β−ドデシルアミノプロパン酸ナトリウム等)が挙げられる。
乳化重合において、界面活性剤(乳化剤)の使用量(重量%)は、共重合体(A)の重量に基づいて、3〜20が好ましい。
乳化分散装置としては、プロペラ型撹拌機、ピストン型高圧乳化機、ホモミキサー、超音波式乳化分散機、加圧ノズル式乳化機、高速回転高せん断型撹拌分散機、コロイドミル、メディア型分散機(たとえば、サンドグラインダー、アジテーターミル、ボールミル及びアトライター等)が使用できる。なお、これらの装置は任意に組み合わせて使用できる。
本発明の流動性改良剤は、共重合体(A)以外に、多孔質粉体(B)を含むことが好ましい。
多孔質粉体(B)としては、多孔質無機粉体等が使用でき、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、カーボンブラック、タルク、シリカゲル、ケイ酸アルミニウム、カオリン、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、ゼオライト、フライアッシュ、クレー、石膏及び珪藻土等が挙げられる。これらのうち、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カーボンブラック及びタルクが好ましく、さらに好ましくは炭酸カルシウム及びシリカ、特に好ましくはシリカである。
多孔質粉体(B)のBET比表面積(m/g)は、0.5〜1000が好ましく、さらに好ましくは50〜800、特に好ましくは100〜500である。この範囲であると、流動性がさらに良好となる。
なお、BET比表面積は、JIS R1626−1996(一点法)に準拠して測定される値である{測定試料:50mg(200℃で15分間加熱処理したサンプル)、吸着量の測定方法:定溶法、吸着質:混合ガス(N70体積%、He30体積%)、測定平衡相対圧:0.3、装置:たとえば、大倉理研社製、全自動粉体表面測定装置 AMS−8000}。
多孔質粉体(B)のフタル酸ジ-n-ブチル(DBP)吸油量(ml/100g)は、10〜500が好ましく、さらに好ましくは50〜400、特に好ましくは100〜300である。この範囲であると、流動性がさらに良好となる。
なお、DBP吸油量は、JIS K5101−1991に準拠して測定される値である[多孔質粉体にDBPを滴下しつつ練り合わせ、全体がかたい1つの塊となる点を終点とする]。
多孔質粉体(B)の体積平均粒子径(μm)は、0.1〜1000が好ましく、さらに好ましくは3〜500、特に好ましくは5〜300である。この範囲であると、流動性がさらに良好となる。
なお、体積平均粒子径は、JIS Z8825−1:2001に準拠したレーザー回折式粒度分析計{例えば、Leeds&Northrup Co.製Microtrac Model No.9320-X100(レーザー光波長:780nm}を用い、電気伝導度(25℃)0.1mS/m以下の脱イオン水1000重量部と重量平均分子量50万〜200万のポリアクリルアミド(サンフロックNOP;三洋化成工業株式会社製等)0.2重量部との水溶液に、測定試料濃度0.1重量%となるように測定試料を添加して測定分散液を調製して、測定温度25±5℃で測定した後、ポリアクリルアミド水溶液の屈折率として1.33を、測定試料の屈折率として文献値(Microtrac Model No.9320-X100に付属の「測定時の入力条件に関するガイドライン」、14〜25頁、日機装株式会社作成)を用いて、50%積算体積平均粒子径として求められる。
多孔質粉体(B)を含む場合、共重合体(A)の含有量(重量%)は、共重合体(A)及び多孔質粉体(B)の合計重量に基づいて、0.3〜41が好ましく、さらに好ましくは1〜31、特に好ましくは2〜25である。この範囲であると、流動性が良好となる。
多孔質ポ粉体(B)を含む場合、多孔質粉体(B)の含有量(重量%)は、共重合体(A)及び多孔質粉体(B)の合計重量に基づいて、59〜99.7が好ましく、さらに好ましくは69〜99、特に好ましくは75〜98である。この範囲であると、流動性が良好となる。
本発明の流動性改良剤が、共重合体(A)及び多孔質粉体(B)からなる場合、流動性改良剤の形態としては、共重合体(A)と多孔質粉体(B)とからなるものであれば特に限定されることなく、塊状(体積平均粒子径:10mm以上)、粒状(体積平均粒子径:50μm以上10mm未満)又は粉末状(体積平均粒子径:50μm未満)等のいずれでもよいが、作業性等の観点から、粉末状又は粒状が好ましく、特に好ましくは粉末状である。
本発明の流動性改良剤が、共重合体(A)及び多孔質粉体(B)からなる場合、流動性改良剤の形態としては、共重合体(A)と多孔質粉体(B)とからなるものであれば特に限定されることないが、多孔質粉体(B)に、共重合体(A)又は水中油型エマルション(AA)が吸着した形態が好ましい。
本発明の流動性改良剤の製造方法に特に制限はないが、次の工程(1)及び工程(2)を含む製造方法によって得ることが好ましい。
<工程(1)>
エチレン性不飽和カルボン酸(a1)、エチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル(a2)及びエチレン性不飽和カルボン酸アルコキシポリオキシアルキレングリコールエステル(a3)を必須構成単量体を乳化重合して共重合体(A)を含有する水中油型エマルション(AA)を得る工程。
乳化重合の方法は、公知の方法が適用でき、たとえば、上記のように重合できる。
<工程(2)>
水中油型エマルション(AA)を流動性改良剤に調製する工程。
本発明の流動性改良剤が、塊状、粒状又は粉末状の場合、工程(2)には水中油型エマルション(AA)の乾燥が含まれる。
一方、本発明の流動性改良剤が、液状の場合、工程(2)には、水中油型エマルション(AA)のエマルション濃度の調整を含んでもよい。
本発明の流動性改良剤が共重合体(A)と多孔質粉体(B)とからなる場合、工程(2)には、水中油型エマルション(AA)と多孔質粉体(B)との混合が含まれる。
水中油型エマルション(AA)と多孔質粉体(B)との混合は、両者が均一に混合できれば混合方法に制限はなく、共重合体(A)又は水中油型エマルション(AA)、及び多孔質粉体(B)の全量を一括して均一混合してもよいし、共重合体(A)又は水中油型エマルション(AA)に、多孔質粉体(B)を少量ずつ連続又は分割して投入しながら均一混合してもよく、多孔質粉体(B)に共重合体(A)又は水中油型エマルション(AA)を少量ずつ連続又は分割して投入しながら均一混合してもよく、共重合体(A)又は水中油型エマルション(AA)及び多孔質粉体(B)を同時に少量ずつ連続又は分割して投入しながら均一混合してもよい。
均一混合するための装置としては、公知の攪拌混合装置が使用でき、プロペラ型攪拌機、ディゾルバー、ホモミキサー、ボールミル、サンドミル、ニーダー、ラインミキサー、リボンミキサー、傾胴ミキサー、オムニミキサー及びヘンシェルミキサー等が例示される。
本発明の流動性改良剤は、水硬化性無機組成物用の流動性改良剤として適しているが、水硬化性無機組成物以外の用途にも使用できる。本発明の流動性改良剤を添加すると、被添加体のチキソトロピー性が大きく向上し、特に水硬化性無機組成物等に適用すると、こて作業性が非常に良好となる。
これらの水硬化性無機組成物としては、ドロマイト又はセメント(ケイ酸石灰質セメント及びアルミン酸石灰質セメント等)、石膏(α石膏及びβ石膏等)等の水硬化性組成物を主成分とし、水、水溶性高分子、珪砂等の細骨材、高炉スラグ、フライアッシュ及びシリカヒューム等の混和材料、並びにナイロン、ポリプロピレン、ガラス、スチール及びカーボン等の繊維補強材等を適宜含むもの等が挙げられる。
本発明の流動性改良剤の使用量(重量%)は、水を除く水硬化性組成物の重量に基づいて、0.01〜20が好ましく、さらに好ましくは0.03〜15、特に好ましくは0.05〜10である。この範囲であると、流動性改良がさらに良好となる。
本発明の流動性改良剤は、水硬化性無機組成物に適用する際、公知の添加剤(材)を併用することができる。併用できる添加剤としては、消泡剤、増粘剤、防水剤、遅延剤、早強剤、促進剤、減水剤、高性能減水剤、起泡剤、発泡剤、AE剤、高性能AE剤、急結剤、凝結剤、水和熱低減剤、防凍剤、ポンプ圧送向上剤、アルカリ骨材反応抑制剤、エフロレッセンス防止剤、ポリマー混和剤、防錆剤及び他の界面活性剤等が挙げられる。
次に、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下、特記しない限り部は重量部を、%は重量%を意味する。また、実施例2、7、10、15との記載は、それぞれ、参考例2、7、10、15と読み替えるものとする。
<実施例1>
滴下ロート、還流冷却器、撹拌装置及び温度計付きガラス性反応容器に、水190部、アクリル酸(a11)10部、アクリル酸エチル(a21)60部、アクリル酸ドデコキシポリオキシエチレン(エチレンオキシド10モル付加物)グリコールエステル(a31)30部、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド20モル付加物)ラウリルエーテルサルフェートナトリウム塩5.0部及びポリオキシエチレン(エチレンオキシド40モル付加物)ラウリルエーテル15部を投入し、攪拌下、0.2%過硫酸ナトリウム水溶液100部を滴下ロートから3時間かけて一定速度で滴下し、滴下反応させた。反応温度は80〜100℃を保った。滴下終了後3時間同温度に保った後40℃まで冷却し、加水調整により濃度を30%に調整して、本発明の流動性改良剤(1){水中油型エマルション}を得た。
<実施例2>
「アクリル酸(a11)10部、アクリル酸エチル(a21)60部及びアクリル酸ドデコキシポリオキシエチレン(エチレンオキシド10モル付加物)グリコールエステル(a31)30部」を、「メタクリル酸(a12)30部、メタクリル酸メチル(a22)69部及びメタクリル酸オクタデコキシポリオキシエチレン(エチレンオキシド30モル付加物)グリコールエステル(a32)1部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の流動性改良剤(2){水中油型エマルション}を得た。
<実施例3>
「アクリル酸(a11)10部、アクリル酸エチル(a21)60部及びアクリル酸ドデコキシポリオキシエチレン(エチレンオキシド10モル付加物)グリコールエステル(a31)30部」を、「メタクリル酸(a12)45部、アクリル酸エチル(a21)50部及びメタクリル酸オクタデコキシポリオキシエチレン(エチレンオキシド30モル付加物)グリコールエステル(a32)5部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の流動性改良剤(3){水中油型エマルション}を得た。
<実施例4>
「アクリル酸(a11)10部、アクリル酸エチル(a21)60部及びアクリル酸ドデコキシポリオキシエチレン(エチレンオキシド10モル付加物)グリコールエステル(a31)30部」を、「クロトン酸(a13)60部、イタコン酸(モノ−、ジ)デシルエステル(a23)10部及びクロトン酸ヘキサデコキシポリオキシエチレン(エチレンオキシド70モル付加物)グリコールエステル(a33)30部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の流動性改良剤(4){水中油型エマルション}を得た。
<実施例5>
「アクリル酸(a11)10部、アクリル酸エチル(a21)60部及びアクリル酸ドデコキシポリオキシエチレン(エチレンオキシド10モル付加物)グリコールエステル(a31)30部」を、「マレイン酸(a14)40部、アクリル酸エチル(a21)50部及びイタコン酸メトキシポリオキシエチレン(エチレンオキシド2モル付加物)グリコール(モノ−、ジ)エステル10部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の流動性改良剤(5){水中油型エマルション}を得た。
<実施例6>
滴下ロート、還流冷却器、撹拌装置及び温度計付きガラス性反応容器に、水190部、アクリル酸(a11)20部、メタクリル酸メチル(a22)50部、マレイン酸トリアコキシポリオキシエチレン(エチレンオキシド100モル付加物)グリコール(モノ−、ジ)エステル(a35)25部、アクリロニトリル5部、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド20モル付加物)ラウリルエーテルサルフェートナトリウム塩5.0部及びポリオキシエチレン(エチレンオキシド40モル付加物)ラウリルエーテル15部を投入し、攪拌下、0.2%過硫酸ナトリウム水溶液100部を滴下ロートから3時間かけて一定速度で滴下し、滴下反応させた。反応温度は80〜100℃を保った。滴下終了後3時間同温度に保った後40℃まで冷却し、加水調整して濃度を30%に調整して、本発明の流動性改良剤(6){水中油型エマルション}を得た。
<実施例7>
「アクリル酸(a11)20部、メタクリル酸メチル(a22)50部、マレイン酸トリアコキシポリオキシエチレン(エチレンオキシド100モル付加物)グリコール(モノ−、ジ)エステル(a35)25部及びアクリロニトリル5部」を、「メタクリル酸(a12)、アクリル酸エチル(a21)、メタクリル酸オクタデコキシポリオキシエチレン(エチレンオキシド30モル付加物)グリコールエステル(a32)10部及びアクリルアミド10部」に変更したこと以外、実施例6と同様にして、本発明の流動性改良剤(7){水中油型エマルション}を得た。
<実施例8>
実施例1で得た流動性改良剤(1)を、加水調整により濃度を10%に調整して、本発明の流動性改良剤(8){水中油型エマルション}を得た。
<実施例9>
リボンミキサー機(RMA−0045T、アルファ株式会社)にシリカ(b1){ニップシールKQ、体積平均粒子径20μm、BET比表面積220m/g、DBP吸油量220ml/100g、東ソー・シリカ株式会社}30部を投入した後、このシリカ(b1)を攪拌しながら、流動性改良剤(1)70部を一定速度で10分間かけて滴下した。引き続き0.5時間攪拌して均一化して、本発明の流動性改良剤(9){粉末状}を得た。
<実施例10>
「シリカ(b1)30部及び流動性改良剤(1)70部」を、「シリカ(b2){ニップシールNA、体積平均粒子径12μm、BET比表面積160m/g、DBP吸油量250ml/100g、東ソー・シリカ株式会社}40部及び流動性改良剤(2)60部」に変更したこと以外、実施例9と同様にして、本発明の流動性改良剤(10){粉末状}を得た。
<実施例11>
「シリカ(b1)30部及び流動性改良剤(1)70部」を、「シリカ(b2)50部及び流動性改良剤(3)50部」に変更したこと以外、実施例9と同様にして、本発明の流動性改良剤(11){粉末状}を得た。
<実施例12>
「シリカ(b1)30部及び流動性改良剤(1)70部}を、「シリカ(b1)70部及び流動性改良剤(4)30部」に変更したこと以外、実施例9と同様にして、本発明の流動性改良剤(12){粉末状}を得た。
<実施例13>
「シリカ(b1)30部及び流動性改良剤(1)70部」を、「シリカ(b2)80部及び流動性改良剤(5)20部」に変更したこと以外、実施例9と同様にして、本発明の流動性改良剤(13){粉末状}を得た。
<実施例14>
「シリカ(b1)30部及び流動性改良剤(1)70部」を、「アルミナ(b3){UA−5035、体積平均粒子径15μm、BET比表面積0.5m/g、DBP吸油量15ml/100g、昭和電工株式会社}90部及び流動性改良剤(6)10部」に変更したこと以外、実施例9と同様にして、本発明の流動性改良剤(14){粉末状}を得た。
<実施例15>
「シリカ(b1)30部及び流動性改良剤(1)70部」を、「酸化チタン(b4){EC−100、体積平均粒子径0.4μm、BET比表面積27m/g、DBP吸油量30ml/100g、チタン工業株式会社}99部及び流動性改良剤(7)1部」に変更したこと以外、実施例9と同様にして、本発明の流動性改良剤(15){粉末状}を得た。
<実施例16>
「シリカ(b1)30部及び流動性改良剤(1)70部」を、「炭酸カルシウム(b5){エスカロン♯2200、体積平均粒子径2μm、BET比表面積2.2m/g、DBP吸油量35ml/100g、三共精粉株式会社}95部及び流動性改良剤(3)5部」に変更したこと以外、実施例9と同様にして、本発明の流動性改良剤(16){粉末状}を得た。
<比較例1>
プラスチック繊維(RF350、株式会社クラレ)を、比較用の流動性改良剤(17)とした。
<比較例2>
ポリプロピレン繊維(タフライトRG、株式会社デザック)を、比較用の流動性改良剤(18)とした。
<比較例3>
岩綿(MS600−Roxul、デンマーク王国ラピナスファイバー社製)を、比較用の流動性改良剤(19)とした。
実施例及び比較例で得た流動性改良剤(1)〜(19)を用いて、以下のようにして水硬化性無機組成物を調製し、コテ作業性を評価し、また、B型粘度計を用いて、水硬化性無機組成物の粘度及びTI値を測定し、これらの結果を表1に示した。
(1)モルタルミキサー(株式会社丸東製作所製)を用いて、セメント(普通ポルトランドセメント、太平洋セメント株式会社)100部、珪砂6号(珪砂6号、愛知八草地区乾燥珪砂)300部、増粘剤(メチルセルロース、90SH−4000、信越化学株式会社)1部及び流動性改良剤3部を、10秒間空練りした後、水70部を加えて、3分間混練して水硬化性無機組成物を得た。次いで直ちに水硬化性組成物2.5kgを、コンクリート板{300mm×300mm×60mm、コンクリート平板(普通フラット)、株式会社セイコン}上に、50mm厚になるように、こて塗りを{こてはフローラインステン仕上鏝(板厚0.3mm、サイズ210mm)、株式会社アローライン工業を用いた。}行い、次の基準によりコテ作業性を評価した。
○ こて作業性が良い(極めて容易に平滑に塗布できた)
△ こて作業性が普通(平滑に塗布できた)
× こて作業性に劣る(平滑に塗布できなかった)
(2)別途、上記と同様にして、水硬化性無機組成物を得た。次いで直ちに水硬化性組成物の粘度(6rpm、60rpm)を、B型粘度計(TVB−20L、株式会社トキメック)を用いて測定した。そして、次式からTI値を算出した。

TI値=(6rpmの粘度値)/(60rpmの粘度値)
Figure 0005023294


表1から、比較例1〜3の流動性改良剤を使用した水硬化性無機組成物は、こて作業性が悪く平滑に塗布するが困難であったのに対して、本発明の流動性改良剤を使用した水硬化性無機組成物は、こて作業性が良好であり、平滑に塗布することが容易であった。

Claims (8)

  1. エチレン性不飽和カルボン酸(a1)、エチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル(a2)及びエチレン性不飽和カルボン酸アルコキシポリオキシアルキレングリコールエステル(a3)を必須構成単量体とする共重合体(A)を含有し、
    共重合体(A)の重量に基づいて、エチレン性不飽和カルボン酸(a1)の含有量が10〜60重量%、エチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル(a2)の含有量が10〜60重量%、エチレン性不飽和カルボン酸アルコキシポリオキシアルキレングリコールエステル(a3)の含有量が1〜30重量%であることを特徴とする水硬化性無機組成物用の流動性改良剤。
  2. さらに多孔質粉体(B)を含む請求項1に記載の流動性改良剤。
  3. 多孔質粉体(B)が、0.5〜1000m/gのBET比表面積と、10〜500ml/100gのDBP吸油量とを有する請求項に記載の流動性改良剤。
  4. 共重合体(A)及び多孔質粉体(B)の合計重量に基づいて、共重合体(A)の含有量が0.3〜41重量%、多孔質粉体(B)の含有量が59〜99.7重量%である請求項2又は3に記載の流動性改良剤。
  5. エチレン性不飽和カルボン酸(a1)、エチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル(a2)及びエチレン性不飽和カルボン酸アルコキシポリオキシアルキレングリコールエステル(a3)を必須構成単量体を乳化重合して共重合体(A)を含有する水中油型エマルション(AA)を得る工程(1);並びに
    水中油型エマルション(AA)を流動性改良剤に調製する工程(2)を含み、
    共重合体(A)の重量に基づいて、エチレン性不飽和カルボン酸(a1)の使用量が10〜60重量%、エチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル(a2)の使用量が10〜60重量%、エチレン性不飽和カルボン酸アルコキシポリオキシアルキレングリコールエステル(a3)の使用量が1〜30重量%であることを特徴とする水硬化性無機組成物用の流動性改良剤の製造方法。
  6. 工程(2)が水中油型エマルション(AA)と多孔質粉体(B)との混合を含む工程である請求項5に記載の製造方法。
  7. 多孔質粉体(B)が、0.5〜1000m/gのBET比表面積と、10〜500ml/100gのDBP吸油量とを有する請求項5又は6に記載の製造方法。
  8. 共重合体(A)を含有する水中油型エマルション(AA)及び多孔質粉体(B)の合計重量に基づいて、水中油型エマルション(AA)の使用量が1〜70重量%、多孔質粉体(B)の使用量が30〜99重量%である請求項6又は7に記載の製造方法。
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